JP2001277563A - 熱転写記録方法、装置および記録体 - Google Patents

熱転写記録方法、装置および記録体

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JP2001277563A
JP2001277563A JP2000101938A JP2000101938A JP2001277563A JP 2001277563 A JP2001277563 A JP 2001277563A JP 2000101938 A JP2000101938 A JP 2000101938A JP 2000101938 A JP2000101938 A JP 2000101938A JP 2001277563 A JP2001277563 A JP 2001277563A
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Kazuyoshi Miyazaki
和義 宮崎
Nobuyoshi Taguchi
信義 田口
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 普通紙を用いて光沢のある画像安定性の良い
高画質画像を、高速でプリントすることが出来ること
と、低ランニングコストを実現することを目的とする。 【解決手段】 複数のドラムに跨る閉ループ基材からな
る記録中間体と、ドラム外周上に配置された染着層転写
部と、複数のドラムの外周上にそれぞれ配置された複数
の画像記録部と、他のドラムに配置された画像転写部と
で構成された熱転写記録方法及び熱転写記録装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速でフルカラー
の高画質画像が低価格普通紙上に形成可能な熱転写記録
方法、装置及び記録体に関する。
【0002】
【従来の技術】染料熱転写記録方法は、カラ−写真に匹
敵する高画質画像を提供できる、環境に優しく、小型・
保守・即時性の優れた記録技術である。しかし、高画質
を再現するためパルプ紙の両面を発泡ポリエステル(PE
T)フィルム等で積層した高価で選択自由度のない受像
紙基材を用いる必要がある。このような課題を解決する
ため再転写記録法が提案されている。その第1の方法は
PETフィルム等の薄い基材に受像層をコーティング等で
形成した受像層シートに画像を形成し、その画像を紙等
に再転写する方法である。しかし、この方法は薄いシー
ト基材に熱記録するため、画像のレジストレーションが
悪く、また受像シートの装置内での引き回しが実用的で
ない。第2の方法はドラムまたはベルト等の閉ループの
記録中間体を用いるものであり、ドラムを用いる方法は
特開平4−156384号公報、ベルトを用いる方法は
特開平8−67016号公報にそれぞれ開示されてい
る。これは、別に設けた染着層転写体から記録中間体上
に染着層を転写し、この染着層に染料熱転写による画像
を形成した後、紙等の受像体に染着層ごと再転写する方
法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記第
2の再転写記録方法において、閉ループ記録中間体にド
ラムを用いる方法(特開平4−156384号公報記載
の方法)では、高速で安定な記録走行が行える反面、最
終受像体への熱転写が紙等の背面から熱を付与するか、
ドラムの内側から加熱するため、熱制御が困難である。
また閉ループ記録中間体にベルトを用いる方法(特開平
8−67016号公報記載の方法)では、ベルト内側に
画像転写加熱源を設けられるので転写は比較的安定であ
るが、高速で安定な記録とベルトの蛇行制御に課題が生
じる。特に、不安定なベルト上に受像層を転写し、画像
記録を行う方法は記録プロセスの余裕度を低減化させ
る。また、ベルト内の加熱源にはハロゲンランプ等が用
いられたため、ベルト表面温度制御に課題が生じ、これ
もプロセス余裕度の低減化を招いていた。
【0004】
【課題を解決する手段】上記課題を解決するために、本
発明の請求項1記載の発明は、基材上に染着層を有する
染着層転写体と、基材上に染料層を有する染料転写体
と、複数のドラムに跨る閉ループ基材からなる記録中間
体と、受像体とを用い、前記ドラム外周上の閉ループ基
材外側に転写ヘッドを配置して染着層転写部を構成し、
他の一個以上の前記ドラム外周上の閉ループ外側にそれ
ぞれの該ドラムに対応した記録ヘッドを配置して画像記
録部を構成し、更に他の前記ドラム外周で前記閉ループ
内側に画像転写ヘッドを配置して画像転写部を構成し、
前記染着層転写部における前記染着層転写体の染着層を
前記記録中間体上に熱転写するプロセスと、前記画像記
録部における前記記録中間体上に転写された染着層に染
料転写体の染料を熱転写記録するプロセスと、前記画像
転写部における記録された染着層を前記受像体上に熱転
写するプロセスを有することを特徴とする熱転写記録方
法であって、画像転写ヘッドを別途閉ループ内側に配置
して画像転写部を構成することにより最終受像体への熱
転写制御が容易になる。また、染着層転写部と画像記録
部を別々のドラムの各外側に分離して配置した構成とす
ることにより、異なるプロセスを分離して転写条件等の
制御を個別に制御することが可能になる。特に染着層記
録部における冷間剥離距離を、余裕をもってとることが
可能になる。
【0005】本願の請求項2記載の発明は、閉ループ基
材の両側端部にスプロケットホールを有する記録中間体
を用い、前記ドラム及び閉ループに接する任意ローラの
両側端外周部に前記スプロケットホールと勘合する凸部
を有する閉ループ基材蛇行防止機構を有することを特徴
とする熱転写記録方法であって、すべり防止と蛇行防止
に効果がある。
【0006】本願の請求項3記載の発明は、複数のドラ
ム外周にそれぞれ配置した染着層転写部と画像記録部の
転写ヘッド、及び複数の記録ヘッドの、閉ループ記録中
間体経路上における距離を、記録画像サイズのピッチと
同等以上になるよう配置し、かつ、記録画像が閉ループ
記録中間体上全体にほぼ等間隔になるように連続記録す
ることを特徴とする熱転写記録方法であって、転写記録
速度の高速化が図れるとともに染着層転写体や染料転写
体の転写体材料の使用量も少なくすることが可能とな
る。
【0007】本願の請求項4記載の発明は、閉ループ基
材の回転駆動を前記閉ループ基材の内側に配置した駆動
ローラに連結した回転駆動部で行うことを特徴とした熱
転写記録方法であり、回転安定性が向上しかつ駆動ロス
が少ないという効果を有する。
【0008】本願の請求項5記載の発明は、染着層転写
部、画像記録部、画像転写部の少なくとも染着層転写部
と画像転写部に冷間剥離機構が設けられ、かつ、染着層
転写部の冷間剥離角度が45度以上であり、画像転写部の
冷間剥離角度が染着層転写部の冷間剥離角度より大きい
ことを特徴とする熱転写記録方法であり、剥離が完全に
行えるという効果を有する。
【0009】本願の請求項6記載の発明は、染着層転写
部において、染着層転写体上の染着層を任意形状に切断
して記録中間体上に転写し、画像記録部で染着層に記録
した後、画像転写部で、記録中間体上の染着層を受像体
上に全面熱転写することを特徴とする熱転写記録方法で
あり、最初に染着層を任意形状に切断して記録中間体上
に転写し、最終的に染着層を受像体上に全面熱転写する
ことにより良好な最終画像を得ることが可能となる。
【0010】本願の請求項7記載の発明は、閉ループ上
に機能層を設けたことを特徴とする熱転写記録方法であ
る。
【0011】本願の請求項8記載の発明は、閉ループ上
の機能層が、柔軟でそして又は断熱性を有することを特
徴とする熱転写記録方法であり、より良好な転写が可能
となる。
【0012】本願の請求項13記載の発明は、染着層転
写体の基材背面に滑性耐熱層を設け、基材上に転写ヘッ
ドにより任意形状に切断転写される染着層を設けたこと
を特徴とする前記記載の記録方法および装置に供する染
着層転写体である。
【0013】本願の請求項14記載の発明は、染着層
が、水酸基価が30以上あるポリオール樹脂とビスフェノ
ールA骨格を有するポリエステル樹脂と塩酢ビ共重合系
樹脂とシリコーン樹脂と架橋剤を含むことを特徴とする
染着層転写体であって、透明性に優れ、記録感度が高く
かつ安定的な転写が可能となる。
【0014】本願の請求項15記載の発明は、染着層が
高級脂肪酸エステルまたはその誘導体と高級脂肪酸変性
シリコーンオイルの少なくとも一方を含む染着層転写体
である。
【0015】本願の請求項16記載の発明は、記録中間
体上の機能層がフッソ系ゴムからなり、この機能層中に
断熱性多孔質部を有する前記記載の記録方法および装置
に供する記録中間体であって、記録感度が高くなるとい
う効果を有する。
【0016】本願の請求項17記載の発明は、記録中間
体の基材と機能層間に多孔質層を有する記録中間体であ
って、より記録感度が高くなるという効果を有する。
【0017】本願の請求項18記載の発明は、記録中間
体基材背面に滑性耐熱層を設けたことを特徴とする記録
中間体であって、記録中間体のスムーズな走行が可能と
なる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1に本発明の実施形態の構成断
面図を示す。
【0019】直径50mm程度以下の染着層転写ドラム1
7、記録ドラム10a、10b、10c、画像転写ドラ
ム50及び駆動ローラ100等に跨るまたは接するベル
ト等の閉ループからなる記録中間体8が設けられてい
る。記録ドラム10a、10b、10cの外周上で且つ
記録中間体8の外側にはそれぞれ画像記録部2、3、4
が配置されている。また、染着層転写ドラム17外周上
で且つ記録中間体8の外側には染着層転写部1、画像転
写ドラム50の外周上で、且つ記録中間体8の内側に画
像転写部5が設けられている。染着層転写部1は染着層
転写ドラム17、転写ヘッド11、染着層転写体6及び
その供給部12、巻き取り部13、冷間剥離機構14、
ガイドローラ15からなる。画像記録部2、3、4はイ
エロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)色の記録
部が概略直列状に設置されている。また、Y、M、C画
像記録部2、3、4は所定の記録サイズと同等以上の間
隔をあけて配置されている。例えば、A6サイズ横置き
であればその間隔は110mm程度が適当である。Y画
像記録部2は記録ドラム10a、記録ヘッド21、Y染
料転写体7a、その供給部22、巻き取り部23、冷間
剥離機構24、ガイドローラ25からなる。M画像記録
部3は記録ドラム10b、記録ヘッド31、M染料転写
体7b、その供給部32、巻き取り部33、冷間剥離機
構34、ガイドローラ35からなる。C画像記録部4は
記録ドラム10c、記録ヘッド41、C染料転写体7
c、その供給部42、巻き取り部43、冷間剥離機構4
4、ガイドローラ45からなる。画像転写部5は画像転
写ドラム50、画像転写ヘッド51、冷間剥離機構部の
剥離ローラー101、受像体9、受像体供給部91から
なる。
【0020】図3−aは記録中間体8の断面図、図3−
bは記録中間体8の平面図を示す。記録中間体8の両側
端部にはスプロケットホール84が設けられている。
【0021】図2は記録ドラム10a、10b、10c
の横断面図を示す。記録ドラム10a、10b、10c
表面の円周にはその外周端面部を除いてゴム硬度60な
いし70度のゴム等の弾性体16a、16b、16cが
設けられ、記録ドラム10a、10b、10cの外周両
端面部の円周には記録中間体8のスプロケットホール8
4と勘合する凸部85が形成されている。
【0022】図5は駆動ローラ100の断面の模式図を
示す。駆動ローラ100の表面の円周にはその外周端面
部を除いてゴム硬度70ないし90度のゴム等の弾性体
100aが設けられ、駆動ローラ100の外周両端面部
の円周方向には記録中間体8のスプロケットホール84
と勘合する凸部86が形成されている。また駆動ローラ
100には記録中間体8を挟持して押圧ローラ130が
押圧されている。
【0023】ベルト状の閉ループからなる記録中間体8
は、駆動ローラ100の主軸に連動される駆動装置(図
示は省略)の駆動により、駆動ローラ100と押圧ロー
ラ130とで挟持され駆動される。記録中間体8の主な
駆動力は駆動ローラ100表面のゴム弾性体100aと
記録中間体8の基材背面との摩擦力で行われるが、すべ
り成分は記録中間体8基材のスプロケットホール84と
勘合する駆動ローラ100の凸部86により防止され
る。この記録中間体8基材のスプロケットホール84と
記録ドラム10a、10b、10c及び駆動ローラ10
0の凸部85、86からなる機構は同時にベルト状記録
中間体8の蛇行防止機能も果たしている。
【0024】記録中間体8は図3−a及び図3―bに示
すように、ベルト状基材81とその表面の機能層82、
スプロケットホール84からなり、必要に応じて基材背
面に滑性耐熱層83を設けてもよい。
【0025】図4に染着層転写体6の構成断面図を示
す。基材61の背面に滑性耐熱層62を設け、基材61
表面には染着層64が全面形成されている。必要に応じ
て剥離層63が基材61と染着層64間に設けられる。
【0026】染料転写体7a、7b、7cは、通常の昇華
プリンタに搭載されるインクシートが用いられる。
【0027】また、転写ヘッド11及び記録ヘッド2
1、31、41は画像記録用の市販端面ヘッド(解像度
は一般に300dpi)が用いられ、画像転写部5の画像転写
ヘッド51にはC端面ヘッド(コーナーヘッド)が用い
られる。
【0028】次に全体のプロセス動作を説明する。ま
ず、染着層転写部1において、画信号に基づき画像サイ
ズより少し大きめの任意サイスの染着層64が記録中間
体8の機能層82上に切断転写される。この切断転写さ
れた染着層64の先端が画像記録部2にくるとY画像の
記録が開始される。同様に順次画像記録部3、4でM、
Cの画像が同一染着層64上に形成される。最後に画像
転写部5で、3色記録された染着層64が記録中間体8
から普通紙等任意の受像体9上に全面転写され、目的の
画像が得られる。このプロセスは順次連続に行われるの
で、転写ヘッド11、記録ヘッド21、31、41及び
画像転写ヘッド51は同時に駆動されている。従って、
例えばY記録時には同時に次の画面の染着層転写動作が
行われている。連続記録時、記録中間体8上にはほぼ全
面に、等間隔に画像が配列されている。即ち、高速の連
続プリントが可能となる。300dpiの分解能のライン
記録ヘッドを用いて、5ms/ラインの速度でA6サイ
ズ横置きの記録を行うと、最初のプリントは30秒ない
し40秒かかるが、連続プリント時には10秒以内に1
枚が形成され、4分以内に24枚のプリントが可能であ
る。
【0029】更に、各部の詳細プロセスを説明する。染
着層転写部1において、転写ヘッド11の上流から転写
ドラム17とガイドローラ15に沿うようにして染着層
転写体6が挿入され、転写ヘッド11で任意形状の切断
エネルギを印可された後、ファン等で冷却され(図示省
略)冷間剥離機構14で45度以上の急峻な角度で染着
層転写体6が転写ドラム17に卷回された記録中間体8
から剥がされ、切断エネルギーを印加された部分の染着
層64だけが記録中間体8上に転写され残る。切断は余
熱と切断開始点での急峻な過大エネルギとその後の熱履
歴制御を付与して行われる。
【0030】Y、M、Cの画像記録は通常の方法による
が、染着層64は記録中間体8上に準安定的に固定され
ているだけなので、染料転写体7a、7b、7cの引き
剥がし時は充分冷却させる必要があり、図の冷間剥離機
構24、34、44の冷間剥離プロセスが重要である。
【0031】画像転写部5に置いても、画像転写後の冷
間剥離は特に重要であり、転写ヘッド51の位置と剥離
ローラ101の距離は充分離す必要がある。画像全部が
転写してから受像体9を記録中間体8から離すと効果が
大きい。
【0032】再度、染着層64が転写される迄に、記録
中間体8の機能層82上をクリニングローラ120で清
浄してもよい。
【0033】記録中間体8の基材81は25μm〜50
μmのポリイミドフィルム基材が適当である。スプロケ
ットホール84はポリイミドフィルムを2重にして強度
を付与することが好ましい。その他、アラミドフィル
ム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニ
レンサルファイト(PPS)などの耐熱フィルムも使用可
能であるが特定するものではない。機能層82はフッソ
系ゴムやシリコーン系ゴムを5μm〜30μmの薄さに形
成したものが用いられる。フッソ系ゴムとしては、カー
ボンや酸化マグネシウム等の微粒子を含むフッ化ビニリ
デン・6フッ化プロピレン・4フッ化エチレンの3元共
重合体フッソゴム(バイトン)などが有効である。ま
た、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチ
レン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、
ビニリデンフルオライド・ヘキサフルオロプロピレン系
のフッソ樹脂、フッソゴム等も有用である。シリコーン
ゴムとしては、各種コーティング用、剥離紙用、粘着剤
用の付加重合または縮合重合して製膜可能なものが好ま
しい。
【0034】記録感度を高める機能層82構成として、
閉ループ状の記録中間体8の基材81外側に多孔性の層
を設け、この上に平滑な柔軟性ゴム層を設けると良い。
フッソ系材料で構成する場合は、下層にカーボン等の微
粒子の多い多孔性層を設け、上層に微粒子含有量の少な
い平滑なゴム層を形成することにより実現できる。
【0035】染着層転写体6の基材61及び滑性耐熱層
62は染料転写体7a、7b、7cと同等のものが用い
られる。基材61として、6μm〜12μmのポリエス
テル(PET)フィルムが一般的である。滑性耐熱層62
はアクリルポリオール系樹脂、可塑系樹脂、架橋剤の
他、タルク・シリカ等の微粒子、各種シリコーンオイル
等の組成物で構成される架橋系樹脂層が約1μmに形成
される。基材61表面の染着層64としては、画質・感
度・切断転写性・記録中間体機能層82との準安定接着
性を考慮した組成物が用いられる。
【0036】上記組成物の基本骨格はアクリルポリオー
ル系樹脂と低分子ポリエステル系樹脂とからなる2元相
溶系透明樹脂層である。塩酢ビ系樹脂を加えて3元相溶
透明樹脂系も有用であるその他、各種の添加材が加えら
れた場合も染着層または、塗料として全体として相溶系
で構成される。
【0037】従来、透明性の優れるアクリル(メタクリ
ル)系樹脂は昇華プリンタに一般的に使われる色素染着
性が少なく、受像層64材料に用いられなかった。しか
し、水酸基等の官能基を多く含むアクリルポリオール系
樹脂は、色素染着性が増加することに着目し、染着層6
4の膜強度を保つ骨格樹脂に選定した。
【0038】また、一般の(飽和線状)ポリエステル樹
脂(数平均分子量Mn約2万)は色素染着性の高いことで
知られているが、粘着性が高すぎ、これを主たる受像層
樹脂に使うためには剥離付与材選択に多くの困難が伴っ
た。また、上記アクリルポリオール系樹脂と併用すると
相溶性が不充分で、平滑で透明な製膜ができない。そこ
で、Mnが1万以下の低分子ポリエステル樹脂を採用する
ことにより、相溶性を向上させることができると共に、
ビスフェノールA骨格を導入することにより剥離性も付
与することができる。酸成分としてマレイン酸を、グリ
コール成分としてビスフェノールAのエチレン又はプロ
ピレングリコール付加物の骨格を有するポリエステル樹
脂は特に優れている。これにより染着性と膜強度の高い
アクリルポリオールとポリエステルの相溶2元系透明樹
脂層を実現できた。水酸基を有する低分子ポリエステル
樹脂は更に相溶効果が大きい。
【0039】塩酢ビ系樹脂は、色素染着性と自己剥離性
(色材層と受像層間の剥離性)に優れているが、染着記
録された画像安定性に課題があり、単独では用いにくく
受像層補助樹脂として用いられていた。アクリルポリオ
ール/ポリエステル相溶樹脂系に塩酢ビ系樹脂を加える
ことにより、更に染着性と剥離性を付与した3元相溶系
を実現できる。水酸基を有する塩酢ビ系樹脂を採用する
とその効果が増大する。
【0040】上記2元または3元相溶系樹脂層に更に剥
離性を付与するために、水酸基またはメトキシ基を有す
る変性用シリコーン樹脂を添加するとその効果が大きく
なる。水酸基などの官能基を有するため、上記2元また
は3元相用樹脂系とソフトなネットワークを作り安定な
経時変化の少ない染着層64の剥離性が得られる。ま
た、樹脂層製膜性(レベリング性)も改善される。
【0041】上記相溶樹脂系とシリコーン樹脂の構成樹
脂が全て水酸基を有すると、染着層64全体がソフトな
ネットワークを構成し、柔軟で強靱な染着層64を形成
できる。
【0042】上記染着層64に更に、高速記録(高温記
録)適性を付与するために架橋材を含有する部分架橋樹
脂系を構成することもできる。これにより透明で強靱な
架橋系受像層を形成できる。
【0043】上記染着層64には、必要に応じて高級脂
肪酸エステルや脂肪酸変性シリコーンオイルなどの樹脂
相溶分散促進材を添加してもよい。
【0044】更に、染着層64の各構成要素について詳
述する。
【0045】ポリオールは1分子中に活性水素基(-OH,
=NH2)等の官能基を2個以上持つ高分子の総称で、ア
クリルポリオールの他ポリエーテル系、ポリエステル系
等がある。アクリルポリオールは水酸基等を持つアクリ
ルモノマーとアクリル酸エステルとの共重合アクリル樹
脂である。本発明には特に、水酸基価が30以上、望まし
くは約50で、ガラス転移点(Tg)が40℃から70℃、望ま
しくは50℃から60℃の物性値を持つ透明樹脂が好まし
い。
【0046】低分子ポリエステル樹脂は、数平均分子量
が1万以下、望ましくは6000以下が好ましい。Tgは50℃
から70℃が好ましい。また、水酸基価は10から70程度有
するものが好ましい。
【0047】塩酢ビ系樹脂は、塩化ビニル/酢酸ビニル/
ビニルアルコールの共重合樹脂が適する。Tgは60℃から
80℃程度が好ましく、水酸基を含むほうが好ましい。
【0048】官能基を有する樹脂変性用シリコーン樹脂
の水酸基価は3から10が好ましい。メトキシ基含有でも
効果が期待できる。
【0049】混合樹脂分散促進材または剥離材として添
加効果がある高級脂肪酸エステルは、ステアリン酸ブチ
ル等の高級脂肪酸のアルコールエステルや水酸基を有す
る多塩基酸のアルコールエステルなどが用いられる。
【0050】染着層64を部分架橋系にするために、架
橋材として一般的なポリイソシアネート(1分子中にイ
ソシアネート基-NCOを2個以上持つ化合物)が用いられ
る。イソシアネート量は樹脂合計に対して5重量%以下で
十分な効果を発揮する。望ましくは2重量%以下で十分で
ある 上記染着層組成物に、各種光安定剤や紫外線吸収剤、ク
エンチャー、酸化防止剤等を配合すると、画像安定性が
向上する。特に、光安定剤としてヒンダードアミン系安
定剤(HALS)を、紫外線吸収剤(UVA)としてサリチル
酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系UVAの
組み合わせが有効である。
【0051】染着層64は単層で構成されるだけでな
く、必要に応じて機能分離して2層以上の層構成で使わ
れる。2層の場合、上層の樹脂層の表面エネルギーは下
層より高いものが用いられる。前述の単層組成物をベー
スに考える場合、上層はポリエステル成分が多く、下層
は塩酢ビ成分を多くすると、上下層に表面エネルギの差
を設けることができ、染着層64の記録中間体8上への
転写及び色材の記録に安定性がより付与される。
【0052】染料転写体7a、7b、7cの昇華染料と
樹脂からなる色材層はそれぞれ、Y、M、Cの色材層が
単独でベタ塗り印刷される。Y昇華染料としては、キノ
フタロン系・スチリル系・ピリドンアゾ系の色素が2種
類以上混合したものを用いる。M色素としてはイミダゾ
ールアゾ系の末端基の若干異なるものが2種類以上混合
される。必要に応じてアントラキノン系色素を混合して
もよい。C色素としては複数のインドアニリン系色素と
補色用としてアントラキノン系色素を混合したものが用
いられる。
【0053】色材層の結着樹脂としては、アクリロニト
リルスチレン共重合体(AS)樹脂、ポリアセタール樹
脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、一液性エポキ
シ樹脂やその混合組成物が一般的である。特に、AS樹脂
の内、アクリロニトリル樹脂成分が一般グレード(約2
3%)より多い約30重量%含有するものは基材との接
着力や耐熱性が優れ、染着層64との張り付きが少なく
本記録プロセスのため安定に使用できる。
【0054】尚、染着層転写体、染料転写体、記録中間
体を総称して記録体と呼ぶことがある。
【0055】
【実施例】実施例に基づいて、更に詳述する。 ・装置設計:染着層転写ドラム径は50mmで染着層転
写部に配置。直径50mm、幅260mm、表層ゴム硬
度60度で、110mm間隔で配置された記録ドラム周
りに、それぞれY、M、C画像記録部を構成。染着層転
写部1、画像記録部は端面ヘッド(A4サイズ、300dp
i)、剥離機構、ロール供給・巻き取り機構を具備。記
録ドラム外周部及び駆動ローラ外周部にスプロケットホ
ール勘合突起機構を具備。画像転写部の画像転写ドラム
径は50mm、画像剥離ローラ101径は20mm、画
像転写ヘッドはコーナーヘッド(A4、300dpi)を採用。 ・記録中間体8:25μm、幅260mmのポリイミド
フィルムベルトの両側部を50μmの厚さにし、その部
分に前記ドラム突起機構と勘合するスプロケットホール
を形成。背面にインクシート背面とほぼ同様な1μmの
滑性耐熱層を設けた。25μm部分の表層には、以下の
処方の機能層を下層5μm、上層10μmの厚さに形成
した。 ・機能層82:下層多孔層塗料組成物 フッソゴム(バイトンB、昭和電工デュポン社)・・・・・ 10重量部 カーボン(MTカーボンN-990、cancarb 社)・・・・・・・・ 5重量部 酸化マグネシュウム(キョウーワマグ30、共和化学社)・・ 5重量部 ポリアミン架硫材・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.4重量部 メチルイソブチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・ 40重量部 以上の組成物をポリイミド上にダイコータで塗工乾燥
し、下層を形成した。この上に上記組成物のカーボン量
を2重量部、酸化マグネシウム量を1重量部にした組成
物を上層塗料組成物とし、下層と同様に被膜を形成し機
能層上層とした。 ・染着層転写体6:基材として市販の、12μm厚さの
重剥離の剥離PETフィルム(180度剥離力30g/イン
チ)を用い、その上に下記組成物の染着層を5μmの厚
さに形成した。
【0056】 アクリルポリオール樹脂・・・・・・・・12重量部 低分子ポリセステル樹脂・・・・・・・・14重量部 塩酢ビ樹脂・・・・・・・・・・・・・・14重量部 水酸基含有シリコーン樹脂・・・・・・・ 4重量部 高級脂肪酸エステル・・・・・・・・・・ 2重量部 脂肪酸変性シリコーンオイル・・・・・・0.3重量部 HALS・・・・・・・・・・・・・・・・・2重量部 ベンゾヘノン系UVA・・・・・・・・・・ 2重量部 溶剤・・・・・・・・・・・・・・・・・80重量部 また、基材背面にはインクシートと同じ滑性耐熱層を設
けた。 染料転写体:6μmのPETの背面に下記滑性耐熱層を1
μm設け、基材表面には以下のインクを用いて0.8μ
mのYインク層を形成した。
【0057】 ピリドンアゾ系Y色素・・・・・・・・・・2重量部 キノフタロン系Y色素・・・・・・・・・・1重量部 AS樹脂(ダイセル製、セビアンN−080。AN成分が30重量%)・・・ 4重量部 溶剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・15重量部 同様にして、M,Cインキを製造し、それぞれのインクシ
ートを作製した。 ・滑性耐熱層:下記の塗料を用い1μmの滑性耐熱層を
形成した。
【0058】 アクリルポリオール樹脂・・・・・・・・・・8重量部 AS樹脂(上記色材用と同じもの)・・・・・・2重量部 変性シリコーンオイル・・・・・・・・・・・10重量部 タルク・・・・・・・・・・・・・・・・・・10重量部 溶剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60重量部 ・記録実験:染着層転写部で5ms/ラインの速度でA
6横サイズ(幅150mm、長さ100mm)の染着層
を記録中間体上に切断転写した後、染着層先頭部がY記
録部ヘッド直下に来た時、Y記録を開始し、順次M、C
記録を行った。最後に画像転写部で普通紙(キャストコ
ート紙、日本製紙製エスプリコートC)上に記録された
染着層を全面転写して、光沢のある高画質画像を得た。
プリント速度は1枚目が35秒で、連続時は8秒であっ
た。当然のことながら、連続記録時は5ヘッドが同時に
駆動されている。
【0059】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本願の発明に
よれば、画像転写部を別途閉ループ内側に画像転写ヘッ
ドを配置して構成することにより最終受像体への熱転写
制御が容易になった。また、染着層転写部と画像記録部
をそれぞれのドラムの各外側に分離して配置した構成と
することにより、異なるプロセスを分離して転写条件等
の制御を個別に制御することが可能になった。特に染着
層転写部における冷間剥離距離を、余裕をもってとるこ
とが可能になり染着層転写の安定性が向上した。
【0060】以上の結果、普通紙に光沢のある画像安定
性の良い高画質画像が、銀塩現像プリントより即時的に
高速で得られた。また、単独インクロール及び普通紙使
用のため、銀塩印画紙プリントと同等のランニングコス
トが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成断面図
【図2】記録中間体ドラムの構成断面図
【図3】記録中間体シートの構成断面図及び上面図
【図4】染着層転写体の構成断面図
【図5】駆動ローラの構成断面図
【符号の説明】
1 染着層転写部 2、3、4 画像記録部 5 画像転写部 6 染着層転写体 7a、7b、7c 染料転写体 8 記録中間体 9 受像体 10a、10b、10c 記録ドラム 17 染着層転写ドラム 51 画像転写ドラム 100 駆動ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C065 AA01 AB09 AF02 CJ01 CJ06 CJ08 DA32 DC04 DC10 DC22 DC29 DC32 2H111 AA01 AA28 AA32 CA03 CA05 CA30 CA33

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に染着層を有する染着層転写体と、
    基材上に染料層を有する染料転写体と、複数のドラムに
    跨る閉ループ基材からなる記録中間体と、受像体とを用
    い、前記ドラム外周上の閉ループ基材外側に転写ヘッド
    を配置して染着層転写部を構成し、他の一個以上の前記
    ドラム外周上の閉ループ外側にそれぞれの該ドラムに対
    応した記録ヘッドを配置して画像記録部を構成し、更に
    他の前記ドラム外周で前記閉ループ内側に画像転写ヘッ
    ドを配置して画像転写部を構成し、前記染着層転写部に
    おける前記染着層転写体の染着層を前記記録中間体上に
    熱転写するプロセスと、前記画像記録部における前記記
    録中間体上に転写された染着層に染料転写体の染料を熱
    転写記録するプロセスと、前記画像転写部における記録
    された染着層を前記受像体上に熱転写するプロセスを有
    することを特徴とする熱転写記録方法。
  2. 【請求項2】閉ループ基材の両側端部にスプロケットホ
    ールを有する記録中間体を用い、前記ドラム及び閉ルー
    プに接する任意ローラの両側端外周部に前記スプロケッ
    トホールと勘合する凸部を有する閉ループ基材蛇行防止
    機構を有することを特徴とする請求項1に記載の熱転写
    記録方法。
  3. 【請求項3】複数のドラム外周にそれぞれ配置した染着
    層転写部と画像記録部の転写ヘッド、及び複数の記録ヘ
    ッドの、閉ループ記録中間体経路上における距離を、記
    録画像サイズのピッチと同等以上になるよう配置し、か
    つ、記録画像が閉ループ記録中間体上全体にほぼ等間隔
    になるように連続記録することを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の熱転写記録方法。
  4. 【請求項4】閉ループ基材の回転駆動を前記閉ループ基
    材の内側に配置した駆動ローラに連結した回転駆動部で
    行うことを特徴とした請求項1、2、3のいずれかに記
    載の熱転写記録方法。
  5. 【請求項5】染着層転写部、画像記録部、画像転写部の
    少なくとも染着層転写部と画像転写部に冷間剥離機構が
    設けられ、かつ、染着層転写部の冷間剥離角度が45度以
    上であり、画像転写部の冷間剥離角度が染着層転写部の
    冷間剥離角度より大きいことを特徴とする請求項1から
    請求項4のいずれかに記載の熱転写記録方法。
  6. 【請求項6】染着層転写部において、染着層転写体上の
    染着層を任意形状に切断して記録中間体上に転写し、画
    像記録部で染着層に記録した後、画像転写部で、記録中
    間体上の染着層を受像体上に全面熱転写することを特徴
    とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の熱転写
    記録方法。
  7. 【請求項7】閉ループ上に機能層を設けたことを特徴と
    する請求項1から請求項6のいずれかに記載の熱転写記
    録方法。
  8. 【請求項8】閉ループ上の機能層が、柔軟でそして又は
    断熱性を有することを特徴とする請求項1から請求項7
    のいずれかに記載の熱転写記録方法。
  9. 【請求項9】基材上に染着層を有する染着層転写体と、
    基材上に染料層を有する染料転写体と、複数のドラムに
    跨る閉ループ基材からなる記録中間体と、受像体とを用
    い、前記ドラム外周上の閉ループ基材外側に転写ヘッド
    を配置して染着層転写部を構成し、他の一個以上の前記
    ドラム外周上の閉ループ外側にそれぞれの該ドラムに対
    応した記録ヘッドを配置して画像記録部を構成し、更に
    他の前記ドラム外周上で前記閉ループ内側に画像転写ヘ
    ッドを配置して画像転写部を構成した熱転写記録装置。
  10. 【請求項10】閉ループ基材の両側端部にスプロケット
    ホールを有する記録中間体を用い、前記ドラム及び閉ル
    ープに接する任意ローラの両側端外周部に前記スプロケ
    ットホールと勘合する凸部を有する閉ループ基材蛇行防
    止機構を有することを特徴とする請求項9に記載の熱転
    写記録装置。
  11. 【請求項11】閉ループ基材の回転駆動を前記閉ループ
    基材の内側に配置した駆動ローラに連結した回転駆動部
    で行うことを特徴とした請求項9または請求項10に記
    載の熱転写記録装置。
  12. 【請求項12】染着層転写部、画像記録部、画像転写部
    の少なくとも染着層転写部と画像転写部に冷間剥離機構
    が設けられていることを特徴とする請求項9、10、1
    1のいずれかに記載の熱転写記録装置。
  13. 【請求項13】染着層転写体の基材背面に滑性耐熱層を
    設け、基材上に転写ヘッドにより任意形状に切断転写さ
    れる染着層を設けたことを特徴とする請求項1から請求
    項12のいずれかに記載の記録方法および装置に供する
    染着層転写体。
  14. 【請求項14】染着層が、水酸基価が30以上あるポリオ
    ール樹脂とビスフェノールA骨格を有するポリエステル
    樹脂と塩酢ビ共重合系樹脂とシリコーン樹脂と架橋剤を
    含むことを特徴とする請求項13に記載の染着層転写
    体。
  15. 【請求項15】染着層が高級脂肪酸エステルまたはその
    誘導体と高級脂肪酸変性シリコーンオイルの少なくとも
    一方を含む請求項14に記載の染着層転写体。
  16. 【請求項16】記録中間体上の機能層がフッソ系ゴムか
    らなり、この機能層中に断熱性多孔質部を有する請求項
    1から請求項12のいずれかに記載の記録方法および装
    置に供する記録中間体。
  17. 【請求項17】記録中間体の基材と機能層間に多孔質層
    を有する請求項16に記載の記録中間体。
  18. 【請求項18】記録中間体基材背面に滑性耐熱層を設け
    たことを特徴とする請求項16または請求項17に記載
    の記録中間体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003335083A (ja) * 2002-05-23 2003-11-25 Dainippon Printing Co Ltd 印字記録媒体、定期券、及びその製造方法

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