JP2004091776A - 離型剤および離型フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 シリコーンを含まず、種々の粘着剤に対して良好な離型性を示し、しかも粘着面へ移行せず、耐熱性、耐溶剤性、ラブオフ性(傷つき性)、転写塗工性に優れた非シリコーン系離型剤を提供すること。
【解決手段】 イソシアネート基と反応可能な官能基を有するポリオレフィンエラストマー(A)、およびイソシアネート基を有する化合物(B)を含み、条件(1)と条件(2)の少なくとも一方を満たす離型剤。
(1) ポリオレフィンエラストマー(A)がイソシアネート基と反応可能な官能基を1分子中に2個以上有する。
(2) イソシアネート基を有する化合物(B)がイソシアネート基を1分子中に2個以上有する。
【選択図】   なし



Description

 本発明は、シリコーンを含まず、剥離力が小さくて、耐熱性と耐溶剤性に優れる離型剤と、支持体上に該離型剤を硬化させてなる離型層を有する離型フィルムに関する。
 粘着シ―ト類は、被着体に軽く圧着するだけで接着できるため、多くの分野で使用されている。これらは通常、片面に粘着層を有する支持体の背面に離型層を設けて、使用時の巻き戻しなどを容易にしている。また両面粘着シ―ト類などでは、支持体上に離型層を有する離型フィルムを使用して、粘着面の保護や使用時の巻き戻しなどを容易にしている。
 このような背面剥離処理された粘着シ―ト類や離型フィルムにおける離型層は、主に、シリコ―ン系、長鎖アルキル系、ワックス系に分類され、用途に応じて、各々の材料が使い分けられている。このうち、長鎖アルキル系離型剤は、加熱によるシリコ―ン成分の飛散がなく、また極性基の導入など、合成の自由度が比較的高く、ポリマ―の表面物性を調整できるので、油性インク印字性を付与できる利点がある。このため、結束用テ―プ、ガムテ―プ、シリコ―ン成分を嫌う電子材料用テ―プなどに幅広く用いられている。
 シリコーン系離型剤は、シリコーン系発ガス成分を含み、特別な触媒の併用や熱処理などの操作を必要とするうえ、塗布後乾燥するだけで離型性が得られポットライフも短いなどのデメリットがある。特に電子機器関連部品の成型工程に用いられる場合はシリコーンによる汚染で製品歩留まりが低下する等の問題があり、シリコーンを含まない離型剤が求められている。
 こうした課題を解決するために、非シリコーン系離型剤では、長鎖アルキル基含有ポリマーであるポリビニルカルバメート(ポリビニルアルコールとC1837NCOとの反応物)、ポリエチレンイミンとC1837NCOとの反応物を用いること等が提案されている。しかしながら、これらの離型剤をグリーンシート等の一部の用途に供すると「はじき」を生じ、シリコーン並みの低い剥離力で剥離することができず、耐溶剤性に劣る等の問題が生じる。
 上記の様な用途に適した離型剤として、フッ化物などのハロゲン化合物により表面エネルギーを低減した離型剤が提案されている。例えば、特開昭55−165925号公報,特開平1−198349号公報、特開平4−246532号公報、特開平4−270649号公報、特開平4−290746号公報、特開2000−263714号公報、特開2001−129940号公報、特開2001−138338号公報などの各公報に記載される離型剤が挙げられる。しかしながら、これらの離型剤は、大部分が現行のシリコーン系離型剤に比べて大きな剥離力を要する。また、廃棄物処理における環境負荷軽減のために昨今では脱ハロゲン化が求められているが、このような時代の趨勢にこれらの離型剤は必ずしも従うものではない。
 また、特開2001−131505号公報には、パーフルオロアルキルビニルを主たる成分とした共重合体を塗布してなる離型フィルムが提案されている。この離型フィルムは、優れた離型性を示すが、共重合体が一般有機溶剤に不溶でFRシンナーのような特殊で高価な溶媒にしか溶解しないため用途が大幅に制限されている。
 さらに、特開2001−138338号公報には、樹脂フィルム上にフッ素系樹脂を積層してなる離型フィルムが記載されている。しかし、離型層の膜厚が数μmを超えてしまい、製造コストや表面凹凸精度がシリコーン系離型フィルムに劣る点に問題がある。
 また、ポリオレフィンゴムも離型層として作用することが知られているが、耐溶剤性に問題があるため、粘着剤の転写塗工がしにくい上に、基材によっては密着性が悪く、かつ柔らかく表面強度が無いために、容易に傷つくなどの問題点があった。
特開昭55−165925号公報 特開平1−198349号公報 特開平4−246532号公報 特開平4−270649号公報 特開平4−290746号公報 特開2000−263714号公報 特開2001−129940号公報 特開2001−138338号公報 特開2001−131505号公報
 このように、従来から知られている離型剤や離型フィルムは必ずしも満足が行くものではない。上記事情に鑑みて、本発明は、シリコーンを含まず、種々の粘着剤に対して良好な離型性を示し、しかも粘着面へ移行せず、耐熱性、耐溶剤性、ラブオフ性(傷つき性)、転写塗工性に優れた非シリコーン系離型剤及び離型フィルムを提供することを目的とした。
 本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、されたポリオレフィンエラストマーと、これと相溶化し且つ架橋する化合物を含む組成物を用いれば、上記課題を解決する優れた離型剤を提供しうることを見出し、本発明に到達した。
 すなわち本発明は、イソシアネート基と反応可能な官能基を有するポリオレフィンエラストマー(A)、およびイソシアネート基を有する化合物(B)を含み、下記の条件(1)と条件(2)の少なくとも一方を満たす離型剤を提供する。
(1) ポリオレフィンエラストマー(A)がイソシアネート基と反応可能な官能基を1分子中に2個以上有する。
(2) イソシアネート基を有する化合物(B)がイソシアネート基を1分子中に2個以上有する。
 また本発明は、上記の離型剤であって、さらにイソシアネート基と反応可能な官能基を有する化合物(C)(ただし、前記ポリオレフィンエラストマー(A)は除く)を含むものも提供する。
 ポリオレフィンエラストマー(A)や化合物(C)が有するイソシアネート基と反応可能な官能基は、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基またはイソシアネート基であることが好ましい。特に、ヒドロキシル基またはアミノ基を有するポリオレフィンであることが好ましい。また、ポリオレフィンエラストマー(A)が有するイソシアネート基と反応可能な官能基数と、(A)の分子内の全炭素数との比(官能基数/全炭素数)は0.00001〜0.15であることが好ましい。さらに本発明の離型剤は、結晶性を有するポリオレフィンエラストマーを含んでいてもよい。
 本発明は、上記の離型剤を基材フィルムの少なくとも一方の表面に塗布する工程、および、塗布した離型剤を含む層を加熱してポリオレフィンエラストマー(A)とイソシアネート化合物(B)を反応させる工程を含む、少なくとも片面に離型層を有する離型フィルムの製造方法も提供する。
 また本発明は、熱可塑性ポリエステルフィルム等からなる基材フィルムの少なくとも片面に、上記の離型剤を硬化させてなる離型層を有する離型フィルムや、紙の少なくとも片面に、上記の離型剤を硬化させてなる離型層を有する離型紙も提供する。
 本発明の離型フィルムは、半導体の製造工程やセラミックグリーンシートの製造工程に好ましく用いられる。また、本発明の離型フィルムは、粘着テープや表面保護フィルムとして好ましく用いることができる。さらに、本発明の離型フィルムを用いて容器を製造することもできる。
 本発明の離型剤は、汚染性のシリコーンを含まず、塗工等の作業性の問題がなく、耐溶剤性と耐熱性、耐傷付き性に優れ、しかも粘着面に対する離型性能に優れ、離型剤としての本来の要求特性を十分に満足するものである。
発明の実施の形態
 以下において、本発明の離型剤および離型フィルムについて詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」はその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。また、本明細書において「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートをともに含む意味で使用される。
 本発明の離型剤に用いるイソシアネート基と反応可能な官能基を有するポリオレフィンエラストマー(A)(以下、「変性ポリオレフィンエラストマー(A)」と略することがある)としては、オレフィンモノマーを単独重合するか、或いは2種以上のオレフィンモノマーを共重合した重合体にイソシアネート基と反応可能な官能基を有する化合物を反応させたものや、オレフィンを主たる成分として、イソシアネート基と反応可能な官能基を有する反応性モノマーと共重合したものなどを広く用いることができる。
 変性に用いられるポリオレフィンエラストマー原料の具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン等のαオレフィンの単独重合体および共重合体が挙げられる。また、エチリデンノルボルネン、ノルボルネン等とエチレン等のαオレフィンとの共重合体も挙げられる。さらに、ポリイソプレンに代表されるリビング重合で得られたジエンゴム、およびそれらを水素添加して得られたポリマー、環状オレフィンの開環重合によって得られたエラストマー等の炭化水素系エラストマーも用いることができる。環状オレフィンの開環重合によって得られたオレフィン系重合体としては、シクロペンテン、シクロオクテン、ノルボルネン等の脂環式オレフィンの開環重合体を挙げることができる。さらに、スチレン・ブタジエン共重合体の核水素添加物、スチレンイソプレン共重合体の核水素添加物等の水素添加によって得られるポリオレフィンも用いることができる。
 本発明では、ポリオレフィンエラストマー原料として、メタロセン触媒によって重合して得られたポリオレフィン系エラストマーを用いることが好ましい。メタロセン触媒を用いて重合すれば、分子量分布が狭くて低分子量成分が少ないポリオレフィン系エラストマーを得ることができる。また、メタロセン触媒を用いれば、均一な共重合が可能であり、コモノマー含有量が平均組成と著しく離れた低分子量成分の生成を抑制することができる。このため、得られた塗膜のべた付きを抑えることができるうえ、塗膜へ耐薬品性を付与するための架橋基の導入が均一にでき、その結果効率的なゲル化が可能であり、耐薬品性、耐熱性、塗膜強度の高い離型剤が得られる。
 メタロセン触媒の具体例としては、rac−イソプロピリデンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、rac−ジメチルシリルビス−1−(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、rac−ジメチルシリルビス−1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロライド、rac−ジメチルシリルビス−1−(2−メチル−4.5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン−9−フルオレニルシクロペンタジエニルジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドなどを挙げることができる。これらの重合においては、通常用いられる助触媒類、すなわちトリエチルアルミニウムやメチルアルモキサンなどの有機アルミニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを用いることができる。
 本発明で用いる変性ポリオレフィンエラストマー(A)の180℃におけるメルトフローインデックス(MFR)は、100g/10分以下であることが好ましい。MFRはオレフィン系エラストマーの平均分子量と相関があり、MFRが大きなものほど平均分子量は小さい。MFRが100g/10分を超えると、離型層を形成したときに十分な膜強度が得られなくなることがある。好ましいMFRは50g/10分以下であり、より好ましいMFRは10g/10分以下である。なお、ポリオレフィンエラストマー原料を変性する場合、変性によりMFR値が下がる場合と上がる場合があるため、変性後に上記の範囲内に入るように適宜原料を選ぶことが好ましい。
 次に変性について記述する。変性ポリオレフィンエラストマー(A)は、ポリオレフィン製造用のモノマーに対し、極性基を有する(メタ)アクリレートモノマーを共重合したり、上記ポリオレフィンエラストマーを溶液中、溶融状態、或いは懸濁状態でラジカル開始剤の存在下にてイソシアネート基と反応する基を有するモノマーと反応させたりすることにより、ポリオレフィン鎖にイソシアネート基と反応可能な官能基を導入して調製することができる。
 イソシアネート基と反応可能な官能基としては、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、イソシアネート基を挙げることができ、その中でもヒドロキシル基、アミノ基が好ましい。また、アミノ基は、1級アミン又は2級アミンが好ましい。これらのイソシアネート基と反応可能な官能基を側鎖に有する(メタ)アクリレートモノマーを用いて、変性ポリオレフィンエラストマー(A)を調製することができる。
 水酸基を有するモノマーの例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、2−、または3−、または4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
 アミノ基を有するモノマーの例としては、2−アミノエチル(メタ)アクリレート、2−(メチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−(エチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、3−アミノプロピル(メタ)アクリレート、3−(メチルアミノ)プロピル(メタ)アクリレート、3−(エチルアミノ)プロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−アミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、N−(6−アミノ)ヘキシル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
 カルボキシル基を有するモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸等が挙げられる。また、酸無水物等の酸無水物のモノマーでもよい。
 本発明で用いる変性ポリオレフィンエラストマー(A)は、本発明の離型剤の離型特性を過度に低下させない程度に、イソシアネート基と反応しない官能基を有していてもよい。例えばそのような官能基として、(メタ)アクリレート基、ビニル基、エーテル基、アルキル基、ハロゲン原子、エステル基、カルボニル基等を挙げることができる。これらは単独或いは2種以上併用して用いることもできるし、上記した以外のビニル化合物、例えばスチレンなどを併用してもかまわない。
 反応によってより効果的な架橋を形成するためには、1分子あたり平均して2個以上の官能基を有する変性ポリオレフィンエラストマー(A)を用いることが好ましい。変性ポリオレフィンエラストマー(A)が1分子あたり平均して2個以上の官能基を有していて、その官能基同士が反応または相互作用によって有効な架橋を形成しうる場合には、併用するイソシアネート化合物(B)に1分子あたり平均して1個の官能基しか存在しなくても所期の効果が十分に得られる。なお、変性ポリオレフィンエラストマー(A)1分子あたりの官能基数は、変性ポリオレフィンエラストマー(A)に含まれる官能基数と平均分子量から後述する試験例に記載される計算式で求めることができる。
 イソシアネート基と反応可能な官能基を導入するための変性時の変性剤の添加量は、ポリオレフィンエラストマー原料100重量部に対して0.01〜40重量部、好ましくは0.05〜30重量部である。
 上述の官能基を有する変性剤をポリオレフィンエラストマーにグラフト重合させるのに必要なラジカル開始剤としては、t−ブチルヒドロパーオキシド、クミルヒドロパーオキシド、2,5−ジメチルヘキシル2,5−ジヒドロパーオキシド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジブチルパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド、過酸化カリウム、過酸化水素等の有機及び無機過酸化物、2,2‘−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、アゾジ−t−ブタン等のアゾ化合物、ジクミル等の炭素ラジカル発生剤等を用いることができる。これらのラジカル重合開始剤は、変性剤や反応条件との関連において適宜選択でき、2種以上を併用することも可能である。またラジカル重合開始剤は有機溶剤等に溶かして用いることもできる。
 ラジカル重合開始剤の使用量は、ポリオレフィンエラストマー原料100重量部に対して0.01〜30重量部、好ましくは0.05〜10重量部の範囲である。
 変性反応は、反応基質の少なくとも一つが溶解する溶液で行われる溶液変性、反応基質の全てが溶解しない系で行われる懸濁変性、或いは溶融混練による方法が用いられるが、好ましくは全ての基質が溶解した状態で行われる溶液変性、又は溶融変性が好ましい。
 溶融混練に用いる装置は、押出機又は撹拌機、具体的にはラボプラストミルや一軸又は二軸混練機、横型二軸多円板装置又は横型二軸表面更新機のような横型二軸撹拌機、或いはダブルヘリカルリボン撹拌機のような縦型撹拌機等が挙げられる。溶融混練温度は、ポリオレフィンエラストマーが溶融状態になる温度であれば任意の温度で実施可能であるが、樹脂の劣化防止のため、300℃以下が好ましい。溶融混練時間は、好ましくは0.1〜10分、より好ましくは0.5〜5分の範囲である。また劣化防止や未グラフト体除去のために減圧条件下にて溶融混練を行ってもよい。この際の圧力は200mmHg以下、より好ましくは100mmHg以下である。
 変性剤とラジカル重合開始剤の添加方法としては、ポリオレフィンエラストマーとドライブレンドして一括混練する方法、変性剤、又はラジカル重合開始剤のいずれか一方とエラストマーをドライブレンドし、混練途中に他方を添加する方法、溶融状態のエラストマーに変性剤とラジカル開始剤を添加する方法等がある。また反応効率を向上させるためにキシレン等の有機溶剤を少量添加してもよい。
 本発明では、変性ポリオレフィンエラストマー(A)として、複数種のポリオレフィンエラストマーを組み合わせて用いてもよい。また、付加的成分として、未変性ポリオレフィンエラストマーを加えてもよいが、ラブオフ性、加熱離型性、耐溶剤性などのバランスから好ましい配合比(未変性ポリオレフィンエラストマー重量部/変性ポリオレフィンエラストマー重量部)は0.01〜3.0であり、更に好ましくは0.1〜2.0である。未変性のポリオレフィンエラストマーは、広範囲の材料の中から選択することができる。未変性のポリオレフィンエラストマーとしては、例えば変性ポリオレフィンエラストマーの原料として例示したポリオレフィンエラストマーを用いることができる。
 本発明では、変性ポリオレフィンエラストマー(A)および未変性ポリオレフィンエラストマーのいずれにおいても、耐熱性、耐薬品性を得るために、結晶性を有するポリオレフィンエラストマーを用いることができる。ポリオレフィンの結晶性は物理架橋点として機能し、耐熱性、耐薬品性さらには膜強度を改善する。しかし結晶性を有するポリオレフィンエラストマーは、塗液として使用する際に結晶化によって塗液の保存性が損なわれるうえ、フィルム表面に塗布した際に塗膜の弾性率が高くなるため離型性が低下してしまう傾向がある。離型力に優れ、良好な耐薬品性、耐熱性を得るためには変性ポリオレフィンエラストマー(A)または未変性ポリオレフィンエラストマーの結晶性を要求特性に応じて調整することが好ましい。結晶性制御の手法としては、開始剤を選択する等してオレフィン重合体の立体規則性を適度に制御して結晶化度を調節する方法、反応条件を選択する等して分子量を調節することによって結晶化度を調節する方法、コモノマーの種類や量を選択したうえで共重合を行って結晶化度とガラス転移温度を制御する方法、あるいはブレンド等によって調整する方法等を用いることができる。また、ポリオレフィンエラストマーを構成するモノマー組成や連鎖長を変化させることによって、結晶性を調節することが可能である。
 本発明において、結晶性を有する未変性ポリオレフィンエラストマーを用いる場合の配合比(結晶性を有する未変性ポリオレフィンエラストマー重量部/ポリオレフィンエラストマー全重量部)は、好ましくは0.2〜0.8であり、より好ましくは0.3〜0.7である。結晶性を有する未変性ポリオレフィンエラストマーの密度は0.85g/cm3〜0.91g/cm3であることが好ましく、DSCで測定した吸熱ピークは1J/gより大きいことが好ましい。
 また本発明の離型剤には、上述の結晶性ポリオレフィンエラストマーの他に、イソシアネート基と反応可能な官能基を有する化合物(C)(ただし、前記変性ポリオレフィンエラストマー(A)を除く)を補助的に加えてもよい。このイソシアネート基と反応可能な官能基の種類は特に制限されるものでなく、広範な反応性官能基の中から適宜選択することが可能である。例えば、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、イソシアネート基が挙げられる。ヒドロキシル基を含む化合物の具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体等の各種ポリエーテルポリオール、脂肪族ポリエステルポリオール、ポリブタジエンポリオール、水素添加ポリブタジエンポリオール、アクリルポリオール、脂肪族ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリマーポリオール等、またヒドロキシエチル(メタ)アクリレート−各種(メタ)アクリレート共重合体等のヒドロキシル基を含有するモノマーを構成単位とするポリマー、ヒドロキシル基を適当量残したポリビニルアルコール変性体等を用いることができる。
 また、アミノ基を有する化合物の具体例としては、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、ヘキサメチレンジアミン等の低分子アミン;ポリエチレングリコールジアミン、ポリプロピレンジアミン等の高分子アミン;トリメチロールプロパンやグリセリンへのポリアミノエチレングリコール、ポリアミノプロピレングリコール付加体等が挙げられる。
 また、カルボキシル基を有する化合物の具体例としては、アルキル(メタ)アクリル酸を用いて変性したポリオレフィンや、多価カルボキシル化合物が挙げられる。ポリオレフィン系多価カルボキシル化合物としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、トリカルバリル酸等の脂肪族多価カルボン酸、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基を有するモノマーを構成単位として含むポリカルボン酸重合体等が挙げられる。
 本発明の離型剤では、変性ポリオレフィンエラストマー(A)が有するイソシアネート基と反応可能な官能基数と、変性ポリオレフィンエラストマー(A)の分子内の全炭素数との比(官能基数/全炭素数)が0.00001〜0.15であることが望ましい。比の値が0.15より多いと、架橋後でも離型力が増大してしまう傾向がある。また0.00001未満の場合、架橋の効果が低下してしまう傾向がある。(官能基数/全炭素数)の比の更に好ましい範囲は0.00001〜0.02である。この官能基数と全炭素数は、NMRやIR法を始めとする方法により求めることができる。なお、変性ポリオレフィンエラストマー(A)1分子あたりのイソシアネートと反応可能な官能基数は、変性ポリオレフィンエラストマー(A)に含まれる官能基数と平均分子量から後述する試験例に記載される計算式で求めることができる。
 次に、本発明の離型剤に用いるイソシアネート基をイソシアネート化合物(B)について説明する。
 本発明で用いるイソシアネート化合物(B)は、変性ポリオレフィンエラストマー(A)と反応して架橋することにより耐熱性や耐薬品性を付与することができる。耐薬品性の観点からは1分子中に2以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物を用いることが望ましく、特に好ましい耐溶剤性を付与するためには、1分子中にイソシアネート基を3個以上有する化合物を用いることが望ましい。
 イソシアネート化合物(B)1分子が有する官能基数とは、イソシアネート化合物(B)に含まれるイソシアネート基が1分子あたり平均して何個あるかを意味するものである。イソシアネート化合物(B)1分子が有する官能基数は、IR、NMR、滴定等の方法により求めた官能基数と平均分子量に基づいて、変性ポリオレフィンエラストマー(A)の場合と同様に試験例に記載される計算式により求めることができる。
 本発明で用いるポリイソシアネート化合物(B)は、ブロックされているか、またはブロックされていないイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物であって、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等のポリイソシアネート化合物、及びこれらのポリイソシアネート化合物の過剰量に、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール等の低分子活性水素含有化合物を反応させて得られる末端イソシアネート含有化合物、これらポリイソシアネート化合物の重合体及びこれらのブロック化されていないポリイソシアネート化合物をイソシアネートブロック化剤でブロック化したポリイソシアネート化合物が挙げられる。
 本発明では、イソシアネート化合物(B)として、イソシアネート基を有する複数の化合物を組み合わせて用いてもよい。
 本発明の離型剤では、オレフィンエラストマー(A)が有するイソシアネート基と反応可能な官能基の総数と、イソシアネート化合物(B)が有するイソシアネート基の総数の比(A/B)が0.1〜10であることが望ましい。この範囲外では(A)とイソシアネート化合物(B)の架橋反応後に未反応官能基が多く残存してしまうため、離型力が増大してしまう傾向がある。比(A/B)の更に好ましい範囲は0.25〜4であり、また特に好ましい範囲は0.4〜2.5である。また上述した第3成分を加えた場合は、該第3成分が有するイソシアネートと反応する官能基とオレフィンエラストマー(A)が有するイソシアネートと反応する官能基の和と、イソシアネート化合物(B)が有するイソシアネート基の総数の比が上記の範囲内であることが好ましい。
 本発明の離型剤の調整方法や離型層の形成方法は、特に制限されない。例えば、変性ポリオレフィンエラストマー(A)と、イソシアネート化合物(B)を混合して溶媒に溶解した後に基材表面に塗布し、乾燥させることによって基材上に離型層として形成することができる。また、基材表面に変性ポリオレフィンエラストマー(A)を溶融成形で設けた後に、イソシアネート化合物(B)を含む溶液を塗布し乾燥させることによって基材上に離型層を形成してもよい。
 使用する溶媒は有機溶媒であることが好ましく、乾燥工程の効率を考慮すると沸点が20〜170℃である有機溶媒を用いることが好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、酢酸ビニル、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン等の単独若しくは混合溶剤が挙げられる。
 これらを基材に塗工する方法としては、ダイレクトグラビアコーター、バーコーター、エアナイフコーター等の公知の方法を採用することができる。また、上記離型剤を塗布した後の乾燥条件には特に制限はないが、通常は室温から基材の融点またはガラス転移温度までの範囲内で行う。好ましくは室温〜100℃にて数十秒〜数十分程度の時間で乾燥させる。
 架橋を促進するために、変性ポリオレフィンエラストマー(A)、イソシアネート化合物(B)を溶媒に溶解する時または加熱工程時に触媒を添加することができる。具体的にはジブチル錫オクタノエート、ジブチル錫ラウレート等の錫化合物、トリエチルアミン等の3級アミン等、通常イソシアネート化合物と反応を行う際に用いられる触媒を用いることができる。触媒の濃度に関しても制限はないが、架橋溶液に10〜1000ppm添加することが望ましい。
 架橋時の温度、時間には特に制限はないが、通常50℃〜200℃で行われる。好ましくは60℃〜180℃、更に好ましくは80℃〜150℃である。また時間についても特に制限はないが、生産性、耐溶剤性能の保持の見地から5秒〜5分が好ましい。
 本発明で用いる基材は、離型フィルムとしての剛性強度があればいかなる材質のものであってもよい。樹脂等のフィルムを使用することができ、コロナ処理、プラズマ処理、フレームプラズマ処理等が施されたものであってもよい。具体的にはポリエチレンやポリプロピレン等の延伸物、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂の延伸物、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、セロファン等のフィルムや、それらのシートが挙げられる。好ましいのは、熱可塑性ポリエステルフィルムである。また、紙、合成紙を基材として用いることが可能であり、表面平滑化のためにポリエチレン、ポリビニルアルコールで表面処理した紙やグラシン紙等広く用いることができる。
 離型層の膜厚(乾燥後の基材フィルムの重量増分をもとに、離型剤の比重を1.0g/mlとして計算された値)は、通常0.01μm〜5μm、好ましくは0.05μm〜5μmである。0.01μm未満では基材の影響で剥離力が高くなり、5μmを超えると塗膜がフィルムから剥がれ易くなる傾向がある。
 本発明の離型フィルムは、様々な用途に使用することができ、粘着面に使用することもできる。特に本発明の離型フィルムは、半導体やセラミックグリーンシートの製造工程に好ましく用いられる。本発明の離型フィルムを適用する粘着面の種類は特に制限されない。例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤等の種々の粘着剤からなる粘着面に適用することが可能である。また本発明により形成された離型層に対して粘着剤溶液を転写塗工し、乾燥して粘着剤層を形成することも可能である。
 例えば、本発明の離型フィルムは、半導体集積回路(IC)等に用いられるシリコンウエハ等を加工する際に使用する表面保護用粘着テープやダイシング用粘着テープ等の粘着テープ用離型フィルムとして使用することができる。また、本発明の離型フィルムは、半導体樹脂封止用離型フィルムとして用いることもできる。すなわち、半導体チップの被封止面と金型との間に本発明の離型フィルムを介在させて用いることもできる。
 セラミックグリーンシートを製造する場合には、本発明の離型フィルムの離型層上に、セラミックスラリーを塗工することができる。このようにして本発明の離型フィルム上に形成されたグリーンシートには、例えばパラジウム、銀、ニッケル等からなる電極をスクリ−ン印刷等で設けることができる。また、このような加工を施した後に、セラミックグリーンシート上に再びセラミックスラリーを塗工して電極を設ける工程を繰り返して多層構造を形成することもできる。これらの工程を適宜行った後、グリーンシートから離型フィルムを剥離し、適宜積層、切断してチップとした後、焼成、加工することにより、コンデンサー、積層インダクタ素子、圧電部品、サーミスタ、バリスタ等のセラミック電子部品を得ることができる。
 本発明の離型フィルムは、容器の製造にも好ましく利用することができる。本発明の離型フィルムを用いて容器を製造する方法として、例えば、熱成形、ブロー成形等の方法がある。熱成形とは、シート等を加熱して軟化させた後に、金型形状に成形する方法である。成形方法としては、真空あるいは圧空を用い、必要により、さらにプラグを併せて用いて金型形状に成型する方法(ストレート法、ドレープ法、エアスリップ法、スナップバック法、プラグアシスト法等)やプレス成形する方法等が挙げられる。熱成形温度や真空度、圧空の圧力または成形速度等の各種条件はプラグ形状や金型形状または原料シートの性質等により適宜設定される。また、ブロー成形方法は公知の方法で行うことができ、ダイレクトブロー法、インジェクションブロー法、ホット延伸ブロー法、コールド延伸ブロー法等によって成形される。ダイレクトブロー法においては複数の押出機から同時に各層材料を押出し、各層ダイを用いて多層バリソンを射出し、金型でバリソンを閉じ賦形する多層ブロー成形により得られ、一方インジェクションブロー法、ホット延伸ブロー法、コールド延伸ブロー法においては多層のプリフォームを用いて加熱・賦形することにより得られる。容器の形状としては、各種カップ、トレイ、皿、椀形等の形を挙げることができる。
 容器の用途は、具体的には乳等省令等に挙げられている牛乳容器、発酵乳容器、乳酸飲料容器、乳飲料容器およびこれら類似品容器等、飲料容器類としてはミネラルウォーター容器、お茶容器、ジュース容器、コーラ容器等が挙げられ、食品容器としてはサラダ油容器、ケチャップ容器、マヨネーズ容器、レモン汁容器、ソース容器、醤油容器等が挙げられる。
 以下に実施例、比較例、試験例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。また、以下に記載される膜厚は、離型剤を塗布して乾燥する前と後の重量変化をもとに、比重を1.0g/cm3として計算することにより求めた値である。
[製造例1] 未変性ポリオレフィンエラストマーの調製
 1Lのオートクレーブをエチレンとプロピレン混合ガス(分圧比8/2)で置換し、脱気、乾燥したトルエン450mLを投入した。系内に(Witco社製)メチルアルモキサントルエン溶液(Witco社製)をAl分として100ミリモル仕込み、70℃で10分間撹拌した後、メタロセン触媒(ジメチルシリレンビスシクロペンタジエニルジルコニウムジクロリド)を0.1ミリモル加えて上記エチレンとプロピレンの混合ガスで0.7MPaに加圧し、1時間重合してエチレンプロピレンランダム共重合体を得た。1H−NMRで求めた生成物の組成モル比はエチレン/プロピレン=83/17、GPCで求めた生成物の重量平均分子量は105,000、密度は0.86g/cm3、分子量分布は2.3、MFRは2.8g/10分、DSCで測定した吸熱ピーク(JIS K 7122、−20℃〜150℃)は20J/gであった。
[製造例2] 未変性ポリオレフィンエラストマーの調製
 1Lのオートクレーブをエチレンガスで置換し、脱気、乾燥したトルエン450mL、同じく脱気、乾燥した1−ヘキセン25gを投入した。系内にメチルアルモキサントルエン溶液(Witco社製)をAl分として100ミリモル仕込み、70℃で10分間撹拌した後、メタロセン触媒(ジメチルシリレンビスシクロペンタジエニルジルコニウムジクロリド)を0.1ミリモル加えてエチレンガスで0.5MPaに加圧し、2時間重合してエチレンヘキセンランダム共重合体を得た。1H−NMRで求めた生成物の組成モル比はエチレン/ヘキセン=90/10、GPCで求めた生成物の重量平均分子量は122,000、密度は0.88g/cm3、分子量分布は2.3、MFRは3.5g/10分、DSCで測定した吸熱ピーク(JIS K 7122、−20℃〜150℃)は40J/gであった。
[製造例3] 変性ポリオレフィンエラストマーの調製
 製造例1で得られたエチレンプロピレンランダム共重合体40g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(以下HEMAと略す)1.2g、ラジカル開始剤として2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン0.06gをドライブレンドした後、ラボプラストミル混練機(東洋精機製作所製)を用い、反応温度180℃、回転数100rpmにて3分混練して、ヒドロキシル基を有するエチレンプロピレンランダム共重合体を得た。この重合体をプレス成形してフィルムとし、IRスクペクトルにより、別途1724cm-1のカルボニル基の特性吸収により作成した検量線を用いて定量したところ、HEMA含量は0.9重量%、ヒドロキシル基/全炭素数は0.001であった。MFRは1.5g/10分であった。GPCで求めた重量平均分子量は115,000であった。1分子あたりのヒドロキシル基数は8.0である。
[製造例4] 変性ポリオレフィンエラストマーの調製
 製造例1で得られたエチレンプロピレンランダム共重合体40g、HEMA2.0g、ラジカル開始剤として2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン0.1gをドライブレンドした後、ラボプラストミル混練機(東洋精機製作所製)を用い、反応温度180℃、回転数100rpmにて3分混練して、ヒドロキシル基を有するエチレンプロピレンランダム共重合体を得た。この重合体をプレス成形してフィルムとし、IRスクペクトルを用いて定量したところ、HEMA含量は3.0重量%、ヒドロキシル基/全炭素数は0.003であった。MFRは2.6g/10分であった。GPCで求めた重量平均分子量は99,000であった。1分子あたりのヒドロキシル基数は22.8である。
[製造例5] 未変性ポリオレフィンエラストマーの調製
 製造例1で得られたエチレンプロピレンランダム共重合体1kg、HEMA20g、ラジカル開始剤として2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン2gを2軸混練機((株)日本製鋼所 社製TEX)でを用い、樹脂温度240℃、吐出量5kg/hr、回転数300rpmにて動的変性をして、ヒドロキシル基を有するエチレンプロピレンランダム共重合体を得た。この重合体をプレス成形してフィルムとし、IRスクペクトルを用いて定量したところ、HEMA含量は1.5重量%、ヒドロキシル基/全炭素数は0.002であった。MFRは5g/10分であった。GPCで求めた重量平均分子量は82,000であった。1分子あたりのヒドロキシル基数は9.5である。
[実施例1]
 未変性ポリオレフィンエラストマーとして製造例2で得られたエチレンヘキセン共重合体を1g、変性ポリオレフィンエラストマー(A)として製造例3で得られたHEMA変性エチレンプロピレンランダム共重合体を1g、さらにイソシアネート基と反応可能な官能基を有する化合物(C)としてポリエチレンポリオール(三菱化学(株)製、ポリテールH、OH末端ポリブタジエン水素化物、数平均分子量2700、水酸基価45〜51、官能基数/全炭素数=0.012)を20mg、イソシアネート化合物(B)として脂肪族ジイソシアネート・トリオール付加体(三菱化学(株)製、NY718A:3官能イソシアネートの76重量%酢酸ブチル溶液)を58.6mg、触媒としてジブチル錫ジオクトエート20mgを用意し、これらをトルエン100gに溶解して均一溶液を得た。これを厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに乾燥後の膜厚が0.2μmになるように塗布した。これを熱風循環式乾燥機によって150℃で20秒間加熱して硬化被膜を形成させることにより、離型フィルムを作成した。
[実施例2]
 実施例1において、イソシアネート基と反応可能な官能基を有する化合物(C)として添加したポリエチレンポリオールの量を200mg、イソシアネート化合物(B)の量を163.7mgとした以外は全く同様に硬化被膜を形成させることにより、離型フィルムを作成した。
[実施例3]
 変性ポリオレフィンエラストマー(A)として、製造例4で得られたHEMA変性エチレンプロピレンランダム共重合体を0.2g、イソシアネート基と反応可能な官能基を有する化合物(C)としてポリエチレンポリオール(三菱化学(株)製、ポリテールH、OH末端ポリブタジエン水素化物、数平均分子量2700、水酸基価45〜51、官能基数/全炭素数=0.012)を2mg、イソシアネート化合物(B)として4,4‘−メチレンジフェニルジイソシアネート6.6mg、触媒としてDABCO 6.6mg用意し、これらをトルエン10gに溶解して均一溶液を得た。これを厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに乾燥後の膜厚が0.2μmになるように塗布した。これを熱風循環式乾燥機によって150℃で20秒間加熱して硬化被膜を形成させることにより、離型フィルムを作成した。
[実施例4]
 変性ポリオレフィンエラストマー(A)として、製造例3で得られたHEMA変性ポリオレフィンエラストマーを2g添加し、イソシアネート化合物(B)の量を94.0mgとして、実施例1と同じ操作を行って離型フィルムを作成した。
[実施例5]
 未変性ポリオレフィンエラストマーとして製造例2で得られたエチレンヘキセンランダム共重合体を0.3g、変性ポリオレフィンエラストマー(A)として製造例5で得られたHEMA変性エチレンプロピレンランダム共重合体を0.7g、イソシアネート化合物(B)として脂肪族ジイソシアネート・トリオール付加体(三菱化学(株)製、NY718A:3官能イソシアネートの76重量%酢酸ブチル溶液)を54.7mg((A)のヒドロキシル基に対しイソシアネート基が1.1当量)、触媒としてアミン化合物DABCOを10.0mg用意し、これらをトルエン50gに溶解して均一溶液を得た。これを厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに乾燥後の膜厚が0.1μmになるように塗布した。これを熱風循環式乾燥機によって150℃で20秒間加熱して硬化被膜を形成させることにより、離型フィルムを作成した。
[実施例6]
 未変性ポリオレフィンエラストマーとして製造例2で得られたエチレンヘキセンランダム共重合体を0.7g、変性ポリオレフィンエラストマー(A)として製造例5で得られたHEMA変性エチレンプロピレンランダム共重合体を0.3g、イソシアネート化合物(B)として脂肪族ジイソシアネート・トリオール付加体(三菱化学(株)製、NY718A:3官能イソシアネートの76重量%酢酸ブチル溶液)を23.4mg((A)のヒドロキシル基に対しイソシアネート基が1.1当量)、触媒としてアミン化合物DABCOを10.0mg用意し、これらをトルエン50gに溶解して均一溶液を得た。これを厚さ50μmの延伸ポリプロピレンフィルムに乾燥後の膜厚が0.2μmになるように塗布した。これを熱風循環式乾燥機によって100℃で15秒間加熱して硬化被膜を形成させることにより、離型フィルムを作成した。
[実施例7]
 未変性ポリオレフィンエラストマーとして製造例2で得られたエチレンヘキセンランダム共重合体を0.3gと製造例1で得られたエチレンプロピレン共重合体0.3gをブレンドし、変性ポリオレフィンエラストマー(A)として製造例4で得られたHEMA変性エチレンプロピレンランダム共重合体を0.4g、イソシアネート化合物(B)として脂肪族ジイソシアネート・トリオール付加体(三菱化学(株)製、NY718A:3官能イソシアネートの76重量%酢酸ブチル溶液)を62.7mg((A)のヒドロキシル基に対しイソシアネート基が1.1当量)、触媒としてアミン化合物DABCOを10.0mg用意し、これらをトルエン100gに溶解して均一溶液を得た。これを厚さ50μmの延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに乾燥後の膜厚が0.2μmになるように塗布した。これを熱風循環式乾燥機によって150℃で20秒間加熱して硬化被膜を形成させることにより、離型フィルムを作成した。
[実施例8]
 変性ポリオレフィンエラストマー(A)として、製造例4で得られたHEMA変性エチレンプロピレンランダム共重合体を0.2g、イソシアネート基と反応可能な官能基を有する化合物(C)としてヘキサメチレンジアミンを1mg、イソシアネート化合物(B)として4,4‘−メチレンジフェニルジイソシアネートを8.7mg((A)のヒドロキシル基およびアミノ基に対しイソシアネート基が1.1当量)、触媒としてDABCOを2.0mg用意し、これらをトルエン10gに溶解して均一溶液を得た。これを厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに乾燥後の膜厚が0.2μmになるように塗布し、さらに熱風循環式乾燥機によって150℃で20秒間加熱して硬化被膜を形成させることにより、離型フィルムを作成した。
[比較例1]
 製造例2で得られたエチレンヘキセン共重合体を1g、製造例1で得られたエチレンプロピレンランダム共重合体を1g用意し、これらをトルエン100gに溶解して均一溶液を得た。これを厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに乾燥後の膜厚が0.2μmになるように塗布した。その後これを熱風循環式乾燥機によって120℃で1分間加熱して硬化被膜を形成させることにより、離型フィルムを作成した。
[比較例2]
 製造例1で得られたエチレンプロピレンランダム共重合体1gをトルエン50gに溶解して均一溶液を得た。これを厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに乾燥後の膜厚が0.4μmになるように塗布した。これを熱風循環式乾燥機によって120℃で1分間加熱して硬化被膜を形成させることにより、離型フィルムを作成した。
[比較例3]
 実施例1において、別の変性ポリオレフィンエラストマー(A)として製造例3で得られたHEMA変性エチレンプロピレンランダム共重合体を用いるかわりに製造例1のエチレンプロピレンランダム共重合体を用いた以外は全く同様の操作を行い、離型フィルムを作成した。
[試験例]
<剥離試験>
 上記実施例および比較例で得られた離型フィルムを幅30mm、長さ150mmに切断し、これに幅25mmの市販粘着テ―プ(日東電工(株)製、ニットーテ―プNo.502)を重さ2kgのゴムロ―ラを1往復させて圧着した。その後、引張試験機により、粘着テープを固定し、23℃で300mm/分の速度でセパレータを180°剥離し、その剥離に要する力(5個の試料の平均値)を測定した。結果を表1に示す。
<耐溶剤剥離試験>
 上記実施例および比較例で得られた離型フィルムをトルエンに10分浸漬し、取り出して室温で乾燥してから、上記剥離試験を行い、剥離力を測定した。結果を表1に示す。
<加熱剥離試験>
 上記剥離試験の粘着テープ圧着後に、100℃で1時間保持し、その後、室温で冷却してから、引っ張り試験器を用いて剥離力を測定した。結果を表1に示す。
<ラブオフ性>
 本発明から得られる離型層を、指の腹でこすり、その傷つき性を目視により確認した。
 ○: 全く、或いはほとんど白化が見られない。
 △: 若干白化が見られる
 ×: 明確な白化が見られる
<MFR測定法>
エチレンヘキセン共重合体:
 JIS−6760に準拠し190℃ 2.16kgfで測定した。
エチレンプロピレン共重合体及びエチレンプロピレン共重合体変性物:
 JIS−6760に準拠し230℃ 2.16kgfで測定した。
<ヒドロキシル基数/全炭素数の求め方>
 変性に使用したモノマーの分子量Ma、ポリオレフィンエラストマーに含まれる官能基量(wt%)Max、変性に使用したポリオレフィンの平均モノマー分子量Mp、変性に使用したポリオレフィンの平均モノマー単位に含まれる炭素数Npを用いて以下の式にしたがって求めた。なお、エチレン(Xmol%)とプロピレン(Ymol%)の共重合体であれば、Mpは(28X+42Y)/100、Npは(2*X+3*Y)/100で与えられる。
   ヒドロキシル基数/全炭素数=((Mp×Max)/(100×Ma))/Np
<ポリオレフィンエラストマーの一分子当たりの官能基数の求め方>
 変性に使用したモノマーの分子量Ma、変性ポリオレフィンエラストマーのGPCで求めた重量平均分子量Mw、IR等で求めた変性ポリオレフィンに含まれる官能基量(wt%)Maxを用いて以下の式にしたがって求めた。なお、複数の官能基を導入するために複数のモノマーを変性のために用いた場合は、それらのモノマーの平均分子量をMaとした。
  1分子中の官能基数 =(Mw × Max/100)/Ma
Figure 2004091776
 ポリオレフィンエラストマーに架橋を施した系は優れた離型性と基材密着性を有するが、架橋がなされていない系(比較例1、2)はトルエン浸漬前の離型力は優れるもののラブオフ、トルエン浸漬後の離型力、加熱剥離力に劣る。また、比較例3はトルエン浸漬前後の離型力には優れるものの、ラブオフ、加熱剥離力に劣る。

Claims (15)

  1. イソシアネート基と反応可能な官能基を有するポリオレフィンエラストマー(A)、およびイソシアネート基を有する化合物(B)を含み、下記の条件(1)と条件(2)の少なくとも一方を満たす離型剤。
    (1) ポリオレフィンエラストマー(A)がイソシアネート基と反応可能な官能基を1分子中に2個以上有する。
    (2) イソシアネート基を有する化合物(B)がイソシアネート基を1分子中に2個以上有する。
  2. 請求項1に記載の離型剤であって、さらにイソシアネート基と反応可能な官能基を有する化合物(C)(ただし、前記ポリオレフィンエラストマー(A)は除く)を含む離型剤。
  3. ポリオレフィンエラストマー(A)が有するイソシアネート基と反応可能な官能基が、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基およびイソシアネート基からなる群から選ばれる官能基である請求項1または2に記載の離型剤。
  4. 化合物(C)が有するイソシアネート基と反応可能な官能基が、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基およびイソシアネート基からなる群から選ばれる官能基である請求項2に記載の離型剤。
  5. ポリオレフィンエラストマー(A)が有するイソシアネート基と反応可能な官能基数と、ポリオレフィンエラストマー(A)の分子内の全炭素数との比(官能基数/全炭素数)が0.00001〜0.15である請求項1〜4のいずれか1項に記載の離型剤。
  6. 結晶性を有するポリオレフィンエラストマーを含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の離型剤。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の離型剤を基材フィルムの少なくとも一方の表面に塗布する工程、および、塗布した離型剤を含む層を加熱してポリオレフィンエラストマー(A)とイソシアネート化合物(B)を反応させる工程を含む、少なくとも片面に離型層を有する離型フィルムの製造方法。
  8. 基材フィルムの少なくとも片面に、請求項1〜6のいずれか1項に記載の離型剤を硬化させてなる離型層を有する離型フィルム。
  9. 基材フィルムが熱可塑性ポリエステルフィルムである請求項8に記載の離型フィルム。
  10. 紙の少なくとも片面に、請求項1〜6のいずれか1項に記載の離型剤を硬化させてなる離型層を有する離型紙。
  11. 半導体の製造工程に用いられる請求項8または9に記載の離型フィルム。
  12. セラミックグリーンシートの製造工程に用いられる請求項8または9に記載の離型フィルム。
  13. 基材フィルムの少なくとも片面に、請求項1〜6のいずれか1項に記載の離型剤を硬化させてなる離型層を有する粘着テープ。
  14. 基材フィルムの少なくとも片面に、請求項1〜6のいずれか1項に記載の離型剤を硬化させてなる離型層を有する表面保護フィルム。
  15. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の離型剤を硬化させてなる離型層を少なくとも片面に有する樹脂シートから得られる容器。

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