JP6915764B1 - ポリアセタール繊維及びその製造方法、並びに、延伸用材料 - Google Patents

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Abstract

紡糸安定性に優れ、外観が均一であるポリアセタール繊維とその製造方法が待たれてきた。本発明によれば、ポリアセタール樹脂100質量部に対して、無機充填剤0.05〜1.3質量部を含み、前記無機充填剤の一次平均粒子径が0.5μmより大きく10μm以下であり、メルトフローインデックスが、15〜45g/10minであることを特徴とする、ポリアセタール繊維が提供される。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリアセタール樹脂と無機充填剤を含有するポリアセタール繊維及びその製造方法、並びに、ポリアセタール樹脂と無機充填剤を含有する延伸用材料に関する。
ポリアセタールは、オキシメチレン重合体とも呼ばれ、ホルムアルデヒドが重合したホモポリマーと、トリオキサン等の環状オリゴマーとコモノマーとが重合した共重合体とがある。
ポリアセタールは、機械的性質、耐薬品性、摺動性等のバランスに優れ、かつその加工が容易である。そのため、代表的なエンジニアリングプラスチックとして、電気・電子部品、自動車部品その他の各種機械部品を中心に広く利用されている。しかしながら、高結晶性などの物性に起因して、ポリアセタールは、繊維や延伸材料には適用しづらいとされてきた。また、ポリアセタール繊維には、太さムラが生じやすいという問題もあった。
上記問題を解決するために、特許文献1は、200℃での溶融状態から80℃/minの冷却速度で150℃まで降温し、150℃の温度で一定に保持した時の半結晶化時間が30秒以上であるポリオキシメチレン共重合体からなるポリオキシメチレン繊維を開示している。しかしながら、特許文献1に開示されている繊維は、ポリオキシメチレン共重合体を溶融紡糸してポリオキシメレン繊維を製造するにあたり、紡糸時に、溶融紡糸装置の吐出ノズルから吐出される繊維状物を140〜250℃に加熱しながら引き取る必要があり、操作が煩雑であった。
特開2003−089925号公報
紡糸安定性に優れ、外観が均一であるポリアセタール繊維とその製造方法が待たれてきた。
本発明によれば、以下が提供される。
[1]ポリアセタール樹脂100質量部に対して、無機充填剤0.05〜1.3質量部を含み、
前記無機充填剤の一次平均粒子径が0.5μmより大きく10μm以下であり、
メルトフローインデックスが、15〜45g/10minであることを特徴とする、ポリアセタール繊維。
[2]前記無機充填剤が、マグネシウムおよびケイ素の少なくとも一方を含む、上記[1]に記載のポリアセタール繊維。
[3]前記無機充填剤が、タルクである、上記[1]または[2]に記載のポリアセタール繊維。
[4]マルチフィラメントである、上記[1]から[3]の何れかに記載のポリアセタール繊維。
[5]太さが36〜400デニールのマルチフィラメントである、上記[4]に記載のポリアセタール繊維。
[6]12〜48本のモノフィラメントからなるマルチフィラメントである、上記[4]または[5]に記載のポリアセタール繊維。
[7]太さが1〜12デニールのモノフィラメントからなるマルチフィラメントである、上記[4]〜[6]の何れかに記載のポリアセタール繊維。
[8]織物、編物または不織布用である、上記[1]から[7]の何れかに記載のポリアセタール繊維。
[9]ポリアセタール樹脂100質量部に対して、無機充填剤0.05〜1.3質量部を含み、
前記無機充填剤の一次平均粒子径が0.5μmより大きく10μm以下であり、
メルトフローインデックスが、15〜45g/10minであることを特徴とする、延伸用材料。
[10]ポリアセタール樹脂100質量部に対して無機充填剤0.05〜1.3質量部を含み、前記無機充填剤の一次平均粒子径が0.5μmより大きく10μm以下であり、かつメルトフローインデックスが15〜45g/10minであるポリアセタール樹脂組成物を、溶融紡糸法に供してポリアセタール繊維を製造することを特徴とする、ポリアセタール繊維の製造方法。
本発明においては、紡糸安定性に優れ、外観が均一であるポリアセタール繊維を提供することができる。
実施例及び比較例において外観ムラを評価する際の、評価1,4,6に該当するポリアセタール繊維の一例を示す写真である。 ポリアセタール繊維の紡糸機の一例を示す概略図である。
<ポリアセタール繊維>
本発明の一態様は、ポリアセタール樹脂と無機充填剤を含有するポリアセタール繊維に関する。本発明のポリアセタール繊維は、紡糸時に巻き取られる際、フィラメント(マルチフィラメントの場合は、主にモノフィラメント)が切れる「糸切れ」の発生が抑制されており、また、均一な外観を有しており「外観ムラ」の発生も抑制されている。このように、紡糸安定性に優れ、外観が均一である。
(ポリアセタール樹脂)
ポリアセタール樹脂は、オキシメチレン重合体とも呼ばれ、ホモポリマーと共重合体とがある。本明細書において、単に「ポリアセタール樹脂」「オキシメチレン重合体」と記載するときは、ホモポリマーと共重合体の両方を意味し、ホモポリマーについては、「オキシメチレンホモポリマー」、共重合体については「オキシメチレン共重合体」と呼び分けるものとする。
ポリアセタール樹脂は、分子中にオキシメチレン単位(−OCH−)を有する。オキシメチレン共重合体である場合には、オキシメチレン単位以外に、下記式(1)で表されるオキシアルキレン単位を有する。
Figure 0006915764
(式中、R及びR’は、同一又は異なってもよく、水素原子、アルキル基、フェニル基又はオキシアルキレン基を表す。mは2〜6の整数である。)
、R’で表されるアルキル基は、炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐状のアルキル基であり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデシル及びオクタデシル等が挙げられる。炭素原子数1〜4の直鎖又は分岐状のアルキル基が好ましい。
、R’で表されるアルキル基は、非置換であるか、置換されている。置換基としては、ヒドロキシ基、アミノ基、アルコキシ基、アルケニルオキシメチル基及びハロゲンなどが挙げられる。置換基であるアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ及びプロポキシ等が挙げられる。置換基であるアルケニルオキシメチル基としては、アリルオキシメチル等が挙げられる。本明細書において、ハロゲンは、周期表第17族に属する元素を意味し、その具体例としてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アスタチンが挙げられる。
、R’で表されるフェニル基は、非置換であるか置換されている。置換基としては、アルキル基、アリール基、ハロゲンなどがあげられる。置換基であるアルキル基として、炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐状のアルキル基が挙げられ、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデシル及びオクタデシル等が挙げられる。炭素原子数1〜4の直鎖又は分岐状のアルキル基が好ましい。置換基であるアリール基として、フェニル、ナフチル及びアントラシル等が挙げられる。
、R’で表されるオキシアルキレン基は、1以上のエーテル結合で中断されているアルキル基であり、好適には、下記式(2)で表される基が挙げられる。
−CH−O−(R−O)−R (2)
(式中、Rは、アルキレン基を表す。pは0〜20の整数を表す。Rは、水素原子、アルキル基、フェニル基又はグリシジル基を表す。各(R−O)単位は、同一であっても、異なっていてもよい。)
で表されるアルキレン基は、直鎖又は分岐状の、炭素原子数2〜20のアルキレン基であり、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、2−エチルへキシレン等が挙げられ、エチレン又はプロピレンが好ましい。Rで表されるアルキレン基は、非置換であるか、置換されている。置換基としては、ヒドロキシ基、アミノ基、アルコキシ基、アルケニルオキシメチル基及びハロゲンなどが挙げられる。置換基であるアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ及びプロポキシ等が挙げられる。置換基であるアルケニルオキシメチル基としては、アリルオキシメチル等が挙げられる。
で表されるアルキル基としては、炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐状のアルキル基であり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデシル及びオクタデシル等が挙げられる。炭素原子数1〜4の直鎖又は分岐状のアルキル基が好ましい。Rで表されるアルキル基は、非置換であるか、置換されている。置換基としては、ヒドロキシ基、アミノ基、アルコキシ基、アルケニルオキシメチル基及びハロゲンなどが挙げられる。置換基であるアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ及びプロポキシ等が挙げられる。置換基であるアルケニルオキシメチル基としては、アリルオキシメチル等が挙げられる。
で表されるフェニル基は、非置換であるか、置換されている。置換基としては、アルキル基、アリール基、ハロゲンなどがあげられる。置換基であるアルキル基として、炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐状のアルキル基が挙げられ、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデシル及びオクタデシル等が挙げられる。炭素原子数1〜4の直鎖又は分岐状のアルキル基が好ましい。置換基であるアリール基として、フェニル、ナフチル及びアントラシル等が挙げられる。
及びR’は、同一であって水素原子であることが好ましい。
上記式(1)で表わされるオキシアルキレン単位としては、オキシエチレン単位、オキシプロピレン単位、オキシブチレン単位、オキシペンチレン単位、及びオキシヘキシレン単位などが挙げられる。オキシエチレン単位、オキシプロピレン単位又はオキシブチレン単位が好ましく、オキシエチレン単位がより好ましい。
ポリアセタール樹脂がオキシメチレン共重合体である場合、更に、下記式(3)で表される単位を有することができる。
−CH(CH)−CHR− (3)
(式中、Rは、下記式(4)で表される基である。)
−O−(R−O)−R (4)
(式中、Rは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、フェニル基又はフェニルアルキル基を表す。R及びpは、式(2)で定義されたとおりである。)
で表されるアルキル基は、炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐状のアルキル基であり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデシル及びオクタデシル等が挙げられる。炭素原子数1〜4の直鎖又は分岐状のアルキル基が好ましい。
で表されるアルキル基は、非置換であるか、置換されている。置換基としては、ヒドロキシ基、アミノ基、アルコキシ基、アルケニルオキシメチル基及びハロゲンなどが挙げられる。置換基であるアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ及びプロポキシ等が挙げられる。置換基であるアルケニルオキシメチル基としては、アリルオキシメチル等が挙げられる。
で表されるアルケニル基は、直鎖又は分岐状の、炭素原子数2〜20のアルケニル基であり、例えばビニル、アリル及び3−ブテニル等が挙げられる。Rで表されるアルケニル基は、非置換であるか、置換されている。置換基としては、ヒドロキシ基、アミノ基、アルコキシ基、アルケニルオキシメチル基及びハロゲンなどが挙げられる。置換基であるアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ及びプロポキシ等が挙げられる。置換基であるアルケニルオキシメチル基としては、アリルオキシメチル等が挙げられる。
で表されるフェニル基は、非置換であるか、置換されている。置換基としては、アルキル基、アリール基、ハロゲンなどがあげられる。置換基であるアルキル基として、炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐状のアルキル基が挙げられ、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデシル及びオクタデシル等が挙げられる。炭素原子数1〜4の直鎖又は分岐状のアルキル基が好ましい。置換基であるアリール基として、フェニル、ナフチル及びアントラシル等が挙げられる。
で表されるフェニルアルキル基におけるアルキル部分及びフェニル部分は、上記したRで表されるアルキル基及びフェニル基の例示が挙げられる。フェニルアルキル基として、ベンジル、フェニルエチル、フェニルブチル、2−メトキシベンジル、4−メトキシベンジル及び4−(アリルオキシメチル)ベンジル等が挙げられる。
ポリアセタール樹脂がオキシメチレン共重合体である場合、上記式(1)または(3)で表される繰り返し単位を0.5〜7.5モル%含有してなる態様が好ましい。
ポリアセタール樹脂中に架橋構造が存在する場合、上記式(2)で表される基におけるグリシジル基もしくは置換基であるアルケニルオキシメチル基中のアルケン由来構造、又は上記式(4)で表される基におけるアルケニル基は、更なる重合反応における架橋点となることができ、これにより架橋構造が形成される。
(無機充填剤)
本発明のポリアセタール繊維には、無機充填剤が含まれている。
無機充填剤の材質は特に限定されず、例えばガラス繊維、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、チタン酸カリウムウィスカー、顔料、窒化ホウ素などを用いることができる。マグネシウムおよびケイ素(シリコン)の少なくとも一方を含む無機充填剤が好ましく、タルクまたはマイカがより好ましく、タルクが特に好ましい。
無機充填剤の一次平均粒子径は、0.5μmより大きく10μm以下である。一次平均粒子径がこの範囲内に含まれる無機充填剤を使用すると、フィラメント切れと外観ムラの発生が抑制される。この数値範囲内において、一次平均粒子径は小さいほうがフィラメント切れ抑制効果や外観ムラ抑制効果が優れる傾向にある。よって、一次平均粒子径は、好適には、0.6〜9.0μmであり、特に好適には0.7〜8.0μmである。より好適には0.7μm以上4.8μm未満であり、最も好適には0.7〜1.2μmである。
一次平均粒子径は、後述の実施例に示されるとおり、レーザー回折法により測定された粒度分布から得られる、50%体積平均粒子径である。
本発明のポリアセタール繊維は、無機充填剤を、ポリアセタール樹脂100質量部に対して、0.05〜1.3質量部の量で含有する。無機充填剤が少なすぎても多すぎても、フィラメント切れと外観ムラが発生しやすくなる。また、繊維強度も損なわれる傾向にある。無機充填剤の含有量は、好適には0.06〜1.0質量部であり、より好適には0.07〜0.8質量部、特に好適には0.07〜0.5質量部である。最も好適には0.07〜0.3質量部である。
(その他の成分)
本発明のポリアセタール繊維には、ポリアセタール樹脂と無機充填剤以外に、製造時にポリアセタール樹脂組成物に配合される公知の成分を含んでいてよい。公知の成分については、後で詳述する。
本発明のポリアセタール繊維のメルトフローインデックスは、紡糸時に繊維をきれいに巻き取る観点から、15〜45g/10minであり、好適には、18〜42g/10minであり、特に好適には20〜40g/10minである。メルトフローインデックスの値が小さすぎると、溶融紡糸の引取り工程までに固化するものとしていないものが散見され、外観ムラにつながる虞がある。メルトフローインデックスの値が大きすぎると、延伸工程において糸切れが頻発して十分に延伸することができない虞がある。その結果、メルトフローインデックスの値が小さすぎる場合も、大きすぎる場合も、フィラメント切れや外観ムラが生じやすくなる。
メルトフローインデックスは、例えば、東洋精機株式会社製のメルトインデクサー等を用いてISO 1133に準拠した方法で測定することができる。測定条件は、190℃、荷重2.16kgとする。
本発明のポリアセタール繊維は、モノフィラメントであってもよく、複数のフィラメントを束ねたマルチフィラメントであってもよいが、マルチフィラメントが好ましい。
マルチフィラメントの太さは、用途などに応じて適宜決定すればよいが、36〜400デニールが好ましく、40〜350デニールがより好ましい。
マルチフィラメントを構成するモノフィラメントの本数も、用途などに応じて適宜決定すればよいが、12〜48本が好ましく、20〜40本がより好ましい。
マルチフィラメントを構成するモノフィラメントの太さも、用途などに応じて適宜決定すればよいが、1〜12デニールが好ましく、3〜10デニールがより好ましい。
本発明のポリアセタール繊維は、織物、編物、不織布、紐、抄紙をはじめとする様々な用途に適用することができる。好適には、織物、編物または不織布用とすることができる。
<ポリアセタール繊維の製造方法>
本発明のポリアセタール繊維は、任意の方法により製造することができるが、好適には、一次平均粒子径が前述した数値範囲内(0.5μmより大きく10μm以下、好適には0.6〜9.0μm、より好適には0.7〜8.0μm、特に好適には0.7μm以上4.8μm未満、最も好適には0.7〜1.2μm)にある無機充填剤を、前述した量(ポリアセタール樹脂100質量部あたり0.05〜1.3質量部、好適には0.06〜1.0質量部、より好適には0.07〜0.8質量部、特に好適には0.07〜0.5質量部、最も好適には0.07〜0.3質量部)で含み、かつメルトフローインデックスが前述した数値範囲(15〜45g/10min、好適には18〜42g/10min、特に好適には20〜40g/10min)であるポリアセタール樹脂組成物を用意し、このポリアセタール樹脂組成物を溶融紡糸法に供して製造する。
(ポリアセタール樹脂組成物の製造)
ポリアセタール樹脂組成物の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、環状オリゴマー、並びに、重合触媒を用いて重合反応させてポリアセタール樹脂を得て、得られたポリアセタール樹脂に無機充填剤を添加する方法が挙げられる。ポリアセタール樹脂がオキシメチレン共重合体である場合には、重合反応においてコモノマーも使用する。
環状オリゴマーとしては、ホルムアルデヒドの環状三量体であるトリオキサン、環状四量体であるテトラオキサン等のホルムアルデヒドの環状オリゴマーを使用するが、トリオキサンが好ましい。トリオキサンは、工業的に製造する際に不可避的に発生する不純物として、水、ギ酸、メタノール、ホルムアルデヒドを含むことがあるが、これらの不純物を含むトリオキサンも使用できる。
ポリアセタール樹脂がオキシメチレン共重合体である場合、コモノマーは、特に限定しないが、少なくとも一つの炭素−炭素結合を有する環状エーテル又は環状ホルマールが好ましい。少なくとも一つの炭素−炭素結合を有する環状エーテル又は環状ホルマールとしては、1,3−ジオキソラン、2−エチル−1,3−ジオキソラン、2−プロピル−1,3−ジオキソラン、2−ブチル−1,3−ジオキソラン、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン、2−フェニル−2−メチル−1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、2,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン、2−エチル−4−メチル−1,3−ジオキソラン、4,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン、4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン、2,2,4−トリメチル−1,3−ジオキソラン、4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン、4−ブチルオキシメチル−1,3−ジオキソラン、4−フェノキシメチル−1,3−ジオキソラン、4−クロルメチル−1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサビシクロ[3,4,0]ノナン、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、エピクロルヒドリン、スチレンオキシド、オキシタン、3,3−ビス(クロロメチル)オキセタン、テトラヒドロフラン、及び1,3−ジオキセパン、1,3,5−トリオキセパンなどのオキセパン類、1,3,6−トリオキソカンなどのオキソカン類、更にはオキセタン類が挙げられる。これらのコモノマーにより、R及びR’が、同一であって水素原子である式(1)で表されるオキシアルキレン単位が形成される。少なくとも一つの炭素−炭素結合を有する環状エーテル又は環状ホルマールとしては、炭素数2のオキシアルキレン基(−OCHCH−)を有する環状ホルマールが好ましく、特に1,3−ジオキソランが好ましい。
本発明において、R及びR’が、同時に水素原子ではない(R及びR´の一方が水素原子以外であるか、両方ともが水素原子以外である)式(1)で表わされる単位は、例えば、グリシジルエーテル化合物及び/又はエポキシ化合物を共重合することで形成することができる。
グリシジルエーテル及びエポキシ化合物は、特に限定されないが、エピクロルヒドリン;メチルグリシジルホルマール、エチルグリシジルホルマール、プロピルグリシジルホルマール及びブチルグリシジルホルマール等のアルキルグリシジルホルマール;エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ヘキサメチレングリコールジグリシジルエーテル、レゾンシノールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ヒドロキノンジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル及びポリブチレングリコールジグリシジルエーテル等のジグリシジルエーテル;グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル等のトリグリシジルエーテル;ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル等のテトラグリシジルエーテル;が挙げられる。
本発明において、オキシメチレン共重合体は、2元共重合体又は多元共重合体であってもよく、オキシメチレン共重合体として、オキシメチレン単位及び上記式(1)で表されるオキシアルキレン単位を有するオキシメチレン共重合体以外に、オキシメチレン単位、上記式(1)で表されるオキシアルキレン単位及び上記式(3)で表わされる単位を含むオキシメチレン共重合体等を広く用いることができる。オキシメチレン共重合体は、架橋構造を有してもよい。本発明において、式(3)で表される単位は、例えば、アリルエーテル化合物を共重合することで形成することができる。
アリルエーテル化合物として、ポリエチレングリコールアリルエーテル、メトキシポリエチレングリコールアリルエーテル、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールアリルエーテル、ポリプロピレングリコールアリルエーテル、ブトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールアリルエーテル、ポリプロピレングリコールジアリルエーテル、フェニルエチルアリルエーテル、フェニルブチルアリルエーテル、4−メトキシベンジルアリルエーテル、2−メトキシベンジルアリルエーテル及び1,4−ジアリルオキシメチルベンゼンなどが挙げられる。
コモノマーの配合量は、コモノマーの種類や目的物であるオキシメチレン共重合体の物性等に応じて適宜決定すればよいが、主モノマーである環状オリゴマー100質量部に対して0.1〜20質量部、特に1〜15質量部の量が好ましい。
ポリアセタール樹脂がオキシメチレン共重合体である場合、オキシメチレン共重合体は、好適には、オキシメチレン単位とオキシエチレン単位(上記式(1)で表されるオキシアルキレン単位に包含される)を有し、オキシメチレン単位100モルに対するオキシエチレン単位の含有量が好ましくは0.5〜7.5モル、より好ましくは0.5〜7.0モル、さらに好ましくは1.0〜4.0モル、特に好ましくは1.0〜2.5モルである。オキシメチレン共重合体中のオキシメチレン単位とオキシエチレン単位の含有量は、核磁気共鳴(NMR)法によって測定することができる。
ポリアセタール樹脂を製造するにあたって使用する重合触媒としては、任意のものを使用することができる。例えば三フッ化ホウ素化合物、フッ化アリールホウ素化合物、過塩素酸、ヘテロポリ酸等のカチオン重合触媒を使用することができる。重合触媒は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。重合触媒の使用量は、適宜決定すればよい。触媒は、個別に反応系に投入してもよいが、予め混合して重合触媒混合物としてから重合反応に供してもよい。
ポリアセタール樹脂を製造する際には、重合度を調節するために連鎖移動剤(分子量調節剤、粘度調整剤とも呼ぶ。)を使用してよい。連鎖移動剤の種類は、特に限定されないが、例えば、カルボン酸、カルボン酸無水物、エステル、アミド、イミド、フェノ−ル類、アセタール化合物などが挙げられ、特にフェノール、2,6−ジメチルフェノール、メチラール、ポリアセタールジメトキシド、メトキシメチラール、ジメトキシメチラール、トリメトキシメチラール、オキシメチレンジ−n−ブチルエーテルが好適に用いられる。その中でも最も好ましいのはメチラールである。連鎖移動剤は、必要に応じて重合反応に不活性な溶媒に希釈して使用することができる。
連鎖移動剤の含有量は、MFIなどに応じて適宜決定すればよい。一般的には、重合原料中の環状オリゴマーに対して、0.5質量%以下で調整される。添加量の下限値は特に制限されず、0質量%より多ければよい。
上述した原材料を、ポリアセタール樹脂組成物のMFIが15〜45g/10min、好適には18〜42g/10min、より好適には20〜40g/10minとなるように配合し、重合反応に供する。重合反応の形式は、特に限定されるものではなく、従来公知のポリアセタール樹脂の製造方法と同様の形式で行うことができる。すなわち、塊状重合、懸濁重合、溶液重合、溶融重合などのいずれであってもよいが、塊状重合が特に好ましい。
塊状重合は、溶融状態にあるモノマーを用い、実質上溶媒を用いない重合法である。塊状重合では、重合の進行に伴い、モノマー混合液中に重合物が晶析し、やがて系全体が塊状化及び粉状化して固体状のポリマーが得られる。重合は、公知の重合機を使用し、酸素の非存在下、好ましくは窒素雰囲気下に行う。
重合触媒は、反応系に直接添加してもよいが、触媒を反応系に均一に分散させることができるので、重合反応に悪影響の無い有機溶媒で希釈して添加することが好ましい。
重合反応の温度は特に限定されるものではなく、通常、60〜120℃である。重合反応時の圧力は特に限定されるものではないが、大気圧を100kPaとした場合、絶対圧で99.0〜101.00kPaの範囲が好ましい。重合反応の時間(重合装置内の滞留時間)は特に限定されるものではなく、通常、2〜30分である。重合反応時に攪拌を行う場合、攪拌翼の回転速度は、10〜100rpm、特に20〜60rpmが好ましい。
重合反応が十分に進んだ後、必要に応じて、公知の停止剤を反応系に混合して重合触媒及び重合成長末端を失活させ、重合反応を停止させてもよい。この工程を停止工程と呼ぶ。公知の停止剤としてトリフェニルホスフィンなどの三価の有機リン化合物;アルカリ金属の水酸化物;アルカリ土類金属の水酸化物;ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N−イソプロピルヒドロキシルアミン、N,N−ビスオクタデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン等のアミン化合物が知られている。
停止剤の添加量としては、触媒を失活させるのに十分な量であれば特に制限はないが、触媒に対するモル比として、1.0×10−1〜1.0×10の範囲で通常使用される。
停止剤は、溶液、懸濁液の形態で使用してもよい。
停止剤を添加して混合する際の温度は、特に限定されるものではなく、好ましくは0〜160℃、特に好ましくは0〜120℃である。また、圧力は特に限定されるものではないが、大気圧を100kPaとした場合、絶対圧で99.0〜101.0kPaの範囲が好ましい。添加後の混合を行う時間(混合機内の滞留時間)は特に限定されるものではなく、好ましくは、1〜150分、特に好ましくは1〜120分である。
重合反応と適宜行われる停止工程により粗ポリアセタール樹脂が得られる。粗ポリアセタール樹脂は、未反応原料などを除去する前の状態である。
重合反応が十分進み、必要に応じて行われる重合停止工程が完了し、粗ポリアセタール樹脂を得た後で、重合機から排出された粗ポリアセタール樹脂をターボミル等で粉砕して、粉砕後の粗重合体と公知の安定剤をブレンドし、単軸又は二軸押出機、二軸のパドル型連続混合機等により加熱溶融混練する。この工程を安定化工程と呼ぶ。
ブレンドは公知の方法により行えばよく、例えば、重合機に直列に接続された混合機を用いて、溶融混練してもよい。溶融混練を行うための装置は、好ましくは、ベント機能を有することが好ましく、そのような装置としては、例えば、少なくとも1つのベント孔を有する単軸又は多軸の連続押出し混練機、2軸の表面更新型横型混練機などが挙げられる。これらの装置はそれぞれ単独で用いてもよく、2つ以上の装置を組み合わせて用いてもよい。二軸押出機を使用する場合、二軸押出機に粗重合体と安定剤とを別ラインで供給し、二軸押出機内でブレンドしてもよい。
公知の安定剤としては、例えば、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート等の酸化防止剤;メラミン等の熱安定剤;ホルムアルデヒド捕捉剤;酸補足剤等を使用することができる。さらに、例えば結晶核剤、可塑剤、艶消し剤、発泡剤、潤滑剤、離型剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、消臭剤、難燃剤、摺動剤、香料、抗菌剤等の添加剤を添加してもよい。
また、エステル交換触媒、各種モノマー、カップリング剤(例えば他の多官能イソシアネート化合物等が挙げられる)、末端処理剤、その他の樹脂、木粉、でんぷんをはじめとする天然由来の有機フィラーを加えてもよい。
溶融混練を行う温度は、重合反応によって得られる生成物の融点以上であれば特に限定されず、170℃以上270℃以下の温度範囲が好ましく、190℃以上250℃以下がより好ましい。
溶融混練を行う際の圧力は、特に限定されるものではないが、未反応原料の環状オリゴマー、環状オリゴマー由来のホルムアルデヒド成分、ヘミホルマール末端由来のホルムアルデヒドなどを除去するために、減圧下で、脱気処理と共に行うことが好ましい。上述した装置を使用する場合、減圧脱気は、上述したベント孔から行われる。したがって、溶融混練の圧力は、大気圧を100kPaとした場合、絶対圧で10〜100kPaの範囲が好ましく、10〜70kPaの範囲がより好ましく、10〜50kPaの範囲が特に好ましい。溶融混錬時の攪拌翼の回転速度としては、2軸押出機においては50〜200rpmが好ましい。2軸の表面更新型横型混練機においては1〜100rpmが好ましい。
溶融混練を行う時間(溶融混練装置内の滞留時間)は特に限定されるものではなく、好ましくは、1〜60分、特に好ましくは1〜40分である。
安定化工程後の組成物を必要に応じて粉砕し、前述した一次平均粒子径を有する無機充填剤を、最終的に得られるポリアセタール繊維の無機充填剤含有量が上述した値となるような量でブレンドし、溶融混錬する。ブレンドの方法および条件、ならびに、溶融混錬の方法および条件は、安定化工程と同様である。
上述のポリアセタール樹脂組成物の製造工程は一例であり、適宜工程の追加や省略を行ってもよく、各工程の内容を変更してもよい。例えば、安定化工程後ではなく安定化工程において公知の安定剤とともに、無機充填剤をブレンドおよび溶融混錬してもよい。また、重合反応の停止後安定化前に、必要に応じて、粗重合体の洗浄、未反応モノマーの分離回収、乾燥等を行っても良い。さらにまた、精製が必要である場合には、安定化の後で、洗浄、未反応モノマーの分離回収、乾燥等を行ってもよい。さらにまた、本発明の目的を損なわない範囲内で、上記した材料を、上記した工程とは違う工程で用いてもよく、例えば酸化防止剤や熱安定剤を重合停止工程で用いてもよい。
(紡糸)
ポリアセタール樹脂組成物を公知の溶融紡糸法に供し、ポリアセタール繊維を製造する。紡糸方法の一態様を、図2を用いて説明する。
ポリアセタール繊維は、紡糸機の吐出口から吐出される複数の繊維状物(フィラメント)を引取りローラーで引き取って繊維とし、更に延伸前ローラーと延伸ローラーを用いて延伸することで製造される。必要に応じて延伸工程後に巻取りローラーによって延伸された繊維を巻き取ってもよい。引取り工程と延伸工程は連続工程であることが好ましい。なお、本発明のポリアセタール繊維の製造方法は、図2に記載のようなマルチフィラメントの紡糸法のみでなく、モノフィラメントの紡糸法に対しても用いることができる。
本発明の製造方法に用いる紡糸機の構成は特に限定されるものではなく、ポリアセタール樹脂組成物を溶融し、吐出口からポリアセタール繊維を吐出できるものであればよい。必要に応じて、押し出し機などを備えた紡糸機の中でポリアセタール樹脂組成物を溶融混練してもよい。紡糸機として、例えば、一般的な単軸押出機、ギアポンプ、スクリーン、ダイから構成されるマルチフィラメントやモノフィラメントの溶融紡糸装置が挙げられる。また、押出機のシリンダー温度やギアポンプ温度、および吐出ノズルのホール数等は、必要に応じて適宜調整することができる。また、延伸後繊維の繊度(繊維太さ)は、原料のフィード量と巻取りローラー速度にて適宜調整することができる。
紡糸機の吐出口から吐出されたフィラメントは、まず引取りローラーでポリアセタール繊維として引き取られた後に、延伸前ローラーに送られ、その後1つ以上の延伸ローラーを用いて延伸される。延伸を行うことにより、繊維の引張強度を向上させることができる。本明細書において「延伸前ローラー」とは、延伸ローラーと引取りローラーの間に位置するローラーであり、通常延伸前ローラーと引取りローラーとの間では繊維の延伸を行わないか、もしくは紡糸安定性を確保するために僅かに延伸する程度である。また、「延伸ローラー」とは、延伸前ローラーの後に配置されるローラーであって、延伸前ローラーと延伸ローラーとの間、および/または複数の延伸ローラーの間において繊維が延伸される。本発明のポリアセタール繊維の製造方法では、少なくとも1つの延伸ローラーが用いられ、好ましくは2つ以上の延伸ローラーが用いられる。2つ以上の延伸ローラーを用いることは、ポリアセタール繊維を複数段階に分けて延伸することができるため好ましい。
引取りローラーの引取り速度(m/min)や巻取りローラーの巻取り速度(m/min)は、繊維の組成や紡糸装置等の条件に応じて適宜決定される。巻取りローラーの巻取り速度は延伸ローラーの回転速度とほぼ同等でもよく、ポリアセタール繊維の収縮を考慮し、巻取り速度が延伸ローラーの回転速度よりも0.1〜10%、好ましくは0.3〜5%、より好ましくは0.5〜2%だけ遅くしてもよい。
延伸工程における延伸倍率は、1.0〜10.0倍が好ましい。なお、本明細書において、「延伸倍率」とは、延伸前の繊維が延伸工程でどれだけ引き伸ばされたかを示す値であり、延伸ローラーの回転速度を延伸前ローラーの回転速度で除することで算出することができる。
延伸工程では、好適には、延伸前ローラーと2つ以上の延伸ローラーを用いて多段階で延伸を行うことができる。多段階で延伸を行うことにより紡糸安定性や2次加工性を向上させることができる。さらに好適には、延伸工程において延伸前ローラーと2つ以上の延伸ローラーを用いて2段階で延伸を行うことができる。
また、延伸工程は、好適には、延伸前ローラーと2つ以上の延伸ローラーを用いて行われ、延伸工程においてポリアセタール繊維が延伸前ローラーを通過した後に2つ以上の延伸ローラーを通過し、2つ以上の延伸ローラーの少なくとも1つのローラーの温度が延伸前ローラーの温度よりも3〜20℃、より好ましくは5〜20℃高い。延伸工程が延伸前ローラーと2つ以上の延伸ローラーを用いて行われ、延伸工程においてポリアセタール繊維が延伸前ローラーを通過した後に2つ以上の延伸ローラーを通過するような構成において、延伸前ローラーと延伸ローラーの温度を調整することで、紡糸安定性が向上する。さらに好適には、延伸工程において、延伸前ローラーの温度および2つ以上の延伸ローラーの少なくとも1つのローラーの温度が130〜155℃である。延伸前ローラーと延伸ローラーの温度を上記のように調整することで、紡糸性の良好なポリアセタール繊維を得ることができる。
<延伸用材料>
本明細書でこれまで述べてきたとおり、特定の粒子径の無機充填剤を特定の量で含有しており、かつ、メルトフローインデックスが特定の範囲に調整されたポリアセタール樹脂組成物を用いると、紡糸時に延伸を均一に行うことができるのであるが、この特性は、繊維に限らず、製造時に延伸工程を要する他の成形品にも言えることである。したがって、本発明の一態様によれば、一次平均粒子径が0.5μmより大きく10μm以下である無機充填剤を、ポリアセタール樹脂100質量部に対して0.05〜1.3質量部含み、かつ、メルトフローインデックスが、15〜45g/10minである、延伸用材料が提供される。本発明の延伸用材料は、本明細書のポリアセタール繊維の項で説明した特徴を有してもよい。
以下に実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
本明細書における実施例および比較例についての各物性の測定および評価は、以下の方法により行った。
<一次平均粒子径>
各実施例及び比較例で使用した無機充填剤を、ステンレス製小型薬さじで3〜4杯程度すくい、5mlの水とともにガラス瓶に採取し、密栓してサンプルを得た。得られたサンプルを攪拌した後、レーザー回折により粒度分布を測定した。得られた粒度分布から得られる、50%体積平均粒子径を一次平均粒子径とした。
<メルトフローインデックス>
測定機器として、東洋精機株式会社製のメルトインデクサーを用い、各実施例及び比較例で用いたポリアセタール(B)のメルトフローインデックス(以下、MFIとする)を測定した。測定は、ISO 1133に準拠して、温度190℃、荷重2.16kgの条件で行った。
<フィラメント切れ頻度>
繊維を巻き取っている際、巻取り回転数と同じ周波数を持つストロボフラッシュを連続して照射することで、巻取り部で繊維が止まっているように見える。この際、フィラメント切れ(モノフィラメントが切れること)が発生すると巻取りローラーの表面にケバが発生する。目視によりこのケバをカウントした。評価基準は以下のとおりである。
1)10分間で1回もフィラメント切れ無し。
2)10分間で1回だけフィラメント切れが確認できる。
3)3分間で1回だけフィラメント切れが確認できる。
4)1分間で1〜2回フィラメント切れが確認できる。
5)1分間で3〜6回フィラメント切れが確認できる。
6)1分間で7〜9回フィラメント切れが確認できる。
7)1分間で10回以上フィラメント切れが確認できる。
8)繊維が得られない。
<外観ムラ>
ポリアセタール繊維を適切に延伸することが出来れば外観は均一で透明になるが、何らかの外的要因で均一に延伸されなかった場合、その部分が白く不透明となる。そこで、各実施例および比較例で得られた繊維ボビンの一定範囲を観察し、不透明部分が見られる頻度を目視でカウントした。評価基準は以下のとおりである。
1)すべて透明に見える。
2)ボビンの15cm×15cm範囲で1箇所だけ、白い不透明な部分が見える。
3)ボビンの5cm×5cm範囲で1箇所だけ、白い不透明な部分が見える。
4)ボビンの5cm×5cm範囲で2〜3箇所、白い不透明な部分が見える。
5)ボビンの5cm×5cm範囲で4〜6箇所、白い不透明な部分が見える。
6)ボビンの5cm×5cm範囲で7〜9箇所、白い不透明な部分が見える。
7)ボビンの5cm×5cm範囲で10か所以上、白い不透明な部分が見える。
上記評価基準のうち、評価1,4,6の一例を図1に示す。
<引張最大強度>
各実施例および比較例で得られたポリアセタール繊維を、温度23℃、湿度50%の環境下で24時間以上調温調湿した。(株)島津製作所製オートグラフ AGS−X 1kNを用いて、調温調湿後の繊維を引張試験に供した。測定の際は、120mm長の繊維を100mm/minの速度で引っ張った。
<実施例1>
(1)ポリアセタールの調製
ポリアセタール繊維の原料であるポリアセタール樹脂組成物(以下、ポリアセタール(B)と呼ぶことがある。)を、下記の方法で調製した。
まず、トリオキサン100質量部とコモノマーとして1,3−ジオキソラン4.0質量部を混合し、トリオキサン1モル当り0.045ミリモルの三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートを触媒として供給し、互いにかみ合うパドルを持つ二軸のニーダー中で重合を行った。この際、粘度調整剤としてメチラールをトリオキサン100質量部に対して0.12質量部加え、粘度調整を行った。重合終了後、少量のトリフェニルホスフィンのベンゼン溶液を添加して触媒を失活処理し、粉砕し、粗ポリアセタールを得た。
得られた粗ポリアセタールに、添加剤(Irganox(登録商標)245(BASFジャパン(株)製)とメラミン(三井化学(株)製)を加えブレンドした後、得られたブレンド物を同方向二軸押出機((株)日本製鋼所製、内径69mm、L/D=31.5)に60kg/時間で導入し、粗ポリアセタールをベント部で20kPaの減圧として220℃で溶融させ、連続的に二軸の表面更新型横型混練機(実効内容積60L:全内容積から攪拌翼が占める体積を除いた体積)に導入した。二軸の表面更新型横型混練機滞在時間が25分となるように液面を調整し、20kPaの減圧下220℃で減圧脱揮を行いながら、連続的にギアポンプで抜き出すことでペレット化し、中間原料となるポリアセタール(A)を得た。
一次平均粒子径4.8μmのタルク(イメリススペシャリティーズジャパン(株)製、商品名:Mistron Vapor)を、ポリアセタール(A)100質量部あたり0.07質量部加えてブレンドした後、同方向二軸押出機((株)日本製鋼所製、内径58mm、L/D=49.0)に100kg/時間で導入しよく混合した後にペレット化し、原料となるポリアセタール(B)を得た。
ポリアセタール(B)のMFIは、27g/10minであった。
(2)紡糸
シリンダー設定温度190℃の押出機、ギアポンプ、吐出ノズルを備えた紡糸機(ユニプラス(株)製)に、得られたポリアセタール(B)を供給し、紡糸した。吐出量は1kg/h、吐出ノズルのホール数は36穴、引取り速度は100m/min、延伸ローラー速度は500m/min、巻取り速度は500m/min、延伸ローラーの温度は150℃であった。この時、延伸倍率は5倍であった。
(3)紡糸安定性および、得られた繊維の物性
単繊維(モノフィラメント)の太さが8デニールであり、36本のモノフィラメントで構成されており、マルチフィラメントの繊維太さが300デニールであるポリアセタール繊維を得た。得られたポリアセタール繊維の各種特性を測定し、結果を表1に示した。
紡糸時のフィラメント切れ頻度は1分間で1回だけ確認された。外観ムラとしては得られた繊維ボビンの5cm×5cm範囲で2箇所、白い不透明な部分が見えた。引張最大強度は8.3Nであった。
<実施例2>
タルクの配合量を、ポリアセタール(A)100質量部あたり0.15質量部とした点以外は、実施例1と同様にしてポリアセタール繊維を得た。得られたポリアセタール繊維の各種特性を測定し、結果を表1に示した。
<実施例3>
タルクの配合量を、ポリアセタール(A)100質量部あたり0.25質量部とした点以外は、実施例1と同様にしてポリアセタール繊維を得た。得られたポリアセタール繊維の各種特性を測定し、結果を表1に示した。
<実施例4>
平均一次粒子径が1.2μmのタルク(日本タルク(株)製、商品名:SG−2000)を使用した点以外は、実施例2と同様にしてポリアセタール繊維を得た。得られたポリアセタール繊維の各種特性を測定し、結果を表1に示した。
<実施例5>
平均一次粒子径が0.7μmのタルク(日本タルク(株)製、商品名:D−600)を使用した点以外は、実施例2と同様にしてポリアセタール繊維を得た。得られたポリアセタール繊維の各種特性を測定し、結果を表1に示した。
<実施例6>
タルクの代わりに、平均一次粒子径が5.4μmのマイカ(片倉コープアグリ(株)製、商品名:ミクロマイカMK−100)を、ポリアセタール(A)100質量部あたり0.08質量部配合した点以外は、実施例1と同様にしてポリアセタール繊維を得た。得られたポリアセタール繊維の各種特性を測定し、結果を表1に示した。
<実施例7>
ポリアセタール(B)のMFIを20g/10minに調節した点以外は、実施例2と同様にしてポリアセタール繊維を得た。得られたポリアセタール繊維の各種特性を測定し、結果を表1に示した。
<実施例8>
ポリアセタール(B)のMFIを40g/10minに調節した点以外は、実施例2と同様にしてポリアセタール繊維を得た。得られたポリアセタール繊維の各種特性を測定し、結果を表1に示した。
<比較例1>
無機充填剤を使用しなかった点以外は、実施例1と同様にしてポリアセタール繊維を得た。得られたポリアセタール繊維の各種特性を測定し、結果を表1に示した。
<比較例2>
タルクの配合量を、ポリアセタール(A)100質量部あたり2.00質量部とした点以外は、実施例1と同様にしてポリアセタール繊維を得た。得られたポリアセタール繊維の各種特性を測定し、結果を表1に示した。
<比較例3>
タルクの代わりに、平均一次粒子径が14μmの赤色顔料を、ポリアセタール(A)100質量部あたり5.00質量部配合した点以外は、実施例1と同様にしてポリアセタール繊維を得た。得られたポリアセタール繊維の各種特性を測定し、結果を表1に示した。
<比較例4>
ポリアセタール(B)のMFIを8g/10minに調節した点以外は、実施例2と同様にしてポリアセタール繊維を得た。得られたポリアセタール繊維の各種特性を測定し、結果を表1に示した。
<比較例5>
ポリアセタール(B)のMFIを50g/10minに調節した点以外は、実施例2と同様にしてポリアセタール繊維を得た。得られたポリアセタール繊維の各種特性を測定し、結果を表1に示した。
<比較例6>
マイカを、ポリアセタール(A)100質量部あたり2.00質量部配合した点以外は、実施例6と同様にしてポリアセタール繊維を得た。得られたポリアセタール繊維の各種特性を測定し、結果を表1に示した。
Figure 0006915764

Claims (10)

  1. ポリアセタール樹脂100質量部に対して、無機充填剤0.05〜1.3質量部を含み、
    前記無機充填剤の一次平均粒子径が0.5μmより大きく10μm以下であり、
    メルトフローインデックスが、15〜45g/10minであることを特徴とする、ポリアセタール繊維。
  2. 前記無機充填剤が、マグネシウムおよびケイ素の少なくとも一方を含む、請求項1に記載のポリアセタール繊維。
  3. 前記無機充填剤が、タルクである、請求項1または2に記載のポリアセタール繊維。
  4. マルチフィラメントである、請求項1から3の何れか一項に記載のポリアセタール繊維。
  5. 太さが36〜400デニールのマルチフィラメントである、請求項4に記載のポリアセタール繊維。
  6. 12〜48本のモノフィラメントからなるマルチフィラメントである、請求項4または5に記載のポリアセタール繊維。
  7. 太さが1〜12デニールのモノフィラメントからなるマルチフィラメントである、請求項4〜6の何れか一項に記載のポリアセタール繊維。
  8. 織物、編物または不織布用である、請求項1から7の何れか一項に記載のポリアセタール繊維。
  9. ポリアセタール樹脂100質量部に対して、無機充填剤0.05〜1.3質量部を含み、
    前記無機充填剤の一次平均粒子径が0.5μmより大きく10μm以下であり、
    メルトフローインデックスが、15〜45g/10minであることを特徴とする、延伸用材料。
  10. ポリアセタール樹脂100質量部に対して無機充填剤0.05〜1.3質量部を含み、前記無機充填剤の一次平均粒子径が0.5μmより大きく10μm以下であり、かつメルトフローインデックスが15〜45g/10minであるポリアセタール樹脂組成物を、溶融紡糸法に供してポリアセタール繊維を製造することを特徴とする、ポリアセタール繊維の製造方法。
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