JP2003335083A - 印字記録媒体、定期券、及びその製造方法 - Google Patents

印字記録媒体、定期券、及びその製造方法

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JP2003335083A
JP2003335083A JP2002148459A JP2002148459A JP2003335083A JP 2003335083 A JP2003335083 A JP 2003335083A JP 2002148459 A JP2002148459 A JP 2002148459A JP 2002148459 A JP2002148459 A JP 2002148459A JP 2003335083 A JP2003335083 A JP 2003335083A
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Yoshiki Sasaki
良樹 佐々木
Shinji Tajima
真治 田島
Satoshi Inao
聡 稲生
Yoshiaki Hida
佳明 肥田
Nobuaki Wakamatsu
伸明 若松
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡易な設備で大量製造でき、また、小ロットで
も極めて生産効率が高い、かつ、意匠性が高くセキュリ
ティ性に優れ、容易に個別情報を印字できる定期券など
の印字記録媒体、及びその製造方法を提供する。 【解決手段】(a)転写基材/剥離層/レリーフ形成層
/反射層/接着層が、順次積層してなる転写箔を作成す
る工程、(b)該転写箔を、少なくともカード基材の一
方の面へラミネートし、転写基材のみを剥離する工程、
(c)カード基材上へ転写された、剥離層/レリーフ形
成層/反射層/接着層の、露出した剥離層上へ、熱溶融
性インキの受像層を形成する工程、(d)該受像層上
へ、地紋印刷層を形成する工程、からなる製造方法、及
び定期券などの印字記録媒体を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印字記録媒体に関
し、さらに詳しくは、意匠性が良く、かつ、偽造防止性
を高めた定期券などの印字記録媒体、及びその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、交通機関の定期乗車券(以下定期券
という)、入場証、食堂の食券、通行証、サービスポイ
ントカードなどの、一定の金額を払い込んだ(プリペイ
ドという)権利や資格などを証明する媒体が増加してい
る。該媒体は一定の経済的価値や効果を持つため、不正
に偽造、変造、不正使用することが絶えない。特に所持
人口の多い定期券では、有効期間や区間、氏名、年齢な
どの個別情報が改竄される場合が多い。種々の改竄防止
策が提案されている。
【0003】従来、カラーコピー機による不正コピーに
対してはは、単に複写しただけでは、複写が難しいか又
は複写をすることにより「複写である旨」や「無効であ
る旨」の文字が浮かび上がるような工夫が、知られてい
る。しかしながら、カラーコピー機の進歩は目ざまし
く、一進一退の状態である。また、本出願人は、コピー
すると地紋や印字が、金属光沢面のコピー後の黒地の中
に埋没して視認不能になるように、印字面の一部に金属
光沢面を形成し、地紋印刷層、印字層を順に積層した定
期券を特開平9−234942号公報で、また、金属光
沢を有する受像層上に地紋、印字を設けてカラーコピー
偽造を防止する技術を特開2000−103187号公
報で開示している。しかしながら、地紋や印字が肉眼で
は判読しにくく、また、意匠性が悪いという欠点があ
る。さらにまた、本出願人は、ストライプ状のホログラ
ムと地紋印刷層を設け、該地紋印刷層の下の感熱発色層
で表示する定期券を特開平10−278462号公報で
開示している。しかしながら、ホログラムは1部のみで
あり、他の似たようなホログラムを切りとって貼着すれ
ば、混雑する改札口での目視では真偽を確認することは
難しいという欠点がある。さらにまた、本出願人は、容
易に同一デザインを作ることができない透明型又は反射
型ホログラムを積層し、その上へ感熱印字層を設ける方
法を特願2001−276326号公報で、開示してい
る。しかしながら、熱溶融型インクリボンを用いて必要
な事項が印字できないという問題点がある。また、使い
捨てにする定期券などに、ホログラムを利用することは
コストが高いという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明はこの
ような問題点を解消するためになされたものである。そ
の目的は、簡易な設備で大量製造でき、また、予め印字
記録媒体の機能的な部分を先行して大量に製造してお
き、その1部を用いて、発行会社毎の個別の情報や絵柄
を個別に製造できるので、小ロットでも極めて生産効率
が高い、かつ、レリーフ形成層上へ地紋などの印刷層を
設け、該レリーフ形成層及び/又は地紋上へ熱溶融転写
法で印字することで、意匠性が高くセキュリティ性が良
い定期券などの印字記録媒体、及びその製造方法を提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明に係わる印字記録媒体の製造方法
は、(a)転写基材/剥離層/レリーフ形成層/反射層
/接着層が、順次積層してなる転写箔を作成する工程、
(b)該転写箔を、少なくともカード基材の一方の面へ
ラミネートし、転写基材のみを剥離する工程、(c)カ
ード基材上へ転写された、剥離層/レリーフ形成層/反
射層/接着層の、露出した剥離層上へ、熱溶融性インキ
の受像層を形成する工程、(d)該受像層上へ、地紋印
刷層を形成する工程、からなるようにしたものである。
本発明によれば、簡易で、既存設備で大量製造できる、
また、予め印字記録媒体の機能的な部分を先行して大量
に製造しておき、その1部を用いて、発行会社毎の個別
の情報や絵柄を個別に製造できるので、極めて生産効率
が高い印字記録媒体の製造方法が提供される。請求項2
の発明に係わる印字記録媒体は、(a)転写基材/剥離
層/レリーフ形成層/反射層/接着層が、順次積層して
なる転写箔を作成する工程、(b)該転写箔を、少なく
ともカード基材の一方の面へラミネートし、転写基材の
みを剥離する工程、(c)カード基材上へ転写された、
剥離層/レリーフ形成層/反射層/接着層の、露出した
剥離層上へ、熱溶融性インキの受像層を形成する工程、
(d)該受像層上へ、地紋印刷層を形成する工程、から
製造するようにしたものである。本発明によれば、簡易
で、既存設備で大量製造でき、また、小ロットでも生産
効率が高く、かつ、意匠性が高くセキュリティ性に優れ
た印字記録媒体が提供される。請求項3の発明に係わる
定期券は、上記レリーフ形成層がホログラム又は回折格
子で、上記印刷層が地紋であるようにしたものである。
本発明によれば、意匠性が高く、偽造変造しにくいセキ
ュリティ性に優れる定期券が提供される。請求項4の発
明に係わる定期券は、上記反射層が透明反射層であり、
該透明反射層上の、上記受像層及び/又は地紋印刷層上
へ、熱溶融転写型プリンタで熱溶融型インクリボンを用
いて、必要な事項が印字されているようにしたものであ
る。本発明によれば、使用する用途によって必要な事項
を、適宜選択して印字することができ、目視でも十分に
視認できる定期券が提供される。請求項5の発明に係わ
る定期券は、上記必要な事項が、少なくとも有効期間、
乗車区間、氏名であり、その印字の反射濃度が0.7以
上であるようにしたものである。本発明によれば、印字
された必要な事項を機械読み取りすることのできる定期
券が提供される。請求項6の発明に係わる印字記録媒体
は、上記カード基材の少なくとも一方の面に、磁気記録
層が設けられているようにしたものである。本発明によ
れば、不可視情報の記録や、自動機による入退出システ
ムに対応できて、意匠性が高くセキュリティ性に優れる
印字記録媒体が提供される。請求項7の発明に係わる定
期券は、上記カード基材の少なくとも一方の面に、磁気
記録層が設けられているようにしたものである。本発明
によれば、不可視情報の記録や、自動改札機に対応でき
て、意匠性が高くセキュリティ性に優れる定期券が提供
される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の実施態様について、図面
を参照して詳細に説明する。各種交通機関の定期券は、
プラスチックシートや紙等の、カード基材の一方の面に
磁気記録層を設け、他の面には乗車駅、降車駅、有効期
間、料金等の各種情報が記録されている。これらの情報
は個別情報であるため、定期券の発売時に、磁気記録層
に必要事項を記録し、他方の面へ熱溶融転写プリンタ
で、個別情報を印字(記録)する。又、該印字面の下に
は、偽造を困難にするために、通常、絵柄の他に地紋等
が印刷されている地紋印刷層がある。
【0007】本発明者らは、従来技術で述べた一連の開
発を続けており、偽造され、改良し、また偽造され、改
良するを繰り返しながら、種々の検討を重ねている。そ
こで、一旦、ホログラム転写箔及び印字記録媒体のカー
ド基材として、後工程で複数個に切り分けられる状態、
即ち、当業者が、連続長尺の巻取体、又は大判シートと
呼ぶ状態とする。そして、該ホログラム転写箔と、印字
記録媒体のカード基材とを、全面ラミネート転写するこ
とで、高価なホログラムを安価に大量製造できることを
見出した。さらに、印字記録媒体へ転写されたホログラ
ム上へ受像層及び地紋などの印刷層を設けて、該受像層
及び/又は印刷層上へ、簡易な熱溶融転写プリンタを使
用して、個別で可変する情報を印字することを見出し
た。従って、(1)レリーフ形成層で意匠性を高め、該
レリーフ形成層上へ地紋などの印刷層を設けて、セキュ
リティ性を高め、(2)該レリーフ形成層及び/又は地
紋上へ熱溶融転写法で、個別の可変情報を印字でき、か
つ、(3)簡易な設備で大量製造できるという、定期券
の全体的な機能を網羅できる本発明に至った。
【0008】図1は、本発明の1実施例を示す印字記録
媒体の断面図である。図2は、本発明の他の1実施例を
示す印字記録媒体の断面図である。(層構成)図1は、
カード基材21の印字層39側に、転写基材11/剥離
層13/レリーフ形成層15/反射層17/接着層19
からなる転写箔1を用いて、転写基材11は剥離し除去
して、転写層(剥離層13/レリーフ形成層15/反射
層17/接着層19)のみを転写する。次に、剥離層1
3上へ、必要に応じてプライマ層31を介して、受像層
33を設ける。さらに、該受像層33へ絵柄や地紋など
の地紋印刷層35を設け、さらにまた、必要に応じて滑
性層37を設ける。カード基材21の裏面には、通常、
磁気記録層23が設けられているが、なくともよい。該
磁気記録層23面には、必要に応じてプライマ層25を
介して、説明文印刷層27を設け、さらに保護層29を
設ける。また、プライマ層25、説明文印刷層27、保
護層29は、用途や要求に応じて適宜設ければよい。
【0009】このように形成した受像層33、地紋印刷
層35、必要に応じて滑性層37を面へ、簡易な熱溶融
転写プリンタを使用して、個別で可変する情報を印字
し、さらに、必要に応じて、磁気記録層面へ情報を記録
することで、定期券などの券類となる。図2は、転写層
(剥離層13/レリーフ形成層15/反射層17/接着
層19)を、カード基材に磁気記録層面へ転写し設けた
態様である。また、図示していないが、カード基材の両
面に転写層を設けてもよい。さらに、受像層33、地紋
印刷層35、滑性層37も、必要に応じて、カード基材
の両面に設けてもよい。
【0010】次に、転写箔とカード本体、及び転写後の
印刷などの材料について説明する。図3は、転写箔の転
写層のカード本体への転写方法を説明する説明図であ
る。(転写箔)図3に図示する図3(A)は転写箔1
で、図3(B)のカード本体3へ転写し、転写基材11
を剥離し除去する。転写箔1の転写層が、カード基材2
1へ転写されて図3(C)となる。転写層は剥離層13
/レリーフ形成層15/反射層17/接着層19からな
っている。また、必要に応じて、剥離層13とレリーフ
形成層15との間へ、保護層を設けてもよい。
【0011】(保護層)保護層は、転写基材11とレリ
ーフ形成層15との剥離性を高め、かつ転写基材11の
剥離後にレリーフ形成層15を保護する作用を果たす。
保護層の材質としては、アクリル系樹脂、ポリエステル
系樹脂、アミド系樹脂、セルロース系樹脂、ビニル系樹
脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂、エポキシ系樹
脂等が例示でき、その膜厚は0.5〜5μmが好適であ
るが、これらに限定されることはない。
【0012】(転写基材)転写基材11としては、フィ
ルム状のあらゆる材料を用いることが可能であり、その
材質、厚さ、および光学的特性は限定されず、具体的に
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリメタクリ
ル酸メチル、ポリスチレン、ポリカーボネート等の単体
あるいは積層体が適用できる。また、その膜厚は1〜1
00μm、好ましくは4〜25μmである。
【0013】(剥離層)剥離層13としては、離型性樹
脂、離型剤を含んだ樹脂、電離放射線で架橋する硬化性
樹脂、ワックスなどが適用できる。離型性樹脂は、例え
ば、弗素系樹脂、シリコーン、メラミン系樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、繊維素系
樹脂などである。離型剤を含んだ樹脂は、例えば、弗素
系樹脂・シリコーン・各種のワックスなどの離型剤を、
添加または共重合させたアクリル系樹脂、ビニル系樹
脂、ポリエステル樹脂、繊維素系樹脂などである。電離
放射線で架橋する硬化性樹脂は、例えば、紫外線(U
V)、電子線(EB)などの電離放射線で重合(硬化)
する官能基を有するモノマー・オリゴマーなどを含有さ
せた樹脂である。
【0014】剥離層13の形成は、該樹脂を溶媒へ分散
または溶解させた組成物インキを、グラビア印刷、スク
リーン印刷などの印刷法、またはロールート、リバース
ロールコート、グラビアコート、リバースグラビアコー
ト、バーコート、ロッドコ−ト、キスコート、ナイフコ
ート、ダイコート、コンマコート、フローコート、スプ
レーコートなどのコーティング方法で塗布し、温度30
℃〜120℃で加熱乾燥して、溶剤を除去して剥離層1
3を形成させる。また、電離放射線で架橋する硬化性樹
脂は、そのままの無溶剤、または溶剤へ分散若しくは溶
解した組成物インキを、公知の印刷法またはコーティン
グ法で、少なくとも1部に塗布し、必要に応じて乾燥
し、電離放射線を照射して硬化して形成する。剥離層1
3の厚さは、通常は0.01μm〜5.0μm程度、好
ましくは0.5μm〜3.0μm程度である。該厚さは
欠陥のない被膜が得られれば、薄ければ薄い程良いが、
0.1μm以上であればより良い成膜が得られて剥離力
が安定する。
【0015】(レリーフ形成層)レリーフ形成層15
は、無色または着色された透明または半透明なもので、
単層であっても多層状であってもよく、凹凸を注型や型
押しで再現できる熱可塑性樹脂、硬化性樹脂、あるい
は、光回折パターン情報に応じて硬化部と未硬化部とを
成形することができる感光性樹脂組成物が利用できる。
具体的には、例えば、ポリ塩化ビニル、アクリル(ポリ
メチルメタクリレート)、ポリスチレン、またはポリカ
ーボネート等の熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル、メ
ラミン、エポキシ、ポリエステル(メタ)アクリレー
ト、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)
アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポ
リオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アク
リレート、またはトリアジン系アクリレート等の熱硬化
性樹脂であり、それぞれの単独、熱可塑性樹脂どうし、
または熱硬化性樹脂同志の混合、もしくは熱可塑性樹脂
と熱硬化性樹脂の混合等であってもよい。ラジカル重合
性不飽和基を有し、熱成形性を有するものや、ラジカル
重合性不飽和モノマーを添加した電離放射線硬化性樹脂
組成物も利用できる。
【0016】また、電離放射線硬化樹脂(レリーフ形成
層15)としては、エポキシ変性アクリレート樹脂、ウ
レタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステ
ル等が適用でき、好ましくはウレタン変性アクリレート
樹脂で、特に下記の一般式で表されるウレタン変性アク
リル系樹脂が好ましい。
【0017】
【化1】 ここで、6個のR1は夫々互いに独立して水素原子また
はメチル基を表わし、R2は炭素数が1〜16個の炭化
水素基を表わし、XおよびYは直鎖状または分岐鎖状の
アルキレン基を表わす。l、m、n、o及びpの合計を
100とした場合に、lは20〜90、mは0〜80、
nは0〜50、o+pは10〜80、pは0〜40の整
数である。
【0018】上記式(1)で表わされるウレタン変性ア
クリル系樹脂は、例えば、好ましい1例として、メタク
リル酸メチル20〜90モルとメタクリル酸0〜50モ
ルと2−ヒドロキシエチルメタクリレート10〜80モ
ル、Zとしてイソボルニルメタクリレート0〜80モル
とを共重合して得られるアクリル共重合体であって、該
共重合体中に存在している水酸基にメタクリロイルオキ
シエチルイソシアネート(2−イソシアネートエチルメ
タクリレート)を反応させて得られる樹脂である。
【0019】従って、上記メタクリロイルオキシエチル
イソシアネートが共重合体中に存在している全ての水酸
基に反応している必要はなく、共重合体中の2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート単位の水酸基の少なくとも1
0モル%以上、好ましくは50モル%以上がメタクリロ
イルオキシエチルイソシアネートと反応していればよ
い。上記の2−ヒドロキシエチルメタクリレートに代え
て又は併用して、N−メチロールアクリルアミド、N−
メチロールメタクリルアミド、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2
−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレ
ート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等の水酸基
を有するモノマーも使用することができる。
【0020】以上の如く、水酸基含有アクリル系樹脂中
に存在している水酸基を利用して、分子中に多数のメタ
クリロイル基を導入したウレタン変性アクリル系樹脂を
主成分とする樹脂組成物によって、例えば、回析格子等
を形成する場合には、硬化手段として紫外線や電子線等
の電離放射線が使用でき、しかも高架橋密度でありなが
ら柔軟性および耐熱性等に優れた回析格子等を形成する
ことができる。
【0021】上記式(1)で表されるウレタン変性アク
リル系樹脂は、前記共重合体を溶解可能な溶剤、例え
ば、トルエン、ケトン、セロソルブアセテート、ジメチ
ルスルフォキサイド等の溶媒に溶解させ、この溶液を撹
拌しながら、メタクリロイルオキシエチルイソシアネー
トを滴下及び反応させることにより、イソシアネート基
がアクリル系樹脂の水酸基と反応してウレタン結合を生
じ、該ウレタン結合を介して樹脂中にメタクリロイル基
を導入することができる。この際使用するメタクリロイ
ルオキシエチルイソシアネートの使用量は、アクリル系
樹脂の水酸基とイソシアネート基との比率で水酸基1モ
ル当たりイソシアネート基0.1〜5モル、好ましくは
0.5〜3モルの範囲になる量である。なお、上記樹脂
中の水酸基よりも当量以上のメタクリロイルオキシエチ
ルイソシアネートを使用する場合には、該メタクリロイ
ルオキシエチルイソシアネートは樹脂中のカルボキシル
基とも反応して−CONH−CH2CH2−の連結を生じ
ることもあり得る。
【0022】上記式(1)におけるZは、上記のウレタ
ン変性アクリル系樹脂を改質するために導入することが
でき、例えばフェニル基、ナフチル基等の芳香族環或い
はピリジン等の複素芳香族環を有するモノマー、(メ
タ)アクリロイル変性シリコーンオイル(樹脂)、ビニ
ル変性シリコーンオイル(樹脂)等の重合性二重結合基
を有するシリコーンオイル(樹脂)、ラウリル(メタ)
アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の長
鎖アルキル基を有するモノマー、γ‐(メタ)アルコキ
シプロピルトリメトキシシラン等の珪素含有基を有する
モノマー、2‐(パーフルオロ‐7‐メチルオクチル)
エチルアクリレート、ヘプタデカフロロデシル(メタ)
アクリレート等のフッ素系含有基を有するモノマー等の
離型性を付与するモノマー、イソボルニル(メタ)アク
リレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシ
クロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテ
ニル(メタ)アクリレート、EO変性ジシクロペンテニ
ル(メタ)アクリレート等の嵩高い構造を有するモノマ
ー、アクリロイルモルフォリン、ビニルピロリドン或い
はビニルカプロラクトン等の環状親水性基を有するモノ
マー等いずれも用いることができる。
【0023】以上の例は、前記一般式(1)において、
全てのR1及びR2がメチル基であり、X及びYがエチレ
ン基である場合であるが、本発明は、これらに限定され
ず、6個のR1は夫々独立して水素原子又はメチル基で
あってもよく、更にR2の具体例としては、例えば、メ
チル基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n
−、iso−又はtert−ブチル基、置換又は未置換
のフェニル基、置換又は未置換のベンジル基等が挙げら
れ、X及びYの具体例としては、エチレン基、プロピレ
ン基、ジエチレン基、ジプロピレン基等が挙げられる。
このようにして得られる本発明で使用するウレタン変性
アクリル系樹脂の全体の分子量としては、GPCで測定
した標準ポリスチレン換算の平均分子量が1万〜20
万、更に2〜4万であることがより好ましい。
【0024】更に、硬化後の電離放射線硬化樹脂層(レ
リーフ形成層15)の柔軟性、粘度を調整するために、
本発明の電離放射線硬化性樹脂には、通常の熱可塑性樹
脂や、アクリル系およびその他の単官能または多官能の
モノマー、オリゴマー等を包含させることができる。例
えば、単官能ではテトラヒドロフルフリル(メタ)アク
リレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ビ
ニルピロリドン、(メタ)アクリロイルオキシエチルサ
クシネート、(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレ
ート等のモノ(メタ)アクリレート、2官能以上では、
骨格構造で分類するとエエポキシ変性ポリオール(メ
タ)アクリレート、ラクトン変性ポリオール(メタ)ア
クリレート等のポリオール(メタ)アクリレート、ポリ
エステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アク
リレート、ウレタン(メタ)アクリレート、その他ポリ
ブタジエン系、イソシアヌール酸系、ヒダントイン系、
メラミン系、リン酸系、イミド系、フォスファゼン系等
の骨格を有するポリ(メタ)アクリレートであり、紫外
線、電子線硬化性である様々なモノマー、オリゴマー、
ポリマーが利用できる。
【0025】更に詳しく述べると、2官能のモノマー、
オリゴマーとしては、ポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート等、3官能のモノマー、オリゴマー、ポリマ
ーとしてはトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、脂肪族トリ(メタ)アクリレート等、4官能のモノ
マー、オリゴマーとしては、ペンタエリスリトールテト
ラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテ
トラ(メタ)アクリレート、脂肪族テトラ(メタ)アク
リレート等が挙げられ、5官能以上のモノマー、オリゴ
マーとしては、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)
アクリレート等の他、ポリエステル骨格、ウレタン骨
格、フォスファゼン骨格を有する(メタ)アクリレート
等が挙げられる。
【0026】官能基数は、特に限定されるものではない
が、官能基数が3より小さいと耐熱性が低下する傾向が
あり、レリーフ形成層15の1部に傷が入ったり、レリ
ーフ面が白濁する、また、20以上では柔軟性が低下す
る傾向があるため、特に3〜20官能のものが好まし
い。
【0027】上記モノマー或いはオリゴマーは、複数を
組み合わせて用いてもよい。その使用量は、上記ウレタ
ン変性アクリル系樹脂100質量部当たり、5〜90質
量部の範囲、好ましくは10〜70質量部の割合で使用
する。モノマー或いはオリゴマーの使用量が上記範囲未
満では、得られる電離放射線硬化樹脂層の強度、耐熱
性、耐擦傷性、耐水性、耐薬品性、基材11に対する密
着性が十分とはいえず、一方、モノマー或いはオリゴマ
ーの使用量が上記範囲を超えると表面のタックが高くな
り、ブロッキングを引き起こしたり、レリーフホログラ
ムや回折格子等のレリーフ複製時に版(プレススタンパ
ー)に材料の一部が残って(当業者が版取られと呼ぶ現
象)、反復したレリーフ複製性(エンボス性)が低下す
る等の点で好ましくない。
【0028】さらに、電離放射線硬化性樹脂層(レリー
フ形成層15)へレリーフを形成(複製)する際には、
レリーフ形成層15面へ表面に凹凸レリーフが形成され
ているスタンパ(金属版、又は樹脂版)を圧着して、該
凹凸レリーフをレリーフ形成層15へ形成(複製)す
る。この時に、スタンパがレリーフ形成層15から容易
に引き剥がせるように、予めレリーフ形成層15へ離型
剤を含有させてもよい。該離型剤としては、公知の離型
剤が適用でき、例えば、ポリエチレンワックス、アミド
ワックス、フッ素樹脂パウダー等の固形ワックス、弗素
系、リン酸エステル系の界面活性剤、シリコーン等であ
り、特に好ましくは、離型剤は変性シリコーンである。
具体的には、変性シリコーンオイル側鎖型、変性シリコ
ーンオイル両末端型、変性シリコーンオイル片末端型、
変性シリコーンオイル側鎖両末端型、トリメチルシロキ
シケイ酸を含有するメチルポリシロキサン(シリコーン
レジンと称されている)、シリコーングラフトアクリル
樹脂、及びメチルフェニルシリコーンオイル等がある。
【0029】変性シリコーンオイルには、反応性シリコ
ーンオイルと非反応性シリコーンオイルがある。反応性
シリコーンオイルとしては、アミノ変性、エポキシ変
性、カルボキシル基変性、カルビノール変性、メタクリ
ル変性、メルカプト変性、フェノール変性、片末端反応
性、異種官能基変性等がある。非反応性シリコーンオイ
ルとしては、ポリエーテル変性、メチルスチリル変性、
アルキル変性、高級脂肪エステル変性、親水性特殊変
性、高級アルコキシ変性、高級脂肪酸変性、フッ素変性
等がある。
【0030】上記シリコーンオイルの中でも、反応性シ
リコーンオイルは、電離放射線で硬化時に樹脂と反応し
結合して一体化する。従って、後にレリーフ凹凸が形成
されたレリーフ形成層15の表面にブリードアウトし
(滲み出)ない。この特徴的な性能は、レリーフ形成層
15と、そのレリーフ表面に設けた反射層17との密着
性を著しく向上できる。上記離型剤の使用量は、電離放
射線硬化性樹脂100質量部当たり約0.1〜50質量
部の範囲、好ましくは約0.5〜10質量部の範囲で使
用する。離型剤の使用量が上記範囲未満では、プレスス
タンパーと電離放射線硬化樹脂層との剥離が不十分であ
り、プレススタンパーの汚染を防止することが困難であ
る。一方、離型剤の使用量が上記範囲を超えると、組成
物の塗工時にはじきが発生して塗膜面の面が荒れたり、
基材又は反射層との密着性が悪くなったり、転写時にレ
リーフ形成層15皮膜が破壊(膜強度が弱くなりすぎ
る)を引き起こすので好ましくない。
【0031】さらにまた、硬化後の電離放射線硬化樹脂
層(レリーフ形成層15)の、耐熱性、膜強度、及び反
射層17との密着性を向上させるために、本発明の電離
放射線硬化樹脂には、予め有機金属カップリング剤を含
有させてもよい。該有機金属カップリング剤としては、
公知のシランカップリング剤、チタンカップリング剤、
ジルコニウムカップリング剤、アルミニウムカップリン
グ剤がある。
【0032】シランカップリング剤としては、例えば、
末端に、ビニル基、エポキシ基、メルカプト基(チオー
ル基)、アミノ基、水酸基を有するシランカップリング
剤などの架橋性のシランカップリング剤が適用できる。
ビニル基を末端に有するシランカップリング剤として
は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ランなどがある。エポキシ基を末端に有するシランカッ
プリング剤としては、γ‐グリシジルオキシプロピルト
リメトキシシラン、γ‐グリシジルオキシプロピルトリ
エトキシシラン、γ‐グリシジルオキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラ
ン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランな
どがある。メルカプト基(チオール基)を末端に有する
シランカップリング剤としては、γ‐メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキ
シシラン、β‐メルカプトエチルメチルジメトキシシラ
ン、などがある。アミノ基を末端に有するシランカップ
リング剤としては、γ‐アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、γ‐アミノ
プロポキシプロピルトリメトキシシラン、β‐アミノエ
チルトリメトキシシラン、N‐(β‐アミノエチル)‐
γ‐アミノプロピルトリプロピルトリメトキシシラン、
N‐(β‐アミノエチル)‐γ‐アミノプロピルトリプ
ロピルメチルジメトキシシランなどがある。水酸基を持
つものとしては、β−ヒドロキシエトキシエチルトリエ
トキシシラン、γ−ヒドロキシプロピルトリメトキシシ
ランなどがある。また、これらのシランカップリング剤
は、1種単独でも、2種以上併用して使用してもよい。
【0033】チタンカップリング剤としては、例えば、
テトライソプロピルチタネート、テトラn‐ブチルチタ
ネート等のチタンアルコキシド、チタンアセチルアセト
ナート、チタンテトラアセチルアセトナート等のチタン
キレート等がある。
【0034】ジルコニウムカップリング剤としては、例
えば、テトラn‐プロポキシジルコニウム、テトラ‐ブ
トキシ等のジルコニウムアルコキシド、ジルコニウムテ
トラアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビ
ス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムトリブトキ
シエチルアセトアセテート、ジルコニウムブトキシアセ
トアセトネートビス(エチルアセトアセてート)等のジ
ルコニウムキレート等がある。
【0035】アルミニウムカップリング剤としては、例
えば、アルミニウムイソプロピレート、モノsec‐ブ
トキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウム
エチレート等のアルミニウムアルコレート、エチルアセ
トアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミ
ニウムトリス(エチルアセトアセテート)等のアルミニ
ウムキレート、環状アルミニウムオリゴマー等がある。
このような有機金属カップリング剤は、電離放射線硬化
性樹脂100質量部あたり、0.1〜10質量部の範囲
で使用することが好ましい。
【0036】上記の電離放射線硬化性樹脂は、レリーフ
を形成後に、電離放射線を照射して硬化(反応)させる
と電離放射線硬化樹脂(レリーフ形成層15)となる。
電離放射線としては、紫外線(UV)、可視光線、ガン
マー線、X線、または電子線(EB)などが適用できる
が、紫外線(UV)、電子線(EB)が好適である。電
離放射線で硬化する電離放射線硬化性樹脂は、紫外線硬
化の場合は光重合開始剤、及び/又は光重合促進剤を添
加し、エネルギーの高い電子線硬化の場合は添加しない
で良く、また、適正な触媒が存在すれば、熱エネルギー
でも硬化できる。
【0037】光重合開始剤としては、例えば、アセトフ
ェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベン
ゾエート、αーアミロキシムエステル、テトラメチルメ
ウラムモノサルファイド、チオキサントン類などが適用
できる。また、必要に応じて、光増感剤、光重合促進剤
を添加する。該光増感剤、光重合促進剤としては、公知
の光増感剤でよく、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメ
チルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン
イソプロピルエーテル、α−メチルベンゾイン、α−フ
ェニルベンゾイン等のベンゾイン系化合物;アントラキ
ノン、メチルアントラキノン等のアントラキノン系化合
物;ベンジル;ジアセチル;アセトフェノン、ベンゾフ
ェノン等のフェニルケトン化合物;ジフェニルジスルフ
ィド、テトラメチルチウラムスルフィド等のスルフィド
化合物;α−クロルメチルナフタリン;アントラセンお
よびヘキサクロロブタジエン、ペンタクロロブタジエン
等のハロゲン化炭化水素、n−ブチルアミン、トリエチ
ルアミン、トリーnーブチルホスフィンなどがある。こ
のような光重合開始剤、及び光増感剤の含有量は、前記
ウレタン変性アクリル系樹脂100質量部当たり約0.
5〜10質量部の範囲で使用することが好ましい。
【0038】本発明の電離放射線硬化性樹脂組成物に
は、上記の各成分に加えて、ハイドロキノン、t−ブチ
ルハイドロキノン、カテコール、ハイドロキノンモノメ
チルエーテル等のフェノール類;ベンゾキノン、ジフェ
ニルベンゾキノン等のキノン類;フェノチアジン等:銅
類等の重合防止剤を配合すると貯蔵安定性が向上する。
更に、必要に応じて、促進剤、粘度調節剤、界面活性
剤、消泡剤等の各種助剤を配合してもよい。また、スチ
レン・ブタジエンラバー等の高分子体を配合することも
可能である。
【0039】レリーフ形成層15の形成は、上述した材
料を溶剤に溶解または分散させて、適宜添加剤を添加す
るなどした組成物インキを、グラビア印刷、スクリーン
印刷などの印刷法、またはロールート、リバースロール
コート、グラビアコート、リバースグラビアコート、バ
ーコートなどのコーティング方法で塗布し、温度30℃
〜120℃で加熱乾燥すればよい。乾燥後の厚さとして
は、0.1〜20μm程度、0.5〜10μmが好まし
い。
【0040】(レリーフの形成)次に、転写基材11/
剥離層13/レリーフ形成層15の層構成となってい
る、レリーフ形成層15へレリーフを賦形する。レリー
フは、2次元または3次元画像を再生可能な表面凹凸パ
ターン(光回折パターン)が形成されたものである。こ
の表面凹凸パターンとしては、物体光と参照光との光の
干渉による干渉縞の光の強度分布が凹凸模様で記録され
たホログラムや回折格子が適用できる。ホログラムとし
ては、フレネルホログラム、フラウンホーファーホログ
ラム、レンズレスフーリエ変換ホログラム、イメージホ
ログラム等のレーザ再生ホログラム、及びレインボーホ
ログラム等の白色光再生ホログラム、さらに、それらの
原理を利用したカラーホログラム、コンピュータホログ
ラム、ホログラムディスプレイ、マルチプレックスホロ
グラム、ホログラフィックステレオグラム、ホログラフ
ィック回折格子などがある。
【0041】回折格子としては、ホログラム記録手段を
利用したホログラフィック回折格子があげられ、その
他、電子線描画装置等を用いて機械的に回折格子を作成
することにより、計算に基づいて任意の回折光が得られ
る回折格子をあげることもできる。これらのホログラム
および/または回折格子は、単一若しくは多重に記録し
ても、組み合わせて記録しても良い。
【0042】通常、賦形は、レリーフ形成層15の表面
に、レリーフが形成されているスタンパ(金属版、又は
樹脂版)を圧着(所謂エンボス)をして、該レリーフを
レリーフ形成層15へ形成(複製)した後に、スタンパ
を剥離することで行う。レリーフを複製するスタンパ
は、マスターそのものも使用できるが、摩耗や損傷の恐
れがあるため、アナログレコード等におけるのと同様、
マスターに金属メッキまたは紫外線硬化樹脂を塗布し、
紫外線を照射して硬化させて剥がす等の方法(当業者で
は2P法と呼ぶ)により、金属又は樹脂による複製を行
ない、複製された型(スタンパ)を使用して商業的複製
を行なう。
【0043】商業的複製の方法は、金型又は樹脂型のス
タンパを用いて、レリーフ形成層15の表面へエンボス
してレリーフを複製した後に電離放射線を照射するか、
又は、エンボス中に電離放射線を照射してからスタンパ
を剥離することでレリーフを複製する。この商業的な複
製は、長尺状で行うことで連続な複製作業ができる。
【0044】レリーフ形成層15の表面へ、スタンパで
エンボス中、又はエンボス後に、若しくはエンボス中及
びエンボス後に、電離放射線を照射して、電離放射線硬
化性樹脂を硬化させる。該電離放射線としては、紫外線
(UV)、可視光線、ガンマー線、X線、または電子線
(EB)などが適用できるが、紫外線(UV)、電子線
(EB)が好適である。
【0045】電子線(EB)照射は、電子線加速器によ
り発生させた電子線を照射する。電子線照射装置として
は、たとえば、コックロフトワルトン型、バンデグラフ
型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線
型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速
器などを用いて、エクレトロンカーテン方式、ビームス
キャニング方式などで、電子線を照射する。好ましく
は、線状のフィラメントからカーテン状に均一な電子線
を照射できる装置「エレクトロカーテン」(商品名)で
ある。電子線の照射量は、通常100〜1000ke
V、好ましくは100〜300keVのエネルギーを持
つ電子を、0.5〜20Mrad程度の照射量で照射す
る。照射量が0.5Mrad未満の場合、未反応モノマ
ーが残留して硬化が不十分となる恐れがあり、また、照
射量が20Mradを超えると、架橋密度が高くなり硬
化したバインダ、若しくは基材が、損傷を受ける恐れが
ある。また、硬化の際の雰囲気は、酸素濃度500pp
m以下で行われ、通常は200ppm程度で行うのが好
ましい。
【0046】紫外線を照射する紫外線(UV)ランプ
は、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプが適用で
き、紫外線の波長は200〜400nm程度で、紫外線
硬化性樹脂組成物に応じて、適宜波長を選択すれば良
い。その照射量は、組成物の材質や量と、UVランプの
出力と、加工速度に応じて照射すれば良い。好ましく
は、紫外線の波長は300〜400nmである。
【0047】(反射層)反射層17は、ホログラム又は
回折格子等のレリーフ構造を設けたレリーフ形成層15
面のレリーフへ反射層17へ設けることにより、ホログ
ラムの再生像及び/又は回折格子などが明瞭に視認でき
るようになる。該反射層17として、光を反射する金属
を用いると不透明タイプとなり、レリーフ形成層15面
と屈折率に差のある透明金属化合物を用いると透明タイ
プとなる。反射層17としては、Cr、Ti、Fe、C
o、Ni、Cu、Ag、Au、Ge、Al、Mg、S
b、Pb、Pd、Cd、Bi、Sn、Se、In、G
a、Rb等の金属、及びその酸化物、硫化物、窒化物等
の薄膜を単独又は複数を組み合わせてもよい。好ましい
金属としてはアルミニウム、クロム、ニッケル、金、銀
である。
【0048】また、透明タイプの反射層17としては、
レリーフ形成層15面と屈折率に差のある透明金属化合
物を用いる。その光学的な屈折率がレリーフ形成層のそ
れとは異なることにより、ほぼ無色透明な色相で、金属
光沢が無いにもかかわらず、ホログラム等のレリーフを
視認できる。該反射層17の屈折率としては、レリーフ
形成層15面との屈折率の差が大きいほど効果があり、
屈折率の差が0.3以上、好ましくは0.5以上、さら
に好ましくは1.0以上である。例えば、ZnS、Ti
2、Al23、Sb23、SiO、TiO、SiO2
ITO、等が適用でき、好ましくは、ITO、又は酸化
スズで、屈折率はいずれも2.0であり、充分な屈折率
の差を有している。また、屈折率が小さいものでは、L
iF、MgF2、AlF2などがある。なお、この透明と
は、可視光が十分透過すれば良く、無色または有色で透
明なものも含まれる。
【0049】上記の金属、又は透明金属化合物の形成
は、いずれも10〜2000nm程度、好ましくは10
0〜1000nmの厚さになるよう、蒸着蒸着法、スパ
ッタリング法、イオンプレーティング法などの真空薄膜
法で得られる。反射層17の厚さがこの範囲未満では、
光がある程度透過して効果が減じ、また、その以上で
は、反射効果は変わらないので、コスト的に無駄であ
る。
【0050】(接着層)接着層19は熱で溶融又は軟化
して接着する熱接着型接着剤、又は粘着型接着剤(感圧
型接着剤ともいう)が適用できる。熱接着型接着剤とし
ては、例えば、アイオノマー樹脂、酸変性ポリオレフィ
ン系樹脂、エチレン‐(メタ)アクリル酸共重合体、エ
チレン‐(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリエ
ステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ビニル系樹脂、アク
リル系・メタクリル系などの(メタ)アクリル系樹脂、
アクリル酸エステル系樹脂、マレイン酸樹脂、ブチラー
ル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリエチレンオキサイド樹
脂、フェノール系樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、メ
ラミン‐アルキッド樹脂、セルロース系樹脂、ポリウレ
タン系樹脂、ポリビニールエーテル樹脂、シリコーン樹
脂、ゴム系樹脂などが適用でき、これらの樹脂を単独ま
たは複数を組み合せて使用する。
【0051】これらの接着層19の樹脂は、接着力など
の点で、アクリル系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリエス
テル系樹脂が好適である。接着層17の厚さは、通常は
0.2〜10μm程度、好ましくは0.5〜5μmであ
る。接着層19の厚さは、この範囲未満では、被転写体
との接着力が不足して脱落し、また、その以上では、接
着効果は十分でその効果は変わらないのでコスト的に無
駄であり、さらには、サーマルヘッドの熱を無駄に消費
してしまう。さらにまた、接着層19へは、必要に応じ
て、充填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤などの添加剤
を、適宜加えてもよい。充填剤としては、シリカ、炭酸
カルシウムなどの体質顔料が適用できる。特に体質顔料
の添加は、箔切れを良化させる。帯電防止剤としては、
非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、陽イオ
ン系界面活性剤などや、ポリアミドやアクリル酸誘導体
などが適用できる。
【0052】粘着(感圧)型接着剤としては、特に限定
されるものではなく、例えば、天然ゴム系、ブチルゴム
・ポリイソプレン・ポリイソブチレン・ポリクロロプレ
ン・スチレン−ブタジエン共重合樹脂などの合成ゴム系
樹脂、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビ
ニール・エチレン‐酢酸ビニール共重合体などの酢酸ビ
ニール系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリロニトリル、炭
化水素樹脂、アルキルフェノール樹脂、ロジン・ロジン
トリグリセリド・水素化ロジンなどのロジン系樹脂が適
用できる。上記の粘着剤も有用であるが、好ましくは、
ポリイソシアネート、ポリオール、及び触媒を使用直前
に混合して使用する2液硬化型のウレタン系接着剤やエ
ポキシ系接着剤などである。
【0053】次に、カード本体の材料について、説明す
る。 (カード基材)定期券などの印字記録媒体に使用するカ
ード基材21としては、従来の定期券に使用されている
基材と同様であり、繰り返し使用に耐える機械的強度、
耐薬品性、耐溶剤性、製造に耐える耐熱性などがあれ
ば、用途に応じて種々の材料が適用できる。例えば、上
質紙、OCR紙、ノーカーボン紙、アート紙等の紙類、
塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET
と略す)などの基材フィルムが適用できる。該基材フィ
ルムの材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレ
−ト・ポリブチレンテレフタレ−ト・ポリエチレンナフ
タレ−ト・ポリエチレンテレフタレート‐イソフタレー
ト共重合体・テレフタル酸‐シクロヘキサンジメタノー
ル‐エチレングリコール共重合体・ポリエチレンテレフ
タレート/ポリエチレンナフタレートの共押し出しフィ
ルムなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6・ナイロン
66・ナイロン610などのポリアミド系樹脂、ポリエ
チレン・ポリプロピレン・ポリメチルペンテンなどのポ
リオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹
脂、ポリアクリレート・ポリメタアクリレート・ポリメ
チルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリイミ
ド・ポリアミドイミド・ポリエーテルイミドなどのイミ
ド系樹脂、ポリアリレ−ト・ポリスルホン・ポリエーテ
ルスルホン・ポリフェニレンエ−テル・ポリフェニレン
スルフィド(PPS)・ポリアラミド・ポリエーテルケ
トン・ポリエーテルニトリル・ポリエーテルエーテルケ
トン・ポリエーテルサルファイトなどのエンジニアリン
グ樹脂、ポリカ−ボネ−ト、ポリスチレン・高衝撃ポリ
スチレン・AS樹脂・ABS樹脂などのスチレン系樹
脂、セロファン・セルローストリアセテート・セルロー
スダイアセテート・ニトロセルロースなどのセルロース
系フィルム、などがある。
【0054】該基材フィルムは、これら樹脂を主成分と
する共重合樹脂、または、混合体(アロイでを含む)、
若しくは複数層からなる積層体であっても良い。また、
該基材フィルムは、延伸フィルムでも、未延伸フィルム
でも良いが、強度を向上させる目的で、一軸方向または
二軸方向に延伸したフィルムが好ましい。通常は、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等
のポリエステル系フィルム、ポリ塩化ビニールなどのビ
ニール系フィルム、機械的強度、コスト面から好適に使
用され、ポリエチレンテレフタレートが最適である。
【0055】該基材フィルムは、塗布に先立って塗布面
へ、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレ
ーム処理、プライマー(アンカーコート、接着促進剤、
易接着剤とも呼ばれる)塗布処理、予熱処理、除塵埃処
理、蒸着処理、アルカリ処理、などの易接着処理を行っ
てもよい。また、該樹脂フィルムは、必要に応じて、充
填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤などの添加剤を加え
ても良い。充填剤としては、シリカ、炭酸カルシウムな
どの体質顔料が適用できる。着色剤としては、分散染料
が好ましく、モノアゾ、ビスアゾ、アントラキノン、ニ
トロ、スチリル、メチン、アロイレン、ベンズイミダゾ
ール、アミノナフチルアミド、ナフトキノンイミド、ク
マリン誘導体などの分散染料が適用できる。通常は、酸
化チタンなどの顔料で白色に着した基材が用いられる。
帯電防止剤としては、非イオン系界面活性剤、陰イオン
系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤などや、ポリアミ
ドやアクリル酸誘導体などが適用できる。
【0056】カード基材21の厚みは、全体の剛度が適
当に保たれる厚みであればよく、通常、50〜500μ
m程度が適用できるが、100〜400μmが好適で、
150〜300μmが最適である。例えば、PETの場
合には、190〜260μm程度である。これ以上の厚
さでは、剛度があり過ぎて携帯に不便で、コストも高
い、これ以下では、繰り返し使用又は携行時の外力で、
シワ、折り癖がついたり、磁気の読み取り不良が発生し
たりする。サイズに関しては、特に限定はないが、少な
くとも転写箔を転写する工程までは、定期券サイズの複
数倍を面付けできる大判シート、又は長尺で連続した巻
取り体とする。そして、転写後のサイズは、必要に応じ
て、適宜裁断して用いてもよく、最後に定期券サイズに
裁断すればよい。
【0057】(磁気記録層)磁気記録層23は、定期券
の自動改札等に見られるように、磁気ヘッドに接触させ
て、記録されている信号を読み取り、証明書が真正であ
るか、あるいは使用が正当である旨を判定するためのも
ので、磁性の酸化物をバインダ中に分散させたものであ
るか、あるいは、磁性金属の蒸着又はスパッタリング等
による薄膜である。自動改札でない目視確認の場合に
は、磁気層はなくともよい。磁気記録層23は、γ−F
23、Fe34、CrO2、Fe、Fe−Cr、Fe
−Co、Co−Cr、Co−Ni、MnAl、Baフェ
ライト、Srフェライトなどの従来公知の磁性微粒子
を、バインダへ分散されてなる組成物である。該組成物
を溶剤などへ分散又は溶解させた組成物インキを用い
て、公知のコーティング法で、カード基材21上へ、組
成物インキを塗布して、乾燥し、必要に応じて、温度3
0℃〜70℃で適宜エージング、または、電離放射線
(紫外線、電子線など)を照射して、形成すれば良い。
コーティング法としては、例えば、ロールコート、リバ
ースロールコート、トランスファーロールコート、グラ
ビアコート、グラビアリバースコート、キスコート、コ
ンマコート、ロッドコ−ト、ブレードコート、バーコー
ト、ワイヤーバーコート、ナイフコート、スクイズコー
ト、エアードクターコート、エアナイフコート、ダイコ
ート、リップコート、カーテンコート、フローコートな
どが適用できる。該塗布方法で磁気記録層23を形成す
る場合には、その膜厚は1〜100μm、好ましくは5
〜20μm程度である。
【0058】さらにまた、磁気記録層23は、Fe、F
e−Cr、Fe−Co、Co−Cr、Co−Niなどの
金属あるいは合金を、真空蒸着法、スパッタ法、イオン
プレーティング法、メッキ法などの方法によってカード
基材21上に形成することもできる。これらの方法で基
材上に形成する場合には、磁気記録層23の膜厚は10
0オングストローム〜1μm、好ましくは500〜20
00オングストローム程度である。
【0059】なお、γ−Fe23などの磁性微粒子が分
散されるバインダの材料としては、ブチラール樹脂、塩
化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、ウレタン樹脂、ポ
リエステル樹脂、セルロース系樹脂、アクリル樹脂、ス
チレン/マレイン酸共重合体樹脂などが用いられ、必要
に応じて、ニトリルゴムなどのゴム系樹脂あるいはウレ
タンエラストマーなどを添加することができる。また、
必要に応じて、界面活性剤、シランカップリング剤、可
塑剤、ワックス、シリコーンオイル、カーボンその他の
添加剤を使用することができる。
【0060】(その他の層)該カード基材21の磁気記
録層23の面には、種々の情報や絵柄が印刷されていて
もよい。該カード基材21の磁気記録層23の面には、
必要に応じてプライマ層25を介して、説明文印刷層2
7、保護層29が設けられてもよい。プライマ層25と
しては、磁気記録層23との接着性を向上させるため
に、例えば、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ塩化ビ
ニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール
系樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、エチレンと酢酸ビ
ニル或いはアクリル酸などとの共重合体、エポキシ樹脂
などが適用できる。
【0061】これらの樹脂を、適宜溶剤に溶解または分
散して塗布液とし、公知のコーティング法で塗布し乾燥
してプライマー層35とする。また、樹脂にモノマー、
オリゴマー、プレポリマーなどと、反応開始剤、硬化
剤、架橋剤などを適宜組み合わせたり、あるいは、主剤
と硬化剤とを組み合わせて、塗布し乾燥して、乾燥また
は乾燥した後のエージング処理によって反応させて、形
成しても良い。該プライマー層25の厚さは、0.05
〜10μm程度、好ましくは0.1〜5μmである。
【0062】(説明文印刷層)説明文印刷層27として
は、公知のグラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット
印刷などの印刷法で、使用方法、使用上の注意事項、警
告、発行会社名などの各種の情報が印刷される。
【0063】(保護層)保護層29としては、各種の熱
可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、又は反応型樹脂が、単独又
はこれらの混合物等が使用される。熱可塑性樹脂として
は、例えば、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ル共重合体、塩化ビニル酢酸ビニルビニルアルコール共
重合体、塩化ビニルビニルアルコール共重合体、塩化ビ
ニル塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニルアクリロニト
リル共重合体、アクリル酸エステルアクリロニトリル共
重合体、アクリル酸エステル塩化ビニリデン共重合体、
アクリル酸エステルスチレン共重合体、メタクリル酸エ
ステルアクリロニトリル共重合体、メタクリル酸エステ
ル塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸エステルスチ
レン共重合体、ウレタンエラストマー、ナイロン−シリ
コン系樹脂、ニトロセルロース−ポリアミド樹脂、ポリ
フッカビニル、塩化ビニリデンアクリロニトリル共重合
体、ブタジエンアクリロニトリル共重合体、ポリアミド
樹脂、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体(セル
ロースアセテートブチレート、セルロースダイアセテー
ト、セルローストリアセテート、セルロースプロピオネ
ート、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルセ
ルロース、プロピルセルロース、メチルエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、アセチルセルロース
等)、スチレンブタジエン共重合体、ポリエステル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、クロロビニルエーテルアク
リル酸エステル共重合体、アミノ樹脂、ポリアミド樹脂
などが適用できる。
【0064】熱硬化性樹脂または反応型樹脂としては、
塗布液の状態では200000以下の分子量であり、塗
布、乾燥後に加熱加湿することにより、縮合、付加等の
反応により分子量が無限大となるものが好適である。ま
た、これらの樹脂のなかで、樹脂が熱分解するまでの間
に軟化または溶融しないものが好ましい。具体的には例
えばフェノール樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、
ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタンポ
リカーボネート樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキ
ッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル系反応樹脂(電子線
硬化樹脂)、エポキシ−ポリアミド樹脂、ニトロセルロ
ースメラミン樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシ
アネートプレポリマーの混合物、メタクリル酸塩共重合
体とジイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエス
テルポリオールとポリイソシアネートとの混合物、尿素
ホルムアルデヒド樹脂、低分子量グリコール/高分子量
ジオール/トリフェニルメタントリイソシアネートの混
合物、ポリアミン樹脂、ポリイミン樹脂およびこれらの
混合物等である。
【0065】これらの樹脂を、適宜溶剤に溶解または分
散して塗布液とし、公知のコーティング法で塗布し乾燥
して保護層29とする。また、樹脂にモノマー、オリゴ
マー、プレポリマーなどと、反応開始剤、硬化剤、架橋
剤などを適宜組み合わせたり、あるいは、主剤と硬化剤
とを組み合わせて、塗布し乾燥して、乾燥または乾燥し
た後のエージング処理によって反応させて、形成しても
良い。該保護層29の厚さは、0.5〜30μm程度、
好ましくは1〜10μmである。
【0066】ここで、転写箔をカード本体へ、巻取り体
又は大判シート状態で連続的に転写する製造方法につい
て説明する。 (ホロ転写構成)図3は、転写箔の転写層のカード本体
への転写方法を説明する説明図である。図3に図示する
図3(A)は転写箔1で、図3(B)のカード本体3へ
転写し、転写基材11を剥離し除去する。転写箔1の転
写層が、カード基材21へ転写されて図3(C)とな
る。即ち、剥離層13/レリーフ形成層15/反射層1
7/接着層19/カード基材21/磁気記録層23の構
成となる。
【0067】図4は、従来の転写方法を説明する説明図
である。図5は、本発明で使用する転写方法を説明する
説明図である。図6は、本発明で使用する他の転写方法
を説明する説明図である。 (転写方法)(転写方法)図4に図示する転写方法は従
来方法で、当業者が所謂ホットスタンプ法と呼ぶ方法で
ある。カード本体3と、転写箔1の接着層19面とを重
ね合わせて、転写箔1側より、スタンパと呼ぶ加熱した
金型を圧着する。転写箔1の接着層19が軟化又は溶融
してカード基材21へ接着する。そして転写基材を剥離
して除去することで、転写層のみがカード側へ転写し移
行する。しかしながら、該従来方法では、スタンパを用
途などに合わせて、その都度作る必要があり、また、転
写速度も極めて遅く、安価に大量生産ができないという
問題がある。
【0068】(全面転写法)そこで、本発明では、転写
箔1の転写層を全面を連続的に転写する方法とする。図
5には熱転写法を、図6にはラミネート転写法を示す。
【0069】(全面熱転写法)図5は、転写箔1を供給
部41から長尺に連続したウェブ状に繰り出される。一
方、カード本体3も、供給部42から長尺に連続したウ
ェブ状に繰り出される。ウェブ状に繰り出された転写箔
1の接着層19面と、カード本体3のカード基材21面
とを重ね合わせて、加熱ロール45と受けロール47と
の間に挟持し、ロールの回転に応じて走行する。ロール
の加熱加圧から開放された剥離部51で、転写箔1の転
写基材11を剥離し、剥離された転写基材53は、巻上
げ部49へ巻上げられる。このようにすると、既存の簡
易な熱ラミネータを用いて、連続作業で、効率よく、安
価に転写作業をすることができる。カード本体3は、長
尺に連続したウェブ状でなくとも、複数枚数のカードを
面付けしてカットした大判シート状態でもよい。該大判
シートを数珠繋ぎ状に、間歇に送出してもほぼ同様の結
果が得られる。ここで大判シートとは、規格サイズの完
成カードが縦2〜8枚、横4〜10枚、合計8〜80枚
に打抜き得るサイズのカード本体の原反をいう。
【0070】(ラミネート転写法)また、本発明では、
図6に図示するようなラミネータを用いて、全面を連続
的にラミネートし、その後に転写基材を剥離するラミネ
ート転写方法を用いることもできる。このラミネート方
法は、当業者がドライラミネーション(ドライラミ、ド
ライラミネートともいう)という貼合法である。転写箔
1は、巻取り状態から連続したウェブ状に繰り出され
る。一方、カード本体3も、巻取り状態から長尺に連続
したウェブ状に繰り出される。この場合の転写箔1には
接着層19を設けず、転写基材/剥離層/光回折層/透
明反射層/高輝度インキ反射層が順次積層したものを使
用する。
【0071】(ドライラミラミネーション法)ドライラ
ミネーション法とは、溶媒へ分散または溶解した接着剤
を塗布し乾燥させて、貼り合せ基材を重ねて積層した後
に、30〜120℃で数時間〜数日間エージングするこ
とで、接着剤を硬化させることで、2種の材料を積層さ
せる方法である。その変形法であるノンソルベントラミ
ネーション法とは、溶媒へ分散または溶解せずに接着剤
自身を塗布し乾燥させて、貼り合せ基材を重ねて積層し
た後に、30〜120℃で数時間〜数日間エージングす
ることで、接着剤を硬化させることで、2種の材料を積
層させる方法である。
【0072】ドライラミネーション法、またはノンソル
ベントラミネーション法で用いる接着層の接着剤とし
て、熱、または紫外線・電子線などの電離放射線で硬化
する接着剤が適用できる。熱硬化接着剤としては、具体
的には、2液硬化型ウレタン系接着剤、ポリエステルウ
レタン系接着剤、ポリエ−テルウレタン系接着剤、アク
リル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接
着剤、ポリ酢酸ビニル系接着剤、エボキシ系接着剤、ゴ
ム系接着剤などが適用できるが、2液硬化型ウレタン系
接着剤が好適である。
【0073】該2液硬化型ポリウレタン系樹脂として
は、具体的には、例えば、多官能イソシアネ−トとヒド
ロキシル基含有化合物との反応により得られるポリマ
−、具体的には、例えば、トリレンジイソシアナ−ト、
ジフェニルメタンジイソシアナ−ト、ポリメチレンポリ
フェニレンポリイソシアナ−ト等の芳香族ポリイソシア
ナ−ト、あるいは、ヘキサメチレンジイソシアナ−ト、
キシリレンジイソシアナ−ト等の脂肪族ポリイソシアナ
−ト等の多官能イソシアネ−トと、ポリエ−テル系ポリ
オ−ル、ポリエステル系ポリオ−ル、ポリアクリレ−ト
ポリオ−ル等のヒドロキシル基含有化合物との反応によ
り得られる2液型ポリウレタン系樹脂を使用することが
できる。
【0074】ドライラミネーション法では、これらを主
成分とする接着剤組成物を有機溶媒へ溶解または分散
し、これを、例えば、ロ−ルコ−ティング、リバースロ
−ルコ−ティング、グラビアコ−ティング、グラビアリ
バースコ−ティング、グラビアオフセットコーティン
グ、キスコーティング、ワイヤーバーコーティング、コ
ンマコーティング、ナイフコーティング、デップコーテ
ィング、フローコーティング、スプレイコーティングな
どのコーティング法で塗布し、溶剤などを乾燥して、本
発明のラミネ−ション用接着層を形成することができ
る。好ましくは、ロ−ルコ−ティング、リバースロ−ル
コ−ティング法である。
【0075】該接着層の膜厚としては、0.1〜20μ
m(乾燥状態)程度、好ましくは1.0〜5.0μmで
ある。該接着層を形成したら直ちに、貼り合せ基材を積
層した後に、30〜120℃で数時間〜数日間エージン
グすることで、接着剤を硬化させることで接着する。貼
り合せ基材の材質、例えば有機重合体シートまたはフィ
ルムのような非吸収性の材料を用いる場合には、貼り合
せ基材側へ接着剤を塗布して、基材フィルム11面とを
積層して、接着させても良い。
【0076】ノンソルベントラミネーション法は、基本
的にはドライラミネーション法と同様であるが、接着剤
組成物を有機溶媒へ溶解または分散しないで、接着剤組
成物そのままを用いるが、必要に応じて、粘度を低下さ
せるために、接着剤組成物を加熱加温して用いる場合も
ある。
【0077】このように、ラミネータを用いて、全面同
志を連続的にラミネートして積層した後に、30〜12
0℃で数時間〜数日間エージングして接着剤を硬化させ
た後に、転写基材のみを剥離すれば、転写層がカード基
材へ転写される。既存のラミネータを用いて、連続作業
で、接着層の形成と転写(ラミネート)が同時にでき
て、効率よく、安価に転写作業をすることができる。ま
た、転写箔1とカード本体3の繰り出し位置は逆でもよ
く、ドライラミの接着剤を塗布する側もどちらでもよ
い。さらに、カード本体3は、長尺に連続したウェブ状
でなくとも、複数枚数のカードを面付けしてカットした
大判シート状態でもよい。該大判シートを数珠繋ぎ状
に、連続又は間歇に送出してもよい。
【0078】(全面転写の効果)このように、連続作業
で効率良く、安価に、大量生産することがができる。す
なわち、物体として、多種の券種がある白カード(生カ
ードとも呼ぶ)を予めまとめて、量産しておく。個々の
完成カードは、用途別、会社別、さらには各種の絵柄の
取り揃えなどから完成カードの枚数は限られている。従
って、連続大量生産したウェブ状、又は大判シート状の
原反(複数の白カード)の一部を用いて、カード毎に券
面のカード名、使用者情報などを印刷することで、実使
用できるカードとする。従来の個別カード毎に光回折層
を設ける方法に比較して、製造の全体から見て、非常に
効率的である。
【0079】(プライマ層)転写後には、図3(C)の
積層体が得られる。該積層体の剥離層13面、及び磁気
記録層23面に、次の加工が施される。該加工は、ウェ
ブ状でも、該ウェブをカットしたカードが複数枚が面付
けできる大判シートで行ってもよい。磁気記録層23面
には、必要に応じてプライマ層25を介して、説明文印
刷層27が、さらに保護層29を形成する。該プライマ
層25、説明文印刷層27、保護層29の形成は、カー
ド本体3の説明で述べたと同様にすればよく、転写の前
で行うか、後で行うかの違いであり、どちらでも、生産
数量、用途、納期などに合わせて、適宜選択すればよ
い。
【0080】(受像層)剥離層13面には、必要に応じ
てプライマ層31を介して、受像層33が、さらに地紋
印刷層35が、さらにまた必要に応じて滑性層37を形
成する。プライマ層31は、プライマ層25と同様の材
料、塗布方法で形成すればよい。受像層33は、後述す
る熱溶融転写プリンタを用いた、熱溶融型インクリボン
からのインキを受像する層である。該受像層33として
は、従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹
脂、電子線硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂、可視光線硬
化型樹脂やこれらの混合物が使用される。好ましくは、
インキの受容性から熱可塑性樹脂である。
【0081】該熱可塑性樹脂としては、例えば、塩化ビ
ニル酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル共重合体、塩化ビ
ニル酢酸ビニルビニルアルコール共重合体、メタクリル
酸エステルスチレン共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビ
ニルブチラール、セルローストリアセテート、セルロー
スプロピオネート、エチルセルロース、アセチルセルロ
ース等セルロース誘導体、ポリエステル樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリアミド樹脂など単独又はこれらの混
合物等が使用される。好ましくは、ポリエステル樹脂、
アクリル樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル酢酸ビニ
ル共重合体、ポリウレタン樹脂等の接着性の良好な樹脂
で、該樹脂を溶剤へ分散又は溶解した塗液(インキ)を
塗布し、乾燥して形成されている。その厚みは、通常1
〜10μm程度、好ましくは1〜5μm程度である。ま
た、受像層33を設ける面積的な割合については、カー
ド基材21の全面に設けても一部に設けても、いずれで
もよい。
【0082】(地紋印刷層)地紋印刷層35は、公知の
印刷法、例えば、平版印刷、凹版印刷、凸版印刷、孔版
印刷の基本印刷法、および、それらの応用印刷法が適用
できる。好ましくは、グラビア印刷、スクリーン印刷、
平版印刷などである。該印刷に使用する印刷インキは、
少なくともビヒクルと着色料とを含む。着色料は、無機
顔料、有機顔料のうち1種類以上を含有する。無機顔料
としては、フェロシアン化鉄、酸化鉄、カドミウム系顔
料、酸化チタン、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリ
ウムなどがあり、有機顔料としては、不溶性アゾ色素
系、アゾレーキ系、スタロシアニン系、ケレート系、ニ
トロ系、ジオインジゴー系、アンスラキノン系、ペリレ
ン系、キナクリドン系、スレン系、ジオキサジン系顔料
としては縮合型アゾ系などがある。また、蛍光顔料、赤
外線吸収顔料などの特種な顔料でもよい。
【0083】ビヒクルとしては、乾燥油、合成樹脂、天
然樹脂、繊維系、ゴム誘導体のうち1種類以上が適用で
きる。好ましくは、エチルセルロース、セルロースアセ
テート、セルロースアセテートプロピオネートなどの繊
維素系樹脂、環化ゴム、塩化ゴムなどのゴム系樹脂、フ
ェノール樹脂、変性アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニール樹
脂、塩化ビニール酢酸ビニール共重合樹脂などの合成樹
脂、などの天然又は合成樹脂である。
【0084】該インキ組成物には、必要に応じて、充填
剤、可塑剤、分散剤、潤滑剤、帯電防止剤、酸化防止
剤、防黴剤、などの添加剤を、適宜加えても良い。これ
らの組成物を、分散・混練して、また、必要に応じて、
溶剤で固形分量や粘度を調整して、インキ組成物とす
る。該インキを、前記印刷法で印刷して、乾燥し、必要
に応じて、温度30℃〜70℃で適宜エージング、また
は、電離放射線(紫外線、電子線)を照射して、形成す
れば良い。
【0085】地該インキ組成物からなる地紋印刷層35
は、受像層33へは適度に接着しているのがよい。即
ち、地紋印刷層35と受像層33との接着力をAとし、
受像層33と印字層39との接着力をBとすると、A<
Bが好ましい。偽造又は改竄者は、地紋印刷層35上へ
印字された乗車区間などの個別情報(印字層39)を書
き換える必要がある。既に印字されている印字層39
を、削り去ったり、溶剤で消し去ろうとするが、この際
に、印字層39と共に地紋印刷層35も、削り又は消し
去ってしまえば、もはや、偽造が困難になるからであ
る。地紋印刷層は、精密で複雑な採紋であり、簡単に形
成することができない。
【0086】地紋印刷層35の色相は如何なるものでも
よいが、地紋がその下の受像層33完全に隠蔽しないこ
とが好ましい。地紋印刷層35としては、細かい線で構
成した模様、社章等の記号、社名等の文字を一面に印刷
により形成する。また、複数の異なる模様を設けること
により形成してもよい。なお、地紋を省いても、受像層
33と印字部39との関係で改ざん防止は可能ではある
が、地紋を設けて要素を付与した方が改ざん防止には有
効である。
【0087】(滑性層)滑性層37は、必要に応じて地
紋印刷層35上へ設ければよい。特に定期券は使用期間
が最長6ヶ月と長く、乗り換えも含めると、改札ゲート
を千回以上も通過する。改札ゲート内の定期券は、磁気
記録層23の読み取りのための磁気ヘッド、搬送ベルト
やローラーなどに接触して擦られ、表面が削れたり、汚
れたりする。これを防止するために、流動パラフィン、
ワックス、ポリエチレンワックス、シリコーン樹脂粒
子、フッ素樹脂粒子などを、溶剤又は溶剤とバインダへ
分散又は溶解させて、乾燥後の厚さで0.1〜1μm程
度に極く薄く塗布すればよい。該滑性層37は極く薄
く、又、インクリボンの熱溶融インキと相溶性がよいの
で、印字への影響はほとんどない。
【0088】以上説明してきように、図1、図2、又は
図示していないが両面にレリーフ形成層を設けた印字記
録媒体が得られる。これを、用途に合わせて、例えば定
期券であれば、定期券規格の寸法に切断すればよい。該
切断は、公知の抜き型による打抜き法などが適用でき
る。本発明は、基本的には、以上の構成からなっている
が、いくつかの変形態様があり得る。上記の例では、基
材の下面に磁気記録層を有しているが、これとは別に、
あるいはこれに代えて光学記録部及び/又はICによる
記録部を有していても良い。また、用途としても、定期
券だけでなく、入場証、食堂の食券、通行証、点数カー
ド等、種々の用途に適用でき、それぞれの用途に合わせ
て適した基材材料を使用して構成することができる。
【0089】(情報印字方法)受像層33上、及び/又
は地紋印刷層35上に、さらに必要に応じて滑性層37
を介して、印字部39を設ける。該印字部39は、証明
の証明事項、定期券であれば、有効期間、乗車区間、氏
名、年齢、等の個別情報をコンピュータ端末から出力し
て使用する。該個別情報は、熱溶融転写型プリンタ(熱
溶融型プリンタ、熱転写プリンタともいう)で熱溶融型
インクリボンを用いて、必要な事項を印字する
【0090】(熱溶融転写型プリンタ)熱溶融転写型プ
リンタは、感熱印字ヘッド(以下、プリンタヘッドと称
す)とプラテンローラとが対向し、これらの間に、印字
記録媒体へ熱溶融インキ層を設けたインクリボンとが挟
持されている。これらは、回転するプラテンローラによ
って、プリンタヘッドに押し付けられて、回転に応じて
走行する。インクリボンの熱溶融インキ層と、受像層3
3及び/又は地紋印刷層35、さらに必要に応じて滑性
層37とが相対している。
【0091】(プリンタヘッド)そして、プリンタヘッ
ドの画像に応じた発熱素子が発熱して、選択的に加熱さ
れたインキ層が、ドット状に転写され、所定の情報画像
が熱転写記録(印字)される。該印字の方式にはシリア
ル方式とライン方式があり、どちらも適用できる。本発
明の印字は、単色でも、多色でも、カラー画像でも印
字、印画してもよい。プリンタヘッドには、レーザヒー
トモード熱ヘッド、光熱記録ヘッド、サーマルヘッドな
どあり、いずれも適用できるが、好ましくは、サーマル
ヘッドである。
【0092】サーマルヘッドは、情報信号に応じてドッ
ト状の発熱素子を発熱させて、インクリボンのインキ層
を転写することにより、情報を印画する、最も一般的な
プリンタヘッドである。該プリンタヘッドの解像度に限
定はなく、印字する情報の大きさなどで、適宜選択すれ
ばよい。通常、10dpi以上、好ましくは100dp
i以上である。
【0093】(インクリボン)熱溶融型インクリボン
は、インクリボン基体シートと、該基体シートの表面に
熱転写性インキ層を、基体シートのもう一方の面には、
必要に応じてプライマー層を介して耐熱保護層から構成
されている。該基体シートとして使用できるプラスチッ
クフイルムは、任意で特に制限されるものではない。そ
のプラスチックフィルムの種類として、例えばポリエス
テル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカーボネート、
酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
スチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、塩酸ゴム、ア
イオノマーなどのプラスチック、コンデンサー紙、パラ
フィン紙などの紙類、不織布などあり、またこれらを複
合したフィルムであってもよい。このプラスチックフィ
ルムの厚さは、その強度および熱伝導性が適切になるよ
うに材料に応じて適宜変更することができるが、その厚
さは、例えば、1〜25μmである。
【0094】熱転写性インキ層は、着色剤とバインダー
とからなり、さらに必要に応じて種々の添加剤を加えた
ものでもよい。着色剤としては、非加熱時には無色であ
るが加熱時に発色するものや、被転写体に塗布されてい
るものと接触することにより発色するような物質でもよ
い。シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックを形成する
着色剤のほかに、種々の着色剤をも用いることができ
る。熱溶融性インキと感熱昇華性インキの2種類がある
が、本発明では熱溶融性インキを適用することができ
る。
【0095】熱溶融性インキは、着色剤として、カーボ
ンブラックまたは各種の染料、顔料を、インキに与えよ
うとする色に応じて選んで添加する。この着色剤として
は、有機または無機の顔料もしくは染料のうち、記録材
料として良好な特性を有するもの、たとえば十分な着色
濃度を有し、光、熱、湿度などによって変退色しないも
のが好ましい。
【0096】バインダーとしては、通常、ワックス、乾
性油、樹脂、鉱油、セルロースおよびゴムの誘導体など
があるが、本発明では、樹脂バインダを用いたものが好
適である。樹脂としては、たとえばエチレンー酢酸ビニ
ル共重合体(EVA)、エチレンーアクリル酸エチル共
重合体(EEA)、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ
プロピレン、ポリブデン、石油樹脂、塩化ビニル樹脂、
ポリビニルアルコール、塩化ビニリデン樹脂、メタクリ
ル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、フッ素樹脂、
ポリビニルフォルマール、ポリビニルブチラール、アセ
チルセルロース、ニトロセルロース、ポリ酢酸ビニル、
ポリイソブチレン、エチルセルロースまたはポリアセタ
ールなどが用いられる。
【0097】ここで、インキ層に良好な熱伝導性および
溶融転写性を与えるために、熱伝導性物質をインキに配
合することができる。この物質としては、カーボンブラ
ックなどの炭素質物質、アルミニウム、銅、酸化スズ、
二酸化モリブデン等がある。基体シート上へ、直接もし
くは間接の熱溶融性インキ層のコートは、ホットメルト
コートのほか、ホットラッカーコート、グラビアコー
ト、グラビアリバースコート、ロールコートそのほか多
くの手段で実施できる。厚さは、必要な印字の濃度と熱
感度との調和がとれるように決定すべきであって、0.
1〜30μの範囲、好ましくは1〜20μの範囲内にあ
る。その製造および基体シート上への適用は、既知の技
術に従って実施することが出来る。色材は通常バインダ
ーの5〜30質量%に相当する量で添加する。
【0098】耐熱保護層は、耐熱性のある熱可塑性樹脂
バインダーと、熱離型剤または滑剤のはたらきをする物
質とを、基本的な構成成分とする。耐熱性のある熱可塑
性樹脂バインダーとしては、広い範囲から選ぶことが出
来るが、好適な例を挙げれば、アクリル樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミ
ドイミド樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、
セルロースアセテートブチレート、酢酸セルロース、フ
ッ化ビニリデン樹脂、ナイロン、ポリビニルカルバゾー
ル、塩化ゴム、環化ゴム及びポリビニルアルコールがあ
る。これらの樹脂は、ガラス転移点が60℃以上のも
の、またはOH基またはCOOH基を有する熱可塑性樹
脂にアミノ基を2個以上有する化合物またはジイソシア
ネートもしくはトリイソシアネートを加えて若干の架橋
硬化を起させたものが好ましいことが経験的に知られ
た。
【0099】上記の熱可塑性樹脂に配合する、熱離型剤
まはた滑剤は、ポリエチレンワックス、パラフィンワッ
クスの様なワックス類、高級脂肪酸のアミド、エステル
又は塩類、高級アルコール及びレシチン等のリン酸エス
テル類ような加熱により溶融してその作用をするもの
と、フッ素樹脂や無機物質の粉末のように、固体のまま
で役立つものとがある。尚、これらの滑剤又は熱離型剤
に加えて、他の離型剤、例えば、フッ素含有樹脂の粉
末、グアナミン樹脂の粉末及び木粉のいずれかを併用す
ることも出来、この場合には更に高い効果が得られる。
【0100】耐熱保護層を形成する組成物は前記の熱可
塑性樹脂バインダー100質量部に対し、上記の滑剤又
は熱離型剤の作用をする物質を10〜100質量部の割
合で配合して形成する。基材シートへの適用は、適宜の
溶剤で練ってインキとし、一般のコーティング剤の塗布
方法と同様に、例えばロールコーティング法、グラビア
コーティング法,スクリーンコーティング法、ファウン
テンコーティング法等のコーティング法により、基体シ
ート、例えばポリエステルフィルム、ポリスチレンフィ
ルム、ポリサルフォンフィルム、ポリビニルアルコール
フィルム、セロファンなどによる基体シート、特に耐熱
性の点から厚さ0.5〜50μのポリエステルフィルム
からなる基体シートの裏面に、固形分0.1〜4g/m
2程度により塗布し、乾燥することによって行えばよ
い。
【0101】基材シートと耐熱保護層の付着を確実にす
るために、予め基体シート上にプライマ層を設けてもよ
い。プライマ層は、基体シートの材料と耐熱保護層の熱
可塑性樹脂バインダーの種類に応じて選択し、アクリル
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体或いはポリオール/イソシア
ネート、エポキシ/イソシアネート、ポリオール/メラ
ミンの組み合わせ等の材料を適用できる。プライマー層
を形成する場合には、厚み0.05〜0.5μm程度の
層を形成することが好ましく、薄すぎると接着性が不充
分で、一方厚すぎるとサーマルヘッドの感度や耐熱性の
低下、凝集破壊による接着性の低下が生じるので好まし
くない。プライマ層の塗布方法は、耐熱滑性層の組成物
の適用と同様に、適宜の溶剤を利用してインキ形態と
し、任意の手法で実施すればよい。
【0102】このプライマー層には、帯電防止剤を配合
して、帯電防止処理を施すことができる。帯電防止剤と
しては、非イオン界面活性剤(高級アルコールエチレン
オキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、
高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ポリプ
ロピレングリコールエチレンオキサイド付加物等のポリ
エチレングリコール型非イオン界面活性剤、ポリエチレ
ンオキサイド、グリセリンの脂肪酸エステル、ペンタエ
リスリットの脂肪酸エステル、ソルビットおよびソルビ
タンの脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエー
テル、アルカノールアミン類の脂肪族アミド等の多価ア
ルコール型非イオン界面活性剤)、アニオン界面活性剤
(高級脂肪酸のアルカリ金属塩等のカルボン酸塩類、高
級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫
酸エステル塩等の硫酸エステル塩類、アルキルベンゼン
スルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩等のスルホン酸
塩類、高級アルコールリン酸エステル塩等のリン酸エス
テル塩類)、カチオン界面活性剤(アルキルトリメチル
アンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩類)、両性界
面活性剤(高級アルキルアミノプロピオン酸塩等のアミ
ノ酸型両性界面活性剤、高級アルキルジメチルベタイ
ン、高級アルキルジヒドロキシエチルベタイン等のベタ
イン型両性界面活性剤)が挙げられ、これら1種以上を
用いることができる。また金属の酸化物微粉末を使用す
ることもでき、例えば、粒径5〜50μmの酸化スズ等
を用いることができる。
【0103】(印字濃度)以上説明してきたインクリボ
ンを用いて、サーマルプリンタで該インクリボンのイン
キ層がドット状に転写され、所定の情報画像が熱転写記
録(印字)される。該印字層39の必要な事項は、使用
する用途によって適宜選択すればよい。用途が定期券で
あれば、必要な事項としては、少なくとも有効期間、乗
車区間、氏名である。また、その事項は駅務員や乗務員
によって、目視確認されることがあるので、ある程度の
印字濃度が必要であり、その印字の色反射濃度が0.8
以上、好ましくは1.0以上、さらに好ましくは1.1
〜1.2である。この範囲未満では視認及び機械で読み
取りしにくく、また、この範囲以上では視認及び機械で
読み取りでも過剰である。さらに、1.1〜1.2であ
ればバーコードリーダなどでの機械読み取りに好適であ
る。なお、色反射濃度は、マクベス反射濃度計RD−9
18S(マクベス社製、マクベス反射濃度計商品名)
で、ビジュアルフィルターを用いて、室温で計測した。
【0104】反射層17が金属反射層であると、反射層
正反射率が高く、インクリボンで印字された印字層39
(表示)とのコントラストがつきにくいので、目視での
読み取り性が悪い。そこで、本発明では、印字層39の
面の反射層としては透明反射層とすることが好ましい。
また、地紋印刷層35は、印字層39(表示)とコント
ラストがつくように、色相は淡く、下面の受像層33完
全に隠蔽しないことが好ましい。地紋印刷層35として
は、細かい線で構成した模様、社章等の記号、社名等の
文字を一面に印刷により形成し、目視でも十分に視認す
ることができるようにする。
【0105】
【実施例】(実施例1) (a) 転写基材/剥離層/レリーフ形成層/反射層/
接着層が、順次積層してなる転写箔を作成する工程、ま
ず、転写基材11として、厚さ25μmのルミラーT6
0(東レ社製、ポリエステルフィルム商品名)を用い
た。この一方の面へ、剥離ニス45−3(昭和インク社
製、アクリル系樹脂の剥離インキ商品名)を固形分10
質量%となるように溶剤で稀釈して、ロールコーティン
グ法で、乾燥後の厚さが1μmになるように塗布し乾燥
して、剥離層13を形成した。該剥離層13面へ、ユピ
マーLZ065(三菱化学社製、紫外線硬化樹脂商品名
樹脂)を固形分25質量%となるように溶剤で稀釈し
て、リバースロールコーティング法で、乾燥後の厚さが
3μmになるように塗布し乾燥して、レリーフ形成層1
5を形成した。該レリーフ形成層15面へ、スタンパを
加圧(エンボス)してレリーフを賦形する。別途レーザ
ー光を用いて作ったマスターホログラムから、2P法で
複製したスタンパを複製装置のエンポスローラーに貼着
して、150℃で相対するローラーと間で加熱プレス
(エンボス)して、微細な凹凸パターンからなるレリー
フを賦形させた。賦形後直ちに、高圧水銀灯で波長が2
00〜400nmの紫外線を照射して硬化させた。該レ
リーフ形成層15面へ、真空蒸着法で、厚さが400n
mになるようにアルミニウムを蒸着して、反射層17を
形成した。該反射層17面へ、塩化ビニル酢酸ビニル共
重合体が25質量%、マイクロシリカ25質量%となる
ように溶剤で稀釈して、グラビア印刷法で、乾燥後の厚
さが2μmになるように、全面に塗布し乾燥して、接着
層19を形成して、転写箔1を得た。該転写箔1は、長
尺の巻取り体である。
【0106】(カード本体3の作製)厚さ188μmの
白色ポリエチレンテレフタレートE20(東レ社製、片
面易接着処理)の処理面へ、下記組成の組成物インキ
を、グラビアリバースコート法で、乾燥後の厚さが10
μmになるように、塗布し乾燥し、さらに80℃で3日
間エージングして、磁気記録層23を形成して、カード
本体3とした。該カード本体3も、長尺の巻取り体であ
る。 ・組成物インキ・バリウムフェライト(磁性材料) 36質量部 ・ウレタン樹脂 12質量部 ・カーボン 2質量部 ・トルエン 20質量部 ・メチルエチルケトン 15質量部 ・メチルイソブチルケトン 15質量部 ・イソシアネート系硬化剤 2質量部
【0107】(b)該転写箔を、少なくともカード基材
の一方の面へラミネートし、転写基材のみを剥離する工
程、上記のカード本体3を、図4に図示する供給部43
から繰り出し、上記転写箔1を供給部41から繰り出
し、該カード本体3のPET面と該転写箔1の接着層1
9面とを、150℃の加熱した加熱ロール45と受けロ
ール47との間で圧着して、転写基材11のみを剥離し
て除去した。
【0108】該カード本体3のカード基材21面へ、公
知の白グラビアインキで、グラビア印刷法で、ご使用上
の注意分を印刷して、説明文印刷層27とした。該説明
文印刷層27面へ、白色着色料を取り除いた無色の説明
文印刷層27インキで、グラビア印刷法で、全面に印刷
して、保護層29とした。
【0109】(c)転写されてカード基材上へ露出した
剥離層13上へ、熱溶融性インキの受像層33を形成す
る工程、次に転写基材11が剥離されて露出した剥離層
13面へ、下記組成の組成物インキを、ロールコート法
で、乾燥後の厚さが3μmになるように、塗布し乾燥
し、さらに50℃で2日間エージングして、受像層33
を形成した。 ・組成物・RLプライマー(ザ・インクテック社製、) 400質量部 ・XEL硬化剤D 20質量部 ・MEK 65質量部 ・トルエン 65質量部 ・AF−WAX307 9質量部
【0110】(d)該受像層上へ、地紋印刷層を形成す
る工程、該受像層33の表面に、下記組成のインキを用
いて、グラビア印刷法で、会社名及びロゴをデフォルト
した迷彩模様とした絵柄を印刷して、地紋印刷層35と
した。 ・インキ・ポリエステル樹脂 400質量部 ・塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂 20質量部 ・MEK 65質量部 ・トルエン 65質量部 ・AF−WAX307 9質量部 ・着色インキ緑 5質量部 次いで、この基材を定期券サイズに裁断して、実施例1
の印字記録媒体を得た。
【0111】(試験発行)該印字記録媒体を、定期券テ
スト発行機でテスト発行した。磁気記録層へ、乗車駅
名、降車駅名、有効期限、氏名の個別情報を記録し、同
時に地紋印刷層へ、熱溶融転写型インクリボン(樹脂タ
イプ)を用いて、熱溶融型プリンタで、0.6mj/ド
ットの印字エネルギーで、乗車駅名、降車駅名、有効期
限、氏名の個別情報を印字した。
【0112】(評価)印字は良好で、反射濃度は1.1
で、目視で良好に判読することができた。また。カラー
コピー機でコピーしてもホログラム部分は再現されず
に、コピー品は目視で偽造品を判った。さらに、有効期
限を改竄すべく、消しゴムで消そうとすると、印字層と
共に地紋印刷層も消えてしまい、改竄することができな
かった。さらにまた、印字記録媒体を、自動改札テスト
機へ通過されたところ、ゲートが開き磁気情報は正常に
読み取れた。
【0113】(実施例2)地紋印刷層35面へ、下記組
成の組成物インキを、ロールコート法で、乾燥後の厚さ
が0.5μmになるように、塗布し乾燥して、滑性層3
7を形成した以外は、実施例1と同様にして印字記録媒
体を得た。該印字記録媒体の評価は、実施例1と同様に
良好であった。
【0114】(実施例3)レリーフ形成層15面へスタ
ンパを加圧(エンボス)してレリーフを賦形する方法と
して、別途電子線を用いて描画したマスター回析格子を
用いて作ったマスターレリーフから、2P法で複製した
スタンパを複製装置のエンポスローラーに貼着して、1
50℃で相対するローラーと間で加熱プレス(エンボ
ス)して、微細な凹凸パターンからなる回折格子のレリ
ーフを賦形させた。賦形後直ちに、高圧水銀灯で、波長
が200〜400nmの紫外線を照射して硬化させた以
外は、実施例1と同様にして印字記録媒体を得た。該印
字記録媒体の評価は、実施例1と同様に良好であった。
【0115】(実施例4)レリーフ形成層15面へ反射
層17を形成する方法として、真空蒸着法で、厚さが6
00nmになるように硫化亜鉛を蒸着して、反射層17
を形成した以外は、実施例1と同様にして印字記録媒体
を得た。該印字記録媒体の評価は、実施例1と同様に良
好であった。
【0116】(実施例5)剥離層13面へレリーフ形成
層15を形成する組成物として、下記のレリーフ形成層
用組成物(インキ)を用いる以外は、実施例1と同様に
して印字記録媒体を得た。該印字記録媒体の評価は、実
施例1と同様に良好であった。 ・レリーフ形成層用組成物(インキ) 下記の配合割合の組成物をメチルエチルケトン(MEK)で希釈して組成物の 固形分を50%に調製し、レリーフ形成層用組成物(インキ)とした。 ・電離放射線硬化性樹脂A 100部 ・シリコーン(トリメチルシロキシケイ酸含有メチルポリシロキサン、KF−7 312、信越化学工業社製、商品名) 1部 ・ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート(SR−399、 サートマー社製、商品名) 70部 ・光重合開始剤(イルガキュア907、チバスペシャルティケミカルズ社製、商 品名) 5部 なお、電離放射線硬化性樹脂Aは、以下のように製造す
る。冷却器、滴下ロートおよび温度計付きの2リットル
の四つ口フラスコに、トルエン40gおよびメチルエチ
ルケトン(MEK)40gをアゾ系の開始剤とともに仕
込み、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEM
A)24.6g、メチルメタクリレート(MMA)7
3.7g、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ
ート24.6g、トルエン20g、およびMEK20g
の混合液を滴下ロートを経て、約2時間かけて滴下させ
ながら100〜110℃の温度下で8時間反応させた
後、室温まで冷却した。これに、2−イソシアネートエ
チルメタクリレート(昭和電工製、カレンズMOI)2
7.8g、トルエン20gおよびMEK20gの混合液
を加えて、ラウリン酸ジブチル錫を触媒として付加反応
させた。反応生成物をIR分析によりイソシアネート基
の2200cm−1の吸収ピークの消失を確認し反応を
終了した。得られたウレタン変性アクリレート系樹脂の
溶液は、不揮発分41.0%、該樹脂のGPC(溶剤:
THF)で測定した標準ポリスチレン換算の分子量は3
万、ポリマー1分子中の二重結合の平均個数は13.0
モル%、であった。得られた樹脂は電離放射線硬化性樹
脂Aで、一般式(1)において、Zにジシクロペンテニ
ルオキシエチルメタクリレート、R1及びR2に−CH
3、X及びYに−C2H4−を導入し、nが0である樹
脂である。
【0117】(実施例6)剥離層13面へレリーフ形成
層15を形成する組成物として、実施例5のレリーフ形
成層用組成物(インキ)を用いる以外は、実施例3と同
様にして印字記録媒体を得た。該印字記録媒体の評価
は、実施例3と同様に良好であった。
【0118】(実施例7)剥離層13面へレリーフ形成
層15を形成する組成物として、実施例5のレリーフ形
成層用組成物(インキ)を用いる以外は、実施例4と同
様にして印字記録媒体を得た。該印字記録媒体の評価
は、実施例4と同様に良好であった。
【0119】(実施例8)受像層33を形成する方法と
して、予め、転写基材/剥離層/受像層33/接着層の
構成の受像層用転写箔を作成しておき、レリーフ形成層
を有する転写箔1がカード本体へ転写されて、カード基
材上へ露出した剥離層13上へ、熱転写して受像層33
を形成する以外は、実施例1と同様にして印字記録媒体
を得た。該印字記録媒体の評価は、実施例1と同様に良
好であった。
【0120】(実施例9)剥離層13面へレリーフ形成
層15を形成する組成物として、実施例5のレリーフ形
成層用組成物(インキ)を用いる以外は、実施例7と同
様にして印字記録媒体を得た。該印字記録媒体の評価
は、実施例7と同様に良好であった。
【0121】
【発明の効果】以上説明してきたように、従来、ホログ
ラムなどのレリーフ形成層は、媒体の1枚毎に形成され
てきた。しかし、本発明によれば、一旦、ホログラム転
写箔及び印字記録媒体のカード基材として、後工程で複
数個に切り分けられる状態、即ち、当業者が、連続長尺
の巻取体、又は大判シートと呼ぶ状態とする。そして、
該ホログラム転写箔と、印字記録媒体のカード基材と
を、全面ラミネート転写することで、高価なホログラム
を安価に大量製造できる。該ホログラムなどのレリーフ
によって、印字記録媒体の意匠性が高められる。また、
印字記録媒体へ転写されたホログラム上へ受像層及び地
紋などの印刷層を設けて、該受像層及び/又は印刷層上
へ、簡易な熱溶融転写プリンタを使用して、個別で可変
する情報を印字できる。レリーフ形成層上へ地紋などの
印刷層を設けることで、セキュリティ性が高まる。
【0122】さらにまた、説明文印刷層、地紋印刷層な
どの発行会社で異なるので、会社毎に最初の工程から製
造していては生産効率がすこぶる悪い。しかし、本発明
によれば、一旦、個別の情報や絵柄を除いた、印字記録
媒体としての機能的な部分を先行して、大量に製造して
おいて、その中の1部を用いて、発行会社毎の個別の情
報や絵柄である説明文印刷層、地紋印刷層などを個別に
製造できるので、極めて生産効率が高い。セキュリティ
性が高いが、高価で使用しにくいホログラムを、安価に
適用することができる。
【0123】さらにまた、該印字層39には、使用する
用途によって必要な事項を、適宜選択して印字すること
ができる。その印字の反射濃度が高く、目視でも十分に
視認できる。さらにまた、磁気記録層23を設けてもよ
く、不可視情報の記録や、機械読み取りにも対応でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例を示す印字記録媒体の断面
図である。
【図2】 本発明の他の1実施例を示す印字記録媒体の
断面図である。
【図3】 転写箔の転写層のカード本体への転写方法を
説明する説明図である。
【図4】 従来の転写方法を説明する説明図である。
【図5】 本発明で使用する転写方法を説明する説明図
である。
【図6】 本発明で使用する他の転写方法を説明する説
明図である。
【符号の説明】
1 転写箔 3 カード本体 11 転写基材 13 剥離層 15 レリーフ形成層 17 反射層 19 接着層 21 カ−ド基材 23 磁気記録層 25 プライマ層 27 説明文印刷層 29 保護層 31 プライマ層 33 受像層 35 地紋印刷層 37 滑性層 39 印字層 41、43 供給部 45 加熱ロール 47 受けロール 49 巻上げ部 51 隔離部 53 剥離された転写基材 55 転写層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B44C 1/17 B41M 5/26 H (72)発明者 稲生 聡 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 肥田 佳明 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 若松 伸明 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 2C005 HA02 HA04 HA06 JA02 JB08 JB19 KA01 KA48 LA14 2H111 AA07 CA04 CA05 CA13 CA41 3B005 EA11 EB05 EB09 EC30 FA04 FA07 FA16 FB01 FB22 FB34 FB35 FB36 FB44 FB53 FB61 FF04 FF06 GA04 GB01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)転写基材/剥離層/レリーフ形成
    層/反射層/接着層が、順次積層してなる転写箔を作成
    する工程、(b)該転写箔を、少なくともカード基材の
    一方の面へラミネートし、転写基材のみを剥離する工
    程、(c)カード基材上へ転写された、剥離層/レリー
    フ形成層/反射層/接着層の、露出した剥離層上へ、熱
    溶融性インキの受像層を形成する工程、(d)該受像層
    上へ、地紋印刷層を形成する工程、からなることを特徴
    とする印字記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 (a)転写基材/剥離層/レリーフ形成
    層/反射層/接着層が、順次積層してなる転写箔を作成
    する工程、(b)該転写箔を、少なくともカード基材の
    一方の面へラミネートし、転写基材のみを剥離する工
    程、(c)カード基材上へ転写された、剥離層/レリー
    フ形成層/反射層/接着層の、露出した剥離層上へ、熱
    溶融性インキの受像層を形成する工程、(d)該受像層
    上へ、地紋印刷層を形成する工程、から製造することを
    特徴とする印字記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記レリーフ形成層がホログラム又は回
    折格子で、上記印刷層が地紋であることを特徴とする請
    求項2記載の定期券。
  4. 【請求項4】 上記反射層が透明反射層であり、該透明
    反射層上の、上記受像層及び/又は地紋印刷層上へ、熱
    溶融転写型プリンタで熱溶融型インクリボンを用いて、
    必要な事項が印字されていることを特徴とする請求項3
    に記載の定期券。
  5. 【請求項5】 上記必要な事項が、少なくとも有効期
    間、乗車区間、氏名であり、その印字の反射濃度が0.
    7以上であることを特徴とする請求項4に記載の定期
    券。
  6. 【請求項6】 上記カード基材の少なくとも一方の面
    に、磁気記録層が設けられていることを特徴とする請求
    項2に記載の印字記録媒体。
  7. 【請求項7】 上記カード基材の少なくとも一方の面
    に、磁気記録層が設けられていることを特徴とする請求
    項3〜5のいずれかに記載の定期券。
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