JPWO2016088353A1 - 環境制御装置および環境制御システム - Google Patents

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Abstract

複数のサブエリアを有するエリアの環境を調整する複数の環境機器を制御する環境制御装置であって、複数のサブエリア各々の環境を示す環境情報と、サブエリア各々の環境の制限を示すサブエリア制約と、を取得する取得部と、環境情報とサブエリア制約とに基づいて、複数のサブエリアのなかから環境を変化させる対象サブエリアを選択し、対象サブエリアの環境の目標値とを決定する目標値計算部と、対象サブエリアの目標値を満たす環境機器の制御によって、複数のサブエリアのうち対象サブエリアとは異なる他のサブエリアが受ける環境の変化が、当該他のサブエリアのサブエリア制約を満たすか判断する影響計算部と、を有する。

Description

本発明は、環境制御装置および環境制御システムに関する。
近年、住宅のエネルギ消費の低減を図る技術であるHEMS(Home Energy Management System)が注目されている。とくに、単に省エネルギを図るのみではなく快適性を保つように機器を制御することが求められている。快適性を客観的に評価する快適性指標の1つにPMV(Predicted Mean Vote:予測平均申告)がある。特許文献1では、機器の状態を変更した後において利用者の価値観に基づく効果が最大になるように省エネルギと快適性を両立させる制御を行う。
一般的にビルのオフィスフロア、工場内の作業場、学校や大学キャンパスの教室などは1つの室内で、複数の労働者や学生などがそれぞれ異なる行動をとることが多い。従って、個々の人間の特性や行動によって快適と感じる環境は異なる。このため、特定の人間の行動や特性に合わせた環境機器の制御が、他の人間にとって快適と感じない環境である場合がある。そこで特許文献2では、エリア内における各人の在/不在及び業務状況をモニタリングし、存在する人間の業務状況に応じた制御を行うことで、各人の業務に適応した快適性を向上させる。
特許文献3では、制御対象領域である室内を、複数のLED(Light Emitting Diode)照明の各々に対応するエリアに区分し、エリアごとに従業員の在/不在を判断する。滞在エリアについては従業員の姿勢に応じて目標照度を決定し、非滞在エリアは直近の滞在エリアからの距離に応じて定められた照度を目標照度とする。
特許第5491891号公報 特許第5514507号公報 特開2014−89841号公報
オフィスフロアや工場等では1つの室内に複数の環境機器を配置するため、環境機器同士の制御結果が互いに干渉し合うことがある。特許文献3では制御対象である室内が目標照度分布となるように複数のLED照明の発光強度を制御する。しかし、特許文献3では個々の従業員の姿勢に応じてエリアの照度を制御することはできるが、特定のエリアを目的の照度とする制御が他のエリアの照度に与える影響は考慮されていなかった。このため、個々の従業員の姿勢に応じて各エリアの照度を決定しても、機器間の干渉により実際には目的の照度が得られない可能性がある。
本発明の目的の一つは、特定のサブエリアを目的の環境とする制御を行った場合の他のサブエリアの環境に与える影響を考慮した環境機器の制御を行う仕組みを提供することにある。
本発明の環境制御装置は、
複数のサブエリアを有するエリアの環境を調整する複数の環境機器を制御する環境制御装置であって、
複数のサブエリア各々の環境を示す環境情報と、サブエリア各々の環境の制限を示すサブエリア制約と、を取得する取得部と、
環境情報とサブエリア制約とに基づいて、複数のサブエリアのなかから環境を変化させる対象サブエリアを選択し、対象サブエリアの環境の目標値とを決定する目標値計算部と、
対象サブエリアの目標値を満たす環境機器の制御によって、複数のサブエリアのうち対象サブエリアとは異なる他のサブエリアが受ける環境の変化が、当該他のサブエリアのサブエリア制約を満たすか判断する影響計算部と、を有する。
本発明の環境制御システムは、
複数のサブエリアを有するエリアの環境を調整する環境機器と、
サブエリアの環境情報を検出する環境情報検出部と、
環境機器と環境情報検出部と活動情報検出部と通信する制御装置と、を有し、
制御装置は、
複数のサブエリア各々の環境を示す環境情報と、サブエリア各々の環境の制限を示すサブエリア制約と、を取得する取得部と、
環境情報とサブエリア制約とに基づいて、複数のサブエリアのなかから環境を変化させる対象サブエリアを選択し、対象サブエリアの環境の目標値とを決定する目標値計算部と、
対象サブエリアの目標値を満たす環境機器の制御によって、複数のサブエリアのうち対象サブエリアとは異なる他のサブエリアが受ける環境の変化が、当該他のサブエリアの前記サブエリア制約を満たすか判断する影響計算部と、を有する。
本発明によれば、特定のサブエリアを目的の環境とする制御を行った場合の他のサブエリアの環境に与える影響を考慮した環境機器の制御を行うことができる。
本実施形態における環境制御システムの構成の一例を示す図である。 本実施形態における主観環境情報の入力ユーザーインターフェイスの一例を示す図である。 本実施形態における主観環境情報の入力ユーザーインターフェイスの一例を示す図である。 本実施形態における環境制御装置の機能ブロックの一例を示す図である。 本実施形態における環境制御機器の動作フローの一例を示す図である。 本実施形態における制御および環境の変化の具体例を示す図である。 本実施形態における制御および環境の変化の具体例を示す図である。 本実施形態における制御および環境の変化の具体例を示す図である。 本実施形態における環境制御機器の動作フローの一例を示す図である。 本実施形態における制御および環境の変化の具体例を示す図である。 本実施形態における制御および環境の変化の具体例を示す図である。 本実施形態における制御および環境の変化の具体例を示す図である。 本実施形態における制御および環境の変化の具体例を示す図である。 本実施形態における制御および環境の変化の具体例を示す図である。 本実施形態における制御および環境の変化の具体例を示す図である。 本実施形態における制御および環境の変化の具体例を示す図である。 本実施形態における環境制御装置の機能ブロックの一例を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態に係る環境制御システムについて図面に従って詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
図1に本実施形態における環境制御システムの一例を示す。本実施形態における環境制御システムは、複数のサブエリアを有するエリア200の環境を調整する環境機器20と、電力情報検出部21と、環境情報検出部22と、活動情報検出部23と、制御装置(環境制御装置)100と、を有する。環境機器20、電力情報検出部21、環境情報検出部22及び活動情報検出部23と、制御装置100とは互いにネットワークを介して接続され、データの送受信が可能である。なお、図面中の矢印の向きは、一例を示すものであり、ブロック間の信号の向きを限定するものではない。
環境機器20は、互いに影響する複数のサブエリアを有するエリア200の環境を調整する。エリアの環境とは、エリアの温度、湿度、照度、風量、風向き、音、臭いなどを示す。環境機器20としては、例えば空調機器、照明機器、空気清浄器、ブラインドなどがある。
エリア200は複数の人間が種々の業務、作業、学習等(以下、単に業務と示す)を行う部屋または空間を示す。また、エリア200は複数のサブエリアを有する。エリア200の具体例としてオフィスビル、学校校舎や、商業施設、工場など少なくとも1の建物がある。1つの部屋を複数に区画したそれぞれを1つのサブエリアとしてもよい。また、部屋ごと、フロアごとを1つのサブエリアとしてもよい。1つの室内を複数のサブエリアに区切る場合、その区切り方は特に限定されない。例えば、1つの部屋を等間隔で区切ってもよいし、送風口や照明からの距離で区切ってもよい。または、場所の用途に応じて区切ってもよい。例えば、会議スペース、執務スペース、応接スペース、休憩スペース等で区切った各スペースを1つのサブエリアとしてもよい。
複数のサブエリアが互いに影響するとは、1つのサブエリアに対する環境機器20の制御が他のサブエリアの環境の変化に影響を与えることを意味する。例えば、1つの室内の異なる場所、消費電力の制限を共有する複数のフロアなどが、互いに影響するサブエリアである。
電力情報検出部21は、エリア200で消費する電力を示す電力情報を検出する。エリア200内で消費する電力は、環境機器20を含む負荷が消費する電力であってもよいし、環境機器20を含む負荷へ供給される電力であってもよい。電力情報検出部21として、電力メータ、HEMS(Home Management System)、電力センサ等を用いることができる。電力情報検出部21は検出した電力情報を、ネットワークを介して制御装置100へ送信する。
電力情報検出部21が電力情報を取得する方法は特に限定されない。例えば、負荷やコンセントごとに電力センサを設置し、個々のセンサが取得した消費電力を電力情報としてもよい。負荷ごとの消費電力を電力情報として取得することで、負荷の稼働状況を検出することができる。または、分電盤や電力メータからエリア200の消費電力を取得し、電力情報としてもよい。
環境情報検出部22は、サブエリアの環境を示す情報として客観環境情報と主観環境情報を取得する。客観環境情報とは、センサで検出可能なサブエリアの環境情報を示す。客観環境情報としては、例えば温度、湿度、風向き、風量や、光の照度、色調、採光(直接光、間接光)などの量、音の音量や周波数、臭いなどがある。客観環境情報を検出する環境情報検出部として、例えば温度センサ、湿度センサ、人感センサ、音センサなどを用いることができる。これらのセンサを複数配置することにより、サブエリアごとの客観環境情報を検出することができる。なお、1つのセンサが1つのサブエリアの環境情報を取得してもよいし、1つのセンサが複数のサブエリアの環境情報を取得してもよい。または、1つのサブエリアに複数のセンサを配置してもよい。または、エリアの管理者や使用者が任意の入力機器を用いて温度計や湿度計に表示された客観環境情報を入力してもよい。
主観環境情報は、サブエリアの使用者の環境に対する評価を示す。主観環境情報はサブエリアの使用者またはサブエリアの使用者の行動や状況によって変化する情報である。主観環境情報は、例えば快適か不快かを示す評価である。その他の例として、温度や湿度に対する暑い、寒い、音に対する煩い、静か、光に対する明るい、暗い、臭い等の評価があってもよい。
環境情報検出部22が主観環境情報を検出する方法は特に限定されない。例えばアンケートや入力装置を用いて、エリアの使用者や利用者から主観環境情報を取得してもよい。図2に主観環境情報を取得する端末の表示の一例を示す。エリアの使用者が端末に評価を入力することで、主観環境情報を取得することができる。図3に示す一例のように入力画面に表示する質問内容や選択肢によって、取得する主観環境情報の種類や粒度を変化させることができる。または、人感センサやカメラ等を用いて主観環境情報を検出してもよい。例えば、サブエリアの使用者が団扇をあおぐ動作や上着を脱ぐ動作を、暑いという主観環境情報として検出してもよい。または、環境情報検出部22が検出した客観環境情報に基づいて算出した温熱指数を主観環境情報として検出してもよい。温熱指数としては、修正有効温度(Corrected Effective Temperature: CET)、新有効温度(New Effective Temperature: ET*)、標準新有効温度(Standard New Effective Temperature: SET*)、予測平均温冷感(Predicted Mean Vote: PMV)などがある。検出する客観環境情報に応じて上記指標を適宜選択することができる。
環境情報検出部22は検出した客観環境情報及び主観環境情報と、環境情報を検出した位置を一意に特定する位置情報と紐付けて制御装置100へ送信する。位置情報は、環境情報を検出したサブエリアを一意に特定する情報であってもよい。または環境情報を取得したセンサ等の環境情報検出部22を一意に特定する情報であってもよい。
活動情報検出部23は、サブエリア各々の使用者の活動内容を示す活動情報を取得する。サブエリアの利用者の活動内容とは、エリアの人の在、不在、サブエリア内にいる人数、エリア利用者の姿勢(起立、着席、身振りの大きさなど)などである。または、エリア利用者の作業内容や行動、スケジュールなどを用いてもよい。
活動情報検出部23としては、人感センサや監視カメラ等を使用することができる。また、サブエリアの利用者が作業内容や行動を、エリア内に配置した入力装置等を用いて入力してもよい。活動情報検出部23は検出した活動情報と、活動情報を検出したサブエリアを一意に特定するサブエリア識別子とを紐付けて制御装置100へ送信する。
制御装置100は、取得した情報に基づいて、環境機器20の制御を指示する。図4に制御装置100の機能ブロック図の一例を示す。本実施形態における制御装置100は、取得部50、計算部60及び制御指示部70を有する。計算部60は、目標値計算部61と、操作計算部62と、影響計算部63とを有する。
取得部50は環境情報検出部22から客観環境情報及び主観環境情報を取得し、活動情報検出部23から活動情報を取得する。また取得部50は、サブエリア各々の環境の制限を示すサブエリア制約を取得する。さらに取得部50は、エリアの消費電力を示す電力情報や複数のサブエリアを有するエリア200の環境の制限を示すエリア制約を取得してもよい。取得部50は取得した情報を計算部60へ送信する。さらに取得した情報は、記憶部(不図示)へ送信されてもよい。
サブエリア制約は、サブエリアそれぞれの環境の制限を示す。言い換えると、サブエリア制約は各サブエリアの環境として許容する範囲を示す。例えば、サブエリア制約はサブエリアについて客観環境情報が示す温度や照度や風量等の範囲を定義してもよいし、主観環境情報が示す環境の評価の分布や数の範囲を定義してもよい。または、活動情報が示す活動に応じた環境の範囲や活動に応じた環境の評価の範囲を定義したものであってもよい。またはこれらを複数組み合わせたものであってもよいし、環境情報や主観環境情報に基づく指標の範囲で定義してもよい。これらのサブエリア制約を決定する方法は特に限定されない。
例えば、サブエリアの使用者の快適性を維持するサブエリア制約を決定してもよい。この場合、例えばPPD(Predicted percent of dissatisfied:予測不快者率)の閾値をサブエリア制約として設けてもよい。PPDは温度や湿度、代謝量や着衣量、風量などから計算する指標であり、客観環境情報が示す数値からPPD値を計算し、閾値を上回る(不快者が多い)場合には、それを下げるような制御を行ってもよい。例えば、空調の設定気温の上下や風量の調節などである。さらに、部屋や季節ごとにPPDの閾値の値を変化させてもよい。これは、個人でデスクワークを行うサブエリアと、活発に立って議論をするようなサブエリアでは代謝量が異なる場合があり、夏と冬では着衣量が異なるためである。
または、サブエリアにおける生産性を一定に保つようにサブエリア制約を生成してもよい。活動情報検出部23が取得した活動情報から、サブエリア内の活動量の閾値を設定してもよい。過去の活動量データが存在する場合には、目標とする活動量を設定し、例えばその量から何%か活動量が下がった場合は設備の制御を行うなどしてもよい。例えば、作業者がサブエリア内で書類の打ち込み作業を行っている場合、その作業者の快適な状態での単位時間あたりキータイプ量を活動情報として取得し、キータイプ量が10%減少した時点で環境機器の制御を行ってもよい。
そのエリアを運営するオーナーが電気代を一定の金額以下にしたいという場合には、目標とする電気代をサブエリア制約として設定してもよい。例えば、エリア全体で目標とする電気代を決定し、その料金を超えないようにサブエリアを制御してもよい。エリア全体で空調機器が1つの場合には、サブエリアごとに異なる設定を適用した場合に全体で電気代がいくらになるかを計算すればよい。サブエリアごとに空調機器がついている場合には、空調機器ごとに電気代を計算し、それを合算すればよい。
取得部50は、サブエリア制約と対応するサブエリアの識別子とを紐付けたサブエリア制約を取得してもよい。エリア制約は、複数のサブエリアを有するエリア200の環境の制限を示す。例えば、エリア200の消費電力の上限値や下限値であってもよい。または、エリア200内の複数の環境機器20の稼働率や運転台数の上限値や下限値であってもよい。または、エリア200の温度や湿度などの客観環境の平均値や、主観環境情報が示す使用者の環境に対する評価の数等であってもよい。例えば、評価の数とは、サブエリアの使用者が環境に対して快適か不快かを評価した評価数を示す。
取得部50がサブエリア制約およびエリア制約を取得する方法は特に限定されない。例えば、取得部50はネットワークを介して外部のコンピュータやサーバ等が保持するサブエリア制約やエリア制約を取得してもよい。または、エリアの管理者や利用者が送信したサブエリア制約やエリア制約を受信してもよい。
目標値計算部61は、取得部50から主観環境情報と、客観環境情報と、活動情報と、サブエリア制約と、を取得する。目標値計算部61は取得した環境情報とサブエリア制約とを比較し、取得した環境情報がサブエリア制約を満たすか否かを判断する。目標値計算部61は、主観環境情報が示すサブエリア使用者の環境に対する評価が、許容できる範囲であるか否かを判断する。例えば目標値計算部61は、「快適」の評価の数の下限値を示すサブエリア制約を取得したとする。目標値計算部61は、主観環境情報が含む「快適」の評価がサブエリア制約が示す下限値以上である場合に、サブエリア制約を満たすと判断する。
または、目標値計算部61は、活動の種類と、各活動を行う場合のサブエリア内の温度の範囲とを紐付けたサブエリア制約を取得したとする。この場合、目標値計算部61は取得した活動情報が示すサブエリアの使用者の行動と客観環境情報が示すサブエリアの温度とが、対応するサブエリア制約を満たすか否かを判断する。
その他の例として、目標値計算部61は取得した主観環境情報と客観環境情報と活動情報のうち少なくとも1つを用いた指標を計算してもよい。目標値計算部61は計算した指標がサブエリア制約を満たすか否かを判断してもよい。例えば活動情報に基づいて、サブエリアで行う業務の内容、質、量などを評価する業務効率指標を求めてもよい。業務効率指標は、サブエリア使用者の業務目標の達成に大きく寄与する活動を基に決定する。その活動内容と業務効率指標は固定であってもよいし、サブエリア使用者の所属や役割、活動のフェーズによって異なるものであってもよい。目標値計算部61は計算した業務効率指標がサブエリア制約が示す業務効率指標の範囲内か否かを判断してもよい。主観環境情報と客観環境情報と活動情報のうち少なくとも1つを用いた指標を計算することにより、複数の情報に基づく目標値を一義的に判断することができる。
目標値計算部61は、サブエリア制約を満たさないサブエリアについて、サブエリア制約を満たす環境の目標値を決定する。例えば、「サブエリア使用者の過半数が快適と評価する」ことを示すサブエリア制約を有するサブエリアについて、「暑い」という評価が半数を占める主観環境情報を取得したとする。この場合、サブエリア使用者の過半数が快適と評価するような温度を目標値として求める。
操作計算部62は制御対象のサブエリアの環境を目標値を等しくするために必要な環境機器20とその環境機器20の操作を求める。ここで、サブエリアの環境を目標値を等しくすることは、サブエリアの環境を目標値に近づけることを含み得る。例えば、目標値計算部61から温度に対する目標値を取得した場合には、操作対象の環境機器20として空調設備を選択する。一方、目標値計算部61から照度に対する目標値を取得した場合には、操作対象の環境機器20として照明やブラインド等を選択する。操作計算部62は、選択した環境機器20の操作を決定する。操作計算部62は、操作対象のエリアの客観環境が目標値となるような環境機器20のオン、オフや運転モード、設定値などの操作を決定する。操作計算部62は、決定した操作を影響計算部63へ送信する。
影響計算部63は、操作計算部62が求めた操作で環境機器20を操作した場合の、他のサブエリアの環境の変化を求める。影響計算部63は、操作計算部62から取得した操作と、他のサブエリアの環境情報とに基づいて環境機器20を操作した場合の他のサブエリアの環境の変化を求める。
環境の変化とは、センサで検出可能な温度、湿度、風向き、風量、照明、音量、インテリア、臭いなど客観的な環境の変化や、人間の主観的な環境に対する主観的な反応や評価を示す主観的な環境の変化を示す。環境の変化には、環境の変化の方向と量とを含む。例えば、空調設備が操作対象の環境機器20である場合、温度が何度上がるのか、何度下がるのかを求める。主観的な環境の変化の場合にはサブエリアの使用者の環境に対する評価が改善されるのか、悪化するのかを予測してもよい。その他の例として、客観的な環境の変化や主観的な環境の変化に基づいて快適性や生産効率を示す指標の変化を計算してもよい。また、エリア制約としてエリアの消費エネルギ量の上限値を示す制約を取得した場合には、目標値に達するように環境機器20の操作を行った場合のエリアの消費エネルギ量の変化を計算してもよい。客観的な環境の変化から、サブエリアの使用者の環境に対する評価を予測する方法は特に限定されない。例えば、過去に取得したサブエリア使用者の要求や環境に対する評価を参照し、環境機器20の操作後の環境に対する評価を予測してもよい。または使用者が過去に「快適」と評価した客観環境の幅を記録しておき、環境機器20の操作により使用者のいるサブエリアがその範囲内であれば環境に対する評価が改善されたと判断してもよい。
なお、影響計算部63は操作対象のサブエリアとは異なる他のサブエリア全てについて環境の変化を求めてもよいし、操作計算部62が求めた操作対象の環境機器20及び操作に応じて環境の変化を計算する他のサブエリアを選択してもよい。影響計算部63は、操作対象のサブエリアや操作対象の環境機器20からの距離や位置関係に応じて他のサブエリアを選択することができる。例えば、複数の吹き出し口を有する空調機器が操作対象の環境機器20であり、各吹き出し口からの風量に相関があるとする。この場合、各吹き出し口からの距離が一定以内のサブエリアを、環境の変化を計算する他のサブエリアとしてもよい。または操作対象のサブエリアと隣り合うサブエリアを、環境の変化を計算する他のサブエリアとしてもよい。
影響計算部63は、取得部50から他のサブエリアのサブエリア制約を取得し、予測した他のサブエリアの環境の変化が対応するサブエリア制約の範囲内であるか否かを判断する。他のサブエリアの環境の変化がサブエリア制約の範囲内である場合、影響計算部63は操作計算部62から取得した環境機器20の操作を制御指示部70へ送信する。一方、他のサブエリアの環境の変化が他のサブエリア制約の範囲外である場合、影響計算部62は操作計算部62へ操作の再計算を指示する。影響計算部63は、再計算の指示と共にサブエリア制約を満たさない他のサブエリアを示すエリア識別子を操作計算部62へ送信してもよい。さらにエリア制約を有する場合には、環境機器20の操作がエリア制約を満たすか否かを判断する。例えば影響計算部63は操作後のエリアの消費エネルギがエリア制約を満たすか判断してもよい。または、複数のサブエリアを有するエリア全体の環境や指標がエリア制約を満たすか判断してもよい。エリア制約を満たさない場合には、エリア制約を満たすように目標値や操作を再計算してもよい。または、操作対象のサブエリアの数を変更してもよい。
制御指示部70は、操作対象の環境機器20に対する操作の指示を出力する。制御指示部70がネットワークを介して環境機器20と接続し、環境機器20へ直接制御信号を送信してもよい。または、制御指示部70はサーバやエリアの管理者や使用者が有する端末へ制御信号を送信してもよい。エリアの管理者や使用者は、取得した制御信号に基づいて環境機器20を制御してもよいし、制御信号を受信した端末が環境機器20へ制御信号を送信してもよい。
図5は、本実施形態における制御装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS101では、取得部50はサブエリア各々についてセンサで検出可能な環境情報を示す客観環境情報と、サブエリアの使用者の環境に対する評価を示す主観環境情報とを取得する。取得部50は取得した客観環境情報と主観環境情報を計算部60へ送信する。
ステップS102では、取得部50はサブエリア各々における利用者の活動内容を示す活動情報を取得する。取得部50は取得した活動情報を計算部60へ送信する。
ステップS103では、取得部50はサブエリア各々の環境の制限を示すサブエリア制約を取得する。取得部50がサブエリア制約を取得する方法は特に限定されない。たとえば、記憶部(不図示)がサブエリア各々を特定する識別子と対応するサブエリア制約とを紐付けるテーブルを保持し、取得部50はテーブルを参照してサブエリアごとのサブエリア制約を取得してもよい。または、取得部50は取得した活動情報やサブエリアの使用者を示す使用者識別子に基づいてサブエリア制約を生成してもよい。取得部50は取得したサブエリア制約を計算部60へ送信する。
ステップS104では、目標値計算部61は取得した環境情報がサブエリア制約を満たすか判断する。取得したサブエリア各々の環境情報が、当該サブエリアのサブエリア制約を満たす場合、制御装置100での動作を終了する。
一方、取得したサブエリア各々の環境情報がサブエリア制約を満たさない場合、ステップS105へ進む。ステップS105では、目標値計算部61はサブエリア制約を満たさないサブエリアについて、サブエリア制約を満たすために達成することが必要な環境の目標値を計算する。目標値計算部61は求めた目標値を操作量計算部62へ送信する。
ステップS106では、操作計算部62は目標値計算部61から操作対象のサブエリアと当該サブエリアの目標値を取得する。操作計算部62は取得した目標値に基づいて、操作対象の環境機器20とその操作とを決定する。操作計算部61は操作対象の環境機器20とその操作を影響計算部63へ送信する。
ステップS107では、影響計算部63は、操作計算部62から取得した操作で運転した場合の、他のサブエリアの環境の変化を計算する。他のサブエリアの環境の変化は、環境機器20を制御した場合の温度や照度や音などの客観的な環境の変化であってもよいし、客観的な環境の変化から他のサブエリアの使用者の環境に対する評価の変化を示す主観環境情報の変化を計算してもよい。例えば他のサブエリアの温度が1℃上昇した場合に「快適」から「暑い」へ評価が変わる人数を計算してもよい。
客観的な環境の変化を計算する方法は特に限定されない。例えば、分布系流動解析手法を用いてサブエリアの温度や気流等の分布を求めてもよい。分布系流動解析手法とは、CFD(Computational Fluid Dynamics:数値流体力学)を基本として、境界条件から空間の温度や気流の分布を数値計算によって求める技術である。または、エリア200に配置した照明の照度寄与率に基づいて各サブエリアの照度の変化を計算してもよい。照度寄与率を求める方法は、例えば特開2014−89841号公報に記載の方法を用いることができる。その他にもエリア200内の各サブエリアの客観的な環境の分布を公知の方法を用いて算出し、算出結果に基づいて客観的な環境の変化を求めてもよい。
使用者の環境に対する評価の変化を計算する方法は特に限定されない。例えば、影響計算部63は過去の客観環境情報と主観環境情報とを対応づけたテーブルを保持してもよい。影響計算部63は、テーブルを参照し計算した客観環境に対応する主観環境を、操作後の主観環境情報としてもよい。または、影響計算部63が予測した客観的な環境の変化に基づいて主観的な環境の変化を予測してもよい。例えば、温度と湿度を用いて新有効温度ET*を算出してもよい。ET*には、様々な条件での実験で定義された快適閾があり、ET* の値が快適閾の範囲外であれば不快であると推定することができる。なお、環境に対する評価を計算する方法はその他公知の方法を用いてもよい。
ステップS108では、影響計算部63は、計算した他のサブエリアの環境の変化が、当該他のサブエリアのサブエリア制約を満たすか否かを判断する。影響計算部63は、求めた主観環境が、サブエリア制約が示す主観環境を満たすか否かを判断する。または、影響計算部63は、変化後の他のサブエリアの客観的な環境が、当該他のサブエリアの活動情報が示す活動を行うために許容できる客観環境の範囲内かどうかを判断する。
他のサブエリアの環境の変化が他のサブエリア制約を満たさない場合、影響計算部63は目標値計算部61及び操作計算部62へ操作を変更するよう指示する。変更指示を受けた目標値計算部61が目標値を変更してもよい。または、目標値は変更せずに操作計算部62が環境機器20の操作や操作対象の環境機器20を変更してもよい。他のサブエリアの環境の変化が他のサブエリアの制約を満たす場合、影響計算部63は制御指示部70へ操作対象の環境機器20とその操作を示す情報を送信する。
ステップS109では、制御指示部70は影響計算部63から取得した操作で運転するよう操作対象の環境機器20に指示する。制御指示部70が操作対象の環境機器20に操作を示す指示信号を送信し、環境機器20は指示信号に従って運転してもよい。または、制御指示部70はサブエリアやエリアの使用者や管理者が所持するコンピュータや出力装置へ操作対象の環境機器20と操作を示す情報を送信してもよい。サブエリアやエリアの使用者や管理者は取得した情報に基づいて環境機器20を操作することができる。
なお、上記一例では取得部50が取得したサブエリアの環境情報がサブエリア制約を満たすか判断したがこれに限定されるものではない。例えば、環境情報及び活動情報のうち少なくとも一方に基づく指標を計算し、計算した指標がサブエリア制約を満たすか判断してもよい。計算する指標として、例えばサブエリアで実施する業務の生産効率を評価する生産性指標を定義してもよい。以下に生産性指標の一例を示す。生産性指標は、客観環境指標、主観環境指標、業務効率指標の指標計算値の関数として示すことができる。
Figure 2016088353
客観環境指標値、主観環境指標値、業務効率指標値は客観環境情報、主観環境情報、活動情報をそれぞれ数値化して算出することができる。客観環境指標は例えば温度や湿度、風向き、風量等の関数から求めてもよい。主観環境指標は、サブエリアの環境に対する評価からパラメータを決定し数値化する。例えばサブエリア使用者の入力量をそのまま用いてもよいし、入力量からパラメータを計算し用いてもよい。例えば温度に対する評価として`「暑い」、「寒い」、「快適」という評価をそれぞれ数値化する方法が、使用者の評価をそのまま用いる方法である。または、使用者が評価した時間や、評価を入力した回数等主観環境情報の副次的な情報もしくはメタ情報をパラメータとしてもよい。
業務効率は、サブエリアの使用者が行う業務や作業の内容、質、量などを加味する。業務効率は活動情報が示すサブエリア各々の使用者の活動内容を基に計算することができる。例えば、活動情報としてサブエリア使用者の業務内容と姿勢を取得してもよい。例えば、業務内容として書類作成を取得した場合、着席している時間を業務効率としてもよい。業務効率は、部門、職種や役職、業務のフェーズによって適宜変更することができる。業務効率は予め定めた業務効率算定基準に基づいて、その基準に対する測定量を数値化することができる。業務効率は例えば、所定の時間内に作成した文章量で計測してもよいし、パソコンのキータイプの量で計測してもよいし、工場で組み立てた製品の数や不良品の数で計測してもよい。
生産性指標に関する関数形は例えば、指標要素の線形結合であってもよいし、関数の関数であってもよい。ここでは、指標要素に重みづけをした線形関数の一例を示す。
Figure 2016088353
式(2)の各指標値とは、それぞれ客観環境指標値、主観環境指標値、業務効率指標値であり、それぞれの指標に対して指標重みづけした線形結合関数である。指標重みは、生産性指標を評価する際の指標要素の重要度に応じて算出するとよい。指標重みは、活動情報が示す作業・業務内容や作業環境に対する重要度に応じて、対応する指標要素への重みを決定するとよい。式(2)を用いて求めた生産性指標によって、サブエリア制約が示す生産性を維持できているか判断することができる。
以上、本実施形態によれば他のサブエリアの環境の変化が対応するサブエリア制約を満たす場合に、操作対象のサブエリアの環境を変化させるための制御を実行することができる。このような本実施形態によれば制御対象の環境機器20の操作が、制御対象以外のサブエリアの環境に与える影響を考慮して操作を決定するので、制御対象のサブエリアの環境が変化しても他のサブエリアの環境を対応するサブエリア制約の範囲内で維持することができる。
また、対象サブエリアを目標値とする場合の他のサブエリアの環境の変化を考慮するので、環境の目標値を決定しても複数の環境機器間の干渉により実際には目標通りに環境が維持できない、という不都合を軽減することができる。
〔動作の具体例1〕
次に、具体的な具体例を用いて本発明を実施するための形態の動作を説明する。例として、オフィスの1つのフロアを1つのエリアとする。エリア内には、会議室が複数、ミーティングコーナーが複数、作業デスクが複数あり、それぞれをサブエリアとする。環境機器20としては熱源が1つ、風の吹き出し口が3つある空調を想定する。また、エリア内にはA、B、C、Dのサブエリア使用者がいるとする。
まず、制御装置100は環境情報検出部22から現在の客観環境情報と主観環境情報とを取得する。本具体例では客観環境情報としてサブエリアの温度を取得し、主観環境情報として暑い、快適、寒い、のいずれかの評価をサブエリア使用者ごとに取得したとする。取得した客観環境情報と主観環境情報と、サブエリアと、サブエリア使用者と、を紐付けた情報の一例が、図6A乃至Cに示される。本具体例では、作業者Aが作業デスクに在席し、作業者B、C、Dが会議室にいるとする。
次に、取得部50は作業デスクと会議室各々についてサブエリア制約を取得する。ここでは、作業デスクと会議室は「作業者の半数以上が快適と感じている状態を満たす」ことを示すサブエリア制約を有する。
目標値計算部61は、取得した客観環境情報と主観環境情報とサブエリア制約とに基づいて、各サブエリアがエリア制約を満たすか否かを判断する。作業者Aは「暑い」と感じているため、作業者Aが在席する作業デスクはサブエリア制約を満たさない。そこで目標値計算部61は作業デスクの目標値を決定する。
主観環境情報として「サブエリアの温度を何度にしたい」などの客観環境に対する要望を取得した場合には、取得した主観環境情報が示す客観環境の要望をそのまま目標値として使用してもよい。本具体例では主観環境情報として人間の感じる暑さや寒さを数量的に表した体感温度を示す情報を取得しているため、その主観環境情報を入力したサブエリアに対応する温度センサから客観環境情報として温度データを取りだす。作業者Aは「暑い」と入力しているため、作業者Aのいる作業デスクの温度より一度低い温度を目標値として設定する。
操作計算部62は操作対象の環境機器20を選択し、操作の計算を行う。計算した操作は図6Bのようになったとする。操作計算部62は操作対象の環境機器20として空調を選択し、熱源の設定温度を26℃とし、作業デスクに最も近い吹き出し口1の風量を強とし、会議室に最も近い吹き出し口1の風量を弱とし、無人の他のサブエリアに近い吹き出し口3の風量を中とする。
次に、影響計算部63は各サブエリアの温度と、各サブエリアの環境に対する使用者の評価がそれぞれどのように変化するかを予測する。影響計算部63が予測した計算例を図6Cに示す。観測ポイントの温度が計算できると、次に作業者のいるサブエリアにおいて、環境に対する評価を示す主観環境情報がどのように変化するか予測する。これは、作業者の位置の近くにある環境情報検出部22の値を引用することで行う。本具体例では、影響計算部63はサブエリア識別子と温度と環境の変化とを紐付けた履歴を保持する。影響計算部63は、各サブエリアの操作後の温度から当該サブエリアの環境の評価の変化を予測することができる。影響計算部63が予測した操作後の客観環境情報と主観環境情報の一例を図6Cに示す。
次に、影響計算部63は制御対象のサブエリアとは異なる他のサブエリアが、対応する他のサブエリア制約を満たすか否かを判断する。図6Cの例では、操作対象のサブエリアの使用者である作業者Aの主観環境情報は、「快適」でありサブエリア制約を満たしている。さらに、操作対象のサブエリアではない会議室において、半数以上が「快適」と評価していることから、他のサブエリアである会議室もサブエリア制約を満たしていると判断する。よって、影響計算部63は図6Bに示す操作を制御指示部70へ送信し、制御指示部70は空調の制御を行う。
〔第2の実施形態〕
環境制御を行う場合、消費エネルギ量の制約や環境機器20の配置や出力に制限があり、全てのサブエリアの要望を満たすことが困難な場合がある。従来、このような場合には優先度の低い部分の環境機器20を停止するなどして人が対応しているが、それを自動化することは困難であった。本実施形態は、他のサブエリアの環境への影響とサブエリア間の優先度と、を考慮して環境機器20の操作を決定する。
本実施形態における制御装置100の機能ブロック図の一例は、第1の実施形態と同様に図4で示す。本実施形態における制御装置100は、取得部50と、計算部60と、制御指示部70と、を有する。計算部60は、目標値計算部61と、操作計算部62と、影響計算部63とを有する。以下では第1の実施形態と同様の機能について適宜説明を省略する。
取得部50は、環境情報と、活動情報と、優先度情報と、サブエリア制約と、を取得する。さらに電力情報やエリア制約を取得してもよい。
優先度情報は、サブエリアの環境制御に対する優先度を示す。例えば、優先度として、複数のサブエリアとして複数の小部屋や作業スペースがある場合、顧客対応目的や重要人物の作業スペースを優先する、など特定の場所のサブエリアに対する優先度であってもよいし、「最も議論が盛り上がっている場所」など優先するサブエリアの活動情報を指定する優先度であってもよい。または、「サブエリア使用者の環境に対する評価としてネガティブな評価が多いサブエリアを優先する」など、検出した主観環境情報や、環境情報に基づいて算出した快適度や業務効率の指標の大小を指定する優先度であってもよい。複数のサブエリア各々に異なる優先度を有してもよいし、2以上のサブエリア群ごとに優先度を設定してもよい。
取得部50が優先度情報を取得する方法は特に限定されない。例えば、制御装置100の記憶部(不図示)やサーバ等が優先度情報を予め保持してもよい。取得部50は、記憶部やサーバにアクセスし、優先度情報を取得してもよい。取得部50は、取得した情報を計算部60へ送信する。
目標値計算部61は、取得部50から受信した環境情報と、活動情報と、サブエリア制約とを取得する。目標値計算部61は取得した環境情報とサブエリア制約とを比較し、取得した環境情報がサブエリア制約を満たすか否かを判断する。目標値計算部61は、サブエリア制約を満たさないサブエリアについて、サブエリア制約を満たす環境の目標値を決定する。目標値計算部61は決定した目標値を操作計算部62へ送信する。
操作計算部62は、目標値とするために必要な環境機器20を選択し、その環境機器20の操作を求める。操作計算部62は制御対象のエリアの客観環境情報を目標値とするために必要な環境機器20を決定し、決定した環境機器20の操作を決定する。例えば、目標値計算部61から温度に対する目標値を取得した場合には、操作する環境機器20として空調設備を選択する。一方、目標値計算部61から照度に対する目標値を取得した場合には、操作する環境機器20として照明やブラインド等を選択する。操作計算部62は、選択した環境機器20の操作を決定する。操作計算部62は、操作対象のサブエリアの環境が目標値となるような環境機器20のオン、オフや運転モード、設定値の操作を決定する。操作計算部62は、決定した操作を影響計算部63へ送信する。
影響計算部63は、取得部50から他のサブエリアのサブエリア制約を取得し、予測した他のサブエリアの環境の変化が対応するサブエリア制約の範囲内であるか否かを判断する。他のサブエリアの環境の変化がサブエリア制約の範囲内である場合、影響計算部63は操作計算部62から取得した環境機器20の操作を制御指示部70へ送信する。さらにエリア制約を有する場合には、環境機器20の操作がエリア制約を満たすか否かを判断する。例えば影響計算部63は操作後のエリア200の消費エネルギがエリア制約を満たすか判断してもよい。または、複数のサブエリアを有するエリア200の環境や指標がエリア制約を満たすか判断してもよい。エリア制約を満たさない場合には、エリア制約を満たすように目標値や操作を再計算してもよい。または、操作対象のサブエリアの数を変更してもよい。
サブエリア制約を満たさない場合、影響計算部63はサブエリア制約を満たさない他のサブエリアと、操作対象のサブエリアの優先度と他のサブエリアの優先度とを比較する。
操作対象のサブエリアの優先度が他のサブエリアの優先度よりも高い場合、影響計算部63は操作計算部62が計算した操作で環境機器20を操作することを決定する。影響計算部63は決定した操作対象の環境機器20を示す識別子と環境機器20の操作とを制御指示部70へ送信する。
操作対象のサブエリアの優先度よりも他のサブエリアの優先度が高い場合、影響計算部63は操作計算部62が計算した操作での操作を却下する。影響計算部63は、目標値計算部61及び操作計算部62へ目標値及び操作の少なくとも一方を再計算するよう指示する。影響計算部63は、再計算の指示と共にサブエリア制約を満たさない他のサブエリアを示すサブエリア識別子を操作計算部62へ送信してもよい。
制御指示部70は、影響計算部63から操作対象の環境機器20を示す識別子と環境機器20の操作とを示す情報を受信する。制御指示部20は操作対象の環境機器20へ操作を送信し、環境機器20を制御してもよい。または、エリア200の管理者や使用者のコンピュータに操作対象の環境機器20を示す識別子と操作と示す情報を送信してもよい。エリアの管理者や使用者はコンピュータの表示部に表示された情報に基づいて環境機器20を制御することができる。
図7は、本実施形態における制御装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS201では、取得部50はサブエリア各々についてセンサで検出可能な環境情報を示す客観環境情報と、サブエリアの使用者の環境に対する評価を示す主観環境情報とを取得する。取得部50は取得した客観環境情報と主観環境情報を計算部60へ送信する。
ステップS202では、取得部50はサブエリア各々における利用者の活動内容を示す活動情報を取得する。取得部50は取得した活動情報を計算部60へ送信する。
ステップS203では、取得部50はサブエリア各々の環境の制限を示すサブエリア制約情報を取得する。取得部50がサブエリア制約を取得する方法は特に限定されない。たとえば、記憶部がサブエリア各々を特定する識別子と対応するサブエリア制約とを紐付けるテーブルを保持してもよい。取得部50は、テーブルを参照してサブエリアごとのサブエリア制約を取得してもよい。取得部50は取得したサブエリア制約を計算部60へ送信する。
ステップS204では、取得部50はサブエリアの環境制御に対する優先度を取得する。サブエリアの優先度を取得する方法は特に限定されない。たとえば、記憶部がサブエリア各々を特定する識別子と優先度とを紐付けたテーブルを保持してもよい。または、エリア200の使用者や管理者が入力した優先度を取得してもよい。
ステップS205では、目標値計算部61は取得した環境情報がサブエリア制約を満たすか判断する。取得したサブエリア各々の環境情報及び活動情報が、サブエリア制約が示すサブエリアの制約を満たす場合には制御装置100での動作を終了する。
一方、取得したサブエリア各々の環境情報及び活動情報がサブエリア制約を満たさない場合、ステップS206へ進む。
ステップS206では、目標値計算部61はサブエリア制約を満たさないサブエリアについて、サブエリア制約を満たす目標値を決定する。ここで目標値とは操作対象のサブエリアの客観環境情報の値を示す。主観環境情報や、環境情報に基づいて求めた快適性や業務効率や生産性がサブエリア制約を満たさない場合、目標値計算部61はこれらの指標がサブエリア制約を満たすような客観環境情報の値を決定する。目標値計算部61は決定した目標値を操作計算部62へ送信する。
ステップS207では、操作計算部62は目標値計算部61から操作対象のサブエリアの目標値を取得する。操作計算部62は、操作対象のサブエリアの客観環境情報を目標値とするために操作する環境機器20を選択する。さらに、選択した環境機器20の操作を決定する。ここで、環境機器20の操作とは環境機器20の出力を示す。例えば環境機器20のオン、オフや運転モード、強弱の設定値、向きなどが操作である。操作計算部62は、選択した操作対象の環境機器20と操作とを影響計算部63へ送信する。
ステップS208では、影響計算部63は操作計算部62から受信した操作対象の環境機器20と、環境機器20の操作と、を取得する。影響計算部63は、環境機器20の操作計算部62が求めた操作による、操作対象のサブエリアとは異なる他のサブエリアの環境の変化を求める。影響計算部63は、他のサブエリアの環境の変化が当該他のサブエリアのサブエリア制約を満たすか否か判断する。他のサブエリアの環境の変化が、当該他のサブエリアのサブエリア制約を満たす場合、影響計算部63は操作対象の環境機器20とその操作を示す情報を制御指示部70へ送信する。
他のサブエリアの環境の変化が他のサブエリアの制約を満たさない場合、ステップS209へ進む。ステップS209では、影響計算部63は操作対象のサブエリアの優先度と、制約を満たさない他のサブエリアの優先度とを比較する。操作対象のサブエリアの優先度が他のサブエリアの優先度より高い場合、操作計算部62が求めた操作で環境機器20を操作することを決定する。
一方、操作対象のサブエリアの優先度が他のサブエリアの優先度よりも低い場合、影響計算部63は操作計算部62が求めた操作での操作を却下する。影響計算部63は、優先度の高い他のサブエリアの環境または活動の変化が優先度の高い他のサブエリアの制約条件の範囲に収まるような操作にするよう指示してもよい。または、環境機器20の操作を行わないことを決定してもよい。
ステップS210では、制御指示部70は計算部60から操作対象の環境機器20とその環境機器20の操作とを示す情報を取得する。制御指示部70は環境機器20へ操作を示す操作信号を送信してもよい。または、ネットワークを介してエリア管理者や利用者のコンピュータや端末等に操作信号を送信してもよい。受信した操作信号を受信したコンピュータは表示部に操作する環境機器20とその操作を表示する。エリアの管理者や利用者が表示に基づいて環境機器20を操作してもよい。
以上、本実施形態によれば、優先度が高いサブエリアがサブエリア制約を満たさない場合に、操作を再計算する。このような本実施形態によれば、優先度の高いサブエリアがサブエリア制約を満たす環境を維持するように環境機器20を操作することができる。
〔動作の具体例2〕
オフィスの1つのフロアに会議室が複数、ミーティングコーナーが複数、席が複数あり、それぞれがサブエリアであるとする。環境機器20としては熱源が1つ、風の吹き出し口が複数ある空調を想定する。
まず制御装置100の取得部50は、環境情報検出部22から現在の環境の情報を取得する。取得方法は、無線などで気温をサーバに自動送信する温度センサや湿度センサ、照度センサを室内の複数個所に設置する方法でもよいし、エアコンに付属の温度センサや湿度センサを用いる方法でもよいし、温度計や湿度計の数値を管理者が定期的に手動入力する方法でもよい。
次に、取得部50は、管理者等から制御の目標値を取得する。目標値は、エリア全体で28℃といったように一律の値でもよいし、サブエリアごとに設定してもよい。ここでは、エリア全体で28℃と設定されていることとする。取得部50で取得された値は、後の目標値計算部61の計算のために、図8Aに示すように各サブエリアの各温度観測ポイントの目標値に変換されていることとする。サブエリアと温度観測ポイントは一致している必要はなく、図8Aのように1つのサブエリアに複数の温度観測ポイントがあってもよい。
次に、取得部50はサブエリア各々のサブエリア制約と優先度の情報を取得する。ここでは、オフィスフロアの環境機器20を管理する管理会社の管理者がサブエリア制約を入力し、そのフロアに入っている会社の責任者が優先度情報を設定することとする。サブエリア制約は、たとえば、そのビルで電力会社と契約している契約電力の値でもよいし、契約電力を元に立てた省エネ目標の電力値でもよい。また、省エネ目標から各フロアにルールとして周知している、フロア内の各エアコンの設定目標温度でもよい。本具体例ではサブエリア制約はエリア全体の消費電力量の上限値であるとする。優先度の設定例を図8Bに示す。会議室AとBはお客様が来訪することもあるので、他のエリアに比べて優先度が高く設定されている。
目標値計算部61は、取得部50から目標値を取得する。目標値計算部61は、環境を変化させるサブエリアとして会議室A、会議室B、自席エリアB、自席エリアCを選択し、室温が28℃であることを示す目標値を決定する。
次に、操作計算部62は、目標値を達成するための環境機器20の操作を計算する。計算結果の例を図8Cに示す。この例では、熱源の設定温度を26℃に変更し、吹き出し口1の風量は強、吹き出し口2の風量は弱、吹き出し口3の風量は中にすることを示している。1つの熱源で吹き出し口が複数ある場合、熱源近くの吹き出し口の風量を最大にすると熱源から遠い吹き出し口の風量が弱まってしまうなどの風量間の相関があり、それを考慮した上で操作を決定する必要がある。
操作が計算できると、影響計算部63は、その操作を行った場合の他のサブエリアの環境の変化を計算する。また、サブエリア制約がエリア全体の消費電力量であるので、その操作を行うことにより必要な電力量も合わせて計算する。そして影響計算部63は、計算した結果がサブエリア制約を満たしているかを判断する。他のサブエリアがサブエリア制約を満たしていない場合は目標値計算部61及び操作計算部62における再計算が行われる。再計算時には、図8Bに示される優先度の表に基づき、優先度が低い場所の設定を微調整する。たとえば、図8A、図8Bから優先度の低い自席エリアBの中の温度観測ポイント3と、自席エリアCの中の温度観測ポイント4について環境を変化させないことを決定する。または、優先度の低い自席エリアB、自席エリアCの目標値を1℃上げるまたは1℃下げてもよい。影響計算部63が計算する他のサブエリアの環境の変化が対応するサブエリア制約を満たす値になるまで行い、値が確定すれば実際に空調機器の制御を行う。
〔動作の具体例3〕
本具体例では、部品の組み立てを行う工場において1つのフロアに組み立てラインが複数ある場合を想定する。組み立てラインそれぞれが1つのサブエリアであるとする。環境機器20としては熱源が1つ、風の吹き出し口が複数ある空調を想定する。
取得部50は、環境情報検出部22からサブエリア各々の温度を取得し、活動情報として各サブエリアの生産量を取得する。取得した各サブエリアの温度と活動情報の例を図9Aに示す。
次に、取得部50はラインの管理者から優先度を取得する。優先度の例を図9Bに示す。組み立て工場の場合、常に稼働していなければいけないラインもあれば、納期が迫っている製品が流れるラインなど流動的に優先度が変わるラインもある。管理者はその時その時に応じて優先度を設定する。
次に、取得部50は、ラインの管理者からサブエリア制約を取得する。ここでは、各ラインの単位時間当たり製品組み立て個数(生産性)の最低値をサブエリア制約として取得する。サブエリア制約の例を図9Cに示す。ラインにより作業の複雑さが異なるため、ここではラインごとに制約を設定しているが、全ラインで同じ制約値を用いてもよい。
目標値計算部61は取得した活動情報とサブエリア制約とに基づいて環境を変化させるサブエリアを選択する。ここで図9A、図9Cによると製品箱詰めラインBはサブエリア制約を満たしていないため、サブエリア制約を満たす目標値を計算する。ここでは目標値として「製品箱詰め個数が20個」という目標値を計算したとする。
次に、操作計算部62は目標値を達成するための環境機器20の操作を計算する。計算結果は図8Cと同様になったとする。影響計算部63は、操作計算部62が計算した操作で操作した場合の他のサブエリアへの影響を計算する。サブエリア制約が生産性であるため、影響計算部63は、図8Cの操作に従って環境機器20の操作を行った場合の各サブエリアの予想温度を計算し、その温度における生産性を見積もるという順で計算する。生産性の見積もり方は、例えば、過去の温度とその際の生産性とを紐付けたデータを参照して求めてもよい。影響計算部63が計算した他のサブエリアの影響の一例を図9Dに示す。
影響計算部63は、計算した他のサブエリアの生産性が対応するサブエリア制約を満たしているかを判断する。図9Dの一例では部品組み立てラインBと製品箱詰めラインAの生産性がサブエリア制約を満たしていないことが分かる。ここで部品組み立てラインBは操作対象のサブエリアである製品箱詰めラインBと優先度が等しく、製品箱詰めラインAは操作対象のサブエリアである製品箱詰めラインBよりも優先度が低い。そこで、他のサブエリアである部品組み立てラインBが対応するサブエリア制約を満たすような操作を再計算する。再計算の方法はたとえば、各温度観測ポイントの目標温度を設定して機器の操作を求めているのであれば、部品組み立てラインBの目標温度を現在の目標温度から変更してもよい。再計算の結果、サブエリア制約を満たせる操作が求められれば、それを最終的な操作として確定する。環境機器20の設置場所や、複数の吹き出し口の干渉などにより、優先度の低い製品箱詰めラインAのサブエリア制約も満たす操作が求められた場合はその操作を最終的な操作としてもよい。
また、これまでの例では制約は1つであったが、複数あってもよい。複数の制約がある場合には、すべての制約を満たす制御方法を計算してもよい。または制約どうしが相反する場合には、優先度の高い制約を満たすものを制御方法として計算してもよい。例えば、生産性と、消費エネルギの上限値が制約として与えられており、エネルギの制約のほうが生産性の制約より優先度が高い場合がある。この場合には、生産性の制約を満たさないサブエリアがあってもよい。全てのサブエリアが少なくともエネルギの制約を満たす制御方法を、最終的な操作とすることができる。
〔動作の具体例4〕
本具体例では、消費者が買い物に来る服飾などの店舗を想定する。店舗を複数のサブエリアに分割する。環境機器20としては熱源が1つ、風の吹き出し口が複数ある空調を想定する。本具体例では活動情報としてサブエリア内の人数を取得し、優先度は、人数の多いサブエリアほど優先度が高いことを定義しているとする。
活動情報検出部23は、サブエリア内の人の位置を検出し、サブエリアごとの人数を取得する。取得方法は、人感センサや赤外線センサを用いてもよいし、カメラ画像を検出してもよい。また、消費者がスマートフォンや携帯電話からBLUETOOTH(登録商標)の電波を発信し、店舗の柱や机などに設置された受信機から電波を受信して人数をカウントしてもよい。
取得部50はエリアである店舗の環境情報と活動情報と優先度とサブエリア制約を取得する。ここでは、その店舗で使用できる消費電力の上限値をサブエリア制約として取得したとする。また活動情報として活動情報検出部23が検出した各サブエリアにいる人数を取得する。優先度は、人数の多いサブエリアほど優先度が高いことを定義しているとする。
目標値計算部61はサブエリア制約を満たさないサブエリアについて、エネルギ消費量の上限値以下となる消費電力の目標値を求める。操作計算部62は消費電力が目標値となるように空調の操作を決定する。
操作計算部62で求めた操作に基づき、影響計算部63が他のサブエリアの環境の変化を計算する。他のサブエリアが対応するサブエリア制約を満たさない場合には、優先度、サブエリアごとの目標気温を再度計算する。たとえば、冷房の期間であれば、サブエリアのうち最も人数が多いサブエリアの目標気温を下げ、人数が少ない、または誰もいないサブエリアの目標気温はそのままにまたは上げて再計算を行う。
〔第3の実施形態〕
優先度が高いサブエリアであっても、サブエリア内に人がいない、快適度に対する要望が低い等、必ずしも優先する必要がない場合がある。一方で、優先度が低いサブエリアで環境に対する要望が強い場合がある。この場合、要望が低いサブエリアの環境を維持するために変化の要望が大きいサブエリアの環境が改善されない、という不都合が生じる可能性がある。そこで本実施形態における環境制御システムは、サブエリアの優先度と、サブエリアの環境の変化に対する要求の強さと、に基づいて環境機器20を制御する。
本実施形態における制御装置100の機能ブロックの一例を図10に示す。本実施形態における制御装置100は取得部50と、目標値計算部61と操作計算部62と影響計算部63と要求度計算部64とを有する計算部60と、制御指示部70と、を有する。以下、第1及び第2の実施形態と共通する機能は適宜説明を省略する。
取得部50は、客観環境情報と、主観環境情報と活動情報と、優先度と、サブエリア制約と、を取得する。さらに電力情報とエリア制約を取得してもよい。取得部50は、取得した客観環境情報、主観環境情報、活動情報、サブエリア制約、優先度を計算部60へ送信する。
要求度計算部64は、取得部50から取得した環境情報を用いて要求度を計算する。さらに活動情報を用いて要求度を計算してもよい。例えば、活動情報としてサブエリア内の使用者の人数を取得する。サブエリアの人数に対する主観環境情報として取得した環境の評価の回数や人数の割合を求め、割合の高い評価ほど高い要求度であると判断してもよい。要求度計算部64は、計算した要求度を影響計算部63へ送信する。
要求度は、サブエリアの環境の変化に対する要求の強さを示す。要求度が高いほど、サブエリアの環境を維持したい、または変化させたいという希望が強いことを示す。
要求度計算部64は環境情報検出部22が主観環境情報を検出した頻度や、主観環境情報が含む評価の数から要求度を求めてもよい。例えば要求度は、一定期間内にサブエリア使用者が主観環境情報を入力した回数や、入力した人数であってもよい。例えば、評価人数が多い評価や、一定期間内の評価入力回数が多い評価ほど要求度が強いと判断してもよい。または、主観環境情報として「とても暑い、暑い、快適、寒い、とても寒い」のように複数の段階を持つ評価を取得したとする。この場合、「とても暑い」および「とても寒い」という評価が「暑い」「寒い」の評価よりも要求度が高いと判断する。
目標値計算部61は、取得部50から主観環境情報と、客観環境情報と、活動情報と、サブエリア制約と、を取得する。さらに電力情報とエリア制約を取得してもよい。目標値計算部61は取得した環境情報とサブエリア制約とを比較し、取得した環境情報がサブエリア制約を満たすか否かを判断する。さらに主観環境情報、客観環境情報および活動情報のうち少なくとも1つに基づいて求めた指標が、サブエリア制約を満たすか否かを判断してもよい。複数のサブエリアのうち少なくとも1つのサブエリアがサブエリア制約を満たさない場合、目標値計算部61はサブエリア制約を満たさないサブエリアについて環境の目標値を再度計算する。目標値計算部61は目標値を操作計算部62へ送信する。
操作計算部62は制御対象のサブエリアの環境を目標値を等しくするために必要な環境機器20を選択し、その環境機器20の操作を求める。ここで、サブエリアの環境を目標値を等しくすることは、サブエリアの環境を目標値に近づけることを含み得る。操作計算部62は、操作対象のエリアの客観環境が目標値となるような環境機器20の運転状態(オン、オフ、運転モード)や環境機器20の設定値を示す操作を求める。操作計算部62は、求めた操作を影響計算部63へ送信する。
影響計算部63は、操作計算部62が求めた操作で環境機器20を操作した場合の他のサブエリアの環境の変化を求める。影響計算部63は、操作計算部62から取得した操作と、他のサブエリアの環境情報とに基づいて環境機器20を操作した場合の他のサブエリアの環境の変化を求める。さらに操作計算部62は、他のサブエリアの環境の変化量に基づいて、他のサブエリアの環境の変化をさらに予測してもよい。
影響計算部63は、他のサブエリアの環境の変化が対応するサブエリア制約を満たすか否かを判断する。他のサブエリアが制約を満たさない場合、影響計算部63はサブエリア制約を満たさない他のサブエリアと操作対象のサブエリアについて、優先度と要求度とを取得する。操作対象のサブエリアの優先度が他のサブエリアの優先度より高く、かつ、要求度が高い場合、影響計算部63は操作計算部62で計算した操作で環境機器20を操作することを決定する。一方、操作対象のサブエリアの優先度が他のサブエリアより高く、要求度が他のサブエリアより低い場合、影響計算部63は操作計算部62が計算した操作での操作を却下する。影響計算部63は、目標値計算部61及び操作計算部62へ目標値及び操作の少なくとも一方を再計算するよう指示する。影響計算部63は、再計算の指示と共にサブエリア制約を満たさない他のサブエリアを示すサブエリア識別子を操作計算部62へ送信してもよい。
このように優先度と要求度を用いて環境機器20の操作の可否を判断する。従って優先度に対し、サブエリア使用者や使用者の状況によって可変の要求度を反映させることができる。
制御指示部70は、影響計算部63から操作対象の環境機器20を示す識別子と環境機器20の操作とを示す情報を受信する。制御指示部20は操作対象の環境機器20へ操作を送信し、環境機器20を制御してもよい。または、エリアの管理者や使用者のコンピュータに操作対象の環境機器20を示す識別子と操作と示す情報を送信してもよい。エリアの管理者や使用者はコンピュータの表示部に表示された情報に基づいて環境機器20を制御することができる。
以上、本実施形態によればサブエリアの優先度と、サブエリアの環境の変化に対する要求の強さと、に基づいて環境機器20を制御することができる。このような本実施形態によれば、環境の変化に対する要求度に応じて優先するサブエリアを変更することができる。このため、サブエリア内の人の在/不在や使用者の活動に応じた環境機器20の制御を行うことができる。
また本実施形態によれば要求度に基づいて環境機器20を制御する。このため同等の優先度を有するサブエリアのうち要求度の高いサブエリアがサブエリア制約を満たす目標値や操作を決定することができる。
以上説明した実施形態の全部又は一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータ(またはコンピュータシステム)に読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。「コンピュータ」の例としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)を挙げることができる。「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、例えば、非一時的な記憶装置である。非一時的な記憶装置の例としては、例えば、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、不揮発性半導体メモリ等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクを挙げることができる。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、一時的な記憶装置であってもよい。一時的な記憶装置の例としては、例えば、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線、あるいは、コンピュータシステム内部の揮発性メモリを挙げることができる。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、更に前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
〔付記1〕
複数のサブエリアを有するエリアの環境を調整する複数の環境機器を制御する環境制御装置であって、
前記複数のサブエリア各々の環境を示す環境情報と、前記サブエリア各々の環境の制限を示すサブエリア制約と、を取得する取得部と、
前記環境情報と前記サブエリア制約とに基づいて、前記複数のサブエリアのなかから環境を変化させる対象サブエリアを選択し、前記対象サブエリアの環境の目標値とを決定する目標値計算部と、
前記対象サブエリアの前記目標値を満たす前記環境機器の制御によって、前記複数のサブエリアのうち前記対象サブエリアとは異なる他のサブエリアが受ける環境の変化が、当該他のサブエリアの前記サブエリア制約を満たすか判断する影響計算部と、を有する、
環境制御装置。
〔付記2〕
前記取得部は、前記複数のサブエリア各々の活動を示す活動情報をさらに取得し、
前記目標値計算部は、前記環境情報と前記活動情報と前記サブエリア制約とに基づいて、前記対象サブエリアと前記対象サブエリアの環境の目標値とを決定する、
付記1に記載の環境制御装置。
〔付記3〕
制御指示部をさらに有し、
前記目標値を満たす前記環境機器の制御による他のサブエリアの環境の変化が、当該他のサブエリアの前記サブエリア制約を満たす場合に、
前記制御指示部は、操作対象の環境機器に対する制御の指示を出力する、
付記1または2に記載の環境制御装置。
〔付記4〕
前記目標値を満たす前記環境機器の制御による他のサブエリアの環境の変化が、当該他のサブエリアの前記サブエリア制約を満たさない場合に、
前記影響計算部は、前記目標値計算部へ前記目標値の再計算を指示する、
付記1または2に記載の環境制御装置。
〔付記5〕
前記環境情報は、センサで検出可能なサブエリアの環境を示す客観環境情報と、前記サブエリアの使用者の環境に対する評価を示す主観環境情報とを含む、
付記1から3いずれか1項に記載の環境制御装置。
〔付記6〕
前記環境の変化は、センサで検出可能なサブエリアの環境及び前記サブエリアの使用者の環境に対する評価のうち少なくとも一方の変化を示す、
付記1から5いずれか1項に記載の環境制御装置。
〔付記7〕
前記目標値を満たす前記環境機器の操作を計算する操作計算部をさらに有し、
前記影響計算部は、前記環境機器の操作に基づいて、前記操作により影響を受けるサブエリアを前記他のサブエリアとして選択する、
付記1から6いずれか1項に記載の環境制御装置。
〔付記8〕
前記取得部は複数のサブエリアを有するエリアに対する制御の制限を示すエリア制約をさらに取得し、
前記操作計算部は、前記エリア制約を満たすように前記目標値を決定する、
付記1から7いずれか1項に記載の環境制御装置。
〔付記9〕
前記複数のサブエリアの環境制御に対する優先度を取得し、
前記影響計算部は前記他のサブエリアの環境の変化が、当該他のサブエリアの前記サブエリア制約を満たさない場合に、前記対象サブエリアの前記優先度及び前記他のサブエリアの前記優先度を比較する、
前記比較の結果に基づき、前記環境機器を操作するか否かを決定する、
付記1から8いずれか1項に記載の環境制御装置。
〔付記10〕
前記対象サブエリアの前記優先度が前記他のサブエリアの前記優先度より低い場合に、
前記目標値計算部は、前記他のサブエリアの環境の変化が、当該他のサブエリアの前記サブエリア制約を満たすように目標値を再計算する、
付記9に記載の環境制御装置。
〔付記11〕
前記対象サブエリアの前記優先度が前記他のサブエリアの前記優先度より高い場合に、前記制御指示部は、操作対象の環境機器に対する制御の指示を出力する、
付記9に記載の環境制御装置。
〔付記12〕
前記目標値計算部は、前記サブエリア前記環境情報及び前記活動情報を用いて算出する生産性の程度を示す生産性指標が、前記サブエリア制約を満たすように前記サブエリアの目標値を計算し、
前記影響計算部は、前記目標値を満たす前記環境機器の制御を行った場合の前記他のサブエリアの前記生産性指標の変化が、対応する前記サブエリア制約を満たすか判断する、
付記1から11いずれか1項に記載の環境制御装置。
〔付記13〕
複数のサブエリアを有するエリアの環境を調整する環境機器と、
前記サブエリアの環境情報を検出する環境情報検出部と、
前記環境機器と前記環境情報検出部と前記活動情報検出部と通信する制御装置と、を有し、
前記制御装置は、
前記複数のサブエリア各々の環境を示す環境情報と、前記サブエリア各々の環境の制限を示すサブエリア制約と、を取得する取得部と、
前記環境情報と前記サブエリア制約とに基づいて、前記複数のサブエリアのなかから環境を変化させる対象サブエリアを選択し、前記対象サブエリアの環境の目標値とを決定する目標値計算部と、
前記対象サブエリアの前記目標値を満たす前記環境機器の制御によって、前記複数のサブエリアのうち前記対象サブエリアとは異なる他のサブエリアが受ける環境の変化が、当該他のサブエリアの前記サブエリア制約を満たすか判断する影響計算部と、を有する、
環境制御システム。
〔付記14〕
複数のサブエリア各々の環境を示す環境情報と、前記サブエリア各々の環境の制限を示すサブエリア制約と、を取得し、
前記環境情報と前記サブエリア制約とに基づいて、前記複数のサブエリアのなかから環境を変化させる対象サブエリアを選択し、
前記対象サブエリアの環境の目標値を決定し、
前記対象サブエリアの前記目標値を満たす環境機器を制御することによって、前記複数のサブエリアのうち前記対象サブエリアとは異なる他のサブエリアが受ける環境の変化が、当該他のサブエリアの前記サブエリア制約を満たすか判断する、
制御方法。
〔付記15〕
複数のサブエリア各々の環境を示す環境情報と、前記サブエリア各々の環境の制限を示すサブエリア制約と、を取得し、
前記環境情報と前記サブエリア制約とに基づいて、前記複数のサブエリアのなかから環境を変化させる対象サブエリアを選択し、
前記対象サブエリアの環境の目標値を決定し、
前記対象サブエリアの前記目標値を満たす環境機器を制御することによって、前記複数のサブエリアのうち前記対象サブエリアとは異なる他のサブエリアが受ける環境の変化が、当該他のサブエリアの前記サブエリア制約を満たすか判断する、
ことをコンピュータに実行させるプログラム。
この出願は、2014年12月1日に出願された日本出願特願2014−242726を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
100 制御装置
200 エリア
20 環境機器
21 電力情報検出部
22 環境情報検出部
23 活動情報検出部
50 取得部
60 計算部
70 制御指示部

Claims (13)

  1. 複数のサブエリアを有するエリアの環境を調整する複数の環境機器を制御する環境制御装置であって、
    前記複数のサブエリア各々の環境を示す環境情報と、前記サブエリア各々の環境の制限を示すサブエリア制約と、を取得する取得部と、
    前記環境情報と前記サブエリア制約とに基づいて、前記複数のサブエリアのなかから環境を変化させる対象サブエリアを選択し、前記対象サブエリアの環境の目標値を決定する目標値計算部と、
    前記対象サブエリアの前記目標値を満たす前記環境機器の制御によって、前記複数のサブエリアのうち前記対象サブエリアとは異なる他のサブエリアが受ける環境の変化が、当該他のサブエリアの前記サブエリア制約を満たすか判断する影響計算部と、を有する、
    環境制御装置。
  2. 前記取得部は、前記複数のサブエリア各々の活動を示す活動情報をさらに取得し、
    前記目標値計算部は、前記環境情報と前記活動情報と前記サブエリア制約とに基づいて、前記対象サブエリアと前記対象サブエリアの環境の目標値とを決定する、
    請求項1に記載の環境制御装置。
  3. 制御指示部をさらに有し、
    前記目標値を満たす前記環境機器の制御による他のサブエリアの環境の変化が、当該他のサブエリアの前記サブエリア制約を満たす場合に、
    前記制御指示部は、操作対象の環境機器に対する制御の指示を出力する、
    請求項1または2に記載の環境制御装置。
  4. 前記目標値を満たす前記環境機器の制御による他のサブエリアの環境の変化が、当該他のサブエリアの前記サブエリア制約を満たさない場合に、
    前記影響計算部は、前記目標計算部へ前記目標値の再計算を指示する、
    請求項1または2に記載の環境制御装置。
  5. 前記環境情報は、センサで検出可能なサブエリアの環境を示す客観環境情報と、前記サブエリアの使用者の環境に対する評価を示す主観環境情報とを含む、
    請求項1から3いずれか1項に記載の環境制御装置。
  6. 前記環境の変化は、センサで検出可能なサブエリアの環境及び前記サブエリアの使用者の環境に対する評価のうち少なくとも一方の変化を示す、
    請求項1から5いずれか1項に記載の環境制御装置。
  7. 前記目標値を満たす前記環境機器の操作を計算する操作計算部をさらに有し、
    前記影響計算部は、前記環境機器の操作に基づいて、前記操作により影響を受けるサブエリアを前記他のサブエリアとして選択する、
    請求項1から6いずれか1項に記載の環境制御装置。
  8. 前記取得部は複数のサブエリアを有するエリアに対する制御の制限を示すエリア制約をさらに取得し、
    前記目標計算部は、前記エリア制約を満たすように前記目標値を決定する、
    請求項1から7いずれか1項に記載の環境制御装置。
  9. 前記複数のサブエリアの環境制御に対する優先度を取得し、
    前記影響計算部は前記他のサブエリアの環境の変化が、当該他のサブエリアの前記サブエリア制約を満たさない場合に、前記対象サブエリアの前記優先度及び前記他のサブエリアの前記優先度を比較する、
    前記比較の結果に基づき、前記環境機器を操作するか否かを決定する、
    請求項1から8いずれか1項に記載の環境制御装置。
  10. 前記対象サブエリアの前記優先度が前記他のサブエリアの前記優先度より低い場合に、
    前記目標値計算部は、前記他のサブエリアの環境の変化が、当該他のサブエリアの前記サブエリア制約を満たすように目標値を再計算する、
    請求項9に記載の環境制御装置。
  11. 前記対象サブエリアの前記優先度が前記他のサブエリアの前記優先度より高い場合に、前記制御指示部は、操作対象の環境機器に対する制御の指示を出力する、
    請求項9に記載の環境制御装置。
  12. 前記目標値計算部は、前記環境情報及び前記活動情報を用いて算出する生産性の程度を示す生産性指標が、前記サブエリア制約を満たすように前記サブエリアの目標値を計算し、
    前記影響計算部は、前記目標値を満たす前記環境機器の制御を行った場合の前記他のサブエリアの前記生産性指標の変化が、対応する前記サブエリア制約を満たすか判断する、
    請求項2から11いずれか1項に記載の環境制御装置。
  13. 複数のサブエリアを有するエリアの環境を調整する環境機器と、
    前記サブエリアの環境情報を検出する環境情報検出部と、
    前記環境機器と前記環境情報検出部と前記活動情報検出部と通信する制御装置と、を有し、
    前記制御装置は、
    前記複数のサブエリア各々の環境を示す環境情報と、前記サブエリア各々の環境の制限を示すサブエリア制約と、を取得する取得部と、
    前記環境情報と前記サブエリア制約とに基づいて、前記複数のサブエリアのなかから環境を変化させる対象サブエリアを選択し、前記対象サブエリアの環境の目標値とを決定する目標値計算部と、
    前記対象サブエリアの前記目標値を満たす前記環境機器の制御によって、前記複数のサブエリアのうち前記対象サブエリアとは異なる他のサブエリアが受ける環境の変化が、当該他のサブエリアの前記サブエリア制約を満たすか判断する影響計算部と、を有する、
    環境制御システム。
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