JP2001096700A - 積層白色ポリエステルフィルム - Google Patents

積層白色ポリエステルフィルム

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JP2001096700A JP27659299A JP27659299A JP2001096700A JP 2001096700 A JP2001096700 A JP 2001096700A JP 27659299 A JP27659299 A JP 27659299A JP 27659299 A JP27659299 A JP 27659299A JP 2001096700 A JP2001096700 A JP 2001096700A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】取扱い性及び折れじわ性、白色度、光沢度等に
優れる積層白色ポリエステルフィルムを提供すること。 【解決手段】ポリエステル樹脂(a)を主成分とした層
(A層)の少なくとも片面側の最表層に、ポリエステル
樹脂(b)および該樹脂(b)とは非相溶な熱可塑性樹
脂を主成分とした内部に微細な気泡を含有する層(B
層)を有し、さらに該B層の少なくとも片面側の最表層
に、ポリエステル樹脂(c)を主成分とした層(C層)
を有した3層以上の積層構成からなる積層白色ポリエス
テルフィルムであって、各層の厚み構成の関係が下記式
(1)、(2)を満足することを特徴とする積層白色ポ
リエステルフィルム。 (1)tA ≧ tB > tC (2)70≦ tA + tB 99 (tA 、tB 、tCは、各々A層、B層、C層の全厚みに
対する比率(%)を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層白色ポリエス
テルフィルムに関するものである。さらに詳しくは、本
発明は、取扱い性および折れじわ性、白色度、柔軟性等
に優れた、印刷用受容基材等として好適に用いられる積
層白色ポリエステルフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】フィルム自体を複層構成とし、その層間
に微細な気泡を含有する層を形成せしめた積層白色ポリ
エステルフィルムは、従来から種々のものが提案されて
おり、該フィルムの優れた特性により、ラベルやポスタ
ー、感熱記録紙、昇華感熱記録紙など各種の用途に広く
用いられている。また、このようなフィルムの特徴とし
て、内部に微細な気泡層を有することで、フィルムの硬
さが軽減し、紙と同じようなソフト感や柔軟性が得ら
れ、しかも、低比重化を図れることが知られている。こ
のような積層白色ポリエステルフィルムとしては、例え
ば、特開平5−138844号公報、特開平5−138
781号公報、特開平5−194773号公報等に開示
されているものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
積層白色ポリエステルフィルムにおいては、その厚み構
成として、全厚みに対して微細な気泡を含有する層の占
める比率が大きいことから、特性上、強度や剛性等が低
下しやすく、その結果として実用面でフィルムの腰がな
くなるので取扱い性に欠けるという問題があった。
【0004】さらには、折り曲げると微細な気泡を含有
する層に座屈を生じ、表層に折れじわが発生しやすいと
いう問題もあった。しかも、この様な現象は、内部の微
細な気泡量が増す程、より顕著なものとなることから、
加工度の高い用途には適用しにくいという問題も潜在し
ていた。
【0005】本発明は、上記のような問題点を解決し、
優れた取扱い性と高度の折れじわ防止性を保持し、しか
も優れた光沢度、白色度、色調、クッション性等を有す
る積層白色ポリエステルフィルムを提供することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の積層ポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂
(a)を主成分とした層(以下、A層という)の少なく
とも片面側の最表層に、ポリエステル樹脂(b)および
該ポリエステル樹脂(b)とは非相溶な熱可塑性樹脂を
主成分とした内部に微細な気泡を含有する層(以下、B
層という)を有し、さらに該B層の少なくとも片面側の
最表層に、ポリエステル樹脂(c)を主成分とした層
(以下、C層という)を有した3層以上の積層構成から
なる積層白色ポリエステルフィルムであって、各層の厚
み構成の関係が下記式(1)、(2)を満足することを
特徴とするものである。
【0007】(1)tA ≧ tB > tC (2)70≦ tA + tB 99 (tA 、tB 、tCは、各々A層、B層、C層の全厚みに
対する比率(%)を表す。) 本発明の積層白色ポリエ
ステルフィルムにおいては、次の好ましい態様を含む。
(a)A層、B層、C層の少なくとも一つの層に、微粒子
および/または蛍光増白剤 を含有せしめてなるこ
と。 (b)C層面より求めた光沢度が、30%以上であるこ
と。 (c)C層面より求めた色調b値が2〜−5、白色度が6
0〜120%の範囲にある こと。
【0008】(d)感熱転写用受容紙として用いられるこ
と。 (e)A層、B層、C層の少なくとも3層以上の積層構成
が、共押出法によって形成 されてなること。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、ポリエステルフ
ィルムを構成しているポリエステル樹脂(a)、
(b)、(c)とは、ジオールとジカルボン酸とから縮
重合によって得られるポリマーであり、ジカルボン酸と
しては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフ
タレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸等で代表
されるものであり、またジオールとは、エチレングリコ
ール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、シクロヘキサンジメタノール等で代表されるもの
である。具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン−p−オキシベンゾエート、ポリ−
1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、
ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート
等を使用することができる。本発明の場合、特にポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好
ましく用いられる。
【0010】もちろん、これらのポリエステル樹脂
(a)、(b)、(c)は、ホモポリエステルであって
も、コポリエステルであってもよく、共重合成分として
は、例えば、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリ
コール、ポリアルキレングリコール等のジオール成分、
アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスル
ホイソフタル酸等のジカルボン酸成分が挙げられる。
【0011】また、このポリエステル樹脂(a)、
(b)、(c)の中には、必要に応じて、本発明の効果
が損なわれない量で適宜な添加剤、例えば、耐熱安定
剤、耐酸化安定剤、耐侯安定剤、紫外線吸収剤、帯電防
止剤、染料、分散剤、カップリング剤等が配合されてい
てもよい。
【0012】本発明に用いられるポリエステル樹脂
(a)、(b)、(c)としては、特にポリエチレンテ
レフタレートが好ましく用いられる。ポリエチレンテレ
フタレートフィルムは耐水性、耐久性、耐薬品性等に優
れているものである。
【0013】本発明においては、A層、B層、C層の各
層を構成するポリエステル樹脂(a)、(b)、(c)
は、その組成が同一組成であっても、異なった組成であ
ってもよい。特に、各層が異なった組成、例えば、ポリ
エステル樹脂(a)とポリエステル樹脂(b)がホモポ
リエステルでポリエステル樹脂(c)がコポリエステル
からなる場合、易接着性等の特性が得られるのでより好
ましい。また、ポリエステル樹脂(b)がポリエチレン
テレフタレートで、ポリエステル樹脂(a)とポリエス
テル樹脂(c)がポリエチレンナフタレートの場合、耐
候性、剛性等の向上効果が得られるので好ましい。さら
には、必要に応じて各層に添加剤、例えば、微粒子や蛍
光増白剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等を含有させる場
合においても、その組成は同種でも異種であってもよ
く、その添加量は同じでも異なっていてもよい。例え
ば、各層に含有させる微粒子量として、A層とB層を高
濃度とし、C層を低濃度とすることにより、フィルム特
性として相反しやすい白色度と光沢度を兼備させること
ができるので好ましいものとなる。
【0014】本発明において、A層、B層、C層におけ
る「主成分」とは、その成分がそれぞれの層中で、60
重量%以上、好ましくは70重量%以上であるものを指
し、必要に応じて、本発明の効果が損なわれない範囲内
で種々の添加剤、例えば、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、
帯電防止剤、紫外線吸収剤、染料、微粒子、可塑剤、カ
ップリング剤等が配合されていてもよい。
【0015】本発明においては、本発明の積層白色ポリ
エステルフィルムは、A層、B層、C層を有する3層以
上の積層構造であって、その積層序列がA層/B層/C
層である必要がある。3層以上であれば、例えば、A層
の両面にB層を設け、該B層の一方の面にC層を設けた
B層/A層/B層/C層の4層積層構造、あるいは該B
層の両面にC層を設けたC層/B層/A層/B層/C層
の5層積層構造であってもよいが、3層積層構造の場合
に本発明の効果がより一層良好となるので好ましい。2
層積層構造であったり、積層序列が異なると本発明の効
果を満足させることはできない。
【0016】本発明において、B層における「内部に微
細な気泡を含有する」とは、非相溶な熱可塑性樹脂や微
粒子等の添加あるいはその添加物の延伸配向等によって
形成せしめられている無数の微細な気泡のことをいう。
この微細な気泡が光を散乱し、白色不透明性を発現させ
ると共にクッション性に寄与するものである。
【0017】本発明において、B層を構成するポリエス
テル樹脂(b)とは非相溶な熱可塑性樹脂とは、該ポリ
エステル樹脂(b)以外の熱可塑性樹脂であって、該ポ
リエステル樹脂(b)に対して相溶性を有しない樹脂で
ある。このような樹脂は、示差走査熱量計等の方法での
測定において、ポリエステル樹脂(b)に相当するTg
以外に該熱可塑性樹脂に相当するTgが観察されること
で確認できる。この事は、例えば、ポリエチレンテレフ
タレートに非相溶な熱可塑性樹脂としてポリメチルペン
テンを均一分散させ、その配合物のTgを示差走査熱量
計で測定すると、ポリエチレンテレフタレートのTgが
70℃、ポリメチルペンテンのTgが30℃として観察
される。非相溶な熱可塑性樹脂としては、具体的には例
えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポ
リアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスル
ホン系樹脂、フッ素系樹脂等を用いることができる。該
樹脂は、ポリエステル樹脂(b)中では粒子状に分散
し、延伸によりフィルム内部に微細な気泡を形成せしめ
る効果が大きい。
【0018】このような熱可塑性樹脂の融点は、ポリエ
ステル樹脂(b)の融点よりも低温であり、かつフィル
ム支持体を配向させるに用いる温度よりも高温であるこ
とが好ましい。かかる点から熱可塑性樹脂の中でも、ポ
リオレフィン系樹脂が好ましく用いられる。ポリオレフ
ィン系樹脂としては、ポリエステル樹脂(b)に添加し
てフィルムを形成し得るものであればどのようなもので
あってもよく、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチル
ペンテン等を用いることができる。また、必ずしもホモ
ポリマーに限定されるものでなく、これらのコポリマー
であってもよい。また、これらを2種以上を併用しても
よい。中でも臨界表面張力の小さなポリオレフィン樹脂
がよく、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンが好まし
い。特に、ポリメチルペンテンはポリエステル樹脂
(b)との表面張力差が大きく、かつ融点が高いため、
延伸の際の微細気泡を作りやすいので特に好ましく用い
られる。
【0019】該熱可塑性樹脂の含有量としては、B層中
の1〜30重量%が好ましく、より好ましくは5〜20
重量%の範囲である。添加量が1重量%未満では微細気
泡の発生量が少なく、フィルムにクッション性を付与す
ることや軽量化を図ることが困難となりやすい。添加量
が30重量%を超えると、フィルムの延伸性が悪化し、
製膜性が悪くなる場合がある。
【0020】本発明においては、前述熱可塑性樹脂の分
散状態を細かくし、均一な微細気泡の生成を促進するた
めに、熱可塑性樹脂とともに分散剤を含有させることが
好ましい。
【0021】このような効果を持つ化合物としては、例
えば、ポリアルキレングリコールまたはその共重合体、
エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、グリセリン
モノステアレート、テトラブチルホスホニウムパラアミ
ノベンゼンスルホネート等を用いることができる。中で
も、ポリアルキレングリコールまたはその共重合体を含
有させるのが好ましく、例えばポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ルとプロピレングリコールとの共重合体、メトキシポリ
エチレングリコール等があげられる。本発明では、特に
ポリエチレングリコールが好ましく、分子量が500〜
30000、好ましくは1000〜10000の範囲の
ものが色目などの点でよい。また、ポリエチレングリコ
ールは他のポリアルキレングリコールよりも、微細気泡
の生成を促進する効果が大きい。このような分散剤を添
加することにより、さらに、劈開強度の向上も認められ
る。
【0022】該分散剤の添加量としては、0.1〜5重
量%が好ましく、さらに好ましくは0.5〜3重量%の
範囲である。添加量が0.1重量%未満であると、熱可
塑性樹脂の微分散化の効果が小さい。添加量が5重量%
を超えると熱安定性が悪くなり、層内が黄味がかった色
となり好ましくない。
【0023】本発明においては、本発明の積層白色ポリ
エステルフィルムは、A層の少なくとも片面側の最表層
に、B層を有し、さらに該B層の少なくとも片面側の最
表層に、C層を有した少なくとも3層の積層構成からな
る積層白色ポリエステルフィルムであって、各層の厚み
構成の関係が下記式(1)、(2)を満足することが必
要である。
【0024】(1)tA ≧ tB > tC (2)70≦ tA + tB 99 ここで、tA 、tB 、tCは、各々A層、B層、C層の全
厚みに対する比率(%)を表すものである。
【0025】本発明においては、本発明の積層白色ポリ
エステルフィルムを構成する各層の厚み構成の比率は、
A層とB層では、A層がB層と同等もしくは、それ以上
である関係にあり、B層とC層では、B層がC層以上で
ある関係にあることが必要である。厚み構成の比率で、
A層がB層以下になると、フィルム全体の剛性が低下
し、加工時等における取扱い性が悪くなったり、A層や
C層の表面に折れじわが生じやすくなる。また、B層が
C層以下になると、C層面のクッション性が低下した
り、感熱転写用受容紙として用いたとき、C層面のサー
マルヘッドの加熱に対する断熱効果が小さくなって印刷
性が低下しやすい。
【0026】また、本発明においては、本発明の積層白
色ポリエステルフィルムで、全厚みに対してA層とB層
の占める厚み比率は、70〜99%であって、好ましく
は75〜97%、さらには80〜95%が最も好まし
い。全厚みに対してA層とB層の占める厚み比率が70
%より少ないと、C層面のソフト感や柔軟性が低下しや
すい。また、感熱転写用受容紙として用いたとき、C層
面のサーマルヘッドタッチ性が低下し、転写画像の鮮明
性が低下しやすい。また、99%より大きいと、C層の
均一形成性が難しくなったり、C層の表面に折れじわが
生じやすくなる。
【0027】本発明の積層白色ポリエステルフィルムの
厚みは、特に限定されないが、通常10〜500μmが
好ましく、より好ましくは20〜300μm程度の範囲
にあるものが支持体としての実用面での取扱性や各特性
等に優れるので好ましい。
【0028】本発明においては、本発明の積層白色ポリ
エステルフィルムに、より高度の白色度や隠蔽性等を与
えるために、A層、B層、C層の少なくとも一つの層
に、微粒子を含有せしめることが好ましい。
【0029】このような微粒子としては、無機あるいは
有機の微粒子を適用することができ、無機微粒子として
は、例えば、炭酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、シリ
カ、タルク、カオリン、フッ化リチウム、フッ化カルシ
ウム、硫酸バリウム、硫化亜鉛、アルミナ、リン酸カル
シウム、マイカ等を挙げることができる。また、有機微
粒子としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルスチ
レン、ポリメトキシスチレン、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレー
ト、架橋ポリジビニルベンゼン粒子、架橋ポリスチレン
粒子、架橋ポリエステル粒子、架橋ポリイミド粒子、架
橋ポリエーテルスルフォン粒子、シリコーン粒子等を用
いることができる。これらの中から選ばれた1種以上が
適用されるが、特に限定されるものではない。しかしな
がら、本発明では、積層ポリエステルフィルムの白色度
やその色目等の点から酸化チタン、炭酸カルシウム、硫
酸バリウム等の無機微粒子の適用が好ましく、特に酸化
チタン微粒子の適用がより好ましい。酸化チタン微粒子
は、製法等が種々開示されており、詳細には、例えば化
学大辞典(共立出版(株))等に説明されているルチル
型、アナターゼ型の微粒子を用いることができるが、中
でも、白色度や分散性、隠蔽性等から好適なものを使用
することが好ましい。また、微粒子は多孔質や中空多孔
質等の形態であってもよく、さらには、ポリエステル樹
脂に対する分散性を良化せしめるために有機酸やその
塩、官能基をもつポリマー、無機酸等で表面処理が施さ
れていてもよい。また、微粒子と共に分散剤を併用する
と粒子の凝集が防げ、耐スクラッチ性がより良好となる
ので望ましい。
【0030】該微粒子の平均粒子径は、0.05〜5μ
mが好ましく、0.1〜3μmの範囲にあるものがより
好ましい。平均粒子径が上述範囲外では均一分散化が難
しくなったり、フィルム表面の平滑性が悪化する場合が
あるので好ましくない。また、白色微粒子の添加量は、
特に限定されないが、1〜35重量%が好ましく、3〜
20重量%の範囲にあるものがより好ましい。添加量が
1重量%未満ではフィルムの白色度、隠蔽性等の特性を
向上させることが難しく、逆に35重量%以上では延伸
時にフィルム破れを生じやすい。
【0031】本発明においては、ポリエステル樹脂に添
加する微粒子以外にも、ポリエステル樹脂の重縮合反応
系で触媒残渣とリン化合物との反応により析出した微粒
子を併用することもできる。析出微粒子としては、例え
ば、カルシウム、リチウム及びリン化合物から成るも
の、またはカルシウム、マグネシウム及びリン化合物か
ら成るもの等を用いることができる。これらの粒子のポ
リエステル樹脂中での含有量はポリエステル樹脂100
重量部に対して0.05〜1重量部であることが好まし
い。
【0032】本発明においては、本発明の積層白色ポリ
エステルフィルムに、より鮮明な白色性や色調面で青味
を呈した高級なイメージを与えるために、A層、B層、
C層の少なくとも一つの層に、蛍光増白剤を含有せしめ
ることが好ましい。
【0033】本発明において、蛍光増白剤とは、太陽光
中や人工光中の紫外線を吸収し、これを紫〜青色の可視
光線に変え輻射する機能を保持し、その蛍光作用により
高分子物質の明度を低下させることなく白度を助長させ
る化合物をいうものである。かかる蛍光増白剤として
は、例えば、商品名“ユビテック”(チバガイギー
社)、“OB−1”(イーストマン社)、“TBO”
(住友精化(株))、“ケイコール”(日本曹達
(株))、“カヤライト”(日本化薬(株))、“リュ
ーコプア”EGM(クライアントジャパン(株))等が
挙げられる。蛍光増白剤は、特に限定されるものではな
く、単独で使用するか、場合によっては2種以上の併用
であってもよいが、本発明では、特に耐熱性に優れ、ポ
リエステルとの相溶性がよく均一分散できるとともに、
着色が少なく、樹脂に悪影響を及ぼさないものを用いる
ことが望ましい。
【0034】該蛍光増白剤の含有量は、特に限定されな
いが、0.005〜1重量%が好ましく、0.05〜
0.5重量%の範囲にあるものがより好ましい。含有量
が0.005重量%未満では十分な増白効果が得られに
くく、1重量%を超えるものは均一分散性や白色度等が
低下しやすい。
【0035】本発明において、本発明の積層白色ポリエ
ステルフィルムのB層は、層内の気泡含有率が、5〜5
0%にあるのが好ましく、10〜40%の範囲にあるの
がより好ましくい。気泡含有率が5%より少ないと、白
色度やクッション性、柔軟性、隠蔽性等が発現しにく
い。また、感熱転写用受容紙として用いたとき、基材と
してクッション性が不十分なことから、サーマルヘッド
との密着性が低下し、鮮明な転写画像が得にくくなる。
さらには、サーマルヘッドの加熱に対する断熱効果が不
足することから、高い印字エネルギーが必要となり好ま
しくない。一方、気泡含有量が50%より大きいと、フ
ィルム強度が低下するため、製膜工程でフィルム破れが
生じやすくなったり、感熱転写用受容紙として用いたと
き、サーマルヘッドとの接触時に表面が変形しやすく、
印字ドットがつぶれた形状となるので好ましくない。こ
こで、気泡含有率(%)とは、B層の断面部分の拡大写
真より一定面積当たりの気泡部分を、その面積比として
表したものである。本発明では、B層の微細な気泡の大
きさは、その断面積の平均値として0.5〜25μm 2
が好ましく、より好ましくは1〜10μm2 の範囲であ
り、さらには、微細な気泡の個数は、8×103 〜3×
105 個/mm2 が好ましく、より好ましくは1×10
4 〜2×105 個/mm2 の範囲である。微細な気泡の
大きさや個数が上述範囲外ては、隠蔽性やクッション性
等に欠けたり、フィルムの強度不足をまねくなどの不都
合を生じやすい。
【0036】本発明において、本発明の積層白色ポリエ
ステルフィルムは、これを構成する前述各層は一軸配向
でもよいが、機械的強度や寸法安定性、剛性等の点から
3層以上の積層構造の内、全部の層が二軸配向したもの
が特に好ましい。
【0037】また、本発明の積層白色ポリエステルフィ
ルは、C層面より求めた光沢度が30%以上、好ましく
は50%以上であることが好ましい。光沢度が30%未
満では印刷を施したとき、見ための色調やその鮮明性が
低下しやすい。
【0038】また、本発明の積層白色ポリエステルフィ
ルムは、C層面より色差計によって求めた色調b値が2
〜−5、好ましくは0〜−3の範囲にあるのがより白さ
が鮮明となるので好ましい。色調b値が上述範囲外の場
合には見かけの白さが不足し、受像基材としたとき色調
の鮮明性が低下しやすい。
【0039】また、本発明の積層白色ポリエステルフィ
ルムは、美しい白さによる高鮮明な印刷性を得るため
に、C層面より求めた白色度は60〜120%が好まし
く、より好ましくは80〜110%の範囲である。白色
度が60%未満では、白さが不足し、くすみ感の目立っ
白さとなるので好ましくなく、120%を超える白色度
を出す場合には粒子の多量添加やボイドを多量に形成さ
せる必要があり、表面の平滑性が損なわれたり、フィル
ム強度の低下が起こる場合がある。
【0040】また、本発明の積層白色ポリエステルフィ
ルムの光学濃度は、0.3以上であることが好ましい。
さらに好ましくは、0.5以上である。光学濃度が0.
3以上であれば、フィルムの裏側が透けて見えにくく、
所望の隠蔽性が確保できるので好ましい。
【0041】本発明において、本発明の積層白色ポリエ
ステルフィルムのA層、B層、C層の各層の積層構成
は、特に限定される方法で形成されるものではなく、例
えば、A層とB層、あるいはB層とC層は、接着剤を介
した貼合わせによって形成されていてもよい。しかしな
がら、本発明では、特に、各層の積層構成が共押出法に
よって形成されることが各層間の密着性や耐久性、強度
等の特性や製造コスト面から好ましい。
【0042】本発明の積層白色ポリエステルフィルム
は、必要に応じて、各層の表面にコロナ放電処理やプラ
ズマ処理、コーティングによる易接着処理や帯電防止処
理、表面硬度化処理等の各種表面処理を施してもよい
し、また、金属蒸着層等を設けてもよい。
【0043】さらには、本発明の積層白色ポリエステル
フィルムは、種々の用途に適用できるが、中でも、感熱
転写用受容紙として用いることが好ましい。この場合、
好ましくは積層白色ポリエステルフィルムのC層面上に
インク受容層を設けることにより得られる。インク受容
層の厚みは特に限定されないが、通常は0.01〜5μ
m、好ましくは0.02〜2μmである。
【0044】また、該積層白色ポリエステルフィルム
は、紙と貼合わせて使用することもできる。特に、紙と
貼合わせて使用する場合には、受像紙用途、印画紙用
途、カード用途等に従来の紙等と同様の利便さで好適に
用いることもできる。
【0045】次に、本発明の積層白色ポリエステルフィ
ルムの製造方法について説明するが、本発明はかかる例
のみに限定されるものではない。
【0046】主押出機(A)と副押出機(B)、(C)
を有する複合製膜装置において、主押出機(A)には、
A層の原料としてポリエステル樹脂(a)のチップと微
粒子および蛍光増白剤のマスターチップを、副押出機
(B)には、B層の原料としてポリエステル樹脂(b)
のチップと、分散剤をポリエステル樹脂の重合反応中あ
るいは重合完了後に添加したマスターチップおよび該樹
脂(b)とは非相溶な熱可塑性樹脂のチップを、副押出
機(C)には、C層の原料としてポリエステル樹脂
(c)のチップと微粒子及び蛍光増白剤のマスターチッ
プを、いずれも均一に混合し、充分に真空乾燥したもの
を供給し、樹脂が溶融する温度以上、樹脂が分解する温
度以下の温度で溶融押出し、それぞれの溶融体をポリマ
ー流路内あるいはTダイ複合口金内でA層/B層/C層
となるように積層し、スリット状の口金から押出してシ
ート状に成形する。
【0047】この溶融されたシートを、表面温度10〜
60℃に冷却されたドラム上で静電気で密着冷却固化
し、未延伸の複合フィルムを作製する。該未延伸複合フ
ィルムを60〜120℃に加熱したロール群に導き、長
手方向に2〜5倍延伸し、20〜30℃のロール群で冷
却する。
【0048】続いて長手方向に延伸したフィルムの両端
をクリップで把持しながらテンターに導き、90〜14
0℃に加熱した雰囲気中で長手方向に垂直な方向に横延
伸する。
【0049】延伸倍率は、縦、横それぞれ2〜5倍に延
伸するが、その面積倍率(縦延伸倍率×横延伸倍率)は
6〜20倍であることが好ましい。面積倍率が6倍未満
であると得られるフィルムの白さが不十分となりがちで
あり、逆に20倍を超えると延伸時に破れを生じやすく
なる傾向がある。
【0050】このようにして得られた二軸延伸フィルム
に平面性、寸法安定性を付与するために、テンター内で
150〜240℃で0〜10%弛緩を与えつつ1〜60
秒間の熱固定を行い、均一に徐冷後、室温まで冷やして
巻き取り、本発明のフィルムを得ることができる。
【0051】なお、本発明でいう微細な気泡は、溶融状
態のもと、ポリエステル樹脂中に非相溶な熱可塑性樹脂
を微粒子状に均一分散せしめ、好ましくは、その配合物
を上述した条件で一軸延伸あるいは二軸延伸することに
より、分散した微粒子の近傍に形成することができる。
【0052】[特性の測定方法および評価方法]本発明
の特性値は、次の評価方法、評価基準による。
【0053】(1)粒子の平均粒子径 粒子をエタノール中に分散させ、遠心沈降式粒度分布測
定装置((株)堀場製作所製CAPA4500)を用い
て測定し、体積平均径を算出し平均粒子径(μm)とし
た。
【0054】(2)積層厚み 日立製作所製透過型電子顕微鏡HU−12型を用いて、
フィルムの超薄断面切片を観察し、各層の積層厚み(μ
m)を求めた。
【0055】(3)光沢度 デジタル変角光沢度計(スガ試験機(株)製UGV−5
B)を用いて、C層面より測定(%)した。なお、測定
条件は入射角60゜、受光角60゜とした。
【0056】(4)白色度 JIS−L−1015に準じて、島津製作所(株)製U
V−2600用いて波長450nm及び550nmにお
けるC層面の反射率をそれぞれB%、G%としたとき、
白色度(%)=4B−3Gで表わす。
【0057】(5)色調b値 フィルムの表面色を日本電色工業(株)製色差計ND−
6Bを用いて、C層面より測定し、得られたb値で判定
する。
【0058】(6)隠蔽性 光学濃度で求め、光学濃度計(マクベス社製TR92
7)を用いて測定し、以下の基準で隠蔽性を判定した。
なお、測定値が大きいほど、隠蔽性が高い。
【0059】 ○:光学濃度が0.3以上 △:光学濃度が0.3未満 (7)気泡含有率 透過型電子顕微鏡HU−12型((株)日立製作所製)
を用い、積層白色ポリエステルフィルムのB層の断面部
分を各々500〜50,000倍に拡大観察した断面写
真から求めた。すなわち、計100個以上の気泡が撮影
されている断面写真の気泡部分をマーキングして、その
気泡部分をハイビジョン画像解析処理装置PIAS−V
I((株)ピアス製)を用いて画像処理を行い、B層断
面の測定視野内の気泡面積の総和を算出し、下記式より
気泡含有率(%)を求めた。気泡含有率(%)=(気泡
面積の総和(μm2)/測定視野面積(μm2))×10
0 (8)クッション性 三豊製作所(株)製ダイヤルゲージNo.2109−1
0を用い、C層面にダイヤルゲージの先端を当て、押え
部分に荷重50gと500gとをかけたときの、それぞ
れのフィルムの厚さd50、d500 からクッション率
(%)を算出し((d50−d500 )/ d50 ×10
0)、以下の基準で判定し、評価した。
【0060】 ○:良好(クッション率が10%以上) △:やや劣る(クッション率が5%以上10%未満) ×:劣る(クッション率が5%以下) (9)取扱い性 フィルムを、長手方向に幅10mm×長さ200mmに
裁断し、該試料をループステフネステスタ((株)東洋
精機製作所製)を用いて曲げ剛性値(g/10mm)を
求め、同厚みのもと、A層および/またはC層のみで構
成されたフィルムの値を基準として、層間にB層を導入
せしめたときの低下率から以下の基準で判定し、評価し
た。
【0061】 ○:良好(低下率が10%未満) △:やや劣る(低下率が10%以上20%未満) ×:劣る(低下率が20%以上) (10)折れじわ性 積層白色ポリエステルフィルムを幅15mmのテープ状
にスリットし、テープ走行試験機を用いてステンレス製
ガイドピン(外径:3.5mm)に巻き付けた(走行条
件:速度1m/分、走行回数1パス、巻き付け角:60
゜張力100g)。次いで、該巻き付けフィルムを巻き
戻し、C層面の折れじわの発生度合いを目視で観察し、
3回の平均より以下の基準で判定し、評価した。
【0062】
【実施例】本発明を以下の実施例、比較例を用いて説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0063】(実施例1)A層を形成するために、ポリ
エチレンテレフタレートのチップ(極限粘度0.65)
に、平均粒子径0.2μmのアナターゼ型酸化チタン微
粒子を7重量%及び蛍光増白剤“OB−1”(イースト
マン社製)を0.15重量%添加した原料を180℃で
3時間真空乾燥した後に、主押出機Aに供給し、常法に
より285℃で溶融してTダイ複層口金に導入した。
【0064】一方、B層を形成するために、上述ポリエ
チレンテレフタレートのチップに対して、非相溶な熱可
塑性樹脂としてポリ−4−メチルペンテン−1(三井石
油化学工業(株)製TPX−D820)のチップを5重
量%、分散剤として分子量4000のポリエチレングリ
コールを1重量%を混合し180℃で3時間真空乾燥し
た後に、押出機Bに供給し、常法により285℃で溶融
してTダイ複合口金内に導入し、A層の一面に積層し
た。
【0065】次いで、C層を形成するために、上述ポリ
エチレンテレフタレートのチップに、平均粒子径0.2
μmのアナターゼ型酸化チタン微粒子を7重量%及び蛍
光増白剤“OB−1”(イーストマン社製)を0.15
重量%添加した原料を180℃で3時間真空乾燥した後
に、押出機Cに供給し、常法により285℃で溶融して
Tダイ複合口金内に導入し、前述B層上に積層した。
【0066】かくして得られた溶融体シートを、表面温
度25℃に保たれた冷却ドラム上に静電荷法で密着冷却
固化させ未延伸フィルムとした。続いて、該未延伸フィ
ルムを98℃に加熱されたロール群を用いて長手方向に
3.2倍延伸した後、25℃のロール群で冷却し、一軸
延伸フィルムとした。次いで、該一軸延伸フィルムをク
リッブで把持しながらテンターに導き105℃に加熱さ
れた雰囲気下で長手方向に垂直な方向に3.5倍延伸し
た後、さらに幅方向に2%弛緩しつつ、テンター内で2
20℃の熱処理を施し均一に徐冷後、巻き取り、結晶配
向の完了した積層白色ポリエステルフィルムを得た。こ
のとき、フィルムの全厚みは65μm、A層/B層/C
層の厚み構成は40μm/20μm/5μmであり、B
層中の気泡含有率は19%、微細な気泡の個数は4.2
×104 個/mm2 であった。
【0067】かくして得られた積層白色ポリエステルフ
ィルムの特性は、表1のとおりであり、取扱い性や折れ
じわ性、白色度、光沢度、色調、クッション性、隠蔽性
等の各特性に優れていると共に、軽量で、かつ柔軟性を
保持しているものであった。
【0068】(実施例2〜4、比較例1〜3)実施例1
に基づき、実施例1と同一の各層の原料を用いて、各層
の積層厚み比率を変えた他は、実施例1と同様の方法で
積層白色ポリエステルフィルムを得た。これらの特性を
評価し、その結果を表1に示す。すなわち、A層、B
層、C層の各層の厚み構成の関係を本発明の範囲内に保
つことにより、各特性に優れる積層白色ポリエステルフ
ィルムが得られることが判る。なお、各例のB層中の気
泡含有率は18〜22%の範囲、微細な気泡の個数は
4.0×104 〜4.5×104 個/mm2 の範囲であ
った。
【0069】(実施例5)実施例1に基づき、実施例1
のA層の原料として、ポリエチレンテレフタレートのチ
ップに対して、平均二次粒子径2.2μmのシリカ微粒
子を0.04重量%添加したものを用いた他、実施例1
と同様の方法でフィルムを得た。積層白色ポリエステル
フィルムの特性は、表1に示した如く、各特性に優れた
ものであった。なお、B層中の気泡含有率は20%、微
細な気泡の個数は4.1×104 個/mm2 であった。
【0070】(実施例6)実施例1に基づき、実施例1
のB層の原料において、ポリ−4−メチルペンテン−1
(三井石油化学工業(株)製TPX−D820)の添加
量を10重量%としたものを用いた他は、実施例1と同
様の方法でフィルムを得た。積層白色ポリエステルフィ
ルムのB層中の気泡含有率は25%、微細な気泡の個数
は6.1×104 個/mm2 であり、該フィルムの特性
は、表1に示した如く、各特性に優れたものであった。
【0071】
【表1】
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、ポリエステル樹脂層の
少なくとも片面側に、内部に微細な気泡を含有する層を
介して、さらにポリエステル樹脂層を設けた積層構成に
おいて、各層の厚み構成を特定の関係にしたことによ
り、取扱い性に優れたものが得られ、しかも、折れじわ
の生じにくいものが得られるので、他素材との貼合わせ
等において加工特性に優れた積層白色ポリエステルフィ
ルムを得ることができる。
【0073】また、本発明の積層白色ポリエステルフィ
ルムは、内部に微細な気泡を含有する層を有するので、
高度の隠蔽性が得られ、きれいな白色性を発現させるこ
とができる。しかも、軽量で高いクッション性を有する
ので、サーマルヘッドを用いる画像形成等において、上
記特性と併せて、特に鮮明な画像を提供できるものであ
る。
【0074】本発明の積層白色ポリエステルフィルム
は、上記のような優れた特性を有するので、ラベル、カ
ード、シール、ポスター、記録用紙、感熱記録紙、熱転
写用受像紙、バーコードプリンター用受像紙、昇華転写
用受像紙、ビデオプリンター用受像紙、インクジェット
用受像紙、オフセット印刷用紙、フォーム印刷用紙、伝
票、表示板、印画紙、包装材料、化粧紙、建材、反射板
等の広範囲に好適に使用できるが、中でも、感熱転写用
受容紙の基材に最適に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F006 AA35 AA55 AB13 AB16 AB19 AB24 AB32 AB35 AB54 AB62 AB72 BA00 BA15 CA00 CA01 CA10 DA00 4F100 AA21H AK01B AK08 AK41A AK41B AK41C AK42 AK54H AL05B BA03 BA04 BA05 BA07 BA10A BA10C CA13A CA13B CA13C CA18 CA23A CA23B CA23C DE01A DE01B DE01C DE01H DJ06B EH20 EJ38 GB08 GB90 HB00 JB04B JB16B JK11 JL00 JL01 JL03 JL05 JL10 JN02 JN13A JN13B JN13C JN13H JN21C JN30C YY00 YY00C

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル樹脂(a)を主成分とした層
    (A層)の少なくとも片面側の最表層に、ポリエステル
    樹脂(b)および該ポリエステル樹脂(b)とは非相溶
    な熱可塑性樹脂を主成分とした内部に微細な気泡を含有
    する層(B層)を有し、さらに該B層の少なくとも片面
    側の最表層に、ポリエステル樹脂(c)を主成分とした
    層(C層)を有した3層以上の積層構成からなる積層白
    色ポリエステルフィルムであって、各層の厚み構成の関
    係が下記式(1)、(2)を満足することを特徴とする
    積層白色ポリエステルフィルム。 (1)tA ≧ tB > tC (2)70≦ tA + tB 99 (tA 、tB 、tCは、各々A層、B層、C層の全厚みに
    対する比率(%)を表す。)
  2. 【請求項2】A層、B層、C層の少なくとも一つの層
    に、微粒子および/または蛍光増白剤を含有せしめてな
    ることを特徴とする請求項1に記載の積層白色ポリエス
    テルフィルム。
  3. 【請求項3】C層面より求めた光沢度が、30%以上で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の積層白
    色ポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】C層面より求めた色調b値が2〜−5、白
    色度が60〜120%の範囲にあることを特徴とする請
    求項1、2または3に記載の積層白色ポリエステルフィ
    ルム。
  5. 【請求項5】感熱転写用受容紙として用いられることを
    特徴とする請求項1、2、3または4に記載の積層白色
    ポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】A層、B層、C層の少なくとも3層以上の
    積層構成が、共押出法によって形成されてなることを特
    徴とする請求項1、2、3、4または5に記載の積層白
    色ポリエステルフィルム。
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KR100477955B1 (ko) * 2002-10-17 2005-03-23 도레이새한 주식회사 다공성 폴리에스테르 필름
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