JP6728908B2 - 熱転写受像シート - Google Patents

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Description

本発明は、熱転写方式のプリンターに使用される熱転写受像シートに関する。
熱転写を利用した画像の形成方法として、記録材としての昇華型染料をプラスチックフィルム等の基材上に担持させた熱転写シート(インクリボン)と、紙やプラスチックフィルム等の別の基材上に染料受容層を設けた熱転写受像シートとを互いに重ね合わせてフルカラー画像を形成する昇華型熱転写方式が知られている。この方法は昇華性染料を色材としているため中間色の再現性や階調性に優れており、原稿通りのフルカラー画像を受像シート上に鮮明に表現することができるので、デジタルカメラ、ビデオ、コンピューター等のカラー画像形成に応用されている。その画像は、銀塩写真に匹敵する高品質なものである。
昇華型熱転写方式に用いられる熱転写受像シートとしては、溶剤系の染料受容層を備えた溶剤系の熱転写受像シートや、水系の染料受容層を備える水系の熱転写受像シートが知られている。溶剤系の熱転写受像シートは、水系の熱転写受像シートと比較して熱転写シートとの離型性の点で優れているが、水系の熱転写受像シート上に形成される画像と比較すると光沢度が低いことから、形成される画像に高い光沢度が要求される分野では、水系の熱転写受像シートが好まれる傾向にある。また廃液等の処理による環境への影響等の問題等から、水系の熱転写受像シートの使用が増加傾向にある。
水系の熱転写受像シートは、人体や環境に対する影響もない一方で、受容層と熱転写シートの染料層との離型性が悪く、印画時に受容層と染料層が融着を起こす場合や、受容層から染料層を引きはがすときに印画物に剥離痕を生じさせ印画品質を低下させてしまう問題があった。
特に近年は、プリンターの高速化が進んでいる為、プリンターのサーマルヘッドは高エネルギー化し、かつ印画後は短時間で熱転写シートと熱転写受像シートが剥離される傾向にあり、受容層の耐熱性が重要となってきている。
上記問題を解決するために、一般的には、受容層に離型剤を添加して離型性を上げることで、樹脂の耐熱性を補っているが、水系の受容層は離型性が悪いため、離型剤の添加量が多くなる傾向がある。
離型剤の添加量が多くなると、印画時のにじみや地汚れが発生し、また、離型剤自体が危険物である場合が多いため、環境を配慮する水系の熱転写受像シートでは使用量をできる限り抑えたい。
熱転写シートと熱転写受像シートの離型性を改善する手段として、受容層表面に離型層を設ける方法が公知である。例えば、離型剤として親油性離型剤を受容層表面に塗工する方法が特許文献1又は2に、親水性受容層上に離型剤を配合した親油性熱可塑性樹脂を塗工する方法が特許文献3に、親油性受容層上に離型剤を配合した親水性熱可塑性樹脂を塗工する方法が特許文献4にそれぞれ開示されている。しかしながら、これらの熱転写受像シートを用いて印画を行ったところ、昨今の高速化したプリンターではいずれも十分な印画濃度を得ることが出来なかった。
特開平3−146395号公報 特開平1−159289号公報 特開平5−58061号公報 特開平5−58060号公報
そこで本発明では、熱転写受像シートの受容層の耐熱性を向上させ、印画時において、印画濃度を保ったまま、インクシートと受容層の剥離性に優れたた熱転写受像シートを提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1に係る発明は、基材と、前記基材上に受容層を有してなる熱転写受像シートであって、前記受容層は、バインター樹脂エマルジョンと、グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースと、純水とを含んだ水系の受像層塗工液を用いて塗布して乾燥することによって形成され、前記グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースは、前記バインダー樹脂に対して5質量%から20質量%含まれることを特徴とする熱転写受像シートである。
また、請求項2に係る発明は、前記バインダー樹脂が、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル/アクリル共重合体から選択される少なくとも1種類の塩化ビニル系樹脂であることを特徴とする熱転写受像シートである。
本発明の熱転写受像シートによれば、高速印画時の離型性と印画濃度を両立し、離型剤の使用量の削減や、熱転写受像シートと熱転写シートの融着、剥離痕を抑制することができる。
本発明による熱転写受像シートの一実施の形態を示した模式図である。
本発明の一態様によれば、基材上に受容層を有してなる熱転写受像シートが提供される。具体的に、本発明による熱転写受像シートの一実施形態の模式断面図を図1に示す。
図1に示される熱転写受像シート101は、基材102と、基材102上に形成された受容層103とを有してなるものである。本発明の熱転写受像シートを構成する各層について説明する。
(基材102)
本発明における基材102は、受容層103を保持するという役割を有するとともに、熱転写時には熱が加えられるため、加熱された状態でも取り扱い上支障のない程度の機械的強度を有する材料であることが好ましい。
このような基材102の材料としては、例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、またはサイズ度の高い紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系)、上質紙、アート紙、コート紙、レジンコート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、あるいはポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン・エチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等のフィルムが挙げられ、また、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明フィルムも使用でき、特に限定されない。また、上記基材の任意の組み合わせによる積層体も使用できる。代表的な積層体の例として、セルロース繊維紙と合成紙或いはセルロース合成紙とプラスチックフィルムとの合成紙が挙げられる。
なお、基材102の厚みは、熱転写受像シートに要求される強度や耐熱性等や、基材として採用した素材の材質に応じて、適宜変更可能でありる。具体的には、50μm〜1000μmの範囲内であることが好ましく、100μm〜300μmの範囲内であることがより好ましい。
(受容層103)
本発明の受容層103は、熱転写による画像形成時に熱転写シートから転写される昇華性染料を受容するとともに、受容した昇華性染料を受容層103に保持することで、受容層103の面に画像を形成かつ維持するものである。本発明の受容層103は、バインダー樹脂と、グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースとを含むものである。
バインダー樹脂としては、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(塩酢ビ系樹脂)、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニル/アクリル共重合体、ポリアクリル酸エステル等のビニルポリマー、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート等、およびこれら樹脂の混合系が挙げられ、特に塩化ビニル系樹脂が好適である。その塩ビ計樹脂の中でも、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル/アクリル共重合体から選択される少なくとも1種類の塩化ビニル系樹脂であることがさらに好ましい。
また、本発明の受容層103は、グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースを含む。ヒドロキシエチルセルロースを受容層103に含むことにより、受容層103の耐熱性が向上し、離型性が高くなる。しかしながら、ヒドロキシエチルセルロースは水溶性が低いため、水系の受容層を製造する際に塗工ムラが生じてしまう。そこで、ヒドロキシエチルセルロースにグリオキザール基を付加することにより、ヒドロキシエチルセルロースの水溶性が向上し、受容層103中でのバインダー樹脂との分散状態が均一となり、耐熱性が高く製造時に塗工ムラが生じない受容層103を得ることが出来る。
本発明におけるグリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースの含有量は、受容層のバインダー樹脂の質量に対して、5〜20質量%である。グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースの含有量が上記範囲より多い場合、印画時の印画濃度低下が顕著となる。
また、上記範囲より含有量が少ない場合、グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースの高融点(140℃)に由来する耐熱性向上効果が小さくなり、印画時に熱転写シートとの融着が起きる。含有量が5質量%以上であれば、受容層103に耐熱性を付与することができ、20質量%以下であれば、印画濃度の低下を抑えつつ、熱転写シートとの融着を抑えることができる。
また、受容層103は、シリコーン離型剤や界面活性剤等の添加剤を各種目的に応じてさらに含んでも良い。
受容層に含有されるシリコーン離型剤としては、アミノ変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、ビニル変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、アラルキル変性シリコーン、およびアミド変性シリコーン等のシリコーンオイルが挙げられる。本発明においては、これらを混合、或いは各種の反応を用いて重合させて用いることもできる。
シリコーン離型剤は、含有量が多くなると、にじみや地汚れが発生するため、受容層のバインダー樹脂の固形分に対して、0.5質量%以下であることが好ましい。
(その他の層)
本発明の熱転写受像シートは、受容層103以外の他の層をさらに有してもよい。好ましい態様では、熱転写受像シートは、基材102と受容層103の間に、断熱層等のその他の層をさらに有することができる。また、基材102の受容層103を設けた面と反対側に、裏面層をさらに有することができる。
(断熱層)
本発明の実施の形態によれば、基材102と受容層103との間に断熱層を設けてもよい。断熱層は、熱転写による画像形成時に加えられた熱が、基材102等への伝熱によって損失されることを防止できる断熱性を有するものである。
基材102の一方の面に設けられる断熱層は、従来公知のもので対応でき、中空粒子とバインダー樹脂によって構成されるものや、発泡ポリプロピレンフィルムや発泡ポリエチレンテレフタレート等の発泡フィルムなどを用いたもの、さらに発泡フィルムの片面または両面にスキン層を設けた複合フィルムを用いた断熱層を挙げることができる。
(裏面層)
また、本実施形態の熱転写受像シートには、基材102の受容層103が設けられている側とは反対側に、裏面層を設けても良い。裏面層はプリンター搬送性向上や、受容層103とのブロッキング防止、印画前後の熱転写受像シートのカール防止のために設けられる。裏面層に用いられる材料としては従来公知のもので対応でき、例えばポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド等のバインダー樹脂を用いることができる。また必要に応じてフィラーや帯電防止剤等の、公知の添加剤を含有しても良い。
(熱転写シートの製造方法)
本発明に係る熱転写受像シートの製造方法は、上述した本発明に係る熱転写受像シートを得られる方法であれば特に限定されず、公知の方法により前記各層を積層することにより製造することができる。例えば、基材102に、断熱層をドライラミネートやサンドウィッチラミネートで貼り合わせた後、受容層103用塗工液、及びその他の必要に応じて設けられる層を形成するための塗工液を、順次塗工、乾燥することにより、本発明に係る熱転写受像シートを製造しても良い。なお、各層を形成するための塗工液としては、必要に応じて溶解又は分散させたものを用いることができる。塗工方法は特に限定されず、グラビアコーティング等の公知の方法により行うことができる。
(実施例1)
<基材の作製>
厚さ140μmの上質紙を使用し、一方の面に溶融押し出し法により厚さ30μmのポリエチレン樹脂層1を形成した。
次に、上質紙のポリエチレン樹脂層1側とは反対側の面に、ポリエチレン樹脂を溶融押出法により、20μmポリエチレン樹脂層2を形成し基材を作製した。
<グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースの作製>
セルロースとして、微細に粉砕された木材パルプ50重量部を20重量%水酸化ナトリウム水溶液2000重量部に浸漬し、5L容のフラスコ内で30℃、30分間攪拌混合して水酸化ナトリウムを作用させた。その後、得られたスラリーを加圧濾過することにより、水酸化ナトリウム水溶液を圧搾除去し、アルカリセルロース150重量部を得た。
(工程A)1L容のニーダーに、製造例で得られたアルカリセルロース150重量部、エチレンオキシド75重量部およびメチルイソブチルケトン50重量部を15℃で仕込んだ後、同温度で30分間混合し、次いで50℃に昇温してアルカリセルロースとエチレンオキシドとを3時間反応させた。
次に、得られた反応混合物に、メチルイソブチルケトン450重量部、メタノール450重量部および水100重量部からなる混合溶媒Iを加えてスラリーとした。
得られたスラリーを数分間静置した後、スラリーからヒドロキシエチルセルロースを濾別し、粗ヒドロキシエチルセルロース247重量部を得た。
得られた粗ヒドロキシエチルセルロースに残存している水酸化ナトリウム量を滴定により測定した結果、4.5重量%であった。
(工程B)次に、粗ヒドロキシエチルセルロース247重量部にメチルイソブチルケトン225重量部、メタノール225重量部、水50重量部および酢酸16.8重量部からなる混合溶媒IIを加えてスラリーとし、前記工程Aと同様にして濾別した。その後、得られた残渣に、メチルイソブチルケトン225重量部、メタノール225重量部および水50重量部からなる混合溶媒Iを加えてスラリーとし、前記と同様にして濾別した。
得られた残渣を減圧下70℃で一昼夜乾燥し、比較例3に使用するヒドロキシエチルセルロースを75重量部得た。
(グリオキザール処理)
上記により作製したヒドロキシエチルセルロース100重量部を80℃に加温しミキサーに仕込む。高速攪拌しながら固形分40%のグリオキサール3重量部とグリコール酸溶液(70%)1重量部と水7重量部を混ぜ80℃に加熱して噴霧した。
噴霧時間も入れて20分間高速攪拌し、その後60℃で1時間熱風乾燥して水分4%以下にすることで、実施例1〜5及び比較例1、2、4〜7で使用するグリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースを得た。
<熱転写受像シートの作製>
下記の組成材料を調液により、バインダー樹脂であるポリエステル樹脂エマルジョンと、グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースをポリエステル樹脂エマルジョンの固形分に対して5%含む受容層塗工液1を作製した。
得られた受容層塗布工液1を乾燥後の厚みが3μmとなるように塗布、乾燥することで、染料受容層を形成し、実施例1の熱転写受像シートを得た。
(受容層塗工液1)
・ポリエステル樹脂エマルジョン
(バイロナール(R)MD1200、東洋紡績(株)、Tg=67℃、固形分=34%)
100.00重量部
・グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロース 1.70重量部
・純水 83.30重量部
・シリコーン離型剤
(ジメチルシリコン NP2406、旭化成ワッカーシリコン(株)、固形分=60%)
0.43重量部
<熱転写シートの作製>
基材として、4.5μmの片面易接着処理付きポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、その非易接着処理面に下記組成の耐熱滑性層塗布液を、乾燥後の塗布量が1.0g/mとなるように塗布、乾燥し、耐熱滑性層付き基材を得た。次に、耐熱滑性層付き基材の易接着処理面に、下記組成の熱転写層塗布液を、乾燥後の塗布量が1.0g/mとなるように塗布、乾燥して熱転写層を形成し、熱転写シートを得た。
(耐熱滑性層塗布液)
シリコーン系アクリルグラフトポリマー 50.0重量部
(東亜合成(株)US−350)
メチルエチルケトン 50.0重量部
(熱転写層塗布液)
C.I.ソルベントブルー36 2.5重量部
C.I.ソルベントブルー63 2.5重量部
ポリビニルアセタール樹脂 5.0重量部
トルエン 45.0重量部
メチルエチルケトン 45.0重量部
(実施例2)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、受容層塗工液1をポリエステル樹脂エマルジョンと、グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースをポリエステル樹脂エマルジョンの固形分に対して10%含む受容層塗工液2に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の熱転写受像シートを得た。
(受容層塗工液2)
・ポリエステル樹脂エマルジョン
(バイロナール(R)MD1200、東洋紡績(株)、Tg=67℃、固形分=34%)
100.00重量部
・グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロース 3.40重量部
・純水 166.60重量部
・シリコーン離型剤
(ジメチルシリコン NP2406、旭化成ワッカーシリコン(株)、固形分=60%)
0.31重量部
(実施例3)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、受容層塗工液1をポリエステル樹脂エマルジョンと、グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースをポリエステル樹脂エマルジョンの固形分に対して20%含む受容層塗工液3に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の熱転写受像シートを得た。
(受容層塗工液3)
・ポリエステル樹脂エマルジョン
(バイロナール(R)MD1200、東洋紡績(株)、Tg=67℃、固形分=34%)
100.00重量部
・グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロース 6.80重量部
・純水 333.20重量部
・シリコーン離型剤
(ジメチルシリコン NP2406、旭化成ワッカーシリコン(株)、固形分=60%)
0.34重量部
(実施例4)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、受容層塗工液1を塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体エマルジョン(塩酢ビ樹脂エマルジョン)と、グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースを塩酢ビ樹脂エマルジョンの固形分に対して10%含む受容層塗工液4に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例4の熱転写受像シートを得た。
(受容層塗工液4)
・塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体エマルジョン
(ビニブラン(R)603、日信化学工業(株)、Tg=63℃、固形分=50%)
100.00重量部
・グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロース 5.00重量部
・純水 245.00重量部
・シリコーン離型剤
(ジメチルシリコン NP2406、旭化成ワッカーシリコン(株)、固形分=60%)
0.46重量部
(実施例5)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、受容層塗工液1を塩化ビニル/アクリル共重合体エマルジョン(塩ビアクリル樹脂エマルジョン)と、グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースを塩ビアクリル樹脂エマルジョンの固形分に対して10%含む受容層塗工液5に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例5の熱転写受像シートを得た。
(受容層塗工液5)
・塩化ビニル/アクリル共重合体エマルジョン
(ビニブラン(R)278、日信化学工業(株)、Tg=33℃、固形分=43%)
100.00重量部
・グリオキザール基も持つヒドロキシエチルセルロース 4.30重量部
・純水 210.70重量部
・シリコーン離型剤
(ジメチルシリコン NP2406、旭化成ワッカーシリコン(株)、固形分=60%)
0.39重量部
(比較例1)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、受容層塗工液1をポリエステル樹脂エマルジョンと、グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースをポリエステル樹脂エマルジョンの固形分に対して3%含む受容層塗工液6に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の熱転写受像シートを得た。
(受容層塗工液6)
・ポリエステル樹脂エマルジョン
(バイロナール(R)MD1200、東洋紡績(株)、Tg=67℃ 固形分=34%)
100.00重量部
・グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロース 1.02重量部
・純水 49.98重量部
・シリコーン離型剤
(ジメチルシリコン NP2406、旭化成ワッカーシリコン(株)、固形分=60%)
0.29重量部
(比較例2)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、受容層塗工液1をポリエステル樹脂エマルジョンと、グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースをポリエステル樹脂エマルジョンの固形分に対して25%含む受容層塗工液7に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の熱転写受像シートを得た。
(受容層塗工液7)
・ポリエステル樹脂エマルジョン
(バイロナール(R)MD1200、東洋紡績(株)、Tg=67℃ 固形分=34%)
100.00重量部
・グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロース 8.50重量部
・純水 416.50重量部
・シリコーン離型剤
(ジメチルシリコン NP2406、旭化成ワッカーシリコン(株)、固形分=60%)
0.35重量部
(比較例3)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、受容層塗工液1をポリエステル樹脂エマルジョンと、ヒドロキシエチルセルロースをポリエステル樹脂エマルジョンの固形分に対して10%含む受容層塗工液8に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例3の熱転写受像シートを得た。
(受容層塗工液8)
・ポリエステル樹脂エマルジョン
(バイロナール(R)MD1200、東洋紡績(株)、Tg=67℃ 固形分=34%)
100.00重量部
・ヒドロキシエチルセルロース 3.40重量部
・純水 166.60重量部
・シリコーン離型剤
(ジメチルシリコン NP2406、旭化成ワッカーシリコン(株)、固形分=60%)
0.31重量部
(比較例4)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、受容層塗工液1を塩酢ビ樹脂エマルジョンと、グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースを塩酢ビ樹脂エマルジョンの固形分に対して3%含む受容層塗工液9に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例4の熱転写受像シートを得た。
(受容層塗工液9)
・塩化ビニル/酢酸ビニル重合エマルジョン
(ビニブラン(R)603、日信化学工業(株)、Tg=63℃、 固形分=50%)
100.00重量部
・グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロース 1.50重量部
・純水 73.50重量部
・シリコーン離型剤
(ジメチルシリコン NP2406、旭化成ワッカーシリコン(株)、固形分=60%)
0.43重量部
(比較例5)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、受容層塗工液1を塩酢ビ樹脂エマルジョンと、グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースを塩酢ビ樹脂エマルジョンの固形分に対して25%含む受容層塗工液10に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例5の熱転写受像シートを得た。
(受容層塗工液10)
・塩化ビニル/酢酸ビニル重合体エマルジョン
(ビニブラン(R)603、日信化学工業(株)、Tg=63℃、固形分=50%)
100.00重量部
・グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロース 12.50重量部
・純水 612.50重量部
・シリコーン離型剤
(ジメチルシリコン NP2406、旭化成ワッカーシリコン(株)、固形分=60%)
(比較例6)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、受容層塗工液1を塩ビアクリル樹脂エマルジョンと、グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースを塩ビアクリル樹脂エマルジョンの固形分に対して3%含む受容層塗工液11に変更した以外は、実施例1と同じとし、比較例6の熱転写受像シートを得た。
(受容層塗工液11)
・塩化ビニル/アクリル共重合体エマルジョン
(ビニブラン(R)278、日信化学工業(株)、Tg=33℃、固形分=43%)
100.00重量部
・グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロース 1.29重量部
・純水 63.21重量部
・シリコーン離型剤
(ジメチルシリコン NP2406、旭化成ワッカーシリコン(株)、固形分=60%)
0.37重量部
(比較例7)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、受容層塗工液1を塩ビアクリル樹脂エマルジョンと、グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースを塩ビアクリル樹脂エマルジョンの固形分に対して25%含む受容層塗工液12に変更した以外は、実施例1と同じとし、比較例7の熱転写受像シートを得た。
(受容層塗工液12)
・塩化ビニル/アクリル共重合体エマルジョン
(ビニブラン(R)278、日信化学工業(株)、Tg=33℃、固形分=43%) 100.00重量部
・グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロース 10.75重量部
・純水 526.75重量部
・シリコーン離型剤
(ジメチルシリコン NP2406、旭化成ワッカーシリコン(株)、固形分=60%)
0.45重量部
<熱転写受像シートの評価>
実施例1〜5、比較例1〜7の熱転写受像シートおよび熱転写シートを使用し、解像度が300×300DPI、印刷速度が1.5msec/lineの評価用サーマルヘッドプリンターにて、ベタ画像の印画を行い、印画濃度(最高反射濃度)、剥離性、転写性の評価を行った。
また、画質評価は、0から255階調のグラデーション画像を印画して評価を行なった。
(印画評価)
X−rite(R)528(X−rite社製)にて最高反射濃度の測定を行い、以下の基準にて評価を行なった。なお、評価が△以上であれば実用上利用可能である。
○:最高反射濃度が、1.95以上であった。
△:最高反射濃度が、1.90以上、1.95未満であった。
×:最高反射濃度が1.85以上、1.90未満であった。
(転写性評価)
転写性の評価は、熱転写受像シートの受容層に熱転写シートの染料層が転写する、異常転写の有無により行った。なお、評価が○以上であれば実用上利用可能である。
○:異常転写しなかった。
△:わずかに異常転写した。
×:異常転写した。
(離型性評価)
離型性の評価は、熱転写シートと熱転写受像シートを剥離した際の剥離音の有無により評価した。なお、評価が△以上であれば実用上利用可能である。
○:剥離音が聞こえなかった。
△:わずかに剥離音が聞こえた。
×:大きな剥離音が聞こえた。
(画質評価)
画質評価は、印画物の濃淡ムラを目視にて評価した。なお、評価が○以上であれば実用上利用可能である。
○: 濃淡ムラがなかった。
×: 濃淡ムラがあった。
上述の各評価結果を表1に示す。
Figure 0006728908
表1に示す結果から分かるように、受容層103にバインダー樹脂と、グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースをバインダー樹脂に対して5質量%から20質量%含む実施例1〜5は、最高反射濃度も十分に高く、転写性、離型性、画質ともに良好な結果が得られた。
特に、バインダーに塩酢ビ樹脂又は塩ビアクリル樹脂を用いた実施例4、5では、最高反射濃度が高く良好であった。この結果より、本発明による効果が確認できた。
一方、バインダー樹脂に対するグリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースの添加量が5質量%を下回る比較例1、4、6では、離型性、転写性が得られない結果となった。
また、バインダー樹脂に対するグリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースの添加量が25質量%を上回る比較例2、5、7では、離型性、転写性は得られるものの、最高反射濃度が低下する結果が得られた。
上述の結果から、グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースをバインダー樹脂に対して5質量%から20質量%含む受像層103を備えることにより、最高反射濃度も十分に高く、転写性、離型性、画質ともに良好な熱転写受像シートが得られることがわかった。
また、グリオキザール基のないヒドロキシエチルセルロースは、水への溶解性が低いため、受容層塗工液中での分散が不均一な状態となりやすい。この状態で受容層を塗工した比較例3では、塗工面がムラになる不良が発生したため、評価可能な受容層103が形成できなかった。
本発明に基づき得られる熱転写受像シートは、昇華転写方式のプリンターに使用することができ、各種画像を簡便にフルカラーで形成できるため、デジタルカメラのセルフプリント、身分証明書などのカード類、アミューズメント用出力物等に広く利用できる。
101:熱転写受像シート
102:基材
103:受容層

Claims (2)

  1. 基材と、前記基材上に受容層を有してなる熱転写受像シートであって、
    前記受容層は、バインター樹脂エマルジョンと、グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースと、純水とを含んだ水系の受像層塗工液を用いて塗布して乾燥することによって形成され、前記グリオキザール基を持つヒドロキシエチルセルロースは、前記バインダー樹脂に対して5質量%から20質量%含まれることを特徴とする熱転写受像シート。
  2. 前記バインダー樹脂が、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル/アクリル共重合体から選択される少なくとも1種類の塩化ビニル系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の熱転写受像シート。
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