JP7234547B2 - 熱転写受像シートと印画物と印画物の製造方法 - Google Patents

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本発明は、感熱転写方式のプリンタに使用される熱転写受像シートに関する。
一般に、感熱転写方式は、サーマルリボンと呼ばれる熱転写シートにおけるインクの層から、プリンタのサーマルヘッドに発生する熱によって、そのインクを昇華(昇華転写方式)あるいは溶融(溶融転写方式)させ、熱転写受像シート側に転写するものである。
現在、感熱転写方式の中でも昇華転写方式は、プリンタの高機能化と併せて、各種画像を簡便にフルカラー形成できるため、デジタルカメラのセルフプリント、身分証明書などのカード類、アミューズメント用出力物等、広く利用されている。
上述した用途の多様化と共に、小型化、高速化、低コスト化、環境適合性、また、得られる印画物への耐久性を求める声も大きくなり、近年では、基材シートの同じ面の側に、印画物への耐久性を付与する保護層等を重ならないように設けた、複数の感熱転写層を備える熱転写シートが普及している。
上記のような状況の中、用途の多様化と普及拡大に伴い、プリンタの印画速度の高速化が更に進むに従って、充分な印画濃度を得る為に、サーマルヘッドに発生させる熱量を上昇させる必要が出てきている。これに伴い、高い印加エネルギーを必要とする高濃度部の後に続けて低濃度部が存在する画像を印画する場合に、サーマルヘッドに蓄熱された余熱により、本来発色するべきではない領域が発色する尾引きと呼ばれる不具合が発生しやすくなるという問題がある。
また、感熱転写記録媒体側ではなく、プリンタ側で画像形成時のエネルギーをアップする試みも行われているが、消費電力が増えるばかりではなく、プリンタのサーマルヘッドの寿命を短くする他、印画時に染料層と被転写体とが融着し、染料層と被転写体とが連続的に剥離しない為に発生する剥離線や、染料層が被転写体に転写する、いわゆる異常転写が生じやすくなる。
これらの方法を回避する方法として、特許文献1では、サーマルリボンの耐熱滑性層を、ポリアミド樹脂、シリコーン変性ポリアミド樹脂、及び、エトキシ化アルコール変性ワックスを含有することにより、耐熱滑性層に起因する尾引きを緩和する熱転写シートが提案されている。
特許5157870号公報
しかしながら、特許文献1に提案されている熱転写シートを用いて、尾引きを評価したところ、尾引き自体は緩和しているものの、昨今の高速プリンタを用いた場合には尾引きが発生しやすい傾向にあることが確認された。
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑み、尾引きを抑制し、充分な印画濃度を得る熱転写受像シートを提供することを目的とするものである。
本発明は、上記の課題を解決するためのものであり、請求項1に係る発明は、
断熱層と、前記断熱層の一方の面に受像層を有する熱転写受像シートの該受像層上に、
基材の一方に染料層が積層されている熱転写シートの染料層の染料を積層し、画像が形成される印画物において、
前記断熱層の熱伝導率が0.035~0.055W/m・Kであり、
前記受像層はポリビニルアセタール樹脂、フェノキシ樹脂のうち、いずれか一つを含んでおり、
前記受像層の樹脂成分は、以下で示される染料拡散速度が60%以下の樹脂のみ含み、
前記染料層は、C.I.ディスパースレッド343、C.I.ディスパースバイオレット26及びポリビニルアセタール樹脂を含むことを特徴とする印画物である。
熱転写シートと熱転写受像シートを重ね合わせ、加熱する事により画像形成を行って生成される印画物における尾引きの発生を抑制することが出来る熱転写受像シートを提供できる。
本発明の実施形態に係る熱転写受像シートの概略構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態(以下、「本実施形態」と記載する)について、図面を参照して説明する。
<熱転写受像シートの全体構成>
図1は本発明の実施に用いられる熱転写受像シートの概略構成を示す断面図の一例である。図1中に示すように、熱転写受像シート1は、基材100と、断熱層200と、受像層300を備えている。
<基材100の構成>
基材100は、熱転写における熱圧で軟化変形しない耐熱性と強度が要求される。このため、基材100の材料としては、例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、またはサイズ度の高い紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系)、上質紙、アート紙、コート紙、レジンコート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、あるいはポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン・エチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等のフィルムが挙げられ、また、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明フィルムも使用でき、特に限定されない。また、上記基材の任意の組み合わせによる積層体も使用できる。代表的な積層体の例として、セルロース繊維紙と合成紙或いはセルロース合成紙とプラスチックフィルムとの合成紙が挙げられる。
また、基材100の厚さ(図1中では、上下方向の長さ)は、熱転写受像シートに要求される強度や耐熱性等や、基材として採用した素材の材質に応じて、適宜変更可能であり、具体的には、50μm~1000μmの範囲内であることが好ましく、100μm~300μmの範囲内であることがより好ましい。
本発明においては、基材100は必須ではなく、最低限断熱層200と、受像層300が形成されていれば良い。例えば断熱層200によって、充分な強度や耐熱性等が得られるのであれば、基材100は不要である。
<断熱層200の構成>
断熱層200は、画像形成時に加えられた熱が、基材100側への伝播によって損失されることを防ぐものである。
断熱層200は、例えば断熱性の高いフィルムを接着性のある樹脂を介して貼りあわせる方法や、断熱層を形成するための(形成用の)塗布液を調製し、塗布、乾燥して形成することが可能である。
断熱層200の材料としては、層内に断熱層の高い空気を含むものが好適に用いることができ、例えば発泡ポリプロピレンフィルムや発泡ポリエチレンテレフタレート等の発泡フィルムならびに、発泡フィルムの片面または両面にスキン層を設けた複合フィルムや、中空粒子および中空粒子と樹脂の混合体等を挙げることができる。また、これらの積層体等も用いることが可能である。
断熱層200は熱伝導率が0.035~0.055W/m・Kの範囲である必要がある。熱伝導率が0.035W/m・Kを下回る場合、尾引きが発生し易くなり、0.055W/m・Kを上回ると、受像層が保持する熱エネルギーが小さくなるため、全体的に染料を保持しにくくなるため、濃度が低くなる傾向にある。尚、本発明における熱伝導率は、京都電子工業(株)製 TPS 2500Sを用いて測定した値を表す。
<受像層300の構成>
受像層300は、画像形成時に熱転写シートから転写される染料を受容すると共に、受容した染料を保持することで、画像を形成かつ維持するものである。
受像層300は、バインダ樹脂に硬化剤や離型剤等の添加剤を適宜添加し、受像層を形成するための(形成用の)塗布液を調製し、塗布、乾燥して形成することが可能である。
受像層300に用いられるバインダ樹脂としては、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体(塩酢ビ系樹脂)、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニル・アクリル共重合体、ポリアクリル酸エステル等のビニルポリマー、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート等、およびこれら樹脂の混合系が挙げられ、好ましくは塩化ビニル系樹脂である。その塩ビ計樹脂の中でも、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル/アクリル共重合体から選択される少なくとも1種類の塩化ビニル系樹脂であることがさらに好ましい。
また、硬化剤として、バインダ樹脂に応じて適宜添加しても良い。硬化剤の一例としては、トリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート等のイソシアネート類、及びその誘導体等を用いることが可能である。
特に、塩化ビニルの繰り返し構造を有する、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体(塩酢ビ系樹脂)や、ポリエステル系の樹脂は、層間の密着力に優れ、また、染料保持力に優れるため好ましい。
また、受像層300は離型剤を適宜添加しても良い。離型剤の一例としては、アミノ変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、ビニル変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、アラルキル変性シリコーン、およびアミド変性シリコーン等のシリコーンオイルが挙げられる。本発明においては、これらを混合、或いは各種の反応を用いて重合させて用いることもできる。
シリコーン離型剤は、含有量が多くなると、にじみや地汚れが発生しやすくなるため、受容層のバインダ樹脂の固形分に対して、0.5%以下が好ましい。
また、受像層300は、乾燥後の塗布量が1~5g/mであることが好ましい。1g/mを下回ると、染料の保持力が低くなり、5g/mを上回ると、染料の保持力が過剰となる。
また、受像層300は、受像層300を形成する樹脂の染料拡散速度が、60%以下である必要がある。染料拡散速度は基材の一方に染料層が積層されている熱転写シートの染料層の染料を前記受像層に積層した時の染料移行の程度を表す指標であり、前記受像層の塗布量が2g/mの膜に前記熱転写シートの前記染料層と向かい合うように重ね合わせ、圧力0.7MPa、温度100℃の条件にて30秒加圧した際に、前記染料層の最大吸収波長における加圧前の吸光度をAα、加圧後の吸光度をAβであるとしたとき、(1-Aβ/Aα)と定義する。このとき、加圧は熱損失を防ぐために、SUSのブロックにて加圧し、接触性を向上させるため、片面には1mm厚のシリコーンゴムシートを介している。
受像層300を形成する樹脂の染料拡散速度が、60%を上回る場合、尾引きが発生し易くなる。
染料拡散速度の評価に用いる熱転写シートにおける染料層は、例えば、熱移行性染料、バインダ、溶剤などを配合して塗布液を調製し、塗布、乾燥することで形成することが可能である。
熱移行性染料は、熱により、溶融、拡散もしくは昇華移行する染料である。
熱移行性染料のうち、イエロー成分としては、例えば、C.I.ソルベントイエロー56,16,30,93,33、C.I.ディスパースイエロー201,231,33等を用いることが可能である。
また、熱移行性染料のうち、マゼンタ成分としては、例えば、C.I.ディスパースバイオレット26,31、C.I.ディスパースレッド343,60、C.I.ソルベントレッド19,27等を用いることが可能である。
また、熱移行性染料のうち、シアン成分としては、例えば、C.I.ディスパースブルー24,257,354、C.I.ソルベントブルー36,63,266等を用いることが可能である。
また、染料層に用いることの出来る樹脂としては、従来公知の樹脂バインダがいずれも使用可能であり、特に限定されるものではないが、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース等のセルロース系樹脂やポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂やポリエステル樹脂、スチレン-アクリロニトリル共重合樹脂、フェノキシ樹脂等を用いることが可能である。
<画像形成>
本発明の実施形態においては、熱転写シートと、熱転写受像シート1を重ね合わせ、サーマルヘッドを加熱駆動することによって熱移行性染料を受像層に転写させる。
このとき、0階調の画像に付与する印加エネルギーが0.125mJ/dot以下であることが好ましい。本発明の熱転写受像シート1を、0階調の画像に付与する印加エネルギーが0.125mJ/dot以下の条件にて画像形成を行って得られた印画物は、目視上殆ど尾引きが確認出来ない程度にまで尾引きを軽減させることが出来る。
以下、実施例(実施例1~10、比較例1~6)を用いて、本発明の画像形成方法の効果を検証する。また、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下に説明する、実施例及び比較例においては、画像形成用の熱転写シート、ならびに熱転写受像シートを、以下に示す方法で作製した。
画像形成用の熱転写シート、ならびに熱転写受像シートを作製する。なお、以降の説明で「部」と記載されている場合、特に断りのない限りは、質量基準を示す。
<熱転写シート>
基材として、厚さ4.5μmの片面易接着処理付きポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、その非易接着処理面に、下記に示す組成の耐熱滑性層塗布液(以下、「耐熱滑性層塗布液」と記載する)を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.5g/mになるように塗布し、温度100℃で1分間乾燥することで、耐熱滑性層を形成した。
耐熱滑性層を形成した基材の易接着処理面に、下記に示す組成の塗布液(以下、「染料層塗布液」と記載する)を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.5g/mになるように塗布し、温度90℃で1分間乾燥することで、染料層を形成し、熱転写シートを得た。尚、ここで得られた熱転写シートは、画像形成、ならびに染料拡散速度の測定用として用いている。
<耐熱滑性層用塗布液>
・アセタール樹脂 5.0部
・マイカ 0.5部
・水酸化マグネシウム 0.1部
・リン酸エステル 0.9部
・トルエン 5.5部
・MEK 13.0部
<染料層塗布液>
・C.I.ディスパースレッド343 4.5部
・C.I.ディスパースバイオレット26 2.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 5.0部
・トルエン 29.5部
・メチルエチルケトン 59.0部
<熱転写受像シート1の作製>
基材100として、190μmの両面レジンコート紙を使用し、その一方の面に、熱伝導率0.037W/m・Kの発泡PP-Aをポリエチレンにて貼り合わせることにより断熱層200を形成した。その後断熱層200上面に、下記に示す組成の受容層塗布液(熱転写受像シート1の受像層300を形成する為の塗布液、以下「受像層形成用塗布液-1」と記載する)を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が4.0g/mになるように塗布、乾燥することで、感熱転写用の熱転写受像シート1を作製した。
<受像層形成用塗布液-1>
・塩ビ-酢ビ共重合体樹脂 10.0部
・アミノ変性シリコーンオイル 0.1部
・MEK 45.0部
・トルエン 45.0部
<熱転写受像シート2の作製>
熱転写受像シート1において、受像層300を、下記に示す組成の塗布液(熱転写受像シート2の受像層300を形成する為の塗布液、以下「受像層形成用塗布液-2」と記載する)とした以外は、熱転写受像シート1と同様にして、熱転写受像シート2を得た。
<受像層形成用塗布液-2>
・ポリエステル樹脂 10.0部
・アミノ変性シリコーンオイル 0.1部
・MEK 45.0部
・トルエン 45.0部
<熱転写受像シート3の作製>
熱転写受像シート1において、断熱層200を、熱伝導率0.053W/m・Kの合成紙-Aとした以外は、熱転写受像シート1と同様にして、熱転写受像シート3を得た。
<熱転写受像シート4の作製>
熱転写受像シート2において、断熱層200を、熱伝導率0.053W/m・Kの合成紙-Aとした以外は、熱転写受像シート2と同様にして、熱転写受像シート4を得た。
<熱転写受像シート5の作製>
熱転写受像シート1において、受像層300を、下記に示す組成の塗布液(熱転写受像シート5の受像層300を形成する為の塗布液、以下「受像層形成用塗布液-3」と記載する)とした以外は、熱転写受像シート1と同様にして、熱転写受像シート5を得た。
<受像層形成用塗布液-3>
・ポリビニルアセタール樹脂 10.0部
・アミノ変性シリコーンオイル 0.2部
・MEK 45.0部
・トルエン 45.0部
<熱転写シート6の作製>
熱転写受像シート1において、受像層300を、下記に示す組成の塗布液(熱転写受像シート6の受像層300を形成する為の塗布液、以下「受像層形成用塗布液-4」と記載する)とした以外は、熱転写受像シート1と同様にして、熱転写受像シート6を得た。
<受像層形成用塗布液-4>
・フェノキシ樹脂 10.0部
・アミノ変性シリコーンオイル 0.2部
・MEK 45.0部
・トルエン 45.0部
<熱転写受像シート7の作製>
熱転写受像シート1において、断熱層200を、熱伝導率0.032W/m・Kの発泡PP-Bとした以外は、熱転写受像シート1と同様にして、熱転写受像シート7を得た。
<熱転写受像シート8の作製>
熱転写受像シート2において、断熱層200を、熱伝導率0.032W/m・Kの発泡PP-Bとした以外は、熱転写受像シート2と同様にして、熱転写受像シート8を得た。
<熱転写受像シート9の作製>
熱転写受像シート1において、断熱層200を、熱伝導率0.057W/m・Kの合成紙-Bとした以外は、熱転写受像シート1と同様にして、熱転写受像シート9を得た。
<熱転写受像シート10の作製>
(熱転写受像シート2において、断熱層200を、熱伝導率0.057W/m・Kの合成紙-Bとした以外は、熱転写受像シート2と同様にして、熱転写受像シート10を得た。
<熱転写受像シート11の作製>
熱転写受像シート1において、受像層300を、下記に示す組成の塗布液(熱転写受像シート11の受像層300を形成する為の塗布液、以下「受像層形成用塗布液-5」と記載する)とした以外は、熱転写受像シート1と同様にして、熱転写受像シート11を得た。
<受像層形成用塗布液-5>
・塩ビ-アクリルエマルジョン 39.5部
・アミノ変性シリコーンオイル 0.5部
・純水 60.0部
<熱転写受像シート12の作製>
熱転写シート11において、断熱層200を、熱伝導率0.053W/m・Kの合成紙-Aとした以外は、熱転写受像シート11と同様にして、熱転写受像シート12を得た。
(実施例1)
作製した熱転写シート、及び熱転写受像シート1を用い、0階調の印加エネルギーが0.125mJ/dotとなるようにして画像形成を行った。
(実施例2)
作製した熱転写シート、及び熱転写受像シート2を用い、0階調の印加エネルギーが0.125mJ/dotとなるようにして画像形成を行った。
(実施例3)
作製した熱転写シート、及び熱転写受像シート3を用い、0階調の印加エネルギーが0.125mJ/dotとなるようにして画像形成を行った。
(実施例4)
作製した熱転写シート、及び熱転写受像シート4を用い、0階調の印加エネルギーが0.125mJ/dotとなるようにして画像形成を行った。
(実施例5)
作製した熱転写シート、及び熱転写受像シート5を用い、0階調の印加エネルギーが0.125mJ/dotとなるようにして画像形成を行った。
(実施例6)
作製した熱転写シート、及び熱転写受像シート6を用い、0階調の印加エネルギーが0.125mJ/dotとなるようにして画像形成を行った。
(実施例7)
作製した熱転写シート、及び熱転写受像シート1を用い、0階調の印加エネルギーが0.130mJ/dotとなるようにして画像形成を行った。
(実施例8)
作製した熱転写シート、及び熱転写受像シート2を用い、0階調の印加エネルギーが0.130mJ/dotとなるようにして画像形成を行った。
(実施例9)
作製した熱転写シート、及び熱転写受像シート3を用い、0階調の印加エネルギーが0.130mJ/dotとなるようにして画像形成を行った。
(実施例10)
作製した熱転写シート、及び熱転写受像シート4を用い、0階調の印加エネルギーが0.130mJ/dotとなるようにして画像形成を行った。
(比較例1)
作製した熱転写シート、及び熱転写受像シート7を用い、0階調の印加エネルギーが0.125mJ/dotとなるようにして画像形成を行った。
(比較例2)
作製した熱転写シート、及び熱転写受像シート8を用い、0階調の印加エネルギーが0.125mJ/dotとなるようにして画像形成を行った。
(比較例3)
作製した熱転写シート、及び熱転写受像シート9を用い、0階調の印加エネルギーが0
.125mJ/dotとなるようにして画像形成を行った。
(比較例4)
作製した熱転写シート、及び熱転写受像シート10を用い、0階調の印加エネルギーが0.125mJ/dotとなるようにして画像形成を行った。
(比較例5)
作製した熱転写シート、及び熱転写受像シート11を用い、0階調の印加エネルギーが0.125mJ/dotとなるようにして画像形成を行った。
(比較例6)
作製した熱転写シート、及び熱転写受像シート1を用い、0階調の印加エネルギーが0.125mJ/dotとなるようにして画像形成を行った。
<評価>
実施例1~10、比較例1~6の使用した熱転写受像シートの断熱層伝導率の測定や、染料拡散速度の評価を行った。断熱層熱伝導率は、京都電子工業(株)製 TPS 2500Sを用いて熱転写受像シートに用いた断熱層を測定した。また、染料拡散速度に関しては、専用の装置を用い、規定の条件にて評価を行った。
実施例1~10、比較例1~6の熱転写シートや熱転写受像シートを使用して解像度が300dpiで、印画速度10msec/lineのサーマルシュミレータで画像形成した印画物に関して、尾引き評価、濃度評価、層間密着性評価を下記で示される方法で行った。評価結果を表1に記す。
<尾引き評価>
5×5cm角となるように調整した255階調の画像を、0階調の背景中に配置した画像に関して画像形成を行い、5cm角の255階調を示す領域の末端からの尾引きの長さを光学顕微鏡にて測長した。尾引きの長さにより以下の基準にて尾引き評価を行った。尚、評価結果が△以上であれば、実用上使用に問題ない。
○:尾引き長さが0.5mm以下である
△:尾引き長さが0.5mmを上回り、1mm以下の範囲内である
×:尾引き長さが1mmを上回る
<濃度評価>
0から255階調までを5階調刻みのパッチ画像に関して画像形成を行い、0.5mJ/dotの条件に該当するパッチに関してステータスAの条件にて反射濃度の測定を行った。尚、評価結果が○であれば問題なく用いることが可能である。
○:ODが2.0以上である
×:ODが2.0未満である
<層間密着性>
染料拡散速度測定時における、熱転写シートと熱転写受像シートの剥離後の状態を観察することにより層間密着性を評価した。尚、評価如何に問わず印画に支障が無ければ実用上は問題ないが、○であることが望ましい。
○:熱転写受像シートと熱転写シートが問題なく剥離する
△:熱転写受像シートの加圧部における一部が剥離する
×:熱転写受像シートの加圧部における全体の8割以上が剥離する
Figure 0007234547000001
表1に示す結果から、断熱層熱伝導率及び染料拡散速度が規定の範囲内に位置する、実施例1~10の熱転写受像シートを用いて形成した印画物は、尾引き・濃度において問題がないことがわかった。一方で、断熱層熱伝導率及び染料拡散速度が規定の範囲から外れる、比較例1~6の熱転写受像シートを用いて形成した印画物は、尾引きの発生、或いは充分な濃度が得られないため問題があることが確認された。
また、実施例5~6は、受像層300に塩化ビニルの繰り返し構造を有する樹脂、或いはポリエステル樹脂以外の樹脂を用いている。実施例1~4と比較した結果、染料拡散速度測定時の剥離時に熱転写受像シートが一部剥離した。画像形成に対する実用上の問題は見られなかったものの、その尤度を考慮すると、受像層300は、塩化ビニルの繰り返し構造を有する樹脂、或いはポリエステル樹脂を用いることが好ましい。また、実施例7~10は、実施例1~4の熱転写受像シートを、0階調の印加エネルギーを変更して画像形成しているものである。比較の結果、実用上は問題ない範囲であるものの、0階調の印加エネルギーを上昇させると、尾引きが悪化することが分かった。また、実施例1や実施例3の尾引き長さを見ると、判定基準の範囲における上限値を示しているため、0階調の印加エネルギーは0.125mJ/dot以下であることが好ましい。
本発明により得られる感熱転写記録媒体は、昇華転写方式のプリンタに使用することができ、プリンタの高速・高機能化と併せて、各種画像を簡便にフルカラー形成できる。このため、デジタルカメラのセルフプリント、身分証明書などのカード類、アミューズメント用出力物等に広く利用できる。
1・・・熱転写受像シート
100・・・基材
200・・・断熱層
300・・・受像層

Claims (1)

  1. 断熱層と、前記断熱層の一方の面に受像層を有する熱転写受像シートの該受像層上に、
    基材の一方に染料層が積層されている熱転写シートの染料層の染料を積層し、画像が形成される印画物において、
    前記断熱層の熱伝導率が0.035~0.055W/m・Kであり、
    前記受像層はポリビニルアセタール樹脂、フェノキシ樹脂のうち、いずれか一つを含んでおり、
    前記受像層の樹脂成分は、以下で示される染料拡散速度が60%以下の樹脂のみ含み、
    前記染料層は、C.I.ディスパースレッド343、C.I.ディスパースバイオレット26及びポリビニルアセタール樹脂を含むことを特徴とする印画物。(染料拡散速度:前記熱転写シートの染料層の染料を前記受像層に積層した時の染料移行の程度を表す指標であり、前記受像層の塗布量が2g/mの膜に前記熱転写シートの前記染料層と向かいあうように重ね合わせ、圧力0,7MPa、温度100℃の条件にて30秒加圧した際に、前記染料層の最大吸収波長における加圧前の吸光度をAα、加圧後の吸光度をAβであるとしたとき、(1-Aα/Aβ)と定義する。)
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