JP2000044769A - ポリアセタ―ル樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

ポリアセタ―ル樹脂組成物及びその製造方法

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JP2000044769A
JP2000044769A JP11138707A JP13870799A JP2000044769A JP 2000044769 A JP2000044769 A JP 2000044769A JP 11138707 A JP11138707 A JP 11138707A JP 13870799 A JP13870799 A JP 13870799A JP 2000044769 A JP2000044769 A JP 2000044769A
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acid
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Hatsuhiko Harashina
初彦 原科
Hayato Kurita
早人 栗田
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Polyplastics Co Ltd
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Polyplastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリアセタール樹脂の熱安定性及び成形安定
性を改善し、ホルムアルデヒドの発生を抑制する。 【解決手段】 ポリアセタール樹脂の粉粒体100重量
部に対して、活性水素含有化合物で構成された抑制剤
0.001〜10重量部程度を共存させる。活性水素含
有化合物は、尿素類(N−置換尿素、尿素縮合体など)
及びアミジン類(アミジンのN−置換体又はグアニジン
類(環状グアニジン又は非環状グアニジンなど)から選
択される少なくとも1種である。ポリアセタール樹脂
は、耐候(光)性ポリアセタール樹脂であってもよく、
着色剤を添加してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホルムアルデヒド
発生量が著しく抑制され、成形加工性に優れたポリアセ
タール樹脂組成物及びその製造方法、そのホルムアルデ
ヒドの抑制方法、並びに前記樹脂組成物の成形方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ポリアセタール樹脂は、機械的性質、耐
疲労性、耐摩擦・摩耗性、耐薬品性及び成形性に優れて
いるため、自動車部品、電気・電子機器部品、その他の
精密機械部品、建材・配管部材、生活・化粧用部品、医
用部品などの分野において広く利用されている。しかし
ながら、用途の拡大、多様化に伴い、その品質に対する
要求はより高度化する傾向を示している。
【0003】ポリアセタール樹脂に要求される特性とし
て、押出又は成形工程などの加工工程における機械的強
度が低下しないこと、金型への付着物(モールドデポジ
ット)が発生しないこと、長期加熱条件下(ヒートエー
ジング)における機械的物性が低下しないこと、成形品
のシルバーストリークやボイドなどの成形不良が生じな
いことなどが挙げられる。これらの現象の重要因子の1
つに成形時のポリマーの分解が挙げられる。特に、ポリ
アセタール樹脂は、その化学構造から本質的に、加熱酸
化雰囲気下、酸性やアルカリ性条件下では容易に分解さ
れやすい。そのため、ポリアセタール樹脂の本質的な課
題として、熱安定性が高く、成型加工過程又は成形品か
らのホルムアルデヒドの発生を抑制することが挙げられ
る。ホルムアルデヒドは化学的に活性であり、酸化によ
りギ酸となり耐熱性に悪影響を及ぼしたり、電気・電子
機器の部品などに用いると、金属製接点部品が腐蝕した
り有機化合物の付着により変色し、接点不良を生じる。
さらにホルムアルデヒド自体が、部品組立工程での作業
環境や最終製品の使用周辺の生活環境を汚染し、成形過
程で発生したホルムアルデヒドが成形品中に堆積し、成
形品の特性を損なう。
【0004】化学的に活性な末端を安定化するため、ホ
モポリマーについては、重合体の末端をアセチル化など
によりエステル化する方法、コポリマーについては、重
合時にトリオキサンと環状エーテル、環状ホルマールな
どの隣接炭素結合を有するモノマーとを共重合した後、
不安定な末端部分を分解除去して不活性な安定末端とす
る方法などが知られている。しかしながら、加熱時には
ポリマーの主鎖部分での解裂分解も起こり、その防止に
は、上記処理のみでは対処できず、実用的には酸化防止
剤及びその他の安定剤の添加が必須とされている。
【0005】これまで、各種酸化防止剤又はその他の安
定剤を添加するような安定化処方について、種々の方法
が展開されてきたが、これらの添加剤を配合しても、ポ
リアセタール樹脂の分解を完全に抑制することは困難で
あり、実際には組成物を調製するための押出や成形工程
での溶融加工の際、押出機や成形機のシリンダー内で熱
や酸素の作用を受け、主鎖の分解や充分に安定化されて
いない末端からホルムアルデヒドが発生し、押出成形加
工時に作業環境を悪化させている。また、長時間にわた
り成形を行なうと、金型に微粉状物、タール状物が付着
し(モールドデポジット)、作業効率を低下させるとと
もに、成形品の表面状態を低下させる最大要因の1つと
なっている。さらに、ポリマー分解により機械的強度の
低下、樹脂の変色が生じる。
【0006】ポリアセタール樹脂に添加される酸化防止
剤としては、立体障害を有するフェノール化合物(ヒン
ダードフェノール)、立体障害を有するアミン化合物
(ヒンダードアミン)が知られており、その他の安定剤
として、アルカリ金属水酸化物やアルカリ土類金属水酸
化物、有機又は無機酸塩などが使用されている。また、
通常、酸化防止剤は他の安定化剤と組み合わせて用いら
れる。しかし、このような添加剤を用いても、ポリアセ
タール樹脂に対して高い安定性を付与することは困難で
ある。
【0007】特公昭55−50502号公報及び特開平
6−73267号公報には、メラミンとホルムアルデヒ
ドとの重縮合による高分子量化メラミン誘導体を用いる
ことにより、熱安定性を向上させ、モールドデポジット
とブルーミング性を改善することが提案されている。ま
た、特開昭48−88136号公報には、ポリアセター
ルの熱安定性及び抗酸化性を改善するため、フェノール
化合物と、ヒダントイン及びその誘導体などの窒素含有
化合物とで構成された安定化剤を含むポリアセタール組
成物が開示されている。
【0008】このように、ポリアセタール樹脂に酸化防
止剤又は安定剤を混合し、溶融混練する方法は、溶融状
態におけるホルムアルデヒドの発生量を抑制するには効
果的であるが、その後の固化・冷却過程や成形品からホ
ルムアルデヒドの発生を有効に防止できない。
【0009】上記問題点を解決する手段として、ポリア
セタール樹脂ペレットにホルムアルデヒドの抑制剤を付
着させる方法が試みられている。
【0010】特開平4−345648号公報には、ヒド
ラジド化合物を含有する、ホルムアルデヒドの発生が抑
制されたポリアセタール樹脂組成物が開示されており、
より効果的にホルムアルデヒド臭を低減させるために、
ポリアセタール樹脂ペレットにヒドラジド化合物を付着
させることが提案されている。
【0011】特開平6−107900号公報には、溶融
押出成形によって得られたポリアセタール樹脂ペレット
表面に、多価アルコール化合物の脂肪酸部分エステルを
付着させたポリアセタール樹脂組成物、及び前記組成物
で成型された成形品の製造方法が開示されている。
【0012】しかし、これらの化合物を用いても未だホ
ルムアルデヒドの発生を顕著に抑制することが困難であ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ポリアセタール樹脂の安定性が要求される作業過
程、特に保管、輸送、又は取扱過程でのホルムアルデヒ
ド発生が低減されたポリアセタール樹脂組成物及びその
製造方法、ホルムアルデヒドの発生を抑制する方法、並
びに前記組成物を成形する方法を提供することにある。
【0014】本発明の他の目的は、少量の添加でホルム
アルデヒドの生成を著しく抑制でき、ポリアセタール樹
脂の安定性、特に、熱安定性を改善できるポリアセター
ル樹脂組成物及びその製造方法、ホルムアルデヒドの抑
制方法、並びに前記組成物を成形する方法を提供するこ
とにある。
【0015】本発明のさらに他の目的は、過酷な条件下
であってもホルムアルデヒドの生成を抑制して、金型へ
の分解物などの付着、成形品からの分解物の浸出や成形
品の熱劣化を抑制できるとともに成形品の品質を向上
し、成形性を改善できるポリアセタール樹脂組成物及び
その製造方法、ホルムアルデヒドの抑制方法、並びに前
記組成物を成形する方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため、ポリアセタール樹脂の安定剤に関し
て一連の窒素含有化合物の探索検討を行なった結果、活
性水素を分子内に有する特定の化合物が、ポリアセター
ル樹脂の安定剤、特に原料ペレットの保管、輸送、又は
取扱過程で、顕著な効果を示すホルムアルデヒド抑制剤
(安定剤)として機能することを見いだし、本発明を完
成するに至った。
【0017】すなわち、本発明のポリアセタール樹脂組
成物は、ポリアセタール樹脂の粉粒体と、尿素類及びア
ミジン類から選択された少なくとも1種の活性水素含有
化合物で構成されたホルムアルデヒド抑制剤とが共存し
たポリアセタール樹脂組成物である。樹脂と共存する前
記活性水素含有化合物の割合は、例えば、ポリアセター
ル樹脂100重量部に対して0.001〜10重量部程
度である。
【0018】本発明の方法では、ポリアセタール樹脂の
粉粒体(ペレットなど)と、前記ホルムアルデヒド抑制
剤とを共存させることにより、特に原料の段階及び成形
品におけるホルムアルデヒドの発生を顕著に減少させ、
安定性(特に、熱安定性及び加工安定性)が改善された
ポリアセタール樹脂組成物を製造する。
【0019】さらに、本発明には、前記ポリアセタール
樹脂組成物におけるホルムアルデヒド発生を抑制する方
法、及び前記ポリアセタール樹脂組成物を成形する方法
も含まれる。
【0020】なお、本明細書において、「活性水素含有
化合物」とは、尿素類及びアミジン類から選択された化
合物であって、分子内に、活性水素を有している化合物
をいう。本発明で使用するポリアセタール樹脂は、安定
剤が添加されていなくてもよいが、特に予め安定化剤な
どの添加により安定化されている樹脂が好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の樹脂組成物は、ポリアセ
タール樹脂と、特定の活性水素含有化合物で構成された
ホルムアルデヒド抑制剤とで構成されている。
【0022】本発明で使用する安定化されたポリアセタ
ール樹脂とは、200℃で5分間加熱したときのホルム
アルデヒド発生量が500ppm以下、好ましくは30
0ppm以下、さらに好ましくは200ppm以下のポ
リアセタール重合体又は予め酸化防止剤及び耐熱安定剤
の少なくともいずれか一方を含むポリアセタール樹脂で
ある。
【0023】前記ポリアセタール樹脂とは、オキシメチ
レン基(−CH2O−)を主たる構成単位とする高分子
化合物であり、ポリアセタールホモポリマー(例えば、
米国デュポン社製,商品名「デルリン」、旭化成(株)
製、商品名「テナック4010」など)、オキシメチレ
ン基以外に他のコモノマー単位を含有するポリアセター
ルコポリマー(例えば、ポリプラスチックス(株)製,
商品名「ジュラコン」など)が含まれる。コポリマーに
おいて、コモノマー単位には、炭素数2〜6程度(好ま
しくは炭素数2〜4程度)のオキシアルキレン単位(例
えば、オキシエチレン基(−OCH2CH2−)、オキシ
プロピレン基、オキシテトラメチレン基など)が含まれ
る。コモノマー単位の含有量は、少量、例えば、ポリア
セタール樹脂全体に対して、0.01〜20モル%、好
ましくは0.03〜10モル%(例えば、0.05〜5
モル%)、さらに好ましくは0.1〜5モル%程度の範
囲から選択できる。
【0024】ポリアセタールコポリマーは、二成分で構
成されたコポリマー、三成分で構成されたターポリマー
などであってもよい。ポリアセタールコポリマーは、ラ
ンダムコポリマーの他、ブロックコポリマー、グラフト
コポリマーなどであってもよい。また、ポリアセタール
樹脂は、線状のみならず分岐構造であってもよく、架橋
構造を有していてもよい。さらに、ポリアセタール樹脂
の末端は、例えば、酢酸、プロピオン酸などのカルボン
酸又はそれらの無水物とのエステル化などにより安定化
してもよい。ポリアセタールの重合度、分岐度や架橋度
も特に制限はなく、溶融成形可能であればよい。
【0025】前記ポリアセタール樹脂は、例えば、ホル
ムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ドなどのアルデヒド類、トリオキサン、エチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド、1,3−ジオキソラン、
ジエチレングリコールホルマール、1,4−ブタンジオ
ールホルマールなどの環状エーテルや環状ホルマールを
重合することにより製造できる。
【0026】前記酸化防止剤としては、例えば、フェノ
ール系(ヒンダードフェノール類など)、アミン系、リ
ン系、イオウ系、ヒドロキノン系、キノリン系酸化防止
剤などが使用できる。
【0027】フェノール系酸化防止剤には、ヒンダード
フェノール類、例えば、2,2′−メチレンビス(4−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−メチ
レンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,
4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラキス
[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビ
ス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]、n−オクタデシル−3
−(4′,5′−ジ−t−ブチルフェノール)プロピオ
ネート、n−オクタデシル−3−(4′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジ−t−ブチルフェノール)プロピオネー
ト、ステアリル−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェノール)プロピオネート、ジステアリル
−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホ
スホネート、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−
5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフ
ェニルアクリレート、N,N′−ヘキサメチレンビス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシ
ンナマミド)、3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブ
チル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオ
ニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、
4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒド
ロキシ−5−t−ブチルフェノール)ブタンなどが含ま
れる。
【0028】アミン系酸化防止剤には、フェニル−1−
ナフチルアミン、フェニル−2−ナフチルアミン、N,
N′−ジフェニル−1,4−フェニレンジアミン、N−
フェニル−N′−シクロヘキシル−1,4−フェニレン
ジアミン;4,4′−ジ(α,α−ジメチルベンジル)
ジフェニルアミンなどが含まれる。
【0029】リン系酸化防止剤には、例えば、トリイソ
デシルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリ
スノニルフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシル
ホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、
2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニ
ル)オクチルホスファイト、4,4′−ブチリデンビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェニル)ジトリデシル
ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチル−4−メチ
ルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−
アミルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチ
ルフェニル)ホスファイト、ビス(2−t−ブチルフェ
ニル)フェニルホスファイト、トリス[2−(1,1−
ジメチルプロピル)−フェニル]ホスファイト、トリス
[2,4−(1,1−ジメチルプロピル)−フェニル]
ホスファイト、トリス(2−シクロヘキシルフェニル)
ホスファイト、トリス(2−t−ブチル−4−フェニル
フェニル)ホスファイトなどのホスファイト化合物、及
びトリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、ト
リブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、
ジフェニルビニルホスフィン、アリルジフェニルホスフ
ィン、トリフェニルホスフィン、メチルフェニル−p−
アニシルホスフィン、p−アニシルジフェニルホスフィ
ン、p−トリルジフェニルホスフィン、ジ−p−アニシ
ルフェニルホスフィン、ジ−p−トリルフェニルホスフ
ィン、トリ−m−アミノフェニルホスフィン、トリ−
2,4−ジメチルフェニルホスフィン、トリ−2,4,
6−トリメチルフェニルホスフィン、トリ−o−トリル
ホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−p−
トリルホスフィン、トリ−o−アニシルホスフィン、ト
リ−p−アニシルホスフィン、1,4−ビス(ジフェニ
ルホスフィノ)ブタンなどのホスフィン化合物などが含
まれる。
【0030】ヒドロキノン系酸化防止剤には、例えば、
2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノンなどが含まれ、キ
ノリン系酸化防止剤には、例えば、6−エトキシ−2,
2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンなどが
含まれ,イオウ系酸化防止剤には、例えば、ジラウリル
チオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネ
ートなどが含まれる。
【0031】これらの酸化防止剤は一種又は二種以上併
用することができる。
【0032】好ましい酸化防止剤には、フェノール系酸
化防止剤(特に、ヒンダードフェノール類)などが含ま
れる。ヒンダードフェノール類の中でも、特に、ポリオ
ール−ポリ[(分岐C3-6アルキル基及びヒドロキシ基
置換フェニル)プロピオネート]例えば、1,6−ヘキ
サンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などのC
2-10アルキレンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−分
岐C3-6アルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート];例えば、トリエチレングリコール−ビス[3
−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]などのジ又はトリオキシC2-4
アルキレンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−分岐C
3-6アルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト];例えば、グリセリントリス[3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]などのC3-8アルカントリオール−ビス[3−
(3,5−ジ−分岐C3-6アルキル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート];例えば、ペンタエリスリト
ールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などのC4-8
ルカンテトラオールテトラキス[3−(3,5−ジ−分
岐C3-6アルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]などが好ましい。
【0033】これらの酸化防止剤は単独で又は二種以上
使用できる。酸化防止剤の含有量は、例えば、ポリアセ
タール樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量
部、好ましくは0.05〜2.5重量部、特に0.1〜
1重量部程度の範囲から選択できる。
【0034】前記耐熱安定剤としては、(イ)トリアジ
ン化合物、(ロ)グアニジン化合物、(ハ)アミノ樹
脂、(ニ)ポリアミド樹脂、(ホ)(メタ)アクリルア
ミド又はその誘導体の重合体、あるいはこれらと他のビ
ニルモノマーとの共重合体、(ヘ)N−ビニルカルボン
酸アミド又はその誘導体の重合体、あるいはこれらと他
のビニルモノマーとの共重合体、(ト)ポリアルキレン
グリコール、(チ)多価アルコールの脂肪酸エステル、
(リ)多価アルコールモノ脂肪酸エステルと二塩基性無
機酸とのエステル又はその金属塩、(ヌ)ウレタン化合
物、(ル)アミド化合物などが挙げられる。
【0035】(イ)トリアジン化合物には、活性水素原
子を有する置換基(例えば、−OH,−SH,−NH2
など)を分子内に有するトリアジン誘導体であればよ
く、アミノトリアジン誘導体、シアヌル酸誘導体などが
含まれる。アミノトリアジン誘導体においては、例え
ば、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン
などのグアナミン類又はそれらの誘導体、メラミン又は
その誘導体などが含まれる。
【0036】(ロ)グアニジン化合物には、例えば、シ
アノグアニジンが含まれる。
【0037】(ハ)アミノ樹脂には、ホルムアルデヒド
との反応により生成するアミノ樹脂などが含まれる。好
ましいアミノ樹脂としては、例えば、チオ尿素樹脂、グ
アナミン樹脂、メラミン樹脂、グアニジン樹脂などの縮
合樹脂、尿素−メラミン樹脂、尿素−ベンゾグアナミン
樹脂、フェノール−メラミン樹脂、ベンゾグアナミン−
メラミン樹脂、芳香族ポリアミン−メラミン樹脂などの
共縮合樹脂などが例示できる。さらに好ましいアミノ樹
脂は、メラミンを含む窒素含有樹脂であり、メラミン樹
脂が特に好ましい。
【0038】(ニ)ポリアミド樹脂には、ナイロン3、
ナイロン4−6、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロ
ン6−10、ナイロン6−12、ナイロン12及びこれ
らの共重合物(例えば、ナイロン6/6−6/6−1
0、ナイロン6/6−12、ナイロン6/6−6/6−
10/12など)が含まれる。
【0039】(ホ)(メタ)アクリルアミド又はその誘
導体の重合体、あるいはこれらと他のビニルモノマーと
の共重合体には、金属アルコラートの存在下でこれらを
重合して得られる共重合体(例えば、第一級アミド含有
量が1.4〜10ミリモル/ポリマー1gのポリβ−ア
ラニン共重合体など)、及びラジカル重合触媒の存在下
でこれらを重合して得られる共重合体などが含まれる。
【0040】(ヘ)N−ビニルカルボン酸アミド又はそ
の誘導体の重合体には、N−ビニルホルムアミド、N−
ビニルアセトアミド、N−メチルビニルアセトアミドな
どから選択される少なくとも二種のN−ビニルカルボン
酸アミドを重合して得られる重合体が含まれる。また、
N−ビニルカルボン酸アミドと他のビニルモノマーとの
共重合体には、特開平8−311302号公報に示され
ている共重合体などが含まれる。
【0041】(ト)ポリアルキレングリコールには、ア
ルキレングリコール(例えば、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、テトラエチレングリコールなどの
2- 6アルキレングリコールなど)の単独又は共重合
体、及びそれらの誘導体などが含まれる。
【0042】(チ)多価アルコールの脂肪酸エステルに
は、少なくとも一種の炭素数10以上の飽和又は不飽和
脂肪酸と多価C2-6アルコールとのエステル、好ましく
は前記エステルのうち、多価アルコールの少なくとも1
つのヒドロキシル基がエステル化されずに残存している
多価アルコール脂肪酸エステルなどが含まれる。前記脂
肪酸としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、セロチン
酸、モンタン酸、メリシン酸などのC10-30飽和脂肪
酸、リンデル酸、ミリストオレイン酸、パルミトオレイ
ン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、リノール
酸、リノレン酸、エリオステアリン酸などのC10-30
飽和脂肪酸などが使用できる。また、前期多価アルコー
ルとしては、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソル
ビタン、ソルビトールなどのC2-6多価アルコールなど
が使用できる。前記エステルの例としては、グリセリン
モノパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリ
セリンモノベヘネート、グリセリンモノモンタネートな
どのグリセリンエステル;ペンタエリスリトールモノパ
ルミテート、ペンタエリスリトールモノステアレート、
ペンタエリスリトールモノベヘネートなどのペンタエリ
スリトールのモノエステル、前記モノエステルに対応す
るジエステル及びトリエステルなど;ソルビタンモノパ
ルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタン
モノベヘネート、ソルビタンモノモンタネートなどのソ
ルビタンモノエステル、前記モノエステルに対応するジ
エステル及びトリエステル;ソルビトールモノステアレ
ート、ソルビトールモノベヘネート、ソルビトールモノ
モンタネートなどのソルビトールモノ脂肪酸エステル、
前記モノ脂肪酸エステルに対応するジエステルなどが挙
げられる。
【0043】(リ)多価アルコールモノ脂肪酸エステル
と二塩基性無機酸とのエステル又はその金属塩には、特
開平1−204949号公報及び特開平3−24764
7号公報などに記載されているエステル又は塩などが含
まれる。
【0044】(ヌ)ウレタン化合物には、ウレタン結合
を有する低分子量化合物及び高分子量化合物(ポリウレ
タンなど)が含まれる。これらは、脂肪族又は芳香族イ
ソシアネートとポリオールとの反応により得ることがで
きる。
【0045】(ル)アミド化合物には、脂肪族モノカル
ボン酸又はジカルボン酸、あるいは芳香族モノカルボン
酸又はジカルボン酸と、アンモニア(アンモニア水)、
脂肪族モノアミン又はジアミン、あるいは芳香族モノア
ミン又はジアミンとから生成されるアミド化合物などが
含まれる。前記アミド化合物の具体例としては、マロン
酸アミド、コハク酸アミド、アジピン酸アミド、セバシ
ン酸アミド、クエン酸アミド、ステアリルステアリン酸
アミド、ステアリルオレイン酸アミド、エチレンジアミ
ン−ジステアリン酸アミド、ヘキサメチレンジアミン−
ジステアリン酸アミド、エチレンジアミン−ジオレイン
酸アミド、エチレンジアミン−ジエルカ酸アミド、キシ
リレンジアミン−ジエルカ酸アミド、ジ(キシリレンジ
アミン−ステアリン酸アミド)セバシン酸アミドなどが
挙げられる。
【0046】ポリアセタール樹脂は、アルカリ金属又は
アルカリ土類金属化合物で安定化されていてもよい。前
記アルカリ又はアルカリ土類金属化合物としては、カル
ボン酸とアルカリ金属(ナトリウム、カリウムなど)又
はアルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム又はバ
リウムなど)との塩(カルボン酸金属塩);水酸化物;
CaO、MgOなどの金属酸化物;CaCO3、MgC
3などの金属炭酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩やリン酸塩
などの無機酸塩;アルコキシド(前記金属のメトキシ
ド、エトキシドなど)などが例示できる。
【0047】前記カルボン酸塩を構成するカルボン酸と
しては、炭素数1〜36程度の飽和又は不飽和脂肪族カ
ルボン酸などが使用できる。また、これらの脂肪族カル
ボン酸はヒドロキシル基を有していてもよい。前記飽和
脂肪族カルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪
酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、リグ
ノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、セ
ロプラスチン酸などの飽和C1-36モノカルボン酸や、多
価カルボン酸[例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク
酸、アジピン酸などの飽和C2-36ジカルボン酸、トリカ
ルバリル酸、ブタントリカルボン酸などの飽和C6-36
リカルボン酸]又はこれらのオキシ酸(例えば、乳酸、
ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシラウリン酸、ヒドロキシパ
ルミチン酸、ヒドロキシステアリン酸、クエン酸など)
などが例示できる。不飽和脂肪族カルボン酸としては、
ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイ
ン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビン酸、リノール
酸、リノレン酸、アラキドン酸などの不飽和C3-36カル
ボン酸又はこれらのオキシ酸(例えば、プロピオール
酸、ステアロール酸など)などが例示できる。
【0048】前記ポリアセタール樹脂は、さらに耐候
(光)安定剤又は着色剤などを含んでいてもよい。
【0049】耐候(光)安定剤には、(a)ベンゾトリ
アゾール系化合物、(b)ベンゾフェノン系化合物、
(c)芳香族ベンゾエート系化合物、(d)シアノアク
リレート系化合物、(e)シュウ酸アニリド系化合物、
(f)ヒンダードアミン系化合物からなる群より選択さ
れる1種又は2種以上の化合物が挙げられる。例えば、
(a)ベンゾトリアゾール系化合物としては、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ
−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,
5′−ジ−イソアミルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチ
ルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−4′−オクトキシフェニル)ベン
ゾトリアゾールなどのヒドロキシル基含有ベンゾトリア
ゾール類(例えば、ヒドロキシル基置換アリール基を有
するベンゾトリアゾール類)、(b)ベンゾフェノン系
化合物としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,
2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オキシベンジル
ベンゾフェノンなどのヒドロキシル基含有ベンゾフェノ
ン類、(c)芳香族ベンゾエート系化合物としては、p
−t−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェ
ニルサリシレートなどのアルキルフェニルサリシレート
類、(d)シアノアクリレート系化合物としては、2−
エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアク
リレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルア
クリレートなどのシアノ基含有ジフェニルアクリレート
類、(e)シュウ酸アニリド系化合物としては、N−
(2−エチルフェニル)−N′−(2−エトキシ−5−
t−ブチルフェニル)シュウ酸ジアミド、N−(2−エ
チルフェニル)−N′−(2−エトキシ−フェニル)シ
ュウ酸ジアミドなどの窒素原子上に置換されていてもよ
いフェニル基などを有するシュウ酸ジアミド類、(f)
ヒンダードアミン系化合物としては、立体障害性基を有
するピペリジン誘導体(4−アセトキシ−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン、4−ステアロイルオキシ
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アク
リロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン、4−シクロヘキシルオキシ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−フェノ
キシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−
ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、4−(フェニルカルバモイルオキシ)−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジル)オギザレート、ビ
ス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
マロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)アジペート、ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバ
ケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)テレフタレート、1,2−ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)エタ
ン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメート、ビス
(1−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)アジペート、トリス(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)ベンゼン−1,3,5−ト
リカルボキシレートなどの2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン類)、又は高分子量のピペリジン誘導体重
縮合物(コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチ
ル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン重縮合物など)などが例示できる。
【0050】上記のような耐候(光)安定剤は、単独で
用いてもよいが、1種又は2種以上を組み合わせて使用
するのが好ましく、(a)ベンゾトリアゾール系化合
物、(b)ベンゾフェノン系化合物、(c)芳香族ベン
ゾエート化合物、(d)シアノアクリレート系化合物、
及び/又は(e)シュウ酸アニリド系化合物の耐候
(光)安定剤と、(f)ヒンダードアミン系化合物との
併用が好ましい。
【0051】耐候(光)安定剤の添加量は、例えば、ポ
リアセタール樹脂100重量部に対して0.01〜5重
量部(例えば、0.01〜3重量部)、好ましくは0.
01〜2重量部、さらに好ましくは0.1〜2重量部
(例えば、0.1〜1.5重量部)程度である。
【0052】前記着色剤としては、各種染料又は顔料が
使用できる。染料はソルベント染料が好ましく、アゾ系
染料、アントラキノン系染料、フタロシアニン系染料、
又はナフトキノン系染料などが挙げられる。顔料につい
ては、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用できる。無
機顔料としては、チタン系顔料、亜鉛系顔料、カーボン
ブラック(ファーネスブラック、チャンネルブラック、
アセチレンブラック、ケッチェンブラックなど)、鉄系
顔料、モリブデン系顔料、カドミウム系顔料、鉛系顔
料、コバルト系顔料、及びアルミニウム系顔料などが例
示でき、有機顔料としては、アゾ系顔料、アンスラキノ
ン系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔
料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、イソインドリン
系顔料、ジオキサジン系顔料、又はスレン系顔料などが
例示できる。上記のような着色剤は、単独で用いてもよ
く、また複数の着色剤を組み合わせて用いてもよい。ま
た、前記着色剤は、例えば、純顔料、ドライカラーコン
セントレート、ペーストカラー、カラーコンセントレー
トなどの状態で樹脂と共存した状態で含まれていてもよ
い。
【0053】なお、ポリアセタール樹脂に着色剤(例え
ば、微粒子状着色剤)を含有させると、ホルムアルデヒ
ドの発生が増大する傾向にあるが、本発明では、抑制剤
を共存させることにより、着色剤を含む場合であって
も、ホルムアルデヒドの発生を有効に抑制できる。
【0054】着色剤の含有量は、例えば、ポリアセター
ル樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量部、好
ましくは0.1〜4重量部、さらに好ましくは0.3〜
3重量部程度である。
【0055】本発明において、安定化されたポリアセタ
ール樹脂は、通常、粉粒体(特に、ペレット)として使
用できる。
【0056】本発明の特色は、前記抑制剤をポリアセタ
ール樹脂の粉粒体と共存させることにより、ポリアセタ
ール樹脂の安定性を向上させ、この安定性が要求される
作業過程、特に原料としての保管、輸送、又は取扱過程
で発生するホルムアルデヒドを著しく抑制する点にあ
る。前記抑制剤を用いると、従来の安定剤をはるかに凌
駕する安定化効果が発現し、熱安定性及び加工性に優れ
たポリアセタール樹脂組成物を得ることができる。
【0057】ポリアセタール樹脂と共存させる抑制剤
は、尿素類及びアミジン類から選択される少なくとも1
種の活性水素含有化合物で構成される。
【0058】尿素類としては、例えば、アルキル基、ア
ルキレン基などの置換基が置換したN−置換尿素[例え
ば、N−メチル体、N−エチル体などのN−C1-6アル
キル体、アルキレンジウレア(例えば、メチレンジウレ
アなどのC1-6アルキレンジウレアなど)など]、尿素
縮合体などが挙げられる。尿素縮合体は、非環状であっ
ても、環状であってもよく、非環状縮合体には、例え
ば、尿素の二量体(例えば、ビウレット、ビウレアな
ど)、尿素の多量体、尿素とアルデヒド化合物(ホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド、イソブチルアルデヒド
など)との縮合体などが含まれる。この縮合体として
は、C1-6アルデヒドとの縮合体、例えば、尿素とイソ
ブチルアルデヒドとの非環状縮合体(イソブチリデンジ
ウレアなど)、尿素とホルムアルデヒドとの非環状縮合
体などが挙げられる。前記尿素とホルムアルデヒドとの
非環状縮合体では、1又は複数の尿素単位が縮合してい
てもよく、n個のメチレン鎖を介して(n+1)個の尿
素単位が縮合していてもよい(nは1以上の整数であ
る)。前記非環状縮合体は単独で又は二種以上組合せて
混合物として使用できる。この混合物は、例えば、ホル
ム窒素(メチレンジウレア、ジメチレントリウレア、ト
リメチレンテトラウレアなどの混合物)として三井化学
(株)より市販されている。また、尿素誘導体は、尿素
樹脂であってもよい。尿素誘導体は単独で又は二種以上
組み合わせて使用できる。
【0059】好ましい尿素類には、ウレイド誘導体(例
えば、モノウレイド及びジウレイド又はそれらの誘導
体)が含まれる。さらに、尿素誘導体は、非環状ウレイ
ド又は環状ウレイドを含む。
【0060】非環状モノウレイドとしては、C2-6ジカ
ルボン酸のウレイド酸[例えば、シュウ酸のウレイド酸
(オキサルル酸)、マロン酸のウレイド酸(マロヌル
酸)など]又はこれらの誘導体(例えば、ウレイド酸の
酸アミド)、あるいはカルバミド基を有するカルボン酸
[例えば、ウレイドギ酸、ウレイド酢酸などのカルバミ
ド基含有C1-6モノカルボン酸、ウレイドコハク酸(カ
ルバミルアスパラギン酸)などのカルバミド基含有C
2-6ジカルボン酸]、又はこれらのカルバミド基含有酸
アミド(アロファン酸アニリド、アロファン酸アミドな
ど)、及びカルバミド基含有酸エステル(アロファン酸
エステルなど)などが例示できる。非環状ジウレイドと
しては、C2-6カルボン酸のジウレイド[例えば、酢酸
のジウレイド(アラントイン酸)など]などがある。
【0061】環状ウレイドとしては、尿素とアセトアル
デヒドとの環状縮合体(例えば、クロチリデンジウレア
など)、アラントイン、及びこれらの誘導体などが挙げ
られる。
【0062】また、ウレイド誘導体については、その金
属塩[アルカリ金属塩(Li,Na,Kなどの周期表1
A族金属塩),アルカリ土類金属塩(Mg,Ca,S
r,Baなどの周期表2A属金属塩),周期表1B族金
属塩(Cu,Agなどとの塩),周期表2B族金属塩
(Znなどとの塩),周期表3B族金属塩(Al,G
a,Inなどとの塩),周期表4B族金属塩(Sn,P
bなどとの塩),周期表8族金属塩(Fe,Co,N
i,Pd,Ptなどとの塩)などの1〜4価(特に2〜
4価)程度の多価金属塩]を含む。環状ウレイドが主に
その金属塩を形成するが、非環状であっても金属塩を形
成してもよい。
【0063】特に好ましい環状ウレイド誘導体には、ア
ラントイン及びその誘導体が挙げられ、アラントイン誘
導体については成書「DICTIONARY OF ORGANIC COMPOUND
S Vol.1, p60(1965 EYRE & SPOTTISWOODE-PUBLISHER
S-LTD)」を参照できる。アラントイン誘導体として
は、例えば、アルキル基,シクロアルキル基,アリール
基などの各種の置換基が置換した置換アラントイン誘導
体(例えば、1−メチル体、3−メチル体、3−エチル
体、5−メチル体、1,3−ジメチル体、1,6−ジメ
チル体、1,8−ジメチル体、3,8−ジメチル体、
1,3,6−トリメチル体、1,3,8−トリメチル体
などのモノ,ジまたはトリ−C1-4アルキル置換体、5
−フェニル体などのアリール置換体など)、また、その
金属塩[アルカリ金属塩(周期表1A属金属塩),アル
カリ土類金属塩(周期表2A属金属塩),周期表1B属
金属との塩,周期表2B属金属との塩,周期表3B属金
属との塩,周期表4B属金属との塩,周期表8属金属と
の塩など]、アラントインとアルデヒド化合物との反応
生成物(例えば、アラントインホルムアルデヒド付加
体、又はそのアルコール変性体など)、アラントインと
窒素含有化合物(アミノ基又はイミノ基含有化合物な
ど)との反応生成物[例えば、2−ピロリドン−5−カ
ルボン酸塩との化合物(塩、分子化合物(錯体)な
ど)、アラントインとイミダゾール化合物との化合物
(塩、分子化合物(錯体)など)]、有機酸塩なども使
用できる。アラントインの金属塩の具体例としては、ア
ラントインジヒドロキシアルミニウム、アラントインク
ロロヒドロキシアルミニウムなどが例示でき、アミノ基
又はイミノ基含有化合物との反応生成物としては、アラ
ントインソジウム−dlピロリドンカルボキシレートな
どが例示できる。好ましい金属塩は、アラントインジヒ
ドロキシアルミニウムである。
【0064】アラントインと2−ピロリドン−5−カル
ボン酸塩との化合物については、特開昭51−3645
3号公報を参照でき、アラントインと塩基性アミノ酸と
の反応生成物については、特開昭52−102412号
公報、特開昭52−25771号公報、特開昭52−2
5772号公報、特開昭52−31072号公報、特開
昭51−19771号公報などを参照できる。アラント
インとイミダゾール化合物との化合物については、特開
昭57−118569号公報などを参照できる。アラン
トイン及びその誘導体の立体構造は特に制限されず、d
体、l体及びdl体のいずれであってもよい。
【0065】アミジン類には、RC(=NH)NH
2(Rは、水素原子、アルキル基、アシル基を示す。)
で表わされる構成単位を含むアミジン及びその誘導体が
含まれる。アミジン類の構造は、非環状であっても、環
状であってもよい。さらに、アミジン類には、前記Rが
アミノ基であるグアニジン類(グアニジン誘導体)も含
まれ、グアニジン類についても、その構造は、非環状で
あっても、環状であってもよい。非環状アミジンには、
例えば、アミジン又はその誘導体などが含まれる。好ま
しいアミジン類は、グアニジン類であり、非環状グアニ
ジンには、例えば、グリコシアミン、グアノリン、クレ
アチン、又はそれらの誘導体などが含まれる。
【0066】好ましいグアニジン類は、環状グアニジン
類である。環状グアニジンは、−R 1NC(=NH)N
2−(R1及びR2は、同一又は異なって、水素原子、
アルキル基、又はアシル基を示す。)を環の構成単位と
して含んでいればよく、特に環のサイズには影響されな
いが、5員環又は6員環化合物が好ましい。前記式中、
1及びR2で表わされるアルキル基としては、C1-4
ルキル基、特にメチル基又はエチル基、アシル基として
は、C1-4アシル基、特にホルミル基、アセチル基、又
はプロピオニル基などが好ましく、水素原子が特に好ま
しい。
【0067】好ましい環状グアニジン類には、5員環窒
素含有化合物として、グリコシアミジン又はその誘導体
(例えば、グリコシアミジン、チオグリコシアミジン、
クレアチニン、4−メチルグリコシアミジン、4,4−
グリコシアミジンなど)、オキサリルグアニジン又はそ
の構造と類似の環状グアニジン(例えば、オキサリルグ
アニジン、2,4−ジイミノパラバン酸、2,4,5−
トリイミノパラバン酸など)、ウラゾールの2つのオキ
ソ基(=O)のうち、少なくとも1つのオキソ基(=
O)をイミノ基(=NH)で置換した化合物(例えば、
イミノウラゾール、イミノチオウラゾール、グアナジン
など)などが例示できる。好ましい6員環窒素含有化合
物には、イソシアヌル酸イミド又はその誘導体(例え
ば、イソアンメリド、イソアンメリン、又はこれらのN
置換体など)、例えば、マロニルグアニジン、タルトロ
ニルグアニジンなどの環状グアニジン又はその誘導体、
メソキサリルグアニジンなどの環状グアニジン化合物な
どが例示できる。前記グアニジン類の中では、グリコシ
アミジン又はその誘導体、あるいはイソシアヌル酸イミ
ド又はその誘導体が特に好ましい。最も好ましい環状窒
素含有化合物として、グリコシアミジン類(例えば、ク
レアチニンなど)が挙げられる。
【0068】前記活性水素含有化合物は、単独で又は2
種以上組み合わせても使用できる。
【0069】抑制剤は、前記活性水素含有化合物単独又
は樹脂と組み合わせた粉粒体の形態で使用できる。活性
水素含有化合物と樹脂とで構成された抑制剤は、マスタ
ーバッチであってもよい。活性水素含有化合物を添加す
る樹脂としては、ポリアセタール樹脂に対して悪影響を
及ぼさない限り種々の樹脂が使用できる。例えば、ポリ
アセタール樹脂、アクリル樹脂、ポリ(メタ)アクリル
アミド、ポリエステル樹脂、ポリビニルアルコール、ポ
リアルキレングリコール、オレフィン系樹脂(エチレ
ン、プロピレンなどの単独又は共重合体、あるいはエチ
レン、プロピレンなどと、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、(メ
タ)アクリロニトリル、又は酸化炭素などとの共重合体
など)、スチレン系樹脂などの樹脂、及びこれらの樹脂
の二種以上の混合物などが挙げられる。好ましい樹脂と
して、ポリアセタール樹脂が使用される。前記マスター
バッチには、必要に応じて各種添加剤、例えば、酸化防
止剤、耐熱安定剤、着色剤などを一種又は二種以上組合
せて添加してもよい。マスターバッチを用いる場合、活
性水素含有化合物の均一な分散混合を短時間に行わせる
ことが可能となり、ホルムアルデヒド発生の抑制効果を
向上できると共に、散逸又は汚染を防止しつつ、少量で
あっても活性水素含有化合物の割合を調製することがで
きという利点を有する。
【0070】マスターバッチにおいて、活性水素含有化
合物の含有量は、例えば、1〜60重量%、好ましくは
2〜50重量%、さらに好ましくは3〜30重量%程度
である。
【0071】ポリアセタール樹脂組成物における前記活
性水素含有化合物の割合は、例えば、ポリアセタール樹
脂100重量部に対して0.001〜10重量部(例え
ば、0.001〜5重量部)、好ましくは0.01〜3
重量部、さらに好ましくは0.02〜2.5重量部程度
であり、0.02〜1.5重量部程度であってもホルム
アルデヒドの生成を顕著に抑制できる。
【0072】本発明のポリアセタール樹脂組成物には、
必要に応じて各種添加剤、例えば、離型剤、核剤、帯電
防止剤、難燃剤、界面活性剤、防カビ剤、抗菌剤、摺動
剤、各種ポリマー、充填剤などを1種又は2種以上組み
合わせて添加してもよい。
【0073】本発明のポリアセタール樹脂組成物は、ポ
リアセタール樹脂の粉粒体と、ホルムアルデヒド抑制剤
とが共存していればよい。本明細書中、「共存」とは、
ポリアセタ−ル樹脂の粉粒体の近傍に、抑制剤を存在さ
せることを意味する。好ましい「共存」の方法として
は、ポリアセタール樹脂、特に安定化されたポリアセタ
ール樹脂の粉粒体に抑制剤を付着させる方法、又はポリ
アセタール樹脂の粉粒体と粉粒状抑制剤(粉粒状マスタ
ーバッチなど)とを添加又は混合し、粉粒状混合物とす
る方法などが含まれる。例えば、ポリアセタール樹脂
(着色剤を含んでいてもよい)を一軸又は二軸の押出機
により混練して押出し、ペレットを調製した後、抑制剤
の粉粒体を添加混合する(まぶす)方法、ポリアセタ
ール樹脂のペレットに抑制剤を散布などにより付着させ
る方法、一旦ポリアセタール樹脂(着色剤を含んでも
よい)のペレットと、活性抑制剤を含むペレット(マス
ターバッチ:着色剤を含んでもよい)とを別途調製し、
両者を所定量混合(希釈)する方法などが採用できる。
前記の方法においては、必要により溶媒又は分散剤を
用いて、それらとの混合液を散布などにより抑制剤を付
着させてもよい。成形品に用いられる組成物の調製にお
いて、基体であるポリアセタール樹脂の粉粒体(例え
ば、ポリアセタール樹脂の一部又は全部を粉砕した粉粒
体)と他の成分(抑制剤など)を混合して溶融混練する
と、添加物の分散を向上させるのに有利である。
【0074】本発明のポリアセタール樹脂組成物は、ポ
リアセタール樹脂の安定性が要求される作業時、特に原
料としての保管、輸送、又は取扱時のホルムアルデヒド
発生を低減させ、成型加工(特に溶融成型加工)工程に
おいて、ポリアセタール樹脂の酸化又は熱分解などによ
るホルムアルデヒドの生成を顕著に抑制でき、作業環境
を改善できる。また、金型への分解物などの付着(モー
ルドデポジット)、成形品からの分解物の浸出を顕著に
抑制し、成形加工時の諸問題を改善できる。そのため、
本発明の樹脂組成物は、慣用の成形方法、例えば、射出
成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形、真空成形、発
泡成形、回転成形、ガスインジェクションモールディン
グなどの方法で、種々の成形品を成形するのに有用であ
る。
【0075】前記ポリアセタール樹脂組成物で構成され
た本発明のポリアセタール樹脂成形品は、ホルムアルデ
ヒド抑制剤を含んでおり、ホルムアルデヒド発生量が極
めて少ない。例えば、一般に市販されているポリアセタ
ール樹脂成形品からのホルムアルデヒド発生量は、乾式
(恒温乾燥雰囲気下)において、表面積1cm2当たり
2〜5μg程度であり、湿式(恒温湿潤雰囲気下)にお
いて、表面積1cm2当たり3〜6μg程度である。ま
た、成形条件を制御しても、乾式(恒温乾燥雰囲気下)
において表面積1cm2当たり1.5μg以下、湿式
(恒温湿潤雰囲気下)において、表面積1cm2当たり
2.5μg以下の成形品を得ることが困難である。
【0076】これに対して、本発明のポリアセタール樹
脂成形品は、乾式において、ホルムアルデヒド発生量が
成形品の表面積1cm2当たり1.3μg以下(0〜
1.3μg程度)、好ましくは0〜1.0μg、さらに
好ましくは0〜0.8μg程度であり、通常、0.01
〜0.8μg程度である。また、湿式において、ホルム
アルデヒド発生量が成形品の表面積1cm2当たり2.
3μg以下(0〜2.3μg程度)、好ましくは0〜
1.5μg、さらに好ましくは0〜1.2μg程度であ
り、通常、0.01〜1.2μg程度である。
【0077】なお、乾式でのホルムアルデヒド発生量
は、次のようにして測定できる。
【0078】ポリアセタール樹脂成形品を、必要により
切断して表面積を測定した後、その成形品の適当量(例
えば、表面積10〜50cm2となる程度)を密閉容器
(容量20ml)に入れ、温度80℃で24時間放置す
る。その後、この密閉容器中に水を5ml注入し、この
水溶液のホルマリン量をJIS K0102,29(ホ
ルムアルデヒドの項)に従って定量し、成形品の表面積
当たりのホルムアルデヒド発生量(μg/cm2)を求
める。
【0079】また、湿式でのホルムアルデヒド発生量
は、次のようにして測定できる。
【0080】ポリアセタール樹脂成形品を、必要により
切断して表面積を測定した後、その成形品の適当量(例
えば、表面積10〜100cm2となる程度)を、蒸留
水50mlを含む密閉容器(容量1L)の蓋に吊下げて
密閉し、恒温槽内に温度60℃で3時間放置する。その
後、室温で1時間放置し、密閉容器中の水溶液のホルマ
リン量をJIS K0102,29(ホルムアルデヒド
の項)に従って定量し、成形品の表面積当たりのホルム
アルデヒド発生量(μg/cm2)を求める。
【0081】本発明における前記ホルムアルデヒド発生
量の数値規定は、ポリアセタール樹脂及び活性水素含有
化合物を含む限り、慣用の添加剤(通常の安定剤、離型
剤など)を含有するポリアセタール樹脂組成物の成形品
についてだけでなく、無機充填剤、他のポリマーを含有
する組成物の成形品においても、その成形品の表面の大
部分(例えば、50〜100%)がポリアセタール樹脂
で構成された成形品(例えば、多色成形品や被覆成形品
など)についても適用可能である。
【0082】本発明の成形品は、ホルムアルデヒドが弊
害となるいずれの用途(例えば、自転車部品としてのノ
ブ、レバーなど)にも使用可能であるが、自動車分野や
電気・電子分野の機構部品(能動部品や受動部品な
ど)、建材・配管分野、日用品(生活)・化粧品分野、
及び医用分野(医療・治療分野)の部品・部材として好
適に使用される。
【0083】より具体的には、自動車分野の機構部品と
しては、インナーハンドル、フェーエルトランクオープ
ナー、シートベルトバックル、アシストラップ、各種ス
イッチ、ノブ、レバー、クリップなどの内装部品、メー
ターやコネクターなどの電気系統部品、オーディオ機器
やカーナビゲーション機器などの車載電気・電子部品、
ウインドウレギュレーターのキャリアープレートに代表
される金属と接触する部品、ドアロックアクチェーター
部品、ミラー部品、ワイパーモーターシステム部品、燃
料系統の部品などが例示できる。
【0084】電気・電子分野の機構部品としては、ポリ
アセタール樹脂成形品で構成され、かつ金属接点が多数
存在する機器の部品又は部材[例えば、カセットテープ
レコーダなどのオーディオ機器、VTR(ビデオテープ
レコーダー)、8mmビデオ、ビデオカメラなどのビデ
オ機器、又はコピー機、ファクシミリ、ワードプロセサ
ー、コンピューターなどのOA(オフィスオートメーシ
ョン)機器、更にはモーター、発条などの駆動力で作動
する玩具、電話機、コンピュータなどに付属するキーボ
ードなど]などが例示できる。具体的には、シャーシ
(基盤)、ギヤー、レバー、カム、プーリー、軸受けな
どが挙げられる。さらに、少なくとも一部がポリアセタ
ール樹脂成形品で構成された光及び磁気メディア部品
(例えば、金属薄膜型磁気テープカセット、磁気ディス
クカートリッジ、光磁気ディスクカートリッジなど)、
更に詳しくは、音楽用メタルテープカセット、デジタル
オーディオテープカセット、8mmビデオテープカセッ
ト、フロッピーディスクカートリッジ、ミニディスクカ
ートリッジなどにも適用可能である。光及び磁気メディ
ア部品の具体例としては、テープカセット部品(テープ
カセットの本体、リール、ハブ、ガイド、ローラー、ス
トッパー、リッドなど)、ディスクカートリッジ部品
(ディスクカートリッジの本体(ケース)、シャッタ
ー、クランピングプレートなど)などが挙げられる。
【0085】さらに、本発明のポリアセタール樹脂成形
品は、照明器具、建具、配管、コック、蛇口、トイレ周
辺機器部品などの建材・配管部品、文具、リップクリー
ム・口紅容器、洗浄器、浄水器、スプレーノズル、スプ
レー容器、エアゾール容器、一般的な容器、注射針のホ
ルダーなどの広範な生活関係部品・化粧関係部品・医用
関係部品に好適に使用される。
【0086】
【発明の効果】本発明のポリアセタール樹脂組成物は、
ポリアセタール樹脂の粉粒体とホルムアルデヒド抑制剤
とが共存しているため、ポリアセタール樹脂の安定性が
要求される作業過程、特に保管、輸送、又は取扱過程で
のホルムアルデヒド発生を低減させ、成型加工(特に溶
融成型加工)工程において、ポリアセタール樹脂の酸化
又は熱分解などによるホルムアルデヒドの生成を顕著に
抑制でき、作業環境を大きく改善できる。少量の添加で
ホルムアルデヒドの生成を著しく抑制でき、ポリアセタ
ール樹脂の安定性、特に、熱安定性を改善できる。ま
た、成形品からの分解物の浸出及び熱劣化を顕著に抑制
し、成形品の品質や成形性を向上できる。
【0087】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
【0088】実施例および比較例で使用したポリアセタ
ール樹脂及び活性水素含有化合物は以下の通りである。
【0089】1.ポリアセタール樹脂 (a−1):ポリアセタール樹脂コポリマー ポリアセタールコポリマー100重量部に、酸化防止剤
としてペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]0.3重量部、安定剤としてメラミン0.05
重量部、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム0.
1重量部、エチレンビスステアリルアミド0.2重量部
を、二軸押出機により溶融混合してペレット状に調製し
た。
【0090】(a−2):ポリアセタール樹脂コポリマ
ー ポリアセタールコポリマー100重量部に、酸化防止剤
としてペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]0.1重量部、耐候(光)安定剤として2−
[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベ
ンジル)フェニル]2H−ベンゾトリアゾール0.4重
量部及びビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート0.2重量部の二種、安定剤とし
てメラミン0.03重量部、12−ヒドロキシステアリ
ン酸カルシウム0.1重量部、エチレンビスステアリル
アミド0.2重量部を、二軸押出機により溶融混合して
ペレット状に調製した。
【0091】(a−3):ポリアセタール樹脂コポリマ
ー(旭化成工業(株)製、「テナック C4520」) (a−4):ポリアセタール樹脂ホモポリマー(米国
デュポン(株)製、「デルリン 500P 」) (a−5):ポリアセタール樹脂コポリマー ポリアセタールコポリマー100重量部に、酸化防止剤
としてペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]0.1重量部、耐候(光)安定剤として2−
[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベ
ンジル)フェニル]2H−ベンゾトリアゾール0.4重
量部及びビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート0.2重量部の二種、着色剤とし
てPL−D4741Nレッド[大日精化工業(株)製]
0.5重量部、安定剤としてメラミン0.03重量部、
12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム0.1重量
部、エチレンビスステアリルアミド0.2重量部を、二
軸押出機により溶融混合してペレット状に調製した。
【0092】(a−6):ポリアセタール樹脂コポリマ
ー ポリアセタールコポリマー100重量部に、酸化防止剤
としてペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]0.1重量部、耐候(光)安定剤として2−
[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベ
ンジル)フェニル]2H−ベンゾトリアゾール0.4重
量部及びビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート0.2重量部の二種、着色剤とし
てPL−D7A123Nダークブルー[大日精化工業
(株)製]0.5重量部、安定剤としてメラミン0.0
3重量部、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム
0.1重量部、エチレンビスステアリルアミド0.2重
量部を、二軸押出機により溶融混合してペレット状に調
製した。
【0093】(a−7):ポリアセタール樹脂コポリマ
ー ポリアセタールコポリマー100重量部に、酸化防止剤
としてペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]0.1重量部、耐候(光)安定剤として2−[2
−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジ
ル)フェニル]2H−ベンゾトリアゾール0.4重量部
及びビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)セバケート0.2重量部の二種、着色剤としてア
セチレンブラック1.0重量部、安定剤としてメラミン
0.03重量部、12−ヒドロキシステアリン酸カルシ
ウム0.1重量部、エチレンビスステアリルアミド0.
2重量部を、二軸押出機により溶融混合してペレット状
に調製した。
【0094】2.活性水素含有化合物 (b−1):アラントイン (b−2):ホルムアルデヒド発生量250ppmのポ
リアセタールコポリマーと5重量%の活性水素含有化合
物(b−1)とを混合し、二軸押出機で溶融混合して調
製したマスターバッチペレット (b−3):ホルムアルデヒド発生量250ppmのポ
リアセタールコポリマーと10重量%の活性水素含有化
合物(b−1)とを混合し、二軸押出機で溶融混合して
調製したマスターバッチペレット (b−4):アラントインジヒドロキシアルミニウム
(川研ファインケミカル(株)製) (b−5):IB窒素(イソブチリデンジウレア)(三
菱化学(株)製) (b−6):CDU(2−オキソ−4−メチル−6−ウ
レイドヘキサハイドロピリミジン)(チッソ旭肥料
(株)製) (b−7):ホルム窒素 2モル粉(三井化学(株)
製) (b−8):ホルム窒素 3モル粉(三井化学(株)
製) なお、実施例及び比較例において、乾式および湿式での
成形品からのホルムアルデヒドの発生量について、以下
のようにして評価した。
【0095】[乾式での成形品からのホルムアルデヒド
発生量]試験片10個(総表面積約40cm2)の樹脂
サンプルを密閉容器(容量20ml)に入れ、温度80
℃で24時間、恒温槽内で加熱した後、室温に空冷し、
蒸留水5mlをシリンジにて注入した。この水溶液のホ
ルムアルデヒド量を、JIS K0102,29(ホル
ムアルデヒドの項)に従って定量し、表面積1cm2
たりのホルムアルデヒドガス発生量(μg/cm2)と
して計算した。
【0096】[湿式での成形品からのホルムアルデヒド
発生量]平板状成形品(120mm×120mm×2m
m)から4辺を切除して得た試験片(100mm×40
mm×2mm;総表面積85.6cm2)を、蒸留水5
0mlを含むポリエチレン製瓶(容量1L)の蓋に吊下
げて密閉し、恒温槽内に温度60℃で3時間放置した
後、室温で1時間静置する。ポリエチレン製瓶中の水溶
液のホルマリン量をJIS K0102,29(ホルム
アルデヒドの項)に従って定量し、成形品の表面積当た
りのホルムアルデヒド発生量(μg/cm2)を算出し
た。
【0097】実施例1〜3 各種ペレット状のポリアセタール樹脂100重量部に、
活性水素含有化合物を表1に示す割合で添加してまぶし
た。このペレット組成物を用いて、射出成形機により、
所定の成形品を成形し、成形品からのホルムアルデヒド
発生量を測定した。
【0098】実施例4〜5 ペレット状のポリアセタール樹脂として(a−2)と活
性水素含有化合物(b−1)として(b−2)及び(b
−3)とを表1に示す割合で用いる以外、実施例1と同
様にして成形片を作製した。
【0099】結果を表1に示す。
【0100】
【表1】
【0101】表1より明らかなように、実施例ではホル
ムアルデヒドの発生を有効に抑制できる。
【0102】実施例6〜12 表2に示す割合で、各種ペレット状のポリアセタール樹
脂および活性水素含有化合物を用いて実施例1と同様に
して試験片を作製した。
【0103】実施例13〜15 着色ポリアセタール樹脂と活性水素含有化合物とを表3
に示す割合で用いる以外は、実施例1と同様にして試験
片を作製した。
【0104】比較例1〜4 表2に示すポリアセタール樹脂を用いて、射出成形機に
より成形し、試験片を作製した。
【0105】比較例5〜7 表3に示す着色ポリアセタール樹脂を射出成形機により
成形し、試験片を作製した。
【0106】結果を表2及び表3に示す。
【0107】
【表2】
【0108】
【表3】
【0109】表2及び表3より明らかなように、ホルム
アルデヒド抑制剤を含有しない比較例に比べ、本発明の
各種活性水素含有化合物を抑制剤として含有している実
施例では、ホルムアルデヒドの発生を有効に抑制でき
る。また、ポリアセタール樹脂の組成にもホルムアルデ
ヒド発生の抑制効果は左右されない。また、耐候(光)
安定剤を含有したポリアセタール樹脂を用いた場合につ
いて、ホルムアルデヒド抑制剤を含有しない比較例に比
べて、実施例の樹脂組成物は、ホルムアルデヒドの発生
を顕著に抑制できる。
【0110】以上の結果から、本発明のポリアセタール
樹脂組成物、本発明のホルムアルデヒドの抑制方法、又
は前記ポリアセタール樹脂組成物を成形する方法を用い
ると、作業環境を大きく改善できるとともに、成形品の
品質や成形性を向上できる。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアセタール樹脂の粉粒体と、尿素類
    及びアミジン類から選択された少なくとも1種の活性水
    素含有化合物で構成された抑制剤とが共存したポリアセ
    タール樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 抑制剤が、少なくとも活性水素含有化合
    物で構成された粉粒体の形態で共存する請求項1記載の
    ポリアセタール樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 抑制剤が、モノ−N置換尿素又は尿素縮
    合体である請求項1記載のポリアセタール樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 抑制剤が、ビウレット、ビウレア、及び
    尿素とアルデヒド化合物との縮合体からなる群より選択
    された少なくとも一種である請求項1記載のポリアセタ
    ール樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 抑制剤が、尿素とC1-6アルデヒドとの
    縮合体である請求項1記載のポリアセタール樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】 抑制剤が、モノウレイド又はジウレイド
    である請求項1記載のポリアセタール樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 抑制剤が、非環状ウレイド、環状ウレイ
    ド、又はそれらの金属塩である請求項1記載のポリアセ
    タール樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 抑制剤が、ウレイドと、アルカリ金属、
    アルカリ土類金属、周期表1B属金属、周期表2B属金
    属、周期表3B属金属、周期表4B属金属、及び周期表
    8属金属からなる群より選択される少なくとも1種の金
    属との塩である請求項1記載のポリアセタール樹脂組成
    物。
  9. 【請求項9】 抑制剤が、アラントイン又はその誘導
    体、及びそれらと金属との塩である請求項1記載のポリ
    アセタール樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 抑制剤が、アラントインジヒドロキシ
    アルミニウムである請求項1記載のポリアセタール樹脂
    組成物。
  11. 【請求項11】 抑制剤が、グリコシアミジン又はその
    誘導体である請求項1記載のポリアセタール樹脂組成
    物。
  12. 【請求項12】 抑制剤が、クレアチニンである請求項
    1記載のポリアセタール樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 ポリアセタール樹脂100重量部に対
    して、抑制剤0.001〜10重量部を含む請求項1記
    載のポリアセタール樹脂組成物。
  14. 【請求項14】 さらに耐候(光)安定剤を含む請求項
    1記載のポリアセタール樹脂組成物。
  15. 【請求項15】 さらに着色剤を含む請求項1記載のポ
    リアセタール樹脂組成物。
  16. 【請求項16】 ポリアセタール樹脂ペレットと、請求
    項1記載の抑制剤とを共存させてホルムアルデヒドの発
    生を抑制する方法。
  17. 【請求項17】 ポリアセタール樹脂と、請求項1記載
    の抑制剤とを共存させるポリアセタール樹脂組成物の製
    造方法。
  18. 【請求項18】 少なくとも活性水素含有化合物で構成
    された粉粒状抑制剤を添加又は混合する請求項17記載
    のポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項1記載のポリアセタール樹脂組
    成物を成形する方法。
  20. 【請求項20】 請求項1記載のポリアセタール樹脂組
    成物で構成されたポリアセタール樹脂成形品。
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