JPH11320795A - 白色複合ポリエステルフィルム - Google Patents

白色複合ポリエステルフィルム

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JPH11320795A
JPH11320795A JP4799899A JP4799899A JPH11320795A JP H11320795 A JPH11320795 A JP H11320795A JP 4799899 A JP4799899 A JP 4799899A JP 4799899 A JP4799899 A JP 4799899A JP H11320795 A JPH11320795 A JP H11320795A
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polyester film
layer portion
composite polyester
white composite
film
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JP4799899A
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English (en)
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Shigemi Seki
重己 関
Takashi Mimura
尚 三村
Hisashi Owatari
寿士 大渡
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】白色度及びその色目、色調b値、光学濃度、画
像鮮明性に優れる白色複合ポリエステルフィルムを提供
すること。 【解決手段】少なくとも酸化チタン微粒子を主に含有せ
しめた白色ポリエステル層を有し、少なくとも3層以上
の積層構成からなる複合フィルムであって、外層部が内
層部に対して、酸化チタン微粒子の含有濃度は低いが蛍
光増白剤の含有濃度は高く、かつ、白色度が95%以
上、光沢度が40%以上である白色複合ポリエステルフ
ィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、白色複合ポリエス
テルフィルムに関するものである。さらに詳しくは、積
層構成を有し、白色度やその色目等に優れた白色複合ポ
リエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】酸化チタン微粒子を含有せしめた白色ポ
リエステルフィルムは、従来より種々のものが提案され
おり、該フィルムの保持する優れた特性により、磁気記
録カードや印画紙、X線増感紙、ラベルなど各種用途に
広く用いられている。
【0003】中でも、より機能性を付与した白色複合ポ
リエステルフィルムとして、フィルム自体を複層構成と
し、その内層部と外層部との酸化チタン微粒子の含有濃
度を変えたものにあっては、特性として耐スクラッチ性
や打ち抜き性等が改善されることが知られている。
【0004】このような白色複合ポリエステルフィルム
としては、例えば特開平9−187904号公報、特開
昭63−87231号公報等が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
白色複合ポリエステルフィルムにおいては、単に層間の
酸化チタン濃度の相違のみでは、例えば、高精細な画像
形成基材として用いたとき、フィルムの白色度及びその
色目が満足できるものではなく、黄味感があったり、く
すんだ感じの白さであった。
【0006】本発明は、上記のような問題点を解決し、
高度の白色性を保持し、しかも優れた光沢度、印刷鮮明
性等を有する白色複合ポリエステルフィルムを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の白色複合ポリエステルフィルムは、少なくとも酸化
チタン微粒子を主に含有せしめた白色ポリエステル層を
有し、少なくとも3層以上の積層構成からなる複合フィ
ルムであって、外層部が内層部に対して、酸化チタン微
粒子の含有濃度は低いが蛍光増白剤の含有濃度は高く、
かつ、白色度が95%以上、光沢度が40%以上である
ことを特徴とする白色複合ポリエステルフィルムであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の白色複合ポリエステルフ
ィルムは、少なくとも酸化チタン微粒子を主に含有せし
めた白色ポリエステル層を有し、少なくとも3層以上の
積層構成からなる複合フィルムであることを基本構成と
し、内層部の表層に外層部を設けるのであるが、この場
合、各層は同一のポリエステル組成物であっても、異な
ったポリエステル組成物であってもよい。
【0009】特に、各層が異なった組成物、例えば内層
部がホモポリエステルで外層部がコポリエステルからな
る場合、易接着性等の特性が得られるのでより好まし
い。また、内層部がポリエチレンテレフタレートで外層
部がポリエチレンナフタレートの場合、耐候性、剛性な
どの向上効果が得られるので好ましい。
【0010】本発明において、白色ポリエステル層を構
成する酸化チタン微粒子は、製法等が種々開示されてお
り、詳細には、例えば化学大辞典(共立出版(株))な
どに説明されているルチル型、アナターゼ型の微粒子で
あり、多孔質や中空多孔質等の形態であってもよく、さ
らには、必要に応じて樹脂に対する分散性を良化せしめ
るために表面処理が施されていてもよい。本発明では、
いずれのものでも使用できるが、特に白色度、分散性、
隠蔽性、耐候性等から好適な粒子径のものを使用するこ
とが好ましい。
【0011】本発明においては、各層に酸化チタン微粒
子を含有せしめるが、その含有量は、より深みのある白
色度や耐スクラッチ性等を得るために、外層部が内層部
より低濃度であることが必要である。内層部における酸
化チタン微粒子の含有量は、特に限定されないが、5〜
35重量%が好ましく、10〜25重量%の範囲にある
ものがより好ましい。添加量が上述範囲未満ではフィル
ムの白色度、隠蔽性等の特性を向上させることが難し
く、逆に上述範囲以上では延伸時にフィルム破れを生じ
やすい。一方、外層部における酸化チタン微粒子の含有
量は、内層部の含有量の80%以下が好ましく、60%
以下の含有量にあるものが耐スクラッチ性や白色性等の
点でより好ましい。
【0012】前述酸化チタン微粒子の平均粒子径は、
0.05〜1μmが好ましく、0.1〜0.7μmの範
囲にあるものがより好ましい。平均粒子径が上述範囲外
では均一分散化が難しくなったり、フィルム表面の平滑
性が悪化しやすい。
【0013】本発明において、酸化チタン微粒子を主に
含有せしめた白色ポリエステル層とは、該層中に含まれ
る全粒子量に対して酸化チタン微粒子が70重量%以
上、好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重
量%以上であるものを指し、適宜、他の物質が添加され
ていてもよい。
【0014】本発明においては、本発明フィルムの用途
上、より深みのある白色度や白さに対して微妙な色合い
が必要とされる場合、外層部及び/または内層部に、さ
らに少なくとも一種以上の酸化チタン微粒子以外の無機
微粒子を含有させることが好ましい。
【0015】本発明における、酸化チタン微粒子以外の
無機微粒子としては、特に限定されるものではないが、
例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜
鉛、硫酸バリウム、硫化亜鉛、酸化ケイ素、酸化マグネ
シウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、リン酸カルシウ
ム、タルク、カオリン等を用いることができるが、得ら
れるフィルムの白色度やその反射率、色合い等の点から
炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化ケイ素の中から選
ばれた少なくとも一種を含有させることが好ましい。中
でも、少なくとも酸化ケイ素を含有させるのが色合いの
点で特に好ましい。また、無機微粒子は、多孔質や中空
多孔質等の形態であってもよく、さらには、必要に応じ
て樹脂に対する分散性を良化せしめるために表面処理が
施されていてもよい。
【0016】前述無機微粒子の平均粒径は、0.05〜
5μmが好ましく、0.1〜3μmの範囲にあるものが
より好ましい。平均粒子径が上述範囲外では均一分散化
が難しくなったり、フィルム表面の光沢度が悪化する場
合があるので好ましくない。また、無機微粒子の含有量
は、5重量%以下、さらには2重量%以下にあるものが
より好ましい。含有量が5重量%以上では、白色度や光
沢度が悪化しやすい。
【0017】本発明では、各層に添加する酸化チタン微
粒子以外にもポリエステルの重縮合反応系で触媒残渣と
リン化合物との反応により析出した微粒子を併用するこ
ともできる。析出微粒子としては、例えば、カルシウ
ム、リチウム及びリン化合物からなるものまたはカルシ
ウム、マグネシウム及びリン化合物からなるもの等を用
いることができる。これらの粒子のポリエステル中での
含有量は、ポリエステル100重量部に対して0.05
〜1重量部であることが好ましい。
【0018】本発明では、本発明の白色複合ポリエステ
ルフィルムに、より鮮明な白色性や青味を呈した高級な
イメージの色目を与えるために内層部および外層部に蛍
光増白剤を含有せしめることが必要である。
【0019】本発明において、蛍光増白剤とは、太陽光
中や人工光中の紫外線を吸収し、これを紫〜青色の可視
光線に変え輻射する機能を保持し、その蛍光作用により
高分子物質の明度を低下させることなく白度を助長させ
る化合物をいうものである。かかる蛍光増白剤として
は、例えば、商品名“ユビテック”(チバガイギー
社)、“OB−1”(イーストマン社)、“TBO”
(住友精化(株))、“ケイコール”(日本曹達
(株))、“カヤライト”(日本化薬(株))、“リュ
ーコプア”EGM(クライアントジャパン(株))等を
用いることができる。蛍光増白剤は、特に限定されるも
のではなく、単独で使用するか、場合によっては2種以
上の併用であってもよいが、本発明では、特に耐熱性に
優れ、前述ポリエステルとの相溶性がよく均一分散でき
るとともに、着色が少なく、樹脂に悪影響を及ぼさない
ものを用いることが望ましい。
【0020】本発明においては、各層に蛍光増白剤を含
有せしめるが、その含有量は、より鮮明な白色性を得る
ために、外層部が内層部より高濃度であることが必要で
ある。
【0021】外層部における蛍光増白剤の含有量は、特
に限定されないが、0.005〜1重量%が好ましく、
0.05〜0.5重量%の範囲にあるものがより好まし
い。含有量が上述範囲より低いと十分な増白効果が得ら
れにくく、上述範囲を越えるものは均一分散性や白色度
が低下しやすい。一方、内層部における蛍光増白剤の含
有量は、外層部の80%以下が好ましく、60%以下の
含有量にあるものが発色性や色目等の点でより好まし
い。
【0022】本発明においては、白色複合ポリエステル
フィルムの厚みは、特に限定されないが、通常10〜5
00μmの範囲が好ましく、より好ましくは20〜30
0μm程度の範囲にあるものが基材フィルムとしての実
用面での取扱性に優れるので好ましい。また、積層する
外層部の厚みは、0.5〜50μmが好ましく、1〜3
0μmの範囲にあるものが白色度や隠蔽性等の点からよ
り好ましい。
【0023】また、本発明の白色複合ポリエステルフィ
ルは、美しい白さによる高鮮明な印刷性を得るために、
白色度が95%以上であることが好ましく、より好まし
くは98%以上である。白色度が95%未満では、くす
み感の目立っ白さとなるので好ましくない。
【0024】また、本発明の白色複合ポリエステルフィ
ルは、その表面の緻密性、平滑性から表面光沢度が40
%以上であることが必要であり、より好ましくは65%
以上である。表面光沢度が40%未満では、例えば、受
像基材として用いたとき高精細な像を形成することがで
きないの好ましくない。
【0025】また、本発明の白色複合ポリエステルフィ
ルムの光学濃度は、0.6以上、2以下であることが好
ましい。さらに好ましくは、0.8以上、1.5以下で
ある。光学濃度が0.6未満であると、フィルムの隠蔽
性が小さいため裏側が透けて見え、好ましくない。ま
た、光学濃度が2を越えるためには、多量の粒子を含ま
ねばならず、フィルムの強度が弱くなる場合があり好ま
しくない。
【0026】また、本発明の白色複合ポリエステルフィ
ルは、色差計によって求めた色調b値が0〜−5、好ま
しくは0〜−3の範囲にあるのがより白さが鮮明となる
ので好ましい。色調b値が上述範囲外の場合には見かけ
の白さが不足し、受像基材としたとき色調の鮮明性が低
下しやすい。
【0027】本発明では、本発明の白色複合ポリエステ
ルフィルムを、例えば、受像基材等に用いた時、柔軟性
やクッション性を与えて印刷性や転写性を良化させた
り、受像基材の軽量化を図るために、内層部にポリエス
テルと異種で、かつ、非相溶の熱可塑性樹脂を含有せし
めることが好ましい。
【0028】本発明でいう前述熱可塑性樹脂とは、ポリ
エステル以外の熱可塑性樹脂であって、ポリエステルに
対して非相溶な樹脂が好ましい。このような樹脂とは、
示差走査熱量計(DSC)等の方法での測定において、
ポリエステルと該熱可塑性樹脂とを溶融した系におい
て、ポリエステルに相当するガラス転移温度(以下Tg
と略する)以外に該熱可塑性樹脂に相当するTgが観察
される樹脂である。
【0029】ポリエステルに対して非相溶な熱可塑性樹
脂は、ポリエステル中では粒子状に分散し、延伸により
ポリエステルフィルム中に空所を形成せしめる効果が大
きい。
【0030】このような熱可塑性樹脂の融点は、ポリエ
ステルの融点よりも低温であり、かつフィルム支持体を
配向させるに用いる温度よりも高温であることが好まし
い。かかる点から、熱可塑性樹脂の中でも、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン
のようなオレフィン系の重合体またはその共重合体が好
ましい。
【0031】中でも、臨界表面張力の小さなポリプロピ
レン、ポリメチルペンテンが好ましく、特にポリメチル
ペンテンはポリエステルとの表面張力差が大きく、かつ
融点が高いため、延伸の際の微細気泡を作りやすいので
特に好ましい。さらに、熱可塑性樹脂にカルボキシル基
やエポキシ基等の極性基やポリエステルと反応性のある
官能基をもったオレフィン系の重合体及び共重合体、ポ
リアルキレングリコール等を併用すると熱可塑性樹脂の
分散径が小さくなり、ひいては延伸による空所を微細化
でき、表面粗さも小さくなるのでより好ましい。
【0032】また、前述熱可塑性樹脂の含有量は、ポリ
エステル樹脂100重量部に対して1〜40重量部、好
ましくは5〜30重量部である。
【0033】本発明において、ポリエステルとは、ジオ
ールとジカルボン酸とから縮重合によって得られるポリ
マーであり、ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジ
ピン酸、セバシン酸等で代表されるものであり、またジ
オールとは、エチレングリコール、トリメチレングリコ
ール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメ
タノール等で代表されものである。具体的には例えば、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリエチレン−p−オキシベンゾエート、ポリ−
1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、
ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート
等を使用することができる。本発明の場合、特にポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好
ましい。
【0034】もちろん、これらのポリエステルは、ホモ
ポリエステルであっても、コポリエステルであってもよ
く、共重合成分としては、例えば、ジエチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコー
ル等のジオール成分、アジピン酸、セバシン酸、フタル
酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
5−ナトリウムスルホイソフタル酸等のジカルボン酸成
分を用いることができる。 また、このポリエステルの
中には、必要に応じて、本発明の効果が損なわれない量
で適宜な添加剤、例えば、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、
耐侯安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、染料、分散
剤、カップリング剤等が配合されていてもよい。
【0035】本発明に用いられるポリエステルとして
は、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。ポリエチ
レンテレフタレートフィルムは耐水性、耐久性、耐薬品
性等に優れているものである。
【0036】次に、本発明の白色複合ポリエステルフィ
ルムの製造方法について、いくつかの例を説明するが、
本発明は、かかる例のみに限定されるものではない。
【0037】主押出機(A)と副押出機(B)を有する
複合製膜装置において、内層部として、ポリエステル樹
脂のチップと、酸化チタン微粒子及び蛍光増白剤のマス
ターチップを混合し充分に真空乾燥した後に、270〜
300℃に加熱された主押出機(A)に供給する。ま
た、外層部を積層するため、別に乾燥したポリエステル
樹脂のチップ及び内層部より低濃度の酸化チタン微粒子
のマスターチップ、内層部より高濃度の蛍光増白剤のマ
スターチップの混合物を副押出機(B)に供給し、Tダ
イ複層口金内で押出機(B)のポリマーが押出機(A)
のポリマーの両表層にくるように積層してシート状に成
形する。
【0038】この溶融されたシートを、表面温度10〜
60℃に冷却されたドラム上で静電気で密着冷却固化
し、未延伸の複合フィルムを作製する。該未延伸複合フ
ィルムを80〜120℃に加熱したロール群に導き、長
手方向に2〜5倍延伸し、20〜30℃のロール群で冷
却する。
【0039】続いて長手方向に延伸したフィルムの両端
をクリップで把持しながらテンターに導き、90〜14
0℃に加熱した雰囲気中で長手方向に垂直な方向に横延
伸する。
【0040】延伸倍率は、縦、横それぞれ2〜5倍に延
伸するが、その面積倍率(縦延伸倍率×横延伸倍率)は
6〜20倍であることが好ましい。面積倍率が6倍未満
であると得られるフィルムの白さが不十分となりがちで
あり、逆に20倍を越えると延伸時に破れを生じやすく
なる傾向がある。
【0041】こうして得られた二軸延伸フィルムの平面
性、寸法安定性を付与するために、テンター内で150
〜230℃の熱固定を行い、均一に徐冷後、室温まで冷
やして巻き取り、本発明のフィルムを得ることができ
る。
【0042】本発明のフィルムは、必要に応じて、フィ
ルム表面にコロナ放電処理やプラズマ処理、易接着コー
ティングなどの各種表面処理を施してもよいし、さらに
は、紙などの他の素材と貼り合わせて使用することも好
ましいものである。
【0043】
【特性の測定方法および評価方法】本発明の特性値は、
次の評価方法、評価基準による。 (1)粒子の平均粒子径 粒子をエタノール中に分散させ、遠心沈降式粒度分布測
定装置((株)堀場製作所製CAPA4500)を用い
て測定し、体積平均径を算出し平均粒子径とした。 (2)光沢度 デジタル変角光沢度計(スガ試験機(株)製UGV−5
B)を用いて測定した。なお、測定条件は入射角60
゜、受光角60゜とした。 (3)白色度 JIS−L−1015に準じて、島津製作所(株)製U
V−2600用いて波長450nm及び550nmにお
ける反射率をそれぞれB%、G%としたとき、白色度
(%)=4B−3Gで表わす。 (4)色調 フィルムの表面色を日本電色工業(株)製色差計ND−
6Bを用いて測定し、得られたb値で判定する。 (5)隠蔽性 光学濃度で求め、光学濃度計(マクベス社製 TR92
7)を用いて測定した。測定値が大きいほど、隠蔽性が
高い。 (6)印刷鮮明性 フィルム表面上をコロナ放電処理し、以下の受像層形成
塗材を、乾燥後の厚みが0.1μmとなるようグラビヤ
コーターで塗布し、120℃で2分間乾燥せさ、感熱転
写記録用受像シートを得る。
【0044】[塗材] ワックス系組成物(A):アクリル酸−酢酸ビニル−エ
チレン共重合ワックス水分散体 帯電防止剤(B):予め水酸化カリウムで中和したアシ
ッドホスホオキシ(ポリオキシエチレングリコール)モ
ノメタクリレート(オキシエチレングリコールの繰り返
し単位数n=5)/ブチルアクリレート/アクリル酸を
70/25/5(重量%)の比率で乳化重合させた分子
量約15万のリン酸系導電性ポリマー水分散体 添加粒子(C):平均粒径0.3μmのシリカ 界面活性剤(D):フッ素系界面活性剤 (A)/(B)を固形分重量比70/30で混合し、水
で希釈して固形分濃度1重量%としたものに、(C)を
固形分に対して4重量%、(D)を塗液の全重量に対し
て0.05重量%添加して混合した。
【0045】次に、カラープリンター(セイコー電子工
業(株)製Professional Color P
oint 2)及び熱転写インクリボン(セイコー・ア
イ・サプライ(株)製CH705)を用いて、上記で得
られた感熱転写記録用受像シートにテストパターンを印
刷した。得られた転写画像について、目視で鮮明さ及び
コントラストの程度を下記の5段階のランク付けで判定
し、評価した。
【0046】
【0047】
【実施例】本発明を以下の実施例、比較例を用いて説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0048】実施例1、実施例2 ポリエチレンテレフタレートのチップに、平均粒子径
0.18μmのアナターゼ型酸化チタン微粒子を16重
量%(実施例1)と20重量%(実施例2)、及び蛍光
増白剤“OB−1”(イーストマン社製)を各々0.0
7重量%添加した原料を混合し180℃で3時間乾燥し
た後に、押出機Aに供給し、常法により285℃で溶融
してTダイ3層複合口金の中央層に導入した。
【0049】一方、上記ポリエチレンテレフタレートの
チップに、押出機Aと同様の酸化チタン微粒子を12重
量%(実施例1)と16重量%(実施例2)、及び蛍光
増白剤を各々0.13重量%添加した原料を180℃で
3時間乾燥し後に、押出機Bに供給し、常法により28
5℃で溶融してTダイ3層口金内で両表層に積層して、
該溶融体シートを表面温度25℃に保たれた冷却ドラム
上に静電荷法で密着冷却固化させた。続いて、該未延伸
フィルムを常法に従い長手方向には98℃に加熱された
ロール群を用いて3.2倍延伸し、25℃のロール群で
冷却した。さらに該延伸フィルムをテンターに導き12
5℃に加熱された雰囲気中で長手に垂直な方向に3.4
倍延伸した。その後テンター内で220℃の熱固定を行
い均一に徐冷後巻き取り、外層部5μmずつ、内層部6
5μmの構成とした厚さ75μmのフィルムを得た。
【0050】かくして得られた白色複合フィルムの特性
は、表1の通りであり、色調b値が低く、白色度、光沢
度、印刷鮮明性に優れたものであった。
【0051】実施例3 実施例2に基づき、実施例2の押出機Aの原料として、
平均粒子径0.29μmのルチル型酸化チタン微粒子を
20重量%、実施例2の押出機Bの原料として、蛍光増
白剤を0.15重量%としたものを用いた他は、実施例
2と同一手法でフィルムを得た。白色複合ポリエステル
フィルムの特性は、表1に示した如く、各特性に優れた
ものであった。
【0052】実施例4 実施例1に基づき、実施例1の押出機Aに供給する原料
として、さらに、ポリエチレンテレフタレートのチップ
100重量部に対して非相溶の熱可塑性樹脂としてポリ
−4−メチルペンテン−1(三井石油化学工業(株)製
TPX−820)を3重量部及びその相溶化剤として分
子量4000のポリエチレングリコールを1重量部添加
したものを用いた他は、実施例1と同一手法でフィルム
を得た。白色複合ポリエステルフィルムの特性は、表1
に示した如く、各特性に優れているとともに、クッショ
ン性が発現し、柔軟性に富むものであった。
【0053】実施例5 実施例2に基づき、実施例2の押出機Bに供給するポリ
エチレンテレフタレートに代えて、固有粘度(IV)
0.7のポリエチレン−2,6−ナフタレンレートを用
いた他は、実施例2と同一手法でフィルムを得た。白色
複合ポリエステルフィルムの特性は、表1に示した如
く、各特性に優れたものであった。
【0054】実施例6 実施例1に基づき、実施例1の押出機Bに供給する原料
として、さらに、酸化チタン微粒子以外の無機微粒子と
して、平均二次粒子径2.5μmの酸化ケイ素“サイロ
イド”72(富士シリアル化学(株)製)を0.4重量
%添加したものを用いた他は、実施例1と同一手法でフ
ィルムを得た。白色複合ポリエステルフィルムの特性
は、表1に示した如く、各特性に優れているとともに、
フィルム表面は深みのある色合いで、落ち着いた感じの
白さであった。
【0055】比較例1 実施例2に基づき、実施例2の押出機Bに供給する原料
として、酸化チタン微粒子を、その二次凝集体からなる
平均粒径1.4μmとしたものを用いた他は、実施例2
と同一手法でフィルムを得た。白色複合ポリエステルフ
ィルムの特性は、表1に示した如く、光沢度が低く、印
刷鮮明性に欠けるものであった。
【0056】比較例2 実施例2に基づき、実施例2の押出機Aに供給する原料
として、酸化チタン微粒子の含有量を4重量%、実施例
2の押出機Bに供給する原料として、酸化チタン微粒子
の含有量を2重量%としたもを用いた他は、実施例2と
同一手法でフィルムを得た。白色複合ポリエステルフィ
ルムの特性を表1に示した。該フィルムは、白色度が低
く、印刷鮮明性に欠けるものであった。
【0057】比較例3 実施例2に基づき、実施例2の押出機Bに供給する原料
として、蛍光増白剤の含有量を0.01重量%としたも
を用いた他は、実施例2と同一手法でフィルムを得た。
白色複合ポリエステルフィルムの特性を表1に示した。
該フィルムは、印刷鮮明性に欠けるものであった。
【0058】比較例4 実施例2に基づき、実施例2の押出機Aに供給する原料
として、酸化チタン微粒子の含有量を16重量%、実施
例2の押出機Bに供給する原料として、酸化チタン微粒
子の含有量を30重量%としたものを用いた他は、実施
例1と同一手法でフィルムを得た。表1に得られた白色
複合ポリエステルフィルムの特性を示した。該フィルム
は、印刷鮮明性に欠けるものであった。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】本発明の白色複合ポリエステルフィルム
は、積層構成の内層部、外層部に、それぞれ濃度差の異
なる酸化チタン微粒子及び増白剤を含有せしめ、しか
も、特定の白色度、表面光沢度としたので、色調b値の
小さい青味を呈した高白色性のものが得られ、白さを基
調とする印画紙や感熱転写受容紙などに用いられたと
き、高級なイメージを与えることができる。
【0061】更に、同様の理由で、本発明の白色複合ポ
リエステルフィルムは、優れた遮光性も兼備しているの
で透過光が少なくきれいな白色性を発現させることがで
きるので、画像形成において、上記特性と合せて特に鮮
明な画像を提供できるものである。
【0062】本発明の白色複合ポリエステルフィルム
は、上記のような優れた特性を有するので、ラベル、シ
ール、カード、磁気カード、ICカード、ポスター、記
録用紙、感熱記録紙、熱転写用受像紙、バーコードプリ
ンター用受像紙、昇華転写用受像紙、ビデオプリンター
用受像紙、インクジェット用受像紙、オフセット印刷用
紙、フォーム印刷用紙、複写用紙、伝票、地図、無塵
紙、表示板、印画紙、包装材料、化粧紙、建材、反射板
などに好適に使用できるが、特に、表面に印字または印
刷されるための基材、特にカラー印刷基材に最適に用い
られる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも酸化チタン微粒子を主に含有せ
    しめた白色ポリエステル層を有し、少なくとも3層以上
    の積層構成からなる複合フィルムであって、外層部が内
    層部に対して、酸化チタン微粒子の含有濃度は低いが蛍
    光増白剤の含有濃度は高く、かつ、白色度が95%以
    上、光沢度が40%以上であることを特徴とする白色複
    合ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】外層部の積層厚みが0.5〜50μmの範
    囲にあることを特徴とする請求項1に記載の白色複合ポ
    リエステルフィルム。
  3. 【請求項3】内層部の酸化チタン微粒子の含有濃度が5
    〜35重量%の範囲にあり、外層部が、その80%以下
    の含有濃度であることを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の白色複合ポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】外層部及び/または内層部が、さらに少な
    くとも一種以上の他の無機微粒子を5重量%以下含有し
    てなることを特徴とする請求項1、2または3記載の白
    色複合ポリエステルフィルム。
  5. 【請求項5】他の無機粒子として、少なくとも酸化ケイ
    素が含有されていることを特徴とする請求項4記載の白
    色複合ポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】外層部の蛍光増白剤の含有濃度が0.00
    5〜1重量%の範囲にあり、内層部が、その80%以下
    の含有濃度であることを特徴とする請求項1、2、3、
    4または5記載の白色複合ポリエステルフィルム。
  7. 【請求項7】光学濃度が0.6以上、2以下であること
    を特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の
    白色複合ポリエステルフィルム。
  8. 【請求項8】色差計によって求めた色調b値が0〜−5
    の範囲にあることを特徴とする請求項1、2、3、4、
    5、6または7記載の白色複合ポリエステルフィルム。
  9. 【請求項9】内層部が、ポリエステルと異種で、かつ、
    非相溶の熱可塑性樹脂を含有してなることを特徴とする
    請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の白色
    複合ポリエステルフィルム。
  10. 【請求項10】熱可塑性樹脂がポリオレフィン樹脂であ
    ることを特徴とする請求項9に記載の白色複合ポリエス
    テルフィルム。
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