JPH0781214A - 記録シート - Google Patents

記録シート

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Publication number
JPH0781214A
JPH0781214A JP6137179A JP13717994A JPH0781214A JP H0781214 A JPH0781214 A JP H0781214A JP 6137179 A JP6137179 A JP 6137179A JP 13717994 A JP13717994 A JP 13717994A JP H0781214 A JPH0781214 A JP H0781214A
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JP
Japan
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recording sheet
recording
recording layer
colloidal silica
film
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Application number
JP6137179A
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English (en)
Inventor
Tomoko Mikami
友子 三上
Katsuji Nakahara
勝次 中原
Kazuo Matsuura
和夫 松浦
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】プラスチックフィルムの少なくとも片面に、コ
ロイダルシリカと水溶性高分子を主成分とする記録層を
被覆してなる記録シートにおいて、該コロイダルシリカ
が数珠状に連結および/又は分岐した形状であることを
特徴とする記録シート。 【効果】本発明の記録シートはシリコーンオイル吸収
性、インク吸収性、印刷性、画像品質、耐水性が非常に
優れたものであり、電子写真複写機やモノクロおよびカ
ラーインクジェットプリンター用記録シート、ファブリ
ックインク受容体やカーボンインク受容体、およびオフ
セット印刷、フレキソ印刷などの用途において好ましく
用いることができる。さらに本発明の記録シートは優れ
たインク吸収性を利用して、昇華型を含む感熱インク受
容体など他のインクやトナー受容体としても適用するこ
とができる。また、記録層が透明なものは、OHP用途
にも適用することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録シートに関するもの
であり、さらに詳しくは電子写真複写機やインクジェッ
トプリンターによって、良好なカラー複写が可能で、画
像濃度が高く、画像の色調が鮮明で、シリコーンオイル
吸収性、インク吸収性に優れ、かつトナー定着性に優
れ、ファブリックリボンやカーボンインクによる印刷性
に優れ、しかも耐水性、耐摩耗性に優れた記録シートに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、OAの普及により、オフィス内で
文書を作成し記録する要求が高まっており、低騒音で画
像品質に優れたプリンターが求められている。これらの
要求を満たすものとして電子写真複写機やインクジェッ
トプリンターが実用化されている。また、近年カラーコ
ピー技術が完成の域に達し、カラー複写機/プリンター
が徐々に普及している。現在、カラー電子写真複写機は
熱ローラーを用いてトナーを定着する乾式複写機が一般
的である。しかし、熱ローラーを用いた場合、トナーが
熱ローラーに転移するいわゆるオフセット現象が発生
し、良好な画像が得られなかった。そこで、熱ローラー
にシリコーンオイルを補給してこのオフセット現象を防
止している。
【0003】また、インクジェットプリンターにはノズ
ルのつまりを防ぐために乾燥しにくいインクが用いら
れ、このインクの成分は、バインダー、染料、溶媒、添
加剤などを水に溶解したものが一般的である。従って記
録シートは吸水性の良いものを用いることが必要であ
り、通常、インク吸収性の良い特別な紙が用いられてい
る。
【0004】さらに、カーボンインキやファブリックリ
ボンを用いた印刷等の記録シートは各種用途に用いられ
ており、このような記録シートとしては、従来より基材
として紙を用いることが支配的であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に紙は耐水性、耐
湿性等に劣ることから、これらの欠点を有していないプ
ラスチックフィルムが適応できれば、種々の分野でその
利点が生かされる。
【0006】電子写真複写機による複写においては、複
写用基材の記録層のシリコーンオイル吸収性が不十分な
ため、複写後の被記録層表面にシリコーンオイルが残留
し、取り扱い上問題となっている。特に基材としてプラ
スチックフィルムを用いた場合顕著であり、記録層とし
て種々検討されているが、未だ特性を満足するものがな
いのが現状であり、シリコーンオイル吸収性の改良が望
まれている。
【0007】一方、インクジェットプリンターによる複
写においてインク吸収性の低いシートを用いると、イン
クの乾燥が不十分となったり、あるいはまったく乾燥し
ないことも起こり、指でこすったり、重ね合わされたり
すると、記録部分が汚れて、事実上使用できない。
【0008】これらの点を改良するために、基材のイン
ク吸収性を向上させるために、例えばポリビニルアルコ
ール、でんぷん、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロー
スやメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリア
クリル酸、ポリメタクリル酸やその塩類などの水溶性高
分子記録層を設けることが提案されているが、従来の記
録層はインク吸収性を満足しているにしても、耐水性が
悪く、記録層や記録部が水に溶けて記録画像が消失した
り、また表面がべとついて記録画像が滲んだり、シート
を積層した場合ブロッキングを生じたりする問題点を有
するものであった。
【0009】カーボンインクやファブリックリボンを用
いる場合においても、同様の問題がある。
【0010】本発明はかかる問題点を解決し、シリコー
ンオイル吸収性、インク吸収性に優れ、かつトナー定着
性に優れ、印刷性に優れ、しかも耐水性に優れた記録シ
ートを提供することを目的としたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
記録シートは、プラスチックフィルムの少なくとも片面
に、コロイダルシリカと水溶性高分子を主成分とする記
録層を被覆してなる記録層において、該コロイダルシリ
カが数珠状に連結および/又は分岐した形状である記録
層を被覆したものからなる。
【0012】本発明におけるプラスチックフィルムの材
質としては、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミ
ド、ポリエステルアミド、ポリエーテル、ポリイミド、
ポリアミドイミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、
ポリ−ρ−フェニレンスルフィド、ポリエーテルエステ
ル、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル
が好ましい。また、これらの共重合体やブレンド物やさ
らに架橋したものを用いることもできる。
【0013】さらに、上記プラスチックフィルムの中で
もポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレン2,6−ナフタレート、ポリエチレンα,
β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン4,4’−ジ
カルボキシレート、ポリブチレンテレフタレートなどで
あり、これらの中で機械的特性、作業性などの品質、経
済性などを総合的に勘案すると、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレン2,6−ナフタレートが好まし
い。
【0014】本発明におけるポリエステルとは、周知の
もの、具体的には例えば、テレフタル酸、イソフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、ビス−α,β(2−クロ
ルフェノキシ)エタン4,4’−ジカルボン酸、アジピ
ン酸、セバシン酸などの2官能カルボン酸の少なくとも
1種と、エチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコ
ール、デカメチレングリコールなどのグリコールの少な
くとも1種とを重縮合して得られるポリエステルを挙げ
ることができる。また、該ポリエステルには本発明の目
的を阻害しない範囲内で多種ポリマーをブレンドした
り、共重合しても良いし、酸化防止剤、熱安定剤、滑
材、顔料、紫外線吸収剤などが含まれていても良い。ポ
リエステルの固有粘度(25℃オルトクロルフェノール
中で測定)は通常0.4〜2.0、好ましくは0.5〜
1.0の範囲から選ばれる。
【0015】本発明に用いるポリエステルフィルムは、
ポリエステル中に白色無機粒子を含有させることにより
白色化させているものを用いることもできる。
【0016】白色無機粒子とは、公知の無着色に近い無
機粒子をいい、炭酸カルシウム、非晶質ゼオライト粒
子、アナターゼ型の二酸化チタン、リン酸カルシウム、
硫酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、アルミナ、カ
オリン、タルク、クレーなどが挙げられる。このような
無機粒子以外にもポリエステル重合反応系で触媒残査と
リン化合物との反応により析出した微粒子を用いること
もできる。
【0017】また、フィルム内部に微細な気泡を含有さ
せ、該気泡で光を散乱させることにより白色化させてい
るものを用いることもできる。この微細な気泡の形成
は、フィルム母材、例えばポリエステル中に、非相溶ポ
リマー、例えばポリ−3−メチルブテン−1、ポリ−4
−メチルペンテン−1、ポリプロピレン、ポリビニル−
t−ブタン、1,4−トランス−ポリ−2,3−ジメチ
ルブタジエン、セルローストリアセテート、セルロース
トリプロピオネート、ポリクロロトリフルオロエチレン
などを細かく分散させる、あるいは上記白色化微粒子を
添加して、それを1軸または2軸に延伸する事により形
成される。延伸に際して、非相溶ポリマー粒子の周りに
ボイド(気泡)が形成され、これが光の散乱作用を発揮
するため白色化される。また、微細気泡を有するため比
重が低くなり、クッション性も有するため、鮮明な画像
が得られる。
【0018】このような気泡含有ポリエステルフィルム
を用いる場合、該気泡含有ポリエステルフィルムの見掛
け比重は0.4以上1.3以下が好ましく、さらに好ま
しくは0.6以上1.2以下であるのが望ましい。見掛
け比重が上記範囲より低いと機械的性質や熱寸法安定性
が劣り好ましくない。
【0019】ポリエステルフィルムには公知の方法で表
面処理、すなわちコロナ放電処理(空気中、窒素中、炭
酸ガス中など)や易接着処理が施されたフィルムである
場合、記録層との密着性、耐水性、耐溶剤性などが改良
されるのでより好ましく使用される。易接着処理は公知
の各種の方法を用いることができ、フィルム製造工程中
でアクリル系、ウレタン系、ポリエステル系などの各種
接着剤を塗布したもの、あるいは一軸または二軸延伸後
のフィルムに上記のような各種接着剤を塗布したものな
どが好適に用いうる。
【0020】また基材フィルムは透明フィルムでも着色
されたフィルムでも良い。
【0021】この基材の厚みは特に限定されないが、通
常10μm以上500μm以下が好ましく、さらに好ま
しくは20μm以上300μm以下、より好ましくは3
0μm以上250μm以下であるのが望ましい。
【0022】本発明の記録シートにおいては、上記プラ
スチックフィルムの少なくとも片面に、コロイダルシリ
カと水溶性高分子を主成分とする記録層が設けられる。
【0023】本発明で用いられるコロイダルシリカは、
数珠状に連結および/または分岐した形状を持ち、具体
的には例えば、球状のコロイダルシリカが数珠状に連結
した長鎖の構造を有するもの、および連結したシリカが
分岐したものなどを挙げることができる。上記コロイダ
ルシリカは球状シリカの1次粒子を2価以上の金属イオ
ンを介在させ粒子−粒子間を結合させたもので、少なく
とも3個以上、好ましくは5個以上、さらに好ましくは
7個以上連結したものをいい、さらには数珠状に連結し
た粒子が分岐したものも含包する。
【0024】また、コロイダルシリカと他の無機粒子、
例えばアルミナ、セリア、チタニアなどの複合あるいは
混合粒子であってもよく、これらを介在させて連結させ
たものでも良い。介在させる金属イオンとしては2価以
上の金属イオンが好ましく、例えばCa2+、Zn2+、M
2+、Ba2+、Al3+、Ti4+などである。特にCa2+
とした場合には、数珠状に連結および/または分岐した
コロイダルシリカを作成するのに好適である。
【0025】また、コロイダルシリカの1次粒子径は5
nm〜100nmが好ましく、さらに好ましくは7nm
〜50nm、より好ましくは8nm〜30nmである場
合、記録層のシリコーンオイル吸収性、インク吸収性を
大きくする点で好ましい。
【0026】さらに、記録層のシリコーンオイル吸収
性、インク吸収性はシリカ粒子が数珠状に連結および/
または分岐している場合に大きくなり、連結したシリカ
の1次粒子数が多いほど好ましいが、通常は3〜100
個が好ましく、さらに好ましくは5〜50個、より好ま
しくは7〜30個の範囲から選ばれる。3個未満ではシ
リコーンオイル吸収性、インク吸収性の発現が不十分で
あり、100個を超える場合にはシリカ粒子が増粘しや
すく水分散性が悪くなるため、好ましくない。
【0027】また、本発明におけるコロイダルシリカの
pHは酸性であることが望ましく、pHが2〜6が好ま
しく、さらに好ましくはpHが2〜4の範囲から選ばれ
る。この範囲を超える場合には水溶性高分子と混合した
時に塗液が増粘しやすく、作業性が悪くなり好ましくな
い。
【0028】本発明における水溶性高分子とは常温で水
に可溶な高分子をいうが、例えば、酸化でんぷん、エー
テル化でんぷん、デキストリンなどのでんぷん類、カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース
などのセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、ポリビ
ニルアルコールおよびその誘導体、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸またはそのエス
テル、塩類およびそれらの共重合体、ポリヒドロキシエ
チルメタクリレートおよびその共重合体などのビニル系
重合体、あるいはこれらの各種重合体のカルボキシル基
など官能基変性重合体などが挙げられる。
【0029】本発明で好ましく用いられる水溶性高分子
はポリビニルアルコールおよびその誘導体であり、酢酸
ビニル単位のけん化度は通常70モル%以上が好まし
く、より好ましくは80モル%以上の範囲から選ばれ
る。
【0030】また、ポリビニルアルコールの重合度は通
常1000〜3000が好ましく、より好ましくは15
00〜2500の範囲のものが用いられる。
【0031】コロイダルシリカと水溶性高分子は、コロ
イダルシリカ/水溶性高分子が重量比で1/1〜10/
1が好ましく、さらに好ましくは2/1〜8/1、より
好ましくは3/1〜5/1の範囲から選ばれる。コロイ
ダルシリカ/水溶性高分子が1/1未満では形成される
記録層の耐水性が悪く、10/1を超える場合には形成
される記録層の強度が低下したり、さらには塗布性が悪
化し、均一層を形成しにくいため、好ましくない。
【0032】本発明における記録層の表面抵抗値は10
8 〜1013Ω/□であることが好ましい。より好ましく
は108 〜1012Ω/□である。記録層の表面抵抗値が
108 Ω/□より低いと帯電性が下がり、トナーの転移
性が劣り、また記録層の表面抵抗値が1013Ω/□より
高いと、トナーの飛散や走行性不良が発生し好ましくな
い。
【0033】本発明において、記録層の記録特性をより
高めるために、無機/およびまたは有機粒子を分散させ
ても良い。無機粒子としては例えば、本発明の主成分と
して用いられる以外のシリカ、クレー、タルク、ケイソ
ウ土、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸アルミ、
合成ゼオライト、アルミナ、酸化亜鉛、雲母などが挙げ
られる。有機粒子としては例えば、ポリメチルメタクリ
レート、ポリスチレン、それらの共重合体、ポリ塩化ビ
ニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリカーボネートなどのプラスチックピグメント
を好ましく用いることができるが、これらに限定される
ものではない。
【0034】本発明における記録シートの記録層には、
本発明の特性を損なわない範囲で公知の添加剤、例えば
消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、帯電防止剤、酸化防止
剤、紫外線防止剤、染料などを含有せしめてもよい。
【0035】記録層の塗布厚さは特に限定されないが、
1〜50μmが好ましく、さらに好ましくは3〜50μ
mである。これより薄いとシリコーンオイル吸収性やイ
ンク吸収性が劣り、これより厚いと記録層の強度が低下
したり、作業性が悪くなり好ましくない。
【0036】本発明において、記録シートの走行性、重
走性を改良するために記録層と反対面のプラスチック表
面に帯電防止剤を塗布したり、無機や有機の微粒子を含
む塗剤を塗布しても良い。
【0037】記録層の塗布方法は特に限定されないが、
グラビアコート法、リバースコート法、キスコート法、
ダイコート法、バーコート法など公知の方法を適用する
ことができる。この際、フィルム上には塗布する前に必
要に応じて空気中あるいはそのほかの雰囲気中でのコロ
ナ放電処理や、プライマー処理など公知の表面処理を施
すことによって、塗布性が良化するのみならず、記録層
をより強固にフィルム上に形成することができる。尚、
塗剤濃度、塗膜乾燥条件は特に限定されるものではない
が、塗膜乾燥条件は基材の諸特性に悪影響を及ぼさない
範囲で行うのが望ましい。
【0038】
【特性の評価方法】まず本発明における各種特性の評価
方法について説明する。
【0039】(1)電子写真記録性 キャノン(株)製フルカラー静電複写機Pixel D
ioを用いてフルカラーテストパターンを印字し、印字
品質、シリコーンオイル吸収性、走行性を評価し、記録
性を以下のように判定した。なお、印字品質は拡大鏡で
肉眼観察にて評価し、シリコーンオイル吸収性は印字3
0分後、指で触りシリコーンオイルの吸収度合いにより
評価した。
【0040】印字品質 ◎:非常に良好 ○:良好 △:やや劣る ×:トナーの流れ、はじき、にじみ等がある
【0041】シリコーンオイル吸収性 ○:良好 △:やや劣る ×:シリコーンオイルがほとんど吸収されていない
【0042】走行性 重走の発生、紙詰まりおよび収容トレイでの揃い等を総
合的に判断して評価した。良好なものを○、不良なもの
を×とした。
【0043】(2)インクジェット記録性 日本電気(株)製パーソナルコンピューター98not
eにキャノン(株)製バブルジェットプリンターBJC
−820Jを連結させ、文字パターンをインクジェット
記録し、画像品質、インク吸収性を評価し、記録性を以
下のように判定した。尚、画像品質は拡大鏡を用いて肉
眼観察にて評価し、インク吸収性は記録直後記録部分を
指で1回こすった場合のインクによる記録層の汚れ度合
いにより評価した。
【0044】画像品質 ◎:非常に良好(ドットが均一で鮮明) ○:良好 △:やや劣る ×:ドットの流れ、はじき、にじみなどがある
【0045】インク吸収性 ◎:非常に良好(記録層がまったく汚れない) ○:良好 △:やや劣る ×:インクがとれ、記録層が汚れる
【0046】(3)ファブリックリボン記録性 日本電気(株)製パーソナルコンピューター98not
eにシリアルプリンター“PC−PR201U”を連結
させ、文字パターンをファブリックリボン“OAR−N
F2”(パイロット(株)製)を用いて印刷し、印字品
質、インク吸収性を評価し、記録性を以下のように判定
した。尚、画像品質は拡大鏡を用いて肉眼観察にて評価
し、インク吸収性は記録直後記録部分を指で1回こすっ
た場合のインクによる記録層の汚れ度合いにより評価し
た。
【0047】○:印字品質、インク吸収性が共に良好 △:印字品質、インク吸収性がやや劣る ×:印字品質、インク吸収性が共に不良
【0048】(4)記録層の耐水性 綿棒に水をつけ、記録層を軽くこすって評価した。
【0049】 ◎:非常に良好(50回こすっても記録部の脱落無し) ○:良好(30回こすっても記録部の脱落無し) △:やや劣る(10回〜30回こすると記録部が脱落す
る) ×:不良(10回未満こすると記録部が脱落する)
【0050】(5)pH pHメーター(HORIBA(株)製 pHMETER
F−14)を用いて測定した。
【0051】(6)表面抵抗値 ULTRA HIGH RESISTANCE MET
ER(ADVANTEST R8340)を用いて、電
圧100V、Carge5秒の条件で、20℃、60%
RHの環境で測定した。
【0052】(7)比重 フィルムを100×100mm角に切り、ダイアルゲー
ジ(三豊製作所製No.2109−10)に直径10m
mの測定子(No.7002)を取り付けたものにて最
低10点の厚みを測定し、厚みの平均値d(μm)を計
算する。また、このフィルムを直示天秤にて秤量し、重
さw(g)を10−4 gの単位まで読みとる。この時比
重=(w/d)×100とした。
【0053】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、これに限定されるものではない。
【0054】実施例1 常法によって製造されたポリエチレンテレフタレートの
ホモポリマーチップ(固有粘度:0.62、融点:25
9℃)を用いて、常法によって厚み100μm、比重
1.4の二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。このよ
うにして得られたポリエステルフィルムの上にコロナ放
電処理を行った。次にコロナ放電処理面に記録層として
下記組成のものを用い、乾燥後の厚みが30μmになる
ようにリバースコーターにて塗布乾燥し、本発明の記録
シートを得た。かくして得られた記録シートの特性は表
1、表2に示した通りで、記録性が良好で、耐水性も優
れているものであった。
【0055】また、オーバーヘッドプロジェクターで投
影した場合、画像が鮮明でオーバーヘッドプロジェクタ
ー用シートとして良好であった。
【0056】[塗剤組成]ポリビニルアルコール(電気
化学(株)製 PVA−H−24 けん化度:95.5
%、重合度:2400)と酸性数珠状コロイダルシリカ
(日産化学(株)製“スノーテックス”OUP pH:
2.9)が固形分比で1/5となるように水に溶解し、
固形分15%の塗料とした。
【0057】実施例2 実施例1においてポリビニルアルコール(クラレ(株)
製 PVA−CM318 けん化度:88.0%、重合
度:1800)を用いる以外は同様にして本発明の記録
シートを得た。かくして得られた記録シートの特性は表
1、表2に示した通りで、記録性が良好で、耐水性も優
れているものであった。
【0058】また、オーバーヘッドプロジェクターで投
影した場合、画像が鮮明でオーバーヘッドプロジェクタ
ー用シートとして良好であった。
【0059】実施例3 実施例1においてポリビニルアルコール(電気化学
(株)製 PVA−W−24 けん化度:78.0%、
重合度:2400)を用いる以外は同様にして本発明の
記録シートを得た。かくして得られた記録シートの特性
は表1、表2に示した通りで、記録性が良好で、耐水性
も優れているものであった。
【0060】また、オーバーヘッドプロジェクターで投
影した場合、画像が鮮明でオーバーヘッドプロジェクタ
ー用シートとして良好であった。
【0061】実施例4 実施例1において、塗剤組成をポリビニルアルコール
(電気化学(株)製 PVA−K−24E けん化度:
98.0%、重合度:2400)と酸性数珠状コロイダ
ルシリカ(日産化学(株)製“スノーテックス”OUP
pH:2.9)が固形分比で1/5となるように、水
−イソプロピルアルコール溶媒に溶解したものを用いる
以外は同様にして本発明の記録シートを得た。かくして
得られた記録シートの特性は表1、表2に示した通り
で、記録性が良好で、耐水性も優れているものであっ
た。
【0062】また、オーバーヘッドプロジェクターで投
影した場合、画像が鮮明でオーバーヘッドプロジェクタ
ー用シートとして良好であった。
【0063】実施例5 ポリエテレンテレフタレートのチップおよび分子量40
00のポリエチレングリコールをポリエチレンテレフタ
レートの重合時に添加したマスターチップを180℃で
真空乾燥した後に、ポリエチレンテレフタレート89重
量%、ポリエチレングリコール1重量%、ポリメチルペ
ンテン10重量%となるように混合し、270〜300
℃に加熱された押出機Bに供給する。また、平均粒子径
1.0μmの炭酸カルシウムを10重量%含有したポリ
エチレンテレフタレートを上記のように乾燥した後に、
押出機Aに供給する。押出機A、Bより押出されたポリ
マーをA/B/Aの3層構成となるように積層し、Tダ
イよりシート状に成形した。さらにこのフィルムを表面
温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルム
を85〜95℃に加熱したロール群に導き、長手方向に
3.4倍延伸し、25℃のロール群で冷却した。続いて
縦延伸したフィルムの両端をクリップで把持しながらテ
ンターに導き、130℃に加熱された雰囲気中で長手に
垂直な方向に3.6倍延伸した。その後テンター内で2
30℃の熱固定を行い、均一冷却後、室温まで冷やして
巻き取り、厚み100μm、比重1.0の白色フィルム
を得た。該フィルムの積層構成は5/90/5μmであ
った。上記方法によって得られたポリエステルフィルム
の上に実施例4の塗剤を用いて同様にして本発明の記録
シートを得た。かくして得られた記録シートの特性は表
1、表2に示した通りで、記録性が良好で、耐水性も優
れているものであった。
【0064】実施例6 実施例1において、ポリエチレングリコール(分子量3
00)と酸性数珠状コロイダルシリカ(日産化学(株)
製“スノーテックス”OUP pH:2.9)が固形分
比で1/4となるようにする以外は同様にして本発明の
記録シートを得た。かくして得られた記録シートの特性
は表1、表2に示した通りで、記録性が良好で、耐水性
も優れているものであった。
【0065】また、オーバーヘッドプロジェクターで投
影した場合、画像が鮮明でオーバーヘッドプロジェクタ
ー用シートとして良好であった。
【0066】実施例7 実施例5において、塩基性数珠状コロイダルシリカ(日
産化学(株)製“スノーテックス”UP pH:10.
3)を用いた以外は同様にして本発明の記録シートを得
た。かくして得られた記録シートの特性は表1、表2に
示した通りで、記録性が良好で、耐水性も優れているも
のであった。
【0067】比較例1 実施例1において酸性数珠状コロイダルシリカ(日産化
学(株)製“スノーテックス”OUP pH:2.9)
を用いない以外は同様にして記録シートを得た。該記録
シートの特性は表1、表2に示した通りで、シリコーン
オイル吸収性、走行性、記録層の耐水性に劣るものであ
った。
【0068】比較例2 実施例1において、ポリビニルアルコール(電気化学
(株)製 PVA−H−24 けん化度:95.5%、
重合度:2400)と酸性球状コロイダルシリカ(日産
化学(株)製“スノーテックス”O pH:2.7)が
固形分比で1/3となるようにする以外は同様にして記
録シートを得た。該記録シートの特性は表1、表2に示
した通りで、シリコーンオイル吸収性、インクジェット
記録性、ファブリックリボン記録性に劣るものであっ
た。
【0069】
【表1】
【表2】
【0070】
【発明の効果】本発明の記録シートはシリコーンオイル
吸収性、インク吸収性、印刷性、画像品質、耐水性が非
常に優れたものであり、電子写真複写機やモノクロおよ
びカラーインクジェットプリンター用記録シート、ファ
ブリックインク受容体やカーボンインク受容体、および
オフセット印刷、フレキソ印刷などの用途において好ま
しく用いることができる。さらに本発明の記録シートは
優れたインク吸収性を利用して、昇華型を含む感熱イン
ク受容体など他のインクやトナー受容体としても適用す
ることができる。また、記録層が透明なものは、OHP
用途にも適用することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 129/04 PFM G03G 7/00 A // C08L 29:04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルムの少なくとも片面
    に、コロイダルシリカと水溶性高分子を主成分とする記
    録層を被覆してなる記録シートにおいて、該コロイダル
    シリカが数珠状に連結および/又は分岐した形状である
    ことを特徴とする記録シート。
  2. 【請求項2】 コロイダルシリカのpHが酸性であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の記録シート
  3. 【請求項3】 水溶性高分子がポリビニルアルコールで
    あることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    記録シート。
  4. 【請求項4】 ポリビニルアルコールがけん化度70モ
    ル%以上、重合度1000〜3000であることを特徴
    とする請求項3に記載の記録シート。
  5. 【請求項5】 プラスチックフィルムがポリエステルフ
    ィルムであることを特徴とする請求項1〜請求項4のい
    ずれかに記載の記録シート。
  6. 【請求項6】 プラスチックフィルムが白色ポリエステ
    ルフィルムであることを特徴とする請求項1〜請求項5
    のいずれかに記載の記録シート。
  7. 【請求項7】 プラスチックフィルムが見かけ比重0.
    4以上1.3以下の白色ポリエステルフィルムであるこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の
    記録シート。
  8. 【請求項8】 記録層の表面抵抗値が108 〜1013Ω
    /□であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいず
    れかに記載の記録シート。
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