JP2004516963A - 表面改質されたナノメートルサイズの粒子を組み入れたエネルギー硬化性インクおよび他の組成物 - Google Patents

表面改質されたナノメートルサイズの粒子を組み入れたエネルギー硬化性インクおよび他の組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、表面改質されたナノメートルサイズの無機酸化物粒子をエネルギー硬化性流体中ヘ組み入れた組成物に関する。表面改質態様は、広範囲のレオロジー特性を達成するために粒子と流体との間の相容性が制御できるように調節されることを可能にする。印刷のために、好ましい組成物は、好都合なドットゲインと厚さ増成とを有する。組成物が硬化される場合、粒子の存在はまた、硬さ、弾性率、耐摩耗性、屈折率などのような物理的特性を改善するのを助ける。組成物は、紙、標識、歩み板、道路、自動車、ボート、飛行機、家具、装置などのような基材上に、印刷された放射線硬化形体を形成するのに特に申し分なく好適である。

Description

【0001】
本発明は、エネルギー硬化性流体分散媒と表面改質されたナノメートルサイズの粒子とを含む組成物に関する。本発明の組成物は、広範囲の用途で実用性を有するが、インクジェット印刷インクをはじめとする印刷インクとしての使用に特に好適である。
【0002】
インクは、例えばオフセット、凹版、グラビア、インクジェット、フレキソ、スクリーン、および吹付け技術をはじめとする多様な印刷およびコーティング方法において広く使用されている。インクは、流体付着工程の間ずっと自由に流れる流動状態のままであるが、その後すぐに急速な自己固定を受けて、耐久性の、非汚染性形体を最終受容体材料上に生み出すことが望ましいであろう。多くの場合、流体の実質的な拡がりなしに、厚さを増成できることが望ましい。当該技術は、流体インクのレオロジー特性、特に自己固定の速度を制御し、改善するための新規な方法を絶えず探求しており、それは、今度は同様に様々な印刷およびコーティング方法において、より良好な印刷の質、効率およびより高いスピードを与えるものである。
【0003】
インクジェット画像形成技術は、商業的および消費者用途において非常に普及してきた。インクジェットプリンターは、密な間隔で配置されたインク小滴の制御されたパターンで流体(例えば、インク)を受容基材上へ押し出すことによって作動する。インク小滴のパターンを選択的に統制することによって、インクジェットプリンターは、テキスト、グラフィックス、画像、ホログラムなどをはじめとする多種多様な印刷形体(printed feature)を生み出すことができる。さらに、インクジェットプリンターは、平坦なフィルムまたはシートだけでなく、その上3次元物体をも含む多種多様な基材上に印刷形体を形成することが可能である。
【0004】
熱インクジェットプリンターおよびピエゾインクジェットプリンターが、今日広く行き渡って使用されているインクジェットシステムの2つの主要なタイプである。両アプローチにとって、流体が適切にジェットできるためには、かつ、得られた印刷形体が所望の機械的、化学的、視覚的、および耐久性特性を有するためには、ジェットされた流体は厳しい性能要件に適合しなければならない。特に、流体は、ジェットされた時に比較的低い粘度を持たなければならないが、所望の受容基材上に正確な、耐久性のある画像を形成することができなければならない。例えば、熱インクジェッティングにとって典型的な流体は、25℃で3〜5ミリパスカル・秒(mPa・s)の範囲の粘度を典型的に持たなければならないが、ピエゾインクジェット流体は、印刷ヘッド温度で10〜30mPa・sの範囲の粘度を典型的に持たなければならない。低粘度流体(例えば、インク)を使用する必要性は、良好な機械的、化学的、視覚的、および耐久性特性を達成するのに十分な厚さおよび解像度を持った印刷形体を得ることに挑戦させるかもしれない。
【0005】
相変化インク(例えば、ワックスベースの)は、ピエゾインクジェット印刷をはじめとする種々の印刷方法に使用されてきた。典型的にこれらのインクは、室温では固体であるが、印刷ヘッド温度(典型的には100℃より高い)では流体であるワックスおよび/または熱可塑性ポリマーから製造された分散媒と混合された染料または顔料を含む。かかるインクは、基材上に印刷された時に急速に固化するので、使用される基材のタイプとは関係がない一貫した画像品質を与える。しかしながら、かかる相変化インク組成物の耐久性は、それらが容易に擦り取られることがあるので、典型的には不満足なものである。これは、インクが非多孔質のプラスチック表面上へ印刷される場合に特に事実である。さらに、従来の相変化インクに使用される分散媒のワックス性のために、インクは、典型的に、多くの基材に対して不満足な接着性を有する。
【0006】
有機溶剤ベースおよび水性のジェット可能なインクもまた周知である。典型的な水性インクは、一般に、染料および/または顔料であってもよい着色剤、1種以上の有機補助溶剤、およびインクの性能を高めるために含まれる1種以上の添加剤を含む。かかる添加剤の代表的な例には、1種以上の着色剤、すべり改質剤、チキソトロープ剤、粘着性促進剤、粘着性低下剤、発泡剤、消泡剤、流動または他のレオロジー調節剤、ワックス、オイル、可塑剤、結合剤、酸化防止剤、殺カビ剤、殺菌剤、有機および/または無機充填材粒子、均展材、乳白剤、帯電防止剤、分散剤などが含まれる。
【0007】
印刷された、および特にインクジェット印刷された組成物はまた、良好なドットゲイン特性をも必要とする。ドットゲインは、基材への塗布時に印刷形体が拡がる程度に関する。印刷形体(例えば、ドットまたはライン)が基材上で余りにも多く拡がるなら、得られた画像は不満足な解像度を有する傾向がある。これに反して、印刷形体が基材への塗布時に不十分に拡がるなら、その時は不満足な画像密度が生じるかもしれない。ドットゲイン特性は、インク組成物の性質、印刷条件、および基材の性質をはじめとする因子に依存する。あるインクは、ある基材上で好都合なドットゲイン特性を示すが、他の基材上ではそうではない。
【0008】
多種多様な異なる多孔質および非多孔質の基材で、一貫して良好なドットゲイン特性を有するインク組成物を提供することが望ましいであろう。
【0009】
充填材なしのシステムに比べて硬さ、弾性率、耐摩耗性、および屈折率のような機械的および耐久性特性を増強するために、無機酸化物充填材を放射線硬化性インク組成物中へ組み入れることができることは公知である。かかる粒子の存在は、また、硬化時の収縮のみならず、得られた硬化組成物の熱膨張係数をも低下させると考えられる。しかしながら、不幸にも、従来の無機酸化物充填材を流体組成物中へ組み入れると、粒子の比較的少ない重量装填でさえも、一般に、使用の間に組成物に相分離させる、沈降させる、印刷ヘッドを目詰りさせる、光学的透明性を失わせるなどの原因となる。かかる粘度の増加は、インクジェッティングのような、組成物がジェット可能であるために比較的低粘度が必要である用途にとっては重大な欠点である。
【0010】
従って、従来の充填材の欠点の1つ以上を経験することなく、放射線硬化インク組成物の機械的および耐久性特性を改善するための方法を見出すこともまた非常に望ましいであろう。
【0011】
本発明は、表面改質されたナノメートルサイズの無機酸化物粒子をエネルギー硬化性流体中へ組み入れた組成物に関する。表面改質態様は、粒子と流体との間の相容性が広範囲のレオロジー特性を達成するために制御できるように調節されることを可能にする。硬化した時に、粒子の存在はまた、硬さ、弾性率、耐摩耗性、屈折率などのような物理的特性を改善するのを助ける。組成物は、紙、標識、歩み板、道路、自動車、ボート、飛行機、家具、装置などのような基材上に、印刷された放射線硬化形体を形成するのに特に申し分なく好適である。
【0012】
組成物は多くの用途において有用であるが、それらは特にインクジェット印刷用途に有用である。粒子のナノメートルサイズは、組成物が印刷ヘッドノズルを目詰りさせることなく、インクジェットされることを可能にする。粒子のサイズはまた光散乱範囲より下であり、その結果、粒子は光学的透明性または光透明度を妨げない。従って、着色剤などのような光学的添加剤が配合物中へ組み入れられてもよいが、ナノメートルサイズの粒子で強化された透明なコーティングが容易に調製される。表面処理される粒子はまた、硬化の間に粒子をエネルギー硬化性流体分散媒と反応させるエネルギー硬化性部分で官能化されてもよい。これは、所望される場合には硬化した組成物に追加の強化を提供する。
【0013】
本発明の実施態様は、流体分散媒とわずかに相容性であるにすぎない表面改質された粒子で配合されてもよい。広範囲のレオロジー特性は、このアプローチで達成することができる。かかる組成物の幾つかの実施態様は、高度にチキソトロピックである。ナノ複合組成物の粘度は比較的高い剪断速度下では劇的に減少するが、粘度は比較的低い剪断速度では急速に増成する。この特性は流動状態で組成物を塗布することを容易にするが、塗布後に増粘する傾向は材料を適所に保持するのを助ける。かかる熱可逆性挙動は、多くの用途、特にインクジェット印刷において有用である。
【0014】
例えば、好ましい態様において、粒子の表面改質は、温度および/または印可される剪断速度次第でゲル相または液相として存在するかもしれない組成物を形成するべく選択されてもよい。表面処理剤の適切な選択によって、粒子−粒子または粒子−結合剤前駆体相互作用のどちらかが、組成物に与えられるエネルギーのレベル次第で、制御できるように有利であることができる。例えば、室温で剪断、音波、または他のエネルギーの不在下では、かかる好ましい実施態様は、ゲルまたは他の増粘化状態で存在する。ゲル形成は、特に、粒子の可逆性凝集を引き起こす粒子−粒子相互作用から起こると考えられる。しかしながら、これらの粒子−粒子相互作用は、剪断エネルギー、音波エネルギー、熱エネルギーなどの印可によって破壊されるほど十分に弱い。例えば、45℃〜80℃に加熱された時、好ましい組成物は、ゲル相からインクジェット可能な粘度の液相へ変化する。室温に冷却された時、ゲルが再形成する。
【0015】
この可逆的特性は、インクジェット印刷において制御されたドットゲイン、細かい形体を迅速に印刷する高められた能力、および印刷厚さを増成する高められた能力をはじめとする、多くの利点を提供する。印刷の間ずっと、組成物は低粘度状態にある。印刷後に、組成物は急速に増粘するかまたはゲル化し(場合によって)、放射線硬化されて強靱な耐久性の形体を形成する。組成物のユニークなレオロジー特性はまた、スクリーン印刷、スピンコーティング、3次元モデルプロトタイピング、超小形電子回路の製造、および他の印刷用途においても有用である。
【0016】
本発明のゲル形成組成物の弾性は、ずり減粘された場合に、匹敵する粘度を有する従来のずり減粘組成物の弾性よりもはるかに低いこともまた分かってきた。これは、インクジェッティング、スクリーン印刷、スピンコーティング、および他の印刷用途にとって有利である、非常に少量の糸曳きをもたらす。
【0017】
その結果、本発明の組成物が印刷用途、特にインクジェット印刷に多くの利点を与えることを認めることができる。第1に、組成物は、加熱されたインクジェット印刷ヘッドでジェットすることができる。中温で、例えば、約60℃で、好ましい組成物は、低いインクジェット可能な粘度の、流動性の、好ましくは実質的にニュートン流体になる。本発明のジェットされた組成物は、室温基材との接触時にまたは接触後に、急速な増粘、好ましくはゲル化を受ける。増粘またはゲル形成特性は優れた配置制御を提供する。印刷形体は、特に非多孔質基材上に印刷された場合に、非常に制御できるドットゲイン、減少したブリードおよび例外的に鋭いラインエッジを有する。ドットゲインは、幾つかの従来のインクが非多孔質基材上へ印刷された場合には、十分に制御することが困難であった。
【0018】
ゲル材料は流体材料よりも印刷高さの形成ではるかに効果的であるので、本発明の好ましい組成物のゲル特性は、印刷厚さの増成に途方もない制御を提供する。これは、超小形電子回路の製造をはじめとする多くの用途においておよび3次元プロトタイプの製造において非常に望ましい。
【0019】
光を散乱し透明性に悪影響を及ぼす結晶質領域を含有するワックス様材料に依存している通常の相変化インクとは違って、本発明の好ましいゲル形成組成物は、小さなナノ粒子のために、光学的に透明である。透明なインクおよびコーティングは、標識用途向けの再帰反射性基材上へ形体および/またはコーティングを塗布することをはじめとする、多くの用途において望ましい。
【0020】
好ましいゲル形成組成物は、低粘度状態の時に実質的に降伏応力を持たない傾向があるが、ゲル化時に少なくとも約0.1パスカルの測定可能な降伏応力を持つ傾向がある。ゲル状態の降伏応力は、粒子凝集および沈降を防止するのを助ける。従って、本発明の組成物は、優れた貯蔵安定性を有する。
【0021】
本発明の組成物は、単に相変化インクおよびコーティングとして有用であるというわけではない。例えば、組成物は、超小形電子デバイス上のカバーコートまたはせき板を形成するのに使用されてもよい。印刷厚さを非常に容易に増成する能力のために、組成物は 迅速なプロトタイピング用途における3次元印刷または感圧接着剤および/またはそれらの放射線硬化性前駆体の印刷にも使用されてもよい。
【0022】
本発明の他の実施態様は、比較的低い粘度の、実質的にニュートン流体の形態であってもよい。これらは一般に、流体分散媒と高度の相容性を有し、硬化時に前駆体とよく反応するように好ましくはエネルギー硬化性官能性を有する、表面改質された粒子の使用によって起こる。粒子の相容性態様は、比較的大きな体積分率の粒子を使っても、十分に分散された、安定な、低粘度オルガノゾルが得られるという点で、組成物のレオロジーに顕著な影響を有する。注目に値することには、これらの組成物の粘度が粒子重量装填の増加と共に増加する速度は、かかる相容性が存在しないシステムに比べて劇的に低下する。
【0023】
例えば、約10体積パーセントほどの、好ましくは約25体積パーセントほどの粒子を含む本発明の好ましい低粘度実施態様は、それでも、かなり広い温度範囲にわたってインクジェット可能な粘度を保持する。これは、たったの約5体積パーセントの従来の粒子、例えば、未処理フュームドシリカを結合剤前駆体中へ組み入れることが、インクジェットされるには余りにも組成物を増粘させることを考えると、注目すべき功績である。追加の便益として、約10体積パーセントより上の、好ましくは約20体積パーセントまでの比較的高い重量装填になるまで、粘度特性はまた、実質的にニュートン粘度である。
【0024】
約10〜25体積パーセントまでの装填量でさえも、粘度の過度の増加なしにこれらの高度に相容性の粒子を配合物中へ組み入れる能力は、本発明の硬化および未硬化組成物に、多くの望ましいレオロジーの、機械的、および耐久性利点を享受させる。これらの利点には、改善された硬さ、弾性率、耐摩耗性、屋外耐候性、および屈折率が含まれる。さらに、好ましい粒子の放射線硬化反応性は、硬化時に粒子を結合剤マトリックスと結合可能に反応させて、追加の強化をもたらす。硬化時収縮および熱膨張係数もまた、充填材なしのシステムに比べて減少するはずである。
【0025】
一態様において、本発明は、インクジェットされた形体の形成方法に関する。インクジェット可能な粘度の組成物が提供される。組成物は、エネルギー硬化性流体分散媒中に分散された複数のナノメートルサイズの表面改質された無機酸化物粒子を含む。組成物は、基材上へインクジェットされて印刷形体を形成する。印刷形体は、エネルギー硬化性流体を少なくとも部分硬化させるのに有効な条件下である量の硬化エネルギーに暴露される。
【0026】
別の態様において、本発明は、可逆性ゲル特性のインクジェット可能な組成物に関する。組成物は、エネルギー硬化性流体分散媒と、流体分散媒とわずかに相容性であり、組成物がインクジェット可能な粘度を有するゲル状態および流動状態を有するような量で存在する複数のナノメートルサイズの粒子とを含む。
【0027】
別の態様において、本発明は、第1の比較的極性の成分と第2の比較的非極性の成分とを含むエネルギー硬化性流体分散媒を含む、可逆性ゲル特性の組成物に関する。該成分の少なくとも1つは放射線硬化性である。組成物はまた、増粘剤を流体分散媒とわずかに相容性にするのに有効な相対量で比較的極性および非極性の表面部分を含む表面処理されたナノメートルサイズの無機酸化物粒子を含む増粘剤を含む。
【0028】
別の態様において、本発明は、インクジェット可能な組成物の製造方法に関する。第1の比較的極性の成分と第2の比較的非極性の成分とを含む、エネルギー硬化性流体分散媒が提供される。該成分の少なくとも1つは放射線硬化性である。ゲル形成剤もまた提供される。ゲル形成剤は、ゲル形成剤が流体分散媒とわずかに相容性であるような相対量で比較的極性および非極性の表面部分を含む、表面処理されたナノメートルサイズの無機酸化物粒子を含む。ゲル形成量のゲル形成剤が流体分散媒中へ組み入れられる。
【0029】
別の態様において、本発明は印刷の方法に関する。可逆性ゲルおよびずり減粘状態を有する放射線硬化性インクが提供される。組成物は基材上へ印刷されて印刷形体を形成し、前記印刷の少なくとも一部分はインクがずり減粘される間に起こる。印刷後に、印刷形体はゲル化し、次に放射線硬化される。
【0030】
別の態様において、本発明は印刷形体に関する。形体は、エネルギー硬化性流体組成物を含む成分から形成されたエネルギー硬化した結合剤を含む。組成物はまた、結合剤中に分散されたゲル形成剤を含み、前記ゲル形成剤は放射線硬化性流体組成物とわずかに相容性である。
【0031】
別の態様において、本発明は、エネルギー硬化性のインクジェット可能な組成物に関する。組成物は、エネルギー硬化性流体分散媒と、分散媒中へ組み入れられた複数のナノメートルサイズの粒子とを含む。粒子は、組成物が少なくとも約10体積パーセントまでの前記粒子を組み入れた場合に、組成物が所望の印刷ヘッド温度で実質的にニュートン粘度プロフィルを有するほど十分に分散媒と相容性である。
【0032】
別の態様において、本発明は、エネルギー硬化性のインクジェット可能な組成物に関する。組成物は、エネルギー硬化性流体分散媒と該分散媒中に分散された複数のナノメートルサイズの表面改質された無機酸化物粒子とを含む。ナノメートルサイズの表面改質された無機酸化物粒子は、組成物が少なくとも約10体積パーセントの前記粒子を含む場合に、組成物が所望の印刷ヘッド温度でインクジェット可能な粘度を有するほど十分に分散媒と相容性である。さらに、表面改質された粒子は、放射線硬化性部分および基材粒子に反応して結合できる(reactively attachable)部分を含む第1表面処理剤と、分枝部分および基材粒子に反応して結合できる部分を含む第2表面処理剤とを含む表面処理剤の組合せで無機酸化物粒子を表面処理することによって得られる。
【0033】
別の態様において、本発明は、エネルギー硬化性のインクジェット可能な組成物の製造方法に関する。エネルギー硬化性流体分散媒が提供される。複数のナノメートルサイズの粒子もまた提供され、これらは、組成物が少なくとも約10体積パーセントの前記粒子を含む場合に、分散媒中に粒子を含む混合物が所望の印刷ヘッド温度でインクジェット可能な粘度を有するほど十分に分散媒と相容性である。粒子を含む成分が分散媒中へ組み入れられて組成物を提供する。
【0034】
別の態様において、本発明は印刷の方法に関する。エネルギー硬化性分散媒流体中に分散された複数のナノメートルサイズの粒子を含むインクジェット可能な組成物が提供される。粒子は、混合物が少なくとも約10体積パーセントの前記粒子を含む場合に、分散媒と粒子とを含む混合物が所望の印刷ヘッド温度でインクジェット可能な粘度を有するほど十分に分散媒と相容性である。組成物は基材上へ印刷されて印刷形体を形成する。印刷形体は硬化される。
【0035】
図1は、本発明の組成物の粘度およびゲル性能を温度の関数として示すグラフである。
【0036】
下に記載される本発明の実施態様は、網羅的であること、または本発明を次の詳細な説明で開示される厳密な形態に限定することを意図するものではない。むしろ、実施態様は、当業者が本発明の原理およびやり方を認め、理解できるように選ばれて記載される。
【0037】
本発明の好ましい実施態様において、表面改質されたナノメートルサイズの無機酸化物粒子は、エネルギー硬化性流体分散媒中へ組み入れられる。本発明の好ましい表面改質されたナノメートルサイズの粒子は、1種以上の適切な表面処理剤を1つ以上の異なる種類の無機酸化物基材粒子と反応させることによって調製される。自然と、ヒュームドシリカのような従来の充填材は、多くの流体キャリヤと非相容性である傾向があり、凝集する、沈降する、印刷ヘッドを目詰りさせる、および透明性を損なうことができる。比較的少量のかかる充填材でさえも顕著な増粘が見られるかもしれない。また、かかる充填材、特にヒュームドシリカは、集合した粒子の永久クラスターを形成する傾向がある。これは、インク組成物が非常にちっぽけなノズルオリフィスを通してジェット可能でなければならないインクジェッティング用途では極めて望ましくない。さらに、かかる集合体を含む組成物が1マイクロメートルフィルターを通して濾過された場合、組成物の粒子含量のかなりの部分が除去される。このように、従来の充填材から製造された組成物の含量は、使用中に、特にインクジェットされる(すなわち、インクジェッティングが可能でさえある)場合に、またはスクリーン印刷中にスクリーンのちっぽけなオリフィスを通されるなどの場合に、劇的におよび予測できないほど変化するかもしれない。
【0038】
明らかにそれに反して、幾つかの代表的実施態様において、本発明の表面改質された粒子は、相当する流体分散媒中に極めて十分に分散される傾向がある。他の代表的な実施態様において、本発明の表面改質された粒子は、十分なレベルの剪断、音波、または他のエネルギーの存在で小さな粒子体へ容易に破壊される粒子の非永久的な凝集体(集合体ではない)を形成する傾向がある。かかる実施態様のいずれかにおいて、組成物は、たとえあったにしても、粒子含量の実質的ロスなしに、1マイクロメートル、好ましくは0.45マイクロメートルのフィルターを通過するかもしれない。さらに、非常に小さな弾性と組み合わせてずり減粘特性が示される。ずり減粘および低弾性のこの有益な組合せは、スクリ−ン印刷またはインクジェット印刷のような標準的印刷技術を用いて、粒子含量の、たとえあったにしても、最小のロスで、組成物が広範囲の基材上へ塗布されることを可能にする。
【0039】
粒子は、組成物の物理的特性が改善されることを都合よく可能にし、また、レオロジー特性の選択および制御をも可能にする。物理的利点に関して、表面処理された粒子を組成物中へ組み入れると、粒子を含まない他の点では同一の配合物と比べた場合に、得られた硬化組成物の、硬さ、弾性率、耐摩耗性、および屈折率をはじめとする幾つかの特性が改善されるかもしれない。同時に、小さな粒度は、光学的透明性、および延性のような特性が保持されることを可能にする。粒子はまた、硬化時にそうでなければ起こるかもしれない収縮を減らすのを助けると考えられる。熱膨張係数もまた減少するはずである。表面処理された粒子は、追加の強化のために粒子をエネルギー硬化性流体キャリヤと反応させるべく、官能性(例えば、エネルギー硬化性部分)を任意に含むことができる。
【0040】
レオロジーの選択および制御に関して、本発明の好ましい表面改質は、一般に、流体分散媒との異なる程度の相容性(例えば、極性、溶解性など)の2種以上の表面処理剤の1つまたは混合物で基材粒子を処理するこによって起こる。表面処理剤の組合せの使用は、所望のレオロジー特性が得られるまで表面処理剤の相対量を変えることによって、分散媒との相容性の程度が容易に調節されることを可能にする。流体分散媒とより相容性である処理剤は、流動性の、比較的低い粘度の実質的にニュートン性組成物を提供する傾向がある。流体分散媒とわずかに相容性であるにすぎない処理剤は、好ましくは低弾性と組み合わせて、1つ以上のチキソトロピー、ずり減粘、および/または可逆性ゲル形成を示す組成物を提供する傾向がある。流体分散媒とより非相容性である処理剤は、沈降する、相分離する、凝集するなどの傾向がある配合物を提供する傾向がある。このように、表面改質アプローチがレオロジーおよび機械的特性に途方もない制御と融通性とを与えることを認めることができる。
【0041】
本明細書で使用されるように、「わずかに相容性」は、流体に粒子を添加すると、流体が、かかる粒子を欠く流体に比べてより大きい程度のチキソトロピー、増粘、ゲル化、および/またはずり減粘特性を示す状態を有するようになることを意味する。より好ましくは、「わずかに相容性」は、粒子を流体に添加すると、得られた組成物が、熱可逆性でおよび/またはずり減粘性のゲルである状態を有するようになることを意味する。都合よく、かかる組成物は、十分な量のエネルギー、例えば、熱エネルギー、音波エネルギー、剪断エネルギーなどの印可によって、ゲル状態と流動状態との間で容易に変換される。
【0042】
好ましくは、比較的極性および非極性表面処理剤を含む組合せが表面改質を達成するために使用される。表面処理剤のかかる組合せの使用は、表面改質された粒子と流体分散媒との間の相容性が、好ましい一形態のやり方で、かかる処理剤の相対量を変えることによって容易に調節されることを可能にする。勿論、ある種の場合には別の選択肢として、単一の表面改質構成成分がまた使用されてもよい。あるいはまた、このアプローチに加えて、流体分散媒もまた比較的極性および非極性成分を含んでもよい。このアプローチはまた、かかる流体成分の相対量を変えることによって粒子との相容性の程度が調節されることを可能にする。
【0043】
本発明に関連して使用されるように、用語「極性」および「非極性」は、材料に関連した電荷分極または双極子モーメントの程度に関する。例えば、表面処理剤については、それにとって極性または非極性特性が重要である当該成分は、粒子に結合する表面処理剤のペンダント部分(すなわち、流体分散媒と接触する部分)に関係する。極性差ニーズは相対的なものであるにすぎず、絶対的なものではないことに注意すべきである。従って、表面処理剤ペア3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン/イソオクチルトリメトキシシランについては、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランが比較的極性の構成成分である。表面処理剤ペアメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン/N−(3−トリエトキシシリルプロピル)メトキシエトキシエチルカルバメートについては、メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランが比較的非極性の構成成分である。同様に、モノマーペアイソボルニルアクリレートとN−オクチルアクリルアミドとを含む流体分散媒については、N−オクチルアクリルアミドが比較的極性の構成成分である。
【0044】
特に好ましい組成物は、所望の減粘挙動を示す、好ましくは流動状態にある場合に低弾性を有し実質的に降伏応力を持たない増粘化流体またはゲルの形態にある。ゲル化および/または増粘特性は、好ましくは、所望の増粘、チキソトロピー、ずり減粘、および/またはゲル化特性を増進するために、粒子を分散媒流体とほんのわずかに相容性にする表面改質を選択することによって生じる。わずかに相容性の増粘剤は、レオロジー挙動がシステムに与えられるエネルギーの量に依存するようなシステムを提供する傾向がある。例えば、好ましい組成物実施態様は、室温および低(または無)剪断で透明のきれいなゲルとして存在するかもしれない。より高い剪断を与えると、より高温(例えば、約60℃)へ加熱すると、および/または組成物に音波もしくは他の好適なエネルギーを与えると、ゲルは低粘度流体に変わる。冷却すると、および/または音波および/または剪断エネルギーを取り除くと、ゲルが再形成する。それに反して、および下記のように、高度に相容性の表面改質剤を含有する実施態様は、粒子/分散媒相互作用に有利である傾向がある。典型的に、ゲル特性のない低粘度流体が生じる傾向がある。さらにそれに反して、高度に非相容性の増粘剤の実施態様は、ゲル特性のないシステムになる傾向があり、そのシステムでは粒子はフロック化し、強く凝集し、および/または集合する、またはそうでなければ流体分散媒から相分離する。
【0045】
確かに、わずかに相容性の粒子を組み入れた本発明の実施態様は、剪断、加熱下に置かれる場合、および/または他の形態のエネルギーにさらされる場合に、流体組成物がインクジェッティング技術を用いて受容基材に都合よく塗布されるほど十分に低い粘度特性を有する傾向がある。好ましくは、本発明の組成物は、所望のインクジェッティング温度で約30mPa・sより下、好ましくは約25mPa・sより下、より好ましくは約20mPa・sより下の粘度を有する。しかしながら、特定の組成物に最適な粘度特性は、基材上へ組成物を塗布するために使用されるインクジェットシステムのタイプに依存する。例えば、ピエゾインクジェット用途については、典型的な所望の粘度は、印刷ヘッド温度で3〜30mPa・sである。放射線硬化性組成物の1種以上の成分の潜在的揮発性および反応性のために、流体組成物は、好ましくは約80℃以下の、より好ましくは約60℃以下の温度でジェットされる。
【0046】
可逆性ゲル特性の本発明の組成物の配合物は、好ましくは、次のスクリーニング方法論に従って得られるかもしれない。先ず、好ましくは流体分散媒の主要構成成分である第1流体構成成分(例えば、流動性モノマー、ポリマー、オリゴマー、それらの組合せ、他の溶剤など)が選択される。次に、この第1構成成分と、第1構成成分中へ組み入れられた粒子の十分に分散された流動性ゾルを生み出す表面処理剤の特定の比を見出すために様々な比の2種以上、好ましくは2種の表面処理剤を使用することによって得られた様々な表面改質されたナノ粒子との間の相容性を評価するために、スクリーニング試験が実施される。このスクリーニングは、典型的には、第1流体構成成分中に分散された15〜60重量パーセントの表面処理された粒子を使用して実施される。
【0047】
かかる方法論を実施するために、表面処理剤は、少なくとも1種が比較的極性であり、少なくとも1種が比較的非極性であるように選択される。次に、異なるモル比のかかる処理剤のレオロジー特性が評価される。例えば、スクリーニング試験に用いられる比較的極性表面処理剤対比較的非極性表面処理剤の様々なモル比は、例えば、それぞれ、100:0、90:10、80:20、70:30、60:40、50:50、40:60、30:70、20:80、10:90、0:100であってもよい。典型的に、流体分散媒の主要な構成成分が非極性流体である場合、好ましい表面改質されたナノ粒子は、極性官能性と比べた時に大部分の非極性官能性をそれらの表面上に有する(逆もまた同様)ことが分かった。 好ましくは、表面処理剤は、粒子表面カバレージが表面処理されるべき粒子の単一層カバレージに必要とされる量の約110パーセント以下、より好ましくは90〜100パーセントであるような量で使用される。用語「単一層カバレージ」は、組成物中の粒子と化学的に反応する最大量の表面処理剤に関する。
【0048】
かかるスクリーニングは、第1流体構成成分と相容性である1種以上の異なる種類の表面処理された粒子を特定させるべきである。かかる相容性の表面改質された粒子を特定したら、第1流体構成成分中の相容性の表面改質された粒子のゾルが、最終組成物中で望まれるよりも高い、相容性の表面改質されたナノ粒子の濃度で調製される。例えば、最終組成物において20〜25重量パーセントの表面改質された粒子が望ましい場合、本方法論で使用されるゾルは、30〜50重量パーセントの粒子で配合されてもよい。
【0049】
次に、第1流体構成成分中の相容性の表面改質された粒子のゾルに第2流体構成成分を加えることによって、一連の配合物が調製される。第2流体構成成分は、第1流体構成成分とは比較的異なる極性を有するように選択される。しかしながら、極性の程度は、2種の流体構成成分が互いに混和しないほどに異なるべきではない。好ましくは、第1および第2流体構成成分は完全に混和性である。所望の挙動が生じるかどうかを見るために、得られた組成物のレオロジーが評価される。第1流体構成成分に比べてこの第2構成成分の比が増加するにつれて、システムでの粒子の相容性が低下する傾向がある。これは、粘度の増加をもたらし、ある場合にはゲルにつながる。サンプルは、1回以上加熱および冷却して、熱可逆的特性をチェックすることができる。この方法によって、熱可逆性ゲルおよび増粘化組成物を本発明に従って容易に得ることが可能である。
【0050】
ゲル特性が、観察されるほど強すぎるが可逆性でない場合、その時は、可逆性が得られるまで、より相容性流体構成成分の増加分を加えることができる。熱可逆性の大きさは流体構成成分比のほんの小さな差で大きく変わることができる。さらに、余りにも多くの第2構成成分が加えられと、粒子は、より巨視的なレベルで相分離し始めるかもしれない。これは、ゾルが望まれるよりももっと粘性のおよび/または曇ったものになる原因となるかもしれない。結局、巨視的に相分離したシステム(例えば、沈殿する)が形成されるかもしれない。
【0051】
さらに別のアプローチとして、より非相容性流体構成成分中に分散された粒子で始まり得ることを除いて、上の方法論に従うことができる。次に、所望の程度の可逆性ゲル特性が得られるまで、より相容性流体構成成分の増加分が加えられてもよい。別のアプローチでは、これらの1つのみを変えることが実際上より簡単ではあるが、流体分散媒および表面改質剤の両方の極性/非極性特性を調節することが可能である。
【0052】
上述の方法論は、本発明に従ったゲルを得るための一方法である(すなわち、、流体分散媒の極性/非極性構成成分の相対量を調節することによって)。あるいはまた、流体分散媒(すなわち、溶剤系)は一定に保持されてもよいが、相容性を調節するために、2種の異なる表面改質剤の比を変えることができる。
【0053】
例えば、極性/非極性表面改質剤の相対量は調節されるが流体分散媒の性質を一定に保持するアプローチに従って、典型的に組成物中の改質された粒子が15〜40重量パーセントの範囲で存在する場合、流体分散媒のゾルを生み出す表面改質剤の組合せを見出すために、様々な比のかかる改質剤を使用してスクリーニング試験が実施される。表面処理剤は、少なくとも1種が比較的極性であり、少なくとも1種が比較的非極性であるように選択される。例えば、2種の表面処理剤を評価するために使用される様々なモル比は、例えば、比較的極性表面処理剤対比較的非極性表面処理剤の100:0、90:10、80:20、70:30、60:40、50:50、40:60、30:70、20:80、10:90、0:100であってもよい。
【0054】
好適なモル比範囲は、本明細書に記載されたスクリーニング方法論によって容易に決定され、放射線硬化性結合剤前駆体の性質、表面処理剤の性質などをはじめとする因子に依存するであろう。好ましくは、第1表面処理剤対第2表面処理剤のモル比は1:5〜5:1の範囲にある。
【0055】
好ましくは、本発明のゲル配合物を特定するため用いられるスクリーニング試験にかかわらず、表面処理剤は、粒子表面カバレージが単一層カバレージに必要とされる量の約110パーセント以下であるような量で使用される。比較的極性対比較的非極性表面処理剤の好ましいモル比は、一般に、流体分散媒中で相容性(例えば、低粘度、透明性)を有するそれらの比と非相容性(例えば、沈降)を有する比との間であろう。このように、調べるべき比の範囲は狭くされてもよく、表面処理剤の比がゲル形成をもたらす点に到達するまで、クリーニングプロセスは1回以上繰り返されてもよい。
【0056】
増粘、ゲル化、チキソトロピー、および/またはずり減粘特性についてのそれらの実施態様に加えて、本発明の他の好ましい実施態様は、比較的低粘度の実質的にニュートン流体の形態にある。低粘度特性は、流体分散媒との適当に高いレベルの相容性を持った表面改質された粒子を使用することによって生じる。例えば、非常に分散媒相容性の表面を有する粒子は、比較的高い粒子の装填まで粒子の体積パーセントを増やしても、システムの粘度が適度に増加するにすぎないシステムを提供する傾向がある。
【0057】
理論に拘束されることは望まないが、流体分散媒と粒子表面との間の相容性は、粒子−粒子相互作用よりも粒子−分散媒相互作用に有利である傾向があると考えられる。粒子−結合剤前駆体相互作用が有利である場合、組成物は低粘度ニュートン流体として存在する傾向がある。それに反して、粒子−粒子相互作用がより有利である場合、組成物は、粒子の体積パーセントが増加するにつれてより顕著に増粘する傾向がある。
【0058】
低粘度実施態様のための表面処理剤の特に好ましい実施態様は、分枝脂肪族オルガノシランと組み合わせて使用される(メタ)アクリロイルオキシアルキルオルガノシランを含む。好ましい(メタ)アクリロイルオキシアルキルオルガノシランは、(メタ)アクリロイルオキシプロピル−トリメトキシシランであり、好ましい分枝脂肪族オルガノシランは、イソオクチルトリメトキシシランのような分枝アルキルオルガノシランである。この好ましい組合せは、1種以上の異なる範囲の放射線硬化性モノマーとの優れた相容性を提供し、インクジェッティング用途にとって非常に望ましい粘度特性を与える。
【0059】
本発明の好ましい低粘度組成物の配合物は、極性/非極性表面改質剤の相対量が調節されるが流体分散媒の性質を一定に保持する多数の試験組成物を調製して評価する工程を含むスクリーニング方法論に従って得られてもよい。典型的に、かかる試験組成物は15〜40重量パーセントの粒子を含んでもよい。例えば、2種の表面処理剤を評価するために使用される様々なモル比は、例えば、比較的極性表面処理剤対比較的非極性表面処理剤の100:0、90:10、80:20、70:30、60:40、50:50、40:60、30:70、20:80、10:90、0:100であってもよい。スクリーニングは、前駆体と高度に相容性である1種以上の異なる種類の表面改質された粒子を特定させるはずである。
【0060】
典型的に、流体分散媒の主要な構成成分が非極性流体である場合、好ましい表面改質されたナノ粒子は、大部分の非極性官能性をそれらの表面上に有する(逆もまた同様)ことが分かった。好ましくは、表面処理剤は、粒子表面カバレージが表面改質されるべき粒子の単一層カバレージに必要とされる量の約110パーセント以下、より好ましくは90〜100パーセントであるような量で使用される。
【0061】
このスクリーニング手順は、得られた組成物の粘度が他の比に比べて最小である最適表面処理比を特定するのを容易にする。例えば、スクリーニング手順を実施する場合、流体分散媒中の粒子の公称重量装填量での表面処理剤の様々な比について、試験サンプルに関する粘度データが集められてもよい。このデータは、1つ以上の異なる温度で得られてもよい。好ましくは、該温度は、所望の印刷ヘッド温度かまたはそれにまあまあ近い温度である。粘度特性が表面処理剤の比の関数として調べられる場合、典型的には、所望の温度で最小の粘度または粘度範囲が観察される。最適に低い粘度特性の組成物を提供するために、使用されるべき組成物は、かかる最小値またはそれに近い値の比で調製することができる。
【0062】
例示的な一例として、Rの関数としてのη/η(式中、ηは試験されるサンプルの粘度であり、ηは粒子なしサンプルの粘度であり、Rは、ペアの表面処理剤が調べられる場合のもう一つに対する一表面処理剤のモル分率である)のグラフを作製することができる。一般に、かかるグラフは、両表面処理剤の少なくとも幾つかが存在するモル分率Rで最小値を有する。かかる最小値に近い比による処理剤で表面改質された粒子から組成物を調製することによって、最適に低い粘度特性を得ることができる。この文脈において使用されるように、「近い」は、選択された比がかかる最小値の約10パーセント以内にあることを意味する。かかる最小値は、本明細書では粘度プロフィル最小値と言われるものとする。
【0063】
低粘度実施態様を得るために、無機酸化物基材粒子と都合よく反応させられてもよい表面処理剤の好ましい組合せは、第1および第2表面処理剤を含む。第1表面処理剤は、好ましくは、基材粒子の少なくとも一部分と結合可能に反応する(attachably reactive)部分ならびに分枝部分の両方を含む。好ましくは、表面処理剤の1つまたは両方がエネルギー硬化性官能性をさらに含み、流体キャリヤが硬化して結合剤マトリックスを形成する時に、表面改質された粒子が流体キャリヤ中へ反応して架橋することを可能にする。より好ましくは、エネルギー硬化性官能性は第2表面処理剤に存在する。
【0064】
第1表面処理剤対第2表面処理剤のモル比は、表面改質された粒子が組み入れられて得られた組成物の所望の低粘度特性に影響を有することができる。好適なモル比範囲は、本明細書に記載されたスクリーニング方法論によって容易に決定され、放射線硬化性結合剤前駆体の性質、表面処理剤の性質などをはじめとする因子に依存するであろう。好ましくは、第1表面処理剤対第2表面処理剤のモル比は1:5〜5:1の範囲にあり、より好ましくは約1:1である。レオロジー挙動は、ペアの表面処理剤のみで作業する場合でさえ広範囲にわたって制御することができる。ペアの処理剤間の重量比を調節することによって、低粘度またはゲル挙動の組成物を得ることができる。
【0065】
広範囲のレオロジー特性の組成物を形成するのに好適な、本発明の好ましい処理剤は、次式
(X)−W−(A)
(式中、Aは結合可能に反応する部分であり、sは少なくとも1〜4、好ましくは1であり、Wは、(場合によって)r+sの原子価を有する、好ましくは2〜30個、より好ましくは3〜20個の炭素原子を含む骨格を有する、比較的極性のまたは比較的非極性の部分であり、Xは、(メタ)アクリル部分のようなフリーラジカル的にまたはカチオン的に反応性の基を含む部分であり、rは0〜4、好ましくは0または1である)によって概略的に表されるかもしれない。組成物がインクなどとして機能すべきである実施態様においては、rは望ましくは1である。結合可能に反応する部分Aは、一価でまたは多価で(すなわち、Aが環式であるべき場合)Wに連結されてもよい。例えば、Aが二価である場合、両原子価サイトは好ましくはWに直接連結される。
【0066】
無機粒子の好ましい実施態様がシリカを含む場合、結合可能に反応する部分Aは、好ましくはシラン官能性部分である。本明細書で使用されるように、用語「シラン官能性部分」は、酸素原子が好ましくはアシルオキシ基および/またはアルコキシ基の成分である少なくとも1個の酸素原子に結合した少なくとも1個のSi原子を含む加水分解可能な部分を意味する。従って、好ましいシラン官能性部分の代表的な例は、次式によって表されてもよい。
【化1】
Figure 2004516963
【0067】
一般に、これらシラン官能性部分のR、R、およびRのいずれもが、独立して、水素以外の、任意の非イオン性一価の置換基(または式(2)におけるようにRおよびRが一緒になって環式置換基を形成する場合には二価の置換基)であってもよい。さらに、R、R、およびRのいずれもが、直鎖、分枝、または環式であってもよい。従って、R、R、およびRのいずれかとして使用するのに好適な部分の代表的な例には、任意のアルキル、アリール、アルカリール、アシル、アルケニル、アリーレン部分、それらの組合せなどが含まれる。かかる部分のいずれもが、環式であれば、必要ならば複数の環を含んでもよい。例えば、アリール部分はアリール−アリール構造であってもよい。好ましい実施態様において、R、R、およびRのそれぞれは、独立して1〜4個の炭素原子のアルキル基またはアセチル(CHC(=O)−)のようなアシル基または置換もしくは非置換ベンゾイル(CC(=O)−)である。最も好ましくは、R、R、およびRのそれぞれは、独立して1〜4個の炭素原子の低級アルキル基、さらに好ましくはCHである。
【0068】
わずかに相容性であるのに好適な表面処理剤の代表的な実施態様または他の実施態様には、例えば、イソオクチルトリメトキシシラン、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)メトキシエトキシエトキシエチルカルバメート(PEG3TMS)、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)メトキシエトキシエトキシエチルカルバメート(PEG2TMS)、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルトリエトキシシラン、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルジメチルエトキシシラン、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルジメチルエトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ビニルメチルジアセトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリ−t−ブトキシシラン、ビニルトリス−イソブトキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、およびそれらの混合物のようなオルガノシランが含まれる。比較的極性および非極性の表面処理剤のペアは、これらのおよび類似の材料から選択されてもよい。
【0069】
本発明に従って表面改質される好ましい基材粒子は、シリカ;アルミナ、酸化スズ、酸化鉄、ジルコニア、バナジア、およびチタニアのような金属酸化物;これらの組合せなどのようなナノメートルサイズの無機酸化物粒子を含む。シリカが最も好ましい基材粒子である。用語「ナノメートルサイズの」は、5nm〜500nm、より好ましくは5nm〜200nm。より好ましくは5nm〜100nmの範囲の平均粒子径によって特徴付けられる粒子に関する。これらのサイズ範囲は、好ましくは放射線硬化性結合剤前駆体を含む流体分散媒中への粒子の分散の容易さを助長する。コロイドの平均粒度は、公称直径の粒子の数をカウントするための透過電子顕微鏡法を用いて測定することができる。本発明の実施において、粒度は、任意の好適な技術を用いて測定されてもよい。好ましくは、粒度は、数平均粒度に関係し、透過電子顕微鏡法または走査電子顕微鏡法を用いる機器を使用して測定される。粒度を測定するための別の方法は、重量平均粒度を測定する動的光散乱法である。好適であることが分かったかかる機器の一例は、Fullerton,CAのBeckman Coulter Inc.から入手可能なN4プラスサブミクロン粒子分析器(PLUS SUB−MICRON PARTICLE ANALYZER)である。
【0070】
所望の方法ですでに表面処理されていない場合、基材粒子は、好ましくは粉末またはゲルとしてよりもむしろゾルとして提供される。好ましいゾルは、一般に流体媒体中に分散された15〜50重量パーセントのコロイド状無機酸化物粒子を含有する。コロイド粒子に好適な流体媒体の代表的な例には、水、アルコール水溶液、低級脂肪族アルコール、エチレングリコール、N,N−ジメチルアセトアミド、ホルムアミド、およびそれらの組合せが含まれる。好ましい流体媒体は、水性、例えば、水および任意に1種以上のアルコールである、コロイド粒子が水性溶剤に分散される場合、粒子は、各粒子の表面上に発現する共通の電荷のために安定化される。同様に帯電した粒子は互いに反発するので、共通の電荷は、凝集または集合よりもむしろ分散を助長する傾向がある。それに反して、ヒュームドシリカおよびシリカゲルは、融解粒子の集合体であり、従って結合剤前駆体と組み合わされた時に粒子の一様な分散をそれほど容易には提供しないであろう。かかる集合体はまた、都合よくインクジェットされるには余りにも大きい。
【0071】
本発明の実施において有用なゾルは、当該技術において周知の方法によって調製されてもよい。好適なゾルはまた商業的に入手可能である。例えば、水溶液中のコロイド状シリカは、「LUDOX」(E.I.duPont de Nemours and Co.(Wilmington,DE))、「NYACOL」(Nyacol Co.(Ashland,MA))、および「NALCO」(Nalco Chemical Co.(Oak Brook,IL))のような商品呼称で商業的に入手可能である。これらの商業的に入手可能なゾルのほとんどは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、または水酸化アンモニウムのようなアルカリによって安定化されているので、塩基性である傾向がある。好適なコロイド状シリカの追加の例は、米国特許第5,126,394号に記載されている。
【0072】
本発明で使用されるゾルは、一般に、コロイドの表面電荷を無効にするために、対カチオンを含んでもよい。pHおよび使用されるコロイドの種類次第で、コロイド上の表面電荷は、負または正であることができる。従って、カチオンまたはアニオンのいずれかが対イオンとして使用される。負に帯電したコロイドに対する対イオンとして使用するのに好適なカチオンの例には、Na、K、Li、NR (式中、各Rは任意の一価部分であってもよいが、好ましくはHまたはCHのような低級アルキル、これらの組合せなどである)のような第四級アンモニウムカチオンが含まれる。正に帯電したコロイドに対する対イオンとして使用するのに好適な対アニオンの例には、ナイトレート、アセテート、クロリドなどが含まれる。
【0073】
本発明のエネルギー硬化性流体分散媒、または結合剤前駆体は、一般に、全体にまたは部分的に、好適な硬化エネルギー源に暴露された時に重合できるおよび/または架橋できる1種以上のエネルギー硬化性成分を組み入れている。分散媒の1種以上の個々の成分は室温で非流動性の材料であってもよいが、1種以上の成分は、少なくとも互いに混ざり合って流動性流体を形成する。他の望ましい性能標準次第で、任意のエネルギー硬化性材料またはその組合せが反応性流体分散媒として組成物中へ組み入れられてもよい。かかる成分は、1種以上のモノマー、オリゴマー、および/またはポリマーを含んでもよい。インクジェット印刷用途向けには、かかる材料は、少なくとも組合せで、所望のインクジェット印刷ヘッド温度および剪断条件でインクジェット可能な粘度の流体として好ましくは存在する。
【0074】
本明細書で使用されるように、用語「モノマー」は、1種以上のエネルギー重合性基を有する比較的低い分子量の材料(すなわち、約500g/モル未満の分子量を有する)を意味する。「オリゴマー」は、500から10,000g/モルまでの分子量を有する比較的中間の分子量の材料を意味する。「ポリマー」は、少なくとも約10,000g/モル、好ましくは10,000〜100,000g/モルの分子量を有する比較的高い分子量の材料を意味する。本明細書全体にわたって使用されるように、用語「分子量」は、特に記載のない限り、数平均分子量を意味する。
【0075】
本発明の実施において、「エネルギー硬化性」は、好適な硬化エネルギー源に暴露されると重合および/または架橋反応に関与する、表面処理された粒子、モノマー、オリゴマー、ポリマー、または他の成分(場合によって)から直接または間接的にぶら下がっている側基として(ペンダント)の官能基に関する。かかる官能基には、一般に、エネルギー暴露時にカチオン機構によって硬化する基のみならず、フリーラジカル機構によって硬化する基も含まれる。本発明の実施において好適なエネルギー硬化性基の代表的な例には、エポキシ基、(メタ)アクリレート基、オレフィン炭素−炭素二重結合、アリルオキシ基、アルファ−メチルスチレン基、(メタ)アクリルアミド基、シアネートエステル基、ビニルエーテル基、これらの組合せなどが含まれる。フリーラジカル重合性基が好ましい。これらのうちで、(メタ)アクリル部分が最も好ましい。用語「(メタ)アクリル」は、本明細書で使用されるように、アクリルおよび/またはメタクリルを包含する。
【0076】
硬化性官能性の重合および/または架橋を達成するのに使用されるエネルギー源は、化学線(例えば、スペクトルの紫外または可視域に波長を有する放射線)、加速粒子(例えば、電子ビーム放射)、サーマル(例えば、熱または赤外線)などであってもよい。好ましくは、該エネルギーは化学線または加速粒子である。その理由は、かかるエネルギーが開始と重合および/または架橋の速度との優れた制御を提供するからである。さらに、化学線および加速粒子は、比較的低い温度での硬化に使用することができる。これによって、サーマル硬化技術を用いる場合にエネルギー硬化性基の重合および/または架橋を開始するのに必要とされる比較的高い温度に敏感である可能性のある構成成分を劣化または蒸発させることが回避される。好適な硬化エネルギー源には、レーザー、電子ビーム、水銀ランプ、キセノンランプ、カーボンアークランプ、タングステンフィラメントランプ、直射日光、低強度紫外光(ブラックライト)などが含まれる。重合にブラックライトを用いると、多くの他の種類の硬化エネルギーに比べてより高分子量のポリマーを形成する傾向がある。従って、硬化時により高分子量の材料を形成することが望ましい場合には、ブラックライトの使用が好ましい。
【0077】
エネルギー硬化性モノマーは、一般に、エネルギー硬化性部分に関してモノ−、ジ−、トリ−、テトラ−、またはさもなければ多官能性であってもよい。これらのモノマーは、(もしあれば)より高分子量の成分のための希釈剤または溶剤として、粘度低下剤として、硬化された時には結合剤として、および他のエネルギー硬化性材料に関しては架橋剤として機能する。反応性流体分散媒中へ組み入れられるかかるモノマーの量は、得られる組成物の意図される用途次第で広範囲内で変わることができる。一般的なガイドラインとして、本発明の流体分散媒は、25〜100、好ましくは40〜98重量パーセントのかかるモノマーを含有してもよい。
【0078】
反応性流体分散媒中での使用に好適な一官能性のエネルギー硬化性モノマーの代表的な例には、スチレン、アルファ−メチルスチレン、置換スチレン、ビニルエステル、ビニルエーテル、N−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリルアミド、N−置換(メタ)アクリルアミド、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノールエトキシレート(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ベータ−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、脂環式エポキシド、アルファ−エポキシド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、無水マレイン酸、イタコン酸、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、N−ビニルカプロラクタム、ステアリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ官能性ポリカプロラクトンエステル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシイソプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシイソブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、これらの組合せなどが含まれる。
【0079】
架橋密度、硬さ、粘着性、耐表面損傷性などをはじめとする硬化フィルムの1つ以上の特性を高めるために、多官能性のエネルギー硬化性材料もまた、反応性希釈剤中へ組み入れられてもよい。1種以上の多官能性化学種が存在する場合、流体分散媒は、約0〜50、好ましくは0〜35、より好ましくは0〜15重量パーセントまでのかかる材料を含んでもよい。かかるより高次の官能性の、エネルギー硬化性モノマーの例には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシレート化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、およびネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、これらの組合せなどが含まれる。
【0080】
本発明の好ましい流体分散媒は、1種以上の所望の性能判定基準をもたらす方法で、1種以上のエネルギー硬化性モノマーまたはそれらの組合せで配合されてもよい。例えば、本発明の組成物が可逆性ゲルであるべきであるそれらの実施態様では、流体は好ましくは少なくとも1種の比較的極性のモノマーと少なくとも1種の比較的非極性のモノマーとを含む。これら2種類の成分の相対量は、熱可逆性ゲルを形成するのに有効である程度の、表面改質された粒子との相容性を達成するのを助けるために調節することができる。かかる好ましい実施態様において、比較的極性のモノマーの代表的な例には、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、N−ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、それらの混合物などが含まれる。これらのうちで、(メタ)アクリル酸、N−ビニルカプロラクタム、およびN−オクチル(メタ)アクリルアミドが好ましい。同様に、好ましい比較的非極性の成分には、イソボルニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ブチルアクリレート、これらの組合せなどが含まれる。イソボルニルアクリレートおよび/またはイソオクチルアクリレートがより好ましい。勿論、極性および非極性特性は、本発明の実施において相対的なものである。従って、ある配合物ではある特定のモノマーは比較的極性であり、配合物中に存在するもう一方のモノマー次第では逆もまた同様である。
【0081】
極性および非極性の放射線硬化性モノマーの特に好ましい組合せは、モノマーの全重量を基準にして、10〜20重量部のN−オクチルアクリルアミドと、80〜90重量部のイソボルニルアクリレートとを含む。ゲル強度を調節するために2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレートのような材料が添加されてもよい。
【0082】
他の種類のモノマー選択もまた、1つ以上の他の性能判定基準を満足するために行われることができる。例えば、得られた硬化材料の硬さおよび耐摩耗性を増進するために、本発明の流体組成物は、放射線硬化性モノマー(本明細書において以下「高Tg構成成分」と言う)を都合よく組み入れてもよく、その存在は、かかる高Tg構成成分を欠く他の点では同一の材料に比べて、硬化した材料またはそれの一部分に、より高いガラス転移温度Tgを持たせる。高Tg構成成分の好ましいモノマー成分には、一般に、そのホモポリマーが硬化した状態で少なくとも約50℃、好ましくは少なくとも約60℃、より好ましくは少なくとも約70℃のTgを有するモノマーが含まれる。使用される場合、高Tg構成成分は、放射線硬化性の反応性希釈剤の0.5〜50、好ましくは0.5〜40、より好ましくは0.5〜30重量パーセントを構成してもよい。
【0083】
高Tg構成成分中へ組み入れるのに好適な比較的高いTg特性を有する傾向がある代表的なクラスの放射線硬化性モノマーは、一般に、少なくとも1個の放射線硬化性(メタ)アクリレート部分と、少なくとも1個の非芳香族の脂環式および/または非芳香族の複素環式部分とを含む。イソボルニル(メタ)アクリレートが、かかる一モノマーの具体的な例である。イソボルニルアクリレートから形成された硬化ホモポリマーフィルムは、例えば、88℃のTgを有する。モノマーそれ自体は208g/モルの分子量を有し、室温で透明な流体として存在し、25℃で9mPa・sの粘度を有し、25℃で31.7ダイン/cmの表面張力を有し、多くの種類のオリゴマーおよび/またはポリマー用の優れた反応性希釈剤である。本発明の実施において、モノマーのTgは、該モノマーのホモポリマーの硬化フィルムのガラス転移温度に関係し、Tgは示差走査熱量測定(DSC)技術によって測定される。1,6−ヘキサンジオージ(メタ)アクリレートが高いTg特性を持ったモノマーのもう一つの例である。
【0084】
放射線硬化の前および特にその後の両方で接着を促進するために、本発明の流体組成物は、放射線硬化性モノマー(本明細書において以下「接着促進構成成分」と言う)を都合よく組み入れてもよく、その存在は、かかる接着促進構成成分を欠く他の点では同一の配合物に比べて、未硬化および/または硬化材料に、所望の受容基材へのより高い接着性を持たせる。接着促進構成成分の好ましいモノマー成分には、一般に、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、およびポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれた少なくとも1種、好ましくは少なくとも2種の基材上で、少なくとも約50、好ましくは少なくとも約80、より好ましくは少なくとも約95の接着スコアを有するモノマーが含まれる。本発明の実施において、接着スコアは、テープ試験による接着性測定のためのASTM D3359−95A標準試験方法、方法Bに従って測定される。使用される場合、接着促進構成成分は、反応性希釈剤の0.5〜約70、好ましくは0.5〜約50、より好ましくは0.5〜約40重量パーセントを構成してもよい。
【0085】
接着促進特性を持った多種多様なモノマーが、単独でまたは組み合わせて反応性希釈剤の接着促進構成成分中ヘ組み入れられてもよい。接着促進モノマーは、硬化時に基材中へ拡散して物理的ロックを形成する傾向があるものである。かかるモノマーは、当該基材中への測定可能な拡散係数を有する。かかる一クラスのモノマーは、1個以上の(メタ)アクリレート部分と1種以上のアルコキシおよび/またはポリアルコキシ部分とを含む。これらのアルコキシル化モノマーは、硬化時に良好な柔軟性、低収縮性、および衝撃強度によって特徴付けられる傾向がある。しかしながら、かかる材料のアルコキシまたはポリアルコキシ部分は、時がたつにつれて酸化する傾向を有するかもしれない。これは、本発明の組成物が硬化される時にアルコキシル化官能性が主要なポリマー主鎖の部分として配置されるようにかかる官能性がモノマー中に位置している場合に特に、得られた硬化材料の性能を損なう可能性がある。これらの材料はまた、限られた範囲の非多孔質基材とだけ相容性である。
【0086】
従って、主鎖官能性よりもむしろ側基のアルコキシル化官能性を持った0.1〜50重量パーセントのアルコキル化モノマーを使用することが好ましい。さらに、かかる主鎖アルコキル化官能性を含むアルコキル化モノマーの使用を限定することが望ましく、好ましい反応性希釈剤は、約10重量パーセント以下のかかるアルコキル化モノマーを含む。アルコキル化官能性が主要なポリマー主鎖から側基になっているアルコキル化モノマーの使用を限定することは、本発明の実施においては一般に必要とされない。かかる側基アルコキル化官能性の酸化は、バルクポリマー特性に対して、主鎖アルコキル化官能性の酸化が有するよりも少ない影響を有する。
【0087】
例示的な一アルコキル化モノマーの具体的な例は、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレートである。このモノマーは、室温で透明な流体であり、25℃で6mPa・sの粘度、25℃で32.4ダイン/cmの表面張力を有し、わずかに極性である。このモノマーの硬化フィルムは−54℃のTgを有する。他には、プロポキシエチル(メタ)アクリレート、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどが含まれる。プロポキシル化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートは、主鎖アルコキル化官能性を有し、最も好ましくない。
【0088】
接着促進構成成分に使用するのに好適な接着促進特性を持った別のクラスの放射線硬化性モノマーには、少なくとも1個の複素環式部分と少なくとも1個の(メタ)アクリレート部分とを含む比較的低いTgモノマーが含まれる。本明細書で使用されるように、低いTgは、該モノマーの硬化ホモポリマーフィルムが約40℃未満、好ましくは約10℃未満、より好ましくは約−10℃未満のTgを有することを意味する。かかる一モノマーの例示的な実施態様は、テトラヒドロフルフリルアクリレートである。このモノマーは、多くの異なる種類の多孔質および非多孔質の基材に関して優れた接着促進剤であり、室温で透明に流体であり、25℃で6mPa・sの粘度、25℃で36.1ダイン/cmの表面張力、−28℃のTg、および156g/モルの分子量を有する。
【0089】
接着促進特性を持ったモノマーの組合せは、本発明の接着促進構成成分を配合するのに都合よく使用される。非常に良好な接着促進特性を持った特に好ましい一組合せは、5〜15重量部の複素環式(メタ)アクリレート当たり1〜10重量部のアルコキル化(メタ)アクリレートを含む。かかる組合せの特に好ましい実施態様は、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレートとテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートとを含む。N−ビニルカプロラクタムもまた接着を促進する。
【0090】
多くの用途において、良好な初期光沢および時がたっても良好な光沢保持の印刷形体が重要である。かかる用途に対しては、1種以上のモノマー(本明細書において以下光沢構成成分と言う)を反応性希釈剤中へ組み入れることが望ましいかもしれず、その存在は、かかる光沢構成成分を欠く他の点では同一のフィルムに比べて、硬化した印刷形体に、より良好な初期光沢および/または光沢保持を提供する。好ましい放射線硬化性の反応性希釈剤は、鏡面光沢度のためのASTM D 523標準試験方法に従って測定した場合に、該材料の硬化したホモポリマーフィルムが少なくとも70、好ましくは少なくとも90の60°光沢を有するするほど十分な量の光沢構成成分を含む。光沢構成成分が使用される場合、反応性希釈剤は、0.5〜30、好ましくは0.5〜15、より好ましくは0.5〜10重量パーセントの光沢構成成分を含んでもよい。
【0091】
多種多様な好適なモノマーが、単独でまたは組み合わせて光沢構成成分中へ組み入れられてもよい。かかる一クラスのモノマーは、室温で固体である放射線硬化性モノマーを含む。それ自体固体ではあるが、かかるモノマーは、反応性希釈剤を構成する1種以上の他のモノマーに容易に溶解する傾向がある。従って、これらの固体の光沢促進材料は、インクジェット可能な配合物中に容易に含まれる。かかるモノマーの具体的な例は、N−ビニルカプロラクタムである。このモノマーは、約34℃より上で流体であり、50℃で2.88Pa・sの粘度を有する。別のモノマーの例には、N−ビニルピロリドンが含まれる。
【0092】
幾つかの場合には、反応性希釈剤中へ組み入れられた1種以上のモノマーは、一つの点では有益な特性を有するかもしれないが、広範囲の異なる種類の多孔質および非多孔質基材を湿らすことができるという点から見て不満足な湿潤特性を有するかもしれない。テトラヒドロフルフリルアクリレートは、この良好な例である。このモノマーは、優れた接着特性を有するが、限定された湿潤特性を有する。従って、必要ならばかかる場合には、反応性希釈剤中へ1種以上のモノマー(湿潤強化構成成分)を組み入れることが望ましいかもしれず、その存在は、かかる構成成分を欠く他の点では同一の組成物に比べて、放射線硬化性流体組成物に、所望の基材に対するより良好な湿潤特性を持たせる。湿潤強化構成成分の好ましい成分は、好ましくはそれぞれ約30ダイン/cm以下の表面張力特性を有する1種以上のモノマーを含む。
【0093】
かかる低い表面張力特性を持った多種多様なモノマーが、単独でまたは組み合わせて湿潤強化構成成分中へ組み入れられてもよい。かかる一クラスのモノマーは、少なくとも1個の(メタ)アクリレート部分と、直鎖または分枝である少なくとも1つの脂肪族部分とを含む。好ましくは、脂肪族部分は、3〜20個の炭素原子を含有する分枝ヒドロカルビル部分である。このクラスのモノマーの具体的な例は、イソオクチルアクリレートである。このモノマーは、室温で透明な流体であり、184の分子量を有し、25℃で28ダイン/cmの表面張力を有する。他の例には、3〜20個の炭素原子を含む分枝炭化水素部分を含む(メタ)アクリレートモノマーが含まれる。
【0094】
硬化時に感圧接着剤のすべてまたは一部分を形成するエネルギー硬化性モノマーもまた、流体分散媒中へ組み入れられてもよい。かかるモノマーは、代理人整理番号第54758USA5Aによって特定される、Chenらの名前で本明細書と同時に出願された、「広範囲の基材上での感圧接着剤パターンまたはフィルムのインクジェット印刷のための方法および組成物」という表題の、譲受人の同時係属出願にさらに記載されている。
【0095】
オリゴマーおよびポリマーは、本明細書では「より高分子量の成分または化学種」と集合的に言われてもよい。好適なより高分子量成分は、粘度制御、硬化時の減少した収縮、耐久性、柔軟性、多孔質および非多孔質機材への接着性、屋外耐候性などをはじめとする多くの便益を提供するために、本発明の流体組成物中へ組み入れられてもよい。本発明の流体組成物中へ組み入れられるオリゴマーおよび/またはポリマーの量は、得られた組成物の意図される用途、反応性希釈剤の性質、オリゴマーおよび/またはポリマーの性質および重量平均分子量などのような因子に依存して広範囲に変わってもよい。一般的なガイドラインとして、インクジェット可能な流体組成物は、約30重量パーセントまで、好ましくは約20重量パーセントまでのポリマー種を含んでもよい。オリゴマー種は、組成物の約50重量パーセントまで、好ましくは約40重量パーセントまでを構成してもよい。低粘度が必要とされるインクジェット用途にとってより好ましくは、より高い分子量の成分の量は、好ましくは全組成物の約10重量パーセント未満である。
【0096】
オリゴマーおよび/またはポリマーそれ自体は、直鎖、分枝、および/または環式であってもよい。分枝オリゴマーおよび/またはポリマーは、匹敵する分子量の直鎖の対応品よりも低い粘度を有する傾向があるという点で好ましい。
【0097】
本発明の実施において好適な高分子量化学種は、脂肪族ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、エポキシポリマー、ポリスチレン(スチレンの共重合体を含む)および置換スチレン、シリコーン含有ポリマー、フッ素化ポリマー、これらの組合せなどであってもよい。屋外用途向けには、ポリウレタンおよびアクリル含有オリゴマーおよび/またはポリマーが、優れた耐久性および耐候性特性を有する傾向があるために好ましい。かかる材料はまた、放射線硬化性の(メタ)アクリレート官能性モノマーから形成された反応性希釈剤に容易に溶解する傾向がある。
【0098】
オリゴマーおよび/またはポリマーの芳香族成分は一般に、不満足な耐候性および/または不満足な耐直射日光性を有する傾向があるので、芳香族成分は、好ましくは5重量パーセント未満、好ましくは1重量パーセント未満に限定され、より好ましくは本発明のオリゴマーおよび/またはポリマーと反応性希釈剤との両方から実質的に排除される。従って、直鎖、分枝および/または環式の脂肪族および/または複素環式成分が、屋外用途において使用される予定のオリゴマーおよび/またはポリマーを形成するのに好ましい。
【0099】
本発明での使用に好適な放射線硬化性オリゴマーおよび/またはポリマーには、(メタ)アクリレートウレタン(すなわち、ウレタン(メタ)アクリレート)、(メタ)アクリレートエポキシ(すなわち、エポキシ(メタ)アクリレート)、(メタ)アクリレートポリエステル(すなわち、ポリエステルエポキシ(メタ)アクリレート)、(メタ)アクリレートポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレートシリコーン、(メタ)アクリレートポリエーテル(すなわち、ポリエーテル(メタ)アクリレート)、ビニル(メタ)アクリレート、および、(メタ)アクリレートオイルが含まれるが、それらに限定されない。
【0100】
好ましい(メタ)アクリレート脂肪族ウレタンは、ヒドロキシル末端のNCO伸長脂肪族ポリエステルまたは脂肪族ポリエーテルのジ(メタ)アクリレートエステルである。(メタ)アクリレートポリエステルは、(メタ)アクリル酸と脂肪族二塩基酸/脂肪族ジオールベースのポリエステルとの反応生成物である。商業的に入手可能な(メタ)アクリレートウレタンおよびポリエステルの例には、PHOTOMER(Hoboken,N.JのHenkel Corp.)、EBECRYL 284、810、4830、8402、1290、1657、1810、2001、2047、230、244、264、265、270、4833、4835、4842、4866、4883、657、770、80、81、811、812、83、830、8301、835、870、8800、8803、8804(Smyrna,GAのUCB Radcure Inc.)、SARTOMER CNシリーズ CN964 B−85、CN292、CN704、CN816、CN817、CN818、CN929、CN944B−85、CN945A−60、CN945B−85、CN953、CN961、CN962、CN963、CN965、CN966、CN968、CN980、CN981、CN982、CN983、CN984、CN985(Exton,PAのSartomer Co.)、ACTILANE(New Brunswick、NJのAkcross Chemicals)、およびUVITHANE(Chicago,ILのMorton International)の商品呼称により知られているものが含まれる。
【0101】
好ましいアクリレートポリアクリレートは、後続反応のためにフリーラジカルを形成することが可能である反応性のペンダントまたは末端(メタ)アクリル酸基を有するアクリルオリゴマーまたはポリマーである。商業的に入手可能な(メタ)アクリレートポリアクリレートの例には、UCB Radcure Inc.(Smyrna,GA)製のEBECRYL 745、754、767、1701、および1755の商品呼称により知られているものが含まれる。他の例には、ELVACITE 2014(ICI Acrylics,Inc.(Wilmington,DE))、JONCRYL 587(S.C.Johnson(Racine,WI))、ならびにACRYLOID BシリーズおよびPARALOID B−60のようなPARALOID Bシリーズ(Rohm & Haas Co.(Philadelphia,PA))の商品呼称で入手可能なポリマーが含まれる。
【0102】
別の特に好ましいクラスの放射線硬化性のウレタンオリゴマーは、代理人整理番号第55323USA5Aを持つ、米国特許出願第09/711,346号によって特定される、2000年11月9日に出願された、「低粘度の放射線硬化性ポリエステルウレタンオリゴマーを組み入れたインクおよび他の組成物」という表題の、James Carlsonらの名前での譲受人の同時係属米国特許出願に記載されている。これらの放射線硬化性のウレタンオリゴマーは、一般に、変則的に低い粘度特性によって特徴付けられ、比較的高いウレタン含量を有し、製造するのに非常に経済的であり、広範囲の多孔質および非多孔質基材と相容性である。
【0103】
任意に、本発明の放射線硬化性モノマー、オリゴマーおよび/またはポリマーのいずれもが、本発明の流体組成物の性能を高めるのを助ける官能性を含んでもよい。例えば、これらの材料は、好適なエネルギー源への暴露時にこれらの材料を反応性希釈剤および/または表面改質されたナノ粒子と相互架橋させるための放射線硬化性官能性を含んでもよい。反応性希釈剤と互いに浸透し合うポリマーネットワークを高分子量化学種に形成させるために、高分子量化学種は、側鎖ヒドロキシル基などのような異なる種類の架橋官能性を含んでもよい。イソシアネート架橋剤の存在下に、側鎖ヒドロキシル部分は、イソシアネート架橋剤のNCO基とのウレタン架橋反応を受けて、ウレタン結合を含む架橋ネットワークを形成する。顔料着色剤、無機粉末充填材などのような任意の添加剤を分散するのを助けるために、高分子量化学種は、スルホネート、ホスフェート、ホスホネート、カルボキシレートの酸または塩部分、極性複素環、(メタ)アクリロニトリルなどのような、ぶら下がった分散剤部分を含んでもよい。
【0104】
本発明の組成物の追加の構成成分として、1種以上の他の成分が、従来のやり方に従って本発明の組成物中へ組み入れられてもよい。これらの任意の添加剤には、1種以上の溶剤、光開始剤、光沢改質剤、染料、顔料、スリップ改質剤、消泡剤、流動または他のレオロジー調節剤、ワックス、オイル、可塑剤、結合剤、酸化防止剤、光開始剤安定剤、殺カビ剤、殺菌剤、有機および/または無機充填材粒子、均展材、乳白剤、帯電防止剤、分散剤などが含まれる。
【0105】
使用される場合、顔料は一般に、流体分散媒のすべてまたは一部分中へ顔料を微粉砕することによって組成物中へ組み入れられる。組成物が再帰反射性裏材料と組み合わせて使用されることになっている場合には、顔料は、再帰反射を可能にするのに十分な透明性を提供し、再帰反射性カラーを提供する粒度に微粉砕されなければならない。これは、下により詳細に記載される。
【0106】
本発明のエネルギー硬化性インク組成物はまた、限定された適度な量の、低い表面張力特性を持った溶剤構成成分を任意に組み入れてもよい。好ましい溶剤は、望ましくは全体としてとられた反応性希釈剤の表面張力以下、好ましくはそれよりも約2ダイン/cm小さい表面張力を有する。しかしながら、ただし、より好ましい溶剤は、さらに、25℃で約30ダイン/cm未満、好ましくは25℃で約28ダイン/cm未満、より好ましくは25℃で約26ダイン/cm未満である表面張力を有する。好ましい溶剤はまた、望ましくは少なくとも約50℃、好ましくは少なくとも約60℃の比較的高い引火点を有する。
【0107】
望ましくは、組成物は、所望のレベルの湿潤および接着を促進するために、組成物の粘度をインクジェッティング用途にとって好適なレベルに下げるために、組成物の表面張力を多種多様な基材を湿らすのに必要なレベルに下げるために、および/または硬化の質を改善するべく放射線硬化の間ずっとその場で印刷された組成物の一面に生じる蒸気バリヤーを提供するために、十分な溶剤を含む。これらの目的の1つ以上を望ましいように促進するのに十分な溶剤が存在する限り、より少ない量の溶剤を使用することは、より多い量の溶剤を使用することに比べてより良好な品質の印刷形体を提供する傾向がある。必要とされるよりも多くの溶剤を使用することは、また、放射線硬化の間に印刷形体を乾燥することの困難さを増加させるかもしれないし、硬化画像の外観および特性を悪化させる可能性がある。一般的なガイドラインとして、本発明の放射線硬化性インク組成物は、0.1〜40、好ましくは0.5〜15、より好ましくは1〜10重量パーセントの溶剤構成成分を含んでもよい。
【0108】
溶剤構成成分は、水性または無機の、極性または非極性などであってもよい1種以上の溶剤を含んでもよい。極性または非極性である有機溶剤は、放射線硬化の間により容易に乾燥する傾向がある限りより好ましい。好ましい有機溶剤は、また、インクの表面張力を所望レベルに下げることによって広範囲のポリマー基材との相容性を増進する。また、溶剤がインク不安定性の原因にならないように、好ましい溶剤は顔料分散液と相容性であるべきである。別の所望の特性として、本発明の溶剤は、望ましくは印刷ヘッド温度で流体であり、配合物の放射線硬化性構成成分が放射線硬化される時に、フリーラジカル重合機構によって実質的に何の重合も受けない。
【0109】
それゆえ、広範囲の溶剤が溶剤構成成分中へ組み入れられてもよいことが認められ得る。代表的な例には、水;イソプロピルアルコール(IPA)またはエタノールのようなアルコール;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、またはアセトンのようなケトン;芳香族炭化水素;イソホロン;ブチロラクトン;N−メチルピロリドン;テトラヒドロフラン;ラクテート、アセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMアセテート)、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート(DEアセテート)、エチレングリコールブチルエーテルアセテート(EBアセテート)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(DPMアセテート)、イソ−アルキルエステル。イソヘキシルアセテート、イソヘプチルアセテート、イソオクチルアセテート、イソノニルアセテート、イソデシルアセテート、イソドデシルアセテート、イソドリデシルアセテートまたは他のイソ−アルキルエステルのようなエステル;これらの組合せなどが含まれる。
【0110】
エステル、特に、イソ−アルキル部分のような分枝脂肪族部分を含むものは、一クラスの好ましい溶剤である。これらの溶剤は、放射線硬化性インクジェットインク中へ組み入れられた場合、多数の利点を提供する。第1に、これらの溶剤は、標識製造産業において現在広範囲にわたって使用されている非多孔質ポリマー基材のすべてと相容性である。該材料はまた、放射線硬化性のモノマー、オリゴマー、およびポリマーにとって優れた溶剤である。ユニークにも、これらの材料は非常に容易に蒸発するが、比較的高い引火点を有する。従って、これらの溶剤は、放射線硬化の間に容易に除去されるが、配合物の引火点を顕著には低下させない。これらの溶剤を含むインク組成物はまた、非常に好都合のドットゲイン特性を有する。種々の分枝脂肪族エステル溶剤は、Irving,TXのExxon Mobil Corp.から商品呼称「EXXATE」で商業的に入手可能である。
【0111】
好ましい実施態様において、イソプロピルアルコールのような比較的極性の溶剤は、インク中で顔料を安定化するために使用された分散剤(もしあれば)に対して強い親和力を有するかもしれないという点で、比較的非極性の溶剤よりも望ましくない。この親和力は、顔料を凝集させ、インクを不安定化させることができる。25℃で約30ダイン/cmよりも大きい静的表面張力の溶剤もまた好ましくない。
【0112】
エネルギー硬化性配合物での適度な量の溶剤の使用は、代理人整理番号第55395USA4Aによって特定される、米国特許出願第09/711,345号を有する、Ylitaloらの名前での、「インクジェッティング用途において都合よく使用される限定量の溶剤を組み入れたインクおよび他の組成物」について、2000年11月9日に出願された譲受人の同時係属出願にさらに記載されてきた。
【0113】
本発明の好ましい形態において、インクは、望ましくは少なくとも1種の光開始剤の存在を必要とするかもしれないUV放射線を用いて硬化される。使用される光開始剤のタイプは、インク中の着色剤の選択および放射線の波長に依存する。好適な光開始剤の例は、PCT特許公開WO 00/20521 A1に列挙されている。
【0114】
本発明にとって好適な商業的に入手可能なフリーラジカル発生光開始剤には、Tarrytown,NYのCiba Specialty Chemicals Corp.からIRGACUREおよびDAROCURの商品呼称で販売されているもののようなベンゾフェノン、ベンゾインエーテルおよびアシルホスフィン光開始剤が含まれるが、それらに限定されない。さらに、インク中の着色剤は、入射放射線の一部を吸収して、光開始剤を活性化するのに利用可能なエネルギーを激減させるであろう。これは、硬化速度を低下させ、塗布されたインクの不満足な貫通および/または表面硬化をもたらすかもしれない。それゆえ、表面および貫通硬化の両方を提供するために、光開始剤の混合物を使用することが好ましい。典型的に使用される光開始剤の量は、着色剤を含有する配合物に対して1〜15%、好ましくは3〜12%、より好ましくは5〜10%の間で変わる。非着色インクは、より低い開始剤濃度を有することができる。硬化速度を改善するために共開始剤およびアミン相乗剤を含むことができる。例には、イソプロピルチオキサントン、4−(ジメチルアミノ)安息香酸エチル、ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、およびジメチルアミノエチルメタクリレートが含まれる。
【0115】
光開始剤に加えて、またはその代わりに、他の種類の開始剤もまた使用されてもよい。例えば、オニウム塩を含む有用なカチオン性光開始剤は、一般構造A−Xを有し、式中、Aは、ジアゾニウム、ヨードニウム、およびスルホニウムカチオンから選択された有機カチオンであり、より好ましくは、Aは、ジフェニルヨードニウム、トリフェニルスルホニウムおよびフェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムから選択され、Xはアニオン、オニウム塩の対イオンであり、そのうちXは有機スルホネート、またはハロゲン化金属もしくはメタロイドである、特に有用なオニウム塩には、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、およびトリアリールスルホニウム塩が含まれるが、それらに限定されない。オニウム塩の追加の例は、米国特許第5,086,086号で4列、29〜61行に記載されている。
【0116】
本発明において有用な熱フリーラジカル開始剤には、アゾ、過酸化物、およびレドックス開始剤が含まれるが、それらに限定されない。好適な熱開始剤は、貯蔵の間に、インクつぼで、または印刷ヘッドで早まって重合を開始しないように選ばれるべきである。好ましくは、開始剤の活性化温度は、貯蔵の間に、インクつぼおよび印刷ヘッドでインク組成物が暴露される温度より上である。いったん印刷されると、インク組成物は、開始剤を活性化して重合を引き起こすのに適切な温度に加熱することができる。好適なアゾ開始剤には、そのすべてがDuPont Chemicalsから入手可能である2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(VAZO 64)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(VAZO 67)、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサデカンカルボニトリル)(VAZO 88)が含まれるが、それらに限定されない。
【0117】
好適な過酸化物開始剤には、過酸化ベンゾイル、ラウロイルペルオキシド、およびジクミルペルオキシドが含まれるが、それらに限定されない。好適なレドックス開始剤には、上に列挙された過酸化物プラス第四級アミンのような還元性アミンの組合せなどが含まれるが、それらに限定されない。
【0118】
そのコンプライアンスに過度に影響することなく得られた硬化材料の凝集強度を増やすことが望ましい時に、特に、架橋強化が望ましいかもしれない。これは、開始剤と共に好適な架橋剤を利用することによって達成することができる。有用な架橋剤には、ベンゾフェノン類、アントラキノン類、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−s−トリアジン、および米国特許第4,329,384号および同第4,330,590号(Vesley)に開示されている発色団−置換ハロ−s−トリアジンのような置換トリアジンが含まれる。他の有用な架橋剤には、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、および1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレートのような多官能性アルキルアクリレートモノマーが含まれる。様々な他の架橋剤には、多官能性ビニルエーテルが含まれる。
【0119】
典型的には、存在するならば、いかなる架橋剤も、エネルギー硬化性材料の全重量を基準にして0.005〜1重量パーセント、より好ましくは0.01〜0.5重量パーセントの量で存在する。
【0120】
本発明の組成物は、広範囲の方法論を用いて製造されてもよい。一アプローチによれば、先ず所望の無機酸化物粒子が表面改質される。無機粒子の表面改質は、使用される具体的な表面処理剤に依存して、水中でまたは水と1種以上の補助溶剤との混合物中で実施することができる。表面改質は、約45重量パーセント無機粒子以下で、好ましくは15〜25重量パーセント無機粒子で都合よく行うことができる。原料コロイド分散液は、水および/またはアルコールなどのような補助溶剤で希釈して所望の無機粒子含量を得る。エタノール、イソプロピルアルコール、メトキシ−2−プロパノールなどのようなアルコールが補助溶剤として好ましい。補助溶剤は、組成物の構成成分を溶解するのを助けるために、および水除去を手伝うために広範囲の量で使用されてもよい。例えば、1重量部の無機粒子の原料コロイド分散液当たり約1〜2重量部の補助溶剤を使用することが好適であろう。
【0121】
良好なカバレージ、好ましくは実質的に単一層カバレージを達成するのに必要な表面処理剤対無機粒子の重量比は、表面処理剤の分子量および粒度およびコロイドの化学的組成のような因子に依存する。例えば、20nmシリカ粒子はシリカのグラム当たり約0.6ミリモルシランを必要とするが、75nmシリカ粒子はシリカのグラム当たり約0.16ミリモルシランを必要とする。
【0122】
表面処理剤は、粒子の表面に反応して結合する。得られた表面処理された粒子は、使用された表面処理剤に対応した相対量および特性の表面構成成分を有する。成分は、この反応を起こさせるのに十分な時間放置される。1〜約48時間、好ましくは約20時間が好適であろう。この時間の間ずっと反応を促進するために、成分は加熱されて高温で、例えば、35℃〜95℃の温度で維持されてもよい。
【0123】
次に、表面改質された粒子の得られたコロイド分散液、所望の流体分散媒、および組成物の他の任意の成分が混ぜ合わされ、均質な分散液を得るために十分に混合されてもよい。組合せが100重量部の結合剤前駆体当たり約5〜50、好ましくは15〜40重量パーセントの粒子(表面処理剤をを除いて)を有するほど十分な流体分散媒が使用される。他の添加剤は、従来のやり方に従った量で使用される。次に、必要ならば、組成物が所望の量の溶剤を有するまて、溶剤が除去される。放射線硬化性組成物については、組成物が少なくとも実質的に溶剤なしであるように、好ましくは溶剤は除去される。溶剤は任意の好適な技術を用いて除去されてもよい。
【0124】
顔料着色剤が組成物中に含まれることになっている場合、好ましい処理アプローチは、分散媒流体を表面改質された粒子と混ぜ合わせる前に、分散媒流体中に着色剤顔料を前分散および/または前微粉砕する工程を伴う。好ましくは、この前分散および/または前微粉砕は、着色剤の顔料粒度が5マイクロメートル未満、好ましくは1マイクロメートル未満、理想的には0.5マイクロメートル未満であるように実施される。
【0125】
本発明の組成物は、木材、金属、紙、織布または不織布、樹脂コート紙、フォイル、ポリマー物品、ポリマーフィルムなどのような受容基材上へ、任意の好適な方法で塗布されてもよい。コーティング技術の代表的な例には、スクリーン印刷、吹付け、インクジェット印刷、グラビアコーティング、ナイフコーティング、はけ塗り、カーテンコーティング、フレキソ印刷などが含まれる。本発明の組成物は、グラフィック要素、テキストアイテム、連続層、バーコード、または他の形体を形成するのに使用されてもよい。
【0126】
本発明の組成物は、多孔質および非多孔質基材の両方と高度に相容性である。非多孔質材料との相容性は、これらの組成物がポリ(塩化ビニル)(ビニル、可塑剤入りビニル、強化ビニルおよびビニル/アクリルブレンドを含む)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、他のポリエステル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、エポキシ、ポリイミド(銅および/または金コートポリイミドを含む)、ポリアミド、ポリメチル(メタ)アクリレート、変性ポリオレフィン、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、メラミン樹脂、ポリビニルブチラールおよびその共重合体、これらの組合せなどのフィルムを含む単層および多層構造物をはじめとする、広範囲の非多孔質ポリマーフィルム上へ塗布されることを可能にする。放射線硬化は、たとえあったにしても少しの熱を発生するにすぎないので、本発明の組成物は、熱感受性基材上にも同様に使用されてもよい。
【0127】
コートされた後、好ましい放射線硬化性組成物は、好適なフルエンスおよびタイプの硬化エネルギーを用いて硬化されてもよい。硬化のために用いられるべき硬化エネルギーの量は、関与する反応体の量およびタイプ、エネルギー源、ウェブスピード、エネルギー源からの距離、および硬化されるべき材料の厚さのような多数の因子に依存する。一般に、硬化の速度は、エネルギー強度の増加と共に増加する傾向がある。硬化の速度は、また、組成物中に存在する触媒および/または開始剤の量の増加と共に増加する傾向があるかもしれない。一般的なガイドラインとして、化学線は典型的に0.1〜10ジュール/cmの全エネルギー暴露を伴い、電子ビーム放射線は典型的に1メガラド未満〜100メガラド以上、好ましくは1〜10メガラドの範囲の全エネルギー暴露を伴う。暴露時間は、約1秒未満から10分以上までであるかもしれない。放射線暴露は、空気中または窒素もしくはCOのような不活性雰囲気中で起こってもよい。
【0128】
コーティング後に、もしあるとすれば、本発明の放射線硬化性組成物中に存在するいかなる溶剤も、熱で急蒸発させて除去されてもよい。あるいはまた、適度の量の溶剤が存在するにすぎない場合には、放射線硬化が実施されている同じ時に除去されてもよい。実質的に同時の放射線硬化および乾燥は、上にも言及された譲受人の同時係属米国特許出願第09/711,345号に記載されているように硬化の質を高める。
【0129】
本発明の放射線硬化性のインクジェット可能な実施態様は、少なくともインクジェット印刷ヘッドのノズルを通ってジェットされる時には、十分に低い粘度特性を有する傾向があり、その結果、流体組成物は、インクジェッティング技術を用いて受容基材に都合よく塗布されるかもしれない。好ましくは、少なくともジェットされる間ずっと、本発明の組成物は、所望のインクジェッティング温度(すなわち、周囲温度〜約80℃)および剪断条件で、約30mPa・sより下の、好ましくは約25mPa・sより下の、より好ましくは約20mPa・sより下の粘度を有する。
【0130】
しかしながら、ある特定の組成物の最適粘度特性は、組成物を基材上へ塗布するのに用いられるインクジェットシステムのタイプに依存する。例えば、ピエゾインクジェット用途向けには、典型的な所望の粘度は、印刷ヘッド温度で約3〜約30mPa・sである。一般に、これは、流体組成物が好ましくは25℃で約50mPa・sまでの粘度を有することを意味する。本明細書に記載されるインクの特に好ましい実施態様は、25℃〜約65℃の中温で10〜16mPa・sの範囲の粘度を有する傾向がある。
【0131】
かかる粘度特性は、一般に、組成物が所望の印刷ヘッド温度でジェット可能であることを確実にするのを助ける。放射線硬化性組成物の1種以上の成分の潜在的な揮発性および反応性のために、流体組成物は、好ましくは約80℃以下、より好ましくは約50℃以下の温度でジェットされる。
【0132】
インクジェッティング用途向けに望ましい別の好ましい特性として、本発明の流体組成物は、望ましくは中から低い表面張力特性を有する。好ましい配合物は、印刷ヘッド運転温度で20ダイン/cm〜50ダイン/cmの範囲、より好ましくは22ダイン/cm〜40ダイン/cmの範囲の表面張力を有する。本発明のエネルギー硬化性分散媒中へ組み入れられるべき、ほとんどの放射線硬化性モノマー成分(本明細書において以下「反応性希釈剤」と言う)は、好ましい範囲の表面張力特性をすでに有する。それゆえ、インクジェット用途向けに適切な表面張力特性を持った本発明の流体組成物の配合は、容易に成し遂げられる。
【0133】
本発明の好ましい流体組成物は、また、少なくともジェッティング温度およびジェッティング剪断条件でジェットされる間ずっとニュートンまたは実質的にニュートン粘度特性を有する。ニュートン流体は、少なくとも実質的に剪断速度から独立している粘度を有する。本明細書で使用されるように、流体が0.95以上の指数法則指数を有する場合、流体の粘度は、実質的に剪断速度から独立しており、従って少なくとも実質的にニュートン的であると思われる。流体の指数法則指数は、式
【数1】
Figure 2004516963
(式中、ηは剪断粘度であり、γはs−1単位での剪断速度であり、mは定数であり、nは指数法則指数である)によって与えられる。指数法則指数の原理は、C.W.Macosko,「レオロジー:原理、測定、および応用(Rheology:Principles,Measurements,and applications)」,IBBN #1−56081−579−5,85ページにさらに記載されている。
【0134】
インクジェット用途向けには、少なくともジェットされている間ずっと実質的にニュートン特性が、弾性挙動を示す非ニュートン流体よりも特に好ましい。流体の弾性は、たとえ低粘度要件が満たされている場合でも、インクのジェッティングを妨げることが知られている、伸長増粘挙動(extension thickening behavior)の原因となる傾向がある。少なくとも実質的にニュートン粘度特性を持った流体を使用するもう一つの理由は、ジェッティングは典型的にはおおよそ1×10−1の剪断速度で達成されるが、つぼからインクジェットヘッドチャネル中へのインク補給は100〜1000s−1で起こるという点にある。高度に弾性の組成物は、ジェッティング速度でよりも補給速度ではるかに高い粘度を有するであろう。これは、補給を遅くし、印刷ヘッド性能を弱める傾向がある。弾性およびその欠点は、ジェッティング温度および剪断条件で弾性をほとんど示さないまたは示さない流体組成物を配合することによって回避することができる。
【0135】
本発明の方法は、都合よく、インクジェットプリンターを利用してインクを塗布し、インクジェットされた形体、例えば、フィルムまたはパターンを所望の基材上に形成する。サーマルインクジェットプリンター、連続式インクジェットプリンター、および圧電インクジェットプリンター(すなわち、ピエゾインクジェット)をはじめとする、様々なタイプのインクジェットプリンターが公知である。サーマルインクジェットプリンターおよび印刷ヘッドは、Palo Alto,California,米国のHewlett−Packard Corp.Lexington,Kentuckey,米国のLexmark Internationalなどのようなプリンター製造業者から容易に商業的に入手可能である。多能な印刷能力を持ったインクジェット印刷デバイスの実施態様は、また、代理人整理番号第55361USA5Aを持つ、2000年12月29日に出願された、「多重解像度流体アプリケーターおよび方法」という表題の、譲受人の同時係属出願に記載されている。
【0136】
組成物の早まった硬化を防ぐために、本発明の方法は好ましくは圧電インクジェットプリンターを使用する。ピエゾインクジェット印刷ヘッドは、Brookfield,CTのTrident International,Inc.;Torrance,California,米国のU.S.Epson Inc;Santa Clara,California,米国のHitachi Data Systems Corp.;Cambridge,英国のXaar Ltd.;Hanover,New York,米国のSpectra,Inc.;Rishon Le Zion,イスラエルのIdanit Technologies,Ltd.などから商業的に入手可能である。かかる印刷ヘッドは、Rishon Le Zion,イスラエルのIdanit Technologies,Ltd.;San Jose,Califorina,米国のRaster Graphics,Inc.;Meredith,New Hampshire,米国のVutek,Inc.;および東京,日本のオリンパス光学工業株式会社などから商業的に入手可能なピエゾインクジェットプリンターで使用される。
【0137】
本発明を、次の省略形を使用する次の例示的な実施例に関して今さらに説明する。
「wt%」は重量パーセントを意味する。{TGA]は熱重量分析を意味し、「RT」は室温を意味し、「NM」は未測定を意味し、「liq」は流体を意味し、「ps」は相分離したを意味し、「sv」はわずかに粘性のを意味し、「nv」は非粘性流体を意味し、「lv」低粘性流体を意味し、「mv」は中粘性流体を意味し、「hv」は高粘性流体を意味し、「sh」はわずかに曇ったを意味し、「v」は粘性のを意味し、「vl」は粘性流体を意味し、「h」は曇ったを意味する。
【0138】
「2−EHA」は、Mount Olive,New JerseyのBASF Corp.から入手可能な2−エチルヘキシルアクリレートを意味する。
【0139】
「A−174」は、Endicott,New YorkのOSI Specialties Inc.から入手可能なガンマ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランであるSILQUEST A−174を意味する。
【0140】
「IOTMS」は、商品呼称BS 1316を有する、Adrian,MichiganのWacker Silicones Corporationから入手可能なイソオクチルトリメトキシシラン(トリメトキシ(2,4,4−トリメチルペンチル)シランとしても知られる)を意味する。
【0141】
「PEG2TES」は、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)メトキシエトキシエチルカルバメートを意味する。それは、次のとおり調製した。電磁撹拌バーを備え付けた250ml丸底フラスコに、ジエチレングリコールメチルエーテル(35g)およびメチルエチルケトン(77g)を装入した。溶剤の大部分を回転蒸発によって除去して水を除去した。3−(トリエトキシシリル)プロピルイソシアネート(68.60g)をフラスコに装入した。ジブチルスズジラウレート(〜3mg)を加えて混合物を撹拌した。反応は、穏やかな発熱と共に進行した。反応をおおよそ16時間行い、その時、赤外分光法は何のイソシアネートも示さなかった。溶剤の残りとアルコールとを回転蒸発(90℃)によって除去し、PEG2TESを幾分粘性の流体(104.46g)として生じた。
【0142】
「PEG3TMS」は、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)メトキシエトキシエトキシエチルカルバメートを意味する。それは、ジ(エチレングリコール)メチルエーテルを等モル量のトリ(エチレングリコール)メチルエーテルに置き換えたことを除いてはPEG2TESの調製手順に従って調製した。
【0143】
「NOA」は、Bridgewater,New JerseyのNational Starch and Chemical Companyから入手可能なN−オクチルアクリルアミドを意味する。
【0144】
「IBA」はイソボルニルアクリレートを意味し、「EEEA」は2−エトキシエトキシエチルアクリレートを意味し、「HDDA」は1,6−ヘキサンジオールジアクリレートを意味し、「LA」はラウリルアクリレートを意味し、「IOA」はイソオクチルアクリレートを意味する。すべてが、Exton,PennsylvaniaのSartomer Companyから入手可能である。
【0145】
「EBECRYL 8402」は、1000の分子量および65.5℃で200mPa・sの粘度を有する脂肪族ウレタンジアクリレートの商品名である。「EBECRYL 810」は、1000の分子量および500mPa・sの粘度を有するポリエステルテトラアクリレートの商品名である。「EBECRYL 4830」は、テトラエチレングリコールジアクリレートで10%希釈された1200のオリゴマー分子量および60℃で3500mPa・sの粘度を有する脂肪族ウレタンジアクリレートの商品名である。すべてが、Smyrna,Georgia,米国のUCB Chemicals Corp.から入手可能である。
【0146】
「MICROLITH C−K」は、黒色顔料チップの商品名である。「IRGACURE 651」は、ベンジルジメチルケタールの商品名である。「IRGACURE 819」は、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシドの商品名である。「IRGACURE 184」は、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンの商品名である。すべてが、Tarrytown,New York,米国のCiba Specialty Chemicalsから入手可能である。
【0147】
906耐摩耗性コーティング(ABRASION RESISTANT COATING)(48〜53部イソプロピルアルコール、13〜18部メタクリル機能性化シリカ、12〜17部ペンタエリスリトールテトラアクリレート、5〜7部他のアクリルエステル、3〜6部ペンタエリスリトールトリアクリレート、2〜5部N,N−ジメチルアクリルアミド、1〜2部1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(IRGACURE 184)、<1部セバシン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル))は、St.Paul,Minnesota,米国の3M Companyから入手可能な硬化性アクリル樹脂である。
【0148】
「AA」はアクリル酸を意味する。「HEMA」はヒドロキシエチルメタクリレートを意味する。すべてが、Milwaukee,WisconsinのAldrich Chemical Companyのような標準的化学品供給業者から入手可能である。
【0149】
「ベータ−CEA」は、Cranbury,New JerseyのRhone−Poulenc Surfactants and Specialtiesから入手可能な商品名「SIPOMER」ベータ−カルボキシエチルアクリレートを意味する。
【0150】
「SANTICIZER 141」は、St.Louis,,MissouriのMonsanto Co.製の可塑剤、リン酸2−エチルヘキシルジフェニルの商品名である。
【0151】
「NALCO 2327」は、Naperville,IllinoisのNalco Chemicalから入手可能なコロイド状シリカ(41.5wt%SiO)の商品呼称である。
【0152】
「MIPA」は、実施例で使用される1−メトキシ−2−プロパノール、メチルエチルケトン、および他の材料を意味し、本明細書で具体的に列挙されないがMilwaukee,WisconsinのAldrich Chemical Co.のような標準的化学品供給業者から入手可能である。
【0153】
「EFKA 4046」は、Wickliffe,OhioのLubrizol Corp.から入手可能な高分子量ポリウレタン分散剤の商品呼称である。
【0154】
熱重量分析は、New Castle,DelawareのTA Instruments製のモデルTA 2940熱重量分析計で実施した。サンプルを80℃で平衡させ、20℃/分で200℃まで昇温した。サンプルを200℃で20分間保持し、次に20℃/分で900℃まで昇温した。シリカ含量は、900℃で残存する重量である。
【0155】
特に明記しない限り、後に続く実施例で使用されるすべての部、百分率および比は重量基準である。
【0156】
実施例1
組成物1の調製
NALCO 2327(300g)を0.9リットルのジャーに装入した。MIPA(337g)、7.11gPEG2TES、および14.5gA−174を一緒に混合し、ぐるぐるかき混ぜながらコロイド分散液に加えた。ジャーを密封して80℃に20時間加熱し、透明なわずかに青色の淡い非粘性コロイド分散液(コロイド分散液A)を生じた。
【0157】
31.5部LA、55.7部IBAおよび12.8部NOAを混ぜ合わせることによって、モノマー混合物を調製した。1リットル丸底フラスコに300.88gのコロイド分散液および199.69gのモノマー混合物を装入した。水およびアルコールを回転蒸発とそれに続くトラップ−トラップ(trap to trap)蒸留とによって除去した。透明な熱可逆性ゲルを得た(組成物1)。熱重量分析は、それが21.44wt%シリカであることを示した。
【0158】
カップおよびボブジオメトリのRheometric RS−200制御応力流動計(Piscataway,New JerseyのRheometric Scientific,Inc.から入手可能)を用いる25℃〜70℃の定常状態応力掃引(Steady State Stress Sweep)試験によって熱可逆性ゲルのレオロジーを調べた。図1は、幾つかの温度でのコロイド分散液粘度対剪断応力のプロットである。図1は、より低温での十分に画定された降伏応力の固体様挙動から、より高温での低粘度ニュートン流体挙動への遷移を示す。コロイド分散液についてそれぞれ、65℃および60℃で、6mPa・sおよび9mPa・sのニュートン粘度を測定した。温度が60℃から低下するにつれて、サンプル粘度は増加し、よりずり減粘になった。低い剪断応力での粘度平坦域によって示唆されるように、50℃で、サンプルは固体様特性を示し始めた。粘度平坦域から剪断応力を増やすと、材料降伏として粘度の急勾配減少をもたらした。さらに、温度を下げると、より大きな固体状態平坦域およびより高い降伏応力をもたらした。室温では、サンプルは7Paの降伏応力を示した。すべての温度で、いったん降伏応力を超えると、すべてのゲルが低粘性流体挙動を示した。
【0159】
組成物1のジェッティング
4KHzで64チャネルのPIXEL JETピエゾインクジェット印刷ヘッド(Brookfield,ConnecticutのTrident International,Inc.から入手可能)を用いて組成物1をジェットした。ジェッティング温度を50℃〜65℃で変え、駆動電圧を35〜45Vで変え、パルス幅を10〜20マイクロ秒で変えた。レオメトリック動的応力流動計SR−200(Piscataway,New JerseyのRheometric Scientific,Inc.から入手可能)によって695s−1剪断速度でとって、粘度を測定し、ジェッティング後90マイクロ秒でドロップ速度を測定した。結果を表1に示す。
【0160】
【表1】
Figure 2004516963
【0161】
組成物1は、55〜65℃で9〜11メートル/秒の高速度で成功裡にジェットされた。レオロジー測定から材料が低い応力で固体様構造を示したポイントの50℃では、ゲルはジェットしなかった。
【0162】
実施例2
ナノ粒子含有ゲルは、高温で流体としてジェットされるが、室温の基材と接触すると急速なゲル化を受ける。本実施例は、非多孔質基材上に印刷した場合に液滴の減少した拡がりと十分に画定されたラインの形成とが本発明の組成物で観察されることを示す。
【0163】
組成物2の調製
組成物1(99g)を1部のIRGACURE 184と混ぜ合わせた(組成物2)。
【0164】
組成物3の調製(比較)
比較として、99wt%の189gLA、334gIBAおよび73.8gNOAの混合物と、1wt%IRGACURE 184光開始剤とから溶液を調製した。
【0165】
組成物2および3のジェッティング
実施例1のジェッティング条件を用いて、St.Paul,Minnesotaの3M Companyから入手可能なポリメチルメタクリレートフィルム(0.089mm厚さ)上に組成物2および3を印刷した。各組成物について、一試験で一対の平行ラインを印刷した。各組成物について一対の交差するラインも印刷した。0.349ジュール/cmの強さの中圧水銀ランプを有するUV処理装置(PRC Industryから入手)を用い、窒素雰囲気で15.2メートル/分のウェブスピードで運転して、ジェットしたサンプルを硬化させた。ナノ複合ゲルの印刷ラインは、比較のラインよりも、ラインエッジが正確で、はるかに滑らかであり、実質的により十分に画定されたものであった。ナノ複合ゲルのライン幅はまた、非常に変動が少なく、非常に一様であった。それに反して、比較ラインエッジは、より多く波打って、ゲル組成物のものよりもはるかに多くライン幅を変動させた。ゲルのライン幅は137マイクロメートルであり、比較のライン幅は約150〜160マイクロメートルであった。ゲルはまた、きれいな交差(硬化なしに)を与える2本のラインを互いのトップ上に印刷することができたが、対応する2本の流体ラインは、交差のポイントで合体して小塊を形成した。
【0166】
厚さを増成するための組成物2および3のジェッティング
本実施例は、比較流体材料でよりもはるかに高い印刷厚さが本発明の組成物を用いて達成されるかもしれないことをさらに実証する。64チャネルのTrident PIXEL JET印刷ヘッドを用い、4KHzで運転して、組成物2および3を別々にポリエステルフィルム上へジェットした。16マイクロ秒パルス幅を用いて60℃でサンプルをジェットした。共焦点顕微鏡法(共焦点明視野(CRB)(x、z)、20×/0.45、50×/0.90対物レンズ)によって印刷高さを測定した。結果を表2に示す。
【0167】
【表2】
Figure 2004516963
【0168】
実施例3
組成物4の調製
NALCO 2327(400g)を0.9リットルのジャーに装入した。MIPA(449g)、9.56gPEG2TES、および19.43gA−174を一緒に混合し、ぐるぐるかき混ぜながらコロイド分散液に加えた。ジャーを密封して80℃に22時間加熱した。これは、改質シリカの透明な青色の非粘性コロイド分散液(コロイド分散液B)をもたらした。
【0169】
87.5部IBAおよび12.5部NOAのモノマー混合物を調製した。1リットル丸底フラスコに250.25gコロイド分散液Bおよび109.62gモノマー混合物を装入した。水およびアルコールを回転蒸発とそれに続くトラップ−トラップ蒸留とによって除去した。透明な熱可逆性ゲル(組成物4)を得た(約30wt%シリカ)。
【0170】
組成物4のジェッティング
電子マイクロ回路上のカバーコートまたはせき板のインクジェット印刷は、現行のスクリーン印刷法については選択された領域上への直接コーティング、コーティングスピードの増加および増加した配置正確さという利点を与える。インクジェットアプローチの一課題は、ジェットされた低粘度の材料がマイクロ回路上の適所に留まることを確実にすることである。流体インクジェットインクは、毛細管力により金属トレースに沿って走る傾向がある。それに反して、本発明のゲル材料は、拡がりおよびドットゲインの顕著に強化された制御を提供し、従って、マイクロ回路上にインクジェット印刷するのに有用である可能性がある。十分に画定されたせき板パターンを基板上に作り出すために組成物4を集積回路基板上へ印刷した。
【0171】
実施例4
組成物5および6の調製
NALCO 2327(200g)を0.9リットルのジャーに装入した。MIPA(225.48g)、2.11gPEG3TMSおよび8.84gIOTMSを一緒に混合し、ぐるぐるかき混ぜながらコロイド分散液に加えた。ジャーを密封して80℃に24時間加熱し、粘性コロイド分散液を生じた。
【0172】
1リットル丸底フラスコに112.0gのコロイド分散液および63.16gIOAを装入した。水およびアルコールを回転蒸発とそれに続くトラップ−トラップ蒸留とによって除去した。曇った幾分粘性のコロイド分散液を得た(コロイド分散液C)。この材料から2つのコロイド分散液を調製した。
【0173】
曇った幾分粘性のコロイド分散液の一部(20g)を1.24gベータ−CEAおよび0.58gアクリル酸と混合して、曇った青色に着色した幾分透明なゲル(組成物5)、24wt%シリカナノ粒子を得た。ゲルは、激しく振とうするかまたは75℃に加熱すると流体に変わった。
【0174】
19.79gコロイド分散液Cを27.5gIOA、1.7gベータ−CEAおよび0.823gAAと混ぜ合わせることによって、より低いシリカ含量を有する組成物6を製造し、室温で半透明なゲル(16wt%シリカ粒子)を生じた。
【0175】
組成物5および6のジェッティング
50マイクロメートルオリフィス付きTrident MICROCODERピエゾインクジェット印刷ヘッド(Brookfield,ConnecticutのTrident International,Inc.から入手可能)を用いて80℃で組成物5および6をジェットした。運転条件は、P=−5.8、V1=0、V2=−100、T1=100マイクロ秒、T2=70マイクロ秒であった。組成物5は、80℃ではかろうじてジェットできたが、温度を100℃に上げた場合、より一貫してジェットされた。サンプル中に存在する気泡のために、材料を印刷ヘッドから定期的にパージしなければならなかった。両サンプルのシリカ含量は、TGAによって測定されるようにジェッティング前後で一定であった。硬化した材料は顕著な粘着性を有した。
【0176】
実施例5
組成物7の調製
NALCO 2327(300g)を0.9リットルのジャーに装入した。MIPA(337g)、14.5gA−174および7.11gPEG2TESを一緒に混合し、ぐるぐるかき混ぜながらコロイド分散液に加えた。ジャーを密封して80℃に20時間加熱し、透明な青色の非粘性コロイド分散液(コロイド分散液D)を生じた。
【0177】
45.5部LA、34.7部IBAおよび19.8部NOAのモノマー混合物を調製した。250ml丸底フラスコに98.3gコロイド分散液Dおよび65.9gのモノマー混合物を装入した。水およびアルコールを回転蒸発とそれに続くトラップ−トラップ蒸留とによって除去した。22.47wt%のシリカ含量を有する透明なゲルを得た。全量の20wt%の量でSANTICIZER 141可塑剤をこのゲルに加え、0.015wt%の全IRGACURE 651光開始剤と一緒に十分に混合した(組成物7)。
【0178】
組成物7のジェッティング
組成物7をTrident MICROCODERピエゾインクジェットインクつぼに加え、50℃で2時間ガス抜きした。次に、配合物を65℃に加熱し、Brookfield,CTのTrident International,Inc.製の50マイクロメートルオリフィス付きTrident MICROCODERピエゾインクジェット印刷ヘッドを用いてポリエチレンテレフタレート基材上へ成功裡に印刷した。次に、垂直基材上にその形状を維持した印刷画像を、窒素雰囲気中バルブからおおよそ7cmの距離で350nmバルブ(Danvers,MassachusettsのOsram Sylvania Inc.から入手可能なSylvania F15T8/350 BL)下に約5分間暴露して、感圧接着剤を生じた。
【0179】
実施例6
組成物8の調製
300gNALCO 2327を0.9リットルのジャーに装入した。MIPA(337g)、13.47gIOTESおよび7.08gPEG2TESを一緒に混合し、ぐるぐるかき混ぜながらコロイド分散液に加えた。ジャーを密封して80℃に20時間加熱した。これは、透明な青色の非粘性コロイド分散液(コロイド分散液E)をもたらした。
【0180】
96.20g2−EHA、3.70gNOAおよび0.10部HDDAのモノマーブレンドを調製した。500ml丸底フラスコに100gコロイド分散液Eおよび66.3gのモノマーブレンドを装入した。水およびアルコールを回転蒸発によって64℃で45分間除去して、透明な青色の易流動性流体(22wt%シリカ含量)を生じた。次に、全量の0.015wt%の量でIRGACURE 651を加えて配合物中へ溶解した(組成物8)。
【0181】
組成物8のジェッティング
組成物8をTrident MICROCODERピエゾインクジェット印刷ヘッド流体つぼ中へ注ぎ込み、50℃で45分間ガス抜きした。次に、配合物を23℃に放冷し、その時、Brookfield,CTのTrident International製の50マイクロメートルオリフィス付きMICROCODERピエゾインクジェット印刷ヘッドを用いてポリエチレンテレフタレートフィルム上へ画像を成功裡に印刷した。その形状を維持した印刷画像を、フィルムの垂直に配向した一片上へ印刷して、窒素雰囲気中実施例5で記載したような350nmバルブ下に約5分間暴露して、印刷された感圧接着剤を生じた。
【0182】
実施例7
組成物9の調製
250ml丸底フラスコ中で、撹拌しながら16.2部NALCO 2327シリカゾル(41.5wt%シリカ)と22部MIPAを混ぜ合わせることによってナノ複合ゾルを調製し、透明な青色のゾルを生じた。IOTMS(1.86部)、2.02部A−174および38部MIPAを撹拌しながらゾルに加えた。フラスコをロータリーエバポレーターに配置して82〜91℃で50分間(溶剤除去することなく)加熱した。この時点で、20部IBAを加えて減圧にした。アルコールおよび水を〜90ミリバールおよび70℃でストリップした。室温および200ミリトルで材料をさらにストリップして、22wt%SiO2および〜100mPa・sのBrookfield粘度を有する透明な無色のゾル(組成物9)を得た。光開始剤として1wt%IRGACURE 184を加えた。
【0183】
ナノ複合ゲルキャラクタリゼーション
Santa Barbara,CaliforniaのDigital Instrumentsから入手可能なNANOSCOPE IIIaコントロ−ラーを用いて制御されているDigital Instruments Dimension 5000機器を用いて、タッピングモード原子間力顕微鏡検査(アパーチャーのフォース変調)によってナノ複合ゲルを調べた。調製組成物2を、同じシリカ含量を有する十分に分散されたシリカコロイド分散液(組成物9)と比較した。0.339J/cm2の強さの中圧水銀ランプ付きUV処理装置(PRC Industryから入手)を用い、窒素雰囲気下15.2メートル/分のウェブスピードで運転して、両サンプルを硬化させた。本発明のゲルについては、粒子分布は、粒子の顕著な局所的凝集で顕微鏡的には不均質である。それに比べて、熱可逆性ゲルを形成しない十分に分散されたシステムでは、処理されたシリカ粒子は一様に分布した。
【0184】
実施例8
組成物10〜13の調製
組成物10〜13は、これらが22wt%SiOを含有する以外は、組成物4と同じであった。さらに、表3に示すように、それぞれはさらにそれぞれ異なる量のMIPAを含んだ。組成物11は、組成物10と同一であるが、また表3に示すように、幾らかのHEMAをも含んだ。
【0185】
表3は、少量のMIPAの添加が本発明のゲル組成物の粘度、降伏応力および貯蔵弾性率にいかに影響を及ぼすかを示す。組成物10におけるように、分散媒体が比較的疎水性である場合、粒子は相互間の相互作用を好み、ゲルを形成する。MIPAの添加と共に媒体はだんだんと親水性になる。こうして、粒子は媒体とより相容性になり、その結果として粒子−粒子相互作用はより弱くなる。あるポイントで(組成物13におけるように)分散媒体は、粒子がそれら自体とよりも媒体と相互作用するのを好むほど十分に親水性であり、材料は低粘性流体になる。
【0186】
【表3】
Figure 2004516963
【0187】
実施例9
組成物14の調製
NALCO 2327(400g)を0.9リットルのジャーに装入した。MIPA(449g)、PEG2TES(9.48g)およびA−174(19.4g)を一緒に混合し、ぐるぐるかき混ぜながらコロイド分散液に加えた。ジャーを密封して80℃に20時間加熱し、透明なわずかに青色の淡色非粘性コロイド分散液(コロイド分散液F)を生じた。
【0188】
87.2部IBAおよび12.8部NOAを混ぜ合わせることによって、モノマー混合物を調製した。1リットル丸底フラスコに250.15gのコロイド分散液Fおよび164.9gのモノマー混合物を装入した。水およびアルコールを回転蒸発とそれに続くトラップ−トラップ蒸留とによって除去した。透明な熱可逆性ゲルを得た(組成物14)。熱重量分析は、それが22.84wt%シリカであることを示した。
【0189】
組成物15(比較)および組成物16の調製
12.8gNOA、86.2gIBA、および1部IRGACURE 184を混合することによって、組成物15(比較)を調製した。
【0190】
99g組成物14および1部IRGACURE 184を混合することによってこれから組成物16、ゲルを調製した。
【0191】
組成物15(比較)および16のジェッティング
組成物15および組成物16のそれぞれを、64チャネルのTrident PIXEL JET印刷ヘッドからジェットした。ジェッティング条件は、次のとおりであった。周波数=4000Hz、パルス幅=16マイクロ秒、電圧=44ボルト(ゲル)および45ボルト(対照流体)、温度=65℃(ゲル)および50℃(対照流体)。
【0192】
印刷パターン(ドットまたはライン)をファイバーオプチックスUV光源を用いてインライン硬化させ、その結果、印刷された流体またはゲルは、場合によって、印刷すると直ちに(0.2秒以内に)硬化した。印刷パターンをまた、印刷後約エア2分内にH−バルブを用いて240mJ/cmでUV処理装置(Rockville,MarylandのFusion UV Systems,Inc.,モデル6RQN)を通過させた(オフライン)。
【0193】
【表4】
Figure 2004516963
【0194】
実施例10
赤色顔料入り熱可逆性ゲル(組成物17)の調製
次の成分から練り顔料を調製した。81.25gC.I.Pigment Red 179、81.25gC.I.Pigment Red 224、40.63gEFKA 4046(乾燥)、67.03gHDDA、286.0gEEEA、93.84gIBA。EFKA 4046分散剤をモノマーの混合物中に溶解した。顔料を溶液に加え、Silversonローター−ステーターミキサーで混合することによって組み入れた。Glen Mills 0.5mm Yt安定化ジルコニア媒体を用いてNetzsch MINI−ZETAミル(Exton,PennsylvaniaのNetzsch Inc.から入手可能なビーズミルの商品呼称)を使用した。ミルを組み立てて720gの媒体を装入し、チャンバを処理されるべき成分で満たした。ミリングチャンバを密封して、処理流体ホッパを満たした。冷却水と駆動圧縮空気とを使用した。ミルが約1700rpm攪拌機スピードで流体のポンプ送液を開始した。攪拌機ヘッドスピードをおおよそ2300rpmに上げ、分散液を、低粘性流体としてミリングチャンバを通して流した。分散液を40分間処理し、貯蔵および使用のためのジャーに集めた。実施例2aについての平均粒度は、Beckman Coulter N4プラス粒子分析器(Fullerton,CaliforniaのBeckman Coulterから入手可能)を用いてテトラヒドロフルフリルアクリレート中で測定して、90nmの標準偏差の365nmであると測定した。
【0195】
練り顔料(0.5g)を20g組成物4に加えた。混合物を木製スティックで2分間撹拌して、顔料入り練り顔料とナノ複合溶液(組成物17)とを混合した。次に、これを55℃オーブン中に30分間置いた。得られた混合物は、55℃で低粘度液であった。室温に冷やされると、チキソトロピックゲルが生じた。
【0196】
実施例11
シアン顔料入り熱可逆性ゲル(組成物18)の調製
NALCO 2327(400.2g)を0.9リットルのジャーに装入した。1−メトキシ−2−プロパノール(450.21g)、PEG2TES(9.37g)およびA−174(18.92g)を一緒に混合し、撹拌しながらコロイド分散液に加えた。ジャーを密封して80℃に17時間加熱し、改質シリカの透明な青色の分散液を生じた。全装入物は、75/25のA−174/PEG2TESモル比で0.62ミリモルシラン/gシリカであった。
【0197】
83部IBAおよび17部NOAモノマー混合物を調製した。2リットル丸底フラスコ(大ネック)に上の改質ゾル(702.44g)およびモノマー混合物(237.29g)を装入した。全固体重量が620.2gになるまで、水およびアルコールを回転蒸発によって除去した。フラスコを取り外して、追加のゾル装入物(166.36g)とモノマー混合物(56.18g)とを加えた。残存アルコールおよび水を回転蒸発によって除去した。透明なゲルを得た。ゲルは、TGAによって測定されるように35.53wt%SiOを含有した(組成物18)。
【0198】
66.5gIBA中でSPECTRA PACC BLUE 15:4顔料、249−3054顔料およびD27008顔料(Fort Lee,New JerseyのSun Chemicalsから入手可能な青色顔料の商品呼称)を混ぜ合わせ、ローラーミルで15時間混合することによって、シアン顔料分散液を調製した。
【0199】
8.909gIBA、1.381gNOA、21.955g組成物17、5.005gのシアン顔料分散液および1.170gIRGACURE 819を混ぜ合わせて混合することによって、インクを調製した。最初の3成分を混ぜ合わせて、80℃オーブン中に30分間置いた。適切な混合を確実にするために混合物をスパチュラで2分間撹拌した。顔料分散液を加えて、混合物を均質になるまで撹拌した。インクを80℃オーブン中に10分間置き、次にIRGACURE 819を加え、十分にブレンドされるまで撹拌した。
【0200】
Piscataway,NJのRheometric Scientific製のSR200制御応力流動計を用いてインク粘度を測定した。カップおよびボブジオメトリを用いた。インクは70℃で10.2mPa・sのニュートン粘度を有した。
【0201】
巻線ロッドを用いて3M CONTROLTAC PLUS GRAPHIC SYSTEM 180−10(St.Paul,Minnesotaの3M Companyから入手可能なビニルフィルムの商品呼称)上へ9マイクロメートル呼び厚さでインクをコートし、次に、不活性雰囲気下にRPC処理装置を用いて硬化させた。
【0202】
テープ試験による接着性測定のためのASTM D3359−95A標準試験方法、方法Bに従ったクロスハッチ法によって測定されるように、インクは、1.7のシアンカラー密度でビニルへの100%接着性を示した。
【0203】
実施例12
本実施例は、レオロジー特性に対する表面改質および溶剤混合物の影響を示す。
【0204】
組成物19(中間体)の調製
NALCO 2327(400.04g)を0.9リットルのジャーに装入した。1−メトキシ−2−プロパノール(450.32g)、PEG2TES(14.19g)およびIOTMS(15.24g)を一緒に混合し、撹拌しながらコロイド分散液に加えた。ジャーを密封して80℃に17時間加熱した。全装入物は、(62.5/37.8)のIOTMS/PEG2TESモル比で0.62ミリモルシラン/gシリカであった。これは、改質シリカの白色スラリーをもたらした。
【0205】
1リットル丸底フラスコに278.84gのスラリーおよび138.76gEHAを装入した。全固体重量が190.1gになるまで、水およびアルコールを回転蒸発によって除去した。フラスコを取り外して、追加のゾル装入物(181.88g)とモノマー混合物(90.89g)とを加えた。残存アルコールおよび水を回転蒸発によって除去した。灰色/白色の幾分粘性の相分離したゾルを得た。343.1g改質ゾルの全量および52.31gEHAを用いて手順を繰り返した。上のシリカ/EHAゾルを混ぜ合わせ、30.33wt%の全固形分含量を測定した(組成物19、中間体)。
【0206】
組成物20(中間体)の調製
NALCO 2327(400.09g)を0.9リットルのジャーに装入した。1−メトキシ−2−プロパノール(450.33g)、12.16gPEG2TESおよび16.45gIOTMSを一緒に混合し、撹拌しながらコロイド分散液に加えた。ジャーを密封して80℃に17時間加熱し、改質シリカの白色スラリーを生じた。全装入物は、68/32のIOTMS/PEG2TESモル比で0.62ミリモルシラン/gシリカであった。
【0207】
1リットル丸底フラスコに278.77g改質シリカおよび140.24gEHAを装入した。全固体重量が200.96gになるまで、水およびアルコールを回転蒸発によって除去した。フラスコを取り外して、追加の231.76gスラリー装入物と123.31gモノマー装入物とを加えた。残存アルコールおよび水を回転蒸発によって除去した。灰色/白色のゲル様材料を得た。295.29gスラリーの全量および142.65gEHAを用いて手順を繰り返した。上のシリカ/EHAゾルを混ぜ合わせ、31.34wt%の全固形分含量を測定した(組成物20、中間体)。
【0208】
組成物21、中間体の調製
NALCO 2327(400.52g)を0.9リットルのジャーに装入した。1−メトキシ−2−プロパノール(450.53g)、5.67gPEG2TESおよび20.49gIOTMSを一緒に混合し、撹拌しながらコロイド分散液に加えた。ジャーを密封して80℃に17時間加熱し、改質シリカの白色スラリーを生じた。全装入物は、85/15のIOTMS/PEG2TESモル比で0.62ミリモルシラン/gシリカであった。
【0209】
1リットル丸底フラスコに266.42gスラリーおよび136.56gEHAを装入した。全固体重量が184.13gになるまで、水およびアルコールを回転蒸発によって除去した。フラスコを取り外して、152.02gスラリーと75.46gモノマーの追加装入物を加えた。残存アルコールおよび水を回転蒸発によって除去して、淡灰色の粘性材料を与えた。
【0210】
560.55g改質ゾルの全量および287.8gEHAを用いて手順を繰り返した。上のシリカ/EHAゾルを混ぜ合わせ、26.44wt%の全固形分含量を測定した(組成物21、中間体)。
【0211】
組成物19〜21(2g量で)を、それぞれ、一連の2ドラムスクリューキャップバイアルに装入し、それぞれが表5〜7に示すような全組成物における所望のEHA/AA重量比およびシリカ含量を得るようにEHAおよび/またはアクリル酸を加えた。表5〜7において、バイアルを逆さまにひっくり返した後に材料が流れなかった場合に、それはゲルと考えた。ゲルを1、2または3で格付けし、1が最も強いゲルであった。
【0212】
表5は、温度の関数としての様々な組成物のレオロジー挙動を示す。
【0213】
【表5】
Figure 2004516963
【0214】
表6は、温度の関数としての様々な組成物のレオロジー挙動を示す。
【0215】
【表6】
Figure 2004516963
【0216】
表7は、温度の関数としての様々な組成物のレオロジー挙動を示す。
【0217】
【表7】
Figure 2004516963
【0218】
実施例13
本実施例は、ゾルレオロジーとゾルの混合物でのレオロジー調節とに対する表面改質の影響を示す。
【0219】
コロイド分散液Gの調製
NALCO 2327(200.69g)を1リットル丸底フラスコに装入した。1−メトキシ−2−プロパノール(260g)、4.80gPEG2TESおよび9.69gA−174を撹拌しながらコロイド分散液に加えた。フラスコを90℃で2時間加熱して放冷した。改質シリカの透明な青色の非粘性分散液を得た(コロイド分散液G)。全装入物は、75/25のA−174/PEG2TESモル比で0.62ミリモルシラン/gシリカであった。
【0220】
組成物22の調製
31.5部LA、55.7部IBAおよび12.8部NOAを含むモノマー混合物を調製した。モノマー混合物(100g)をコロイド分散液Gに加えた。水およびアルコールを回転蒸発によって除去した。フラスコを取り外して、追加のモノマー混合物装入物(182.7g)を加え、十分に混合した。透明なゲルを得た。ゲルは、TGAによって測定されるように22.67wt%SiOを含有した。
【0221】
コロイド分散液Hの調製
NALCO 2327(200.0g)を1リットル丸底フラスコに装入した。1−メトキシ−2−プロパノール(260g)、IOTMS(6.4g)およびA−174(6.4g)を撹拌しながらコロイド分散液に加えた。フラスコを90℃で2時間加熱して放冷した。改質シリカの白色/青色の粘性分散液を得た。全装入物は、50/50のA−174/IOTMSモル比で0.62ミリモルシラン/gシリカであった。
【0222】
組成物23の調製
31.5gLA、55.7gIBAおよび12.8gNOAを含むモノマー混合物を調製した。モノマー混合物(100.69g)を上の改質シリカゾルに加えた。水およびアルコールを回転蒸発によって除去した。フラスコを取り外して、追加のモノマー混合物装入物(183.2g)を加え、十分に混合した。おおよそ22wt%SiOを含有する透明な非粘性ゾルを得た(組成物23)。
【0223】
組成物22および23を次の割合(wt%22/wt%23)で混合した。100/0、88/12、75/25、50/50、25/75および0/100。剪断速度への粘度依存を表8に示す。粘度は、カップ(27mm)およびボブ(25mm)ジオメトリを使用してPiscataway,New JerseyのRheometric Scientific,Inc.から入手可能なARES流動計を用いて測定した。
【0224】
【表8】
Figure 2004516963
【0225】
実施例14
本実施例は、異なるモノマーと異なる表面改質剤とを使用する様々なゲル調製を示す。
【0226】
コロイド分散液Iの調製
NALCO 2327(400.32g)を0.9リットルジャーに装入した。1−メトキシ−2−プロパノール(450.6g)、12.3gIOTMSおよび12.78gA−174を一緒に混合して、撹拌しながらコロイド分散液に加えた。ジャーを密封して80℃で17時間加熱して、改質シリカの白色スラリーを生じた。全装入物は、50/50のA−174/IOTMSモル比で0.62ミリモルシラン/gシリカであった(コロイド分散液I)。
【0227】
組成物24の調製
2リットル丸底フラスコに300コロイド分散液Iおよび105.86gHDDAを装入した。全固体重量が162.56gになるまで水およびアルコールを回転蒸発によって除去した。透明なゲルを得た(組成物24)、ゲルは、TGAによって測定されるように34.33wt%SiOを含有した。
【0228】
表9に示すような配合物を調製するのに組成物24を使用した。典型的な手順は次のとおりであった。組成物24(2g量で)を一連の2ドラムスクリューキャップバイアルに装入した。次に、所望の最終wt%シリカおよび流体組成物を与えるために添加物を加えた。
【0229】
【表9】
Figure 2004516963
【0230】
【表10】
Figure 2004516963
【0231】
【表11】
Figure 2004516963
【0232】
実施例15
組成物25の調製
NALCO 2327(400.02g)を0.9リットルジャーに装入した。1−メトキシ−2−プロパノール(450.1g)、11.86gIOTMSおよび12.59gA−174を一緒に混合して、撹拌しながらNALCO 2327に加えた。ジャーを密封して80℃で17時間加熱して、改質シリカの白色スラリーを生じた。全装入物は、50/50のA−174/IOTMSモル比で0.62ミリモルシラン/gシリカであった。1リットル丸底フラスコに432.38gのスラリーおよび79.56gIBAを装入した。水およびアルコールを回転蒸発によって除去した。TGAによって測定されるように50.33wt%SiOを含有する、透明な幾分粘性な流体を得た(組成物25)。
【0233】
表12に示す配合物を調製するのに組成物25を使用した。典型的な手順は次のとおりであった。組成物25(2g量で)を一連の2ドラムスクリューキャップバイアルに装入した。次に、所望の最終wt%シリカおよび流体組成物を与えるために添加物を加えた。
【0234】
【表12】
Figure 2004516963
【0235】
実施例16
組成物26の調製
NALCO 2327(400.15g)を0.9リットルジャーに装入した。1−メトキシ−2−プロパノール(450.33g)、18.08gIOTMSおよび6.39gA−174を一緒に混合して、撹拌しながらコロイド分散液に加えた。ジャーを密封して80℃で17時間加熱して、改質シリカの白色スラリーを生じた。全装入物は、25:75のA−174/IOTMSモル比で0.62ミリモルシラン/gシリカであった。1リットル丸底フラスコに150gのスラリーおよび50.17gラウリルアクリレートを装入した。全固体重量が80.22gになるまで水およびアルコールを回転蒸発によって除去した。TGAによって測定されるように35.46wt%SiOを含有する、透明な低粘性流体を得た(組成物26)。
【0236】
表13〜17に示す配合物を調製するのに組成物26を使用した。典型的な手順は次のとおりであった。組成物26(2g量で)を一連の2ドラムスクリューキャップバイアルに装入した。次に、所望の最終wt%シリカおよび流体組成物を与えるために添加物を加えた。
【0237】
【表13】
Figure 2004516963
【0238】
【表14】
Figure 2004516963
【0239】
【表15】
Figure 2004516963
【0240】
【表16】
Figure 2004516963
【0241】
【表17】
Figure 2004516963
【0242】
実施例17
組成物27の調製
NALCO 2327(300.2g)を0.9リットルジャーに装入した。1−メトキシ−2−プロパノール(337.2g)およびPEG3TES(25.06g)を一緒に混合して、撹拌しながらコロイド分散液に加えた。ジャーを密封して80℃で17時間加熱して、改質シリカの透明な青色分散液を生じた。全装入物は、0.5ミリモルシラン/gシリカであり、使用された。250mL丸底フラスコに50.01g青色分散液および17.4gエトキシエトキシエチルアクリレートを装入した。全固体重量が28.52gになるまで水およびアルコールを回転蒸発によって除去した。透明な低粘性流体を得た。ゾルは、TGAによって測定されるように33.59wt%SiOを含有した。
【0243】
表18に示す配合物を調製するのに組成物27を使用した。典型的な手順は次のとおりであった。組成物27(2g量で)を一連の2ドラムスクリューキャップバイアルに装入した。次に、所望の最終wt%シリカおよび流体組成物を与えるために添加物を加えた。
【0244】
【表18】
Figure 2004516963
【0245】
実施例18
本実施例は、本発明の改質シリカ粒子とヒュームドシリカとの最終粒度間の差を示す。
【0246】
組成物28の調製
NALCO 2327(400g)を0.9リットルジャーに装入した。1−メトキシ−2−プロパノール(449g)、PEG2TES(9.48g)およびA−174(19.4g)を撹拌しながらコロイド分散液に加えた。フラスコを80℃で18時間加熱して、改質シリカの透明な青色の非粘性分散液を生じた。全装入物は、75/25のA−174/PEG2TESモル比で0.62ミリモルシラン/gシリカであった。
【0247】
モノマー混合物31.4部LA、55.94部IBAおよび12.71部NOAを調製した。500ml丸底フラスコにモノマー混合物(78.74g)および118.72gの青色の非粘性分散液を装入した。水およびアルコールを回転蒸発によって除去して、室温で透明なゲル(組成物28)を与えた。ゲルは、TGAによって測定されるように21.45wt%SiOを含有した。
【0248】
組成物28(5ml)をプラスチック注射器に装入して、1μm細孔注射器フィルター(Pittsburgh,PennsylvaniaのFisher Scientificから入手可能なガラス繊維ACRODISC、1マイクロメートル細孔サイズ、25mm直径)を通して濾過した。材料は容易にフィルターを通った。濾液のシリカ含量は、TGAによって測定されるように21.44wt%であった。
【0249】
比較としてAEROSIL R972(Ridgefield Park,New JerseyのDegussa Corp.から入手可能な疎水性ヒュームドシリカの商品呼称)を、同じ組成のモノマー比中へ混合した。4オンスジャーに9.53gNOA、42gIBAおよび23.72gLAを装入して、NOAを溶解するために加熱した。モノマー混合物を250mlプラスチックビーカー中へ注いだ。撹拌しながらAEROSIL R972を少しずつ加えた。3羽根プロペラを高撹拌速度で使用した。AEROSIL R972(8.77g)を125分間にわたって加えた。得られた混合物は透明な粘性流体であった。シリカ含量は、TGAによって測定されるように9.37wt%であった。
【0250】
流体(5ml)をプラスチック注射器に装入して、1μm細孔注射器フィルター(ガラス繊維ACRODISC、1マイクロメートル細孔サイズ、25mm直径)を通して濾過した。材料は、フィルターを通るのがはるかな困難であった。通すことができた全流体は2〜4滴であった。この流体は低粘性であった。濾過後のシリカ含量は、TGAによって測定されるように0wt%と測定された。
【0251】
実施例19
組成物29の調製およびジェッティング
表面改質されたナノ粒子ゾルを次のとおり調製した。NALCO 2327(400g)を0.9リットルジャーに装入した。MIPA(450g)、A−174(12.3g)およびIOTMS(11.61g)を一緒に混合して、ぐるぐるかき混ぜながらゾルに加えた。ジャーを密封して80℃で26時間加熱して、白色ペーストを生じた。振とうおよび撹拌すると、白色のかなり流動性の懸濁液が生じた。別の容器中で1.55部EEEA、1.55部IBA、および1部HDDAからモノマー混合物を調製した。1リットル丸底フラスコに改質ゾル(408.26g)およびモノマー混合物(114.65g)を装入した。水およびアルコールを回転蒸発とそれに続くトラップ−トラップ蒸留とによって除去した。透明な非粘性ゾルを得た(組成物29)。熱重量分析は、それが39.76重量パーセントSiOであることを示した。
【0252】
Brookfield,Connecticut,米国のTrident International,Inc.から入手可能な64チャネルのTRIDENT PIXEL JET印刷ヘッドを用いて、高ドロップ速度で組成物29をジェットした。16マイクロ秒パルス幅を使って4kHzでゾルをジェットした。ジェッティング温度は40〜60℃で変え、駆動電圧は35〜45Vで変えた。ドロップ速度は、火入れ後100マイクロ秒と測定された。
【0253】
ジェッティング結果を表19に示す。材料の粘度は、印刷ヘッドの温度によって制御した。表は、粘度および電圧がドロップ速度に対して顕著な影響を有することを示す。より低い粘度およびより高い電圧は、より高いドロップ速度をもたらす。しかしながら、サテライト形成もまた、速度が増すにつれて増加した。高速度およびできるだけ少ないサテライトを達成するためには最適化が必要とされた。このシステムでは、45℃で45Vでのジェッティングが8m/sのドロップ速度を与えた。熱重量分析(TGA)は、ジェッティング前(39.48重量パーセント)およびジェッティング後(40.09重量パーセント)のゾルのシリカ含量を与えた。これは、本質的にすべてのシリカがジェットされたことを示し、シリカが印刷装置のインラインインクフィルターによって除去されなかったことを示す。
【0254】
【表19】
Figure 2004516963
【0255】
実施例20
組成物30の調製
250ml丸底フラスコ中で、撹拌しながら50.00gNALCO 2327シリカゾル(41.5重量パーセントシリカ)と22gMIPAとを混ぜ合わせることによって表面改質されたナノ粒子ゾルを調製し、透明な青色のゾルを生じた。IOTMS(1.86g)、2.02gA−174および38gMIPAを撹拌しながらゾルに加えた。フラスコをロータリーエバポレーターに配置して82〜91℃で50分間(溶剤除去することなく)加熱した。この時点で、20gIBAを加えて減圧にした。アルコールおよび水を約90ミリバールおよび70℃でストリップした。室温および200ミリトルで材料をさらにストリップして、50.09重量パーセントSiOおよび約100mPa・sのBrookfield粘度を有する透明な無色のゾル(組成物30)を得た。
【0256】
組成物30から得られるサンプルJ2A〜J2Cのジェッティング
Plano,Texas,米国のMicrofab Technologies,Inc.から入手可能なMICROFAB単一ノズルスキーズムード(squeeze mood)ピエゾインクジェット印刷ヘッドを用いて、表面改質されたナノ粒子ゾルのインクジェット印刷をまた実証した。IBAまたは表20に記載するようなIBAとIOAとの組合せに組成物30を希釈した。すべてのジェッティングは、50マイクロメートル直径ノズルを使って1kHz周波数で行った。サンプルを、印刷ヘッドつぼ中へ装填する前に0.45μmテフロンフィルターで濾過した。最適ジェッティング特性を達成するために圧力(P)、電圧(V)およびパルス幅(TおよびT)を調節した。ジェッティングは室温で実施し、その結果を表20に示す。ジェッティング実験の間ずっとノズル目詰りは観察されなかった。
【0257】
【表20】
Figure 2004516963
【0258】
結果は、表面改質されたナノ粒子ゾルの粘度が流体分散媒によって強く影響されることを示す。サンプルJ2AおよびJ2Bは、類似のシリカ含量および表面改質を有するのに、分散媒体がIBAからIBA/IOAブレンドに変わった場合に、組成物の粘度が50%だけ減少した。これは、実質的に異なる最適ジェッティング条件を有する2サンプルをもたらした。
【0259】
実施例21
組成物31〜35の調製
EEEA/IBA/HDDA(3.3/3.5/1)のモノマー混合物を用いて異なるIOTMS対A−174比で一連の5サンプル(サンプル31〜35)を調製した。
【0260】
NALCO 2327を100ml丸底フラスコに装入し、撹拌しながら12gMIPAを加えて、透明な青色のソルを生じた。撹拌しながら表3に示すようにシリカ表面改質剤および20gMIPAを加えた。フラスコをロータリーエバポレーターに配置して82〜91℃で105分間(溶剤除去することなく)加熱した。この時点で、10gのモノマー混合物を加えて減圧にした。アルコールおよび水を約90ミリバールおよび70℃でストリップした。室温および200ミリトルで材料をさらにストリップして、透明な無色のゾルを得た。すべてのゾルは、おおよそ50重量パーセントシリカであった。1重量パーセントIRGACURE 184光開始剤を各サンプルに加えた。
【0261】
ナイフコーターを用いて、シリコーン処理ポリエステル剥離ライナーの間に表21のサンプルを0.18mmにコートした。コートしたライナーを、0.576W/cmの強さのH−バルブを用いて15.2メートル/分でUV処理装置(Rockville,MarylandのFusion UV Systems,Inc.,モデル6RQN)を通過させた。Loveland,Ohio,米国のSeiko Instrumentsから入手可能なDMS 200を用いて試験方法ASTM 4065に従って動的機械分析(DMA)を実施した。
【0262】
【表21】
Figure 2004516963
【0263】
データは、表面機能性化、特に重合性基での表面機能性化もまた、架橋されたポリマーマトリックスの機械的特性に顕著な影響を有したことを示す。表21は、ガラス転移温度と引張弾性率とが粒子表面に結合したメタクリレート基(A−174)の量に明らかに依存することを示す。より高いA−174含量は、より高いTおよび貯蔵弾性率をもたらす。
【0264】
実施例22
組成物36の調製
次の成分(0.3gのMICROLITH C−K顔料チップ(Ardsley,NY,米国のCIBA−GEIGYから入手可能な、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体中の42重量パーセント顔料ブラック(PIGMENT BLACK)7、1.75g906耐摩耗性コーティング(ABRASION RESISTNT COATING)、3.5部EEEA/3.5部IBA/1部HDDAを含むモノマー混合物3g、3部IRGACURE 651/1部IRGACURE 819の混合物0.22g、および0.4部イソプロピルチオキサントン(IPTX))を混ぜ合わせることによって、インクを調製した。光から防護された6ドラムバイアル中で原料を混ぜ合わせ、ローラーミルを用いて一晩混合した。K−コーター(Amityville,New York,米国のTesting Machines,Inc.から入手可能なK Control Coater(KCC)モデル#303)に搭載された#6巻線ロッドを用いて、このサンプルを3870 High Intensityシート材料(3M)上へ0.54ミル湿潤フィルム厚さに全部コートし、可変スピードUV硬化コンベヤー化システム(Variable Speed UV Cure Conveyorized System)モデル#C18/400/2(Lebanon,Indiana,米国のAmerican Ultravioletから入手可能)を用いて、次の条件(1バルブ、インチ当たり300ワット(中圧水銀蒸気ランプ)、12.6メートル/分、320mJ/cm強さ、空気雰囲気)下で硬化させた。
【0265】
サンプルは2パスで十分に(不粘着性に)硬化して、次のとおり実施した90度クロスハッチテープスナップ試験によって測定されるように100%接着性を示すフィルムを与えた。フィルム表面に対して45度の角度に保持されたきれいな安全かみそりの刃を用いてUV硬化フィルム中へ25〜3mm正方形のクロスハッチパターンをエッティングした。3M 610テープの一片をクロスハッチパターンの一面に置き、UV硬化フィルムへの完全な接合を確実にするために強く擦った。次に、90度の角度で、1回のてきぱきした動きで、610テープをUV硬化フィルムの表面から断ち切り、まだUV硬化フィルムを保持している個々の正方形の数に基づいて%接着を計算した。さらに、この硬化フィルムの耐表面損傷性/耐スクラッチ性は、まずまず〜良好であった。
【0266】
実施例23
組成物36〜43の調製
本実施例は、表面改質されたシリカ粒子の添加での粘度変化を示す。
【0267】
【表22】
Figure 2004516963
【0268】
Piscataway,New Jersey,米国のRheometric Scientific,Inc.から入手可能な、カップおよびボブジオメトリを有するRheometric SR−200制御応力流動計を用いて25℃で粘度を測定した。
【0269】
実施例24
本実施例は、黄色の熱可逆性ゲルインク(組成物44)の調製を記載する。
【0270】
83部IBAおとび17部NOAのモノマー混合物を調製した。2リットル丸底フラスコ(大ネック)に702.57gコロイド分散液Gおよび237.40gモノマー混合物を装入した。正味重量が542.8gになるまで、水およびアルコールを減圧で回転蒸発によって除去した。フラスコを取り外して、追加の170.0gコロイド分散液Gおよび57.4gモノマー混合物を加えた。残存アルコールおよび水を減圧で回転蒸発によって除去した。透明な可逆性ゲルを得た。ゲルは、熱重量分析によって測定されるように36.33重量パーセントシリカを含有した。ガスクロマトグラフ分析は、アルコールがサンプル中に残存していないことを確証した。
【0271】
黄色顔料分散液を次のとおり調製した。5.87部のFort Lee,NJのSun Chemicals製SUNBRITE YELLOW 12 PIGMENT、273−0753、ロット#B62847および94.13部IBAを、2mmガラス球を加えてローラー上で120時間回転させることによって混合した。
【0272】
9.0部NOA、2.9部IRGACURE 819、34.7部の黄色顔料分散液、および53.4部の上述のゲルを混ぜ合わせ、その混合物を80℃オーブン中に30分間置くことによって、インクを調製した。次に、均質になるまで混合物を撹拌して、可逆性ゲルを生じた。
【0273】
インクを、#6Meyerロッド(Webster,NYのR.D.Specialties)を用いてビニルフィルム(CONTROLTAC PLUS VINYL MARKING FILM)上へ13.7ミクロン厚さにコートし、次に、窒素雰囲気下200ミリジュール/cmでPRC Industry UV処理装置を用いて硬化させた。
【0274】
ASTM D 3359−95A、方法Bを用いて接着性を測定した。Gretag SPM55分光光度計を用いて色密度を測定した。インクは、1.122の反射黄色密度と共に、ビニルフィルムへの100%接着性を示した。
【0275】
実施例25
本実施例は、黒色の熱可逆性ゲルインク(組成物45)の調製を記載する。
【0276】
83部IBAおよび17部NOAのモノマー混合物を調製した。2リットル丸底フラスコ(大ネック)に702.57gコロイド分散液Gおよび237.40gモノマー混合物を装入した。正味重量が542.8gになるまで、水およびアルコールを減圧で回転蒸発によって除去した。フラスコを取り外して、追加の170.0gコロイド分散液Gおよび57.4gモノマー混合物を加えた。残存アルコールおよび水を減圧で回転蒸発によって除去した。透明な可逆性ゲルを得た。ゲルは、熱重量分析によって測定されるように36.33重量パーセントシリカを含有した。ガスクロマトグラフ分析は、アルコールがサンプル中に残存していないことを確証した。
【0277】
黒色顔料分散液を次のとおり調製した。12.64部のFort Lee,NJのSun Chemicals製BLACK PIGMENT、247−3007、ロット#T80805および87.46部IBAを、2mmガラス球を加えてローラー上で120時間回転させることによって混合した。
【0278】
8.5部NOA、3.0部IRGACURE 819、34.9部の黒色顔料分散液、および53.6部の上述のゲルを混ぜ合わせ、その混合物を80℃オーブン中に30分間置くことによって、インクを調製した。次に、均質になるまで混合物を撹拌した。
【0279】
#6Meyerロッド(Webster,New York,米国のR.D.Specialties)を用いてビニルフィルム(3M CONTROLTAC PLUS VINYL MARKING FILM)上へ13.7ミクロン厚さにインクをコートし、次に、窒素雰囲気下200ミリジュール/cmでPRC Industry UV処理装置を用いて硬化させた。
【0280】
クロスハッチ法ASTM D 3359−95A、方法Bを用いて接着性を測定した。Gretag SPM55分光光度計を用いて色密度を測定した。インクは、1.978の反射黒色密度と共に、ビニルフィルムへの100%接着性を示した。
【0281】
実施例26
本実施例は、マゼンタ熱可逆性ゲルインク(組成物46)の調製を記載する。
【0282】
NALCO 2327コロイド状シリカ(400.2g)を1クォートのジャーに装入した。1−メトキシ−2−プロパノール(450.21g)、9.37gPEG2TESおよび18.92gA−174を一緒に混合し、撹拌しながらコロイド分散液に加えた。ジャーを密封して80℃に17時間加熱した。これは、改質シリカの透明な青色の分散液をもたらした。
【0283】
83部IBAおよび17部NOAのモノマー混合物を調製した。2リットル丸底フラスコ(大ネック)に702.57gの上で改質したシリカおよび237.40gのモノマー混合物を装入した。全重量が542.8gになるまで、水およびアルコールを減圧で回転蒸発によって除去した。フラスコを取り外して、追加の170.0g改質シリカ分散液および57.4gのモノマー混合物を加えた。残存アルコールおよび水を減圧で回転蒸発によって除去して、透明なゲルを生じた。ゲルは、TGAによって測定されるように36.33重量パーセントシリカを含有した。ガスクロマトグラフ分析は、アルコールがサンプル中に残存していないことを確証した。
【0284】
11.52部Sunbrite red 52:1顔料(Fort Lee,New Jersey,米国のSun Chemicals製)と88.48部IBAとを混ぜ合わせることによってマセンタ顔料分散液を調製し、2mmガラス球を加えてローラー上で120時間回転させることによって混合した。
【0285】
8.6部NOA、3.0部IRGACURE 819、34.0部のマゼンタ顔料分散液、および54.5部の上で調製したゲルを混ぜ合わせ、その混合物を80℃オーブン中に30分間置くことによって、インクを調製した。次に、均質になるまで混合物を撹拌した。
【0286】
#6Meyerロッドを用いてビニルフィルム(3M CONTROLTAC PLUS VINYL MARKING FILM)上へ13.7μm厚さにインクをコートし、次に、窒素雰囲気下200mJ/cmでPRC Industry UV処理装置を用いて硬化させた。
【0287】
クロスハッチ法ASTM D 3359−95A、方法Bを用いて接着性を測定した。Gretag SPM55分光光度計を用いて色密度を測定した。インクは、1.843の反射マゼンタ色密度と共に、ビニルフィルムへの100%接着性を示した。
【0288】
総合的に考えて、組成物18、44、45および46の4着色インクは、インクセットを形成する。
【0289】
実施例27
本実施例は、十分に分散された顔料入りインクの調製を記載する。
【0290】
組成物25(12部)を撹拌しながら8部EEEAと混ぜ合わせた。組成物は、おおよそ30重量パーセントSiOを含有し、その粘度は、25℃で10.8cPであり、3000s−1の最高利用可能剪断速度までニュートン挙動を示した。
【0291】
上の組成物に0.4部のFort Lee,New JerseyのSun Chemicals製のSPECTRA PACC BLUE 15:4 PIGMENT、249−3054、D27008を加えることによって、上の組成物を含有するシアンインクを調製した。インクをローラー上で18時間混合させた。25℃でのインク粘度は12.8cPであり、また、3000s−1の最高利用可能剪断速度までニュートン挙動を示した。
【0292】
Piscataway,NJのRheometric Scientific製のSR−200制御応力流動計を用いてインク粘度を測定した。カップおよびボブジオメトリを使用した。XAAR XJ128−200ピエゾ印刷ヘッドを用いてcm当たり125×116ドットの解像度で、インクをジェットした。組成物はうまくジェットした。
【0293】
実施例28
組成物47〜54の調製
本実施例では組成物29を、追加の一および二官能性アクリレートならびにウレタンアクリレートマクロマーと配合した。それを、2種の異なるモノマー/マクロマー配合物中へ10、20および40重量パーセントでブレンドした。組成物47〜50は、それぞれ、4部/2部/1部比のEEEA/IBA/HDDAのモノマー混合物中に20重量パーセントEBECRYL 8402を含有した。組成物51〜54は、それぞれ、3部/3部/1部比のEEEA/IBA/HDDAのモノマー混合物中に20重量パーセントEBECRYL 4830を含有した。
【0294】
配合物を、3M SCOTCHLITE 3870反射性シート材料−高強度グレード(REFLECTIVE SHEETING−HIGH INTENSITY GRADE)(St.Paul,MNの3M Companyから入手可能な接着剤コーテッド白色再帰反射性シート)上に、No.6巻線コーティングロッド(Webster,NY,米国のR.D.Specialties Inc.から入手可能)を用いて、0.014mmの湿潤呼び厚さにコートし、0.355J/cmの強さの中圧水銀ランプを有するUV処理装置(Plainfield,Illinois,米国のPRC Industryから入手)を用いて、窒素雰囲気下15.4メートル/分のウェブスピードで運転して硬化させた。接着性、光沢度、テーバー摩耗、耐溶剤性および耐候性研究結果を表4に報告する。得られたフィルムは、すべての場合に、良好な透明性と光沢度とを保持した。フィルムの耐摩耗性および耐溶剤性が増加するシリカ含量と共に急速に増加したことは明らかである。しかしながら、粘度は、増加するシリカ含量と共になだらかな増加を示した。基材へのフィルムの接着性は、より低いシリカ含量では影響を受けなかったが、より高いシリカ含量では幾分減少した。
【0295】
【表23】
Figure 2004516963
【0296】
表23では次の試験方法を用いた。
接着性は、テープ試験による接着性測定のためのASTM 3359−95A標準試験方法、方法Bに従って測定した。フィルム表面光沢度は、60度で測定される、鏡面光沢度のためのASTM D523標準試験方法に従って測定した。テーバー摩耗は、Taber摩耗試験機(CS10ホイールおよび1kg重量を用いる40サイクル)による有機コーティングの耐摩耗性のためのASTM D4060標準試験方法に従って測定した。耐溶剤性は、次のように、メチルエチルケトン(MEK)二重摩擦によって試験した。ハンマーヘッド(680g)にゴムバンドによって固定した一片のフェルトを取り付けた。そのデバイスをMEK中に浸漬して、穏やかな前後の動き(1サイクルが二重摩擦である)を用いてコーティングを横断して手で擦った。擦った領域のコーティングが目で判定して完全に取り除かれた時の二重摩擦の数を記録した。
【0297】
本発明の他の実施態様は、本明細書を考えると、または本明細書に開示された本発明の実施から、当業者には明らかであろう。本明細書に記載された原理および実施態様への様々な省略、修正、および変更は、次の特許請求の範囲によって示される本発明の真の範囲および精神から逸脱することなく、当業者によってなし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の組成物の粘度およびゲル性能を温度の関数として示すグラフである。

Claims (33)

  1. (a)エネルギー硬化性流体分散媒中に分散された複数のナノメートルサイズの表面改質された無機酸化物粒子を含む組成物を提供する工程と、
    (b)基材上へ組成物をインクジェットして印刷形体を形成する工程と、
    (c)エネルギー硬化性流体を少なくとも部分硬化させるのに有効な条件下である量の硬化エネルギーに印刷形体を暴露させる工程と、
    を含む、インクジェットされた形体の形成方法。
  2. 硬化性組成物が第1状態ではゲルとして存在し、および第2状態ではインクジェット可能な粘度の流体として存在する可逆性ゲル特性を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(b)に、組成物が流動状態にあって、かつ、インクジェット可能な粘度を有するような条件下で組成物を加熱する工程が含まれる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記硬化性組成物の少なくとも一部が圧電インクジェット印刷ヘッドを通してインクジェットされる、請求項1に記載の方法。
  5. ナノメートルサイズの表面改質された無機酸化物粒子が、流体分散媒とわずかに相容性である、請求項1に記載の方法。
  6. 流体分散媒が1種以上の放射線硬化性モノマーを含む、請求項1に記載の方法。
  7. (a)流体分散媒が、第1の比較的極性の成分と第2の比較的非極性の成分とを含み、前記成分の少なくとも1つが放射線硬化性であり、および
    (b)ナノメートルサイズの表面改質された無機酸化物粒子が、流体分散媒との所望の程度の相容性を粒子に持たせるのに有効な相対量で、比較的極性の表面部分および比較的非極性の表面部分を含む、請求項1に記載の方法。
  8. ナノメートルサイズの表面改質された無機酸化物粒子が、ナノメートルサイズの無機酸化物粒子を少なくとも第1および第2の表面改質剤と反応させる工程を含む方法によって得られ、第1および第2の表面改質剤の一方が他方に比べて比較的極性である、請求項1に記載の方法。
  9. 流体分散媒が、10〜100重量部のイソボルニル(メタ)アクリレート当たり10〜100重量部のN−オクチル(メタ)アクリルアミドを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 流体分散媒が、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、および2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  11. 第1の表面改質剤が3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランを含み、および第2の表面改質剤がイソオクチルトリメトキシシランを含む、請求項8に記載の方法。
  12. 第1の表面改質剤がメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランを含み、および第2の表面改質剤がN−(3−トリエトキシシリルプロピル)メトキシエトキシエチルカルバメートを含む、請求項8に記載の方法。
  13. ナノメートルサイズの表面改質された無機酸化物粒子が、ナノメートルサイズの無機酸化物粒子を少なくとも第1および第2の表面改質剤と反応させる工程を含む方法によって得られ、第1の表面改質剤が無機酸化物粒子と結合可能に反応する部分および分枝部分を含み、かつ、第2の表面改質剤がエネルギー硬化性の官能性を含む、請求項1に記載の方法。
  14. 第2の表面処理剤が、無機酸化物粒子と結合可能に反応する部分およびエネルギー硬化性部分を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 第1の表面改質剤が分枝した脂肪族オルガノシランを含む、請求項13に記載の方法。
  16. 第1の表面改質剤がイソオクチルトリメトキシシランを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 第2の表面処理剤がガンマ−(メタ)アクリロイルオキシアルキルオルガノシランを含む、請求項13に記載の方法。
  18. 第2の表面処理剤が(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランを含む、請求項13に記載の方法。
  19. 第2の表面処理剤がガンマ−(メタ)アクリロイルオキシアルキルオルガノシランを含む、請求項15に記載の方法。
  20. 第2の表面処理剤が(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランを含む、請求項15に記載の方法。
  21. 工程(a)が、
    (i)組成物の少なくとも1つの所望の特性を含む情報を決定する工程と、
    (ii)組成物に少なくとも1つの所望の特性を提供するのを助けるのに有効である、流体分散媒とナノメートルサイズの表面改質された無機酸化物粒子との間の相容性の程度を示す情報を決定する工程と、
    (iii)複数のナノメートルサイズの無機酸化物粒子に、少なくとも1つの所望の特性を組成物に提供するのを助けるのに有効な表面改質を行なう工程と、
    (iv)表面改質されたナノメートルサイズの無機酸化物粒子を流体分散媒中へ組み入れる工程と、
    を含む、請求項1に記載の方法。
  22. 前記少なくとも1つの特性がレオロジー特性を含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記レオロジー特性が、少なくとも1つの状態ではゲルとして存在する組成物の能力を含む、請求項22に記載の方法。
  24. レオロジー特性が、第1状態ではゲルとして存在し、かつ、第2状態ではインクジェット可能な流体である能力を含む、請求項22に記載の方法。
  25. (a)第1の比較的極性の成分と第2の比較的非極性の成分とを含み、前記成分の少なくとも1つがエネルギー硬化性である、エネルギー硬化性流体分散媒と、
    (b)ゲル形成剤を流体分散媒とわずかに相容性にするのに有効な相対量で比較的極性の表面部分および比較的非極性の表面部分を含む表面改質されたナノメートルサイズの無機酸化物粒子を含むゲル形成剤と
    を含む、可逆性ゲル特性を備えた組成物。
  26. (a)エネルギー硬化性流体分散媒を提供する工程と、
    (b)表面改質されたナノメートルサイズの無機酸化物粒子を含む、流体分散媒とわずかに相容性である増粘剤を提供する工程と、
    (c)組成物が可逆性増粘特性を有するような量で増粘剤を流体分散媒中へ組み入れる工程であって、前記組成物がインクジェット可能な粘度を有する流体である第1状態および第1状態に比べて増粘している第2状態を備える工程と
    を含む、インクジェット可能な組成物の製造方法。
  27. (a)第1の比較的極性の成分と第2の比較的非極性の成分とを含み、前記成分の少なくとも1つがエネルギー硬化性であるエネルギー硬化性流体分散媒を提供する工程と、
    (b)ゲル形成剤が流体分散媒とわずかに相容性であるような相対量で比較的極性の表面部分および比較的非極性の表面部分を含む表面改質されたナノメートルサイズの無機酸化物粒子を含むゲル形成剤を提供する工程と、
    (c)ゲル形成量のゲル形成剤を流体分散媒中へ組み入れる工程と、
    を含む、インクジェット可能な組成物の製造方法。
  28. (a)表面改質されたナノメートルサイズの無機酸化物粒子を含む組成物がゲル状態と流動状態とを有するような可逆性ゲル形成特性を有するエネルギー硬化性インクを提供する工程と、
    (b)組成物が基材上へ印刷されて印刷形体を形成する工程であって、組成物が加えられたエネルギーを受けている間に前記印刷の少なくとも一部分が起こる工程と、
    (c)印刷後に、印刷形体をゲル化する工程と、
    (d)ゲル化した印刷形体を硬化させる工程と、
    を含む、印刷の方法。
  29. (a)エネルギー硬化性流体分散媒と、
    (b)分散媒中へ組み入れられた複数のナノメートルサイズの粒子であって、組成物が少なくとも約10体積パーセントまでの前記粒子を組み入れた場合に、組成物が所望の印刷ヘッド温度でインクジェット可能な粘度を有するほど十分に分散媒と相容性である、複数のナノメートルサイズの粒子と
    を含む、エネルギー硬化性のインクジェット可能な組成物。
  30. (a)エネルギー硬化性流体分散媒と、
    (b)分散媒中に分散された複数のナノメートルサイズの表面改質された無機酸化物粒子であって、組成物が少なくとも約10体積パーセントの前記粒子を含む場合に、組成物が所望の印刷ヘッド温度でインクジェット可能な粘度を有するほど十分に前記ナノメートルサイズの表面改質された無機酸化物粒子が分散媒と相容性であり、
    (i)放射線硬化性部分および基材粒子に反応して結合できる部分を含む第1の表面処理剤と、
    (ii)分枝部分および基材粒子に反応して結合できる部分を含む第2の表面改質剤処理剤と
    を含む表面処理剤の組合せで無機酸化物基材粒子を表面処理することによって得られる粒子と、
    を含む、エネルギー硬化性のインクジェット可能な組成物。
  31. (a)エネルギー硬化性流体分散媒を提供する工程と、
    (b)組成物が少なくとも約10体積パーセントの複数のナノメートルサイズの粒子を含む場合に、分散媒中に粒子を含む混合物が所望の印刷ヘッド温度でインクジェット可能な粘度を有するほど十分に分散媒と相容性である複数のナノメートルサイズの粒子を提供する工程と、
    (c)前記粒子を含む成分を分散媒中へ組み入れて、前記組成物を提供する工程と、
    を含む、エネルギー硬化性のインクジェット可能な組成物の製造方法。
  32. (a)エネルギー硬化性流体分散媒中に分散された複数のナノメートルサイズの粒子を含むインクジェット可能な組成物であって、組成物が少なくとも約10体積パーセントの前記粒子を含む場合に、分散媒および粒子を含む混合物が所望の印刷ヘッド温度でインクジェット可能な粘度を有するほど十分に前記粒子が分散媒と相容性である組成物を提供する工程と、
    (b)組成物を基材上へ印刷して、印刷形体を形成する工程と、
    (c)印刷形体を硬化させる工程と、
    を含む、印刷の方法。
  33. (a)それぞれがエネルギー硬化性流体分散媒中に分散された複数のナノメートルサイズの表面改質された無機酸化物粒子を含む、複数の組成物サンプルを調製する工程であって、粒子が2種以上の表面処理剤で表面改質され、表面処理剤の相対量がサンプル間で異なる工程と、
    (b)粘度分布極小を示す情報に相関する表面処理剤の量を決定する工程と、
    (c)粘度分布極小に近い量で表面処理剤を使用して、分散媒中に分散された複数のナノメートルサイズの表面改質された無機酸化物粒子を含むナノ粒子含有組成物を調製する工程と、
    を含む、ナノ粒子含有組成物の製造方法。
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