JPH11268214A - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents
積層ポリエステルフィルムInfo
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- JPH11268214A JPH11268214A JP10075927A JP7592798A JPH11268214A JP H11268214 A JPH11268214 A JP H11268214A JP 10075927 A JP10075927 A JP 10075927A JP 7592798 A JP7592798 A JP 7592798A JP H11268214 A JPH11268214 A JP H11268214A
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Abstract
層ポリエステルフィルムを提供すること。 【解決手段】白色ポリエステル層を基層とし、その表層
の少なくとも片面に、紫外線吸収剤を含有しているとと
もに前記白色ポリエステル層より粒子含有量の少ないポ
リエステル層(A)を積層してなることを特徴とする積
層ポリエステルフィルムである。
Description
ルムに関するものである。詳しくは、耐久性に富み、耐
スクラッチ性、白色性に優れた積層ポリエステルフィル
ムに関する。
ウムや酸化チタン、硫酸バリュウム等の無機微粒子を含
有せしめた白色ポリエステルフィルムは、広く種々の用
途に使用されており、また、該白色ポリエステルフィル
ムの表層に、さらに粒子を含有せしめたポリエステル層
を設け、より機能性を高めた積層ポリエステルフィルム
も知られている。このような積層ポリエステルフィルム
としては、例えば、特開平9−187904号公報、特
開昭63−87231号等に開示されているものなどが
ある。
積層ポリエステルフィルムにおいては、高白色度を得る
ために無機微粒子を多量に充填することから、常に、後
加工等において添加粒子が脱落しやすいという問題を抱
えており、工程汚染や製品欠点を招きやすかった。さら
には、マーキングフィルムやポスター等の屋外用途の基
材として用いたとき、耐候性が不十分であることから退
色や変色に伴う特性低下も生じやすかった。
高度の耐久性を保持し、しかも優れた耐スクラッチ性、
白色性等を有する積層ポリエステルフィルムを提供する
ことを目的とする。
テルフィルムは、白色ポリエステル層を基層とし、その
表層の少なくとも片面に、紫外線吸収剤を含有している
とともに前記白色ポリエステル層より粒子含有量の少な
いポリエステル層(A)を積層してなることを特徴とす
る積層ポリエステルフィルムである。
は、ジオールとジカルボン酸とから縮重合によって得ら
れるポリマーであり、ジカルボン酸としては、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、アジピン酸、セバシン酸等で代表されるものであ
り、またジオールとは、エチレングリコール、トリメチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘ
キサンジメタノール等で代表されものである。具体的に
は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン−p−オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘ
キシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−
2,6−ナフタレンジカルボキシレート等を使用するこ
とができる。本発明の場合、特にポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレートが好ましい。
ポリエステルであっても、コポリエステルであってもよ
く、共重合成分としては、例えば、ジエチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコー
ル等のジオール成分、アジピン酸、セバシン酸、フタル
酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
5−ナトリウムスルホイソフタル酸等のジカルボン酸成
分を用いることができる。 また、このポリエステルの
中には、必要に応じて、本発明の効果が損なわれない範
囲で適宜な添加剤、例えば耐熱安定剤、耐酸化安定剤、
耐侯安定剤、染料、分散剤、カップリング剤等が配合さ
れていてもよい。
は、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。ポリエチ
レンテレフタレートフィルムは耐水性、耐久性、耐薬品
性等に優れているものである。
少なくとも片面に、ポリエステル層(A)を設けるので
あるが、この場合、各層は同一のポリエステル組成物で
あっても、異なったポリエステル組成物であってもよ
い。特に、異なったポリエステル組組成物、例えば白色
ポリエステル層がホモポリエステルでポリエステル層
(A)がコポリエステルからなる場合、易接着性等の特
性が得られるのでより好ましい。また、白色ポリエステ
ル層がポリエチレンテレフタレートでポリエステル層
(A)がポリエチレンナフタレートの場合、耐候性、剛
性などの向上効果が得られるので好ましい。
ポリエステルからなる層中に白色染料や白色微粒子等を
含有させたものであって、好ましくは層中に無数の微細
な気泡を発生させ、この微細な気泡によって光を散乱
し、白色不透明とした層である。このとき、白色度、光
学濃度を増すために無機系の微粒子をポリエステル中に
添加することが好ましい。無機系粒子としては、例え
ば、炭酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸
化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、シリカ、タル
ク、カオリン、フッ化リチウム、フッ化カルシウム、硫
酸バリウム、硫化亜鉛、アルミナ、リン酸カルシウム、
マイカ等を用いることができる。これらの中から選ばれ
た少なくとも1種以上が用いられればよいが、本発明に
おいては、特に白色度及びその反射率の点から炭酸カル
シウム、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機系粒子を使
用することがより好ましい。また、白色微粒子は多孔質
や中空多孔質等の形態であってもよく、さらには、樹脂
に対する分散性を良くするために表面処理が施されたも
のを用いてもよい。
μmが好ましく、0.1〜3μmの範囲にあるものがよ
り好ましい。平均粒子径が上記範囲外では均一分散化が
難しくなったり、フィルム表面の平滑性が悪化する場合
があるので好ましくない。
れないが、1〜35重量%が好ましく、5〜20重量%
の範囲にあるものがより好ましい。添加量が上記範囲未
満ではフィルムの光学濃度、白色度等の特性を向上させ
ることが難しく、逆に上記範囲以上では延伸時にフィル
ム破れや、後加工の際に粉発生等の不都合を生じる場合
がある。
ムの耐スクラッチ性を良くするために、ポリエステル層
(A)中の粒子含有量を前述白色ポリエステル層のそれ
よりも少なくすることが必要である。該層中の粒子含有
量が前述白色ポリエステル層を越えると耐スクラッチ性
が悪化し、各種の不都合を生じるので好ましくない。ポ
リエステル層(A)中の粒子含有量は、白色ポリエステ
ル層中の含有量の80%以下、好ましくは60%以下に
あるものが耐スクラッチ性がより良好となるので望まし
い。含有する微粒子の種類、大きさは白色ポリエステル
層と同じでも異なっていてもよい。
微粒子以外にもポリエステルの重縮合反応系で触媒残渣
とリン化合物との反応により析出した微粒子を併用する
こともできる。析出微粒子としては、例えばカルシウ
ム、リチウム及びリン化合物からなるものまたはカルシ
ウム、マグネシウム及びリン化合物からなるもの等を用
いることができる。これらの粒子のポリエステル中での
含有量はポリエステル100重量部に対して0.05〜
1重量部であることが好ましい。
ィルムを屋外用基材等に用いたとき、紫外線による基体
フィルム層の劣化や退色、変色等を防止するためにポリ
エステル層(A)に紫外線吸収剤を含有せしめることが
必要である。
に優れ、前述ポリエステルとの相溶性がよく均一分散で
きるとともに、着色が少なく樹脂に悪影響を及ぼさない
ものを用いることが望ましい。特に、耐熱性の目安とな
る紫外線吸収剤5重量%の減量温度が250℃以上のも
のが製膜性やフィルム特性面で好適である。
ェノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系
等の各種の適応が可能であり、具体的には、ビス(5−
ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)
メタン、2,2’−4,4’−テトラハイドロキシ−ベ
ンゾフェノン、2,2’−ジハイドロキシ−4,4’−
ジメトキシ−ベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−
4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、2,
2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t
−ブチル−4’−ハイドロキシベンゾエート、2,2’
−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチル
ブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イ
ル)フェノール]、2−(2’−ハイドロキシ−5’−
メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ハ
イドロキシ−5’−t−オクチルフェノール)ベンゾト
リアゾール、2−(3’,5’−ジターシャリアミル−
2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2
(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2(2’
−ハイドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−エトキシ−2’−エチル
オキザックアシッドビスアニリド、2,4−ジ−t−ブ
チルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ハ
イドロキシベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)セバケート、コハク酸ジメ
チル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物等
を用いることができる。中でも、好ましいものとしてポ
リエステルとの相溶性に優れる2,2’,4,4’−テ
トラハイドロキシ−ベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾ
イル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタ
ン、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−
テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾー
ル−2−イル)フェノール]を用いることができる。
なく、単独で使用、場合によっては2種以上の併用であ
ってもよい。
剤の含有量は0.05〜10重量%が好ましく、0.5
〜3重量%の範囲にあるものがより好ましい。含有量が
上記範囲外では、十分な耐久性が得られなかったりポリ
エステルの特性低下を招きやすい。
ィルムに、より鮮明な白色性や青味を呈した高級なイメ
ージの色目を与えるために、白色ポリエステル層に蛍光
増白剤を含有せしめることが望ましい。
外線を吸収し、これを紫〜青色の可視光線に変え輻射す
る機能を保持し、その蛍光作用により高分子物質の明度
を低下させることなく白度を助長させる化合物である。
蛍光増白剤としては、例えば、商品名“ユビテック”
(チバガイギー社)、“OB−1”(イーストマン
社)、“TBO”(住友精化(株))、“ケイコール”
(日本曹達(株))、“カヤライト”(日本化薬
(株))、“リューコプア”EGM(クライアントジャ
パン(株))等を用いることができる。蛍光増白剤は、
特に限定されるものではなく、単独で、場合によっては
2種以上の併用であってもよいが、本発明では、特に耐
熱性に優れ、前述ポリエステルとの相溶性がよく均一分
散できるとともに、着色が少なく、樹脂に悪影響を及ぼ
さないものを用いることが望ましい。
の含有量は、0.005〜1重量%が好ましく、0.0
5〜0.5重量%の範囲にあるものがより好ましい。含
有量が上記範囲より低いと十分な増白効果が得られにく
く、上記範囲を越えるものは均一分散性や白色度が低下
しやすい。
ルムの厚みは、特に限定されないが、通常は10〜50
0μmの範囲にあることが好ましく、より好ましくは2
0〜300μm程度の範囲にあるものが基材フィルムと
しての実用面での取扱性に優れるので良いものである。
また、積層するポリエステル層(A)の厚みは、0.5
〜50μmが好ましく、1〜25μmの範囲にあるもの
がより好ましい。積層厚みが該範囲外では、十分な紫外
線遮断性が得にくく、また、耐スクラッチ性も低下しや
すく好ましくない場合があり、さらには反射率の低下を
招く場合もある。
用基材に使用した場合、白色ポリエステル層の退色防止
性から光の波長300〜350nm域の全光線透過率が
50%以下が好ましく、さらに好ましくは30%以下で
あることが望ましい。全光線透過率が50%を越えるも
のは、経時による退色、変色が問題となりやすい。
エステル層(A)側より求めた表面光沢度が60%以
上、好ましくは80%以上にあるものが平滑性に優れ、
例えば受像基材として用いたとき高精細な像を形成する
ことができるので好ましい。
エステル層(A)側より求めた光の波長400〜700
nm域における平均表面反射率が70%以上、好ましく
は80%以上にあるものがくすみ感のない、非常に美し
い白さを示すので好ましい。
の光学濃度は、0.6以上、1.8以下であることが好
ましい。さらに好ましくは、0.8以上、1.5以下で
ある。光学濃度が0.6未満であると、フィルムの隠蔽
性が小さいため裏側が透けて見える場合があり、好まし
くない。また、光学濃度が1.8を越えるためには、多
量の粒子を含まねばならず、フィルムの強度が弱くなる
場合があり好ましくない。
を、例えば受像基材等に用いたとき、柔軟性やクッショ
ン性を与えて印刷性や転写性をより良くさせたり、受像
基材の軽量化を図るために、白色ポリエステル層に、ポ
リエステルと異種で、かつ、非相溶の熱可塑性樹脂を含
有せしめることが好ましい。
かつ、非相溶の熱可塑性樹とは、例えば、ポリエステル
以外の熱可塑性樹脂であって、示差走査熱量計(DS
C)等の方法での測定において、ポリエステルと該熱可
塑性樹脂とを溶融した系において、ポリエステルに相当
するガラス転移温度(以下Tgと略する)以外に該熱可
塑性樹脂に相当するTgが観察される樹脂である。ポリ
エステルに対して非相溶な熱可塑性樹脂は、ポリエステ
ル中では粒子状に分散し、延伸によりポリエステルフィ
ルム中に空所を形成せしめる効果が大きい。このような
熱可塑性樹脂の融点は、ポリエステルの融点よりも低温
であり、かつフィルム支持体を配向させるに用いる温度
よりも高温であることが好ましい。かかる点から、熱可
塑性樹脂の中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リブテン、ポリメチルペンテンのようなオレフィン系の
重合体またはその共重合体が好ましい。
レン、ポリメチルペンテンが好ましく、特にポリメチル
ペンテンはポリエステルとの表面張力差が大きく、かつ
融点が高いため、延伸の際の微細気泡を作りやすいので
特に好ましい。さらに、該熱可塑性樹脂にカルボキシル
基やエポキシ基等の極性基やポリエステルと反応性のあ
る官能基をもったオレフィン系の重合体及び共重合体、
ポリアルキレングリコール等を併用すると熱可塑性樹の
分散径が小さくなり、ひいては延伸による空所を微細化
でき、表面粗さも小さくなるのでより好ましい。
テル樹脂100重量部に対して1〜50重量%、好まし
くは5〜30重量%である。
述した白色ポリエステル層の少なくとも片面に、ポリエ
ステル層(A)を積層してなるものであるが、特に、そ
の構成として白色ポリエステル層の両面にポリエステル
層(A)を積層し、3層積層構成としたものが白色度や
隠蔽性、耐スクラッチ性等の特性や実用性の点から望ま
しい。
の製造方法について、いくつかの例を説明するが、本発
明はかかる例のみに限定されるものではない。
複合製膜装置において、ポリエステルのチップ及び白色
微粒子のマスターチップを混合し充分に真空乾燥した後
に、270〜300℃に加熱された主押出機(A)に供
給する。また、ポリエステル層(A)を積層するため、
別に乾燥したポリエステルのチップ及び紫外線吸収剤の
マスターチップ、白色微粒子のマスターチップの混合物
を副押出機(B)に供給し、Tダイ3層口金内で押出機
(B)のポリマーが押出機(A)のポリマーの表層ある
いは両表層にくるように積層してシート状に成形する。
60℃に冷却されたドラム上で静電気で密着冷却固化
し、未延伸の複合フィルムを作製する。該未延伸複合フ
ィルムを80〜120℃に加熱したロール群に導き、長
手方向に2〜5倍延伸し、20〜30℃のロール群で冷
却する。
をクリップで把持しながらテンターに導き90〜140
℃に加熱した雰囲気中で長手方向に垂直な方向に横延伸
する。
伸するが、その面積倍率(縦延伸倍率×横延伸倍率)は
6〜20倍であることが好ましい。面積倍率が6倍未満
であると得られるフィルムの白さが不十分となり、逆に
20倍を越えると延伸時に破れを生じやすくなる傾向が
ある。
性、寸法安定性を付与するために、テンター内で150
〜230℃の熱固定を行い、均一に徐冷後、室温まで冷
やして巻き取り、本発明のフィルムを得ることができ
る。
次の評価方法、評価基準による。
定装置((株)堀場製作所製CAPA4500)を用い
て測定し、体積平均径を算出し平均粒子径とした。
型を用いて測定し、全光線での波長300〜350nm
の吸収スペクトルを測定し、以下の如く判定した。
型を用いて測定し、全光線での波長400〜700nm
域における平均表面反射率を求めた。
7)を用いて測定した。
B)を用いて測定した。なお、測定条件は入射角60
゜、受光角60゜とした。
リエステル層(A)面を500時間照射後、表面の変化
を目視観察し、以下の如く判定した。
のをテープ走行試験機を用いてステンレス製ガイドピン
(表面粗度:表面平均粗さ40nm)上を走行条件、速
度2m/分、巻き付け角90度、出側張力50g、走行
回数20往復で走行後、ガイドピン表面に付着した削れ
粉を目視で観察し、次の基準で判定した。
を耐削れ性良好とした。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
0.5μmの炭酸カルシウム微粒子14重量%添加した
原料を180℃で3時間乾燥した後に、押出機Aに供給
し、常法により285℃で溶融してTダイ複合口金に導
入した。
チップ、平均粒子径0.2μmの酸化ケイ素微粒子0.
04重量%、5重量%減量温度が372℃のベンゾトリ
アゾール系紫外線吸収剤“アデカスタブ”LA−31
(旭電化工業(株)製)を樹脂当たり0.8重量%添加
した原料を180℃で3時間乾燥した後に、押出機Bに
供給し、常法により285℃で溶融してTダイ複合口金
内で片表層(実施例1)及び両表層(実施例2)に積層
して、該溶融体シートを表面温度25℃に保たれた冷却
ドラム上に静電荷法で密着冷却固化させた。続いて、該
未延伸フィルムを常法に従い長手方向には98℃に加熱
されたロール群を用いて3.2倍延伸し、25℃のロー
ル群で冷却した。さらに該延伸フィルムをテンターに導
き125℃に加熱された雰囲気中で長手に垂直な方向に
3.4倍延伸した。その後テンター内で220℃の熱固
定を行い、均一に徐冷後巻き取り、白色ポリエステル層
50μm、紫外線吸収剤含有ポリエステル層10μmの
構成とした積層ポリエステルフィルムを得た。
の通りであり、紫外線遮断性を有し耐スクラッチ性、反
射率、表面光沢度、隠蔽性に優れたものであった。
として、実施例2の原料に蛍光増白剤“OB−1”(イ
ーストマン社製)を0.12重量%添加したものを用い
た他は、実施例2と同一手法でフィルムを得た。得られ
た積層ポリエステルフィルムの特性は、表1に示した如
く、各特性に優れたものであった。
として、実施例3の紫外線吸収剤をベンゾフェノン系紫
外線吸収剤“アデカスタブ”LA−51(旭電化工業
(株)製)(実施例4)、実施例3の押出機Aに供給す
る原料として、実施例3の白色微粒子を平均粒径0.3
μmのアナターゼ型酸化チタン微粒子(実施例5)とし
たものを用いた他は、実施例3と同一手法でフィルムを
得た。
は、表1に示した通りであり、各特性に優れたものであ
った。
として、実施例3の原料のポリエチレンテレフタレート
のチップ100重量部に対してポリ−4−メチルペンテ
ン−1(三井石油化学工業(株)製TPX−D820)
を5重量部、さらに相溶化剤として分子量4000のポ
リエチレングリコールを1重量部添加したものを用いた
他は、実施例3と同一手法でフィルムを得た。
は、表1に示した如く、各特性に優れているとともに、
クッション性が発現し、柔軟性に富むものであった。
として、実施例2の押出機Aに供給する原料と同一のも
の(比較例1)及びその添加量を18重量%(比較例
2)としたものを用いた他は、実施例2と同一手法でフ
ィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特
性は、表1に示した如く、耐スクラッチ性に欠けるもの
であった。
として、紫外線吸収剤を除いたものを用いた他は、実施
例2と同一手法でフィルムを得た。
を表1に示した。該フィルムは、耐久性に劣るものであ
った。
耐久性に優れるとともに、高度の耐スクラッチ性が得ら
れ、しかも、きれいな白色性を発現させることができる
ものである。特に、白さを基調とする印画紙や受容紙等
に用いられたときに高級なイメージを与えることができ
る。
記のような優れた特性を有するので、カード、シール、
宅配便伝票、ビデオプリンター用受像紙、バーコードプ
リンター用受像紙、ポスター、地図、無塵紙、表示板、
印画紙、複写紙などに好適に使用できるが、特に表面に
印字または印刷されるための基材、特に屋外用基材に最
適に用いられる。
Claims (9)
- 【請求項1】白色ポリエステル層を基層とし、その表層
の少なくとも片面に、紫外線吸収剤を含有しているとと
もに前記白色ポリエステル層より粒子含有量の少ないポ
リエステル層(A)を積層してなることを特徴とする積
層ポリエステルフィルム。 - 【請求項2】ポリエステル層(A)中の紫外線吸収剤の
含有量が、0.05〜10重量%の範囲にあることを特
徴とする請求項1記載の積層ポリエステルフィルム。 - 【請求項3】ポリエステル層(A)の積層厚みが、0.
5〜50μmの範囲にあることを特徴とする請求項1ま
たは2記載の積層ポリエステルフィルム。 - 【請求項4】白色ポリエステル層及び/またはポリエス
テル層(A)に蛍光増白剤を含有せしめたことを特徴と
する請求項1、2または3記載の積層ポリエステルフィ
ルム。 - 【請求項5】光の波長300〜350nm域の全光線透
過率が、50%以下であることを特徴とする請求項1、
2、3または4に記載の積層ポリエステルフィルム。 - 【請求項6】ポリエステル層(A)側より求めた光の波
長400〜700nm域における平均表面反射率が70
%以上であることを特徴とする請求項1、2、3、4ま
たは5記載の積層ポリエステルフィルム。 - 【請求項7】白色ポリエステル層が、ポリエステルと異
種で、かつ、非相溶の熱可塑性樹脂を含有してなること
を特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の
積層ポリエステルフィルム。 - 【請求項8】熱可塑性樹脂がポリオレフィン樹脂である
ことを特徴とする請求項7記載の積層ポリエステルフィ
ルム。 - 【請求項9】3層積層構造を呈しており、芯層部が白色
ポリエステル層、両表層部がポリエステル層(A)であ
ることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7
または8記載の積層ポリエステルフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07592798A JP3951423B2 (ja) | 1998-03-24 | 1998-03-24 | 積層ポリエステルフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07592798A JP3951423B2 (ja) | 1998-03-24 | 1998-03-24 | 積層ポリエステルフィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11268214A true JPH11268214A (ja) | 1999-10-05 |
JP3951423B2 JP3951423B2 (ja) | 2007-08-01 |
Family
ID=13590415
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07592798A Expired - Lifetime JP3951423B2 (ja) | 1998-03-24 | 1998-03-24 | 積層ポリエステルフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3951423B2 (ja) |
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