JP2005200765A - 装飾部品、装飾部品の製造方法、時計、および被装飾部品 - Google Patents

装飾部品、装飾部品の製造方法、時計、および被装飾部品 Download PDF

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Abstract

【課題】 デザインの多様化に対応できる装飾部品、装飾部品の製造方法、および装飾部品または装飾部品の製造方法によって製造された装飾部品を備えた時計を提供すること。
【解決手段】 基板4上に第一レジストを形成して第一電鋳部2を形成する。次に、第一
電鋳部2の装飾面21上に第二レジストを形成し、第二電鋳部3を形成する。第二電鋳部
3の装飾面31に表面処理としてめっきを施し、その後第一レジストおよび第二レジスト
を除去して目盛部品1を製造する。第一電鋳部2の装飾面21上に直接第二電鋳部3を形
成するので、多段階に電鋳部を形成でき、より良好な立体感を演出することができ、デザ
インの多様化を促進できる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、電鋳によって形成される装飾部品、装飾部品の製造方法、装飾部品を備えた時計、および装飾部品を備えた被装飾部品に関する。
時計の文字板などに貼設される文字や数字、模様などの装飾部品としては、電鋳で製造されることがある(例えば特許文献1)。電鋳で製造した装飾部品は、ある程度の厚みを有するため立体感ある装飾部品を作ることが可能となる。また、装飾部品を金属で形成することができるため、高級感を演出することもできる。
特開平10−25591号公報(第3〜5頁)
ところで、近年の時計などの被装飾物におけるデザインの多様化に伴い、装飾部品についても、さらなる立体感や、さらなるデザインの多様化が求められている。しかしながら、従来の電鋳製造方法による装飾部品では、外観が平面的であったり色彩が単調であったり、多様なデザインに対応できない場合がある。
本発明の目的は、デザインの多様化に対応できる装飾部品、装飾部品の製造方法、およびその装飾部品またはその装飾部品の製造方法によって製造された装飾部品を備えた時計および被装飾部品を提供することにある。
本発明の装飾部品は、電鋳によって形成される電鋳部と、電鋳部の装飾面上に直接形成される装飾部とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、電鋳部の上に装飾部が形成されるので、装飾部品が二重構造となり、より立体的な装飾部品が形成される。つまり、例えば装飾部を電鋳で形成したり、電着塗装で形成したりすることにより、多様なデザインの装飾部品が形成される。これにより、より立体的な装飾部品や色彩がより豊かな装飾部品が形成可能となり、多様なデザインにも柔軟に対応可能となる。
本発明では、電鋳部は第一電鋳部とされ、装飾部は、第一電鋳部の装飾面上に直接電鋳によって形成される第二電鋳部とされることが望ましい。
従来、装飾部品の立体感を出すためには、電鋳による装飾部品の上に別途電鋳によって製造した装飾部品を接着することが行われていた。しかしながらこの方法では、装飾部品同士の位置決め作業や接着作業が煩雑となる。また、装飾部品同士の位置決めにばらつきが生じ、安定した品質を得ることができない。さらに、装飾部品間の接着剤が周囲にはみ出して良好な外観が得られない場合がある。
この発明によれば、第一電鋳部の装飾面に直接第二電鋳部が形成されているので、装飾部品が全体として多段の電鋳部で構成され、より立体感のある外観となる。これにより、第一電鋳部の形状と第二電鋳部の形状とをそれぞれ別にまたは同じに設定したり、第一電鋳部および第二電鋳部をそれぞれ別の材料で形成するなどにより、様々な形状の装飾部品を形成可能となり、デザインが多様化する。
ここで、装飾部品は、第一電鋳部の表面に第二電鋳部が形成されて二段構成となっているものの他、第二電鋳部を第一電鋳部として、その表面にさらに別の第二電鋳部が形成されて多段構成となっているものをも含む。
また、第一電鋳部の装飾面は、この第一電鋳部を形成した時点で外部から視認可能な面をいい、このため、第二電鋳部を形成した時点では、この第二電鋳部によって覆われた部分の面をも含む。
本発明では、第二電鋳部の装飾面の面積は、第一電鋳部の装飾面の面積より小さいことが望ましい。
この発明によれば、第二電鋳部の装飾面の面積は、第一電鋳部の装飾面の面積より小さく形成されているので、第二電鋳部の装飾面の周囲に第一電鋳部の装飾面が露出する。したがって、装飾部品が多段となっていることが外部からも視認容易となり、より立体的な外観が形成される。
また、第二電鋳部を特定の模様などで構成すれば、第一電鋳部を基部としてその上に模様が立体的に形成された装飾部品を形成するなども可能となり、装飾部品のデザインの多様化が促進される。
本発明では、第一電鋳部および第二電鋳部の少なくともいずれか一方の装飾面には、表面処理が施された表面処理層が形成されていることが望ましい。
この発明によれば、第一電鋳部および第二電鋳部の少なくともいずれか一方の装飾面に表面処理層が形成されているので、第一電鋳部および第二電鋳部の表面状態の設定の自由度が高くなり、これによっても装飾部品のデザインが多様化する。特に、第一電鋳部および第二電鋳部のどちらか一方の装飾面に表面処理層が形成された場合には、第一電鋳部と第二電鋳部との装飾面が異なる表面状態となり、両者の境界が明確となる。したがって、第一電鋳部および第二電鋳部間の視認性がより向上し、装飾部品の立体感がより一層良好となる。また、第一電鋳部および第二電鋳部の装飾面が互いに異なる表面状態となるので、これによってもデザインの多様化が促進される。
ここで、表面処理とは、電着めっき、電着塗装、蒸着、スプレー塗装などの表面に被膜を形成する被膜形成処理や、表面切削、鏡面仕上げなどの表面を加工する表面加工処理などをいう。
本発明では、装飾部は、電鋳部の装飾面上の一部に施される表面処理部とされることが望ましい。
この発明によれば、電鋳部の装飾面上の一部に表面処理部が形成されているので、表面
処理部が形成されない部分には電鋳部の装飾面が露出し、装飾部品が全体として複数種類
の材料や、表面状態、色彩などで構成されることとなる。これにより、電鋳部および表面
処理部をそれぞれ様々な材料および色彩で構成することにより、デザインが多様化し、様
々なデザインに柔軟に対応可能となる。
ここで、装飾部品は、電鋳部の装飾面に表面処理部が形成されて二段構成となっている
ものの他、表面処理部を電鋳部の装飾面に複数回(複数種類)重ねて多段、多色構成とな
っているものをも含む。
また、電鋳部の装飾面とは、装飾部品が被装飾物に配置された時に、外部から視認可能
な面をいい、電鋳部の装飾面は、表面処理部によって覆われた部分の面をも含む。
本発明では、表面処理部は、めっきまたは電着塗装によって形成されることが望ましい

この発明によれば、表面処理部がめっきまたは電着塗装で形成されているので、表面処
理部を金属色とすることも可能となり、装飾部品が高級感あるものとなる。また、特に表
面処理部が電着塗装で形成されている場合には、カラー着色が可能となり、デザインの多
様化がより一層促進される。
本発明の装飾部品の製造方法は、電鋳によって形成される電鋳部と、電鋳部の装飾面上に形成される装飾部とを備えた装飾部品を製造する装飾部品の製造方法であって、基板上に電鋳部用の電鋳部レジストを形成する電鋳部レジスト形成工程と、電鋳部レジストを用いて基板上に電鋳部を形成する電鋳工程と、電鋳部の装飾面上にさらに装飾部用の装飾部レジストを形成する装飾部レジスト形成工程と、装飾部レジストを用いて電鋳部上に装飾部を形成する装飾工程とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、電鋳部レジストを用いて電鋳部を形成し、装飾工程で電鋳部の装飾面上に直接装飾部を形成するので、立体的な外観の装飾部品が形成されるとともに、装飾部を電鋳部に接着するなどの作業が不要となり、製造工程が簡略化する。また、装飾部が電鋳部に確実に固定される。
本発明では、装飾工程は、電鋳部の装飾面上に電鋳によって第二電鋳部を形成する第二電鋳工程とされることが望ましい。
この発明によれば、第一電鋳工程により第一電鋳部を形成し、第二電鋳工程により、第一電鋳部の装飾面に直接第二電鋳部を形成する。これにより、装飾部品が全体として多段の電鋳部で構成され、より立体感のある外観となる。この方法により、第一電鋳部と第二電鋳部の形状をそれぞれ別にまたは同じに設定したり、第一電鋳部および第二電鋳部をそれぞれ別の材料で形成するなどにより、様々な形状の装飾部品を形成可能となり、デザインが多様化する。
ここで、装飾部品は、第一電鋳部の装飾面に第二電鋳部を形成して二段構成としてもよい。また、第二電鋳工程の後、第二電鋳部を第一電鋳部として、その表面にさらに別の第二電鋳部の形状のレジストを形成するレジスト形成工程と、そのレジスト形状の別の第二電鋳部を形成する電鋳工程とを所定回数繰り返して、第一電鋳部の上に複数の第二電鋳部が形成された多段構成として装飾部品を構成してもよい。
本発明では、装飾工程は、電鋳部の装飾面の一部に表面処理部を形成する表面処理工程とされることが望ましい。
この発明によれば、電鋳工程および表面処理工程により、電鋳部の装飾面上の一部に直接表面処理部が形成されるので、簡単な製造方法で複数色や複数材料を有する装飾部品が製造可能となる。この製造方法を用いて電鋳部および表面処理部を様々な材料で製造することにより、装飾部品の装飾面上に様々な材質、色彩が表現される。したがって、電鋳部の装飾面と表面処理部との表面状態が異なることにより、装飾部品がデザインの変化に富んだものとなるので、デザインの多様化に十分に対応可能となる。
ここで、表面処理とは、電着めっき、電着塗装、蒸着、スプレー塗装などの表面に被膜を形成する被膜形成処理や、表面切削、ホーニング、鏡面仕上げなどの表面を加工する表面加工処理などをいう。
本発明では、表面処理工程は、電鋳部上にめっきまたは電着塗装を施す電着工程とされることが望ましい。
この発明によれば、めっきまたは電着塗装を施す電着工程が設けられているので、金属色が表現できる。また、電着工程で電着塗装を行う場合には、金属色を実現できるとともに、カラーの着色も可能となるので、より一層多色化が促進され、デザインが多様化する。
本発明では、電鋳部レジストおよび装飾部レジストは、紫外線の照射によって劣化する紫外線劣化型とされ、装飾工程の後に、少なくとも装飾部品周囲に紫外線露光を行う露光工程と、露光工程で露光された部分の電鋳部レジストおよび/または装飾部レジストを現像により除去する現像工程とを備えたことが望ましい。
従来では、電鋳によって装飾部品を製造する場合には、基板上に装飾部品の形状に基板が露出するようにレジストを形成して電鋳すると、基板が露出した部分に電鋳材料が析出する。その後、レジスト除去剤を含浸させて基板上のレジストを溶解して除去する。
しかしながら、このような製造方法では、レジストを除去するためにそのレジストに応じた特殊な溶液を使用しなくてはならず、製造に必要な材料の種類が増大して管理が煩雑となる。また、電鋳を施す工程とレジストを除去する工程が別々となるので、製造工程が複雑となり、作業が煩雑になるとともに製造時間の短縮、製造コストの削減を図ることができない。
また従来、電鋳を形成した後、レジストの焼き付け(アフターベーク)を行って基板とレジストとを密着させ、電鋳した装飾部品を基板およびレジストから剥離させるという方法も行われている。しかしながら、この方法では、レジストを厚く形成した場合にレジストが装飾部品に食い込んでしまい、装飾部品をレジストから良好に剥離させることができない。このため、装飾部品周囲にレジストが残留してしまったり、レジストの抵抗力によって装飾部品が変形してしまったりするなどの不具合が生じ、歩留まりが悪くなるという問題がある。
この発明によれば、電鋳工程の後、露光工程において、少なくとも装飾部品の周囲に紫外線露光を行い、現像工程において露光された部分の電鋳部レジストおよび/または装飾部レジストを除去する。したがって、装飾部品を基板から外す場合においては、装飾部品の周囲にはレジストが存在しないため、装飾部品は容易に基板から離脱し、装飾部品周囲へのレジストの残留もない。
通常レジストに装飾部品の形状を形成するために行う露光、現像工程をレジスト除去のために使用するので、元からある露光、現像のための装置、材料などをそのまま使用することができ、これにより製造工程の管理が簡単になる。また、電鋳部レジスト形成工程や装飾部レジスト形成工程と同じ製造装置等を使用するので、製造工程が簡単になり、作業が簡略化する。
さらに、露光工程および現像工程において少なくとも装飾部品の周囲のレジストを除去するので、装飾部品を基材から外す際に装飾部品周囲にレジストが残留することもなく、またレジストによって抵抗を受けて装飾部品が変形するなどの不具合も生じず、良好な外観の装飾部品が製造され、歩留まりが向上する。
本発明では、露光工程は、基板上の電鋳部レジストおよび装飾部レジストの全面に行うことが望ましい。
この発明によれば、基板上の電鋳部レジストおよび装飾部レジスト全面に露光を行うので、現像工程では、露光された部分のレジストが全て除去される。したがって、基板上にレジストが残留せず、基板の再利用が可能となる。よって装飾部品の製造コストが低減される。
本発明では、電鋳工程は、電鋳部を電鋳部レジスト上面にはみ出すように形成することが望ましい。
この発明によれば、電鋳工程において電鋳部が電鋳部レジスト上面にはみ出すように形成されるので、露光工程においては、電鋳部がはみ出した部分の電鋳部レジストには紫外線が露光されない。つまり、現像工程では、装飾部品の周囲の電鋳部レジストは除去されて良好な外観は維持されるが、電鋳部と基板とに挟まれた部分には、電鋳部レジストが残留することとなる。これにより、現像工程においてレジストが除去された後も、残留した電鋳部レジストで装飾部品が基板上に保持固定される。よって、作業中に基板から装飾部品が離脱するなどの不具合が解消され、装飾部品の取扱性が向上する。
また、例えば基板上に複数の装飾部品を、実際に被装飾物に装飾する位置関係で形成した場合でも、残留した電鋳部レジストによって装飾部品が良好に基板に保持固定されるので、装飾部品の互いの位置が変化せず、位置決めが確実かつ正確となる。
本発明のシート状シールは、前述の装飾部品または前述の装飾部品の製造方法によって製造された装飾部品と、装飾部品を被装飾部品の基材表面に接着させるための接着層と、装飾部品の接着層を有する側に貼付された剥離シートと、装飾部品の剥離シートが設けられた側とは反対側の面に貼付された転写シートとを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、前述の装飾部品または前述の装飾部品の製造方法によって製造された装飾部品がシート状シールに形成されているので、装飾部品が剥離シートと転写シートとに覆われるから、装飾部品に傷が付くのが防止される。また、接着層の乾燥が防止されるので、装飾部品に接着層を形成したままの状態で長期保存が可能となる。
なお、シート状シールは、1つの装飾部品を備えているものに限らず、1つのシート状シールに複数の装飾部品を備えているものであってもよい。
本発明の時計は、前述の装飾部品または前述の装飾部品の製造方法によって製造された装飾部品を備えたことを特徴とする。
加えて、本発明の被装飾部品は、前述の装飾部品または前述の装飾部品の製造方法によって製造された装飾部品を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、時計または被装飾部品が前述の装飾部品または前述の装飾部品の製造方法によって製造された装飾部品を備えているので、外観が良好となり、またデザインの多様化にも柔軟に対応できる。
本発明の装飾部品、装飾部品の製造方法、装飾部品を備えた時計、および装飾部品を備えた被装飾部品によれば、デザインの多様化に柔軟に対応できる。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、後述する第二実施形態で、以下に説明する第一実施形態での構成部品と同じ部品および同様な機能を有する部品には同一符号を付し、説明を簡単にあるいは省略する。
[第一実施形態]
図1には本発明の第一実施形態にかかる装飾部品としての目盛部品1が用いられた時計100が示されている。この図1において、目盛部品1は、被装飾部品としての時計100の文字板(基材)101に貼設されて時計100を装飾するものであり、文字板101上の目盛の部分に複数個接着されている。
図2には、目盛部品1の斜視図が示されている。この図2において、目盛部品1は、文字板101に貼設される電鋳部としての第一電鋳部2と、第一電鋳部2の装飾面21上に形成される装飾部としての第二電鋳部3とを備えている。
第一電鋳部2は、電鋳によって製造され、文字板101に接着剤などで貼設される貼設面22と、貼設面22以外の、外部から表面を視認可能な装飾面21と備えている。この第一電鋳部2は、形成後の残留応力が小さくなるように、例えばニッケル(Ni)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)などの任意の金属材料で構成されている。
第二電鋳部3は、第一電鋳部2と同様に電鋳によって製造され、第一電鋳部2の装飾面21に固定される固定面32と、固定面32以外の、外部から表面を視認可能な装飾面31とを備えている。第二電鋳部3は第一電鋳部2同様、任意の金属材料で構成され、装飾面31には、フラッシュめっき(約0.1〜0.5μm厚)により金めっき等が施されている。
このような目盛部品1は、次のように製造される。
図3には、目盛部品1の製造方法のフロー図が示されている。また、図4から図11には、目盛部品1が完成するまでの各製造工程が示されている。目盛部品1の製造方法は、図3に示されるように、基板上に第一電鋳部2用の電鋳部レジストとしての第一レジストを形成する第一レジスト形成工程(ステップS1からステップS4、電鋳部レジスト形成工程)と、第一レジストを用いて第一電鋳部2を形成する第一電鋳工程(ステップS5、電鋳工程)と、第一電鋳部2の装飾面21に第二電鋳部3用の装飾部レジストとしての第二レジストを形成する第二レジスト形成工程(ステップS6からステップS9、装飾部レジスト形成工程)と、第二レジストを用いて第二電鋳部3を形成する第二電鋳工程(ステップS10、装飾工程)と、第二電鋳部3の装飾面31に表面処理を施す表面処理工程(ステップS11)と、基板上の第一レジストおよび第二レジストを除去するレジスト除去工程(ステップS12からステップS13)とを備えている。また、レジスト除去工程の後に、形成された目盛部品1を基板から転写シートに転写する転写工程(ステップS14からステップS16)と、目盛部品1の貼設面22に粘着剤を塗布する粘着剤塗布工程(ステップS17)と、目盛部品1を文字板101に貼設する貼設工程(ステップS18)とが設けられている。
第一レジスト形成工程では、まずステップS1において、図4(A)に示されるように基板4上にレジスト剤による第一レジスト5を形成する。ここで、基板4は、電鋳の厚さが均一になるように表面仕上げが均一な平板状部材である。基板4の材料は、導電性を有するものであればよく、例えば洋白(NS)、銅(Cu)、鋼材などが採用できる。あるいは、基板4は、非導電性の材料の表面に導電性皮膜処理を施したものでもよい。
また、レジスト剤は、非導電性材料で構成され、露光現像タイプ(ポジティブタイプ液状レジスト;紫外線劣化型)のものが採用されており、例えば東京応化製P-RM300PM等が採用できる。このレジスト剤は、印刷や、塗装、塗布、フィルム貼付、バーコーター、ロールコーター等の方法により基板4の表面に第一レジスト5として形成される。この第一レジスト5により、基板4の表面に耐酸性、耐アルカリ性、非導電性の層が形成される。なお、第一レジスト5の厚さは、第一電鋳部2の厚みなどを勘案して適宜決定される。第一レジスト5をフィルム状のレジストで形成する場合には、所望の厚みを達成するために、所定枚数フィルムを積層してもよい。一般的には、第一レジスト5が30μm以上の厚さであれば、立体的で良好な外観の第一電鋳部2を得ることができる。
ステップS2では、第一レジスト5を基板4ごと加熱処理することにより第一レジスト5をプリベークする。プリベークは、90℃±5℃で45分加熱乾燥させることにより行う。このプリベーク工程により、第一レジスト5が安定して基板4との密着性が良好となり、第一レジスト5の基板4からの剥離が防止される。なお、第一レジスト5の厚みを10μm以上とする場合には、レジスト剤塗布およびプリベークを複数回繰り返すことにより、所定の厚みの第一レジスト5を形成すればよい。
次に、ステップS3において、図4(B)に示されるように、第一レジスト5をマスク9で覆い、紫外線で露光する。マスク9には、第一電鋳部2の貼設面22の形状とほぼ同様の形状の透明パターン91が形成されており、マスク9を通して光源90により紫外線露光することによって第一レジスト5にはパターン91の部分のみに紫外線が照射されるパターン露光が行われる。このパターン露光によって、第一レジスト5において紫外線が照射された部分にはパターン91の形状が転写され、当該部分が劣化する。なお、厚み10μmの第一電鋳部2を形成する場合には、700mm/j〜1,000mm/jの紫外線光量が必要となる。
ここで、基板4上に第一電鋳部2が形成される場合、第一電鋳部2は第一レジスト5からはみ出して肉盛されるため、実際の寸法はパターン91の形状よりも大きくなる。したがって、パターン91の形状は、この寸法差を予め勘案して設定されている。
ステップS4では、露光が行われた基板4および第一レジスト5を一般的なアルカリ現像あるいは溶剤方式などの方法によって現像し、洗浄する。ここで、現像液は、例えばNaOH4%水溶液を使用する。現像液は、30℃±5℃の温度管理下で使用することが望ましく、また、ディベロッパーは、シャワー式、攪拌機などを使用できる。
すると、基板4上には、図5(A)に示されるように、パターン91に相当する部分の第一レジスト5が除去されて、パターン91の形状の第一電鋳形成部51が形成される。この第一電鋳形成部51内部の領域では、基板4が露出している。
第一電鋳工程では、ステップS5において、電鋳を施すことにより、図5(B)に示されるように第一電鋳部2を形成する。この際、基板4の導電性を確保し、なおかつ電鋳によって形成された第一電鋳部2が基板4から剥離しやすくする必要がある。そこで、第一電鋳工程を行う前に、基板4に脱脂、アルカリ洗浄、酸中和の活性化処理、および硫化ナトリウム水溶液へ浸漬することにより絶縁被膜を形成する不動態化処理を予め行っておき、この後に、電鋳槽で基板4に第一電鋳部2の形成を行う。
電鋳は、一般的な電鋳の条件で行われる。電鋳液の材料としては、例えば硫酸ニッケル(粉末)300±20g/l、塩化ニッケル(粉末)50±5g/l、ホウ酸(粉末)45±5g/l、第一電鋳部2の表面張力を低減して第一電鋳部2の電鋳応力を低減するための光沢剤#61(液体)6±1ml/l、第一電鋳部2表面の光沢を出すための光沢剤#62(液体)適宜(第一電鋳部2の表面に曇り等が生じた場合に適宜添加すればよい)、および第一電鋳部2の表面張力を増加させて第一電鋳部2のきのこ状に盛り上げて形成するための光沢剤#63(液体)18±3ml/lを使用し、これらの材料を250lの純水に溶解して電鋳液を製造する。電鋳液は、55℃で管理されることが望ましい。
ここで、例えば第一電鋳部2を180μmの厚みで形成する場合には、3Aの電流値で11時間電鋳を行う。したがって、40μmの厚みの第一電鋳部2を形成する場合には、5Aの電流値で88分の加工時間を要する。
この第一電鋳工程により、基板4上の第一電鋳形成部51内部の領域には、電鋳液が充填され、さらに、第一電鋳形成部51外周の第一レジスト5上面にはみ出して、肉盛り状に形成される。
この第一電鋳工程により、基板4に密着している部分によって貼設面22が、また基板4とは反対側の面に肉盛り状に形成された部分によって装飾面21が形成される。
なお、第一レジスト5の現像後、第一電鋳工程の前には、第一レジスト5と基板4との密着性を向上させるアフターベークは行わない。
第二レジスト形成工程では、ステップS6およびステップS7において、図6(A)に示されるように装飾面21上に第一レジスト5と同様の方法で第二レジスト52を形成する。そしてステップS8において、第二電鋳部3とほぼ同形状のパターンが形成されたマスク(図示せず)で第二レジスト52および第一レジスト5を覆い、紫外線露光(パターン露光)を行う。ステップS9において基板4を現像すると、紫外線が照射されたパターンの部分の第二レジスト52が除去されて図6(B)に示されるような第二電鋳形成部53が形成される。この第二電鋳形成部53の内部の領域は、第一電鋳部2の装飾面21が露出している。
第二電鋳工程では、ステップS10において電鋳を施すことにより、図7(A)に示されるように第二電鋳部3を形成する。この際、第一電鋳部2と第二電鋳部3とは互いに固着する必要があるので、活性化処理のみを行い、第一電鋳工程で行ったような不動態化処理は不要となる。
この第二電鋳工程では、第一電鋳工程とほぼ同様の手順により、装飾面21上に、第二電鋳部3の形成を行う。第二電鋳部3の材料は、第一電鋳部2の材料と同じ材料となっている。第二電鋳部3も第一電鋳部2と同様に、電鋳液が第二電鋳形成部53内部の領域に充填された後、第二電鋳形成部53の外周からはみ出し、肉盛り状に形成される。これにより、第一電鋳部2に密着している部分によって固定面32が、また固定面32の反対面に肉盛り状に形成された部分によって装飾面31が形成される。
なお、第二レジスト52の現像後、第二電鋳工程の前にも、アフターベークは行わない。
表面処理工程では、ステップS11において第二電鋳部3の装飾面31に金によるフラッシュめっきを行い、図7(B)に示されるように装飾面31上に表面処理層としてのめっき層6を形成する。
レジスト除去工程は、第一レジスト5および第二レジスト52に紫外線を照射する露光工程と、露光工程で露光された部分の第一レジスト5および第二レジスト52を現像により除去する現像工程とを備える。まず、ステップS12において図8(A)に示されるように、基板4上の第一レジスト5および第二レジスト52に光源90により紫外線を全面露光する(露光工程)。これにより、第一レジスト5および第二レジスト52において外部に露出している部分には光源90からの紫外線が照射され、当該部分のレジスト剤が劣化する。
その後、ステップS13において基板4を現像すると、図8(B)に示されるように照射された第一レジスト5および第二レジスト52が溶解して除去され、第一電鋳部2の装飾面21とその周囲の基板4が露出する(現像工程)。
以上の製造工程により、基板4上に目盛部品1が形成製造される。
ここで、第一電鋳部2の貼設面22外周部、および第二電鋳部3の固定面32の外周部には、装飾面21,31が肉盛り状に第一レジスト5および第二レジスト52上面にはみ出しているので、装飾面21,31によって覆われることにより紫外線が露光されない部分が存在する。このため、これらの部分の第一レジスト5および第二レジスト52は劣化せず、当該部分には第一レジスト5および第二レジスト52の残留部5A,521が残留する。
また、このとき、第一電鋳部2の貼設面22と基板4との間には、活性化処理および不動態化処理が施されているので、両者の間は剥離しやすくなっている。第一レジスト5および第二レジスト52を除去すると、貼設面22の外周に露光されない残留部5Aが残留しているので、この残留部5Aと第一電鋳部2とが互いに密着することにより、目盛部品1は基板4上に固定保持される。
転写工程では、ステップS14において、図9(A)に示されるように、目盛部品1および基板4に転写シート7を貼付する。転写シート7には、目盛部品1と密着する側の面に図示しない接着剤が塗布されており、適度な接着力で目盛部品1に接着される。なお、転写シート7の材料としては、目盛部品1に対して剥離が容易でかつ密着しやすい材料であればよく、例えばポリエチレンやポリプロピレンなどの軟質のフィルムなどが採用でき、例えば(株)日東電工製 SPVフィルム J-300などが採用できる。このような転写シート7によれば、基板4から目盛部品1を剥離する際に、適当な粘着力で目盛部品1をホールドする。また例えば複数の目盛部品1を1つの転写シート7で転写する場合には、目盛部品1の剥離後に複数の目盛部品1同士のレイアウトをそのまま維持できる。また、転写シート7の材料としては、転写シート7を通して目盛部品1が視認可能となるように、透明フィルム状の材料を用いてもよいし、転写シート7の接着剤の乾燥を防ぐために非通気性の材料を用いてもよい。
転写シート7を目盛部品1および基板4に貼付後、ステップS15においてローラーテンションを行うことにより転写シート7と目盛部品1および基板4とを密着させる。そして、ステップS16において、図9(B)に示されるように、基板4を目盛部品1から剥離させ、目盛部品1を転写シート7に転写する。このとき、基板4と目盛部品1との固着力は、目盛部品1と転写シート7との接着力より弱くなるように設定されていることが望ましい。このような設定によれば、目盛部品1は、転写シート7を剥離するにしたがって、基板4から転写シート7に転写される。なお、この転写シート7は、目盛部品1を基板4から剥離させる役割の他、目盛部品1の装飾面21,31を保護する役割も果たす。
粘着剤塗布工程では、ステップS17において、図10(A)に示されるように、第一電鋳部2の貼設面22、残留部5Aの外表面、および転写シート7の第一電鋳部2が配置されない部分に接着手段としての粘着剤8が塗布されて接着層が形成される。この場合において、粘着剤8は、例えば水性感圧接着剤(例えば(株)テスク製 F-1040B アクリルエラストマー樹脂、消泡剤、イオン交換水、メタノール、およびポリビニルメチルエーテル(増粘剤)を所定配合比で配合)が使用でき、スクリーン印刷機で塗布するなどすればよく、厚み約10μmで形成されることが望ましい。
なお、目盛部品1をすぐに文字板101に貼設しない場合には、粘着剤8が塗布された面に剥離シートを貼り付けてシート状シールを構成し、このシート状シールの状態で保存してもよい。ここで、剥離シートの材料は、非通気性で粘着剤8との剥離性が良好な、例えばフッ素系樹脂を表面に処理した紙や、樹脂製のフィルムなどで構成されていることが望ましく、例えば(株)リンテック製 SP−8Eアイボリー 厚みt=0.11が採用できる。この剥離シートにより、粘着剤8が保護され、粘着剤8へのゴミの付着や粘着剤8の溶剤や水分の蒸発が防止される。なお、剥離シートは、剥離能力が弱いと剥離シートに目盛部品1が貼り付いてしまうため、適度の剥離性能が要求される。
貼設工程では、ステップS18において、目盛部品1を文字板101の所定の位置に貼設する。まず、文字板101と目盛部品1との密着性をよくするために、文字板101の汚れを予め洗浄(超音波洗浄や酸洗浄等)などによって除去する。
次に、文字板101と目盛部品1との位置決めを行う。これらの位置決めは、例えば文字板101を固定する治具と、目盛部品1側に形成された位置決め用の電鋳部によって行えばよい。つまり、まず適宜な治具に文字板101を固定しておく。この治具には、文字板101に対して目盛部品1を位置決めする位置決めピンが設けられている。一方、目盛部品1側には、目盛部品1の形成工程と同時に目盛部品1の周囲に位置決め用の電鋳部を形成しておき、この位置決め用の電鋳部を目盛部品1とともに転写シート7に転写しておく。文字板(基材)101が固定された治具の位置決めピンに、位置決め用の電鋳部を係合させることにより、目盛部品1を文字板101に対して位置決めする。
目盛部品1を文字板101上の所定位置に配置した後、図10(B)に示されるように、目盛部品1を文字板101に貼付する。そして、目盛部品1を文字板101に確実に密着させるために転写シート7の上からローラ等によって加圧する。
そして、図11(A)に示されるように、転写シート7を剥がす。この際、目盛部品1は加圧されて文字板101に密着しているので、目盛部品1を押さえながら転写シート7を剥がすと、目盛部品1は文字板101に接着されて残る。一方、目盛部品1のない部分の粘着剤8は転写シート7に接着して一緒に剥がれる。つまり、この際には、転写シート7と粘着剤8との接着力は、粘着剤8と文字板101との接着力よりも強く設定されることが望ましい。また、粘着剤8と文字板101との接着力は、目盛部品1と転写シート7との接着力よりも強く設定されることが望ましい。このような条件下では、目盛部品1が配置されていない部分の粘着剤8が転写シート7とともに良好に剥がれる。なお、このような条件を満たすことが難しい場合でも、目盛部品1を押さえながら転写シート7を剥がすことにより、目盛部品1を文字板101に残し、他の粘着剤8を転写シート7とともに容易に剥がすことができる。
以上のような工程により、目盛部品1は、図11(B)に示されるように、文字板101上の所定の位置に貼設される。
このような実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1) 第一電鋳部2の装飾面21上にさらに第二電鋳部3が形成されているので、目盛部品1の厚みをより大きくすることができ、目盛部品1をより立体感ある外観とすることができる。これにより目盛部品1のデザインの多様化を促進でき、したがって、文字板101、および時計100のデザインの多様化を促進できる。
また、このとき、第二電鋳部3は、第一電鋳部2の装飾面21上に形成されているので、第二電鋳部3の装飾面31の面積が、第一電鋳部2の装飾面21の面積より小さくなり、第二電鋳部3の装飾面31周囲から第一電鋳部2の装飾面21が露出する。このため、目盛部品1の立体感をさらに強調することができる。
(2) 第二電鋳部3の装飾面31にめっき層6が形成されているので、第一電鋳部2との外観の差をつけることができる。したがって、目盛部品1においてより明確な立体感が得られる。また、めっき層6を形成することにより、第二電鋳部3に様々な質感、色彩を付加することができるので、目盛部品1のデザインの多様化をより一層促進できる。
(3) 基板4上に第一電鋳部2を形成し、第一電鋳部2の装飾面21を基板として第二電鋳工程を行うことにより第二電鋳部3を形成する製造方法によって、第一電鋳部2の装飾面21上に直接第二電鋳部3を形成でき、二段階の目盛部品1を製造できる。したがって、この製造方法により、立体的な外観の目盛部品1を製造できる。
また、第一電鋳部2に直接第二電鋳部3を形成するので、第二電鋳部3を第一電鋳部2に接着させる必要がなく、製造工程を簡略化できるとともに、第二電鋳部3を第一電鋳部2に確実に固定できる。そして、第二電鋳部3を第一電鋳部2に接着する場合とは異なり、接着剤が第二電鋳部3外周にはみ出すなどの不具合が除去されるので、外観の良好な目盛部品1を安定した品質で製造できる。
さらに、第一電鋳部2および第二電鋳部3を同じ基板4上で同一の製造工程内で形成するので、第二電鋳部3の第一電鋳部2に対する位置決めが確実となり、これによっても安定した品質の目盛部品1を製造できる。
(4) 第一レジスト5に第一電鋳形成部51を形成し、第二レジスト52に第二電鋳形成部53を形成した後、第一レジスト5および第二レジスト52全面に紫外線露光を行って基板4上の第一レジスト5および第二レジスト52を除去するので、第一レジスト5および第二レジスト52の露光した部分のみが予め除去される。したがって、目盛部品1を基板4から転写シート7へ転写する際に、基板4から目盛部品1を容易に剥離させることができる。このとき、第一レジスト5および第二レジスト52にそれぞれ第一電鋳形成部51および第二電鋳形成部53を形成する場合と同様の紫外線露光および現像の工程によって第一レジスト5および第二レジスト52の除去を行うので、従来のようなアフターベークの作業を省略でき、作業手順を簡略化できる。また、第一レジスト5および第二レジスト52を除去するために特殊な溶解液を使用する必要がなく従来の露光装置および現像液を用いればよいので、作業に必要な材料の共通化を図れ、目盛部品1の製造コストを削減できる。
(5) 従来では、装飾面21が第一電鋳形成部51からはみ出しているため、第一レジスト5が第一電鋳部2にくいこんで第一電鋳部2から剥離しにくくなる。このため、第一電鋳部2を基板4および第一レジスト5から剥離して転写シート7に転写する場合、第一電鋳部2外周に第一レジスト5が残留して外観不良となったり、第一レジスト5の抵抗によって第一電鋳部2が変形してしまうという不具合が生じる場合があった。本実施形態では、紫外線露光および現像によって第一レジスト5および第二レジスト52を予め除去するので、目盛部品1外周に第一レジスト5および第二レジスト52が残留することがない。したがって、目盛部品1の外観品質を向上させることができる。また、基板4上の第一レジスト5および第二レジスト52を除去できるので、基板4を再利用でき、目盛部品1の製造コストを削減できる。
(6) 第一電鋳部2の貼設面22および第二電鋳部3の固定面32の外周にそれぞれ残留部5A,521が残留するので、第一レジスト5および第二レジスト52を除去した後にも、目盛部品1が基板4に固定保持される。このため、目盛部品1の取扱性を向上させることができる。
また、目盛部品1が基板4に確実に保持されるので、転写シート7で目盛部品1を基板4から転写する際に目盛部品1を正確に位置決めでき、複数個の目盛部品1が製造された場合でも互いの位置ずれを確実に防止して正確に転写シート7に転写できる。また、例えば目盛部品1を複数同時に製造して複数同時に文字板101に転写した場合にも、互いの目盛部品1の位置がずれることなく良好な位置決め精度が得られる。
さらに、貼設面22の外周に第一レジスト5が残留して残留部5Aを構成するので、残留部5Aの部分に空間が形成されるのを防止できる。したがって、残留部5Aの部分に粘着剤8が過剰に供給されるのを防止できるとともに、目盛部品1を文字板101に貼設した際に粘着剤8がはみ出すのを良好に防止でき、これによっても安定した外観品質が得られる。また、残留部5Aの部分に粘着剤8が過剰供給されないので、目盛部品1を転写シート7から文字板101に転写する際にも、残留部5Aの部分の粘着剤8が伸びて粘着剤8のきれが悪くなるのを防止できる。よって、目盛部品1周囲の文字板101や目盛部品1の装飾面21,31に粘着剤8が付着するなどの不具合を解消でき、目盛部品1の製造の歩留まりを向上させることができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態は、第一実施形態における装飾部の構成が異なる。
図12には、本発明の第二実施形態にかかる装飾部品としての目盛部品1Aの斜視図が示されている。この図12に示されるように、目盛部品1Aは、文字板101に貼設される電鋳部2Aと、電鋳部2Aの装飾面21A上に形成される表面処理部(装飾部)としての電着塗装部3Aとを備えている。
電鋳部2Aは、第一実施形態の第一電鋳部2と同様の形状に形成されている。
電着塗装部3Aは、電鋳部2A上に電着塗装により形成され、電鋳部2Aの装飾面21Aに固定される固定面32Aと、固定面32A以外の、外部から表面を視認可能な装飾面31Aとを備えている。電着塗装部3Aは、任意の電着塗装用材料で構成され、例えばアクリル樹脂やフッ素系樹脂などの材料で構成される塗料(例えばエレコート(シミズ社製))などが採用できる。
このような目盛部品1Aは、次のように製造される。
図13には、目盛部品1Aの製造方法のフロー図が示されている。また、図14から図21には、目盛部品1Aが完成するまでの各製造工程が示されている。目盛部品1Aの製造方法は、図13に示されるように、基板上に電鋳部2A用の電鋳部レジストを形成する電鋳部レジスト形成工程(ステップS21からステップS24)と、電鋳部レジストを用いて電鋳部2Aを形成する電鋳工程(ステップS25)と、電鋳部2Aの装飾面21Aに電着塗装部3A用の装飾部レジストとしての表面処理レジストを形成する表面処理レジスト形成工程(ステップS26からステップS29、装飾部レジスト形成工程)と、表面処理レジストを用いて電着塗装部3Aを形成する電着工程(ステップS30、表面処理工程、)と、基板上の電着レジストおよび表面処理レジストを除去するレジスト除去工程(ステップS31からステップS32)とを備えている。また、レジスト除去工程の後には、第一実施形態と同様に転写工程(ステップS33からステップS35)と、粘着剤塗布工程(ステップS36)と、貼設工程(ステップS37)とが設けられている。
電鋳部レジスト形成工程では、まずステップS21において、図14(A)に示されるように基板4上にレジスト剤による電鋳部レジスト5Aを形成する。ここで、基板4およびレジスト剤は、第一実施形態と同様のものを採用できる。
ステップS22では、電鋳部レジスト5Aを基板4ごと加熱処理することにより電鋳部レジスト5Aをプリベークする。プリベークは、90℃±5℃で45分間加熱乾燥されることにより行う。このプリベーク工程により、電鋳部レジスト5Aが安定して基板4との密着性が良好となり、電鋳部レジスト5Aの基板4からの剥離が防止される。
次に、ステップS23において、図14(B)に示されるように、電鋳部レジスト5Aをマスク9Aで覆い、紫外線で露光する。マスク9Aには、電鋳部2Aの貼設面22Aの形状とほぼ同様の形状の透明パターン91Aが形成されており、マスク9Aを通して光源90により紫外線露光することによって電鋳レジスト5Aにはパターン91Aの部分のみに紫外線が照射されるパターン露光が行われる。このパターン露光によって、電鋳部レジスト5Aにおいて紫外線が照射された部分にはパターン91Aの形状が転写され、当該部分が劣化する。
ここで、基板4上に電鋳部2Aが形成される場合、電鋳部2Aは電鋳部レジスト5Aからはみ出して肉盛されるため、実際の寸法はパターン91Aの形状よりも大きくなる。したがって、パターン91Aの形状は、この寸法差を予め勘案して設定されている。
ステップS24では、露光が行われた基板4および電鋳部レジスト5Aを一般的なアルカリ現像あるいは溶剤方式などの方法によって現像し、洗浄する。すると、基板4上には、図15(A)に示されるように、パターン91Aに相当する部分の電鋳部レジスト5Aが除去されて、パターン91Aの形状の電鋳形成部51Aが形成される。この電鋳形成部51A内部の領域では、基板4が露出している。
電鋳工程では、ステップS25において、電鋳を施すことにより、図15(B)に示されるように電鋳部2Aを形成する。電鋳は、第一実施形態と同様に、一般的な電鋳の条件で行われ、この電鋳工程により、基板4上の電鋳形成部51A内部の領域には、電鋳液が充填され、さらに、電鋳形成部51A外周の電鋳部レジスト5A上面にはみ出して、肉盛り状に形成される。
この電鋳工程により、基板4に密着している部分によって貼設面22Aが、また基板4とは反対側の面に肉盛り状に形成された部分によって装飾面21Aが形成される。
なお、第一実施形態と同様に、電鋳部レジスト5Aの現像後、電鋳工程の前には、電鋳部レジスト5Aと基板4との密着性を向上させるアフターベークは行わない。
表面処理レジスト形成工程では、ステップS26およびステップS27において、図16(A)に示されるように装飾面21A上に電鋳部レジスト5Aと同様の方法で表面処理レジスト52Aを形成する。そしてステップS28において、電着塗装部3Aとほぼ同形状のパターンが形成されたマスク(図示せず)で表面処理レジスト52Aおよび電鋳部レジスト5Aを覆い、紫外線露光(パターン露光)を行う。ステップS29において基板4を現像すると、紫外線が照射されたパターンの部分の表面処理レジスト52Aが除去されて図16(B)に示されるような電着塗装形成部53Aが形成される。この電着塗装形成部53Aの内部の領域は、電鋳部2Aの装飾面21Aが露出している。
電着工程では、ステップS30において電着塗装を施すことにより、図17に示されるように電着塗装部3Aを形成する。この際、電鋳部2Aと電着塗装部3Aとは互いに固着する必要があるので、活性化処理のみを行い、電鋳工程で行ったような不動態化処理は不要となる。
この電着工程では、電着液が入った電着塗装槽に電鋳部2Aが形成された基板4を漬け、通電することにより装飾面21A上の電着塗装形成部53A内の領域に、電着塗装部3Aの形成を行う。電着液の温度管理条件は、24±1℃が望ましい。また、流す電流値は、電着処理面積に比例するが、例えば180mm×260mmの基板4であれば、2A(アンペア)の電流値で2分行えばよい。電着塗装部3Aは、約10μmの厚みで形成されて導電性がなくなるため、これ以上の厚みには形成されない。その後基板4を電着塗装槽から取り出し、純水で水洗いする。この時基板4に物理的衝撃を与えないことが望ましい。そして、基板4を乾燥機に入れて、70℃で20〜30分乾燥し、電着塗装部3A中の水分を除く。
電着塗装部3Aの材料は、所定の色彩の顔料が混合された前述の材料などが採用できる。具体的には、例えば(株)シミズ社製 エレコートUC-2000を主材として、この主材のみを用いて電着工程を行うと、半透明のアクリル樹脂被膜からなる電着塗装部3Aが形成される。また、この主材に顔料を10〜25wt%加えて着色すれば、あらゆる色彩、色調の電着塗装部3Aが形成される。なお、電着塗装部3Aは半透明であるため、電鋳部2Aの装飾面21Aの色合いも混合されるので、電鋳部2Aの装飾面21Aにめっきなどで彩色を施せば、さらに多様な表現も可能となる。すなわち、例えばニッケルで形成された電鋳部2Aにピンク色の電着塗装部3Aを形成したり、電鋳部2Aに銀めっきを施し、ピンク色の電着塗装部3Aを形成するなどが考えられる。また、複数色の電着塗装部3Aを形成する場合には、色の混合を防止するため、使用色数に応じた電着塗装槽を用意することが望ましい。この場合において、各電着塗装槽は、できるだけコンパクトなものとし、整流器等は共通のものを使用することが望ましい。
このような電着工程により形成された電着塗装部3Aは、表面処理レジスト52Aの厚みを超えて形成されず、したがって、電着塗装部3Aは、電着塗装形成部53Aの外周からはみ出さずに形成される。これにより、電鋳部2Aに密着している部分によって固定面32Aが、また固定面32Aの反対面に形成された部分によって装飾面31Aが形成される。
なお、表面処理レジスト52Aの現像後、電着工程の前にも、アフターベークは行わない。
レジスト除去工程は、電鋳部レジスト5Aおよび表面処理レジスト52Aに紫外線を照射する露光工程と、露光工程で露光された部分の電鋳部レジスト5Aおよび表面処理レジスト52Aを現像により除去する現像工程とを備える。まず、ステップS31において図18(A)に示されるように、基板4上の電鋳部レジスト5Aおよび表面処理レジスト52Aに光源90により紫外線を全面露光する(露光工程)。これにより、電鋳部レジスト5Aおよび表面処理レジスト52Aにおいて外部に露出している部分には光源90からの紫外線が照射され、当該部分のレジスト剤が劣化する。このとき、露光工程により、電着塗装部3Aが硬化する。
その後、ステップS32において基板4を現像すると、図18(B)に示されるように照射された電鋳レジスト5Aおよび表面処理レジスト52Aが溶解して除去され、電鋳部2Aの装飾面21Aとその周囲の基板4が露出する(現像工程)。ここで、現像工程で用いる現像装置や現像条件などは、電鋳部レジスト形成工程における現像作業と同様である。
以上の製造工程により、基板4上に目盛部品1Aが形成製造される。現像工程後、目盛部品1A表面には、アルカリ分が付着しているため、酸洗い処理を施して、完成となる。
ここで、電鋳部2Aの貼設面22A外周部には、装飾面21Aが肉盛り状に電鋳部レジスト5A上面にはみ出しているので、装飾面21Aによって覆われることにより紫外線が露光されない部分が存在する。このため、この部分の電鋳部レジスト5Aは劣化せず、当該部分には電鋳部レジスト5の残留部5Bが残留する。
また、このとき、電鋳部2Aの貼設面22Aと基板4との間には、活性化処理および不動態化処理が施されているので、両者の間は剥離しやすくなっている。電鋳部レジスト5Aおよび表面処理レジスト52Aを除去すると、貼設面22Aの外周に露光されない残留部5Bが残留しているので、この残留部5Bと電鋳部2Aとが互いに密着することにより、目盛部品1Aは基板4上に固定保持される。
転写工程では、ステップS33において、図19(A)に示されるように、目盛部品1Aおよび基板4に転写シート7を貼付する。転写シート7には、目盛部品1Aと密着する側の面に図示しない接着剤が塗布されており、適度な接着力で目盛部品1Aに接着される。なお、転写シート7の材料としては、第一実施形態と同様の材料が採用できる。
転写シート7を目盛部品1Aおよび基板4に貼付後、ステップS34においてローラーテンションを行うことにより転写シート7と目盛部品1Aおよび基板4とを密着させる。そして、ステップS35において、図19(B)に示されるように、基板4を目盛部品1Aから剥離させ、目盛部品1Aを転写シート7に転写する。
粘着剤塗布工程では、ステップS36において、図20(A)に示されるように、電鋳部
2Aの貼設面22A、残留部5Bの外表面、および転写シート7の電鋳部2Aが配置されない部分に粘着剤8が塗布される。
なお、目盛部品1Aをすぐに文字板101に貼設しない場合には、粘着剤8が塗布された面に剥離シートを貼り付けてシート状シールを構成し、このシート状シールの状態で保存してもよい。ここで、剥離シートの材料は、非通気性で粘着剤8との剥離性が良好な、例えばフッ素系樹脂を表面に処理した紙や、樹脂製のフィルムなどで構成されていることが望ましい。この剥離シートにより、粘着剤8へのゴミの付着や粘着剤8の溶剤や水分の蒸発が防止される。
貼設工程では、ステップS37において、第一実施形態と同様に、目盛部品1Aを文字板101の所定の位置に貼設する。
そして、図21(A)に示されるように、転写シート7を剥がす。この際、目盛部品1Aは加圧されて文字板101に密着しているので、目盛部品1Aを押さえながら転写シート7を剥がすと、目盛部品1Aは文字板101に接着されて残る。
以上のような工程により、目盛部品1Aは、図21(B)に示されるように、文字板101上の所定の位置に貼設される。
このような第二実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(7) 電鋳部2Aの装飾面21A上の一部に電着塗装部3Aが形成されているので、電着塗装部3Aが装飾面21Aから厚み分突出し、目盛部品1Aを立体感ある外観とすることができる。また、電着塗装部3Aは、電鋳部2Aの装飾面21A上の一部に形成されているので、電着塗装部3Aの装飾面31A周囲から電鋳部2Aの装飾面21Aが露出する。このため、目盛部品1Aの立体感をさらに強調することができるとともに、目盛部品1Aを電鋳部2Aの金属色と電着塗装部3Aの塗装色との二色で構成できる。これにより目盛部品1Aのデザインの多様化を促進でき、したがって、文字板101、および時計100のデザインの多様化を促進できる。
(8) 電着塗装部3Aが電着塗装によって形成されているので、緑色、青色、赤紫色等の金属色を実現でき、目盛部品1Aに高級感を演出することができる。また、電着塗装により着色もできるので、様々な色彩を実現できる。よって、これによっても目盛部品1Aのデザインの多様化をより一層促進できる。
(9) 基板4上に電鋳部2Aを形成し、電鋳部2Aの装飾面21A上に表面処理レジスト52Aを形成し、電着塗装形成部53Aのみに電着工程を行うことにより電着塗装部3Aを形成する製造方法によって、電鋳部2Aの装飾面21A上の一部に電着塗装部3Aを形成できる。したがって、例えば電鋳品の表面の一部にシール状の電着画像を接着させる場合と比較して、一連の製造工程で二段、二色構成の目盛部品1Aを製造でき、立体的な外観の目盛部品1Aを簡単に製造できる。また、この方法により、電着塗装部3Aを電鋳部2Aに確実に固定できるとともに、接着剤が電着塗装部3A外周にはみ出すなどの不具合が除去されるので、外観の良好な目盛部品1Aを安定した品質で製造できる。
さらに、電鋳部2Aおよび電着塗装部3Aを同じ基板4上で同一の製造工程内で形成するので、電着塗装部3Aの電鋳部2Aに対する位置決めが確実となり、これによっても安定した品質の目盛部品1Aを製造できる。
(10) 電鋳部レジスト5Aに電鋳形成部51Aを形成し、表面処理レジスト52Aに電着塗装形成部53Aを形成した後、電鋳部レジスト5Aおよび表面処理レジスト52A全面に紫外線露光を行って基板4上の電鋳部レジスト5Aおよび表面処理レジスト52Aを除去するので、電鋳部レジスト5Aおよび表面処理レジスト52Aの露光した部分のみが予め除去される。したがって、構成は異なるものの、第一実施形態の(4)の効果と同様の効果が得られる。
(11) 露光工程および現像工程によって電鋳部レジスト5Aおよび表面処理レジスト52Aを予め除去するので、目盛部品1A外周に電鋳部レジスト5Aおよび表面処理レジスト52Aが残留することがない。したがって、構成は異なるものの、第一実施形態の(5)の効果と同様の効果が得られる。
(12) 電鋳部2Aの貼設面22Aの外周に残留部5Bが残留するので、構成は異なるものの、第一実施形態の(6)の効果と同様の効果が得られる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
装飾部は、電鋳部上に一つ形成されているものに限らず、例えば装飾部の装飾面にさらに別の装飾部を形成し、この工程を任意回数繰り返すことにより電鋳部上に三段以上(複数段)の装飾部が形成されていてもよい。このようにすれば、電鋳部上に任意の複数色の装飾が可能となり、多色化を実現できるとともに、複数の色彩、色感、質感などの組み合わせが増大し、デザインの多様化を実現できる。
また、装飾部は、電鋳部上に一つ形成されているものに限らず、例えば装飾部品は、電鋳部上に複数個の装飾部が形成された形状であってもよい。この場合には、装飾部レジスト形成工程において複数個の装飾部の形状が形成された透明パターンを有するマスクで露光、現像を行い、複数個の装飾部の形状を有する装飾部レジストを形成すればよい。このようにすれば、装飾工程において複数個の装飾部を同時に製造でき、互いの位置が正確な安定した品質の装飾部品が得られる。
電鋳部および装飾部を視認方向から見た平面形状は、円形状のものに限らずその用途に応じて任意に設定できる。例えば電鋳部および装飾部の形状は、特定の模様の形状であってもよい。また、電鋳部および装飾部を視認方向から見た断面形状は、平板に限らず、湾曲した曲面でもよい。さらに、電鋳部および装飾部の形状は、互いに同形状あるいは相似形である必要はなく、例えば電鋳部が円形で、装飾部が特定の模様形状というように、互いに別個独立に任意に設定できる。この場合には、電鋳部の土台に特定模様の装飾部を形成できるので、装飾部品の立体感をより良好に演出でき、互いに異なる色彩を使用して形成することもできるのでデザインの多様化を促進できる。例えば、装飾部の形状をシンボルなどのマークにした場合では、電鋳部の土台にある程度の厚みをもった、電鋳部とは色彩、色感の異なるシンボルが形成されるので、シンボルを立体的に形成することができる。要するに、電鋳部および装飾部の形状は任意で、電鋳部は電鋳が形成可能な形状であればよく、装飾部は所定の電鋳あるいは表面処理など、所定の装飾が行える形状であればよい。
また、装飾部の電鋳部に対する形成位置は、必ずしも電鋳部の中央でなくてもよく、例えば立体感を演出するために、互いの形状の中心位置がずれるように配置されていてもよい。要するに、電鋳部および装飾部の互いの位置関係は、その用途などに応じて任意に設定できる。
電鋳部および装飾部の材料は、同じものであってもよいし、互いに異なるものを使用してもよい。
レジスト除去工程は、露光、現像して余分な部分を除去する方法に限らず、例えば特殊な溶解液を用いて電鋳部レジストおよび装飾部レジストを溶解する方法であってもよい。このとき、電鋳部レジスト形成工程後、電鋳部レジストと基板との密着性を高めるためにアフターベークを行い、また装飾部レジスト形成工程後にもアフターベークを行ってもよい。ただし、アフターベークを行った場合には、電鋳部レジストおよび装飾部レジストが硬化しているため、電鋳部または装飾部にくいこんでこれらのとの剥離性が悪くなる場合があるので、露光、現像により予め電鋳部レジストおよび装飾部レジストを除去することが望ましい。
装飾部品は、電鋳部レジスト上面にはみ出して肉盛り状に形成されるものに限らず、電鋳部レジストの厚み以下の厚みに形成されてもよい。この場合でも、露光、現像を行うことにより電鋳部レジストを確実に除去でき、良好な外観の装飾部品を得られる。
露光工程および現像工程は、基板上の電鋳部レジストおよび装飾部レジスト全面に露光する方式に限らず、少なくとも装飾部品の周囲が露光、現像されればよい。この場合でも装飾部品周囲の電鋳部レジストおよび装飾部レジストを簡単かつ確実に除去できるので、外観の良好な装飾部品を容易に製造できる。また、第一実施形態のように、電鋳部が第一電鋳部と第二電鋳部というように複数段(二段)形成される場合には、少なくとも第一電鋳部の周囲および第一電鋳部の装飾面に紫外線を露光すればよい。
離脱工程は、転写シートによる転写工程に限らず、装飾部品を基板から離脱できるその他の任意の方法を採用できる。
装飾部品は、一度の製造工程で一つ製造するものに限らず、例えば一度の製造工程で複数個の装飾部品を同時に製造してもよい。この場合には、基板を複数個の装飾部品が形成できる大きさに設定し、予め複数の電鋳部の形状がそれぞれ形成されたパターンのマスクで電鋳部レジストの形成を行う。その後電鋳工程を行うことにより、同時に複数の電鋳部を形成する。装飾部の形成も同様に、複数の装飾部の形状が形成されたマスクで装飾部レジストを形成し、装飾工程を行えばよい。このような製造方法によれば、一度の製造工程で複数個の装飾部品を製造できるので、装飾部品の製造効率を向上させることができる。
特に、例えば文字板に複数個の装飾部品を配置する場合では、それぞれの装飾部品の位置決めが非常に難しい。そこで、前述のような製造工程により、予め複数個の装飾部品を文字板に貼設される配置で同時に製造すれば、転写シートでこれら複数個の装飾部品を同時に転写することで互いの位置を正確に転写できる。このとき、転写シートが装飾部品の相互の位置ずれを防止するので、文字板への貼設時に一度に複数個の装飾部品の位置決めを同時に行え、それぞれの装飾部品の配置も正確となるので有用である。
電鋳部レジストおよび装飾部レジストの材料は、同じものであってもよいし、互いに異なるものを使用してもよい。
第一実施形態の表面処理や第二実施形態の表面処理部は、Au(金)のフラッシュめっきの他、例えばRhめっき、黒Niめっき、Snめっき、黒Crめっき、つや消しNiめっき等、色調や仕上げのバリエーションを持たせるために、任意の表面処理を施すことができる。また表面処理は、めっきに限らず、吹きつけ塗装、電着塗装等により着色してもよく、さらには、装飾面に他材料を被覆するものに限らず、例えばサンドペーパやホーニングで表面を1.2S〜6.3S程度の面粗さに粗くしたり、鏡面仕上げを施すなど、装飾面の面状態を整える処理を行ってもよい。
第一実施形態の表面処理は、第二電鋳部の装飾面に施されるものに限らず、第一電鋳部の装飾面に施されてもよい。要するに、第一電鋳部および第二電鋳部のいずれか一方に施されていればよい。また、表面処理は第一電鋳部および第二電鋳部のいずれか一方の装飾面のうち、少なくとも一部に施されていてもよく、さらには第一電鋳部および第二電鋳部のいずれにも表面処理が施されていなくてもよい。例えば第二電鋳部の装飾面の一部のみに電着塗装などの表面処理を行えば、第二電鋳部の装飾面上に特定の模様などを付すことができ、さらなる装飾部品のデザインの多様化を実現できる。また、第一電鋳部および第二電鋳部の両方に同じ表面処理を施してもよく、それぞれ別々の表面処理を施してもよい。要するに、表面処理は、第一電鋳部および第二電鋳部の少なくともいずれか一方の装飾面に施されていればよい。
装飾部品は、腕時計や、掛け時計、懐中時計など、任意の時計の文字板を装飾するものとして使用できる。また、装飾部品は、時計の文字板に限らず、風防、指針、ケースや、時計のムーブメント部品(地板、回転錘、輪列受など)、腕時計のベルトなど、時計の任意の部位を装飾するものとして使用できる。
被装飾部品は、時計に限らず、ネックレスやブレスレット等の装身具、表札板、名刺、携帯電話等の携帯型電子機器等、その他の任意の被装飾製品であってよい。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の第一実施形態にかかる時計を示す図。 第一実施形態にかかる装飾部品を示す斜視図。 装飾部品の製造方法を示すフロー図。 装飾部品の電鋳レジスト形成工程を示す図。 装飾部品の電鋳工程を示す図。 装飾部品の表面処理レジスト形成工程を示す図。 装飾部品の電着工程を示す図。 装飾部品のレジスト除去工程を示す図。 装飾部品の転写工程を示す図。 装飾部品の粘着剤塗布工程を示す図。 装飾部品の貼設工程を示す図。 本発明の第二実施形態にかかる装飾部品を示す斜視図。 装飾部品の製造方法を示すフロー図。 装飾部品の電鋳レジスト形成工程を示す図。 装飾部品の電鋳工程を示す図。 装飾部品の表面処理レジスト形成工程を示す図。 装飾部品の電着工程を示す図。 装飾部品のレジスト除去工程を示す図。 装飾部品の転写工程を示す図。 装飾部品の粘着剤塗布工程を示す図。 装飾部品の貼設工程を示す図。
符号の説明
1,1A…目盛部品(装飾部品)、2…第一電鋳部(電鋳部)、2A…電鋳部、3…第二電鋳部(装飾部)、3A…電着塗装部(表面処理部)、4…基板、5,5A…電鋳部レジスト、6…めっき層、7…転写シート、8…粘着剤(接着手段)、21,21A…装飾面、31,31A…装飾面、51…第一電鋳形成部、51A…電鋳形成部、52…第二レジスト(装飾部レジスト)、52A…表面処理レジスト(装飾部レジスト)、53…第二電鋳形成部、53A…電着塗装形成部、100…時計、101…文字板。

Claims (16)

  1. 電鋳によって形成される電鋳部と、
    前記電鋳部の装飾面上に直接形成される装飾部とを備えた
    ことを特徴とする装飾部品。
  2. 請求項1に記載の装飾部品において、
    前記電鋳部は第一電鋳部とされ、
    前記装飾部は、前記第一電鋳部の装飾面上に直接電鋳によって形成される第二電鋳部とされる
    ことを特徴とする装飾部品。
  3. 請求項2に記載の装飾部品において、
    前記第二電鋳部の装飾面の面積は、前記第一電鋳部の装飾面の面積より小さい
    ことを特徴とする装飾部品。
  4. 請求項2または請求項3に記載の装飾部品において、
    前記第一電鋳部および前記第二電鋳部の少なくともいずれか一方の装飾面には、表面処理が施された表面処理層が形成されている
    ことを特徴とする装飾部品。
  5. 請求項1に記載の装飾部品において、
    前記装飾部は、前記電鋳部の装飾面上の一部に施される表面処理部とされる
    ことを特徴とする装飾部品。
  6. 請求項5に記載の装飾部品において、
    前記表面処理部は、めっきまたは電着塗装によって形成される
    ことを特徴とする装飾部品。
  7. 電鋳によって形成される電鋳部と、前記電鋳部の装飾面上に形成される装飾部とを備えた装飾部品を製造する装飾部品の製造方法であって、
    基板上に前記電鋳部用の電鋳部レジストを形成する電鋳部レジスト形成工程と、
    前記電鋳部レジストを用いて前記基板上に前記電鋳部を形成する電鋳工程と、
    前記電鋳部の装飾面上にさらに前記装飾部用の装飾部レジストを形成する装飾部レジスト形成工程と、
    前記装飾部レジストを用いて前記電鋳部上に前記装飾部を形成する装飾工程とを備えた
    ことを特徴とする装飾部品の製造方法。
  8. 請求項7に記載の装飾部品の製造方法において、
    前記装飾工程は、前記電鋳部の装飾面上に電鋳によって第二電鋳部を形成する第二電鋳工程とされる
    ことを特徴とする装飾部品の製造方法。
  9. 請求項7に記載の装飾部品の製造方法において、
    前記装飾工程は、前記電鋳部の装飾面の一部に表面処理部を形成する表面処理工程とされる
    ことを特徴とする装飾部品の製造方法。
  10. 請求項9に記載の装飾部品の製造方法において、
    前記表面処理工程は、前記電鋳部上にめっきまたは電着塗装を施す電着工程とされる
    ことを特徴とする装飾部品の製造方法。
  11. 請求項7から請求項10のいずれかに記載の装飾部品の製造方法において、
    前記電鋳部レジストおよび前記装飾部レジストは、紫外線の照射によって劣化する紫外線劣化型とされ、
    前記装飾工程の後に、少なくとも前記装飾部品周囲に紫外線露光を行う露光工程と、
    前記露光工程で露光された部分の前記電鋳部レジストおよび/または前記装飾部レジストを現像により除去する現像工程とを備えた
    ことを特徴とする装飾部品の製造方法。
  12. 請求項11に記載の装飾部品の製造方法において、
    前記露光工程は、前記基板上の前記電鋳部レジストおよび前記装飾部レジストの全面に行う
    ことを特徴とする装飾部品の製造方法。
  13. 請求項7から請求項12のいずれかに記載の装飾部品の製造方法において、
    前記電鋳工程は、前記電鋳部を前記電鋳部レジスト上面にはみ出すように形成する
    ことを特徴とする装飾部品の製造方法。
  14. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の装飾部品または請求項7から請求項13のいずれかに記載の装飾部品の製造方法によって製造された装飾部品と、
    前記装飾部品を被装飾部品の基材表面に接着させるための接着層と、
    前記装飾部品の前記接着層を有する側に貼付された剥離シートと、
    前記装飾部品の前記剥離シートが設けられた側とは反対側の面に貼付された転写シートとを備えた
    ことを特徴とするシート状シール。
  15. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の装飾部品または請求項7から請求項13のいずれかに記載の装飾部品の製造方法によって製造された装飾部品を備えたことを特徴とする時計。
  16. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の装飾部品または請求項7から請求項13のいずれかに記載の装飾部品の製造方法によって製造された装飾部品を備えたことを特徴とする被装飾部品。
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