JP2003116586A - ポリヌクレオチド配列の線形等温増幅のための方法および組成物 - Google Patents

ポリヌクレオチド配列の線形等温増幅のための方法および組成物

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    • C12Q1/6865Promoter-based amplification, e.g. nucleic acid sequence amplification [NASBA], self-sustained sequence replication [3SR] or transcription-based amplification system [TAS]

Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な、等温単一プライマー線形核酸増幅方
法を提供すること。 【解決手段】 以下の工程を包含する方法:(a)該標
的配列を含む一本鎖DNAテンプレートを複合プライマ
ーとハイブリダイズさせる工程であって、該複合プライ
マーがRNA部分および3’DNA部分を含む、工程;
(b)必要に応じて、終結ポリヌクレオチド配列を含む
ポリヌクレオチドを、該テンプレートへの該複合プライ
マーのハイブリダイゼーションに対して5’側にある該
テンプレートの領域にハイブリダイズさせる工程;
(c)DNAポリメラーゼを用いて該複合プライマーを
伸長させる工程;(d)RNA/DNAハイブリッドか
らRNAを切断する酵素を用いて、該アニールした複合
プライマーのRNA部分を切断して、別の複合プライマ
ーが該テンプレートにハイブリダイズし得かつ鎖置換に
よりプライマー伸長を反復し得るようにする工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(関連出願の相互参照)本出願は、仮特許
出願、米国出願番号60/153,604(1999年
9月13日出願)および米国出願番号60/175,7
80(2000年1月12日出願)の優先権の利益を主
張する(両者は、その全体を参考として本明細書中で援
用する)。
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明はポリヌクレオチド増
幅の分野に関連する。より詳細には、本発明は、標的ポ
リヌクレオチド配列を増幅する(すなわち、複数コピー
を作製する)ための方法、組成物、およびキットを提供
し、それらは単一RNA/DNA複合プライマーを使用
し、必要に応じて、転写を含む増幅を用いる。
【0003】
【従来の技術】核酸増幅および増幅産物の検出のための
方法の開発は、最近の核酸配列の検出、同定、定量およ
び配列分析を進歩させてきた。
【0004】核酸分析は、病原体の検出および同定、規
定された表現型の原因となる遺伝子変化の検出、遺伝病
または疾患に対する感受性の診断、発育、疾患および規
定された刺激への応答における遺伝子発現の評価、なら
びに種々のゲノムプロジェクトに対し、有用である。核
酸増幅法の他の適用は、希少な細胞の検出、病原体の検
出、および悪性腫瘍における変異遺伝子発現の検出など
である。核酸増幅は、規定された核酸配列の存在の検出
のような定性分析、および規定された遺伝子配列の定量
化の両者に対して強力に有用である。後者は、正常な細
胞型から悪性腫瘍細胞型への細胞形質転換において頻繁
に見出されるような、病原体配列の評価および病原体配
列の量の評価、ならびに遺伝子増加または欠失の決定に
対して有用である。
【0005】核酸配列における配列の変化の検出は、遺
伝子分析に関連して、変異体遺伝子型の検出、薬物耐性
をもたらす変異の検出、ゲノム薬理学(pharmac
ogenomics)等において重要である。特定の変
異を検出する種々の方法は対立遺伝子特異的プライマー
伸長、対立遺伝子特異的プローブ結合、および示差的プ
ローブハイブリダイゼーションを含む(例えば、米国特
許No.5,888,819;6,004,744;
5,882,867;5,710,028;6,02
7,889;6,004,745;およびWO US8
8/02746参照)。規定された核酸配列における配
列変化の存在を、変化の特定の知見なしに、検出する方
法も示された。これらの方法のいくつかは、試験増幅産
物と参照増幅産物のハイブリダイゼーションにより形成
されたミスマッチの検出に基く。そのようなヘテロ二重
鎖におけるミスマッチの存在は、ミスマッチ特異的結合
タンパク質の使用、またはミスマッチの化学的もしくは
酵素的切断により検出され得る。十字型の4つの鎖状D
NA構造における分岐点移動の阻害に基く、配列の変化
を検出するための方法が、最近示された(例えば、Li
shanski,A.ら、Nucleic Acids
Res 28(9):E42(2000)参照)。他
の方法は、一本鎖増幅産物の特定の高次構造の検出に基
いている。一本鎖DNAまたはRNAの二次元構造は特
定の配列に依存する。参照配列に関連する試験核酸の標
的における配列の変化は、変化した高次構造をもたら
す。一本鎖増幅産物の変化した高次構造は、試験増幅産
物の電気泳動移動度を参照増幅産物の電気泳動移動度と
比較した場合の変化により、検出し得る。一本鎖高次構
造多型(SSCP)は、配列変化の検出に、広く使用さ
れている(例えば、OritaM.ら Proc Na
tl Acad Sci USA 86(8):276
6〜70(1989);Suzuki,Y.ら Onc
ogene 5(7):1037〜43(1990);
および米国特許No.5,871,697参照)。本方
法は、異なる株または種の特異的核酸配列における規定
された変化に基く、微生物の同定にも使用される。SS
CP法を用いる変異の検出は、ほとんどDNA増幅産物
を使用するが、RNA−SSCP法も示されてきた。一
本鎖RNA配列依存の高次構造は、十分に立証されてお
り、規定された電気泳動移動パターンをもたらすことが
示された(例えば、Sarkarら Nucleic
Acid Research 20(4):871〜8
78(1992)およびGaspariniら Hu
m.Genet.97:492から495(1996)
参照)。
【0006】規定された核酸配列の存在の検出、および
その配列分析は、プローブハイブリダイゼーションによ
って行われ得るが、試験サンプル中に存在する核酸配列
が、数分子というような低量である場合、その方法は一
般的に感受性に欠ける。この障害の解決法のひとつは、
規定された核酸配列の複数コピーの作製方法の開発であ
った。その方法は、さらなる分析に適する。特定の核酸
配列の複数コピーの作製方法は、標的増幅法として一般
的に規定される。ハイブリダイゼーション分析の検出感
度を向上させるための他の方法は、ハイブリダイズした
プローブ、またはプローブからの複数産物の形成に基く
(例えば、複数産物を形成するためのハイブリダイズし
たプローブの切断または独特なハイブリダイゼーション
依存産物を形成するための隣接プローブの結合)。同様
に、ハイブリダイゼーション反応の感度の向上は、分岐
DNAプローブのハイブリダイゼーションに基く方法の
ように、ハイブリダイゼーション事象により発生した信
号を増幅する方法によって達成された。
【0007】核酸増幅には多くのバリエーションがある
(例えば、対数増幅、連鎖線形増幅(linked l
inear amplification)、連結に基
く増幅、および転写に基く増幅)。対数核酸増幅法の例
は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)であり、多くの刊
行物に開示されてきた(例えば、Mullisら Co
ld Spring Harbor Symp.Qua
nt.Biol.51:263〜273(1986);
Mullis K.欧州特許番号201、184号;M
ullisら米国特許No.4,582,788;Er
lichら 欧州特許番号50,424号,欧州特許番
号84,796号,欧州特許番号258,017号,欧
州特許番号237,362号;およびSaiki Rら
米国特許No.4,683,194、参照)。連鎖線
形増幅はWallaceらによって米国特許No.6,
027,923に開示されている。連結に基く増幅の例
は、WuらによりGenomics 4:560(19
89)に開示された連結増幅反応(LAR)、および欧
州特許出願No.0320308B1に開示されたリガ
ーゼ連鎖反応である。転写に基く増幅の種々の方法は、
米国特許番号5,766,849号および同5,65
4,142号に開示され、KwohらによってPro
c.Natl.Acad.Sci.U.S.A.86:
1173(1989)およびGinergerasらに
よってもWO 88/10315に開示されている。
【0008】最も一般的に用いられている標的増幅法は
ポリメラーゼ連鎖反応、PCRであり、それは変性、2
つのオリゴヌクレオチドプライマーのそれぞれの標的鎖
と反対の鎖に対するハイブリダイゼーション、および標
的配列の複数の二重鎖コピーを作製するためのヌクレオ
チドポリメラーゼによるプライマーの伸長の複数のサイ
クルに基いている。PCRの多くのバリエーションが示
されており、その方法はDNAまたはRNA核酸配列の
増幅、配列決定、変異分析などに用いられている。単一
のプライマーを使用する温度サイクルに基く方法が、ま
た示されてきた。(例えば、米国特許番号 5,50
8,178;5,595,891;5,683,87
9;5,130,238;および5,679,512参
照)プライマーは、米国特許No.5,744,308
に開示されたようにDNA/RNAキメラプライマーで
あり得る。温度サイクルに依存する他の方法は、リガー
ゼ連鎖反応(LCR)および関連修復連鎖反応(rel
ated repair chain reactio
n)(RCR)である。
【0009】種々の温度(すなわち、温度サイクリン
グ)、または1つの温度(等温工程)で、複数サイクル
のインキュベーションを行うことにより、標的核酸の増
幅を行い得る。熱安定性核酸修飾酵素の発見は,核酸増
幅技術における迅速な進歩に貢献してきた(Saiki
ら Science 239:487(1988)参
照)。DNAおよびRNAポリメラーゼ、リガーゼ、ヌ
クレアーゼなどの熱安定性核酸修飾酵素は、温度サイク
リングに依存する方法および等温で増幅する方法の両方
法で使用される。鎖置換増幅(SDA)のような等温の
方法は、Fraiserらにより米国特許No.5,6
48,211に;Cleuziatらにより米国特許N
o.5,824,517に;およびWalkerらによ
りProc.Natl.Acad.Sci.U.S.
A.89;392〜396(1992)に開示されてい
る。他の等温標的増幅法は、転写に基く増幅方法であ
り、その方法において、RNAポリメラーゼプロモータ
ー配列は、増幅の早い段階でプライマー伸長産物に取り
込まれ(WO 89/01050)、さらに標的配列ま
たは標的相補性配列は転写工程およびDNA/RNAハ
イブリッド中間産物中のRNA鎖の消化によって増幅さ
れる(例えば、米国特許番号5,169,766および
同4,786,600参照)。これらの方法は、転写媒
介増幅(TMA)、自己維持配列複製(3SR)、核酸
配列に基く増幅(NASBA)などを包含する(例え
ば、Guatelliら Proc.Natl.Aca
d.Sci.U.S.A.87:1874〜1878
(1990);米国特許番号5,766,849(TM
A);および同5,654,142(NASBA)参
照)。他の増幅法は、テンプレートスイッチオリゴヌク
レオチド(template switching o
ligonucleotide)(TSO)およびブロ
ッキングオリゴヌクレオチドを用いる。例えば、キメラ
DNAを利用するテンプレートスイッチ増幅は、米国特
許番号5、679、512およびPatelらによりP
roc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.9
3:2969〜2974(1996)に開示され、そし
てブロッキングオリゴヌクレオチドはLaneyらによ
り米国特許No.5,679,512に開示されてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】等温標的増幅法は、サ
ーモサイクラーを必要とせず、従って、一般的な計測プ
ラットフォームに適応し易い。しかし前述した等温標的
増幅法はいくつかの弱点を有している。SDA法による
増幅は、規定された制限酵素に対する部位の存在が必要
であり、その適応性が制限されている。一方、NASB
AおよびTMAのような転写に基く増幅法は、ポリメラ
ーゼプロモーター配列のプライマーによる増幅産物への
組込み(不特定の増幅という結果になる傾向のある工
程)の必要に限定される。さらに、これらの転写に基く
増幅法によるDNA標的増幅機構は十分に確立されてい
ない。
【0011】現在の増幅法の他の欠点は、前の増幅反応
の増幅産物による混入の可能性のある試験サンプルであ
り、サンプル中で非標的特異的増幅を生じる。本欠点は
周知の問題であり、これは標的増幅技術力および増幅基
質である増幅産物の形成の結果である。増幅反応の最
後、または標的増幅の開始前のいずれかでの試験サンプ
ルの汚染除去の種々の方法が、示されてきた。加えて、
物理的方法による試験溶液の封じ込めの方法も示され
た。これらの溶液はすべて、一般的な実験設定において
は、核酸試験の複雑さに加えて、取り扱いにくい。
【0012】さらに、温度サイクリング工程を使用する
増幅方法は、それぞれのサイクルで温度サイクルブロッ
クが「目的」温度に達するまでに長いラグタイムを要す
るというさらなる不利益を有する。したがって、温度サ
イクリング工程を使用して実施した増幅反応は、完了に
達するまでにかなり長時間を要する。
【0013】したがって、これらの弱点を克服する改良
された核酸増幅法の必要性がある。本明細書中に記載さ
れた本発明は、この必要性を充足し、付加的な利点を提
供する。
【0014】特許出願および刊行物を含む、本明細書中
で引用した参考文献はすべて、その全体が参考として援
用される。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明はポリヌクレオチ
ド増幅のための方法および組成物、ならびに増幅法の適
用を提供する。
【0016】従って、一局面において本発明は、標的ポ
リヌクレオチド配列と相補的なポリヌクレオチド配列の
増幅法を提供する。本法は、以下の工程を包含する:
(a)標的配列を含む一本鎖DNAテンプレートを複合
プライマーとハイブリダイズする工程であって、上記複
合プライマーがRNA部分および3’DNA部分を含む
工程;(b)テンプレートへの複合プライマーのハイブ
リダイゼーションに対して5’側にあるテンプレートの
領域に、終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオ
チドを、必要に応じてハイブリダイズさせる工程;
(c)DNAポリメラーゼを用いて複合プライマーを伸
長させる工程;(d)RNA/DNAハイブリッドから
RNAを切断する酵素を用いて、アニールした複合プラ
イマーのRNA部分を切断して、別の複合プライマー
が、テンプレートにハイブリダイズし得かつ鎖置換によ
りプライマー伸長を反復し得るようにする工程であっ
て、それによって、標的配列の相補的配列の複数コピー
が生成される工程。
【0017】他の局面において、本発明は標的ポリヌク
レオチド配列増幅法を提供する。本法は、以下の工程を
包含する:(a)標的配列を含む一本鎖DNAテンプレ
ートを複合プライマーとハイブリダイズさせる工程であ
って、上記複合プライマーがRNA部分および3’DN
A部分を含む工程;(b)テンプレートへの複合プライ
マーのハイブリダイゼーションに対して5’側にあるテ
ンプレートの領域に、終結ポリヌクレオチド配列を含む
ポリヌクレオチドをハイブリダイズさせる工程;(c)
DNAポリメラーゼを用いて複合プライマーを伸長させ
る工程;(d)RNA/DNAハイブリッドからRNA
を切断する酵素を用いて、アニールした複合プライマー
のRNA部分を切断して、別の複合プライマーが、テン
プレートとハイブリダイズし得かつ鎖置換によりプライ
マー伸長を反復して置換されたプライマー伸長産物を生
成し得るようにする工程;(e)プロモーターと置換さ
れたプライマー伸長産物にハイブリダイズする領域とを
含むポリヌクレオチドを、RNAポリメラーゼにより転
写を生じるのを可能にする条件下でハイブリダイズさ
せ、置換されたプライマー伸長産物と相補的な配列を含
むRNA転写物が生成されるようにする工程であって、
それによって、標的配列の複数コピーが生産される工
程。
【0018】本発明の方法で使用された複合プライマー
の種々の実施形態を本明細書中に示す。例えば、いくつ
かの実施形態において、複合プライマーのRNA部分
は、3’DNA部分に対し、5’側に存在する。なお、
別の実施形態において、5’RNA部分は、3’DNA
部分に隣接している。本明細書中に示した方法に対し、
1以上の複合プライマーを使用し得る。
【0019】終結配列を含むポリヌクレオチドの種々の
模範的な実施形態についても本明細書中に示す。いくつ
かの実施形態において、終結配列を含むポリヌクレオチ
ドは、テンプレートスイッチオリゴヌクレオチド(te
mplete switcholigonugleot
ide)(TSO)であり、テンプレートへの結合を強
める1以上の改変を含み得る(しかし、必要ではな
い)。従って、いくつかの実施形態において、TSO
は、テンプレートにハイブリダイズする領域に改変を含
み、その中で、所定のセットの条件下、このTSOは、
改変を含まないTSOと比較して、より緊密にその領域
に結合する。適切な改変の例を本明細書中で提供する。
いくつかの実施形態において、終結配列を含むポリヌク
レオチドはブロッキング配列であり、その配列(TSO
など)は、テンプレートへの結合を強めるための改変を
1以上含み得る。従って、いくつかの実施例において、
ブロッカー配列はテンプレートにハイブリダイズする領
域に改変を含み、その中で、所定のセットの条件下、こ
のブロッカーは、改変を含まないブロッカーと比較し
て、その領域により緊密に結合する。適切な改変の例を
本明細書中で提供する。
【0020】この方法および組成物において使用し得る
酵素を本明細書中に示す。例えば、RNAを切断する酵
素は、RNアーゼHであり得る。
【0021】いくつかの局面において、TSOはプロモ
ータ機能を提供し、置換されたプライマー伸長産物とハ
イブリダイズする領域(そのプロモーターと隣接しても
よいし、しなくてもよい)も含む。他の実施形態とし
て、プロモーターを含むポリヌクレオチドは、3’末端
に、置換されたプライマー伸長産物とハイブリダイズす
る領域を含んでおり、そのため、置換伸長産物のDNA
ポリメラーゼ伸長は二重鎖プロモーターを生成し、その
二重鎖プロモーターから転写が生じる。いくつかの実施
形態において、プロモーターを含むポリヌクレオチド
は、PTOである。
【0022】本法は任意のDNA標的の増幅に適用でき
る(例えば、ゲノムDNAおよびcDNAを含む)。1
以上の工程を組み合わせ得、および/または連続的に
(所望の産物が形成し得る限り、頻繁にいかなる順番で
も)実行し得る。
【0023】本発明は、本発明の増幅方法の産物を用い
る(一般的には分析する)方法(例えば、配列決定およ
び配列変化の検出)も提供する。
【0024】従って、一局面において、本発明は、標的
ヌクレオチド配列の配列決定の方法を提供する。その方
法は以下の工程を包含する:(a)標的配列を含む一本
鎖DNAテンプレートを複合プライマーとハイブリダイ
ズさせる工程であって、上記複合プライマーがRNA部
分および3’DNA部分を含む工程;(b)複合プライ
マーとテンプレートとのハイブリダイゼーションに対し
て5’側にあるテンプレートの領域に、終結ポリヌクレ
オチド配列を含むポリヌクレオチドを、必要に応じてハ
イブリダイズさせる工程;(c)DNAポリメラーゼ、
ならびにdNTSとdNTPアナログ(それは、標識ま
たは非標識であり得る)との混合物を用い、複合プライ
マーを伸長させ、その結果、プライマー伸長が、dNT
Pアナログ(標識または非標識であり得る)の取り込み
の際に終結するようにする、工程;(d)RNA/DN
AハイブリッドからRNAを切断する酵素を用いて、ア
ニールした複合プライマーのRNA部分を切断して、別
の複合プライマーが、テンプレートとハイブリダイズし
得、かつ鎖置換によりプライマー伸長を反復し得るよう
にする工程であって、それにより、標的配列の相補配列
の(種々の長さの)複数コピーが生成される工程;
(e)工程(a)〜(d)の産物を分析し、配列を決定
する工程。
【0025】別の局面において、本発明は標的ヌクレオ
チド配列の配列決定方法を提供する。その方法は、以下
の工程を包含する。(a)複合プライマーに対し、標的
配列を含む一本鎖DNAテンプレートをハイブリダイズ
させる工程であって、上記複合プライマーはRNA部分
および3’DNA部分を含む工程;(b)複合プライマ
ーとテンプレートとのハイブリダイゼーションに対して
5’側にあるテンプレートの領域に、終結ポリヌクレオ
チド配列を含むポリヌクレオチドとテンプレートをハイ
ブリダイズさせる工程;(c)DNAポリメラーゼを用
いて複合プライマーを伸長させる工程;(d)RNA/
DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素を用い
て、アニールした複合プライマーのRNA部分を切断し
て、別の複合プライマーが、テンプレートとハイブリダ
イズし得かつ鎖置換によりプライマー伸長を反復して、
置換されたプライマー伸長産物を生成し得るようにする
工程;(e)5’末端のプロプロモーターと、置換され
たプライマー伸長産物とハイブリダイズする領域とを含
むポリヌクレオチドを、rNTPとrNTPアナログ
(それは、標識または非標識であり得る)との混合物を
使用して、RNAポリメラーゼにより伸長産物から転写
が生じる条件下で、ハイブリダイズさせ、置換されたプ
ライマー伸長産物と相補的な配列を含むRNA転写物が
生成されるようにし、そしてその転写が、rNTPアナ
ログ(標識または非標識であり得る)組込みの際に終結
するようにする工程であって、それにより標的配列の
(種々の長さの)複数コピーが生成される工程;(f)
工程(a)〜(e)の産物を分析し、配列を決定する工
程。
【0026】いくつかの局面において、本発明は、標的
配列の特徴付け、または分析の方法を提供する。いくつ
かの局面は複合プライマーのRNA部分に基いており、
従ってこの結果は、複合プライマーのRNA部分とハイ
ブリダイズする標的の一致する領域(相補的または十分
に相補的である場合)に関する情報を反映する。参照標
的配列に対する同様の増幅反応を実行することからの産
物の量と比較した産物の量は、配列の存在または非存在
を示す。そのことは、野生型、変異、または対立遺伝子
改変体の存在または非存在もまた示し得る。種々の配列
検出実施形態を本明細書中に示す。従って、例えば、本
発明は、標的ポリヌクレオチド配列の領域における変異
を検出する方法(本明細書中で示した増幅法の実行を包
含する)を提供する。その中で、標的ポリヌクレオチド
配列の領域は、複合プライマーのRNA部分と対応し、
標的ポリヌクレオチドにおける変異は、変異を含まない
複合プライマーのRNA部分に対応する領域を含む参照
テンプレートから生成された増幅産物の量と比較して、
検出可能に少ない増幅産物を生じる。これらの実施形態
において、変異を含まない(複合プライマーのRNA部
分と比較して)複合プライマーのRNA部分と対応する
領域を含む参照テンプレートからの産物と比較して、鎖
置換による増幅は減少する。
【0027】従って、本発明は、標的ポリヌクレオチド
において、目的の配列の特徴付けの方法を提供する。上
記方法は本発明の増幅法の実行を包含する。その中で、
複合プライマーのRNA部分の配列は既知であり、
(a)参照テンプレート(複合プライマーのRNA部分
と相補的な領域を含む)からの増幅産物の量と比較し
て、テンプレートからの検出可能に少ない増幅産物の生
成は、標的ポリヌクレオチドが複合プライマーのRNA
部分と相補的な配列を含んでいないこと、および複合プ
ライマーのRNA部分と相補的な配列に対する配列改変
体であることを示すか;または(b)参照テンプレート
(複合プライマーのRNA部分と相補的な領域を含まな
い)からの増幅産物の量と比較してテンプレートからの
検出可能に多い増幅産物の生成は、標的ポリヌクレオチ
ドが複合プライマーのRNA部分と相補的な配列を含ん
でいること、および複合プライマーのRNA部分と相補
的な配列に対する配列改変体でないことを示す。1つの
実施形態において、複合プライマーのRNA部分の配列
は野生型配列を含み、野生型配列の存在または非存在の
決定において、目的の配列が特徴付けられる。別の実施
形態において、複合プライマーのRNA部分の配列は変
異配列を含み、変異配列の存在または非存在の決定にお
いて、目的の配列が特徴付けられる。なお、別の実施形
態において、複合プライマーのRNA部分の配列は対立
遺伝子配列を含み、対立遺伝子配列の存在または非存在
の決定において、目的の配列が特徴付けられる。
【0028】他の局面において、本発明は、標的ポリヌ
クレオチド中の変異を検出する方法(または、いくつか
の局面において、配列を特徴付ける方法)を提供し、本
法は、以下の工程を包含する:(a)本明細書中で示し
た増幅方法を実施する工程;および(b)一本鎖高次構
造について本法の増幅産物を分析する工程。ここで、参
照一本鎖ポリヌクレオチドと比較して、高次構造の差異
は、標的ポリヌクレオチド中の変異を示す。他の実施形
態において、本発明は、標的ポリヌクレオチド中の変異
を検出する方法(または、いくつかの局面において、配
列を特徴付ける方法)を提供し、一本鎖高次構造につい
て、本明細書中で示したいずれかの方法の、増幅産物を
分析する工程を包含する。ここで、参照一本鎖ポリヌク
レオチドと比較して、高次構造における差異は、標的ポ
リヌクレオチドにおける変異を示す(または、いくつか
の局面において、標的配列を特徴付ける)。
【0029】他の局面において、本発明は、マイクロア
レイ(microarray)を生成する方法を提供
し、その方法は、以下の工程を包含する。(a)本明細
書中に示した増幅方法を実施する工程;および(b)増
幅産物を固体基材に付着させ、増幅産物のマイクロアレ
イを作製する工程。他の実施形態において、本明細書中
で示したいずれかの方法により、増幅産物を固体基板に
付着させることで、増幅産物のマイクロアレイを作製す
ることにより、マイクロアレイが生成される。
【0030】本明細書中に示したように、これらの適用
はすべて、いずれかの増幅法(種々の成分、および任意
の成分の種々の実施形態を含む)を使用し得る。例え
ば、使用された複合プライマーは、5’RNA部分を有
し得、それは3’DNA部分と隣接し得る。
【0031】本発明は、本明細書中で示された増幅法に
おいて使用された、組成物、キット、複合体、反応混合
物、および種々の成分(および成分の種々の組み合わ
せ)を含むシステムも提供する。1つの局面において、
例えば、本発明は、複合プライマーを含む組成を提供す
る。上記複合プライマーは、3’DNA部分および5’
RNA部分を含む。いくつかの実施形態において、5’
RNA部分は3’DNA部分と隣接する。なお他の実施
形態において、5’RNA部分は、約5〜約20ヌクレ
オチドであり、3’DNA部分は、約5〜約15ヌクレ
オチドである。別の局面において、本発明は、TSOを
含む組成物を提供する。ここで、TSOは、テンプレー
トとハイブリダイズする領域において改変を含む。ここ
で、所定のセットの条件下で、TSOは、改変を含まな
いTSOと比較して、より緊密にその領域と結合する。
いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、本明
細書中に示したいずれかの複合プライマーおよびTSO
を含む。なお他の実施形態において、本発明は、本明細
書中に示したいずれかの複合プライマー、および本明細
書中に示したいずれかのブロッキング配列(テンプレー
トへの結合を強める改変を含むブロッキング配列を含
む)を含む組成物を提供する。他の実施形態において、
本発明は、本明細書中に示したいずれかの複合プライマ
ーおよびPTOを含む組成物を提供する。
【0032】別の局面において、本発明は、本明細書中
に示したいずれかの複合体(それは、一般的に最終増幅
産物に対して中間産物と考えられる)を含む組成物を提
供する(それらの種々の複合体の概略的な図も参照)。
例えば、本発明は(a)テンプレート鎖と(b)複合プ
ライマーとの複合体を含む組成物を提供する。上記複合
プライマーは、3’DNA部分およびRNA部分を含
む。RNA部分は5’側に存在し得、DNA部分に隣接
し得る。いくつかの実施形態において、複合体はさらに
終結配列(例えば、それは、TSOまたはブロッキング
配列であり得る)を含むポリヌクレオチドを含む。いく
つかの実施形態において、複合体はさらにPTOを含
む。
【0033】別の局面において、本発明は本明細書中に
示された構成成分の種々の組み合わせを含む反応混合物
(または、反応混合物を含む組成物)を提供する。例え
ば、本発明は、(a)ポリヌクレオチドテンプレート;
(b)3’DNA部分およびRNA部分を含む複合プラ
イマー;および(c)DNAポリメラーゼ、を含む反応
混合物を提供する。本明細書中で示したように、複合プ
ライマーのいずれか(または複数の複合プライマー)が
反応混合物中に存在し得、それは、3’DNA部分と隣
接する5’RNA部分を含む複合プライマーを含み得
る。反応混合物は、RNA/DNAハイブリッドからR
NAを切断する酵素(RNアーゼHのような)もさらに
含み得る。本発明の反応混合物は、本明細書中で示した
終結配列を含むいずれかのポリヌクレオチド、およびプ
ロモーターと置換されたプライマー伸長産物とハイブリ
ダイズする領域を含むポリヌクレオチド、およびRNA
ポリメラーゼも含み得る。本発明の反応混合物は、PT
Oも含み得る。
【0034】別の局面において、本発明は、本明細書中
に示した方法を行うためのキットを提供する。これらキ
ット(適切な包装形態で、一般的に(しかし、必ずしも
必要ではない)適切な説明書を含む)は、増幅方法にお
いて使用した1以上の成分を含む。例えば、本発明は、
複合プライマーを含むキットを提供し、その複合プライ
マーは3’DNA部分およびRNA部分(それは、5’
であっても、さらに3’DNA部分に隣接してもよい)
を含む。キット中の複合プライマーは、本明細書中で示
したいずれかであり得る。本キットは、さらに以下のい
ずれかのような成分を含み得る:(a)終結ポリヌクレ
オチド配列を含むポリヌクレオチド;(b)プロモータ
ーを含むポリヌクレオチド;(c)RNA/DNAハイ
ブリッドからRNAを切断する酵素(例えば、RNアー
ゼH)のような、本明細書中に示したいずれかの酵素;
および(d)プロモーター、および置換されたプライマ
ー伸長産物とハイブリダイズする領域を含むポリヌクレ
オチド。
【0035】別の局面において、本発明は、本明細書中
に示した増幅法を行うためのシステムを提供する。例え
ば、本発明は、標的ポリヌクレオチド配列、またはその
相補配列を増幅するためのシステムを提供し、以下を含
む。(a)3’DNA部分およびRNA部分を含む複合
プライマー;(b)DNAポリメラーゼ;および(c)
RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素
(RNアーゼHのような)。複合プライマーは、本明細
書中で示したいずれか(1以上)であり得、3’DNA
部分と隣接する5’RNA部分を含む複合プライマーを
含む。
【0036】1つの局面において、本発明は、標的ポリ
ヌクレオチド配列と相補的なポリヌクレオチド配列を増
幅するための方法を提供し、この方法は、以下: (a)上記標的配列を含む一本鎖DNAテンプレートを
複合プライマーとハイブリダイズさせる工程であって、
上記複合プライマーがRNA部分および3’DNA部分
を含む、工程; (b)必要に応じて、終結ポリヌクレオチド配列を含む
ポリヌクレオチドを、上記テンプレートへの上記複合プ
ライマーのハイブリダイゼーションに対して5’側にあ
る上記テンプレートの領域にハイブリダイズさせる工
程; (c)DNAポリメラーゼを用いて上記複合プライマー
を伸長させる工程; (d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断す
る酵素を用いて、上記アニールした複合プライマーのR
NA部分を切断して、別の複合プライマーが上記テンプ
レートにハイブリダイズし得かつ鎖置換によりプライマ
ー伸長を反復し得るようにする工程であって、それによ
り上記標的配列の相補的配列の複数のコピーが生成され
る、工程、を包含する。
【0037】別の局面において、本発明は、標的ポリヌ
クレオチド配列を増幅するための方法を提供し、この方
法は、以下: (a)上記標的配列を含む一本鎖DNAテンプレート
を、複合プライマーとハイブリダイズさせる工程であっ
て、上記複合プライマーがRNA部分および3’DNA
部分を含む、工程; (b)終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチ
ドを、上記テンプレートへの上記複合プライマーのハイ
ブリダイゼーションに対して5’側にある上記テンプレ
ートの領域にハイブリダイズさせる工程; (c)上記複合プライマーをDNAポリメラーゼを用い
て伸長させる工程; (d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断す
る酵素を用いて、上記アニールした複合プライマーのR
NA部分を切断して、別の複合プライマーが上記テンプ
レートにハイブリダイズし得かつ鎖置換によりプライマ
ー伸長を反復して置換されたプライマー伸長産物を生成
し得るようにする工程; (e)プロプロモーターと上記置換されたプライマー伸
長産物にハイブリダイズする領域とを含むポリヌクレオ
チドを、RNAポリメラーゼにより転写が生じるのを可
能にする条件下でハイブリダイズさせ、上記置換された
プライマー伸長産物と相補的な配列を含むRNA転写物
が生成されるようにする工程であって、それにより該標
的配列の複数のコピーが生成される、工程、を包含す
る。
【0038】1つの実施形態において、上記複合プライ
マーのRNA部分は、前記3’DNA部分に対して5’
側にあり得る。
【0039】他の実施形態において、上記5’RNA部
分は、上記3’DNA部分に隣接し得る。
【0040】別の実施形態において、上記方法におい
て、複数の複合プライマーが使用され得る。
【0041】なお別の実施形態において、上記終結配列
を含むポリヌクレオチドは、テンプレートスイッチオリ
ゴヌクレオチド(TSO)であり得る。
【0042】なお別の実施形態において、上記TSO
は、上記テンプレートにハイブリダイズする領域におい
て改変を含み得、所定のセットの条件下で、上記TSO
は、上記改変を含まないTSOと比較した場合に、より
緊密に該領域に結合し得る。
【0043】なお別の実施形態において、上記終結配列
を含むポリヌクレオチドは、ブロッキング配列であり得
る。
【0044】なお別の実施形態において、上記ブロッキ
ング配列は、上記テンプレートにハイブリダイズする領
域において改変を含み得、所定のセットの条件下で、上
記ブロッキング配列は、上記改変を含まないブロッキン
グ配列と比較した場合に、より緊密に該領域に結合し得
る。
【0045】なお別の実施形態において、上記RNAを
切断する酵素は、RNアーゼHであり得る。
【0046】なお別の実施形態において、上記プロプロ
モーターと上記置換されたプライマー伸長産物にハイブ
リダイズする領域とを含むポリヌクレオチドは、テンプ
レートスイッチオリゴヌクレオチド(TSO)であり得
る。
【0047】なお別の実施形態において、上記プロプロ
モーターを含むポリヌクレオチドは、上記置換されたプ
ライマー伸長産物にハイブリダイズする領域を3’末端
に含み得、それにより置換されたプライマー伸長産物の
DNAポリメラーゼ伸長は、転写を生じる二本鎖プロモ
ーターを生成し得る。
【0048】なお別の実施形態において、上記プロプロ
モーターを含むポリヌクレオチドは、プロプロモーター
テンプレートオリゴヌクレオチド(PTO)であり得
る。
【0049】なお別の実施形態において、工程(a)お
よび(b)は、どちらの順序でも実施され得る。
【0050】なお別の実施形態において、工程(a)お
よび(b)は、同時に実施され得る。
【0051】なお別の実施形態において、工程(a)、
(b)および(c)は、同時に実施され得る。
【0052】なお別の実施形態において、工程(a)お
よび(b)は、工程(c)の前に実施され得る。
【0053】なお別の実施形態において、工程すべて
は、同時に実施され得る。
【0054】別の局面において、本発明は、標的ヌクレ
オチド配列を配列決定する方法を提供し、この方法は、
以下: (a)上記標的配列を含む一本鎖DNAテンプレートを
複合プライマーとハイブリダイズさせる工程であって、
上記複合プライマーが、RNA部分および3’DNA部
分を含む、工程; (b)必要に応じて、終結ポリヌクレオチド配列を含む
ポリヌクレオチドを、上記テンプレートへの上記複合プ
ライマーのハイブリダイゼーションに対して5’側にあ
る上記テンプレートの領域にハイブリダイズさせる工
程; (c)DNAポリメラーゼならびにdNTPとdNTP
アナログとの混合物を用いて、上記複合プライマーを終
結部位へと伸長させて、プライマー伸長がdNTPアナ
ログの取り込みの際に終結するようにする、工程; (d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断す
る酵素を用いて、上記アニールした複合プライマーのR
NA部分を切断して、別の複合プライマーが上記テンプ
レートにハイブリダイズし得かつ鎖置換によりプライマ
ー伸長を反復し得るようにする工程であって、それによ
り上記標的配列の相補的配列の種々の長さの複数のコピ
ーが生成される、工程; (e)工程(a)〜(d)の産物を分析して配列を決定
する工程、を包含する。
【0055】なお別の局面において、本発明は、標的ヌ
クレオチド配列を配列決定する方法を提供し、この方法
は、以下: (a)上記標的配列を含む一本鎖DNAテンプレートを
複合プライマーとハイブリダイズさせる工程であって、
上記複合プライマーが、RNA部分および3’DNA部
分を含む、工程; (b)終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチ
ドを、上記テンプレートへの上記複合プライマーのハイ
ブリダイゼーションに対して5’側にある上記テンプレ
ートの領域にハイブリダイズさせる工程; (c)DNAポリメラーゼを用いて上記複合プライマー
を伸長させる工程; (d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断す
る酵素を用いて、上記アニールした複合プライマーのR
NA部分を切断して、別の複合プライマーが上記テンプ
レートにハイブリダイズし得かつ鎖置換によりプライマ
ー伸長を反復して置換されたプライマー伸長産物を生成
し得るようにする工程; (e)プロプロモーターと上記置換されたプライマー伸
長産物にハイブリダイズする領域とを含むポリヌクレオ
チドを、rNTPとrNTPアナログとの混合物を使用
して、RNAポリメラーゼにより上記伸長産物から転写
が生じるような条件下で、ハイブリダイズさせ、上記置
換されたプライマー伸長産物と相補的な配列を含むRN
A転写物が生成されるようにし、そして転写がrNTP
アナログの取り込みの際に終結するようにする工程であ
って、それにより上記標的配列の種々の長さの複数のコ
ピーが生成される、工程; (f)工程(a)〜(e)の産物を分析して配列を決定
する工程、を包含する。
【0056】1つの実施形態において、上記複合プライ
マーのRNA部分は、上記3’DNA部分に対して5’
側にあり得る。
【0057】他の実施形態において、上記5’RNA部
分は、上記3’DNA部分に隣接し得る。
【0058】なお他の局面において、本発明は、標的ポ
リヌクレオチド中の目的の配列を特徴付ける方法を提供
し、この方法は、上記方法であって、上記複合プライマ
ーのRNA部分の配列が既知である方法を実行する工程
を包含し、そしてここで、(a)上記複合プライマーの
RNA部分と相補的な領域を含む参照テンプレートから
の増幅産物の量と比較して検出可能に少ない、上記テン
プレートからの増幅産物の生成は、上記標的ポリヌクレ
オチドが、上記複合プライマーのRNA部分と相補的な
配列を含まずかつ上記複合プライマーのRNA部分と相
補的な配列に対する配列改変体であることを示すか;ま
たは(b)上記複合プライマーのRNA部分と相補的な
領域を含まない参照テンプレートからの増幅産物の量と
比較して検出可能に多い、上記テンプレートからの増幅
産物の生成は、上記標的ポリヌクレオチドが、上記複合
プライマーのRNA部分と相補的な配列を含みかつ上記
複合プライマーのRNA部分と相補的な配列に対する配
列改変体ではないことを示す、方法。
【0059】1つの局面において、上記複合プライマー
のRNA部分の配列は、野生型配列を含み得、そして上
記目的の配列は、上記野生型配列の存在または非存在を
決定することにおいて特徴付けられ得る。
【0060】他の実施形態において、上記複合プライマ
ーのRNA部分の配列は、変異配列を含み得、そして上
記目的の配列は、上記変異配列の存在または非存在を決
定することにおいて特徴付けられ得る。
【0061】別の実施形態において、上記複合プライマ
ーのRNA部分の配列は、対立遺伝子配列を含み得、そ
して上記目的の配列は、上記対立遺伝子配列の存在また
は非存在を決定することにおいて特徴付けられ得る。
【0062】なお別の局面において、本発明は、標的ポ
リヌクレオチドにおける変異を検出する方法を提供し、
(a)上記方法を実行する工程;および(b)一本鎖高
次構造について上記方法の増幅産物を分析する工程、を
包含し、参照一本鎖ポリヌクレオチドと比較した場合の
高次構造における差異が、上記標的ポリヌクレオチドに
おける変異を示す。
【0063】1つの実施形態において、上記複合プライ
マーのRNA部分は、上記3’DNA部分に対して5’
側にあり得る。
【0064】他の実施形態において、上記5’RNA部
分は、上記3’DNA部分に隣接し得る。
【0065】なお別の局面において、本発明は、マイク
ロアレイを作製する方法を提供し、この方法は、(a)
上記増幅方法を実行する工程;および(b)上記増幅産
物のマイクロアレイを作製するために固体基材上に上記
増幅産物を付着させる工程、を包含する。
【0066】なお別の局面において、本発明は、複合プ
ライマーを含む組成物を提供し、この複合プライマー
は、3’DNA部分および5’RNA部分を含む。
【0067】1つの実施形態において、上記5’RNA
部分は、上記3’DNA部分に隣接し得る。
【0068】他の実施形態において、上記5’RNA部
分は、約5〜約20ヌクレオチドであり得、そして上記
3’DNA部分は、約5〜約15ヌクレオチドであり得
る。
【0069】なお別の局面において、本発明は、TSO
を含む組成物を提供し、このTSOは、テンプレートに
ハイブリダイズする領域における改変を含み、所定のセ
ットの条件下で、上記TSOは、上記改変を含まないT
SOと比較した場合により緊密に該領域に結合する。
【0070】なお別の局面において、本発明は、上記複
合プライマーおよび上記TSOを含む組成物を提供す
る。
【0071】なお別の局面において、本発明は、上記複
合プライマーおよびブロッキング配列を含む組成物を提
供する。
【0072】なお別の局面において、本発明は、上記複
合プライマーおよびプロプロモーターテンプレートオリ
ゴヌクレオチド(PTO)を含む組成物を提供する。
【0073】なお別の局面において、本発明は、(a)
テンプレート鎖と(b)複合プライマーとの複合体を含
む組成物を提供し、上記複合プライマーは、3’DNA
部分およびRNA部分を含む。
【0074】1つの実施形態において、上記RNA部分
は、上記3’DNA部分の5’側にありかつ隣接し得
る。
【0075】他の実施形態において、上記複合体は、さ
らに終結配列を含み得る。
【0076】別の実施形態において、上記終結配列は、
TSOであり得る。
【0077】なお別の実施形態において、上記終結配列
は、ブロッキング配列であり得る。
【0078】なお別の局面において、本発明は、反応混
合物を提供し、この反応混合物は、(a)ポリヌクレオ
チドテンプレート;(b)3’DNA部分とRNA部分
とを含む複合プライマー;ならびに(c)DNAポリメ
ラーゼを含む。
【0079】1つの実施形態において、上記複合プライ
マーは、上記3’DNA部分に隣接する5’RNA部分
を含み得る。
【0080】他の実施形態において、上記反応混合物
は、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する
酵素をさらに含み得る。
【0081】別の実施形態において、上記記酵素は、R
NアーゼHであり得る。
【0082】なお別の実施形態において、上記反応混合
物は、終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチ
ドをさらに含み得る。
【0083】なお別の実施形態において、上記反応混合
物は、プロプロモーターを含むポリヌクレオチドをさら
に含み得る。
【0084】なお別の実施形態において、上記プロプロ
モーターを含むポリヌクレオチドは、TSOであり得
る。
【0085】なお別の実施形態において、上記プロプロ
モーターを含むポリヌクレオチドは、プロプロモーター
テンプレートオリゴヌクレオチド(PTO)であり得
る。
【0086】なお別の局面において、本発明は、標的ポ
リヌクレオチド配列の増幅のためのキットを提供し、こ
のキットは、3’DNA部分とRNA部分とを含む複合
プライマーを備える。
【0087】1つの実施形態において、上記RNA部分
は、上記3’DNA部分に対して5’側にあり得る。
【0088】他の実施形態において、上記5’RNA部
分は、上記3’DNA部分に隣接し得る。
【0089】別の実施形態において、上記キットは、終
結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドをさら
に備え得る。
【0090】なお別の実施形態において、上記終結ポリ
ヌクレオチド配列は、TSOであり得る。
【0091】なお別の実施形態において、上記終結ポリ
ヌクレオチド配列は、ブロッカー配列であり得る。
【0092】なお別の実施形態において、上記キット
は、プロプロモーターを含むポリヌクレオチドをさらに
備え得る。
【0093】なお別の実施形態において、上記プロプロ
モーターを含むポリヌクレオチドは、TSOであり得
る。
【0094】なお別の実施形態において、上記プロプロ
モーターを含むポリヌクレオチドは、PTOであり得
る。
【0095】なお別の実施形態において、上記キット
は、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する
酵素をさらに備え得る。
【0096】なお別の実施形態において、上記酵素は、
RNアーゼHであり得る。
【0097】なお別の局面において、本発明は、標的ポ
リヌクレオチド配列またはその相補体を増幅するための
システムを提供し、このシステムは、(a)3’DNA
部分とRNA部分とを含む複合プライマー;(b)DN
Aポリメラーゼ;ならびに(c)RNA/DNAハイブ
リッドからRNAを切断する酵素、を含む。
【0098】1つの実施形態において、上記酵素は、R
NアーゼHであり得る。
【0099】他の実施形態において、上記複合プライマ
ーは、上記3’DNA部分に隣接する5’RNA部分を
含み得る。
【0100】
【発明の実施の形態】本発明は、ポリヌクレオチド配列
を増幅するための方法、組成物およびキットを提供す
る。本法は、一般に、RNA/DNA複合プライマー、
必要に応じて終結配列、および転写が使用される実施形
態では、プロモーターオリゴヌクレオチド配列を使用す
る工程を包含する。
【0101】全体的な要約として、増幅法の操作は、以
下のようである:複合RNA/DNAプライマーは、標
的配列の複製のための基礎を形成する。いくつかの実施
形態において、終結配列は、標的に沿ったさらなる複製
を切換え、またはブロックのいずれかにより、複製に対
する終点のための基礎を提供する。以下に示すように、
いくつかの実施形態において、終結配列を含むポリヌク
レオチドは、テンプレートスイッチオリゴヌクレオチド
(TSO)であり、このテンプレートスイッチオリゴヌ
クレオチドは、テンプレート鎖とハイブリダイズするに
は相補性が十分でない配列(ハイブリダイズするのに十
分な相補性のある配列に加えて)を含む;他の実施形態
では、終結配列は、テンプレート鎖にハイブリダイズす
るために十分な相補性のある配列を、主に含む。DNA
ポリメラーゼはプライマーからの標的配列のコピーをも
たらす。RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断
する酵素(RNアーゼHのような)は、ハイブリッドか
らRNA配列を切断(除去)する。テンプレート鎖上に
残っている配列は、別の複合プライマーによる結合に利
用可能である。別の鎖は、前に複製された鎖を置換する
DNAポリメラーゼにより生成され、結果として置換伸
長産物を生じる。必要に応じて、プロプロモーター(p
ropromoter)、および置換されたプライマー
伸長産物(例えば、それはテンプレート置換オリゴヌク
レオチド、またはプロプロモーターテンプレートオリゴ
ヌクレオチドであり得る)とハイブリダイズする領域を
含むポリヌクレオチドは、置換伸長産物の3’末端にハ
イブリダイズするために十分な相補性のある配列を含
み、置換されたプライマー伸長産物と結合する。プロモ
ーターは転写(DNA依存RNAポリメラーゼを介し
て)を駆動し、センスRNA産物を生成する。
【0102】従って、本発明は、少なくとも1つの標的
ポリヌクレオチド配列コピーを生成する方法(一般に、
標的ポリヌクレオチド配列を増幅する方法)を提供し、
その方法は、以下を組み合わせる工程と反応させる工程
を包含する:(a)標的配列を含む一本鎖標的ポリヌク
レオチド;(b)RNA部分および3’DNA部分を含
む複合プライマー;(c)DNAポリメラーゼ;(d)
デオキシリボヌクレオシド三リン酸または適切なアナロ
グ;(e)RNアーゼHのようなRNA/DNA二重鎖
からRNAを切断する酵素;および(f)一般的ではあ
るが、必要に応じて、テンプレートポリヌクレオチドと
ハイブリダイズする部分(または領域)を含む終結配列
(本明細書中で示す、任意の終結配列のような)を含む
ポリヌクレオチド。転写に基く増幅(以下参照)も使用
される場合には、終結配列が使用される。その組み合わ
せは、以下の適切な条件下に供される:(a)複合プラ
イマー(および、必要に応じて、終結配列を含むポリヌ
クレオチド)とテンプレートがハイブリダイズする条
件;(b)複合プライマーからプライマー伸長が生じ、
二重鎖を形成する条件;(c)RNアーゼHがRNA/
DNA二重鎖から複合プライマーのRNAを切断する条
件;(d)別の複合プライマーが、テンプレートにハイ
ブリダイズし、別のプライマー伸長(DNAポリメラー
ゼにより媒介される)の繰り返しが生じ、テンプレート
から、既にコピーされた鎖が、置換する条件。
【0103】必要に応じて、増幅反応(上記、それらの
組成物と同時に、または別に加える、いずれかにおい
て)に、以下も含まれる:(e)プロプロモーター配列
(本明細書中に示したように、多くの形状のいずれかで
存在し得る)、および置換されたプライマー伸長産物と
ハイブリダイズする領域を含むポリヌクレオチド;
(f)リボヌクレオシド三リン酸、または適切なアナロ
グ;および(g)RNAポリメラーゼ(置換鎖の転写が
生じ得るような条件下)。本発明の方法の種々の成分に
関する詳細は、以下に提供される。
【0104】いくつかの実施形態において、本発明は、
核酸(DNAまたはRNA)配列決定の方法を提供す
る。配列決定方法に関して、標識、または非標識であり
得る適切なdNTP(または、転写に基く増幅に依存す
る実施形態が使用される場合は、適切なrNTP)が使
用される。従って、本発明は、上記の方法を含む標的ヌ
クレオチド配列の配列決定の方法を提供し、ここでプラ
イマー伸長ターミネーターであるdNTPおよびdNT
Pアナログ(標識または非標識であり得る)、および/
またはプライマー伸長ターミネーターであるrNTPお
よびrNTPアナログ(標識または非標識であり得る)
が使用され、以下に示すように、増幅産物は配列情報に
ついて、分析される。
【0105】他の実施形態において、本発明は、核酸配
列の変異を検出する方法、および/または標的配列を特
徴付ける方法を提供する。1つの実施形態において、標
的ポリヌクレオチドにおける変異の存在または非存在
は、複合プライマーを用いる標的ポリヌクレオチドを増
幅する能力に基いて検出される。その複合プライマーの
RNA部分は、本発明の方法を使用する変異配列を含
む、または欠如するのいずれかである。別の実施形態に
おいて、増幅産物は特異的プローブとのハイブリダイゼ
ーションによる変異の検出のために使用される。なお別
の実施形態において、増幅産物は、標的ポリヌクレオチ
ドにおける一本鎖高次構造多型を検出、および/または
同定するために使用される。
【0106】なお他の実施形態において、本発明は、本
発明の、線形核酸増幅法または増強型線形核酸増幅法の
増幅産物を用いて、核酸(DNAまたはRNA)のマイ
クロアレイを生成するための方法を提供する。
【0107】本明細書中で示した増幅産物を使用する他
の方法は、以下に提供される。
【0108】(本発明の増幅方法の利点)本発明の増幅
方法は、他の核酸増幅方法を超えるいくつかの顕著な利
点を提供する。プライムされたテンプレート、プライマ
ー伸長および以前に作製された伸長産物の置換の形成
は、リボヌクレアーゼ活性による、ハイブリダイズした
プライマーのRNA部分の切断に依存する。従って、プ
ライマー伸長産物は、プライマーのもっとも5’側の部
分を欠いている。その結果として、伸長産物とテンプレ
ートスイッチオリゴヌクレオチドまたはプロモーターテ
ンプレートオリゴヌクレオチドとの複合体から作製され
たRNA転写産物は、プライマーのこの部分に相補的な
配列をその3’末端に含まない。従って、増幅産物は、
生産的な増幅についてそのプライマーにハイブリダイズ
し得ず、本発明の増幅方法を、先の増幅反応によって作
製された産物の夾雑に起因する非特異的増幅に抵抗性に
する。この特徴は、他の既知の標的増幅方法(例えば、
PCR、NASBAなど)から本発明の方法を明確に区
別し、そして本発明の方法を、臨床の研究室での高スル
ープット試験部位などにおいて共通に使用されるオープ
ンチューブプラットフォーム(open tube p
latform)に適切なものとする。
【0109】標的核酸配列の増幅のさらなる進行につい
て、リボヌクレアーゼ(RNaseHなど)によってハ
イブリダイズされかつ伸長された形態の複合プライマー
のRNA部分の切断に独特な要求は、DNA標的の排他
的増幅を生じる。従って、過剰なmRNAの存在下でゲ
ノムDNA標的の増幅について、本発明の方法を使用し
得る。この特徴は、遺伝子用量の正確な定量について有
用である。試験標的核酸配列がRNAの場合、この標的
は、本発明の方法を使用して増幅され得るcDNAを産
生するためにまず転写される。
【0110】本発明の方法はまた、テンプレートに関し
て高精度での標的核酸の増幅を提供する。各増幅産物
は、(線形増幅方法での)インプットのテンプレートD
NA、または(増強型線形増幅方法での)インプットの
テンプレートDNAおよびインプットのテンプレートD
NAのプライマー伸長産物における、標的配列の直接の
コピーである。
【0111】本発明の方法は、増幅が等温で実施され得
る点で熱サイクリング(thermocycling)
を必要としない。この特徴は、多くの利点(核酸の高ス
ループット増幅および/または分析についての自動化お
よび適応を容易にすることを含む)を提供する。例え
ば、本発明の増幅法に基づく配列決定法は、反応を等温
で実施するこの能力によって単純化される。報告された
他の方法は、標的配列からプライマー伸長産物を分離す
るための熱サイクリング(thermal cycli
ng)を必要とする。この等温反応は、熱サイクリング
によって提供される反応より速く、そして小型化された
デバイスにおいて標的核酸の配列決定を実施するために
適切である。
【0112】本発明の方法の別の利点は、単一のプライ
マーのみしか必要とされないことである。単一のプライ
マーは、テンプレート核酸の増幅を生じる、一方向性プ
ライマー伸長を提供するために使用される。これは、プ
ライマー対を使用しなければならない際に付随する多く
の不利益(例えば、2セットのプライマーの設計および
作成の費用、テンプレート核酸内のさらなる配列領域を
予め知っておく必要性、および増幅された産物が非特異
的プライミングによって生じる増加した可能性)を除外
する。
【0113】本発明の線形等温増幅法はまた、核酸標的
の検出、規定された核酸配列の定量、および規定された
核酸配列に対するプローブの作製に使用するに適切であ
る。本発明の方法は、核酸配列の定性的検出、標的核酸
配列の量の定量的決定、遺伝子型決定に必要な場合の規
定された配列改変の存在の検出、および配列決定に有用
である。本発明の方法に従った増幅産物は、一本鎖であ
り、そして種々の既知の核酸検出法によって容易に検出
可能である。
【0114】本発明の方法はさらに、核酸配列の多重分
析に有用である。すなわち、種々の標的配列は、単一の
反応混合物において同時に増幅され得る。種々の標的配
列は、単一のゲノムDNAの一部であり得るか、または
単一の試験サンプルに存在し得る種々の核酸標的の特定
の配列を示し得る。例えば、本発明の方法は、単一の生
物学的サンプルにおける種々の病原体の存在を検出する
に有用である。同様に、単一のDNAサンプルにおける
種々の多型部位の決定は、単一の反応において同時に決
定され得る。
【0115】本明細書中に記載される実施形態全てに関
して、一般に構成要素または局面を「含む」ように、本
発明はまたこれらの構成要素または局面「から実質的に
なる」実施形態を含むことが理解される。本発明はま
た、これらの構成要素または局面「からなる」実施形態
を含む。このことは、本明細書中に記載される全ての実
施形態に適用される。
【0116】(一般的技術)本発明の実施は、他のよう
に示されない限り、当業者の範囲内である分子生物学
(組換え技術を含む)、微生物学、細胞生物学、生化学
および免疫学の従来の技術を利用する。このような技術
は、文献に完全に説明される。例えば、「Molecu
lar Cloning:A Laboratory
Manual」第2版(Sambrookら、198
9);「OligonucleotideSysthe
sis」(M.J.Gait編、1984);「Ani
malCell Culture」(R.I.Fres
hney編、1987);「Methods in E
nzymology」(Academic Pres
s,Inc.);「Current Protocol
s in Molecular Biology」
(F.M.Ausubelら編、1987、および定期
的更新版);「PCR:The Polymerase
Chain Reaction」(Mullisら
編、1994)のような文献である。
【0117】本発明において利用されるプライマー、オ
リゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチドは、当該分野
において標準の技術を使用して作製され得る。
【0118】(定義)本明細書で使用される場合、「標
的配列」は、増幅が所望される、目的のポリヌクレオチ
ド配列である。標的配列は、その実際の配列に関して既
知であっても既知でなくてもよい。一般に、本明細書中
で使用される場合、「テンプレート」は、標的ヌクレオ
チド配列を含むポリヌクレオチドである。いくつかの場
合、用語「標的配列」、「テンプレートDNA」、「テ
ンプレートポリヌクレオチド」「標的核酸」、「標的ポ
リヌクレオチド」およびこれらの変異体は、相互交換可
能に使用される。
【0119】本明細書中で使用される場合、「増幅」
は、一般に所望の配列の複数のコピーを産生するプロセ
スをいう。「複数のコピー」は、少なくとも2コピーを
意味する。「コピー」は、テンプレート配列に対する完
全な配列相補性、または同一性を必ずしも意味しない。
例えば、コピーは、デオキシイノシンのようなヌクレオ
チドアナログ、意図的な配列変化(例えば、テンプレー
トにハイブリダイズし得るが相補的でない配列を含むプ
ライマーを介して導入される配列変化)、および/また
は増幅の間に生じる配列エラーを含み得る。
【0120】本明細書中で相互交換可能に使用される場
合、「ポリヌクレオチド」または「核酸」は、任意の長
さのヌクレオチドのポリマーをいい、そしてDNAおよ
びRNAを含む。ヌクレオチドは、デオキシリボヌクレ
オチド、リボヌクレオチド、改変されたヌクレオチドも
しくは塩基、および/またはこれらのアナログ、あるい
はDNAポリメラーゼまたはRNAポリメラーゼにより
ポリマーに取り込まれ得る任意の基質であり得る。ポリ
ヌクレオチドは、改変されたヌクレオチド(例えば、メ
チル化ヌクレオチドおよびそのアナログ)を含み得る。
存在する場合、ヌクレオチド構造についての改変は、ポ
リマーのアセンブリの前または後に与えられ得る。ヌク
レオチドの配列は、非ヌクレオチド成分によって割り込
まれ得る。ポリヌクレオチドはさらに、ポリマー化の後
に(例えば、標識された成分と組み合わせることによっ
て)改変され得る。改変の他の型としては、以下が挙げ
られる:例えば、「キャップ」、天然の存在するヌクレ
オチドの1つ以上のアナログによる置換、ヌクレオチド
間改変(例えば、非荷電結合を含むもの(例えば、メチ
ルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホアミデー
ト(phosphoamidate)、カバメート(c
abamate)など)および荷電結合を含むもの(例
えば、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエートな
ど))、ペンダント部分を含むもの(例えば、タンパク
質(例えば、ヌクレアーゼ、毒素、抗体、シグナルペプ
チド、ポリ−L−リジンなど))、挿入物(inter
calator)を有するもの(例えば、アクリジン、
ソラレンなど)、キレート剤を含むもの(例えば、金
属、放射性金属、ホウ素、酸化的金属など)、アルキル
化剤を含むもの、改変された結合を有するもの(例え
ば、αアノマー(anomeric)核酸など)、なら
びにポリヌクレオチドの未改変形態。さらに、糖に通常
存在する水酸基のいずれかが、例えば、標準の保護基に
よって保護されたか、もしくはさらなるヌクレオチドへ
のさらなる結合を調製するために活性化された、ホスホ
ネート基、リン酸基によって置換され得るか、または固
体支持体に結合され得る。5’末端および3’末端のO
Hは、リン酸化され得るか、またはアミンもしくは1〜
20個の炭素原子の有機キャッピング基部分で置換され
得る。他の水酸基もまた、標準的保護基へ誘導体化され
得る。ポリヌクレオチドはまた、当該分野で一般に公知
のリボース糖またはデオキシリボース糖の類似形態を含
み得る。この擬似形態は、例えば、2’−O−メチルリ
ボース、2’−O−アリルリボース、2’−フルオロ−
リボースまたは2’−アジド−リボース、炭素環式糖ア
ナログ、α−アノマー化糖、エピマー化糖(例えば、ア
ラビノース、キシロースまたはリキソース)、ピラノー
ス糖、フラノース糖、セドヘプツロース、非環式アナロ
グおよび非塩基性(abasic)ヌクレオシドアナロ
グ(例えば、メチルリボシド)を含む。1以上のホスホ
ジエステル結合は、代替の連結基によって置換され得
る。これらの代替の連結基としては、以下が含まれる
が、これらに限定されない:ホスフェートがP(O)S
(「チオエート」)、P(S)S(「ジチオエー
ト」)、(O)NR(「アミデート」)、P(O)
R、P(O)OR’、COまたはCH2(「ホルムアセ
タール」)によって置換される実施形態(ここで、各R
またはR’は、独立してHであるか、あるいは置換もし
くは非置換のアルキル(1−20C)(必要に応じてエ
ーテル(−O−)結合を含む)、アリール、アルケニ
ル、シクロアルキル、シクロアルケニルもしくはアラル
キル(araldyl))。ポリヌクレオチドにおける
全ての結合が、同一である必要はない。先述の記載は、
本明細書中でいわれるポリヌクレオチド(RNAおよび
DNAを含む)全てに適用される。
【0121】本明細書中で使用される場合、「オリゴヌ
クレオチド」は、一般に短く、一般に一本鎖で、一般に
合成のポリヌクレオチド(一般には約200ヌクレオチ
ド長未満であるが、その必要はない)をいう。本発明に
おけるオリゴヌクレオチドは、複合プライマー、TS
O、PTOおよびブロッカー配列を含む。用語「オリゴ
ヌクレオチド」および「ポリヌクレオチド」は、相互に
排他的ではない。ポリヌクレオチドについての上記の記
載は、オリゴヌクレオチドに対して、等しくかつ完全に
適用可能である。
【0122】「プライマー」は、一般に短い一本鎖のポ
リヌクレオチドであり、遊離3’−OH基を一般に含
み、標的配列にハイブリダイズすることによって目的の
サンプルに潜在的に存在する標的に結合し、その後標的
に相補的なポリヌクレオチドのポリマー化を促進する。
【0123】本明細書中で相互交換可能に使用される場
合、「終結(termination)ポリヌクレオチ
ド配列」または「終結配列」は、標的配列を含むテンプ
レートに関して、DNAポリメラーゼによるDNA複製
の停止をもたらすポリヌクレオチド配列である。終結配
列は、一般に、終結点(部位)の5’側の位置でテンプ
レートにハイブリダイズする部分(または領域)を含
む。ハイブリダイズし得る部分は、終結配列の全体を含
んでも含まなくてもよい。適切な終結ポリヌクレオチド
配列の例(例えば、ブロッカー配列およびTSO)は、
本明細書中に提供される。
【0124】本明細書中で相互交換可能に使用される場
合、「ブロッカー配列」または「ブロッキング配列」
は、終結配列の例であり、そして、終結部位の5’側の
位置でテンプレート核酸に一般に高親和性で結合し、か
つ標的配列を含むテンプレートに関してDNAポリメラ
ーゼによるDNA複製の停止をもたらす、オリゴヌクレ
オチドをいう。この3’末端は、DNAポリメラーゼに
よる伸長についてブロックされてもされなくてもよい。
【0125】本明細書中で相互交換可能に使用される場
合、「終結部位」または「終結点」は、ポリマー化(一
般に、プライマー伸長)の終結またはテンプレートスイ
ッチの前にDNAポリメラーゼによって最後に複製され
るテンプレートの部位、点または領域をいう。例えば、
TSOに関して、この部位は、テンプレートポリメラー
ゼからTSOの非ハイブリダイズ部位へとテンプレート
をスイッチする前のプライマー伸長産物の3’末端に相
補的である、標的配列中の位置または領域である。
【0126】本明細書中で使用される場合、「プロトプ
ロモーター(protopromotor)配列」およ
び「プロプロモーター配列」は、二本鎖の形態でRNA
転写を媒介し得る一本鎖DNA配列領域をいう。いくつ
かの状況で、「プロトプロモーター配列」、「プロトプ
ロモーター」、「プロプロモーター配列」、「プロプロ
モーター」、「プロモーター配列」および「プロモータ
ー」は、相互交換可能に使用される。
【0127】本明細書中で使用される場合、「テンプレ
ートスイッチオリゴヌクレオチド(TSO)」は、プラ
イマー伸長の終結部位の5’側の位置でテンプレートに
ハイブリダイズし得、かつDNAポリメラーゼによるプ
ライマー伸長のプロセスにおいてテンプレートスイッチ
をもたらし得る、部分(または領域)を含むオリゴヌク
レオチドをいう。TSOは、一般に当該分野において公
知である。「テンプレートスイッチ」は、プライマー伸
長の一回の過程の間に、一般に標的核酸からTSOの非
ハイブリダイズ部分へと、テンプレート核酸において変
化することをいう。
【0128】本明細書中で使用される場合、「プロプロ
モーターテンプレートオリゴヌクレオチド(PTO)」
は、プロプロモーター配列と、プライマー伸長産物の
3’領域にハイブリダイズし得る部分(一般に3’部
分)とを含む、オリゴヌクレオチドをいう。このプロプ
ロモーター配列とハイブリダイズし得る部分とは、オリ
ゴヌクレオチドの同一のヌクレオチドであっても、別個
のヌクレオチドであっても、または重複するヌクレオチ
ドであってもよい。
【0129】第2配列に「対応する」第1配列(例え
ば、複合プライマーのRNA部分)は、第1配列が第2
配列に関して顕著な配列同一性を有することを意味す
る。この用語は、一般に標的の変異を検出する状況でか
または配列を特徴付ける状況で使用される。
【0130】「阻害」するは、参照と比較する場合に活
性、機能、および/または量を減少するかまたは低減す
ることである。
【0131】「複合体」は、成分のアセンブリである。
複合体は、安定であってもなくてもよく、そして直接的
にかまたは間接的に検出され得る。例えば、本明細書中
に記載されるように、特定の反応成分、および反応産物
の型を考慮すると、複合体の存在が、推測され得る。本
発明の目的について、複合体は、一般に、増幅最終産物
に関する中間体である。
【0132】本明細書中で相互交換可能に使用される場
合、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの「部
分」または「領域」は、2以上の塩基の連続する配列で
ある。他の実施形態において、領域または部分は、少な
くとも約3、5、10、15、20、25のいずれかの
個数連続するヌクレオチドである。
【0133】他の配列に「隣接する」領域、部分、また
は配列は、その領域、部分、または配列に直接接する。
例えば、複合プライマーの5’DNA部分に隣接するR
NA部分は、その領域に直接接する。この例の実例につ
いて、図1A−Cを参照のこと。
【0134】「反応混合物」は、適切な条件下で反応し
て複合体(中間体であり得る)および/または産物を形
成する成分の集合である。
【0135】他のように示されない場合、「a」、「a
n」および「the」などは複数の形態を含む。
【0136】「含む(comprising)」は、含
む(including)を意味する。
【0137】事象が生じるのを「可能にする」条件、ま
たは事象が生じる(例えば、ハイブリダイゼーション、
鎖伸長など)に「適切な」条件、あるいは、「適切な」
条件は、このような事象が生じることを妨げない条件で
ある。従って、これらの条件は、これらの事象を可能に
し、増強し、容易にし、および/または招く。当該分野
において公知でありそして本明細書に記載される、この
ような条件は、例えば、ヌクレオチド配列の性質、温
度、および緩衝液の条件に依存する。これらの条件はま
た、どの事象(例えば、ハイブリダイゼーション、切
断、鎖伸長または転写)が所望されるかに依存する。
【0138】本明細書中で使用される場合、配列「変
異」は、参照配列と比較した、目的の配列における任意
の配列変化をいう。参照配列は、野生型配列であり得る
かまたは目的の配列と比較されることが望まれる配列で
あり得る。配列変異は、置換、欠失または挿入などの機
構に起因する、配列における単一のヌクレオチド変化、
または1より多いヌクレオチドの変化を含む。単一ヌク
レオチド多型(SNP)もまた、本明細書中で使用され
る場合、配列変異である。
【0139】本明細書中で使用される場合、「一本鎖高
次構造多型」および「SSCP]は、その特定の核酸配
列によって影響されるように、一本鎖核酸の特定の高次
構造を一般にいう。一本鎖ポリヌクレオチドの配列の変
化(例えば、単一のヌクレオチド置換、欠失または挿
入)は、その一本鎖ポリヌクレオチドの高次構造の変
化、または多型を生じる。ポリヌクレオチドの高次構造
は、一般に、当該分野において公知の方法(ゲル電気泳
動、キャピラリー電気泳動)によって測定される、電気
泳動的移動、および/またはエンドヌクレアーゼ消化に
対する感受性)を使用して検出可能であり、同定可能で
あり、および/または区別可能である。
【0140】本明細書中で相互交換可能に使用される場
合、「マイクロアレイ」および「アレイ」は、集中化さ
れた位置におけるヌクレオチド配列の収集物の配置をい
う。アレイは、ガラススライドのような固体基材上、ま
たはニトロセルロース膜のような半固体基材上であり得
る。ヌクレオチド配列は、DNA、RNA、またはその
任意の順列(permutation)であり得る。
【0141】用語「3’」は、一般に、同一のポリヌク
レオチドまたはオリゴヌクレオチドにおける別の領域ま
たは部分から3’(下流)側の、ポリヌクレオチドまた
はオリゴヌクレオチドにおける領域または部分をいう。
【0142】用語「5’」は、一般に、同一のポリヌク
レオチドまたはオリゴヌクレオチドにおける別の領域ま
たは部分から5’(上流)側の、ポリヌクレオチドまた
はオリゴヌクレオチドにおける領域または部分をいう。
【0143】用語「3’−DNA部分」、「3’−DN
A領域」、「3’−RNA部分」および「3’−RNA
領域」は、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド
の3’末端方向に位置するポリヌクレオチドまたはオリ
ゴヌクレオチドの部分または領域をいい、そしてその同
一のポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの最も
3’側のヌクレオチドに付着する、最も3’側のヌクレ
オチドまたは部分を含んでも含まなくてもよい。最も
3’側のヌクレオチドは、好ましくは約1〜約20ヌク
レオチド、より好ましくは約3〜約18ヌクレオチド、
さらにより好ましくは約5〜約15のヌクレオチドであ
り得る。
【0144】用語「5’−DNA部分」、「5’−DN
A領域」、「5’−RNA部分」および「5’−RNA
領域」は、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド
の5’末端方向に位置するポリヌクレオチドまたはオリ
ゴヌクレオチドの部分または領域をいい、そしてその同
一のポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの最も
5’側のヌクレオチドに付着する、最も5’側のヌクレ
オチドまたは部分を含んでも含まなくてもよい。最も
5’側のヌクレオチドは、好ましくは約1〜約20ヌク
レオチド、より好ましくは約3〜約18ヌクレオチド、
さらにより好ましくは約5〜約15のヌクレオチドであ
り得る。
【0145】「検出」は、直接検出および間接検出を含
む、任意の検出手段を含む。例えば、「検出可能に少な
い」産物は、直接または間接に観察され得、そしてこの
用語は、全ての減少(産物がないことを含む)を示す。
同様に、「検出可能に多い」産物は、直接にかまたは間
接にかで観察される、全ての増加を意味する。
【0146】(本発明の方法において使用される成分お
よび反応条件) (テンプレート核酸)増幅される核酸(NA)標的は、
精製された形態または未精製の形態の任意の供給源から
の核酸を含み、これは、tRNA、mRNA、rRN
A、ミトコンドリアのDNAおよびRNA、葉緑体のD
NAおよびRNA、DNA−RNAハイブリッド、また
はこれらの混合物、遺伝子、染色体、プラスミド、生物
学的物質(例えば、微生物(例えば、細菌、酵母、ウイ
ルス、ウイロイド、カビ、真菌、植物、動物、ヒト))
のゲノム、およびこれらのフラグメントを含む、DNA
(dsDNAおよびssDNA)またはRNAであり得
る。核酸を得る工程および精製する工程は、当該分野に
おいて標準の技術を使用する。RNA標的の増幅は、当
該分野において公知であるように、最初のcDNA合成
を必要とする。DNA−RNAハイブリッドの増幅は、
ssDNAを得るためにハイブリッドの変性、またはc
DNAを得るための変性に引き続く逆転写を必要とす
る。標的核酸は、生物学的サンプルのような複合混合物
のほんの微量の部分であり得、そして当該分野において
周知の手順によって種々の生物学的物質から取得され得
る。
【0147】標的核酸配列の増幅の最初の工程は、この
標的を一本鎖にする工程である。標的核酸が二本鎖(d
s)DNAの場合、最初の工程は標的の変性である。こ
の変性工程は、温度による変性であっても、アルカリ処
理のような当該分野において公知の他の任意の方法であ
ってもよい。標的がRNAの場合、最初の工程は、一本
鎖cDNAの合成であり得る。RNAからのcDNA合
成の技術が、当該分野において公知である。
【0148】(複合プライマー)本発明の増幅法は、R
NA部分およびDNA部分から構成される単一の複合プ
ライマーを使用する。このプライマーの複合設計は、新
たな(さらなる)複合プライマーの結合によるプライマ
ー伸長産物の引き続く置換、およびポリメラーゼによる
新たなプライマーの伸長に重要である。さらに、プライ
マー伸長産物のRNA部分の切断は、以下に記載される
ように、複合プライマーによる増幅についての基質では
ない増幅産物の生成を導く。
【0149】本発明の方法および組成物における使用の
ための複合プライマーは、少なくとも1つの以下のよう
なRNA部分を含む:(a)標的核酸上の配列へのDN
A部分のハイブリダイゼーションと無関係に標的核酸
(テンプレート)上の配列に結合(ハイブリダイズ)し
得るRNA部分;および(b)標的DNAにハイブリダ
イズした場合、リボヌクレアーゼで切断され得るRNA
部分。複合プライマーは、標的核酸に結合して、部分的
ヘテロ二重鎖(heteroduplex)を形成し、
このヘテロ二重鎖において、RNase Hのようなリ
ボヌクレアーゼと接触する際にプライマーのRNA部分
のみが切断されるが標的鎖はインタクトなままであり、
従って別の複合プライマーをアニーリングし得る。
【0150】複合プライマーはまた、標的配列(テンプ
レート)へのハイブリダイゼーションがDNAポリメラ
ーゼによって標的核酸から置換される核酸鎖のハイブリ
ダイゼーションより支持されるように、標的核酸(テン
プレート)上の配列にハイブリダイズし得る3’DNA
部分を含む。このようなプライマーは、核酸結合親和性
に影響する周知の因子(例えば、配列の長さおよび/ま
たは同一性ならびにハイブリダイゼーション条件)に基
づいて合理的に設計され得る。好ましい実施形態におい
て、複合プライマーの3’DNA部分の、標的核酸にお
けるその相補的配列へのハイブリダイゼーションは、置
換される鎖の5’末端における相同な配列の標的核酸に
対するハイブリダイゼーションより支持される。
【0151】ポリマー化による伸長に適切なプライマー
の生成は、当該分野において周知である(例えば、PC
T公開番号WO99/42618(およびその中で列挙
される参考文献)に記載される)。複合プライマーは、
3’末端ヌクレオチドが核酸伸長に適切なヌクレオチド
であるRNAおよびDNAの組合せ(上記の定義を参照
のこと)を含む。3’末端ヌクレオチドは、プライマー
中に存在する場合、DNAポリメラーゼによって伸長可
能な任意のヌクレオチドまたはアナログであり得る。一
般に、3’末端ヌクレオチドは、3’−OHを有する。
適切なプライマーとしては、少なくとも1つのRNA部
分、および少なくとも1つのDNA部分を含むプライマ
ーが挙げられる。1つの遺伝子について実施例5(E.
coliJ遺伝子の増幅について使用される種々のプラ
イマーの相対的性能を示す)に示されるように、複合プ
ライマーは、5’−RNA部分および3’−DNA部分
を含み得る(この場合、RNA部分は、3’−DNA部
分に隣接する)か;または介在RNA部分を有する、
5’−DNA部分および3’−DNA部分を含み得る。
従って、1つの実施形態において、複合プライマーは、
5’RNA部分および3’−DNA部分を含み、好まし
くは、ここで、RNA部分は3’−DNA部分に隣接す
る。別の実施形態において、複合プライマーは、少なく
とも1つの介在RNA部分を有する、5’−DNA部分
および3’−DNA部分(すなわち、この2つのDNA
部分の間にRNA部分)を含む。なお別の実施形態にお
いて、本発明の複合プライマーは、3’−DNA部分お
よび少なくとも1つの介在RNA部分(すなわち、DN
A部分の間のRNA部分)を含む。
【0152】3’−DNA部分およびRNA部分を含む
複合プライマーにおけるRNA部分の長さは、好ましく
は約1〜約25ヌクレオチド、より好ましくは約3〜約
20ヌクレオチド、さらにより好ましくは約4〜約15
ヌクレオチド、そして最も好ましくは約5〜約10ヌク
レオチドであり得る。3’−DNA部分およびRNA部
分を含む複合プライマーのいくつかの実施形態におい
て、RNA部分は、約10、15、20、25、30ヌ
クレオチドのいずれかが上限である、少なくとも約1、
3、4、5ヌクレオチドのいずれかであり得る。
【0153】5’−RNA部分および3’−DNA部分
を含む複合プライマーにおける5’−RNA部分の長さ
は、好ましくは約3〜約25ヌクレオチド、より好まし
くは約5〜約20ヌクレオチド、さらにより好ましくは
約7〜約18ヌクレオチド、好ましくは約8〜約17ヌ
クレオチド、そして最も好ましくは約10〜約15ヌク
レオチドであり得る。5’−RNA部分および3’−D
NA部分を含む複合プライマーの別の実施形態におい
て、5’−RNA部分は、約15、17、18、20ヌ
クレオチドのいずれかが上限である、少なくとも約3、
5、7、8、10ヌクレオチドのいずれかであり得る。
【0154】非5’−RNA部分をさらに含む、5’−
RNA部分および3’−DNA部分を含む複合プライマ
ーの実施形態では、非5’−RNA部分は、好ましくは
約1〜約7ヌクレオチド、より好ましくは約2〜約6ヌ
クレオチド、そして最も好ましくは約3〜約5ヌクレオ
チドであり得る。非5’−RNA部分をさらに含む、
5’−RNA部分および3’−DNA部分を含む複合プ
ライマーの特定の実施形態では、非5’−RNA部分
は、約5、6、7、10ヌクレオチドのいずれかが上限
である、少なくとも約1、2、3、5のいずれかであり
得る。
【0155】5’−RNA部分が3’−DNA部分に隣
接している、5’−RNA部分および3’−DNA部分
を含む複合プライマーの実施形態では、5’−RNA部
分の長さは、好ましくは約3〜約25ヌクレオチド、よ
り好ましくは約5〜約20ヌクレオチド、さらにより好
ましくは約7〜約18ヌクレオチド、好ましくは約8〜
約17ヌクレオチド、そして最も好ましくは約10〜約
15ヌクレオチドであり得る。5’−RNA部分が3’
−DNA部分に隣接している、5’−RNA部分および
3’−DNA部分を含む複合プライマーの特定の実施形
態では、5’−RNA部分は、約15、17、18、2
0ヌクレオチドのいずれかが上限である、少なくとも約
3、5、7、8、10ヌクレオチドのいずれかであり得
る。
【0156】少なくとも1つの介在RNA部分を有す
る、5’−DNA部分および3’−DNA部分を含む複
合プライマー中の介在RNA部分の長さは、好ましくは
約1〜約7ヌクレオチド、より好ましくは約2〜約6ヌ
クレオチド、そして最も好ましくは約3〜約5ヌクレオ
チドであり得る。少なくとも1つの介在RNA部分を有
する、5’−DNA部分および3’−DNA部分を含む
複合プライマーのいくつかの実施形態では、介在RNA
部分は、約5、6、7、10ヌクレオチドのいずれかが
上限である、少なくとも約1、2、3、5ヌクレオチド
のいずれかであり得る。3’−DNA部分および少なく
とも1つの介在RNA部分を含む複合プライマー中の介
在RNA部分の長さは、好ましくは約1〜約7ヌクレオ
チド、より好ましくは約2〜約6ヌクレオチド、そして
最も好ましくは約3〜約5ヌクレオチドであり得る。
3’−DNA部分および少なくとも1つの介在RNA部
分を含む複合プライマーのいくつかの実施形態では、介
在RNA部分は、約5、6、7、10ヌクレオチドのい
ずれかが上限である、少なくとも約1、2、3、5ヌク
レオチドのいずれかであり得る。5’−RNA部分をさ
らに含む、3’−DNA部分および少なくとも1つの介
在RNA部分を含む複合プライマーでは、5’−RNA
部分は、好ましくは約3〜約25ヌクレオチド、より好
ましくは約5〜約20ヌクレオチド、さらにより好まし
くは約7〜約18ヌクレオチド、好ましくは約8〜約1
7ヌクレオチド、そして最も好ましくは約10〜約15
ヌクレオチドであり得る。5’−RNA部分をさらに含
む、3’−DNA部分および少なくとも1つの介在RN
A部分を含む複合プライマーのいくつかの実施形態で
は、5’−RNA部分は、約15、17、18、20ヌ
クレオチドのいずれかが上限である、少なくとも約3、
5、7、8、10ヌクレオチドのいずれかであり得る。
【0157】3’−DNA部分およびRNA部分を含む
複合プライマーにおいて3’−DNA部分の長さは、好
ましくは約1〜約20、より好ましくは約3〜約18、
さらにより好ましくは約5〜約15、そして最も好まし
くは約7〜約12ヌクレオチドであり得る。3’−DN
A部分およびRNA部分を含む複合プライマーのいくつ
かの実施形態では、3’−DNA部分は、約10、1
2、15、18、20、22ヌクレオチドのいずれかが
上限である、少なくとも約1、3、5、7、10ヌクレ
オチドのいずれかであり得る。
【0158】5’−RNA部分および3’−DNA部分
を含む複合プライマーにおける3’−DNA部分の長さ
は、好ましくは約1〜約20ヌクレオチド、より好まし
くは約3〜約18ヌクレオチド、さらにより好ましくは
約5〜約15ヌクレオチド、そして最も好ましくは約7
〜約12ヌクレオチドであり得る。5’−RNA部分お
よび3’−DNA部分を含む複合プライマーのいくつか
の実施形態では、3’DNA部分は、約10、12、1
5、18、20、22ヌクレオチドのいずれかが上限で
ある、少なくとも約1、3、5、7、10ヌクレオチド
のいずれかであり得る。
【0159】非3’−DNA部分をさらに含む、5’−
RNA部分および3’−DNA部分を含む複合プライマ
ーの実施形態では、非3’−DNA部分は、好ましくは
約1〜約10ヌクレオチド、より好ましくは約2〜約8
ヌクレオチド、そして最も好ましくは約3〜約6ヌクレ
オチドであり得る。非3’−DNA部分をさらに含む、
5’−RNA部分および3’−DNA部分を含む複合プ
ライマーのいくつかの実施形態では、非3’−DNA部
分は、約6、8、10、12ヌクレオチドのいずれかが
上限である、少なくとも約1、2、3、5ヌクレオチド
のいずれかであり得る。
【0160】5’−RNA部分が3’−DNA部分に隣
接している、5’−RNA部分および3’−DNA部分
を含む複合プライマーの実施形態では、3’−DNA部
分の長さは、好ましくは約1〜約20ヌクレオチド、よ
り好ましくは約3〜約18ヌクレオチド、さらにより好
ましくは約5〜約15ヌクレオチド、そして最も好まし
くは約7〜約12ヌクレオチドであり得る。5’−RN
A部分が3’−DNA部分に隣接している、5’−RN
A部分および3’−DNA部分を含むプライマーの特定
の実施形態では、3’−DNA部分は、約10、12、
15、18、20、22ヌクレオチドのいずれかが上限
である、少なくとも約1、3、5、7、10ヌクレオチ
ドのいずれかであり得る。
【0161】少なくとも1つの介在RNA部分を有す
る、5’−DNA部分および3’−DNA部分を含む複
合プライマー中の非3’−DNA部分の長さは、好まし
くは約1〜約10ヌクレオチド、より好ましくは約2〜
約8ヌクレオチド、そして最も好ましくは約3〜約6ヌ
クレオチドであり得る。少なくとも1つの介在RNA部
分を有する、5’−DNA部分および3’−DNA部分
を含むプライマーのいくつかの実施形態では、非3’−
DNA部分は、約6、8、10、12ヌクレオチドのい
ずれかが上限である、少なくとも約1、2、3、5ヌク
レオチドのいずれかであり得る。
【0162】少なくとも1つの介在RNA部分を有す
る、5’−DNA部分および3’ DNA部分を含む複
合プライマー中の3’−DNA部分の長さは、好ましく
は約1〜約20ヌクレオチド、より好ましくは約3〜約
18ヌクレオチド、さらにより好ましくは約5〜約15
ヌクレオチド、そして最も好ましくは約7〜約12ヌク
レオチドであり得る。少なくとも1つの介在RNA部分
を有する、5’−DNA部分および3’−DNA部分を
含む複合プライマーのいくつかの実施形態では、3’−
DNA部分は、約10、12、15、18、20、22
ヌクレオチドのいずれかが上限である、少なくとも約
1、3、5、7、10ヌクレオチドのいずれかであり得
る。
【0163】3’−DNA部分および少なくとも1つの
介在RNA部分を含む複合プライマー中の非3’−DN
A部分(すなわち、3’−DNA部分以外の任意のDN
A部分)の長さは、好ましくは約1〜約10ヌクレオチ
ド、より好ましくは約2〜約8ヌクレオチド、そして最
も好ましくは約3〜約6ヌクレオチドであり得る。3’
−DNA部分および少なくとも1つの介在RNA部分を
含む複合プライマーのいくつかの実施形態では、非3’
−DNA部分は、約6、8、10、12ヌクレオチドの
いずれかが上限である、少なくとも約1、3、5、7、
10ヌクレオチドのいずれかであり得る。3’−DNA
部分および少なくとも1つの介在RNA部分を含む複合
プライマー中の3’−DNA部分の長さは、好ましくは
約1〜約20ヌクレオチド、より好ましくは約3〜約1
8ヌクレオチド、さらにより好ましくは約5〜約15ヌ
クレオチド、そして最も好ましくは約7〜約12ヌクレ
オチドであり得る。3’−DNA部分および少なくとも
1つの介在RNA部分を含む複合プライマーのいくつか
の実施形態では、3’−DNA部分は、約10、12、
15、18、20、22ヌクレオチドのいずれかが上限
である、少なくとも約1、3、5、7、10ヌクレオチ
ドのいずれかであり得る。種々の部分についての長さ
は、本発明の方法の反応条件下で適切な場合、より長く
てもより短くてもよいことが理解される。
【0164】いくつかの実施形態では、複合プライマー
の5’−DNA部分としては、プライマーの最も5’側
のヌクレオチドが挙げられる。いくつかの実施形態で
は、複合プライマーの5’−RNA部分としては、プラ
イマーの最も5’側のヌクレオチドが挙げられる。他の
実施形態では、複合プライマーの3’−DNA部分とし
ては、プライマーの最も3’側のヌクレオチドが挙げら
れる。他の実施形態では、3’−DNA部分は5’−R
NA部分に隣接し、そしてプライマーの最も3’側のヌ
クレオチドを含む(そして5’−RNA部分は、プライ
マーの最も5’側のヌクレオチドを含む)。
【0165】複合プライマーの合計の長さは、好ましく
は約10〜約40ヌクレオチド、より好ましくは約15
〜約30ヌクレオチド、そして最も好ましくは約20〜
約25ヌクレオチドであり得る。いくつかの実施形態で
は、この長さは、約25、30、40、50ヌクレオチ
ドのいずれかが上限である、少なくとも約10、15、
20、25ヌクレオチドのいずれかであり得る。この長
さは、本発明の方法の反応条件下で適切な場合、より長
くてもより短くてもよいことが理解される。
【0166】ハイブリダイゼーション(これは、当該分
野で周知であり、そして理解されるように、例えば、イ
オン強度および温度のような他の因子に依存する)を達
成するために、本発明の方法および組成物において使用
するための複合プライマーは、標的核酸に対して、好ま
しくは少なくとも約60%、より好ましくは少なくとも
約75%、さらにより好ましくは少なくとも約90%、
そして最も好ましくは少なくとも約95%の相補性のプ
ライマーである。複合プライマーの個々のDNA部分お
よびRNA部分は、標的核酸に対して、好ましくは少な
くとも約60%、より好ましくは少なくとも約75%、
さらにより好ましくは少なくとも約90%、そして最も
好ましくは少なくとも約95%の相補性のものである。
【0167】本明細書中で記載される場合、1以上の複
合プライマーが増幅反応において用いられ得る。
【0168】(終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌ
クレオチド)本発明の方法のいくつかの実施形態では、
特に、転写に基づく増幅が用いられる場合、終結配列を
含むポリヌクレオチドが含まれ、その例を以下に提供す
る。
【0169】(テンプレートスイッチオリゴヌクレオチ
ド)本発明の増幅方法において用いられ得る第2のオリ
ゴヌクレオチドは、終結スイッチ(terminati
on switch)オリゴヌクレオチド(TSO)で
ある。1つの実施形態では、TSOは、終結配列として
機能する。別の実施形態では、TSOは、終結配列とし
て機能し、そしてプロプロモーター(propromo
ter)配列を提供する。
【0170】テンプレートスイッチオリゴヌクレオチド
に基づく、以前に記載された増幅方法は、第2のプライ
マーのハイブリダイゼーションの阻害に、またはこの方
法が、単一のプライマー種を利用するように設計されて
いる場合、同じプライマーの第2のハイブリダイゼーシ
ョン工程の阻害に起因して、このオリゴヌクレオチドの
濃縮において制限された。本発明の方法は、この制限が
ない。TSOを使用する、以前に記載された方法とは対
照的に、テンプレートスイッチオリゴヌクレオチドは、
本発明の方法に従って、増幅のために高濃度で使用され
得る。この特徴は、標的鎖へのオリゴヌクレオチドの効
率的なハイブリダイゼーションを確実にし、そして3分
子複合体の収量、プライマー伸長のための基質およびテ
ンプレートスイッチを最大にする。この特徴のさらなる
特性は、記載されるように、RNAポリメラーゼについ
ての基質を形成する、テンプレートスイッチオリゴヌク
レオチドへの置換されたプライマー伸長産物の効率的な
ハイブリダイゼーションである。
【0171】TSOは、重合の間の鎖スイッチのために
設計された、標的および5’部分にハイブリダイズし得
る3’部分を含む(図2A〜Cを参照のこと)。鎖スイ
ッチをもたらすTSOの設計は、Patelら,Pro
c.Nat’1 Acad.Sci.USA 199
6,93:2969−2974に以前に記載されたよう
に、当該分野で公知である。
【0172】3’部分は、テンプレートポリヌクレオチ
ド中の、プライマー伸長産物の3’末端に相補的である
位置または領域の5’側の位置でこのテンプレートにハ
イブリダイズし、その後、テンプレートをテンプレート
ポリヌクレオチドから、TSOの非ハイブリダイズ部分
(「終結部位」)へとスイッチする。
【0173】1つの実施形態では、鎖スイッチは、TS
Oのハイブリダイズした部分と非ハイブリダイズ部分と
の連結部に対してすぐ5’側および3’側の、TSOセ
グメント中の互いに相補的な短い配列の存在によって促
進される。理論によって束縛されることを意図しない
が、1つの説明は、プライマー伸長産物が、(TSOの
ハイブリダイズした部分の置換によって)TSOにハイ
ブリダイズする標的核酸の一部分に伸長される事象で
は、プライマー伸長産物の3’末端は、TSOのハイブ
リダイズした部分と非ハイブリダイズ部分との間の連結
部にすぐ隣接する、TSOのセグメント中のその相補的
な短い配列に結合し得る、短い配列を含むということで
ある。このことは、プライマー伸長産物がテンプレート
としてTSOテール部分へとスイッチする確率を増大さ
せることによって、テンプレートスイッチの効率を増大
させる。短い相補的な配列の長さは、好ましくは約3〜
約20ヌクレオチド、より好ましくは約5〜約15ヌク
レオチド、そして最も好ましくは約7〜約10ヌクレオ
チドである。いくつかの実施形態では、長さは、約1
0、15、20、25ヌクレオチドのいずれかが上限で
ある、少なくとも約1、3、5、7、10ヌクレオチド
のいずれかである。この長さは、本発明の方法の反応条
件下で適切な場合、より長くてもより短くてもよいこと
が理解される。
【0174】いくつかの実施形態では、TSOの5’部
分は、RNAポリメラーゼの二本鎖プロモーターの形成
のために設計される配列(本明細書の以後では、「プロ
プロモーター配列」)を含む。TSOのこの実施形態
は、終結配列として、そしてプロモーターテンプレート
を提供するための両方で機能する。この実施形態では、
TSOのプロプロモーター配列は、プロプロモーター配
列(一般に、テンプレートTSOのプロプロモーター配
列に対して相補的)の、プライマー伸長産物への取り込
みのためのテンプレートとして作用する。プライマー伸
長産物のプロプロモーター配列にハイブリダイズし得る
プロプロモーター配列を含むTSOのその後のハイブリ
ダイゼーションは、適切なRNAポリメラーゼによる転
写をもたらし得る二本鎖プロモーターの形成をもたら
す。テンプレートDNAの転写を可能にするプロモータ
ー配列は、これを取得および/または作製するための方
法と同様に、当該分野で公知である。好ましくは、プロ
モーター配列は、使用される特定のRNAポリメラーゼ
の最適の転写活性を提供するように選択される。このよ
うな選択(すなわち、特定のRNAポリメラーゼによっ
て特に好まれる特定のプロモーター配列)についての基
準もまた、当該分野で公知である。例えば、T7DNA
依存性RNAポリメラーゼおよびSP6による転写のた
めのプロモーターの配列は、当該分野で公知である。こ
のプロモーター配列は、原核生物供給源または真核生物
供給源由来であり得る。
【0175】1つの実施形態では、プロモーター配列
は、用いられるRNAポリメラーゼによって増強された
か(またはより最適な)転写を提供するように設計され
た、配列に隣接する。いくつかの実施形態では、この配
列は、標的核酸には関連していない(すなわち、実質的
にハイブリダイズしない)。より最適な転写は、この配
列に作動可能に連結されたプロモーターからのポリメラ
ーゼの転写活性が、このようには連結されていないプロ
モーターからのポリメラーゼ活性よりも大きい場合、場
合に生じる。最適な転写のための配列の必要条件は一般
に、種々のDNA依存性RNAポリメラーゼについて
(例えば、米国特許第5,766,849号および同第
5,654,142号において)以前に記載されたとお
りに当該分野で公知である。
【0176】好ましい実施形態では、テンプレートDN
Aにハイブリダイズする、TSOの3’部分のセグメン
ト(標的にハイブリダイズする3’部分全体を含む)
は、プライマー伸長をもたらすポリメラーゼによるTS
Oの置換が、実質的に、または少なくとも十分に阻害さ
れるように、テンプレートDNAに結合される。このよ
うな結合を達成するための適切な方法としては、G−ク
ランプ複素環式改変を含むシトシンアナログ(Flan
aganら,Proc.Natl.Acad.Sci.
USA 1999,96(7):3513−8に記載さ
れる)およびロックされた核酸(例えば、Kumar
ら,Bioorg.Med.Chem Lett.19
98,8(16):2219−22;およびWahle
stedtら,Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA 2000,97(10):5633−8に
記載される)を用いるような、当該分野で公知の技術が
挙げられる。他の適切な方法としては、適切な場合、高
GC含量および/または架橋を有する配列を用いること
が挙げられる。増強された結合を得るためのこれらの方
法のいずれかは、単独で、または組み合わせて用いられ
得る。TSOの置換は、ポリメラーゼがテンプレートを
標的核酸鎖から、プライマー伸長事象の少なくとも約2
5%、好ましくは少なくとも約50%、より好ましくは
少なくとも約75%、そして最も好ましくは少なくとも
約90%において、TSOの非ハイブリダイズ部分へと
スイッチする場合、実質的に、または十分に阻害され
る。実質的にまたは十分に阻害されたTSO置換はま
た、増幅方法が、所望の産物の量に関して満足のいく結
果をもたらす場合、経験的に示され得る。一般に、所定
のセットの条件下で、「改変された」TSOは、テンプ
レートに対して、このようには改変されていないTSO
と比較してより強固に結合する。
【0177】標的核酸鎖にハイブリダイズするTSO部
分の長さは、好ましくは約15〜50ヌクレオチド、よ
り好ましくは約20〜45ヌクレオチド、そして最も好
ましくは約25〜40ヌクレオチドである。他の実施形
態では、この長さは、少なくともほぼ以下のうちのいず
れかである:10、15、20、25、30;そして、
ほぼ以下のいずれか未満である:35、40、45、5
0、55。この長さは、本発明の方法の反応条件下で適
切な場合、より長くてもより短くてもよいことが理解さ
れる。標的核酸鎖にハイブリダイズするTSO部分の相
補性は、標的核酸上のその意図される結合配列に対し
て、好ましくは少なくとも約25%、より好ましくは少
なくとも約50%、さらにより好ましくは少なくとも約
75%、そして最も好ましくは少なくとも約90%であ
る。
【0178】(ブロッカー配列)いくつかの実施形態で
は、プライマー伸長終結配列は、ブロッカー配列によっ
て提供される。ブロッカー配列は、一本鎖であって、プ
ライマー伸長産物の3’末端(「終結部位」)に相補的
である、標的配列中の位置の5’側の標的核酸配列のセ
グメントに対してハイブリダイズし得る(好ましくは相
補的である)配列を含むポリヌクレオチド(通常、合成
ポリヌクレオチド)である。ブロッカーは、親和性(好
ましくは、高い親和性)を有する標的核酸に結合するヌ
クレオチドを含み、その結果、ブロッカー配列は、プラ
イマー伸長事象のうちの好ましくは約30%より高く、
より好ましくは約50%より高く、さらにより好ましく
は約75%より高く、そして最も好ましくは約90%よ
り高く、プライマー伸長の経過におけるDNAポリメラ
ーゼによる置換を妨害する。ブロッカーポリヌクレオチ
ドの長さおよび組成は、本発明の方法の条件下での過度
のランダム非特異的ハイブリダイゼーションが回避され
るものであるべきである。ブロッカーポリヌクレオチド
の長さは、好ましくは約3〜約30ヌクレオチド、より
好ましくは約5〜約25ヌクレオチド、さらにより好ま
しくは約8〜約20ヌクレオチド、そして最も好ましく
は約10〜約15ヌクレオチドである。他の実施形態で
は、ブロッカーポリヌクレオチドは、ほぼ少なくとも以
下のうちのいずれかである:3、5、8、10、15;
そしてほぼ以下のうちのいずれか未満である:20、2
5、30、35。その長さは、本発明の方法の反応条件
下で適切な場合、より長くてもより短くてもよいことが
理解される。ブロッカーポリヌクレオチドの相補性は、
標的核酸上のその意図される結合配列に対して、好まし
くは、少なくとも約25%、より好ましくは少なくとも
約50%、さらにより好ましくは少なくとも約75%、
そして最も好ましくは少なくとも約90%である。
【0179】1つの実施形態では、ブロッカー配列は、
標的DNAに結合される、標的DNAにハイブリダイズ
するセグメントを含み、その結果、プライマー伸長をも
たらすポリメラーゼによるブロッカー配列の置換が実質
的に(または少なくとも十分に)阻害される。このよう
な結合を達成するための適切な手段および置換の実質的
な(または十分な)阻害を決定するための適切な手段
は、本発明の方法において用いられるTSOについて上
記の通りである。
【0180】1つの実施形態では、ブロッカーポリヌク
レオチドは、核酸伸長のためのプライマーとして効率的
に機能できない(すなわち、ブロッカー配列からの伸長
が低減されるかまたは阻害される)。ブロッカーポリヌ
クレオチドのプライマー機能をブロックするための技術
としては、DNAポリメラーゼによるこのプライマーの
3’末端へのヌクレオチドの付加を妨害する任意の技術
が挙げられる。このような技術は、当該分野で公知であ
り、例えば、3’ヒドロキシル基の置換もしくは改変、
またはDNAポリメラーゼによるヌクレオチドの添加を
係留できない改変ヌクレオチド(例えば、ジデオキシヌ
クレオチド)の、ブロッカーポリヌクレオチドの最も
3’側の位置への取り込みを含む。
【0181】(プロプロモーターと置換されたプライマ
ー伸長産物にハイブリダイズする領域とを含む、ポリヌ
クレオチド)いくつかの実施形態は、プロプロモーター
と置換されたプライマー伸長産物にハイブリダイズする
領域とを含む、ポリヌクレオチドを用いる。いくつかの
実施形態では、このポリヌクレオチドは、上記で考察さ
れたプロプロモーター配列を含むTSOである。他の実
施形態では、プロプロモーター配列は、以下に記載の通
りに、PTO中に含まれる。
【0182】(プロプロモーターテンプレートオリゴヌ
クレオチド)いくつかの実施形態では、この方法は、プ
ロプロモーターテンプレートオリゴヌクレオチド(PT
O)によって提供される、転写のためのプロモーター配
列を用いる。
【0183】本発明の方法および組成物において使用す
るためのPTOは、RNAポリメラーゼのdsプロモー
ターの形成のために設計されたプロプロモーター配列
と、プライマー伸長産物の3’末端にハイブリダイズし
得る部分とを含む、一本鎖ポリヌクレオチド(一般に、
DNA)である。好ましい実施形態では、プロプロモー
ター配列は、オリゴヌクレオチドの5’部分に位置し、
そしてハイブリダイズする配列は、オリゴヌクレオチド
の3’部分に位置する。1つの実施形態において、そし
て最も代表的には、プロモーターおよびハイブリダイズ
する配列は、異なる配列である。別の実施形態では、プ
ロモーターおよびハイブリダイズする配列は、配列同一
性において重複する。なお別の実施形態では、プロモー
ターおよびハイブリダイズする配列は、同じ配列であ
り、従って、PTO中の同じ位置に存在する。プライマ
ー伸長産物に対するPTOのハイブリダイゼーション
が、突出部(置換されたプライマー伸長産物にハイブリ
ダイズしない、代表的にはプロプロモーター配列の全て
または一部を含む、PTOの5’末端)を含む二重鎖を
もたらす実施形態では、DNAポリメラーゼは、突出部
をフィルインして、適切なRNAポリメラーゼによる転
写をもたらし得る二本鎖プロモーターを作製する。
【0184】テンプレートDNAの転写を可能にするプ
ロモーター配列は当該分野で公知であり、そして上記で
考察されている。好ましくは、プロモーター配列は、用
いられる特定のRNAポリメラーゼの最適な転写活性を
提供するように選択される。このような選択のための基
準、すなわち、特定のRNAポリメラーゼによって特に
好まれる特定のプロモーター配列もまた、当該分野で公
知である。例えば、T7 DNA依存性RNAポリメラ
ーゼおよびSP6による転写のためのプロモーターの配
列は、当該分野で公知である。このプロモーター配列
は、原核生物供給源または真核生物供給源由来であり得
る。
【0185】いくつかの実施形態では、PTOは、プロ
プロモーター配列と、プライマー伸長産物の3’末端に
ハイブリダイズし得る部分との間に介在配列を含む。介
在配列の適切な長さは、経験的に決定され得、そして少
なくとも約1、2、4、6、8、10、12、15ヌク
レオチドであり得る。介在配列の適切な配列同一性もま
た、経験的に決定され得、そして配列は、必ずしもそう
でないが、好ましくは、この配列がない場合と比較して
増幅程度を増強するように設計される。1つの実施形態
では、介在配列は、用いられたRNAポリメラーゼによ
る増強された(またはより最適な)転写を提供するよう
に設計された配列である。一般に、この配列は、標的核
酸に関連していない(すなわち、この配列は実質的にハ
イブリダイズしない)。より最適な転写は、上記の配列
に作動可能に連結されたプロモーターからのポリメラー
ゼの転写活性が、このようには連結されていないプロモ
ーターからのポリメラーゼの転写活性よりも大きい場合
に生じる。最適な転写のための配列の必要条件は一般
に、種々のDNA依存性RNAポリメラーゼについて以
前に記載された通りに(例えば、米国特許第57668
49号および同第5654142号においてのように)
当該分野で公知であり、そしてまた経験的に決定され得
る。
【0186】別の実施形態では、PTOは、プロプロモ
ーター(propromoter)配列に対して5’側
の配列を含む(すなわち、PTOは、プロプロモーター
配列に対して5’側に位置づけられたさらなるヌクレオ
チド(これは、転写調節配列であっても、転写調節配列
でなくても良い)を含む)。一般的に、配列はプライマ
ー伸長産物に対してハイブリダイズ可能ではないが、そ
の必要はない。
【0187】1つの実施形態では、PTOは、核酸伸長
のためのプライマーとして効率的に機能し得ない。PT
Oのプライマー機能をブロックする技術としては、DN
AポリメラーゼによるPTOの3’末端へのヌクレオチ
ドの付加を妨げる任意の技術が挙げられる。このような
技術は当該分野において公知であり、例えば、3’ヒド
ロキシル基の置換もしくは改変、またはDNAポリメラ
ーゼによるヌクレオチドの付加を固定(anchori
ng)し得ないPTOの最も3’側の位置への改変ヌク
レオチド(例えば、ジデオキシヌクレオチド)の取り込
みが挙げられる。標識または低分子(これは、特異的結
合対のメンバー(例えば、ビオチン)である)を使用し
て、3’末端をブロックすることもまた可能である。
【0188】置換されたプライマー伸長産物にハイブリ
ダイズするPTOの部分の長さは、好ましくは、約5〜
約50ヌクレオチド、より好ましくは、約10〜約40
ヌクレオチド、さらにより好ましくは約15〜約35ヌ
クレオチド、そして最も好ましくは、約20〜30ヌク
レオチドである。いくつかの実施形態では、ハイブリダ
イズする部分は、少なくともほぼ、以下:3、5、1
0、15、20のいずれかであり;そしてほぼ、以下:
30、40、50、60のいずれかより小さい。ハイブ
リダイズする部分の相補性は、標的核酸上のその意図さ
れる結合配列に対して、好ましくは、少なくとも約25
%、より好ましくは、少なくとも約50%、さらにより
好ましくは、少なくとも約75%、そして最も好ましく
は、少なくとも約90%である。
【0189】(DNAポリメラーゼ、リボヌクレアー
ゼ、およびRNAポリメラーゼ)本発明の増幅方法は、
以下の酵素を使用する:DNAポリメラーゼ、リボヌク
レアーゼ(例えば、RNアーゼH(RNアーゼH))、
そして必要に応じて、DNA依存性RNAポリメラー
ゼ。
【0190】本発明の方法および組成物における使用の
ためのDNAポリメラーゼは、本発明の方法に従う複合
プライマーの伸長をもたらし得る。従って、好ましいポ
リメラーゼは、少なくとも主にデオキシヌクレオチドか
ら構成される核酸テンプレートに沿って、核酸プライマ
ーを伸長し得るポリメラーゼである。ポリメラーゼは、
置換鎖が結合するポリヌクレオチドから、核酸鎖を置換
し得るべきであり、そして一般的に、より高い鎖置換能
力(すなわち、等しい鎖置換能力を有さない他のポリメ
ラーゼと比較して)をポリメラーゼが示すことが好まし
い。好ましくは、DNAポリメラーゼは、核酸鎖にハイ
ブリダイズしたオリゴヌクレオチドの3’末端に結合す
る高い親和性を有する。好ましくは、DNAポリメラー
ゼは、実質的なニック形成(nicking)活性を有
さない。好ましくは、ポリメラーゼは、プライマーの分
解、プライマー伸長ポリヌクレオチドの終結を最少化す
るために、5’→3’エキソヌクレアーゼ活性をほとん
ど有さないか、または全く有さない。一般的に、このエ
キソヌクレアーゼ活性は、pH、塩濃度、テンプレート
が二本鎖であるかまたは一本鎖であるかなど(これらは
すべて、当業者に周知である)のような因子に依存す
る。5’→3’エキソヌクレアーゼ活性を欠失した変異
DNAポリメラーゼは、当該分野において公知であり、
そして本明細書中に記載された増幅方法に適切である。
本発明の方法および組成物における使用に適切なDNA
ポリメラーゼとしては、米国特許第5648211号お
よび同第5744312号に開示されたDNAポリメラ
ーゼが挙げられ、これには、exo-Vent(New
England Biolabs)、exo-Dee
pVent(New England Biolab
s)、Bst(BioRad)、exo-Pfu(St
ratagene)、Bca(Panvera)、配列
決定グレードのTaq(Promega)、およびth
ermoanaerobacter thermohy
drosulfuricus由来の熱安定性DNAポリ
メラーゼが含まれる。DNAポリメラーゼが、ポリメラ
ーゼとプライマー伸長産物の5’末端との間の接触発生
率の少なくとも約25%、より好ましくは、少なくとも
約50%、さらにより好ましくは少なくとも約75%、
そして最も好ましくは少なくとも約90%で、テンプレ
ート核酸からプライマー伸長産物を置換することが好ま
しい。いくつかの実施形態では、鎖置換活性を有する熱
安定性DNAポリメラーゼの使用が好ましい。このよう
なポリメラーゼは、米国特許第5744312(およ
び、その中で引用された参考文献)に記載されるよう
に、当該分野において公知である。好ましくは、DNA
ポリメラーゼは、プルーフリーディング活性をほとんど
有さないか、または全く有さない。
【0191】本発明の方法および組成物における使用の
ためのリボヌクレアーゼは、RNA/DNAハイブリッ
ドにおいてリボヌクレオチドを切断し得る。好ましく
は、リボヌクレアーゼは、切断されるべきリボヌクレオ
チドに隣接するヌクレオチドの正体および型に関わら
ず、リボヌクレオチドを切断する。リボヌクレアーゼ
が、配列の正体とは独立して切断することが好ましい。
本発明の方法および組成物に適切なリボヌクレアーゼの
例は、当該分野において周知であり、これはリボヌクレ
アーゼH(RNアーゼH)を含む。
【0192】本発明の方法および組成物における使用の
ためのDNA依存性RNAポリメラーゼは、当該分野に
おいて公知である。真核生物ポリメラーゼまたは原核生
物ポリメラーゼのいずれかが使用され得る。例として
は、T7、T3、およびSP6RNAポリメラーゼが挙
げられる。一般的に、選択されたRNAポリメラーゼ
は、本明細書中に記載されるようなTSOまたはPTO
によって与えられるプロモーター配列から転写し得る。
一般的に、RNAポリメラーゼは、DNA依存性ポリメ
ラーゼであり、これは、好ましくは、プロモーター領域
が二重鎖である限り一本鎖DNAテンプレートから転写
し得る。
【0193】一般的に、本発明の方法および組成物に含
まれる使用される酵素は、この方法および組成物の核酸
成分の実質的な分解を生じるべきではない。
【0194】(反応条件および検出)本発明の方法を実
施するために適切な反応媒体および条件は、本発明の方
法に従って核酸増幅を可能にする媒体および条件であ
る。このような媒体および条件は、当業者に公知であ
り、そして種々の刊行物(例えば、米国特許第5,67
9,512号およびPCT公開番号WO99/4261
8)に記載されている。例えば、緩衝液は、Tris緩
衝液であり得るが、他の緩衝液もまた、その緩衝液成分
が本発明の方法の酵素成分に対して非阻害性である限
り、使用され得る。pHは、好ましくは、約5〜約1
1、より好ましくは、約6〜約10、さらにより好まし
くは、約7〜約9、そして最も好ましくは、約7.5〜
約8.5である。反応媒体はまた、約0.01〜約10
mM、そして最も好ましくは、約1〜5mMの範囲内で
ある遊離イオン最終濃度で、Mg2+またはMn2+
ような二価金属イオンを含み得る。反応媒体はまた、媒
体の総イオン強度に寄与する他の塩(例えば、KCl)
を含み得る。例えば、KClのような塩の範囲は、好ま
しくは、約0〜約100mM、より好ましくは、約0〜
約75mM、そして最も好ましくは、約0〜約50mM
である。反応媒体はさらに、増幅反応の実行に影響を及
ぼし得るが、本方法の酵素成分の活性に対して不可欠で
はない添加剤をさらに含み得る。このような添加剤とし
ては、タンパク質(例えば、BSA)、および非イオン
性界面活性剤(例えば、NP40またはTriton)
が挙げられる。酵素活性を維持し得る試薬(例えば、D
TT)もまた、含まれ得る。このような試薬は、当該分
野において公知である。適切な場合には、本方法におい
て使用されるRNアーゼの活性を阻害しないRNアーゼ
インヒビター(例えば、Rnasine)もまた含まれ
得る。本発明の方法の任意の局面が、同一温度または変
動する温度で生じ得る。好ましくは、反応は等温で行わ
れ、これにより熱サイクルプロセスの煩わしさを回避す
る。増幅反応は、テンプレートポリヌクレオチドへの本
発明のオリゴヌクレオチド(プライマー、TSO、ブロ
ッカー(blocker)配列、および/またはPT
O)のハイブリダイゼーションを可能にし、かつ使用さ
れる酵素の活性を実質的に阻害しない温度で実施され
る。温度は、好ましくは、約25℃〜約85℃、より好
ましくは、約30℃〜約75℃、そして最も好ましく
は、約37℃〜約70℃の範囲であり得る。RNA転写
を含むいくつかの実施形態では、転写工程のための温度
は、先行工程のための温度よりも低い。これらの実施形
態では、転写工程の温度は、好ましくは、約25℃〜約
85℃、より好ましくは、約30℃〜約75℃、そして
最も好ましくは、約37℃〜約70℃の範囲であり得
る。
【0195】本発明の方法においてプライマー伸長産物
の合成のために使用され得るヌクレオチドおよび/また
はヌクレオチドアナログ(例えば、デオキシリボヌクレ
オシド三リン酸)は、好ましくは、約50〜約2500
μM、より好ましくは、約100〜約2000μM、さ
らにより好ましくは、約500〜約1700μM、そし
て最も好ましくは、約800〜約1500μMの量で提
供される。いくつかの実施形態では、プライマー伸長鎖
において存在することにより、鎖の置換を増強する(例
えば、従来のAT、CG塩基対合より弱い塩基対合を引
き起こすことによる)ヌクレオチドまたはヌクレオチド
アナログが含まれる。このようなヌクレオチドまたはヌ
クレオチドアナログとしては、デオキシイノシンおよび
他の改変塩基が挙げられ、これらのすべてが、当該分野
において公知である。本発明の方法において、RNA転
写物の合成のために使用され得る、ヌクレオチドおよび
/またはアナログ(例えば、リボヌクレオシド三リン
酸)は、好ましくは、約0.25〜約6mM、より好ま
しくは、約0.5〜約5mM、さらにより好ましくは、
約0.75〜約4mM、そして最も好ましくは約1〜約
3mMの量で与えられる。
【0196】本発明の増幅反応のオリゴヌクレオチド成
分は、一般的に、増幅される標的核酸配列の数よりも多
い。これらのオリゴヌクレオチド成分は、標的核酸の量
の、ほぼ以下のいずれかの倍数または少なくともほぼ以
下のいずれかの倍数で与えられ得る:10倍、10
倍、10倍、10倍、10倍、1010倍、1
12倍。複合プライマー、TSO、PTOおよびブロ
ッカー配列は各々、ほぼ以下のいずれかの濃度または少
なくともほぼ以下のいずれかの濃度で与えられ得る:5
0nM、100nM、500nM、1000nM、25
00nM、5000nM。
【0197】1つの実施形態では、前述の成分は、増幅
プロセスの開始時に同時に添加される。別の実施形態で
は、成分は、増幅反応により要求および/または許容さ
れるように、増幅プロセスの間の適切な時点よりも前ま
たは後に任意の順序で添加される。このような時点(こ
のいくつかを、以下に示す)は、当業者によって容易に
同定され得る。本発明の方法に従う核酸増幅に使用され
る酵素は、当業者に公知のそれらの熱安定性および/ま
たは他の考慮事項によって決定されるように、核酸変性
工程の前、変性工程後、あるいは標的DNAへのプライ
マーおよび/またはブロッカー配列のハイブリダイゼー
ション後のいずれかで、反応混合物に添加され得る。
【0198】増幅反応は、種々の時点で停止され得、そ
してその後の時点で再開され得る。この時点は、当業者
によって容易に同定され得る。反応を停止させる方法
は、当該分野において公知であり、これには例えば、酵
素活性を阻害する温度に反応混合物を冷却することが挙
げられる。反応を再開させる方法もまた、当該分野にお
いて公知であり、これには例えば、酵素活性を許容する
温度に反応混合物の温度を上昇させることが挙げられ
る。いくつかの実施形態では、反応の1以上の成分を、
反応の再開前、再開時、または再開後に補充する。ある
いは、反応を、中断させることなく、進行させ得る(す
なわち、開始から終了まで)。
【0199】増幅産物の検出は、標的配列の存在を示
す。定量的分析もまた、可能である。直接的および間接
的な検出方法(定量を含む)は、当該分野において周知
である。例えば、標的配列を含む未知の量のポリヌクレ
オチドを含有する試験サンプルから増幅された産物の量
を、その標的配列を含む既知の量のポリヌクレオチドを
有する参照サンプルの増幅産物に対して比較することに
よって、試験サンプル中の標的配列の量を決定し得る。
本発明の増幅方法はまた、標的核酸の配列変化の分析お
よび配列決定に拡張され得る。さらに、検出は、例え
ば、RNA増幅産物由来の翻訳産物を試験することによ
って、達成され得る。
【0200】(本発明の増幅方法)以下は、本発明の増
幅方法の例である。上記に提供された一般的説明を考慮
して、種々の他の実施形態が実施され得ることが理解さ
れる。例えば、複合プライマーを使用する工程について
の参照は、本明細書中に記載された任意の複合プライマ
ーが使用され得ることを意味する。
【0201】本発明の1つの局面では、標的ヌクレオチ
ド配列に対して相補的なヌクレオチド配列を増幅する方
法を提供する。この方法では、等温線形核酸配列増幅が
達成される。別の局面では、標的ポリヌクレオチド配列
を増幅する方法であって、増幅産物がセンスRNAであ
る、方法が提供される。この方法は、時折、本明細書中
では、「増強型」線形増幅方法という。1つの実施形態
では、TSOに基づく、増強型の等温線形核酸配列増幅
方法が提供される(本明細書中以降、「方法1」)。別
の実施形態では、ブロッカー配列およびPTOに基づ
く、増強型の等温線形核酸配列増幅方法が提供される
(本明細書中以降、「方法2」)。
【0202】(相補的DNA産物を生じる、線形核酸配
列増幅)転写と関連付けられない場合、本発明の増幅方
法は、標的核酸配列の等温線形増幅を提供する。この方
法は、単一の複合プライマーを利用する。1つの実施形
態では、この方法はまた、終結配列(例えば、方法2に
おいて記載されるようなブロッカー配列、または方法1
において記載されるようなTSO)を使用する。方法1
および2を、以下に記載する。線形増幅が転写と関連付
けられない限り、DNA依存性RNAポリメラーゼにつ
いてのプロモーター配列を含む複合体の形成へと導く成
分および工程は、含まれない。
【0203】終結配列(使用される場合、TSOまたは
ブロッカー配列成分のいずれか)を、規定された3’末
端の産物を生成するために添加する。いくつかの実施形
態では、プライマー結合部位の5’側の、テンプレート
における天然の配列が核酸重合化を阻害し、その結果、
プライマー伸長の終結が達成される。このような天然の
配列は、当該分野において公知である(例えば、GCリ
ッチ配列)か、または実験的に決定され得る。終結配列
の使用は、プライマー伸長の規定された末端を提供する
ようにゲノムDNAを増幅する場合に、特に有益であ
る。この特徴が所望されない場合、本発明の方法に従う
等温線形増幅は、終結配列なしで実施され得る。等温線
形増幅はさらに、2つの酵素(DNAポリメラーゼおよ
びリボヌクレアーゼ(例えば、RNアーゼH))を利用
する。本発明の線形等温核酸増幅の図式的説明を、図1
A〜Cに示す。
【0204】以下に記載される方法1および2と同様
に、線形増幅方法を、一本鎖DNA標的を増幅するよう
に設計する。増幅される標的がds DNAである場
合、標的を最初に変性して、一本鎖標的を生成する。標
的変性は、当該分野において公知の方法(例えば、熱ま
たはアルカリ処理)を使用して実施され得る。標的が一
本鎖RNA(例えば、mRNAまたはウイルス性RN
A)である場合、標的を最初に、当該分野において公知
の方法によって転写して、cDNA標的を生成する。
【0205】図1A〜Cに示されるように、本発明の線
形等温増幅方法は、以下ならびに図2A〜Cおよび図3
A〜Dに記載される、増強型線形増幅方法(方法1およ
び2)の開始工程と類似の工程を包含する。標的核酸
を、上記のような、複合プライマー、DNAポリメラー
ゼ、リボヌクレアーゼ(例えば、RNアーゼH)、およ
び必要に応じて、ブロッカー配列成分またはTSOと組
み合わせる。1つの実施形態では、各増幅反応は、1つ
の同一配列の複合プライマーを含む。別の実施形態で
は、各増幅反応は、複合プライマー改変体の混合物を含
み、ここでこの改変体は、相同であるが非同一の2以上
の配列を表し、そしてここですべてが、同一の標的核酸
配列にハイブリダイズし得る。相補性は、好ましくは、
少なくとも約50%、より好ましくは、少なくとも約7
5%、そして最も好ましくは、少なくとも約90%であ
る。この実施形態の利点は、異なる目的配列を、プライ
マー伸長産物中に導入する能力を含む。さらに別の実施
形態では、各増幅反応は、複合プライマーの混合物を含
み、ここでこのプライマーは、相同性が低いかまたは相
同性が全くない2以上の非同一配列を表し、そしてここ
でこのプライマーは、異なる標的核酸配列、または同一
の標的核酸鎖に沿った異なる部位に対して優先的にハイ
ブリダイズする。この実施形態の利点は、単一の増幅反
応における複数の標的核酸種の増幅を通した、標的核酸
の多重検出および/または分析を含む。
【0206】図1A〜Cは、終結配列を含む実施形態を
例示する。複合プライマーおよび終結配列(TSOまた
はブロッカー配列成分)は、標的の同一鎖にハイブリダ
イズして、3分子(tri molecular)複合
体であるXX(図1A〜C)を形成する。複合プライマ
ーの3’末端は、ポリメラーゼによって、TSOまたは
ブロッカー配列成分のハイブリダイズする部位まで、標
的鎖に沿って伸長し、複合体XXI(図1A〜C)を生
成する。リボヌクレアーゼ(例えば、RNアーゼH)
は、複合体XXI(図1A〜C)の伸長されたプライマ
ーのRNA(一般的に、5’RNA)部分を切断して、
複合体XXII(図1A〜C)を生成する。第2の複合
プライマーは、RNA(一般的に、5’RNA)部分の
ハイブリダイゼーションによって複合体XXII(図1
A〜C)に結合して、複合体XXIII(図1A〜C)
を生成する。次いで、結合した複合プライマーの遊離
3’部分は、プライマー伸長産物の5’末端を置換し、
そして標的にハイブリダイズして、複合体XXIV(図
1A〜C)を形成する。標的への複合プライマーの3’
末端のハイブリダイゼーションは、一般的に、プライマ
ー伸長産物の5’末端のハイブリダイゼーションよりも
有利である。なぜなら、プライマーのハイブリダイズし
た3’末端は、DNAポリメラーゼの結合部位であり、
次いで、これは、標的に沿ってプライマーの3’末端を
伸長させるからである。プライマー伸長は、第1のプラ
イマー伸長産物の置換を生じさせて、複合体XXV(図
1A〜C)を生成する。このプロセスを繰り返して、複
数の一本鎖DNA置換産物を生成する。この産物は、一
般的に、標的配列に対して相補的である。
【0207】等温線形増幅方法の一本鎖DNA(すなわ
ち、置換されたプライマー伸長産物)は、当該分野にお
いて公知の多くの任意の検出方法によって、容易に検出
可能である。一本鎖核酸分子の検出に適切な種々の均質
または不均質検出方法が、以前に記載されており、これ
には、ゲル電気泳動におけるサイズおよび/または移動
特性による同定、あるいは配列特異的プローブへのハイ
ブリダイゼーションによる同定が挙げられる。
【0208】増幅産物の検出は、標的配列の存在を示
す。定量的分析もまた、可能である。例えば、標的配列
を含む未知の量のポリヌクレオチドを含有する試験サン
プルから増幅された産物の量を、その標的配列を含む既
知の量のポリヌクレオチドを有する参照サンプルの増幅
産物に対して比較することによって、試験サンプル中の
標的配列の量を決定し得る。本発明の増幅方法はまた、
標的核酸の配列変化の分析および配列決定に拡張され得
る。
【0209】テンプレートポリヌクレオチドの各コピー
の少なくとも1個、少なくとも10個、少なくとも約1
00個、少なくとも約1000個、少なくとも約10
個、少なくとも約10個、少なくとも約10個、少
なくとも約1012個の相補的コピーの生成が期待され
得、従って、テンプレートポリヌクレオチドの各コピー
に関して、少なくとも1倍、少なくとも10倍、少なく
とも100倍、少なくとも1000倍、少なくとも約1
倍、少なくとも約10倍、少なくとも約10
倍、少なくとも約1012倍の増強へと導かれる。
【0210】(センスRNA産物を生じる、増強型線形
増幅)本発明はまた、標的ポリヌクレオチド配列を増幅
する方法を提供し、ここで、増幅される産物は、センス
配列(すなわち、標的と同じ配列)を含むRNAであ
る。方法1に従う標的核酸の増幅(これは、標的および
テンプレートスイッチオリゴヌクレオチド(TSO)関
連部分を含む固有の中間増幅産物の生成を生じる)によ
って、転写への線形増幅のカップリングを提供する。テ
ンプレートスイッチオリゴヌクレオチドおよび置換され
たプライマー伸長産物のハイブリダイゼーションによっ
て形成される複合体は、RNAポリメラーゼによる転写
の基質であり、これは、開始標的配列と同じセンスのR
NA産物を生成する。同様に、方法2に従う核酸標的の
増幅は、置換されたプライマー伸長産物の形成を生じ、
これは、プロモーターテンプレートオリゴヌクレオチド
にハイブリダイズした場合に複合体を形成し、この複合
体は、RNAポリメラーゼの基質である。方法1におけ
るように、このプロセスは、転写への線形増幅のカップ
リングを生じる。各プライマー伸長産物由来の、好まし
くは、少なくとも約1個、より好ましくは、少なくとも
約50個、さらにより好ましくは、少なくとも約75
個、なおより好ましくは、少なくとも約100個、そし
て最も好ましくは、少なくとも約1000個のRNA転
写産物の生成が期待され、従って、非転写関連増幅方法
に関して、好ましくは、少なくとも約1倍、より好まし
くは、少なくとも約50倍、さらにより好ましくは、少
なくとも約75倍、なおより好ましくは、少なくとも約
100倍、そして最も好ましくは、少なくとも約100
0倍の増強へと導かれる。
【0211】以下は、2つの例示的方法である。
【0212】(方法1−TSOに基づく増強型線形核酸
増幅)1つの実施形態では、本発明のTSOに基づく線
形増幅方法は、プライマー伸長産物からの転写と関連し
て、増強型核酸増幅を提供する。この新規な増幅方法
(方法1)の図式的説明を、図2A〜Cに示す。
【0213】本発明のTSOに基づく核酸増幅方法は、
上記のような単一の複合プライマーを使用する。本発明
の増幅方法において使用される第2のオリゴヌクレオチ
ドは、また上記に記載されたような、テンプレートスイ
ッチオリゴヌクレオチド(TSO)である。本発明の増
幅方法は、以下の酵素を使用する:DNAポリメラー
ゼ、リボヌクレアーゼ(例えば、RNアーゼH)、およ
びDNA依存性RNAポリメラーゼ。増幅される核酸標
的は、DNAまたはRNAであり得る。RNA標的の増
幅は、当該分野において公知のような、最初のcDNA
合成を必要とする。
【0214】本発明の新たなTSOに基づく増強型線形
増幅方法は、標的DNA配列に対して相同(すなわち、
センス)である複数コピーのRNA産物を生成し得る。
【0215】一本鎖標的核酸は、当該分野において公知
のような、核酸のハイブリダイゼーションおよび増幅に
適切な反応媒体中で、複合プライマー、TSOオリゴヌ
クレオチド、DNAポリメラーゼ、リボヌクレアーゼ
(例えば、RNアーゼH)、DNA依存性RNAポリメ
ラーゼ、およびヌクレオチド(例えば、デオキシリボヌ
クレオシド三リン酸(dNTP)およびリボヌクレオシ
ド三リン酸(ribonuceoside triph
osphate)(rNTP))と混合される。適切な
反応媒体および条件は、上記の通りである。1つの実施
形態では、転写を、先行工程の温度とは異なる温度(一
般的には、より低い)で実施する。別の実施形態では、
この方法のすべての工程を、等温で実施する。
【0216】1つの実施形態では、各増幅反応は、1つ
の同一配列の複合プライマーを含む。別の実施形態で
は、各増幅反応は、複合プライマー改変体の混合物を含
み、ここでこの改変体は、相同であるが非同一性の2以
上の配列を表し、そしてここですべてが、同一の標的核
酸配列にハイブリダイズし得る。相同性(配列同一性)
は、好ましくは、少なくとも約50%、より好ましく
は、少なくとも約75%、そして最も好ましくは、少な
くとも約90%である。この実施形態の利点は、異なる
目的配列を、プライマー伸長産物中に導入する能力を含
む。さらに別の実施形態では、各増幅反応は、複合プラ
イマーの混合物を含み、ここでこのプライマーは、相同
性が低いかまたは相同性が全くない2以上の非同一配列
を表し、そしてここでこのプライマーは、異なる標的核
酸配列、または同一の標的核酸鎖に沿った異なる部位に
対して優先的にハイブリダイズする。この実施形態の利
点は、単一の増幅反応における複数の標的核酸種の増幅
を通した、標的核酸の多重検出および/または分析を含
む。
【0217】1つの実施形態において、TSOは、終結
配列として機能し、そしてプロプロモーター配列を提供
する。別の実施形態において、TSOは、プロプロモー
ター配列を含まない。この実施形態において、プロプロ
モーター配列は、プロプロモーターを含みかつプライマ
ー伸長産物の3’部分にハイブリダイズし得、そのプラ
イマー伸長産物の転写が生じ得るようにする、別のオリ
ゴヌクレオチド(例えば、PTO)により、別々に提供
される。
【0218】次いで、単一の複合プライマーおよびTS
Oが、増幅される核酸の同じ鎖にハイブリダイズする。
その2つのオリゴヌクレオチドは、標的核酸変性工程の
前に、核酸標的を含むと疑われるサンプルに添加され得
る。その標的鎖へのこの2つのオリゴヌクレオチドのハ
イブリダイゼーションは、3分子(tri molec
ular)複合体I(図2A〜C)の形成を生じる。
【0219】DNAポリメラーゼが、プライマー伸長を
実行する。そのプライマーは、複合体I(図2A〜C)
の標的核酸鎖に沿って、TSOハイブリダイゼーション
の部位まで伸長される。その標的鎖からTSOの5’非
ハイブリダイズ部分へのテンプレートスイッチ、そして
TSOテンプレートに沿ったさらなるプライマー伸長
が、3分子複合体IIの形成を生じる。最後は、標的核
酸、TSOおよび最初のプライマー伸長産物を含む。そ
の最初のプライマー伸長産物は、標的依存性部分(すな
わち、標的核酸と相補的な配列)およびTSO依存性部
分(すなわち、TSOの非ハイブリダイズ部分と相補的
な配列)の両方を含む、独特のDNAである。
【0220】複合体II(図2A〜C)は、RNAポリ
メラーゼおよびリボヌクレアーゼ(例えば、RNアーゼ
H)の両方についての基質である。DNA依存性RNA
ポリメラーゼは、複合体IIの機能的dsプロモーター
に結合し、そして最初のプライマー伸長産物を転写し
て、センスRNA産物III(図2A〜C)を生成す
る。RNA/DNAヘテロ二重鎖のRNA鎖の分解に特
異的なリボヌクレアーゼ(例えば、RNアーゼH)は、
複合体IIにおけるプライマー伸長産物の5’部分を分
解して、3分子複合体IVを形成する。
【0221】遊離の複合プライマーが、複合体IV(図
2A〜C)中の標的核酸のプライマー相補的部位にハイ
ブリダイズする。このハイブリダイゼーションは、複合
体V(図2A〜C)の形成を生じ、この複合体Vにおい
て、プライマーのRNA部分(一般には5’RNA部
分)のみが、標的鎖にハイブリダイズしている。部分的
にハイブリダイズするプライマーの3’DNA部分によ
るプライマー伸長産物の最も5’側部分の置換は、複合
体VI(図2A〜C)の形成を生じ、この複合体VI
は、DNAポリメラーゼの基質である。標的鎖(VI
I;図2A〜C)に沿ってのプライマーの伸長は、その
複合体からの最初のプライマー伸長産物の置換を生じ
る。反復されるプライマー伸長および鎖置換は、標的核
酸と少なくとも実質的に相補的なポリヌクレオチドの複
数のコピーの生成を生じる。
【0222】上記のように生成されたプライマー伸長産
物は、プロプロモーター配列を含むTSOが提供される
実施形態において、転写のためのテンプレートとして使
用される。置換されたプライマー伸長産物(VIII;
図2A〜C)は、遊離のTSOオリゴヌクレオチドにハ
イブリダイズして、部分的二重鎖IX(図2A〜C)を
形成する。複合体(二重鎖)IXは、一端に二本鎖部分
を含み、そしてそれぞれプライマー伸長産物およびTS
Oに由来する、2つの非相補的一本鎖を含む。この部分
的二重鎖の二本鎖部分は、DNA依存性RNAポリメラ
ーゼのための完全に機能的な二本鎖プロモーターを含
む。最後は、この部分的二重鎖IXのプロモーターに結
合し、そしてプライマー伸長産物を転写して、センスR
NA産物X(図2A〜C)の複数のコピーを形成する。
【0223】上記の増幅の産物は、均質(homoge
nous)検出方法または不均質(heterogen
eous)検出方法(ゲル電気泳動におけるサイズ特性
および/もしくは移動度特性による同定、または配列特
異的プローブに対するハイブリダイゼーションによる同
定を含む)のいずれかにより、検出され得る。その増幅
産物の検出は、標的核酸の存在を示す。定量的分析もま
た、可能である。例えば、標的配列を含む未知の量のポ
リヌクレオチドを含む試験サンプルから増幅された産物
の量を、標的配列を含む既知の量のポリヌクレオチドを
有する参照サンプルの増幅産物と比較することにより、
その試験サンプル中の標的配列の量が決定され得る。こ
の新規な増幅方法を、標的核酸の配列変化の分析および
配列決定にさらに拡張することもまた、下記のように、
可能である。
【0224】(方法2−ブロッカー配列に基づく、増強
型核酸増幅)別の実施形態において、本発明のブロッカ
ー配列に基づく線形増幅方法は、プライマー伸長産物か
らの転写に関連して、増強型核酸増幅を提供する。テン
プレートスイッチ工程を含まないこの代替的な増強型線
形増幅(方法2)が、図3A〜Dに示される。
【0225】方法2は、上記のような、方法1において
のような、単一の複合プライマーを利用し、上記のよう
な、その単一プライマーと同じ標的核酸鎖上の配列にさ
らにハイブリダイズすることができる、オリゴヌクレオ
チドもしくはオリゴヌクレオチドアナログのいずれかで
あるブロッカー配列成分を利用し、そして上記のよう
な、置換された伸長産物の3’末端にハイブリダイズす
ることができる(そして好ましくは相補的な)3’部分
とDNA依存性RNAポリメラーゼについてのプロモー
ターの配列をその5’末端に含む5’部分とを含む、第
3のオリゴヌクレオチド(プロモーターテンプレート
(PTO))を利用する。上記のTSOにおいてのよう
に、プロモーター配列にすぐ隣接する配列は、本発明の
方法に従う増幅において使用されるRNAポリメラーゼ
により、好ましくは最適の転写活性を提供するように設
計される。そのブロッカー配列成分は、単一プライマー
のハイブリダイゼーションの部位に対して、標的の5’
末端に向かって上流に位置する部位で、標的配列にハイ
ブリダイズするように設計される。代替的に記述しそし
て上記したように、ブロッカー配列は、プライマー伸長
産物の3’末端と相補的な標的配列中の位置の5’側に
ある標的核酸配列のセグメントにハイブリダイズする。
そのブロッカー配列は、標的に対するブロッカーハイブ
リダイゼーションの部位で、プライマー伸長をブロック
するに十分に高い親和性で結合する。この特徴は、その
ポリメラーゼによるプライマー伸長について強力な停止
を提供し、そしてそのプライマー伸長産物の3’末端を
規定する。
【0226】方法1におけるように、方法2に従う増幅
についての標的核酸は、一本鎖DNAである。標的核酸
がdsDNAである場合、標的は、まず、変性により一
本鎖にされる。そのdsDNA標的の変性は、加熱また
は当該分野で公知の他の任意の方法(例えば、アルカリ
処理)により実行され得る。標的核酸がRNA(例え
ば、mRNA)である場合、標的はまず、当該分野で公
知の方法により逆転写されてcDNAを生成し、次いで
このcDNAが、本発明の方法に従って増幅される。
【0227】その一本鎖核酸標的は、方法1について記
載されたように、単一の複合プライマー、ブロッカー成
分、プロプロモーターテンプレート(PTO)、DNA
ポリメラーゼ、リボヌクレアーゼ(例えば、RNアーゼ
H)、DNA依存性RNAポリメラーゼ、およびヌクレ
オチド(例えば、NTP(例えば、dNTPおよびrN
TP))と組み合わされる。適切な反応媒体および反応
条件は、上記の通りである。1つの実施形態において、
その転写は、前の工程の温度と異なる温度(前の工程の
温度よりも一般に低い)で実施される。別の実施形態に
おいて、この方法の工程すべては、等温で実施される。
【0228】1つの実施形態において、各増幅反応は、
1つの同一の配列の複合プライマーを含む。別の実施形
態において、各増幅反応は、複合プライマー改変体の混
合物を含み、その混合物において、その改変体は、相同
だが同一でない2つ以上の配列を示し、そしてすべて
が、同じ標的核酸配列にハイブリダイズ可能である。そ
の相同性(配列同一性)は、好ましくは少なくとも約5
0%であり、より好ましくは少なくとも約75%であ
り、そして最も好ましくは少なくとも約90%である。
この実施形態の利点は、異なる目的配列をプライマー伸
長産物中に導入する能力を包含する。なお別の実施形態
において、各増幅反応は、複合プライマーの混合物を含
み、この混合物において、そのプライマーは、相同性が
低いかもしくはない同一でない2つ以上の配列を示し、
そしてそのプライマーは、異なる標的核酸配列もしくは
同じ標的核酸鎖に沿った異なる部位に、優先的にハイブ
リダイズする。この実施形態の利点は、単一の増幅反応
における、複数の標的核酸種の増幅を介する、標的核酸
の多重検出および/または多重分析を包含する。
【0229】その単一複合プライマーおよびブロッカー
配列成分は、同じ標的鎖にハイブリダイズして、3分子
複合体を形成する。そのプライマーは、標的に沿って、
ブロッカー配列のハイブリダイゼーションの部位まで伸
長され、複合体XII(図3A〜D)を形成する。
【0230】方法1におけるように、リボヌクレアーゼ
(例えば、RNアーゼH)が、複合体XIIの単一複合
プライマーのRNA部分(一般に5’RNA部分)を切
断して、複合体XIII(図3A〜D)を形成する。上
記のように、この酵素は、RNA/DNAハイブリッド
のRNA鎖を切断することに特異的であり、かつ一本鎖
RNAを消化しない。従って、このリボヌクレアーゼ
は、遊離の複合プライマーを分解しない。図3A〜Dに
示されるような以下の工程、プライマーハイブリダイゼ
ーション(XIV)、複合プライマーの3’DNA部分
によるプライマー伸長産物の5’末端の置換(XV)、
プライマー伸長および最初のプライマー伸長産物の置換
(XVI)は、方法1におけるように進行して、置換さ
れた伸長産物(XVII)の複数のコピーを生じる。方
法1の置換産物と異なり、XVIIは、標的配列と完全
に相補的であり、かつ標的と相補的でない3’末端部分
を含まない。反復されるプライマー伸長および鎖置換
は、標的核酸と相補的なポリヌクレオチドの複数のコピ
ーの生成を生じる。
【0231】プロモーターテンプレートオリゴヌクレオ
チド(PTO)は、置換された伸長産物に結合して、置
換されたプライマー伸長産物の3’末端に対するプロプ
ロモーターテンプレートの3’末端部分(A)のハイブ
リダイゼーションによって、複合体XVIII(図3A
〜D)を形成する。上記のように、PTOの3’末端
は、ブロックされてもよいし、またはブロックされてい
なくてもよい。プロプロモーターテンプレートの3’末
端がブロックされていない場合、テンプレートは、置換
されたプライマー伸長産物に沿って伸長される。その置
換された産物の3’末端は、ハイブリダイズしたプロプ
ロモーターテンプレートのB部分(図3A〜Dを参照の
こと)に沿って、ヌクレオチド(DNA)ポリメラーゼ
により伸長されて、複合体XIXを形成し、この複合体
XIXは、DNA依存性RNAポリメラーゼにより利用
され得るdsプロモーター配列をその一端に含む。複合
体XIXは、3’末端がポリメラーゼによる伸長につい
てブロックされている、プロモーターテンプレートのハ
イブリダイゼーション産物として、図3A〜Dに示され
る。あるいは、プロモーターテンプレートの3’末端が
ブロックされていない場合、置換されたプライマー伸長
産物に沿った3’末端の伸長が、完全な二重鎖複合体の
形成を生じる。DNA依存性RNAポリメラーゼは、複
合体XIXの伸長された置換されたプライマー伸長産物
を、両方の形態(RNAポリメラーゼの選択は、dsD
NAテンプレートおよび/またはssDNAテンプレー
トから転写するその能力を考慮しなければならない)、
すなわち、部分的二重鎖形態または完全に二本鎖の二重
鎖形態のいずれかの複合体において、転写する。一本鎖
RNA産物の複数のコピーが、この転写工程により生成
される。
【0232】上記の増幅の産物は、均質(homoge
nous)検出方法または不均質(heterogen
eous)検出方法(ゲル電気泳動におけるサイズ特性
および/もしくは移動度特性による同定、または配列特
異的プローブに対するハイブリダイゼーションによる同
定を含む)のいずれかにより、検出され得る。その増幅
産物の検出は、標的核酸の存在を示す。定量的分析もま
た、可能である。例えば、標的配列を含む未知の量のポ
リヌクレオチドを含む試験サンプルから増幅された産物
の量を、標的配列を含む既知の量のポリヌクレオチドを
有する参照サンプルの増幅産物と比較することにより、
その試験サンプル中の標的配列の量が決定され得る。本
発明の増幅方法はまた、以下で考察されるように、標的
核酸の配列変化の分析および配列決定に拡張され得る。
【0233】(本発明の増幅方法および組成物を用いた
方法)本発明の方法および組成物は、種々の目的のため
に使用され得る。例示の目的のために、配列決定方法、
遺伝子型決定(genotyping)(核酸変異検
出)方法、本発明の方法によって作製された増幅核酸産
物を使用したマイクロアレイ調製の方法、および核酸配
列を特徴付ける方法が記載される。
【0234】(本発明の線形増幅方法を使用した、規定
された核酸標的の等温配列決定)本発明の線形等温増幅
方法は、例えば、規定された核酸標的配列の配列決定に
ついて有用である。この配列決定プロセスは、本明細書
中で記載される増幅方法について記載されるように行わ
れる。本発明に従った増幅方法について使用される天然
のデオキシリボヌクレオチド3リン酸(dNTP)のよ
うなヌクレオチドに加えて、配列決定反応混合物もま
た、適切なヌクレオチド3リン酸アナログを含み、この
アナログは、標識されていてもよいし、未標識でもよ
く、プライマー伸長産物への取り込みの際に、ヌクレオ
チド重合の終結をもたらす。このようなアナログは、他
の配列決定方法において一般に使用され、そして当該分
野で周知である(例えば、ジデオキシリボヌクレオチ
ド)。これらは、例えば蛍光色素または放射性同位体で
標識され得る。この標識はまた、質量分光学に適切な標
識であり得る。この標識はまた、特定の結合対のメンバ
ーである低分子であり得、そして特定の結合対の他のメ
ンバーと結合対の最後のメンバー(例えば、それぞれ、
ビオチンおよびストレプトアビジン)との結合後に検出
され得る。そして、結合対の最後のメンバーは、比色定
量分析、蛍光測定法または化学ルミネセンスのような方
法によって検出され得る検出可能なシグナルの生成を触
媒する酵素に結合体化されている。すべての上記の例
は、当該分野で周知である。これらは、ポリメラーゼに
よってプライマー伸長産物に取り込まれ、そして標的配
列に沿ったさらなる伸長の停止に役立つ。得られた短縮
型伸長産物が標識される。蓄積された複数の置換された
プライマー伸長産物は、各々のアナログの取り込み部位
に従って長さが異なり、これは、標的配列上の相補的な
ヌクレオチドの種々の配列位置を示す。
【0235】配列情報の解明のための反応産物の分析
は、当該分野で公知の任意の種々の方法を使用して行わ
れ得る。このような方法としては、ゲル電気泳動および
適切なスキャナを用いた標識されたバンドの検出、配列
決定ゲル電気泳動およびリン光による放射性標識された
バンドの直接的な検出(例えば、MolecularD
ynamicsリーダー)、反応において使用される標
識に特異的な検出器に適合したキャピラリー電気泳動な
どが挙げられる。この標識はまた、結合タンパク質に対
するリガンドであり得、これは、結合タンパク質に結合
体化した酵素と組み合わせて標識の検出について使用さ
れる(例えば、ビオチン標識化チェーンターミネーター
および酵素に結合体化したストレプトアビジン)。この
標識は、酵素の酵素活性によって検出され、これは、検
出可能なシグナルを生成する。当該分野で公知の他の配
列決定方法と同様に、4つのヌクレオチド型(A、C、
G、T)についての配列決定反応は、単一の反応容器中
で行われるか、または別々の反応容器中で行われるかの
いずれかである(各々、4つのヌクレオチド型のうちの
1つを示す)。使用されるべき方法の選択は、当業者に
容易に明らかな実際的斟酌(例えば、使用されるヌクレ
オチド3リン酸アナログおよび/または標識)に依存す
る。従って、例えば、各々のアナログが区別されて標識
される場合、配列決定反応は、単一の容器中で行われ得
る。本発明の方法に従った配列決定分析の最適な実行の
ための試薬および反応条件の選択についての斟酌は、他
の以前に記載された配列決定方法についての斟酌と類似
する。この試薬および反応条件は、本発明の線形核酸増
幅方法について上記に記載されたような試薬および反応
条件であるべきである。
【0236】(本発明の増強型線形増幅方法(方法1お
よび2)を使用した、規定された核酸標的の等温配列決
定)転写に基づいた配列決定は、例えば、Sasaki
ら、PNAS、95:3455−3460、1998に
おいて以前に記載された。RNA転写物への取り込みの
際に、増強型線形増幅方法についての反応混合物におい
てrNTP重合の終結をもたらすrNTPアナログ(こ
れは、標識されていてもよいし、未標識でもよい)を含
むことは、短縮型RNA産物の産生となり、これは、こ
のアナログの取り込み部位におけるRNAポリメラーゼ
のブロックに起因する。適切なrNTPアナログは、当
該分野で公知である。最後は、使用される方法(方法1
または方法2)に従って、関連した複合体における置換
された伸長産物上の相補的ヌクレオチドの反対に取り込
まれる。
【0237】配列情報の解明のための反応産物の分析
は、当該分野で公知のような種々の方法のうちの任意の
1つを用いて行われる。このような方法は、本発明の
(非増強)線形増幅方法を使用した、規定された核酸標
的の配列決定についての上記の方法を含む。
【0238】(本発明の増幅方法を利用した、RNA部
分に基づく等温変異検出)本発明の等温増幅方法におけ
る使用のための複合(composite)プライマー
の独特の性質は、標的核酸配列における規定された変異
の検出または多型部位(例えば、SNP)の検出のため
の等温方法についての基礎を提供する。この方法は、遺
伝子型決定、薬物耐性を導く変異の検出などに有用であ
る。これらの方法は、テンプレート鎖中の領域における
配列の特徴付けに適用でき、このテンプレート鎖は、一
般的に、複合プライマーのRNA部分にハイブリダイズ
する(それ故、「規定された」変異(これは、その位置
に関して規定される)を参照する言及)。
【0239】本発明の方法に適切な標的核酸配列は、s
sDNAである。しかし、dsDNA標的またはRNA
標的からのssDNA標的の調製は、上記のように、そ
して当該分野で公知のように行われ得る。
【0240】本発明の方法の1つの実施形態を、図4に
概略的に例示する。この実施形態において、複合プライ
マーのRNA部分は、試験標的核酸の配列に相補的であ
るように設計され、この配列において、配列変化の存在
が疑われる。言い換えると、このプライマーは、参照配
列(例えば、野生型配列)に相補的な配列を含むRNA
部分を含み、この参照配列に対して、試験標的核酸にお
ける配列が比較されるべきである。いくつかの実施形態
において、この変化した配列(すなわち、配列変化を含
む配列)および参照配列は、対立遺伝子である。この配
列変化は、単一ヌクレオチドの置換、欠失または挿入で
あり得る。配列変化の部位を、図4においてXで概略的
に印を付ける。
【0241】別の実施形態において、この複合プライマ
ーのRNA部分は、試験標的核酸中に存在することが疑
われる変化した配列に相補的であるように設計される。
いいかえると、このプライマーは、試験標的核酸に相補
的であり、それ故、参照配列(例えば、野生型配列)に
相補的でない配列を含むRNA部分を含み、この参照配
列に対して、試験標的核酸における配列が比較されるべ
きである。いくつかの実施形態において、この変化した
配列(すなわち、配列変化を含む配列)および参照配列
は、対立遺伝子である。
【0242】この複合プライマーのRNA部分(一般的
には、5’RNA部分)は、既知の正常な野生型配列ま
たは既知の変異体もしくは多型の遺伝子型に相補的な配
列を含む。一般的には、ミスマッチが存在する場合(す
なわち、プライマーが、変異した配列を有し、そして標
的が、変異した配列を有さないか、またはそれらの逆)
と比較して、標的核酸配列がプライマーのRNA部分に
相補的な配列を含む場合に、適切な複合プライマーは、
プライマーが標的核酸に優先的にハイブリダイズするこ
とを可能にするRNA部分を含み、ここで、この標的核
酸は、結合したプライマー伸長産物を有し、そしてその
5’RNA部分は切断されている。図4に示されるよう
に、配列変化の存在は、一般的には、増幅の初期段階を
妨げない。この複合プライマーは、標的配列にハイブリ
ダイズして第1の3分子複合体を形成し、そして伸長す
る。次いで、リボヌクレアーゼ(例えば、RNアーゼ
H)は、この複合体の伸長したプライマーのRNA部分
を切断する。ミスマッチの塩基対の存在が、RNA/D
NAハイブリッドの切断パターンに影響を及ぼすようで
あるが、それにもかかわらず、切断は生じるようであ
る。5’RNA部分のハイブリダイゼーションによる複
合体への複合プライマーの結合の次の段階は、ミスマッ
チによって阻害(inhibit)される、好ましく
は、妨げられる(prevent)。この効果は、ハイ
ブリダイズするオリゴヌクレオチドの大きさおよび反応
条件のストリンジェンシーのような因子に依存する。こ
れらの因子は、当該分野で周知かつ慣用的な技術に従っ
て、複合プライマーの設計において斟酌される。ミスマ
ッチが、この複合プライマーのRNA部分の切断を阻害
し、それ故、標的配列の増幅を妨げることもまた可能で
ある。別の可能性は、ミスマッチが、プライマーのRN
A部分のより低い切断効率となり、それ故、増幅産物の
より少ない、より低い増幅効率または産生効率となるこ
とである。この複合プライマーが増幅のこの段階で標的
にハイブリダイズできないために、増幅産物の複数のコ
ピーの、プライマー伸長鎖置換および産生のさらなる段
階が妨げられる。本発明の方法による変異の検出が、プ
ライマー伸長産物の非存在もしくは存在、または蓄積し
たプライマー伸長産物量の定量的比較に基づき得ること
が理解される。例えば、この複合プライマーが参照配列
(例えば、野生型)を含む場合、標的鎖における変異の
存在は、検出可能な増幅産物を導かないかもしれない;
あるいは、検出可能な産物を導くかもしれないが、変異
を有さないテンプレート鎖から産生された産物よりも少
ない。
【0243】この複合プライマーが、RNA部分、一般
的には5’RNA部分(これは、変異体の遺伝子型に完
全に相補的である)を含む場合、正常な遺伝子型である
配列の増幅は妨げられるが、変異体の遺伝子型標的は増
幅される。従ってこの場合、複数のコピーの増幅産物の
検出および/または定量的決定は、変異体の遺伝子型の
標的配列の存在を示す。例えば、目的の核酸サンプルま
たは野生型配列を有する標的核酸の参照サンプルのいず
れかを含む並行反応が行われ得る。野生型配列を有する
標的核酸の参照サンプルを含む反応と比較して、目的の
核酸サンプルを含む反応におけるより多くのプライマー
伸長産物の蓄積は、目的のサンプルにおける変異体の遺
伝子型の存在を示す。あるいは、この複合プライマー
が、試験標的の正常な遺伝子型配列に完全に相補的な
5’RNA配列を含む場合、変異体の遺伝子型の標的配
列の増幅が妨げられ、そして増幅産物の検出および/ま
たは定量的決定が、正常な遺伝子型を示す。
【0244】本発明の任意の増幅方法は、上記のよう
に、変異体の検出に適切である。
【0245】(本発明の増幅方法を利用した3’ヌクレ
オチドに基づいた等温変異検出)この方法において、複
合プライマーの最も3’側のヌクレオチドの相補性を使
用して、変異配列の存在または非存在を特徴付ける。標
的核酸への複合プライマーの最も3’側のヌクレオチド
のハイブリダイゼーションは、プライマー伸長に必要と
される。従って、産物の増幅は、標的核酸が、複合プラ
イマーの最も3’側のヌクレオチドによって規定される
配列を含むことを示す。一方、産物の増幅の減少または
非存在は、標的核酸が、複合プライマーの最も3’側の
ヌクレオチドに対する塩基相補性を少なくとも含む配列
変化を含むことを示す。配列の欠如は、最も3’側のヌ
クレオチドによって規定される配列を含む配列セグメン
トの点変異、単一のヌクレオチド多型、挿入または欠失
に起因し得る。
【0246】1つの実施形態において、(例えば、対立
性に起因して)改変体のヌクレオチド位置における種々
の配列に対応する最も3’側のヌクレオチドを有するよ
うに設計された遺伝子型特異的プライマーは、本発明の
方法に従って、増幅について使用される。増幅産物の存
在は、標的核酸が、使用される特定のプライマーの最も
3’側のヌクレオチドによって規定される配列を含むこ
とを示す。(使用される特定のプライマーの最も3’側
のヌクレオチドによって規定される配列を有する参照核
酸と比較した)増幅産物の非存在または欠如は、標的核
酸が、使用される特定のプライマーの最も3’側のヌク
レオチドによって規定される配列を含まないことを示
す。
【0247】(本発明の増幅方法を利用した一本鎖高次
構造多型に基づいた変異検出)本発明の方法に従って作
製されたDNA増幅産物またはRNA増幅産物はまた、
以下で議論されるように、配列変化部以外は標的核酸配
列に同一な参照核酸配列と比較したとき、標的核酸配列
における任意の変化の検出についての分析に適切であ
る。
【0248】以前に記載された線形核酸増幅方法(DN
A)および増強型線形増幅方法(RNA)の産物は、一
本鎖高次構造多型(SSCPまたはrSSCP)に基づ
いた変異検出に適切である。新規の増幅方法のRNA産
物が、さらなる増幅のための基質ではない限りでは、新
規の方法に従った配列増幅は、一本鎖産物における二次
構造を減少させる因子の存在を必要としない。他者によ
って記載される転写に基づいた増幅方法は、二次構造を
減少させる因子(例えば、DMSO)の存在下で行われ
る。従って、本発明の増強型線形増幅方法が、一本鎖高
次構造多型を検出するための適切な手段(例えば、特定
の配列特徴の存在または参照核酸と比較した場合の試験
核酸における任意の差異の存在の解明のための一本鎖R
NA産物の特定の移動性パターンの同定についての電気
泳動分離方法)に直接関連し得ることが予期される。
【0249】ゲル電気泳動またはキャピラリー電気泳動
に基づいた方法は、種々の一本鎖高次構造の異性体の検
出および分析について使用され得る。あるいはまた、配
列依存性二次構造を認識するヌクレアーゼを使用した一
本鎖DNA産物またはRNA産物の切断は、配列特異的
高次構造多型の決定に有用であり得るようである。この
ようなヌクレアーゼは、当該分野で公知である(例え
ば、Cleavaseアッセイ(Third Wav
e))。この電気泳動方法は、高スループット変異検出
方法または高スループット遺伝子型決定検出方法に潜在
的により適切である。
【0250】所定の核酸配列についての配列特異的電気
泳動パターンの決定は、試験配列の特異的な対立遺伝子
の検出に有用である。さらに、種々の対立遺伝子につい
ての電気泳動移動度パターンが良好に識別され得、それ
故、ヘテロ接合体遺伝子型または複数の対立遺伝子につ
いて必要とされるように、単一のゲノムDNAサンプル
における2つの対立遺伝子の検出を可能にすることが予
期される。試験核酸配列における任意の変化(例えば、
塩基の置換、挿入または欠失)は、この方法を使用して
検出され得る。この方法は、特定の1塩基多型(SN
P)の検出および新規のSNPの発見に有用であること
が予期される。
【0251】(核酸のマイクロアレイの調製方法)以前
に記載された線形核酸増幅方法(DNA)および増強型
線形増幅方法(RNA)の産物の一本鎖の性質は、増幅
産物を含むマイクロアレイの調製に特に適切である。
【0252】固体基材(例えば、ガラススライド)へ核
酸を付着させるためのいくつかの技術は、当該分野で周
知である。1つの方法は、増幅された核酸に、固体基質
に付着し得る部分(例えば、アミン基、アミン基の誘導
体または正電荷を有する別の基)を含む改変塩基または
アナログを取り込むことである。次いで、この増幅産物
を、固体基材(例えば、ガラススライド)と接触させ、
このガラススライドは、増幅産物上に存在する反応性基
と共有結合を形成し、そしてこのガラススライドに共有
結合するようになる、アルデヒドまたは別の反応性基で
コーティングされる。他の方法(例えば、アミノプロピ
ル(propryl)シリカン表面化学を使用した方
法)はまた、http://www.cmt.corn
ing.comおよびhttp://cmgm.sta
ndord.ecu/pbrown1で開示されるよう
に、当該分野で公知である。
【0253】後に反応性基に変換され得るプライマーへ
の基の付着もまた、当該分野で公知の方法を使用して可
能である。複合プライマーのヌクレオチドへの任意の付
着は、線形増幅方法の一本鎖DNA産物の一部となり、
次いでこれは、マイクロアレイの固体表面へ付着し得
る。
【0254】本発明の方法の増幅産物は、例えば、使用
される技術によって必要および/または許可されるよう
に、固体基材への付着の前または後に、フラグメントへ
の切断を介してまたは検出可能な標識の付着によって、
さらに改変され得る。
【0255】(核酸の特徴付け)本発明の方法によって
得られた増幅産物は、さらなる特徴付けを特に実行可能
にする。これは、この産物が一本鎖であることが少しは
原因である。この増幅産物(DNAまたはRNAのいず
れか)は、当該分野で公知のプローブハイブリダイゼー
ション技術(例えば、サザンブロッティングおよびノー
ザンブロッティング)を使用して分析され得る。この増
幅産物はまた、この産物をオリゴヌクレオチドプローブ
を含むマイクロアレイと接触させることによって分析さ
れ得る。プローブの正体は、この増幅産物の配列の正体
の特徴付け、従って、テンプレート核酸を含むことが疑
われるサンプル中に存在するこのテンプレート核酸の正
体の外挿による特徴付けを提供する。
【0256】(本発明の組成物およびキット)本発明は
また、本明細書中に記載される方法において使用される
組成物およびキットを提供する。この組成物は、本明細
書中に記載される任意の成分、反応混合物および/また
は中間体、ならびに任意の組み合わせであり得る。例え
ば、本発明は、複合プライマーを含む組成物を提供し、
ここで、この複合プライマーは、RNA部分および3’
DNA部分を含む。別の例において、本発明は、複合プ
ライマーを含む組成物を提供し、ここで、この複合プラ
イマーは、5’−RNA部分および3’−DNA部分を
含む。1つの実施形態において、このRNA部分は、D
NA部分に隣接する。別の例において、本発明は、複合
プライマーを含む組成物を提供し、ここで、この複合プ
ライマーは、少なくとも1つの介在RNA部分を有する
5’−DNA部分および3’−DNA部分を含む。他の
例において、本発明は、複合プライマーを含む組成物を
提供し、この複合プライマーは、核酸マイクロアレイの
調製において使用される固体基材への複合プライマーを
含むポリヌクレオチドの付着を果たし得る部分の付着に
よってさらに誘導体化される。いくつかの実施形態にお
いて、この複合プライマーは、正に荷電した部分(例え
ば、アミン)の付着によってさらに誘導体化される。他
の実施形態において、本発明は、TSO(すなわち、テ
ンプレートへの結合を増強する1つ以上の改変を含むT
SOを含む、本明細書中に記載される任意のTSO実施
形態)を含む組成物を提供する。いくつかの実施形態に
おいて、この組成物は、複合プライマーおよび終結配列
を含む。いくつかの実施形態において、本発明は、プロ
プロモーター配列(例えば、TSOまたはPTO(すな
わち、本明細書中に記載される任意のこれらの実施形
態))を含むポリヌクレオチドを含む組成物を提供し、
そして複合プライマーおよび/またはブロッカー配列を
さらに含み得る。いくつかの実施形態において、本発明
は、ブロッカー配列(すなわち、改変を伴うブロッカー
配列を含む、本明細書中に記載される任意の実施形態)
を含む組成物を提供する。
【0257】他の実施形態において、本発明は、(a)
複合プライマー;ならびに(b)終結配列を含む組成物
を提供し、ここで、この複合プライマーは、RNA部分
および3’DNA部分を含む(いくつかの実施形態にお
いて、このRNA部分は、DNA部分に隣接する)。い
くつかの実施形態において、この終結配列は、TSOで
ある。他の実施形態において、この終結配列は、ブロッ
キング配列である。いくつかの実施形態において、この
複合プライマーは、5’−RNA部分および3’−DN
A部分を含む(特定の実施形態において、このRNA部
分は、DNA部分に隣接する)。他の実施形態におい
て、この複合プライマーは、少なくとも1つの介在RN
A部分とともに5’−DNA部分および3’−DNA部
分を含む。いくつかの実施形態において、この組成物
は、(a)複合プライマー;(b)終結配列を含むポリ
ヌクレオチド;(c)プロプロモーター配列を含むポリ
ヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、こ
のプロプロモーター配列は、PTOによって提供され
る。他の実施形態において、このプロプロモーター配列
は、TSOによって提供される。任意の上記の組成物
は、本明細書中に記載されるテンプレート(これは、標
的配列を含む)ならびに/または任意の酵素(例えば、
DNAポリメラーゼ、RNアーゼHおよび/もしくはR
NAポリメラーゼ)をさらに含み得る。この組成物は、
一般的には、水性形態で存在し、好ましくは適切な緩衝
液中に存在する。
【0258】本発明はまた、本明細書中に記載される増
幅産物を含む組成物を提供する。従って、本発明は、標
的配列のコピーであるDNA(アンチセンス)分子また
はRNA(センス)分子の集団を提供し、これらの分子
は、本明細書中に記載される任意の方法によって産生さ
れる。
【0259】この組成物は、一般的には、適切な媒体中
に存在するが、凍結乾燥形態で存在し得る。適切な媒体
としては、水性媒体(例えば、純水または緩衝液)が挙
げられるがこれに限定されない。
【0260】本発明は、本発明の方法を実施するための
キットを提供する。従って、種々のキットが、適切なパ
ッケージで提供される。このキットは、本明細書中に記
載される任意の1つ以上の用途について使用され得、従
って、任意の1つ以上の以下の用途についての指示書を
含み得る;ヌクレオチド配列の増幅;増幅されたポリヌ
クレオチドの配列決定;および増幅されたポリヌクレオ
チドにおける配列変異の検出。
【0261】本発明のキットは、本明細書中に記載され
る任意の組み合わせの成分を含む1つ以上の容器を含
み、そして以下は、このようなキットの例である。キッ
トは、本明細書中に記載される任意の複合プライマーを
含み得る。いくつかの実施形態において、キットは、2
つ以上の複合プライマーを含み、この複合プライマー
は、別々にパッケージされていてもよいし、されていな
くてもよい。他の実施形態において、キットは、複合プ
ライマーおよび終結配列(本明細書中に記載される任意
の複合プライマーおよび終結配列)を含む。キットは、
複合プライマー、終結配列を含むポリヌクレオチドおよ
びプロプロモーター配列(これは、PTOまたはTSO
であり得る)を含むポリヌクレオチドを含み得る。この
複合プライマーは、標識されていてもよいし、未標識で
もよい。キットはまた、必要に応じて、本明細書中に記
載される任意の1つ以上の酵素、ならびにデオキシヌク
レオシド3リン酸および/またはリボヌクレオシド3リ
ン酸を含み得る。キットはまた、1つ以上の適切な緩衝
液(本明細書中に記載されるような)を含み得る。核酸
配列決定に有用なキットは、必要に応じて、プライマー
伸長産物への取り込みの際にヌクレオチド重合の終結を
果たす、標識されたかまたは未標識のヌクレオチドアナ
ログを含み得る。キットにおける1つ以上の試薬は、乾
燥粉末(通常は凍結乾燥される(賦形剤を含む))とし
て提供され得、この粉末は、溶解の際に本明細書中に記
載される任意の方法を行うに適切な濃度を有する試薬溶
液に備える。各々の成分は、別々の容器にパッケージさ
れ得るか、またはいくつかの成分は、交差反応および貯
蔵寿命を可能にする1つの容器において組み合わされ得
る。
【0262】本発明のキットは、必要に応じて、一組の
指示書、一般的には書面の指示書を含み得るが、指示書
を含む電子格納媒体(例えば、磁気ディスケットまたは
光学ディスク)もまた条件に合い、これは、意図された
核酸増幅のため、ならびに/または、適切な場合、核酸
配列決定および配列変異の検出のような目的のためにこ
の増幅産物を使用するための本発明の方法の成分の使用
に関連する。このキットとともに含まれる指示書は、一
般的には、本発明の方法の実施に必要な試薬(キットに
含まれようと含まれまいと)、このキットの使用方法に
ついての指示および/または適切な反応条件に関する情
報を含む。
【0263】このキットの成分は、任意の簡便で適切な
パッケージング中にパッケージされ得る。この成分は、
別々にパッケージされ得るか、または1つ以上の組み合
わせでパッケージされ得る。キットが、本発明の増強型
線形増幅方法の実施のために提供される場合、RNAポ
リメラーゼ(もし含まれれば)は、好ましくは、転写段
階の前の段階において使用される成分とは別々に提供さ
れる。
【0264】このキットにおける種々の成分の相対量
は、広範に変化して、本明細書中に開示される方法を実
施するために生じるのが必要な反応を実質的に最適化す
る試薬濃度に備え得、そして/または任意のアッセイの
感受性をさらに最適化し得る。
【0265】本発明はまた、本明細書中に記載される方
法を果たすためのシステムを提供する。これらのシステ
ムは、上記で議論された成分の種々の組み合わせを含
む。例えば、いくつかの実施形態において、本発明は、
以下を含む標的ポリヌクレオチド配列を産生する(また
は、標的ポリヌクレオチド配列を増幅する)に適切なシ
ステムを提供する:(a)複合プライマー(本明細書中
に記載される任意の複合プライマー)、(b)DNAポ
リメラーゼ;および(c)リボヌクレアーゼ。いくつか
の実施形態において、このシステムは、終結配列(本明
細書中に記載される任意の終結配列)を含むポリヌクレ
オチドをさらに含む。いくつかの実施形態において、こ
のシステムは、プロプロモーター配列(これは、PTO
またはTSOであり得る)を含むポリヌクレオチドおよ
びDNA依存性RNAポリメラーゼをさらに含む。任意
のシステムの実施形態はまた、本明細書中に記載される
ようなテンプレート(標的)配列を含み得る。
【0266】本発明はまた、本明細書中に記載される成
分の種々の組み合わせを含む反応混合物(または、反応
混合物を含む組成物)を提供する。いくつかの実施形態
において、本発明は、(a)ポリヌクレオチドテンプレ
ート;(b)3’DNA部分およびRNA部分を含む複
合プライマー;ならびに(c)DNAポリメラーゼを含
む反応混合物を提供する。本明細書中に記載されるよう
に、3’DNA部分に隣接する5’RNA部分を含む複
合プライマーを含めて、任意の複合プライマー(または
複数の複合プライマー)が、反応混合物中に存在し得
る。この反応混合物はまた、RNA/DNAハイブリッ
ドからRNAを切断する酵素(例えば、RNアーゼH)
をさらに含み得る。本発明の反応混合物はまた、本明細
書中に記載される終結配列を含む任意のポリヌクレオチ
ドを含み得る。反応混合物の別の例は、(a)置換され
たプライマー伸長産物(そしてそれ自体、複合プライマ
ーの3’DNA部分に相補的な配列をその5’末端に含
むが、複合プライマーのRNA部分に相補的な配列は含
まない);(b)プロプロモーター配列(例えば、PT
O)を含むポリヌクレオチド;および(c)RNAポリ
メラーゼである。他の反応混合物は、本明細書中に記載
され、そして本発明によって包含される。
【0267】本発明はまた、本明細書中に記載される任
意の複合体(これは、本明細書中に記載される方法にお
ける中間体である)を含む組成物を含む。この複合体
を、図1〜4に概略的に示す。例として、本発明の1つ
の複合体は、(a)テンプレート鎖;および(b)複合
プライマーを含む複合体であり、この複合プライマー
は、3’DNA部分およびRNA部分を含む。この複合
プライマーは、3’DNA部分に対して5’側であり、
そして3’’DNA部分に隣接するRNA部分を有し得
る。この複合体は、終結配列(例えば、TSOまたはブ
ロッカー配列)を含むポリヌクレオチドをさらに含み得
る。この複合体はまた、プロプロモーター(例えば、P
TO)を含むポリヌクレオチドを含み得る。
【0268】以下の実施例は、本発明の例示のために提
供され、本発明を限定するものではない。
【0269】
【実施例】(実施例1:一般的方法)本実施例に記載さ
れる一般的方法はまた、本明細書中に提供される他の実
施例において利用される。
【0270】(緩衝液)本実施例を通して使用された緩
衝液を、以下の材料を用いて作製する。
【0271】TE緩衝液:10mM Tris−HC
l、pH8.0、1mM EDTATBE緩衝液:89
mM Trisベース、89mM ホウ酸、2mM E
DTA、pH8.3 FX緩衝液:20mM Tris
−SO、pH9.0、20mM(NHSO
0.1% NP−40(1つのキメラプライマー、DN
AポリメラーゼおよびRNアーゼHを用いた等温線形増
幅)。
【0272】配列増幅を、20mM Tris−HC
l、pH8.5、6.0mM MgCl、1.0mM
dATP、1.0mM dCTP、1.0mM dT
TP、0.8mM dGTP、0.2mM dITP
(dNTPはAmershamから)、0〜6% DM
SO、0〜8% グリセロール、0〜100μg/ml
アセチル化BSA(Ambion、Austin、T
X)、0.6単位/μl組換えリボヌクレアーゼインヒ
ビター(rRNasin、Promega、Madis
on、WI)、0.5〜5μM 複合プライマーIA0
05および100〜200nM プロモーター−テンプ
レートオリゴヌクレオチド(PTO)IA015Cを含
む15μlの反応物中で行った。複合プライマーIA0
05は、配列:ACGGAUGCGGUCUCCAGT
GT(配列番号1)を有する20マーのプライマーであ
る。プロモーター−テンプレートオリゴヌクレオチド
(PTO)IA015Cは、配列:ggAATTCTA
ATACgACTCACTATAgggAgAgCgg
TACgCTgATCAAAgATCCgTg−ビオチ
ン(配列番号12)を有する55マーのオリゴヌクレオ
チドである。
【0273】反応物を、2つの酵素を除くすべての成分
を用いて組み立てた。プログラム可能なサーマルサイク
ラー(GeneAmp 9600、Perkin El
mer)における10秒間の70℃または99℃までの
加熱後、この反応混合物を、個々の実施例に記載される
ように、55℃、60℃または65℃まで冷却した。よ
り低い温度が達成されたら、0.05〜0.24単位の
RNアーゼH(希釈液/保存溶液:10mM Tris
−HCl、pH8.5、30% グリセロール;Hyb
ridase耐熱性RNアーゼH、Epicentre
Technologies、Madison、WIを
使用して、5U/μlのストック溶液から希釈される)
および1.0〜5.0単位のBca DNAポリメラー
ゼ(2U/μl;Panvera、Madison、W
I)を添加した。この反応物を、30分間55℃〜65
℃でインキュベートした。インキュベーションの終わり
に、反応物を4℃に冷却した。反応物を、RNA転写段
階が所望されるまで4℃のままにし得る。
【0274】(線形増幅ssDNA産物のRNA転写に
よる増強型線形増幅)RNA転写を、2.5μlの上記
の線形増幅反応混合物ならびに40mM Tris−H
Cl、pH8.5、70mM KCl、5.0mM D
TT、12mM MgCl、110μg/ml BS
A、3mM 各rNTP(ATP、UTP、CTP、G
TP、Amersham)、7.5% DMSO、1単
位/μl rRNasin(Promega、Madi
son、WI)および20単位のT7 RNAポリメラ
ーゼ(Ambion、Austin、TX)を含む10
μlの反応物中で、37℃で3時間行った。
【0275】(DNAテンプレート)E.coli K
12のJ遺伝子領域由来の配列を、いくつかの以下の実
施例についてのDNAテンプレートとして選択した。3
つのDNAテンプレートを、これらの実験について使用
した:合成DNA標的(IA013)、PCR増幅によ
って産生された第1の一本鎖DNA(351塩基)テン
プレートおよびE.coliのK12株由来のゲノムD
NA(実施例4に記載される調製物)。合成DNA標的
IA013は、以下:
【0276】
【化1】 を含む。スペーサー18は、ポリオキシエチレンスペー
サーをいう。これらを、100bpのssDNA産物と
比較してその移動度を遅らせるためにこのオリゴに添加
した。PCR増幅によって産生された前述の第1の一本
鎖DNA(351塩基)テンプレートの配列は、以下で
ある:
【0277】
【化2】 ここで、PCRプライマーは太字かつ下線を引かれ、そ
して複合プライマーは太字であり、RNA部分は斜体で
ある。
【0278】(PCR増幅産物からのssDNA標的の
調製)等温線形増幅のための一本鎖DNAテンプレート
を、プライマーIA006およびIA004を用いて、
E.coli J遺伝子の351bpセグメントのPC
R増幅によって調製した。プライマーIA006は、配
列:CGGTACGCTGATCAAAgATCCGT
(配列番号16)を有する23マーである。プライマー
IA004は、配列:CGCATACGGAATAGC
TTACCGGTCT(配列番号15)を有する26マ
ーである。PCRを、20mM Tris−SO、p
H9.0、20mM (NHSO、0.1%
NP−40、2.0mM MgCl、300μM 各
dNTP(dATP、dTTP、dCTP、dGT
P)、5単位のTaq DNAポリメラーゼ、400n
M プライマーIA006、400nM 5’−リン酸
−プライマーIA004および0.2μlのE.col
i K12株の粗溶解産物を含む100μlの反応物中
で行った。改変「タッチダウンPCR」プロトコルを、
以下のパラメータで使用した:95℃で5秒間、68℃
で1分間を5サイクル;94℃で5秒間、60℃で30
秒間、72℃で1分間を5サイクル;94℃で5秒間、
55℃で30秒間、72℃で1分間を40サイクル;7
2℃で15分間。次いで無期限に4℃で保持した。プラ
イマーIA004を、5’−リン酸を用いて合成し、λ
エキソヌクレアーゼ(Strandaseキット、No
vagen、Madison、WI)による消化からセ
ンス鎖を保護した。このStrandase消化を、製
造業者の推奨に従って行った。手短に言えば、上記のよ
うに調製されたPCR産物を、1/10容量の3M酢酸
ナトリウム(pH5.2)および0.6容量のイソプロ
パノールの添加によって反応混合物から沈殿させ、−2
0℃まで1時間冷却し、そして30分間微量遠心分離機
において最大速度で遠心分離した。このDNAペレット
を、75%エタノールで1回洗浄し、次いで、80μl
の水中での再懸濁の前に手短に空気乾燥した。濃度を、
260nmのO.D.から評価し、そして60単位のλ
エキソヌクレアーゼ(Strandase、Novag
en)を添加した。消化を、37℃で20分間進行さ
せ、次いで、反応物を10分間75℃に加熱し、そして
4℃まで冷却した。インキュベーションを、プログラム
可能なサーマルサイクラー(GeneAmp 960
0、Perkin Elmer)において行った。残っ
たDNAを、製造業者の推奨する手順に従って、Qia
Quick Nucleotide Removal
Columns(Qiagen、Valencia、C
A)を使用し、そしてキット(Qiagen、Vale
ncia、CA)とともに提供される緩衝液を使用して
精製した。手短に言えば、10容量のBuffer P
N(Qiagen)をサンプルに添加した。次いで、総
量を、Qiagenスピンカラムに適用し、そして遠心
分離した(微量遠心分離機において、6000rpmで
1分間)。濾液を捨て、そしてカラムを500μlのB
uffer PE(Qiagen)で2回洗浄した。次
いで、カラムを、最大速度で3分間の遠心分離によって
完全に乾燥した。DNAを、50μlのBuffer
EB(10mM Tris−HCl、pH8.5)(Q
iagen)において溶出した。濃度を、260nmの
ODから、約2.5×1012コピー/5μlであると
評価した。ゲル分析により、有意なdsDNA(全体の
半分未満)が残ったが、濃度の誤差は、2倍未満である
ことが示された。DNAを、TE Bufferで10
10コピー/5μlまで希釈した。系列希釈を、必要に
応じて、1010コピーストック溶液から調製した。
O.D.測定に基づいた濃度を、限界希釈PCR分析に
よって確認した。
【0279】(ゲル電気泳動)増幅産物を、Novex
電気泳動装置(EI9001−XCell II Mi
ni Cell、Novex)において、1×TBE
Buffer(89mM Trisベース、89mM
ホウ酸、2mM EDTA、pH8.3)中、Nove
x成形済み4〜20%ポリアクリルアミド勾配ゲル(I
nvitrogen、Carlsbad、CA;パーツ
番号EC62255)上で電気泳動的に分離した。線形
増幅または転写(増強型線形増幅)からの反応混合物
(5μl)を、1μlの6×Gel Loading
Solution(40% スクロース、0.25%
ブロモフェノールブルー、0.25% キシレンシアノ
ール)と混合し、そしてサンプル全体を、各々のウェル
に直ちにロードした。すべてのサンプルがゲルに入るま
で、ゲルを約5分間250Vに供し、そして電圧を45
分間175Vに下げた。ゲルを、プラスチックプレート
の間から取り出し、そして1×TBE Buffer
(89mM Trisベース、89mM ホウ酸、2m
M EDTA、pH8.3)中の0.5μg/ml臭化
エチジウムにおいて染色した。dsDNA分子サイズマ
ーカー(Hi−Lo DNA Marker、Bion
exus、San Leandro、CA)を、各ゲル
の泳動について1レーン含めた。このマーカーは、以下
のサイズの16種のフラグメントを含む:50bp、1
00bp、200bp、300bp、400bp、50
0bp、750bp、1000bp、1400bp、1
550bp、2000bp、3000bp、4000b
p、6000bp、8000bpおよび10000b
p。代表的には、50〜2000bpが、使用されるゲ
ル上で分離され得る。
【0280】(ハイブリダイゼーション)ハイブリダイ
ゼーション実施例についてのオリゴヌクレオチドプロー
ブ(ssDNA産物についてはIA010;ssRNA
産物についてはIA014)を、T4ポリヌクレオチド
キナーゼ(New England Biolabs、
Beverly、MA)およびγ−32P−ATP(ア
デノシン5’−[γ−32P]3リン酸、トリエチルア
ンモニウム塩、Amersham、Piscatawa
y、NJ;PB10218、>5000Ci/mmo
l、10mCi/ml)を使用して5’末端を標識し
た。プライマーIA010は、配列:ATGTCATG
GTCATGGTCGTGT(配列番号13)を有する
21マーである。プライマーIA014は、配列:CT
CAACACGACCATGACCATGACATTT
GTTG(配列番号14)を有する31マーである。標
識化反応物(総容量50μl)は、70mM Tris
−HCl、pH7.6、10mMMgCl、5mM
DTT、1μg オリゴ(プライマーIA010につい
ては147pmol;プライマーIA014については
101pmol)、250μCi γ−32P−ATP
および30単位のT4ポリヌクレオチドキナーゼを含ん
だ。インキュベーションを37℃で30分間行い、その
後、QIAquick Nucleotide Rem
oval Kit(Qiagen、Valencia、
CA)を使用して、取り込まれなかったヌクレオチドを
除去した。崩壊率(cpm)を、1μlの標識オリゴの
Cherenkov計数によって、Packard M
inaxi Tri−Carb 4000 Serie
s液体シンチレーションカウンターにおいて決定した。
【0281】ハイブリダイゼーションを、30μlの反
応物において行った。産物DNA(またはRNA)(1
0μl)を、20μlのプローブミックスに添加した。
反応物は、100mM NaClおよび10cpmの
プローブ(14.3日の半減期を使用して、崩壊につい
て補正する)を含んだ。15秒間の65℃までの加熱
後、ハイブリダイゼーションを、42℃で30分間進行
させ、その後、4℃に冷却した。これらの段階を、熱せ
られたカバーを有するプログラム可能なサーマルサイク
ラー(GeneAmp 9600、Perkin El
mer)において行った。ハイブリダイゼーション反応
物の総容量を、150Vで3時間、1×TBE Buf
fer(89mM Trisベース、89mM ホウ
酸、2mMEDTA、pH8.3)中、10%ポリアク
リルアミドゲルにおいて電気泳動した。ゲルを、ガラス
プレートから取り出し、ラップ中に包み、そしてオート
ラジオグラフィーフィルム(BioMax MR、Ko
dak)に−20℃で一晩(約16時間)、2枚の増感
スクリーンとともに曝露した。
【0282】(実施例2:等温線形増幅)1つの複合プ
ライマー、DNAポリメラーゼ、RNアーゼHおよびT
SOまたはブロッカーを使用した等温線形増幅を行っ
た。上記のようなすべての反応成分を含む反応混合物、
ならびに重要な試薬(例えば、複合プライマー、RNア
ーゼHまたはBca DNAポリメラーゼ(Panve
ra、Madison、WI))のうちの1つを含まな
い反応混合物を、1010コピーの合成ssDNA標的
(IA010−実施例1に列挙された配列)でスパイク
した。すべての試薬を含み、そして標的ssDNAを含
まないネガティブコントロールの反応物もまた含めた。
標的DNA配列の等温線形増幅を、上記のように行っ
た。標的の変性を70℃で行い、そして等温増幅を65
℃で行った。
【0283】増幅産物を、ゲル電気泳動によって分離し
た(図5)(第1レーン:分子量ラダー;レーン番号1
〜4:それぞれ、DNAなし、プライマーなし、RNア
ーゼHなし、Bca DNAポリメラーゼなし;レーン
5:すべての成分を含む)。増幅産物は、プライマー、
RNアーゼHまたはBca DNAポリメラーゼを含ま
ない反応混合物において検出されなかった。
【0284】図6(レーン1〜4:それぞれ、DNAな
し、プライマーなし、RNアーゼHなし、DNAポリメ
ラーゼなし;レーン5:すべての成分を含む)に示され
るように、線形増幅方法のssDNA産物に対するプロ
ーブIA010ハイブリダイゼーションおよびオートラ
ジオグラフィーは、増幅産物の正体を証明した。この実
験における合成オリゴヌクレオチド標的の線形増幅を、
非ブロックプロモーター−テンプレートオリゴヌクレオ
チド(IA015b)を用いて行った。プロモーター−
テンプレートオリゴヌクレオチドIA015bは、配
列:GGAATTCTAATACGACTCACTAT
AGGGAGAGCGGTACGCTGATCAAAG
ATCCGTG(配列番号11)を有する55マーであ
る。この増幅反応について使用される増幅反応の標準的
な反応物成分は、上記で与えられたとおりである。初期
変性段階を、70℃で10秒間行った。この反応物を6
5℃に冷却し、そしてこの温度で30分間さらにインキ
ュベートし、その後、BcaポリメラーゼおよびRNア
ーゼHを添加した。ハイブリダイゼーションは、コント
ロール反応(DNAなし、プライマーなし、RNアーゼ
Hなし、Bcaなし)において検出されなかった。
【0285】(実施例3:プロモーター−テンプレート
オリゴヌクレオチドに結び付いた等温線形増幅および転
写)プロモーター−テンプレートオリゴヌクレオチド
(PTO)は、2つの必須の配列モチーフを含む:T7
プロモーター配列(5’−TAATACGACTCAC
TATAGGGAgGAG(配列番号20))およびs
sDNAテンプレートに相補的な配列。PTOの4つの
バージョンを設計した(IA012、IA012b、I
A015、IA015b)。IA012 PTOは67
マーであり、そして以下の配列を有する:
【0286】
【化3】 IA012 PTOは、コアT7プロモーターに加えて
2つの配列を含む:プロモーターと標的DNA相補的配
列との間の、5’−伸長部(5’−GGAATTC(配
列番号21))およびスペーサー(5’−ATCGAG
TAGCTC(配列番号22))。IA015は、より
短いPTO(48マー)であり、5’−伸長部およびス
ペーサーの両方を欠失する。IA015 PTOは、配
列:TAATACGACTCACTATAGGGAGA
GCGGTACGCTGATCAAAGATCCGTG
(配列番号10)を有する。IA012b PTOは、
スペーサーを含むが、伸長部を含まない60マーであ
る。IA012b PTOは、配列:TAATACGA
CTCACTATAGGGAGAGATCGAGTAG
CTCCGGTACGCTGATCAAAGATCCG
TG(配列番号9)を有する。IA015bは、伸長部
を含むが、スペーサーを含まない。IA015bの配列
は、実施例2に開示される。キメラオリゴヌクレオチド
IA005、IA019およびIA020以外のすべて
のプライマーを、Keystone(Division
of BioSource Internation
al、Camarillo、CA)によって合成し、そ
してPAGE精製した。
【0287】この増幅方法についての一般的概略図を、
図2A〜Cに例示する。IA012、IA012b、I
A015およびIA015bがssDNAテンプレート
をT7RNAポリメラーゼに対する基質に変換する能力
を、合成オリゴ産物(IA009)と各々のPTOとの
間で形成された重複伸長産物の転写後に産生されたRN
A量を比較することによって評価した。合成オリゴ産物
IA009は、以下の配列を有する100マーである:
【0288】
【化4】 重複伸長を、20mM Tris−HCl、pH8.
5、6mM MgCl、1mM 各dNTP(dAT
P、dTTP、dCTP、dGTP)、100nMIA
009、100nM PTOおよび1単位のBca D
NAポリメラーゼを含む15μlの反応物において行っ
た。反応物を、Bca DNAポリメラーゼを含まずに
構成し、95℃に加熱し、次いで10分間にわたって6
0℃に冷却した。DNAポリメラーゼの添加後、反応物
を、60℃で30分間インキュベートした。反応混合物
の一部(2.5μl)を、標準的なRNA転写反応混合
物に添加し、そして転写反応物を、ゲル電気泳動によっ
て評価した。
【0289】図7(レーン1:分子量ラダー;レーン2
〜5:それぞれ、IA012、IA012b、IA01
5、IA015b由来の重複伸長産物;レーン6〜1
3:それぞれ、IA012、IA012b、IA01
5、IA015b、IA012、IA012b、IA0
15、IA015b由来のRNA)に示されるように、
有意により多くのRNAが、IA012またはIA01
2bのいずれかを用いて産生された転写基質よりも、よ
り短いPTO(IA015、IA015b)を用いて産
生された転写基質によって産生された。5’−伸長部を
含むが、スペーサー(IA015b)を含まないPTO
は、明白に、より高い収率のRNAを産生した。しか
し、あらゆる場合において、複数の産物が、主要なRN
Aバンドに加えて現れた。IA015bと同じ配列を有
するが、遊離の3’−OHを排除する3’−ブロッキン
グ基(ビオチン)を有する第5のPTOを設計し、3’
をブロックされたPTOの改良された性能を実証した。
PTOの遊離の3’−OHのブロッキングは、機能的プ
ロモーター配列の増幅産物への非特異的取り込みを開始
する能力を排除し、転写産物の非特異的作製を導く。増
強等温線形増幅における3’をブロックされたPTOお
よびブロックされないPTOの性能を、標準的な条件を
使用して、合成オリゴヌクレオチド標的の増幅から評価
した。3’をブロックされたPTO(IA015c)
は、図8(レーン1:分子量ラダー;レーン2、9:D
NAなし、30分;レーン3、10:DNAなし、1時
間;レーン4、11:DNAなし、2時間;レーン5、
12:1010コピーのIA013、30分;レーン
6、13:1010コピーのIA013、1時間;レー
ン7、14:1010コピーのIA013、2時間;レ
ーン8、15:1011コピーのIA013、30分;
反応物1〜7はブロックされなかった(IA015
b)、反応物8〜15は、ブロックされた(IA015
c))に示されるように、IA015bと同等の収率の
特異的RNAを産生したが、有意により低いバックグラ
ンドを有した。ネガティブコントロール反応物(DNA
テンプレートを含まない)および1010コピーのオリ
ゴ標的(IA013)を含む反応物を、55℃での30
分間、1時間または2時間の鎖置換によって増幅し、I
A015bまたはIA015cのいずれかは、この鎖置
換反応に含められた。3’−OHがブロックされない場
合、非特異的RNAは、あらゆる反応において産生さ
れ、そして特異的RNAバンドの同定を不明確にした。
対照的に、ブロックされたPTOは、主として単一のR
NA産物を産生した。
【0290】(実施例4:等温増強型線形増幅による
E.coliゲノムDNAのJ遺伝子配列の増幅)DN
Aを、Tryptone−NaCl培地中で一晩増殖し
た25mlのE.coli K12(ATCC 107
98)から単離した。ゲノムDNAを、製造業者の推奨
する手順に従って、リゾチーム消化およびカオトロピッ
クな(chaotropic)溶解溶液(Bactoz
ol Kit、MolecularResearch
Center、Cincinnati、OH)における
可溶化によって単離した。手短に言えば、細菌を、60
00×gで5分間の遠心分離によって収集した。細胞ペ
レットを、Bactozyme消化緩衝液中に再懸濁
し、そして50℃で30分間インキュベートした。得ら
れた溶解産物は、未消化の細胞の可視な凝集塊を何ら含
まず、消化の終わりに透明であった。溶解産物を、4容
量のDNazol試薬(Molecular Rese
arch Center、Cincinnati、O
H)と混合し、そして15分間室温でインキュベートし
た。DNAを、0.6容量の氷冷エタノールの添加によ
って溶液から沈殿させた。5分間の室温でのインキュベ
ーション後、沈殿したDNAを、微量遠心分離機におけ
る最大速度で5分間の遠心分離によって収集した。この
DNAペレットを、75%のエタノールで洗浄し、再び
遠心分離し、そして頻繁に撹拌しながら50℃〜55℃
で30分間加熱することにより、1.5mlのTEBu
ffer(10mM Tris−HCl、pH8.0、
1mM EDTA)中に再懸濁した。得られた溶液を、
22ゲージの注射針に繰り返し通し、DNAを剪断し、
そして溶液の粘度を減少した。DNAを、1/10容量
の5M 酢酸アンモニウムおよび3容量の氷冷エタノー
ルの添加によって再び沈殿させた(EPI005−3
5)。−20℃、1時間のインキュベーション後、DN
Aを、微量遠心分離機における最大速度での遠心分離に
よって収集した。このペレットを、75%のエタノール
で洗浄し、再び遠心分離し、そして150μlのTE
Buffer中に再懸濁した。TE Bufferにお
ける2つの希釈液を、O.D.測定(Beckman
DU640分光光度計)のために調製し、50μg/m
lのdsDNAが、260nmでのO.D.値1を示す
と仮定することによってDNA濃度を算出した。2つの
希釈物のDNA濃度は、24.2μg/10μlおよび
24.6μg/10μlであった。これらの2つの測定
値の平均(24.4μg/10μl)は、約2.5×1
ゲノムコピー/5μl(5fgのE.coliゲノ
ムDNA=1コピー)に対応する。
【0291】(等温増強型線形増幅)DNAを、TE
Bufferにおいて、10、10または10
ピー/5μlに系列希釈し、そして5分間95℃まで加
熱することにより変性し、その後、氷上で急冷した。一
本鎖テンプレートDNAをまた、10コピー/5μl
に希釈した。反応物を、DNAなし、10コピーのゲ
ノムDNAを含む、10コピーのゲノムDNAを含
む、10コピーのゲノムDNAを含む、または2.5
×10コピーのゲノムDNAを含むように組み立て
た。
【0292】増幅を、20mM Tris−HCl、p
H8.5、6.0mM MgCl、1.0mM dA
TP、1.0mM dCTP、1.0mM dTTP、
0.8mM dGTP、0.2mM dITP(dNT
PはAmershamから)、6% DMSO、8%
グリセロール、100μg/ml アセチル化BSA
(Ambion、Austin、TX)、0.6単位/
μl 組換えリボヌクレアーゼインヒビター(rRNa
sin、Promega、Madison、WI)、5
μM 複合プライマーIA005(実施例1に開示され
る配列)、200nM プロモーター−テンプレートオ
リゴヌクレオチド(PTO)IA015C(実施例1に
開示される配列)を含む15μlの反応物において行っ
た。反応物を、2つの酵素を除くすべての成分を用いて
組み立てた。プログラム可能なサーマルサイクラー(G
eneAmp 9600、Perkin Elmer)
における10秒間の99℃までの加熱後、反応物を、6
0℃で30分間インキュベートした。60℃に到達した
ら、0.6μlのRNアーゼH(10mM Tris−
HCl、pH8.5、30% グリセロールにおける5
U/μlのストック溶液から希釈した0.05単位)、
Hybridase(Epicentre Techn
ologies、Madison、WI)および1.0
μl BcaDNAポリメラーゼ(2.0単位、Pan
vera、Madison、WI)を添加した。60℃
でのインキュベーションの終わりに、反応物を4℃に冷
却した。5.0μl容量の鎖置換産物を、各RNA転写
反応物(総容量20μl)に添加した。RNA転写を、
標準的な条件を使用し、そして反応物容量を20μlに
スケールアップして行い、直接的なゲル分析に十分な物
質(5μl)およびプローブハイブリダイゼーションに
十分な物質(10μl)を提供した。
【0293】規定された一本鎖合成標的の増幅とは異な
り、本発明の方法に従ったゲノムDNAの増幅は、規定
された3’末端を有するssDNA産物の形成のために
規定された停止の形成を必要とする。プライマー伸長に
ついての規定された停止の形成は、ブロッカーによって
達成され得、このブロッカーは、標的鎖上の規定された
部位にハイブリダイズし、そしてポリメラーゼによって
置換されることができない。あるいは、本実施例のよう
に、プライマー部位の上流のGCリッチ配列は、プライ
マー伸長についての停止地点を提供し、それ故、規定さ
れた3’末端を有するssDNA産物の形成を導いた。
【0294】本発明の増強等温線形増幅方法によるゲノ
ムDNAの規定された配列の首尾良い増幅を、図9(レ
ーン1:DNAなし;レーン2:10コピーのE.c
oliゲノムDNA;レーン3:空き;レーン4:10
コピーのE.coliゲノムDNA)に示す。このs
sRNA産物は、特定のオリゴヌクレオチドプローブに
ハイブリダイズすることが示される。
【0295】(実施例5:増強等温線形増幅の性能に対
するプライマー設計の効果の評価)本発明の増幅方法に
おける3つの複合プライマーの各々の性能を評価した。
等温線形増幅を、20mM Tris−HCl、pH
8.5、6.0mM MgCl、1.0mM dAT
P、1.0mM dCTP、1.0mM dTTP、
0.8mM dGTP、0.2mM dITP(dNT
PはAmershamから)、6% DMSO、8%
グリセロール、100μg/ml アセチル化BSA
(Ambion、Austin、TX)、0.6単位/
μl 組換えリボヌクレアーゼインヒビター(rRNa
sin、Promega、Madison、WI)、5
μM 複合プライマー、200nM プロモーター−テ
ンプレートオリゴヌクレオチド(PTO)IA015C
を含む15μlの反応物において行った。PTO IA
015Cの配列を実施例1に開示する。複合プライマー
IA005の配列(20マー)を実施例1に開示する。
英数字の名称を有する他の複合プライマー配列は、以下
の通りである: IA019(20マー) ACGGAUGCGGUCU
CCAGTGT(配列番号2) IA020(21マー) GACGGAUGCGGUC
UCCAGTGT(配列番号3) 英数字の名称を有さない4つの他の複合プライマー配列
を使用した。これらの配列は、それぞれ以下の通りであ
る:
【0296】
【化5】 これらの複合プライマーを、Dharmacon Re
search,Inc.(Boulder、CO)によ
って合成した。オリゴヌクレオチドのRNA部分を、酸
不安定性の2’−オルトエステル保護基(2’−ビス
(アセトキシエトキシ)−メチルエーテルまたは「2’
−ACE」(Scaringe,S.A.ら、J.A
m.Chem.Soc.120:11820−1182
1(1998)およびScaringe,S.A. A
dvanced 5’−silyl−2’−ortho
ester approach to RNA oli
gonucleotide synthesis. M
ethods in Enzymology(印刷
中)))とともに5’−シリル保護基を使用して合成し
た。プライマーを、PAGE精製した。
【0297】反応物を、2つの酵素を除くすべての成分
を用いて組み立てた。プログラム可能なサーマルサイク
ラー(GeneAmp 9600、Perkin El
mer)における10秒間の70℃までの加熱後、反応
物を、55℃〜65℃まで冷却した。より低い温度を達
成したら、0.05単位のRNアーゼH(希釈液/保存
溶液:10mM Tris−HCl、pH8.5、30
% グリセロール;Hybridase耐熱性RNアー
ゼH、Epicentre Technologie
s、Madison、WIを使用して、5U/μlのス
トック溶液から希釈される)および2.0単位のBca
DNAポリメラーゼ(2U/μl;Panvera、
Madison、WI)を添加した。この反応物を、3
0分間55℃〜65℃でインキュベートした。インキュ
ベーションの終わりに、反応物を、RNA転写まで4℃
に冷却した。RNA転写を、2.5μlの上記の線形増
幅反応物ならびに40mM Tris−HCl、pH
8.5、70mM KCl、5.0mM DTT、12
mM MgCl、110μg/ml BSA、3mM
各rNTP(ATP、UTP、CTP、GTP、Ame
rsham)、7.5% DMSO、1単位/μl r
RNasin(Promega、Madison、W
I)および20単位のT7 RNAポリメラーゼ(No
vagen、Madison、WI)を含む10μlの
反応物において、37℃で3時間行った。
【0298】各々の複合プライマーを用いて作製された
増強型線形増幅の産物を、図10(レーン1:分子量ラ
ダー;レーン1、2:IA015、60℃;レーン3、
4:IA019、55℃;レーン5、6:IA019、
60℃;レーン7、8:IA019、65℃;レーン
9、10:IA020、55℃;レーン11、12:I
A020、60℃;レーン13、14:IA020、6
5℃)に示されるように、ゲル電気泳動によって分離し
た。複合プライマーは、標的鎖上の同じ部位でハイブリ
ダイズするように設計され、そして3’末端のデオキシ
ヌクレオチドの数が異なった。最も高い収率のRNA産
物は、プライマーIA020を用いて産生され、次い
で、IA005およびIA019を用いて同程度に産生
された。他の4つの複合プライマーは、より少ないRN
A産物をもたらした。等温線形増幅段階についての最適
温度は、期待されるように、異なるプライマーについて
異なった。
【0299】(実施例6:線形増幅方法を用いた核酸標
的の等温配列決定)分析されるべき核酸配列を、第一に
その供給源から単離する。本実施例において使用される
供給源の非限定的な例は、動物、植物、細菌、ウイル
ス、酵母または真菌である。核酸(DNAまたはRN
A)の供給源が、動物組織由来の場合、この組織を、均
質化するかまたは超音波処理するか、あるいは単一の細
胞を結合組織から分離し得る何らかの力に供する。DN
AおよびRNA、特にmRNAの分解を妨げ、そして組
織を扱う間のゲノムDNAの剪断を妨げるように注意す
る。動物細胞はまた、商業的供給源(すなわち、Gib
co BRL)または非営利的供給源(すなわち、Am
erican Tissue Type Cultur
e(ATCC))から得られ得る。所望される核酸の形
態に依存して、ゲノムDNA、総RNAまたはmRNA
を、Sambrookら、前出において見出される標準
的なプロトコルに従って単離し得る。植物細胞から核酸
を単離するためのプロトコルはまた、Current
Protocols in Molecular Bi
ology、前出において見出され得る。核酸の供給源
が、非哺乳動物供給源(例えば、細菌、酵母、真菌また
はウイルス)由来である場合、わずかに異なるプロトコ
ルが使用され、核酸を単離する。細菌、酵母、真菌およ
びウイルスについてのこれらのプロトコルは、Samb
rookらまたはCurrent Protocols
in Molecular Biologyにおいて
見出され得る。
【0300】規定された標的核酸配列の増幅を、本明細
書中に記載されるように、等温線形増幅について記載さ
れるように行う。約10〜1012コピーを、テンプ
レートについて使用する。増幅方法について使用される
天然のデオキシリボヌクレオチド3リン酸(dNTP)
に加えて、配列決定反応混合物は、標識された3リン酸
アナログを含む。各々のアナログが独自に標識される場
合、4つすべてが、同じ反応チューブに添加され得る。
そうでなければ、各々のヌクレオチドアナログが同じ標
識で標識される場合、この配列決定反応は4つの異なる
反応チューブにおいて行われ、ここで、各々の反応混合
物は、ヌクレオチドアナログのうちの1つを含む。これ
らのアナログは、ポリメラーゼによってプライマー伸長
産物に取り込まれ、そして標的配列に沿ったさらなる伸
長の停止に役立つ。得られた短縮型伸長産物は標識され
る。この蓄積した複数の置換されたプライマー伸長産物
は、各々のアナログの取り込み部位に従って長さが異な
り、これは、標的配列上の相補的ヌクレオチドの種々の
配列位置を示す。配列情報の解明のための反応産物の分
析は、産物をゲルに泳動することによって行われ得る。
あるいは、他の分析方法が同様に使用され得る。他の配
列決定方法と同様に、配列決定反応は、単一の反応容器
または別々の反応容器のいずれかにおいて行われる。使
用されるべき方法の選択は、使用されるヌクレオチド3
リン酸アナログに依存する。従って、各々のアナログが
区別をつけて標識される場合、この配列決定反応は、単
一の容器において行われ得る。本発明の方法に従った配
列決定分析の最適な実行のための試薬および反応条件の
選択についての斟酌は、以前に記載された他の方法につ
いての斟酌と類似する。
【0301】伸長ターミネーターの特異的取り込みに従
って大きさが異なる複数のプライマー伸長産物を、当該
分野で公知の任意の種々の方法を使用してサイズ分離す
る。各々のターミネーターアナログとともに産生される
複数のプライマー伸長産物のプロフィールは、試験核酸
配列のヌクレオチド配列を示す。
【0302】(実施例7:増強増幅を使用した核酸標的
の配列決定)規定された標的核酸配列の増幅を、本明細
書中に記載されるように、転写を伴う等温線形増幅につ
いて記載されるように行う。TSOまたはPTOのいず
れかの使用を使用して、プロトプロモーター(prot
opromoter)配列を等温線形増幅の産物に付加
し得る。本発明に従った増強型線形増幅方法について使
用される天然のリボヌクレオチド3リン酸(rRTP)
に加えて、配列決定反応混合物はまた、適切な標識化3
リン酸アナログを含み、このアナログは、当該分野で公
知の他の配列決定方法において一般に使用される。これ
らは、RNAポリメラーゼによって伸長産物に取り込ま
れ、そして標的配列に沿ったさらなる伸長の停止に役立
つ。この得られた短縮型伸長産物は標識される。蓄積さ
れた複数の置換された伸長産物は、各々のアナログの取
り込み部位に従って長さが異なり、これは、標的配列上
の相補的ヌクレオチドの種々の配列位置を示す。配列情
報の解明のための反応産物の分析は、上記の配列決定の
実施例において述べられたように行われ得る。
【0303】(実施例8:等温増強型線形増幅および遺
伝子型特異的複合プライマーを用いた遺伝子型決定)ゲ
ノムDNAを、以前の実施例に記載された方法を使用し
て、または当業者に公知の他の手段によって試験細胞か
ら単離する。異なる生物(細菌、ウイルス、真菌、酵
母、植物および動物を含むがこれらに限定されない)を
遺伝子型決定する。遺伝子型特異的プライマーは、特定
の核酸配列のうちの1つの遺伝子型にハイブリダイズす
る3’末端ヌクレオチドを含むように設計されるか、ま
たは対応する(counterpart)遺伝子型にハ
イブリダイズするように設計されるかのいずれかであ
る。特定の遺伝子型を決定する配列バリエーションは、
点変異、1ヌクレオチド多型(SNP)、挿入、欠失な
どであり得る。
【0304】規定された標的核酸配列の増幅を、上記の
実施例において、ゲノムE.coli配列の増幅につい
て記載されるように行う。遺伝子型特異的プライマーお
よびプルーフリーディング活性を欠くDNAポリメラー
ゼを使用して、増幅産物の作製は、規定された遺伝子型
の標的配列の存在を示す。標的核酸配列へのプライマー
の3’末端のハイブリダイゼーションを妨げる配列バリ
エーションは、増幅を妨げる。増幅産物は、一本鎖核酸
配列の検出についての種々の方法のうちのいずれか1つ
によって検出され、この方法は、当該分野で公知であ
る。例えば、増幅産物への特定の標識化オリゴヌクレオ
チドプローブのハイブリダイゼーションは、ゲル電気泳
動によって検出される。
【0305】二倍体細胞の遺伝子型決定が必要とされる
場合(例えば、ホモ接合体の遺伝子型またはヘテロ接合
体の遺伝子型の決定)、特定のプライマー(これは、野
生型および変異体遺伝子型、またはある遺伝子型および
他の遺伝子型のいずれかについて設計される)を使用し
て、特定の核酸標的配列の増幅を実行することが可能で
ある。特定のプライマーを使用した増幅反応は、別々の
反応容器において行われる。ただ1つの反応チューブに
おける増幅産物またはより少ない増幅産物の検出は、ホ
モ接合体の遺伝子型(すなわち、野生型のホモ接合体ま
たは変異体のホモ接合体のいずれか)を示す。両方の増
幅反応における増幅産物の検出は、ヘテロ接合体の遺伝
子型を示す。
【0306】(実施例9:増幅方法を利用したRNA部
分に基づく等温変異検出)本明細書中に開示される等温
増幅方法は、標的核酸配列における規定された変異また
は多型部位(例えば、SNP)の検出のために使用され
る。この方法は、遺伝子型決定または薬物耐性を導く変
異の検出のために使用される。標的核酸配列は、一本鎖
(ss)DNAである。一本鎖DNA標的は、本明細書
中に記載される等温増幅方法を使用して、二本鎖DNA
標的またはRNA標的から調製される。
【0307】図4に示されるように、野生型DNA配列
に相補的な複合プライマーを、精査される対立遺伝子内
部に変異を有するか、または変異を有することが疑われ
るssDNA標的と組み合わせて使用する。約10
約1012コピーのssDNA標的および約0.05〜
5μMの複合プライマーを使用する。配列変化の存在は
増幅の初期段階を妨げず、それによって、この複合プラ
イマーは、標的配列にハイブリダイズし、第1の3分子
複合体を形成し、そして伸長産物が作製される。次い
で、リボヌクレアーゼ(RNアーゼH)は、複合体の伸
長したプライマーのRNA部分を切断する。RNアーゼ
Hによる複合プライマーのRNA部分またはプライマー
伸長産物の切断は、ミスマッチの存在によって影響を及
ぼされる。これは、切断を妨げ得るか、切断パターンを
変化し得るか、または切断効率を減少させ得る。5’R
NA部分のハイブリダイゼーションによる複合体への複
合プライマーの結合の次の段階は、上記の理由のために
ミスマッチによって阻害される。複合プライマーが標的
にハイブリダイズできないために、さらなる段階のプラ
イマー伸長鎖置換および複数のコピーの増幅産物の産生
が妨げられる。増幅産物またはその欠如は、ゲル電気泳
動または他の同等の手段によって可視化される。
【0308】プライマーハイブリダイゼーションの阻害
に寄与する因子は、ハイブリダイズするオリゴヌクレオ
チドの大きさおよび反応条件のストリンジェンシーを含
む。これらの因子は、当該分野において周知かつ慣用的
な技術に従って、複合プライマーの設計において斟酌さ
れる。
【0309】変異したDNA配列に相補的である複合プ
ライマーをまた、上記の等温増幅方法において、野生型
ssDNA標的と組み合わせて使用する。この場合、プ
ライマーは標的DNAに結合し、そして伸長を受ける。
しかし、RNアーゼHでの処理後、ヌクレオチドミスマ
ッチのために、より多くのプライマーは野生型DNAに
結合できない。それ故、増幅産物はほとんどからまった
く作製されない。この増幅産物またはその欠如は、ゲル
電気泳動または他の同等の手段によって可視化される。
【0310】目的の核酸サンプルまたは野生型配列を有
する標的核酸の参照サンプルのいずれかを含む並行反応
をまた行う。野生型配列を有する標的核酸の参照サンプ
ルを含む反応と比較して、目的の核酸サンプルを含む反
応におけるより多くのプライマー伸長産物の蓄積は、目
的のサンプルにおける変異体の遺伝子型の存在を示す。
あるいは、この複合プライマーが、試験標的の正常な遺
伝子型配列に完全に相補的な5’RNA配列を含む場
合、変異体の遺伝子型の標的配列の増幅が妨げられ、そ
して増幅産物の検出および/または定量的決定が、正常
な遺伝子型を示す。
【0311】(実施例10:等温増幅方法および遺伝子
型特異的プローブハイブリダイゼーションを用いた遺伝
子型決定)ハイブリダイゼーションによる配列決定のた
めの方法は、以前の実施例に記載される。特異的プロー
ブのハイブリダイゼーションによる配列の正体の決定
は、本発明の方法によって作製された増幅産物が一本鎖
であり、そして特定のプローブのハイブリダイゼーショ
ンにおける使用に容易に利用可能である限りでは、本発
明の等温方法を使用して特に有利である。規定された遺
伝子型に特異的なプローブは、当該分野で公知の方法を
使用して設計される。ある遺伝子型の増幅によって作製
され、他の遺伝子型の増幅によっては産生されない増幅
産物への選択的プローブハイブリダイゼーションを支持
するハイブリダイゼーション基準を決定することが可能
である。1ヌクレオチドと同じくらい小さな配列バリエ
ーションは、プローブハイブリダイゼーションを妨げ得
る。以下の因子は、ハイブリダイゼーション基準につい
て斟酌される:プローブ長、ハイブリダイゼーション反
応の温度および緩衝液組成(特に、二価のイオン濃
度)。分析に使用されるプローブは、溶液中に存在し得
るか、または固体表面に付着され得る。さらに、このプ
ローブは、特定の結合対のメンバーに直接標識され得る
かまたは付着され得、それ故、直接的または間接的に標
識され得る特定の結合対の別のメンバーに特異的に結合
し得る。
【0312】ゲノムDNAを、当該分野で公知の方法に
よって、または上記の実施例に記載されるように、試験
サンプルから単離する。試験DNAを、記載される増幅
成分、標的特異的キメラプライマーおよびプロプロモー
ター配列(例えば、PTO)と組み合わせる。この組み
合わせは、本明細書中に記載されるようなインキュベー
ション条件に供され、一本鎖RNA増幅産物を作製す
る。遺伝子型特異的プローブへの増幅産物のハイブリダ
イゼーションを、溶液中、または付着した遺伝子型特異
的プローブを有する固相において行う。増強等温線形増
幅方法の産物は一本鎖なので、この産物は、理想的に
は、固相(例えば、ガラススライド)への付着に適し、
空間的に分離された特異的プローブのアレイ(すなわ
ち、遺伝子チップ)を作製する。あるいは、固相は、特
異的プローブが付着している粒子を含む。増幅産物への
プローブハイブリダイゼーションの検出を、例えば、S
ambrookら、前出において開示される、当該分野
で公知の種々の方法によって行う。特異的プローブは標
識され、そしてハイブリダイゼーションに起因した標識
のスペクトル性質の変化を、コンピュータアルゴリズム
によって検出および記録する。
【0313】増幅産物への特異的プローブのハイブリダ
イゼーションに起因した粒子の会合をまた、プローブハ
イブリダイゼーションの検出について使用する。標識さ
れた増幅産物が作製され、そして固体表面に固定化され
たプローブへの産物のハイブリダイゼーションを、コン
ピュータアルゴリズムによって検出および記録する。標
識された増幅産物の作製を、rNTPアナログ(これは
標識される)による4つのrNTPのうちの1つの置換
による転写段階の間に、標識されたrNTPの取り込み
によって行う。この標識は、色素または低分子(例え
ば、ビオチン)であり、次いでこれは、特異的結合実体
(例えば、標識されたストレプトアビジン)への結合に
よって検出される。固体表面上でプローブハイブリダイ
ゼーションを検出するための方法は、当該分野で公知で
ある。
【0314】(実施例11:rSSCP(RNA一本鎖
高次構造多型)による遺伝子型決定)遺伝子型決定を、
本明細書中に記載される方法を使用した特異的標的核酸
配列の増幅によって、そして一本鎖RNA産物の電気泳
動のバンドパターンの決定によって行い、このバンドパ
ターンは、一本鎖高次構造を反映する。配列変化の検出
のためのSSCPの使用は、広範に使用される。遺伝子
型特異的一本鎖高次構造を、サンプルをゲル電気泳動ま
たはキャピラリー電気泳動に供することによって決定す
る。本発明の方法に従った標的核酸配列の増幅による一
本鎖産物の作製は、増幅方法をrSSCP分析と組み合
わせることによって、この方法を遺伝子型決定に特に適
切にする。
【0315】精製された試験ゲノムDNAを、上記のよ
うな本発明の増幅方法の成分ならびに標的特異的複合プ
ライマーおよびプロプロモーター配列(例えば、PT
O)と組み合わせる。この組み合わせを、標的配列の等
温増幅についての条件に供する。増幅産物を含む反応混
合物を、当該分野で公知の機器および条件を使用して、
ゲル電気泳動またはキャピラリー電気泳動のいずれかに
供する。増幅産物の電気泳動のバンドパターンを決定す
る。オリゴヌクレオチド産物の可視化を、色素インター
カレーターを含めることによって達成する。増幅産物の
電気泳動パターンを、既知の遺伝子型の細胞から得られ
た標的核酸配列の増幅によって作製された増幅産物のパ
ターンと比較する。電気泳動の移動度のパターンの任意
の変化は、配列変異性を示す。本発明の増幅方法とrS
SCPとの組み合わせは、規定された標的配列の配列多
型の発見および以前に規定された遺伝子型の検出の両方
についての簡単な方法を提供する。既知の核酸配列また
は規定された遺伝子型の電気泳動パターンを、あらかじ
め決定し得、そして試験DNAの増幅産物によって作製
されるパターンを、遺伝子型決定のために既知のパター
ンと比較する。
【0316】
【発明の効果】本発明により、遺伝子用量の正確な定量
に有用であり、熱サイクリングを必要とせず、そして単
一のプライマーのみしか必要としない、改良された核酸
増幅法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1A】図1Aは、一本鎖複合プライマー等温線形増
幅工程の図示である。
【図1B】図1Bは、一本鎖複合プライマー等温線形増
幅工程の図示である。
【図1C】図1Cは、一本鎖複合プライマー等温線形増
幅工程の図示である。
【図2A】図2Aは、テンプレートスイッチオリゴヌク
レオチド配列を使用した、転写を含む、増強型一本鎖プ
ライマー等温線形核酸増幅工程の図示である。
【図2B】図2Bは、テンプレートスイッチオリゴヌク
レオチド配列を使用した、転写を含む、増強型一本鎖プ
ライマー等温線形核酸増幅工程の図示である。
【図2C】図2Cは、テンプレートスイッチオリゴヌク
レオチド配列を使用した、転写を含む、増強型一本鎖プ
ライマー等温線形核酸増幅工程の図示である。
【図3A】図3Aは、ブロッカー配列成分を使用した、
転写を含む、増強型一本鎖複合プライマーの等温線形核
酸増幅工程の図示である。
【図3B】図3Bは、ブロッカー配列成分を使用した、
転写を含む、増強型一本鎖複合プライマーの等温線形核
酸増幅工程の図示である。
【図3C】図3Cは、ブロッカー配列成分を使用した、
転写を含む、増強型一本鎖複合プライマーの等温線形核
酸増幅工程の図示である。
【図3D】図3Dは、ブロッカー配列成分を使用した、
転写を含む、増強型一本鎖複合プライマーの等温線形核
酸増幅工程の図示である。
【図4A】図4Aは、一本鎖プライマー等温線形増幅工
程を使用するテンプレート配列における変異の検出の図
示である。「X」は、複合プライマーのRNA部分と相
補的な部位での、標的DNA上の変異を示す。示された
ように、標的核酸の増幅は変異が存在する場合に、ブロ
ックされる。
【図4B】図4Bは、一本鎖プライマー等温線形増幅工
程を使用するテンプレート配列における変異の検出の図
示である。「X」は、複合プライマーのRNA部分と相
補的な部位での、標的DNA上の変異を示す。示された
ように、標的核酸の増幅は変異が存在する場合に、ブロ
ックされる。
【図5】図5は、合成DNA標的の線形等温増幅産物の
PAGEゲル(臭化エチジウムで染色した)を示す。
【図6】図6は、特異的プローブとDNA増幅産物との
ハイブリダイゼーションのPAGE分析のオートラジオ
グラムを示す。
【図7】図7は、重複伸長から生成したssRNA転写
産物の有効性を比較したPAGEゲル(臭化エチジウム
で染色した)を示す。
【図8】図8は、3’ブロックしたPTOを含む、およ
び3’ブロックしたPTOなしの等温線形増幅のPAG
Eゲル(臭化エチジウムで染色した)比較を示す。
【図9】図9は、E.coliゲノムDNAからのJ遺
伝子配列の等温線形増幅により生成した増幅産物とハイ
ブリダイズしたプローブのオートラジオグラムを示す。
【図10】図10は、3つの異なる設計の複合プライマ
ーを用いて生成された線形等温増幅RNA産物のPAG
Eゲル(臭化エチジウムで染色した)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B024 AA20 BA80 CA01 HA08 HA11 HA12 HA19 4B063 QA13 QQ42 QR08 QR32 QR42 QR50 QR55 QR82 QS25 QS34 QS36

Claims (64)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標的ポリヌクレオチド配列と相補的なポ
    リヌクレオチド配列を増幅するための方法であって、以
    下: (a)該標的配列を含む一本鎖DNAテンプレートを複
    合プライマーとハイブリダイズさせる工程であって、該
    複合プライマーがRNA部分および3’DNA部分を含
    む、工程; (b)必要に応じて、終結ポリヌクレオチド配列を含む
    ポリヌクレオチドを、該テンプレートへの該複合プライ
    マーのハイブリダイゼーションに対して5’側にある該
    テンプレートの領域にハイブリダイズさせる工程; (c)DNAポリメラーゼを用いて該複合プライマーを
    伸長させる工程; (d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断す
    る酵素を用いて、該アニールした複合プライマーのRN
    A部分を切断して、別の複合プライマーが該テンプレー
    トにハイブリダイズし得かつ鎖置換によりプライマー伸
    長を反復し得るようにする工程であって、それにより該
    標的配列の相補的配列の複数のコピーが生成される、工
    程、を包含する、方法。
  2. 【請求項2】 標的ポリヌクレオチド配列を増幅するた
    めの方法であって、以下: (a)該標的配列を含む一本鎖DNAテンプレートを、
    複合プライマーとハイブリダイズさせる工程であって、
    該複合プライマーがRNA部分および3’DNA部分を
    含む、工程; (b)終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチ
    ドを、該テンプレートへの該複合プライマーのハイブリ
    ダイゼーションに対して5’側にある該テンプレートの
    領域にハイブリダイズさせる工程; (c)該複合プライマーをDNAポリメラーゼを用いて
    伸長させる工程; (d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断す
    る酵素を用いて、該アニールした複合プライマーのRN
    A部分を切断して、別の複合プライマーが該テンプレー
    トにハイブリダイズし得かつ鎖置換によりプライマー伸
    長を反復して置換されたプライマー伸長産物を生成し得
    るようにする工程; (e)プロプロモーターと該置換されたプライマー伸長
    産物にハイブリダイズする領域とを含むポリヌクレオチ
    ドを、RNAポリメラーゼにより転写が生じるのを可能
    にする条件下でハイブリダイズさせ、該置換されたプラ
    イマー伸長産物と相補的な配列を含むRNA転写物が生
    成されるようにする工程であって、それにより該標的配
    列の複数のコピーが生成される、工程、を包含する、方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の方法であっ
    て、前記複合プライマーのRNA部分が、前記3’DN
    A部分に対して5’側にある、方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の方法であって、前記
    5’RNA部分が前記3’DNA部分に隣接する、方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の方法であっ
    て、複数の複合プライマーが使用される、方法。
  6. 【請求項6】 請求項1または2に記載の方法であっ
    て、前記終結配列を含むポリヌクレオチドが、テンプレ
    ートスイッチオリゴヌクレオチド(TSO)である、方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の方法であって、前記T
    SOが、前記テンプレートにハイブリダイズする領域に
    おいて改変を含み、所定のセットの条件下で、該TSO
    が、該改変を含まないTSOと比較した場合に、より緊
    密に該領域に結合する、方法。
  8. 【請求項8】 請求項1または2に記載の方法であっ
    て、前記終結配列を含むポリヌクレオチドが、ブロッキ
    ング配列である、方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の方法であって、前記ブ
    ロッキング配列が、前記テンプレートにハイブリダイズ
    する領域において改変を含み、所定のセットの条件下
    で、該ブロッキング配列が、該改変を含まないブロッキ
    ング配列と比較した場合に、より緊密に該領域に結合す
    る、方法。
  10. 【請求項10】 請求項1または2に記載の方法であっ
    て、前記RNAを切断する酵素が、RNアーゼHであ
    る、方法。
  11. 【請求項11】 請求項2に記載の方法であって、前記
    プロプロモーターと前記置換されたプライマー伸長産物
    にハイブリダイズする領域とを含むポリヌクレオチド
    が、テンプレートスイッチオリゴヌクレオチド(TS
    O)である、方法。
  12. 【請求項12】 請求項2に記載の方法であって、前記
    プロプロモーターを含むポリヌクレオチドが、前記置換
    されたプライマー伸長産物にハイブリダイズする領域を
    3’末端に含み、それにより置換されたプライマー伸長
    産物のDNAポリメラーゼ伸長が、転写を生じる二本鎖
    プロモーターを生成する、方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の方法であって、前
    記プロプロモーターを含むポリヌクレオチドが、プロプ
    ロモーターテンプレートオリゴヌクレオチド(PTO)
    である、方法。
  14. 【請求項14】 請求項1または2に記載の方法であっ
    て、工程(a)および(b)がどちらの順序でも実施さ
    れる、方法。
  15. 【請求項15】 請求項1または2に記載の方法であっ
    て、工程(a)および(b)が同時に実施される、方
    法。
  16. 【請求項16】 請求項1または2に記載の方法であっ
    て、工程(a)、(b)および(c)が同時に実施され
    る、方法。
  17. 【請求項17】 請求項1または2に記載の方法であっ
    て、工程(a)および(b)が工程(c)の前に実施さ
    れる、方法。
  18. 【請求項18】 請求項1または2に記載の方法であっ
    て、工程すべてが同時に実施される、方法。
  19. 【請求項19】 標的ヌクレオチド配列を配列決定する
    方法であって、以下: (a)該標的配列を含む一本鎖DNAテンプレートを複
    合プライマーとハイブリダイズさせる工程であって、該
    複合プライマーが、RNA部分および3’DNA部分を
    含む、工程; (b)必要に応じて、終結ポリヌクレオチド配列を含む
    ポリヌクレオチドを、該テンプレートへの該複合プライ
    マーのハイブリダイゼーションに対して5’側にある該
    テンプレートの領域にハイブリダイズさせる工程; (c)DNAポリメラーゼならびにdNTPとdNTP
    アナログとの混合物を用いて、該複合プライマーを終結
    部位へと伸長させて、プライマー伸長がdNTPアナロ
    グの取り込みの際に終結するようにする、工程; (d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断す
    る酵素を用いて、該アニールした複合プライマーのRN
    A部分を切断して、別の複合プライマーが該テンプレー
    トにハイブリダイズし得かつ鎖置換によりプライマー伸
    長を反復し得るようにする工程であって、それにより該
    標的配列の相補的配列の種々の長さの複数のコピーが生
    成される、工程; (e)工程(a)〜(d)の産物を分析して配列を決定
    する工程、を包含する、方法。
  20. 【請求項20】 標的ヌクレオチド配列を配列決定する
    方法であって、以下: (a)該標的配列を含む一本鎖DNAテンプレートを複
    合プライマーとハイブリダイズさせる工程であって、該
    複合プライマーが、RNA部分および3’DNA部分を
    含む、工程; (b)終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチ
    ドを、該テンプレートへの該複合プライマーのハイブリ
    ダイゼーションに対して5’側にある該テンプレートの
    領域にハイブリダイズさせる工程; (c)DNAポリメラーゼを用いて該複合プライマーを
    伸長させる工程; (d)RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断す
    る酵素を用いて、該アニールした複合プライマーのRN
    A部分を切断して、別の複合プライマーが該テンプレー
    トにハイブリダイズし得かつ鎖置換によりプライマー伸
    長を反復して置換されたプライマー伸長産物を生成し得
    るようにする工程; (e)プロプロモーターと該置換されたプライマー伸長
    産物にハイブリダイズする領域とを含むポリヌクレオチ
    ドを、rNTPとrNTPアナログとの混合物を使用し
    て、RNAポリメラーゼにより該伸長産物から転写が生
    じるような条件下で、ハイブリダイズさせ、該置換され
    たプライマー伸長産物と相補的な配列を含むRNA転写
    物が生成されるようにし、そして転写がrNTPアナロ
    グの取り込みの際に終結するようにする工程であって、
    それにより該標的配列の種々の長さの複数のコピーが生
    成される、工程; (f)工程(a)〜(e)の産物を分析して配列を決定
    する工程、を包含する、方法。
  21. 【請求項21】 前記複合プライマーのRNA部分が前
    記3’DNA部分に対して5’側にある、請求項19ま
    たは20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記5’RNA部分が前記3’DNA
    部分に隣接している、請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 標的ポリヌクレオチド中の目的の配列
    を特徴付ける方法であって、該方法は、請求項1または
    2に記載の方法であって、前記複合プライマーのRNA
    部分の配列が既知である方法を実行する工程を包含し、
    そしてここで、(a)該複合プライマーのRNA部分と
    相補的な領域を含む参照テンプレートからの増幅産物の
    量と比較して検出可能に少ない、前記テンプレートから
    の増幅産物の生成は、該標的ポリヌクレオチドが、該複
    合プライマーのRNA部分と相補的な配列を含まずかつ
    該複合プライマーのRNA部分と相補的な配列に対する
    配列改変体であることを示すか;または(b)該複合プ
    ライマーのRNA部分と相補的な領域を含まない参照テ
    ンプレートからの増幅産物の量と比較して検出可能に多
    い、前記テンプレートからの増幅産物の生成は、該標的
    ポリヌクレオチドが、該複合プライマーのRNA部分と
    相補的な配列を含みかつ該複合プライマーのRNA部分
    と相補的な配列に対する配列改変体ではないことを示
    す、方法。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載の方法であって、前
    記複合プライマーのRNA部分の配列が野生型配列を含
    み、そして前記目的の配列が、該野生型配列の存在また
    は非存在を決定することにおいて特徴付けられる、方
    法。
  25. 【請求項25】 請求項23に記載の方法であって、前
    記複合プライマーのRNA部分の配列が変異配列を含
    み、そして前記目的の配列が、該変異配列の存在または
    非存在を決定することにおいて特徴付けられる、方法。
  26. 【請求項26】 請求項23に記載の方法であって、前
    記複合プライマーのRNA部分の配列が対立遺伝子配列
    を含み、そして前記目的の配列が、該対立遺伝子配列の
    存在または非存在を決定することにおいて特徴付けられ
    る、方法。
  27. 【請求項27】 標的ポリヌクレオチドにおける変異を
    検出する方法であって、(a)請求項1または2に記載
    の方法を実行する工程;および(b)一本鎖高次構造に
    ついて該方法の増幅産物を分析する工程、を包含し、参
    照一本鎖ポリヌクレオチドと比較した場合の高次構造に
    おける差異が、該標的ポリヌクレオチドにおける変異を
    示す、方法。
  28. 【請求項28】 請求項23に記載の方法であって、前
    記複合プライマーのRNA部分が前記3’DNA部分に
    対して5’側にある、方法。
  29. 【請求項29】 請求項28に記載の方法であって、前
    記5’RNA部分が、前記3’DNA部分に隣接してい
    る、方法。
  30. 【請求項30】 マイクロアレイを作製する方法であっ
    て、(a)請求項1または2に記載の増幅方法を実行す
    る工程;および(b)該増幅産物のマイクロアレイを作
    製するために固体基材上に該増幅産物を付着させる工
    程、を包含する、方法。
  31. 【請求項31】 複合プライマーを含む組成物であっ
    て、該複合プライマーが3’DNA部分および5’RN
    A部分を含む、組成物。
  32. 【請求項32】 請求項31に記載の組成物であって、
    前記5’RNA部分が前記3’DNA部分に隣接してい
    る、組成物。
  33. 【請求項33】 請求項31に記載の組成物であって、
    前記5’RNA部分が約5〜約20ヌクレオチドであ
    り、そして前記3’DNA部分が約5〜約15ヌクレオ
    チドである、組成物。
  34. 【請求項34】 TSOを含む組成物であって、該TS
    Oは、テンプレートにハイブリダイズする領域における
    改変を含み、所定のセットの条件下で、該TSOは、該
    改変を含まないTSOと比較した場合により緊密に該領
    域に結合する、組成物。
  35. 【請求項35】 請求項31に記載の複合プライマーお
    よび請求項34に記載のTSOを含む、組成物。
  36. 【請求項36】 請求項31に記載の複合プライマーお
    よびブロッキング配列を含む、組成物。
  37. 【請求項37】 請求項31に記載の複合プライマーお
    よびプロプロモーターテンプレートオリゴヌクレオチド
    (PTO)を含む、組成物。
  38. 【請求項38】 (a)テンプレート鎖と(b)複合プ
    ライマーとの複合体を含む、組成物であって、該複合プ
    ライマーが3’DNA部分およびRNA部分を含む、組
    成物。
  39. 【請求項39】 請求項38に記載の組成物であって、
    前記RNA部分が、前記3’DNA部分の5’側にあり
    かつ隣接している、組成物。
  40. 【請求項40】 請求項39に記載の組成物であって、
    前記複合体がさらに終結配列を含む、組成物。
  41. 【請求項41】 請求項40に記載の組成物であって、
    前記終結配列がTSOである、組成物。
  42. 【請求項42】 請求項40に記載の組成物であって、
    前記終結配列がブロッキング配列である、組成物。
  43. 【請求項43】 反応混合物であって、(a)ポリヌク
    レオチドテンプレート;(b)3’DNA部分とRNA
    部分とを含む、複合プライマー;ならびに(c)DNA
    ポリメラーゼを含む、反応混合物。
  44. 【請求項44】 前記複合プライマーが、前記3’DN
    A部分に隣接する5’RNA部分を含む、請求項43に
    記載の反応混合物。
  45. 【請求項45】 請求項44に記載の反応混合物であっ
    て、RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する
    酵素をさらに含む、反応混合物。
  46. 【請求項46】 請求項45に記載の反応混合物であっ
    て、前記酵素がRNアーゼHである、反応混合物。
  47. 【請求項47】 請求項44に記載の反応混合物であっ
    て、終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド
    をさらに含む、反応混合物。
  48. 【請求項48】 請求項47に記載の反応混合物であっ
    て、プロプロモーターを含むポリヌクレオチドをさらに
    含む、反応混合物。
  49. 【請求項49】 請求項48に記載の反応混合物であっ
    て、前記プロプロモーターを含むポリヌクレオチドがT
    SOである、反応混合物。
  50. 【請求項50】 請求項48に記載の反応混合物であっ
    て、前記プロプロモーターを含むポリヌクレオチドが、
    プロプロモーターテンプレートオリゴヌクレオチド(P
    TO)である、反応混合物。
  51. 【請求項51】 標的ポリヌクレオチド配列の増幅のた
    めのキットであって、3’DNA部分とRNA部分とを
    含む、複合プライマーを備える、キット。
  52. 【請求項52】 請求項51に記載のキットであって、
    前記RNA部分が、前記3’DNA部分に対して5’側
    にある、キット。
  53. 【請求項53】 請求項52に記載のキットであって、
    前記5’RNA部分が前記3’DNA部分に隣接してい
    る、キット。
  54. 【請求項54】 請求項51に記載のキットであって、
    終結ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドをさ
    らに備える、キット。
  55. 【請求項55】 請求項54に記載のキットであって、
    前記終結ポリヌクレオチド配列がTSOである、キッ
    ト。
  56. 【請求項56】 請求項54に記載のキットであって、
    前記終結ポリヌクレオチド配列がブロッカー配列であ
    る、キット。
  57. 【請求項57】 請求項51に記載のキットであって、
    プロプロモーターを含むポリヌクレオチドをさらに備え
    る、キット。
  58. 【請求項58】 請求項57に記載のキットであって、
    前記プロプロモーターを含むポリヌクレオチドがTSO
    である、キット。
  59. 【請求項59】 請求項57に記載のキットであって、
    前記プロプロモーターを含むポリヌクレオチドがPTO
    である、キット。
  60. 【請求項60】 請求項51に記載のキットであって、
    RNA/DNAハイブリッドからRNAを切断する酵素
    をさらに備える、キット。
  61. 【請求項61】 請求項60に記載のキットであって、
    前記酵素がRNアーゼHである、キット。
  62. 【請求項62】 標的ポリヌクレオチド配列またはその
    相補体を増幅するためのシステムであって、(a)3’
    DNA部分とRNA部分とを含む、複合プライマー;
    (b)DNAポリメラーゼ;ならびに(c)RNA/D
    NAハイブリッドからRNAを切断する酵素、を含む、
    システム。
  63. 【請求項63】 請求項62に記載のシステムであっ
    て、前記酵素がRNアーゼHである、システム。
  64. 【請求項64】 請求項62または63に記載のシステ
    ムであって、前記複合プライマーが、前記3’DNA部
    分に隣接する5’RNA部分を含む、システム。
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