JP2009191112A - 空洞含有樹脂成形体及びその製造方法、並びに、昇華転写記録材料用又は熱転写記録材料用の受像フィルム又はシート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】結晶性を有するポリマーを含むポリマー組成物からなり、長尺状の空洞をその長さ方向が一方向に配向した状態で内部に含有する空洞含有樹脂成形体であって、前記成形体における、前記空洞の配向方向に直交する断面において、各中心から前記成形体の表面までの距離h(i)を算出し、算出された各前記距離h(i)の算術平均値h(avg)が、次式、h(avg)>T/100、の関係を満たし、かつ、前記成形体の熱伝導率をX(W/mK)として、前記成形体と同じ厚さで、前記成形体を構成するポリマー組成物と同一のポリマー組成物からなり、空洞を含有しないポリマー成形体の熱伝導率をY(W/mK)とした際のX/Y比が、0.27以下である空洞含有樹脂成形体。
【選択図】なし
Description
前記ハードコピーする技術として、各種画像を出力する際に音が静かであり、操作や保守が容易であり、小型化や高速化が可能な、感熱転写記録方式(及びそれを用いたプリンター)が広く普及しつつある。
しかし、前記ポリプロピレン系合成紙は、天然紙では得られない表面平滑性や適度なクッション性を備えている一方で、腰が弱く、折れシワが入り易いという問題があった。
また、粒子を微粒子にすればするほど、製品中のボイドが小さくできるため断熱効果が高くなって好ましいが、微粒子の凝集が発生すると、印字ムラの原因になるだけでなく、受像シートの表面に小さな凸部が形成され、印字ヘッドを損傷したり、ひいては装置トラブルの原因となったりするおそれがあった。
また、凹部が形成されると印字の欠けやかすれが発生する問題があり、これらは容易に解決し難かった。また受像シート表面の近傍まで発泡層が発現すると、発泡により表面の平滑性が損なわれる問題もあった。
また、受像シート表面の近傍まで発泡層が発現すると、発泡により表面の平滑性が損なわれる問題があった。また、ボイドサイズが大きいと印字性が低下したり、高級感が損なわれたりする問題があった。
<1> 結晶性を有するポリマーを含むポリマー組成物からなり、長尺状の空洞をその長さ方向が一方向に配向した状態で内部に含有する空洞含有樹脂成形体であって、
前記空洞含有樹脂成形体における、前記空洞の配向方向に直交する断面において、前記空洞の中心から前記空洞含有樹脂成形体の表面までの距離が最も短い10個の前記空洞について、各中心から前記空洞含有樹脂成形体の表面までの距離h(i)を算出し、算出された各前記距離h(i)の算術平均値h(avg)が、次式、h(avg)>T/100、の関係を満たし、
[但し、Tは、前記断面における厚みの算術平均値を表し、10個の前記空洞は、前記厚み方向に平行な任意の一の直線と、前記一の直線に対し平行でかつ20×Tだけ離れて位置する他の直線とで挟まれた領域内に存在する空洞の中から選択される。]
かつ、前記空洞含有樹脂成形体の熱伝導率をX(W/mK)として、前記空洞含有樹脂成形体と同じ厚さで、前記空洞含有樹脂成形体を構成するポリマー組成物と同一のポリマー組成物からなり、空洞を含有しないポリマー成形体の熱伝導率をY(W/mK)とした際のX/Y比が、0.27以下であることを特徴とする空洞含有樹脂成形体である。
<2> 結晶性を有するポリマーを含むポリマー組成物からなり、長尺状の空洞をその長さ方向が一方向に配向した状態で内部に含有する空洞含有樹脂成形体であって、
前記空洞含有樹脂成形体における、前記空洞の配向方向に直交する断面において、前記空洞の中心から前記空洞含有樹脂成形体の表面までの距離が最も短い10個の前記空洞について、各中心から前記空洞含有樹脂成形体の表面までの距離h(i)を算出し、算出された各前記距離h(i)の算術平均値h(avg)が、次式、h(avg)>T/100、の関係を満たし、
[但し、Tは、前記断面における厚みの算術平均値を表し、10個の前記空洞は、前記厚み方向に平行な任意の一の直線と、前記一の直線に対し平行でかつ20×Tだけ離れて位置する他の直線とで挟まれた領域内に存在する空洞の中から選択される。]
かつ、熱伝導率が、0.1(W/mK)以下であることを特徴とする空洞含有樹脂成形体である。
<3> 空洞含有率が、3体積%以上、50体積%以下であり、
空洞の配向方向に直交する厚み方向における前記空洞の平均長さをr(μm)として、前記空洞の配向方向における前記空洞の平均長さをL(μm)とした際のL/r比が、10以上である<1>から<2>のいずれかに記載の空洞含有樹脂成形体である。
<4> 結晶性を有するポリマーが、ポリエステル類及びポリオレフィン類のうち少なくともいずれかである<1>から<3>のいずれかに記載の空洞含有樹脂成形体である。
<5> ポリマー組成物からなり、空洞を含有しないポリマー成形体を、10〜36,000mm/minの速度で、かつ、
延伸温度をT(℃)、結晶性を有するポリマーのガラス転移温度をTg(℃)としたときに、
(Tg−30)(℃)≦T(℃)≦(Tg+50)(℃)
で示される範囲の延伸温度T(℃)で延伸することにより形成された空洞を含む<1>から<4>のいずれかに記載の空洞含有樹脂成形体である。
<6> <1>から<5>のいずれかに記載の空洞含有樹脂成形体の製造方法であって、
ポリマー組成物からなり、空洞を含有しないポリマー成形体を、10〜36,000mm/minの速度で、かつ、
延伸温度をT(℃)、結晶性を有するポリマーのガラス転移温度をTg(℃)としたときに、
(Tg−30)(℃)≦T(℃)≦(Tg+50)(℃)
で示される範囲の延伸温度T(℃)で延伸する工程を含む空洞含有樹脂成形体の製造方法である。
<7> <1>から<5>のいずれかに記載の空洞含有樹脂成形体を含有する昇華転写記録材料用又は熱転写記録材料用の受像フィルム又はシートである。
本発明の空洞含有樹脂成形体は、ポリマー組成物からなり、必要に応じてその他の成分を含んでなる。
前記「成形体」としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フィルムやシートが挙げられる。
前記ポリマー組成物は、結晶性を有するポリマーを含み、必要に応じて、空洞の発現に寄与しないその他の成分を含んでなる。前記ポリマー組成物は、結晶性を有するポリマーのみからなることが特に好ましい。
一般に、ポリマーは、結晶性を有するポリマーと非晶性(アモルファス)ポリマーとに分けられるが、結晶性を有するポリマーといえども100%結晶ということはなく、分子構造の中に長い鎖状の分子が規則的に並んだ結晶性領域と、規則的に並んでいない非結晶(アモルファス)領域とを含んでいる。
したがって、本発明の空洞含有樹脂成形体における前記結晶性を有するポリマーとしては、分子構造の中に少なくとも前記結晶性領域を含んでいればよく、結晶性領域と非結晶領域とが混在していてもよい。
ここで、前記溶融粘度は、プレートタイプのレオメーターやキャピラリーレオメーターにより測定することができる。
ここで、前記IVは、ウベローデ型粘度計により測定することができる。
ここで、前記融点は、示差熱分析装置(DSC)により測定することができる。
前記ポリエステル類(以下、「ポリエステル樹脂」と称する。)は、エステル結合を主鎖の主要な結合鎖とする高分子化合物の総称を意味する。したがって、前記結晶性を有するポリマーとして好適な前記ポリエステル樹脂としては、前記例示したPET(ポリエチレンテレフタエレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PTT(ポリトリメチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPT(ポリペンタメチレンテレフタレート)、PHT(ポリヘキサメチレンテレフタレート)、PBN(ポリブチレンナフタレート)、PES(ポリエチレンサクシネート)、PBS(ポリブチレンサクシネート)だけでなく、ジカルボン酸成分とジオール成分との重縮合反応によって得られる高分子化合物が全て含まれる。
前記ポリオレフィン類(以下、「ポリオレフィン樹脂」と称する。)は、エチレンを基本とするαオレフィンを重合して得られるポリマーを意味する。前記結晶性を有するポリマーとして好適な前記ポリオレフィン樹脂としては、前記したように、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−シクロオレフィン共重合体、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1などが挙げられる。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレンがより好ましく、ポリプロピレンが特に好ましい。
前記2種以上でのポリマーのブレンドにおいて、主たるポリマーに対して添加されるポリマーは、前記主たるポリマーに対して、溶融粘度及び極限粘度が近く、添加量が少量であるほうが、製膜時や溶融押出し時に物性が高まり、押出ししやすくなる点で好ましい。
また、前記ポリオレフィン樹脂の流動特性の改良、光線透過性の制御、塗布液との密着性の向上などを目的として、前記ポリオレフィン樹脂に対してポリオレフィン系以外の樹脂を添加しても良い。
また、前記酸化防止剤を一次酸化防止剤として利用し、更に二次酸化防止剤を組み合わせて適用することもできる。前記二次酸化防止剤としては、例えば、スミライザーTPL−R、同スミライザーTPM、同スミライザーTP−Dなどの商品名で市販されている酸化防止剤が挙げられる。
一方で、従来の空洞含有樹脂成形体においては、空洞形成剤を使用しなければ空洞を形成させることができないので、空洞部には空洞形成剤が含まれている。従来の空洞含有樹脂成形体の空洞部では、空洞形成剤が、本来開くべき空洞の一部を占有して、フィルム表面から裏面へ熱の通り道になったり(ブリッジ状に存在したり)、空洞形成剤そのものが高い熱伝導率を有するような場合には、この空洞形成剤がフィルムの表面から裏面への熱伝導を促進したり、ポリマー層内での熱伝導を促進したりする。
本発明の空洞含有樹脂成形体は、長尺状の空洞をその長さ方向が一方向に配向した状態で内部に含有し、空洞含有率及び前記空洞のアスペクト比に特徴を有している。
前記空洞とは、樹脂成形体内部に存在する、真空状態のドメインもしくは気相のドメインを意味する。
前記空洞含有率としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、3体積%以上、50体積%以下が好ましく、5〜40体積%がより好ましく、10〜30体積%が更に好ましい。
ここで、前記空洞含有率は、比重を測定し、前記比重に基づいて算出することができる。
具体的には、前記空洞含有率は、下記の(1)式により求めることができる。
空洞含有率(%)={1−(延伸後の空洞含有樹脂成形体の密度)/(延伸前のポリマー成形体の密度)} ・・・(1)
前記アスペクト比としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、10以上であることが好ましく、15以上がより好ましく、20以上が更に好ましい。
また、延伸が2軸以上の場合には、空洞形成を目的とした延伸方向のうち少なくとも1方向を示す。通常は、2軸以上の延伸においても、製造時に成形体の流れる方向に沿って縦延伸が行われ、かつ、この縦延伸により空洞を形成することが可能であるため、この縦延伸の方向が前記第一の延伸方向に相当する。
前記空洞含有樹脂成形体の熱伝導率としては、0.1(W/mK)以下であることが好ましく、0.09(W/mK)以下であることがより好ましく、0.08(W/mK)以下であることが更に好ましい。
ここで、前記熱伝導率は、熱拡散率、比熱、密度の測定値の積によって算出することができる。前記熱拡散率は一般的にはレーザーフラッシュ法(例えば、TC−7000((株)真空理工製))により測定できる。前記比熱はDSCによりJIS K7123に記載の方法に従って測定できる。前記密度は一定面積の質量とその厚みを測定することにより、算出することができる。
前記空洞含有樹脂成形体の表面平滑性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、Ra=0.3μm以下が好ましく、Ra=0.25μm以下が更に好ましく、Ra=0.1μm以下が特に好ましい。
即ち、前記空洞含有樹脂成形体における、前記空洞の配向方向に直交する断面において、前記空洞の中心から前記空洞含有樹脂成形体の表面までの距離が最も短い10個の前記空洞について、各中心から前記空洞含有樹脂成形体の表面までの距離h(i)を算出し、算出された各前記距離h(i)の算術平均値h(avg)が、次式、h(avg)>T/100、の関係を満たす。
但し、Tは、前記断面における厚みの算術平均値を表し、10個の前記空洞は、前記厚み方向に平行な任意の一の直線と、前記一の直線に対し平行でかつ20×Tだけ離れて位置する他の直線とで挟まれた領域内に存在する空洞の中から選択される。
前記「空洞含有樹脂成形体の表面」とは、厚み方向における、空洞含有樹脂成形体の最外面を意味する。通常、前記空洞含有樹脂成形体を載置したときの上面を意味する。
次に、前記断面写真内において、厚み方向に平行な任意の一の直線を描画し、更に、前記一の直線に対し平行でかつ20×Tだけ離れて位置する他の直線を描画する。
そして、断面写真内の各空洞において、最大二乗中心法により任意に設定した基準円からの偏差の二乗和が最小となる円の中心を決定し、これを空洞の中心とする。
そして、前記一の直線と前記他の直線とで挟まれた領域内において、空洞の中心から空洞含有樹脂成形体の表面までの距離が最も短い10個の空洞を選択する。なお、前記「空洞の中心から空洞含有樹脂成形体の表面までの距離」は、前記「空洞の中心」を中心とした円を描画する際に、描画する円の半径を順次大きくし、円弧が最初に空洞含有樹脂成形体の表面に接したときの円の半径とする。
そして、選択した10個の空洞について、各中心から前記空洞含有樹脂成形体の表面までの距離h(i)を算出し、算出された各前記距離h(i)の算術平均値h(avg)を下記(2)式により算出する。
h(avg)=(Σh(i))/10 ・・・(2)
なお、前記「各中心から前記空洞含有樹脂成形体の表面までの距離h(i)」は、前記空洞含有樹脂成形体が、湾曲していたり、応力がかかっていたりすると、正確に測定することができないため、測定の際には平面状に載置した状態で測定することが好ましい。
前記空洞含有樹脂成形体は、前記空洞を含有しつつも、空洞含有樹脂成形体の表面近くに空洞が形成されていないため、優れた表面平滑性を有している。
前記空洞含有樹脂成形体の製造方法としては、少なくともポリマー成形体を延伸する延伸工程を含み、更に必要に応じて製膜工程などのその他の工程を含んでなる。
なお、前記ポリマー成形体とは、前記結晶性を有するポリマーを含むポリマー組成物からなり、特に空洞を含有していないものを示し、例えば、ポリマーフィルム、ポリマーシートなどが挙げられる。
前記延伸工程では、前記ポリマー成形体が少なくとも1軸に延伸される。そして、前記延伸工程により、ポリマー成形体が延伸されるとともに、その内部に第一の延伸方向に沿って配向した空洞が形成されることで、空洞含有樹脂成形体が得られる。
なお、このような延伸による空洞形成は、結晶性を有するポリマーが1種類の場合だけではなく、2種類以上の結晶性を有するポリマーが、ブレンド又は共重合されている場合であっても可能である。
前記縦延伸の段数としては、1段以上であれば特に制限はないが、より安定して高速に延伸することができる点及び製造の歩留まりや機械の制約の点から、2段以上に縦延伸することが好ましい。また、2段以上に縦延伸することは、1段目の延伸によりネッキングの発生を確認したうえで、2段目の延伸により空洞を形成させることができる点においても、有利である。
なお、2段目以降の延伸における延伸条件(例えば、延伸速度、延伸温度など)は、1段目の延伸条件と同じでもよく、異なっていてもよい。
前記縦延伸の延伸速度としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10〜36,000mm/minが好ましく、800〜24,000mm/minがより好ましく、1,200〜12,000mm/minが更に好ましい。前記延伸速度が、10mm/min以上であると、充分なネッキングを発現させやすい点で好ましい。また、前記延伸速度が、36,000mm/min以下であると、均一な延伸がしやすくなり、樹脂が破断しづらくなり、高速延伸を目的とした大型な延伸装置を必要とせずにコストを低減できる点で好ましい。したがって、前記延伸速度が、10〜36,000mm/minであると、充分なネッキングを発現させやすく、かつ、均一な延伸がしやすくなり、樹脂が破断しづらくなり、高速延伸を目的とした大型な延伸装置を必要とせずにコストを低減できる点で好ましい。
バッチ式の場合には、ポリマー成形体の端部を把持したクランプが、延伸方向へ移動する際の移動速度、即ち、クランプの移動距離/クランプの移動に要した時間(mm/min)、を延伸速度とする。本実施形態において規定される延伸速度は、特に記載のない限り、前記バッチ式の場合の延伸速度である。
延伸時の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、
延伸温度をT(℃)、結晶性を有するポリマーのガラス転移温度をTg(℃)としたときに、
(Tg−30)(℃)≦T(℃)≦(Tg+50)(℃)
で示される範囲の延伸温度T(℃)で延伸することが好ましく、
(Tg−25)(℃)≦T(℃)≦(Tg+50)(℃)
で示される範囲の延伸温度T(℃)で延伸することがより好ましく、
(Tg−20)(℃)≦T(℃)≦(Tg+50)(℃)
で示される範囲の延伸温度T(℃)で延伸することが更に好ましい。
また、延伸後の空洞含有樹脂成形体は、形状安定化などの目的で、更に熱を加えて熱収縮させたり、張力を加えたりする等の処理をしても良い。
また、前記ポリマー成形体の製造は、前記延伸工程と独立に行ってもよく、連続的に行ってもよい。
図1に示すように、原料樹脂(ポリマー組成物)11は、押出機12(原料形状や、製造規模によって、二軸押出機を用いたり、単軸押出し機を用いたりする)内部で熱溶融、混練された後、Tダイ13から柔らかい板状(フィルム又はシート状)に吐出される。
次に、吐出されたフィルム又はシートFは、キャスティングロール14で冷却固化されて、製膜される。製膜されたフィルム又はシートF(「ポリマー成形体」に相当する)は、縦延伸機15に送られる。
そして、製膜されたフィルム又はシートFは、縦延伸機15内で再び加熱され、速度の異なるロール15a間で、縦に延伸される。この縦延伸により、フィルム又はシートFの内部に延伸方向に沿って空洞が形成される。そして、空洞が形成されたフィルム又はシートFは、横延伸機16の左右のクリップ16aで両端を把持されて、巻取機側(図示せず)へ送られながら横に延伸されて、空洞含有樹脂成形体1となる。なお、前記工程において、縦延伸のみを行ったフィルム又はシートFを横延伸機16に供さず、空洞形成樹脂成形体1として使用してもよい。
本発明の空洞含有樹脂成形体は、高い表面平滑性を備えつつ、前記空洞を含有していることにより優れた断熱性を有しているため、昇華転写記録材料又は熱転写記録材料に対応できる受像フィルム素材又は受像シート素材として最適であり、また、各種断熱材として利用することができる。
前記昇華転写記録材料用又は熱転写記録材料用の受像フィルム又はシートは、支持体上に染料受容層(受容層)が形成されていて、受容層と支持体との間には下地層が形成されていることが好ましい。前記下地層としては、例えば、白地調整層、帯電調節層、接着層、プライマー層などが挙げられる。また、下地層と支持体との間には断熱層が形成されていることが好ましい。本発明の空洞含有樹脂成形体(空洞含有樹脂フィルム又はシート)は、前記断熱層に用いることが好ましい。支持体と受容層との間にある各層を単に「中間層」といい、「中間層」には前記した下地層や断熱層が含まれる。本発明の昇華転写記録材料用又は熱転写記録材料用の受像フィルム又はシートは、少なくとも1層の受容層及び少なくとも1層の中間層を含有する。支持体の裏面側にはカール調整層、筆記層、帯電調整層が形成されていることが好ましい。
なお、本実施例においては、ポリマーフィルムの延伸を全てバッチ式でおこなった。
IV=0.72であるPBT1(ポリブチレンテレフタレート100%樹脂)を溶融押出機を用いて245℃でTダイから押出し、キャスティングドラムで固化させて、厚さ約120μmのポリマーフィルムを得た。このポリマーフィルムを1軸延伸(縦延伸)した。
具体的には、40℃の加温雰囲気下で、100mm/minの速度で1軸延伸し、ネッキングが発生したことを確認した後、6,000mm/minの速度で、初めと同一方向に更に1軸延伸した。
実施例1において、延伸温度を30℃にしたこと、ポリマーフィルムの厚みを約50μmにしたこと、2段目の縦延伸速度を、6,000mm/minに代えて、12,000mm/minで延伸したこと以外は、実施例1と同様にして樹脂フィルムを作製した。
IV=0.72であるPBT1(ポリブチレンテレフタレート100%樹脂)を溶融押出機を用いて245℃でTダイから押出し、キャスティングドラムで固化させて、厚さ約100μmのポリマーフィルムを得た。このポリマーフィルムを1軸延伸(縦延伸)した。
具体的には、40℃の加温雰囲気下で、2,400mm/minの速度で1軸延伸した。
実施例3において、1段目の縦延伸速度を、2,400mm/minに代えて、8,000mm/minで延伸したこと以外は、実施例3と同様にして樹脂フィルムを作製した。
実施例3において、1段目の縦延伸速度を、2,400mm/minに代えて、11,000mm/minで延伸したこと以外は、実施例3と同様にして樹脂フィルムを作製した。
実施例1で使用したPBT1とIV=0.67であるPET(富士フイルム株式会社製)とを、PBT1:PET=90:10で混合したものを、溶融押出機を用いて285℃でTダイから押出し、キャスティングドラムで固化させて、厚さ約55μmのポリマーフィルムを得た。このポリマーフィルムを1軸延伸(縦延伸)した。
具体的には、60℃の加温雰囲気下で、100mm/minの速度で1軸延伸し、ネッキングが発生したことを確認した後、4,000mm/minの速度で、初めと同一方向に更に1軸延伸した。
実施例1で使用したPBT1とIV=0.67であるPET(富士フイルム株式会社製)とを、PBT1:PET=95:5で混合したものを、溶融押出機を用いて285℃でTダイから押出し、キャスティングドラムで固化させて、厚さ約100μmのポリマーフィルムを得た。このポリマーフィルムを1軸延伸(縦延伸)した。
具体的には、60℃の加温雰囲気下で、5,600mm/minの速度で1軸延伸した。
実施例1で使用したPBT1とIV=0.67であるPET(富士フイルム株式会社製)とを、PBT1:PET=80:20で混合したものを、溶融押出機を用いて285℃でTダイから押出し、キャスティングドラムで固化させて、厚さ約100μmのポリマーフィルムを得た。このポリマーフィルムを1軸延伸(縦延伸)した。
具体的には、70℃の加温雰囲気下で、100mm/minの速度で1軸延伸し、ネッキングが発生したことを確認した後、5,000mm/minの速度で、初めと同一方向に更に1軸延伸した。
IV=0.86であるPBT2(ポリブチレンテレフタレート100%樹脂)を溶融押出機を用いて250℃でTダイから押出し、キャスティングドラムで固化させて、厚さ約80μmのポリマーフィルムを得た。このポリマーフィルムを1軸延伸(縦延伸)した。
具体的には、40℃の加温雰囲気下で、4,800mm/minの速度で1段で1軸延伸した。
IV=0.67であるPBS(ポリブチレンサクシネート100%樹脂)を溶融押出機を用いて175℃でTダイから押出し、キャスティングドラムで固化させて、厚さ約135μmのポリマーフィルムを得た。このポリマーフィルムを1軸延伸(縦延伸)した。
具体的には、15℃の加温雰囲気下で、100mm/minの速度で1軸延伸し、ネッキングが発生したことを確認した後、6,000mm/minの速度で、初めと同一方向に更に1軸延伸した。
実施例10において、ポリマーフィルムの厚みを約100μmにしたこと、1段目の縦延伸速度を、100mm/minに代えて、4,800mm/minで延伸したこと、2段目の延伸を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして樹脂フィルムを作製した。
IV=0.70であるPHT(ポリヘキサメチレンテレフタレート100%樹脂)を溶融押出機を用いてTダイから押出し、キャスティングドラムで固化させて、厚さ約100μmのポリマーフィルムを得た。このポリマーフィルムを1軸延伸(縦延伸)した。
具体的には、20℃の加温雰囲気下で、5,200mm/minの速度で1軸延伸した。
isotacticPP(ポリプロピレン100%樹脂、アルドリッチ社製、Mw=19万、Mn=5万、MFI=35(ASTMD1238)、IV=不明)を溶融押出機を用いてTダイから押出し、キャスティングドラムで固化させて、厚さ約150μmのポリマーフィルムを得た。このポリマーフィルムを1軸延伸(縦延伸)した。
具体的には、35℃の加温雰囲気下で、12,000mm/minの速度で1軸延伸した。
実施例1において、延伸温度を、40℃に代えて、5℃で延伸したこと以外は、実施例1と同様にして樹脂フィルムを作製した。
なお、比較例1は、1段目の縦延伸を始めた途端に破断した。
実施例1において、延伸温度を、40℃に代えて、100℃で延伸したこと以外は、実施例1と同様にして樹脂フィルムを作製した。
なお、比較例2は、1段目の縦延伸の後に、ネッキングの発生が確認されず、2段目の延伸でも空洞が発現しなかった。
実施例1において、1段目の縦延伸速度を、100mm/minに代えて、40,000mm/minで延伸した以外は、実施例1と同様にして樹脂フィルムを作製した。
なお、比較例3は、1段目の縦延伸を始めた途端に破断した。
樹脂フィルムとして、クリスパーボイドPET(K2323)(東洋紡社製)を用いた。前記クリスパーボイドPET(K2323)は、PET樹脂に対して、空洞発現成分として無機粒子が含有されている。
樹脂フィルムとして、トヨパールSS(東ソー株式会社製)を用いた。前記トヨパールSSは、ポリプロピレン樹脂に対し、空洞発現成分として無機粒子が含有されている。
前記実施例1〜13及び比較例1〜5の樹脂フィルムについて、下記の評価を行った。
キーエンス社製、ロングレンジ接触式変位計AF030(測定部)、AF350(指示部)を用いて測定した。
熱拡散率は TC−7000((株)真空理工製)を用いて測定した。樹脂フィルム両面をスプレーにより黒化し室温で測定した。密度、比熱は後述の方法で測定し、3つの測定値の積から熱伝導率を求めた。
樹脂フィルムから一定面積を切り取り、その質量を天秤で測定し、その厚みを膜厚計で測定し、質量を体積で割ることで密度を求めた。
JIS K7123に記載の方法で求めた。DSCとしては、Q1000(TAインスツルメント社製)を用いた。
光干渉式三次元形状解析装置NewView5022(Zygo社製)を用い、対物レンズ50倍で測定した。
比重を測定し、この比重に基づいて算出した。
具体的には、空洞含有率を下記の(1)式により算出した。
空洞含有率(%)={1−(延伸後の樹脂フィルムの密度)/(延伸前のポリマーフィルムの密度)} ・・・(1)
樹脂フィルムの表面に垂直で、かつ、縦延伸方向に直角な断面(図2B参照)と、前記樹脂フィルムの表面に垂直で、かつ、前記縦延伸方向に平行な断面(図2C参照)を、走査型電子顕微鏡を用いて300〜3000倍の適切な倍率で検鏡し、前記各断面写真において測定枠をそれぞれ設定した。この測定枠は、その枠内に空洞が50〜100個含まれるように設定した。また、前記走査型電子顕微鏡による検鏡により、空洞が縦延伸方向に沿って配向していることを確認した。
次に、測定枠に含まれる空洞の数を計測し、前記縦延伸方向に直角な断面の測定枠(図2B参照)に含まれる空洞の数をm個、前記縦延伸方向に平行な断面の測定枠(図2C参照)に含まれる空洞の数をn個とした。
そして、前記縦延伸方向に直角な断面の測定枠(図2B参照)に含まれる空洞の1個ずつの厚み(ri)を測定し、その平均の厚さをrとした。また、前記縦延伸方向に平行な断面の測定枠(図2C参照)に含まれる空洞の1個ずつの長さ(Li)を測定し、その平均の長さをLとした。
即ち、r及びLは、それぞれ下記の(3)式及び(4)式で表すことができる。
r=(Σri)/m ・・・(3)
L=(ΣLi)/n ・・・(4)
そして、L/rを算出し、アスペクト比とした。
−感熱転写記録用受像シートの作製−
まず、実施例1〜13及び比較例1〜5の樹脂フィルム表面に、以下に記載する処理を施し、感熱転写記録用受像シートを作製した。
ポリエステル樹脂(バイロン200、商品名、東洋紡積(株)製) 10質量部
蛍光増白剤(Uvitex OB、商品名、チバガイギー社製) 1質量部
酸化チタン 30質量部
メチルエチルケトン/トルエン(1/1) 90質量部
塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂 100質量部
(ソルバインA、商品名、日信化学工業(株)製)
アミノ変性シリコーン 5質量部
(信越化学工業(株)製、商品名、X22−3050C)
エポキシ変性シリコーン 5質量部
(信越化学工業(株)製、商品名、X22−300E)
メチルエチルケトン/トルエン(=1/1) 400質量部
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 5質量部
(Tinuvin900、商品名、チバスペシャリティーケミカルズ社製)
次に、カラープリンターとして、富士フイルム株式会社製 フジックス VP8100を用い、専用リボンをセットして、前記感熱転写記録用受像シートの受容層形成面にテスト印字を行い、テスターによる官能試験により評価した。なお、感熱転写記録用受像シートには粘着剤の付いた上質紙(厚さ約130μ)で裏打ちを行ってテストに供した。
前記テスト印字は、前記カラープリンターの熱転写ヘッドの出力を通常の出力で印字する印字テスト1、及び、前記カラープリンターの熱転写ヘッドの出力を通常の60%の出力で印字する印字テスト2、を行った。
前記印字テスト1及び印字テスト2における評価基準は以下の通りである。
◎・・・画像のムラ、かすれもなく、良好。
○・・・画像のムラ、かすれもなく、印字濃度も充分である。淡色部分が僅かに薄くなる傾向が見られるが、比較しなければ分からないレベルであり、実用上問題ない。
△・・・淡色部分にごく僅かのムラが見られるが、実用上問題ない。
×・・・イエロー、マゼンタ、シアンの色のうちいずれかにかすれが見られ、その部分は画像の色が僅かに受像シート側に転写されず、色が一部分、不連続に薄くなる(以下、「色が飛ぶ」と称する)。黒ベタ部分に「白ポツ」(本来色が付くべき微小な部分に色が付かずに白く抜ける。)が観察される。実用上問題がある。
樹脂フィルムの表面に垂直で、かつ、縦延伸方向に直角な断面(図2D参照)を、走査型電子顕微鏡を用いて300〜3000倍の適切な倍率で検鏡し、断面写真を撮像した。
撮像の際には、前記樹脂フィルムを平面状に載置した状態で走査型電子顕微鏡にセットして撮像した。
前記断面写真内において、厚みの算術平均値Tを算出した。各樹脂フィルムにおいて算出された厚みの算術平均値Tは、上記「(1)厚さの測定」で測定された厚さ(表4、5参照)と同じであった。
次に、前記断面写真内において、厚み方向に平行な任意の一の直線を描画し、更に、前記一の直線に対し平行でかつ20×Tだけ離れて位置する他の直線を描画した。また、前記走査型電子顕微鏡による検鏡により、空洞が縦延伸方向に沿って配向していることを確認した。
そして、断面写真内の各空洞において、最大二乗中心法により任意に設定した基準円からの偏差の二乗和が最小となる円の中心を決定し、これを空洞の中心とした。
そして、前記一の直線と前記他の直線とで挟まれた領域内において、空洞の中心から樹脂フィルム上面までの距離が最も近い10個の空洞を選択した。なお、前記「空洞の中心から樹脂フィルム上面までの距離」は、前記「空洞の中心」を中心とした円を描画する際に、描画する円の半径を順次大きくし、円弧が最初に樹脂フィルムの表面に接したときの円の半径とした。
そして、選択した10個の空洞について、各中心から前記樹脂フィルムの上面までの距離h(i)を算出し、算出された各前記距離h(i)の算術平均値h(avg)を下記(2)式により算出した。
h(avg)=(Σh(i))/10 ・・・(2)
そして、空洞が、空洞含有樹脂成形体の内部にしか生じないという予想しない結果により表面平滑性が非常に良好であることもわかった。それらの物性により印字特性が非常に良好であることも示された。
特に、印字テスト1、2の結果から、本発明の空洞含有樹脂成形体は、熱転写ヘッドの出力を通常の出力で印字したときだけでなく、通常の60%の出力で印字したときであっても、実用上問題のないレベルで受像が得られることを確認した。
また、印字テスト1、2の結果から、空洞形成剤により空洞が形成されたフィルムである比較例4、5においては、熱転写ヘッドの出力を通常の出力で印字したときには、実用上問題のないレベルで受像が得られるが、通常の60%の出力で印字したときには、得られる受像が実用上問題となるレベルであることを確認した。この理由は、比較例4、5においては、空洞内に空洞形成剤が、本来開くべき空洞の一部を占有して、フィルム表面から裏面への熱の通り道になったり(ブリッジ状に存在したり)、空洞形成剤そのものが高い熱伝導率を有するような場合には、この空洞形成剤がフィルムの表面から裏面への熱伝導を促進したり、ポリマー層内での熱伝導を促進したりしていると考えられる。
また、空洞形成剤を含有している空洞含有樹脂成形体の表面は、比較的粗くなりやすく、そのため、受像シートの、転写ヘッドへの当りが一様になりづらくなり、色が飛びやすくなると考えられる。
なお、本実施例の感熱転写記録用受像シートの断面切削をして断面写真(SEM)を測定したところ、実施例1〜13の樹脂フィルムを用いて作製した感熱転写記録用受像シートにおいては、断熱層の空洞が保存されていた。
1a 表面
100 空洞
L アスペクト比における空洞の長さ
r アスペクト比における空洞の厚み
Claims (7)
- 結晶性を有するポリマーを含むポリマー組成物からなり、長尺状の空洞をその長さ方向が一方向に配向した状態で内部に含有する空洞含有樹脂成形体であって、
前記空洞含有樹脂成形体における、前記空洞の配向方向に直交する断面において、前記空洞の中心から前記空洞含有樹脂成形体の表面までの距離が最も短い10個の前記空洞について、各中心から前記空洞含有樹脂成形体の表面までの距離h(i)を算出し、算出された各前記距離h(i)の算術平均値h(avg)が、次式、h(avg)>T/100、の関係を満たし、
[但し、Tは、前記断面における厚みの算術平均値を表し、10個の前記空洞は、前記厚み方向に平行な任意の一の直線と、前記一の直線に対し平行でかつ20×Tだけ離れて位置する他の直線とで挟まれた領域内に存在する空洞の中から選択される。]
かつ、前記空洞含有樹脂成形体の熱伝導率をX(W/mK)として、前記空洞含有樹脂成形体と同じ厚さで、前記空洞含有樹脂成形体を構成するポリマー組成物と同一のポリマー組成物からなり、空洞を含有しないポリマー成形体の熱伝導率をY(W/mK)とした際のX/Y比が、0.27以下であることを特徴とする空洞含有樹脂成形体。 - 結晶性を有するポリマーを含むポリマー組成物からなり、長尺状の空洞をその長さ方向が一方向に配向した状態で内部に含有する空洞含有樹脂成形体であって、
前記空洞含有樹脂成形体における、前記空洞の配向方向に直交する断面において、前記空洞の中心から前記空洞含有樹脂成形体の表面までの距離が最も短い10個の前記空洞について、各中心から前記空洞含有樹脂成形体の表面までの距離h(i)を算出し、算出された各前記距離h(i)の算術平均値h(avg)が、次式、h(avg)>T/100、の関係を満たし、
[但し、Tは、前記断面における厚みの算術平均値を表し、10個の前記空洞は、前記厚み方向に平行な任意の一の直線と、前記一の直線に対し平行でかつ20×Tだけ離れて位置する他の直線とで挟まれた領域内に存在する空洞の中から選択される。]
かつ、熱伝導率が、0.1(W/mK)以下であることを特徴とする空洞含有樹脂成形体。 - 空洞含有率が、3体積%以上、50体積%以下であり、
空洞の配向方向に直交する厚み方向における前記空洞の平均長さをr(μm)として、前記空洞の配向方向における前記空洞の平均長さをL(μm)とした際のL/r比が、10以上である請求項1から2のいずれかに記載の空洞含有樹脂成形体。 - 結晶性を有するポリマーが、ポリエステル類及びポリオレフィン類のうち少なくともいずれかである請求項1から3のいずれかに記載の空洞含有樹脂成形体。
- ポリマー組成物からなり、空洞を含有しないポリマー成形体を、10〜36,000mm/minの速度で、かつ、
延伸温度をT(℃)、結晶性を有するポリマーのガラス転移温度をTg(℃)としたときに、
(Tg−30)(℃)≦T(℃)≦(Tg+50)(℃)
で示される範囲の延伸温度T(℃)で延伸することにより形成された空洞を含む請求項1から4のいずれかに記載の空洞含有樹脂成形体。 - 請求項1から5のいずれかに記載の空洞含有樹脂成形体の製造方法であって、
ポリマー組成物からなり、空洞を含有しないポリマー成形体を、10〜36,000mm/minの速度で、かつ、
延伸温度をT(℃)、結晶性を有するポリマーのガラス転移温度をTg(℃)としたときに、
(Tg−30)(℃)≦T(℃)≦(Tg+50)(℃)
で示される範囲の延伸温度T(℃)で延伸する工程を含む空洞含有樹脂成形体の製造方法。 - 請求項1から5のいずれかに記載の空洞含有樹脂成形体を含有する昇華転写記録材料用又は熱転写記録材料用の受像フィルム又はシート。
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