JP2022018367A - 感圧転写修正テープ - Google Patents

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Abstract

【課題】製造時にシリコン等で離型処理が施された紙やプラスチック基材に隠蔽層インクを塗工する際に、はじきが無く、均一に塗工する事が可能であり、水性インクで隠蔽層上に筆記した際の水性インクの乾燥性に優れる感圧転写修正テープの提供。【解決手段】紙またはプラスチックフィルムよりなる基材上に、直接または離形層を介して隠蔽層と粘着層が順次積層されてなり、隠蔽層は少なくとも、(メタ)アクリル系樹脂とPVAとの共重合体、および二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料を含む、感圧転写修正テープ。【選択図】なし

Description

本発明は、紙面などに誤って記録された文字などを隠蔽修正するために使用される感圧転写修正テープに関する。
従来、ボールペン、万年筆、サインペン、マーカーペン等の筆記具による筆記やレーザープリンタ、インクジェットプリンタ、サーマルプリンタ等による印刷物、PPCコピーによるコピー描線、感圧複写物等々、消しゴムでは消せないものを消去する際には、自動巻き取り機構を持った手持ちタイプの感圧転写修正テープが提供されている。
感圧転写修正テープにおいて、修正被覆層を形成するインク(以下、「修正被覆層インク」と称する。)は溶剤系、すなわち油性ベースが一般的であり、修正被覆層に含まれているポリマーは親油性のものが多い。そのため、水を主成分として高極性、高表面張力を有する水性インクまたは水性ゲルインク(以下、簡単に水性インクと称する)を用いた筆記具にて修正被覆層上に再筆記した場合には、高極性インクと修正被覆層との親和性が乏しく、インクが修正被覆層に浸透し難いためにインクの乾燥が遅くなる。その結果、紙面や指等によって擦過された際に文字等が滲んでしまうことがある。
一般文書の任意の一部を入力する用途において、この欠点は入力操作性に関して大きな障害である。具体的には、不必要な情報をも入力したり、入力情報の前後がかけたり、あるいは、手送りの曲りによって必要な情報の上下が欠落したりするなどの問題があった。
一方で、脱溶剤型の水性ベースの修正被覆層インクが塗工された感圧転写修正テープでは、修正被覆層に含まれているポリマーは、主に親水性ポリマーあるいは親水性を付与する界面活性剤を含むポリマーエマルションが使用されている。修正被覆層インクが水性ベースの感圧転写修正テープは、水性インクとの親和性が高いため、水性インクを主成分とした筆記具で再筆記した時のインク吸収性は親油性インクで構成するよりも優れている。
特許文献1は、修正被覆層インクのバインダー樹脂として、エチレン-酢酸ビニル共重合系樹脂エマルジョンと体質顔料中にシリカ粉末を所定量配合することにより、修正被覆層の水性及び水性ゲルボールペンインクの乾燥性と耐ブリード性を向上させることを検討している。しかしながらエチレン-酢酸ビニル共重合系樹脂エマルジョンと体質顔料中にシリカ粉末を加えただけでは、水性インクの乾燥性がまだ不十分である。
特許文献2は、隠蔽層のバインダーとして酸価が30mgKOH/g以上のカルボキシル基含有樹脂を1~15重量%含有することによって、修正後に水性インクや水性ゲルインクを用いた筆記具で再筆記する際に、インクの浸透、乾燥性がよく、滲みが生じたり接触した場合でも汚れが生じることがない修正部材について検討している。
しかしながら、バインダーの酸化を上げるだけでは、隠蔽層の水性インクや水性ゲルインクの吸収性は十分ではなく、さらなる改良が必要であると言わざるを得ない。
特開2017-047528号公報
特開2011-126241号公報
本発明は、隠蔽層インクを、シリコン等で離型処理が施された紙やプラスチック基材(以下、離形基材と呼ぶ)に塗工する際に、隠蔽層インクをはじくことが無く、均一に塗工する事が可能であり、水性インクで隠蔽層上に筆記した際の水性インクの乾燥性に優れる感圧転写修正テープを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、以下の手法により目的を達成することを見出し、本発明に至った。すなわち本発明は以下の通りである。
1)紙またはプラスチックフィルムよりなる基材上に、直接または離形層を介して、隠蔽層と粘着層が順次積層されてなる感圧転写修正テープであって、前記隠蔽層は主として水と親和性の高い材料から構成された隠蔽層であり、かつ、該隠蔽層は少なくとも、(メタ)アクリル系樹脂とPVAとの共重合体、および二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料を含むことを特徴とする感圧転写修正テープ。
2)上記アクリル系樹脂が、(メタ)アクリル酸を含有するモノマー成分中の一部のカルボキシル基を塩基性化合物で中和し、この中和されたモノマー成分をポリビニルアルコールの存在下溶液中で重合して成ることを特徴とする(メタ)アクリル酸塩系樹脂溶液であることを特徴とする請求項1記載の感圧転写修正テープ。
3)上記アクリル系樹脂が、(メタ)アクリル酸を含有するモノマー成分をポリビニルアルコールの存在下溶液中で重合し、この溶液中の一部のカルボキシル基を塩基性化合物で中和して成ることを特徴とする(メタ)アクリル酸塩系樹脂溶液であることを特徴とする請求項1記載の感圧転写修正テープ。
4)上記ポリビニルアルコールが、(メタ)アクリル酸塩系樹脂を架橋するための熱反応性架橋剤もしくは(メタ)アクリル酸塩系樹脂のカルボキシル基と反応可能な官能基を有するものであることを特徴とする請求項1~3記載の感圧転写修正テープ。
5)隠蔽層中に、白色顔料として炭酸カルシウムと複合化していない二酸化チタンを併用することを特徴とする請求項1~4記載の感圧転写修正テープ。
6)二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料が、炭酸カルシウム粒子がファンデルワールス力によって二酸化チタン粒子に付着していることを特徴とする請求項1~5記載の感圧転写修正テープ。
7)二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料を構成する二酸化チタンと炭酸カルシウムの重量比が10/90~40/60であることを特徴とする請求項1~6記載の感圧転写修正テープ。
8)隠蔽層中に、アセチレン系界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1~7記載の感圧転写修正テープ。
本発明によれば、表面処理を施していない基材のみならず、離形基材に対しても、修正被覆層インクを塗工する際に、はじくこと無く隠蔽層インクを均一に塗工する事が可能であり、隠蔽層に筆記した際の水性インクの吸収性に優れる感圧転写修正テープを提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の感圧転写修正テープは、紙またはプラスチックフィルムよりなる基材上に、直接または離形層を介して、隠蔽層と粘着層が順次積層されてなる感圧転写修正テープであって、前記隠蔽層は主として水と親和性の高い材料から構成された隠蔽層であり、かつ、該隠蔽層は少なくともアクリル系樹脂とPVAとの共重合体、および二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料を含むことを特徴とするものである。
本発明に用いられる(メタ)アクリル酸を含有するモノマー成分は、(メタ)アクリル酸とこれに共重合可能な他のモノマーを含有して構成される。(メタ)アクリル酸に共重合可能な他のモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等の直鎖、分岐あるいは脂環式アルキル(メタ)アクリレート類、並びにヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールもしくはその誘導体のモノ(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド類、N-置換マレイミド類、ビニルピロリドン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルエーテル類、イタコン酸、クロトン酸等が挙げられ、これらは単独で又は組み合わせて用いることができる。これら他のモノマーはモノマー成分中で20モル%以下であることが好ましく、これを超えると、後述する高吸水性樹脂層の吸水性が不足する恐れがある。
塩基性化合物としては例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属塩に代表される無機塩基性化合物、もしくはモノエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機塩基性化合物を用いることができる。ポリビニルアルコール(PVA)としては、汎用のものでよく、部分ケン化物と完全ケン化物のいずれであってもよい。またその重合度は特に限定されないが、(メタ)アクリル酸塩系樹脂溶液中での分散性と(メタ)アクリル酸塩系樹脂溶液の粘度が良好となるように、200~3000のものを用いるのが好ましい。さらに重合度が500~2000のものを用いると、(メタ)アクリル酸塩系樹脂溶液の安定性が特に優良になり、加えて(メタ)アクリル酸塩系樹脂溶液の粘度も基材に塗布させるのに最適なものとなる。
モノマー成分の重合に使用する溶媒は、作業環境や自然環境への配慮から、水単独又は水と水溶性有機溶剤の混媒であることが好ましい。ただし水溶性有機溶剤は、モノマー中のカルボキシル基及びポリビニルアルコールが反応可能な官能基を有する場合には当該官能基に対しても不活性でなければならない。水溶性有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール類、並びにエチルセロソルブ、ブチルセロソルブ及びプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、並びにセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類、並びにジアルキルグリコールエーテル類等が挙げられ、これらは単独で又は混合して用いることができる。
そして請求項2に記載の(メタ)アクリル酸塩系樹脂溶液を調製するにあたっては、まず溶媒にモノマー成分と塩基性化合物を配合してモノマー成分中の一部のカルボキシル基を塩基性化合物で中和(部分中和)する。この際、モノマー成分中のカルボキシル基の10~95%化学当量が中和されるようにモノマー成分と塩基性化合物の配合量を設定する。この中和度が10%化学当量未満であれば、後述する高吸水性樹脂層の吸水性が不十分となる恐れがあり、また中和度が95%化学当量を超えると、架橋に寄与するカルボキシル基の量が少なくなって、吸水時に高吸水性樹脂層から(メタ)アクリル酸塩系樹脂及びポリビニルアルコールが溶出する恐れがある。さらに好ましい中和度は、40~80%化学当量である。
次に、上記溶液にポリビニルアルコールを配合する。ポリビニルアルコールの配合量はモノマー成分に対して0.1~20重量%に設定するのが好ましい。配合量が0.1重量%に満たない場合は、後述する高吸水性樹脂層の強度及び柔軟性が不十分となる恐れがあり、また配合量が20重量%を超える場合は、高吸水性樹脂層の吸水性能が低下する恐れがある。ポリビニルアルコールの配合量は0.1~10重量%に設定するのがさらに好ましい。
次に、上記溶液に重合開始剤を配合してモノマー成分を重合して(メタ)アクリル酸塩系樹脂を生成することによって、ポリビニルアルコールと(メタ)アクリル酸塩系樹脂が混在する(メタ)アクリル酸塩系樹脂溶液を調製することができる。(メタ)アクリル酸塩系樹脂の分子量は8000~400000であることが好ましい。(メタ)アクリル酸塩系樹脂の分子量が8000未満であれば、高吸水性樹脂層の吸水性能やゲル強度が不足する恐れがあり、(メタ)アクリル酸塩系樹脂の分子量が400000を超えると、(メタ)アクリル酸塩系樹脂溶液の粘度が高くなり過ぎて基材への樹脂加工(例えば(メタ)アクリル酸塩系樹脂溶液の塗布)が困難になる恐れがある。また、重合方法は、一般的な重合方法、例えば通常の溶液重合法のような方法で良く、また、還流下での重合、窒素気流中での重合等を問わない。また開始剤としては、過硫酸アンモニウム等過硫酸塩が一般的であるが特に限定されない。またレドックス系によっても良い。溶媒の使用量はモノマー成分とポリビニルアルコールの合計量100重量部に対して50~400重量部にするのが好ましく、特に重合率を高く保ち、均一な重合状態を得るためには、100~300重量部に設定するのがさらに好ましい。
また請求項3に記載の(メタ)アクリル酸塩系樹脂溶液を調製するにあたっては、まず溶媒にモノマー成分とポリビニルアルコールを配合する。モノマー成分とポリビニルアルコールの配合量は上記と同様である。次に、この溶液に重合開始剤を配合してモノマー成分を重合して(メタ)アクリル酸系樹脂を生成する。重合開始剤及び分子量、重合方法は上記と同様である。次に、この溶液に塩基性化合物を配合し、(メタ)アクリル酸系樹脂の一部のカルボキシル基を中和して(メタ)アクリル酸塩系樹脂を生成することによって、ポリビニルアルコールと(メタ)アクリル酸塩系樹脂が混在する(メタ)アクリル酸塩系樹脂溶液を調製することができる。カルボキシル基の中和度は上記と同様である。
このように(メタ)アクリル酸を含むモノマー成分をポリビニルアルコール存在下の溶液中で重合して(メタ)アクリル酸塩系樹脂を生成することによって、ポリビニルアルコールと(メタ)アクリル酸塩系樹脂が均一にしかも安定に混合された(メタ)アクリル酸塩系樹脂溶液を得ることができ、(メタ)アクリル酸塩系樹脂の水溶液とポリビニルアルコールの水溶液とを単に機械的に混合した場合のように、混合液の二層分離、塗布むら、あるいは最終的に形成される高吸水性樹脂層の強度の不充分や性能の不安定等の問題が生じないようにすることができる。
上記(メタ)アクリル酸塩系樹脂溶液において、ポリビニルアルコールとしては、(メタ)アクリル酸塩系樹脂を架橋するための熱反応性架橋剤と反応可能な官能基と(メタ)アクリル酸塩系樹脂のカルボキシル基と反応可能な官能基の一方あるいは両方を分子内に有するものであることが好ましい。熱反応性架橋剤はアクリル酸塩系樹脂の水性液中の樹脂成分等に存在する官能基と反応可能な官能基を分子内に少なくとも2個以上有するものであって、例えば、ポリオールポリグリシジルエーテル等の水溶性エポキシ化合物類、並びにエチレンジアミン等の水溶性アミン類、並びにエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の水溶性多価アルコール類等が挙げられる。特にポリオールポリグリシジルエーテル等が良好な混合性及び加熱架橋性を有するので好適である。
熱反応性架橋剤あるいはカルボキシル基と反応可能な官能基としては、カルボキシル基、アセトアセチル基を例示することができる。特にアセトアセチル基は上記好ましいグリシジル基を有する熱反応性架橋剤と反応する官能基であり、特に好ましい。このようにポリビニルアルコールが分子内に、(メタ)アクリル酸樹脂のカルボキシル基、熱反応性架橋剤と反応可能な官能基を有しているものであるので、加熱架橋して後述するような高吸水性樹脂層を形成した際に、直接あるいは熱反応性架橋剤を介して(メタ)アクリル酸系樹脂とポリビニルアルコールを架橋させることができ、形成される高吸水性樹脂層の分子量を増大させることができる。従って、加熱架橋後の高吸水性樹脂層の強度、柔軟性を特に良好なものとすることができる。また、上記のような官能基を持たないポリビニルアルコールを用いた場合には、吸水時に(メタ)アクリル酸系樹脂やポリビニルアルコールの溶出が起こる場合があるが、上記のような官能基を有している場合には吸水時の(メタ)アクリル酸系樹脂やポリビニルアルコールの溶出の発生を解消できるという効果がある。
本発明の隠蔽層には二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料が含まれる。二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料は、例えば平均粒子径が50~200nm程度の二酸化チタン粒子の周りに平均粒子径が30~60nm程度の炭酸カルシウム粒子がファンデルワールス力によって付着することによって、あたかも二酸化チタン粒子をコアとし炭酸カルシウム粒子をシェルとしたコアシェル構造のような状態となった粒子から構成される顔料のことを指す。二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料は、炭酸カルシウム微粒子の懸濁液を、乱流を起こすショックミキサーのようなもので強力に混合しながら、二酸化チタン粉末を添加するなどによって作ることができる。
単純な二酸化チタン/炭酸カルシウム混合物と、二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料との違いの一つは、その白色度にあらわれる。二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料は、二酸化チタンの一次粒子を多数の炭酸カルシウムが被覆することで、炭酸カルシウムが一種のスペーサーのような役割になり、二酸化チタン粒子同士の間隔を一定に保つ作用がある。実際にはこの二酸化チタンの一次粒子の周りを多数の炭酸カルシウムが被覆した複合粒子ユニットが複数ユニット集まって、平均粒子径が1μm前後のいわゆる二次粒子のような状態となる。二酸化チタンは光散乱力がおおきな白色顔料であるが、通常、二酸化チタンの一次粒子は凝集して二次粒子を形成するため、本来保有する光散乱力は発現していない。一方、二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料では、二酸化チタンの一次粒子が炭酸カルシウムスペーサーによって適度な距離を保つことができるため、二酸化チタンの添加量に比して、白色隠蔽度が大幅に向上する。また、二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料はかさ高い粒子のため、バインダーを加えて塗膜にすると塗膜中に空隙が生じやすくなり、水性インク吸収性が向上する。さらに、塗膜に表面凹凸が適度に生じるため、塗膜がマット状になりやすい。感圧修正転写テープの隠蔽層に光沢があると、修正した部分だけが光ってしまい、修正した部分が目立ってしまうという問題が生じる。このような問題に対しても、二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料を使用すると一定の効果が得られる。
二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料の好ましい構成比は、二酸化チタンと炭酸カルシウムの重量比で10/90~40/60である。二酸化チタンの構成比が10%未満、もしくは40%を超えると、いずれも白色隠蔽度が下がり、顔料を複合化している効果が低下する傾向にある。
本発明の隠蔽層には白色顔料として、二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料の他に、炭酸カルシウムと複合化していない一般的な二酸化チタンを併用してもよい。二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料はかさ高い粒子構造のため、隠蔽層インクに多量に配合するとインク粘度が上昇し、塗工適正が低下する。そのため、実際には一般的な二酸化チタンと併用することで、白色隠蔽性と塗工性を両立させる方がより好ましい形態となりうる。また、それ以外にも炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、アルミノケイ酸塩、炭酸マグネシウム、タルク、クレー等の体質顔料を単独あるいは2種以上を別途、混合して使用することもできる。
修正の対象が通常は白色の紙であることから、顔料としては上記に示したような白系顔料を用いるのが一般的であるが、例えば着色紙等を修正の対象とする場合には、当該白顔料とともに、着色紙の色味に応じた白以外の任意の色の着色剤を併用してもよい。
白以外の着色剤としては、例えばカーボンブラック、チタンイエロー、酸化鉄系顔料、群青、コバルトブルー、酸化クロムグリーン、黄鉛、クロムバーミリオン、カドミウムイエロー、カドミウムレッド等の無機顔料、アゾレーキ系、ハンザ系、ベンズイミダゾロン系、モノアゾ系、ピラゾロン系、縮合アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ペリレン系、ジオキサジン系、アントラキノン系、イソインドリノン系等の有機顔料の1種または2種以上が挙げられる。
分散剤(顔料分散剤)は、顔料の分散性を向上させるもので、使用する顔料や体質顔料の種類に応じて、公知の高分子化合物や界面活性剤等を選択して使用することができる。分散剤として用いる界面活性剤は、ノニオン系、アニオン系及びカチオン系を問わない。例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルノニルフェノール等のノニオン系界面活性剤;アルキル硫酸塩、ポリオキシアルキルエーテル酢酸塩、ポリオキシアルキルエーテルリン酸塩等のアニオン系界面活性剤;アルキルアンモニウム塩、アルキルベンジルアンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤などが挙げられる。
本発明の隠蔽層には、水性のEVA樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、アミド樹脂や、SBRラテックス、SIS、SBS、SIBSなどの水性エラストマーを添加してもよい。その中でも水性ウレタン樹脂を添加することが特に好ましい。ウレタン樹脂はゴムのような高弾反発伸長性、基材との優れた密着性、耐水性に非常に優れた皮膜を形成する等の特徴を有することは周知の事実ではあるが、それ以外に本成分が存在していると特に皮膜皺や乾燥収縮に伴うカール等の塗工性に関して優れた防止効果を発揮することが本発明者により確認されている。この他にも該ウレタン樹脂成分が存在しない系では二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料や非晶質湿式沈降法シリカなどの顔料、体質顔料の再分散性が得られにくくなることがあり、塗料中の相溶化に本成分は大きな影響を及ぼしており、該成分は重要な成分の一つとなりうる。
ここで言う再分散性とは、前記顔料や体質顔料が配合された塗料を長期間放置すると顔料が下層に沈殿、堆積する。これを再び撹拌して顔料を均一化させる際の分散状態を見たものであり、例えば再分散性良好な塗料とは再撹拌することにより下層に堆積していた顔料が容易に系中に分散される状態である。これに対して塗料が粗悪であれば顔料が下層で固化(ハードケーキ化)してしまい、再撹拌が容易でないか或いは全く撹拌(分散)不能になることがある。
本発明の隠蔽層インクを離形基材上にコーティングするために、隠蔽層インクの粘度を100~400mPa・sの範囲に調整することが有効である。100mPa・s未満であると離形層上で隠蔽層インクがハジキやすくなる。一方、400mPa・sを超えると粘度が高くなりすぎ、塗工性が低下する。インク粘度を100~400mPa・sの範囲にしてもまだなおハジキが発生する場合には、隠蔽層インク中にレベリング剤を添加することが有効である。種類としては,おおむねアクリル系,ビニル系,シリコン系,フッ素系に大別される。これらは適用する塗料材質に応じて使い分けられるが,塗料に対し表面調整剤の表面張力がきわめて低い種類は,期待される機能付与効果は高いが,それにともなう不具合発生のリスクも高まる。そのため,添加剤の選定においては,塗料の表面特性へ及ぼす影響を理解したうえで,機能付与とリスクの両面から塗料材質への適性を判断することが重要となる。このような観点から本発明者らが課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、アセチレン系界面活性剤を少量添加することによって隠蔽層インクが離形フィルム上にハジキ等の欠陥なく塗工することができることを見出した。添加量としては水性白色系隠蔽層インクに対して0.1~5%、好ましくは0.3~3%、さらに好ましくは0.5~2%添加すると、良好な塗布面質が得られる。
添加量が0.1%未満であると満足なレベリング効果が得られにくく、また一方で5%を超えるとインクの気泡や他の面質不良の原因となったり、乾燥後の塗膜の性能に何らかの悪影響を及ぼす可能性がある。
本発明の感圧転写修正テープを構成する基材としては、自動巻取り機構をもつ転写具に適合する曲げ剛性を有するプラスチックフィルムまたは紙が好ましい。プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンフィルムを挙げることができる。基材の厚さは3~30μmが好ましく、基材の片面もしくは両面には、必要に応じてシリコン樹脂、無機顔料や有機顔料を分散させたシリコン樹脂等の離型層が形成されている。
本発明の感圧転写修正テープは、基材の片面に、隠蔽層インクと粘着剤を通常の方法により順次塗工・乾燥して形成される。隠蔽層の厚さは、描線や描画等を修正した際の隠蔽性を確保するために、乾燥後において10~30μmの厚さを有することが好ましい。基材と隠蔽層の厚さの比率は特に限定されないが、一般的には、基材の厚さと隠蔽層の厚さの比が1:1~1:4の範囲に調整するのが良い。
隠蔽層の上に形成する粘着層は、粘着剤を従来公知の方法で塗工・乾燥することで形成される。粘着剤としては公知のものを使用することができ、例えば、アクリル樹脂系、ロジン系、ゴム系、ビニル系の粘着剤を挙げることができる。これらの粘着剤は溶剤タイプ、水性タイプのいずれも使用できるが、環境面から樹脂エマルジョン系が好ましく、特にアクリル樹脂エマルジョン系粘着剤が好ましい。粘着層の厚さは乾燥後において0.1~3μm程度が好ましい。
さらに 本発明の隠蔽層インクを応用すれば、いわゆるマーキングペンタイプのペン先をもつ塗布具に搭載した場合においても、隠蔽性が高く、液吐出性に優れた水性修正液として提供することができる。その場合、溶媒として水の他に溶剤を含むことが好ましい。溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセロソルブアセテート、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、グリセリン等の多価アルコール、或はそれらの誘導体の中から選ばれた少なくとも1種類以上の水溶性有機溶剤を挙げることができる。これらの溶剤は、水性修正液全量の1~50質量%とすることが望ましい。
前記水性修正液には、上記成分のほか、一般的に用いられている界面活性剤、防錆剤、防腐剤、湿潤剤、消泡剤、PH調整剤なども添加できる。界面活性剤としてはソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどのノニオン性界面活性剤、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルスルホカルボン酸塩などのアニオン系界面活性剤等が挙げられる。防錆剤としてはベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトレートなどが挙げられる。防腐剤としては安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、ペンタクロロフェノールナトリウムなどが挙げられる。修正液と使用する場合、以上のような成分を加え、適宜固形分やインク粘度を調整することが好ましい。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
<基材テープの離型処理>
厚み12μmのPETフィルムの両面に、シリコーン系樹脂からなる離型剤を乾燥後の膜厚が0.5μmになるように塗工し、乾燥して離型層を形成した。
(1)二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料スラリーAの調整
平均粒径180nmのアナターゼ型二酸化チタンと平均粒径50nmの立方体形状の沈降性炭酸カルシウムとを、重量比20/80の割合で混合した後、水を加え20重量%スラリーに調整した。この混合スラリーに二酸化炭素を吹き込むことにより、そのpHを7.8に調節した。pHが安定化したスラリーをコロイドミルに通した。コロイドミルのロータとステータとの間隙は100μmに設定した。また、コロイドミル内での滞留時間は0.1秒未満にした。混合物の温度は20℃であった。生成した50nmの沈降性炭酸カルシウム粒子がファンデルワールス力によって二酸化チタンの表面に付着した。得られた複合粒子は、二酸化チタン:炭酸カルシウムの重量比が20:80であり、その比表面積は10m2/gであった。
以上のようにして得られた二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料30重量部に水70重量部を加え、浅田鉄工製ペイントシェーカーで60分間分散して二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料スラリーAを調整した。
(2)二酸化チタンスラリーBの調整
ルチル型二酸化チタン(テイカ製TITANIX JR-806)30重量部に水70重量部を加え、浅田鉄工製ペイントシェーカーで60分間分散して二酸化チタンスラリーBを調整した。
(3)(メタ)アクリル系樹脂とPVAとの共重合体Cの調整
撹拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管を付設した容量1リットルの5つ口丸底フラスコに、水189g、2-プロパノール27g、アクリル酸108g、過硫酸アンモニウム0.045g、ゴーセファイマーZ-200(日本合成化学工業株式会社製の平均重合度1000、ケン化度95モル%のアセトアセチル基変性PVA)の10%水溶液45gを仕込み撹拌し、ついで窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出した。その後、昇温し重合を開始させ、温度90℃で2時間保持し重合を完結させた。そして60℃まで冷却し、15%濃度の水酸化ナトリウム水溶液200gで除々に中和した。これを冷却し、アクリル酸塩樹脂水溶液Dを得た。
このアクリル酸塩樹脂水溶液Dを7.5重量%濃度に調整し、架橋剤としてポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(官能基当量200)を水溶液Dの固型分に対し1%添加し、充分に撹拌して(メタ)アクリル系樹脂とPVAとの共重合体Cを得た。
(4)(メタ)アクリル系樹脂とPVAとの共重合体Eの調整
撹拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管を付設した容量1リットルの5つ口丸底フラスコに、水189g、2-プロパノール27g、アクリル酸108g、過硫酸アンモニウム0.045g、ゴーセノールGH-17(日本合成化学工業株式会社製の平均重合度1700、ケン化度90モル%のPVA)の10%水溶液45gを仕込み撹拌し、ついで窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出した。その後、昇温し重合を開始させ、温度90℃で2時間保持し重合を完結させた。そして、60℃まで冷却し、15%濃度の水酸化ナトリウム水溶液200gで徐々に中和した。これを冷却し、アクリル酸塩樹脂水溶液Fを得た。
(メタ)アクリル系樹脂とPVAとの共重合体Cの調整において、アクリル酸塩樹脂水溶液Dの代わりに、上記アクリル酸塩樹脂水溶液Fを使用した以外は、(メタ)アクリル系樹脂とPVAとの共重合体Cの調整と同処方、同操作にて処理して、(メタ)アクリル系樹脂とPVAとの共重合体Eを得た。
<感圧転写修正テープの作製>
(実施例1)
下記に示す材料をビーカーで混合して隠蔽層インクを調製した。隠蔽層インクを、前記離型層の片面に乾燥後の1m2当たりの重量が17~23g/m2になるように塗工し、乾燥して隠蔽層を形成した。
(隠蔽層インク1)
共重合体Cの水溶液(固形分7.5重量%) 400重量部
二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料スラリーA 235重量部
アセチレン系レベリング剤 6重量部
(日信化学製サーフィノールPSA-336)
次に上記隠蔽層の上に水性アクリル系粘着剤(DIC製ボンコートW-26)を乾燥後の厚みが1.5μmになるように塗布、乾燥して感圧転写修正シート1を作製した。
(実施例2)
実施例1の隠蔽層インク1を隠蔽層インク2に替えた以外は同様にして感圧転写修正シート2を作製した。
(隠蔽層インク2)
共重合体Eの水溶液(固形分7.5重量%) 400重量部
二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料スラリーA 235重量部
アセチレン系レベリング剤 6重量部
(日信化学製サーフィノールPSA-336)
(実施例3)
実施例1の隠蔽層インク1を隠蔽層インク3に替えた以外は同様にして感圧転写修正シート3を作製した。
(隠蔽層インク3)
共重合体Cの水溶液(固形分7.5重量%) 400重量部
二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料スラリーA 185重量部
二酸化チタンスラリーB 50重量部
アセチレン系レベリング剤 6重量部
(日信化学製サーフィノールPSA-336)
(比較例1)
実施例1の隠蔽層インク1を隠蔽層インク4に替えた以外は同様にして感圧転写修正シート4を作製した。
(隠蔽層インク4)
水性ビニル系樹脂の水溶液(固形分10%) 300重量部
(三菱ケミカル製ゴーセノールAL-06R、けん化度92.5モル%)
二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料スラリーA 235重量部
アセチレン系レベリング剤 5重量部
(日信化学製サーフィノールPSA-336)
(比較例2)
実施例1の隠蔽層インク1を隠蔽層インク5に替えた以外は同様にして感圧転写修正シート5を作製した。
(隠蔽層インク5)
共重合体Cの水溶液(固形分7.5重量%) 400重量部
二酸化チタンスラリーB 235重量部
アセチレン系レベリング剤 6重量部
(日信化学製サーフィノールPSA-336)
(比較例3)
実施例1の隠蔽層インク1を隠蔽層インク6に替えた以外は同様にして感圧転写修正シート6を作製した。
(隠蔽層インク6)
水性ビニル系樹脂の水溶液(固形分10%) 300重量部
(三菱ケミカル製ゴーセノールAL-06R、けん化度92.5モル%)
二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料スラリーA 235重量部
得られた感圧転写修正テープを裁断小巻し、幅5mm、長さ10mのロール状に巻き付け、市販の感圧転写修正テープカセットに装填した。インク吸収性、隠蔽性試験は、感圧転写修正テープをPPC用紙に転写して評価した。
<評価方法>
(1)塗液安定性
得られた隠蔽層インクを120分間静置し、状態を目視にて観察し、下記の基準で評価した。
○:インクの成分が分離または沈降しなかった。
×:インクの成分が分離または沈降した。
(2)隠蔽層の均一性
得られた隠蔽層の状態を目視にて観察し、下記の基準で評価した。
◎:隠蔽層のクラックや塗工ムラが面積中の1割未満。
○:隠蔽層のクラックや塗工ムラが面積中の1割以上2割未満。
△:隠蔽層のクラックや塗工ムラが面積中の2割以上5割未満。
×:隠蔽層のクラックや塗工ムラが面積中の5割以上。
(註)◎、○が実用に適している領域である。
(3)インク吸収性(対水性インク)
感圧転写修正テープをPPC用紙に転写し、水性ゲルインクボールペン(G-2、ボール径0.7mm、インク色・ブラック、株式会社パイロットコーポレーション製を用いて隠蔽層上に筆記し、5秒後に、指で筆記線の表面を擦り、筆記線が伸びた長さを測定して、乾燥性を下記の基準で評価した。
◎:筆記線の伸び長さが2mm未満
○:筆記線の伸び長さが2mm以上5mm未満。
△:筆記線の伸び長さが5mm以上10mm未満。
×:筆記線の伸び長さが10mm以上。
(註)◎、○が実用に適している領域である。
(4)隠蔽性
感圧転写修正テープで修正した文字の透け具合を下記基準で評価した。
〇:文字が全く透けない
△:文字がわずかに透けるが、判読不能
×:文字が透けて見え、判読も可能
(註)○、△が実用に適している領域である。
Figure 2022018367000001

Claims (8)

  1. 紙またはプラスチックフィルムよりなる基材上に、直接または離形層を介して、隠蔽層と粘着層が順次積層されてなる感圧転写修正テープであって、前記隠蔽層は主として水と親和性の高い材料から構成された隠蔽層であり、かつ、該隠蔽層は少なくとも、(メタ)アクリル系樹脂とPVAとの共重合体、および二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料を含むことを特徴とする感圧転写修正テープ。
  2. 上記アクリル系樹脂が、(メタ)アクリル酸を含有するモノマー成分中の一部のカルボキシル基を塩基性化合物で中和し、この中和されたモノマー成分をポリビニルアルコールの存在下溶液中で重合して成ることを特徴とする(メタ)アクリル酸塩系樹脂溶液であることを特徴とする請求項1記載の感圧転写修正テープ。
  3. 上記アクリル系樹脂が、(メタ)アクリル酸を含有するモノマー成分をポリビニルアルコールの存在下溶液中で重合し、この溶液中の一部のカルボキシル基を塩基性化合物で中和して成ることを特徴とする(メタ)アクリル酸塩系樹脂溶液であることを特徴とする請求項1記載の感圧転写修正テープ。
  4. 上記ポリビニルアルコールが、(メタ)アクリル酸塩系樹脂を架橋するための熱反応性架橋剤もしくは(メタ)アクリル酸塩系樹脂のカルボキシル基と反応可能な官能基を有するものであることを特徴とする請求項1~3記載の感圧転写修正テープ。
  5. 隠蔽層中に、白色顔料として炭酸カルシウムと複合化していない二酸化チタンを併用することを特徴とする請求項1~4記載の感圧転写修正テープ。
  6. 二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料が、炭酸カルシウム粒子がファンデルワールス力によって二酸化チタン粒子に付着していることを特徴とする請求項1~5記載の感圧転写修正テープ。
  7. 二酸化チタン・炭酸カルシウム複合顔料を構成する二酸化チタンと炭酸カルシウムの重量比が10/90~40/60であることを特徴とする請求項1~6記載の感圧転写修正テープ。
  8. 隠蔽層中に、アセチレン系界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1~7記載の感圧転写修正テープ。
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