JP2003509068A - ポリヌクレオチド配列の線形等温増幅のための方法および組成物 - Google Patents

ポリヌクレオチド配列の線形等温増幅のための方法および組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、新規な、等温単一プライマー線形核酸増幅方法を提供する。複合プライマー、プライマー伸長、鎖置換、そして必要に応じて、終結配列を使用する、相補的DNAを増幅するための方法が、提供される。複合プライマー、プライマー伸長、鎖置換、必要に応じてテンプレートスイッチ、プロプロモーターオリゴヌクレオチドおよび転写を使用する、センスRNAを増幅するための方法もまた、提供される。本発明はさらに、この方法を実施するための組成物およびキット、ならびにその増幅産物を使用する方法を、提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願の相互参照) 本出願は、仮特許出願、米国出願番号60/153,604(1999年9
月13日出願)および米国出願番号60/175,780(2000年1月12
日出願)の優先権の利益を主張する(両者は、その全体を参考として本明細書中
で援用する)。
【0002】 (技術分野) 本発明はポリヌクレオチド増幅の分野に関連する。より詳細には、本発明は、
標的ポリヌクレオチド配列を増幅する(すなわち、複数コピーを作製する)ため
の方法、組成物、およびキットを提供し、それらは単一RNA/DNA複合プラ
イマーを使用し、必要に応じて、転写を含む増幅を用いる。
【0003】 (背景) 核酸増幅および増幅産物の検出のための方法の開発は、最近の核酸配列の検出
、同定、定量および配列分析を進歩させてきた。
【0004】 核酸分析は、病原体の検出および同定、規定された表現型の原因となる遺伝子
変化の検出、遺伝病または疾患に対する感受性の診断、発育、疾患および規定さ
れた刺激への応答における遺伝子発現の評価、ならびに種々のゲノムプロジェク
トに対し、有用である。核酸増幅法の他の適用は、希少な細胞の検出、病原体の
検出、および悪性腫瘍における変異遺伝子発現の検出などである。核酸増幅は、
規定された核酸配列の存在の検出のような定性分析、および規定された遺伝子配
列の定量化の両者に対して強力に有用である。後者は、正常な細胞型から悪性腫
瘍細胞型への細胞形質転換において頻繁に見出されるような、病原体配列の評価
および病原体配列の量の評価、ならびに遺伝子増加または欠失の決定に対して有
用である。
【0005】 核酸配列における配列の変化の検出は、遺伝子分析に関連して、変異体遺伝子
型の検出、薬物耐性をもたらす変異の検出、ゲノム薬理学(pharmacog
enomics)等において重要である。特定の変異を検出する種々の方法は対
立遺伝子特異的プライマー伸長、対立遺伝子特異的プローブ結合、および示差的
プローブハイブリダイゼーションを含む(例えば、米国特許No.5,888,
819;6,004,744;5,882,867;5,710,028;6,
027,889;6,004,745;およびWO US88/02746参照
)。規定された核酸配列における配列変化の存在を、変化の特定の知見なしに、
検出する方法も示された。これらの方法のいくつかは、試験増幅産物と参照増幅
産物のハイブリダイゼーションにより形成されたミスマッチの検出に基く。その
ようなヘテロ二重鎖におけるミスマッチの存在は、ミスマッチ特異的結合タンパ
ク質の使用、またはミスマッチの化学的もしくは酵素的切断により検出され得る
。十字型の4つの鎖状DNA構造における分岐点移動の阻害に基く、配列の変化
を検出するための方法が、最近示された(例えば、Lishanski,A.ら
、Nucleic Acids Res 28(9):E42(2000)参照
)。他の方法は、一本鎖増幅産物の特定の高次構造の検出に基いている。一本鎖
DNAまたはRNAの二次元構造は特定の配列に依存する。参照配列に関連する
試験核酸の標的における配列の変化は、変化した高次構造をもたらす。一本鎖増
幅産物の変化した高次構造は、試験増幅産物の電気泳動移動度を参照増幅産物の
電気泳動移動度と比較した場合の変化により、検出し得る。一本鎖高次構造多型
(SSCP)は、配列変化の検出に、広く使用されている(例えば、Orita
M.ら Proc Natl Acad Sci USA 86(8):27
66〜70(1989);Suzuki,Y.ら Oncogene 5(7)
:1037〜43(1990);および米国特許No.5,871,697参照
)。本方法は、異なる株または種の特異的核酸配列における規定された変化に基
く、微生物の同定にも使用される。SSCP法を用いる変異の検出は、ほとんど
DNA増幅産物を使用するが、RNA−SSCP法も示されてきた。一本鎖RN
A配列依存の高次構造は、十分に立証されており、規定された電気泳動移動パタ
ーンをもたらすことが示された(例えば、Sarkarら Nucleic A
cid Research 20(4):871〜878(1992)およびG
aspariniら Hum.Genet.97:492から495(1996
)参照)。
【0006】 規定された核酸配列の存在の検出、およびその配列分析は、プローブハイブリ
ダイゼーションによって行われ得るが、試験サンプル中に存在する核酸配列が、
数分子というような低量である場合、その方法は一般的に感受性に欠ける。この
障害の解決法のひとつは、規定された核酸配列の複数コピーの作製方法の開発で
あった。その方法は、さらなる分析に適する。特定の核酸配列の複数コピーの作
製方法は、標的増幅法として一般的に規定される。ハイブリダイゼーション分析
の検出感度を向上させるための他の方法は、ハイブリダイズしたプローブ、また
はプローブからの複数産物の形成に基く(例えば、複数産物を形成するためのハ
イブリダイズしたプローブの切断または独特なハイブリダイゼーション依存産物
を形成するための隣接プローブの結合)。同様に、ハイブリダイゼーション反応
の感度の向上は、分岐DNAプローブのハイブリダイゼーションに基く方法のよ
うに、ハイブリダイゼーション事象により発生した信号を増幅する方法によって
達成された。
【0007】 核酸増幅には多くのバリエーションがある(例えば、対数増幅、連鎖線形増幅
(linked linear amplification)、連結に基く増
幅、および転写に基く増幅)。対数核酸増幅法の例は、ポリメラーゼ連鎖反応(
PCR)であり、多くの刊行物に開示されてきた(例えば、Mullisら C
old Spring Harbor Symp.Quant.Biol.51
:263〜273(1986);Mullis K.欧州特許番号201、18
4号;Mullisら米国特許No.4,582,788;Erlichら 欧
州特許番号50,424号,欧州特許番号84,796号,欧州特許番号258
,017号,欧州特許番号237,362号;およびSaiki Rら 米国特
許No.4,683,194、参照)。連鎖線形増幅はWallaceらによっ
て米国特許No.6,027,923に開示されている。連結に基く増幅の例は
、WuらによりGenomics 4:560(1989)に開示された連結増
幅反応(LAR)、および欧州特許出願No.0320308B1に開示された
リガーゼ連鎖反応である。転写に基く増幅の種々の方法は、米国特許番号5,7
66,849号および同5,654,142号に開示され、Kwohらによって
Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.86:1173(198
9)およびGinergerasらによってもWO 88/10315に開示さ
れている。
【0008】 最も一般的に用いられている標的増幅法はポリメラーゼ連鎖反応、PCRであ
り、それは変性、2つのオリゴヌクレオチドプライマーのそれぞれの標的鎖と反
対の鎖に対するハイブリダイゼーション、および標的配列の複数の二重鎖コピー
を作製するためのヌクレオチドポリメラーゼによるプライマーの伸長の複数のサ
イクルに基いている。PCRの多くのバリエーションが示されており、その方法
はDNAまたはRNA核酸配列の増幅、配列決定、変異分析などに用いられてい
る。単一のプライマーを使用する温度サイクルに基く方法が、また示されてきた
。(例えば、米国特許番号 5,508,178;5,595,891;5,6
83,879;5,130,238;および5,679,512参照)プライマ
ーは、米国特許No.5,744,308に開示されたようにDNA/RNAキ
メラプライマーであり得る。温度サイクルに依存する他の方法は、リガーゼ連鎖
反応(LCR)および関連修復連鎖反応(related repair ch
ain reaction)(RCR)である。
【0009】 種々の温度(すなわち、温度サイクリング)、または1つの温度(等温工程)
で、複数サイクルのインキュベーションを行うことにより、標的核酸の増幅を行
い得る。熱安定性核酸修飾酵素の発見は,核酸増幅技術における迅速な進歩に貢
献してきた(Saikiら Science 239:487(1988)参照
)。DNAおよびRNAポリメラーゼ、リガーゼ、ヌクレアーゼなどの熱安定性
核酸修飾酵素は、温度サイクリングに依存する方法および等温で増幅する方法の
両方法で使用される。鎖置換増幅(SDA)のような等温の方法は、Frais
erらにより米国特許No.5,648,211に;Cleuziatらにより
米国特許No.5,824,517に;およびWalkerらによりProc.
Natl.Acad.Sci.U.S.A.89;392〜396(1992)
に開示されている。他の等温標的増幅法は、転写に基く増幅方法であり、その方
法において、RNAポリメラーゼプロモーター配列は、増幅の早い段階でプライ
マー伸長産物に取り込まれ(WO 89/01050)、さらに標的配列または
標的相補性配列は転写工程およびDNA/RNAハイブリッド中間産物中のRN
A鎖の消化によって増幅される(例えば、米国特許番号5,169,766およ
び同4,786,600参照)。これらの方法は、転写媒介増幅(TMA)、自
己維持配列複製(3SR)、核酸配列に基く増幅(NASBA)などを包含する
(例えば、Guatelliら Proc.Natl.Acad.Sci.U.
S.A.87:1874〜1878(1990);米国特許番号5,766,8
49(TMA);および同5,654,142(NASBA)参照)。他の増幅
法は、テンプレートスイッチオリゴヌクレオチド(template swit
ching oligonucleotide)(TSO)およびブロッキング
オリゴヌクレオチドを用いる。例えば、キメラDNAを利用するテンプレートス
イッチ増幅は、米国特許番号5、679、512およびPatelらによりPr
oc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.93:2969〜2974(
1996)に開示され、そしてブロッキングオリゴヌクレオチドはLaneyら
により米国特許No.5,679,512に開示されている。
【0010】 等温標的増幅法は、サーモサイクラーを必要とせず、従って、一般的な計測プ
ラットフォームに適応し易い。しかし前述した等温標的増幅法はいくつかの弱点
を有している。SDA法による増幅は、規定された制限酵素に対する部位の存在
が必要であり、その適応性が制限されている。一方、NASBAおよびTMAの
ような転写に基く増幅法は、ポリメラーゼプロモーター配列のプライマーによる
増幅産物への組込み(不特定の増幅という結果になる傾向のある工程)の必要に
限定される。さらに、これらの転写に基く増幅法によるDNA標的増幅機構は十
分に確立されていない。
【0011】 現在の増幅法の他の欠点は、前の増幅反応の増幅産物による混入の可能性のあ
る試験サンプルであり、サンプル中で非標的特異的増幅を生じる。本欠点は周知
の問題であり、これは標的増幅技術力および増幅基質である増幅産物の形成の結
果である。増幅反応の最後、または標的増幅の開始前のいずれかでの試験サンプ
ルの汚染除去の種々の方法が、示されてきた。加えて、物理的方法による試験溶
液の封じ込めの方法も示された。これらの溶液はすべて、一般的な実験設定にお
いては、核酸試験の複雑さに加えて、取り扱いにくい。
【0012】 さらに、温度サイクリング工程を使用する増幅方法は、それぞれのサイクルで
温度サイクルブロックが「目的」温度に達するまでに長いラグタイムを要すると
いうさらなる不利益を有する。したがって、温度サイクリング工程を使用して実
施した増幅反応は、完了に達するまでにかなり長時間を要する。
【0013】 したがって、これらの弱点を克服する改良された核酸増幅法の必要性がある。
本明細書中に記載された本発明は、この必要性を充足し、付加的な利点を提供す
る。
【0014】 特許出願および刊行物を含む、本明細書中で引用した参考文献はすべて、その
全体が参考として援用される。
【0015】 (発明の開示) 本発明はポリヌクレオチド増幅のための方法および組成物、ならびに増幅法の
適用を提供する。
【0016】 従って、一局面において本発明は、標的ポリヌクレオチド配列と相補的なポリ
ヌクレオチド配列の増幅法を提供する。本法は、以下の工程を包含する:(a)
標的配列を含む一本鎖DNAテンプレートを複合プライマーとハイブリダイズす
る工程であって、上記複合プライマーがRNA部分および3’DNA部分を含む
工程;(b)テンプレートへの複合プライマーのハイブリダイゼーションに対し
て5’側にあるテンプレートの領域に、終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌ
クレオチドを、必要に応じてハイブリダイズさせる工程;(c)DNAポリメラ
ーゼを用いて複合プライマーを伸長させる工程;(d)RNA/DNAハイブリ
ッドからRNAを切断する酵素を用いて、アニールした複合プライマーのRNA
部分を切断して、別の複合プライマーが、テンプレートにハイブリダイズし得か
つ鎖置換によりプライマー伸長を反復し得るようにする工程であって、それによ
って、標的配列の相補的配列の複数コピーが生成される工程。
【0017】 他の局面において、本発明は標的ポリヌクレオチド配列増幅法を提供する。本
法は、以下の工程を包含する:(a)標的配列を含む一本鎖DNAテンプレート
を複合プライマーとハイブリダイズさせる工程であって、上記複合プライマーが
RNA部分および3’DNA部分を含む工程;(b)テンプレートへの複合プラ
イマーのハイブリダイゼーションに対して5’側にあるテンプレートの領域に、
終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドをハイブリダイズさせる工程
;(c)DNAポリメラーゼを用いて複合プライマーを伸長させる工程;(d)
RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、アニールした
複合プライマーのRNA部分を切断して、別の複合プライマーが、テンプレート
とハイブリダイズし得かつ鎖置換によりプライマー伸長を反復して置換されたプ
ライマー伸長産物を生成し得るようにする工程;(e)プロモーターと置換され
たプライマー伸長産物にハイブリダイズする領域とを含むポリヌクレオチドを、
RNAポリメラーゼにより転写を生じるのを可能にする条件下でハイブリダイズ
させ、置換されたプライマー伸長産物と相補的な配列を含むRNA転写物が生成
されるようにする工程であって、それによって、標的配列の複数コピーが生産さ
れる工程。
【0018】 本発明の方法で使用された複合プライマーの種々の実施形態を本明細書中に示
す。例えば、いくつかの実施形態において、複合プライマーのRNA部分は、3
’DNA部分に対し、5’側に存在する。なお、別の実施形態において、5’R
NA部分は、3’DNA部分に隣接している。本明細書中に示した方法に対し、
1以上の複合プライマーを使用し得る。
【0019】 終結配列を含むポリヌクレオチドの種々の模範的な実施形態についても本明細
書中に示す。いくつかの実施形態において、終結配列を含むポリヌクレオチドは
、テンプレートスイッチオリゴヌクレオチド(templete switch
oligonugleotide)(TSO)であり、テンプレートへの結合
を強める1以上の改変を含み得る(しかし、必要ではない)。従って、いくつか
の実施形態において、TSOは、テンプレートにハイブリダイズする領域に改変
を含み、その中で、所定のセットの条件下、このTSOは、改変を含まないTS
Oと比較して、より緊密にその領域に結合する。適切な改変の例を本明細書中で
提供する。いくつかの実施形態において、終結配列を含むポリヌクレオチドはブ
ロッキング配列であり、その配列(TSOなど)は、テンプレートへの結合を強
めるための改変を1以上含み得る。従って、いくつかの実施例において、ブロッ
カー配列はテンプレートにハイブリダイズする領域に改変を含み、その中で、所
定のセットの条件下、このブロッカーは、改変を含まないブロッカーと比較して
、その領域により緊密に結合する。適切な改変の例を本明細書中で提供する。
【0020】 この方法および組成物において使用し得る酵素を本明細書中に示す。例えば、
RNAを切断する酵素は、RNアーゼHであり得る。
【0021】 いくつかの局面において、TSOはプロモータ機能を提供し、置換されたプラ
イマー伸長産物とハイブリダイズする領域(そのプロモーターと隣接してもよい
し、しなくてもよい)も含む。他の実施形態として、プロモーターを含むポリヌ
クレオチドは、3’末端に、置換されたプライマー伸長産物とハイブリダイズす
る領域を含んでおり、そのため、置換伸長産物のDNAポリメラーゼ伸長は二重
鎖プロモーターを生成し、その二重鎖プロモーターから転写が生じる。いくつか
の実施形態において、プロモーターを含むポリヌクレオチドは、PTOである。
【0022】 本法は任意のDNA標的の増幅に適用できる(例えば、ゲノムDNAおよびc
DNAを含む)。1以上の工程を組み合わせ得、および/または連続的に(所望
の産物が形成し得る限り、頻繁にいかなる順番でも)実行し得る。
【0023】 本発明は、本発明の増幅方法の産物を用いる(一般的には分析する)方法(例
えば、配列決定および配列変化の検出)も提供する。
【0024】 従って、一局面において、本発明は、標的ヌクレオチド配列の配列決定の方法
を提供する。その方法は以下の工程を包含する:(a)標的配列を含む一本鎖D
NAテンプレートを複合プライマーとハイブリダイズさせる工程であって、上記
複合プライマーがRNA部分および3’DNA部分を含む工程;(b)複合プラ
イマーとテンプレートとのハイブリダイゼーションに対して5’側にあるテンプ
レートの領域に、終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを、必要に
応じてハイブリダイズさせる工程;(c)DNAポリメラーゼ、ならびにdNT
SとdNTPアナログ(それは、標識または非標識であり得る)との混合物を用
い、複合プライマーを伸長させ、その結果、プライマー伸長が、dNTPアナロ
グ(標識または非標識であり得る)の取り込みの際に終結するようにする、工程
;(d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、アニ
ールした複合プライマーのRNA部分を切断して、別の複合プライマーが、テン
プレートとハイブリダイズし得、かつ鎖置換によりプライマー伸長を反復し得る
ようにする工程であって、それにより、標的配列の相補配列の(種々の長さの)
複数コピーが生成される工程;(e)工程(a)〜(d)の産物を分析し、配列
を決定する工程。
【0025】 別の局面において、本発明は標的ヌクレオチド配列の配列決定方法を提供する
。その方法は、以下の工程を包含する。(a)複合プライマーに対し、標的配列
を含む一本鎖DNAテンプレートをハイブリダイズさせる工程であって、上記複
合プライマーはRNA部分および3’DNA部分を含む工程;(b)複合プライ
マーとテンプレートとのハイブリダイゼーションに対して5’側にあるテンプレ
ートの領域に、終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドとテンプレー
トをハイブリダイズさせる工程;(c)DNAポリメラーゼを用いて複合プライ
マーを伸長させる工程;(d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断す
る酵素を用いて、アニールした複合プライマーのRNA部分を切断して、別の複
合プライマーが、テンプレートとハイブリダイズし得かつ鎖置換によりプライマ
ー伸長を反復して、置換されたプライマー伸長産物を生成し得るようにする工程
;(e)5’末端のプロプロモーターと、置換されたプライマー伸長産物とハイ
ブリダイズする領域とを含むポリヌクレオチドを、rNTPとrNTPアナログ
(それは、標識または非標識であり得る)との混合物を使用して、RNAポリメ
ラーゼにより伸長産物から転写が生じる条件下で、ハイブリダイズさせ、置換さ
れたプライマー伸長産物と相補的な配列を含むRNA転写物が生成されるように
し、そしてその転写が、rNTPアナログ(標識または非標識であり得る)組込
みの際に終結するようにする工程であって、それにより標的配列の(種々の長さ
の)複数コピーが生成される工程;(f)工程(a)〜(e)の産物を分析し、
配列を決定する工程。
【0026】 いくつかの局面において、本発明は、標的配列の特徴付け、または分析の方法
を提供する。いくつかの局面は複合プライマーのRNA部分に基いており、従っ
てこの結果は、複合プライマーのRNA部分とハイブリダイズする標的の一致す
る領域(相補的または十分に相補的である場合)に関する情報を反映する。参照
標的配列に対する同様の増幅反応を実行することからの産物の量と比較した産物
の量は、配列の存在または非存在を示す。そのことは、野生型、変異、または対
立遺伝子改変体の存在または非存在もまた示し得る。種々の配列検出実施形態を
本明細書中に示す。従って、例えば、本発明は、標的ポリヌクレオチド配列の領
域における変異を検出する方法(本明細書中で示した増幅法の実行を包含する)
を提供する。その中で、標的ポリヌクレオチド配列の領域は、複合プライマーの
RNA部分と対応し、標的ポリヌクレオチドにおける変異は、変異を含まない複
合プライマーのRNA部分に対応する領域を含む参照テンプレートから生成され
た増幅産物の量と比較して、検出可能に少ない増幅産物を生じる。これらの実施
形態において、変異を含まない(複合プライマーのRNA部分と比較して)複合
プライマーのRNA部分と対応する領域を含む参照テンプレートからの産物と比
較して、鎖置換による増幅は減少する。
【0027】 従って、本発明は、標的ポリヌクレオチドにおいて、目的の配列の特徴付けの
方法を提供する。上記方法は本発明の増幅法の実行を包含する。その中で、複合
プライマーのRNA部分の配列は既知であり、(a)参照テンプレート(複合プ
ライマーのRNA部分と相補的な領域を含む)からの増幅産物の量と比較して、
テンプレートからの検出可能に少ない増幅産物の生成は、標的ポリヌクレオチド
が複合プライマーのRNA部分と相補的な配列を含んでいないこと、および複合
プライマーのRNA部分と相補的な配列に対する配列改変体であることを示すか
;または(b)参照テンプレート(複合プライマーのRNA部分と相補的な領域
を含まない)からの増幅産物の量と比較してテンプレートからの検出可能に多い
増幅産物の生成は、標的ポリヌクレオチドが複合プライマーのRNA部分と相補
的な配列を含んでいること、および複合プライマーのRNA部分と相補的な配列
に対する配列改変体でないことを示す。1つの実施形態において、複合プライマ
ーのRNA部分の配列は野生型配列を含み、野生型配列の存在または非存在の決
定において、目的の配列が特徴付けられる。別の実施形態において、複合プライ
マーのRNA部分の配列は変異配列を含み、変異配列の存在または非存在の決定
において、目的の配列が特徴付けられる。なお、別の実施形態において、複合プ
ライマーのRNA部分の配列は対立遺伝子配列を含み、対立遺伝子配列の存在ま
たは非存在の決定において、目的の配列が特徴付けられる。
【0028】 他の局面において、本発明は、標的ポリヌクレオチド中の変異を検出する方法
(または、いくつかの局面において、配列を特徴付ける方法)を提供し、本法は
、以下の工程を包含する:(a)本明細書中で示した増幅方法を実施する工程;
および(b)一本鎖高次構造について本法の増幅産物を分析する工程。ここで、
参照一本鎖ポリヌクレオチドと比較して、高次構造の差異は、標的ポリヌクレオ
チド中の変異を示す。他の実施形態において、本発明は、標的ポリヌクレオチド
中の変異を検出する方法(または、いくつかの局面において、配列を特徴付ける
方法)を提供し、一本鎖高次構造について、本明細書中で示したいずれかの方法
の、増幅産物を分析する工程を包含する。ここで、参照一本鎖ポリヌクレオチド
と比較して、高次構造における差異は、標的ポリヌクレオチドにおける変異を示
す(または、いくつかの局面において、標的配列を特徴付ける)。
【0029】 他の局面において、本発明は、マイクロアレイ(microarray)を生
成する方法を提供し、その方法は、以下の工程を包含する。(a)本明細書中に
示した増幅方法を実施する工程;および(b)増幅産物を固体基材に付着させ、
増幅産物のマイクロアレイを作製する工程。他の実施形態において、本明細書中
で示したいずれかの方法により、増幅産物を固体基板に付着させることで、増幅
産物のマイクロアレイを作製することにより、マイクロアレイが生成される。
【0030】 本明細書中に示したように、これらの適用はすべて、いずれかの増幅法(種々
の成分、および任意の成分の種々の実施形態を含む)を使用し得る。例えば、使
用された複合プライマーは、5’RNA部分を有し得、それは3’DNA部分と
隣接し得る。
【0031】 本発明は、本明細書中で示された増幅法において使用された、組成物、キット
、複合体、反応混合物、および種々の成分(および成分の種々の組み合わせ)を
含むシステムも提供する。1つの局面において、例えば、本発明は、複合プライ
マーを含む組成を提供する。上記複合プライマーは、3’DNA部分および5’
RNA部分を含む。いくつかの実施形態において、5’RNA部分は3’DNA
部分と隣接する。なお他の実施形態において、5’RNA部分は、約5〜約20
ヌクレオチドであり、3’DNA部分は、約5〜約15ヌクレオチドである。別
の局面において、本発明は、TSOを含む組成物を提供する。ここで、TSOは
、テンプレートとハイブリダイズする領域において改変を含む。ここで、所定の
セットの条件下で、TSOは、改変を含まないTSOと比較して、より緊密にそ
の領域と結合する。いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、本明細書
中に示したいずれかの複合プライマーおよびTSOを含む。なお他の実施形態に
おいて、本発明は、本明細書中に示したいずれかの複合プライマー、および本明
細書中に示したいずれかのブロッキング配列(テンプレートへの結合を強める改
変を含むブロッキング配列を含む)を含む組成物を提供する。他の実施形態にお
いて、本発明は、本明細書中に示したいずれかの複合プライマーおよびPTOを
含む組成物を提供する。
【0032】 別の局面において、本発明は、本明細書中に示したいずれかの複合体(それは
、一般的に最終増幅産物に対して中間産物と考えられる)を含む組成物を提供す
る(それらの種々の複合体の概略的な図も参照)。例えば、本発明は(a)テン
プレート鎖と(b)複合プライマーとの複合体を含む組成物を提供する。上記複
合プライマーは、3’DNA部分およびRNA部分を含む。RNA部分は5’側
に存在し得、DNA部分に隣接し得る。いくつかの実施形態において、複合体は
さらに終結配列(例えば、それは、TSOまたはブロッキング配列であり得る)
を含むポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、複合体はさらに
PTOを含む。
【0033】 別の局面において、本発明は本明細書中に示された構成成分の種々の組み合わ
せを含む反応混合物(または、反応混合物を含む組成物)を提供する。例えば、
本発明は、(a)ポリヌクレオチドテンプレート;(b)3’DNA部分および
RNA部分を含む複合プライマー;および(c)DNAポリメラーゼ、を含む反
応混合物を提供する。本明細書中で示したように、複合プライマーのいずれか(
または複数の複合プライマー)が反応混合物中に存在し得、それは、3’DNA
部分と隣接する5’RNA部分を含む複合プライマーを含み得る。反応混合物は
、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素(RNアーゼHのよう
な)もさらに含み得る。本発明の反応混合物は、本明細書中で示した終結配列を
含むいずれかのポリヌクレオチド、およびプロモーターと置換されたプライマー
伸長産物とハイブリダイズする領域を含むポリヌクレオチド、およびRNAポリ
メラーゼも含み得る。本発明の反応混合物は、PTOも含み得る。
【0034】 別の局面において、本発明は、本明細書中に示した方法を行うためのキットを
提供する。これらキット(適切な包装形態で、一般的に(しかし、必ずしも必要
ではない)適切な説明書を含む)は、増幅方法において使用した1以上の成分を
含む。例えば、本発明は、複合プライマーを含むキットを提供し、その複合プラ
イマーは3’DNA部分およびRNA部分(それは、5’であっても、さらに3
’DNA部分に隣接してもよい)を含む。キット中の複合プライマーは、本明細
書中で示したいずれかであり得る。本キットは、さらに以下のいずれかのような
成分を含み得る:(a)終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド;(
b)プロモーターを含むポリヌクレオチド;(c)RNA/DNAハイブリッド
からRNAを切断する酵素(例えば、RNアーゼH)のような、本明細書中に示
したいずれかの酵素;および(d)プロモーター、および置換されたプライマー
伸長産物とハイブリダイズする領域を含むポリヌクレオチド。
【0035】 別の局面において、本発明は、本明細書中に示した増幅法を行うためのシステ
ムを提供する。例えば、本発明は、標的ポリヌクレオチド配列、またはその相補
配列を増幅するためのシステムを提供し、以下を含む。(a)3’DNA部分お
よびRNA部分を含む複合プライマー;(b)DNAポリメラーゼ;および(c
)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素(RNアーゼHのよう
な)。複合プライマーは、本明細書中で示したいずれか(1以上)であり得、3
’DNA部分と隣接する5’RNA部分を含む複合プライマーを含む。
【0036】 (発明を実施するための形態) 本発明は、ポリヌクレオチド配列を増幅するための方法、組成物およびキット
を提供する。本法は、一般に、RNA/DNA複合プライマー、必要に応じて終
結配列、および転写が使用される実施形態では、プロモーターオリゴヌクレオチ
ド配列を使用する工程を包含する。
【0037】 全体的な要約として、増幅法の操作は、以下のようである:複合RNA/DN
Aプライマーは、標的配列の複製のための基礎を形成する。いくつかの実施形態
において、終結配列は、標的に沿ったさらなる複製を切換え、またはブロックの
いずれかにより、複製に対する終点のための基礎を提供する。以下に示すように
、いくつかの実施形態において、終結配列を含むポリヌクレオチドは、テンプレ
ートスイッチオリゴヌクレオチド(TSO)であり、このテンプレートスイッチ
オリゴヌクレオチドは、テンプレート鎖とハイブリダイズするには相補性が十分
でない配列(ハイブリダイズするのに十分な相補性のある配列に加えて)を含む
;他の実施形態では、終結配列は、テンプレート鎖にハイブリダイズするために
十分な相補性のある配列を、主に含む。DNAポリメラーゼはプライマーからの
標的配列のコピーをもたらす。RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断す
る酵素(RNアーゼHのような)は、ハイブリッドからRNA配列を切断(除去
)する。テンプレート鎖上に残っている配列は、別の複合プライマーによる結合
に利用可能である。別の鎖は、前に複製された鎖を置換するDNAポリメラーゼ
により生成され、結果として置換伸長産物を生じる。必要に応じて、プロプロモ
ーター(propromoter)、および置換されたプライマー伸長産物(例
えば、それはテンプレート置換オリゴヌクレオチド、またはプロプロモーターテ
ンプレートオリゴヌクレオチドであり得る)とハイブリダイズする領域を含むポ
リヌクレオチドは、置換伸長産物の3’末端にハイブリダイズするために十分な
相補性のある配列を含み、置換されたプライマー伸長産物と結合する。プロモー
ターは転写(DNA依存RNAポリメラーゼを介して)を駆動し、センスRNA
産物を生成する。
【0038】 従って、本発明は、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド配列コピーを生成
する方法(一般に、標的ポリヌクレオチド配列を増幅する方法)を提供し、その
方法は、以下を組み合わせる工程と反応させる工程を包含する:(a)標的配列
を含む一本鎖標的ポリヌクレオチド;(b)RNA部分および3’DNA部分を
含む複合プライマー;(c)DNAポリメラーゼ;(d)デオキシリボヌクレオ
シド三リン酸または適切なアナログ;(e)RNアーゼHのようなRNA/DN
A二重鎖からRNAを切断する酵素;および(f)一般的ではあるが、必要に応
じて、テンプレートポリヌクレオチドとハイブリダイズする部分(または領域)
を含む終結配列(本明細書中で示す、任意の終結配列のような)を含むポリヌク
レオチド。転写に基く増幅(以下参照)も使用される場合には、終結配列が使用
される。その組み合わせは、以下の適切な条件下に供される:(a)複合プライ
マー(および、必要に応じて、終結配列を含むポリヌクレオチド)とテンプレー
トがハイブリダイズする条件;(b)複合プライマーからプライマー伸長が生じ
、二重鎖を形成する条件;(c)RNアーゼHがRNA/DNA二重鎖から複合
プライマーのRNAを切断する条件;(d)別の複合プライマーが、テンプレー
トにハイブリダイズし、別のプライマー伸長(DNAポリメラーゼにより媒介さ
れる)の繰り返しが生じ、テンプレートから、既にコピーされた鎖が、置換する
条件。
【0039】 必要に応じて、増幅反応(上記、それらの組成物と同時に、または別に加える
、いずれかにおいて)に、以下も含まれる:(e)プロプロモーター配列(本明
細書中に示したように、多くの形状のいずれかで存在し得る)、および置換され
たプライマー伸長産物とハイブリダイズする領域を含むポリヌクレオチド;(f
)リボヌクレオシド三リン酸、または適切なアナログ;および(g)RNAポリ
メラーゼ(置換鎖の転写が生じ得るような条件下)。本発明の方法の種々の成分
に関する詳細は、以下に提供される。
【0040】 いくつかの実施形態において、本発明は、核酸(DNAまたはRNA)配列決
定の方法を提供する。配列決定方法に関して、標識、または非標識であり得る適
切なdNTP(または、転写に基く増幅に依存する実施形態が使用される場合は
、適切なrNTP)が使用される。従って、本発明は、上記の方法を含む標的ヌ
クレオチド配列の配列決定の方法を提供し、ここでプライマー伸長ターミネータ
ーであるdNTPおよびdNTPアナログ(標識または非標識であり得る)、お
よび/またはプライマー伸長ターミネーターであるrNTPおよびrNTPアナ
ログ(標識または非標識であり得る)が使用され、以下に示すように、増幅産物
は配列情報について、分析される。
【0041】 他の実施形態において、本発明は、核酸配列の変異を検出する方法、および/
または標的配列を特徴付ける方法を提供する。1つの実施形態において、標的ポ
リヌクレオチドにおける変異の存在または非存在は、複合プライマーを用いる標
的ポリヌクレオチドを増幅する能力に基いて検出される。その複合プライマーの
RNA部分は、本発明の方法を使用する変異配列を含む、または欠如するのいず
れかである。別の実施形態において、増幅産物は特異的プローブとのハイブリダ
イゼーションによる変異の検出のために使用される。なお別の実施形態において
、増幅産物は、標的ポリヌクレオチドにおける一本鎖高次構造多型を検出、およ
び/または同定するために使用される。
【0042】 なお他の実施形態において、本発明は、本発明の、線形核酸増幅法または増強
型線形核酸増幅法の増幅産物を用いて、核酸(DNAまたはRNA)のマイクロ
アレイを生成するための方法を提供する。
【0043】 本明細書中で示した増幅産物を使用する他の方法は、以下に提供される。
【0044】 (本発明の増幅方法の利点) 本発明の増幅方法は、他の核酸増幅方法を超えるいくつかの顕著な利点を提供
する。プライムされたテンプレート、プライマー伸長および以前に作製された伸
長産物の置換の形成は、リボヌクレアーゼ活性による、ハイブリダイズしたプラ
イマーのRNA部分の切断に依存する。従って、プライマー伸長産物は、プライ
マーのもっとも5’側の部分を欠いている。その結果として、伸長産物とテンプ
レートスイッチオリゴヌクレオチドまたはプロモーターテンプレートオリゴヌク
レオチドとの複合体から作製されたRNA転写産物は、プライマーのこの部分に
相補的な配列をその3’末端に含まない。従って、増幅産物は、生産的な増幅に
ついてそのプライマーにハイブリダイズし得ず、本発明の増幅方法を、先の増幅
反応によって作製された産物の夾雑に起因する非特異的増幅に抵抗性にする。こ
の特徴は、他の既知の標的増幅方法(例えば、PCR、NASBAなど)から本
発明の方法を明確に区別し、そして本発明の方法を、臨床の研究室での高スルー
プット試験部位などにおいて共通に使用されるオープンチューブプラットフォー
ム(open tube platform)に適切なものとする。
【0045】 標的核酸配列の増幅のさらなる進行について、リボヌクレアーゼ(RNase
Hなど)によってハイブリダイズされかつ伸長された形態の複合プライマーの
RNA部分の切断に独特な要求は、DNA標的の排他的増幅を生じる。従って、
過剰なmRNAの存在下でゲノムDNA標的の増幅について、本発明の方法を使
用し得る。この特徴は、遺伝子用量の正確な定量について有用である。試験標的
核酸配列がRNAの場合、この標的は、本発明の方法を使用して増幅され得るc
DNAを産生するためにまず転写される。
【0046】 本発明の方法はまた、テンプレートに関して高精度での標的核酸の増幅を提供
する。各増幅産物は、(線形増幅方法での)インプットのテンプレートDNA、
または(増強型線形増幅方法での)インプットのテンプレートDNAおよびイン
プットのテンプレートDNAのプライマー伸長産物における、標的配列の直接の
コピーである。
【0047】 本発明の方法は、増幅が等温で実施され得る点で熱サイクリング(therm
ocycling)を必要としない。この特徴は、多くの利点(核酸の高スルー
プット増幅および/または分析についての自動化および適応を容易にすることを
含む)を提供する。例えば、本発明の増幅法に基づく配列決定法は、反応を等温
で実施するこの能力によって単純化される。報告された他の方法は、標的配列か
らプライマー伸長産物を分離するための熱サイクリング(thermal cy
cling)を必要とする。この等温反応は、熱サイクリングによって提供され
る反応より速く、そして小型化されたデバイスにおいて標的核酸の配列決定を実
施するために適切である。
【0048】 本発明の方法の別の利点は、単一のプライマーのみしか必要とされないことで
ある。単一のプライマーは、テンプレート核酸の増幅を生じる、一方向性プライ
マー伸長を提供するために使用される。これは、プライマー対を使用しなければ
ならない際に付随する多くの不利益(例えば、2セットのプライマーの設計およ
び作成の費用、テンプレート核酸内のさらなる配列領域を予め知っておく必要性
、および増幅された産物が非特異的プライミングによって生じる増加した可能性
)を除外する。
【0049】 本発明の線形等温増幅法はまた、核酸標的の検出、規定された核酸配列の定量
、および規定された核酸配列に対するプローブの作製に使用するに適切である。
本発明の方法は、核酸配列の定性的検出、標的核酸配列の量の定量的決定、遺伝
子型決定に必要な場合の規定された配列改変の存在の検出、および配列決定に有
用である。本発明の方法に従った増幅産物は、一本鎖であり、そして種々の既知
の核酸検出法によって容易に検出可能である。
【0050】 本発明の方法はさらに、核酸配列の多重分析に有用である。すなわち、種々の
標的配列は、単一の反応混合物において同時に増幅され得る。種々の標的配列は
、単一のゲノムDNAの一部であり得るか、または単一の試験サンプルに存在し
得る種々の核酸標的の特定の配列を示し得る。例えば、本発明の方法は、単一の
生物学的サンプルにおける種々の病原体の存在を検出するに有用である。同様に
、単一のDNAサンプルにおける種々の多型部位の決定は、単一の反応において
同時に決定され得る。
【0051】 本明細書中に記載される実施形態全てに関して、一般に構成要素または局面を
「含む」ように、本発明はまたこれらの構成要素または局面「から実質的になる
」実施形態を含むことが理解される。本発明はまた、これらの構成要素または局
面「からなる」実施形態を含む。このことは、本明細書中に記載される全ての実
施形態に適用される。
【0052】 (一般的技術) 本発明の実施は、他のように示されない限り、当業者の範囲内である分子生物
学(組換え技術を含む)、微生物学、細胞生物学、生化学および免疫学の従来の
技術を利用する。このような技術は、文献に完全に説明される。例えば、「Mo
lecular Cloning:A Laboratory Manual」
第2版(Sambrookら、1989);「Oligonucleotide
Systhesis」(M.J.Gait編、1984);「Animal
Cell Culture」(R.I.Freshney編、1987);「M
ethods in Enzymology」(Academic Press
,Inc.);「Current Protocols in Molecul
ar Biology」(F.M.Ausubelら編、1987、および定期
的更新版);「PCR:The Polymerase Chain Reac
tion」(Mullisら編、1994)のような文献である。
【0053】 本発明において利用されるプライマー、オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレ
オチドは、当該分野において標準の技術を使用して作製され得る。
【0054】 (定義) 本明細書で使用される場合、「標的配列」は、増幅が所望される、目的のポリ
ヌクレオチド配列である。標的配列は、その実際の配列に関して既知であっても
既知でなくてもよい。一般に、本明細書中で使用される場合、「テンプレート」
は、標的ヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドである。いくつかの場合、用
語「標的配列」、「テンプレートDNA」、「テンプレートポリヌクレオチド」
「標的核酸」、「標的ポリヌクレオチド」およびこれらの変異体は、相互交換可
能に使用される。
【0055】 本明細書中で使用される場合、「増幅」は、一般に所望の配列の複数のコピー
を産生するプロセスをいう。「複数のコピー」は、少なくとも2コピーを意味す
る。「コピー」は、テンプレート配列に対する完全な配列相補性、または同一性
を必ずしも意味しない。例えば、コピーは、デオキシイノシンのようなヌクレオ
チドアナログ、意図的な配列変化(例えば、テンプレートにハイブリダイズし得
るが相補的でない配列を含むプライマーを介して導入される配列変化)、および
/または増幅の間に生じる配列エラーを含み得る。
【0056】 本明細書中で相互交換可能に使用される場合、「ポリヌクレオチド」または「
核酸」は、任意の長さのヌクレオチドのポリマーをいい、そしてDNAおよびR
NAを含む。ヌクレオチドは、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、
改変されたヌクレオチドもしくは塩基、および/またはこれらのアナログ、ある
いはDNAポリメラーゼまたはRNAポリメラーゼによりポリマーに取り込まれ
得る任意の基質であり得る。ポリヌクレオチドは、改変されたヌクレオチド(例
えば、メチル化ヌクレオチドおよびそのアナログ)を含み得る。存在する場合、
ヌクレオチド構造についての改変は、ポリマーのアセンブリの前または後に与え
られ得る。ヌクレオチドの配列は、非ヌクレオチド成分によって割り込まれ得る
。ポリヌクレオチドはさらに、ポリマー化の後に(例えば、標識された成分と組
み合わせることによって)改変され得る。改変の他の型としては、以下が挙げら
れる:例えば、「キャップ」、天然の存在するヌクレオチドの1つ以上のアナロ
グによる置換、ヌクレオチド間改変(例えば、非荷電結合を含むもの(例えば、
メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホアミデート(phospho
amidate)、カバメート(cabamate)など)および荷電結合を含
むもの(例えば、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエートなど))、ペンダ
ント部分を含むもの(例えば、タンパク質(例えば、ヌクレアーゼ、毒素、抗体
、シグナルペプチド、ポリ−L−リジンなど))、挿入物(intercala
tor)を有するもの(例えば、アクリジン、ソラレンなど)、キレート剤を含
むもの(例えば、金属、放射性金属、ホウ素、酸化的金属など)、アルキル化剤
を含むもの、改変された結合を有するもの(例えば、αアノマー(anomer
ic)核酸など)、ならびにポリヌクレオチドの未改変形態。さらに、糖に通常
存在する水酸基のいずれかが、例えば、標準の保護基によって保護されたか、も
しくはさらなるヌクレオチドへのさらなる結合を調製するために活性化された、
ホスホネート基、リン酸基によって置換され得るか、または固体支持体に結合さ
れ得る。5’末端および3’末端のOHは、リン酸化され得るか、またはアミン
もしくは1〜20個の炭素原子の有機キャッピング基部分で置換され得る。他の
水酸基もまた、標準的保護基へ誘導体化され得る。ポリヌクレオチドはまた、当
該分野で一般に公知のリボース糖またはデオキシリボース糖の類似形態を含み得
る。この擬似形態は、例えば、2’−O−メチルリボース、2’−O−アリルリ
ボース、2’−フルオロ−リボースまたは2’−アジド−リボース、炭素環式糖
アナログ、α−アノマー化糖、エピマー化糖(例えば、アラビノース、キシロー
スまたはリキソース)、ピラノース糖、フラノース糖、セドヘプツロース、非環
式アナログおよび非塩基性(abasic)ヌクレオシドアナログ(例えば、メ
チルリボシド)を含む。1以上のホスホジエステル結合は、代替の連結基によっ
て置換され得る。これらの代替の連結基としては、以下が含まれるが、これらに
限定されない:ホスフェートがP(O)S(「チオエート」)、P(S)S(「
ジチオエート」)、(O)NR2(「アミデート」)、P(O)R、P(O)O
R’、COまたはCH2(「ホルムアセタール」)によって置換される実施形態
(ここで、各RまたはR’は、独立してHであるか、あるいは置換もしくは非置
換のアルキル(1−20C)(必要に応じてエーテル(−O−)結合を含む)、
アリール、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニルもしくはアラルキル
(araldyl))。ポリヌクレオチドにおける全ての結合が、同一である必
要はない。先述の記載は、本明細書中でいわれるポリヌクレオチド(RNAおよ
びDNAを含む)全てに適用される。
【0057】 本明細書中で使用される場合、「オリゴヌクレオチド」は、一般に短く、一般
に一本鎖で、一般に合成のポリヌクレオチド(一般には約200ヌクレオチド長
未満であるが、その必要はない)をいう。本発明におけるオリゴヌクレオチドは
、複合プライマー、TSO、PTOおよびブロッカー配列を含む。用語「オリゴ
ヌクレオチド」および「ポリヌクレオチド」は、相互に排他的ではない。ポリヌ
クレオチドについての上記の記載は、オリゴヌクレオチドに対して、等しくかつ
完全に適用可能である。
【0058】 「プライマー」は、一般に短い一本鎖のポリヌクレオチドであり、遊離3’−
OH基を一般に含み、標的配列にハイブリダイズすることによって目的のサンプ
ルに潜在的に存在する標的に結合し、その後標的に相補的なポリヌクレオチドの
ポリマー化を促進する。
【0059】 本明細書中で相互交換可能に使用される場合、「終結(terminatio
n)ポリヌクレオチド配列」または「終結配列」は、標的配列を含むテンプレー
トに関して、DNAポリメラーゼによるDNA複製の停止をもたらすポリヌクレ
オチド配列である。終結配列は、一般に、終結点(部位)の5’側の位置でテン
プレートにハイブリダイズする部分(または領域)を含む。ハイブリダイズし得
る部分は、終結配列の全体を含んでも含まなくてもよい。適切な終結ポリヌクレ
オチド配列の例(例えば、ブロッカー配列およびTSO)は、本明細書中に提供
される。
【0060】 本明細書中で相互交換可能に使用される場合、「ブロッカー配列」または「ブ
ロッキング配列」は、終結配列の例であり、そして、終結部位の5’側の位置で
テンプレート核酸に一般に高親和性で結合し、かつ標的配列を含むテンプレート
に関してDNAポリメラーゼによるDNA複製の停止をもたらす、オリゴヌクレ
オチドをいう。この3’末端は、DNAポリメラーゼによる伸長についてブロッ
クされてもされなくてもよい。
【0061】 本明細書中で相互交換可能に使用される場合、「終結部位」または「終結点」
は、ポリマー化(一般に、プライマー伸長)の終結またはテンプレートスイッチ
の前にDNAポリメラーゼによって最後に複製されるテンプレートの部位、点ま
たは領域をいう。例えば、TSOに関して、この部位は、テンプレートポリメラ
ーゼからTSOの非ハイブリダイズ部位へとテンプレートをスイッチする前のプ
ライマー伸長産物の3’末端に相補的である、標的配列中の位置または領域であ
る。
【0062】 本明細書中で使用される場合、「プロトプロモーター(protopromo
tor)配列」および「プロプロモーター配列」は、二本鎖の形態でRNA転写
を媒介し得る一本鎖DNA配列領域をいう。いくつかの状況で、「プロトプロモ
ーター配列」、「プロトプロモーター」、「プロプロモーター配列」、「プロプ
ロモーター」、「プロモーター配列」および「プロモーター」は、相互交換可能
に使用される。
【0063】 本明細書中で使用される場合、「テンプレートスイッチオリゴヌクレオチド(
TSO)」は、プライマー伸長の終結部位の5’側の位置でテンプレートにハイ
ブリダイズし得、かつDNAポリメラーゼによるプライマー伸長のプロセスにお
いてテンプレートスイッチをもたらし得る、部分(または領域)を含むオリゴヌ
クレオチドをいう。TSOは、一般に当該分野において公知である。「テンプレ
ートスイッチ」は、プライマー伸長の一回の過程の間に、一般に標的核酸からT
SOの非ハイブリダイズ部分へと、テンプレート核酸において変化することをい
う。
【0064】 本明細書中で使用される場合、「プロプロモーターテンプレートオリゴヌクレ
オチド(PTO)」は、プロプロモーター配列と、プライマー伸長産物の3’領
域にハイブリダイズし得る部分(一般に3’部分)とを含む、オリゴヌクレオチ
ドをいう。このプロプロモーター配列とハイブリダイズし得る部分とは、オリゴ
ヌクレオチドの同一のヌクレオチドであっても、別個のヌクレオチドであっても
、または重複するヌクレオチドであってもよい。
【0065】 第2配列に「対応する」第1配列(例えば、複合プライマーのRNA部分)は
、第1配列が第2配列に関して顕著な配列同一性を有することを意味する。この
用語は、一般に標的の変異を検出する状況でかまたは配列を特徴付ける状況で使
用される。
【0066】 「阻害」するは、参照と比較する場合に活性、機能、および/または量を減少
するかまたは低減することである。
【0067】 「複合体」は、成分のアセンブリである。複合体は、安定であってもなくても
よく、そして直接的にかまたは間接的に検出され得る。例えば、本明細書中に記
載されるように、特定の反応成分、および反応産物の型を考慮すると、複合体の
存在が、推測され得る。本発明の目的について、複合体は、一般に、増幅最終産
物に関する中間体である。
【0068】 本明細書中で相互交換可能に使用される場合、ポリヌクレオチドまたはオリゴ
ヌクレオチドの「部分」または「領域」は、2以上の塩基の連続する配列である
。他の実施形態において、領域または部分は、少なくとも約3、5、10、15
、20、25のいずれかの個数連続するヌクレオチドである。
【0069】 他の配列に「隣接する」領域、部分、または配列は、その領域、部分、または
配列に直接接する。例えば、複合プライマーの5’DNA部分に隣接するRNA
部分は、その領域に直接接する。この例の実例について、図1A−Cを参照のこ
と。
【0070】 「反応混合物」は、適切な条件下で反応して複合体(中間体であり得る)およ
び/または産物を形成する成分の集合である。
【0071】 他のように示されない場合、「a」、「an」および「the」などは複数の
形態を含む。
【0072】 「含む(comprising)」は、含む(including)を意味す
る。
【0073】 事象が生じるのを「可能にする」条件、または事象が生じる(例えば、ハイブ
リダイゼーション、鎖伸長など)に「適切な」条件、あるいは、「適切な」条件
は、このような事象が生じることを妨げない条件である。従って、これらの条件
は、これらの事象を可能にし、増強し、容易にし、および/または招く。当該分
野において公知でありそして本明細書に記載される、このような条件は、例えば
、ヌクレオチド配列の性質、温度、および緩衝液の条件に依存する。これらの条
件はまた、どの事象(例えば、ハイブリダイゼーション、切断、鎖伸長または転
写)が所望されるかに依存する。
【0074】 本明細書中で使用される場合、配列「変異」は、参照配列と比較した、目的の
配列における任意の配列変化をいう。参照配列は、野生型配列であり得るかまた
は目的の配列と比較されることが望まれる配列であり得る。配列変異は、置換、
欠失または挿入などの機構に起因する、配列における単一のヌクレオチド変化、
または1より多いヌクレオチドの変化を含む。単一ヌクレオチド多型(SNP)
もまた、本明細書中で使用される場合、配列変異である。
【0075】 本明細書中で使用される場合、「一本鎖高次構造多型」および「SSCP]は
、その特定の核酸配列によって影響されるように、一本鎖核酸の特定の高次構造
を一般にいう。一本鎖ポリヌクレオチドの配列の変化(例えば、単一のヌクレオ
チド置換、欠失または挿入)は、その一本鎖ポリヌクレオチドの高次構造の変化
、または多型を生じる。ポリヌクレオチドの高次構造は、一般に、当該分野にお
いて公知の方法(ゲル電気泳動、キャピラリー電気泳動)によって測定される、
電気泳動的移動、および/またはエンドヌクレアーゼ消化に対する感受性)を使
用して検出可能であり、同定可能であり、および/または区別可能である。
【0076】 本明細書中で相互交換可能に使用される場合、「マイクロアレイ」および「ア
レイ」は、集中化された位置におけるヌクレオチド配列の収集物の配置をいう。
アレイは、ガラススライドのような固体基材上、またはニトロセルロース膜のよ
うな半固体基材上であり得る。ヌクレオチド配列は、DNA、RNA、またはそ
の任意の順列(permutation)であり得る。
【0077】 用語「3’」は、一般に、同一のポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド
における別の領域または部分から3’(下流)側の、ポリヌクレオチドまたはオ
リゴヌクレオチドにおける領域または部分をいう。
【0078】 用語「5’」は、一般に、同一のポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド
における別の領域または部分から5’(上流)側の、ポリヌクレオチドまたはオ
リゴヌクレオチドにおける領域または部分をいう。
【0079】 用語「3’−DNA部分」、「3’−DNA領域」、「3’−RNA部分」お
よび「3’−RNA領域」は、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの3
’末端方向に位置するポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの部分または
領域をいい、そしてその同一のポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの最
も3’側のヌクレオチドに付着する、最も3’側のヌクレオチドまたは部分を含
んでも含まなくてもよい。最も3’側のヌクレオチドは、好ましくは約1〜約2
0ヌクレオチド、より好ましくは約3〜約18ヌクレオチド、さらにより好まし
くは約5〜約15のヌクレオチドであり得る。
【0080】 用語「5’−DNA部分」、「5’−DNA領域」、「5’−RNA部分」お
よび「5’−RNA領域」は、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの5
’末端方向に位置するポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの部分または
領域をいい、そしてその同一のポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの最
も5’側のヌクレオチドに付着する、最も5’側のヌクレオチドまたは部分を含
んでも含まなくてもよい。最も5’側のヌクレオチドは、好ましくは約1〜約2
0ヌクレオチド、より好ましくは約3〜約18ヌクレオチド、さらにより好まし
くは約5〜約15のヌクレオチドであり得る。
【0081】 「検出」は、直接検出および間接検出を含む、任意の検出手段を含む。例えば
、「検出可能に少ない」産物は、直接または間接に観察され得、そしてこの用語
は、全ての減少(産物がないことを含む)を示す。同様に、「検出可能に多い」
産物は、直接にかまたは間接にかで観察される、全ての増加を意味する。
【0082】 (本発明の方法において使用される成分および反応条件) (テンプレート核酸) 増幅される核酸(NA)標的は、精製された形態または未精製の形態の任意の
供給源からの核酸を含み、これは、tRNA、mRNA、rRNA、ミトコンド
リアのDNAおよびRNA、葉緑体のDNAおよびRNA、DNA−RNAハイ
ブリッド、またはこれらの混合物、遺伝子、染色体、プラスミド、生物学的物質
(例えば、微生物(例えば、細菌、酵母、ウイルス、ウイロイド、カビ、真菌、
植物、動物、ヒト))のゲノム、およびこれらのフラグメントを含む、DNA(
dsDNAおよびssDNA)またはRNAであり得る。核酸を得る工程および
精製する工程は、当該分野において標準の技術を使用する。RNA標的の増幅は
、当該分野において公知であるように、最初のcDNA合成を必要とする。DN
A−RNAハイブリッドの増幅は、ssDNAを得るためにハイブリッドの変性
、またはcDNAを得るための変性に引き続く逆転写を必要とする。標的核酸は
、生物学的サンプルのような複合混合物のほんの微量の部分であり得、そして当
該分野において周知の手順によって種々の生物学的物質から取得され得る。
【0083】 標的核酸配列の増幅の最初の工程は、この標的を一本鎖にする工程である。標
的核酸が二本鎖(ds)DNAの場合、最初の工程は標的の変性である。この変
性工程は、温度による変性であっても、アルカリ処理のような当該分野において
公知の他の任意の方法であってもよい。標的がRNAの場合、最初の工程は、一
本鎖cDNAの合成であり得る。RNAからのcDNA合成の技術が、当該分野
において公知である。
【0084】 (複合プライマー) 本発明の増幅法は、RNA部分およびDNA部分から構成される単一の複合プ
ライマーを使用する。このプライマーの複合設計は、新たな(さらなる)複合プ
ライマーの結合によるプライマー伸長産物の引き続く置換、およびポリメラーゼ
による新たなプライマーの伸長に重要である。さらに、プライマー伸長産物のR
NA部分の切断は、以下に記載されるように、複合プライマーによる増幅につい
ての基質ではない増幅産物の生成を導く。
【0085】 本発明の方法および組成物における使用のための複合プライマーは、少なくと
も1つの以下のようなRNA部分を含む:(a)標的核酸上の配列へのDNA部
分のハイブリダイゼーションと無関係に標的核酸(テンプレート)上の配列に結
合(ハイブリダイズ)し得るRNA部分;および(b)標的DNAにハイブリダ
イズした場合、リボヌクレアーゼで切断され得るRNA部分。複合プライマーは
、標的核酸に結合して、部分的ヘテロ二重鎖(heteroduplex)を形
成し、このヘテロ二重鎖において、RNase Hのようなリボヌクレアーゼと
接触する際にプライマーのRNA部分のみが切断されるが標的鎖はインタクトな
ままであり、従って別の複合プライマーをアニーリングし得る。
【0086】 複合プライマーはまた、標的配列(テンプレート)へのハイブリダイゼーショ
ンがDNAポリメラーゼによって標的核酸から置換される核酸鎖のハイブリダイ
ゼーションより支持されるように、標的核酸(テンプレート)上の配列にハイブ
リダイズし得る3’DNA部分を含む。このようなプライマーは、核酸結合親和
性に影響する周知の因子(例えば、配列の長さおよび/または同一性ならびにハ
イブリダイゼーション条件)に基づいて合理的に設計され得る。好ましい実施形
態において、複合プライマーの3’DNA部分の、標的核酸におけるその相補的
配列へのハイブリダイゼーションは、置換される鎖の5’末端における相同な配
列の標的核酸に対するハイブリダイゼーションより支持される。
【0087】 ポリマー化による伸長に適切なプライマーの生成は、当該分野において周知で
ある(例えば、PCT公開番号WO99/42618(およびその中で列挙され
る参考文献)に記載される)。複合プライマーは、3’末端ヌクレオチドが核酸
伸長に適切なヌクレオチドであるRNAおよびDNAの組合せ(上記の定義を参
照のこと)を含む。3’末端ヌクレオチドは、プライマー中に存在する場合、D
NAポリメラーゼによって伸長可能な任意のヌクレオチドまたはアナログであり
得る。一般に、3’末端ヌクレオチドは、3’−OHを有する。適切なプライマ
ーとしては、少なくとも1つのRNA部分、および少なくとも1つのDNA部分
を含むプライマーが挙げられる。1つの遺伝子について実施例5(E.coli
J遺伝子の増幅について使用される種々のプライマーの相対的性能を示す)に
示されるように、複合プライマーは、5’−RNA部分および3’−DNA部分
を含み得る(この場合、RNA部分は、3’−DNA部分に隣接する)か;また
は介在RNA部分を有する、5’−DNA部分および3’−DNA部分を含み得
る。従って、1つの実施形態において、複合プライマーは、5’RNA部分およ
び3’−DNA部分を含み、好ましくは、ここで、RNA部分は3’−DNA部
分に隣接する。別の実施形態において、複合プライマーは、少なくとも1つの介
在RNA部分を有する、5’−DNA部分および3’−DNA部分(すなわち、
この2つのDNA部分の間にRNA部分)を含む。なお別の実施形態において、
本発明の複合プライマーは、3’−DNA部分および少なくとも1つの介在RN
A部分(すなわち、DNA部分の間のRNA部分)を含む。
【0088】 3’−DNA部分およびRNA部分を含む複合プライマーにおけるRNA部分
の長さは、好ましくは約1〜約25ヌクレオチド、より好ましくは約3〜約20
ヌクレオチド、さらにより好ましくは約4〜約15ヌクレオチド、そして最も好
ましくは約5〜約10ヌクレオチドであり得る。3’−DNA部分およびRNA
部分を含む複合プライマーのいくつかの実施形態において、RNA部分は、約1
0、15、20、25、30ヌクレオチドのいずれかが上限である、少なくとも
約1、3、4、5ヌクレオチドのいずれかであり得る。
【0089】 5’−RNA部分および3’−DNA部分を含む複合プライマーにおける5’
−RNA部分の長さは、好ましくは約3〜約25ヌクレオチド、より好ましくは
約5〜約20ヌクレオチド、さらにより好ましくは約7〜約18ヌクレオチド、
好ましくは約8〜約17ヌクレオチド、そして最も好ましくは約10〜約15ヌ
クレオチドであり得る。5’−RNA部分および3’−DNA部分を含む複合プ
ライマーの別の実施形態において、5’−RNA部分は、約15、17、18、
20ヌクレオチドのいずれかが上限である、少なくとも約3、5、7、8、10
ヌクレオチドのいずれかであり得る。
【0090】 非5’−RNA部分をさらに含む、5’−RNA部分および3’−DNA部分
を含む複合プライマーの実施形態では、非5’−RNA部分は、好ましくは約1
〜約7ヌクレオチド、より好ましくは約2〜約6ヌクレオチド、そして最も好ま
しくは約3〜約5ヌクレオチドであり得る。非5’−RNA部分をさらに含む、
5’−RNA部分および3’−DNA部分を含む複合プライマーの特定の実施形
態では、非5’−RNA部分は、約5、6、7、10ヌクレオチドのいずれかが
上限である、少なくとも約1、2、3、5のいずれかであり得る。
【0091】 5’−RNA部分が3’−DNA部分に隣接している、5’−RNA部分およ
び3’−DNA部分を含む複合プライマーの実施形態では、5’−RNA部分の
長さは、好ましくは約3〜約25ヌクレオチド、より好ましくは約5〜約20ヌ
クレオチド、さらにより好ましくは約7〜約18ヌクレオチド、好ましくは約8
〜約17ヌクレオチド、そして最も好ましくは約10〜約15ヌクレオチドであ
り得る。5’−RNA部分が3’−DNA部分に隣接している、5’−RNA部
分および3’−DNA部分を含む複合プライマーの特定の実施形態では、5’−
RNA部分は、約15、17、18、20ヌクレオチドのいずれかが上限である
、少なくとも約3、5、7、8、10ヌクレオチドのいずれかであり得る。
【0092】 少なくとも1つの介在RNA部分を有する、5’−DNA部分および3’−D
NA部分を含む複合プライマー中の介在RNA部分の長さは、好ましくは約1〜
約7ヌクレオチド、より好ましくは約2〜約6ヌクレオチド、そして最も好まし
くは約3〜約5ヌクレオチドであり得る。少なくとも1つの介在RNA部分を有
する、5’−DNA部分および3’−DNA部分を含む複合プライマーのいくつ
かの実施形態では、介在RNA部分は、約5、6、7、10ヌクレオチドのいず
れかが上限である、少なくとも約1、2、3、5ヌクレオチドのいずれかであり
得る。3’−DNA部分および少なくとも1つの介在RNA部分を含む複合プラ
イマー中の介在RNA部分の長さは、好ましくは約1〜約7ヌクレオチド、より
好ましくは約2〜約6ヌクレオチド、そして最も好ましくは約3〜約5ヌクレオ
チドであり得る。3’−DNA部分および少なくとも1つの介在RNA部分を含
む複合プライマーのいくつかの実施形態では、介在RNA部分は、約5、6、7
、10ヌクレオチドのいずれかが上限である、少なくとも約1、2、3、5ヌク
レオチドのいずれかであり得る。5’−RNA部分をさらに含む、3’−DNA
部分および少なくとも1つの介在RNA部分を含む複合プライマーでは、5’−
RNA部分は、好ましくは約3〜約25ヌクレオチド、より好ましくは約5〜約
20ヌクレオチド、さらにより好ましくは約7〜約18ヌクレオチド、好ましく
は約8〜約17ヌクレオチド、そして最も好ましくは約10〜約15ヌクレオチ
ドであり得る。5’−RNA部分をさらに含む、3’−DNA部分および少なく
とも1つの介在RNA部分を含む複合プライマーのいくつかの実施形態では、5
’−RNA部分は、約15、17、18、20ヌクレオチドのいずれかが上限で
ある、少なくとも約3、5、7、8、10ヌクレオチドのいずれかであり得る。
【0093】 3’−DNA部分およびRNA部分を含む複合プライマーにおいて3’−DN
A部分の長さは、好ましくは約1〜約20、より好ましくは約3〜約18、さら
により好ましくは約5〜約15、そして最も好ましくは約7〜約12ヌクレオチ
ドであり得る。3’−DNA部分およびRNA部分を含む複合プライマーのいく
つかの実施形態では、3’−DNA部分は、約10、12、15、18、20、
22ヌクレオチドのいずれかが上限である、少なくとも約1、3、5、7、10
ヌクレオチドのいずれかであり得る。
【0094】 5’−RNA部分および3’−DNA部分を含む複合プライマーにおける3’
−DNA部分の長さは、好ましくは約1〜約20ヌクレオチド、より好ましくは
約3〜約18ヌクレオチド、さらにより好ましくは約5〜約15ヌクレオチド、
そして最も好ましくは約7〜約12ヌクレオチドであり得る。5’−RNA部分
および3’−DNA部分を含む複合プライマーのいくつかの実施形態では、3’
DNA部分は、約10、12、15、18、20、22ヌクレオチドのいずれか
が上限である、少なくとも約1、3、5、7、10ヌクレオチドのいずれかであ
り得る。
【0095】 非3’−DNA部分をさらに含む、5’−RNA部分および3’−DNA部分
を含む複合プライマーの実施形態では、非3’−DNA部分は、好ましくは約1
〜約10ヌクレオチド、より好ましくは約2〜約8ヌクレオチド、そして最も好
ましくは約3〜約6ヌクレオチドであり得る。非3’−DNA部分をさらに含む
、5’−RNA部分および3’−DNA部分を含む複合プライマーのいくつかの
実施形態では、非3’−DNA部分は、約6、8、10、12ヌクレオチドのい
ずれかが上限である、少なくとも約1、2、3、5ヌクレオチドのいずれかであ
り得る。
【0096】 5’−RNA部分が3’−DNA部分に隣接している、5’−RNA部分およ
び3’−DNA部分を含む複合プライマーの実施形態では、3’−DNA部分の
長さは、好ましくは約1〜約20ヌクレオチド、より好ましくは約3〜約18ヌ
クレオチド、さらにより好ましくは約5〜約15ヌクレオチド、そして最も好ま
しくは約7〜約12ヌクレオチドであり得る。5’−RNA部分が3’−DNA
部分に隣接している、5’−RNA部分および3’−DNA部分を含むプライマ
ーの特定の実施形態では、3’−DNA部分は、約10、12、15、18、2
0、22ヌクレオチドのいずれかが上限である、少なくとも約1、3、5、7、
10ヌクレオチドのいずれかであり得る。
【0097】 少なくとも1つの介在RNA部分を有する、5’−DNA部分および3’−D
NA部分を含む複合プライマー中の非3’−DNA部分の長さは、好ましくは約
1〜約10ヌクレオチド、より好ましくは約2〜約8ヌクレオチド、そして最も
好ましくは約3〜約6ヌクレオチドであり得る。少なくとも1つの介在RNA部
分を有する、5’−DNA部分および3’−DNA部分を含むプライマーのいく
つかの実施形態では、非3’−DNA部分は、約6、8、10、12ヌクレオチ
ドのいずれかが上限である、少なくとも約1、2、3、5ヌクレオチドのいずれ
かであり得る。
【0098】 少なくとも1つの介在RNA部分を有する、5’−DNA部分および3’ D
NA部分を含む複合プライマー中の3’−DNA部分の長さは、好ましくは約1
〜約20ヌクレオチド、より好ましくは約3〜約18ヌクレオチド、さらにより
好ましくは約5〜約15ヌクレオチド、そして最も好ましくは約7〜約12ヌク
レオチドであり得る。少なくとも1つの介在RNA部分を有する、5’−DNA
部分および3’−DNA部分を含む複合プライマーのいくつかの実施形態では、
3’−DNA部分は、約10、12、15、18、20、22ヌクレオチドのい
ずれかが上限である、少なくとも約1、3、5、7、10ヌクレオチドのいずれ
かであり得る。
【0099】 3’−DNA部分および少なくとも1つの介在RNA部分を含む複合プライマ
ー中の非3’−DNA部分(すなわち、3’−DNA部分以外の任意のDNA部
分)の長さは、好ましくは約1〜約10ヌクレオチド、より好ましくは約2〜約
8ヌクレオチド、そして最も好ましくは約3〜約6ヌクレオチドであり得る。3
’−DNA部分および少なくとも1つの介在RNA部分を含む複合プライマーの
いくつかの実施形態では、非3’−DNA部分は、約6、8、10、12ヌクレ
オチドのいずれかが上限である、少なくとも約1、3、5、7、10ヌクレオチ
ドのいずれかであり得る。3’−DNA部分および少なくとも1つの介在RNA
部分を含む複合プライマー中の3’−DNA部分の長さは、好ましくは約1〜約
20ヌクレオチド、より好ましくは約3〜約18ヌクレオチド、さらにより好ま
しくは約5〜約15ヌクレオチド、そして最も好ましくは約7〜約12ヌクレオ
チドであり得る。3’−DNA部分および少なくとも1つの介在RNA部分を含
む複合プライマーのいくつかの実施形態では、3’−DNA部分は、約10、1
2、15、18、20、22ヌクレオチドのいずれかが上限である、少なくとも
約1、3、5、7、10ヌクレオチドのいずれかであり得る。種々の部分につい
ての長さは、本発明の方法の反応条件下で適切な場合、より長くてもより短くて
もよいことが理解される。
【0100】 いくつかの実施形態では、複合プライマーの5’−DNA部分としては、プラ
イマーの最も5’側のヌクレオチドが挙げられる。いくつかの実施形態では、複
合プライマーの5’−RNA部分としては、プライマーの最も5’側のヌクレオ
チドが挙げられる。他の実施形態では、複合プライマーの3’−DNA部分とし
ては、プライマーの最も3’側のヌクレオチドが挙げられる。他の実施形態では
、3’−DNA部分は5’−RNA部分に隣接し、そしてプライマーの最も3’
側のヌクレオチドを含む(そして5’−RNA部分は、プライマーの最も5’側
のヌクレオチドを含む)。
【0101】 複合プライマーの合計の長さは、好ましくは約10〜約40ヌクレオチド、よ
り好ましくは約15〜約30ヌクレオチド、そして最も好ましくは約20〜約2
5ヌクレオチドであり得る。いくつかの実施形態では、この長さは、約25、3
0、40、50ヌクレオチドのいずれかが上限である、少なくとも約10、15
、20、25ヌクレオチドのいずれかであり得る。この長さは、本発明の方法の
反応条件下で適切な場合、より長くてもより短くてもよいことが理解される。
【0102】 ハイブリダイゼーション(これは、当該分野で周知であり、そして理解される
ように、例えば、イオン強度および温度のような他の因子に依存する)を達成す
るために、本発明の方法および組成物において使用するための複合プライマーは
、標的核酸に対して、好ましくは少なくとも約60%、より好ましくは少なくと
も約75%、さらにより好ましくは少なくとも約90%、そして最も好ましくは
少なくとも約95%の相補性のプライマーである。複合プライマーの個々のDN
A部分およびRNA部分は、標的核酸に対して、好ましくは少なくとも約60%
、より好ましくは少なくとも約75%、さらにより好ましくは少なくとも約90
%、そして最も好ましくは少なくとも約95%の相補性のものである。
【0103】 本明細書中で記載される場合、1以上の複合プライマーが増幅反応において用
いられ得る。
【0104】 (終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド) 本発明の方法のいくつかの実施形態では、特に、転写に基づく増幅が用いられ
る場合、終結配列を含むポリヌクレオチドが含まれ、その例を以下に提供する。
【0105】 (テンプレートスイッチオリゴヌクレオチド) 本発明の増幅方法において用いられ得る第2のオリゴヌクレオチドは、終結ス
イッチ(termination switch)オリゴヌクレオチド(TSO
)である。1つの実施形態では、TSOは、終結配列として機能する。別の実施
形態では、TSOは、終結配列として機能し、そしてプロプロモーター(pro
promoter)配列を提供する。
【0106】 テンプレートスイッチオリゴヌクレオチドに基づく、以前に記載された増幅方
法は、第2のプライマーのハイブリダイゼーションの阻害に、またはこの方法が
、単一のプライマー種を利用するように設計されている場合、同じプライマーの
第2のハイブリダイゼーション工程の阻害に起因して、このオリゴヌクレオチド
の濃縮において制限された。本発明の方法は、この制限がない。TSOを使用す
る、以前に記載された方法とは対照的に、テンプレートスイッチオリゴヌクレオ
チドは、本発明の方法に従って、増幅のために高濃度で使用され得る。この特徴
は、標的鎖へのオリゴヌクレオチドの効率的なハイブリダイゼーションを確実に
し、そして3分子複合体の収量、プライマー伸長のための基質およびテンプレー
トスイッチを最大にする。この特徴のさらなる特性は、記載されるように、RN
Aポリメラーゼについての基質を形成する、テンプレートスイッチオリゴヌクレ
オチドへの置換されたプライマー伸長産物の効率的なハイブリダイゼーションで
ある。
【0107】 TSOは、重合の間の鎖スイッチのために設計された、標的および5’部分に
ハイブリダイズし得る3’部分を含む(図2A〜Cを参照のこと)。鎖スイッチ
をもたらすTSOの設計は、Patelら,Proc.Nat’1 Acad.
Sci.USA 1996,93:2969−2974に以前に記載されたよう
に、当該分野で公知である。
【0108】 3’部分は、テンプレートポリヌクレオチド中の、プライマー伸長産物の3’
末端に相補的である位置または領域の5’側の位置でこのテンプレートにハイブ
リダイズし、その後、テンプレートをテンプレートポリヌクレオチドから、TS
Oの非ハイブリダイズ部分(「終結部位」)へとスイッチする。
【0109】 1つの実施形態では、鎖スイッチは、TSOのハイブリダイズした部分と非ハ
イブリダイズ部分との連結部に対してすぐ5’側および3’側の、TSOセグメ
ント中の互いに相補的な短い配列の存在によって促進される。理論によって束縛
されることを意図しないが、1つの説明は、プライマー伸長産物が、(TSOの
ハイブリダイズした部分の置換によって)TSOにハイブリダイズする標的核酸
の一部分に伸長される事象では、プライマー伸長産物の3’末端は、TSOのハ
イブリダイズした部分と非ハイブリダイズ部分との間の連結部にすぐ隣接する、
TSOのセグメント中のその相補的な短い配列に結合し得る、短い配列を含むと
いうことである。このことは、プライマー伸長産物がテンプレートとしてTSO
テール部分へとスイッチする確率を増大させることによって、テンプレートスイ
ッチの効率を増大させる。短い相補的な配列の長さは、好ましくは約3〜約20
ヌクレオチド、より好ましくは約5〜約15ヌクレオチド、そして最も好ましく
は約7〜約10ヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、長さは、約10
、15、20、25ヌクレオチドのいずれかが上限である、少なくとも約1、3
、5、7、10ヌクレオチドのいずれかである。この長さは、本発明の方法の反
応条件下で適切な場合、より長くてもより短くてもよいことが理解される。
【0110】 いくつかの実施形態では、TSOの5’部分は、RNAポリメラーゼの二本鎖
プロモーターの形成のために設計される配列(本明細書の以後では、「プロプロ
モーター配列」)を含む。TSOのこの実施形態は、終結配列として、そしてプ
ロモーターテンプレートを提供するための両方で機能する。この実施形態では、
TSOのプロプロモーター配列は、プロプロモーター配列(一般に、テンプレー
トTSOのプロプロモーター配列に対して相補的)の、プライマー伸長産物への
取り込みのためのテンプレートとして作用する。プライマー伸長産物のプロプロ
モーター配列にハイブリダイズし得るプロプロモーター配列を含むTSOのその
後のハイブリダイゼーションは、適切なRNAポリメラーゼによる転写をもたら
し得る二本鎖プロモーターの形成をもたらす。テンプレートDNAの転写を可能
にするプロモーター配列は、これを取得および/または作製するための方法と同
様に、当該分野で公知である。好ましくは、プロモーター配列は、使用される特
定のRNAポリメラーゼの最適の転写活性を提供するように選択される。このよ
うな選択(すなわち、特定のRNAポリメラーゼによって特に好まれる特定のプ
ロモーター配列)についての基準もまた、当該分野で公知である。例えば、T7
DNA依存性RNAポリメラーゼおよびSP6による転写のためのプロモータ
ーの配列は、当該分野で公知である。このプロモーター配列は、原核生物供給源
または真核生物供給源由来であり得る。
【0111】 1つの実施形態では、プロモーター配列は、用いられるRNAポリメラーゼに
よって増強されたか(またはより最適な)転写を提供するように設計された、配
列に隣接する。いくつかの実施形態では、この配列は、標的核酸には関連してい
ない(すなわち、実質的にハイブリダイズしない)。より最適な転写は、この配
列に作動可能に連結されたプロモーターからのポリメラーゼの転写活性が、この
ようには連結されていないプロモーターからのポリメラーゼ活性よりも大きい場
合、場合に生じる。最適な転写のための配列の必要条件は一般に、種々のDNA
依存性RNAポリメラーゼについて(例えば、米国特許第5,766,849号
および同第5,654,142号において)以前に記載されたとおりに当該分野
で公知である。
【0112】 好ましい実施形態では、テンプレートDNAにハイブリダイズする、TSOの
3’部分のセグメント(標的にハイブリダイズする3’部分全体を含む)は、プ
ライマー伸長をもたらすポリメラーゼによるTSOの置換が、実質的に、または
少なくとも十分に阻害されるように、テンプレートDNAに結合される。このよ
うな結合を達成するための適切な方法としては、G−クランプ複素環式改変を含
むシトシンアナログ(Flanaganら,Proc.Natl.Acad.S
ci.USA 1999,96(7):3513−8に記載される)およびロッ
クされた核酸(例えば、Kumarら,Bioorg.Med.Chem Le
tt.1998,8(16):2219−22;およびWahlestedtら
,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 2000,97(10):
5633−8に記載される)を用いるような、当該分野で公知の技術が挙げられ
る。他の適切な方法としては、適切な場合、高GC含量および/または架橋を有
する配列を用いることが挙げられる。増強された結合を得るためのこれらの方法
のいずれかは、単独で、または組み合わせて用いられ得る。TSOの置換は、ポ
リメラーゼがテンプレートを標的核酸鎖から、プライマー伸長事象の少なくとも
約25%、好ましくは少なくとも約50%、より好ましくは少なくとも約75%
、そして最も好ましくは少なくとも約90%において、TSOの非ハイブリダイ
ズ部分へとスイッチする場合、実質的に、または十分に阻害される。実質的にま
たは十分に阻害されたTSO置換はまた、増幅方法が、所望の産物の量に関して
満足のいく結果をもたらす場合、経験的に示され得る。一般に、所定のセットの
条件下で、「改変された」TSOは、テンプレートに対して、このようには改変
されていないTSOと比較してより強固に結合する。
【0113】 標的核酸鎖にハイブリダイズするTSO部分の長さは、好ましくは約15〜5
0ヌクレオチド、より好ましくは約20〜45ヌクレオチド、そして最も好まし
くは約25〜40ヌクレオチドである。他の実施形態では、この長さは、少なく
ともほぼ以下のうちのいずれかである:10、15、20、25、30;そして
、ほぼ以下のいずれか未満である:35、40、45、50、55。この長さは
、本発明の方法の反応条件下で適切な場合、より長くてもより短くてもよいこと
が理解される。標的核酸鎖にハイブリダイズするTSO部分の相補性は、標的核
酸上のその意図される結合配列に対して、好ましくは少なくとも約25%、より
好ましくは少なくとも約50%、さらにより好ましくは少なくとも約75%、そ
して最も好ましくは少なくとも約90%である。
【0114】 (ブロッカー配列) いくつかの実施形態では、プライマー伸長終結配列は、ブロッカー配列によっ
て提供される。ブロッカー配列は、一本鎖であって、プライマー伸長産物の3’
末端(「終結部位」)に相補的である、標的配列中の位置の5’側の標的核酸配
列のセグメントに対してハイブリダイズし得る(好ましくは相補的である)配列
を含むポリヌクレオチド(通常、合成ポリヌクレオチド)である。ブロッカーは
、親和性(好ましくは、高い親和性)を有する標的核酸に結合するヌクレオチド
を含み、その結果、ブロッカー配列は、プライマー伸長事象のうちの好ましくは
約30%より高く、より好ましくは約50%より高く、さらにより好ましくは約
75%より高く、そして最も好ましくは約90%より高く、プライマー伸長の経
過におけるDNAポリメラーゼによる置換を妨害する。ブロッカーポリヌクレオ
チドの長さおよび組成は、本発明の方法の条件下での過度のランダム非特異的ハ
イブリダイゼーションが回避されるものであるべきである。ブロッカーポリヌク
レオチドの長さは、好ましくは約3〜約30ヌクレオチド、より好ましくは約5
〜約25ヌクレオチド、さらにより好ましくは約8〜約20ヌクレオチド、そし
て最も好ましくは約10〜約15ヌクレオチドである。他の実施形態では、ブロ
ッカーポリヌクレオチドは、ほぼ少なくとも以下のうちのいずれかである:3、
5、8、10、15;そしてほぼ以下のうちのいずれか未満である:20、25
、30、35。その長さは、本発明の方法の反応条件下で適切な場合、より長く
てもより短くてもよいことが理解される。ブロッカーポリヌクレオチドの相補性
は、標的核酸上のその意図される結合配列に対して、好ましくは、少なくとも約
25%、より好ましくは少なくとも約50%、さらにより好ましくは少なくとも
約75%、そして最も好ましくは少なくとも約90%である。
【0115】 1つの実施形態では、ブロッカー配列は、標的DNAに結合される、標的DN
Aにハイブリダイズするセグメントを含み、その結果、プライマー伸長をもたら
すポリメラーゼによるブロッカー配列の置換が実質的に(または少なくとも十分
に)阻害される。このような結合を達成するための適切な手段および置換の実質
的な(または十分な)阻害を決定するための適切な手段は、本発明の方法におい
て用いられるTSOについて上記の通りである。
【0116】 1つの実施形態では、ブロッカーポリヌクレオチドは、核酸伸長のためのプラ
イマーとして効率的に機能できない(すなわち、ブロッカー配列からの伸長が低
減されるかまたは阻害される)。ブロッカーポリヌクレオチドのプライマー機能
をブロックするための技術としては、DNAポリメラーゼによるこのプライマー
の3’末端へのヌクレオチドの付加を妨害する任意の技術が挙げられる。このよ
うな技術は、当該分野で公知であり、例えば、3’ヒドロキシル基の置換もしく
は改変、またはDNAポリメラーゼによるヌクレオチドの添加を係留できない改
変ヌクレオチド(例えば、ジデオキシヌクレオチド)の、ブロッカーポリヌクレ
オチドの最も3’側の位置への取り込みを含む。
【0117】 (プロプロモーターと置換されたプライマー伸長産物にハイブリダイズする領
域とを含む、ポリヌクレオチド) いくつかの実施形態は、プロプロモーターと置換されたプライマー伸長産物に
ハイブリダイズする領域とを含む、ポリヌクレオチドを用いる。いくつかの実施
形態では、このポリヌクレオチドは、上記で考察されたプロプロモーター配列を
含むTSOである。他の実施形態では、プロプロモーター配列は、以下に記載の
通りに、PTO中に含まれる。
【0118】 (プロプロモーターテンプレートオリゴヌクレオチド) いくつかの実施形態では、この方法は、プロプロモーターテンプレートオリゴ
ヌクレオチド(PTO)によって提供される、転写のためのプロモーター配列を
用いる。
【0119】 本発明の方法および組成物において使用するためのPTOは、RNAポリメラ
ーゼのdsプロモーターの形成のために設計されたプロプロモーター配列と、プ
ライマー伸長産物の3’末端にハイブリダイズし得る部分とを含む、一本鎖ポリ
ヌクレオチド(一般に、DNA)である。好ましい実施形態では、プロプロモー
ター配列は、オリゴヌクレオチドの5’部分に位置し、そしてハイブリダイズす
る配列は、オリゴヌクレオチドの3’部分に位置する。1つの実施形態において
、そして最も代表的には、プロモーターおよびハイブリダイズする配列は、異な
る配列である。別の実施形態では、プロモーターおよびハイブリダイズする配列
は、配列同一性において重複する。なお別の実施形態では、プロモーターおよび
ハイブリダイズする配列は、同じ配列であり、従って、PTO中の同じ位置に存
在する。プライマー伸長産物に対するPTOのハイブリダイゼーションが、突出
部(置換されたプライマー伸長産物にハイブリダイズしない、代表的にはプロプ
ロモーター配列の全てまたは一部を含む、PTOの5’末端)を含む二重鎖をも
たらす実施形態では、DNAポリメラーゼは、突出部をフィルインして、適切な
RNAポリメラーゼによる転写をもたらし得る二本鎖プロモーターを作製する。
【0120】 テンプレートDNAの転写を可能にするプロモーター配列は当該分野で公知で
あり、そして上記で考察されている。好ましくは、プロモーター配列は、用いら
れる特定のRNAポリメラーゼの最適な転写活性を提供するように選択される。
このような選択のための基準、すなわち、特定のRNAポリメラーゼによって特
に好まれる特定のプロモーター配列もまた、当該分野で公知である。例えば、T
7 DNA依存性RNAポリメラーゼおよびSP6による転写のためのプロモー
ターの配列は、当該分野で公知である。このプロモーター配列は、原核生物供給
源または真核生物供給源由来であり得る。
【0121】 いくつかの実施形態では、PTOは、プロプロモーター配列と、プライマー伸
長産物の3’末端にハイブリダイズし得る部分との間に介在配列を含む。介在配
列の適切な長さは、経験的に決定され得、そして少なくとも約1、2、4、6、
8、10、12、15ヌクレオチドであり得る。介在配列の適切な配列同一性も
また、経験的に決定され得、そして配列は、必ずしもそうでないが、好ましくは
、この配列がない場合と比較して増幅程度を増強するように設計される。1つの
実施形態では、介在配列は、用いられたRNAポリメラーゼによる増強された(
またはより最適な)転写を提供するように設計された配列である。一般に、この
配列は、標的核酸に関連していない(すなわち、この配列は実質的にハイブリダ
イズしない)。より最適な転写は、上記の配列に作動可能に連結されたプロモー
ターからのポリメラーゼの転写活性が、このようには連結されていないプロモー
ターからのポリメラーゼの転写活性よりも大きい場合に生じる。最適な転写のた
めの配列の必要条件は一般に、種々のDNA依存性RNAポリメラーゼについて
以前に記載された通りに(例えば、米国特許第5766849号および同第56
54142号においてのように)当該分野で公知であり、そしてまた経験的に決
定され得る。
【0122】 別の実施形態では、PTOは、プロプロモーター(propromoter)
配列に対して5’側の配列を含む(すなわち、PTOは、プロプロモーター配列
に対して5’側に位置づけられたさらなるヌクレオチド(これは、転写調節配列
であっても、転写調節配列でなくても良い)を含む)。一般的に、配列はプライ
マー伸長産物に対してハイブリダイズ可能ではないが、その必要はない。
【0123】 1つの実施形態では、PTOは、核酸伸長のためのプライマーとして効率的に
機能し得ない。PTOのプライマー機能をブロックする技術としては、DNAポ
リメラーゼによるPTOの3’末端へのヌクレオチドの付加を妨げる任意の技術
が挙げられる。このような技術は当該分野において公知であり、例えば、3’ヒ
ドロキシル基の置換もしくは改変、またはDNAポリメラーゼによるヌクレオチ
ドの付加を固定(anchoring)し得ないPTOの最も3’側の位置への
改変ヌクレオチド(例えば、ジデオキシヌクレオチド)の取り込みが挙げられる
。標識または低分子(これは、特異的結合対のメンバー(例えば、ビオチン)で
ある)を使用して、3’末端をブロックすることもまた可能である。
【0124】 置換されたプライマー伸長産物にハイブリダイズするPTOの部分の長さは、
好ましくは、約5〜約50ヌクレオチド、より好ましくは、約10〜約40ヌク
レオチド、さらにより好ましくは約15〜約35ヌクレオチド、そして最も好ま
しくは、約20〜30ヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、ハイブリ
ダイズする部分は、少なくともほぼ、以下:3、5、10、15、20のいずれ
かであり;そしてほぼ、以下:30、40、50、60のいずれかより小さい。
ハイブリダイズする部分の相補性は、標的核酸上のその意図される結合配列に対
して、好ましくは、少なくとも約25%、より好ましくは、少なくとも約50%
、さらにより好ましくは、少なくとも約75%、そして最も好ましくは、少なく
とも約90%である。
【0125】 (DNAポリメラーゼ、リボヌクレアーゼ、およびRNAポリメラーゼ) 本発明の増幅方法は、以下の酵素を使用する:DNAポリメラーゼ、リボヌク
レアーゼ(例えば、RNアーゼH(RNアーゼH))、そして必要に応じて、D
NA依存性RNAポリメラーゼ。
【0126】 本発明の方法および組成物における使用のためのDNAポリメラーゼは、本発
明の方法に従う複合プライマーの伸長をもたらし得る。従って、好ましいポリメ
ラーゼは、少なくとも主にデオキシヌクレオチドから構成される核酸テンプレー
トに沿って、核酸プライマーを伸長し得るポリメラーゼである。ポリメラーゼは
、置換鎖が結合するポリヌクレオチドから、核酸鎖を置換し得るべきであり、そ
して一般的に、より高い鎖置換能力(すなわち、等しい鎖置換能力を有さない他
のポリメラーゼと比較して)をポリメラーゼが示すことが好ましい。好ましくは
、DNAポリメラーゼは、核酸鎖にハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドの3
’末端に結合する高い親和性を有する。好ましくは、DNAポリメラーゼは、実
質的なニック形成(nicking)活性を有さない。好ましくは、ポリメラー
ゼは、プライマーの分解、プライマー伸長ポリヌクレオチドの終結を最少化する
ために、5’→3’エキソヌクレアーゼ活性をほとんど有さないか、または全く
有さない。一般的に、このエキソヌクレアーゼ活性は、pH、塩濃度、テンプレ
ートが二本鎖であるかまたは一本鎖であるかなど(これらはすべて、当業者に周
知である)のような因子に依存する。5’→3’エキソヌクレアーゼ活性を欠失
した変異DNAポリメラーゼは、当該分野において公知であり、そして本明細書
中に記載された増幅方法に適切である。本発明の方法および組成物における使用
に適切なDNAポリメラーゼとしては、米国特許第5648211号および同第
5744312号に開示されたDNAポリメラーゼが挙げられ、これには、ex
-Vent(New England Biolabs)、exo-Deep
Vent(New England Biolabs)、Bst(BioRad
)、exo-Pfu(Stratagene)、Bca(Panvera)、配
列決定グレードのTaq(Promega)、およびthermoanaero
bacter thermohydrosulfuricus由来の熱安定性D
NAポリメラーゼが含まれる。DNAポリメラーゼが、ポリメラーゼとプライマ
ー伸長産物の5’末端との間の接触発生率の少なくとも約25%、より好ましく
は、少なくとも約50%、さらにより好ましくは少なくとも約75%、そして最
も好ましくは少なくとも約90%で、テンプレート核酸からプライマー伸長産物
を置換することが好ましい。いくつかの実施形態では、鎖置換活性を有する熱安
定性DNAポリメラーゼの使用が好ましい。このようなポリメラーゼは、米国特
許第5744312(および、その中で引用された参考文献)に記載されるよう
に、当該分野において公知である。好ましくは、DNAポリメラーゼは、プルー
フリーディング活性をほとんど有さないか、または全く有さない。
【0127】 本発明の方法および組成物における使用のためのリボヌクレアーゼは、RNA
/DNAハイブリッドにおいてリボヌクレオチドを切断し得る。好ましくは、リ
ボヌクレアーゼは、切断されるべきリボヌクレオチドに隣接するヌクレオチドの
正体および型に関わらず、リボヌクレオチドを切断する。リボヌクレアーゼが、
配列の正体とは独立して切断することが好ましい。本発明の方法および組成物に
適切なリボヌクレアーゼの例は、当該分野において周知であり、これはリボヌク
レアーゼH(RNアーゼH)を含む。
【0128】 本発明の方法および組成物における使用のためのDNA依存性RNAポリメラ
ーゼは、当該分野において公知である。真核生物ポリメラーゼまたは原核生物ポ
リメラーゼのいずれかが使用され得る。例としては、T7、T3、およびSP6
RNAポリメラーゼが挙げられる。一般的に、選択されたRNAポリメラーゼ
は、本明細書中に記載されるようなTSOまたはPTOによって与えられるプロ
モーター配列から転写し得る。一般的に、RNAポリメラーゼは、DNA依存性
ポリメラーゼであり、これは、好ましくは、プロモーター領域が二重鎖である限
り一本鎖DNAテンプレートから転写し得る。
【0129】 一般的に、本発明の方法および組成物に含まれる使用される酵素は、この方法
および組成物の核酸成分の実質的な分解を生じるべきではない。
【0130】 (反応条件および検出) 本発明の方法を実施するために適切な反応媒体および条件は、本発明の方法に
従って核酸増幅を可能にする媒体および条件である。このような媒体および条件
は、当業者に公知であり、そして種々の刊行物(例えば、米国特許第5,679
,512号およびPCT公開番号WO99/42618)に記載されている。例
えば、緩衝液は、Tris緩衝液であり得るが、他の緩衝液もまた、その緩衝液
成分が本発明の方法の酵素成分に対して非阻害性である限り、使用され得る。p
Hは、好ましくは、約5〜約11、より好ましくは、約6〜約10、さらにより
好ましくは、約7〜約9、そして最も好ましくは、約7.5〜約8.5である。
反応媒体はまた、約0.01〜約10mM、そして最も好ましくは、約1〜5m
Mの範囲内である遊離イオン最終濃度で、Mg2+またはMn2+のような二価金属
イオンを含み得る。反応媒体はまた、媒体の総イオン強度に寄与する他の塩(例
えば、KCl)を含み得る。例えば、KClのような塩の範囲は、好ましくは、
約0〜約100mM、より好ましくは、約0〜約75mM、そして最も好ましく
は、約0〜約50mMである。反応媒体はさらに、増幅反応の実行に影響を及ぼ
し得るが、本方法の酵素成分の活性に対して不可欠ではない添加剤をさらに含み
得る。このような添加剤としては、タンパク質(例えば、BSA)、および非イ
オン性界面活性剤(例えば、NP40またはTriton)が挙げられる。酵素
活性を維持し得る試薬(例えば、DTT)もまた、含まれ得る。このような試薬
は、当該分野において公知である。適切な場合には、本方法において使用される
RNアーゼの活性を阻害しないRNアーゼインヒビター(例えば、Rnasin
e)もまた含まれ得る。本発明の方法の任意の局面が、同一温度または変動する
温度で生じ得る。好ましくは、反応は等温で行われ、これにより熱サイクルプロ
セスの煩わしさを回避する。増幅反応は、テンプレートポリヌクレオチドへの本
発明のオリゴヌクレオチド(プライマー、TSO、ブロッカー(blocker
)配列、および/またはPTO)のハイブリダイゼーションを可能にし、かつ使
用される酵素の活性を実質的に阻害しない温度で実施される。温度は、好ましく
は、約25℃〜約85℃、より好ましくは、約30℃〜約75℃、そして最も好
ましくは、約37℃〜約70℃の範囲であり得る。RNA転写を含むいくつかの
実施形態では、転写工程のための温度は、先行工程のための温度よりも低い。こ
れらの実施形態では、転写工程の温度は、好ましくは、約25℃〜約85℃、よ
り好ましくは、約30℃〜約75℃、そして最も好ましくは、約37℃〜約70
℃の範囲であり得る。
【0131】 本発明の方法においてプライマー伸長産物の合成のために使用され得るヌクレ
オチドおよび/またはヌクレオチドアナログ(例えば、デオキシリボヌクレオシ
ド三リン酸)は、好ましくは、約50〜約2500μM、より好ましくは、約1
00〜約2000μM、さらにより好ましくは、約500〜約1700μM、そ
して最も好ましくは、約800〜約1500μMの量で提供される。いくつかの
実施形態では、プライマー伸長鎖において存在することにより、鎖の置換を増強
する(例えば、従来のAT、CG塩基対合より弱い塩基対合を引き起こすことに
よる)ヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログが含まれる。このようなヌクレ
オチドまたはヌクレオチドアナログとしては、デオキシイノシンおよび他の改変
塩基が挙げられ、これらのすべてが、当該分野において公知である。本発明の方
法において、RNA転写物の合成のために使用され得る、ヌクレオチドおよび/
またはアナログ(例えば、リボヌクレオシド三リン酸)は、好ましくは、約0.
25〜約6mM、より好ましくは、約0.5〜約5mM、さらにより好ましくは
、約0.75〜約4mM、そして最も好ましくは約1〜約3mMの量で与えられ
る。
【0132】 本発明の増幅反応のオリゴヌクレオチド成分は、一般的に、増幅される標的核
酸配列の数よりも多い。これらのオリゴヌクレオチド成分は、標的核酸の量の、
ほぼ以下のいずれかの倍数または少なくともほぼ以下のいずれかの倍数で与えら
れ得る:10倍、102倍、104倍、106倍、108倍、1010倍、1012倍。
複合プライマー、TSO、PTOおよびブロッカー配列は各々、ほぼ以下のいず
れかの濃度または少なくともほぼ以下のいずれかの濃度で与えられ得る:50n
M、100nM、500nM、1000nM、2500nM、5000nM。
【0133】 1つの実施形態では、前述の成分は、増幅プロセスの開始時に同時に添加され
る。別の実施形態では、成分は、増幅反応により要求および/または許容される
ように、増幅プロセスの間の適切な時点よりも前または後に任意の順序で添加さ
れる。このような時点(このいくつかを、以下に示す)は、当業者によって容易
に同定され得る。本発明の方法に従う核酸増幅に使用される酵素は、当業者に公
知のそれらの熱安定性および/または他の考慮事項によって決定されるように、
核酸変性工程の前、変性工程後、あるいは標的DNAへのプライマーおよび/ま
たはブロッカー配列のハイブリダイゼーション後のいずれかで、反応混合物に添
加され得る。
【0134】 増幅反応は、種々の時点で停止され得、そしてその後の時点で再開され得る。
この時点は、当業者によって容易に同定され得る。反応を停止させる方法は、当
該分野において公知であり、これには例えば、酵素活性を阻害する温度に反応混
合物を冷却することが挙げられる。反応を再開させる方法もまた、当該分野にお
いて公知であり、これには例えば、酵素活性を許容する温度に反応混合物の温度
を上昇させることが挙げられる。いくつかの実施形態では、反応の1以上の成分
を、反応の再開前、再開時、または再開後に補充する。あるいは、反応を、中断
させることなく、進行させ得る(すなわち、開始から終了まで)。
【0135】 増幅産物の検出は、標的配列の存在を示す。定量的分析もまた、可能である。
直接的および間接的な検出方法(定量を含む)は、当該分野において周知である
。例えば、標的配列を含む未知の量のポリヌクレオチドを含有する試験サンプル
から増幅された産物の量を、その標的配列を含む既知の量のポリヌクレオチドを
有する参照サンプルの増幅産物に対して比較することによって、試験サンプル中
の標的配列の量を決定し得る。本発明の増幅方法はまた、標的核酸の配列変化の
分析および配列決定に拡張され得る。さらに、検出は、例えば、RNA増幅産物
由来の翻訳産物を試験することによって、達成され得る。
【0136】 (本発明の増幅方法) 以下は、本発明の増幅方法の例である。上記に提供された一般的説明を考慮し
て、種々の他の実施形態が実施され得ることが理解される。例えば、複合プライ
マーを使用する工程についての参照は、本明細書中に記載された任意の複合プラ
イマーが使用され得ることを意味する。
【0137】 本発明の1つの局面では、標的ヌクレオチド配列に対して相補的なヌクレオチ
ド配列を増幅する方法を提供する。この方法では、等温線形核酸配列増幅が達成
される。別の局面では、標的ポリヌクレオチド配列を増幅する方法であって、増
幅産物がセンスRNAである、方法が提供される。この方法は、時折、本明細書
中では、「増強型」線形増幅方法という。1つの実施形態では、TSOに基づく
、増強型の等温線形核酸配列増幅方法が提供される(本明細書中以降、「方法1
」)。別の実施形態では、ブロッカー配列およびPTOに基づく、増強型の等温
線形核酸配列増幅方法が提供される(本明細書中以降、「方法2」)。
【0138】 (相補的DNA産物を生じる、線形核酸配列増幅) 転写と関連付けられない場合、本発明の増幅方法は、標的核酸配列の等温線形
増幅を提供する。この方法は、単一の複合プライマーを利用する。1つの実施形
態では、この方法はまた、終結配列(例えば、方法2において記載されるような
ブロッカー配列、または方法1において記載されるようなTSO)を使用する。
方法1および2を、以下に記載する。線形増幅が転写と関連付けられない限り、
DNA依存性RNAポリメラーゼについてのプロモーター配列を含む複合体の形
成へと導く成分および工程は、含まれない。
【0139】 終結配列(使用される場合、TSOまたはブロッカー配列成分のいずれか)を
、規定された3’末端の産物を生成するために添加する。いくつかの実施形態で
は、プライマー結合部位の5’側の、テンプレートにおける天然の配列が核酸重
合化を阻害し、その結果、プライマー伸長の終結が達成される。このような天然
の配列は、当該分野において公知である(例えば、GCリッチ配列)か、または
実験的に決定され得る。終結配列の使用は、プライマー伸長の規定された末端を
提供するようにゲノムDNAを増幅する場合に、特に有益である。この特徴が所
望されない場合、本発明の方法に従う等温線形増幅は、終結配列なしで実施され
得る。等温線形増幅はさらに、2つの酵素(DNAポリメラーゼおよびリボヌク
レアーゼ(例えば、RNアーゼH))を利用する。本発明の線形等温核酸増幅の
図式的説明を、図1A〜Cに示す。
【0140】 以下に記載される方法1および2と同様に、線形増幅方法を、一本鎖DNA標
的を増幅するように設計する。増幅される標的がds DNAである場合、標的
を最初に変性して、一本鎖標的を生成する。標的変性は、当該分野において公知
の方法(例えば、熱またはアルカリ処理)を使用して実施され得る。標的が一本
鎖RNA(例えば、mRNAまたはウイルス性RNA)である場合、標的を最初
に、当該分野において公知の方法によって転写して、cDNA標的を生成する。
【0141】 図1A〜Cに示されるように、本発明の線形等温増幅方法は、以下ならびに図
2A〜Cおよび図3A〜Dに記載される、増強型線形増幅方法(方法1および2
)の開始工程と類似の工程を包含する。標的核酸を、上記のような、複合プライ
マー、DNAポリメラーゼ、リボヌクレアーゼ(例えば、RNアーゼH)、およ
び必要に応じて、ブロッカー配列成分またはTSOと組み合わせる。1つの実施
形態では、各増幅反応は、1つの同一配列の複合プライマーを含む。別の実施形
態では、各増幅反応は、複合プライマー改変体の混合物を含み、ここでこの改変
体は、相同であるが非同一の2以上の配列を表し、そしてここですべてが、同一
の標的核酸配列にハイブリダイズし得る。相補性は、好ましくは、少なくとも約
50%、より好ましくは、少なくとも約75%、そして最も好ましくは、少なく
とも約90%である。この実施形態の利点は、異なる目的配列を、プライマー伸
長産物中に導入する能力を含む。さらに別の実施形態では、各増幅反応は、複合
プライマーの混合物を含み、ここでこのプライマーは、相同性が低いかまたは相
同性が全くない2以上の非同一配列を表し、そしてここでこのプライマーは、異
なる標的核酸配列、または同一の標的核酸鎖に沿った異なる部位に対して優先的
にハイブリダイズする。この実施形態の利点は、単一の増幅反応における複数の
標的核酸種の増幅を通した、標的核酸の多重検出および/または分析を含む。
【0142】 図1A〜Cは、終結配列を含む実施形態を例示する。複合プライマーおよび終
結配列(TSOまたはブロッカー配列成分)は、標的の同一鎖にハイブリダイズ
して、3分子(tri molecular)複合体であるXX(図1A〜C)
を形成する。複合プライマーの3’末端は、ポリメラーゼによって、TSOまた
はブロッカー配列成分のハイブリダイズする部位まで、標的鎖に沿って伸長し、
複合体XXI(図1A〜C)を生成する。リボヌクレアーゼ(例えば、RNアー
ゼH)は、複合体XXI(図1A〜C)の伸長されたプライマーのRNA(一般
的に、5’RNA)部分を切断して、複合体XXII(図1A〜C)を生成する
。第2の複合プライマーは、RNA(一般的に、5’RNA)部分のハイブリダ
イゼーションによって複合体XXII(図1A〜C)に結合して、複合体XXI
II(図1A〜C)を生成する。次いで、結合した複合プライマーの遊離3’部
分は、プライマー伸長産物の5’末端を置換し、そして標的にハイブリダイズし
て、複合体XXIV(図1A〜C)を形成する。標的への複合プライマーの3’
末端のハイブリダイゼーションは、一般的に、プライマー伸長産物の5’末端の
ハイブリダイゼーションよりも有利である。なぜなら、プライマーのハイブリダ
イズした3’末端は、DNAポリメラーゼの結合部位であり、次いで、これは、
標的に沿ってプライマーの3’末端を伸長させるからである。プライマー伸長は
、第1のプライマー伸長産物の置換を生じさせて、複合体XXV(図1A〜C)
を生成する。このプロセスを繰り返して、複数の一本鎖DNA置換産物を生成す
る。この産物は、一般的に、標的配列に対して相補的である。
【0143】 等温線形増幅方法の一本鎖DNA(すなわち、置換されたプライマー伸長産物
)は、当該分野において公知の多くの任意の検出方法によって、容易に検出可能
である。一本鎖核酸分子の検出に適切な種々の均質または不均質検出方法が、以
前に記載されており、これには、ゲル電気泳動におけるサイズおよび/または移
動特性による同定、あるいは配列特異的プローブへのハイブリダイゼーションに
よる同定が挙げられる。
【0144】 増幅産物の検出は、標的配列の存在を示す。定量的分析もまた、可能である。
例えば、標的配列を含む未知の量のポリヌクレオチドを含有する試験サンプルか
ら増幅された産物の量を、その標的配列を含む既知の量のポリヌクレオチドを有
する参照サンプルの増幅産物に対して比較することによって、試験サンプル中の
標的配列の量を決定し得る。本発明の増幅方法はまた、標的核酸の配列変化の分
析および配列決定に拡張され得る。
【0145】 テンプレートポリヌクレオチドの各コピーの少なくとも1個、少なくとも10
個、少なくとも約100個、少なくとも約1000個、少なくとも約105個、
少なくとも約107個、少なくとも約109個、少なくとも約1012個の相補的コ
ピーの生成が期待され得、従って、テンプレートポリヌクレオチドの各コピーに
関して、少なくとも1倍、少なくとも10倍、少なくとも100倍、少なくとも
1000倍、少なくとも約105倍、少なくとも約107倍、少なくとも約109
倍、少なくとも約1012倍の増強へと導かれる。
【0146】 (センスRNA産物を生じる、増強型線形増幅) 本発明はまた、標的ポリヌクレオチド配列を増幅する方法を提供し、ここで、
増幅される産物は、センス配列(すなわち、標的と同じ配列)を含むRNAであ
る。方法1に従う標的核酸の増幅(これは、標的およびテンプレートスイッチオ
リゴヌクレオチド(TSO)関連部分を含む固有の中間増幅産物の生成を生じる
)によって、転写への線形増幅のカップリングを提供する。テンプレートスイッ
チオリゴヌクレオチドおよび置換されたプライマー伸長産物のハイブリダイゼー
ションによって形成される複合体は、RNAポリメラーゼによる転写の基質であ
り、これは、開始標的配列と同じセンスのRNA産物を生成する。同様に、方法
2に従う核酸標的の増幅は、置換されたプライマー伸長産物の形成を生じ、これ
は、プロモーターテンプレートオリゴヌクレオチドにハイブリダイズした場合に
複合体を形成し、この複合体は、RNAポリメラーゼの基質である。方法1にお
けるように、このプロセスは、転写への線形増幅のカップリングを生じる。各プ
ライマー伸長産物由来の、好ましくは、少なくとも約1個、より好ましくは、少
なくとも約50個、さらにより好ましくは、少なくとも約75個、なおより好ま
しくは、少なくとも約100個、そして最も好ましくは、少なくとも約1000
個のRNA転写産物の生成が期待され、従って、非転写関連増幅方法に関して、
好ましくは、少なくとも約1倍、より好ましくは、少なくとも約50倍、さらに
より好ましくは、少なくとも約75倍、なおより好ましくは、少なくとも約10
0倍、そして最も好ましくは、少なくとも約1000倍の増強へと導かれる。
【0147】 以下は、2つの例示的方法である。
【0148】 (方法1−TSOに基づく増強型線形核酸増幅) 1つの実施形態では、本発明のTSOに基づく線形増幅方法は、プライマー伸
長産物からの転写と関連して、増強型核酸増幅を提供する。この新規な増幅方法
(方法1)の図式的説明を、図2A〜Cに示す。
【0149】 本発明のTSOに基づく核酸増幅方法は、上記のような単一の複合プライマー
を使用する。本発明の増幅方法において使用される第2のオリゴヌクレオチドは
、また上記に記載されたような、テンプレートスイッチオリゴヌクレオチド(T
SO)である。本発明の増幅方法は、以下の酵素を使用する:DNAポリメラー
ゼ、リボヌクレアーゼ(例えば、RNアーゼH)、およびDNA依存性RNAポ
リメラーゼ。増幅される核酸標的は、DNAまたはRNAであり得る。RNA標
的の増幅は、当該分野において公知のような、最初のcDNA合成を必要とする
【0150】 本発明の新たなTSOに基づく増強型線形増幅方法は、標的DNA配列に対し
て相同(すなわち、センス)である複数コピーのRNA産物を生成し得る。
【0151】 一本鎖標的核酸は、当該分野において公知のような、核酸のハイブリダイゼー
ションおよび増幅に適切な反応媒体中で、複合プライマー、TSOオリゴヌクレ
オチド、DNAポリメラーゼ、リボヌクレアーゼ(例えば、RNアーゼH)、D
NA依存性RNAポリメラーゼ、およびヌクレオチド(例えば、デオキシリボヌ
クレオシド三リン酸(dNTP)およびリボヌクレオシド三リン酸(ribon
uceoside triphosphate)(rNTP))と混合される。
適切な反応媒体および条件は、上記の通りである。1つの実施形態では、転写を
、先行工程の温度とは異なる温度(一般的には、より低い)で実施する。別の実
施形態では、この方法のすべての工程を、等温で実施する。
【0152】 1つの実施形態では、各増幅反応は、1つの同一配列の複合プライマーを含む
。別の実施形態では、各増幅反応は、複合プライマー改変体の混合物を含み、こ
こでこの改変体は、相同であるが非同一性の2以上の配列を表し、そしてここで
すべてが、同一の標的核酸配列にハイブリダイズし得る。相同性(配列同一性)
は、好ましくは、少なくとも約50%、より好ましくは、少なくとも約75%、
そして最も好ましくは、少なくとも約90%である。この実施形態の利点は、異
なる目的配列を、プライマー伸長産物中に導入する能力を含む。さらに別の実施
形態では、各増幅反応は、複合プライマーの混合物を含み、ここでこのプライマ
ーは、相同性が低いかまたは相同性が全くない2以上の非同一配列を表し、そし
てここでこのプライマーは、異なる標的核酸配列、または同一の標的核酸鎖に沿
った異なる部位に対して優先的にハイブリダイズする。この実施形態の利点は、
単一の増幅反応における複数の標的核酸種の増幅を通した、標的核酸の多重検出
および/または分析を含む。
【0153】 1つの実施形態において、TSOは、終結配列として機能し、そしてプロプロ
モーター配列を提供する。別の実施形態において、TSOは、プロプロモーター
配列を含まない。この実施形態において、プロプロモーター配列は、プロプロモ
ーターを含みかつプライマー伸長産物の3’部分にハイブリダイズし得、そのプ
ライマー伸長産物の転写が生じ得るようにする、別のオリゴヌクレオチド(例え
ば、PTO)により、別々に提供される。
【0154】 次いで、単一の複合プライマーおよびTSOが、増幅される核酸の同じ鎖にハ
イブリダイズする。その2つのオリゴヌクレオチドは、標的核酸変性工程の前に
、核酸標的を含むと疑われるサンプルに添加され得る。その標的鎖へのこの2つ
のオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションは、3分子(tri mole
cular)複合体I(図2A〜C)の形成を生じる。
【0155】 DNAポリメラーゼが、プライマー伸長を実行する。そのプライマーは、複合
体I(図2A〜C)の標的核酸鎖に沿って、TSOハイブリダイゼーションの部
位まで伸長される。その標的鎖からTSOの5’非ハイブリダイズ部分へのテン
プレートスイッチ、そしてTSOテンプレートに沿ったさらなるプライマー伸長
が、3分子複合体IIの形成を生じる。最後は、標的核酸、TSOおよび最初の
プライマー伸長産物を含む。その最初のプライマー伸長産物は、標的依存性部分
(すなわち、標的核酸と相補的な配列)およびTSO依存性部分(すなわち、T
SOの非ハイブリダイズ部分と相補的な配列)の両方を含む、独特のDNAであ
る。
【0156】 複合体II(図2A〜C)は、RNAポリメラーゼおよびリボヌクレアーゼ(
例えば、RNアーゼH)の両方についての基質である。DNA依存性RNAポリ
メラーゼは、複合体IIの機能的dsプロモーターに結合し、そして最初のプラ
イマー伸長産物を転写して、センスRNA産物III(図2A〜C)を生成する
。RNA/DNAヘテロ二重鎖のRNA鎖の分解に特異的なリボヌクレアーゼ(
例えば、RNアーゼH)は、複合体IIにおけるプライマー伸長産物の5’部分
を分解して、3分子複合体IVを形成する。
【0157】 遊離の複合プライマーが、複合体IV(図2A〜C)中の標的核酸のプライマ
ー相補的部位にハイブリダイズする。このハイブリダイゼーションは、複合体V
(図2A〜C)の形成を生じ、この複合体Vにおいて、プライマーのRNA部分
(一般には5’RNA部分)のみが、標的鎖にハイブリダイズしている。部分的
にハイブリダイズするプライマーの3’DNA部分によるプライマー伸長産物の
最も5’側部分の置換は、複合体VI(図2A〜C)の形成を生じ、この複合体
VIは、DNAポリメラーゼの基質である。標的鎖(VII;図2A〜C)に沿
ってのプライマーの伸長は、その複合体からの最初のプライマー伸長産物の置換
を生じる。反復されるプライマー伸長および鎖置換は、標的核酸と少なくとも実
質的に相補的なポリヌクレオチドの複数のコピーの生成を生じる。
【0158】 上記のように生成されたプライマー伸長産物は、プロプロモーター配列を含む
TSOが提供される実施形態において、転写のためのテンプレートとして使用さ
れる。置換されたプライマー伸長産物(VIII;図2A〜C)は、遊離のTS
Oオリゴヌクレオチドにハイブリダイズして、部分的二重鎖IX(図2A〜C)
を形成する。複合体(二重鎖)IXは、一端に二本鎖部分を含み、そしてそれぞ
れプライマー伸長産物およびTSOに由来する、2つの非相補的一本鎖を含む。
この部分的二重鎖の二本鎖部分は、DNA依存性RNAポリメラーゼのための完
全に機能的な二本鎖プロモーターを含む。最後は、この部分的二重鎖IXのプロ
モーターに結合し、そしてプライマー伸長産物を転写して、センスRNA産物X
(図2A〜C)の複数のコピーを形成する。
【0159】 上記の増幅の産物は、均質(homogenous)検出方法または不均質(
heterogeneous)検出方法(ゲル電気泳動におけるサイズ特性およ
び/もしくは移動度特性による同定、または配列特異的プローブに対するハイブ
リダイゼーションによる同定を含む)のいずれかにより、検出され得る。その増
幅産物の検出は、標的核酸の存在を示す。定量的分析もまた、可能である。例え
ば、標的配列を含む未知の量のポリヌクレオチドを含む試験サンプルから増幅さ
れた産物の量を、標的配列を含む既知の量のポリヌクレオチドを有する参照サン
プルの増幅産物と比較することにより、その試験サンプル中の標的配列の量が決
定され得る。この新規な増幅方法を、標的核酸の配列変化の分析および配列決定
にさらに拡張することもまた、下記のように、可能である。
【0160】 (方法2−ブロッカー配列に基づく、増強型核酸増幅) 別の実施形態において、本発明のブロッカー配列に基づく線形増幅方法は、プ
ライマー伸長産物からの転写に関連して、増強型核酸増幅を提供する。テンプレ
ートスイッチ工程を含まないこの代替的な増強型線形増幅(方法2)が、図3A
〜Dに示される。
【0161】 方法2は、上記のような、方法1においてのような、単一の複合プライマーを
利用し、上記のような、その単一プライマーと同じ標的核酸鎖上の配列にさらに
ハイブリダイズすることができる、オリゴヌクレオチドもしくはオリゴヌクレオ
チドアナログのいずれかであるブロッカー配列成分を利用し、そして上記のよう
な、置換された伸長産物の3’末端にハイブリダイズすることができる(そして
好ましくは相補的な)3’部分とDNA依存性RNAポリメラーゼについてのプ
ロモーターの配列をその5’末端に含む5’部分とを含む、第3のオリゴヌクレ
オチド(プロモーターテンプレート(PTO))を利用する。上記のTSOにお
いてのように、プロモーター配列にすぐ隣接する配列は、本発明の方法に従う増
幅において使用されるRNAポリメラーゼにより、好ましくは最適の転写活性を
提供するように設計される。そのブロッカー配列成分は、単一プライマーのハイ
ブリダイゼーションの部位に対して、標的の5’末端に向かって上流に位置する
部位で、標的配列にハイブリダイズするように設計される。代替的に記述しそし
て上記したように、ブロッカー配列は、プライマー伸長産物の3’末端と相補的
な標的配列中の位置の5’側にある標的核酸配列のセグメントにハイブリダイズ
する。そのブロッカー配列は、標的に対するブロッカーハイブリダイゼーション
の部位で、プライマー伸長をブロックするに十分に高い親和性で結合する。この
特徴は、そのポリメラーゼによるプライマー伸長について強力な停止を提供し、
そしてそのプライマー伸長産物の3’末端を規定する。
【0162】 方法1におけるように、方法2に従う増幅についての標的核酸は、一本鎖DN
Aである。標的核酸がdsDNAである場合、標的は、まず、変性により一本鎖
にされる。そのdsDNA標的の変性は、加熱または当該分野で公知の他の任意
の方法(例えば、アルカリ処理)により実行され得る。標的核酸がRNA(例え
ば、mRNA)である場合、標的はまず、当該分野で公知の方法により逆転写さ
れてcDNAを生成し、次いでこのcDNAが、本発明の方法に従って増幅され
る。
【0163】 その一本鎖核酸標的は、方法1について記載されたように、単一の複合プライ
マー、ブロッカー成分、プロプロモーターテンプレート(PTO)、DNAポリ
メラーゼ、リボヌクレアーゼ(例えば、RNアーゼH)、DNA依存性RNAポ
リメラーゼ、およびヌクレオチド(例えば、NTP(例えば、dNTPおよびr
NTP))と組み合わされる。適切な反応媒体および反応条件は、上記の通りで
ある。1つの実施形態において、その転写は、前の工程の温度と異なる温度(前
の工程の温度よりも一般に低い)で実施される。別の実施形態において、この方
法の工程すべては、等温で実施される。
【0164】 1つの実施形態において、各増幅反応は、1つの同一の配列の複合プライマー
を含む。別の実施形態において、各増幅反応は、複合プライマー改変体の混合物
を含み、その混合物において、その改変体は、相同だが同一でない2つ以上の配
列を示し、そしてすべてが、同じ標的核酸配列にハイブリダイズ可能である。そ
の相同性(配列同一性)は、好ましくは少なくとも約50%であり、より好まし
くは少なくとも約75%であり、そして最も好ましくは少なくとも約90%であ
る。この実施形態の利点は、異なる目的配列をプライマー伸長産物中に導入する
能力を包含する。なお別の実施形態において、各増幅反応は、複合プライマーの
混合物を含み、この混合物において、そのプライマーは、相同性が低いかもしく
はない同一でない2つ以上の配列を示し、そしてそのプライマーは、異なる標的
核酸配列もしくは同じ標的核酸鎖に沿った異なる部位に、優先的にハイブリダイ
ズする。この実施形態の利点は、単一の増幅反応における、複数の標的核酸種の
増幅を介する、標的核酸の多重検出および/または多重分析を包含する。
【0165】 その単一複合プライマーおよびブロッカー配列成分は、同じ標的鎖にハイブリ
ダイズして、3分子複合体を形成する。そのプライマーは、標的に沿って、ブロ
ッカー配列のハイブリダイゼーションの部位まで伸長され、複合体XII(図3
A〜D)を形成する。
【0166】 方法1におけるように、リボヌクレアーゼ(例えば、RNアーゼH)が、複合
体XIIの単一複合プライマーのRNA部分(一般に5’RNA部分)を切断し
て、複合体XIII(図3A〜D)を形成する。上記のように、この酵素は、R
NA/DNAハイブリッドのRNA鎖を切断することに特異的であり、かつ一本
鎖RNAを消化しない。従って、このリボヌクレアーゼは、遊離の複合プライマ
ーを分解しない。図3A〜Dに示されるような以下の工程、プライマーハイブリ
ダイゼーション(XIV)、複合プライマーの3’DNA部分によるプライマー
伸長産物の5’末端の置換(XV)、プライマー伸長および最初のプライマー伸
長産物の置換(XVI)は、方法1におけるように進行して、置換された伸長産
物(XVII)の複数のコピーを生じる。方法1の置換産物と異なり、XVII
は、標的配列と完全に相補的であり、かつ標的と相補的でない3’末端部分を含
まない。反復されるプライマー伸長および鎖置換は、標的核酸と相補的なポリヌ
クレオチドの複数のコピーの生成を生じる。
【0167】 プロモーターテンプレートオリゴヌクレオチド(PTO)は、置換された伸長
産物に結合して、置換されたプライマー伸長産物の3’末端に対するプロプロモ
ーターテンプレートの3’末端部分(A)のハイブリダイゼーションによって、
複合体XVIII(図3A〜D)を形成する。上記のように、PTOの3’末端
は、ブロックされてもよいし、またはブロックされていなくてもよい。プロプロ
モーターテンプレートの3’末端がブロックされていない場合、テンプレートは
、置換されたプライマー伸長産物に沿って伸長される。その置換された産物の3
’末端は、ハイブリダイズしたプロプロモーターテンプレートのB部分(図3A
〜Dを参照のこと)に沿って、ヌクレオチド(DNA)ポリメラーゼにより伸長
されて、複合体XIXを形成し、この複合体XIXは、DNA依存性RNAポリ
メラーゼにより利用され得るdsプロモーター配列をその一端に含む。複合体X
IXは、3’末端がポリメラーゼによる伸長についてブロックされている、プロ
モーターテンプレートのハイブリダイゼーション産物として、図3A〜Dに示さ
れる。あるいは、プロモーターテンプレートの3’末端がブロックされていない
場合、置換されたプライマー伸長産物に沿った3’末端の伸長が、完全な二重鎖
複合体の形成を生じる。DNA依存性RNAポリメラーゼは、複合体XIXの伸
長された置換されたプライマー伸長産物を、両方の形態(RNAポリメラーゼの
選択は、dsDNAテンプレートおよび/またはssDNAテンプレートから転
写するその能力を考慮しなければならない)、すなわち、部分的二重鎖形態また
は完全に二本鎖の二重鎖形態のいずれかの複合体において、転写する。一本鎖R
NA産物の複数のコピーが、この転写工程により生成される。
【0168】 上記の増幅の産物は、均質(homogenous)検出方法または不均質(
heterogeneous)検出方法(ゲル電気泳動におけるサイズ特性およ
び/もしくは移動度特性による同定、または配列特異的プローブに対するハイブ
リダイゼーションによる同定を含む)のいずれかにより、検出され得る。その増
幅産物の検出は、標的核酸の存在を示す。定量的分析もまた、可能である。例え
ば、標的配列を含む未知の量のポリヌクレオチドを含む試験サンプルから増幅さ
れた産物の量を、標的配列を含む既知の量のポリヌクレオチドを有する参照サン
プルの増幅産物と比較することにより、その試験サンプル中の標的配列の量が決
定され得る。本発明の増幅方法はまた、以下で考察されるように、標的核酸の配
列変化の分析および配列決定に拡張され得る。
【0169】 (本発明の増幅方法および組成物を用いた方法) 本発明の方法および組成物は、種々の目的のために使用され得る。例示の目的
のために、配列決定方法、遺伝子型決定(genotyping)(核酸変異検
出)方法、本発明の方法によって作製された増幅核酸産物を使用したマイクロア
レイ調製の方法、および核酸配列を特徴付ける方法が記載される。
【0170】 (本発明の線形増幅方法を使用した、規定された核酸標的の等温配列決定) 本発明の線形等温増幅方法は、例えば、規定された核酸標的配列の配列決定に
ついて有用である。この配列決定プロセスは、本明細書中で記載される増幅方法
について記載されるように行われる。本発明に従った増幅方法について使用され
る天然のデオキシリボヌクレオチド3リン酸(dNTP)のようなヌクレオチド
に加えて、配列決定反応混合物もまた、適切なヌクレオチド3リン酸アナログを
含み、このアナログは、標識されていてもよいし、未標識でもよく、プライマー
伸長産物への取り込みの際に、ヌクレオチド重合の終結をもたらす。このような
アナログは、他の配列決定方法において一般に使用され、そして当該分野で周知
である(例えば、ジデオキシリボヌクレオチド)。これらは、例えば蛍光色素ま
たは放射性同位体で標識され得る。この標識はまた、質量分光学に適切な標識で
あり得る。この標識はまた、特定の結合対のメンバーである低分子であり得、そ
して特定の結合対の他のメンバーと結合対の最後のメンバー(例えば、それぞれ
、ビオチンおよびストレプトアビジン)との結合後に検出され得る。そして、結
合対の最後のメンバーは、比色定量分析、蛍光測定法または化学ルミネセンスの
ような方法によって検出され得る検出可能なシグナルの生成を触媒する酵素に結
合体化されている。すべての上記の例は、当該分野で周知である。これらは、ポ
リメラーゼによってプライマー伸長産物に取り込まれ、そして標的配列に沿った
さらなる伸長の停止に役立つ。得られた短縮型伸長産物が標識される。蓄積され
た複数の置換されたプライマー伸長産物は、各々のアナログの取り込み部位に従
って長さが異なり、これは、標的配列上の相補的なヌクレオチドの種々の配列位
置を示す。
【0171】 配列情報の解明のための反応産物の分析は、当該分野で公知の任意の種々の方
法を使用して行われ得る。このような方法としては、ゲル電気泳動および適切な
スキャナを用いた標識されたバンドの検出、配列決定ゲル電気泳動およびリン光
による放射性標識されたバンドの直接的な検出(例えば、Molecular
Dynamicsリーダー)、反応において使用される標識に特異的な検出器に
適合したキャピラリー電気泳動などが挙げられる。この標識はまた、結合タンパ
ク質に対するリガンドであり得、これは、結合タンパク質に結合体化した酵素と
組み合わせて標識の検出について使用される(例えば、ビオチン標識化チェーン
ターミネーターおよび酵素に結合体化したストレプトアビジン)。この標識は、
酵素の酵素活性によって検出され、これは、検出可能なシグナルを生成する。当
該分野で公知の他の配列決定方法と同様に、4つのヌクレオチド型(A、C、G
、T)についての配列決定反応は、単一の反応容器中で行われるか、または別々
の反応容器中で行われるかのいずれかである(各々、4つのヌクレオチド型のう
ちの1つを示す)。使用されるべき方法の選択は、当業者に容易に明らかな実際
的斟酌(例えば、使用されるヌクレオチド3リン酸アナログおよび/または標識
)に依存する。従って、例えば、各々のアナログが区別されて標識される場合、
配列決定反応は、単一の容器中で行われ得る。本発明の方法に従った配列決定分
析の最適な実行のための試薬および反応条件の選択についての斟酌は、他の以前
に記載された配列決定方法についての斟酌と類似する。この試薬および反応条件
は、本発明の線形核酸増幅方法について上記に記載されたような試薬および反応
条件であるべきである。
【0172】 (本発明の増強型線形増幅方法(方法1および2)を使用した、規定された核
酸標的の等温配列決定) 転写に基づいた配列決定は、例えば、Sasakiら、PNAS、95:34
55−3460、1998において以前に記載された。RNA転写物への取り込
みの際に、増強型線形増幅方法についての反応混合物においてrNTP重合の終
結をもたらすrNTPアナログ(これは、標識されていてもよいし、未標識でも
よい)を含むことは、短縮型RNA産物の産生となり、これは、このアナログの
取り込み部位におけるRNAポリメラーゼのブロックに起因する。適切なrNT
Pアナログは、当該分野で公知である。最後は、使用される方法(方法1または
方法2)に従って、関連した複合体における置換された伸長産物上の相補的ヌク
レオチドの反対に取り込まれる。
【0173】 配列情報の解明のための反応産物の分析は、当該分野で公知のような種々の方
法のうちの任意の1つを用いて行われる。このような方法は、本発明の(非増強
)線形増幅方法を使用した、規定された核酸標的の配列決定についての上記の方
法を含む。
【0174】 (本発明の増幅方法を利用した、RNA部分に基づく等温変異検出) 本発明の等温増幅方法における使用のための複合(composite)プラ
イマーの独特の性質は、標的核酸配列における規定された変異の検出または多型
部位(例えば、SNP)の検出のための等温方法についての基礎を提供する。こ
の方法は、遺伝子型決定、薬物耐性を導く変異の検出などに有用である。これら
の方法は、テンプレート鎖中の領域における配列の特徴付けに適用でき、このテ
ンプレート鎖は、一般的に、複合プライマーのRNA部分にハイブリダイズする
(それ故、「規定された」変異(これは、その位置に関して規定される)を参照
する言及)。
【0175】 本発明の方法に適切な標的核酸配列は、ssDNAである。しかし、dsDN
A標的またはRNA標的からのssDNA標的の調製は、上記のように、そして
当該分野で公知のように行われ得る。
【0176】 本発明の方法の1つの実施形態を、図4に概略的に例示する。この実施形態に
おいて、複合プライマーのRNA部分は、試験標的核酸の配列に相補的であるよ
うに設計され、この配列において、配列変化の存在が疑われる。言い換えると、
このプライマーは、参照配列(例えば、野生型配列)に相補的な配列を含むRN
A部分を含み、この参照配列に対して、試験標的核酸における配列が比較される
べきである。いくつかの実施形態において、この変化した配列(すなわち、配列
変化を含む配列)および参照配列は、対立遺伝子である。この配列変化は、単一
ヌクレオチドの置換、欠失または挿入であり得る。配列変化の部位を、図4にお
いてXで概略的に印を付ける。
【0177】 別の実施形態において、この複合プライマーのRNA部分は、試験標的核酸中
に存在することが疑われる変化した配列に相補的であるように設計される。いい
かえると、このプライマーは、試験標的核酸に相補的であり、それ故、参照配列
(例えば、野生型配列)に相補的でない配列を含むRNA部分を含み、この参照
配列に対して、試験標的核酸における配列が比較されるべきである。いくつかの
実施形態において、この変化した配列(すなわち、配列変化を含む配列)および
参照配列は、対立遺伝子である。
【0178】 この複合プライマーのRNA部分(一般的には、5’RNA部分)は、既知の
正常な野生型配列または既知の変異体もしくは多型の遺伝子型に相補的な配列を
含む。一般的には、ミスマッチが存在する場合(すなわち、プライマーが、変異
した配列を有し、そして標的が、変異した配列を有さないか、またはそれらの逆
)と比較して、標的核酸配列がプライマーのRNA部分に相補的な配列を含む場
合に、適切な複合プライマーは、プライマーが標的核酸に優先的にハイブリダイ
ズすることを可能にするRNA部分を含み、ここで、この標的核酸は、結合した
プライマー伸長産物を有し、そしてその5’RNA部分は切断されている。図4
に示されるように、配列変化の存在は、一般的には、増幅の初期段階を妨げない
。この複合プライマーは、標的配列にハイブリダイズして第1の3分子複合体を
形成し、そして伸長する。次いで、リボヌクレアーゼ(例えば、RNアーゼH)
は、この複合体の伸長したプライマーのRNA部分を切断する。ミスマッチの塩
基対の存在が、RNA/DNAハイブリッドの切断パターンに影響を及ぼすよう
であるが、それにもかかわらず、切断は生じるようである。5’RNA部分のハ
イブリダイゼーションによる複合体への複合プライマーの結合の次の段階は、ミ
スマッチによって阻害(inhibit)される、好ましくは、妨げられる(p
revent)。この効果は、ハイブリダイズするオリゴヌクレオチドの大きさ
および反応条件のストリンジェンシーのような因子に依存する。これらの因子は
、当該分野で周知かつ慣用的な技術に従って、複合プライマーの設計において斟
酌される。ミスマッチが、この複合プライマーのRNA部分の切断を阻害し、そ
れ故、標的配列の増幅を妨げることもまた可能である。別の可能性は、ミスマッ
チが、プライマーのRNA部分のより低い切断効率となり、それ故、増幅産物の
より少ない、より低い増幅効率または産生効率となることである。この複合プラ
イマーが増幅のこの段階で標的にハイブリダイズできないために、増幅産物の複
数のコピーの、プライマー伸長鎖置換および産生のさらなる段階が妨げられる。
本発明の方法による変異の検出が、プライマー伸長産物の非存在もしくは存在、
または蓄積したプライマー伸長産物量の定量的比較に基づき得ることが理解され
る。例えば、この複合プライマーが参照配列(例えば、野生型)を含む場合、標
的鎖における変異の存在は、検出可能な増幅産物を導かないかもしれない;ある
いは、検出可能な産物を導くかもしれないが、変異を有さないテンプレート鎖か
ら産生された産物よりも少ない。
【0179】 この複合プライマーが、RNA部分、一般的には5’RNA部分(これは、変
異体の遺伝子型に完全に相補的である)を含む場合、正常な遺伝子型である配列
の増幅は妨げられるが、変異体の遺伝子型標的は増幅される。従ってこの場合、
複数のコピーの増幅産物の検出および/または定量的決定は、変異体の遺伝子型
の標的配列の存在を示す。例えば、目的の核酸サンプルまたは野生型配列を有す
る標的核酸の参照サンプルのいずれかを含む並行反応が行われ得る。野生型配列
を有する標的核酸の参照サンプルを含む反応と比較して、目的の核酸サンプルを
含む反応におけるより多くのプライマー伸長産物の蓄積は、目的のサンプルにお
ける変異体の遺伝子型の存在を示す。あるいは、この複合プライマーが、試験標
的の正常な遺伝子型配列に完全に相補的な5’RNA配列を含む場合、変異体の
遺伝子型の標的配列の増幅が妨げられ、そして増幅産物の検出および/または定
量的決定が、正常な遺伝子型を示す。
【0180】 本発明の任意の増幅方法は、上記のように、変異体の検出に適切である。
【0181】 (本発明の増幅方法を利用した3’ヌクレオチドに基づいた等温変異検出) この方法において、複合プライマーの最も3’側のヌクレオチドの相補性を使
用して、変異配列の存在または非存在を特徴付ける。標的核酸への複合プライマ
ーの最も3’側のヌクレオチドのハイブリダイゼーションは、プライマー伸長に
必要とされる。従って、産物の増幅は、標的核酸が、複合プライマーの最も3’
側のヌクレオチドによって規定される配列を含むことを示す。一方、産物の増幅
の減少または非存在は、標的核酸が、複合プライマーの最も3’側のヌクレオチ
ドに対する塩基相補性を少なくとも含む配列変化を含むことを示す。配列の欠如
は、最も3’側のヌクレオチドによって規定される配列を含む配列セグメントの
点変異、単一のヌクレオチド多型、挿入または欠失に起因し得る。
【0182】 1つの実施形態において、(例えば、対立性に起因して)改変体のヌクレオチ
ド位置における種々の配列に対応する最も3’側のヌクレオチドを有するように
設計された遺伝子型特異的プライマーは、本発明の方法に従って、増幅について
使用される。増幅産物の存在は、標的核酸が、使用される特定のプライマーの最
も3’側のヌクレオチドによって規定される配列を含むことを示す。(使用され
る特定のプライマーの最も3’側のヌクレオチドによって規定される配列を有す
る参照核酸と比較した)増幅産物の非存在または欠如は、標的核酸が、使用され
る特定のプライマーの最も3’側のヌクレオチドによって規定される配列を含ま
ないことを示す。
【0183】 (本発明の増幅方法を利用した一本鎖高次構造多型に基づいた変異検出) 本発明の方法に従って作製されたDNA増幅産物またはRNA増幅産物はまた
、以下で議論されるように、配列変化部以外は標的核酸配列に同一な参照核酸配
列と比較したとき、標的核酸配列における任意の変化の検出についての分析に適
切である。
【0184】 以前に記載された線形核酸増幅方法(DNA)および増強型線形増幅方法(R
NA)の産物は、一本鎖高次構造多型(SSCPまたはrSSCP)に基づいた
変異検出に適切である。新規の増幅方法のRNA産物が、さらなる増幅のための
基質ではない限りでは、新規の方法に従った配列増幅は、一本鎖産物における二
次構造を減少させる因子の存在を必要としない。他者によって記載される転写に
基づいた増幅方法は、二次構造を減少させる因子(例えば、DMSO)の存在下
で行われる。従って、本発明の増強型線形増幅方法が、一本鎖高次構造多型を検
出するための適切な手段(例えば、特定の配列特徴の存在または参照核酸と比較
した場合の試験核酸における任意の差異の存在の解明のための一本鎖RNA産物
の特定の移動性パターンの同定についての電気泳動分離方法)に直接関連し得る
ことが予期される。
【0185】 ゲル電気泳動またはキャピラリー電気泳動に基づいた方法は、種々の一本鎖高
次構造の異性体の検出および分析について使用され得る。あるいはまた、配列依
存性二次構造を認識するヌクレアーゼを使用した一本鎖DNA産物またはRNA
産物の切断は、配列特異的高次構造多型の決定に有用であり得るようである。こ
のようなヌクレアーゼは、当該分野で公知である(例えば、Cleavaseア
ッセイ(Third Wave))。この電気泳動方法は、高スループット変異
検出方法または高スループット遺伝子型決定検出方法に潜在的により適切である
【0186】 所定の核酸配列についての配列特異的電気泳動パターンの決定は、試験配列の
特異的な対立遺伝子の検出に有用である。さらに、種々の対立遺伝子についての
電気泳動移動度パターンが良好に識別され得、それ故、ヘテロ接合体遺伝子型ま
たは複数の対立遺伝子について必要とされるように、単一のゲノムDNAサンプ
ルにおける2つの対立遺伝子の検出を可能にすることが予期される。試験核酸配
列における任意の変化(例えば、塩基の置換、挿入または欠失)は、この方法を
使用して検出され得る。この方法は、特定の1塩基多型(SNP)の検出および
新規のSNPの発見に有用であることが予期される。
【0187】 (核酸のマイクロアレイの調製方法) 以前に記載された線形核酸増幅方法(DNA)および増強型線形増幅方法(R
NA)の産物の一本鎖の性質は、増幅産物を含むマイクロアレイの調製に特に適
切である。
【0188】 固体基材(例えば、ガラススライド)へ核酸を付着させるためのいくつかの技
術は、当該分野で周知である。1つの方法は、増幅された核酸に、固体基質に付
着し得る部分(例えば、アミン基、アミン基の誘導体または正電荷を有する別の
基)を含む改変塩基またはアナログを取り込むことである。次いで、この増幅産
物を、固体基材(例えば、ガラススライド)と接触させ、このガラススライドは
、増幅産物上に存在する反応性基と共有結合を形成し、そしてこのガラススライ
ドに共有結合するようになる、アルデヒドまたは別の反応性基でコーティングさ
れる。他の方法(例えば、アミノプロピル(propryl)シリカン表面化学
を使用した方法)はまた、http://www.cmt.corning.c
omおよびhttp://cmgm.standord.ecu/pbrown
1で開示されるように、当該分野で公知である。
【0189】 後に反応性基に変換され得るプライマーへの基の付着もまた、当該分野で公知
の方法を使用して可能である。複合プライマーのヌクレオチドへの任意の付着は
、線形増幅方法の一本鎖DNA産物の一部となり、次いでこれは、マイクロアレ
イの固体表面へ付着し得る。
【0190】 本発明の方法の増幅産物は、例えば、使用される技術によって必要および/ま
たは許可されるように、固体基材への付着の前または後に、フラグメントへの切
断を介してまたは検出可能な標識の付着によって、さらに改変され得る。
【0191】 (核酸の特徴付け) 本発明の方法によって得られた増幅産物は、さらなる特徴付けを特に実行可能
にする。これは、この産物が一本鎖であることが少しは原因である。この増幅産
物(DNAまたはRNAのいずれか)は、当該分野で公知のプローブハイブリダ
イゼーション技術(例えば、サザンブロッティングおよびノーザンブロッティン
グ)を使用して分析され得る。この増幅産物はまた、この産物をオリゴヌクレオ
チドプローブを含むマイクロアレイと接触させることによって分析され得る。プ
ローブの正体は、この増幅産物の配列の正体の特徴付け、従って、テンプレート
核酸を含むことが疑われるサンプル中に存在するこのテンプレート核酸の正体の
外挿による特徴付けを提供する。
【0192】 (本発明の組成物およびキット) 本発明はまた、本明細書中に記載される方法において使用される組成物および
キットを提供する。この組成物は、本明細書中に記載される任意の成分、反応混
合物および/または中間体、ならびに任意の組み合わせであり得る。例えば、本
発明は、複合プライマーを含む組成物を提供し、ここで、この複合プライマーは
、RNA部分および3’DNA部分を含む。別の例において、本発明は、複合プ
ライマーを含む組成物を提供し、ここで、この複合プライマーは、5’−RNA
部分および3’−DNA部分を含む。1つの実施形態において、このRNA部分
は、DNA部分に隣接する。別の例において、本発明は、複合プライマーを含む
組成物を提供し、ここで、この複合プライマーは、少なくとも1つの介在RNA
部分を有する5’−DNA部分および3’−DNA部分を含む。他の例において
、本発明は、複合プライマーを含む組成物を提供し、この複合プライマーは、核
酸マイクロアレイの調製において使用される固体基材への複合プライマーを含む
ポリヌクレオチドの付着を果たし得る部分の付着によってさらに誘導体化される
。いくつかの実施形態において、この複合プライマーは、正に荷電した部分(例
えば、アミン)の付着によってさらに誘導体化される。他の実施形態において、
本発明は、TSO(すなわち、テンプレートへの結合を増強する1つ以上の改変
を含むTSOを含む、本明細書中に記載される任意のTSO実施形態)を含む組
成物を提供する。いくつかの実施形態において、この組成物は、複合プライマー
および終結配列を含む。いくつかの実施形態において、本発明は、プロプロモー
ター配列(例えば、TSOまたはPTO(すなわち、本明細書中に記載される任
意のこれらの実施形態))を含むポリヌクレオチドを含む組成物を提供し、そし
て複合プライマーおよび/またはブロッカー配列をさらに含み得る。いくつかの
実施形態において、本発明は、ブロッカー配列(すなわち、改変を伴うブロッカ
ー配列を含む、本明細書中に記載される任意の実施形態)を含む組成物を提供す
る。
【0193】 他の実施形態において、本発明は、(a)複合プライマー;ならびに(b)終
結配列を含む組成物を提供し、ここで、この複合プライマーは、RNA部分およ
び3’DNA部分を含む(いくつかの実施形態において、このRNA部分は、D
NA部分に隣接する)。いくつかの実施形態において、この終結配列は、TSO
である。他の実施形態において、この終結配列は、ブロッキング配列である。い
くつかの実施形態において、この複合プライマーは、5’−RNA部分および3
’−DNA部分を含む(特定の実施形態において、このRNA部分は、DNA部
分に隣接する)。他の実施形態において、この複合プライマーは、少なくとも1
つの介在RNA部分とともに5’−DNA部分および3’−DNA部分を含む。
いくつかの実施形態において、この組成物は、(a)複合プライマー;(b)終
結配列を含むポリヌクレオチド;(c)プロプロモーター配列を含むポリヌクレ
オチドを含む。いくつかの実施形態において、このプロプロモーター配列は、P
TOによって提供される。他の実施形態において、このプロプロモーター配列は
、TSOによって提供される。任意の上記の組成物は、本明細書中に記載される
テンプレート(これは、標的配列を含む)ならびに/または任意の酵素(例えば
、DNAポリメラーゼ、RNアーゼHおよび/もしくはRNAポリメラーゼ)を
さらに含み得る。この組成物は、一般的には、水性形態で存在し、好ましくは適
切な緩衝液中に存在する。
【0194】 本発明はまた、本明細書中に記載される増幅産物を含む組成物を提供する。従
って、本発明は、標的配列のコピーであるDNA(アンチセンス)分子またはR
NA(センス)分子の集団を提供し、これらの分子は、本明細書中に記載される
任意の方法によって産生される。
【0195】 この組成物は、一般的には、適切な媒体中に存在するが、凍結乾燥形態で存在
し得る。適切な媒体としては、水性媒体(例えば、純水または緩衝液)が挙げら
れるがこれに限定されない。
【0196】 本発明は、本発明の方法を実施するためのキットを提供する。従って、種々の
キットが、適切なパッケージで提供される。このキットは、本明細書中に記載さ
れる任意の1つ以上の用途について使用され得、従って、任意の1つ以上の以下
の用途についての指示書を含み得る;ヌクレオチド配列の増幅;増幅されたポリ
ヌクレオチドの配列決定;および増幅されたポリヌクレオチドにおける配列変異
の検出。
【0197】 本発明のキットは、本明細書中に記載される任意の組み合わせの成分を含む1
つ以上の容器を含み、そして以下は、このようなキットの例である。キットは、
本明細書中に記載される任意の複合プライマーを含み得る。いくつかの実施形態
において、キットは、2つ以上の複合プライマーを含み、この複合プライマーは
、別々にパッケージされていてもよいし、されていなくてもよい。他の実施形態
において、キットは、複合プライマーおよび終結配列(本明細書中に記載される
任意の複合プライマーおよび終結配列)を含む。キットは、複合プライマー、終
結配列を含むポリヌクレオチドおよびプロプロモーター配列(これは、PTOま
たはTSOであり得る)を含むポリヌクレオチドを含み得る。この複合プライマ
ーは、標識されていてもよいし、未標識でもよい。キットはまた、必要に応じて
、本明細書中に記載される任意の1つ以上の酵素、ならびにデオキシヌクレオシ
ド3リン酸および/またはリボヌクレオシド3リン酸を含み得る。キットはまた
、1つ以上の適切な緩衝液(本明細書中に記載されるような)を含み得る。核酸
配列決定に有用なキットは、必要に応じて、プライマー伸長産物への取り込みの
際にヌクレオチド重合の終結を果たす、標識されたかまたは未標識のヌクレオチ
ドアナログを含み得る。キットにおける1つ以上の試薬は、乾燥粉末(通常は凍
結乾燥される(賦形剤を含む))として提供され得、この粉末は、溶解の際に本
明細書中に記載される任意の方法を行うに適切な濃度を有する試薬溶液に備える
。各々の成分は、別々の容器にパッケージされ得るか、またはいくつかの成分は
、交差反応および貯蔵寿命を可能にする1つの容器において組み合わされ得る。
【0198】 本発明のキットは、必要に応じて、一組の指示書、一般的には書面の指示書を
含み得るが、指示書を含む電子格納媒体(例えば、磁気ディスケットまたは光学
ディスク)もまた条件に合い、これは、意図された核酸増幅のため、ならびに/
または、適切な場合、核酸配列決定および配列変異の検出のような目的のために
この増幅産物を使用するための本発明の方法の成分の使用に関連する。このキッ
トとともに含まれる指示書は、一般的には、本発明の方法の実施に必要な試薬(
キットに含まれようと含まれまいと)、このキットの使用方法についての指示お
よび/または適切な反応条件に関する情報を含む。
【0199】 このキットの成分は、任意の簡便で適切なパッケージング中にパッケージされ
得る。この成分は、別々にパッケージされ得るか、または1つ以上の組み合わせ
でパッケージされ得る。キットが、本発明の増強型線形増幅方法の実施のために
提供される場合、RNAポリメラーゼ(もし含まれれば)は、好ましくは、転写
段階の前の段階において使用される成分とは別々に提供される。
【0200】 このキットにおける種々の成分の相対量は、広範に変化して、本明細書中に開
示される方法を実施するために生じるのが必要な反応を実質的に最適化する試薬
濃度に備え得、そして/または任意のアッセイの感受性をさらに最適化し得る。
【0201】 本発明はまた、本明細書中に記載される方法を果たすためのシステムを提供す
る。これらのシステムは、上記で議論された成分の種々の組み合わせを含む。例
えば、いくつかの実施形態において、本発明は、以下を含む標的ポリヌクレオチ
ド配列を産生する(または、標的ポリヌクレオチド配列を増幅する)に適切なシ
ステムを提供する:(a)複合プライマー(本明細書中に記載される任意の複合
プライマー)、(b)DNAポリメラーゼ;および(c)リボヌクレアーゼ。い
くつかの実施形態において、このシステムは、終結配列(本明細書中に記載され
る任意の終結配列)を含むポリヌクレオチドをさらに含む。いくつかの実施形態
において、このシステムは、プロプロモーター配列(これは、PTOまたはTS
Oであり得る)を含むポリヌクレオチドおよびDNA依存性RNAポリメラーゼ
をさらに含む。任意のシステムの実施形態はまた、本明細書中に記載されるよう
なテンプレート(標的)配列を含み得る。
【0202】 本発明はまた、本明細書中に記載される成分の種々の組み合わせを含む反応混
合物(または、反応混合物を含む組成物)を提供する。いくつかの実施形態にお
いて、本発明は、(a)ポリヌクレオチドテンプレート;(b)3’DNA部分
およびRNA部分を含む複合プライマー;ならびに(c)DNAポリメラーゼを
含む反応混合物を提供する。本明細書中に記載されるように、3’DNA部分に
隣接する5’RNA部分を含む複合プライマーを含めて、任意の複合プライマー
(または複数の複合プライマー)が、反応混合物中に存在し得る。この反応混合
物はまた、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素(例えば、R
NアーゼH)をさらに含み得る。本発明の反応混合物はまた、本明細書中に記載
される終結配列を含む任意のポリヌクレオチドを含み得る。反応混合物の別の例
は、(a)置換されたプライマー伸長産物(そしてそれ自体、複合プライマーの
3’DNA部分に相補的な配列をその5’末端に含むが、複合プライマーのRN
A部分に相補的な配列は含まない);(b)プロプロモーター配列(例えば、P
TO)を含むポリヌクレオチド;および(c)RNAポリメラーゼである。他の
反応混合物は、本明細書中に記載され、そして本発明によって包含される。
【0203】 本発明はまた、本明細書中に記載される任意の複合体(これは、本明細書中に
記載される方法における中間体である)を含む組成物を含む。この複合体を、図
1〜4に概略的に示す。例として、本発明の1つの複合体は、(a)テンプレー
ト鎖;および(b)複合プライマーを含む複合体であり、この複合プライマーは
、3’DNA部分およびRNA部分を含む。この複合プライマーは、3’DNA
部分に対して5’側であり、そして3’’DNA部分に隣接するRNA部分を有
し得る。この複合体は、終結配列(例えば、TSOまたはブロッカー配列)を含
むポリヌクレオチドをさらに含み得る。この複合体はまた、プロプロモーター(
例えば、PTO)を含むポリヌクレオチドを含み得る。
【0204】 以下の実施例は、本発明の例示のために提供され、本発明を限定するものでは
ない。
【0205】 (実施例) (実施例1:一般的方法) 本実施例に記載される一般的方法はまた、本明細書中に提供される他の実施例
において利用される。
【0206】 (緩衝液) 本実施例を通して使用された緩衝液を、以下の材料を用いて作製する。
【0207】 TE緩衝液:10mM Tris−HCl、pH8.0、1mM EDTA TBE緩衝液:89mM Trisベース、89mM ホウ酸、2mM ED
TA、pH8.3 FX緩衝液:20mM Tris−SO4、pH9.0、20mM(NH42
SO4、0.1% NP−40 (1つのキメラプライマー、DNAポリメラーゼおよびRNアーゼHを用いた
等温線形増幅) 配列増幅を、20mM Tris−HCl、pH8.5、6.0mM MgC
2、1.0mM dATP、1.0mM dCTP、1.0mM dTTP、
0.8mM dGTP、0.2mM dITP(dNTPはAmershamか
ら)、0〜6% DMSO、0〜8% グリセロール、0〜100μg/ml
アセチル化BSA(Ambion、Austin、TX)、0.6単位/μl
組換えリボヌクレアーゼインヒビター(rRNasin、Promega、Ma
dison、WI)、0.5〜5μM 複合プライマーIA005および100
〜200nM プロモーター−テンプレートオリゴヌクレオチド(PTO)IA
015Cを含む15μlの反応物中で行った。複合プライマーIA005は、配
列:ACGGAUGCGGUCUCCAGTGT(配列番号1)を有する20マ
ーのプライマーである。プロモーター−テンプレートオリゴヌクレオチド(PT
O)IA015Cは、配列:ggAATTCTAATACgACTCACTAT
AgggAgAgCggTACgCTgATCAAAgATCCgTg−ビオチ
ン(配列番号12)を有する55マーのオリゴヌクレオチドである。
【0208】 反応物を、2つの酵素を除くすべての成分を用いて組み立てた。プログラム可
能なサーマルサイクラー(GeneAmp 9600、Perkin Elme
r)における10秒間の70℃または99℃までの加熱後、この反応混合物を、
個々の実施例に記載されるように、55℃、60℃または65℃まで冷却した。
より低い温度が達成されたら、0.05〜0.24単位のRNアーゼH(希釈液
/保存溶液:10mM Tris−HCl、pH8.5、30% グリセロール
;Hybridase耐熱性RNアーゼH、Epicentre Techno
logies、Madison、WIを使用して、5U/μlのストック溶液か
ら希釈される)および1.0〜5.0単位のBca DNAポリメラーゼ(2U
/μl;Panvera、Madison、WI)を添加した。この反応物を、
30分間55℃〜65℃でインキュベートした。インキュベーションの終わりに
、反応物を4℃に冷却した。反応物を、RNA転写段階が所望されるまで4℃の
ままにし得る。
【0209】 (線形増幅ssDNA産物のRNA転写による増強型線形増幅) RNA転写を、2.5μlの上記の線形増幅反応混合物ならびに40mM T
ris−HCl、pH8.5、70mM KCl、5.0mM DTT、12m
M MgCl2、110μg/ml BSA、3mM 各rNTP(ATP、U
TP、CTP、GTP、Amersham)、7.5% DMSO、1単位/μ
l rRNasin(Promega、Madison、WI)および20単位
のT7 RNAポリメラーゼ(Ambion、Austin、TX)を含む10
μlの反応物中で、37℃で3時間行った。
【0210】 (DNAテンプレート) E.coli K12のJ遺伝子領域由来の配列を、いくつかの以下の実施例に
ついてのDNAテンプレートとして選択した。3つのDNAテンプレートを、こ
れらの実験について使用した:合成DNA標的(IA013)、PCR増幅によ
って産生された第1の一本鎖DNA(351塩基)テンプレートおよびE.co
liのK12株由来のゲノムDNA(実施例4に記載される調製物)。合成DN
A標的IA013は、以下:
【0211】
【化1】 を含む。スペーサー18は、ポリオキシエチレンスペーサーをいう。これらを、
100bpのssDNA産物と比較してその移動度を遅らせるためにこのオリゴ
に添加した。PCR増幅によって産生された前述の第1の一本鎖DNA(351
塩基)テンプレートの配列は、以下である:
【0212】
【化2】 ここで、PCRプライマーは太字かつ下線を引かれ、そして複合プライマーは太
字であり、RNA部分は斜体である。
【0213】 (PCR増幅産物からのssDNA標的の調製) 等温線形増幅のための一本鎖DNAテンプレートを、プライマーIA006お
よびIA004を用いて、E.coli J遺伝子の351bpセグメントのP
CR増幅によって調製した。プライマーIA006は、配列:CGGTACGC
TGATCAAAgATCCGT(配列番号16)を有する23マーである。プ
ライマーIA004は、配列:CGCATACGGAATAGCTTACCGG
TCT(配列番号15)を有する26マーである。 PCRを、20mM Tris−SO4、pH9.0、20mM (NH42
4、0.1% NP−40、2.0mM MgCl2、300μM 各dNTP
(dATP、dTTP、dCTP、dGTP)、5単位のTaq DNAポリメ
ラーゼ、400nM プライマーIA006、400nM 5’−リン酸−プラ
イマーIA004および0.2μlのE.coli K12株の粗溶解産物を含
む100μlの反応物中で行った。改変「タッチダウンPCR」プロトコルを、
以下のパラメータで使用した:95℃で5秒間、68℃で1分間を5サイクル;
94℃で5秒間、60℃で30秒間、72℃で1分間を5サイクル;94℃で5
秒間、55℃で30秒間、72℃で1分間を40サイクル;72℃で15分間。
次いで無期限に4℃で保持した。プライマーIA004を、5’−リン酸を用い
て合成し、λエキソヌクレアーゼ(Strandaseキット、Novagen
、Madison、WI)による消化からセンス鎖を保護した。このStran
dase消化を、製造業者の推奨に従って行った。手短に言えば、上記のように
調製されたPCR産物を、1/10容量の3M酢酸ナトリウム(pH5.2)お
よび0.6容量のイソプロパノールの添加によって反応混合物から沈殿させ、−
20℃まで1時間冷却し、そして30分間微量遠心分離機において最大速度で遠
心分離した。このDNAペレットを、75%エタノールで1回洗浄し、次いで、
80μlの水中での再懸濁の前に手短に空気乾燥した。濃度を、260nmのO
.D.から評価し、そして60単位のλエキソヌクレアーゼ(Strandas
e、Novagen)を添加した。消化を、37℃で20分間進行させ、次いで
、反応物を10分間75℃に加熱し、そして4℃まで冷却した。インキュベーシ
ョンを、プログラム可能なサーマルサイクラー(GeneAmp 9600、P
erkin Elmer)において行った。残ったDNAを、製造業者の推奨す
る手順に従って、QiaQuick Nucleotide Removal
Columns(Qiagen、Valencia、CA)を使用し、そしてキ
ット(Qiagen、Valencia、CA)とともに提供される緩衝液を使
用して精製した。手短に言えば、10容量のBuffer PN(Qiagen
)をサンプルに添加した。次いで、総量を、Qiagenスピンカラムに適用し
、そして遠心分離した(微量遠心分離機において、6000rpmで1分間)。
濾液を捨て、そしてカラムを500μlのBuffer PE(Qiagen)
で2回洗浄した。次いで、カラムを、最大速度で3分間の遠心分離によって完全
に乾燥した。DNAを、50μlのBuffer EB(10mM Tris−
HCl、pH8.5)(Qiagen)において溶出した。濃度を、260nm
のODから、約2.5×1012コピー/5μlであると評価した。ゲル分析によ
り、有意なdsDNA(全体の半分未満)が残ったが、濃度の誤差は、2倍未満
であることが示された。DNAを、TE Bufferで1010コピー/5μl
まで希釈した。系列希釈を、必要に応じて、1010コピーストック溶液から調製
した。O.D.測定に基づいた濃度を、限界希釈PCR分析によって確認した。
【0214】 (ゲル電気泳動) 増幅産物を、Novex電気泳動装置(EI9001−XCell II M
ini Cell、Novex)において、1×TBE Buffer(89m
M Trisベース、89mM ホウ酸、2mM EDTA、pH8.3)中、
Novex成形済み4〜20%ポリアクリルアミド勾配ゲル(Invitrog
en、Carlsbad、CA;パーツ番号EC62255)上で電気泳動的に
分離した。線形増幅または転写(増強型線形増幅)からの反応混合物(5μl)
を、1μlの6×Gel Loading Solution(40% スクロ
ース、0.25% ブロモフェノールブルー、0.25% キシレンシアノール
)と混合し、そしてサンプル全体を、各々のウェルに直ちにロードした。すべて
のサンプルがゲルに入るまで、ゲルを約5分間250Vに供し、そして電圧を4
5分間175Vに下げた。ゲルを、プラスチックプレートの間から取り出し、そ
して1×TBE Buffer(89mM Trisベース、89mM ホウ酸
、2mM EDTA、pH8.3)中の0.5μg/ml臭化エチジウムにおい
て染色した。dsDNA分子サイズマーカー(Hi−Lo DNA Marke
r、Bionexus、San Leandro、CA)を、各ゲルの泳動につ
いて1レーン含めた。このマーカーは、以下のサイズの16種のフラグメントを
含む:50bp、100bp、200bp、300bp、400bp、500b
p、750bp、1000bp、1400bp、1550bp、2000bp、
3000bp、4000bp、6000bp、8000bpおよび10000b
p。代表的には、50〜2000bpが、使用されるゲル上で分離され得る。
【0215】 (ハイブリダイゼーション) ハイブリダイゼーション実施例についてのオリゴヌクレオチドプローブ(ss
DNA産物についてはIA010;ssRNA産物についてはIA014)を、
T4ポリヌクレオチドキナーゼ(New England Biolabs、B
everly、MA)およびγ−32P−ATP(アデノシン5’−[γ−32P]
3リン酸、トリエチルアンモニウム塩、Amersham、Piscatawa
y、NJ;PB10218、>5000Ci/mmol、10mCi/ml)を
使用して5’末端を標識した。プライマーIA010は、配列:ATGTCAT
GGTCATGGTCGTGT(配列番号13)を有する21マーである。プラ
イマーIA014は、配列:CTCAACACGACCATGACCATGAC
ATTTGTTG(配列番号14)を有する31マーである。標識化反応物(総
容量50μl)は、70mM Tris−HCl、pH7.6、10mM Mg
Cl2、5mM DTT、1μg オリゴ(プライマーIA010については1
47pmol;プライマーIA014については101pmol)、250μC
i γ−32P−ATPおよび30単位のT4ポリヌクレオチドキナーゼを含んだ
。インキュベーションを37℃で30分間行い、その後、QIAquick N
ucleotide Removal Kit(Qiagen、Valenci
a、CA)を使用して、取り込まれなかったヌクレオチドを除去した。崩壊率(
cpm)を、1μlの標識オリゴのCherenkov計数によって、Pack
ard Minaxi Tri−Carb 4000 Series液体シンチ
レーションカウンターにおいて決定した。
【0216】 ハイブリダイゼーションを、30μlの反応物において行った。産物DNA(
またはRNA)(10μl)を、20μlのプローブミックスに添加した。反応
物は、100mM NaClおよび106cpmのプローブ(14.3日の半減
期を使用して、崩壊について補正する)を含んだ。15秒間の65℃までの加熱
後、ハイブリダイゼーションを、42℃で30分間進行させ、その後、4℃に冷
却した。これらの段階を、熱せられたカバーを有するプログラム可能なサーマル
サイクラー(GeneAmp 9600、Perkin Elmer)において
行った。ハイブリダイゼーション反応物の総容量を、150Vで3時間、1×T
BE Buffer(89mM Trisベース、89mM ホウ酸、2mM
EDTA、pH8.3)中、10%ポリアクリルアミドゲルにおいて電気泳動し
た。ゲルを、ガラスプレートから取り出し、ラップ中に包み、そしてオートラジ
オグラフィーフィルム(BioMax MR、Kodak)に−20℃で一晩(
約16時間)、2枚の増感スクリーンとともに曝露した。
【0217】 (実施例2:等温線形増幅) 1つの複合プライマー、DNAポリメラーゼ、RNアーゼHおよびTSOまた
はブロッカーを使用した等温線形増幅を行った。上記のようなすべての反応成分
を含む反応混合物、ならびに重要な試薬(例えば、複合プライマー、RNアーゼ
HまたはBca DNAポリメラーゼ(Panvera、Madison、WI
))のうちの1つを含まない反応混合物を、1010コピーの合成ssDNA標的
(IA010−実施例1に列挙された配列)でスパイクした。すべての試薬を含
み、そして標的ssDNAを含まないネガティブコントロールの反応物もまた含
めた。標的DNA配列の等温線形増幅を、上記のように行った。標的の変性を7
0℃で行い、そして等温増幅を65℃で行った。
【0218】 増幅産物を、ゲル電気泳動によって分離した(図5)(第1レーン:分子量ラ
ダー;レーン番号1〜4:それぞれ、DNAなし、プライマーなし、RNアーゼ
Hなし、Bca DNAポリメラーゼなし;レーン5:すべての成分を含む)。
増幅産物は、プライマー、RNアーゼHまたはBca DNAポリメラーゼを含
まない反応混合物において検出されなかった。
【0219】 図6(レーン1〜4:それぞれ、DNAなし、プライマーなし、RNアーゼH
なし、DNAポリメラーゼなし;レーン5:すべての成分を含む)に示されるよ
うに、線形増幅方法のssDNA産物に対するプローブIA010ハイブリダイ
ゼーションおよびオートラジオグラフィーは、増幅産物の正体を証明した。この
実験における合成オリゴヌクレオチド標的の線形増幅を、非ブロックプロモータ
ー−テンプレートオリゴヌクレオチド(IA015b)を用いて行った。プロモ
ーター−テンプレートオリゴヌクレオチドIA015bは、配列:GGAATT
CTAATACGACTCACTATAGGGAGAGCGGTACGCTGA
TCAAAGATCCGTG(配列番号11)を有する55マーである。この増
幅反応について使用される増幅反応の標準的な反応物成分は、上記で与えられた
とおりである。初期変性段階を、70℃で10秒間行った。この反応物を65℃
に冷却し、そしてこの温度で30分間さらにインキュベートし、その後、Bca
ポリメラーゼおよびRNアーゼHを添加した。ハイブリダイゼーションは、コン
トロール反応(DNAなし、プライマーなし、RNアーゼHなし、Bcaなし)
において検出されなかった。
【0220】 (実施例3:プロモーター−テンプレートオリゴヌクレオチドに結び付いた等
温線形増幅および転写) プロモーター−テンプレートオリゴヌクレオチド(PTO)は、2つの必須の
配列モチーフを含む:T7プロモーター配列(5’−TAATACGACTCA
CTATAGGGAgGAG(配列番号20))およびssDNAテンプレート
に相補的な配列。PTOの4つのバージョンを設計した(IA012、IA01
2b、IA015、IA015b)。IA012 PTOは67マーであり、そ
して以下の配列を有する:
【0221】
【化3】 IA012 PTOは、コアT7プロモーターに加えて2つの配列を含む:プロ
モーターと標的DNA相補的配列との間の、5’−伸長部(5’−GGAATT
C(配列番号21))およびスペーサー(5’−ATCGAGTAGCTC(配
列番号22))。IA015は、より短いPTO(48マー)であり、5’−伸
長部およびスペーサーの両方を欠失する。IA015 PTOは、配列:TAA
TACGACTCACTATAGGGAGAGCGGTACGCTGATCAA
AGATCCGTG(配列番号10)を有する。IA012b PTOは、スペ
ーサーを含むが、伸長部を含まない60マーである。IA012b PTOは、
配列:TAATACGACTCACTATAGGGAGAGATCGAGTAG
CTCCGGTACGCTGATCAAAGATCCGTG(配列番号9)を有
する。IA015bは、伸長部を含むが、スペーサーを含まない。IA015b
の配列は、実施例2に開示される。キメラオリゴヌクレオチドIA005、IA
019およびIA020以外のすべてのプライマーを、Keystone(Di
vision of BioSource International、Ca
marillo、CA)によって合成し、そしてPAGE精製した。
【0222】 この増幅方法についての一般的概略図を、図2A〜Cに例示する。IA012
、IA012b、IA015およびIA015bがssDNAテンプレートをT
7RNAポリメラーゼに対する基質に変換する能力を、合成オリゴ産物(IA0
09)と各々のPTOとの間で形成された重複伸長産物の転写後に産生されたR
NA量を比較することによって評価した。合成オリゴ産物IA009は、以下の
配列を有する100マーである:
【0223】
【化4】 重複伸長を、20mM Tris−HCl、pH8.5、6mM MgCl2
1mM 各dNTP(dATP、dTTP、dCTP、dGTP)、100nM
IA009、100nM PTOおよび1単位のBca DNAポリメラーゼ
を含む15μlの反応物において行った。反応物を、Bca DNAポリメラー
ゼを含まずに構成し、95℃に加熱し、次いで10分間にわたって60℃に冷却
した。DNAポリメラーゼの添加後、反応物を、60℃で30分間インキュベー
トした。反応混合物の一部(2.5μl)を、標準的なRNA転写反応混合物に
添加し、そして転写反応物を、ゲル電気泳動によって評価した。
【0224】 図7(レーン1:分子量ラダー;レーン2〜5:それぞれ、IA012、IA
012b、IA015、IA015b由来の重複伸長産物;レーン6〜13:そ
れぞれ、IA012、IA012b、IA015、IA015b、IA012、
IA012b、IA015、IA015b由来のRNA)に示されるように、有
意により多くのRNAが、IA012またはIA012bのいずれかを用いて産
生された転写基質よりも、より短いPTO(IA015、IA015b)を用い
て産生された転写基質によって産生された。5’−伸長部を含むが、スペーサー
(IA015b)を含まないPTOは、明白に、より高い収率のRNAを産生し
た。しかし、あらゆる場合において、複数の産物が、主要なRNAバンドに加え
て現れた。IA015bと同じ配列を有するが、遊離の3’−OHを排除する3
’−ブロッキング基(ビオチン)を有する第5のPTOを設計し、3’をブロッ
クされたPTOの改良された性能を実証した。PTOの遊離の3’−OHのブロ
ッキングは、機能的プロモーター配列の増幅産物への非特異的取り込みを開始す
る能力を排除し、転写産物の非特異的作製を導く。増強等温線形増幅における3
’をブロックされたPTOおよびブロックされないPTOの性能を、標準的な条
件を使用して、合成オリゴヌクレオチド標的の増幅から評価した。3’をブロッ
クされたPTO(IA015c)は、図8(レーン1:分子量ラダー;レーン2
、9:DNAなし、30分;レーン3、10:DNAなし、1時間;レーン4、
11:DNAなし、2時間;レーン5、12:1010コピーのIA013、30
分;レーン6、13:1010コピーのIA013、1時間;レーン7、14:1
10コピーのIA013、2時間;レーン8、15:1011コピーのIA013
、30分;反応物1〜7はブロックされなかった(IA015b)、反応物8〜
15は、ブロックされた(IA015c))に示されるように、IA015bと
同等の収率の特異的RNAを産生したが、有意により低いバックグランドを有し
た。ネガティブコントロール反応物(DNAテンプレートを含まない)および1
10コピーのオリゴ標的(IA013)を含む反応物を、55℃での30分間、
1時間または2時間の鎖置換によって増幅し、IA015bまたはIA015c
のいずれかは、この鎖置換反応に含められた。3’−OHがブロックされない場
合、非特異的RNAは、あらゆる反応において産生され、そして特異的RNAバ
ンドの同定を不明確にした。対照的に、ブロックされたPTOは、主として単一
のRNA産物を産生した。
【0225】 (実施例4:等温増強型線形増幅によるE.coliゲノムDNAのJ遺伝子
配列の増幅) DNAを、Tryptone−NaCl培地中で一晩増殖した25mlのE.
coli K12(ATCC 10798)から単離した。ゲノムDNAを、製
造業者の推奨する手順に従って、リゾチーム消化およびカオトロピックな(ch
aotropic)溶解溶液(Bactozol Kit、Molecular
Research Center、Cincinnati、OH)における可
溶化によって単離した。手短に言えば、細菌を、6000×gで5分間の遠心分
離によって収集した。細胞ペレットを、Bactozyme消化緩衝液中に再懸
濁し、そして50℃で30分間インキュベートした。得られた溶解産物は、未消
化の細胞の可視な凝集塊を何ら含まず、消化の終わりに透明であった。溶解産物
を、4容量のDNazol試薬(Molecular Research Ce
nter、Cincinnati、OH)と混合し、そして15分間室温でイン
キュベートした。DNAを、0.6容量の氷冷エタノールの添加によって溶液か
ら沈殿させた。5分間の室温でのインキュベーション後、沈殿したDNAを、微
量遠心分離機における最大速度で5分間の遠心分離によって収集した。このDN
Aペレットを、75%のエタノールで洗浄し、再び遠心分離し、そして頻繁に撹
拌しながら50℃〜55℃で30分間加熱することにより、1.5mlのTE
Buffer(10mM Tris−HCl、pH8.0、1mM EDTA)
中に再懸濁した。得られた溶液を、22ゲージの注射針に繰り返し通し、DNA
を剪断し、そして溶液の粘度を減少した。DNAを、1/10容量の5M 酢酸
アンモニウムおよび3容量の氷冷エタノールの添加によって再び沈殿させた(E
PI005−35)。−20℃、1時間のインキュベーション後、DNAを、微
量遠心分離機における最大速度での遠心分離によって収集した。このペレットを
、75%のエタノールで洗浄し、再び遠心分離し、そして150μlのTE B
uffer中に再懸濁した。TE Bufferにおける2つの希釈液を、O.
D.測定(Beckman DU640分光光度計)のために調製し、50μg
/mlのdsDNAが、260nmでのO.D.値1を示すと仮定することによ
ってDNA濃度を算出した。2つの希釈物のDNA濃度は、24.2μg/10
μlおよび24.6μg/10μlであった。これらの2つの測定値の平均(2
4.4μg/10μl)は、約2.5×109ゲノムコピー/5μl(5fgの
E.coliゲノムDNA=1コピー)に対応する。
【0226】 (等温増強型線形増幅) DNAを、TE Bufferにおいて、109、108または107コピー/
5μlに系列希釈し、そして5分間95℃まで加熱することにより変性し、その
後、氷上で急冷した。一本鎖テンプレートDNAをまた、109コピー/5μl
に希釈した。反応物を、DNAなし、107コピーのゲノムDNAを含む、108 コピーのゲノムDNAを含む、109コピーのゲノムDNAを含む、または2.
5×109コピーのゲノムDNAを含むように組み立てた。
【0227】 増幅を、20mM Tris−HCl、pH8.5、6.0mM MgCl2
、1.0mM dATP、1.0mM dCTP、1.0mM dTTP、0.
8mM dGTP、0.2mM dITP(dNTPはAmershamから)
、6% DMSO、8% グリセロール、100μg/ml アセチル化BSA
(Ambion、Austin、TX)、0.6単位/μl 組換えリボヌクレ
アーゼインヒビター(rRNasin、Promega、Madison、WI
)、5μM 複合プライマーIA005(実施例1に開示される配列)、200
nM プロモーター−テンプレートオリゴヌクレオチド(PTO)IA015C
(実施例1に開示される配列)を含む15μlの反応物において行った。反応物
を、2つの酵素を除くすべての成分を用いて組み立てた。プログラム可能なサー
マルサイクラー(GeneAmp 9600、Perkin Elmer)にお
ける10秒間の99℃までの加熱後、反応物を、60℃で30分間インキュベー
トした。60℃に到達したら、0.6μlのRNアーゼH(10mM Tris
−HCl、pH8.5、30% グリセロールにおける5U/μlのストック溶
液から希釈した0.05単位)、Hybridase(Epicentre T
echnologies、Madison、WI)および1.0μl Bca
DNAポリメラーゼ(2.0単位、Panvera、Madison、WI)を
添加した。60℃でのインキュベーションの終わりに、反応物を4℃に冷却した
。5.0μl容量の鎖置換産物を、各RNA転写反応物(総容量20μl)に添
加した。RNA転写を、標準的な条件を使用し、そして反応物容量を20μlに
スケールアップして行い、直接的なゲル分析に十分な物質(5μl)およびプロ
ーブハイブリダイゼーションに十分な物質(10μl)を提供した。
【0228】 規定された一本鎖合成標的の増幅とは異なり、本発明の方法に従ったゲノムD
NAの増幅は、規定された3’末端を有するssDNA産物の形成のために規定
された停止の形成を必要とする。プライマー伸長についての規定された停止の形
成は、ブロッカーによって達成され得、このブロッカーは、標的鎖上の規定され
た部位にハイブリダイズし、そしてポリメラーゼによって置換されることができ
ない。あるいは、本実施例のように、プライマー部位の上流のGCリッチ配列は
、プライマー伸長についての停止地点を提供し、それ故、規定された3’末端を
有するssDNA産物の形成を導いた。
【0229】 本発明の増強等温線形増幅方法によるゲノムDNAの規定された配列の首尾良
い増幅を、図9(レーン1:DNAなし;レーン2:107コピーのE.col
iゲノムDNA;レーン3:空き;レーン4:108コピーのE.coliゲノ
ムDNA)に示す。このssRNA産物は、特定のオリゴヌクレオチドプローブ
にハイブリダイズすることが示される。
【0230】 (実施例5:増強等温線形増幅の性能に対するプライマー設計の効果の評価) 本発明の増幅方法における3つの複合プライマーの各々の性能を評価した。等
温線形増幅を、20mM Tris−HCl、pH8.5、6.0mM MgC
2、1.0mM dATP、1.0mM dCTP、1.0mM dTTP、
0.8mM dGTP、0.2mM dITP(dNTPはAmershamか
ら)、6% DMSO、8% グリセロール、100μg/ml アセチル化B
SA(Ambion、Austin、TX)、0.6単位/μl 組換えリボヌ
クレアーゼインヒビター(rRNasin、Promega、Madison、
WI)、5μM 複合プライマー、200nM プロモーター−テンプレートオ
リゴヌクレオチド(PTO)IA015Cを含む15μlの反応物において行っ
た。PTO IA015Cの配列を実施例1に開示する。複合プライマーIA0
05の配列(20マー)を実施例1に開示する。英数字の名称を有する他の複合
プライマー配列は、以下の通りである: IA019(20マー) ACGGAUGCGGUCUCCAGTGT(配列番
号2) IA020(21マー) GACGGAUGCGGUCUCCAGTGT(配列
番号3) 英数字の名称を有さない4つの他の複合プライマー配列を使用した。これらの配
列は、それぞれ以下の通りである:
【0231】
【化5】 これらの複合プライマーを、Dharmacon Research,Inc
.(Boulder、CO)によって合成した。オリゴヌクレオチドのRNA部
分を、酸不安定性の2’−オルトエステル保護基(2’−ビス(アセトキシエト
キシ)−メチルエーテルまたは「2’−ACE」(Scaringe,S.A.
ら、J.Am.Chem.Soc.120:11820−11821(1998
)およびScaringe,S.A. Advanced 5’−silyl−
2’−orthoester approach to RNA oligon
ucleotide synthesis. Methods in Enzy
mology(印刷中)))とともに5’−シリル保護基を使用して合成した。
プライマーを、PAGE精製した。
【0232】 反応物を、2つの酵素を除くすべての成分を用いて組み立てた。プログラム可
能なサーマルサイクラー(GeneAmp 9600、Perkin Elme
r)における10秒間の70℃までの加熱後、反応物を、55℃〜65℃まで冷
却した。より低い温度を達成したら、0.05単位のRNアーゼH(希釈液/保
存溶液:10mM Tris−HCl、pH8.5、30% グリセロール;H
ybridase耐熱性RNアーゼH、Epicentre Technolo
gies、Madison、WIを使用して、5U/μlのストック溶液から希
釈される)および2.0単位のBca DNAポリメラーゼ(2U/μl;Pa
nvera、Madison、WI)を添加した。この反応物を、30分間55
℃〜65℃でインキュベートした。インキュベーションの終わりに、反応物を、
RNA転写まで4℃に冷却した。RNA転写を、2.5μlの上記の線形増幅反
応物ならびに40mM Tris−HCl、pH8.5、70mM KCl、5
.0mM DTT、12mM MgCl2、110μg/ml BSA、3mM
各rNTP(ATP、UTP、CTP、GTP、Amersham)、7.5
% DMSO、1単位/μl rRNasin(Promega、Madiso
n、WI)および20単位のT7 RNAポリメラーゼ(Novagen、Ma
dison、WI)を含む10μlの反応物において、37℃で3時間行った。
【0233】 各々の複合プライマーを用いて作製された増強型線形増幅の産物を、図10(
レーン1:分子量ラダー;レーン1、2:IA015、60℃;レーン3、4:
IA019、55℃;レーン5、6:IA019、60℃;レーン7、8:IA
019、65℃;レーン9、10:IA020、55℃;レーン11、12:I
A020、60℃;レーン13、14:IA020、65℃)に示されるように
、ゲル電気泳動によって分離した。複合プライマーは、標的鎖上の同じ部位でハ
イブリダイズするように設計され、そして3’末端のデオキシヌクレオチドの数
が異なった。最も高い収率のRNA産物は、プライマーIA020を用いて産生
され、次いで、IA005およびIA019を用いて同程度に産生された。他の
4つの複合プライマーは、より少ないRNA産物をもたらした。等温線形増幅段
階についての最適温度は、期待されるように、異なるプライマーについて異なっ
た。
【0234】 (実施例6:線形増幅方法を用いた核酸標的の等温配列決定) 分析されるべき核酸配列を、第一にその供給源から単離する。本実施例におい
て使用される供給源の非限定的な例は、動物、植物、細菌、ウイルス、酵母また
は真菌である。核酸(DNAまたはRNA)の供給源が、動物組織由来の場合、
この組織を、均質化するかまたは超音波処理するか、あるいは単一の細胞を結合
組織から分離し得る何らかの力に供する。DNAおよびRNA、特にmRNAの
分解を妨げ、そして組織を扱う間のゲノムDNAの剪断を妨げるように注意する
。動物細胞はまた、商業的供給源(すなわち、Gibco BRL)または非営
利的供給源(すなわち、American Tissue Type Cult
ure(ATCC))から得られ得る。所望される核酸の形態に依存して、ゲノ
ムDNA、総RNAまたはmRNAを、Sambrookら、前出において見出
される標準的なプロトコルに従って単離し得る。植物細胞から核酸を単離するた
めのプロトコルはまた、Current Protocols in Mole
cular Biology、前出において見出され得る。核酸の供給源が、非
哺乳動物供給源(例えば、細菌、酵母、真菌またはウイルス)由来である場合、
わずかに異なるプロトコルが使用され、核酸を単離する。細菌、酵母、真菌およ
びウイルスについてのこれらのプロトコルは、SambrookらまたはCur
rent Protocols in Molecular Biologyに
おいて見出され得る。
【0235】 規定された標的核酸配列の増幅を、本明細書中に記載されるように、等温線形
増幅について記載されるように行う。約102〜1012コピーを、テンプレート
について使用する。増幅方法について使用される天然のデオキシリボヌクレオチ
ド3リン酸(dNTP)に加えて、配列決定反応混合物は、標識された3リン酸
アナログを含む。各々のアナログが独自に標識される場合、4つすべてが、同じ
反応チューブに添加され得る。そうでなければ、各々のヌクレオチドアナログが
同じ標識で標識される場合、この配列決定反応は4つの異なる反応チューブにお
いて行われ、ここで、各々の反応混合物は、ヌクレオチドアナログのうちの1つ
を含む。これらのアナログは、ポリメラーゼによってプライマー伸長産物に取り
込まれ、そして標的配列に沿ったさらなる伸長の停止に役立つ。得られた短縮型
伸長産物は標識される。この蓄積した複数の置換されたプライマー伸長産物は、
各々のアナログの取り込み部位に従って長さが異なり、これは、標的配列上の相
補的ヌクレオチドの種々の配列位置を示す。配列情報の解明のための反応産物の
分析は、産物をゲルに泳動することによって行われ得る。あるいは、他の分析方
法が同様に使用され得る。他の配列決定方法と同様に、配列決定反応は、単一の
反応容器または別々の反応容器のいずれかにおいて行われる。使用されるべき方
法の選択は、使用されるヌクレオチド3リン酸アナログに依存する。従って、各
々のアナログが区別をつけて標識される場合、この配列決定反応は、単一の容器
において行われ得る。本発明の方法に従った配列決定分析の最適な実行のための
試薬および反応条件の選択についての斟酌は、以前に記載された他の方法につい
ての斟酌と類似する。
【0236】 伸長ターミネーターの特異的取り込みに従って大きさが異なる複数のプライマ
ー伸長産物を、当該分野で公知の任意の種々の方法を使用してサイズ分離する。
各々のターミネーターアナログとともに産生される複数のプライマー伸長産物の
プロフィールは、試験核酸配列のヌクレオチド配列を示す。
【0237】 (実施例7:増強増幅を使用した核酸標的の配列決定) 規定された標的核酸配列の増幅を、本明細書中に記載されるように、転写を伴
う等温線形増幅について記載されるように行う。TSOまたはPTOのいずれか
の使用を使用して、プロトプロモーター(protopromoter)配列を
等温線形増幅の産物に付加し得る。本発明に従った増強型線形増幅方法について
使用される天然のリボヌクレオチド3リン酸(rRTP)に加えて、配列決定反
応混合物はまた、適切な標識化3リン酸アナログを含み、このアナログは、当該
分野で公知の他の配列決定方法において一般に使用される。これらは、RNAポ
リメラーゼによって伸長産物に取り込まれ、そして標的配列に沿ったさらなる伸
長の停止に役立つ。この得られた短縮型伸長産物は標識される。蓄積された複数
の置換された伸長産物は、各々のアナログの取り込み部位に従って長さが異なり
、これは、標的配列上の相補的ヌクレオチドの種々の配列位置を示す。配列情報
の解明のための反応産物の分析は、上記の配列決定の実施例において述べられた
ように行われ得る。
【0238】 (実施例8:等温増強型線形増幅および遺伝子型特異的複合プライマーを用い
た遺伝子型決定) ゲノムDNAを、以前の実施例に記載された方法を使用して、または当業者に
公知の他の手段によって試験細胞から単離する。異なる生物(細菌、ウイルス、
真菌、酵母、植物および動物を含むがこれらに限定されない)を遺伝子型決定す
る。遺伝子型特異的プライマーは、特定の核酸配列のうちの1つの遺伝子型にハ
イブリダイズする3’末端ヌクレオチドを含むように設計されるか、または対応
する(counterpart)遺伝子型にハイブリダイズするように設計され
るかのいずれかである。特定の遺伝子型を決定する配列バリエーションは、点変
異、1ヌクレオチド多型(SNP)、挿入、欠失などであり得る。
【0239】 規定された標的核酸配列の増幅を、上記の実施例において、ゲノムE.col
i配列の増幅について記載されるように行う。遺伝子型特異的プライマーおよび
プルーフリーディング活性を欠くDNAポリメラーゼを使用して、増幅産物の作
製は、規定された遺伝子型の標的配列の存在を示す。標的核酸配列へのプライマ
ーの3’末端のハイブリダイゼーションを妨げる配列バリエーションは、増幅を
妨げる。増幅産物は、一本鎖核酸配列の検出についての種々の方法のうちのいず
れか1つによって検出され、この方法は、当該分野で公知である。例えば、増幅
産物への特定の標識化オリゴヌクレオチドプローブのハイブリダイゼーションは
、ゲル電気泳動によって検出される。
【0240】 二倍体細胞の遺伝子型決定が必要とされる場合(例えば、ホモ接合体の遺伝子
型またはヘテロ接合体の遺伝子型の決定)、特定のプライマー(これは、野生型
および変異体遺伝子型、またはある遺伝子型および他の遺伝子型のいずれかにつ
いて設計される)を使用して、特定の核酸標的配列の増幅を実行することが可能
である。特定のプライマーを使用した増幅反応は、別々の反応容器において行わ
れる。ただ1つの反応チューブにおける増幅産物またはより少ない増幅産物の検
出は、ホモ接合体の遺伝子型(すなわち、野生型のホモ接合体または変異体のホ
モ接合体のいずれか)を示す。両方の増幅反応における増幅産物の検出は、ヘテ
ロ接合体の遺伝子型を示す。
【0241】 (実施例9:増幅方法を利用したRNA部分に基づく等温変異検出) 本明細書中に開示される等温増幅方法は、標的核酸配列における規定された変
異または多型部位(例えば、SNP)の検出のために使用される。この方法は、
遺伝子型決定または薬物耐性を導く変異の検出のために使用される。標的核酸配
列は、一本鎖(ss)DNAである。一本鎖DNA標的は、本明細書中に記載さ
れる等温増幅方法を使用して、二本鎖DNA標的またはRNA標的から調製され
る。
【0242】 図4に示されるように、野生型DNA配列に相補的な複合プライマーを、精査
される対立遺伝子内部に変異を有するか、または変異を有することが疑われるs
sDNA標的と組み合わせて使用する。約102〜約1012コピーのssDNA
標的および約0.05〜5μMの複合プライマーを使用する。配列変化の存在は
増幅の初期段階を妨げず、それによって、この複合プライマーは、標的配列にハ
イブリダイズし、第1の3分子複合体を形成し、そして伸長産物が作製される。
次いで、リボヌクレアーゼ(RNアーゼH)は、複合体の伸長したプライマーの
RNA部分を切断する。RNアーゼHによる複合プライマーのRNA部分または
プライマー伸長産物の切断は、ミスマッチの存在によって影響を及ぼされる。こ
れは、切断を妨げ得るか、切断パターンを変化し得るか、または切断効率を減少
させ得る。5’RNA部分のハイブリダイゼーションによる複合体への複合プラ
イマーの結合の次の段階は、上記の理由のためにミスマッチによって阻害される
。複合プライマーが標的にハイブリダイズできないために、さらなる段階のプラ
イマー伸長鎖置換および複数のコピーの増幅産物の産生が妨げられる。増幅産物
またはその欠如は、ゲル電気泳動または他の同等の手段によって可視化される。
【0243】 プライマーハイブリダイゼーションの阻害に寄与する因子は、ハイブリダイズ
するオリゴヌクレオチドの大きさおよび反応条件のストリンジェンシーを含む。
これらの因子は、当該分野において周知かつ慣用的な技術に従って、複合プライ
マーの設計において斟酌される。
【0244】 変異したDNA配列に相補的である複合プライマーをまた、上記の等温増幅方
法において、野生型ssDNA標的と組み合わせて使用する。この場合、プライ
マーは標的DNAに結合し、そして伸長を受ける。しかし、RNアーゼHでの処
理後、ヌクレオチドミスマッチのために、より多くのプライマーは野生型DNA
に結合できない。それ故、増幅産物はほとんどからまったく作製されない。この
増幅産物またはその欠如は、ゲル電気泳動または他の同等の手段によって可視化
される。
【0245】 目的の核酸サンプルまたは野生型配列を有する標的核酸の参照サンプルのいず
れかを含む並行反応をまた行う。野生型配列を有する標的核酸の参照サンプルを
含む反応と比較して、目的の核酸サンプルを含む反応におけるより多くのプライ
マー伸長産物の蓄積は、目的のサンプルにおける変異体の遺伝子型の存在を示す
。あるいは、この複合プライマーが、試験標的の正常な遺伝子型配列に完全に相
補的な5’RNA配列を含む場合、変異体の遺伝子型の標的配列の増幅が妨げら
れ、そして増幅産物の検出および/または定量的決定が、正常な遺伝子型を示す
【0246】 (実施例10:等温増幅方法および遺伝子型特異的プローブハイブリダイゼー
ションを用いた遺伝子型決定) ハイブリダイゼーションによる配列決定のための方法は、以前の実施例に記載
される。特異的プローブのハイブリダイゼーションによる配列の正体の決定は、
本発明の方法によって作製された増幅産物が一本鎖であり、そして特定のプロー
ブのハイブリダイゼーションにおける使用に容易に利用可能である限りでは、本
発明の等温方法を使用して特に有利である。規定された遺伝子型に特異的なプロ
ーブは、当該分野で公知の方法を使用して設計される。ある遺伝子型の増幅によ
って作製され、他の遺伝子型の増幅によっては産生されない増幅産物への選択的
プローブハイブリダイゼーションを支持するハイブリダイゼーション基準を決定
することが可能である。1ヌクレオチドと同じくらい小さな配列バリエーション
は、プローブハイブリダイゼーションを妨げ得る。以下の因子は、ハイブリダイ
ゼーション基準について斟酌される:プローブ長、ハイブリダイゼーション反応
の温度および緩衝液組成(特に、二価のイオン濃度)。分析に使用されるプロー
ブは、溶液中に存在し得るか、または固体表面に付着され得る。さらに、このプ
ローブは、特定の結合対のメンバーに直接標識され得るかまたは付着され得、そ
れ故、直接的または間接的に標識され得る特定の結合対の別のメンバーに特異的
に結合し得る。
【0247】 ゲノムDNAを、当該分野で公知の方法によって、または上記の実施例に記載
されるように、試験サンプルから単離する。試験DNAを、記載される増幅成分
、標的特異的キメラプライマーおよびプロプロモーター配列(例えば、PTO)
と組み合わせる。この組み合わせは、本明細書中に記載されるようなインキュベ
ーション条件に供され、一本鎖RNA増幅産物を作製する。遺伝子型特異的プロ
ーブへの増幅産物のハイブリダイゼーションを、溶液中、または付着した遺伝子
型特異的プローブを有する固相において行う。増強等温線形増幅方法の産物は一
本鎖なので、この産物は、理想的には、固相(例えば、ガラススライド)への付
着に適し、空間的に分離された特異的プローブのアレイ(すなわち、遺伝子チッ
プ)を作製する。あるいは、固相は、特異的プローブが付着している粒子を含む
。増幅産物へのプローブハイブリダイゼーションの検出を、例えば、Sambr
ookら、前出において開示される、当該分野で公知の種々の方法によって行う
。特異的プローブは標識され、そしてハイブリダイゼーションに起因した標識の
スペクトル性質の変化を、コンピュータアルゴリズムによって検出および記録す
る。
【0248】 増幅産物への特異的プローブのハイブリダイゼーションに起因した粒子の会合
をまた、プローブハイブリダイゼーションの検出について使用する。標識された
増幅産物が作製され、そして固体表面に固定化されたプローブへの産物のハイブ
リダイゼーションを、コンピュータアルゴリズムによって検出および記録する。
標識された増幅産物の作製を、rNTPアナログ(これは標識される)による4
つのrNTPのうちの1つの置換による転写段階の間に、標識されたrNTPの
取り込みによって行う。この標識は、色素または低分子(例えば、ビオチン)で
あり、次いでこれは、特異的結合実体(例えば、標識されたストレプトアビジン
)への結合によって検出される。固体表面上でプローブハイブリダイゼーション
を検出するための方法は、当該分野で公知である。
【0249】 (実施例11:rSSCP(RNA一本鎖高次構造多型)による遺伝子型決定
) 遺伝子型決定を、本明細書中に記載される方法を使用した特異的標的核酸配列
の増幅によって、そして一本鎖RNA産物の電気泳動のバンドパターンの決定に
よって行い、このバンドパターンは、一本鎖高次構造を反映する。配列変化の検
出のためのSSCPの使用は、広範に使用される。遺伝子型特異的一本鎖高次構
造を、サンプルをゲル電気泳動またはキャピラリー電気泳動に供することによっ
て決定する。本発明の方法に従った標的核酸配列の増幅による一本鎖産物の作製
は、増幅方法をrSSCP分析と組み合わせることによって、この方法を遺伝子
型決定に特に適切にする。
【0250】 精製された試験ゲノムDNAを、上記のような本発明の増幅方法の成分ならび
に標的特異的複合プライマーおよびプロプロモーター配列(例えば、PTO)と
組み合わせる。この組み合わせを、標的配列の等温増幅についての条件に供する
。増幅産物を含む反応混合物を、当該分野で公知の機器および条件を使用して、
ゲル電気泳動またはキャピラリー電気泳動のいずれかに供する。増幅産物の電気
泳動のバンドパターンを決定する。オリゴヌクレオチド産物の可視化を、色素イ
ンターカレーターを含めることによって達成する。増幅産物の電気泳動パターン
を、既知の遺伝子型の細胞から得られた標的核酸配列の増幅によって作製された
増幅産物のパターンと比較する。電気泳動の移動度のパターンの任意の変化は、
配列変異性を示す。本発明の増幅方法とrSSCPとの組み合わせは、規定され
た標的配列の配列多型の発見および以前に規定された遺伝子型の検出の両方につ
いての簡単な方法を提供する。既知の核酸配列または規定された遺伝子型の電気
泳動パターンを、あらかじめ決定し得、そして試験DNAの増幅産物によって作
製されるパターンを、遺伝子型決定のために既知のパターンと比較する。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1A】 図1Aは、一本鎖複合プライマー等温線形増幅工程の図示である。
【図1B】 図1Bは、一本鎖複合プライマー等温線形増幅工程の図示である。
【図1C】 図1Cは、一本鎖複合プライマー等温線形増幅工程の図示である。
【図2A】 図2Aは、テンプレートスイッチオリゴヌクレオチド配列を使用した、転写を
含む、増強型一本鎖プライマー等温線形核酸増幅工程の図示である。
【図2B】 図2Bは、テンプレートスイッチオリゴヌクレオチド配列を使用した、転写を
含む、増強型一本鎖プライマー等温線形核酸増幅工程の図示である。
【図2C】 図2Cは、テンプレートスイッチオリゴヌクレオチド配列を使用した、転写を
含む、増強型一本鎖プライマー等温線形核酸増幅工程の図示である。
【図3A】 図3Aは、ブロッカー配列成分を使用した、転写を含む、増強型一本鎖複合プラ
イマーの等温線形核酸増幅工程の図示である。
【図3B】 図3Bは、ブロッカー配列成分を使用した、転写を含む、増強型一本鎖複合プラ
イマーの等温線形核酸増幅工程の図示である。
【図3C】 図3Cは、ブロッカー配列成分を使用した、転写を含む、増強型一本鎖複合プラ
イマーの等温線形核酸増幅工程の図示である。
【図3D】 図3Dは、ブロッカー配列成分を使用した、転写を含む、増強型一本鎖複合プ
ライマーの等温線形核酸増幅工程の図示である。
【図4A】 図4Aは、一本鎖プライマー等温線形増幅工程を使用するテンプレート配列に
おける変異の検出の図示である。「X」は、複合プライマーのRNA部分と相補
的な部位での、標的DNA上の変異を示す。示されたように、標的核酸の増幅は
変異が存在する場合に、ブロックされる。
【図4B】 図4Bは、一本鎖プライマー等温線形増幅工程を使用するテンプレート配列にお
ける変異の検出の図示である。「X」は、複合プライマーのRNA部分と相補的
な部位での、標的DNA上の変異を示す。示されたように、標的核酸の増幅は変
異が存在する場合に、ブロックされる。
【図5】 図5は、合成DNA標的の線形等温増幅産物のPAGEゲル(臭化エチジウム
で染色した)を示す。
【図6】 図6は、特異的プローブとDNA増幅産物とのハイブリダイゼーションのPA
GE分析のオートラジオグラムを示す。
【図7】 図7は、重複伸長から生成したssRNA転写産物の有効性を比較したPAG
Eゲル(臭化エチジウムで染色した)を示す。
【図8】 図8は、3’ブロックしたPTOを含む、および3’ブロックしたPTOなし
の等温線形増幅のPAGEゲル(臭化エチジウムで染色した)比較を示す。
【図9】 図9は、E.coliゲノムDNAからのJ遺伝子配列の等温線形増幅により
生成した増幅産物とハイブリダイズしたプローブのオートラジオグラムを示す。
【図10】 図10は、3つの異なる設計の複合プライマーを用いて生成された線形等温増
幅RNA産物のPAGEゲル(臭化エチジウムで染色した)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4B024 AA11 AA20 CA03 CA09 HA08 HA14 HA19 4B063 QA01 QA17 QA18 QQ43 QQ52 QR08 QR32 QR55 QR62 QR82 QS25 QS34 QS39

Claims (64)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標的ポリヌクレオチド配列と相補的なポリヌクレオチド配列
    を増幅するための方法であって、以下: (a)該標的配列を含む一本鎖DNAテンプレートを複合プライマーとハイブ
    リダイズさせる工程であって、該複合プライマーがRNA部分および3’DNA
    部分を含む、工程; (b)必要に応じて、終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを、
    該テンプレートへの該複合プライマーのハイブリダイゼーションに対して5’側
    にある該テンプレートの領域にハイブリダイズさせる工程; (c)DNAポリメラーゼを用いて該複合プライマーを伸長させる工程; (d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、該ア
    ニールした複合プライマーのRNA部分を切断して、別の複合プライマーが該テ
    ンプレートにハイブリダイズし得かつ鎖置換によりプライマー伸長を反復し得る
    ようにする工程であって、 それにより該標的配列の相補的配列の複数のコピーが生成される、工程、 を包含する、方法。
  2. 【請求項2】 標的ポリヌクレオチド配列を増幅するための方法であって、
    以下: (a)該標的配列を含む一本鎖DNAテンプレートを、複合プライマーとハイ
    ブリダイズさせる工程であって、該複合プライマーがRNA部分および3’DN
    A部分を含む、工程; (b)終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを、該テンプレート
    への該複合プライマーのハイブリダイゼーションに対して5’側にある該テンプ
    レートの領域にハイブリダイズさせる工程; (c)該複合プライマーをDNAポリメラーゼを用いて伸長させる工程; (d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、該ア
    ニールした複合プライマーのRNA部分を切断して、別の複合プライマーが該テ
    ンプレートにハイブリダイズし得かつ鎖置換によりプライマー伸長を反復して置
    換されたプライマー伸長産物を生成し得るようにする工程; (e)プロプロモーターと該置換されたプライマー伸長産物にハイブリダイズ
    する領域とを含むポリヌクレオチドを、RNAポリメラーゼにより転写が生じる
    のを可能にする条件下でハイブリダイズさせ、該置換されたプライマー伸長産物
    と相補的な配列を含むRNA転写物が生成されるようにする工程であって、 それにより該標的配列の複数のコピーが生成される、工程、 を包含する、方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の方法であって、前記複合プライマ
    ーのRNA部分が、前記3’DNA部分に対して5’側にある、方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の方法であって、前記5’RNA部分が前記
    3’DNA部分に隣接する、方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の方法であって、複数の複合プライ
    マーが使用される、方法。
  6. 【請求項6】 請求項1または2に記載の方法であって、前記終結配列を含
    むポリヌクレオチドが、テンプレートスイッチオリゴヌクレオチド(TSO)で
    ある、方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の方法であって、前記TSOが、前記テンプ
    レートにハイブリダイズする領域において改変を含み、所定のセットの条件下で
    、該TSOが、該改変を含まないTSOと比較した場合に、より緊密に該領域に
    結合する、方法。
  8. 【請求項8】 請求項1または2に記載の方法であって、前記終結配列を含
    むポリヌクレオチドが、ブロッキング配列である、方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の方法であって、前記ブロッキング配列が、
    前記テンプレートにハイブリダイズする領域において改変を含み、所定のセット
    の条件下で、該ブロッキング配列が、該改変を含まないブロッキング配列と比較
    した場合に、より緊密に該領域に結合する、方法。
  10. 【請求項10】 請求項1または2に記載の方法であって、前記RNAを切
    断する酵素が、RNアーゼHである、方法。
  11. 【請求項11】 請求項2に記載の方法であって、前記プロプロモーターと
    前記置換されたプライマー伸長産物にハイブリダイズする領域とを含むポリヌク
    レオチドが、テンプレートスイッチオリゴヌクレオチド(TSO)である、方法
  12. 【請求項12】 請求項2に記載の方法であって、前記プロプロモーターを
    含むポリヌクレオチドが、前記置換されたプライマー伸長産物にハイブリダイズ
    する領域を3’末端に含み、それにより置換されたプライマー伸長産物のDNA
    ポリメラーゼ伸長が、転写を生じる二本鎖プロモーターを生成する、方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の方法であって、前記プロプロモーター
    を含むポリヌクレオチドが、プロプロモーターテンプレートオリゴヌクレオチド
    (PTO)である、方法。
  14. 【請求項14】 請求項1または2に記載の方法であって、工程(a)およ
    び(b)がどちらの順序でも実施される、方法。
  15. 【請求項15】 請求項1または2に記載の方法であって、工程(a)およ
    び(b)が同時に実施される、方法。
  16. 【請求項16】 請求項1または2に記載の方法であって、工程(a)、(
    b)および(c)が同時に実施される、方法。
  17. 【請求項17】 請求項1または2に記載の方法であって、工程(a)およ
    び(b)が工程(c)の前に実施される、方法。
  18. 【請求項18】 請求項1または2に記載の方法であって、工程すべてが同
    時に実施される、方法。
  19. 【請求項19】 標的ヌクレオチド配列を配列決定する方法であって、以下
    : (a)該標的配列を含む一本鎖DNAテンプレートを複合プライマーとハイブ
    リダイズさせる工程であって、該複合プライマーが、RNA部分および3’DN
    A部分を含む、工程; (b)必要に応じて、終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを、
    該テンプレートへの該複合プライマーのハイブリダイゼーションに対して5’側
    にある該テンプレートの領域にハイブリダイズさせる工程; (c)DNAポリメラーゼならびにdNTPとdNTPアナログとの混合物を
    用いて、該複合プライマーを終結部位へと伸長させて、プライマー伸長がdNT
    Pアナログの取り込みの際に終結するようにする、工程; (d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、該ア
    ニールした複合プライマーのRNA部分を切断して、別の複合プライマーが該テ
    ンプレートにハイブリダイズし得かつ鎖置換によりプライマー伸長を反復し得る
    ようにする工程であって、それにより該標的配列の相補的配列の種々の長さの複
    数のコピーが生成される、工程; (e)工程(a)〜(d)の産物を分析して配列を決定する工程、 を包含する、方法。
  20. 【請求項20】 標的ヌクレオチド配列を配列決定する方法であって、以下
    : (a)該標的配列を含む一本鎖DNAテンプレートを複合プライマーとハイブ
    リダイズさせる工程であって、該複合プライマーが、RNA部分および3’DN
    A部分を含む、工程; (b)終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを、該テンプレート
    への該複合プライマーのハイブリダイゼーションに対して5’側にある該テンプ
    レートの領域にハイブリダイズさせる工程; (c)DNAポリメラーゼを用いて該複合プライマーを伸長させる工程; (d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、該ア
    ニールした複合プライマーのRNA部分を切断して、別の複合プライマーが該テ
    ンプレートにハイブリダイズし得かつ鎖置換によりプライマー伸長を反復して置
    換されたプライマー伸長産物を生成し得るようにする工程; (e)プロプロモーターと該置換されたプライマー伸長産物にハイブリダイズ
    する領域とを含むポリヌクレオチドを、rNTPとrNTPアナログとの混合物
    を使用して、RNAポリメラーゼにより該伸長産物から転写が生じるような条件
    下で、ハイブリダイズさせ、該置換されたプライマー伸長産物と相補的な配列を
    含むRNA転写物が生成されるようにし、そして転写がrNTPアナログの取り
    込みの際に終結するようにする工程であって、それにより該標的配列の種々の長
    さの複数のコピーが生成される、工程; (f)工程(a)〜(e)の産物を分析して配列を決定する工程、 を包含する、方法。
  21. 【請求項21】 前記複合プライマーのRNA部分が前記3’DNA部分に
    対して5’側にある、請求項19または20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記5’RNA部分が前記3’DNA部分に隣接している
    、請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 標的ポリヌクレオチド中の目的の配列を特徴付ける方法で
    あって、該方法は、 請求項1または2に記載の方法であって、前記複合プライマーのRNA部分の
    配列が既知である方法を実行する工程 を包含し、そしてここで、 (a)該複合プライマーのRNA部分と相補的な領域を含む参照テンプレート
    からの増幅産物の量と比較して検出可能に少ない、前記テンプレートからの増幅
    産物の生成は、該標的ポリヌクレオチドが、該複合プライマーのRNA部分と相
    補的な配列を含まずかつ該複合プライマーのRNA部分と相補的な配列に対する
    配列改変体であることを示すか;または (b)該複合プライマーのRNA部分と相補的な領域を含まない参照テンプレ
    ートからの増幅産物の量と比較して検出可能に多い、前記テンプレートからの増
    幅産物の生成は、該標的ポリヌクレオチドが、該複合プライマーのRNA部分と
    相補的な配列を含みかつ該複合プライマーのRNA部分と相補的な配列に対する
    配列改変体ではないことを示す、 方法。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載の方法であって、前記複合プライマーの
    RNA部分の配列が野生型配列を含み、そして前記目的の配列が、該野生型配列
    の存在または非存在を決定することにおいて特徴付けられる、方法。
  25. 【請求項25】 請求項23に記載の方法であって、前記複合プライマーの
    RNA部分の配列が変異配列を含み、そして前記目的の配列が、該変異配列の存
    在または非存在を決定することにおいて特徴付けられる、方法。
  26. 【請求項26】 請求項23に記載の方法であって、前記複合プライマーの
    RNA部分の配列が対立遺伝子配列を含み、そして前記目的の配列が、該対立遺
    伝子配列の存在または非存在を決定することにおいて特徴付けられる、方法。
  27. 【請求項27】 標的ポリヌクレオチドにおける変異を検出する方法であっ
    て、(a)請求項1または2に記載の方法を実行する工程;および(b)一本鎖
    高次構造について該方法の増幅産物を分析する工程、を包含し、参照一本鎖ポリ
    ヌクレオチドと比較した場合の高次構造における差異が、該標的ポリヌクレオチ
    ドにおける変異を示す、方法。
  28. 【請求項28】 請求項23に記載の方法であって、前記複合プライマーの
    RNA部分が前記3’DNA部分に対して5’側にある、方法。
  29. 【請求項29】 請求項28に記載の方法であって、前記5’RNA部分が
    、前記3’DNA部分に隣接している、方法。
  30. 【請求項30】 マイクロアレイを作製する方法であって、(a)請求項1
    または2に記載の増幅方法を実行する工程;および(b)該増幅産物のマイクロ
    アレイを作製するために固体基材上に該増幅産物を付着させる工程、を包含する
    、方法。
  31. 【請求項31】 複合プライマーを含む組成物であって、該複合プライマー
    が3’DNA部分および5’RNA部分を含む、組成物。
  32. 【請求項32】 請求項31に記載の組成物であって、前記5’RNA部分
    が前記3’DNA部分に隣接している、組成物。
  33. 【請求項33】 請求項31に記載の組成物であって、前記5’RNA部分
    が約5〜約20ヌクレオチドであり、そして前記3’DNA部分が約5〜約15
    ヌクレオチドである、組成物。
  34. 【請求項34】 TSOを含む組成物であって、該TSOは、テンプレート
    にハイブリダイズする領域における改変を含み、所定のセットの条件下で、該T
    SOは、該改変を含まないTSOと比較した場合により緊密に該領域に結合する
    、組成物。
  35. 【請求項35】 請求項31に記載の複合プライマーおよび請求項34に記
    載のTSOを含む、組成物。
  36. 【請求項36】 請求項31に記載の複合プライマーおよびブロッキング配
    列を含む、組成物。
  37. 【請求項37】 請求項31に記載の複合プライマーおよびプロプロモータ
    ーテンプレートオリゴヌクレオチド(PTO)を含む、組成物。
  38. 【請求項38】 (a)テンプレート鎖と(b)複合プライマーとの複合体
    を含む、組成物であって、該複合プライマーが3’DNA部分およびRNA部分
    を含む、組成物。
  39. 【請求項39】 請求項38に記載の組成物であって、前記RNA部分が、
    前記3’DNA部分の5’側にありかつ隣接している、組成物。
  40. 【請求項40】 請求項39に記載の組成物であって、前記複合体がさらに
    終結配列を含む、組成物。
  41. 【請求項41】 請求項40に記載の組成物であって、前記終結配列がTS
    Oである、組成物。
  42. 【請求項42】 請求項40に記載の組成物であって、前記終結配列がブロ
    ッキング配列である、組成物。
  43. 【請求項43】 反応混合物であって、(a)ポリヌクレオチドテンプレー
    ト;(b)3’DNA部分とRNA部分とを含む、複合プライマー;ならびに(
    c)DNAポリメラーゼを含む、反応混合物。
  44. 【請求項44】 前記複合プライマーが、前記3’DNA部分に隣接する5
    ’RNA部分を含む、請求項43に記載の反応混合物。
  45. 【請求項45】 請求項44に記載の反応混合物であって、RNA/DNA
    ハイブリッドからRNAを切断する酵素をさらに含む、反応混合物。
  46. 【請求項46】 請求項45に記載の反応混合物であって、前記酵素がRN
    アーゼHである、反応混合物。
  47. 【請求項47】 請求項44に記載の反応混合物であって、終結ポリヌクレ
    オチド配列を含むポリヌクレオチドをさらに含む、反応混合物。
  48. 【請求項48】 請求項47に記載の反応混合物であって、プロプロモータ
    ーを含むポリヌクレオチドをさらに含む、反応混合物。
  49. 【請求項49】 請求項48に記載の反応混合物であって、前記プロプロモ
    ーターを含むポリヌクレオチドがTSOである、反応混合物。
  50. 【請求項50】 請求項48に記載の反応混合物であって、前記プロプロモ
    ーターを含むポリヌクレオチドが、プロプロモーターテンプレートオリゴヌクレ
    オチド(PTO)である、反応混合物。
  51. 【請求項51】 標的ポリヌクレオチド配列の増幅のためのキットであって
    、3’DNA部分とRNA部分とを含む、複合プライマーを備える、キット。
  52. 【請求項52】 請求項51に記載のキットであって、前記RNA部分が、
    前記3’DNA部分に対して5’側にある、キット。
  53. 【請求項53】 請求項52に記載のキットであって、前記5’RNA部分
    が前記3’DNA部分に隣接している、キット。
  54. 【請求項54】 請求項51に記載のキットであって、終結ポリヌクレオチ
    ド配列を含むポリヌクレオチドをさらに備える、キット。
  55. 【請求項55】 請求項54に記載のキットであって、前記終結ポリヌクレ
    オチド配列がTSOである、キット。
  56. 【請求項56】 請求項54に記載のキットであって、前記終結ポリヌクレ
    オチド配列がブロッカー配列である、キット。
  57. 【請求項57】 請求項51に記載のキットであって、プロプロモーターを
    含むポリヌクレオチドをさらに備える、キット。
  58. 【請求項58】 請求項57に記載のキットであって、前記プロプロモータ
    ーを含むポリヌクレオチドがTSOである、キット。
  59. 【請求項59】 請求項57に記載のキットであって、前記プロプロモータ
    ーを含むポリヌクレオチドがPTOである、キット。
  60. 【請求項60】 請求項51に記載のキットであって、RNA/DNAハイ
    ブリッドからRNAを切断する酵素をさらに備える、キット。
  61. 【請求項61】 請求項60に記載のキットであって、前記酵素がRNアー
    ゼHである、キット。
  62. 【請求項62】 標的ポリヌクレオチド配列またはその相補体を増幅するた
    めのシステムであって、(a)3’DNA部分とRNA部分とを含む、複合プラ
    イマー;(b)DNAポリメラーゼ;ならびに(c)RNA/DNAハイブリッ
    ドからRNAを切断する酵素、を含む、システム。
  63. 【請求項63】 請求項62に記載のシステムであって、前記酵素がRNア
    ーゼHである、システム。
  64. 【請求項64】 請求項62または63に記載のシステムであって、前記複
    合プライマーが、前記3’DNA部分に隣接する5’RNA部分を含む、システ
    ム。
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