JP2000026704A - ポリアセタ―ル樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

ポリアセタ―ル樹脂組成物およびその製造方法

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JP2000026704A
JP2000026704A JP12656099A JP12656099A JP2000026704A JP 2000026704 A JP2000026704 A JP 2000026704A JP 12656099 A JP12656099 A JP 12656099A JP 12656099 A JP12656099 A JP 12656099A JP 2000026704 A JP2000026704 A JP 2000026704A
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JP12656099A
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Hatsuhiko Harashina
初彦 原科
Hayato Kurita
早人 栗田
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Polyplastics Co Ltd
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Polyplastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリアセタール樹脂の安定性を改善し、ホル
ムアルデヒドの発生を抑制する。 【解決手段】 ポリアセタール樹脂100重量部に対し
て加工安定剤0.01〜10重量部、抑制剤0.01〜
10重量部程度を添加する。抑制剤は、尿素、尿素誘導
体及びアミジン誘導体から選択できる。加工安定剤に
は、ポリアルキレングリコール、脂肪酸エステル、脂肪
酸アミド、脂肪酸金属塩などが使用できる。尿素誘導体
には、N−置換尿素、尿素縮合体、ウレイド化合物(非
環状ウレイド、環状ウレイド、又は環状ウレイドの金属
塩)が含まれる。アミジン誘導体には、非環状又は非メ
ラミン系環状アミジンなどが含まれる。ポリアセタール
樹脂には、耐候(光)安定剤、酸化防止剤、窒素含有化
合物又は着色剤などを添加してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホルムアルデヒド
発生量が著しく抑制され、成形加工性に優れたポリアセ
タール樹脂組成物およびその製造方法、並びに前記樹脂
組成物で成形したポリアセタール樹脂成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアセタール樹脂は、機械的性質、耐
疲労性、耐摩擦・摩耗性、耐薬品性及び成形性に優れて
いるため、自動車部品、電気・電子機器部品、その他の
精密機械部品、建材・配管部材、生活・化粧用部品、医
用部品などの分野において広く利用されている。しかし
ながら、用途の拡大、多様化に伴い、その品質に対する
要求はより高度化する傾向を示している。ポリアセター
ル樹脂に要求される特性として、押出又は成形工程など
の加工工程における機械的強度が低下しないこと、金型
への付着物(モールドデポジット)が発生しないこと、
長期加熱条件下(ヒートエージング)における機械的物
性が低下しないこと、成形品のシルバーストリークやボ
イドなどの成形不良が生じないことなどが挙げられる。
これらの現象の重要因子の1つに加熱時のポリマーの分
解が挙げられる。特に、ポリアセタール樹脂は、その化
学構造から本質的に、加熱酸化雰囲気下、酸性やアルカ
リ性条件下では容易に分解されやすい。そのため、ポリ
アセタール樹脂の本質的な課題として、熱安定性が高
く、成型加工過程又は成形品からのホルムアルデヒドの
発生を抑制することが挙げられる。ホルムアルデヒドは
化学的に活性であり、酸化によりギ酸となり耐熱性に悪
影響を及ぼしたり、電気・電子機器の部品などに用いる
と、金属製接点部品が腐蝕したり有機化合物の付着によ
り変色し、接点不良を生じる。さらにホルムアルデヒド
自体が、部品組立工程での作業環境や最終製品の使用周
辺の生活環境を汚染する。
【0003】化学的に活性な末端を安定化するため、ホ
モポリマーについては、重合体の末端をアセチル化など
によりエステル化する方法、コポリマーについては、重
合時にトリオキサンと環状エーテル、環状ホルマールな
どの隣接炭素結合を有するモノマーとを共重合した後、
不安定な末端部分を分解除去して不活性な安定末端とす
る方法などが知られている。しかしながら、加熱時には
ポリマーの主鎖部分での解裂分解も起こり、その防止に
は、上記処理のみでは対処できず、実用的には酸化防止
剤及びその他の安定剤の添加が必須とされている。
【0004】しかし、これら安定剤を配合しても、ポリ
アセタール樹脂の分解を完全に抑制することは困難であ
り、実際には組成物を調製するための押出や成形工程で
の溶融加工の際、押出機や成形機のシリンダー内で熱や
酸素の作用を受け、主鎖の分解や充分に安定化されてい
ない末端からホルムアルデヒドが発生し、押出成形加工
時に作業環境を悪化させる。また、長時間にわたり成形
を行なうと、金型に微粉状物、タール状物が付着し(モ
ールドデポジット)、作業効率を低下させるとともに、
成形品の表面状態を低下させる最大要因の1つとなって
いる。さらに、ポリマー分解により機械的強度の低下、
樹脂の変色が生じる。このような点から、ポリアセター
ル樹脂については、より効果的な安定化処方を求めて多
大な努力が続けられている。
【0005】ポリアセタール樹脂に添加される酸化防止
剤としては、立体障害を有するフェノール化合物(ヒン
ダードフェノール)、立体障害を有するアミン化合物
(ヒンダードアミン)が知られており、その他の安定剤
として、メラミン誘導体、アミジン化合物、アルカリ金
属水酸化物やアルカリ土類金属水酸化物、有機又は無機
酸塩などが使用されている。また、通常、酸化防止剤は
他の安定化剤と組み合わせて用いられる。しかし、この
ような添加剤を用いても、ポリアセタール樹脂に対して
高い安定性を付与することは困難である。
【0006】特開平7−228751号公報には、ポリ
オキシメチレンに立体障害性フェノール系酸化防止剤、
マグネシウム又はカルシウムの酸化物又は炭酸塩などの
金属含有化合物、およびポリアルキレングリコールを配
合し、熱安定性を向上させるとともに押出し機内などで
の黄色又は黒色粒子の発生が抑制されたポリオキシメチ
レン組成物が開示されている。
【0007】特公平5−70664号公報には、ポリア
セタール樹脂に耐侯(光)安定剤と脂肪酸エステルとを
添加した耐候性ポリアセタール樹脂組成物が開示されて
いる。しかし、金属含有化合物及びポリアルキレングリ
コールの添加、又は耐候(光)安定剤及び脂肪酸エステ
ルの添加だけでは、未だホルムアルデヒドの発生を顕著
に抑制することが困難である。
【0008】特開平6−136234号公報には、ポリ
アセタール樹脂に、酸化防止剤、耐候(光)安定剤、及
びその他の安定剤としてメラミン−ホルムアルデヒド重
縮合物を添加することにより、耐候(光)性、熱安定
性、及び成形性を改善することが提案されている。しか
しながら、メラミン−ホルムアルデヒド重縮合物を用い
てもホルムアルデヒドの発生を顕著に抑制することは困
難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ポリアセタール樹脂の熱安定性、特に成形加工時の
溶融安定性を改善できる樹脂組成物およびその製造方
法、並びに成形品を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、少量の添加でホルム
アルデヒドの生成を著しく抑制でき、作業環境を改善で
きるポリアセタール樹脂組成物およびその製造方法、並
びに成形品を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため、ポリアセタール樹脂の安定剤に関し
て一連の窒素含有化合物の探索検討を行なった結果、ポ
リアルキレングリコール、脂肪酸エステル、脂肪酸アミ
ド、脂肪酸金属塩などの加工安定剤と組み合わせて用い
た場合に、尿素又はその誘導体あるいはアミジン誘導体
がポリアセタール樹脂の安定剤として顕著な効果を示す
ことを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明のポリアセタール樹脂組
成物は、ポリアセタール樹脂と、加工安定剤と、尿素又
はその誘導体、アミジン誘導体などの抑制剤とで構成さ
れている。前記加工安定剤としては、ポリアルキレング
リコール、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、及び脂肪酸
金属塩などが例示できる。また、前記尿素誘導体には、
N−置換尿素、尿素縮合体、モノウレイド及びジウレイ
ドなどが含まれ、非環状又は環状ウレイド誘導体、及び
それらの金属塩などであってもよい。樹脂に含まれる添
加剤は、例えば、ポリアセタール樹脂100重量部に対
して、加工安定剤0.01〜10重量部、抑制剤0.0
1〜10重量部程度である。前記組成物は、さらに耐候
(光)安定剤を含んでいてもよい。
【0013】本発明の方法では、ポリアセタール樹脂
と、前記加工安定剤と、前記抑制剤を混合することによ
り、熱安定性及び加工安定性が改善されたポリアセター
ル樹脂組成物を製造する。さらに、本発明には、前記ポ
リアセタール樹脂組成物で構成された成形品も含まれ
る。
【0014】なお、本明細書において、「尿素誘導体」
とは、N−置換尿素、尿素縮合体、非環状又は環状ウレ
イド誘導体及び環状ウレイドの金属塩なども含む意味に
用いる。また、「アミジン誘導体」とは、RC(N
2)=NH(Rは、アルキル基などの置換基)の構造
を有する化合物を総称し、非環状アミジン及び非メラミ
ン系環状アミジンも含む意味に用いる。また、「抑制
剤」以外の窒素含有化合物を単に「窒素含有化合物」と
いう。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の樹脂組成物は、ポリアセ
タール樹脂、加工安定剤、並びに尿素又はその誘導体及
びアミジン誘導体から選択される少なくとも1種のホル
ムアルデヒド抑制剤で構成されている。
【0016】ポリアセタール樹脂とは、オキシメチレン
基(−CH2O−)を主たる構成単位とする高分子化合
物であり、ポリアセタールホモポリマー(例えば、米国
デュポン社製,商品名「デルリン」、旭化成(株)製、
商品名「テナック4010」など)、オキシメチレン基
以外に他のコモノマー単位を含有するポリアセタールコ
ポリマー(例えば、ポリプラスチックス(株)製,商品
名「ジュラコン」など)が含まれる。コポリマーにおい
て、コモノマー単位には、炭素数2〜6程度(好ましく
は炭素数2〜4程度)のオキシアルキレン単位(例え
ば、オキシエチレン基(−CH2CH2O−)、オキシプ
ロピレン基、オキシテトラメチレン基など)が含まれ
る。コモノマー単位の含有量は、少量、例えば、ポリア
セタール樹脂全体に対して、0.01〜20モル%、好
ましくは0.03〜10モル%(例えば、0.05〜5
モル%)、さらに好ましくは0.1〜5モル%程度の範
囲から選択できる。
【0017】ポリアセタールコポリマーは、二成分で構
成されたコポリマー、三成分で構成されたターポリマー
などであってもよい。ポリアセタールコポリマーは、ラ
ンダムコポリマーの他、ブロックコポリマー、グラフト
コポリマーなどであってもよい。また、ポリアセタール
樹脂は、線状のみならず分岐構造であってもよく、架橋
構造を有していてもよい。さらに、ポリアセタール樹脂
の末端は、例えば、酢酸、プロピオン酸などのカルボン
酸又はそれらの無水物とのエステル化などにより安定化
してもよい。ポリアセタールの重合度、分岐度や架橋度
も特に制限はなく、溶融成形可能であればよい。
【0018】前記ポリアセタール樹脂は、例えば、ホル
ムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ドなどのアルデヒド類、トリオキサン、エチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド、1,3−ジオキソラン、
ジエチレングリコールホルマール、1,4−ブタンジオ
ールホルマールなどの環状エーテルや環状ホルマールを
重合することにより製造できる。
【0019】本発明の特色は、加工安定剤及び抑制剤を
組合せて添加することにより、ポリアセタール樹脂の熱
安定性及び加工安定性を向上させ、ホルムアルデヒドの
発生を著しく抑制し、ポリアセタール樹脂成形品の劣化
を防止する点にある。前記抑制剤を用いると、従来の安
定剤をはるかに凌駕する安定化効果が発現し、熱安定性
及び加工性に優れたポリアセタール樹脂組成物を得るこ
とができる。
【0020】加工安定剤としては、ポリアルキレングリ
コール、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド及び脂肪酸金属
塩などから選択された少なくとも一種が使用できる。
【0021】前記ポリアルキレングリコールには、アル
キレングリコール(例えば、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、テトラメチレングリコールなどのC
2-6アルキレングリコール(好ましくはC2-4アルキレン
グリコール)など)の単独重合体、共重合体、及び誘導
体などが含まれる。具体例としては、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレ
ングリコールなどのポリC2-6アルキレングリコール
(好ましくはポリC2-4アルキレングリコール)、ポリ
オキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体(ラン
ダム又はブロック共重合体など)、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレングリセリルエーテル、ポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレンモノブチルエーテルなど
の共重合体類が挙げられる。好ましいポリアルキレング
リコールは、オキシエチレン単位を有する重合体、例え
ば、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリ
オキシプロピレン共重合体及びそれらの誘導体などであ
る。また、前記ポリアルキレングリコールは、数平均分
子量が1×103〜1×106(例えば、1×103〜5
×105)、好ましくは2×103〜1×105(例え
ば、2×103〜5×10 4)程度である。
【0022】脂肪酸エステルとしては、その構造は特に
制限されず、直鎖状又は分岐状脂肪酸エステルのいずれ
も使用でき、前記エステルを構成する脂肪酸は、飽和脂
肪酸であってもよく、不飽和脂肪酸であってもよい。ま
た、一部の水素原子がヒドロキシル基などの置換基で置
換されたものも使用できる。脂肪酸エステルを構成する
脂肪酸としては、炭素数10以上の1価又は2価の脂肪
酸、例えば、1価の飽和脂肪酸[カプリン酸、ラウリン
酸、トリデシル酸、ミリスチレン酸、ペンタデシル酸、
パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデ
カン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロ
チン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラ
クセル酸などのC10-34飽和脂肪酸(好ましくはC10-26
飽和脂肪酸)など]、炭素数10以上の1価の不飽和脂
肪酸[オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレ
ン酸、アラキドン酸、セトレイン酸、エルカ酸などのC
10 -34不飽和脂肪酸(好ましくはC10-26飽和脂肪酸)な
ど]、炭素数10以上の二価の脂肪酸(二塩基性脂肪
酸)[セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、テ
トラデカン二酸、タプシア酸などの二価のC10-30飽和
脂肪酸(好ましくは二価のC10-20飽和脂肪酸)、デセ
ン二酸、ウンデセン二酸、ドデセン二酸などの二価のC
10-30不飽和脂肪酸(好ましくは二価のC10-20不飽和脂
肪酸)など]が例示できる。これらの脂肪酸は一種又は
二種以上組合せて使用できる。前記脂肪酸には、1つ又
は複数のヒドロキシル基を分子内に有する脂肪酸も含ま
れる。
【0023】また、脂肪酸エステルを構成するアルコー
ルは、その種類は特に制限されないが、多価アルコール
が好ましい。前記多価アルコールとしては、炭素数が2
〜8程度、好ましくは2〜6程度の多価アルコール又は
その重合体、例えば、アルキレングリコール(例えば、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレ
ングリコールなどのC2-8アルキレングリコール(好ま
しくはC2-6アルキレングリコール)など)などのジオ
ール類、グリセリン、トリメチロールプロパン又はこれ
らの誘導体などのトリオール類、ペンタエリスリトー
ル、ソルビタン又はこれらの誘導体などのテトラオール
類、及びこれらの多価アルコール類の単独又は共重合体
(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコールなどのポリオキシアルキレングリコールの単独
又は共重合体、ポリグリセリンなど)などが例示でき
る。前記ポリアルキレングリコールの平均重合度は2以
上(例えば、2〜500)、好ましくは2〜400(例
えば、2〜300)程度であり、平均重合度16以上
(例えば、20〜200程度)が好ましく、このような
ポリアルキレングリコールは、炭素数12以上の脂肪酸
とのエステルとして好適に使用される。好ましい多価ア
ルコールは、平均重合度が2以上のポリアルキレングリ
コールである。これらの多価アルコールは一種又は二種
以上組合せて使用できる。
【0024】脂肪酸エステルは、前記脂肪酸と前記アル
コールとで構成され、モノエステル、ジエステル、トリ
エステルなど1又は複数のエステル結合を有していても
よい。脂肪酸エステルの例としては、エチレングリコー
ルジステアリン酸エステル、グリセリンモノステアリン
酸エステル、グリセリントリパルミチン酸エステル、ポ
リグリセリントリステアリン酸エステル、トリメチロー
ルプロパンモノパルミチン酸エステル、ペンタエリスリ
トールモノウンデシル酸エステル、ソルビタンモノステ
アリン酸エステル、ポリアルキレングリコール(ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコールなど)の
モノラウレート、モノパルミテート、モノステアレー
ト、ジラウレート、ジパルミテート、ジステアレート、
ジベヘネート、ジモンタネート、ジオレート、ジリノレ
ートなどが挙げられる。脂肪酸と多価アルコールから構
成された脂肪酸エステルにおいて、多価アルコール由来
の少なくとも1つの遊離のヒドロキシル基を有するも
の、すなわちヒドロキシル基がエステル化されずにエス
テル中に残存しているものが特に好ましい。
【0025】脂肪酸アミドとしては、前記脂肪酸エステ
ルの項で例示した1価又は2価の脂肪酸とアミン類(モ
ノアミン、ジアミン、ポリアミン類など)との酸アミド
(モノアミド、ビスアミドなど)が使用できる。モノア
ミドとしては、例えば、カプリン酸アミド、ラウリン酸
アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ス
テアリン酸アミド、アラキン酸アミド、ベヘン酸アミド
などの飽和脂肪酸の第1級酸アミド、オレイン酸アミド
などの不飽和脂肪酸の第1級酸アミド、ステアリルステ
アリン酸アミド、ステアリルオレイン酸アミドなどの飽
和及び/又は不飽和脂肪酸とモノアミンとの第2級酸ア
ミドなどが例示できる。好ましい脂肪酸アミドはビスア
ミドである。前記ビスアミドには、C1-6アルキレンジ
アミン(特に、C1-2アルキレンジアミン)と前記脂肪
酸とのビスアミドなどが含まれ、その具体例としては、
エチレンジアミン−ジステアリン酸アミド、ヘキサメチ
レンジアミン−ジステアリン酸アミド、エチレンジアミ
ン−ジオレイン酸アミド、エチレンジアミン−ジエルカ
酸アミドなどが挙げられ、さらにエチレンジアミン−
(ステアリン酸アミド)オレイン酸アミドなどのアルキ
レンジアミンのアミン部位に異なるアシル基が結合した
構造を有するビスアミドなども使用できる。前記酸アミ
ドにおいて、酸アミドを構成する脂肪酸は飽和脂肪酸で
あるのが好ましい。
【0026】脂肪酸金属塩としては、前記例示の炭素数
10以上の脂肪酸と金属との塩が使用できる。前記金属
は、1〜4価(特に1〜2価)の価数を有するものが好
ましく、通常、アルカリ金属(ナトリウムNa,カリウ
ムKなど)、アルカリ土類金属(マグネシウムMg,カ
ルシウムCaなど)、周期表1B族金属(銅Cu,銀A
gなど)、周期表2B族金属(亜鉛Znなど)、周期表
3B族金属(アルミニウムAlなど)、周期表4B族金
属(スズSnなど)、及び周期表8族金属(鉄Fe,コ
バルトCo,ニッケルNiなど)などが使用できる。特
にアルカリ土類金属(Mg,Caなど)塩を使用するの
が好ましい。脂肪酸金属塩の例としては、ステアリン酸
マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸
亜鉛、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウムなどが
挙げられる。
【0027】前記加工安定剤は、一種又は二種以上組合
せて使用できる。
【0028】前記のような加工安定剤の割合は、ポリア
セタール樹脂100重量部に対して、0.01〜10重
量部、好ましくは0.03〜5重量部(例えば、0.0
5〜3重量部)程度、特に0.05〜2重量部程度であ
る。前記割合が、0.01重量部未満では、ホルムアル
デヒドの十分な抑制効果が得られず、10重量部を越え
ると組成物の機械的物性が損なわれるおそれがある。
【0029】ホルムアルデヒド抑制剤のうち、尿素誘導
体としては、例えば、アルキル基などの置換基が置換し
たN−置換尿素[例えば、N−メチル体、N−エチル体
などのN−C1-6アルキル体、アルキレンジウレア(例
えば、メチレンジウレアなどのC1-6アルキレンジウレ
アなど)など]、尿素縮合体などが挙げられる。尿素縮
合体は、非環状であっても、環状であってもよく、非環
状縮合体には、例えば、尿素の二量体(例えば、ビウレ
ット、ビウレアなど)、尿素の多量体、尿素とアルデヒ
ド化合物との縮合体などが含まれる。この縮合体として
は、C1-6アルデヒドとの縮合体、例えば、尿素とイソ
ブチルアルデヒドとの非環状縮合体(イソブチリデンジ
ウレアなど)、尿素とホルムアルデヒドとの非環状縮合
体などが挙げられる。前記尿素とホルムアルデヒドとの
非環状縮合体では、1又は複数の尿素単位が縮合してい
てもよく、n個のメチレン鎖を介して(n+1)個の尿
素単位が縮合していてもよい(nは1以上の整数であ
る)。前記非環状縮合体は単独で又は二種以上組合せて
混合物として使用できる。この混合物は、例えば、ホル
ム窒素(メチレンジウレア、ジメチレントリウレア、ト
リメチレンテトラウレアなどの混合物)として三井化学
(株)より市販されている。また、尿素誘導体は、尿素
樹脂であってもよい。尿素誘導体は単独で又は二種以上
組み合わせて使用できる。
【0030】好ましい尿素誘導体には、ウレイド誘導体
(例えば、モノウレイド及びジウレイド、又はそれらの
誘導体など)が含まれる。さらに、尿素誘導体には、非
環状ウレイド又は環状ウレイドが含まれる。
【0031】非環状モノウレイドとしては、C2-6ジカ
ルボン酸のウレイド酸[例えば、シュウ酸のウレイド酸
(オキサルル酸)、マロン酸のウレイド酸(マロヌル
酸)など]又はこれらの誘導体(例えば、ウレイド酸の
酸アミド)、あるいはウレイド基を有するカルボン酸
[例えば、ウレイドギ酸、ウレイド酢酸などのウレイド
基含有C1-6モノカルボン酸、ウレイドコハク酸(カル
バミルアスパラギン酸)などのカルバミド基含有C2-6
ジカルボン酸]、又はこれらのカルバミド基含有酸アミ
ド(アロファン酸アニリド、アロファン酸アミドなど)
及びカルバミド基含有エステル(アロファン酸エステル
など)などが例示できる。非環状ジウレイドとしては、
2-6カルボン酸のジウレイド[例えば、酢酸のジウレ
イド(アラントイン酸)など]などが例示できる。
【0032】環状モノウレイドとしては、尿素とアセト
アルデヒドとの環状縮合体(例えば、クロチリデンジウ
レアなど)、アラントイン、及びこれらの誘導体などが
挙げられる。
【0033】また、モノウレイド又はジウレイド、特に
環状ウレイド誘導体は金属塩、例えば、アルカリ金属塩
(Li,Na,Kなどの周期表1A族金属塩),アルカ
リ土類金属塩(Mg,Ca,Sr,Baなどの周期表2
A属金属塩),周期表1B族金属塩(Cu,Agなどと
の塩),周期表2B族金属塩(Znなどとの塩),周期
表3B族金属塩(Al,Ga,Inなどとの塩),周期
表4B族金属塩(Sn,Pbなどとの塩),周期表8族
金属塩(Fe,Co,Ni,Pd,Ptなどとの塩)な
どの金属塩(1〜4価程度の金属塩)を形成してもよ
い。
【0034】特に好ましい環状ウレイド誘導体には、ア
ラントイン及びその誘導体が挙げられ、アラントイン誘
導体については成書「DICTIONARY OF ORGANIC COMPOUND
S Vol.1, p60(1965 EYRE & SPOTTISWOODE-PUBLISHER
S-LTD)」を参照できる。アラントイン誘導体として
は、例えば、アルキル基,シクロアルキル基,アリール
基などの各種の置換基が置換した置換アラントイン誘導
体(例えば、1−メチル体、3−メチル体、3−エチル
体、5−メチル体、1,3−ジメチル体、1,6−ジメ
チル体、1,8−ジメチル体、3,8−ジメチル体、
1,3,6−トリメチル体、1,3,8−トリメチル体
などのモノ,ジまたはトリ−C1-4アルキル置換体、5
−フェニル体などのアリール置換体など)、また、その
金属塩[アルカリ金属塩(周期表1A属金属塩),アル
カリ土類金属塩(周期表2A属金属塩),周期表1B属
金属との塩,周期表2B属金属との塩,周期表3B属金
属との塩,周期表4B属金属との塩,周期表8属金属と
の塩など]、アラントインとアルデヒド化合物との反応
生成物[例えば、アラントインホルムアルデヒド付加体
又はそのアルコール変性体(アルコキシメチル体など)
など]、アラントインと窒素含有化合物(アミノ基又は
イミノ基含有化合物など)との反応生成物[例えば、2
−ピロリドン−5−カルボン酸塩との化合物(塩、分子
化合物(錯体)など)、アラントインとイミダゾール化
合物との化合物(塩、分子化合物(錯体)など)]、有
機酸塩なども使用できる。アラントインの金属塩の具体
例としては、アラントインジヒドロキシアルミニウム、
アラントインクロロヒドロキシアルミニウムなどが例示
でき、アミノ基又はイミノ基含有化合物との反応生成物
としては、アラントインソジウム−dlピロリドンカル
ボキシレートなどが例示できる。
【0035】アラントインと2−ピロリドン−5−カル
ボン酸塩との化合物については、特開昭51−3645
3号公報を参照でき、アラントインと塩基性アミノ酸と
の反応生成物については、特開昭52−102412号
公報、特開昭52−25771号公報、特開昭52−2
5772号公報、特開昭52−31072号公報、特開
昭51−19771号公報などを参照できる。アラント
インとイミダゾール化合物との化合物については、特開
昭57−118569号公報などを参照できる。アラン
トイン及びその誘導体の立体構造は特に制限されず、d
体、l体及びdl体のいずれであってもよい。これらの
アラントイン及びその誘導体は単独で又は二種以上組み
合わせて使用できる。
【0036】アミジン誘導体には、RC(=NH)NH
2(Rは、水素原子、アルキル基、アシル基を示す。)
で表わされる構成単位を含むアミジン及びその誘導体が
含まれる。アミジン誘導体の構造は、非環状であっても
よく、非メラミン系の環状アミジンであってもよい。さ
らに、アミジン誘導体には、前記Rがアミノ基であるグ
アニジン類(グアニジン又はその誘導体)も含まれ、グ
アニジン類についても、その構造は、非環状であって
も、環状であってもよい。非環状アミジンには、例え
ば、アミジン又はその誘導体などが含まれる。好ましい
アミジン類は、グアニジン類であり、非環状グアニジン
には、例えば、グリコシアミン、グアノリン、クレアチ
ン、又はそれらの誘導体などが含まれる。
【0037】好ましいグアニジン類は、環状グアニジン
類である。環状グアニジンは、−R 1NC(=NH)N
2−(R1及びR2は、同一又は異なって、水素原子、
アルキル基、又はアシル基を示す。)を環の構成単位と
して含んでいればよく、特に環のサイズには影響されな
いが、5員環又は6員環化合物が好ましい。前記式中、
1及びR2で表わされるアルキル基としては、C1-4
ルキル基、特にメチル基又はエチル基、アシル基として
は、C1-4アシル基、特にホルミル基、アセチル基、又
はプロピオニル基などが好ましく、水素原子が特に好ま
しい。
【0038】好ましい環状グアニジン類には、5員環窒
素含有化合物として、グリコシアミジン又はその誘導体
(例えば、グリコシアミジン、チオグリコシアミジン、
クレアチニン、4−メチルグリコシアミジン、4,4−
グリコシアミジンなど)、オキサリルグアニジン又はそ
の構造と類似の環状グアニジン(例えば、オキサリルグ
アニジン、2,4−ジイミノパラバン酸、2,4,5−
トリイミノパラバン酸など)、ウラゾールの2つのオキ
ソ基(=O)のうち、少なくとも1つのオキソ基(=
O)をイミノ基(=NH)で置換した化合物(例えば、
イミノウラゾール、イミノチオウラゾール、グアナジン
など)などが例示できる。好ましい6員環窒素含有化合
物には、非メラミン系化合物、例えば、イソシアヌル酸
イミド又はその誘導体(例えば、イソアンメリド、イソ
アンメリン、又はこれらのN置換体など)、マロニルグ
アニジン、タルトロニルグアニジンなどの環状グアニジ
ン又はその誘導体、メソキサリルグアニジンなどの環状
グアニジン化合物などが例示できる。
【0039】前記グアニジン類の中では、グリコシアミ
ジン又はその誘導体が特に好ましい。最も好ましい環状
窒素含有化合物として、グリコシアミジン類(例えば、
クレアチニンなど)が挙げられる。
【0040】前記尿素又は尿素誘導体、あるいはアミジ
ン誘導体は、抑制剤として、それ単独で用いてもよく、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0041】抑制剤の割合は、例えば、ポリアセタール
樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部(例え
ば、0.01〜5重量部)、好ましくは0.02〜5重
量部、さらに好ましくは0.03〜2.5重量部程度で
あり、0.03〜1.5重量部(例えば、0.1〜1.
5重量部)程度であってもホルムアルデヒドの生成を顕
著に抑制できる。
【0042】前記加工安定剤は、前記抑制剤と組合せる
とポリアセタール樹脂に対して顕著な安定性を付与でき
るが、耐候(光)安定剤、酸化防止剤、窒素含有化合物
(特に、塩基性窒素含有化合物)、アルカリ又はアルカ
リ土類金属(前記脂肪酸金属塩以外の有機脂肪酸金属
塩、金属酸化物、金属炭酸塩)などを一種又は二種以上
組み合わせて使用してもよい。
【0043】耐候(光)安定剤には、(a)ベンゾトリ
アゾール系化合物、(b)ベンゾフェノン系化合物、
(c)芳香族ベンゾエート系化合物、(d)シアノアク
リレート系化合物、(e)シュウ酸アニリド系化合物、
(f)ヒンダードアミン系化合物からなる群より選択さ
れる1種又は2種以上の化合物が挙げられる。例えば、
(a)ベンゾトリアゾール系化合物としては、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ
−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,
5′−ジ−イソアミルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチ
ルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−4′−オクトキシフェニル)ベン
ゾトリアゾールなどのヒドロキシル基含有ベンゾトリア
ゾール類(例えば、ヒドロキシル基置換アリール基を有
するベンゾトリアゾール類)、(b)ベンゾフェノン系
化合物としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,
2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オキシベンジル
ベンゾフェノンなどのヒドロキシル基含有ベンゾフェノ
ン類、(c)芳香族ベンゾエート系化合物としては、p
−t−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェ
ニルサリシレートなどのアルキルフェニルサリシレート
類、(d)シアノアクリレート系化合物としては、2−
エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアク
リレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルア
クリレートなどのシアノ基含有ジフェニルアクリレート
類、(e)シュウ酸アニリド系化合物としては、N−
(2−エチルフェニル)−N′−(2−エトキシ−5−
t−ブチルフェニル)シュウ酸ジアミド、N−(2−エ
チルフェニル)−N′−(2−エトキシ−フェニル)シ
ュウ酸ジアミドなどの窒素原子上に置換されていてもよ
いフェニル基などを有するシュウ酸ジアミド類、(f)
ヒンダードアミン系化合物としては、立体障害性基を有
するピペリジン誘導体(4−アセトキシ−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン、4−ステアロイルオキシ
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アク
リロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン、4−シクロヘキシルオキシ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−フェノ
キシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−
ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、4−(フェニルカルバモイルオキシ)−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジル)オギザレート、ビ
ス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
マロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)アジペート、ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバ
ケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)テレフタレート、1,2−ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)エタ
ン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメート、ビス
(1−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)アジペート、トリス(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)ベンゼン−1,3,5−ト
リカルボキシレートなどの2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン類)、又は高分子量のピペリジン誘導体重
縮合物(コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチ
ル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン重縮合物など)などが例示できる。
【0044】上記のような耐候(光)安定剤は、単独で
用いてもよいが、1種又は2種以上を組み合わせて使用
するのが好ましく、(a)ベンゾトリアゾール系化合
物、(b)ベンゾフェノン系化合物、(c)芳香族ベン
ゾエート化合物、(d)シアノアクリレート系化合物、
及び/又は(e)シュウ酸アニリド系化合物の耐候
(光)安定剤と、(f)ヒンダードアミン系化合物との
併用が好ましい。
【0045】耐候(光)安定剤を添加することにより、
ホルムアルデヒド発生の抑制に加えて、ポリアセタール
樹脂に耐候(光)性を付与することができ、熱安定性ば
かりでなく、光などに対する安定性を向上させることが
できる。
【0046】耐候(光)安定剤の添加量は、例えば、ポ
リアセタール樹脂100重量部に対して0.01〜5重
量部(例えば、0.01〜3重量部)、好ましくは0.
01〜2重量部、さらに好ましくは0.1〜2重量部
(例えば、0.1〜1.5重量部)程度である。
【0047】耐候(光)安定剤(A)と、抑制剤(B)
との割合(重量比)は、例えば、前者(A)/後者
(B)=0.01〜15、さらに好ましくは0.1〜1
0、特に0.5〜10(例えば、0.5〜5)程度の範
囲から選択できる。
【0048】このような割合の成分(A)及び(B)の
総量は、通常、ポリアセタール樹脂100重量部に対し
て0.02〜15重量部、好ましくは0.1〜10重量
部、さらに好ましくは0.3〜5重量部、特に0.3〜
3重量部(例えば、0.5〜3重量部)程度である。
【0049】酸化防止剤には、例えば、フェノール系
(ヒンダードフェノール類など)、アミン系、リン系、
イオウ系、ヒドロキノン系、キノリン系酸化防止剤など
が含まれる。
【0050】フェノール系酸化防止剤には、ヒンダード
フェノール類、例えば、2,2′−メチレンビス(4−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−メチ
レンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,
4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラキス
[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビ
ス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]、n−オクタデシル−3
−(4′,5′−ジ−t−ブチルフェノール)プロピオ
ネート、n−オクタデシル−3−(4′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジ−t−ブチルフェノール)プロピオネー
ト、ステアリル−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェノール)プロピオネート、ジステアリル
−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホ
スホネート、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−
5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフ
ェニルアクリレート、N,N′−ヘキサメチレンビス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシ
ンムアミド)、3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブ
チル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオ
ニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、
4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒド
ロキシ−5−t−ブチルフェノール)ブタンなどが含ま
れる。
【0051】アミン系酸化防止剤には、例えば、フェニ
ル−1−ナフチルアミン、フェニル−2−ナフチルアミ
ン、N,N′−ジフェニル−1,4−フェニレンジアミ
ン、N−フェニル−N′−シクロヘキシル−1,4−フ
ェニレンジアミン、4,4′−ジ(α,α−ジメチルベ
ンジル)ジフェニルアミンなどが含まれる。
【0052】リン系酸化防止剤には、例えば、トリイソ
デシルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリ
スノニルフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシル
ホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、
2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニ
ル)オクチルホスファイト、4,4′−ブチリデンビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェニル)ジトリデシル
ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチル−4−メチ
ルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−
アミルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチ
ルフェニル)ホスファイト、ビス(2−t−ブチルフェ
ニル)フェニルホスファイト、トリス[2−(1,1−
ジメチルプロピル)−フェニル]ホスファイト、トリス
[2,4−(1,1−ジメチルプロピル)−フェニル]
ホスファイト、トリス(2−シクロヘキシルフェニル)
ホスファイト、トリス(2−t−ブチル−4−フェニル
フェニル)ホスファイトなどのホスファイト化合物;ト
リエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリブ
チルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、ジフ
ェニルビニルホスフィン、アリルジフェニルホスフィ
ン、トリフェニルホスフィン、メチルフェニル−p−ア
ニシルホスフィン、p−アニシルジフェニルホスフィ
ン、p−トリルジフェニルホスフィン、ジ−p−アニシ
ルフェニルホスフィン、ジ−p−トリルフェニルホスフ
ィン、トリ−m−アミノフェニルホスフィン、トリ−
2,4−ジメチルフェニルホスフィン、トリ−2,4,
6―トリメチルフェニルホスフィン、トリ−o−トリル
ホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−p−
トリルホスフィン、トリ−o―アニシルホスフィン、ト
リ−p−アニシルホスフィン、1,4−ビス(ジフェニ
ルホスフィノ)ブタンなどのホスフィン化合物などが含
まれる。
【0053】ヒドロキノン系酸化防止剤には、例えば、
2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノンなどが含まれ、キ
ノリン系酸化防止剤には、例えば、6−エトキシ−2,
2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンなどが
含まれ,イオウ系酸化防止剤には、例えば、ジラウリル
チオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネ
ートなどが含まれる。
【0054】これらの酸化防止剤は一種又は二種以上併
用することができる。
【0055】好ましい酸化防止剤には、フェノール系酸
化防止剤(特に、ヒンダードフェノール類)などが含ま
れる。ヒンダードフェノール類の中でも、特に、ポリオ
ール−ポリ[(分岐C3-6アルキル基及びヒドロキシ基
置換フェニル)プロピオネート]例えば、1,6−ヘキ
サンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などのC
2-10アルキレンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−分
岐C3-6アルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート];例えば、トリエチレングリコール−ビス[3
−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]などのジ又はトリオキシC2-4
アルキレンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−分岐C
3-6アルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト];例えば、グリセリントリス[3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]などのC3-8アルカントリオール−ビス[3−
(3,5−ジ−分岐C3-6アルキル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート];例えば、ペンタエリスリト
ールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などのC4-8
ルカンテトラオールテトラキス[3−(3,5−ジ−分
岐C3-6アルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]などが好ましい。
【0056】これらの酸化防止剤は単独で、又は二種以
上使用できる。酸化防止剤の含有量は、例えば、ポリア
セタール樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量
部、好ましくは0.05〜2.5重量部、特に0.1〜
1重量部程度の範囲から選択できる。
【0057】塩基性窒素含有化合物には、低分子化合物
や高分子化合物(窒素含有樹脂)が含まれる。窒素含有
低分子化合物としては、例えば、モノエタノールアミ
ン,ジエタノールアミンなどの脂肪族アミン,芳香族ア
ミン類(o−トルイジン,p−トルイジン,p−フェニ
レンジアミンなどの芳香族第2級アミン又は第3級アミ
ン)、アミド化合物(マロンアミド,イソフタル酸ジア
ミドなどの多価カルボン酸アミド,p−アミノベンズア
ミドなど)、ヒドラジン又はその誘導体(ヒドラジン、
ヒドラゾン、多価カルボン酸ヒドラジドなどのヒドラジ
ドなど)、ポリアミノトリアジン類(グアナミン,アセ
トグアナミン,ベンゾグアナミンなどのグアナミン類又
はそれらの誘導体、メラミン又はその誘導体)、ウラシ
ル又はその誘導体(ウラシル,ウリジンなど)、シトシ
ン又はその誘導体(シトシン,シチジンなど)などが例
示できる。
【0058】窒素含有樹脂としては、例えば、ホルムア
ルデヒドとの反応により生成するアミノ樹脂(グアナミ
ン樹脂,メラミン樹脂,グアニジン樹脂などの縮合樹
脂、フェノール−メラミン樹脂,ベンゾグアナミン−メ
ラミン樹脂,芳香族ポリアミン−メラミン樹脂などの共
縮合樹脂など)、芳香族アミン−ホルムアルデヒド樹脂
(アニリン樹脂など)、ポリアミド樹脂(例えば、ナイ
ロン3,ナイロン6,ナイロン66,ナイロン11,ナ
イロン12,ナイロンMXD6,ナイロン4−6,ナイ
ロン6−10,ナイロン6−11,ナイロン6−12,
ナイロン6−66−610などの単独又は共重合ポリア
ミド、メチロール基やアルコキシメチル基を有する置換
ポリアミドなど)、ポリエステルアミド、ポリアミドイ
ミド、ポリアクリルアミド、ポリアミノチオエーテル、
ポリウレタンなどが例示できる。
【0059】好ましい窒素含有化合物には、ポリアミノ
トリアジン類(メラミン又はその誘導体)、窒素含有樹
脂(メラミン樹脂などのアミノ樹脂、ポリアミド樹脂な
ど)が含まれる。特にメラミン,アミノ樹脂(メラミン
樹脂など),ポリアミド樹脂が好ましく、アミノ樹脂、
なかでも架橋アミノ樹脂が好ましい。さらには、メラミ
ン樹脂(メラミン−ホルムアルデヒド樹脂)、特に架橋
メラミン樹脂が好ましい。
【0060】これらの窒素含有化合物は単独で又は二種
以上使用でき、窒素含有化合物の使用量は、例えば、ポ
リアセタール樹脂100重量部に対して、0.01〜5
重量部、好ましくは0.05〜2.5重量部(特に0.
1〜1重量部)程度の範囲から選択できる。
【0061】アルカリ又はアルカリ土類金属化合物とし
ては、カルボン酸とアルカリ金属(ナトリウム、カリウ
ムなど)又はアルカリ土類金属(マグネシウム、カルシ
ウム又はバリウムなど)との塩(カルボン酸金属塩);
水酸化物;CaO、MgOなどの金属酸化物;CaCO
3、MgCO3などの金属炭酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩や
リン酸塩などの無機酸塩などが例示できる。
【0062】前記カルボン酸塩を構成するカルボン酸と
しては、炭素数1〜9程度の飽和又は不飽和脂肪族カル
ボン酸などが使用できる。また、これらの脂肪族カルボ
ン酸はヒドロキシル基を有していてもよい。前記脂肪族
カルボン酸としては、脂肪族モノカルボン酸(酢酸、プ
ロピオン酸、酪酸など)、脂肪族多価カルボン酸(マロ
ン酸、コハク酸、アジピン酸など)、オキシカルボン酸
(乳酸、ヒドロキシ酪酸、クエン酸など)などが例示で
きる。
【0063】前記アルカリ又はアルカリ土類金属化合物
は、単独又は二種以上組合せて使用でき、その割合は、
例えば、ポリアセタール樹脂100重量部に対して、
0.001〜10重量部、好ましくは0.001〜5重
量部(特に0.001〜2重量部)程度の範囲から選択
できる。
【0064】前記酸化防止剤、窒素含有化合物及びアル
カリ又はアルカリ土類金属化合物はそれぞれ組み合わせ
て使用してもよい。
【0065】また、本発明のポリアセタール樹脂組成物
に、さらに着色剤を混合することも可能である。着色剤
としては、各種染料または顔料が使用できる。染料はソ
ルベント染料が好ましく、アゾ系染料、アントラキノン
系染料、フタロシアニン系染料、又はナフトキノン系染
料などが挙げられる。顔料については、無機顔料及び有
機顔料のいずれも使用できる。無機顔料としては、チタ
ン系顔料、亜鉛系顔料、カーボンブラック(ファーネス
ブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、
ケッチェンブラックなど)、鉄系顔料、モリブデン系顔
料、カドミウム系顔料、鉛系顔料、コバルト系顔料、及
びアルミニウム系顔料などが例示でき、有機顔料として
は、アゾ系顔料、アンスラキノン系顔料、フタロシアニ
ン系顔料、キナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、ペリ
ノン系顔料、イソインドリン系顔料、ジオキサジン系顔
料、又はスレン系顔料などが例示できる。上記のような
着色剤は、単独で用いてもよく、また複数の着色剤を組
み合わせて用いてもよい。カーボンブラック又はチタン
白(酸化チタン)などの光遮蔽効果の高い着色剤を用い
ると、耐候(光)性を向上できる。
【0066】着色剤の含有量は、例えば、ポリアセター
ル樹脂100重量部に対して、0〜5重量部(例えば、
0.01〜5重量部)、好ましくは0.1〜4重量部、
さらに好ましくは0.3〜3重量部程度である。
【0067】本発明の樹脂組成物に、必要に応じて耐候
(光)性に優れた樹脂、例えば、アクリル系樹脂(ポリ
メチルメタクリレートなどのC1-10アルキル(メタ)ア
クリレートの単独又は共重合体)、アクリル系コアシェ
ルポリマー、ポリカーボネート樹脂などを添加してもよ
い。また、多価アルコールのエーテル類などの表面改質
剤を添加することにより、クラックなどの外観不良を抑
制できる。
【0068】本発明のポリアセタール樹脂組成物には、
必要に応じて各種添加剤、例えば、離型剤、核剤、帯電
防止剤、難燃剤、界面活性剤、抗菌剤、防カビ剤、各種
ポリマー、充填剤などを1種又は2種以上組み合わせて
添加してもよい。
【0069】本発明のポリアセタール樹脂組成物は、粉
粒状混合物や溶融混合物であってもよく、ポリアセター
ル樹脂と、加工安定剤と、抑制剤と、必要により他の添
加剤とを慣用の方法で混合することにより調製できる。
例えば、各成分を混合して、一軸又は二軸の押出機に
より混練して押出してペレットを調製した後、成形する
方法、一旦組成の異なるペレット(マスターバッチ)
を調製し、そのペレットを所定量混合(希釈)して成形
に供し、所定の組成の成形品を得る方法、ポリアセタ
ール樹脂のペレットに抑制剤を散布などにより付着させ
た後、成形し、所定の組成の成形品を得る方法などが採
用できる。また、成形品に用いられる組成物の調製にお
いて、基体であるポリアセタール樹脂の粉粒体(例え
ば、ポリアセタール樹脂の一部又は全部を粉砕した粉粒
体)と他の成分(加工安定剤、尿素誘導体など)を混合
して溶融混練すると、添加物の分散を向上させるのに有
利である。
【0070】本発明のポリアセタール樹脂組成物は、特
に成形後に使用又は保管される環境において必要とされ
る優れた耐候(光)安定性を有し、製品寿命を長くでき
ることに加えて、さらに、その成型加工(特に溶融成型
加工)工程において、ポリアセタール樹脂の酸化又は熱
分解などによるホルムアルデヒドの生成を顕著に抑制で
き、作業環境を改善できる。また、金型への分解物など
の付着(モールドデポジット)、成形品からの分解物の
浸出を顕著に抑制し、成形加工時の諸問題を改善でき
る。そのため、本発明の樹脂組成物は、慣用の成形方
法、例えば、射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成
形、真空成形、発泡成形、回転成形、ガスインジェクシ
ョンモールディングなどの方法で、種々の成形品を成形
するのに有用である。
【0071】前記ポリアセタール樹脂組成物で構成され
た本発明のポリアセタール樹脂成形品は、尿素又はその
誘導体、あるいはアミジン誘導体を含んでおり、ホルム
アルデヒド発生量が極めて少ない。すなわち、酸化防止
剤などの安定剤を含む従来の前記ポリアセタール樹脂で
構成された成形品は、比較的多量のホルムアルデヒドを
生成し、腐食や変色などの他、生活環境や作業環境を汚
染する。例えば、一般に市販されているポリアセタール
樹脂成形品からのホルムアルデヒド発生量は、乾式(恒
温乾燥雰囲気下)において、表面積1cm2当たり2〜
5μg程度であり、湿式(恒温湿潤雰囲気下)におい
て、表面積1cm2当たり3〜6μg程度である。ま
た、成形条件を制御しても、乾式(恒温乾燥雰囲気下)
において表面積1cm2当たり1.5μg以下、湿式
(恒温湿潤雰囲気下)において、表面積1cm2当たり
2.5μg以下の成形品を得ることが困難である。
【0072】これに対して、本発明のポリアセタール樹
脂成形品は、乾式において、ホルムアルデヒド発生量が
成形品の表面積1cm2当たり1.5μg以下(0〜1
μg程度)、好ましくは0〜0.8μg、さらに好まし
くは0〜0.7μg程度であり、通常、0.01〜0.
7μg程度である。また、湿式において、ホルムアルデ
ヒド発生量が成形品の表面積1cm2当たり2.5μg
以下(0〜2μg程度)、好ましくは0〜1.7μg、
さらに好ましくは0〜1.5μg程度であり、通常、
0.01〜1.5μg程度である。
【0073】本発明のポリアセタール樹脂成形品は、乾
式及び湿式のいずれか一方において、前記ホルムアルデ
ヒド発生量を有していればよく、通常、乾式及び湿式の
双方において、前記ホルムアルデヒド発生量を有してい
る。
【0074】なお、乾式でのホルムアルデヒド発生量
は、次のようにして測定できる。
【0075】ポリアセタール樹脂成形品を、必要により
切断して表面積を測定した後、その成形品の適当量(例
えば、表面積10〜50cm2となる程度)を密閉容器
(容量20ml)に入れ、温度80℃で24時間放置す
る。その後、この密閉容器中に水を5ml注入し、この
水溶液のホルマリン量をJIS K0102,29(ホ
ルムアルデヒドの項)に従って定量し、成形品の表面積
当たりのホルムアルデヒド発生量(μg/cm2)を求
める。
【0076】また、湿式でのホルムアルデヒド発生量
は、次のようにして測定できる。
【0077】ポリアセタール樹脂成形品を、必要により
切断して表面積を測定した後、その成形品の適当量(例
えば、表面積10〜100cm2となる程度)を、蒸留
水50mlを含む密閉容器(容量1L)の蓋に吊下げて
密閉し、恒温槽内に温度60℃で3時間放置する。その
後、室温で1時間放置し、密閉容器中の水溶液のホルマ
リン量をJIS K0102,29(ホルムアルデヒド
の項)に従って定量し、成形品の表面積当たりのホルム
アルデヒド発生量(μg/cm2)を求める。
【0078】本発明における前記ホルムアルデヒド発生
量の数値規定は、ポリアセタール樹脂、加工安定剤、抑
制剤を含む限り、慣用の添加剤(通常の安定剤など)を
含有するポリアセタール樹脂組成物の成形品についてだ
けでなく、無機充填剤、他のポリマーを含有する組成物
の成形品においても、その成形品の表面の大部分(例え
ば、50〜100%)がポリアセタール樹脂で構成され
た成形品(例えば、多色成形品や被覆成形品など)につ
いても適用可能である。
【0079】本発明の成形品は、ホルムアルデヒドが弊
害となるいずれの用途(例えば、自転車部品としてのノ
ブ、レバーなど)にも使用可能であるが、自動車分野や
電気・電子分野の機構部品(能動部品や受動部品な
ど)、建材・配管分野、日用品(生活)・化粧品分野、
及び医用分野(医療・治療分野)の部品・部材として好
適に使用される。
【0080】より具体的には、自動車分野の機構部品と
しては、インナーハンドル、フェーエルトランクオープ
ナー、シートベルトバックル、アシストラップ、各種ス
イッチ、ノブ、レバー、クリップなどの内装部品、メー
ターやコネクターなどの電気系統部品、オーディオ機器
やカーナビゲーション機器などの車載電気・電子部品、
ウインドウレギュレーターのキャリアープレートに代表
される金属と接触する部品、ドアロックアクチェーター
部品、ミラー部品、ワイパーモーターシステム部品、燃
料系統の部品などが例示できる。
【0081】電気・電子分野の機構部品としては、ポリ
アセタール樹脂成形品で構成され、かつ金属接点が多数
存在する機器の部品又は部材[例えば、カセットテープ
レコーダなどのオーディオ機器、VTR(ビデオテープ
レコーダー)、8mmビデオ、ビデオカメラなどのビデ
オ機器、又はコピー機、ファクシミリ、ワードプロセサ
ー、コンピューターなどのOA(オフィスオートメーシ
ョン)機器、更にはモーター、発条などの駆動力で作動
する玩具、電話機、コンピュータなどに付属するキーボ
ードなど]などが例示できる。具体的には、シャーシ
(基盤)、ギヤー、レバー、カム、プーリー、軸受けな
どが挙げられる。さらに、少なくとも一部がポリアセタ
ール樹脂成形品で構成された光及び磁気メディア部品
(例えば、金属薄膜型磁気テープカセット、磁気ディス
クカートリッジ、光磁気ディスクカートリッジなど)、
更に詳しくは、音楽用メタルテープカセット、デジタル
オーディオテープカセット、8mmビデオテープカセッ
ト、フロッピーディスクカートリッジ、ミニディスクカ
ートリッジなどにも適用可能である。光及び磁気メディ
ア部品の具体例としては、テープカセット部品(テープ
カセットの本体、リール、ハブ、ガイド、ローラー、ス
トッパー、リッドなど)、ディスクカートリッジ部品
(ディスクカートリッジの本体(ケース)、シャッタ
ー、クランピングプレートなど)などが挙げられる。
【0082】さらに、本発明のポリアセタール樹脂成形
品は、照明器具、建具、配管、コック、蛇口、トイレ周
辺機器部品などの建材・配管部品、文具、リップクリー
ム・口紅容器、洗浄器、浄水器、スプレーノズル、スプ
レー容器、エアゾール容器、一般的な容器、注射針のホ
ルダーなどの広範な生活関係部品・化粧関係部品・医用
関係部品に好適に使用される。
【0083】
【発明の効果】本発明のポリアセタール樹脂組成物は、
特定の加工安定剤と抑制剤(尿素誘導体又はアミジン誘
導体)を含んでいるので、ポリアセタール樹脂の熱安定
性(特に成形加工時の溶融安定性)を大幅に改善でき
る。また、少量の添加でホルムアルデヒドの発生量を極
めて低レベルに抑制でき、作業環境を大きく改善でき
る。さらには、過酷な条件下であってもホルムアルデヒ
ドの生成を抑制でき、金型への分解物の付着(モールド
デポジット)、成形品からの分解物の浸出や成形品の熱
劣化を抑制でき、成形品の品質や成形性を向上できる。
【0084】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
【0085】なお、実施例及び比較例において、溶融体
からのホルムアルデヒド発生量、乾式および湿式での成
形品からのホルムアルデヒドの発生量について、以下の
ようにして評価した。
【0086】[溶融体からのホルムアルデヒド発生量]
5gのペレットを正確に秤量し、金属製容器中に200
℃で5分間保持した後、容器内の雰囲気を蒸留水中に吸
収させる。この水溶液のホルムアルデヒド量をJIS
K0102,29(ホルムアルデヒドの項)に従って定
量し、ペレットから発生するホルムアルデヒドガス量
(ppm)を算出した。
【0087】[乾式での成形品からのホルムアルデヒド
発生量]試験片(2mm×2mm×50mm)10個(総表面積約
40cm2)の樹脂サンプルを密閉容器(容量20m
l)に入れ、温度80℃で24時間、恒温槽内で加熱し
た後、室温に空冷し、蒸留水5mlをシリンジにて注入
した。この水溶液のホルムアルデヒド量を、JIS K
0102,29(ホルムアルデヒドの項)に従って定量
し、表面積当たりのホルムアルデヒドガス発生量(μg
/cm2)を算出した。
【0088】[湿式での成形品からのホルムアルデヒド
発生量]平板状成形品(120mm×120mm×2mm)から4辺
を切除して得た試験片(100mm×40mm×2mm;総表面積8
5.6cm2)を、蒸留水50mlを含むポリエチレン製瓶
(容量1L)の蓋に吊下げて密閉し、恒温槽内に温度6
0℃で3時間放置した後、室温で1時間静置する。ポリ
エチレン製瓶中の水溶液のホルマリン量をJISK01
02,29(ホルムアルデヒドの項)に従って定量し、
表面積当たりのホルムアルデヒド発生量(μg/c
2)を算出した。
【0089】実施例1〜12及び比較例1〜7 ポリアセタール樹脂100重量部に、加工安定剤、抑制
剤として尿素誘導体、酸化防止剤、窒素含有化合物、耐
侯(光)安定剤を表1に示す割合で混合した後、二軸押
出機により溶融混合し、ペレット状の組成物を調製し
た。このペレットを用いて、射出成形機により、試験片
を成形し、この試験片からのホルムアルデヒド発生量を
測定した。結果を表1に示す。
【0090】なお、比較のため、加工安定剤と抑制剤を
添加しない例、および抑制剤を添加しない例について、
上記と同様にして評価した。
【0091】実施例および比較例で使用したポリアセタ
ール樹脂、加工安定剤、尿素誘導体、酸化防止剤、窒素
含有化合物及び耐候(光)安定剤は以下の通りである。
【0092】1.ポリアセタール樹脂 (a):ポリアセタール樹脂コポリマー(ポリプラスチ
ックス(株)製、「ジュラコン」) 2.加工安定剤 (b−1):ポリエチレングリコール(和光純薬工業
(株)製,「ポリエチレングリコール 20000」) (b−2):ポリエチレングリコール(和光純薬工業
(株)製,「ポリエチレングリコール 6000」) (b−3):グリセリンモノステアレート (b−4):グリセリンモノベヘネート (b−5):ポリエチレングリコールモノステアリン酸
エステル(日本油脂(株)製,ノニオンS−40) (b−6):エチレンビスステアリルアミド (b−7):12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム 3.尿素誘導体 (c−1):アラントイン[川研ファインケミカル
(株)製] (c−2):アラントインジヒドロキシアルミニウム
[川研ファインケミカル(株)製,「ALDA」] (c−3):ホルム窒素 2モル粉[三井化学(株)
製] (c−4):ホルム窒素 3モル粉[三井化学(株)
製] 4.耐候(光)安定剤 (d−1):2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス
(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]2H−ベンゾ
トリアゾール (d−2):ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)セバケート 5.酸化防止剤 (e−1):ペンタエリスリトールテトラキス[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート] (e−2):トリエチレングリコールビス[3−(3−
t−ブチル5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート] 6.窒素含有化合物 (f−1):メラミン (f−2):メラミンホルムアルデヒド樹脂 メラミン1モルに耐してホルムアルデヒド1.2モルを
用い、水溶液中、pH8、温度70℃で反応させ、反応
系を白濁させることなく水溶性初期縮合体のメラミン−
ホルムアルデヒド樹脂を生成させた。次いで、攪拌しな
がら反応系をpH6.5に調整して、攪拌を継続し、メ
ラミン−ホルムアルデヒド樹脂を析出させ、乾燥により
粗製メラミン−ホルムアルデヒド樹脂の粉粒体を得た。
この粉粒体を60℃の温水で30分間洗浄し、濾過した
後、残渣をアセトンで洗浄し、これを乾燥することによ
り白色粉末の精製メラミン−ホルムアルデヒド樹脂を得
た。
【0093】
【表1】
【0094】
【表2】
【0095】表より明らかなように、比較例に比べて、
実施例の樹脂組成物は、ホルムアルデヒドの発生量が極
めて小さいため、作業環境を大きく改善できるととも
に、成形品の品質や成形性を向上できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/29 C08K 5/29 //(C08L 59/00 71:02)

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアセタール樹脂と、ポリアルキレン
    グリコール、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド及び脂肪酸
    金属塩から選択された少なくとも一種の加工安定剤と、
    尿素又はその誘導体及びアミジン誘導体から選択される
    少なくとも1種の抑制剤とを含むポリアセタール樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 ポリアルキレングリコールが、C2-6
    ルキレングリコールの単独重合体または共重合体である
    請求項1記載のポリアセタール樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 脂肪酸エステルを構成する脂肪酸が、炭
    素数10以上の1価または2価脂肪酸である請求項1記
    載のポリアセタール樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 脂肪酸エステルを構成するアルコール
    が、炭素数2〜6の多価アルコールである請求項1記載
    のポリアセタール樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 脂肪酸エステルが、少なくとも1つの遊
    離のヒドロキシル基を有する請求項1記載のポリアセタ
    ール樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 脂肪酸エステルを構成するアルコール
    が、平均重合度が2以上のポリオキシアルキレングリコ
    ールである請求項1記載のポリアセタール樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 脂肪酸アミドを構成する脂肪酸が、炭素
    数10以上の脂肪酸であり、前記脂肪酸アミドがビス脂
    肪酸アミドである請求項1記載のポリアセタール樹脂組
    成物。
  8. 【請求項8】 脂肪酸金属塩が、炭素数10以上の脂肪
    酸と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、周期表1B族
    金属、周期表2B族金属、周期表3B族金属、周期表4
    B族金属および周期表8族金属からなる群より選択され
    た少なくとも一種の金属との塩である請求項1記載のポ
    リアセタール樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 尿素誘導体が、モノN−置換尿素又は尿
    素縮合体である請求項1記載のポリアセタール樹脂組成
    物。
  10. 【請求項10】 尿素誘導体が、ビウレット、ビウレ
    ア、及び尿素とアルデヒド化合物との縮合体からなる群
    より選択された少なくとも一種である請求項1記載のポ
    リアセタール樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 尿素誘導体が、尿素とC1-6アルデヒ
    ドとの縮合体である請求項1記載のポリアセタール樹脂
    組成物。
  12. 【請求項12】 尿素誘導体が、モノウレイド、又はジ
    ウレイドである請求項1記載のポリアセタール樹脂組成
    物。
  13. 【請求項13】 尿素誘導体が、非環状ウレイド又は環
    状ウレイドである請求項1記載のポリアセタール樹脂組
    成物。
  14. 【請求項14】 尿素誘導体が、ジカルボン酸のウレイ
    ド、α−オキシ酸のウレイド、β−アルデヒド酸のウレ
    イド、ウレイド酸、アラントイン及びその誘導体からな
    る群より選択される少なくとも1種である請求項1記載
    のポリアセタール樹脂組成物。
  15. 【請求項15】 尿素誘導体が、モノ又はジウレイドと
    金属との塩である請求項1記載のポリアセタール樹脂組
    成物。
  16. 【請求項16】 尿素誘導体が、モノ又はジウレイド
    と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、周期表1B族金
    属、周期表2B族金属、周期表3B族金属、周期表4B
    族金属、及び周期表8族金属からなる群より選択される
    少なくとも1種の金属との塩である請求項15記載のポ
    リアセタール樹脂組成物。
  17. 【請求項17】 尿素誘導体が、アラントイン又はアラ
    ントインと金属との塩である請求項1記載のポリアセタ
    ール樹脂組成物。
  18. 【請求項18】 尿素誘導体が、アラントインジヒドロ
    キシアルミニウムである請求項1記載のポリアセタール
    樹脂組成物。
  19. 【請求項19】 アミジン誘導体が、クレアチニン又は
    その誘導体である請求項1記載のポリアセタール樹脂組
    成物。
  20. 【請求項20】 ポリアセタール樹脂100重量部に対
    して、加工安定剤0.01〜10重量部、抑制剤0.0
    1〜10重量部を含む請求項1記載のポリアセタール樹
    脂組成物。
  21. 【請求項21】 さらに耐侯(光)安定剤を含む請求項
    1記載のポリアセタール樹脂組成物。
  22. 【請求項22】 さらに窒素含有化合物を含む請求項1
    記載のポリアセタール樹脂組成物。
  23. 【請求項23】 ポリアセタール樹脂と、請求項1記載
    の加工安定剤と、請求項1記載の抑制剤とを混合するポ
    リアセタール樹脂組成物の製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項1記載のポリアセタール樹脂組
    成物で構成されたポリアセタール樹脂成形品。
  25. 【請求項25】 (1)温度80℃で24時間密閉空間
    で保存した時、発生ホルムアルデヒド量が成形品の表面
    積1cm2当たり1.5μg以下、又は(2)温度60
    ℃、飽和湿度の密閉空間で3時間保存した時、発生ホル
    ムアルデヒド量が成形品の表面積1cm2当たり2.5
    μg以下である請求項24記載のポリアセタール樹脂成
    形品。
  26. 【請求項26】 成形品が、自動車部品、電気・電子部
    品、建材・配管部品、生活・化粧品用部品および医用部
    品から選択される少なくとも1種である請求項24記載
    のポリアセタール樹脂成形品。
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