JPH0718105A - 印刷・記録用シート - Google Patents

印刷・記録用シート

Info

Publication number
JPH0718105A
JPH0718105A JP5164477A JP16447793A JPH0718105A JP H0718105 A JPH0718105 A JP H0718105A JP 5164477 A JP5164477 A JP 5164477A JP 16447793 A JP16447793 A JP 16447793A JP H0718105 A JPH0718105 A JP H0718105A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printing
recording
film
recording sheet
coating layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5164477A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Uchida
哲夫 内田
Katsuji Nakahara
勝次 中原
Kazuo Matsuura
和夫 松浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP5164477A priority Critical patent/JPH0718105A/ja
Publication of JPH0718105A publication Critical patent/JPH0718105A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Duplication Or Marking (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】プラスチックフィルムの少なくとも片面に、厚
み0.5〜7.0μmの被覆層を設けてなる印刷・記録
用シートにおいて、色調Lab値がL=93.0〜9
8.0、a=0〜2.0、b=0〜2.0、光沢度が1
0.0%未満、光学濃度が0.2〜0.8であり、該被
覆層の中心線平均粗さ(Ra)が0.4〜0.9μm、
最大粗さ(Rt)が2.0〜7.0μmであり、表面比
抵抗が1×107 〜1×1013Ω/□である印刷・記録
用シート。 【効果】白色性、艶消し性、隠ぺい性が優れ、かつ適度
な表面形態(平滑性、粗さ)、表面比抵抗を有している
ため、各種印刷・記録用シートとして使用できるという
特長を持つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷・記録用シートに
関するものである。詳しくは、感熱転写記録、電子写真
記録、インパクトドット(ファブリック)記録、UVオ
フセット印刷などの各種印刷・記録に適用される印刷・
記録用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年印刷・記録技術の発展に伴い、多種
多用の印刷・記録方式がある。中でも感熱転写記録、電
子写真記録、インパクトドット(ファブリック)記録は
現在最もポピュラーな記録方式である。これら記録方式
の記録媒体としては、従来紙支持体が支配的であった
が、近年プラスチックフィルムが普及しつつある。中で
もポリエステルフィルムは耐水性、耐薬品性、機械的性
質など優れた性質を持つためこれら特性が要求される分
野では急速に普及しつつある。しかし、一般にポリエス
テルフィルム表面は凝集性が高く、しかも接着性に乏し
いため表面上に種々の印刷・記録処理を施すにあたって
は、各種インク、トナーなどとの親和性に優れた被覆層
を形成することが盛んに実施されている。
【0003】しかし、前記被覆層は感熱転写記録、電子
写真記録、インパクトドット(ファブリック)記録に対
し、それぞれの表面形態(表面粗さ、平滑度)や表面電
気特性(表面比抵抗)、被覆層の液体吸収機構(吸油
性、吸水性)を考慮しなければならなく、現在それぞれ
の印刷・記録に対しそれぞれの印刷・記録シート(記録
媒体)があり、事実上これら種々の印刷・記録に対した
統合記録媒体の設計、製造は困難である。
【0004】前記種々の印刷・記録用シート(記録媒
体)としては、例えば支持体の少なくとも片面に、水溶
性のアクリル酸エステル共重合体を塗布した感熱転写記
録用シート(例えば特開平4−33894)などが知ら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な記録用シートは、艶消し性が乏しく表面がキラつくば
かりか、白色性、隠ぺい性が低いため連票伝票として使
用する場合、下側の印刷・記録部分が透けて見えるとい
う欠点がある。
【0006】またこのようなシートは感熱転写記録性は
良好であるが、表面形態、表面比抵抗、液体吸収機構が
原因で電子写真記録、インパクトドット(ファブリッ
ク)記録特性が不良であり一用途(感熱転写記録)に使
用が限定される記録用シートである。
【0007】従って本発明は、光沢度、白色性、光学濃
度(隠ぺい性)を調整し表面のキラつき、透けを防止
し、被覆層の表面形態、表面比抵抗、液体吸収機構を調
整し、各種の印刷・記録例えば感熱転写記録、電子写真
記録、インパクトドット(ファブリック)記録やUVオ
フセット印刷などの印刷・記録特性の優れた印刷・記録
シートを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような目
的を達成するために、プラスチックフィルムの少なくと
も片面に、厚み0.5〜7.0μmの被覆層を設けてな
る印刷・記録用シートにおいて、色調Lab値がL=9
3.0〜98.0、a=0〜2.0、b=0〜2.0、
光沢度が10.0%未満、光学濃度が0.2〜0.8で
あり、前記被覆層の中心線平均粗さ(Ra)が0.4〜
0.9μm、最大粗さ(Rt)が2.0〜7.0μmで
あり、表面比抵抗が1×107 〜1×1013Ω/□であ
ることを特徴とする印刷・記録用シートを要旨するもの
である。
【0009】本発明でいうポリエステルフィルムとは、
ジオールとジカルボン酸とから縮重合によって得られる
ポリマであり、ジカルボン酸としては、テレフタル酸、
イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ア
ジピン酸、セバシン酸などで代表されるものであり、ま
たジオールとしてはエチレングリコール、トリメチレン
グリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサ
ンジメタノールで代表されるものである。具体的には例
えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−p−
オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘキシレン
ジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナ
フタレンジカルボキシレートなどを挙げることができ
る。本発明の場合、特にポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレンナフタレートが好ましい。ポリエチレンテ
レフタレートフィルムは耐水性、耐久性、耐薬品性に優
れているものである。
【0010】もちろんこれらのポリエステルはホモポリ
エステルであっても、コポリエステルであっても構わな
い。共重合成分としては、ジエチレングリコール、ポリ
アルキレングリコールなどのジオール成分、およびアジ
ピン酸、セバシン酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの
ジカルボン酸成分を挙げることができる。
【0011】また、前記ポリエステルフィルムの中で
も、白色のものを使用するのが好ましい。ポリエステル
フィルムの白色化の方法としては、例えば第1にフィル
ム内部に微細な気泡を含有させ、該気泡で光を散乱させ
ることにより白色化させているものを挙げることができ
る。この微細な気泡の形成は、フィルム母材、例えばポ
リエステル中に非相溶のポリマを細かく分散させ、それ
を一軸または二軸に延伸することにより形成される。延
伸に際して、非相溶ポリマ粒子の周りに気泡(ボイド)
が形成され、これが光の散乱作用を発揮し、フィルムが
白色化される。
【0012】前記非相溶ポリマとは、ポリエステルと溶
け合わないポリマをいい、ポリ−3−メチルブテン−
1、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリプロピレン、
ポリビニル−t−ブタン、1,4−トランス−ポリ−
2,3−ジメチルブタジエン、セルローストリアセテー
ト、セルローストリプロピオネート、ポリクロロトリフ
ルオロエチレンなどが挙げられる。中でもポリエレフィ
ン、特にポリメチルペンテンが好ましい。理由として
は、延伸した際にボイドを生成しやすいこと、ポリマが
高透明性を有するため光の吸収が少なく、ボイドにより
散乱された光を吸収することがないからである。
【0013】非相溶ポリマの添加量としては2重量%以
上25重量%以下が好ましい。非相溶性ポリマの添加量
が2重量%未満では十分な白色化が達成されず、25重
量%を超えるとフィルム強度が低くなりすぎるためであ
る。
【0014】上記のようにして得られた白色フィルム
は、微細な気泡を含有するため比重が低くなる。この比
重の範囲としては0.5以上1.2以下であることが好
ましい。さらに好ましくは0.7以上1.1以下であ
る。比重が1.2を超えると十分な白色化が達成され
ず、また0.5未満であるとフィルム強度が低くなりす
ぎるためである。
【0015】また、非相溶ポリマを均一に分散させ、か
つ微細気泡を十分に生成させるために低比重化剤を添加
することが好ましい。低比重化剤とは、前記非相溶ポリ
マとともに助剤として添加され、ポリエステルと非相溶
ポリマとの界面のボイドの生成を促し、比重を小さくす
る効果をもつ化合物のことであり、特定の化合物のみそ
の効果が認められる。例えば、ポリエステルに対して
は、ポリエチレングリコール、メトキシポリエチレング
リコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリプロピ
レングリコールなどのポリアルキレングリコールおよび
その誘導体、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイ
ド共重合体、さらにはドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、アルキルスルホネートナトリウム塩、グリセリ
ンモノステアレート、テトラブチルホスホニウムパラア
ミノベンゼンスルホネートで代表されるものである。本
発明の場合、特にポリエチレングリコールが好ましい。
【0016】前記低比重化剤の添加量としては0.1〜
5.0重量%であることが好ましい。低比重化剤の添加
量が0.1未満であると添加の効果が薄れ、5.0重量
%を超えるとフィルム母材の特性を損なうおそれがあ
る。
【0017】次に、前記非相溶ポリマのポリエステルフ
ィルム中での形状は球形に近いことが好ましい。球形に
近い形とは、形状係数すなわち長径と短径の比が1〜
4、好ましくは1〜2である場合をいう。ポリエステル
フィルム中の非相溶ポリマの形状によって、得られるフ
ィルムの特性、特にフィルムの比重とクッション率との
相関性、熱寸法安定性、表面粗さ、白色性などに大きな
相違点が生じてくる。すなわち、非相溶ポリマの形状が
球形に近い場合、層状に分散している場合に比べて低比
重化できるのみならず、白色度、クッション率が高く、
熱寸法性のよいフィルムを得ることができる。
【0018】フィルムの白色化の第2の方法としては、
無機顔料を併用し白色化する方法が挙げられる。ここで
いう無機粒子とは、フィルムに白色性を付与することを
目的として添加され、公知のものから選んで使用でき、
炭酸カルシウム、非晶質ゼオライト粒子、アナターゼ型
二酸化チタン、リン酸カルシウム、シリカ、カオリン、
タルク、クレーなどの微粒子が挙げられる。これら無機
粒子の添加量としては0.0005〜25重量%とする
ことが好ましい。
【0019】また、このような微粒子以外にもポリエス
テル重合反応系で触媒残渣とリン化合物との反応により
析出した微粒子を併用することもできる。析出微粒子と
しては、例えばカルシウム、リチウムおよびリン化合物
なるものなどを挙げることができる。
【0020】また、本発明で使用される白色フィルム
は、微細気泡を含有する白色フィルムと無機粒子を含有
する白色フィルムの多層構成のものを使用してもよい。
【0021】これら白色フィルムの色調Lab値は、L
=85.0〜95.0、a=0〜2.0、b=0〜2.
0であることが、印刷・記録シートの白色性、隠ぺい性
を調整する点から好ましい。ここでいうL値とは、明度
を表す指数であり、L値が85.0未満では見た目の白
色性が劣るため好ましくない。またa値、b値はそれぞ
れ赤味、黄色味を表す指数である。a値が0未満では全
体に緑がかったものになり、2.0を超えると反対に赤
味が強いものになるため好ましくない。またb値に関し
ても、0未満では青味が強くなり、また2.0を超える
と反対に黄色味が強くなるため好ましくない。
【0022】本発明で使用されるポリエステルフィルム
中には必要に応じて、本発明の特性を損なわない範囲で
公知の各種添加剤、例えば酸化防止剤、帯電防止剤が添
加されてもよい。
【0023】また、本発明で使用されるプラスチックフ
ィルムは必要に応じて接着性を向上させるために、公知
の表面処理、例えばコロナ放電処理、プラズマ放電処
理、アンカーコートなどを行ってもよい。
【0024】本発明で使用されるプラスチックフィルム
の厚みは、10〜300μmであることが好ましい。さ
らに好ましくは15〜200μmであることが基材ベー
スとして実用面での取扱い性に優れている。
【0025】本発明の印刷・記録用シートを構成する被
覆層の基本組成としては、バインダ樹脂/帯電防止剤/
無機粒子であることが塗工性、塗膜安定性や、表面比抵
抗、表面形態を調整する意味から好ましい。
【0026】ここでいうバインダ樹脂とは公知のものか
ら選んで使用でき、例えばアクリル樹脂、ポリエステル
樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂など
が挙げられ、これら樹脂を単独または2種以上併用して
用いる。
【0027】これらバインダ樹脂の被覆層内での含有量
は固形分重量比で20〜95%が好ましく、さらに好ま
しくは30〜80%である。バインダ樹脂が20%未満
では、基材であるフィルムとの密着性が低下し、また9
5%を超えると以下に述べる表面形態などの調整が困難
になるため好ましくない。
【0028】また本発明で使用される帯電防止剤とは、
被覆層の表面比抵抗を調整する目的で添加され、公知の
ものから選んで使用できるが、経時安定性、ブリードア
ウトしないという理由や、他成分(バインダ樹脂、溶
剤)との相溶性などの点から、第4級アンモニウム塩含
有カチオン系アクリルポリマが好ましい。
【0029】これら第4級アンモニウム塩含有カチオン
系アクリルポリマの被覆層内での含有量は、固形分重量
比で20〜80%、さらに好ましくは25〜60%であ
ることが、塗膜安定性、表面比抵抗安定性などの点から
好ましい。
【0030】また本発明で使用される無機粒子として
は、公知のものから選んで使用できるが、中でも被覆層
に液体吸収能を付与する目的で吸油性多孔質粒子を使用
することが好ましい。ここでいう吸油性多孔質粒子と
は、粒子表面に細孔を有する多孔質状のもので、中空多
孔質あるいは非中空多孔質形態として、粒子内部に液
体、気体を自由に封入、放出できるものである。
【0031】吸油性多孔質粒子を構成するものとして
は、非晶質シリカ、無水シリカ、ケイ酸アルミニウム、
ケイ酸マグネシウム、ケイ酸亜鉛、ケイ酸カルシウム、
ハイドロタルサイト、ゼオライト、サチンホワイト、酸
化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸
カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ藻
土、カオリン、タルク、酸性白土、活性白土、ベントナ
イトなどが挙げられる。
【0032】また、前記吸油性多孔質粒子以外にも、被
覆層の白色度、光沢度、隠ぺい性(光学濃度)、Lab
値を調整する目的で、隠ぺい性白色顔料を併用してもよ
い。ここでいう隠ぺい性白色顔料は公知のものから選ん
で使用できるが、中でも酸化チタン、炭酸カルシウムが
好ましい。
【0033】これら無機粒子の被覆層内での含有量は好
ましくは5〜70重量%、さらに好ましくは20〜60
重量%である。無機粒子の含有量が5重量%未満では、
表面形態の調整が困難になり、また被覆層の液体吸収能
が低下するため好ましくない。逆に70重量%を超える
と基材であるフィルムとの密着性が低下するため好まし
くない。
【0034】本発明の印刷・記録用シートを構成する被
覆層の厚みは0.5〜7.0μmである必要がある。被
覆層厚みが0.5μm未満では印刷・記録特性が達成さ
れず、また7.0μmを超えると均一塗工性、塗膜外
観、基材との密着性が低下するため好ましくない。
【0035】また、本発明の印刷・記録用シートを構成
する被覆層の表面形態については、中心線平均粗さ(R
a)が0.40〜0.85μm、最大粗さ(Rt)が
2.5〜7.0であることが必要である。理由はRa、
Rtがそれぞれ前記範囲未満では、電子写真記録性、イ
ンパクトドット(ファブリック)記録特性が劣り、また
前記範囲を超えると感熱転写記録特性や、UVオフセッ
トインク転写性が劣るため好ましくない。本発明者らは
表面粗さ形態が前記範囲内に調整することにより各種印
刷・記録特性を満足することを見いだした。
【0036】また、前記被覆層の平滑度は50〜100
0秒、望ましくは100〜500秒であることが、表面
形態調整の点から好ましい。
【0037】本発明の印刷・記録用シートのLab値
は、L=93.0〜98.0、a=0〜2.0、b=0
〜2.0であることが必要である。ここでいうLab値
とは前述した白色フィルムの色調を表した指数と同様の
ものであり、L値が前記範囲未満では十分な白色性が得
られない。また赤味−緑味、黄色味−青味を制御するた
め、a値、b値は前記範囲内であることが必要である。
【0038】また、本発明の印刷・記録シートの隠ぺい
性を表す光学濃度は0.2〜0.8であることが必要で
ある。光学濃度が0.2未満ではシート全体の外観上の
「さえ」が低下し、また0.8を超えると連票伝票とし
て使用した場合下側の印刷・記録部分が透けてみえるた
めである。
【0039】また、本発明の印刷・記録用シートの光沢
度は10.0%未満であることが必要である。光沢度が
10%を超えるとシート表面がキラつくためである。
【0040】また、本発明の印刷・記録用シートの表面
比抵抗は1×107 〜1×1013Ω/□であることが必
要である。表面比抵抗が前記範囲外では、電子写真記録
特性が劣り、トナーの飛び散りや、転写不良などが発生
するためである。
【0041】また、本発明の印刷・記録用シートを構成
する被覆層内には必要に応じて本発明の特性を損なわな
い範囲で、公知の添加剤、例えば塗布性改良剤、増粘
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料を含有せしめても
よい。
【0042】また、本発明の印刷・記録用シートの裏面
には、シートの取扱い性、印刷・記録時の搬送性を考慮
し、帯電防止層を設けてもよい。ここでいう帯電防止層
とは、公知の帯電防止剤、導電性ポリマを塗布した層が
一般的に適用されるが、もちろん用途に応じ前記被覆層
と同一の被覆層を裏面に設けてもよい。
【0043】本発明において被覆層、帯電防止層を設け
る方法としては、フィルム製膜工程内で、基材となる
フィルム支持体をあらかじめ延伸しておき、次いで所定
量に調整した液体を塗布し、しかる後乾燥する方法、
基材フィルム単膜として巻き取った後、塗布−乾燥の工
程を設ける方法などが好ましく適用される。
【0044】塗布方法は特に限定されないが、高速で薄
膜塗布することが可能であるという理由から、グラビア
コート法、リバースコート法、リバースグラビアコート
法、キッスコート法、ダイコート法、メタリングバーコ
ート法など公知の方法を適用できる。
【0045】
【特性の評価法】まず、本発明における各種特性の評価
方法について説明する。
【0046】(1)被覆層厚み マイクロメーターあるいはダイヤルゲージなどで測定し
求めた。
【0047】(2)被覆層の密着性 被覆層/支持体の密着性は、被覆層上にクロスカット
(100ケ/cm2 )をいれ、該クロスカット面に対し
45゜にセロテープ:CT−24(ニチバン(株)製)
を貼り、ハンドローラを用いて約5kgの荷重で10回
往復して圧着させ、セロテープを180゜方向に強制剥
離し、被覆層の剥離度合を観察し評価した。判定基準は ◎:非常に良好(剥離なし) ○:良好(剥離面積5%未満) △:やや劣る(剥離面積5%以上10%未満) ×:劣る(剥離面積10%以上) である。
【0048】(3)色調Lab値 スガ試験機(株)製SMカラーコンピューター(型式S
M−6)を用い、C光2゜視野における反射光に対する
色調Lab値を測定した。
【0049】(4)光沢度 JIS−K5400−1979に準じて、60度鏡面光
沢度を測定した。
【0050】(5)光学濃度 マクベス濃度計TR−927(マクベス社製)を用い、
光学濃度(透過)を測定した。
【0051】(6)表面粗さ JIS−B0601−1967に準じて測定し、カット
オフ0.25mm、測定長4.0mmで中心線平均粗さ
Ra(μm)と最大粗さRt(μm)を求めた。
【0052】(7)表面比抵抗 ADVANTEST製デジタル超高抵抗、微少電流計
(型式R8340)で表面比抵抗を測定した。
【0053】(8)平滑度 旭精工(株)製王研式平滑度試験機(型式KB−15)
で測定し、n=5の平均値を示した。
【0054】(9)比重 四塩化炭素−n−ヘプタン系の密度勾配管によって、2
5℃での値を用いた。
【0055】(10)感熱転写記録性 (株)オートニクス製熱転写プリンター(型式BC−8
MKII)に、熱転写リボンB110C(リコー(株)
製)をセットしパターン記録を行い、熱転写リボンの転
写度合いを目視により観察し、下記判定基準により判定
した。
【0056】○:転写性良好 △:転写性やや劣る ×:転写性劣る
【0057】(11)電子写真記録性 A4版の評価用サンプルに富士ゼロックス(株)FUJ
I ZEROX”5027を用いパターン記録を行い、
トナーの転写度合を下記判定基準により判定した。
【0058】○:転写性良好 △:転写性やや劣る ×:転写性劣る
【0059】(12)インパクトドット(ファブリッ
ク)記録性 NEC(株)製日本語シリアルプリンター(PC−PR
201V)に専用ファブリックリボンカートリッジ(E
F−1266B)をセットし、パターン記録を行った。
次いで記録部分を指で軽くこすり記録部分のよごれ度合
(擦過性)を下記判定基準により判定した。
【0060】○:よごれなし(擦過性良好) △:若干よごれあり(擦過性やや劣る) ×:よごれる(擦過性劣る)
【0061】(13)UVオフセットインク密着性 印刷適性試験機RI−2型((株)明製作所製)に、専
用ゴムロールをセットし、これにUV硬化型オフセット
インク:フラッシュドライO墨(東洋インク(株)製)
を0.4cc盛り付け、ベタ塗り印刷を行った。
【0062】続いで、印刷面上にクロスカット(100
ケ/cm2 )をいれ、該クロスカット面に対し45゜に
セロテープ:CT−24(ニチバン(株)製)を貼り、
ハンドローラを用いて約5kgの荷重で10回往復して
圧着させ、セロテープを180゜方向に強制剥離し、印
刷層の剥離度合を観察し評価した。判定基準は ◎:非常に良好(剥離なし) ○:良好(剥離面積5%未満) △:やや劣る(剥離面積5%以上10%未満) ×:劣る(剥離面積10%以上) である。
【0063】
【実施例】
実施例1 ポリエチレンテレフタレートのチップ、および分子量4
000のポリエチレングリコールを、180℃で真空乾
燥したのちに、ポリエチレンテレフタレート89重量
部、ポリエチレングリコール1重量部、ポリメチルペン
テン10重量部となるように混合し、270〜300℃
に加熱された押出機Bに供給する。
【0064】また、平均粒子径1.0μmの炭酸カルシ
ウムを10重量部含有したポリエチレンテレフタレート
を前記のように乾燥した後に、押出機Aに供給する。押
出機A、Bより押出されたポリマをA/B/Aの3層構
成となるように積層し、Tダイよりシート状に成形し
た。さらにこのフィルムを表面温度25℃の冷却ドラム
で冷却固化した未延伸フィルムを85〜95℃に加熱し
たロール群に導き、長手方向に3.4倍縦延伸し、25
℃のロール群で冷却した。続いで、縦延伸したフィルム
の両端をクリップで把持しながらテンターに導き130
℃に加熱された雰囲気中で長手に垂直な方向に3.6倍
横延伸した。その後テンター内で230℃の熱固化を行
い、均一徐冷後、室温まで冷やして巻き取り、厚み10
0μm、色調L=、比重0.9のフィルムを得た。
【0065】[塗材組成]アクリルポリオール樹脂“コ
ータックス”LH−613(東レ(株)製)52重量
部、カチオン系アクリル樹脂“エレコンド”PQ−50
B(綜研化学(株)製)40重量部、ウレタン樹脂“ニ
ッポラン”N−3113(日本ポリウレタン(株)製)
8重量部と、多孔質シリカ“ファインシール”K−41
(徳山曹達(株)製、平均粒子径1.5μm)40重量
部、酸化チタンCR−50(石原産業(株)製)20重
量部よりなる塗材を、トルエン/メチルエチルケトン混
合溶剤(1/1)で25%に希釈した塗材を得た。
【0066】かくして得られた塗材を、前記ポリエステ
ルフィルムの表面にコロナ放電処理を行った上にグラビ
アコータで塗工し、印刷・記録用シートを得た。
【0067】かくして得られた印刷・記録シートは表
1、表2に示す通り所定の被覆層厚み、色調Lab値、
光沢度、光学濃度、表面粗さ、表面比抵抗を有するもの
であり、感熱転写記録性、電子写真記録性、インパクト
ドット(ファブリック)記録性、UVオフセット印刷適
性の優れたものであった。
【0068】比較例1 実施例1と同様のポリエステルフィルム上に、カチオン
系アクリル樹脂“サフトマー”2500(三菱油化
(株)製)をバーコーターにより塗工し、印刷・記録用
シートを得た。
【0069】かくして得られた印刷・記録用シートは表
1、表2に示す通り所定の表面比抵抗を有し、感熱転写
記録性、UVオフセット印刷適性は良好であるが、表面
形態が所定外であるため、電子写真記録性、インパクト
ドット(ファブリック)記録性が劣るものであった。
【0070】実施例2 実施例1と同一のポリエステルフィルム上に、アクリル
樹脂“オレスター”Q187(三井東圧(株)製)60
重量部、カチオン系アクリル樹脂“サフトマー”ST−
2100(三菱油化(株)製)40重量部、多孔質シリ
カ“ファインシール”K−41(徳山曹達(株)製、平
均粒子径1.5μm)40重量部、酸化チタンCR−5
0(石原産業(株)製)20重量部よりなる塗材を、ト
ルエン/メチルエチルケトン混合溶剤(1/1)で25
%に希釈しグラビアコーターで塗布し、印刷・記録用シ
ートを得た。
【0071】かくして得られた印刷・記録シートは表
1、表2に示す通り所定の被覆層厚み、色調Lab値、
光沢度、光学濃度、表面粗さ、表面比抵抗を有するもの
であり、感熱転写記録性、電子写真記録性、インパクト
ドット(ファブリック)記録性、UVオフセット印刷適
性の優れたものであった。
【0072】比較例2 実施例1において、多孔質シリカを“ニップシール”E
−150K(平均粒子径4.5μm)に変更した他は、
同一処方により印刷・記録用シートを得た。
【0073】かくして得られた印刷・記録用シートは表
1、表2に示す通り表面粗さが規定外であるため、感熱
転写記録特性が劣るものであった。
【0074】比較例3 実施例1と同一のポリエステルフィルム上に、アクリル
ポリオール“コータックス”LH−613をグラビアコ
ーターにより塗工し印刷・記録用シートを得た。
【0075】かくして得られた印刷・記録用シートは、
表1、表2に示す通り表面比抵抗が規定外であり、電子
写真記録特性が劣るものであった。
【0076】
【表1】
【表2】
【0077】
【発明の効果】本発明の印刷・記録用シートは、白色
性、艶消し性、隠ぺい性が優れ、かつ適度な表面形態
(平滑性、粗さ)、表面比抵抗を有しているため、各種
印刷・記録用シートとして使用できるという特長を持
つ。
【0078】以上のようにして得られた印刷・記録用シ
ートは、感熱転写記録、電子写真記録、インパクトドッ
ト(ファブリック)記録、UVオフセット印刷用シート
として好ましく使用でき、特に連票伝票・単票伝票(例
えば宅配伝票など)ラベル、棚札、カード、ステッカ
ー、シール、タグなどの用途に好ましく使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 7/00 B L

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルムの少なくとも片面
    に、厚み0.5〜7.0μmの被覆層を設けてなる印刷
    ・記録用シートにおいて、色調Lab値がL=93.0
    〜98.0、a=0〜2.0、b=0〜2.0、光沢度
    が10.0%未満、光学濃度が0.2〜0.8であり、
    該被覆層の中心線平均粗さ(Ra)が0.4〜0.9μ
    m、最大粗さ(Rt)が2.0〜7.0μmであり、表
    面比抵抗が1×107 〜1×1013Ω/□であることを
    特徴とする印刷・記録用シート。
  2. 【請求項2】 被覆層の平滑度が50〜1000秒であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の印刷・記録用シー
    ト。
  3. 【請求項3】 プラスチックフィルムがポリエステルフ
    ィルムであることを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の印刷・記録用シート。
  4. 【請求項4】 プラスチックフィルムの色調Lab値
    が、L=85.0〜95.0、a=0〜2.0、b=0
    〜2.0である白色フィルムであることを特徴とする請
    求項1〜請求項3のいずれかに記載の印刷・記録用シー
    ト。
  5. 【請求項5】 被覆層の反対面が帯電防止層であること
    を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の印
    刷・記録用シート。
JP5164477A 1993-07-02 1993-07-02 印刷・記録用シート Pending JPH0718105A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5164477A JPH0718105A (ja) 1993-07-02 1993-07-02 印刷・記録用シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5164477A JPH0718105A (ja) 1993-07-02 1993-07-02 印刷・記録用シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0718105A true JPH0718105A (ja) 1995-01-20

Family

ID=15793924

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5164477A Pending JPH0718105A (ja) 1993-07-02 1993-07-02 印刷・記録用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0718105A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0830940A1 (en) * 1996-09-18 1998-03-25 Agfa-Gevaert N.V. A heat mode recording material and method for producing driographic printing plates
EP0866376A1 (en) * 1997-03-21 1998-09-23 Agfa-Gevaert N.V. Image receiving layer for use in non-impact printing
WO1999056269A1 (en) * 1998-04-24 1999-11-04 Admedia As A coated plastic receipt and a process for providing such receipt
JPH11327389A (ja) * 1998-05-11 1999-11-26 Ricoh Co Ltd 記録媒体、中間記録媒体、画像形成物質除去装置、画像形成物質除去方法及び転写装置
JP2007160669A (ja) * 2005-12-13 2007-06-28 Fujicopian Co Ltd 帯電防止層転写シート

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0830940A1 (en) * 1996-09-18 1998-03-25 Agfa-Gevaert N.V. A heat mode recording material and method for producing driographic printing plates
EP0866376A1 (en) * 1997-03-21 1998-09-23 Agfa-Gevaert N.V. Image receiving layer for use in non-impact printing
WO1999056269A1 (en) * 1998-04-24 1999-11-04 Admedia As A coated plastic receipt and a process for providing such receipt
JPH11327389A (ja) * 1998-05-11 1999-11-26 Ricoh Co Ltd 記録媒体、中間記録媒体、画像形成物質除去装置、画像形成物質除去方法及び転写装置
JP2007160669A (ja) * 2005-12-13 2007-06-28 Fujicopian Co Ltd 帯電防止層転写シート
JP4686687B2 (ja) * 2005-12-13 2011-05-25 フジコピアン株式会社 帯電防止層転写シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6562451B2 (en) Coated film
JPH0781214A (ja) 記録シート
JPH0718105A (ja) 印刷・記録用シート
JPH0899459A (ja) 印刷・記録用シート
JP2001225422A (ja) コーテッドフィルム
JP2000037835A (ja) 白色ポリエステルフィルムおよびそれを基材とする受像シート
JP3049830B2 (ja) コーティング積層体
JPH07304244A (ja) 記録シート
JP2001232737A (ja) 白色積層ポリエステルフィルム
JP2674342B2 (ja) 感熱記録用受容シート基材
JP3444254B2 (ja) 表面処理プラスチックフィルムおよびインクジェット記録体
JP3638044B2 (ja) 記録シート
JP2001071441A (ja) 積層白色ポリエステルフィルム
JP3837922B2 (ja) 記録シート
JPH0966682A (ja) 熱転写受像体
JPH0948865A (ja) 表面処理プラスチックフィルムおよびインクジェット記録体
JP3139508B2 (ja) 記録シート
JP3413544B2 (ja) 表面処理プラスチックフィルム
JPH0952460A (ja) 熱転写受像体
JPH0966681A (ja) 熱転写受像体
JPH079624A (ja) ラベル用積層体
JPH0695420A (ja) ラベル用積層体
JPH10329411A (ja) 記録シート
JPH0867064A (ja) 記録シート
JPH05201118A (ja) 印刷用受容シート