JP5115083B2 - 液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム - Google Patents
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Description
また、特許文献3では、70〜270℃のガラス転移温度をもつ、シクロオレフィン共重合体を使用した白色ポリエステルフィルムが紹介されているが、これらの分散状態では、十分な反射率ひいては、画面輝度が達成出来ず改善が要望されている。
(1)ポリエステル層(A)および(B)を含む積層構造を有し、その芯層部がポリエステル層(A)、片側または両側の表層部がポリエステル層(B)であって、
ポリエステル層(A)にガラス転移温度(Tg)が180℃以上220℃以下、MVRが2〜50cm3/10min(ASTM D1238)であるシクロオレフィン共重合体を、ポリエステル層(A)の総重量に対して5〜40重量%含有し、ポリアルキレングリコール共重合ポリエステルおよびシクロヘキサジメタノール共重合ポリエステルを含有し、
ポリエステル層(B)に光安定剤をポリエステル層(B)の総重量に対し0.1〜5重量%含有、及び/又は、硫酸バリウム粒子及び/または炭酸カルシウム粒子をポリエステル層(B)に対して5〜25重量%含有し、400〜700nmの光の波長域における平均相対反射率がフイルムの少なくとも片面で99%以上である液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム。
(2)(1)に記載の白色ポリエステルフィルムに、さらに帯電防止剤を含有する層(C)を積層してなり、該フイルムの少なくとも片側の表面の平均反射率が99%以上、かつ(C)層の表面比抵抗値が1×1013Ω/□以下である液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム、
(3)前記ポリエステル層(B)に含有される光安定剤が、トリアジン誘導体である(2)に記載の液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム、
である。
本発明はフイルム内部に微細な気泡を含有することによって白色化されていることが好ましい。微細な気泡の形成は、フイルム母材、たとえばポリエステル中に、高融点のポリエステルと非相溶なポリマーを細かく分散させ、それを延伸(たとえば二軸延伸)することにより達成される。延伸に際して、この非相溶ポリマー粒子周りにボイド(気泡)が形成され、これが光に散乱作用を発揮するため、白色化され、高反射率を得ることが可能となる。非相溶ポリマーは、シクロポリオレフィン誘導体を用いる。非相溶ポリマーのガラス転移温度は、180℃以上220℃以下が好ましく、更に好ましくは、190℃以上220℃以下である。ガラス転移温度については、ガラス転移温度が180℃よりも低い領域では、フィルム製造工程における熱処理工程において、延伸時に発現したボイドが変形し、潰れてしまうことがあるためである。特に、微分散し小径化したボイドでは小さな変形がボイド消失の原因となり、白色ポリエステルフィルムの反射率の低下、ひいては、輝度の低下に影響を与えることがある。
シクロオレフィン共重合体樹脂の添加量は、非相溶ポリマーを含有する層全体を100重量%としたときに、5重量%以上40重量%以下である。更に好ましくは10重量%以上30重量%以下であることが好ましい。これより少なすぎると白色化の効果が薄れ、高反射率が得られにくくなり、高すぎると、フイルム自体の強度等機械特性が低くなりすぎる恐れがある。
サリチル酸系:p−t−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート
ベンゾフェノン系:2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2,2’−4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)メタン
ベンゾトリアゾール系:2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2(2’ヒロドキシ−5’−メタアクリロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’メチルフェニル]ベンゾトリアゾール
シアノアクリレート系:エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート
トリアジン系: 2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル]−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン
上記以外:2−エトキシ−2’−エチルオキザックアシッドビスアニリド、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヒドロキシフェニル
(紫外線安定剤)
ヒンダードアミン系:ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セパケート、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物
上記以外:ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、[2−チオビス(4−t−オクチルフェノラート)]−n−ブチルアミンニッケル、ニッケルコンプレックス−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−リン酸モノエチレート、ニッケル−ジブチルジチオカーバメート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ハイドロキシベンゾエート
これらの光安定剤の中でも、ポリエステルとの相溶性に優れる2,2’−4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)メタン、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノールの適用が好ましい。上記の光安定剤は、単独でも2種以上の併用であっても良い。特に好ましくは、トリアジン誘導体が性能面で優れている。
本発明の物性値の評価方法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
セイコーインスツルメント製 示差走査熱量計(DSC6200)を用い、試料サンプルを10mg試験容器に入れ、装置を20℃/分の速度で300℃まで昇温し、室温まで戻した後20℃/分の速度で300℃まで再度昇温した際のデータを読みとる。Tgは、2回目の昇温DSC曲線におけるベースラインの接線及びガラス転移による吸熱領域の急峻な下降位置の接線との交点であり、これを読みとる。
ASTM D1238に準じ、樹脂温度260℃、荷重2.16kgとして測定した。
日立ハイテクノロジーズ製分光光度計(U―3310)に積分球を取り付け、標準白色板(酸化アルミニウム、本測定器に付属のもの)の反射を100%とした時の相対反射率を400〜700nmにわたって測定し、反射率とする。得られたチャートより5nm間隔で反射率を読み取り、平均値を計算し、平均反射率とする。
川口電機製作所製表面比抵抗測定器(MMAII−17A)を使用し、23℃×50%RHの雰囲気下で試料を1日放置。500Vの電圧を引加して1分間放置後、塗布面の表面比抵抗を測定した。ここで使用した電極の型は、同社製(型番P−618)であり、主電極の外径90mm、対電極の内径45mmの同心円電極である。
図4に示したようにサムソン(株)製液晶モニタ(750B)の4灯型バックライトの反射フイルム12を各実施例、比較例にて作製した反射フイルムに変更し測定した。輝度測定は、家庭用電源100Vを使用し、ON/OFFスイッチを切り替えることで電圧を印加。冷陰極管の明るさが均一・一定になるのに1時間待機した。その後に、輝度計15(topcon製BM−7fast)にて、測定距離500mmで輝度を測定した。測定回数は3回とし、その平均値を読みとる。輝度の値の評価には、東レ製反射フイルムE6SL(フイルム各層合計厚み250μm)を100とした相対評価を用いた。
スガ試験機製・デジタル変角光沢計(UGU―4D)を用いて、JIS K7105に準じ、入射角および受光角を60°に合わせて評価した。
フイルムを5mm×1cmにサンプリングし、ミクロトームを用いて氷中で断面方向にカットした。透過型電子顕微鏡HU−12型((株)日立製作所製)を用い、カットしたサンプルのポリエステル層(A)、および、ポリエステル層(B)の断面を観察し250倍に拡大した断面写真から積層厚みを換算し求めた。
定圧厚み測定器として、マイクロメーターM−30(SONY(株)製)を使用し、反射フイルムの層合計厚みを計測した。
スガ試験機製カラーメーターSM−6を使用し、C光・2°視野における反射モードでLab色調を測定した。
岩崎電気製アイスーパーUVテスター(型番:SUV−W131)を用いてサンプルに紫外線を照射し、照射前後の色調b値を測定することで、耐光性の評価を行った。なお、本発明において、その照射UV量は、波長365nmで100mW/cm2であり、UV照射時間は48時間とした。
フイルムを10cm×10cmに正確にサンプリングし、電子天秤(Mettler製AC100)にて0.1mg単位まで正確に秤量する。秤量したサンプルを取りだした後、定圧厚み測定器を使用して、フイルムの各層合計厚みを測定し、以下の式に当てはめて比重を算出した。
比重=(秤量値(g))/(各層合計厚み(μm))×100。
ポリエチレンテレフタレートのチップ(東レ(株)製F20G)、シクロヘキサジメタノール共重合物(イーストマンケミカル社製“PET−G6763”)、ポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールの共重合物(東レデュポン(株)製“ハイトレル”)を以下の配合量にしたがって、ポリエチレンテレフタレートの重合時に添加したマスターチップを180℃で3時間真空乾燥したのちに、押出し温度を270〜290℃に設定し、ガラス転移温度(Tg)が190℃のシクロオレフィン共重合体(ポリ(5−メチル)ノルボルネン)を以下の配合量で混合し、270〜290℃に加熱された押出機Aに供給することで、ポリエステル層(A)の原料ポリマーを作製した。
・ポリエチレンテレフタレートのチップ(東レ(株)製F20G)51.5質量部
・ガラス転移温度(Tg)が190℃、MVRが10cm3/10minのシクロオレフィン共重合体(ポリ(5−メチル)ノルボルネン)を23.5質量部
・シクロヘキサジメタノール共重合物(イーストマンケミカル社製“PET−G6763”)18質量部
・ポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールの共重合物(東レデュポン(株)製“ハイトレル”)7質量部
シクロオレフィン共重合体は、共重合比率(モル比)を、Tg190℃にするために、直鎖オレフィン部:シクロオレフィン部=2:8とし、Tg185℃にするために、直鎖オレフィン部:シクロオレフィン部=3:7とし、Tg180℃にするために、直鎖オレフィン部:シクロオレフィン部=3.5:6.5とし、Tg220℃にするために、直鎖オレフィン部:シクロオレフィン部=0:10とした。MVRの変更は、重合時間により分子量を変更することによって目的のMVRのシクロオレフィン共重合体を得た。
一方、ポリエチレンテレフタレートのチップを86.32質量部に、トリアジン系光安定剤を3質量部、二酸化チタン粒子を10質量部、蛍光増白剤(イーストマンケミカル社製OB−1)を0.08質量部混合および、平均粒子径が3.2μmのシリカ粒子を0.6質量部、混合し180℃で3時間真空乾燥した後、280℃に加熱された押出機Bに供給することで、ポリエステル層(B)の原料ポリマーを作製した。
最後に、帯電防止剤を含有する層(C)を形成する塗布液を、日本カーバイド(株)製塗剤ニカゾールRX−7013ED(アクリル酸系ポリエステル樹脂エマルジョン)および日本NSC製塗剤バーサYE−910(ポリエステルスルホン酸リチウム塩系帯電防止剤)を、固形分質量比において、RX−7013ED/YE−910=90/10で混合したものを水で希釈し、互応化学製界面活性剤RY−2を総液比0.1重量%添加することにより、作製した。
積層構造が、ポリエステル層(B)/ポリエステル層(A)/ポリエステル層(B)となるようにポリマーを積層し、厚み比率で1:23:1となるように積層装置を通して積層し、Tダイによりシート状に成形した。さらにこのフイルムを表面温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フイルムを85〜98℃に加熱温度調整をした7本のロール群に導き、長手方向に3.4倍縦延伸し、25℃のロール群で冷却した。続いて、帯電防止剤を含有する層(C)を形成する塗布液を、メタリングバーを用いたバーコート方式で塗布し、C層を形成した。得られた塗布フイルムの両端をクリップで把持しながらテンターに導き130℃に加熱された雰囲気中で長手に垂直な方向に3.6倍横延伸した。その後テンター内で190℃の熱固定を行い、均一に徐冷後、室温まで冷却して巻き取り厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は101%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表1の通りである。
実施例1において、押出機Aに送る原料中のシクロオレフィンのガラス転移温度を(Tg)220℃に変更し、他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は101%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表1の通りである。
実施例1において、押出機Aに送る原料中のシクロオレフィンのガラス転移温度を(Tg)185℃に変更し、C層を設けない他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は101%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1016Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表1の通りである。
実施例1において、押出機Aに送る原料中のシクロオレフィンの添加量を5質量部に変更し、他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は97%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表1の通りである。
実施例1において、押出機Aに送る原料中のシクロオレフィンの添加量を40質量部に変更し、厚み比は、22:1.5とし、その他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は102%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表1の通りである。
実施例1において、押出機Aに送る原料のシクロヘキサジメタノール(CHDM)共重合体の添加量を0質量部に変更し、他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は101%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表1の通りである。
実施例1において、押出機Aに送る原料中のシクロオレフィンをガラス転移温度(Tg)180℃に変更し、他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は99%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表1の通りである。
実施例1において、押出機Aに送る原料中の光安定剤及び二酸化チタンを0質量%に変更し、他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は101%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表1の通りである。
実施例1において、押出機Aに送る原料中のシクロオレフィンのガラス転移温度を(Tg)80℃のポリメチルペンテンに変更し、C層を設けない、押出機Bに送る原料中の光安定剤の量を1.5質量部に変更し、その他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は97%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1016Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表1の通りである。
実施例1において、シクロオレフィンのガラス転移温度(Tg)170℃とし、他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は93%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表1の通りである。
実施例1において、押出機Aに送る原料中のシクロオレフィンのガラス転移温度を(Tg)230℃に変更しようと試みたが、Tgが230℃シクロオレフィンは、現時点では重合することができなかった。
実施例1において、押出機Bに送る原料中の、シリカ粒子の量を0.08質量部に変更し、その他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は101%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表2の通りである。
実施例1において、押出機Bに送る原料中の、シリカ粒子の量を0.9質量部に変更し、その他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は101%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表2の通りである。
実施例1において、押出機Bに送る原料中の、シリカ粒子の量を2.5質量部に変更し、その他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は101%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表2の通りである。
実施例1において、押出機Bに送る原料中の二酸化チタン粒子の量を0質量部に変更し、その他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は101%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表2の通りである。
実施例1において、押出機Bに送る原料中の、二酸化チタン粒子の量を5質量部に変更し、その他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は101%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表2の通りである。
実施例1において、押出機Bに送る原料中の、光安定剤の量を0.5質量部に変更し、その他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は101%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表2の通りである。
実施例1において、押出機Bに送る原料中の、蛍光増白剤の量を0.01質量部に変更し、その他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は101%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表2の通りである。
実施例1において、押出機Bに送る原料中の、蛍光増白剤の量を0.5質量部に変更し、その他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は101%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表2の通りである。
実施例1において、押出機Bに送る原料中の、光安定剤の量を5質量部に変更し、ポリエステル層(B)の厚みを1μmとし、その他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は102%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表2の通りである。
実施例1の形態から、層(A)の原料作製の際にMVRが2cm3/10minのシクロオレフィン共重合体(ポリ(5−メチル)ノルボルネン)を23.5質量部使用し、層(B)には、平均粒径0.7μmの硫酸バリウムとポリエチレンテレフタレート−イソフタル酸共重合体とを含有した層を厚み比率で1:23:1となるように積層装置を通して積層し、Tダイによりシート状に成形した。さらにこのフイルムを表面温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フイルムを85〜98℃に加熱温度調整をした7本のロール群に導き、長手方向に3.4倍縦延伸し、25℃のロール群で冷却した。続いて、帯電防止剤を含有する層(C)を形成する塗布液を、メタリングバーを用いたバーコート方式で塗布し、C層を形成した。得られた塗布フイルムの両端をクリップで把持しながらテンターに導き130℃に加熱された雰囲気中で長手に垂直な方向に3.6倍横延伸した。その後テンター内で190℃の熱固定を行い、均一に徐冷後、室温まで冷却して巻き取り厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は102%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表3の通りである。
実施例18において、押出機Aに送る原料中のシクロオレフィンのMVRを50cm3/10minに変更し、他は同様とした。これを、実施例18と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は102%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表3の通りである。
実施例18において、押出機Aに送る原料中のシクロオレフィン共重合体のMVRを3cm3/10minに変更し、C層を設けない他は同様とした。これを、実施例1と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は101%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1016Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表3の通りである。
実施例1において、押出機Aに送る原料中のシクロオレフィン共重合体のMVRを15cm3/10minに変更し、他は同様とした。これを、実施例18と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は102%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表3の通りである。
実施例18において、押出機Aに送る原料中のシクロオレフィン共重合体のMVRを5cm3/10minに変更し、他は同様とした。これを、実施例18と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は102%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表3の通りである。
実施例18において、押出機Aに送る原料中のシクロオレフィン共重合体のMVRを7cm3/10minに変更し、硫酸バリウム粒子の変わりに平均粒径1μmの炭酸カルシウムを14質量部使用した。その他は同様とした。これを、実施例18と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は101%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表3の通りである。
実施例18において、押出機Aに送る原料中のシクロオレフィン共重合体のMVRを5cm3/10minに変更し、硫酸バリウム粒子の変わりに平均粒径1μmの炭酸カルシウムを14質量部使用した。その他は同様とした。これを、実施例18と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は101%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表3の通りである。
実施例18において、押出機Aに送る原料中のシクロオレフィン共重合体のMVRを1cm3/10minに変更し、他は同様とした。これを、実施例18と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は98%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表3の通りである。
実施例18において、押出機Aに送る原料中のシクロオレフィン共重合体のMVRを55cm3/10minに変更し、他は同様とした。これを、実施例18と同様の手法で製膜し、厚み250μmのフイルムを得た。得られたフイルムの平均反射率は98%、層(C)の表面比抵抗値は1.0×1011Ω/□であり、液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム(基材)としての物性は表3の通りであったが、シクロオレフィン共重合体が脆く、加工性に問題があった。
2.ポリエステルB層
3.帯電防止C層
4.蛍光管
5.反射フイルム
6.導光板
7.拡散フイルム
8.輝度計
Claims (4)
- ポリエステル層(A)および(B)を含む積層構造を有し、その芯層部がポリエステル層(A)、片側または両側の表層部がポリエステル層(B)であって、
ポリエステル層(A)にガラス転移温度(Tg)が180℃以上220℃以下、MVRが2〜50cm3/10min(ASTM D1238)であるシクロオレフィン共重合体を、ポリエステル層(A)の総重量に対して5〜40重量%含有し、ポリアルキレングリコール共重合ポリエステルおよびシクロヘキサジメタノール共重合ポリエステルを含有し、
ポリエステル層(B)に光安定剤をポリエステル層(B)の総重量に対し0.1〜5重量%含有し、400〜700nmの光の波長域における平均相対反射率がフイルムの少なくとも片面で99%以上である液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム。 - ポリエステル層(B)に硫酸バリウム粒子及び/または炭酸カルシウム粒子をポリエステル層(B)に対して5〜25重量%含有する請求項1に記載の液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム。
- 請求項1又は2に記載の白色ポリエステルフィルムに、さらに帯電防止剤を含有する層(C)を積層してなり、該フイルムの少なくとも片側の表面の平均反射率が99%以上、かつ(C)層の表面比抵抗値が1×1013Ω/□以下である液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム。
- 前記ポリエステル層(B)に含有される光安定剤が、トリアジン誘導体である請求項3に記載の液晶ディスプレイ反射板用白色ポリエステルフイルム。
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