JP2023004714A - 制御装置およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】予めデマンド制御における例外期間を設定し、この例外期間においてはデマンド制御を実施しないことにより、デマンド制御とは異なる目的による設備機器の稼働を可能とする。【解決手段】制御情報を生成することにより、予め定められた時限ごとの設備機器200による使用電力を所定値以内に抑制するためのデマンド制御を行う制御情報生成部130と、制御情報生成部130によるデマンド制御の例外期間の設定を受け付ける情報取得部110と、を備え、制御情報生成部130は、例外期間において設備機器200の少なくとも一部をデマンド制御の対象から除外する。【選択図】図7

Description

本開示は、制御装置およびプログラムに関する。
特許文献1には、過去のエネルギー消費実績に基づきエネルギー消費量を推定し、効果的な複数の省エネ手段を選択すると共に、選択した省エネ手段による省エネルギー予測量に基づいて消費エネルギーの目標値を設定する装置において、来客、家族の不在、長時間にわたるスポーツのテレビ観戦といった特別なイベントがあらかじめ分かっている場合は、それに応じて当日の目標値を補正することが記載されている。
特開2001-56804号公報
電力を消費する設備機器に対してデマンド制御を実施する場合、イベント日など、快適性の達成が必須である場合であっても、設定条件にしたがったデマンド制御が行われるため、所望の快適性の達成を得られない場合がある。
本開示は、予めデマンド制御における例外期間を設定し、この例外期間においてはデマンド制御を実施しないことにより、デマンド制御とは異なる目的による設備機器の稼働を可能とすることを目的とする。
本開示の制御装置は、予め定められた時限ごとの設備機器による使用電力を所定値以内に抑制するためのデマンド制御を行うデマンド制御部と、前記デマンド制御部によるデマンド制御の例外期間の設定を受け付ける受け付け部と、を備え、前記デマンド制御部は、前記例外期間において前記設備機器の少なくとも一部をデマンド制御の対象から除外する、制御装置である。
このようにすれば、予めデマンド制御における例外期間を設定し、この例外期間においては設備機器に対するデマンド制御を実施しないことにより、デマンド制御とは異なる目的による設備機器の稼働を実現することができる。
ここで、前記受け付け部はさらに、前記デマンド制御の例外期間の対象に関する例外対象情報を受け付け、前記デマンド制御部は、前記例外期間および前記例外対象情報に基づき、前記例外期間において前記設備機器の少なくとも一部をデマンド制御の対象から除外する構成としても良い。
このようにすれば、例外対象情報により特定される設備機器に対して、選択的にデマンド制御とは異なる目的による設備機器の稼働を実現することができる。
また、前記デマンド制御部は、前記例外期間において、前記デマンド制御の対象から除外しない前記設備機器に対し、当該例外期間用に別途設定されたデマンド制御を行う構成としても良い。
このようにすれば、一部の設備機器に対してデマンド制御を行わないことによる影響を低減することができる。
また、前記別途設定されたデマンド制御は、前記予め定められた時限ごとの前記設備機器による使用電力を前記所定値以内に抑制するためのデマンド制御としても良い。
このようにすれば、一部の設備機器に対してデマンド制御を行わない場合であっても、全体として設備機器による使用電力を前記所定値以内に抑制するデマンド制御を維持することができる。
また、前記デマンド制御部は、前記例外期間用のデマンド制御に基づく前記設備機器の動作制御として、当該例外期間の使用電力を低減するよう、例外期間の適用前後において別途設定されたデマンド制御を行う構成としても良い。
このようにすれば、例外期間においてデマンド制御の制限を受けない例外対象の設備機器の使用電力が増大する程度を抑制することができる。
また、前記デマンド制御部は、前記例外期間用のデマンド制御に基づく前記設備機器の動作制御として、前記デマンド制御の対象から除外しない当該設備機器の少なくとも一部に対し、使用電力を通常時のデマンド制御のそれよりも低減するように制御する構成としても良い。
このようにすれば、例外期間において例外対象の設備機器の使用電力がデマンド制御の制限を受けずに増大することの影響を低減させることができる。
また、本開示のプログラムは、コンピュータを、予め定められた時限ごとの設備機器による使用電力を所定値以内に抑制するためのデマンド制御を行うデマンド制御手段と、前記デマンド制御手段によるデマンド制御の例外期間の設定を受け付ける受け付け手段として機能させ、前記デマンド制御手段において、前記例外期間において前記設備機器の少なくとも一部をデマンド制御の対象から除外してデマンド制御を、前記コンピュータに実行させる、プログラムである。
このプログラムをインストールしたコンピュータによれば、予めデマンド制御における例外期間を設定し、この例外期間においては設備機器に対するデマンド制御を実施しないことにより、デマンド制御とは異なる目的による設備機器の稼働を実現することができる。
本実施形態が適用される設備機器の制御システムの全体構成を示す図である。 制御装置の構成を示す図である。 制御装置のハードウェア構成例を示す図である。 設備機器の構成を示す図である。 デマンド制御を説明する図であり、図5(A)は目標電力と設備機器の使用電力との関係を示す図、図5(B)は設備機器の使用電力の総和が目標電力よりも小さい状態を示す図、図5(C)は設備機器の使用電力の総和と目標電力とが等しい状態を示す図、図5(D)は設備機器の使用電力の総和が目標電力よりも大きい状態を示す図である。 複数の設備機器に対する制御の例を示す図であり、図6(A)は一の施設が4つの領域に区分されている様子を示す図、図6(B)は図6(A)に示す4つの領域のうち1つの領域に対して例外制御が行われることを示す図、図6(C)は図6(A)に示す4つの領域のうち2つの領域に対して例外制御が行われることを示す図である。 例外期間における例外制御の例を示す図であり、図7(A)は目標電力と設備機器の使用電力との関係を示す図、図7(B)は設備機器の使用電力の総和が目標電力よりも小さい状態を示す図、図7(C)は設備機器の使用電力の総和と目標電力とが等しい状態を示す図、図7(D)は設備機器の使用電力の総和が目標電力よりも大きい状態を示す図である。 制限緩和量を設定した場合の制御の例を示す図である。 特別制御の例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、実施の形態について詳細に説明する。
<システム構成>
図1は、本実施形態が適用される設備機器の制御システムの全体構成を示す図である。本実施形態の制御システムは、制御装置100と、被制御装置である設備機器200とを備える。制御装置100と設備機器200とは、ネットワークを介して接続されている。このネットワークは、専用回線によるLAN(Local Area Network)であっても良いし、WAN(Wide Area Network)やインターネット上に設定されたVPN(Virtual Private Network)等を用いても良い。
設備機器200は、電力を使用して作動する設備や機器である。制御装置100は、一または複数の設備機器200の動作を制御する。図1には、制御装置100が複数の設備機器200を制御する構成例を示している。設備機器200は、電力を使用して動作し、制御装置100により動作を制御される設備や機器であれば、その種類を問わない。以下の説明では、設備機器200の具体例として空調機器の制御に本実施形態の制御システムを適用した例について説明する場合がある。
また、設備機器200は、制御装置100から取得する制御情報に基づく設定にしたがって自装置を制御する制御手段を備えている。制御装置100は、制御対象である設備機器200の制御情報を生成し、生成した制御情報を各設備機器200に対して送信する。各設備機器200は、制御装置100から制御情報を取得し、自装置の制御手段により、取得した制御情報にしたがって自装置の設定を行い、動作を制御する。
<電気料金と設備機器200の制御の関係>
ここで、電気料金について説明する。電気料金は、主に基本料金と電力量料金とにより構成され、月ごとに特定される。基本料金は、基本料金単価と契約電力とに基づいて計算される。契約電力は、当月から遡って1年以内の最大需要電力の最大値とされる。最大需要電力とは、月間の時限(デマンド時限:30分)ごとの平均使用電力の最大値である。平均使用電力とは、各時限における需要電力(使用電力)の平均値である。また、電力量料金は、電力量料金単価と月ごとの使用電力量とに基づいて計算される。
上述したように、契約電力は、過去1年以内の最大需要電力の最大値である。したがって、ある月の最大需要電力(言い換えれば、その月におけるある時限の平均使用電力)が契約電力となると、その月以後、その契約電力よりも低い最大需要電力を維持し続けたとしても、1年間にわたり、この契約電力に基づく基本料金が課されることとなる。また、ある時限において平均使用電力がそれまでの契約電力の値を上回り、その時限が含まれる月の最大需要電力となると、この時限の平均使用電力(最大需要電力)が、新たな契約電力として、それ以降の基本料金の計算に用いられる。
また、電力量料金単価の設定には様々な態様があり、所定の条件に基づいて電力量料金単価が変動する設定が行われ得る。例えば、1日の中の時間帯、平日か休日かの別、季節などに応じて、電力量料金単価が変動する設定が行われる場合がある。また、電力が市場で取引されるようになり、市場における電力の取引価格を反映させて変動する電力量料金単価が設定される場合もある。
設備機器200の制御において、設備機器200の運転に要する電気料金を削減することを指向して制御が行われる場合がある。この場合、平均使用電力が現在の契約電力を超えないように設備機器200を制御することが求められる。また、電力量料金単価が変動する場合、電気料金を低下させる観点では、単価の低い時間帯よりも単価の高い時間帯で使用する電力量を削減する方が、効率が良い。ただし、電力量料金単価が時限ごとの電力量料金に対してのみ影響するのに対し、契約電力は当月以後の1年間の電気料金に対して影響する。このため、電力量料金単価の変動を考慮した制御よりも、平均使用電力を考慮した制御の方が優先される。平均使用電力が現在の契約電力を超えないように行われる制御をデマンド制御と呼ぶ。
電気料金は、電力供給の契約者である需要家に対して課される。需要家は、一または複数の設備機器200を有する。制御装置100は、一または複数の需要家の設備機器200を制御する。また、制御装置100は、需要家ごとに設定された電気料金(基本料金および電力量料金)に応じて、各需要家の設備機器200に対し、時限ごとの平均使用電力や電力量料金単価を考慮した制御を行う。制御装置100による具体的な設備機器200の制御の内容については後述する。
<制御装置100の構成>
図2は、制御装置100の構成を示す図である。制御装置100は、ネットワークを介して設備機器200と接続された情報処理装置により実現される。制御装置100は、制御対象の設備機器200の近隣に設けられた装置(例えば、エッジサーバ)であっても良いし、クラウド環境上に構築されたサーバ(クラウドサーバ)であっても良い。制御装置100は、情報取得部110と、記憶部120と、制御情報生成部130と、出力部140とを備える。
情報取得部110は、設備機器200の制御情報を生成するのに用いられる各種の情報を取得する。情報取得部110が取得する情報には、電力量料金単価の情報、需要家ごとの平均使用電力に関する情報、デマンド制御に対する例外的な制御に関する情報等が含まれる。使用電力に関する情報としては、例えば、契約電力や平均使用電力の予測情報等が取得される。平均使用電力の予測情報とは、需要者による過去の電力使用の実績等に基づき予測された、将来の時限における平均使用電力の情報である。平均使用電力の予測は、既存の種々の予測方法により行って良い。例えば、設備機器200の環境情報や稼働情報と電力の使用実績とを蓄積し、将来の時限において想定される環境および設備機器200の稼働状態から平均使用電力を予測することが考えられる。
デマンド制御に対する例外的な制御に関する情報とは、通常のデマンド制御とは異なる例外的な制御の内容、この例外的な制御が行われる期間、この例外的な制御の対象である設備機器200の情報等である。また、デマンド制御に対する例外的な制御に関する情報には、この例外的な制御に伴って実行される各種の制御の情報が含まれる。これらの情報および例外的な制御の内容の詳細は後述する。情報取得部110は、受け付け部の一例である。
環境情報の例としては、例えば、気温や湿度等の設備機器200が設置された環境の情報が挙げられる。稼働情報としては、例えば、設備機器200の稼働率や継続稼働時間等の動作状態を表す情報が挙げられる。その他、稼働された時間帯、平日の稼働と休日の稼働の別等、設備機器200の稼働に影響を及ぼすと考えられる種々の情報を用い得る。環境情報および稼働情報は、取得しようとする情報に応じて設備機器200の設置場所や設備機器200の内部に設けられたセンサ等から取得される。また、稼働情報の一部は、設備機器200自体から取得される。設備機器200が稼働された時間帯や稼働日の情報は、需要家や設備機器200の管理者が入力したり、日時の情報を提供する外部サーバ等から取得したりしても良い。また、制御装置100に設けられた時計機能やカレンダー機能を用いて日時の情報を特定しても良い。制御対象である設備機器200の種類や規模等に応じて、平均使用電力の予測に用いる情報として、異なる環境情報や稼働情報を取得しても良い。各種の情報は、例えば、図示しないネットワークインターフェイスを用い、ネットワークを介して取得される。
記憶部120は、情報取得部110により取得された各種の情報を記憶する。記憶した情報は、制御情報生成部130が制御情報を生成する際に用いられる。また、記憶部120は、制御情報生成部130により生成された制御情報を記憶する。
制御情報生成部130は、情報取得部110により取得された情報に基づいて、設備機器200を制御するための制御情報を生成する。設備機器200の制御方法は、いくつかの指向に基づいて定められる。例えば、上述したデマンド制御や、時限中に使用される電力量をも対象として消費電力の削減を目標とする制御、設備機器200の利用者の快適性や利便性を高めることを目標とする制御等がある。消費電力の削減を目標とする制御と利用者の快適性や利便性を高めることを目標とする制御とは、トレードオフの関係にあり、各々の目標に対する成果をバランスさせるように制御が行われる。
上述したように、ある時限において平均使用電力が契約電力を超えると、かかる平均使用電力が新たな契約電力となって、電気料金における基本料金を引き上げてしまう。このため、デマンド制御は、設備機器200の種々の制御方法のうちでも優先度が高い。そこで、契約電力に基づく目標電力を設定し、時限ごとの平均使用電力が目標電力を超えないように制御することが行われる。一の需要家が複数の設備機器200を有する場合は、時限ごとに、その一の需要家が有する全ての設備機器200の平均使用電力の積算値が対応する時限の目標電力を超えないように、制御指示が生成される。この場合、需要家に対して設定された目標電力を超えないようにするために、需要家が自身の複数の設備機器200に対して電力を割り振る方法については、特に限定しない。例えば、設備機器200の種類や装置規模等に応じて均等に割り振っても良い。また、特定の設備機器200に対して十分に電力を割り当て、残りの電力を他の設備機器200に割り振っても良い。また、ある時限では、一部の設備機器200を動作させず、一部の設備機器200のみで電力を使用するようにしても良い。また、制御情報生成部130は、情報取得部110により取得した設備機器200の稼働情報を参酌して制御指示を生成しても良い。制御情報生成部130は、デマンド制御部の一例である。また、目標電力は、所定値の一例である。
ところで、上記のように、デマンド制御は優先度の高い制御であるが、個別的な理由によりデマンド制御を行わないことが望まれる場合がある。例えば、イベント等により大人数が集まるため、快適性を維持することが強く求められる場合等である。この場合、通常時のデマンド制御に代えて例外的な制御を行うことが考えられる。例外的な制御の詳細は後述する。
出力部140は、制御情報生成部130により生成された制御情報を、所定の時期に記憶部120から読み出し、ネットワークを介して、制御対象である設備機器200へ出力する。
<制御装置100のハードウェア構成>
図3は、制御装置100のハードウェア構成例を示す図である。制御装置100は、例えば、コンピュータにより実現される。制御装置100を実現するコンピュータは、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)101と、記憶手段であるRAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103、記憶装置104とを備える。RAM102は、主記憶装置(メイン・メモリ)であり、CPU101が演算処理を行う際の作業用メモリとして用いられる。ROM103にはプログラムや予め用意された設定値等のデータが保持されており、CPU101はROM103から直接プログラムやデータを読み込んで処理を実行することができる。記憶装置104は、プログラムやデータの保存手段である。記憶装置104にはプログラムが記憶されており、CPU101は記憶装置104に格納されたプログラムを主記憶装置に読み込んで実行する。また、記憶装置104には、CPU101による処理の結果が格納され、保存される。また、記憶装置104には、上述した強化学習による学習モデルが格納され、庫内環境の選択に用いられる。記憶装置104としては、例えば磁気ディスク装置やSSD(Solid State Drive)等が用いられる。
制御装置100が図3に示すコンピュータにより実現される場合、図2を参照して説明した情報取得部110、制御情報生成部130および出力部140の各機能は、例えば、CPU101がプログラムを実行することにより実現される。記憶部120は、例えば、RAM102や記憶装置104により実現される。なお、図3に示した構成例は、制御装置100をコンピュータにより実現する場合の一例に過ぎない。
<設備機器200の構成>
図4は、設備機器200の構成を示す図である。設備機器200は、受け付け部210と、動作制御部220と、出力部230とを備える。なお、設備機器200は、その種類に応じて、設備機器200の機能を実現するために動作する機構や装置を有している。例えば、設備機器200が空調機器である場合、設備機器200は、室内機および室外機等を有する。また、設備機器200が照明設備である場合、設備機器200は、照明器具や制御スイッチ等を有する。このような機構等の種類や態様は、設備機器200の種類に応じて様々であるため、ここでは図示しない。
受け付け部210は、制御装置100から出力された制御情報を、図示しないネットワークインターフェイスを用い、ネットワークを介して受け付ける。
動作制御部220は、受け付け部210により受け付けた制御情報に基づいて、設備機器200に設けられた機構や装置の動作を制御する。具体的には、例えば、設備機器200が空調機器である場合、受け付け部210により制御情報として設定温度を特定する情報を受け付け、動作制御部220は、受け付けた設定温度になるように室内機および室外機の動作を制御する。なお、ここでは温度設定に係る制御の例を挙げたが、その他、空調機器により制御可能な気体に関する種々の制御(例えば、湿度や気体成分の制御等)に対して、動作制御部220による制御情報に基づく制御を適用し得る。また、空調機器以外の種々の設備機器200においても、動作制御部220は、制御装置100から受け付ける制御情報にしたがって、設備機器200の種類に応じた制御を実行する。
出力部230は、設備機器200の動作状態に関する情報を、図示しないネットワークインターフェイスを用い、ネットワークを介して制御装置100へ出力する。
受け付け部210、動作制御部220および出力部230は、例えば、コンピュータにより実現される。動作制御部220を実現するコンピュータは、図3を参照して説明した構成としても良い。この場合、受け付け部210、動作制御部220および出力部230の各機能は、例えば、図3に示したCPU101がプログラムを実行することにより実現される。また、受け付け部210、動作制御部220および出力部230の各機能を、専用のハードウェアにより実現しても良い。例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、その他の回路により実現される。さらに、CPU101がプログラム(ソフトウェア)を実行して実現される機能と、専用のハードウェアにより実現される機能とを組み合わせて、受け付け部210、動作制御部220および出力部230としても良い。
<設備機器200の制御方法>
次に、設備機器200の制御方法について説明する。本実施形態における設備機器200の制御では、原則的に、目標電力を設定したデマンド制御を行う。このデマンド制御では、電力供給の契約者である需要家ごとに、契約電力に基づく目標電力を設定し、時限ごとの設備機器200の平均使用電力が目標電力を超えないように制御が行われる。制御装置100は、需要家の目標電力と、予め定められた各設備機器200への割り当てに基づいて、制御対象である個々の設備機器200の制御情報を生成し、各設備機器200へ送る。各設備機器200は、制御装置100から受け取った制御情報に従って動作する。以下、特に時限を区別する必要が無い場合、設備機器200における時限ごとの平均使用電力を単に「使用電力」と記す場合がある。
図5は、デマンド制御を説明する図である。図5(A)は目標電力と設備機器200の使用電力との関係を示す図、図5(B)は設備機器200の使用電力の総和が目標電力よりも小さい状態を示す図、図5(C)は設備機器200の使用電力の総和と目標電力とが等しい状態を示す図、図5(D)は設備機器200の使用電力の総和が目標電力よりも大きい状態を示す図である。図5(A)~(D)に示す例では、需要家がM1~M4の4つの設備機器200を有しており、これら4つの設備機器200の使用電力の総和と、需要家に対して設定された目標電力とが対比される。
図5(A)に示すように、設備機器200である各機器M1~M4のある時限における平均使用電力は、その時限の終了時に特定される(図5(A)では、この時限の終了時に特定される平均使用電力を「時限終了時消費電力」と記載している)。そして、デマンド制御では、これら機器M1~M4の各々の平均使用電力を加算した合計が、需要家に対して設定された目標電力を超えないように、各機器M1~M4の動作が制御される。
図5(B)に示すように機器M1~M4の平均使用電力(図5(B)では、「消費電力」と記載)の合計が目標電力よりも小さいか、図5(C)に示すように機器M1~M4の平均使用電力(図5(C)では、「消費電力」と記載)の合計と目標電力とが等しい場合、この時限における機器M1~M4の平均使用電力の合計は、需要家の契約電力を超えない。このため、電気料金における基本料金が上がることはない。一方、図5(D)に示すように機器M1~M4の平均使用電力(図5(D)では、「消費電力」と記載)の合計が目標電力よりも大きい場合、この時限における機器M1~M4の平均使用電力の合計は、需要家の契約電力を超える可能性がある。目標電力が契約電力と等しい値に設定されている場合、図5(D)の状態では、機器M1~M4の平均使用電力の合計は、直ちに需要家の契約電力を超える。
ここで、デマンド制御では、機器M1~M4の平均使用電力の合計が目標電力を超えなければ良く、各機器M1~M4に対する電力の割り振り方は限定しない。例えば、機器M1~M4の平均使用電力の合計が目標電力を超える可能性がある場合、機器M1~M4の各々の使用電力を均等に低下させても良いし、機器M1~M4のうちの一部において使用電力を低下させても良い。
<デマンド制御の例外>
設備機器200に対してデマンド制御を行うことにより、時限ごとの設備機器200の平均使用電力が契約電力を超え、電気料金における基本料金が上がることを抑制できる。しかし、実際の設備機器200の運用では、ある時限において、デマンド制御における目標電力を超える程の電力使用が求められる場合がある。例えば、電力料金よりも設備機器200の利用者の快適性や利便性の向上や維持が優先される場合である。具体的には、式典や集会などのイベントのために、特定の空間に大人数が集まる場合等が考えられる。このような場面では、デマンド制御による制限よりも集まった人々の快適性を損なわないことを優先させて、設備機器200としての空調機器を運転することが求められる場合がある。
上記のような場面において、制御装置100は、設備機器200の制御として、デマンド制御とは異なる例外的な制御(以下、「例外制御」と呼ぶ)を行う。具体的には、この例外制御が行われる期間(以下、「例外期間」と呼ぶ)を設定しておき、制御装置100は、この例外期間において、少なくとも一部の設備機器200をデマンド制御の対象から除外する。ある需要家が一つの設備機器200を有しており、この設備機器200に対して例外期間が設定されている場合、その需要家の設備機器200に関しては、例外期間ではデマンド制御が停止される。また、ある需要家が複数の設備機器200を有しており、かかる複数の設備機器200に例外期間が設定されている場合、かかる複数の設備機器200の少なくとも一部がデマンド制御の対象から除外される。複数の設備機器200のうち何れの設備機器200がデマンド制御の対象から除外されるかは、例えば、具体的な設備機器200の内容と、例外制御が必要となる理由に応じて個別に特定される。設備機器200の内容としては、例えば、設備機器200の種類、数、配置、設備の規模等が挙げられる。例外制御が必要となる理由には、例えば、イベントが開催される場所、形式、規模等の情報が含まれる。なお、複数の設備機器200の全てがデマンド制御の対象から除外される場合、上記の需要家が一つの設備機器200を有する場合と同様に、例外期間におけるデマンド制御が停止されることとなる。
複数の設備機器200に例外期間が設定されている場合について、複数の設備機器200の少なくとも一部がデマンド制御の対象から除外されることとした。この場合、上記の例外期間と共にデマンド制御の対象から除外される対象となる設備機器200(以下、「例外対象」と呼ぶ)を設定しておき、制御装置100は、例外期間において例外対象である設備機器200をデマンド制御の対象から除外する。
デマンド制御の対象から除外された例外対象の設備機器200は、デマンド制御による制限が課されない。このため、この例外対象の設備機器200においては、快適性や利便性の向上等のために必要な電力の使用が可能となる。一方、デマンド制御の対象から除外されない設備機器200(言い換えれば、例外対象でない設備機器200)に対し、制御装置100は、例外期間用に別途設定されたデマンド制御を実行しても良い。この別途設定されたデマンド制御は、例えば、例外期間である時限において、例外対象の設備機器200を含む各設備機器200の平均使用電力の合計が目標電力を超えないようにする制御であっても良い。かかる制御を行う場合、例外対象でない設備機器200に関しては、例えば、例外期間の時限における使用電力を、通常時のデマンド制御よりもさらに低減させる制御が行われる。
上記の例外制御が行われる場合、例外期間および例外対象の情報は、事前に設定される。これらの情報は、例えば、需要家等が自身の端末装置等を用いて制御装置100にアクセスし、設定を行っても良い。制御装置100は、情報取得部110により、これらの設定情報を受け付ける。そして、制御情報生成部130により、受け付けた設定情報に基づいて、例外対象の設備機器200のための例外制御の制御情報と、例外対象でない設備機器200のための例外期間用のデマンド制御の制御情報とを生成する。
具体例を挙げて、例外期間における例外対象の設備機器200および例外対象でない設備機器200に対する制御について、さらに説明する。以下の例では、一の需要家が複数の設備機器200を有しており、そのうちの一部の設備機器200に対して例外制御を行うものとする。
図6は、複数の設備機器200に対する制御の例を示す図である。図6(A)は一の施設が4つの領域に区分されている様子を示す図、図6(B)は図6(A)に示す4つの領域のうち1つの領域に対して例外制御が行われることを示す図、図6(C)は図6(A)に示す4つの領域のうち2つの領域に対して例外制御が行われることを示す図である。図6(A)に示される施設Fは、4つの領域S1~S4に区分されている。各領域S1~S4にはそれぞれ、一の需要家が有する設備機器200としての空調機器が個別に設けられている。これら4つの領域S1~S4にそれぞれ対応する4つの設備機器200(空調機器)に対しては、通常時は、需要家に対して設定された目標電力に基づくデマンド制御が行われる。
図6(B)に示す例では、4つの領域S1~S4のうち、領域S1でイベントが行われる。このため、領域S1に対応する設備機器200(空調機器)は、イベントが行われる時間帯を例外期間とし、この例外期間における例外対象の設備機器200とされる。そして、この領域S1の設備機器200に対しては、この例外期間において、デマンド制御ではなく例外制御が行われる。また、イベントが行われない領域S2~S4に対応する3つの設備機器200は、上記の例外期間において例外対象でない設備機器200に該当する。そして、この領域S2~S4の設備機器200に対しては、この例外期間において、例外期間用に別途設定された例外制御が行われる。
図6(C)に示す例では、4つの領域S1~S4のうち、領域S1および領域S2でイベントが行われる。このため、領域S1に対応する設備機器200(空調機器)および領域S2に対応する設備機器200(空調機器)は、イベントが行われる日時を例外期間とし、この例外期間における例外対象の設備機器200とされる。そして、この領域S1の設備機器200および領域S2の設備機器200に対しては、この例外期間において、デマンド制御ではなく例外制御が行われる。また、イベントが行われない領域S3、領域S4に対応する設備機器200は、上記の例外期間において例外対象でない設備機器200に該当する。そして、この領域S3、領域S4の設備機器200対しては、この例外期間において、例外期間用に別途設定された例外制御が行われる。
図7は、例外期間における例外制御の例を示す図である。図7(A)は目標電力と設備機器200の使用電力との関係を示す図、図7(B)は設備機器200の使用電力の総和が目標電力よりも小さい状態を示す図、図7(C)は設備機器200の使用電力の総和と目標電力とが等しい状態を示す図、図7(D)は設備機器200の使用電力の総和が目標電力よりも大きい状態を示す図である。図7(A)~(D)に示す例では、需要家がM1~M4の4つの設備機器200を有しており、これら4つの設備機器200の使用電力(図7(A)では、「時限終了時消費電力」と、図7(B)~(D)では、「消費電力」と記載)の総和と、需要家に対して設定された目標電力とが対比される。また、機器M1は図6に示した領域S1に対する設備機器200であり、機器M2は図6に示した領域S2に対する設備機器200であり、機器M3は図6に示した領域S3に対する設備機器200であり、機器M4は図6に示した領域S4に対する設備機器200であるものとする。
図7に示す例では、図6(B)を参照して説明したように、領域S1でイベントが行われる。イベントが行われる例外期間は、領域S1に対応する機器M1が例外対象の設備機器200となる。そして、この例外期間において、機器M1に対し、デマンド制御が行われず、例外制御が実施される。例外対象でない設備機器200である機器M2~M4に対しては、通常時のデマンド制御が行われる場合、下記の式を満足するように機器M2~M4が制御される。
(目標電力)-(機器M1の平均使用電力)
≧(機器M2~M4の平均使用電力の合計)
しかし、機器M1に対してはデマンド制御による使用電力の制限がかからないため、例外期間における時限終了時の機器M1~M4の平均使用電力の合計は、機器M1の使用電力によって変化してしまう。具体的には、機器M1の使用電力が、目標電力と機器M2~M4の使用電力の合計との差分を超えると、機器M1~M4の平均使用電力の合計は、目標電力よりも大きくなる。図7を参照すると、機器M1の使用電力が目標電力と機器M2~M4の使用電力の合計との差分よりも小さい場合、図7(B)に示すように、例外期間における時限終了時の機器M1~M4の平均使用電力の合計は、需要家に対して設定された目標電力よりも小さい。また、機器M1の使用電力が目標電力と機器M2~M4の使用電力の合計との差分に等しい場合、図7(C)に示すように、機器M1~M4の平均使用電力の合計と目標電力とが等しくなる。そして、機器M1の使用電力が目標電力と機器M2~M4の使用電力の合計との差分よりも大きい場合、図7(D)に示すように、機器M1~M4の平均使用電力の合計は、目標電力よりも大きくなる。
このように、機器M2~M4に対して通常時のデマンド制御が行われる場合、機器M1の使用電力に応じて、例外期間における時限終了時の機器M1~M4の平均使用電力の合計が目標電力を超えてしまう場合がある。そこで、例外期間においては、機器M2~M4に対し、例外期間用に別途設定されたデマンド制御が行われる。例外期間用のデマンド制御を行うことにより、機器M2~M4の使用電力に通常時のデマンド制御よりも大きい制限を課し、機器M1~M4の平均使用電力の合計が目標電力を超えることを抑制し得る。
<制限緩和量の導入>
また、例外期間において取り得る措置として、目標電力に対して制限緩和量を導入することが考えられる。上記のように、機器M2~M4に対して例外期間用のデマンド制御を行うと、機器M2~M4の使用電力に通常時のデマンド制御よりも大きい制限を課すことになる。この場合、施設Fにおいて機器M2~M4が稼働する領域S2~S4(図6参照)においては、通常時と比較して快適性や利便性が損なわれる。そのため、機器M1~M4の平均使用電力の合計が目標電力を超えることを許容して、機器M2~M4の使用電力の低減を抑制することも考えられる。しかし、機器M1~M4の平均使用電力(具体的には、例外対象の設備機器200である機器M1の使用電力)の増加を無制限に許すと、契約電力が増大し過ぎる恐れがある。そこで、機器M1~M4の平均使用電力の合計が目標電力を超える場合の許容範囲として制限緩和量を設定する。そして、目標電力に制限緩和量を加えた電力を、機器M1~M4の平均使用電力の合計の上限とする制御を行う。
図8は、制限緩和量を設定した場合の制御の例を示す図である。図8に示すように、制限緩和量は、時限ごとの目標電力に上乗せして設定される。図8に示す例では、機器M1の使用電力が増大したことにより、機器M1~M4の使用電力の合計は目標電力を超えている。しかし、この機器M1~M4の使用電力の合計は、目標電力に制限緩和量を加算した電力よりも小さい。制限緩和量を設定した場合、機器M2~M4は、平均使用電力の合計が下記の式を満足するように制御される。
(目標電力)-(機器M1の平均使用電力)+(制限緩和量)
≧(機器M2~M4の平均使用電力の合計)
例外期間の措置として制限緩和量を設定することにより、機器M2~M4の使用電力の合計は、目標電力と機器M1の使用電力との差分に対して制限緩和量を加えた範囲まで緩和される。これにより、図7を参照して説明したように、単に例外期間用のデマンド制御を行う場合と比較して、機器M2~M4の稼働による快適性や利便性を維持することができる。
<例外期間外の制御>
例外制御に関連して取り得る方策として、例外期間外の特定の期間に特別制御を行うことが考えられる。特定の期間とは、例外期間の前や後の一定期間として定め得る。例外期間は予め設定されるので、例外期間の前や後において特定の期間を定めることができる。例えば、特定の期間を、例外期間の直前の1時限等とすることができる。特別制御とは、例外対象の設備機器200の例外期間における使用電力の増大を抑制するために、例外対象の設備機器200に対して行う制御である。言い換えれば、例外対象の設備機器200の例外期間における負荷を軽減させる制御である。具体的には、特定の期間に対応する時限においてデマンド制御で行われる設備機器200の動作を、過剰な負荷をかけて実施する。例えば、設備機器200が空調機器であり、特定の期間において暖房運転が行われる場合、特別制御において、過剰な強さで暖房運転を実施する。これにより、室内温度が、特定の期間に対応する時限で求められる以上に上がる。そして、例外期間に対応する時限では、暖房機器の負荷が軽減することにより、特別制御が行われない場合と比較して、求められる暖房運転の強さが低下し、例外期間における暖房機器の使用電力の増大が抑制される。
図9は、特別制御の例を示す図である。図9には、時限1~6における例外対象の設備機器200の平均使用電力の推移が示されている。ここでは、簡単のため、需要家が1つの設備機器200のみを有し、この設備機器200の稼働に関して例外期間が設定されたものとする。また、特定の期間を、例外期間の直前の1時限とする。図9に示す例では、例外期間が時限4であり、特定の期間が直前の時限3である。また、図9において、時限1、2、5、6は、通常のデマンド制御が行われる。例外期間である時限4は、デマンド制御が行われず、例外制御が行われる。特定の期間である時限3は、デマンド制御と共に特別制御が行われる。
図9に示す時限3および時限4のグラフにおいて、実線で示された範囲(網掛けが施された範囲)は、特別制御が行われない場合における設備機器200の各時限の平均使用電力を示す。破線で示された範囲は、特別制御が行われた場合における設備機器200の各時限の平均使用電力を示す。
図9を参照すると、特別制御が行われない場合、例外期間である時限4において、例外対象である設備機器200ではデマンド制御が行われないため、使用電力が増大して目標電力を超える。そこで、特定の期間である時限3において特別制御を行い、設備機器200の動作を、過剰な負荷をかけて実施させる。これにより、図9に示すように、時限3では設備機器200の使用電力が増大する(上向きの黒い矢印参照)。しかし、この特別制御により、後続する時限4では設備機器200の負荷が軽減するため、特別制御が行われない場合と比較して、設備機器200の動作が抑えられる。そして、図9に示すように、時限4における設備機器200の使用電力が低下する(下向きの白い矢印参照)。図9の例では、時限4において、設備機器200の使用電力が低下した結果、目標電力を下回っている。
以上のように、特別制御を行うことにより、特別制御を行わない場合よりも例外期間における例外対象の設備機器200の使用電力を低下させることが期待される。なお、特別制御を行った場合であっても、例外期間における設備機器200の使用電力は、必ずしも目標電力を下回るとは限らない。しかし、特別制御を行わない場合よりも設備機器200の使用電力が低下するため、目標電力に対する超過量は抑制される。また、例外期間における例外対象の設備機器200の使用電力は、特定の期間において特別制御を行った結果として低下するため、設備機器200の利用者の快適性や利便性が損なわれる可能性も低い。
図9に示した例では、例外期間の直前の1時限を特定の期間として特別制御を行ったが、特定の期間の位置および長さは、上記の例に限定されない。特定の期間の長さを2時限以上としても良いし、特定の期間と例外期間との間に通常のデマンド制御が行われる時限を挟んでも良い。特定の期間および特別制御の内容は、例外期間における例外対象の設備機器200の負荷をより軽減できるものを選択して良い。具体的な特定の期間の位置および長さは、例えば、例外期間の長さや例外期間で行われる例外対象の設備機器200の制御の内容、例外対象の設備機器200の種類等に応じて適宜設定される。また、特定の期間における特別制御の内容も、例えば、例外期間の長さや例外期間で行われる例外対象の設備機器200の制御の内容等に応じて適宜設定される。
なお、例外期間の経過後については、空調機器における未処理負荷のように、通常とは異なる環境状況が現れる可能性はあるが、通常のデマンド制御により解消し得る。したがって、特に特定の期間を設定して特別制御を実施する必要は無い。ただし、例外制御に基づく環境状況の異常を積極的に解消するために、制御期間の後に特定の期間を設定して特別制御を実施しても良い。また、例外期間において例外対象の設備機器200の使用電力がデマンド制御の制限を受けずに増大し得ることを考慮し、例外期間の前後において、通常時のデマンド制御よりも使用電力を低減するように設備機器200の動作を制御しても良い。
上記の例では、需要家が1つの設備機器200のみを有し、この設備機器200が例外対象となる場合について説明した。したがって、特定の期間における特別制御の対象は、例外期間において例外対象となる設備機器200である。ここで、需要家が複数の設備機器200を有し、例外期間において例外対象である設備機器200と例外対象でない設備機器200とがある場合、この例外対象である設備機器200と共に、例外対象でない設備機器200を特別制御の対象としても良い。例えば、例外期間にイベントが行われる空間において、設備機器200として空調機器と照明機器とがあり、空調機器は例外対象であるが、照明機器は例外対象でない場合を考える。そして、例外期間前の特定の期間における特別制御で空調機器の暖房運転が行われる場合、この特定の期間において、特別制御として照明機器を稼働し、イベント空間の温度の上昇に寄与させても良い。
以上、実施形態について説明したが、本開示の技術的範囲は上記実施形態には限定されない。例えば、上記の実施形態では、例外期間において、例外対象でない複数の設備機器200を特に区別せずに、例外期間用に別途設定されたデマンド制御を行うこととした。これに対し、複数の設備機器200の各々に対して重み付けを行い、例外期間用のデマンド制御において、使用電力を制限する場合の優先度を設定しても良い。例えば、設備機器200の種類によっては、使用電力を制限された場合に、利用者の快適性や利便性に対する影響の大きさが異なることが考えられる。そこで、利用者の快適性や利便性に対する影響が小さい設備機器200に対しては使用電力の制限を強くし、利用者の快適性や利便性に対する影響が大きい設備機器200に対しては使用電力の制限を弱くすることが考えられる。
また、上記の実施形態では、需要家等が自身の端末装置等を用いて制御装置100にアクセスし、例外期間および例外対象の情報を設定することとした。これに対し、スケジュール等のイベント情報を保持する外部サーバを用意しておき、制御装置100がこの外部サーバにアクセスして情報を取得し、例外期間および例外対象を設定するようにしても良い。この場合、例外期間および例外対象を設定しようとする際に、管理者に通知して設定の可否の判断や設定内容の修正を受け付けても良い。その他、本開示の技術思想の範囲から逸脱しない様々な変更や構成の代替は、本開示に含まれる。
ここで、上記にて説明した実施形態は、以下のように捉えることができる。本開示の制御装置100は、制御情報を生成することにより、予め定められた時限ごとの設備機器200による使用電力を所定値以内に抑制するためのデマンド制御を行う制御情報生成部130と、制御情報生成部130によるデマンド制御の例外期間の設定を受け付ける情報取得部110と、を備え、制御情報生成部130は、例外期間において設備機器200の少なくとも一部をデマンド制御の対象から除外する、制御装置100である。
このようにすれば、予めデマンド制御における例外期間を設定し、この例外期間においては設備機器200に対するデマンド制御を実施しないことにより、デマンド制御とは異なる目的による設備機器200の稼働を実現することができる。
ここで、情報取得部110はさらに、デマンド制御の例外期間の対象に関する例外対象情報を受け付け、制御情報生成部130は、例外期間および例外対象情報に基づき、例外期間において設備機器200の少なくとも一部をデマンド制御の対象から除外する構成としても良い。
このようにすれば、例外対象情報により特定される設備機器200に対して、選択的にデマンド制御とは異なる目的による設備機器200の稼働を実現することができる。
また、制御情報生成部130は、例外期間において、デマンド制御の対象から除外しない設備機器200に対し、例外期間用に別途設定されたデマンド制御を行う構成としても良い。
このようにすれば、一部の設備機器200に対してデマンド制御を行わないことによる影響を低減することができる。
また、別途設定されたデマンド制御は、予め定められた時限ごとの設備機器200による使用電力を所定値以内に抑制するためのデマンド制御としても良い。
このようにすれば、一部の設備機器200に対してデマンド制御を行わない場合であっても、全体として設備機器200による使用電力を所定値以内に抑制するデマンド制御を維持することができる。
また、制御情報生成部130は、例外期間用のデマンド制御に基づく設備機器200の動作制御として、当該例外期間の使用電力を低減するよう、例外期間の適用前後において別途設定されたデマンド制御を行う構成としても良い。
このようにすれば、例外期間においてデマンド制御の制限を受けない例外対象の設備機器200の使用電力が増大する程度を抑制することができる。
また、制御情報生成部130は、例外期間用のデマンド制御に基づく設備機器200の動作制御として、デマンド制御の対象から除外しない設備機器200の少なくとも一部に対し、使用電力を通常時のデマンド制御のそれよりも低減するように制御する構成としても良い。
このようにすれば、例外期間において例外対象の設備機器200の使用電力がデマンド制御の制限を受けずに増大することの影響を低減させることができる。
また、本開示のプログラムは、コンピュータを、予め定められた時限ごとの設備機器200による使用電力を所定値以内に抑制するためのデマンド制御を行うデマンド制御手段と、デマンド制御手段によるデマンド制御の例外期間の設定を受け付ける受け付け手段として機能させ、デマンド制御手段において、例外期間において設備機器200の少なくとも一部をデマンド制御の対象から除外してデマンド制御を、コンピュータに実行させる、プログラムである。
このプログラムをインストールしたコンピュータによれば、予めデマンド制御における例外期間を設定し、この例外期間においては設備機器200に対するデマンド制御を実施しないことにより、デマンド制御とは異なる目的による設備機器200の稼働を実現することができる。
100…制御装置、110…情報取得部、120…記憶部、130…制御情報生成部、140…出力部、200…設備機器、210…受け付け部、220…動作制御部、230…出力部

Claims (7)

  1. 予め定められた時限ごとの設備機器による使用電力を所定値以内に抑制するためのデマンド制御を行うデマンド制御部と、
    前記デマンド制御部によるデマンド制御の例外期間の設定を受け付ける受け付け部と、を備え、
    前記デマンド制御部は、前記例外期間において前記設備機器の少なくとも一部をデマンド制御の対象から除外する、制御装置。
  2. 前記受け付け部はさらに、前記デマンド制御の例外期間の対象に関する例外対象情報を受け付け、
    前記デマンド制御部は、前記例外期間および前記例外対象情報に基づき、前記例外期間において前記設備機器の少なくとも一部をデマンド制御の対象から除外する、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記デマンド制御部は、前記例外期間において、前記デマンド制御の対象から除外しない前記設備機器に対し、当該例外期間用に別途設定されたデマンド制御を行う、請求項1に記載の制御装置。
  4. 前記別途設定されたデマンド制御は、前記予め定められた時限ごとの前記設備機器による使用電力を前記所定値以内に抑制するためのデマンド制御である、請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記デマンド制御部は、前記例外期間用のデマンド制御に基づく前記設備機器の動作制御として、当該例外期間の使用電力を低減するよう、例外期間の適用前後において別途設定されたデマンド制御を行う、請求項3に記載の制御装置。
  6. 前記デマンド制御部は、前記例外期間用のデマンド制御に基づく前記設備機器の動作制御として、前記デマンド制御の対象から除外しない当該設備機器の少なくとも一部に対し、使用電力を通常時のデマンド制御のそれよりも低減するように制御する、請求項3に記載の制御装置。
  7. コンピュータを、
    予め定められた時限ごとの設備機器による使用電力を所定値以内に抑制するためのデマンド制御を行うデマンド制御手段と、
    前記デマンド制御手段によるデマンド制御の例外期間の設定を受け付ける受け付け手段として機能させ、
    前記デマンド制御手段において、前記例外期間において前記設備機器の少なくとも一部をデマンド制御の対象から除外してデマンド制御を、前記コンピュータに実行させる、プログラム。
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