JPH0966681A - 熱転写受像体 - Google Patents

熱転写受像体

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JPH0966681A
JPH0966681A JP8184203A JP18420396A JPH0966681A JP H0966681 A JPH0966681 A JP H0966681A JP 8184203 A JP8184203 A JP 8184203A JP 18420396 A JP18420396 A JP 18420396A JP H0966681 A JPH0966681 A JP H0966681A
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JP
Japan
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layer
thermal transfer
transfer image
image receptor
ink
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JP8184203A
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English (en)
Inventor
Katsuji Nakahara
勝次 中原
Takashi Mimura
尚 三村
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク受容層密着性、印字走行性、ドット再
現性、インク転写性が良好でかつ階調性や鮮明性などの
印字品質に優れた熱転写受像体を提供できる。 【解決手段】 熱伝導率が0.5×10-4〜3×10-4
cal/cm・s・℃、白色度が50〜110%の範囲
にある、少なくとも片面にプライマ層を有する白色ポリ
エステルフィルムを基材とする熱転写受像体において、
該基材のプライマ層面にインク受容層を塗設し、該イン
ク受容層の平滑度が500〜20000秒の範囲にあ
り、前記基材のインク受容層とは反対面側に表面抵抗値
が5×1013Ω/□以下の帯電防止性を有する層を塗設
してなる熱転写受像体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、染料を溶融、昇華
あるいは気化させて受像体に転写する熱転写記録方式に
適した熱転写受像体に関する。さらに詳しくは、高度な
階調性が要求される熱転写記録方式に適した熱転写受像
体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、OAの普及によりカラー記録、高
解像度記録等の印字品質に優れたプリンタが求められて
いる。これらの要求を満たすプリンタのひとつとして熱
転写プリンタが実用化されている。特に最近、溶融型感
熱転写方式において、従来の溶融インクを全転写させる
方式から与えるエネルギーによって溶融インクを部分転
写させ銀塩調の高度な階調性を出す印字方式が開発され
てきている(例えば、NIP国際会議議事録、Oct6
−II−a1、1993.10)。従来、熱転写記録方
式に用いられる受像体としては、普通紙や印刷用紙など
が用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高度な
階調性が要求される感熱転写方式においては、印加エネ
ルギーに応じたインク量を受像体に転写させる必要があ
り、インク転写性不良や過剰のインクの転写(過転写)
は転写画像の鮮明さを損なうとともに画像の再現性に劣
るという問題があり、従来の普通紙や印刷用紙では問題
であった。
【0004】また、プリンタの高速記録化、高解像度化
等の要求に伴い記録画像の抜けや、鮮明さや表面光沢に
欠ける等の欠点が出てきている。すなわち、普通紙の場
合、白抜けの発生や転写する熱溶融インクが紙繊維方向
に浸透し、転写像のエッジがぼけたり、濃度むらや鮮明
性が悪く、十分に高い転写濃度が得られない欠点があ
る。
【0005】一方、印刷用紙は平滑性を確保するために
被覆されたコート層に吸収性がないことから、熱溶融イ
ンクが基紙側に浸透する恐れはないが、多色の熱溶融イ
ンク層を重ね合わせてフルカラー転写画像を記録する場
合、2色目や3色目の熱溶融インクが転写され難く、ま
た転写された画像も表面光沢性に劣るなどの欠点があっ
た。そのためインクドナーシートの改善や装置の改良が
提案されているが、満足できるものが得られていないの
が現状である。
【0006】本発明はかかる欠点を改良し、高速記録に
おいてもインクのドット再現性や転写性が良好で、鮮明
性や階調性の良好な画像が得られるフルカラー用の熱転
写受像体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
熱転写受像体は熱伝導率が0.5×10-4〜3×10-4
cal/cm・s・℃、白色度が50〜110%の範囲
にある、少なくとも片面にプライマ層を有する白色ポリ
エステルフィルムを基材とする熱転写受像体において、
該基材のプライマ層面にインク受容層を塗設し、該イン
ク受容層の平滑度が500〜20000秒の範囲にあ
り、前記基材のインク受容層とは反対面側に表面抵抗値
が5×1013Ω/□以下の帯電防止性を有する層を塗設
してなることを特徴とするものからなる。
【0008】本発明におけるポリエステルフィルムとし
ては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチ
レン2,6−ナフタレートフィルム、ポリエチレンα,
β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン4,4’−ジ
カルボキシレートフィルム、ポリブチレンテレフタレー
トフィルム等を用いることができる。このポリエステル
フィルムはホモポリマであってもよく、第三成分を共重
合したポリマでもよく、またこれらのポリエステルを混
合したものであってもよい。これらの中でも機械的特
性、作業性などの品質、経済性などを総合的に勘案する
と、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレ
ン2,6−ナフタレートフィルムが好ましい。
【0009】本発明においていうポリエステルとは、具
体的には例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタ
レンジカルボン酸、ビス−α,β(2−クロルフェノキ
シ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、アジピン酸、セ
バシン酸等の2官能カルボン酸の少なくとも1種と、エ
チレングリコール、トリエチレングリコール、テトラメ
チレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメ
チレングリコール等のグリコールの少なくとも1種とを
重縮合して得られるポリエステルをいう。また、該ポリ
エステルには本発明の目的を阻害しない範囲内で他種ポ
リマをブレンドしたり、共重合してもよいし、酸化防止
剤、熱安定剤、滑剤、顔料、紫外線吸収剤などが含まれ
ていてもよい。
【0010】ポリエステルの固有粘度(25℃オルトク
ロルフェノール中で測定)は0.4〜2.0であり、好
ましくは0.5〜1.0の範囲のものが通常用いられ
る。
【0011】本発明に用いるポリエステルフィルムに
は、ポリエステル中に白色無機粒子を含有させることに
より白色化させているものを用いることができる。
【0012】白色無機粒子とは、無着色に近い無機粒子
をいい、例えば炭酸カルシウム、非晶質ゼオライト粒
子、アナターゼ型の二酸化チタン、リン酸カルシウム、
硫酸バリウム、シリカ、カオリン、タルク、クレーなど
が挙げられる。又このような微粒子以外にもポリエステ
ル重合反応系で触媒残渣とリン化合物との反応により析
出した微粒子を用いることもできる。
【0013】また本発明に用いるポリエステルフイルム
は、フイルム内部に微細な気泡を含有させ、該気泡で光
を散乱させることにより白色化させているものを用いる
こともできる。この微細な気泡の形成は、フイルム母
材、例えばポリエステル中に、非相溶ポリマ、例えばポ
リ−3−メチルブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン
−1、ポリプロピレン、ポリビニル−t−ブタン、1,
4−トランス−ポリ−2,3−ジメチルブタジエン、セ
ルローストリアセテート、セルローストリプロピオネー
ト、ポリクロロトリフルオロエチレン等を細かく分散さ
せる、あるいは上記白色化微粒子を添加して、それを1
軸または2軸に延伸することにより形成される。延伸に
際して、非相溶ポリマ粒子や白色微粒子の周りにボイド
(気泡)が形成され、これが光の散乱作用を発揮するた
め白色化される。また微細気泡を有するため比重が低く
なり、クッション性も有し、感熱記録ヘッドとの密着性
も良くなり鮮明な画像が得られる。
【0014】このような気泡含有ポリエステルフィルム
を用いる場合、該気泡含有ポリエステルフィルムの見掛
け比重は0.4以上1.3以下、好ましくは0.6以上
1.2以下であるのが望ましい。見掛け比重が上記範囲
より低いと、微細気泡が多すぎてフィルムの機械的性質
や熱寸法安定性が劣り好ましくない。
【0015】ポリエステルフィルムの少なくとも片面に
はプライマ層が形成される。プライマ層の形成方法とし
ては、公知の各種易接着剤を無延伸あるいは一軸または
二軸延伸後のフィルムに塗布、乾燥する方法が好適に用
いられる。中でもフィルム製造工程中に、プライマ層を
形成する方法が好ましい。
【0016】フィルム製造工程中にプライマ層を形成す
る方法としては、例えば次のような方法がある(例え
ば、特開昭54−43017号公報)。 (1)ポリエステル無延伸フィルムに塗布剤を塗布し、
逐次あるいは同時に二軸延伸する方法。 (2)ポリエステル無延伸フィルムを予め一方向に延伸
しておき、塗布剤を塗布した後初めの延伸方向と垂直方
向に延伸する方法。
【0017】プライマ層としては特に限定されないが、
アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系やこれらの共
重合体、さらには架橋剤を添加した系等が有効に適用で
きる。かかるプライマ層塗布剤は水溶液、水分散液の形
で用いることが作業環境衛生上好ましい。プライマ層の
厚みは通常0.01μm以上5μm以下、好ましくは
0.05μm以上2μm以下である。プライマ層厚みが
0.01μm未満では、目的とする塗布層を均一に塗布
できにくいし、品質上むらが生じることがある。また5
μmを越えるとフィルムがブロッキング、スティッキン
グなどを起こし、取り扱いが困難になる傾向があり、好
ましくない。
【0018】基材の厚みは特に限定されないが、通常1
0μm以上500μm以下、好ましくは20μm以上3
00μm以下、更に好ましくは30μm以上250μm
以下であるのが望ましい。
【0019】本発明の白色ポリエステルフィルムの熱伝
導率は0.5×10-4〜3×10-4cal/cm・s・
℃であることが必要であり、好ましくは0.8×10-4
〜2×10-4cal/cm・s・℃である。熱伝導率が
0.5×10-4cal/cm・s・℃未満の場合、熱が
逃げないため片面のみの局部加熱となり、カールや片伸
びなどが起きる。3×10-4cal/cm・s・℃を越
える場合には、熱が逃げすぎるため充分な発色が得られ
ない。
【0020】本発明の白色ポリエステルフィルムの白色
度は50〜110%の範囲にあることが必要であり、好
ましくは60〜110%、より好ましくは70〜105
%である。白色度が50%未満であるとフィルムが黄味
がかって印字品の高級感を損ねたり、発色した画像との
コントラストが悪く高品位な画像が得られない。また、
白色度が110%を越えると青味がかかり同様に高級感
を損なう。
【0021】本発明に係る熱転写受像体は、上記のよう
なプライマ層を有する白色ポリエステルフィルムを基材
として、プライマ層面にインク受容層が、それと反対側
に帯電防止性を有する層が設けられるが、先に、本発明
の熱転写受像体に用いられる白色ポリエステルフィルム
の製造方法の例について説明しておく。但し、本発明に
係る白色ポリエステルフィルムは、該製造方法例に限定
されるものではない。
【0022】非相溶ポリマとしてポリメチルペンテンを
低比重化剤としてポリエチレングリコールをポリエチレ
ンテレフタレートに混合し、それを充分混合・乾燥させ
て270〜300℃の温度に加熱された押出機Bに供給
する。必要な場合は、CaCO3 などの無機物添加剤を
含んだポリエチレンテレフタレートを常法により押し出
し機Aに供給して、Tダイ2層又は3層口金内で押出機
A層のポリマがB層の片面又は両表層にくるようA/B
又はA/B/Aなる構成の2層又は3層にラミネートし
てもよい。ここで基材表面を平滑化するために、非相溶
ポリマの分散径を細かくすることが好ましい。前述のよ
うにポリエステル層A、微細気泡含有層BよりなるA/
B又はA/B/Aの積層構成とすることも好ましく行わ
れるが、このような積層構成としても、微細気泡含有層
Bの非相溶ポリマの分散径が大きい場合、A層の表面ま
で、そのうねりが現れるため好ましくない。非相溶ポリ
マの分散径を細かくするために、押出機内で高せん断力
をかけることが好ましい。押出機内におけるせん断応力
としては105 dyn/cm2 、好ましくは106dy
n/cm2 以上とすることが好ましい。そのためにスク
リューの回転数を可能な限り高くして押し出す。また2
軸スクリューの押出機を用いて押し出すなどの手法がと
られることが好ましい。また本押出機の先端にミキサー
などをつけるのも効果がある。
【0023】この溶融されたシートを、表面温度10〜
60℃に冷却されたドラム上で静電気力で密着冷却固化
し、該未延伸フィルムを80〜120℃に加熱したロー
ル群に導き、長手方向に2.0〜5.0倍延伸し、20
〜50℃のロール群で冷却する。この際目標とする熱伝
導率や良好なクッション性を得るためには、フィルム内
部に微細気泡を含有した構造とすることが好ましく、そ
のためには縦延伸を可能な限り低い温度で行うことが好
ましい。例えば、ポリエステルのガラス転移点+5℃〜
ガラス転移点+25℃の範囲で縦延伸することが好まし
い。また、1.2〜2倍縦延伸した後に、一旦ガラス転
移点以下まで冷却し、その後再び加熱し、2〜4倍延伸
し、合計で2〜5倍の倍率とすることも好ましく行われ
る。このようにすることにより微細気泡の生成が促進さ
れ、目標とする熱伝導率や良好なクッション性を得る上
で好ましい。さらに横延伸前に加熱処理を行った後、横
延伸することによっても目的を達成するのに好ましい。
この縦延伸したフィルムの少なくとも片面にコロナ放電
処理を施す。次に水分散性アクリル共重合体樹脂に架橋
結合剤としてメラミン樹脂を添加して水で希釈した塗布
剤を前記一軸延伸フィルムのコロナ放電処理面にメタリ
ングバー方式で乾燥後の膜厚が0.01μm以上5μm
以下になるように塗布した後、続いて塗布したフィルム
の両端をクリップで把持しながらテンターに導き、該塗
布層を乾燥しつつ90〜140℃に加熱された雰囲気中
で長手に垂直な方向に横延伸する。延伸倍率は縦、横そ
れぞれ2〜5倍に延伸するが、その面積倍率(縦延伸倍
率×横延伸倍率)は6〜20倍であることが好ましい。
面積倍率が6倍未満であると得られるフィルムの白さが
不良となり、逆に20倍を越えると延伸時に破れを生じ
やすくなり製膜性が不良となる傾向がある。こうして二
軸延伸されたフィルムの平面性、寸法安定性を付与する
ために、テンター内で150〜230℃の熱固定を行
い、均一に徐冷後室温まで冷やして巻き取り本発明の白
色フィルムを得る。
【0024】さて、本発明のインク受容層形成に用いる
樹脂としては、例えば、特開昭59−214696号公
報や特開昭61−106293号公報記載のポリウレタ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
ビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ア
イオノマ樹脂等の1種以上の任意のものが適用できる。
【0025】本発明のインク受容層の平滑度は500〜
20000秒の範囲にあり、好ましくは1000〜15
000秒である。平滑度が500秒未満であると表面が
粗く、印字の抜けが起こりやすくなる。また、ヘッドと
の密着が悪く、充分な熱が伝わらないため、発色も悪
い。20000秒を越えると滑りが悪くなり、巻き取り
などの取り扱い性が悪く、またプリンタでの走行性が悪
い。
【0026】本発明において、インク受容層の膜厚は特
に限定しないが、0.1〜50μmが好ましく、0.5
〜30μmがより好ましい。インク受容層の膜厚がこれ
より薄いとインクとの密着性が低下する傾向があり、こ
れより厚いとコスト的に不利である。
【0027】本発明では、熱転写受像体として用いたと
きの、静電気による塵埃等の付着防止や走行性改善の点
から、帯電防止機能を付与する。帯電防止性を付与させ
るために、本発明では、基材の一方の面にインク受容層
を設け、他方の面に帯電防止性を有する層を設ける。但
し、インク受容層自身に帯電防止剤を添加するのも好ま
しい。
【0028】本発明でいう帯電防止性を有する層は、帯
電防止剤からなる被覆層、帯電防止剤を含む樹脂層、金
属あるいは金属酸化物からなる蒸着層等であって、帯電
防止剤としては、界面活性剤、導電性ポリマー、導電性
カーボン微粒子、金属あるいは金属酸化物微粒子等を用
いることができる。中でも主として第四級アンモニウム
塩重合物からなる層が有効である。
【0029】本発明における第四級アンモニウム塩重合
物とは、繰り返し単位鎖中に少なくとも1個の第四級ア
ンモニウム塩を有する高分子で、例としてあげれば、ポ
リ(2−ヒドロキシ3−メタクリロキシプロピルトリメ
チルアンモニウムクロライド)、ポリ(2−ヒドロキシ
3−メタクリロキシプロピルトリエチルアンモニウムク
ロライド)、ポリ(2−ヒドロキシ2−アクリロキシプ
ロピルトリメチルアンモニウムクロライド)、ポリ(2
−ヒドロキシ3−アクリロキシプロピルトリエチルアン
モニウムクロライド)、ポリ(2−メタクリロキシエチ
ルトリメチルアンモニウムクロライド)、ポリ(2−メ
タクリロキシエチルトリエチルアンモニウムクロライ
ド)、ポリ(2−アクリロキシエチルトリメチルアンモ
ニウムクロライド)、ポリ(2−アクリロキシエチルト
リエチルアンモニウムクロライド)、ポリ(ジメチルア
ミノエチルメタクリレート)の塩、ポリ(ジエチルアミ
ノエチルメタクリレート)の塩、ポリ(ジメチルアミノ
エチルアクリレート)の塩、ポリ(ジエチルアミノエチ
ルアクリレート)の塩、ポリ(ビニルベンジルトリメチ
ルアンモニウムクロライド)、ポリ(ビニルベンジルト
リエチルアンモニウムクロライド)、ポリ(4−ビニル
Nメチルピリジニウムクロライド)、NNジメチル置換
3,5−メチルピペリジニウムクロライド樹脂、ポリ
(ジメチルジアリルアンモニウムクロライド)、ポリ
(ジエチルジアリルアンモニウムクロライド)、ポリエ
チレンイミンハイドロクロライドなどや界面活性剤便覧
(産業図書、1960年)記載の各種第四級アンモニウ
ム塩やピリジニウム塩の重合物があるが、その他各種の
第四級アンモニウム塩を有する高分子が使用できる。
【0030】特に、ポリ(2−ヒドロキシ3−メタクリ
ロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド)、
ポリ(2−ヒドロキシ3−メタクリロキシプロピルトリ
エチルアンモニウムクロライド)、ポリ(2−ヒドロキ
シ2−アクリロキシプロピルトリメチルアンモニウムク
ロライド)、ポリ(2−ヒドロキシ3−アクリロキシプ
ロピルトリエチルアンモニウムクロライド)、ポリ(2
−メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロラ
イド)、ポリ(2−メタクリロキシエチルトリエチルア
ンモニウムクロライド)、ポリ(2−アクリロキシエチ
ルトリメチルアンモニウムクロライド)、ポリ(2−ア
クリロキシエチルトリエチルアンモニウムクロライ
ド)、ポリ(ジメチルアミノエチルメタクリレート)の
塩、ポリ(ジエチルアミノエチルメタクリレート)の
塩、ポリ(ジメチルアミノエチルアクリレート)の塩、
ポリ(ジエチルアミノエチルアクリレート)の塩が好ま
しい高分子である。
【0031】また第四級アンモニウム塩重合物は単独で
も、2種以上の混合系で用いてもよい。さらに、第四級
アンモニウム塩とスチレンやアクリル酸系エステルとの
共重合物であってもよい。ここでいうアクリル酸系エス
テルとは、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エス
テルをさすもので、好ましくは炭素数1〜4の脂肪族ア
ルコールのエステルであり、たとえば、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、プロ
ピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブ
チルメタクリレート、プロピルメタクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレートなどを用いることができ
る。
【0032】本発明に使用される第四級アンモニウム塩
重合物の具体例としては、たとえば、“エレコンド”
(綜研化学(株)製)、“サフトマー”(三菱化学
(株)製)、“ケミスタット”(三洋化成(株)製)、
“コルコート”(コルコート社製)、“SAT−5”
(日本純薬(株)製)、“ダウECR”(ダウ・ケミカ
ル社製)等を使用できるがこれらに限定されない。
【0033】上記帯電防止性を有する層の表面抵抗値
は、5×1013Ω/□以下とされる。表面抵抗値がこれ
より高いと感熱転写記録時の走行性が悪くなり、例えば
紙づまりや重走といったトラブルの原因となり好ましく
ない。さらにインク受容層にも帯電防止性能を持たせる
ことは有用であり、前記の帯電防止剤等をインク受容層
樹脂に混合したりして用いることができる。インク受容
層の表面抵抗値も5×1013Ω/□以下であることが好
ましい。
【0034】本発明において、記録特性をより高めるた
めにインク受容層や帯電防止性を有する層に、無機/お
よびまたは有機粒子を分散させてもよい。無機粒子とし
ては例えば、シリカ、クレー、タルク、ケイソウ土、炭
酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸アルミ、合成ゼオ
ライト、アルミナ、酸化亜鉛、雲母などを用いることが
できる。有機粒子としては例えば、ポリメチルメタクリ
レート、ポリスチレン、それらの共重合体、ポリ塩化ビ
ニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリカーボネートなどのプラスチックピグメント
を好ましく用いることができるが、これらに限定される
ものではない。
【0035】本発明における熱転写受像体のインク受容
層や帯電防止性を有する層には、本発明の特性を損なわ
ない範囲で公知の添加剤、例えば消泡剤、塗布性改良
剤、増粘剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、
染料などを含有せしめてもよい。
【0036】インク受容層や帯電防止性を有する層の塗
布方法は特に限定されないが、グラビアコート法、リバ
ースコート法、キスコート法、ダイコート法、バーコー
ト法など方法を適用することができる。尚、塗剤濃度、
塗膜乾燥条件は特に限定されるものではないが、塗膜乾
燥条件は基材の諸特性に悪影響を及ぼさない範囲で行な
うのが望ましい。
【0037】かくして得られた熱転写受像体はインク受
容層の密着性が良好で、インク転写性が極めて優れ、印
字走行性が優れ、かつ階調性、鮮明度がよく、塗膜強度
に優れており熱転写受像体として好適に使用できるもの
である。
【0038】[物性の測定法]まず本発明における各種
特性の測定法について説明する。 (1)熱伝導率 熱伝導率測定装置TXP−400(三鬼エンジニアリン
グ社製)を用いて測定した。
【0039】(2)白色度 JIS−L−1015に基づき、波長450nmのときの
反射率をB%、波長550nmのときの反射率をG%とし
たとき、 白色度(%)=4B−3G で表される。
【0040】(3)平滑度 王研式平滑度計KT−5(旭精工社製)を用いて測定し
た。
【0041】(4)階調性 “カラーポイント2”(セイコー電子工業(株)製高精
細プリンタ)を用い付属の8諧調のソフト(“PALM
IX”)で印字テストを行なった。熱転写インクリボン
は専用のCH737(4色、セイコー・アイ・サプライ
(株)製)を用いた。 ○:5諧調以上が再現できる。 △:3諧調以上が再現できる。 ×:諧調性がでない。
【0042】(5)転写面の鮮明度 上記方法によってプリントした印字面の表面を目視で判
定し、転写ぬけ(インクが転写しない部分)の有無、表
面光沢を下記基準で判定した。 ◎:転写ぬけが認められず、表面光沢性に優れる。 ○:転写ぬけはないが表面光沢が若干低下している。 △:目視で判定できる転写ぬけが1〜5個/10cm2
存在し、表面光沢もかなり低下している。 ×:無数の転写ぬけがあり、表面光沢性も悪い。 ○以上を合格とした。
【0043】(6)インク転写性 上記方法によってプリントした“PALMIX”パター
ンの最小ドット(標準:約56μm)部ドット径を顕微
鏡で観察・測定した。ドット径が56μmに近いほどイ
ンク転写性が良好であると判定した。 ◎:ドット径が50μm以上 ○:ドット径が40〜49μm △:ドット径が30〜39μm ×:ドット径が29μm以下
【0044】(7)受容層の密着性 基材/受容層の密着性は、受容層上にクロスカット(1
00ケ/cm2 )をいれ、該クロスカット面に対し45
゜にセロハンテープ(ニチバン(株)製、CT−24)
を貼り、ハンドローラを用いて約5kgの荷重で10回
往復して圧着させ、セロハンテープを180゜方向に強
制剥離し、受容層の剥離度合いを観察し評価した。 ◎:非常に良好(剥離なし) ○:良好(剥離面積5%未満) △:やや劣る(剥離面積5〜10%未満) ×:不良(剥離面積20%以上)
【0045】(8)表面抵抗値 ULTRA HIGH RESISTANCE MET
ER(ADVANTEST社製、R8340)を用い
て、電圧100V、Charge5秒の条件で、20
℃、60%RHの環境で測定した。
【0046】(9)比重 フィルムを100×100mm角に切り、ダイアルゲー
ジ((株)三豊製作所製、No.2109−10)に直
径10mmの測定子(No.7002)を取り付けたも
のにて最低10点の厚みを測定し、厚みの平均値d(μ
m)を計算する。また、このフィルムを直示天秤にて秤
量し、重さw(g)を10-4gの単位まで読み取る。こ
の時、比重は次式によって求めた。 比重=(w/d)×100
【0047】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、これに限定されるものではない。また各重量部は固
形分重量部である。
【0048】実施例1 2台の押出機を用い、ポリエテレンテレフタレートのチ
ップおよび分子量4000のポリエチレングリコールを
ポリエチレンテレフタレートの重合時に添加したマスタ
ーチップを180℃で真空乾燥した後に、ポリエチレン
テレフタレート85重量%、ポリエチレングリコール1
重量%、ポリメチルペンテン14重量%となるように混
合し、270〜300℃に加熱された押出機Bに供給す
る。また、炭酸カルシウム粒子(白石カルシウム(株)
製、“ソフトン”3200)を10重量%含有したポリ
エチレンテレフタレートを上記のように乾燥した後に、
押出機Aに供給する。押出機A、Bより押出されたポリ
マーをA/B/Aの3層構成となるように積層し、Tダ
イよりシート状に成形した。さらにこのフィルムを表面
温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルム
を85〜95℃に加熱したロール群に導き、長手方向に
3.6倍延伸し、25〜50℃のロール群で冷却した。
【0049】続いて縦延伸したフィルムの片面にコロナ
放電処理を施した。次にアクリルをグラフト化させた水
分散性ポリエステル共重合体樹脂(高松油脂(株)製、
“ペスレジン”604G)に水を加えて希釈し、メラミ
ン系架橋結合剤(三和ケミカル(株)製、“ニカラッ
ク”MW12LF)を樹脂固形分100重量部に対して
4重量部添加し、さらに滑剤として平均粒径0.10μ
mのシリカゾル(触媒化成(株)製、“キャタロイ
ド”)を樹脂固形分100重量部に対して0.5重量部
添加し、濃度を3.0重量%とした塗剤を前記一軸延伸
フィルムのコロナ放電処理面にメタリングバー方式で塗
布した後、両端をクリップで把持しながらテンターに導
き、該塗布層を乾燥しつつ130℃に加熱された雰囲気
中で長手方向に垂直な方向に3.6倍延伸した。その後
テンター内で230℃の熱固定を行い、均一冷却後、室
温まで冷やして巻き取り、プライマ層0.1μmが積層
された厚み100μm、比重0.8、熱伝導率は1.0
×10-4cal/cm・s・℃、白色度82%の白色フ
ィルムを得た。該フィルムの積層構成は7/86/7μ
mであった。
【0050】このようにして得られたポリエステルフィ
ルムのプライマ層面にインク受容層としてアイオノマ樹
脂(三井石油化学(株)製、“ケミパール”S659)
/ポリオレフィン粒子(三井石油化学(株)製、“ケミ
パール”W950)=100/50(固形分比)を水/
イソプロピルアルコール=1/1で20重量%となるよ
うに希釈し、乾燥後の厚みが5μmになるようにリバー
スコータにて塗布し、120℃で2分間乾燥させた。イ
ンク受容層の平滑度は8000秒であった。次にインク
受容層の反対面に帯電防止層として、アクリル系第四級
アンモニウム塩重合物(綜研化学(株)製、“エレコン
ド”PQ−50B)/アクリル樹脂(東レ(株)製、
“コータックス”LH613)=70/30(固形分重
量比)をトルエン/MEK(メチルエチルケトン)=1
/1で20重量%となるように溶解し、乾燥後の厚みが
3μmになるようにリバースコータにて塗布し、120
℃で2分間乾燥させた。帯電防止層の表面抵抗値は5×
1011Ω/□であった。
【0051】かくして得られた熱転写受像体の特性は表
1に示した通りで、インク受容層の密着性が良好で、ド
ット再現性、インク転写性が良好で鮮明性、階調性とも
優れた特性を示し、熱転写受像体として優れた特性を示
した。
【0052】実施例2 実施例1において帯電防止層として、ポリオルガノシロ
キサン含有アクリル系第四級アンモニウム塩重合物(三
菱化学(株)製、“サフトマー”2500、表面抵抗値
は5×1010Ω/□)を用いた以外は同様にして本発明
の熱転写受像体を得た。かくして得られた熱転写受像体
の特性は表1に示した通りで、インク受容層の密着性が
良好で、ドット再現性、インク転写性が良好で鮮明性、
階調性とも優れた特性を示し、熱転写受像体として優れ
た特性を示した。
【0053】実施例3 実施例1で得られたポリエステルフィルムのプライマ層
面にインク受容層として塩素化ポリオレフィン樹脂(日
本製紙(株)製、“スーパークロン”892L)をトル
エン/MEK=1/1で希釈して10重量%とし、グラ
ビアコータにて乾燥膜厚が1μmになるように塗設し
た。インク受容層の平滑度は9500秒であった。次
に、帯電防止層として、ボロン系帯電防止剤(ボロンイ
ンターナショナル社製、“ハイボロン”SC、乾燥後の
厚みが0.1μm、表面抵抗値は1×1010Ω/□)を
用いて本発明の熱転写受像体を得た。かくして得られた
熱転写受像体の特性は表1に示した通りで、インク受容
層の密着性が良好で、ドット再現性、インク転写性が良
好で鮮明性、階調性とも優れた特性を示し、熱転写受像
体として優れた特性を示した。
【0054】比較例1 ポリエテレンテレフタレートに二酸化チタン粒子をコン
パウンドしたマスタチップとポリエチレンテレフタレー
トのチップを180℃で真空乾燥した後に、二酸化チタ
ン粒子が14重量%となるように混合し、実施例1と同
様の手法でプライマ層0.1μmが積層された厚み10
0μm、比重1.48、熱伝導率は3.8×10-4ca
l/cm・s・℃、白色度72%の白色フィルムを得
た。このようにして得られたポリエステルフィルムに実
施例1と同様にして熱転写受像体を得た。かくして得ら
れた熱転写受像体の特性は表1に示した通りで、基材が
剛直すぎて(ゴワゴワしすぎて)感熱ヘッドとの密着性
が悪く、インク転写性が不良で鮮明性にも劣るものであ
った。また、熱伝導率が高いため、熱が逃げすぎ充分な
発色が得られず、転写画像のコントラストが悪く画像が
見づらいものであった。
【0055】実施例4 ポリエチレン2,6−ナフタレート(固有粘度:0.
7)を90重量%、ポリ−4−メチルペンテン−1(三
井石油化学(株)製、“TPX”−D820)9重量
%、分子量4000のポリエチレングリコール1重量%
の割合で予めペレタイズした原料を押出機Aに供給し、
常法により295℃で溶融してTダイ3層口金の中央部
に導入した。
【0056】一方、上記ポリエチレン2,6−ナフタレ
ート90重量%に炭酸カルシウム粒子(白石カルシウム
(株)製、“ソフトン”3200)を10重量%添加し
た原料を押出機Bに供給し、常法により295℃で溶融
しTダイ3層口金の両表層にラミネートして、該溶融体
シートを表面温度25℃に保たれた冷却ドラム上に静電
荷法で密着冷却固化させた。続いて該キャストシートを
常法に従い長手方向に120℃に加熱されたロール群を
用いて3.5倍に延伸し、25℃に冷却した。続いて縦
延伸したフィルムの片面にコロナ放電処理を施した。次
に水分散性アクリル共重合体樹脂(日本カーバイド
(株)製、“ニカゾール”A08)に水を加えて希釈
し、メラミン系架橋結合剤(三和ケミカル社製、“ニカ
ラック”MW12LF)を樹脂固形分100重量部に対
して4重量部添加し、さらに滑剤として平均粒径0.1
0μmのシリカゾル(触媒化成(株)製、“キャタロイ
ド”)を樹脂固形分100重量部に対して0.5重量部
添加し、濃度を3.0重量%とした塗剤を前記一軸延伸
フィルムのコロナ放電処理面にメタリングバー方式で塗
布した後、両端をクリップで把持しながらテンターに導
き、該塗布層を乾燥しつつ125℃に加熱された雰囲気
中で幅方向に3.2倍延伸し、225℃で熱固定を行な
い、均一冷却後、室温まで冷やして巻き取り、プライマ
層0.1μmが積層された厚さ100μm、比重1.
0、熱伝導率は1.5×10-4cal/cm・s・℃、
白色度84%の白色フィルムを得た。各フィルム層の厚
みは表層6μmずつ、中央層88μmの構成であった。
【0057】こうして得たフィルムのプライマ層面上に
インク受容層としてヒドロキシル変性塩化ビニル−酢酸
ビニル樹脂(UCC社製、“VAGD”)をトルエン/
MEK=1/1で20重量%となるように溶解し、乾燥
後の厚みが5μmになるようにリバースコータにて塗布
し、120℃で2分間乾燥させたた。インク受容層の平
滑度は7500秒であった。次にインク受容層の反対面
に帯電防止層として、アクリル系第四級アンモニウム塩
重合物(綜研化学(株)製、“エレコンド”PQ−50
B)/架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(積水化成品
(株)製、“MBP”−5)=100/3(固形分重量
比)をトルエン/MEK=1/1で20重量%となるよ
うに溶解し、乾燥後の厚みが3μmになるようにリバー
スコータにて塗布し、120℃で2分間乾燥させた。帯
電防止層の表面抵抗値は1×1011Ω/□であった。
【0058】かくして得られた熱転写受像体の特性は表
1に示した通りで、インク受容層の密着性が良好で、ド
ット再現性、インク転写性が良好で鮮明性、階調性とも
優れた特性を示し、熱転写受像体として優れた特性を示
した。
【0059】さらに基材として二軸延伸ポリエチレン
2,6−ナフタレートフィルムを用いているため、熱収
縮による印字部の平面性の悪化も全くみられず耐熱性に
も優れていることがわかった。
【0060】比較例2 実施例1において、インク受容層としてヒドロキシル変
性塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂(UCC社製、“VAG
D”)/シリカ粒子(徳山曹達(株)製、“ファインシ
ール”、粒径3.5μm)=100/15(固形分重量
比)をトルエン/MEK=1/1で20重量%となるよ
うに溶解し、乾燥後の厚みが5μmになるようにリバー
スコータにて塗布し、120℃で2分間乾燥させた以外
は同様にして熱転写受像体を得た。かくして得られた熱
転写受像体の特性は表1に示した通りでインク受容層の
平滑度が400秒と表面が粗れており、熱転写受像体と
して用いたところ、インク転写性が悪く鮮明性にも劣る
ものであった。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、は帯電防止層/基材/
インク受容層からなる熱転写受像体において、プライマ
層を有する特定の基材を用い、さらにインク受容層とは
反対の面に帯電防止層を塗設することにより良好な熱転
写印字性を有し、インク受容層密着性、印字走行性、ド
ット再現性、インク転写性が良好でかつ階調性や鮮明性
に優れた熱転写受像体を得ることができる。
【0063】かくして得られた本発明に係る熱転写受像
体は上記の如く優れた特性を有するので、昇華型を含む
感熱インク受容体、電子写真トナー受容体、ファブリッ
クリボンインク受容体などの他のインクやトナー受容体
としても適用することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱伝導率が0.5×10-4〜3×10-4
    cal/cm・s・℃、白色度が50〜110%の範囲
    にある、少なくとも片面にプライマ層を有する白色ポリ
    エステルフィルムを基材とする熱転写受像体において、
    該基材のプライマ層面にインク受容層を塗設し、該イン
    ク受容層の平滑度が500〜20000秒の範囲にあ
    り、前記基材のインク受容層とは反対面側に表面抵抗値
    が5×1013Ω/□以下の帯電防止性を有する層を塗設
    してなることを特徴とする熱転写受像体。
  2. 【請求項2】 前記白色度が70〜105%の範囲にあ
    る、請求項1記載の熱転写受像体。
  3. 【請求項3】 前記プライマ層が塗設後少なくとも一軸
    方向に延伸されてなる、請求項1または2記載の熱転写
    受像体。
  4. 【請求項4】 前記帯電防止性を有する層が主として第
    四級アンモニウム塩重合物からなる、請求項1ないし3
    のいずれかに記載の熱転写受像体。
  5. 【請求項5】 前記帯電防止性を有する層が主として第
    四級アンモニウム塩重合物および無機および/または有
    機粒子からなる、請求項1ないし3のいずれかに記載の
    熱転写受像体。
  6. 【請求項6】 前記基材が見かけ比重0.4以上1.3
    以下の白色ポリエステルフィルムである、請求項1ない
    し5のいずれかに記載の熱転写受像体。
  7. 【請求項7】 前記基材がポリエチレン2,6−ナフタ
    レートからなる、請求項1ないし6のいずれかに記載の
    熱転写受像体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005038522A2 (en) * 2003-09-23 2005-04-28 Eastman Kodak Company Transparent invisible conductive grid
JP2019043077A (ja) * 2017-09-05 2019-03-22 凸版印刷株式会社 熱転写受像シート及びその製造方法
JP2020040294A (ja) * 2018-09-11 2020-03-19 凸版印刷株式会社 熱転写受像シートと印画物と印画物の製造方法

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