JP2004224873A - 偏光フィルム用感圧接着剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】分子内にカルボキシル基を有する繰り返し単位0.1〜1重量%及びヒドロキシル基を有する繰り返し単位0.01〜0.5重量%をそれぞれ特定量範囲含有するアクリル系共重合体であって、その重量平均分子量(Mw)が80万以上、ガラス転移温度(Tg)−40℃以下であるアクリル系共重合体(A)に対して、ポリイソシアネート化合物及び脂環式エポキシ基含有シランカップリング剤(C)をそれぞれ特定量範囲含有してなる偏光フィルム用感圧接着剤剤組成物。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示板などに使用される偏光フィルムを液晶セルなどのガラスセルに貼着するための偏光フィルム用感圧接着剤組成物に関するものであり、詳しくは、分子内にカルボキシル基及びヒドロキシル基を有する繰り返し単位をそれぞれ特定量範囲含有するアクリル系共重合体であって、特定範囲の重量平均分子量及びガラス転移温度(Tg)を有するアクリル系共重合体(A)に対して、ポリイソシアネート化合物(B)及びメルカプト基又は脂環式エポキシ基含有シランカップリング剤(C)をそれぞれ特定量範囲含有してなる偏光フィルム用感圧接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
表示装置として広範な分野で使用されている液晶表示板は、通常、ガラスなどの二枚の支持基板間に所定の方向に配向した液晶成分を挟持した液晶セルと、該液晶セルの支持基板の表面に感圧接着剤を用いて貼着した偏光フィルムとから構成されている。
【0003】
液晶表示板は、近年、パーソナルコンピュータ、壁掛けテレビ、カーナビゲーションなどの表示装置として使用されているため、用いられる感圧接着剤には高度の透明性が要求される。またこのような液晶表示板は、高温高湿などの過酷な条件下で使用されることが多く、その場合、感圧接着剤層と支持基板との界面における剥がれや気泡の発生及び、感圧接着剤層が偏光フィルムの収縮に追従できないために生じる液晶表示板の周辺部分から光が漏れて白くなる、所謂白ヌケ現象の発生が問題となっている。このような剥がれ、気泡、白ヌケ現象などの発生は、偏光フィルムを支持基板に貼着する感圧接着剤の接着力不足や凝集力不足、柔軟性不足などに起因している。
【0004】
さらにこの技術分野では、このような感圧接着剤層を有する偏光フィルムを液晶セルへの貼着時に、異物混入、損傷、接着ミスなどが生じた場合には、偏光フィルムを剥離して再貼着することになるが、その際、操作の容易性及び該偏光フィルム剥離後のガラスセルなどの被着体表面への感圧接着剤の部分的残留や、クモリの発生などの問題(リワーク性)が存在する。また、最近では高価な液晶セルを再生使用するために、使用済みの液晶表示板からの偏光フィルムの剥離がしばしば行われるようになったが、その際、剥離が容易であること、ガラスセルを損傷することがないこと及びガラスセル表面の汚染がないことなどの特性(リサイクル性)が、新たな解決すべき課題として求められるようになってきた。
【0005】
前記の剥がれ、気泡、白ヌケ現象などの発生を防止するために、種々の提案がなされており、例えば、後記する特許文献1には、炭素数2〜12を有するアルキル(メタ)アクリレート70〜99.5重量%及び、カルボキシル基、アミド基又は水酸基を有する少なくとも1種0.3〜30重量%を主成分とする単量体混合物100重量部に対して、連鎖移動剤としてアルコキシシリル基含有チオール化合物0.001〜0.1重量部を用いて共重合して得られ、重量平均分子量Mw 80〜150万で且つ、該Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnが1.5〜3.5の範囲であるアクリル系共重合体を主成分とする架橋されたアクリル系粘着剤組成物を偏光体の少なくとも片面に形成されてなる粘着型偏光板が開示されている。
【0006】
上記特許文献1の粘着型偏光板では、剥がれ、気泡、白ヌケ現象などの発生はある程度抑えられるが、これは主として連鎖移動剤として用いられるアルコキシシリル基含有チオール化合物によるアクリル系共重合体の分子量の調節作用によるものと考えられる。このことはアルコキシシリル基含有チオール化合物が多すぎると、アクリル系共重合体の分子量が低下して気泡が生じやすくなり、また、このような効果はアルコキシシリル基含有チオール化合物の代わりに水酸基含有チオール化合物を用いても達成できる旨記載されていることから明らかである。
【0007】
また特許文献1の実施例3にはカルボキシル基、アミド基及び水酸基を含有するアクリル系共重合体(単量体の合計100重量%に基づいて、アクリル酸5重量%、ビニルピロリドン5重量%、2−ヒドロキシエチルメタクリレート0.1重量%を共重合しており、本発明範囲からは逸脱している)100重量部に、トリレンジイソシアネートに由来するポリイソシアネートである「コロネートL」2.0重量部を配合した粘着剤溶液を用いて作成した粘着型偏光板について開示されており、その粘着型偏光板は、初期状態及び貯蔵後のものについて、高温及び高湿下での耐発泡性及び耐剥離性が何れも優れている旨記載されている。
【0008】
しかしながら特許文献1には、前記リワーク性及びリサイクル性などについては全く記載も示唆も存在せず、また本発明者らによる実施例3を含む実施例の追試によれば、得られた粘着剤は、その初期接着力が高すぎてリワーク性に問題があり、偏光フィルム剥離の際にガラスセル表面に汚染を生じるためにリサイクル性に欠けることが判明した。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−145925号公報(特許請求の範囲、第4頁第6欄第3〜30行〔0024〕〔0025〕、第6頁〔0044〕〔表1〕及び第7頁〔0054〕〔表4〕)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、剥がれ、気泡及び白ヌケ現象の発生を十分に防止することができ、且つリワーク性及びリサイクル性に優れた偏光フィルム用感圧接着剤組成物を提供することにある。
【0011】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、例えば重量平均分子量120万及びガラス転移温度(Tg)−55℃を有し、且つアクリル酸及び4−ヒドロキシブチルアクリレートを、全単量体に基づいて、それぞれ0.5重量%及び0.1重量%共重合した高分子量のアクリル系共重合体を用い、これにキシリレンジイソシアネート(XDI)から誘導されたポリイソシアネート化合物及び、メルカプト基含有シランカップリング剤であるγ−メルカプトプロピルトリメトキシシランを、該アクリル系共重合体100重量部に基づいて、それぞれ0.94重量部及び0.45重量部を配合して得た偏光フィルム用感圧接着剤組成物は、柔らかくてしかも強度がある粘弾性に優れた感圧接着剤層を形成することができ、偏光フィルム用感圧接着剤として前記課題をことごとく解決しうるものであることを見出し、さらに検討を継続して本発明を完成した。
【0012】
【課題を解決するための手段】
従って本発明に従えば、下記(A)〜(C):
(A)分子内にカルボキシル基を含有する繰り返し単位0.1〜1重量%及びヒドロキシル基を含有する繰り返し単位0.01〜0.5重量%を含有するアクリル系共重合体(但し、アクリル系共重合体の重量を100重量%とする)であって、その重量平均分子量が80万以上、ガラス転移温度(Tg)−40℃以下であるアクリル系共重合体100重量部に基づいて、
(B) ポリイソシアネート化合物 0.3〜3重量部、及び
(C) メルカプト基又は脂環式エポキシ基含有シランカップリング剤 0.05〜5重量部、
を必須成分として含有してなることを特徴とする偏光フィルム用感圧接着剤組成物が提供される。
以下、本発明の偏光フィルム用感圧接着剤組成物について詳述する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられるアクリル系共重合体(A)は、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルに由来する繰り返し単位を主成分量、例えば該アクリル系共重合体(A)の重量100重量%に基づいて合計50重量%以上含有し、且つ分子内にカルボキシル基を有する繰り返し単位0.1〜1重量%、好ましくは0.2〜0.8重量%、さらに好ましくは0.3〜0.7重量%、及びヒドロキシル基を有する繰り返し単位0.01〜0.5重量%、好ましくは0.02〜0.2重量%、さらに好ましくは0.03〜0.15重量%〔何れもアクリル系共重合体(A)の重量100重量%に基づく〕を含有するものである。
【0014】
分子内にカルボキシル基及びヒドロキシル基を同時に有するとき、カルボキシル基及びヒドロキシル基を有する繰り返し単位が上記のそれぞれの上限値より多すぎると、何れの場合も凝集力過多などに伴う剥がれや白ヌケ現象などの不都合が生じることがあり好ましくない。また上記のそれぞれの下限値より少なすぎると、凝集力不足などに伴って気泡が発生しやすくなるので好ましくない。
【0015】
本発明に用いられる好ましいアクリル系共重合体(A)は、具体的には、必須成分として、下記単量体(a)〜(c)、
(a) 下記一般式(1)、
H2C=CHCOOR1 (1)
(ここでR1は、炭素数4〜10の直鎖又は分枝鎖アルキル基を表す)
で示され、その単独重合体のガラス転移温度(Tg)が−50℃以下であるアクリル酸エステル〔以下、アクリル酸エステル(a)又は主単量体(a)ということがある〕、
(b) 分子内にカルボキシル基を有する単量体〔以下、カルボキシル基含有単量体(b)又は単に単量体(b)ということがある〕及び、
(c) 分子内にヒドロキシル基を有する単量体〔以下、ヒドロキシル基含有単量体(c)又は単に単量体(c)ということがある〕、
を共重合してなり、さらに必要に応じてこれら単量体(a)〜(c)と共に、下記単量体(d)、
(d) 上記単量体(a)〜(c)と共重合可能で、該単量体(a)〜(c)以外の共単量体、を共重合してなるものであることが特に好ましい。
【0016】
上記一般式(1)のアクリル酸エステル(a)は、炭素数4〜10の直鎖又は分枝鎖アルキル基を有し、その単独重合体のガラス転移温度(Tg)が−50℃以下であるアクリル酸エステルであるが、その具体例は、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、イソノニルアクリレートなどが挙げられ、これらの中でも、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレートが好ましい。これらのアクリル酸エステルは、それぞれ単独で使用してもよく、また2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0017】
なお、ここでいう「単独重合体のガラス転移温度(Tg)」には、L. E. ニールセン著、小野木宣治訳「高分子の力学的性質」第11〜35頁に記載されている単量体のガラス転移温度が適用される。
【0018】
前記のアクリル酸エステル(a)の共重合量は、アクリル酸共重合体(A)を構成する前記単量体成分(a)〜(d)の合計100重量%に基づいて、主成分量、すなわち、一般に68.5〜99.8重量%、好ましくは79〜99.7重量%、さらに好ましくは89.2〜99.6重量%の範囲であるのがよい。アクリル酸エステル(a)の共重合量が該上限値以下であれば、凝集力不足などに伴う気泡発生が抑制されるので好ましく、一方該下限値以上であれば、凝集力過多などに伴う剥がれや白ヌケ現象などの不都合が生じにくいので好ましい。
【0019】
前記カルボキシル基含有単量体(b)の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸などを挙げることができ、これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸の使用が好ましい。これら単量体(b)は、それぞれ単独で使用してもよく、また2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0020】
これらカルボキシル基含有単量体(b)の共重合量は、前記単量体成分(a)〜(d)の合計100重量%に基づいて、一般に0.1〜1重量%、好ましくは0.2〜0.8重量%、さらに好ましくは0.3〜0.7重量%の範囲であるのがよい。単量体(b)の共重合量が該上限値以下であれば、凝集力過多などに伴う剥がれや白ヌケ現象などの不都合が生じにくいので好ましく、一方該下限値以上であれば、凝集力不足などに伴う気泡発生が抑制されるので好ましい。
【0021】
前記ヒドロキシル基含有単量体(c)の具体例としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレートなどを挙げることができ、これらの中でも、2−ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートの使用が好ましい。これら単量体(b)は、それぞれ単独で使用してもよく、また2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0022】
これらヒドロキシル基含有単量体(c)の共重合量は、前記単量体成分(a)〜(d)の合計100重量%に基づいて、一般に0.01〜0.5重量%、好ましくは0.02〜0.2重量%、さらに好ましくは0.03〜0.15重量%の範囲であるのがよい。単量体(b)の共重合量が該上限値以下であれば、凝集力過多などに伴う剥がれや白ヌケ現象などの不都合が生じにくいので好ましく、一方該下限値以上であれば、凝集力不足などに伴う気泡発生が抑制されるので好ましい。
【0023】
なお本発明におけるアクリル系共重合体(A)の必須構成成分である上記単量体(b)及び(c)は、何れも、架橋成分である後記するポリイソシアネート化合物(B)と反応性を有する官能基を形成するための成分であるが、これら単量体(b)及び(c)の合計量は、白ヌケ現象や気泡発生などの不都合を防止する観点から、前記単量体成分(a)〜(d)の合計100重量%に基づいて、一般に0.1〜1重量%、好ましくは0.2〜0.9重量%、さらに好ましくは0.3〜0.8重量%の範囲であるのがよい。
【0024】
本発明においてこれら単量体(a)〜(c)と共に、必要に応じて用いられる、前記共単量体(d)の具体例としては、前記(a)以外のアクリル酸エステル、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、i−プロピルアクリレート、i−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、トリデシルアクリレート、ステアリルアクリレート、オレイルアクリレート等(好ましくはメチルアクリレート);メタクリル酸エステル、例えば、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等(好ましくはメチルメタクリレート);
【0025】
飽和脂肪酸ビニルエステル、例えば、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、「バーサチック酸ビニル」(商品名)等(好ましくは酢酸ビニル);芳香族ビニル単量体、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等(好ましくはスチレン);及びシアン化ビニル単量体、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等(好ましくはアクリロニトリル);を挙げることができる。
【0026】
また共単量体(d)としては、例えば、ジメチルマレート、ジ−n−ブチルマレート、ジ−2−エチルヘキシルマレート、ジ−n−オクチルマレート、ジメチルフマレート、ジ−n−ブチルフマレート、ジ−2−エチルヘキシルフマレート、ジ−n−オクチルフマレート等のマレイン酸もしくはフマル酸のジエステル;も使用可能である。
【0027】
さらに共単量体(d)としては、必要に応じて、分子内に1個のラジカル重合性不飽和基の他に少なくとも1個の官能基を有する単量体であって、前記単量体(b)及び(c)以外の単量体(以下、官能性共単量体ということがある)を共重合することもできる。
【0028】
このような官能性共単量体としては、官能基として、例えば、アミド基もしくは置換アミド基、アミノ基もしくは置換アミノ基、低級アルコキシル基又はエポキシ基等を有する単量体を挙げることができ、また、分子内にラジカル重合性不飽和基を2個以上有する単量体も使用できる。
【0029】
これら官能性共単量体の具体例としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド、N−i−ブトキシメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド等のアミド基もしくは置換アミド基含有単量体;例えば、アミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基もしくは置換アミノ基含有単量体;
【0030】
例えば、2−メトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−n−ブトキシエチルアクリレート、2−メトキシエトキシエチルアクリレート、2−エトキシエトキシエチルアクリレート、2−n−ブトキシエトキシエチルアクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2−n−ブトキシエチルメタクリレート、2−メトキシエトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエトキシエチルメタクリレート、2−n−ブトキシエトキシエチルメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート等の末端アルキル部分の炭素数が4以下の低級アルコキシル基含有単量体;
【0031】
例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルアリルエーテル、グリシジルメタリルエーテル等のエポキシ基含有単量体;例えば、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート等の2個以上のラジカル重合性不飽和基を有する単量体;等の単量体群を挙げることができる。
【0032】
これら共単量体(d)の共重合量は、前記単量体成分(a)〜(d)の合計100重量%に基づいて、一般に30重量%以下、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下の範囲であるのがよい。単量体(d)の共重合量が該上限値以下であれば、凝集力過多などに伴う剥がれや白ヌケ現象などの不都合が生じにくいので好ましく、一方該下限値以上用いることによって、凝集力不足などに伴う気泡発生が抑制されるので好ましい。
【0033】
本発明に用いられるアクリル系共重合体(A)は、その重量平均分子量(Mw)が80万以上であることが必要であり、好ましくは100万以上、さらに好ましくは110〜150万であるのがよい。該重量平均分子量(Mw)が該下限値未満と低すぎては、凝集力不足などに伴って気泡が発生するので好ましくない。一方該上限値以下であれば低分岐度な構造を有するアクリル系共重合体が得られやすいので好ましい。
【0034】
また本発明に好適に用いられるアクリル系共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnは、一般に20以下、好ましくは5〜15の範囲であるのがよい。Mw/Mnの値が該上限値以下であれば、凝集力不足などに伴う気泡発生やリワーク性低下などの不都合が生じにくいので好ましい。
【0035】
なお、アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、下記の方法により測定された値である。
【0036】
平均分子量( Mw 及び Mn )の測定方法
下記(1)〜(3)に従って測定する。
(1) アクリル系共重合体溶液を剥離紙に塗布し、100℃で2分間乾燥し、フィルム状のアクリル系共重合体を得る。
(2) 上記(1)で得られたフィルム状のアクリル系共重合体をテトラヒドロフランにて固形分0.2%になるように溶解させる。
(3) 下記条件にて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を測定する。
(条件)
GPC :HLC−8220 GPC〔東ソー(株)製〕
カラム :TSK−GEL GMHXL 4本使用
移動相溶媒:テトラヒドロフラン
流速 :0.6ml/min
カラム温度:40℃
【0037】
本発明に用いられるアクリル系共重合体(A)はまた、そのガラス転移温度(Tg)が−40℃以下であることが必要であり、好ましくは−45℃以下、さらに好ましくは−70〜−50℃の範囲であるのがよい。Tgが該温度を超えて高すぎては、支持基板に対する接着力が高くなりすぎるため、リワーク性が低下するので好ましくない。また該下限値以上であれば、凝集力不足などに伴う気泡発生やリワーク性低下などの不都合が生じにくいので好ましい。
【0038】
なお本発明において、アクリル系共重合体のガラス転移温度(Tg)は下記により測定決定された値である。
【0039】
ガラス転移温度( Tg )
下記(1)〜(3)に従って測定する。
(1) アクリル系共重合体溶液を剥離紙に塗布し、100℃で2分間乾燥し、フィルム状のアクリル系共重合体を得る。
(2) 厚さ約0.05mmアルミニウム箔製の、内径約5mm、深さ約5mmの円筒型のセルに、(1)で得た試料約10mgを秤量したものを測定試料とする。
(3) セイコー電子工業(株)製SSC−5000型示差走査熱量計(Differential Scanning Calorimeter)を用い、−150℃から昇温速度10℃/minで測定する。
【0040】
さらに、本発明に用いられるアクリル系共重合体(A)は低分岐度ポリマーであることが好ましい。
【0041】
一般にポリマーは、一般式[η]=KMr α〔マーク・ホーインク(Mark−Houwink)の式〕で表されることが知られている。ここで[η]は固有粘度、Mrはポリマーの分子量、Kとαはポリマーと溶媒の種類及び温度に依存する定数である。この式は、log[η]=αlogMr+logKと書き換えることができ、このときαは、logMrをX軸、log[η]をY軸としてプロットしたときの勾配(マーク・ホーインク・プロットの勾配)となり、logKはY切辺となる。
【0042】
前記のポリマー分岐度は、上記マーク・ホーインク(Mark−Houwink)プロットの勾配(α)によって知ることができ、この値が大きいポリマーは低分岐度構造を有し、小さいポリマーは高分岐度構造を有する。本発明に用いられるアクリル系共重合体(A)のαとしては、0.3〜1.5、特に0.5〜1.0の範囲であることが好ましい。このような低分岐度のアクリル系共重合体(A)を用いることにより、粘弾性に一層優れた感圧接着剤層を得ることができる。該勾配が該上限値以下であれば、感圧接着剤組成物の溶液を塗布した後の塗工面の平滑性が低下するなどの不都合が生じることがなく、また該下限値以上であれば、耐久性改善の効果が得られるので好ましい。
【0043】
なお、マーク・ホーインクプロットとは、下記方法により測定したものである。
【0044】
マーク・ホーインクプロットの勾配の測定方法
下記(1)〜(6)に従って測定する。
(1) アクリル系共重合体溶液を剥離紙に塗布し、100℃で2分間乾燥し、フィルム状のアクリル系共重合体を得る。
(2) 得られたフィルム状のアクリル系共重合体をテトラヒドロフランにて固形分1重量%、2重量%、3重量%、及び4重量%になるように溶解させる。
(3) 25℃の条件下にて、高感度示差屈折計〔DRM−1021、大塚電子(株)製〕を用いて、屈折率変化量(dn)と濃度変化量(dc)との比(dn/dc)を測定する。
(4) 上記(1)で得られたフィルム状のアクリル系共重合体をテトラヒドロフランにて固形分0.2重量%になるように溶解させる。
(5) 下記条件にて、屈折/差圧粘度検出器〔T60A、旭テクネイオン(株)製〕を用いて、アクリル系共重合体の固有粘度([η])及び重量平均分子量(Mw)を測定する。
(条件) GPC :HLC−8220 GPC〔東ソー(株)製〕
カラム :TSK−GEL GMHXL 2本使用
移動相溶媒:テトラヒドロフラン
流速 :0.8ml/min
カラム温度:40℃
測定に際してアクリル系共重合体のdn/dcは、上記(3)で求めた測定値を用いた。
(6) 下式によりマーク・ホーインクプロットの勾配を計算する。
マーク・ホーインクプロットの勾配(α)=Log[?]/Log(Mw)
【0045】
本発明に用いられるアクリル系共重合体(A)は、その重合方法に特に制限されるものではなく、溶液重合、乳化重合、懸濁重合などの公知の方法により重合できるが、重合により得られた共重合体の混合物を用いて本発明の感圧接着剤組成物を製造するに当り、処理工程が比較的簡単で且つ短時間で行えることから溶液重合により重合することが好ましい。
【0046】
溶液重合は、一般に、重合槽内に所定の有機溶媒、単量体、重合開始剤、及び、必要に応じて用いられる連鎖移動剤を仕込み、窒素気流中又は有機溶媒の還流温度で、撹拌しながら数時間加熱反応させることにより行われる。この場合に有機溶媒、単量体、重合開始剤及び/又は連鎖移動剤の少なくとも一部を逐次添加してもよい。
【0047】
上記の重合用有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、テトラリン、デカリン、芳香族ナフサなどの芳香族炭化水素類;例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、i−オクタン、n−デカン、ジペンテン、石油スピリット、石油ナフサ、テレピン油などの脂肪系もしくは脂環族系炭化水素類;例えば、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸n−アミル、酢酸2−ヒドロキシエチル、酢酸2−ブトキシエチル、酢酸3−メトキシブチル、安息香酸メチルなどのエステル類;例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−i−ブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノンなどのケトン類;
【0048】
例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル類;例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、i−ブチルアルコール、s−ブチルアルコール、t−ブチルアルコールなどのアルコール類;などを挙げることができる。これらの有機溶媒はそれぞれ単独で、又は2種以上混合して用いることができる。
【0049】
これら重合用有機溶媒のうち、前記アクリル系共重合体(A)の重合に際しては、重合反応中に連鎖移動を生じにくい有機溶媒、例えば、エステル類、ケトン類を使用することが好ましく、特に、アクリル系共重合体(A)の溶解性、重合反応の容易さなどの点から、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセトンなどの使用が好ましい。
【0050】
前記の重合開始剤としては、通常の溶液重合で使用できる有機過酸化物、アゾ化合物などを使用することが可能である。
【0051】
このような有機過酸化物としては、例えば、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、カプロイルパーオキシド、ジ−i−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシビバレート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−アミルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−オクチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−α−クミルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)ブタン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−オクチルパーオキシシクロヘキシル)ブタンなどが挙げられ、
【0052】
アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビス−i−ブチルニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルなどを挙げることができる。
【0053】
これら有機過酸化物のうち、前記アクリル系共重合体(A)の重合に際しては、重合反応中にグラフト反応を起こさない重合開始剤の使用が好ましく、特にアゾビス系の使用が好ましい。その使用量は、通常、単量体合計100重量部に対して0.01〜2重量部、好ましくは0.1〜1.0重量部である。
【0054】
また、本発明に用いられるアクリル系共重合体(A)の製造に際しては、連鎖移動剤は使用しないのが普通であるが、本発明の目的及び効果を損なわない範囲で、必要に応じて使用することは可能である。
【0055】
このような連鎖移動剤としては、例えば、シアノ酢酸;シアノ酢酸の炭素数1〜8のアルキルエステル類;ブロモ酢酸;ブロモ酢酸の炭素数1〜8のアルキルエステル類;アントラセン、フェナントレン、フルオレン、9−フェニルフルオレンなどの芳香族化合物類;p−ニトロアニリン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、p−ニトロ安息香酸、p−ニトロフェノール、p−ニトロトルエンなどの芳香族ニトロ化合物類;ベンゾキノン、2,3,5,6−テトラメチル−p−ベンゾキノンなどのベンゾキノン誘導体類;トリブチルボランなどのボラン誘導体;
【0056】
四臭化炭素、四塩化炭素、1,1,2,2−テトラブロモエタン、トリブロモエチレン、トリクロロエチレン、ブロモトリクロロメタン、トリブロモメタン、3−クロロ−1−プロペンなどのハロゲン化炭化水素類;クロラール、フラルデヒドなどのアルデヒド類:炭素数1〜18のアルキルメルカプタン類;チオフェノール、トルエンメルカプタンなどの芳香族メルカプタン類;メルカプト酢酸、メルカプト酢酸の炭素数1〜10のアルキルエステル類;炭素数1〜12のヒドロキシアルキルメルカプタン類;ビネン、ターピノレンなどのテルペン類;などを挙げることができる。
【0057】
重合温度としては、一般に約30〜180℃、好ましくは50〜150℃、より好ましくは50〜90℃、さらに好ましくは50〜80℃の範囲である。
【0058】
なお、溶液重合法などで得られた重合物中に未反応の単量体が含まれる場合は、該単量体を除くために、メタノールなどによる再沈澱法で精製することも可能である。
【0059】
本発明の偏光フィルム用感圧接着剤組成物は、アクリル系共重合体(A)と共に、ポリイソシアネート化合物(B)を含んでなるものである。
【0060】
上記ポリイソシアネート化合物(B)としては、例えば、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、該芳香族ポリイソシアネート化合物の水素添加物等の脂肪族又は脂環族ポリイソシアネート;それらポリイソシアネートの2量体もしくは3量体又はそれらポリイソシアネートと、トリメチロールプロパンなどのポリオールとのアダクト体などの各種ポリイソシアネートに由来するポリイソシアネート化合物を挙げることができる。
【0061】
これらのポリイソシアネート化合物の中では、ヘキサメチレンジイソシアネートの2量体もしくは3量体、又は、ヘキサメチレンジイソシアネートもしくはキシリレンジイソシアネートと、トリメチロールプロパン等のポリオールとのアダクト体など、ヘキサメチレンジイソシアネート又はキシリレンジイソシアネートに由来するポリイソシアネート化合物が好ましく、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体及びキシリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体が特に好ましい。
【0062】
これらポリイソシアネート化合物(B)の使用量は、前記アクリル系共重合体(A)100重量部に基づいて、有効成分として0.3〜3重量部、好ましくは0.4〜2重量部、さらに好ましくは0.5〜1.5重量部の範囲であるのがよい。ポリイソシアネート化合物(B)の使用量が該下限値未満と少なすぎては、凝集力不足などに伴う気泡が生じやすく、被着体表面の耐汚染性が低下するので好ましくなく、一方、該上限値を超えて多すぎては、凝集力過多などに伴う剥がれや白ヌケ現象が生じやすいので好ましくない。
【0063】
本発明の偏光フィルム用感圧接着剤組成物は、アクリル系共重合体(A)と反応して架橋構造を形成する架橋成分として、前記ポリイソシアネート化合物(B)と共に、必要に応じて、その他の多官能性化合物を含有することができる。
【0064】
このような多官能性化合物としては、特に限定されるものではなく、ポリエポキシ化合物、アジリジン化合物、メラミンホルムアルデヒド縮合物、金属塩、金属キレート化合物などを挙げることができるが、偏光フィルムとの密着性、アクリル系共重合体(A)と配合した後の安定性等の観点から、ポリエポキシ化合物及びアジリジン化合物の使用が好ましい。これら多官能性化合物はそれぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0065】
上記のポリエポキシ化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリトリトールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、トリス(グリシジル)イソシアヌレート、トリス(グリシドキシエチル)イソシアヌレート、1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミンなどを挙げることができる。
【0066】
これらのポリエポキシ化合物のうち、3つ以上のエポキシ基を含有するポリエポキシ化合物が好ましく、中でもトリス(グリシジル)イソシアヌレート、トリス(グリシドキシエチル)イソシアヌレート、1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミンなどのポリエポキシ化合物の使用がさらに好ましく、1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミンの使用が特に好ましい。
【0067】
これらポリエポキシ化合物の使用量は、アクリル系共重合体(A)100重量部に基づいて、有効成分として0.3重量部以下、特には0.2重量部以下程度の範囲であることが好ましい。
【0068】
前記のポリアジリジン化合物としては、(ポリ)アルキレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールなどのポリオールと(メタ)アクリル酸などのα,β−不飽和カルボン酸との多価エステルにエチレンイミンを付加させたポリアジリジン化合物、例えばテトラメチロールメタントリス(β−アジリジニルプロピオナート)又はトリメチロールプロパントリス(β−アジリジニルプロピオナート);前記ポリイソシアネート化合物とエチレンイミンとの反応生成物、例えばN,N’−ヘキサメチレンジアミン−1,6−ビス(1−アジリジノカルボアミド) 、メチレンビス[N−(1−アジリジノカルボ)−4−アニリン]などを挙げることができる。これらのポリアジリジン化合物の中では、テトラメチロールメタントリス(β−アジリジニルプロピオナート)又はトリメチロールプロパントリス(β−アジリジニルプロピオナート)が特に好ましい。
【0069】
これらポリアジリジン化合物の使用量は、前記アクリル系共重合体(A) 100重量部に基づいて、有効成分として0.1重量部以下、特には0.05重量部以下程度の範囲であることが好ましい。
【0070】
本発明の偏光フィルム用感圧接着剤組成物は、必須成分として、アクリル系共重合体(A)及びポリイソシアネート化合物(B)と共に、メルカプト基又は脂環式エポキシ基含有シランカップリング剤(C)を含んでなるものである。
【0071】
本発明者等は、偏光フィルム用感圧接着剤組成物にしばしば用いられるシランカップリング剤が、該感圧接着剤組成物の物性、特に耐久性、リワーク性等の物性に与える影響について検討を行ってきた。その結果、メルカプト基又は脂環式エポキシ基を含有するシランカップリング剤が、例えば3−トリエトキシシリルプロピルコハク酸(無水物)などの他のシランカップリング剤に比べて、それらの性能を格段に改善しうることを見出した。
【0072】
本発明で用いることのできるこのようなメルカプト基又は脂環式エポキシ基含有シランカップリング剤(C)としては、例えばγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルジメトキシメチルシランなどのメルカプト基含有シラン系化合物及び、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシランなどの脂環式エポキシ基含有シラン系化合物を挙げることができる。
【0073】
シランカップリング剤(C)の使用量は、前記アクリル系共重合体(A)100重量部に基づいて0.05〜5重量部の範囲であることが必要であり、0.1〜2重量部、特には0.2〜1重量部の範囲であることが好ましい。該使用量が該下限値未満と少なすぎては、剥がれなどの不都合が生じやすいので好ましくなく、一方、該上限値を超えて多すぎても、剥がれなどの不都合が生じやすいので好ましくない。
【0074】
本発明の感圧接着剤組成物には、以上述べたアクリル系共重合体(A)、ポリイソシアネート化合物(B)及びメルカプト基又は脂環式エポキシ基含有シランカップリング剤(C)の他に、必要に応じて、偏光フィルム用感圧接着剤組成物に通常配合される配合物、例えば上記シランカップリング剤(C)以外のシランカップリング剤、耐候性安定剤、タッキファイヤー、可塑剤、軟化剤、染料、顔料、無機充填剤などを適宜配合することができる。
【0075】
併用することのできるシランカップリング剤としては、例えば、3−トリエトキシシリルプロピルコハク酸(無水物)、3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸(無水物)、3−メチルジメトキシシリルプロピルコハク酸(無水物)、メチルジエトキシシリルプロピルコハク酸(無水物)、1−カルボキシ−3−トリエトキシシリルプロピルコハク酸(無水物)などのカルボキシル基含有シラン系化合物;N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ基含有シラン系化合物;γ−ヒドロキシプロピルトリメトキシシランなどのヒドロキシル基含有シラン系化合物;γ−アミドプロピルトリメトキシシランなどのアミド基含有シラン系化合物;γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシランなどのイソシアネート基含有シラン系化合物などを挙げることができる。
【0076】
本発明の偏光フィルム用感圧接着剤組成物は、前記アクリル系共重合体(A)と前記ポリイソシアネート化合物(B)との間で架橋構造が形成された後におけるゲル分が、40〜80重量%、特に50〜75重量%であることが好ましい。ゲル分が該下限値以上であれば、気泡が生じるなどの不都合を抑制することができるので好ましく、また該上限値以下であれば、剥がれ、白ヌケ現象などの不都合が生じにくいので好ましい。なお、上記ゲル分とは、下記方法により測定したものである。
【0077】
感圧接着剤組成物のゲル分の測定
下記(1)〜(7)に従って測定する。
(1) 感圧接着剤組成物の溶液を剥離紙上に塗布し、室温で風乾30分後、100℃で5分間本乾燥し、フィルム状の感圧接着剤層を形成する。
(2) 上記感圧接着剤層を23℃,相対湿度65%で10日間養生する。
(3) 精秤したガラス棒(径5mm×30mm)に上記フィルム状感圧接着剤層を約1g貼付し、デシケーター内で1時間乾燥させる。その後、精密天秤にて重量を正確に測定して試料を作成する。
(4) 円筒濾紙(No.84)の中に(3)で得られた試料を入れる。
(5) 100ml程度の溶剤(酢酸エチル)をソックスレー抽出器の精秤した200ml丸底フラスコに入れ、ソックスレー抽出を4時間実施する。
(6) 冷却後、ロータリーエバポレーターにて丸底フラスコ内の溶剤(酢酸エチル)を揮発させた後、上記抽出分を含む丸底フラスコを100℃で3時間及びデシケーター内で1時間乾燥させる。その後、精密天秤にて重量を正確に測定する。
(7) 下式によりゲル分を計算する。
ゲル分(重量%)=100−[(A−B)/(C−D)]×100
但し、Aは抽出後の丸底フラスコの重量(g)、Bは丸底フラスコの重量(g)、Cは試料の重量(g)、Dはガラス棒の重量(g)である。
【0078】
また本発明の偏光フィルム用感圧接着剤組成物は、30〜100℃における対数減衰率が0.1〜0.5、特に0.15〜0.4であることが好ましい。対数減衰率が該下限値以上であれば、剥がれ、白ヌケ現象などの発生を防止することができるので好ましく、また該上限値以下であれば、気泡を生じたり、リワーク性が低下したりするなどの不都合が生じにくいので好ましい。なお対数減衰率とは、下記方法により測定した値である。
【0079】
感圧接着剤組成物の対数減衰率の測定
下記(1) 〜(3)に従って測定する。
(1) 感圧接着剤組成物の溶液をポリエステル系剥離フィルムに塗布し、100℃で2分間乾燥し、厚さ25μmの感圧接着剤層を形成する。
(2) 上記感圧接着剤層に偏光フィルムを圧着させ、23℃、相対湿度65%で10日間養生させた後、20mm幅にカットし、金属の試験板に感圧接着剤層が上側になるようにして固定し、試験片とする。
(3) 下記条件にて、剛体振子試験機〔TEIC RPT−α100、(株)エー・アンド・ディ製〕を用いて、先ず30℃における対数減衰率を測定し、次に下記の昇温速度で100℃まで昇温して100℃における対数減衰率を測定する。
(条件) フレーム:FRB−10
測定部 :RBP−30
昇温速度:2℃/min
(表記法)次のように標記する。
30℃対数減衰率→100℃対数減衰率
【0080】
次に、本発明における偏光フィルムについて説明する。
【0081】
本発明における偏光フィルムは、上述の本発明の感圧接着剤組成物からなる感圧接着剤層が、偏光ベースフィルムの少なくとも一方の面に形成されているものであり、偏光フィルムを液晶セルの支持基板の表面に貼着するための感圧接着剤層が、上述の本発明の感圧接着剤組成物で形成されている以外は、従来の偏光フィルムと同様に構成されているものである。すなわち、例えば図1に示すように、本発明における偏光フィルム1は、偏光子2aと該偏光子2aの両面に積層された保護層2b,2cとからなる偏光ベースフィルム2と、上記保護層2cの表面に形成された感圧接着剤層3と、該感圧接着剤層3を介して貼付された剥離紙4とから構成されている。
【0082】
上記感圧接着剤層3は、その厚さが、乾燥厚で10〜50μm、特に15〜30μmであることが好ましい。
【0083】
また、図1に示す本発明における偏光フィルムでは、感圧接着剤層3及び剥離紙4は、保護層2c側にのみ設けたが、保護層2b側と保護層2c側の両方に感圧接着剤層3及び剥離紙4をそれぞれ設けてもよい。また、保護層2b,2cは設けても設けなくてもよく、また保護層の代わりに或いは保護層と共に、反射層、防眩層などの他の機能を有する層を設けることもできる。
【0084】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明の効果を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。なお、実施例及び比較例において用いた、試験片の作成、並びに各種の試験方法及び評価方法は以下のとおりである。
【0085】
(1) 試験用偏光フィルムの作成
シリコーン系離型剤で表面処理された離型紙上に、乾燥後の塗工量が20g/m2となるように、感圧接着剤組成物を塗布し、100℃で90秒間熱風循環式乾燥機にて乾燥して感圧接着剤層を形成した後、偏光ベースフィルム〔ポリビニルアルコール(PVA)フィルムを主体とする偏光子の両面にセルローストリアセテート(TAC)フィルムをラミネートしたもの;約190μm〕の裏面を該感圧接着剤層面と貼り合せ、加圧ニップロールに通して圧着し、偏光フィルムを得た。
【0086】
(2) 初期接着力測定及び被着体表面汚染性の評価(リワーク性の評価)
前(1)項により作成した偏光フィルムを25mm×150mmにカットしたのち、この偏光フィルム片を、卓上ラミネート機を用いて厚さ1.1mmのソーダガラス板に圧着して試験サンプルとする。該サンプルをオートクレーブ処理(50℃、5kg/ cm2 、20分)し、23℃、65%RHの条件下で24時間放置(コンディショニング処理)した後、180゜剥離における接着力(剥離速度:300mm/min)を測定する。
【0087】
また、剥離後のガラス板表面の状態を目視により観察して、次の基準に従って評価する。
(評価基準)
◎:クモリ等の外観異常が確認できない。
○:剥離開始部分に薄いクモリが確認できる。
△: 全面に薄いクモリが確認できる。
×: 全面に濃いクモリが確認できる。
【0088】
偏光フィルム用感圧接着剤組成物から形成される感圧接着剤層のうち、液晶セル(ガラスセル)に対して剥離ができない程高い接着力を有しているものは、リワーク性の点で好ましくない。上記方法により測定した接着力が1200g/25mm以下、特に1000g/25mm以下のものがリワーク性に優れており、上記接着力が1200g/25mmを超える場合はリワーク性に問題がある。また、剥離後のガラス面に糊残りやクモリが生じた場合もリワーク性に問題がある。
【0089】
(3) 熱処理後の接着力測定及び被着体表面汚染性の評価(リサイクル性の評価)
前(2)項と同様に作成し、オートクレーブ処理を施した試験サンプルを、23℃、65%RHの条件下で1時間放置した後、70℃で3時間加熱処理を行い、次いでこれを前(1)項と同様にコンディショニング処理した後、180゜剥離における接着力(剥離速度:300mm/min)を測定する。
【0090】
また、剥離後のガラス板表面の状態を目視により観察して、次の基準に従って評価する。
(評価基準)
◎:クモリ等の外観異常が確認できない。
○:剥離開始部分に薄いクモリが確認できる。
△: 全面に薄いクモリが確認できる。
×: 全面に濃いクモリが確認できる。
【0091】
偏光フィルム用感圧接着剤組成物から形成される感圧接着剤層のうち、液晶セル(ガラスセル)に対して剥離ができない程高い接着力を有しているものは、リサイクル性の点で好ましくない。上記方法により測定した接着力が1500 g/25mm以下、特に1000g/25mm以下のものが、リサイクル性に優れており、上記接着力が1500g/25mmを超える場合はリサイクル性に問題がある。また、剥離後のガラス面に糊残りが生じた場合もリサイクル性に問題がある。
【0092】
(4) 耐久性の評価
長辺が吸収軸に対して45゜になるようにカットした70mm×140mm(長辺)の偏光フィルム片を用いる以外は前(2)項と同様にして、試験サンプルを作成し、オートクレーブ処理し、これを前(2)項と同様にコンディショニング処理した後、次の温度及び湿度条件下に1000時間放置し、気泡の発生、剥がれの状態を目視観察にて評価する。評価基準は次の通りである。
【0093】
a) 100 ℃、ドライ( 100 ℃、ドライの評価基準)
◎:気泡の発生が認められない。
○:直径100μm未満の気泡の発生が僅かに認められる。
△:直径100〜200μmの気泡の発生が多数認められる。
×:直径200μm以上の気泡の発生が多数認められる。
【0094】
b) 65 ℃、 95%RH ( 65 ℃、 95 % RH の評価基準)
◎:剥がれがない。
○:500μm以内の剥がれ。
△:2mm未満の剥がれ。
×:2mm以上の剥がれ。
【0095】
(5) 白ヌケ現象の評価試験
前(4)項と同様にしてソーダガラス板の両面に、偏光フィルムをその偏光軸が互いに直交するように貼付した試験サンプルを作成し、前(4)項と同様にコンディショニング処理した後、90℃、ドライの条件下に24時間放置する。次に図2に示す簡易光度測定装置を用いて、試験サンプルを動かしながら、図3に示す偏光フィルム表面の各点について輝度を測定する。白ヌケ性の評価は、測定点▲2▼、▲4▼、▲6▼及び▲8▼における光度の平均値を、測定点▲1▼、▲3▼、▲5▼、▲7▼及び▲9▼における輝度の平均値で除した値によって表す。その際、測定点▲5▼の輝度が0.05以下になるようにバックライトの光量を調整し、輝度測定を実施する。
【0096】
上記方法により測定した値は1.0であることが理想であるが、実際にはその値が2.5以下、特に2.0以下であれば実質的に白ヌケ現象が認められず使用上問題がない。しかしこの値が2.5を超えて大きくなると、白ヌケ現象が視認され問題が生じる。
【0097】
アクリル系共重合体 (A) の製造
製造例1
温度計、攪拌機、窒素導入管及び還流冷却器を備えた反応器内に、n−ブチルアクリレート(BA)99.4重量部、アクリル酸(AA)0.5重量部、4−ヒドキシブチルアクリレート(HBA)0.1重量部、酢酸エチル100重量部及びアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を入れ、該反応容器の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌下に窒素雰囲気中で、該反応容器を初期反応温度である65℃に昇温させて6時間反応させ、さらに70℃に昇温させて2時間反応させた。その後、酢酸エチル20重量部にアゾビスイソブチロニトリル0.4重量部を溶解させた溶液を1時間かけて滴下し、さらに2時間反応させた。反応終了後、反応混合物をトルエンで希釈し、固形分20重量%のアクリル系共重合体溶液を得た。
【0098】
得られたアクリル系共重合体溶液の粘度は、6500mPa・sであり、またアクリル系共重合体は、ガラス転移点(Tg)約−56℃、重量平均分子量(Mw)約120万、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mn約6.7及びマーク−ホーインクプロットの勾配値(a)0.75を有していた。
【0099】
製造例2〜3
製造例1において、初期反応温度65℃を70℃に変更すると共に、初期AIBNの添加量0.2重量部を0.35重量部又は0.25重量部に変更した以外は製造例1と同様にして、アクリル系共重合体溶液をそれぞれ得た。得られたアクリル系共重合体の単量体組成を表1に、該アクリル系共重合体及びその溶液の特性値、すなわちアクリル系共重合体溶液の粘度、並びに、該共重合体のガラス転移点(Tg)、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mn及びマーク−ホーインクプロットの勾配値(a)を表2に示す。
【0100】
製造例4
製造例1において、反応器内に、単量体 BA 99.4重量部、AA 0.5重量部及びHBA 0.1重量部、酢酸エチル100重量部、並びに重合開始剤 AIBN 0.2重量部と共に、連鎖移動剤としてγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン〔KBM−803P(商品名);信越化学工業(株)製〕(803P)0.019重量部を入れる以外は製造例1と同様にして、アクリル系共重合体溶液を得た。得られたアクリル系共重合体の単量体組成を表1に、アクリル系共重合体及びその溶液の特性値を表2に示す。
【0101】
製造例5〜8
製造例1において、AA 0.5重量部を用いる代わりに、AAの使用量を変え又はこれを用いず、ガラス転移点(Tg)を製造例1とほぼ同じにするため、必要に応じてメチルメタクリレート(MMA)を適宜の量用い、さらに必要に応じてBAの使用量を加減する以外は製造例1と同様にして、アクリル系共重合体溶液をそれぞれ得た。得られたアクリル系共重合体の単量体組成を表1に、アクリル系共重合体及びその溶液の特性値を表2に示す。
【0102】
製造例9〜13
製造例1において、HBA 0.1重量部を用いる代わりに、HBAの使用量を変え又はこれを用いず、ガラス転移点(Tg)を製造例1とほぼ同じにするため、必要に応じてメチルメタクリレート(MMA)を適宜の量用い、さらに必要に応じてBAの使用量を加減する以外は製造例1と同様にして、アクリル系共重合体溶液をそれぞれ得た。得られたアクリル系共重合体の単量体組成を表1に、アクリル系共重合体及びその溶液の特性値を表2に示す。
【0103】
製造例14
製造例1において、HBA 0.1重量部を用いる代わりに、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)0.1重量部用いる以外は製造例1と同様にして、アクリル系共重合体溶液をそれぞれ得た。得られたアクリル系共重合体の単量体組成を表1に、アクリル系共重合体及びその溶液の特性値を表2に示す。
【0104】
製造例15〜19
製造例1において、BA 99.4重量部、AA 0.5重量部及びHBA 0.1重量部を用いる代わりに、表1に示すように単量体組成を変えることにより得られるアクリル系共重合体のガラス転移点(Tg)を変える以外は製造例1と同様にして、アクリル系共重合体溶液をそれぞれ得た。得られたアクリル系共重合体の単量体組成を表1に、アクリル系共重合体及びその溶液の特性値を表2に示す。
【0105】
なお第1表及び第2表における単量体の略号は以下のとおりである。
EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
BA:ブチルアクリレート
AA:アクリル酸
HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
MA:メチルアクリレート
EA:エチルアクリレート
MMA:メチルメタクリレート
803P:「KBM−803P」γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製〕
【0106】
【表1】
【0107】
【表2】
【0108】
偏光フィルム用感圧接着剤組成物の製造
実施例1
アクリル系共重合体(A)として、製造例1のアクリル系共重合体溶液500重量部(共重合体として約100重量部)を用い、これにポリイソシアネート化合物(B)〔商品名:タケネートD−120N;武田薬品工業(株)製〕(D−120N)を1.25重量部(有効成分として0.94重量部)、及びシランカップリング剤(C)としてγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン〔商品名:サイラエースS810;チッソ(株)製〕(S810)を0.45重量部添加し、十分に攪拌して偏光フィルム用感圧接着剤組成物の溶液を得た。この感圧接着剤組成物を用いて、前記の対数減衰率及びゲル分を測定した。得られた感圧接着剤組成物の配合組成を表3に、その特性値すなわち該組成物の溶液の粘度、架橋後の感圧接着剤層の対数減衰率及びゲル分を表4に示す。
【0109】
次に、得られた偏光フィルム用感圧接着剤組成物の溶液をポリエステル系剥離フィルムに塗布した後、乾燥させた。このときの乾燥後の塗布厚は、25μmになるように調整した。次いで、この剥離フィルム上に塗布された感圧接着剤層を偏光ベースフィルム上に転写し、温度23℃、65%RHの条件で10日間熟成させて偏光フィルムを得た。得られた偏光フィルムについて、前記の試験法に従いリワーク性、リサイクル性、耐久性及び白ヌケ現象の評価を行った。得られた結果を表4に示す。
【0110】
実施例2〜4及び比較例1〜2
実施例1において、シランカップリング剤(C)である「S810」を0.45重量部用いる代わりに、その使用量を変え又はこれを用いない以外は実施例1と同様にして、偏光フィルム用感圧接着剤の溶液をそれぞれ得た。これらの感圧接着剤組成物を用いて、以下実施例1と同様にして対数減衰率及びゲル分を測定した。得られた感圧接着剤組成物の配合組成を表3に、その特性値すなわち該組成物の溶液の粘度、架橋後の感圧接着剤層の対数減衰率及びゲル分を表4に示す。
【0111】
またこれらの感圧接着剤溶液を用いて、実施例1と同様にして偏光フィルムをそれぞれ得、前記の試験法に従ってリワーク性、リサイクル性、耐久性及び白ヌケ現象の評価を行った。得られた結果を表4に示す。
【0112】
実施例5及び比較例3
実施例1において、シランカップリング剤(C)として「S810」を用いる代わりに、「サイラエースS530」〔β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン;チッソ(株)製〕(S530)又は「サイラエースS510」〔γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン;チッソ(株)製〕(S510)を用いる以外は実施例1と同様にして、偏光フィルム用感圧接着剤の溶液をそれぞれ得た。これらの感圧接着剤組成物を用いて、以下実施例1と同様にして対数減衰率及びゲル分を測定した。得られた感圧接着剤組成物の配合組成を表3に、その特性値すなわち該組成物の溶液の粘度、架橋後の感圧接着剤層の対数減衰率及びゲル分を表4に示す。
【0113】
またこれらの感圧接着剤溶液を用いて、実施例1と同様にして偏光フィルムをそれぞれ得、前記の試験法に従ってリワーク性、リサイクル性、耐久性及び白ヌケ現象の評価を行った。得られた結果を表4に示す。
【0114】
実施例6〜8及び比較例4〜5
実施例1において、ポリイソシアネート化合物(B)である「D−120N」を有効成分として0.94重量部用いる代わりに、表3に示すようにその使用量を変える以外は実施例1と同様にして、偏光フィルム用感圧接着剤の溶液をそれぞれ得た。これらの感圧接着剤組成物を用いて、以下実施例1と同様にして対数減衰率及びゲル分を測定した。得られた感圧接着剤組成物の配合組成を表3に、その特性値すなわち該組成物の溶液の粘度、架橋後の感圧接着剤層の対数減衰率及びゲル分を表4に示す。
【0115】
またこれらの感圧接着剤溶液を用いて、実施例1と同様にして偏光フィルムをそれぞれ得、前記の試験法に従ってリワーク性、リサイクル性、耐久性及び白ヌケ現象の評価を行った。得られた結果を表4に示す。
【0116】
実施例9〜13
実施例1において、ポリイソシアネート化合物(B)として「D−120N」を用いる代わりに、表3に示すようにその種類を変える以外は実施例1と同様にして、偏光フィルム用感圧接着剤の溶液をそれぞれ得た。これらの感圧接着剤組成物を用いて、以下実施例1と同様にして対数減衰率及びゲル分を測定した。得られた感圧接着剤組成物の配合組成を表3に、その特性値すなわち該組成物の溶液の粘度、架橋後の感圧接着剤層の対数減衰率及びゲル分を表4に示す。
【0117】
またこれらの感圧接着剤溶液を用いて、実施例1と同様にして偏光フィルムをそれぞれ得、前記の試験法に従ってリワーク性、リサイクル性、耐久性及び白ヌケ現象の評価を行った。得られた結果を表4に示す。
【0118】
実施例14〜24及び比較例6〜12
実施例1において、アクリル系共重合体(A)として製造例1で作製した共重合体を用いる代わりに、製造例2〜19で作製した共重合体をそれぞれ用いる以外は実施例1と同様にして、偏光フィルム用感圧接着剤の溶液をそれぞれ得た。これらの感圧接着剤組成物を用いて、以下実施例1と同様にして対数減衰率及びゲル分を測定した。得られた感圧接着剤組成物の配合組成を表3に、その特性値すなわち該組成物の溶液の粘度、架橋後の感圧接着剤層の対数減衰率及びゲル分を表4に示す。
【0119】
またこれらの感圧接着剤溶液を用いて、実施例1と同様にして偏光フィルムをそれぞれ得、前記の試験法に従ってリワーク性、リサイクル性、耐久性及び白ヌケ現象の評価を行った。得られた結果を表4に示す。
【0120】
なお表2における多官能性化合物(B)及びシランカップリング剤(C)の略号は以下のとおりである。
D−120N:「タケネートD−120N」水添キシリレンジイソシアネート・トリメチロールプロパンアダクト体、有効成分約75重量%〔三井武田ケミカル(株)製〕
D−110N:「タケネートD−110N」キシリレンジイソシアネート・トリメチロールプロパンアダクト体、有効成分約75重量%〔三井武田ケミカル(株)製〕
N75:「スミジュールN75」ヘキサメチレンジイソシアネート・ビウレット、有効成分約75重量%〔住友バイエルウレタン(株)製〕
HLS:「コロネートHL−S」ヘキサメチレンジイソシアネート・トリメチロールプロパンアダクト体、有効成分約75重量%〔日本ポリウレタン(株)製〕
HX:「コロネートHX」ヘキサメチレンジイソシアネート・三量体(イソシアヌレート型)、有効成分約100重量%〔日本ポリウレタン(株)製〕
C−L:「コロネートL」トリレンジイソシアネート・トリメチロールプロパンアダクト体、有効成分約75重量%、日本ポリウレタン(株)製
S810:「サイラエースS810」γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン〔チッソ(株)製〕
S530:「サイラエースS530」β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン〔チッソ(株)製〕
S510:「サイラエースS510」γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン〔チッソ(株)製〕
【0121】
【表3】
【0122】
【表4】
【0123】
【発明の効果】
本発明の偏光フィルム用感圧接着剤組成物は、分子内にカルボキシル基及びヒドロキシル基を有する繰り返し単位をそれぞれ特定量範囲含有するアクリル系共重合体であって、特定範囲の重量平均分子量及びガラス転移温度(Tg)を有するアクリル系共重合体(A)に対して、ポリイソシアネート化合物(B)及びメルカプト基又は脂環式エポキシ基含有シランカップリング剤(C)をそれぞれ特定量範囲含有してなるものである。
【0124】
上記のような構成を有する本発明の偏光フィルム用感圧接着剤組成物は、柔らかくてしかも強度がある粘弾性に優れた感圧接着剤層を形成することができ、剥がれ、発泡及び白ヌケ現象などの発生を十分に防止することができ、且つリワーク性及びリサイクル性に優れており、また被着体が汚染されることのないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の感圧接着剤組成物により形成される感圧接着剤層を有する偏光フィルムの一例を示す断面図である。
【図2】図2は、白ヌケ現象の評価試験に用いられる装置の概念図である。
【図3】図3は、白ヌケ現象の評価試験における測定点を示す概念図である。
【符号の説明】
1 :偏光フィルム
2 :偏光ベースフィルム
2a :偏光子
2b,2c:保護層
3 :感圧接着剤層
4 :剥離紙
5 :簡易光度測定装置
6 :光源
7 :拡散板
8 :輝度計
9 :ガラス板
10 :試験サンプル
11 :遮光板
Claims (12)
- 下記(A)〜(C):
(A) 分子内にカルボキシル基を有する繰り返し単位0.1〜1重量%及びヒドロキシル基を有する繰り返し単位0.01〜0.5重量%を含有するアクリル系共重合体(但し、アクリル系共重合体の重量を100重量%とする)であって、その重量平均分子量(Mw)が80万以上、ガラス転移温度(Tg)−40℃以下であるアクリル系共重合体100重量部に基づいて、
(B) ポリイソシアネート化合物 0.3〜3重量部、及び
(C) メルカプト基又は脂環式エポキシ基含有シランカップリング剤 0.05〜5重量部、
を必須成分として含有してなることを特徴とする偏光フィルム用感圧接着剤組成物。 - アクリル系共重合体(A)が、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルに由来する繰り返し単位を、該アクリル系共重合体に基づいて合計50重量%以上含有してなるものである請求項1に記載の感圧接着剤組成物。
- アクリル系共重合体(A)が、下記単量体(a)〜(d)、
(a) 下記一般式(1)、
H2C=CHCOOR1 (1)
(ここでR1は、炭素数4〜10の直鎖又は分枝鎖アルキル基を表す)
で示され、その単独重合体のガラス転移温度(Tg)が−50℃以下であるアクリル酸エステル 68.5〜99.5重量%、
(b) 分子内にカルボキシル基を有する単量体 0.1〜1重量%、
(c) 分子内にヒドロキシル基を有する単量体 0.01〜0.5重量%、及び
(d) 上記単量体(a)〜(c)と共重合可能で、該単量体(a)〜(c)以外の共単量体 30重量%以下、
〔但し、単量体(a)〜(d)の合計を100重量%とする〕
を共重合してなるものである請求項1に記載の感圧接着剤組成物。 - 単量体(a)がn−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート及びイソオクチルアクリレートから選ばれる請求項3に記載の感圧接着剤組成物。
- 単量体(b)がアクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる請求項3に記載の感圧接着剤組成物。
- 単量体(c)が2−ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートから選ばれる請求項3に記載の感圧接着剤組成物。
- アクリル系共重合体(A)が低分岐度ポリマーである請求項1〜3の何れか1項に記載の感圧接着剤組成物。
- アクリル系共重合体(A)のマーク・ホーインクプロットの勾配(α)が0.3〜1.5の範囲である請求項7に記載の感圧接着剤組成物。
- ポリイソシアネート化合物(B)の使用量が、アクリル系共重合体100重量部に基づいて、有効成分として0.3〜3重量部の範囲である請求項1に記載の感圧接着剤組成物。
- ポリイソシアネート化合物(B)がヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート又は水添キシリレンジイソシアネートに由来するポリイソシアネート化合物である請求項1又は6に記載の感圧接着剤組成物。
- 感圧接着剤組成物から形成される感圧接着剤層の、架橋構造が形成された後のゲル分が、その重量に基づいて40〜80重量%である請求項1に記載の感圧接着剤組成物。
- 感圧接着剤組成物から形成される感圧接着剤層の、30〜100℃における対数減衰率が0.1〜0.5である請求項1に記載の感圧接着剤組成物。
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