JP2005158020A - エネルギー管理方法,装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】
エネルギー消費には快適性とトレードオフになる部分があり、無暗にエネルギー消費を抑えるのではなく、快適性とエネルギーコストのバランスをとることが建物の運営上で大切である。また何よりも重要なことは、まず無駄な消費から優先的に削減することにより、エネルギーの消費量とコストを効果的に低減させ、快適性になるべく影響を与えないようにすることである。快適性とエネルギーコストの関係も、無駄な消費の削減を考慮した上で把握し、両者のバランスを取る必要がある。
【解決手段】
無駄なエネルギー消費の削減を優先しその効果を考慮した上で、サービス利用者が指定する快適性下限やエネルギーコスト上限額を遵守する複数の運用計画案を立案し提示する設備運用計画作成手段と、ユーザが選択した運用計画案の制御内容を実行に移す設備運用実施手段。
【選択図】図1

Description

本発明は、ビル等の設備のエネルギー消費機器の運用計画を作成し、エネルギーを管理する方法,装置およびプログラムに関するものである。
建物にエネルギー管理システムの導入を進めて、エネルギー消費量を削減することが期待されている。しかし現状のエネルギー管理システムの機能は、計測したエネルギー消費量をデータとして蓄積し、イントラなどのウェブ上でグラフ化して見られるようにするのが主流であり、データ分析の自動化や制御への応用は進んでいない。エネルギーの消費量やコストを下げるために、設備機器に外部から制御をかけることはあまり行われておらず、設備運用はビル管理者など当事者の手によって行われるのが一般的である。エネルギー管理システムのデータを分析し、設備機器の制御内容をその都度適宜変更するのは熟練と労力を必要とするため、初期設定のままで運用が続けられることも多分にある。このため、データ分析の自動化と制御への応用により、期待されているエネルギーの消費量とコストの削減を実現することができると考えられている。
データ分析の自動化と制御への応用を実現する技術の1つとして、特開2002−
258934号公報(特許文献1)では、月間の電気料金がユーザーに指定された上限額以内に収まるように設備機器を運用する方法を考案している。
特開2002−258934号公報
しかしエネルギーコストが指定された上限額に収まるように無理にエネルギー消費を抑えることは避けるのが賢明であり、現実的である。エネルギー消費にはどうしても必要になる量と使用用途があり、その分を削減することはできない。また、快適性とトレードオフになる部分もあり、無暗にエネルギー消費を抑えるのではなく、快適性とエネルギーコストのバランスをとることが建物の運営上で大切である。また何よりも重要なことは、まず無駄な消費から優先的に削減することにより、エネルギーの消費量とコストを低減させ、快適性になるべく影響を与えないようにすることである。快適性とエネルギーコストの関係も、無駄な消費の削減を考慮した上で把握し、両者のバランスを取る必要がある。
本発明の目的は、エネルギーコストを削減し、快適性とのバランスが取れた設備運用計画を作成することにある。
本発明の一つの特徴によれば、建物の設備機器の運用計画を立て、さらにビルオートメーションを通じて制御を行う方法とシステムを提供する。その際に、無駄なエネルギー消費の削減を優先し、その効果を考慮した上で、快適性とエネルギーコストの関係をユーザーに提示し、快適性下限やエネルギーコスト上限額の指定をユーザーから受け、それを遵守する複数の運用計画案を立案・提示する。ユーザーが運用計画案の1つを選択すると、その制御内容を実行に移す。これにより、効果的にエネルギーの消費量とコストを削減し、快適性とのバランスも取れた設備運用を行うことができる。
なお、本発明のその他の特徴は、以下の発明の開示欄でさらに詳細に説明する。
本発明によれば無駄なエネルギー消費の削減を優先し、効果的にエネルギーの消費量とコストを削減し、快適性とのバランスも取れた設備運用計画を作成することができる。
以下に、本発明実施形態の例を説明する。
以下に本発明を適用したシステムの一例を用いて実施形態を説明する。図1に遠隔制御システムの構成を示す。システム全体を遠隔制御システムで制御する。建物190内において、建物のエネルギー管理を行うBEMS(ビルエネルギーマネジメントシステム)センター装置101とBA(ビルオートメーション)サーバ102がBA系通信路120に接続されている。BEMSセンター装置はフィールドコントローラ110b〜116bで計測された機器稼動情報やエネルギー消費量を収集してエネルギー消費を管理し、またフィールドコントローラ110b〜116bを通じて建物内の設備機器の制御を行う。BAサーバ2102は、BEMSセンター装置101と同様にフィールドコントローラ110b〜116bの情報を収集し、その情報をウェブサーバとしてHTML(ハイパーテキストマークアップランゲージ)でイントラネット130上に発信する。また、イントラネット130とBA系通信路120とのゲートウェイの役割も果たす。一方、コンセント器具
110a,照明設備111a,空調設備112a,防災設備113a,防犯設備114a,エレベータ設備115a,環境計測装置116aがそれぞれフィールドコントローラ
110b〜116bを介してBA系通信路120に接続されている。各設備機器110a〜116aは複数種複数台存在する。BAサーバ102から制御指令がBA系通信路120を通じてフィールドコントローラ110b〜116bに送信されると、各設備機器110a〜116aはそれに応じて稼動する。また、各設備機器110a〜116aの稼動情報や内部センサの計測値は、フィールドコントローラ110b〜116bからBA系通信路
120を通じてBEMSセンター装置101やBAサーバ102に送信される。各設備機器110a〜116aの消費エネルギーは、設備機器ごと又は各階ごと、又は電力であればフィーダごとなどの区切りで消費エネルギー計測機器110c〜115cにより計測され、フィールドコントローラ118を通じてBEMSセンター装置101やBAサーバ
102に送信される。
イントラネット130はゲートウェイ131を介してインターネット140に接続している。遠隔制御サーバ150もインターネット140に接続しており、BAサーバ102と通信が可能になっている。
サービス管理サーバ155は、遠隔制御サーバ150と連携してサービス内容管理・課金管理を行う。
遠隔制御サーバは各種のデータベースを持つ。1つ目はBA情報データベースである。
内容は、BAから得られる消費エネルギーや機器稼動のデータそのもの、もしくはそれらを加工した値を記録する。
2つ目は、気象情報データベースである。気象情報配信サーバ160から得られる情報を一定期間保存する。
3つ目は、制御対象建物設備データベースである。内容は、制御対象建物について登録されている設備に関するものであり、設備ID,設備種類(特定設備の場合は設備名称),設置位置,設置年月日,制御手段,定格容量,機器特性,メーカ,付属設備,特記事項,対象区域,BA(BAサーバ)から受信する機器稼動情報名称,BAへ送信する機器制御情報名称,運用計画作成ルーチンID,制御手段(直接制御のみ,間接制御のみ,自動制御,制御なし)などである。
4つ目は受信情報データベースである。内容は、BAサーバから受信する情報に関するものであり、受信情報種別ID,受信情報名称(BAサーバ102から受信する機器稼動情報名称や、気象情報配信サーバ160から受信する気象情報名称など),データ数からなる。さらにデータ数だけデータフィールド長,データ型,データ種類のセットが入る。
5つ目は送信情報データベースである。BAサーバへ送信する制御情報について記録している。データベースの内容は、送信情報種別ID,送信情報名称(BAサーバ102へ送信する機器制御情報名称など),データ数からなり、さらにデータ数だけデータフィールド長,データ型,データ種類のセットが入る。
6つ目は省エネ制御データベースである。データベースの内容は、制御内容を決定する運用計画作成ルーチンに関係するものであり、運用計画作成ルーチンID,運用計画作成ルーチン名(呼び出しアドレス),入力データ種類,出力データ種類,処理優先順位,快適性への影響の有無からなる。入力データ種類は運用計画作成ルーチンの入力が使用する情報を、制御対象建物設備データベースもしくは受信情報データベースの中から指定している。出力データ種類は運用計画作成ルーチンの出力がBAサーバ102へ送信される機器制御情報のどれに当てはまるかを、送信情報データベースの中から指定している。
7つ目は設備対象区域データベースである。設備種類ごとに用意する。内容は、各設備機器が受け持つ区域に関する情報である。空調用では熱負荷計算の区切りとする区域ごとに区域ID,区域名称,熱負荷計算に必要なデータ,時間帯ごとの重要度を含む。照明など空調以外の設備機器では、一つの制御に連動する設備群が受け持つ区域ごとに、区域
ID,区域名称,時間帯ごとの重要度を含む。時間帯ごとの重要度は、その設備が稼動することの重要度であり、全区域で同じ指標を使用してよい。制御対象建物設備データベースの対象区域データは、設備対象区域データベースの区域IDに対応する。
本発明の遠隔制御システムの提供するサービス内容は、大きく分けて2つある。1つ目は、建物で月ごとなど一定期間に掛かるエネルギーコストをサービス利用者が指定した上限額以内に収まるように設備機器を制御することである。以下ではこの制御をコスト指標制御と呼ぶ。このとき建物居住者がその空間に対してどれだけ快適と感じているかも考慮する。エネルギーコストと快適性はトレードオフの関係にあるからである。特に空調ではその関係がはっきりしている。制御される居住環境において居住者が感ずるであろうと予測される快適性に指標を設けて、快適指数に下限をもしくは不快指数に上限を設けて制約条件とする。
サービス利用者としては、建物のオーナや管理者・管理組織,テナントのエネルギー費管理責任者,不動産会社の物件管理部門などが挙げられる。
2つ目のサービス内容は、快適性指数の上限もしくは快適性指数の下限を守るように設備機器の制御をすることである。この際、予測されるエネルギーコストもしくはその削減額は参考として提示される。以下ではこの制御を快適性指標制御と呼ぶ。
本実施例で、ある区域の快適性指標(不快性指標)とは、その区域にいる人のうち快適(不快)に思う人の割合と同じとする。本実施例とは異なる快適性指標,不快性指標を使用してもよい。
コスト指標制御の利点は、コスト削減額というサービス利用者にとってのメリットを明確にすることができ、顧客訴求力が高いことである。短所はエネルギーコストの上限額を守れるすなわちコスト削減額をサービス利用者の希望する額以上にすることは、エネルギー利用に不確実性がある以上、必ず達成できるものではなく、エネルギーコスト上限を守れなかったときにサービス提供者は契約上のペナルティを課せられる可能性がある。エネルギーコスト上限を守れなかった理由がわかる場合に、BA経由で直接制御できる機器によるものならばサービス提供者の責任とすることも可能であるが、直接制御できない機器によるもので、運用計画をサービス利用者に提示したにも関わらず、実際に計画どおりに制御されたかを把握するのは一般的に難しいので、契約上の責任をどうするかが難しい。
これに対し、快適性指標制御の利点は、各種の快適性に関する指標に基づいて設定温度を決めるなどの制御を行うことは毎時実行可能であるため、サービス内容を遵守することが、コスト指標制御より容易であると期待される点である。また、コスト指標制御では快適性の下限に対する余裕があることもあるが、快適性指標制御では、快適性を下限いっぱいまで下げて制御することになり、結果的にエネルギーコスト削減額がコスト指標制御より大きくなることも期待される。
いずれの場合にも、遠隔制御サーバが建物の設備機器の運用計画を立て、BAに接続されている設備機器については直接制御し、そうでない機器については建物管理者に運用計画を提示する。運用計画を立てる処理は、BAから収集される情報やBAへ送信が必要な情報が膨大なために、コンピュータによる自動処理があって計画立案にかかる時間的コストを実施可能なまでに短くすることができ、また金銭的なコストを商業サービスとして実用的なまでに十分低減することができる。
以下に遠隔制御システムの具体的な処理を説明する。図2に遠隔制御システム100が行う処理のフローを示す。快適性指標制御の場合は、エネルギーコストに関する制約がなく、快適性指標が下限いっぱいになるまで(不快指標が上限いっぱいになるまで)空調などの快適性を抑えてエネルギーコストを削減する制御を行うことになる。
ステップ201でサービス管理サーバ155は、サービス内容を入力する画面を提供し、サービス内容の設定を行う。入力手段としては、サービス利用者が利用しインターネットに接続している端末170のウェブブラウザにWWW(World Wide Web)として表示しサービス利用者が入力する、又はサービス利用者により書類申請された内容をサービス提供者が専用入力システムを用いて入力する、などが考えられる。コスト指標制御と快適性指標制御のどちらを行うか、サービス利用開始時期などがある。サービス利用者の名称やサービス利用者ID,管理対象になる建物の名称や、インターネットプロトコルアドレスなどのBAサーバ102との通信設定は、サービス提供者があらかじめ入力しておいてよい。サービス内容に関する入力がなされると、サービス管理サーバ,遠隔制御サーバに制御対象建物の処理領域が作成され、次のステップ202で行う管理対象建物モデルの作成や制御実績の記録が可能となる。ステップ201で入力されたデータを以下ではサービス基本データと呼ぶ。
ステップ202で遠隔制御サーバ150は、管理対象建物190に関するエネルギー消費予測モデルを作成しパラメタの初期設定を行う。エネルギー消費のモデルには、曜日や時間帯ごとのニューラルネットワーク,空調熱負荷から機器特性などを考慮して消費エネルギーを求める物理モデルなどを、設備機器や予測に反映しようとする入力データに応じて使用する。制御対象建物の使われ方を日ごとに稼動日種類としてわけるカレンダを用意して、稼動日種類ごとにエネルギー消費量予測モデルを使用してもよいし、稼動日種類を予測モデルの入力としてもよい。
エネルギー消費量予測モデルは、設備機器にはBAを通じて制御できるものと制御できないものとがあるが、制御対象機器には遠隔制御サーバ150が作成する運用計画を入力に使用してエネルギー消費量を予測できるモデルであることが必要である。運用計画を入力に取ることは、統計モデルやニューラルネットワークでも可能であるが、物理モデルが直接的に運用計画を用いて予測を行うことができる。エネルギー消費モデルの時間間隔はBAサーバ102がエネルギー使用量を計測するインターバル,BAサーバ102や遠隔制御サーバ150の演算能力・通信能力・記憶域容量に応じてサービス提供者が決定する。30分や1時間とするのが、エネルギー消費量を時間帯別に予測するのに十分細かく、データ量・計算量から考えても妥当と考えられる。データ入力手段は、サービス内容の入力手段と同様とする。必要なデータが不明の場合は、標準値を適用する。管理対象建物モデルが作成されると、運用計画立案の準備が整う。
ステップ210で遠隔制御サーバ150は、BAサーバ102から記録された機器稼動情報や環境計測データ,電力・ガス・水・油などのエネルギー消費データを取得する。機器稼動情報の種類としては、パッケージエアコンの設定温度履歴,熱源機の出入口水温,故障の有無などがある。環境計測データとしては、室内温湿度や照度などがある。
ステップ212で遠隔制御サーバ150は、気象情報配信サーバ160から天候観測データを受信する。ここではBAサーバ102のデータに対応する昨日の午前2時から当日の午前2時までのデータを揃える。データの種類としては、各地の外気温度,外気相対湿度,水平面全天日射量,風速などである。制御対象建物に一番近い計測点のデータを、制御対象建物の標高から、標高による地域ごとの修正表を用いて補正して使用する。
ステップ210,212のデータ送受信は、一日一回纏めて行ってもよいし、数回に分けても良い。ここでは、制御に関する1日の区切りを当日の午前5時から翌日の午前5時とする。それに対して運用実績や計測に関する1日の区切りは、前日の午前2時から当日の午前2時までとし、その間のデータを午前2時から午前5時までの間に、BAサーバ
102や気象情報配信サーバ160から一括受信するとする。BAサーバ102,気象情報配信サーバ160から送信されたデータは、インターネットを経由して、遠隔制御サーバ150内のBA情報データベースに保存される。BAサーバからのデータは、将来のエネルギー消費予測に必要な期間以上で、サービス契約上定められた期間だけ保存する。気象情報配信サーバからのデータは、エネルギー消費予測に必要な期間だけ保存し、その後は必要な時に気象情報配信サーバ160から取得する。
ステップ214で遠隔制御サーバ150は、ステップ210,212で取得したデータの調整を行う。まず異常値を判定して除外する。異常値は、計測器の故障や通信障害により発生した、本来のエネルギー消費量や機器稼動状態を表していない値である。異常値の判定は、パラメタごとに正常値の範囲をデータベースとして持っておき比較する方法、同一建物のデータ値の履歴から算出される平均μと偏差σから、αを係数として|μ±ασ|以上の値を異常と判定する方法などがある。どの方法を取るかは、パラメタの種類によるので、遠隔制御サーバ150はパラメタの種類と異常値処理方法の対応表をもち、共通の異常値処理ルーチンを使用して異常値を取り除く。また、BAサーバ102の機器稼動情報から故障が判明している機器・計測器のデータは、エネルギー消費予測には使用しない。計測機器故障でデータが長時間取得不可能もしくは異常値を示す場合には、データが回復するまでそのデータ項目はないものとして以降の処理を行う。
異常値除外の次に、異常値として除外した分も含めて、欠落値補完を行う。方法としてはLagrange補間などがある。遠隔制御サーバ150が運用計画を立てるために用いるデータは、異常値を除外し、欠値が補完されたデータを使用する。
欠落値補完の次に、データの時間間隔を、エネルギー消費モデルと同じにし、区切りがずれている場合には合わせる変換を行う。計算方法の例を2つ挙げる。1つ目は変換するデータをエネルギー消費モデルの時間間隔以下に等分し、区切り時点上にあるデータはさらに区切り時点前後の時間比で分割して、エネルギー消費モデルの各時間幅でまとめる。
2つ目はエルミート曲線などでデータ点間を補間し、エネルギー消費モデルの各時間幅で積分する。
ステップ220で遠隔制御サーバ150は、エネルギー消費や機器運用の実績において、どこにどれだけ無駄があるかを探す。ここで無駄とは、削減しても制御対象建物の居住者が感じると予測される快適性に影響がないものをさす。
ステップ232のエネルギー消費予測モデルの学習前に無駄な消費を把握しておくことで、エネルギー消費量予測モデルの入力に無駄を削減する前のデータと削減した後のデータを混合して使用することによる予測精度の低下を避けることができる。
エネルギー消費の無駄にも、種類と程度がある。点け放しは不必要な無駄といえるが、残業による長時間点灯は全くの無駄ともいえない。このため、無駄の種類やレベルの判別を同時に行い、無駄と判別した各時点の消費エネルギー量と共に一時記憶領域に保存する。
無駄の種類・レベル判別の例として以下では、無駄の種類をa:突発的な作業や残業によるもの,b:機器の故障や性能低下によるもの,c:生活習慣による必要以上の消費,d:原因不明 と分け、無駄レベルを0:需要が発生,1:無駄かどうかは別途判断が必要,2:必要度が低い消費,3:不必要な消費とする。0は無駄の反対で、新たに需要が発生したことを示す。
図4のグラフ401は、ある区域の点灯率の実測値1日分である。グラフ401を例に、無駄を判別する方法を照明について3つ挙げる。
1つ目の判別方法は、BAから取得される点灯率、もしくは定格容量とBAから取得される消費電力の比率から求められる点灯率を、終業時刻以降についてチェックし、図4のグラフ要素403のように、ある時刻以降の点灯を無駄と判定する。時間帯ごとに無駄の重み付けをしても良い。もしくは、各区域で必要な夜間常時点灯を除いた点灯率が0になる時刻の分布を統計処理により算出し、平均時刻+係数×偏差時刻以降の点灯を無駄と判定する。1つ目の方法で判別された無駄のレベル・種類は1aとする。
2つ目の判別方法は、事務室の昼休みなど、消灯しても構わない区域と時間帯の組みを遠隔制御サーバ150に登録しておき、その区域・時間帯における照明点灯率が閾値以上になったら無駄と判別する。2つ目の方法で判別された無駄のレベル・種類は3cとし、一時記憶領域に保存する。図4のグラフ要素402では、昼休みの12時から13時で
50%以上の点灯は無駄と判定している。
3つ目は事務室などにおける点灯率を、対応する照明器具のある居室のPC等の情報機器の稼動率と比較する。PCが稼動していないのに照明が点いている区画は、照明が無駄に点灯されていると判断することが出来る。ただし、PCが稼動していなくても人がいる場合はあるため、PCが稼動していない区画は一定時間経過後に無駄と判断して消灯してよいか、消灯しないかを、区画ごとに登録する記憶域を遠隔制御サーバ150は持つ。登録するための入力手段として、建物内LAN130に接続する端末135を使用して、
WWWを利用した社員用ポータルサイトから、PC稼動がなくなってからの消灯待ち時間を各個人が入力し、社員IDとその人の執務場所から区画の対応を取る。又はPC稼動情報を収集するためのクライアントソフトを各PCにインストールし、その設定機能で消灯待ち時間と区画を登録する。遠隔制御サーバ150は各区画において各人が入力したなかで正の一番短い時間を採用する。0以下もしくは「消灯しない」という入力が一つでもあれば制御による消灯はしない。3つ目の方法で判別された無駄は3cとする。1つ目の方法で判別された無駄と重なる場合は、こちらの判別を優先する。
エネルギーの無駄な消費を発見することは、省エネの第一歩になる。また後述のように、おなじエネルギー消費削減量またはコスト削減額を達成するにも、無駄消費から削減すれば建物居住者の快適性を低減させる幅を小さくできるので、無駄消費を発見することは極めて大切である。
空調に関しては、稼動時間帯について照明と同様に判別することができる。また、標準的な温度設定(冷房では26℃、暖房では22℃など)より冷房時に低め、暖房時に高めとなっている場合に、標準温度設定時に予想される値を超える消費エネルギーについては、快適性に関わらず無駄と判別し、制御による削減対象にすることもできる。この判別・制御を行うか行わないかサービス利用者が選択して入力する手段は、ステップ201やステップ250において提供する。
ステップ230で気象と機器稼動の実績データから、エネルギー消費モデルを用いて前日(前日午前2時〜当日午前2時)のエネルギー消費予測を行う。ステップ232ではステップ210で算出された予測値の、BAから得られたエネルギー消費データ実測値に対する誤差から、エネルギー消費モデルの学習を行う。学習方法は、ニューラルネットワークでは上記誤差を教師信号としてバックプロパゲーションを行う、物理モデルでは曜日や時間帯ごとに誤差の予測値に対する割合の平均値を補正係数にする、などによる。
「無駄を削減したとき(さらに無駄を削減する制御を行ったときに予想される状態、もしくはベース使用量に関しての推測)」と「無駄を削減しないとき(現状)」で別々にエネルギー消費モデルを用意し、「無駄を削減したとき」のモデルの学習には、ステップ
220で判別した無駄な消費を省いたエネルギー消費実績値を用いる。
パラメタ学習を1ヶ月などある程度の長さの期間に渡って行ったのち、遠隔制御サービスの実施段階に入る。ステップ235で遠隔制御サービス実施前である場合には、ステップ210に戻る。所定のパラメタ学習期間が終了し、遠隔制御サービスの実施段階に入っている場合にはステップ240に移る。
ステップ240で遠隔制御サーバ150は次の制御期間すなわち翌月1か月分の気象予測データを気象情報配信サーバ160から受信し、標準的な運用をする場合、前月と同じコスト上限額・快適性下限の設定で制御をする場合など複数の条件に対して、翌月のエネルギー消費量とコストの予測を行う。本実施例では、運用期間の単位を毎月1日から月末までの1ヶ月を制御期間の区切りとする。
ステップ241で当月の運用設定が既になされているときはステップ250に、なされていないときはステップ242に進む。
ステップ242では、現在の運用計画で月末まで続けた場合に、エネルギーコスト予測額が指定された上限額以内に収まりそうか、エネルギーコスト削減目標額が達成できそうかを判定する。達成できると判定される場合にはステップ250、達成できないと判断される場合にはステップ244に移る。
ステップ244ではサービス利用者に対し、エネルギーコスト削減目標額もしくはエネルギーコスト上限額が遵守できない見込みであることを表示する。エネルギーコスト上限額もしくは不快指数上限を修正するように求める表示をしてもよい。
ステップ250では翌月の運用計画作成に関する設定を行う。サービス管理サーバ155はサービス利用者の端末170に、設定画面をインターネット140経由でWWWサイトとして提供する。サービス利用者がサービス利用IDとパスワードを利用してログインすることで、サービス管理サーバ155はサービス利用者を特定できる。サービス利用者が制御対象として登録している建物が1つの場合は、サービス基本データから制御対象建物が直ちに対応付けられる。制御対象建物が複数ある場合は、どの建物の設定を行うかを選択する画面を提示する。各建物の設定が済んでいるか未だかを表示する。サービス利用者が設定を終了してログオフを実行したときに、未設定の建物がある場合にサービス管理サーバ155は警告を表示し、再度設定を行うかを質問する。サービス利用者が登録したすべての建物について設定済みであるならば、ステップ250は飛ばしてもよいし、確認だけしても良い。
図5は運用計画作成に関する設定時にサービス利用者に提供する画面の例である。コスト指標制御を行うとして説明する。
グラフ501はエネルギーコストについて過去の実績と、次の運用期間(翌月もしくは今月の残り期間)における予想を示している。グラフ要素510は過去における各月の実績額を示している。翌月の設定をする場合は、今月のエネルギーコストは予測額になる。
グラフ要素512〜516は翌月の予想額であり、グラフ要素512は標準的な運用時、グラフ要素514は今月と同じ設定の制御時、グラフ516はサービス利用者による翌月の設定における制御時の値である。グラフ要素510〜516は積み上げ棒グラフなどを使用して、エネルギー種別ごとに区別して表示しても良い。
ここで今月と同じ設定とは、最低でも快適性下限(もしくは不快性上限)が今月と同じであり、そのほか標準的な運用時のエネルギーコストに対するエネルギーコスト上限額の比が今月と同じである、後述の無駄削減レベルをどの程度にするかが今月と同じである、などの設定を指す。
運用計画に関する設定項目は、最低でもエネルギーコストに関する制約条件と、快適性に関する制約条件があるので、これらの入力手段を用意する。前者はエネルギーコスト上限額またはエネルギーコスト削減目標額を指定する。後者は快適指標の下限または不快指標の上限を指定する。図5では運用期間におけるエネルギーコスト上限額入力部530と、不快指標上限入力部535を用意している。
グラフ550はエネルギーコストと快適性の関係を表す。ある快適性下限におけるエネルギーコスト予測額を曲線551で示している。横軸が快適性指標、縦軸がエネルギーコスト予測額である。エネルギーコスト予測額は標準的な運用時を最大としている。快適性指標の最低値は一定以上の数値とし、極端に快適性を損なう制御を防止している。どこまで快適性を下げられるかは、あらかじめサービス提供者が設定しておいてもよいし、サービス利用者が別途入力してもよい。
領域553は入力部540に入力された快適性下限を遵守する範囲を明確にしている。
バー554は入力部530のエネルギーコスト上限額を示している。補助線555はエネルギーコスト上限額に対応する快適性指標を示しており、その値は表示部545にも示される。ボタン537を押すと、入力部540の快適性下限は表示部535と同じ値に設定される。ボタン547を押すと、入力部530のエネルギーコスト上限額は表示部545と同じ値に設定される。
バー557は入力部540の快適性下限を示している。補助線558は快適性下限に対応するエネルギーコスト予測額を示しており、その値は表示部535にも示される。このエネルギーコスト予測額は、照明機器などについて無駄と判定されるエネルギー消費を最大限削減する制御をして、空調機器などについて快適性指標が下限になるまでエネルギー消費を抑えたときに予測されるエネルギーコストである。
また、バー554,バー557を移動させることもできる。バーを直接扱って移動させられるほか、ボタン556aを押すとバー554が上に、ボタン556bを押すとバー
554が下に移動する。ボタン559aを押すとバー557が右に、ボタン559bを押すとバー557が左に移動する。バー554が移動すると対応する入力部530のエネルギーコスト上限額も変化する。バー557が移動すると対応する入力部540の快適性下限値も変化する。
図5においてエネルギーコスト上限額は、同様に指定した不快指標上限による制約内にあり、点552が運用計画を作成する際の条件となる。
実際の運用段階になると、エネルギーコスト削減額と快適性の関係が予想と異なることがある。これは気象等の環境条件が予想から外れて変動することや、エネルギー消費予測モデルの誤差によるものである。その結果、不快指標に下限値まで余裕が出るときがある。また快適性に余裕を残してエネルギーコスト削減目標額を指定している場合は、当然ながら実運用時にも快適性に余裕のある場合が多くなる。コスト指標制御でチェックボックス595が有効な場合には、エネルギーコスト上限額を遵守できているとき、即ち1つの運用期間の終わりである月末におけるエネルギーコストの予測値が上限額を下回っているときであっても、あるいは1つの運用期間におけるエネルギーコストの積算額について日ごとに定められる上限額を実績額が下回っているときであっても、快適性に余裕のある時間帯には快適性が下限になるまで空調などを抑えてエネルギーコストを削減する制御を行う。以降ではこのオプションを「コスト削減優先オプション」と呼ぶ。
サービス利用者には、コスト削減目標額が達成できれば、無理をして快適性を犠牲にしなくてよいという人もいる。これらの人はコスト削減優先オプションを無効とすることで希望のサービスを受けることができる。
またエネルギーコスト削減額の標準運用時に対する相対的な大きさに応じて遠隔制御のサービス料金を定める契約を取っている場合に、コスト削減優先オプションを有効にすると、サービス利用者は快適性に余裕を残してエネルギーコスト削減目標額を指定することによりサービス料を安くすることができる一方、快適性に余裕がある日には下限まで抑えることでエネルギーコストをより削減することができる。サービス提供者としては、エネルギーコスト削減目標額が快適性下限時の削減額に比べて小さくなることで、遠隔制御サーバ150がコスト削減目標額を達成できる可能性がより高くなる。エネルギーコスト削減目標額を快適性下限に対応する金額のある割合以上を指定しているときのみコスト削減優先オプションを有効にすることにより、サービス利用者がエネルギーコスト削減目標額を極端に低くしたり0としたりしてサービス料金を不当に安価にすることを防ぐことができる。コスト削減優先オプションを定額で提供して期待利益を挙げてもよい。
エネルギーコストと快適性の関係の示し方について、グラフ550以外の例を図6に示す。
グラフ600は縦軸にエネルギーコスト削減予想額を、横軸に不快性指標を用いている。符号601〜608は符号551〜558に対応する。エネルギーコスト上限額入力部530はエネルギーコスト削減目標額入力部610になり、快適性下限入力部540は不快性上限入力部620になる。入力部610のエネルギー削減目標額に対応する不快指数が表示部615に示され、入力部620の不快性上限に対応するエネルギーコスト削減予測額が表示部615に示される。表示部615のエネルギーコスト削減予測額は、不快性上限を入力部620の値にしたときの、エネルギーコスト最大削減可能額と同じである。
グラフ650は無駄を優先的に削減対象とすることを考慮して、無駄削減効果を含めてエネルギーコストと快適性の関係を示している。符号651〜658は符号551〜558に、符号660〜675は符号530〜545に対応する。領域680はその高さで、標準的な運転時から無駄削減したときのエネルギーコスト削減額を示している。
このほかエネルギーコストについては、空調など快適性に関係する設備機器についてのみとしてもよい。また図5,図6ではエネルギーコストと快適性の関係を曲線で示したが、数点の快適性指標値もしくは不快性指標値におけるエネルギーコスト予測額もしくはエネルギーコスト削減予測額を棒グラフで示してもよい。
料金だけでなくCO2 等の温暖化ガスの排出量を提示してもよい。運用に関する設定はコスト上限ではなく、CO2 排出上限を指定する方法でもよい。またはCO2 排出権の金額を取引市場の過去1ヶ月の平均金額などとして自動取得し、エネルギーコストとCO2 排出権料の総コストに上限を指定する方法でもよい。CO2 の排出量は、各種のエネルギー消費量にそれぞれのCO2 換算係数を乗じることにより求める。排出権の必要な購買量は、CO2 排出量から現在所持しているCO2 排出権で賄えるCO2 量を差し引いた分に相当する分となる。現在所持しているCO2 排出権で賄えるCO2 量は、制御対象建物データベースに登録しておく。
選択リスト590でコスト指標制御と快適性指標制御を切り替えることもできる。快適性指標制御時にはエネルギーコスト上限額入力部530,コスト削減優先オプションのチェックボックス595は無効とする。また、エネルギーコスト予想額またはエネルギーコスト削減予想額は、参考値として表示される。
電力については、ピーク削減の効果も考慮する。これはデマンド制御だけに限らない。
ピーク削減による基本料金削減額は、無駄削減効果と同様に、エネルギーコスト削減目標額から差し引いて運用計画を立てることができる。基本料金削減額はサービス前と比較して、もしくは運用計画サービスを行わないときのエネルギー消費量から予測される契約電力(年間最大電力に、ある余裕率を乗じた値)と比較しての金額とする。運用計画サービスがないとすると契約電力を増加させる必要がある建物もあるため、運用計画を開始してから1年間は前者の比較、それから先は後者の比較で基本料金削減効果を算出する、などのような計算方法をとることが適当である。
年間ピーク発生月がどの月にあるかの判定は、過去1年間の月間消費電力で最大月とする、制御対象建物について学習済みの消費エネルギー予測モデルに標準気象データを適用して最大電力の発生する月を発見する、などの方法がある。消費エネルギー予測モデルを利用する場合、必ずしも年間すべての日について予測する必要はなく、夏季と冬季で気象の厳しい日だけについて予測しても良い。
ステップ252において、設定無しの状態から新規に設定をした場合や、デフォルト設定から変更した場合も含めて、ステップ250で運用設定の変更があった場合にはステップ254、ない場合にはステップ260に移る。
ステップ254でサービス管理サーバ155は、ステップ250された運用設定を制御対象建物のIDと共に遠隔制御サーバ150に送信し、遠隔制御サーバ150は該当する制御対象建物の記憶領域に保存した上で、運用計画案を複数作成する。
図3に運用計画作成フローを示し、以下で説明する。なおこれは汎用的なフローであり、制御対象建物ごとに独自の運用計画作成方法をとる場合はこの限りではない。
遠隔制御サーバ150は、複数の運用計画作成ルーチンを複数もつ。運用計画作成ルーチンは設備機器の制御内容を、標準的な運用よりも省エネになるように作成するものである。それぞれの運用計画作成ルーチンにはIDがついている。入力と出力が揃えば異なる建物間で共用することも可能である。後述の無駄削減のように1つの運用計画作成ルーチンで複数案を作成するものもある。
ステップ301では前準備として「標準的な設備運用をした場合」のエネルギー消費量とそのコストを予測する。制御可能な照明は現状のとおり、制御可能な空調は標準設定,制御対象外の設備は設定なし、などと仮定した上で、エネルギー消費予測モデルとコスト換算テーブルから算出する。
ステップ302で、制御対象建物において実行可能な制御を抽出する。実行可能な制御はBAや設備に応じて異なる。期待する機器の挙動は同じでも、制御方法が、建物管理者や居住者が人手で動作させたり機器設定したりする間接制御か、BA経由での直接制御かで異なる。
制御対象建物で実行可能な制御を抽出することは、運用計画作成ルーチン群の中から、制御対象建物の設備の制御内容を与えるルーチンを抽出するのと同じことになる。制御対象建物設備データベースから、制御対象建物に各設備についての運用計画作成ルーチン
IDを抽出して、省エネ制御データベース内で対応する運用計画作成ルーチン名(呼び出しアドレス)を検索すると、処理すべき運用計画作成ルーチンが得られる。複数の設備について共通の運用計画作成ルーチンにより制御方法を決める場合には、その運用計画作成ルーチンは1回だけ処理すればよいので、重複しないように検索をかける。
ステップ303で、抽出された運用計画作成ルーチンを省エネ制御データベース740の処理優先順位で降順に並べ替え、ステップ304で各運用計画作成ルーチンを順次実行する。呼び出された運用計画作成ルーチンは、省エネ制御データベース740に登録された入力データ種類を参照し、遠隔制御サーバ内にあるエネルギー消費実績データベースや制御対象建物設備データベース710から必要な入力データを検索して入力とし、設備制御候補を作成して出力とする。
ステップ305では、各制御候補がエネルギーコストと快適性に及ぼす影響を定量的に求める。
まず各設備制御候補を実施したときのエネルギーコストの予測額を求める。このとき設備制御候補の制御項目以外の条件は、「標準的な運用をした場合」と同じとしてよい。
そのエネルギー予測額を「標準的な運用をした場合」のエネルギーコスト予測額から差し引いて、近似的な各設備制御候補によるエネルギーコスト削減額とし、設備制御候補とペアで一時記憶領域に保存する。
快適性に影響のある運用計画作成ルーチンでは、快適性指標または不快指標も算出して一緒に保存する。
ステップ306〜308では、運用計画案として設備制御候補の組合せを求める。省エネ制御データベース740で快適性への影響が無しとされている制御、すなわち無駄を削減する制御を優先させる組合せを行う。
仮定として、エネルギーの無駄な消費を削減する設備制御候補を作成する運用計画作成ルーチンがn個あり、それぞれのルーチンがNi種類(i=1〜n)の設備制御候補を出力するとする。また快適性とトレードオフでエネルギー消費を削減する設備制御候補を作成する運用計画作成ルーチンがm個あり、それぞれのルーチンがMj種類(i=1〜m)の設備制御候補を出力するとする。
ステップ306では、無駄削減の運用計画作成ルーチンから設備制御候補を1つずつ取り出して、設備制御候補m個の組合せを作成する。組合せ数はN1×N2×…Nn個になる。
ステップ307では、快適性に影響のある運用計画作成ルーチンから設備制御候補を1つずつ取り出して、設備制御候補r個(r=0〜m)の組合せを作成する。組合せ数は
mCr=m!/(m−r)!r!として、mC1×mC2×…mCm個となる。
ステップ308では、無駄削減の設備制御候補組合せと、快適性に影響のある設備制御候補組合せとから、両者の組合せを求めて運用計画案とする。組合せ数が多くなりすぎる時は、計算途中で効果の大きい設備制御候補に絞るなどして、組合せ数を減らしてもよい。
ステップ309では、費用制約と快適性制約を満たす運用計画案以外を振い落とす。コスト指標制御の時は、コスト削減予想額がコスト削減目標額以上になる運用計画案が実行候補となる。快適性指標制御の時は、快適性指標が快適性下限より下になる、または不快性指標が不快性上限より上になる制御候補を含まない運用計画案が実行候補となる。あるいは後述の温度設定スケジューリングのように、あらかじめ快適性の制約を守る制御候補だけを運用計画作成ルーチンで作成してもよい。
無駄を100%削減し(ただし間接制御に関してはその何割かを期待削減量として見込む)、快適性を下限まで抑える制御をしたときの運用計画のエネルギーコスト削減予想額が、制御対象建物におけるエネルギーコストの最大削減可能額となる。
以下では運用計画作成ルーチンの具体例を、照明の点灯スケジューリングと空調の温度設定スケジューリングで示す。また、その設備制御候補の組合せの求め方を示す。
まず運用計画作成ルーチンの1つとして、照明の点灯スケジューリングについて以下に説明する。照明機器としては手元と遠隔制御で出力変更できる蛍光灯器具であり、手元操作のみを有効にする、遠隔制御のみを有効にする、遠隔制御による運用を基本とし手元操作がされると一定時間手元操作を優先する、といった制御モードの変更が可能な制御装置を持つと想定する。また、現在は手元操作のみが有効とされているが、翌月からは基本的に遠隔制御することにより無駄な点灯を減らしてコスト削減するために、点灯スケジューリングを行う場合を考える。
図8は点灯スケジューリングの処理フローであり、すべての処理は遠隔制御サーバ150が行う。ステップ801では制御対象照明機器の、消費電力などの消費エネルギーを取得し、ステップ802では制御対象照明機器の設備容量に対する出力(点灯率)を求める。
出力をBAから直接取得できる場合はそちらを使用しても良い。
ステップ803では制御対象照明の無駄なエネルギー消費の把握を行う。処理はステップ210と同じである。
ステップ804では、各区域・各時点で照明が点灯している場合に、その点灯が無駄である確率を求める。確率は発現回数/総事象数とし、カレンダ上の稼動日種類や、時間帯ごとに区別して求めても良い。
ステップ805では現状の条件、すなわち手元操作のみと仮定した場合の、将来の制御対象期間(翌月など)のエネルギー消費もしくは出力を時系列で予測する。
ステップ806では点灯が予測された時点で、ステップ804で求めた無駄発生確率から、その点灯が無駄であるかを判定する。確率が閾値以上の時点を無駄とするなどによる。
ステップ807では、どの時点の無駄な点灯をどれだけ削減するかを決めた上で、それに応じた点灯スケジューリングを決める。
ステップ808で点灯スケジューリング時のエネルギー消費量もしくは出力を予測し、ステップ805での現状を続けたときの予測値との比較により、エネルギー消費量とコストをどの程度削減できるかの予測値を算出する。
また図9の別のフローでは、ステップ851でステップ801と同様に制御対象照明機器の消費エネルギー取得し、ステップ852でステップ805と同様に現状を続けたときのエネルギー消費予測を行う。ステップ853では将来の制御対象期間について、制御対象照明機器の利用区域における在室率を予測する。在室率の把握には、PC稼動率や人感センサなどを用いる。在室率の予測モデルにはARMA(Auto-Regressive Moving
Average)などの統計モデルやバックプロパゲーションにより学習可能なニューラルネットワークなどを用いることができる。ステップ854では在室率の予測に応じた点灯スケジュールを作成する。一人でもいる時点では点灯することにする、在室率から照明出力を求めるテーブルを用意しておく、などにより点灯スケジュールを決めることができる。ステップ955でステップ808と同様に点灯スケジューリングの省エネ効果を求める。
制御対象となる照明器具のエネルギー消費予測モデルは、点灯スケジューリングをする場合については(照明容量×各時点の出力スケジュール)とすることができる。翌月も手元操作のみと仮定して消費エネルギーを予測する場合には、ARMAを使用することができる。翌日のエネルギー消費量を予測する場合には、入力として予測する時点と同時点の過去数日分の消費エネルギー計測値を用いることが考えられる。計測できるエネルギー消費量が制御対象の照明器具のほかにOA機器などの消費分を含んでいる場合には、両者を組み合わせればよい。
翌月については、1ヶ月の各日について予測するのは計算量が多く、照明の点灯は日によってそれほど大きく変動することはないと仮定すると、各日について個別に予測するのはあまり意味がないと考えられるので、翌週のについてのみ各日の予測をして、それが翌月の各週で繰り返されると近似することができる。この場合は入力として予測する時点と同時点の過去数日におけるエネルギー計測値や、予測する時点と同曜日・同時点の過去1ヶ月程度のエネルギー計測値を用いることが考えられる。
無駄でないものを無駄と判定するリスクを考えて、そのリスクの低い場所(テナント以外、共用部など)での消費、無駄レベルの高い消費を優先的に削減する必要がある。点灯スケジューリング案はどの無駄をどの程度削るかによって何パターンか作成する。
無駄削減の決め方の例を示す。無駄レベルに応じて、レベル0はすべて実行(増やす)とし、レベル3だけ削減、レベル2〜3を削減、すべて(レベル1〜3)削減、のように場合分けし、各制御単位それぞれの点灯スケジュールを決め、前記の場合分けで制御候補として纏める。あるいは、制御候補1(低削減型):無駄レベル1は20%削減、レベル2は50%削減、レベル3は80%削減、制御候補2(高削減型):無駄レベル1は50%削減、レベル2は80%削減、レベル3は100%削減、というように無駄レベルごとに削減割合を変える。図4のグラフ405は、無駄レベル3cを100%、無駄レベル
1aを50%削減する点灯スケジュール案を示している。
また、上記のように無駄レベルごとの削減割合を指定するのではなく、無駄削減によりいくらエネルギーコストを減らすかを、エネルギーコスト上限額と共にサービス利用者に指定してもらう方法もある。
間接制御による無駄削減効果については、直接制御の方が間接制御より制御のしやすさと確実性が高いのに対し、間接制御により無駄が100%削減されるのは難しいと考えて、間接制御による削減効果は無駄の何割かが削減されるものと見込む仮定を置き、直接制御の削減効果とは別途計算しても良い。何割削減されるかの見通しは、遠隔制御サーバ
150が遠隔設備制御の実績データから、間接制御による削減効果の平均値などとして統計的に求めてもよい。
各レベルの削減割合が決まったあと、同じレベルの無駄のどの部分をどれだけ削るかを決める。決定方法の例を3つ挙げる。1つ目に各区域・各設備の時間帯ごとに、設備対象区域データベースの「重要度」とその時点の消費量を乗算した値に比例して、削減量を配分する。2つ目に、「重要度」が同じ時点で均等に削減量を配分する。3つ目に、「重要度」が連続する時点では、それら時点のエネルギー消費量もしくは設備稼動率が同じになるように、エネルギー消費の高い時点から削減する。どの方法を使用するかを、「重要度」と一緒に設備対象区域データベースに登録しておいてもよい。
「重要度」の設定は、サービス利用者が設定しても、サービス提供者が調査して適宜設定してよい。図4の数値列410はその例である。各区域の利用時間帯(事務室なら執務時間帯,商業区域なら営業時間帯、など)を設備対象区域データベースに登録しておき、区域の用途(事務室,エントランス、など)別の標準的な重要度パターンを基本として、利用時間帯だけ重要度を最高に変更するように自動生成してもよい。
同じ無駄レベルなら、各区域・各設備の時間帯ごとの重要度が低い部分から削減する。
削減量は、各区域の無駄レベルごとに、無駄の量に比例した配分を行う。重要度が同じ時間帯の中では、図4のグラフ要素406のように、各時点の削減率を同じにすればよい。
逆に点灯が必要なだけなされていない時点があっても、点灯スケジュールを組みなおす必要がある。照明の無駄把握方法の例でPC稼動率を挙げたが、PC稼動率から複数人在室していると判断される時点で照明が点灯していないような場合や、手元操作で点灯がされていることが頻繁に(同一時間帯で週2回以上などの判定基準を超えて)発生している場合などが当てはまる。頻繁な手元解除に対応してあらかじめ点灯させておくように点灯スケジュールを作成するときは、すでにエネルギー消費が発生しているので、エネルギーコスト増とはならない。PC稼動率と従来の点灯スケジュール(もしくは照明電力)から今まで消灯していた時間帯に点灯する場合は、エネルギーコスト増となる。このようにエネルギー消費を増やす部分の無駄レベルは0とする。
以上のようにして作成した点灯スケジュール(の組合せ)から、照明の消費エネルギーをエネルギー消費量予測モデルにより予測し、エネルギー種別ごとのコストテーブルで換算すると、各点灯スケジュール実施時のエネルギーコスト予想額を求めることができる。
従来通り手元操作のみで点灯した場合のコストをエネルギー消費予測モデルで予測し、点灯スケジュール実施時のエネルギーコスト予測額を差し引いて、各点灯スケジュール実施により削減できるエネルギーコストを予測する。点灯スケジュールとその効果であるエネルギー削減予測額は、ペアで一時記憶領域に保存する。
既に無駄を削減する点灯スケジューリングを行っている場合は、従来の点灯スケジュールと比較してもエネルギーコスト削減予想額は0かそれに近い値になる。そのため、遠隔制御のエネルギー削減効果を算出するのに、標準的な点灯スケジュール時に予想されるエネルギーコストと比較してよい。無駄を削減する制御は標準点灯時に比べて消費エネルギー量が一定割合少ないと仮定する場合には、遠隔制御サーバ102が記録している他制御対象建物の消費データのうち、建物用途や延べ床面積の大きさが近い建物の、無駄を削減する前後のエネルギーコスト実績額を用いて削減率の平均値を求め、それを削減率としてもよい。
0%〜100%の間で出力を数段階もしくは連続的に変更できる照明器具の場合には、制御対象建物設備データベースに各区域・各設備の時間帯ごとに最低出力を設定しておき、それ以上の出力は無駄であるとしてもよい。照明を落とすと快適性の低下に繋がることもあるが、一定限度までは無駄とみなして処理することができる。
以上が照明点灯スケジューリングの処理である。
以下では運用計画作成ルーチンの1つとして、コスト指標制御における空調の温度設定スケジューリングについて説明する。コスト指標制御では、無駄削減によるエネルギーコスト削減予測額を見積もった上で、エネルギーコスト削減目標額の残りを、快適性に影響する制御で賄う必要がある。この例では快適性に影響する制御が設定温度スケジューリングのみであり、全体のエネルギーコスト削減目標額の残りを空調の設定温度変更で削減するように、温度設定のスケジューリングを行うとする。
図9は温度設定スケジューリングの処理フローであり、すべての処理は遠隔制御サーバ150が行う。図10でグラフ1000は設定温度の決定方法に関する説明図である。
ステップ901では、温度設定スケジューリングにより削減する必要のあるエネルギーコストを求める。まず、制御期間終了までに削減する必要のあるエネルギーコストの大きさを求める。まだ制御期間に入っていない場合は、サービス利用者が指定した1か月分のエネルギーコスト削減目標額、もしくは標準的な運用をした場合の1ヶ月のエネルギーコスト予測額からエネルギーコスト上限額を差し引いた値である。すでに制御期間に入っている場合は、その値からさらに前日までに発生しているエネルギーコストをBAサーバ
102から取得したエネルギー消費データから算出して差し引く。
次に、制御期間終了までに無駄削減によるエネルギーコスト予測削減額を差し引くと、制御期間終了までに温度設定スケジューリングによるエネルギーコスト削減必要額がもとまる。
ステップ902で温度設定スケジューリングによるエネルギーコスト削減必要額が0以下の場合には、コスト指標制御において温度設定スケジューリングをする必要はないので、処理を中止する。
ステップ904では、サービス利用者が指定した快適性下限もしくは不快性上限から、夏季冷房時は設定温度の上限値、冬季暖房時は設定温度の下限値を1日の各時点で求める。快適指標もしくは不快指標には室内温湿度から計算されるものを使用する。空調システムが温度と湿度の両方を設定できる場合には、湿度は一般的に快適とされる40〜60%の間で固定する。湿度の設定ができず成り行きとなる場合には、温度設定スケジューリングをする空調区域の室内温湿度計測データから、空調時間帯における冷暖房別の平均湿度を計算するなどして適宜仮定する。図10ではグラフ線1010である。
一般的な性質として快適指標はある温度で最大になり、それより低い温度域では単調増加、それより高い温度域では単調減少するので、快適性指標が最大になる温度よりエネルギーコストが安くなるほうの温度域のみを設定温度の範囲として、室内温度と快適性とが1対1で対応するようにする。不快指標を使用する場合も同様である。
ステップ906では、快適性やコスト上限に関係なく、コスト低減のために空調を最適化することができる部分について、無駄削減として設定温度スケジューリングの前に制御内容をきめる。また制御対象建物の空調システムが自動制御する個所、すなわち遠隔制御システムからは制御内容を決められない個所についても、温度設定スケジューリングを行う前にその挙動を予測する。これらを別の運用計画作成ルーチン内で行う場合には、省エネ制御データベース上で処理優先順位を温度設定スケジューリングより上にしておく。同じ運用計画作成ルーチン内で行う場合には、温度設定スケジューリングの前に処理するアルゴリズムにしておく。物理モデルを使用した空調シミュレーションの時系列上で複数機器の制御内容を順次求める場合などが該当する。
空調最適化の例として、外気取り入れ制御がある。外気取り入れ制御は、空調時の外気導入量を室内のCO2 濃度から最小量とする、室内空気条件(温度や湿度、それらから求まるエンタルピ)と屋外空気条件を比較して外気冷房を行うと判断し全熱交換器をバイパスさせる、空調立ち上げ時の外気導入を止めて必要処理熱負荷を減らす、などを行うものである。遠隔制御システムが外気取り入れ制御をどのように行うかを決めるには、もしくは制御対象建物の空調自動制御システムがどのように行うかを予測するには、室内空気条件の挙動を予測できる必要がある。
本実施例では、空調消費エネルギー予測モデルに物理モデルを使用することにより、室内空気条件と、室内空気条件から決まる外気取り入れ制御内容を同時に予測することにする。空調最適化の例としては他に最適起動停止などがあるが、それらも物理モデル内で制御の挙動を予測することができる。物理モデルにおける空調設備のパラメタや接続は、制御対象建物設備データベースまたは設備対象区域データベースに登録しておく。BAから取れない機器稼動情報で、例えば蓄熱コントローラが午後10時から蓄熱槽を運転させるということが分かっている場合には、同様に登録しておく。
物理モデルでの空調消費エネルギー予測には必要処理熱負荷量の予測が必要であるが、ここではバックプロパゲーションにより学習可能なニューラルネットワークを用いることとし、気象予測データを入力信号とする。学習に必要な実際の必要熱負荷量は、各時点で仮の熱負荷量と機器稼動の実績データから、空調消費エネルギー予測と同じ物理モデルを使用して仮の消費エネルギーを算出し、仮の消費エネルギーが実績データに合致するように仮の熱負荷量を調整する収束計算により求める。
ステップ908で遠隔制御サーバ150は、気象情報配信サーバ160からステップ
204と同様にして、将来の制御対象期間(翌月など)の気象予測データを受信する。すでに制御対象期間に入っている場合には、翌日から月末までの気象予測データとする。1ヶ月分など長期の気象予測データが気象情報配信サーバ160にない場合には、標準気象データを用いてもよい。暑め・中くらい・寒めと3段階で標準気象データを用意しておき、気象情報配信サーバ160の長期傾向予測から使い分けてもよい。
ステップ910では気象予測データを空調のエネルギー消費予測モデルに適用し、他の制御対象機器の制御内容を固定した計算条件下で、標準的な温度設定をした場合のエネルギー消費量ならびにコストを将来の制御対象期間の各日について予測する。
標準的な設定温度は、設備対象区域データベースに登録しておく。区域ごとに冷暖房別用意する。制御対象建物の遠隔制御サービス利用前の値がわかれば、それを使用する。全時点で1つの値でもよいし、時系列で時間帯ごとに設定してもよい。図10ではグラフ線1020である。図10では、空調開始時刻1040と空調終了時刻1045の間の空調時間帯だけに処理を限定している。
ステップ912では、ステップ904で求めた快適性下限もしくは不快性上限に対応する温度設定時のエネルギー消費量ならびにコストをステップ910と同様に予測する。ただし、快適性下限もしくは不快性上限に対応する温度があらかじめ設定された上下限を超える場合には、その時点は空調停止とする。
ステップ914では、標準的な温度設定時と快適性下限(もしくは不快性上限)に対応する温度設定時のエネルギーコスト予測額の差を求める。これから、快適性下限もしくは不快性上限に対応した設定温度スケジューリングによるエネルギーコスト最大削減可能額が決定する。1ヶ月の差を求めれば翌月のエネルギーコスト最大削減可能額が、各日の差を求めれば各日の最大エネルギーコスト削減可能額が求まる。
つまり、設定温度スケジューリングよるエネルギー削減額は、他の制御対象機器の制御内容を固定した計算条件下で、温度設定スケジューリング時のエネルギーコスト予測額から標準的な温度設定時のエネルギーコスト予測額を差し引いた値としている。ステップ
305の説明では、「標準的な運用をした場合」と同じにするとしたが、この例で照明に関しては無駄削減レベルごとの点灯スケジュールを条件としている。
運用計画全体のエネルギーコスト最大削減可能額は、照明点灯スケジューリングなど他制御候補の削減可能額との組合せで求まる。
なおグラフ550,グラフ600,グラフ650のような快適性とコストの関係を求めるには、快適性下限もしくは不快性上限を少しずつ変化させながら、ステップ912〜
914を繰り返す。
ステップ916では、ステップ901で求めた温度設定スケジューリングによるエネルギーコスト削減必要額を、翌月の運用計画時などまだ制御期間に入っていない場合は、制御期間(翌月)の全ての日に分配し、すでに制御期間に入っている場合には、制御期間の残り(月末まで)の各日に分配する。ステップ914で求めた各日の設定温度スケジューリングによるエネルギーコスト最大削減可能額に比例して分配する。
ステップ918では、ステップ910〜ステップ914における翌日についての計算結果を利用して、翌日の温度設定スケジューリングによる単位時間と単位設定温度あたりのエネルギーコスト削減可能額を求める。
標準温度設定1010と、快適性下限もしくは不快性上限に対応する温度設定1020との、各時点の設定温度の差は領域1030として求まる。ここで単位時間・単位設定温度あたり、すなわち設定温度スケジューリングの時間刻みの幅と、温度設定の刻み幅で囲まれる矩形分、空調を低減・停止したときのエネルギーコスト削減可能額を考える。
例えば、設定温度を1時間ごとに変更可能で、温度設定の刻み幅が1℃の場合には、図10において矩形1050を考える。以下ではこの矩形の面積を単位面積と呼ぶ。
標準温度設定1010と、快適性下限もしくは不快性上限に対応する温度設定1020との間の温度で時間帯ごとにエネルギー消費量を計算すれば、単位面積あたりのエネルギーコスト削減可能額を設定温度ごと・時間帯ごとに細かく求めることができる。
ステップ920では、標準的な設定温度の時系列1010から、冷房時は上げる方向に、暖房時は下げる方向に、各時点の設定温度を単位面積ずつ変化させる。この際、ステップ918から判明する設定温度変化による削減額が、ステップ916で求めた温度設定スケジューリングによるエネルギーコスト削減必要額に比べ、同じもしくは大きくなるようにする。図10のグラフ1070における最上部のグラフ線1060は、ステップ920の処理により作成した温度設定スケジュールである。ここでは単位面積26個分、標準温度設定1010から消費エネルギー低減方向に変化させている。
ここでは1単位温度・時間あたりの削減コストを考えている。エネルギー消費予測モデルによるエネルギーコスト予測額が、エネルギーコスト上限額以下になるまで、設定温度の変更を繰り返す収束計算をしても良いが、1単位時間・設定温度あたりの削減コストを近似で算出することで、計算処理量を大幅に低減させることができる。
ステップ922の設定温度を変える処理は、照明点灯スケジューリングと同様、重要度により分配すればよい。空調機器稼動の重要度は複数用意しておき、季節などの条件で使い分けてもよい。例えば図12のように、夏季では電力のピークカットを考えて昼間のピーク時間帯(ピーク調整割引契約の適用される時間帯、午後1時から午後4時など)の重要度を下げた重要度パターンを使用するなどが考えられる。このピークカットを考えた重要度パターンは、あらかじめ想定したパターンを使用するか、翌日の受電点電力の予測値が閾値以上の時点の重要度を下げるなどして自動生成する。消費エネルギーが電力なら、料金契約に基づく時間帯ごとのコストで重要度を決定することもできる。
標準設定が各時点で一様でない場合には、重要度が一番低い時点の中で、冷房時は設定温度が一番低い時点から、暖房時は設定温度が一番高い時点から変化させる。重要度が一番低い時点全てで1単位温度変化させたあとは、次に重要度が低い時点で変化させる。1日の全ての時点で1単位温度変化させた後は、再び重要度が一番低い時点にて変化させる。重要度がある値以上の時点では変化させないとしてもよい。
空調の消費エネルギーは照明などの機器発熱の影響を受けるため、他機器の制御候補組合せごとに異なる予測条件として、空調の運用計画を立てなければならない。無駄削減する制御候補(の組合せ)が複数あり、それをステップ910,ステップ912の計算条件に反映する場合には、ステップ910〜ステップ922を無駄削減する制御候補数だけ繰り返し、無駄削減の制御候補ごとに温度設定スケジュールを作成する。他の制御候補が前記の照明スケジューリングだけならば、無駄削減レベルで組み合わせた点灯スケジューリングごとに、空調の設定温度スケジューリングを計画すればよい。一方、計算条件となる制御候補組合せが多くて計算量が過大になるときには、代表的な制御候補組合せを近似の計算条件とする方法もある。
以上が空調温度設定スケジューリングの処理である。快適性に影響する制御が複数ある場合、すなわち空調制御で快適性と関係のあるものが温度設定スケジューリング以外にもあるときや、空調以外にも照明器具で照度と快適性との関係を考慮して制御するときなどでは、それぞれの制御に快適性指標(もしくは不快性指標)を用意して、温度設定スケジューリングと同様の処理を行えばよい。快適性に影響する制御間でエネルギーコスト必要削減額を分配するときは、各制御の制御期間におけるエネルギーコスト最大削減可能額に比例して分配したあと各制御で独立に制御パターンを決定するか、各制御同時に少しずつ快適性を落とす方向に制御パターンを調整する。
以上で求めた照明スケジュール(無駄削減案)とそれに対応する温度設定スケジュールが1つの運用計画案になる。ステップ256では運用計画案をサービス利用者に提示し、その中から1つの選択を促す。コスト削減優先オプションが有効である時は、快適性下限に対応する温度設定スケジューリングを実施する場合のエネルギーコスト削減予測額も同時に提示する。運用計画案は、エネルギーコスト削減予測額の大きい順や、不快性指標の小さい順などで並び替えて表示しても良い。
また、ステップ250でエネルギーコストや快適性に関する条件を設定したが、制御項目が固定されている場合には、ステップ250を飛ばし、あらかじめエネルギーコストと快適性に関する条件の組合せからステップ254で運用計画案を作成して、ステップ256で提示する、という処理をしてもよい。この場合、ステップ256で運用計画案を選択することが、同時にエネルギーコストや快適性に関する条件を選択することになる。各運用計画案について、グラフ650内の表示690のように、エネルギーコストと快適性の関係を示したグラフ上のどこに位置するかを示してもよい。
サービス利用者は運用計画案の中から1つを選択すると、サービス管理サーバ155から遠隔制御サーバ150に送信され、記憶領域に保存される。遠隔制御サーバ150は制御対象建物の運用計画を決定したことになる。
ステップ260では運用計画に含まれる当日午前5時から翌日午前5時の制御内容の配信を、当日の午前2時から午前5時の間に行う。遠隔制御サーバ150からBEMSセンター装置101に制御内容を送信する。BEMSセンター装置101は、制御内容を直接制御と間接制御とに分けて表示し、建物管理者は手動で制御する設備機器をどのように制御すべきかを知ることができる。
図11の画面1100はその制御内容通知の表示例である。直接制御項目表1110と間接制御項目表1120と分けて表示し、間接制御項目については人手で忘れずに行うように呼びかける注意書き1125を表示している。ここでは制御項目(制御対象機器),制御実施時刻,制御する場所(制御対象区域)。制御盤がよくわからない位置についているとか、制御方法が難しい場合には、備考欄に解説を表示しても良い。また直接制御についても、ボタン1130を押すと実行する温度設定スケジュールをグラフ1050のように表示するなど、項目だけではなく具体的な内容を表示しても良い。
建物居住者が手動で設備機器を制御する必要のある運用計画では、その制御内容を建物内LAN130に接続する端末135に対して送信し表示してもよい。送信・表示の手段と方法は、BEMSセンター装置101が制御内容を受信した時点で端末135にEメールに変換して送信する、端末135にインストールされて制御内容を受信し制御すべき時刻になると制御内容を表示するソフトウェアに送信する、などが考えられる。
間接制御内容の表示では、制御対象建物の管理者や居住者が間接制御内容を間違いなく実行できるように、図11のリスト1170のようにチェックリストとしてBEMSセンター装置101や端末135に表示しても良い。チェックリストはプリンターから紙に印刷して使用しても良いが、例えばBEMSセンター装置から端末135や管理者が使用するPDAに送信して、電子的にチェックできるようにしてもよい。この場合、スケジューラソフトウェアのように、制御すべき時刻(の少し前)になったらアラームを画面と音で発するようにして、制御し忘れるのを防ぐことができる。またチェックボックス1175がチェックされたか否かのデータは、PDAまたは端末135からBEMSセンター装置に送信する。遠隔制御サーバ150はその情報を、指示した間接制御が実行されたかどうかの判断材料として利用することもできる。
直接制御する設備機器の制御内容は、送信情報データベースに基づき、BAに制御を指令する設備制御情報との対応を取って、遠隔制御サーバ150からBAサーバ102に送信され、BAサーバ102によって実行される。BAサーバ102が各設備機器に送信する制御情報の形で送信しても良い。照明点灯スケジュールや空調温度設定スケジュールなどについては、設定値の変更時刻と変更後の値の組に変換して送信し、BAサーバ102内で各設備機器に送信する制御情報に戻して実行しても良い。
遠隔制御サーバ150はBAサーバ102に配信した制御内容を、制御実行履歴に保存する。これは制御実施後の消費エネルギー実測値と同様、エネルギー消費予測などに使用できるデータになる。
BAサーバ102の制御実行方法として、照明点灯スケジュールのように遠隔制御サーバ150から時系列で設備機器の出力を細かく指定された内容を実行するもののほか、制御手順はBAサーバ102内に決められており、その閾値やモードのみを遠隔制御サーバ150から変更するものや、ローカル環境で閉じて自動制御しており遠隔制御サーバ150からの指令は基本的に受け付けないものなどがある。リアルタイム制御が必要だが遠隔からでは対応できないときに遠隔制御と組み合わせることができる。もしくはローカル環境で運用計画も立てるときにも、エネルギーコスト上限額に基づき運用パターンが前日一括計画される設備の制御と組み合わせることができる。
ローカル制御の例としては、ある区域のPC稼動が一定率以下の時間もしくはPC稼動数が一定数以下の時間が一定時間続いたことを受けて、該当区域の照明を消灯もしくは一定出力まで下げる制御により無駄な照明点灯を削減する方法がある。PC稼動率は在室率に置き換えることができる。ある区域とその区域に所属する照明との対応は、BEMSセンター装置101にテーブルデータとして記録しておく。PCの位置と各区域との対応も同様である。1つのPCは複数の区域に所属することができる。これにより、例えば2つの照明器具のちょうど真中あたりに位置する勤務場所において、その場所にあるPCの稼動とは関係無しに片方の照明が消えることにより、薄暗くなってしまうような事態を避けることができる。
PC稼動率の把握は、BEMSセンター装置101からネットワークコマンドを発行し、それに対する各PCの反応を見る方法や、各PCに専用のクライアントソフトをインストールし、各クライアントソフトが10分ごとなどの間隔でPC稼動情報をBEMSセンター装置101に送信する方法がある。クライアントソフトに、インストールされているPCの建物内における位置を設定しておき、PC稼動情報と同時に送信すれば、PCの位置の把握が楽になる。
空調に関しても、パッケージエアコンなどでは同様の制御が可能である。例えば各区画のPC稼動の推移を監視し、PC稼動が一定率以下の時間になる時刻を回帰分析などで予測することができる。空調制御には最適停止といって、空調終了時刻に室温条件が設定から外れるように、空調終了時刻より前の時刻に空調機を停止する制御があるが、この最適停止制御の空調終了時刻を、PC稼動が一定率以下の時間になる時刻とすることで、無駄な空調稼動を削減することができる。在室率が低い時の空調稼動は無駄とみなすことになる。
これら照明・空調の制御では、同じ部屋の全ての区域でPC稼動率に基づき機器を停止してしまうと、不具合が生じる恐れがある。例えば照明では、まだ人がいるのに真っ暗になってしまうことが考えられる。そこで、1つの部屋に属する区域の中で、その日最後まで機器が稼動している区域については、制御対象から外すよう設定してもよい。区域のグルーピングは、BEMSセンター装置101にデータとして持つ。または、PC稼動数が0になったときに照明を消灯する場合、最後のPCが停止してから一定時刻は照明を点灯しておくように設定してもよい。照明を点灯したままにしておく時間の長さの決定は、
PC稼動情報収集クライアントソフトに、空調に対する主観申告機能と同様に、各人の希望する時間を申告する機能をつけ、各区域の平均もしくは最大値を採用する方法が考えられる。
閾値を変更するものの例としては電力のデマンド制御がある。モードを変更する例としては、照明点灯スケジュールや空調温度設定スケジュールにいくつかのパターンをBAサーバ102内に用意しておき、どのパターンを実行するか、もしくは制御を実施しないかを遠隔制御サーバ150から指定するようなものも含まれる。
ローカル環境で閉じた自動制御の例としては、外気取り入れ制御がある。遠隔制御サーバ150の判定ロジックは、外気取り入れ制御がどのように制御を行うかを判定するロジックと同じにすれば、遠隔制御サーバ150はBAサーバ102が行う外気取り入れ制御の挙動の予測精度を良くすることができる。制御がBAサーバ102によるものではなく、DDC(Direct Digital Controller) が閉ループで自動制御している場合も同様である。
遠隔制御サーバ150が判定ロジックに使用する外気や室内空気の条件は予測値であるので、実際の外気や室内空気の条件が異なると遠隔制御サーバ150の予測する制御と
BAサーバ102の実際の制御は異なったものになるが、その場合には予測と実際が異なった理由を、外気や室内空気の条件に関する予測が外れたことに求められる。遠隔制御サーバ150とBAサーバ102の判定ロジックが異なると、予測と実際が異なった理由を特定するのが難しくなる。
空調温度設定スケジューリングに関しては、遠隔制御サーバ150から送信された温度設定スケジュールをそのままBAサーバ102が実行も良いが、次の2段階の工夫をどちらか、もしくは両方実行して、より良い制御を行うこともできる。
1段階目の工夫は、空調機が湿度の設定をできない場合に、BAサーバ102が設定温度を、実際に空調稼動する各時点の室内空気条件で決めなおすことである。このとき遠隔制御サーバ150は各時点の設定温度ではなく、設定温度と仮定した室内湿度から計算される快適指標(もしくは不快指標)をBAサーバ102に送信する。BAサーバは各時点の室内湿度から、送信された快適指標に対応する温度を設定温度とする。
2段階目の工夫は、設定温度どおりに室内温度が実現されるとは限らないため、設定温度と実際に実現される室内温度の関係から、設定温度の調整を取ることである。遠隔制御サーバ150から指定される設定温度、もしくは1段階目の工夫で指定される設定温度は実現したい室温である。各時点の、設定温度,室内湿度,外気温度,外気湿度などを入力として実現される室内温度の予測値を出力するニューラルネットワークを用意し、実際の室内温度を教師信号として学習する。BAサーバ102が空調機に温度設定をする際には、このニューラルネットワークの入力である設定温度を、制御対象空調機の設定可能領域(例として夏季は20℃〜30℃、冬季は16℃〜26℃)において変化させ、出力の室内温度予測値が実現したい室温に一番近くなる設定温度を空調機に設定することにより、調整を取ることができる。制御対象空調機の設定温度間隔が1℃なら、20℃,21℃,22℃,…のように、設定温度は離散値で変化させればよい。
照明の点灯スケジュールに関しても、1段階目の工夫のように、制御実施時の人の在室状況や太陽光照度などにあわせて制御を変更しても良い。ただしこのように制御実施時の条件で制御を調整する場合には、運用計画時のエネルギー消費予測とは結果が異なる可能性は大きいので、エネルギーコスト削減予想額は目安程度に使用することも考えられる。
先にステップ250は翌月の運用設定を行うとしたが、制御対象期間の月の半ばでコスト上限や快適性下限を再指定する場合や、コスト上限と快適性下限の設定は現在のままで実施する運用計画案を変更する場合も、同様の処理となる。エネルギーコスト削減額を達成できる見込みである場合にも、費用制約や運用計画を変更することは可能である。同じコスト上限と快適性下限の設定でも、前に運用設定した時点とはエネルギー消費に関係する条件が違っており、前にステップ254で作成した運用計画案のすべてがコストや快適性の条件を満たすとは限らないので、運用計画案は作成しなおす必要がある。
ステップ265で制御対象期間の1ヶ月が終了していればステップ272、月の半ばであればステップ270に移る。次の制御対象期間も遠隔制御を続ける場合には、ステップ210から繰り返せばよい。
ステップ270ではサービス管理サーバ155はサービス利用者に対し、現時点までの遠隔制御による設備運用結果を表示する。図12はその画面例である。グラフ1200はエネルギーコストの月間積算額である。グラフ線1210は標準的な設備運用をした場合の予測額である。エネルギー消費予測モデルの入力とする気象データは、月初めから前日までについては観測値を用い、当日から月末までについては予測値を用いて、エネルギーコストを見積もる。
グラフ線1220,1225は遠隔制御によって設備運用した場合であり、月初めから月末までの積算額になっている。実線1220が月初めから前日までの実績額、破線1225が当日から月末まで現在の運用計画を続けた際に予測される金額である。実績額はBAサーバ102から取得するエネルギー消費量の計測値から、予測額はエネルギー消費モデルの予測消費量から算出する。エネルギー消費予測モデルの入力とする気象データは、標準的な設備運用の場合に用いる予測値と同じものを使用する。
判定表示1230は、エネルギーコスト上限額もしくはエネルギーコスト削減目標額が1回の制御対象期間の終わり、つまり月末に達成できる見込みであるかを示している。ここでは達成できる見込みとして表示をしているが、達成できない見込みである場合には、「目標額を達成できない見込みです」などとその旨を表示する。さらに「運用設定の変更をお願い致します」「エネルギーコスト削減目標額を低減して下さい」などと運用設定を実現可能と予測される範囲に変更してもらえるようにサービス利用者にお願いをする表示をし、ステップ250に移行してもよい。
またコスト指標制御をした日と快適性指標制御をした日との区別がつくよう、快適性指標制御表示1240,コスト指標制御期間表示1245の表示をしている。表示1247は今後どちらの制御を行うかの予定を表すため、破線にしている。
グラフ1250は、日ごとのエネルギーコストを表示した例である。グラフ線1260は標準運用時の予想額である。グラフ要素1270は制御対象機器の、グラフ要素1275は非制御対象機器の月初めから前日までの実績額である。グラフ要素1280は制御対象機器の、グラフ要素1285は非制御対象機器の、当日から月末まで現在の運用計画を続けた際に予測される金額である。同様にエネルギー種類を区別して表示することもできる。
図13のグラフ1300は、月初めから前日までのエネルギーコスト削減額について、無駄削減による分1310と快適性低減による分1315を区別して表示した例である。
各日の快適性指標(平均値)1320,無駄を削減しないで快適性低減のみで制御していた場合の快適性指標予測値(平均値)1325,指定した快適性下限1330もあわせて表示している。これにより、無駄を優先的に削減することのエネルギーコスト削減と快適性維持への貢献を知ることができる。
エネルギーの消費量とコストのほかに、CO2 排出量を算出して提示してもよい。ステップ250の運用設定でCO2 排出量を制約条件に入れた場合には、必ず提示する。エネルギー消費量やエネルギーコスト削減額についても、以上と同様の表示ができる。
ステップ244におけるエネルギーコスト削減目標額もしくはエネルギーコスト上限額が達成できないとの判定については、ステップ270でも表示してよい。またその理由を推測して表示してもよい。図13の1350はその表示例である。サービス利用者は該当すると思われる理由のチェックボックス1360にチェックを入れ、OKボタン1370を押すと、それが遠隔制御サーバ150に送信・記録される。このデータは運用実績データとなるほか、次回以降のエネルギー消費予測に利用することができる。
以下では、エネルギーコスト削減目標額を達成できない理由を推測する方法の例をいくつか挙げる。予測値と実測値が大きいとは、差が閾値以上であったり、予測値の確率分布と実績値の確率分布が違うという仮説が統計的に有意であったりすることを指す。
1つ目は、遠隔制御サーバ150が計画した設備制御内容とBAサーバ102が実行した設備制御内容を比較して違いを発見することによる。BAサーバ102が自動制御する場合には、遠隔制御サーバ150が予測した挙動と異なった制御内容になっている場合がある。DDCが閉ループで自動制御している場合も、BAサーバ102が記録した稼動情報を遠隔制御サーバ150の予測した挙動と比較することができる。遠隔制御内容を手元操作で解除された場合にも、手元操作をBAサーバ102が記録するか、BAサーバ102が記録した機器稼動情報と遠隔制御サーバ150が計画した制御内容を比較して発見することができる。
2つ目は、エネルギー消費予測モデルの入力に使用した気象データなどの予測値を、実測値と比較することによる。エネルギー消費予測モデルのエネルギー消費予測量とBAサーバ102が記録したエネルギー消費実績量が大きくなる場合、そのモデルが使用した入力についてチェックして、予測段階と実測段階で入力値が大きく異なり、さらに実測段階の条件で計算しなおしたエネルギー消費量の誤差が小さくなれば、その予測段階の入力値の間違いを理由に挙げることができる。
1つ目や2つ目に該当する場合には、予測段階と実測段階における具体的な制御内容やエネルギー消費モデルの入力値を表示しても良い。
3つ目は、機器の故障信号をBAサーバ102経由で遠隔制御サーバ150が受信することで機器故障を把握することによる。機器故障がある場合に、機器故障を加味しないで予測したエネルギー消費量を実測値と比較して、大きく異なれば機器故障を理由とすることができる。
4つ目は、設備対象区域データベースに記録される区域ごとの用途をチェックすることによる。途中でテナントの出入りがある場合には、区域用途の変更を記録しておく。この入力は、サービス利用者がしてもサービス提供者がしてもよい。あるフィーダもしくは設備の消費エネルギー量が予測と実測で大きく異なるときに、関係する区域について設備対象区域データベースでチェックし、制御対象期間の途中で区域用途の変更があれば、それを理由に挙げることができる。
5つ目は、消費エネルギー量が予測と実測とで大きく違う設備機器に間接制御対象機器が含まれているかをチェックし、含まれている場合、運用計画として提示した間接制御内容が実施されなかった可能性を示唆するものである。
以上の方法はコスト削減目標額が達成できない(見込みの)ときに限らず、運用計画に含まれる制御それぞれについてエネルギー消費予測モデルの予測値が実測値と大きく異なる場合にも、理由の推定に使用することができる。
また予測と実測のエネルギー消費量差を判別した原因推測手法に応じて、それぞれのエネルギー消費量差(もしくはコスト差)の責任の帰着を分けることができる。例えば、機器故障などの不可抗力による分,手元操作などのサービス利用者側の責任分,原因不明分と分類する。
エネルギー消費量もしくはエネルギーコストの予測値と実測値の差を、特定もしくは推定した理由ごとに区別してグラフ表示してもよい。理由を特定もしくは推測できなかった分については、原因不明とする。責任別で表示しても良い。エネルギーコスト上限額やエネルギーコスト削減目標額に対する未達分についても、原因別に分類してグラフ表示できる。
ステップ272では、サービス管理サーバ155はサービス利用者に対し、遠隔制御による設備運用の結果を表示する。表示内容は基本的にステップ270と同じであり、コスト削減目標を達成できる見込みか否かの判定表示が、実際に達成できたか否かになる。
ステップ270やステップ272で行う表示と同様の画面を、イントラなどを利用して制御対象建物の居住者に公開してもよい。またステップ250の運用設定時にステップ
270やステップ272のように運用の途中結果や過去の実績を表示して、サービス利用者がそれを見ながら設定を考えることができるようにしてもよい。
以下では快適性指標と不快性指標の算出方法について説明する。快適性指標もしくは不快性指標の算出方法には、論理式から計算する方法と、居住者の主観申告を利用する方法とがある。
論理式から算出される快適性指標としては、ISO−7730になっているPMV
(Predicted Mean Vote),米国空調学会(ASHRAE)が採用している新有効温度ET*(new Effective Temperature)などがある。
論理式から算出される不快性指標としては、PMVから導出される予測不満足率PPD(Predicted Percentage of Dissatisfied)や、米国気象台による不快指数DI
(Discomfort Index)などがある。DIを使用する場合は、日本では不快指数77で半数の人が不快、不快指数85で全員が不快とされるため、不快指数77で不快率50%、不快指数85で不快率100%となる一次関数の不快率に変換表示して、サービス利用者の不快性上限の指定を受け付けても良い。ET*についても、適宜設定した快適率との相互変換テーブルを用意して、快適率に変換した上でサービス利用者に提示しても良い。
PMVやET*,PPDなどは、温度と湿度のほかに着衣量や気流などのパラメタがあるため、温度や湿度だけで計算できるように、温湿度以外のパラメタ値で計測していないものは適宜仮定する必要がある。例えば居住者の作業量については、対象区域データベースからわかる区域用途と、区域用途ごとの作業量テーブルから仮定する。
図14は主観申告を利用しで設定温度や室温に対応する快適指標を算出するフローである。設定温度の代わりに実際の室温としても同じことである。不快指標も同じフローである。図15と図16は算出例を示す。
ステップ1401でBEMSセンター装置101は制御対象建物の各区域にいる人たちからの主観申告を受け付ける。申告手段としては、各人のPCにインストールされたクライアントソフトや、イントラの社員用ポータルウェブサイトを利用する方法などがある。
クライアントソフトを利用する場合には、BEMSセンター装置101が申告を収集する。この場合、主観申告は人が自発的に行うものでも、BEMSセンター装置101側から質問する形でもどちらでもよい。ウェブサイトを利用する場合には、BEMSセンター装置101をウェブサーバとする。個人IDを同時に送信することにより、申告者の区別を行う。申告は「かなり暑い」「暑い」「少し暑い」「ちょうどよい」「少し寒い」「寒い」「かなり寒い」のように数段階の主観選択肢を用意して、各人に選択してもらうことによる。
ステップ1405でBEMSセンター装置101は、選択された選択肢を「かなり暑い」=+5,「ちょうどよい」=0,「かなり寒い」=−5などのように数値に変換し、申告者の個人ID,申告がなされたときの日時,室内温度,室内湿度,外気温度などと組で記憶領域に保存する。温湿度はBAサーバ102に集められる建物における計測値や、気象情報配信サーバ160に集められる各値の気象観測値を利用する。各人あたりの記憶容量や申告の有効期限を限定して、過去の申告を忘却してもよい。記憶領域は暖房時と冷房時とで分けてもよい。
グラフ1500は、ある人間の主観申告を数値変換して、申告があったときの室内温度・室内湿度と対応させて散布図で表示した例である。グラフ1500では、外気温度は簡単のため省略しているが、このように室内温度・室内湿度だけでも構わない。
ステップ1410では各人の主観申告データごとに、外気温度,室内湿度が快適性指標を算出する時点とある幅以内(±0.5℃ など)で同じ申告データを抽出する。グラフ
1500では領域1510内にあるデータが、快適性指標を算出するのに有効であるとして抽出する。それから設定可能温度(制御対象空調機の設定温度間隔が1℃なら、20℃,21℃,22℃,…など)で一番近い温度を代表室温として、代表室温ごとに申告データを纏める。グラフ1500で領域1520内にあるデータを纏めると、室内温度25℃に一番近いデータでグループ化することになる。快適性指標の予測値を求めるなら外気温度と室内湿度も予測値,快適性指標の実績値を求めるなら外気温度と室内湿度は実測値を使用する。
ステップ1415では各人の主観申告データごとに、各設定可能温度における快適性指標値の出現確率分布を算出し、各設定温度の期待快適性指標値を求める。主観申告データがない人については、理論式による計算値で代用する。グラフ1530は、領域1510と領域1520内にある主観申告データの確率分布を表している。これから快適性指標の期待値を算出する。図16のグラフ1600は、ある区域にいる人間の快適性指標値を分布図として表した例である。
ステップ1420では各空調対象区域で、ある時点にそこにいる人の期待快適性指標値の平均を、ステップ1410でとった代表室温ごとにとる。空調対象区域にいる人を確認する方法としては、ネットワークコマンドpingで起動しているPCを調べ、PCと使用者の対応表からその使用者が在室するとする,グループウェアの公開スケジュールを使用する、などがある。その時々で誰がいるかまで把握できない場合には、全員の期待快適性指標値の平均を取ってもよい。在室する可能性のある人は設備対象区域データベースに登録しておく。図16では、グラフ1600から各代表温度ごとに平均を取って分布図にするとグラフ1650のようになる。
以上によりステップ1430では設定温度から空調対象区域ごとの期待快適性指標値を求めることができる。快適性指標値に対応する設定温度を求めるときには、絶対値が一番近い期待快適性指標値を持つ設定温度を検索する。快適性下限値を指定すれば、それに対応する設定温度を求めることもできる。
この快適性指標算出方法では、一人が極端に多くの主観申告をしても、それによって本来の快適性の出現確率分布が歪められることがない。また、主観申告により直接設定温度を変化させるわけではないので、極端な温度変化や、申告がない時間帯で快適性の判断がつかない、ということがない。
制御対象建物の居住者各人の快適性指標値確率分布や、各空調制御区域の快適性指標値確率分布は、イントラの社員用ポータルウェブサイトのように個人を特定でき、個人ごとに表示を変えられる手段により、各人に公開してもよい。
ステップ1410やステップ1420では、空気温度を横軸,期待快適性指標値を縦軸とし、期待快適性指標値が最大の設定温度からコストが安くなるほうの設定温度領域(夏季冷房時なら高温側、冬季冷房時なら低温側)において、直線などの単調減少もしくは単調増加する関数当てはめを、最小二乗法を用いて行ってもよい。設定温度と期待快適性指標値は1対1で対応する。グラフ1650上の直線1690は、ステップ1420における直線当てはめを表している。
エネルギーコストを安くするために機器の発停を繰り返すと、機器の寿命が短くなったり、故障が多くなったりして交換や修理に費用が掛かるようになり、場合によってはエネルギーコストの低減額を超えてしまう。効率の悪化により同様の自体を招くこともある。
LCC(Life Cycle Cost,生涯に掛かる費用)の視点から総費用が安くなるようにすることも大切である。
ステップ201の遠隔制御サービス内容選択時に、LCCの観点でコスト削減額を低減させるか、当面のエネルギーコスト削減額のみを低減させるかの選択肢を用意してもよい。サービス利用者がLCCを考慮すると選択した場合には、各運用計画作成ルーチンにおいて、その制御により期待されるエネルギーコスト削減額と機器維持費+将来的なエネルギーコスト増大額とを比較し、後者のほうが大きい場合にはその制御を行わないという制限を設ける。これにより、エネルギーコストだけを考慮した場合よりも長期的には費用を抑えることができる。
例えば、蛍光灯は1回点滅させると、1時間寿命が短くなると言われている。これは蛍光灯の値段をx円、連続点灯させた場合の期待寿命をh時間とすると、x/h円の損失
(コスト増大)に相当する。これをエネルギーコスト削減額のみを考慮した点灯スケジューリングにおいて、本来は点灯している時間帯内で消灯をしてから再び点灯するまでに期待される蛍光灯の電気料金削減額と比較し、期待される損失額の方が大きい場合には、その消灯を行わない。
1回の制御につき増大する設備機器費は統計的に求めることが可能であるので、その値を制御対象建物設備データベースに登録しておけば、蛍光灯点滅の例のような制御を行うか行わないかの判断を、運用計画作成ルーチンの最後で各制御とも同じような判定処理方法を用いて行うことができる。設備機器費のほか、人件費を含む保守費やテナントの解約確率に基づく期待損害額なども合算して、各制御によるエネルギーコスト削減予測額と比較して、その制御の可否を決めてもよい。
図17はサービス管理サーバ155によって、潜在顧客など遠隔制御サービスの利用候補者のために提示される画面である。
検索条件入力部1750にサービス利用候補者の建物の用途や延べ床面積,契約電力,地域などを入力して検索を実行すると、サービス管理サーバ155は制御対象建物データベースにある制御対象建物の中から、条件が同じもしくは近い物件をエネルギーコスト削減率の高い順に並べて、検索結果表示部1770にリストアップする。条件が同じもしくは近いという基準は、用途が同じであり契約電力・延べ床面積・緯度経度(地域)がある範囲で同じ、などとする。
近似制御対象建物リスト1780から物件を1件選択すると、選択した物件の基本的なデータ(用途,延べ床面積,契約電力,地域,施工年月日,空調設備構成など)を基本データ表示部1730に、図5のグラフ501や図12,図13と同様の運用実績データを運用実績表示部1700に表示する。ただし建物の名前など、建物を特定できる情報は伏せる。
過去の実績をこのように表すことで、無駄を優先的に削減する遠隔制御サービスの効果を、サービスの利用候補者に示すことができる。
本発明のサービス提供時の機器構成としては図1のほか、例えば図18のような形態が考えられる。この例では、OA系のイントラネットとBA系通信路が完全に分離されている。PC稼動情報はいったん、PC稼動情報収集サーバ1836が10分ごとに集計したあと、遠隔制御サーバ150とBAサーバ102に送信する。BAサーバ102には、専用のファイアウォール1803がインターネットとの間に介在している。空調に対する主観申告でウェブサイトを利用する場合には、遠隔制御サーバ150をウェブサーバとし、新国内用をBAサーバ102に転送する。
図1の実施例でBEMSセンター装置101が果たす本発明特有の機能は、BAサーバ102が兼ねても同じである。図1においても、図18においても、遠隔ではなくローカル環境すなわち制御対象建物内で運用計画を立てる場合には、BAサーバ102が遠隔制御サーバ150の機能を兼ねる。
上記実施例によれば無駄なエネルギー消費の削減を優先し、効果的にエネルギーの消費量とコストを削減し、快適性とのバランスも取れた設備運用計画案を立案・提示する設備運用計画システムを実現することができる。また選択された運用計画に基づき設備機器の制御を行う設備機器制御システムを実現することができる。
また、エネルギーコストを指標としてビルの遠隔制御・管理サービスを行うことができ、顧客にコストメリットを明確に提示することができる。
上記のBAサーバ,BEMSセンター装置は、上記手順をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムをPCにインストールすることによって構築することも可能である。
図19は、本発明の実施の形態に係る無線ネットワークの接続構成図である。図19に示すように、無線ネットワークは、センサにより外部からデータを入力し、その入力したデータを基地局端末70に送信するセンサネット端末50,センサネット端末50から受信したデータやその他の情報をネットワークに送信する基地局端末70,ネットワークを介して基地局端末70からデータを受信するシステム制御装置12、及び、ネットワークから構成される。システム制御装置12が受信したデータは、制御情報DB13に格納される。ここで、基地局端末70がネットワークに送信するデータとしては、各センサネット端末から送付される無線パケットに含まれるセンサ測定値,センサ測定時刻,センサネット端末の識別情報、及び無線パケットの受信時刻、無線パケットを受信した基地局端末の識別情報がある。
図20は、本発明の実施の形態に係るセンサネット端末のブロック構成及び外観イメージを示す図である。図20(a)に示すように、センサネット端末50は、その中枢機能を実現するLSI(Large Scale Integrated Circuit、大規模集積回路)51,基地局端末70(図2等参照)とのデータの送受信を行うアンテナ60,外部からデータを入力するセンサ61、及び、電源62から構成される。電源62には1次電池,充電可能な2次電池、及び発電素子(太陽光発電素子,振動発電素子,マイクロ波発電素子等)と発電エネルギーを蓄えるコンデンサあるいは2次電池、あるいはこれら電池の組み合わせである。LSI51は、アンテナ60に接続され、基地局端末70とのデータの送受信を制御する無線送受信回路52,LSI51の全体制御を行うCPU(Central Processing Unit) であるコントローラ回路53,センサネット端末50の識別情報を記録する不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)である識別情報記録回路54,センサ61から入力したデータをA/D(Analog/Digital) 変換するA/D変換回路55,プログラムを記録するROM(Read Only Memory)であるプログラムメモリ56,プログラムを実行するときのワーク用RAM(Random Access Memory)である作業用メモリ57,一定間隔の信号(クロック信号)を発生させるタイマ回路58、及び、電源62から供給される電力を一定の電圧に調整すると共に、電力不要のときに電源を切断し、消費電力を抑制する制御を行う電源制御回路59から構成される。LSI51は、1チップに限定されるものではなく、複数チップを搭載したボード又はMCP(Multi Chip Package)であってもよい。
また、図20(b)に示すように、センサネット端末50の外観は、アンテナ60,センサネット端末50本体及びセンサ61に分かれており、センサネット端末50本体上にLSI51と電源62とが設けられている。
識別情報記録回路54に記録される識別情報としては、センサネット端末間で一意の識別番号の他、センサネット端末が添付される対象物の識別情報やその属性があげられる。
図21は、本発明の実施の形態に係る基地局端末のブロック構成及び外観イメージを示す図である。図21(a)に示すように、基地局端末70は、LSI71,センサネット端末50とのデータの送受信を行うアンテナ80,ネットワークに接続するネットワーク接続機器81、及び、電源62から構成される。LSI71は、アンテナ80に接続され、センサネット端末50とのデータの送受信を制御する無線送受信回路72,コントローラ回路73,センサネット端末50の位置測定に関する情報(具体的には、無線パケットの送受信時刻や無線の電界強度)及びコイルの識別情報を記録する不揮発メモリ(例えば、フラッシュメモリ)である位置及び識別情報記録回路74,ネットワークプロトコルに則ってネットワークとのデータの送受信を制御するネットワークインタフェース回路75,プログラムメモリ76,作業用メモリ77,タイマ回路78、及び、電源制御回路79から構成される。
また、図21(b)に示すように、基地局端末70の外観は、アンテナ80,基地局端末70本体及びネットワーク接続機器81に分かれており、基地局端末70本体上にLSI71と電源82とが設けられている。
なお、以上の説明においては、センサネット端末50と共通する部分(同一の名称)の詳細説明を割愛した。
本発明の実施例1の建物の設備機器を遠隔制御するシステムの構成を示す図。 本発明の実施例1の遠隔制御システムの処理フローを示す図。 本発明の実施例1の運用計画作成フローを示す図。 無駄なエネルギー消費の分類と削減案の例を示す図。 運用計画作成に関する設定時の画面の例を示す図。 エネルギーコストと快適性の関係を示す図。 本発明の実施例1の構成を示す図。 照明点灯スケジューリングの処理フローを示す図。 空調温度設定スケジューリングの処理フローを示す図。 温度設定スケジューリングにおける設定温度決定方法の説明図。 制御内容通知画面を示す図。 設備運用結果を表す画面を示す図(その1)。 設備運用結果を表す画面を示す図(その2)。 主観申告を利用した快適性指標又は不快性指標の算出フローを示す図。 主観申告データの処理例を示す図(その1)。 主観申告データの処理例を示す図(その2)。 遠隔制御対象建物の非関係者用運用実績表示画面を示す図。 本発明の実施例2の構成を示す図。 本発明の実施の形態に係る無線ネットワークの接続構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係るセンサネット端末のブロック構成及び外観イメージを示す図である。 本発明の実施の形態に係る基地局端末のブロック構成及び外観イメージを示す図である。
符号の説明
12…システム制御装置、13…制御情報DB、50…センサネット端末、70…基地局端末、101…BEMSセンター装置、102…BAサーバ、110a…コンセント器具、110b〜116b,118…フィールドコントローラ、110c〜115c…消費エネルギー計測機器、111a…照明設備、112a…空調設備、113a…防災設備、114a…防犯設備、115a…エレベータ設備、116a…環境計測装置、120…
BA系通信路、130…建物内LAN、131…ゲートウェイ、135…イントラネット上の端末、140…インターネット、150…遠隔制御サーバ、155…サービス管理サーバ、160…気象データ配信サーバ、170…インターネット上の端末、190…制御対象建物、401…ある区域の点灯率の例、402…昼休みの無駄な点灯と判断した分、403…終業時刻以降で無駄な点灯と判断した分、405…点灯スケジュール案、406…終業時刻以降で無駄な点灯と判断しつつも削減しない分、410…照明点灯の各時点における重要度、501…制御対象建物のエネルギーコストのグラフ、510〜516…エネルギーコストの実績額・予測額を示すグラフ要素、530…エネルギーコスト上限額入力部、535…入力されたエネルギーコスト上限額に対応する快適性指標値、537…エネルギーコスト上限額を快適性下限に反映するボタン、540…快適性下限入力部、545…入力された快適性下限に対応するエネルギーコスト予測額、547…快適性下限をエネルギーコスト上限額に反映するボタン、550…エネルギーコスト予測額と快適性指標の関係を示すグラフ、551…エネルギーコスト予測額と快適性指標の対応曲線、552…運用計画の設定点、553…快適性下限を遵守して実現可能な領域、554…エネルギーコスト上限額を示す直線、555…エネルギーコスト上限額に対応する快適性指標値を示す補助線、556a,556b…エネルギーコスト上限額操作ボタン、557…快適性下限を示す直線、558…快適性下限に対応するエネルギーコスト予測額を示す補助線、
559a,559b…快適性下限操作ボタン、590…コスト指標制御と快適性指標制御の切替え入力部、595…コスト削減優先オプション実施のチェックボックス、600…エネルギーコスト削減予測額と不快性指標の関係を示すグラフ、601…エネルギーコスト削減予測額と不快性指標の対応曲線、602…運用計画の設定点、603…不快性上限を遵守して実現可能な領域、604…エネルギーコスト削減額を示す直線、605…エネルギーコスト削減額に対応する不快性指標値を示す補助線、607…不快性上限を示す直線、608…不快上限に対応するエネルギーコスト削減予測額を示す補助線、610…エネルギーコスト削減額入力部、615…入力されたエネルギーコスト削減額に対応する不快性指標値、620…不快性上限入力部、625…入力された不快性上限に対応するエネルギーコスト削減予測額、650…エネルギーコスト予測額と快適性指標の関係を示すグラフ、651…エネルギーコスト予測額と快適性指標の対応曲線、652…運用計画の設定点、653…快適性下限を遵守して実現可能な領域、654…エネルギーコスト上限額を示す直線、655…エネルギーコスト上限額に対応する不快性指標値を示す補助線、
657…不快性上限を示す直線、658…快適性下限に対応するエネルギーコスト予測額を示す補助線、660…エネルギーコスト上限額入力部、665…入力されたエネルギーコスト上限額に対応する快適性指標値、670…快適性下限入力部、675…入力された快適性下限に対応するエネルギーコスト予測額、680…無駄削減効果を示す領域、690…設備運用計画案のエネルギーコスト予測額と快適性指標、1000…設定温度の決定方法に関する説明用グラフ、1010…標準的な設定温度、1020…快適性下限に対応する設定温度、1030…標準時と快適性下限の設定温度差、1040…空調開始時刻、
1045…空調終了時刻、1050…空調設定温度グラフ、1060…空調設定温度スケジュール案、1100…制御内容通知画面、1110…直接制御項目表、1120…間接制御項目表、1125…間接制御項目を人に忘れず実行させるための注意書き、1130…制御項目の具体的内容を表示するボタン、1170…間接制御項目チェックリスト、
1175…間接制御項目チェックボックス、1200…エネルギーコスト月間積算額グラフ、1210…標準的な設備運用をした場合の予測額を示すグラフ曲線、1220…設備運用の実績額を示すグラフ曲線、1225…設備運用を続けた場合の予測額を示すグラフ曲線、1230…運用設定達成見通し表示、1240…快適性指標制御表示、1245…コスト指標制御期間表示、1247…コスト指標制御期間表示(予定)、1250…日ごとの設備運用結果を示すグラフ、1260…標準運用時のエネルギーコスト予想額、1270…制御対象機器の設備運用下でのエネルギーコスト実績額、1275…非制御対象機器のエネルギーコスト実績額、1280…制御対象機器の設備運用下でのエネルギーコスト予測額、1285…非制御対象機器のエネルギーコスト予測額、1300…日ごとの設備運用結果を示すグラフ、1310…無駄削減によるエネルギーコスト削減実績額、1315…快適性低減によるエネルギーコスト削減実績額、1320…各日の快適性指標値、1325…快適性低減のみで設備運用した場合の快適性指標予測値、1330…快適性下限のサービス利用者指定値、1500…主観申告値散布図、1510…快適性指標算出上有効な湿度領域、1520…ある温度に代表される温度領域、1530…快適性指標値の出現確率分布、1600…ある区域の快適性指標値分布図、1650…ある区域の快適性指標平均値分布図、1690…快適性指標値近似直線、1700…制御対象建物運用実績表示部、1730…制御対象建物基本データ表示部、1750…制御対象建物検索条件入力部、
1770…制御対象建物検索結果表示部、1780…近似制御対象建物リスト、1803…BAサーバ用ファイアウォール、1836…PC稼動情報収集サーバ。

Claims (14)

  1. 対象設備に属する機器の運用実績を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段が記憶した機器の運用実績に基づいて前記機器の無駄なエネルギー消費を算出する算出手段と、
    前記算出手段が算出した無駄なエネルギー消費に基づいて前記対象設備に属する機器の運用計画を作成する運用計画作成手段とを備えるエネルギー管理装置。
  2. 請求項1において、前記算出手段が算出した無駄なエネルギー消費のレベルを判別する判別手段を備え、前記運用計画作成手段は前記判別手段が判別した無駄なエネルギー消費のレベルに基づいて運用計画を作成することを特徴とするエネルギー管理装置。
  3. 請求項1において、前記運用計画作成手段は前記対象設備の各区域及び時間帯毎の所定の重要度に基づいて運用計画を作成することを特徴とするエネルギー管理装置。
  4. 請求項1において、対象設備に属する情報機器の稼動情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段が受信した情報機器の稼動情報に基づいて前記対象設備に属する機器の運用実績を推定する推定手段とを備え、
    前記無駄なエネルギーを算出する算出手段が前記推定手段により推定された対象設備に無駄なエネルギーを算出することを特徴とするエネルギー管理装置。
  5. 請求項1において、前記運用計画作成手段が作成した運用計画により機器を運用した場合の対象設備のエネルギー消費量を算出する算出手段と、
    前記算出手段が算出したエネルギー消費量を表示する表示手段とを備えることを特徴とするエネルギー管理装置。
  6. ユーザーから入力された対象設備に関する所定の期間の快適性指標の下限値または不快指標の上限値を受信する受信手段と、
    前記受信手段が受信した快適性指標の下限値または不快指標の上限値を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段が記憶した快適性指標の下限値または不快指標の上限値に基づいて前記対象設備に属する機器の運用計画を作成する運用計画作成手段とを備えるエネルギー管理装置。
  7. 請求項6において、ユーザーから入力された対象設備に関するエネルギーコストの上限値を受信する受信手段と、
    前記受信手段が受信したエネルギーコストの上限値を記憶した記憶手段とを備え、
    前記運用計画作成手段は前記記憶手段が記憶したエネルギーコストの上限値に基づいて前記対象設備に属する機器の運用計画を作成することを特徴とするエネルギー作成管理装置。
  8. 請求項6において、ユーザーから入力された対象設備に関する温暖化ガス排出量の上限値を受信する受信手段と、
    前記受信手段が受信した温暖化ガス排出量の上限値を記憶する記憶手段と、
    前記運用計画作成手段は前記記憶手段が記憶した温暖化ガス排出量の上限値に基づいて運用計画を作成することを特徴とするエネルギー管理装置。
  9. 請求項6において、複数の運用計画候補を作成する運用計画候補作成手段と、
    前記運用計画候補作成手段が作成した複数の運用計画候補に関する快適性指標の下限値または不快指標の上限値を算出する算出手段とを備え、
    前記運用計画作成手段は複数の前記運用計画作成候補から前記運用計画算出手段が作成した快適性指標の下限値または不快指標の上限値を満足する運用計画を選択することにより運用計画を作成することを特徴とするエネルギー管理装置。
  10. コンピューターに対象設備に属する機器の運用実績を記憶手段に記憶する記憶手順と、 前記記憶手順で記憶した機器の運用実績に基づいて前記機器の無駄なエネルギー消費を算出する算出手順と、
    前記算出手段が算出した無駄なエネルギー消費に基づいて前記対象設備に属する機器の運用計画を作成する運用計画作成手順を実行させるためのエネルギー管理プログラム。
  11. 対象設備に属する機器の運用実績を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段が記憶した機器の運用実績に基づいて前記機器の無駄なエネルギー消費を算出する算出手段と、
    前記算出手段が算出した無駄なエネルギー消費に基づいて前記対象設備に属する機器の運用計画を作成する運用計画作成手段と、
    前記対象設備の在室率又は在室人数を検知する在室検知手段と、
    前記在室検知手段が検知した前記対象設備の在室率又は在室人数を受信する受信手段と、
    前記受信手段が受信した前記対象設備の在室率又は在室人数に基づいて前記対象設備に属する機器の運用実績を推定する推定手段とを備え、
    前記無駄なエネルギーを算出する算出手段が前記推定手段により推定された対象設備に無駄なエネルギーを算出することを特徴とするエネルギー管理装置。
  12. 請求項11において、前記在室検知手段は無線ネットワーク端末により対象設備の在室率又は在室人数を検知することを特徴とするエネルギー管理装置。
  13. 請求項12において、前記無線ネットワーク端末は在室者が携帯する携帯端末であることを特徴とするエネルギー管理装置。
  14. 請求項12において前記無線ネットワーク端末は人感センサであることを特徴とするエネルギー管理装置。

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