JP2001228313A - 面光源反射部材用白色積層ポリエステルフィルム - Google Patents

面光源反射部材用白色積層ポリエステルフィルム

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JP2001228313A
JP2001228313A JP2000041269A JP2000041269A JP2001228313A JP 2001228313 A JP2001228313 A JP 2001228313A JP 2000041269 A JP2000041269 A JP 2000041269A JP 2000041269 A JP2000041269 A JP 2000041269A JP 2001228313 A JP2001228313 A JP 2001228313A
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surface light
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Hisashi Owatari
寿士 大渡
Hagumu Takada
育 高田
Takashi Mimura
尚 三村
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射特性、耐光性に優れる面光源反射部材用
白色積層ポリエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 微細な気泡を含有する白色ポリエステル
層(B)の少なくとも片面に白色ポリエステル層(A)
を有する2層以上の白色積層ポリエステルフィルムであ
って、該白色ポリエステル層(A)が耐光剤を含有して
成ることを特徴とする、面光源反射部材用の白色積層ポ
リエステルフィルムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、白色積層ポリエス
テルフィルムに関するものである。更に詳しくは、液晶
画面用の光源としてサイドライト(エッジライトとも言
う)方式の面光源を用いた場合、該面光源用の反射板や
リフレクターとして最適な白色積層ポリエステルフィル
ムであって、より明るく、かつ耐久性にも優れた液晶画
面を得ることの出来る、面光源反射部材用白色積層ポリ
エステルフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶画面などの照明用器材として平板状
の面光源が一般に用いられるが、この面光源として、従
来はバックライト方式が採用されていた。しかし近年で
は、特開昭63−62104号公報に示されるようなサ
イドライト方式の面光源が、薄型で均一に照明できると
いうメリットを有することから、広く用いられるように
なっている。サイドライト方式とは、片面に網点印刷の
施されたアクリル板などの透明性基材の端部(エッジ)
より冷陰極線管などの照明光源からの光を当てる方式で
あり、別名エッジライト方式とも呼ばれている。この方
式では照明光源からの光が面光源の周囲へ逃げるのを防
止し、より効率的に液晶画面を照明する目的で、面光源
の背面側に反射板、さらに照明光源の周囲にリフレクタ
ーが設けられている。この反射板、リフレクターは共に
光反射機能を有するものであり、以降では両者を「面光
源反射部材」と総称する。
【0003】サイドライト方式の面光源を用いた装置構
造の一例を図1を示す。図1において、片面に網点印刷
16が施された透明性基材からなる透明導光板15の片
面(網点印刷側)に反射板11、他方の側に拡散板1
4、液晶画面13が設けられ、さらに透明導光板15の
端部に照明光源として冷陰極線管17が配置される。ま
た、冷陰極線管17の周囲にはリフレクター12が設け
られる。以上がサイドライト方式の装置構造の概略であ
り、次にこの方式の基本原理を説明する。冷陰極線管1
7からの光は、直接に、またはリフレクター12により
反射されて透明導光板15の端部に入射光として導入さ
れる。該入射光は、網点印刷16により均一に分散さ
れ、反射板11により反射される。そして、この反射光
は再度、透明導光板15を通り、さらに拡散板14によ
り拡散されることによって液晶画面13を明るく均一に
照らすのである。
【0004】サイドライト方式では、照明光源が面光源
のエッジ側に設置されるため、背面側に該照明光源が設
置されるバックライト方式よりも薄型にできるという大
きな特徴がある。
【0005】上記の面光源反射部材には、第一に薄さと
光の高反射特性が要求されることから、従来より、白色
染料や白色顔料を添加したり、あるいは微細な気泡を含
有せしめる等の方法で光の反射特性を高めた白色フィル
ムが用いられてきた。特に、気泡による光の反射は基本
的に光の吸収がなく、また反射特性が乱反射(拡散反
射)であることから液晶画面をより明るく、かつ広く均
一に照らすことができる点で優れている。このような点
で、微細な気泡を含有する白色フィルムは面光源反射部
材として特に好ましいものである。上述の微細な気泡を
含有する白色フィルムとしては、例えば特開平6−32
2153号公報、特開平7−118433号公報などに
開示されているものが挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、液晶画面の
用途は、従来からのノート型パソコンに加えて、近年で
は据置型のパソコンやテレビ、携帯電話のディスプレイ
など、様々な機器に採用されており、需要は急速に増大
している。一方、液晶画面の画像もより高精細なものが
求められるのに伴い、液晶画面の明るさを増して画像を
より鮮明に、より見やすくする改良が進められており、
照明光源(例えば、冷陰極線管)もより高輝度、高出力
のものとなってきている。しかしながら、面光源反射部
材である反射板やリフレクターとして上記フィルムを用
いた場合には、長期間使用していると照明光源の光によ
りフィルムが次第に劣化して黄味がかった色になり、つ
いには光の反射特性が低下して液晶画面の明るさが不十
分となる問題が指摘されており、白色フィルムの耐光性
向上が強く求められている。
【0007】本発明は、上記のような問題点を解決し、
高度の耐光性を保持し、しかも優れた反射特性を有する
面光源反射部材用白色積層ポリエステルフィルムを提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の、本発明の面光源反射部材用白色積層ポリエステルフ
ィルムは、微細な気泡を含有する白色ポリエステル層
(B)の少なくとも片面に白色ポリエステル層(A)を
有する2層以上の白色積層ポリエステルフィルムであっ
て、該白色ポリエステル層(A)が耐光剤を含有して成
ることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、ポリエステルと
は、ジオールとジカルボン酸とから縮重合によって得ら
れるポリマーであり、ジカルボン酸は、テレフタル酸、
イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ア
ジピン酸、セバシン酸等で代表されるものであり、また
ジオールは、エチレングリコール、トリメチレングリコ
ール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメ
タノール等で代表されるものである。具体的には例え
ば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−p−
オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘキシレン
ジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナ
フタレンジカルボキシレート(ポリエチレンナフタレー
ト)等を使用することができる。
【0010】もちろん、これらのポリエステルは、ホモ
ポリエステルであっても、コポリエステルであってもよ
く、共重合成分として、例えば、ジエチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコー
ル等のジオール成分、アジピン酸、セバシン酸、フタル
酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
5−ナトリウムスルホイソフタル酸等のジカルボン酸成
分を用いることもできる。また、このポリエステルの中
には、必要に応じて、本発明の効果が損なわれない量で
適宜な添加剤、例えば耐熱安定剤、耐酸化安定剤、有機
の易滑剤、有機系微粒子、充填剤、帯電防止剤、核剤、
染料、分散剤、カップリング剤等が配合されていてもよ
い。
【0011】本発明に用いられるポリエステルとして
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レートが耐水性、耐久性、耐薬品性等に優れているた
め、特に好ましいものである。
【0012】本発明における白色ポリエステル層(A)
とは、ポリエステルからなる層中に白色染料や無機系微
粒子、あるいは微細な気泡を含有せしめて白色化した層
であって、特に、この白色ポリエステル層(A)は耐光
剤を含有して成ることが必要である。耐光剤を含有する
ことにより、本発明の白色積層ポリエステルフィルムの
耐光性が著しく向上し、面光源反射部材である反射板や
リフレクターとして長期間使用された場合でも液晶画面
の明るさは初期の状態を保ち、画像がより鮮明で見やす
い優れた液晶画面を得ることができるのである。
【0013】本発明における耐光剤の含有量は、0.0
5〜10重量%であることが好ましく、より好ましくは
0.1〜5重量%、更には0.15〜3重量%であるこ
とが最も好ましい。耐光剤の含有量が0.05重量%未
満の場合には、耐光性が不十分となり、長期間使用して
いる間にフィルムが劣化して、その反射特性が低下しや
すくなる問題がある。一方、10重量%を超える場合に
は、耐光剤による着色によって反射特性が低下すること
があり、好ましくない。
【0014】本発明で使用する耐光剤は、耐熱性に優
れ、前述のポリエステルとの相溶性がよく均一分散でき
ると共に、着色が少なく樹脂およびフィルムの反射特性
に悪影響を及ぼさないものの選択が望ましい。先の条件
を満たす耐光剤であれば特に限定されないが、例えば、
サリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール
系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤、ヒンダー
ドアミン系等の紫外線安定剤の各種のものが適用可能で
ある。より具体的な適用例は以下のとおりである。 (紫外線吸収剤) サリチル酸系:p−t−ブチルフェニルサリシレート、
p−オクチルフェニルサリシレート ベンゾフェノン系:2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノ
ン、2,2’−4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェ
ノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
ェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキ
シベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキ
シ−5−ベンゾイルフェニル)メタン ベンゾトリアゾール系:2−(2’−ヒドロキシ−5’
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−
ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t
−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−
ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−3’,5’−ジ・t−ブチルフェニル)−5
−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−5’−t−オクチルフェノール)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ・t−ア
ミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレ
ンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)
−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノ
ール]、2(2’ヒドロキシ−5’−メタアクリロキシ
フェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−
ヒドロキシ−3’−(3″,4″,5″,6″−テトラ
ヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル]
ベンゾトリアゾール シアノアクリレート系:エチル−2−シアノ−3,3’
−ジフェニルアクリレート 上記以外:2−エトキシ−2’−エチルオキザックアシ
ッドビスアニリド、2−(4,6−ジフェニル−1,
3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)
オキシ]−フェノール (紫外線安定剤)ヒンダードアミン系:ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、
コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4
−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン重縮合物 上記以外:ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファ
イド、[2−チオビス(4−tーオクチルフェノラー
ト)]−n−ブチルアミンニッケル、ニッケルコンプレ
ックス−3,5−ジ・t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル・リン酸モノエチレート、ニッケル・ジブチルジチ
オカーバメート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−
3’,5’−ジ・t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾ
エート、2,4−ジ・t−ブチルフェニル−3’,5’
−ジ・t−ブチル−4’−ハイドロキシベンゾエート これらの耐光剤の中でも、ポリエステルとの相溶性に優
れる2,2’,4,4’−テトラヒドロキシ−ベンゾフ
ェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベ
ンゾイルフェニル)メタン、2,2’−メチレンビス
[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−
(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノー
ル]、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリア
ジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェ
ノールの適用が好ましい。上記の耐光剤は、単独でも2
種以上の併用であってもよい。
【0015】本発明においては、白色ポリエステル層
(A)を白色化する方法として、白色染料、白色顔料、
無機系微粒子などを添加する方法が用いられるが、表面
の光沢度、経時での安定性、製膜性などの点で無機系微
粒子を含有せしめることが好ましい。該無機系微粒子
は、気泡形成性を有していても、有していなくてもよ
く、その一例としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、炭酸亜鉛、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウ
ム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫化亜鉛、リン
酸カルシウム、シリカ、アルミナ、マイカ、雲母チタ
ン、タルク、クレー、カオリン、フッ化リチウム、フッ
化カルシウム等を用いることができる。無機系微粒子の
気泡形成性は、ポリエステルとの表面張力差以外にも、
平均粒子径や凝集性などにも依存するが、気泡形成性を
有する無機系微粒子の代表的なものとしては、炭酸カル
シウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウムなどである。
一方、気泡形成性を有しない無機系微粒子とは、主にポ
リエステルとの屈折率差によってフィルムを白色化せし
めるものであって、その代表例は、酸化チタン、酸化亜
鉛、酸化セリウム、雲母チタンなどである。これらの無
機系微粒子は単独でも2種以上を併用してもよい。ま
た、該無機系微粒子は多孔質や中空多孔質等の形態であ
ってもよく、さらには本発明の効果を阻害しない範囲内
において、樹脂に対する分散性を向上させるために、さ
らに表面処理が施されていてもよい。
【0016】また、本発明における無機系微粒子は、ポ
リエステル中での平均粒子径が0.05〜3μmである
ことが好ましく、より好ましくは0.07〜1μmであ
る。該平均粒子径が上記範囲外である場合、凝集などに
よる無機系微粒子の均一分散性不良によって反射特性が
低下したり、あるいは表面での乱反射(拡散反射)特性
が低下して、観る角度によって液晶画面の明るさにムラ
が発生する場合があるので好ましくない。また、無機系
微粒子の添加量は、特に限定されないが、1〜35重量
%が好ましく、より好ましくは5〜30重量%、さらに
は7〜25重量%の範囲にあるものが最も好ましい。添
加量が上記範囲より少ない場合にはフィルムの反射率な
どの特性を向上させることが難しく、逆に上記範囲より
多い場合には延伸時にフィルム破れや、後加工の際に粉
発生等の不都合を生じる場合がある。
【0017】本発明の白色積層ポリエステルフィルム
は、白色ポリエステル層(B)の少なくとも片面に白色
ポリエステル層(A)を有する2層以上の積層構成とし
たものであるが、該白色ポリエステル層(B)は、微細
な気泡を含有せしめた層とすることが必要である。微細
な気泡を含有せしめる方法としては、発泡剤を含有せ
しめ、押出や製膜時の加熱により発泡、あるいは化学的
分解により発泡させて気泡を形成する方法、押出時に
ガスまたは気化可能物質を添加する方法、ポリエステ
ルと非相溶の熱可塑性樹脂(非相溶樹脂)を添加し、そ
れを一軸または二軸延伸することにより微細な気泡を発
生させる方法、前記の非相溶樹脂の代わりに気泡形成
性の無機系微粒子を多量添加する方法等が一般に用いら
れる。本発明の目的の範囲内であれば、いずれの方法を
用いてもよいが、製膜性、内部に含有せしめる気泡の量
の調整しやすさ、より微細で均一な大きさの気泡の形成
しやすさ、さらに軽量性などの総合的な点から非相溶
樹脂の使用が特に好ましい。
【0018】本発明における気泡とは、上述したように
フィルムへの反射特性(乱反射)付与に寄与することの
できるものを言うのであって、具体的には、ポリエステ
ル中に含有せしめた該非相溶樹脂を核として生成された
ものであることが好ましい。さらに具体的には、白色ポ
リエステル層(B)の断面(厚み方向)を走査型電子顕
微鏡(SEM)または透過型電子顕微鏡(TEM)など
によって観察したとき、気泡部分の断面積の平均値が
0.5〜25μm2にあるものが好ましく、更には1〜
20μm2の範囲内にあるものがより好ましい。
【0019】本発明でいう非相溶樹脂とは、ポリエステ
ル以外の熱可塑性樹脂であって、かつ該ポリエステルに
対して非相溶性を示す熱可塑性樹脂であり、ポリエステ
ル中では粒子状に分散し、延伸によりフィルム中に気泡
を形成せしめる効果が大きい。より具体的に述べれば、
示差走査熱量計(DSC)等を用いた公知の方法での測
定において、ポリエステルと上記非相溶樹脂とを溶融し
た系において、ポリエステルに相当するガラス転移温度
(以降、Tgと省略する)以外に該非相溶樹脂に相当す
るTgが観察される樹脂である。
【0020】このような非相溶樹脂の融点は、ポリエス
テルの融点よりも低温であって、かつ製膜時にフィルム
を熱固定して配向させる際の温度(熱処理温度)よりも
高温であることが好ましい。かかる点から該非相溶樹脂
の中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテ
ン、ポリメチルペンテンのようなオレフィン樹脂、ポリ
スチレン樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリフェニレンス
ルフィド樹脂、フッ素系樹脂などが好ましく用いられ
る。これらは単独重合体であっても共重合体であっても
よく、さらには2種以上の非相溶樹脂を併用してもよ
い。これらの中でも、臨界表面張力の小さなポリプロピ
レン、ポリメチルペンテンのようなポリオレフィンが好
ましく、さらにはポリメチルペンテンが最も好ましい。
該ポリメチルペンテンは相対的にポリエステルとの表面
張力差が大きく、かつ融点が高いため、添加量当たりの
気泡形成の効果が大きいという特徴があり、非相溶樹脂
として特に好ましいものである。
【0021】白色ポリエステル層(B)中の非相溶樹脂
の含有量は特に限定されないが1〜35重量%が好まし
く、3〜20重量%の範囲内であることがより好まし
い。添加量が上記範囲より少ない場合にはフィルムの反
射特性や隠蔽性などを向上させることが難しく、逆に上
記範囲より多い場合には延伸時にフィルム破れ等が生じ
やすくなって、生産性が低下する場合がある。
【0022】本発明においては、上述のポリエステルと
非相溶樹脂に、さらに分散剤を添加することは、非相溶
樹脂の分散径が小さくなり、ひいては延伸により発生す
る気泡をより微細化でき、結果的にフィルムの反射特性
を向上させることができるので、より好ましいものであ
る。上記の効果を示す分散剤としては、カルボキシル基
やエポキシ基等の極性基やポリエステルと反応性のある
官能基をもったオレフィン系の重合体または共重合体、
ポリアルキレングリコール、界面活性剤、熱接着性樹脂
等を用いることができる。もちろん、これらは単独でも
2種以上を併用してもよい。分散剤を添加する方法とし
ては、ポリエステルとの混合であるブレンド化や、ラン
ダム共重合、ブロック共重合などの共重合化が採用でき
る。また両者の中間状態である部分共重合化であっても
よい。
【0023】本発明における分散剤の添加量は、0.0
5〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜7
重量%、最も好ましくは0.2〜5重量%である。添加
量が0.05重量%より少ない場合、気泡を微細化する
効果が小さい。また、10重量%より多い場合には、逆
に非相溶樹脂を添加する効果が小さくなり、反射特性の
低下やコスト上昇などの問題が発生しやすい。
【0024】本発明では、面光源反射部材用白色積層ポ
リエステルフィルムに、より高度な反射特性を与えるた
めに白色ポリエステル層(A)および/または白色ポリ
エステル層(B)に蛍光増白剤を含有せしめることが望
ましい。
【0025】本発明において、蛍光増白剤とは、太陽光
中や人工光中の紫外線を吸収し、これを紫〜青色の可視
光線に変え輻射する機能を保持し、その蛍光作用により
高分子物質の明度を低下させることなく白度を助長させ
る化合物である。蛍光増白剤としては、商品名“ユビテ
ック”(チバガイギー社)、“OB−1”(イーストマ
ン社)、“TBO”(住友精化(株))、“ケイコー
ル”(日本曹達(株))、“カヤライト”(日本化薬
(株))、“リューコプア”EGM(クライアントジャ
パン(株))等を用いることができる。蛍光増白剤は、
特に限定されるものではなく、単独、場合によっては2
種以上の併用であってもよいが、本発明では、特に耐熱
性に優れ、前述ポリエステルとの相溶性がよく均一分散
できると共に、着色が少なく、樹脂に悪影響を及ぼさな
いものの選択が望ましい。
【0026】白色ポリエステル層(A)あるいは(B)
中における蛍光増白剤の含有量は、0.005〜1重量
%が好ましく、0.05〜0.5重量%の範囲にあるも
のがより好ましい。含有量が上記範囲より少ないと充分
な増白効果が得にくく、上記範囲を越えるものは均一分
散性の低下や着色により、かえって反射特性、耐光性が
低下しやすくなる等の問題がある。
【0027】本発明の白色積層ポリエステルフィルム
は、白色ポリエステル層(B)の少なくとも片面に白色
ポリエステル層(A)を有する2層以上の積層構成とす
る必要がある。例えば、1層の単膜フィルムにより、本
発明の効果を得ようとする場合、フィルム破れが発生し
やすく、製膜が不安定なため、結果的にコストが高くな
ることがある。また、微細な気泡を含有せしめるため非
相溶樹脂を添加した場合、その種類によっては分散して
いる粒子状の非相溶樹脂が脱落し、長時間製膜している
間に製膜装置と接触する部分(ドラム、ロールなど)を
汚染することがある。この汚染がフィルム特性に好まし
くない影響を与えたり、対策として定期的に洗浄を行う
ことで生産性の低下やコスト上昇を招くことになるなど
の問題が発生したりする。また、必要な耐光性を発現さ
せるための耐光剤の量が多くなるため原料コストの上昇
や着色などの問題も発生しやすくなる。そこで、2層以
上の積層構成とし、白色ポリエステル層(A)に耐光性
を発現させ、白色ポリエステル層(B)を反射特性など
の諸特性に優れた層とすることで、フィルム全体とし
て、必要な特性の全てを満足させることが可能となるの
である。
【0028】ここで、本発明の白色積層ポリエステルフ
ィルムが、白色ポリエステル層(B)の片面に白色ポリ
エステル層(A)を有する2層積層構成である場合、反
射板に用いる際には白色ポリエステル層(A)が透明性
基材(例えば、図1では透明導光板15)の側に、リフ
レクターとして用いる際には白色ポリエステル層(A)
が照明光源(同じく、図1での冷陰極線管17)の側に
配置される必要がある。
【0029】従って、本発明の白色積層ポリエステルフ
ィルムを、白色ポリエステル層(B)の両面に白色ポリ
エステル層(A)を積層し、3層積層構成としたもの
は、製膜性がより向上し、取扱性などの実用性も向上さ
せることができる点から、より望ましいものである。
【0030】また本発明においては、白色ポリエステル
層(A)と白色ポリエステル層(B)の各層に用いるポ
リエステルの種類は同一であっても、異なっていてもよ
い。特に異なったポリエステルの組合せ、例えば、白色
ポリエステル層(A)に用いられるポリエステルがポリ
エチレンナフタレートで、白色ポリエステル層(B)に
用いられるポリエステルがポリエチレンテレフタレート
で用いる場合、耐光性、剛性などの向上効果が得られる
のでより好ましい。
【0031】なお本発明においては、白色ポリエステル
層(A)と白色ポリエステル層(B)を積層する方法と
しては溶融製膜中の共押出により複合化する方法、ある
いはそれぞれ別々に製膜した後、ラミネートする方法の
いずれでもよいが、コストなどの点で前者の方法がより
好ましい。
【0032】本発明の用白色積層ポリエステルフィルム
の反射特性としては、白色ポリエステル層(A)側から
測定した400〜700nmの平均反射率が85%以上
であることが好ましく、より好ましくは87%以上、さ
らには90%以上が最も好ましい。上記平均反射率が8
5%未満の場合、反射特性が不十分となって、液晶画面
の明るさも不十分となりやすくなるため好ましくない。
【0033】本発明においては、フィルムの比重が0.
4以上1.3未満であることが好ましく、より好ましく
は0.45以上1.2以下、更には0.5以上1.1以
下が最も好ましい。比重が0.4より小さい場合、低比
重化のために気泡を大量に含有せしめねばならず、その
ためにフィルム強度が低下したり、製膜時にフィルム破
れ等が発生しやすくなって生産性が低下することがあり
好ましくない。また、比重が1.3以上の場合には、フ
ィルムの反射特性が不十分となるため好ましくない。
【0034】また、本発明の白色積層ポリエステルフィ
ルムは、白色ポリエステル層(A)側から測定した光沢
度が5〜60%であることが好ましく、より好ましくは
10〜55%、最も好ましくは10〜50%である。光
沢度が60%より大きい場合、フィルム表面の反射のう
ち、鏡面反射の割合が多くなり、乱反射(拡散反射)特
性が低下し、観る角度によって液晶画面の明るさにムラ
が発生することがあるので好ましくない。一方、光沢度
が5%未満の場合には、フィルム表面が粗くなりすぎ
て、例えば、反射板として面光源の背面に用いたとき導
光板との重なりが不均一になって、結果的には液晶画面
の明るさにムラが発生することがあるので好ましくな
い。
【0035】本発明の白色積層ポリエステルフィルムの
厚みは、特に限定されないが、通常10〜500μm、
好ましくは20〜300μm程度の範囲にあるものが、
面光源反射板の反射特性や実用面での取扱性に優れるの
で好ましい。また、このうち白色ポリエステル層(A)
の厚みは、1〜50μmが好ましく、より好ましくは2
〜30μmである。積層厚みが1μmより薄い場合、充
分な耐光性が得にくい。一方、50μmより厚い場合に
は、反射特性も不十分となることがある。
【0036】次に、本発明の白色積層ポリエステルフィ
ルムの製造方法について、その一例を説明するが、かか
る例のみに限定されるものではない。
【0037】押出機(A)と押出機(B)を有する複合
製膜装置において、白色ポリエステル層(B)を形成す
るため、乾燥したポリエステルのチップと必要に応じて
乾燥した非相溶樹脂のチップとを、非相溶樹脂が1〜3
5重量%となるよう混合したものを押出機(B)に供給
する。非相溶樹脂の添加は予めマスターチップとしたも
のを使用してもよい。また、白色ポリエステル層(A)
を積層するため、ポリエステルのチップ、無機系微粒子
のマスターチップおよび耐光剤のマスターチップを、無
機系微粒子が1〜35重量%、耐光剤が0.05〜10
重量%となるよう混合し、充分に真空乾燥した後に、2
70〜300℃に加熱された押出機(A)に供給し、T
ダイ複合口金内で押出機(A)のポリマーが押出機
(B)のポリマーの表層(片面)或いは両表層(両面)
にくる様に積層してシート状に成形し、溶融積層シート
を得る。
【0038】この溶融積層シートを、表面温度10〜6
0℃に冷却されたドラム上で静電気により密着冷却固化
し、未延伸積層フィルムを作製する。該未延伸積層フィ
ルムを70〜120℃に加熱したロール群に導き、長手
方向(縦方向、すなわちフィルムの進行方向)に2〜5
倍延伸し、20〜30℃のロール群で冷却する。
【0039】続いて長手方向に延伸したフィルムの両端
をクリップで把持しながらテンターに導き90〜140
℃に加熱した雰囲気中で長手方向に垂直な方向(横方
向)に延伸する。
【0040】延伸倍率は、縦、横それぞれ2〜5倍に延
伸するが、その面積倍率(縦延伸倍率×横延伸倍率)は
6〜20倍であることが好ましい。面積倍率が6倍未満
であると得られるフィルムの反射特性が不十分となり、
逆に20倍を越えると延伸時に破れを生じやすくなる傾
向がある。
【0041】こうして得られた二軸延伸積層フィルムの
平面性、寸法安定性を付与するために、引き続いてテン
ター内で150〜230℃の熱固定を行い、均一に徐冷
後、室温まで冷やして巻き取り、本発明の白色積層ポリ
エステルフィルムを得ることができる。
【0042】このようにして得られた本発明の白色積層
ポリエステルフィルムは、耐光性、反射特性に優れるた
め、該フィルムを面光源反射部材である反射板やリフレ
クターに用いた面光源は長期間使用した場合でも液晶画
面を明るく均一に照らすことができ、さらに、画面上の
画像も高度に鮮明で非常に見やすいものとすることがで
きる。従って、本発明の白色ポリエステルフィルムは面
光源反射部材として最適の特性を有するフィルムであ
る。
【0043】[特性の測定方法および評価方法]本発明
の特性値は、次の評価方法、評価基準による。 (1)粒子の平均粒子径 粒子の平均粒子径は、その粒子を含有させて得られたポ
リエステルフィルムの断面を、透過型電子顕微鏡HU−
12型((株)日立製作所製)を用い、白色ポリエステ
ル層(A)の断面を3,000〜200,000倍に拡
大観察した断面写真から求めた。すなわち、断面写真の
粒子部分をマーキングして、その粒子部分をハイビジョ
ン画像解析処理装置PIAS−IV((株)ピアス製)を
用いて画像処理を行い、測定視野内の計100個の粒子
を真円に換算した時の平均径を算出し、粒子の平均粒子
径とした。
【0044】(2)製膜性 製膜時における、フィルム破れなどのトラブル発生や製
膜装置の汚染について、以下の3段階評価を行った。○
以上が良好であった。 ○:製膜が安定しており、良好。 △:時々フィルム破れが発生するか、または製膜装置の
ドラム、ロール部分が汚れてくるため、製膜性に劣る。 ×:フィルム破れが多発し、製膜性が全く不良。
【0045】(3)平均反射率 白色積層ポリエステルフィルムについて、白色ポリエス
テル層(A)側より分光式色差計SE−2000型(日
本電色工業(株)製)を用い、JIS Z−8722に
準じて400〜700nmの範囲の分光反射率を10n
m間隔で測定し、各値を平均して求めた。
【0046】(4)耐光性 紫外線劣化促進試験機アイスーパーUVテスターSUV
−W131(岩崎電気(株)製)を用いて、下記の条件
で紫外線照射5時間の強制耐光試験を行った。 「紫外線照射条件」 照度:100mW/cm2、温度:60℃、相対湿度:
50%RH なお、該試験は白色ポリエステル層(A)側より紫外線
照射して行った。次に、紫外線照射前後の平均反射率を
上記(3)項の測定方法に従って測定し、その差(照射
前の平均反射率−照射後の平均反射率)について以下の
4段階評価を行った。○以上を良好とした。 ◎:1.5%未満 ○:1.5%以上3%未満 △:3%以上5%未満 ×:5%以上。
【0047】(5)光沢度 デジタル変角光沢度計UGV−5B(スガ試験機(株)
製)を用いて、白色ポリエステル層(A)側よりJIS
Z−8741に準じて測定した。なお、測定条件は入
射角=60゜、受光角=60゜とした。 (6)比重 フィルムを50mm×60mmの大きさにカットして得
たサンプルを、高精度電子比重計SD−120L(ミラ
ージュ貿易(株)製)を用いて浮沈法により測定した。
なお、該測定では予め測定時の室内温度による補正を行
った。 (7)面光源輝度 図1の装置構成と同様にして、厚み2mmのアクリル板
に網点印刷を施したものを用意し、該アクリル板の網点
印刷側に白色積層ポリエステルフィルムを、反対側に拡
散板として半透明シートを重ね合わせてセットした。次
に、端面の片側より6Wの蛍光管にて照明し、拡散板側
よりデジタル光度計J16と輝度測定用プローブJ65
03(テクトロニクス社製)を用いて輝度(cd/
2)を測定し、画面の輝度を得た。なお、該測定は光
度計に取付た輝度測定用プローブの受光子部分を拡散板
に垂直に押し当てて測定した。また、平均の取り方とし
ては、9カ所の定点上を3回測定し、該3回の測定値の
平均を取った後、各9カ所での測定値の平均を取って面
光源輝度とした。面光源輝度の値が高いほど、白色積層
ポリエステルフィルムが反射板として優れていることを
表す。
【0048】
【実施例】本発明を以下の実施例、比較例を用いて説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0049】実施例1 押出機(A)と押出機(B)を有する複合製膜装置にお
いて、白色ポリエステル層(A)を形成するため、ポリ
エチレンテレフタレート(以降、PETと省略する)チ
ップに平均粒子径1μmの炭酸カルシウム微粒子を14
重量%、耐光剤としてベンゾフェノン系紫外線吸収剤
“アデカスタブ”LA−51(旭電化工業(株)製)を
1.5重量%添加した原料を180℃で3時間乾燥した
後、押出機(A)側に供給し、常法により285℃で溶
融してTダイ複合口金に導入した。
【0050】一方、白色ポリエステル層(B)を形成す
るため、上記PETチップにポリメチルペンテン(以
降、PMPと省略する)を10重量%、さらに分散剤と
して分子量4000のポリエチレングリコール(以降、
PEGと省略する)を1重量%添加したものを180℃
で3時間乾燥した後に、押出機(B)側に供給し、常法
により285℃で溶融して同様にTダイ複合口金に導入
した。次いで、該口金内で白色ポリエステル層(A)が
白色ポリエステル層(B)の両表層に積層されるよう合
流せしめた後、シート状に押出して溶融積層シートとし
た。該溶融積層シートを表面温度25℃に保たれた冷却
ドラム上に静電荷法で密着冷却固化させ未延伸積層フィ
ルムを得た。続いて、該未延伸積層フィルムを常法に従
い98℃に加熱されたロール群を用いて長手方向に3.
2倍延伸し、25℃のロール群で冷却した。さらに該延
伸フィルムをテンターに導き125℃に加熱された雰囲
気中で長手方向に垂直な方向に3.4倍延伸した。その
後テンター内で220℃の熱固定を行い均一に徐冷後巻
き取り、白色ポリエステル層(A)が片側10μm、白
色ポリエステル層(B)が80μmの構成とした、厚み
100μmの白色積層ポリエステルフィルムを得た。
【0051】かくして得られた積層フィルムの特性は、
表1のとおりであり、平均反射率が89%と反射特性に
優れ、かつ耐光性にも優れていることが分かる。また、
面光源輝度も高いレベルであって、反射板として非常に
優れていることが分かる。
【0052】実施例2 実施例1の押出機(A)に供給する原料として、さらに
蛍光増白剤“OB−1”(イ−ストマン社製)を0.0
3重量%添加したこと以外は、実施例1と同一手法で白
色積層ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの特
性は、表1に示したとおり各特性に優れており、特に反
射特性や面光源輝度に優れるものであった。
【0053】実施例3、4 実施例2の押出機(A)に供給する原料のうち、耐光剤
の添加量を各々0.5重量%、2.5重量%としたこと
以外は、実施例2と同一手法で白色積層ポリエステルフ
ィルムを得た。このフィルムの特性は、表1に示したと
おり各特性に優れ、特に実施例3は反射特性や面光源輝
度に、実施例4は耐光性に優れるものであった。
【0054】実施例5 実施例2の押出機(A)に供給する原料のうち、炭酸カ
ルシウム微粒子を平均粒子径0.2μmのアナターゼ型
酸化チタン微粒子に変えたこと以外は、実施例2と同一
手法で白色積層ポリエステルフィルムを得た。表1に示
したとおり、このフィルムの特性は各特性に優れてお
り、特に耐光性に優れるものであった。
【0055】比較例1 実施例1の押出機(A)に供給する原料のうち、耐光剤
を除いたこと以外は実施例1と同一手法で白色積層ポリ
エステルフィルムを得た。このフィルムの特性は、表1
に示したとおり、平均反射率は90%と高い値を示すも
のの、耐光性に劣るものであった。
【0056】比較例2 実施例1の押出機(B)に供給する原料を、PETチッ
プに平均粒子径0.2μmのアナターゼ型酸化チタン微
粒子を14重量%添加したものに変えたこと以外は、実
施例1と同一手法で白色積層ポリエステルフィルムを得
た。このフィルムの特性は、表1に示したとおり、耐光
性は良好であるものの、平均反射率が79%と低レベル
であり反射特性や面光源輝度に劣るものであった。
【0057】比較例3 実施例1の押出機(A)、(B)に供給する原料を、い
ずれもPETチップにPMPを10重量%、PEGを1
重量%、平均粒子径1μmの炭酸カルシウム微粒子を5
重量%、さらに耐光剤としてベンゾフェノン系紫外線吸
収剤“アデカスタブ”LA−51(旭電化工業(株)
製)を1.5重量%添加したものに変えたこと以外は、
実施例1と同一手法で白色ポリエステルフィルムを得
た。このフィルムは実質的に1層の単膜フィルムであ
り、その特性は、表1に示したとおり、耐光性や反射特
性は良好であるものの、製膜性に劣るものであった。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】本発明の面光源反射部材用白色積層ポリ
エステルフィルムは、微細な気泡を含有する白色ポリエ
ステル層(B)の少なくとも片面に白色ポリエステル層
(A)を有する2層以上の積層構成を有し、該白色ポリ
エステル層(A)が耐光剤を含有して成ることから、反
射特性、耐光性などに優れており、液晶画面を照明する
面光源内の反射板やリフレクターとして用いられた時、
液晶画面を明るく照らして液晶画像をより鮮明にかつ見
やすくできると共に、長期間使用後にも優れた反射特性
を示すので、面光源としての耐久性も著しく向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】反射板を組み込んだサイドライト方式面光源の
装置構造の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
11 反射板 12 リフレクター 13 液晶画面 14 拡散板 15 透明導光板(透明性基材) 16 網点印刷 17 冷陰極線管
フロントページの続き Fターム(参考) 2H042 BA02 BA12 BA14 BA20 4F100 AA00B AA00C AA08 AA08H AH02 AH02H AK01A AK03A AK41A AK41B AK41C AK42 AK54 AK62A AK66A AL05A BA02 BA03 BA10B BA10C BA16 CA07B CA07C CA30A CA30B CA30C DE01B DE01C DJ01A EH20 EJ38 GB41 HB00A HB00B HB00C JB16A JL00 JL10A JL10B JL10C JN06 JN21 YY00 YY00B YY00C

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細な気泡を含有する白色ポリエステル
    層(B)の少なくとも片面に白色ポリエステル層(A)
    を有する2層以上の白色積層ポリエステルフィルムであ
    って、該白色ポリエステル層(A)が耐光剤を含有して
    成ることを特徴とする面光源反射部材用白色積層ポリエ
    ステルフィルム。
  2. 【請求項2】 白色ポリエステル層(A)中の耐光剤の
    含有量が0.05〜10重量%であることを特徴とする
    請求項1に記載の面光源反射部材用白色積層ポリエステ
    ルフィルム。
  3. 【請求項3】 白色ポリエステル層(A)側から測定し
    た、400〜700nmの平均反射率が85%以上であ
    ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の面
    光源反射部材用白色積層ポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 白色ポリエステル層(A)が無機系微粒
    子を1〜35重量%含有することを特徴とする請求項1
    〜請求項3のいずれかに記載の面光源反射部材用白色積
    層ポリエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 白色ポリエステル層(A)および/また
    は白色ポリエステル層(B)に蛍光増白剤を含有せしめ
    たことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記
    載の面光源反射部材用白色積層ポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】 白色ポリエステル層(B)が、ポリエス
    テルと非相溶の熱可塑性樹脂を含有して成ることを特徴
    とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の面光源反
    射部材用白色積層ポリエステルフィルム。
  7. 【請求項7】 ポリエステルと非相溶の熱可塑性樹脂が
    ポリオレフィンであることを特徴とする請求項6に記載
    の面光源反射部材用白色積層ポリエステルフィルム。
  8. 【請求項8】 3層積層構造であって、芯層部が白色ポ
    リエステル層(B)、両表層部が白色ポリエステル層
    (A)であることを特徴とする請求項1〜請求項7のい
    ずれかに記載の面光源反射部材用白色積層ポリエステル
    フィルム。
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