JPH10329413A - 記録シート - Google Patents

記録シート

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JPH10329413A
JPH10329413A JP9144950A JP14495097A JPH10329413A JP H10329413 A JPH10329413 A JP H10329413A JP 9144950 A JP9144950 A JP 9144950A JP 14495097 A JP14495097 A JP 14495097A JP H10329413 A JPH10329413 A JP H10329413A
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JP
Japan
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recording sheet
receiving layer
sheet according
ink receiving
resin
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JP9144950A
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English (en)
Inventor
Katsuji Nakahara
勝次 中原
Mikito Ikeda
幹人 池田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】基材の少なくとも片面にインク受容層が設
けられてなる記録シートにおいて、JIS−B0601
における該インク受容層の印字前の中心線平均粗さRa
1と印字後の中心線平均粗さRa2がRa2/Ra1≦
5であることを特徴とする記録シート。 【効果】インク吸収性、印字性、画像品質、耐水性、耐
湿性が非常に優れたものであり、特にカラーインクジェ
ットプリンター用記録シートとして好ましく用いられ
る。さらに電子写真複写機やファブリックインク受容体
やカーボンインク受容体、昇華型を含む感熱インク受容
体およびオフセット印刷、フレキソ印刷などの用途にお
いて好ましく用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真複写機やイ
ンクジェットプリンター、および熱転写プリンター等に
用いられる記録シートに関するものであり、特にインク
ジェット記録において、インク吸収性に優れ、良好なカ
ラー記録が可能で、画像濃度が高く、画像の色調が鮮明
で、しかも耐水性、耐湿性に優れた記録シートに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、OAの普及により、オフィス内で
文書を作成し記録する要求が高まっており、低騒音で画
像品質に優れたプリンターが求められている。これらの
要求を満たすものとして電子写真複写機やインクジェッ
トプリンター、熱転写プリンターが実用化されている。
また、近年カラーコピー技術が完成の域に達し、カラー
複写機/プリンターが徐々に普及している。中でもイン
クジェットプリンターの普及にはめざましいものがあ
る。
【0003】インクジェットプリンターにはノズルのつ
まりを防ぐために乾燥しにくいインクが用いられ、この
インクの成分は、バインダー、染料、溶媒、添加剤など
を水に溶解したものが一般的である。従って記録シート
は吸水性の良いものを用いることが必要であり、通常、
インク吸収性の良い特別な紙が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に紙は耐水性、耐
湿性等に劣ることから、これらの欠点を有していないプ
ラスチックフィルムが適応できれば、種々の分野でその
利点が生かされる。
【0005】インクジェットプリンターによる記録にお
いてインク吸収性の低いシートを用いると、インクの乾
燥が不十分となったり、あるいはまったく乾燥しないこ
とも起こり、指でこすったり、重ね合わされたりする
と、記録部分が汚れて、事実上使用できない。これらの
点を改良するために、基材のインク吸収性を向上させる
ために、例えばポリビニルアルコール、でんぷん、ゼラ
チン、ヒドロキシエチルセルロースやメチルセルロース
などのセルロース誘導体、ポリアクリル酸、ポリメタク
リル酸やその塩類などの水溶性高分子記録層を設けるこ
とが提案されているが、従来の記録層はインク吸収性を
満足しているにしても、耐水性が悪く、記録層や記録部
が水に溶けて記録画像が消失したり、また表面がべとつ
いて記録画像が滲んだり、シートを積層した場合ブロッ
キングを生じたりする問題点を有するものであった。
【0006】本発明はかかる問題点を解決し、インク吸
収性に優れ、しかも耐水性、耐湿性に優れた記録シート
を提供することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
記録シートは、基材の少なくとも片面にインク受容層が
設けられてなる記録シートにおいて、JIS−B060
1における該インク受容層の印字前の中心線平均粗さR
a1と印字後の中心線平均粗さRa2がRa2/Ra1
≦5であることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】基材としては、紙、合成紙、プラ
スチックフィルム等が用いられる。中でも耐水性、耐湿
性の点からプラスチックフィルムが好ましい。
【0009】プラスチックフィルムの材質としては、ポ
リエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステ
ルアミド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミドイミ
ド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ−ρ−フェ
ニレンスルフィド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。ま
た、これらの共重合体やブレンド物やさらに架橋したも
のを用いることもできる。
【0010】さらに、上記プラスチックフィルムの中で
もポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレン2,6−ナフタレート、ポリエチレンα,
β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン4,4’−ジ
カルボキシレート、ポリブチレンテレフタレートなどで
あり、これらの中で機械的特性、作業性などの品質、経
済性などを総合的に勘案すると、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレン2,6−ナフタレートが好まし
い。
【0011】本発明におけるポリエステルとは、具体的
には例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン
ジカルボン酸、ビス−α,β(2−クロルフェノキシ)
エタン4,4’−ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン
酸などの2官能カルボン酸の少なくとも1種と、エチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、テトラメチレ
ングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレ
ングリコールなどのグリコールの少なくとも1種とを重
縮合して得られるポリエステルを用いることができる。
また、該ポリエステルには本発明の目的を阻害しない範
囲内で多種ポリマーをブレンドしたり、共重合してもよ
いし、酸化防止剤、熱安定剤、滑材、顔料、紫外線吸収
剤などが含まれていてもよい。ポリエステルの固有粘度
(25℃オルトクロルフェノール中で測定)は通常0.
4〜2、好ましくは0.5〜1の範囲から選ばれる。
【0012】本発明に用いるポリエステルフィルムは、
ポリエステル中に白色無機粒子を含有させることにより
白色化させているものを用いることもできる。
【0013】白色無機粒子とは、無着色に近い無機粒子
をいい、炭酸カルシウム、非晶質ゼオライト粒子、アナ
ターゼ型の二酸化チタン、リン酸カルシウム、硫酸カル
シウム、硫酸バリウム、シリカ、アルミナ、カオリン、
タルク、クレーなどが挙げられる。このような無機粒子
以外にもポリエステル重合反応系で触媒残査とリン化合
物との反応により析出した微粒子を用いることもでき
る。
【0014】また、フィルム内部に微細な気泡を含有さ
せ、該気泡で光を散乱させることにより白色化させてい
るものを用いることもできる。この微細な気泡の形成
は、フィルム母材、例えばポリエステル中に、非相溶ポ
リマー、例えばポリ−3−メチルブテン−1、ポリ−4
−メチルペンテン−1、ポリプロピレン、ポリビニル−
t−ブタン、1,4−トランス−ポリ−2,3−ジメチ
ルブタジエン、セルローストリアセテート、セルロース
トリプロピオネート、ポリクロロトリフルオロエチレン
などを細かく分散させる、あるいは上記白色化微粒子を
添加して、それを1軸または2軸に延伸することにより
形成される。延伸に際して、非相溶ポリマー粒子の周り
にボイド(気泡)が形成され、これが光の散乱作用を発
揮するため白色化される。また、微細気泡を有するため
比重が低くなり、クッション性も有するため、鮮明な画
像が得られる。
【0015】このような気泡含有ポリエステルフィルム
を用いる場合、該気泡含有ポリエステルフィルムの見掛
け比重は0.4以上1.3以下、好ましくは0.6以上
1.2以下であるのが望ましい。見掛け比重が上記範囲
より低いと機械的性質や熱寸法安定性が劣り好ましくな
い。
【0016】ポリエステルフィルムには表面処理、すな
わちコロナ放電処理(空気中、窒素中、炭酸ガス中な
ど)や易接着処理が施されたフィルムである場合、記録
層との密着性、耐水性、耐溶剤性などが改良されるので
より好ましく使用される。易接着処理は各種の方法を用
いることができ、フィルム製造工程中でアクリル系、ウ
レタン系、ポリエステル系などの各種接着剤を塗布した
もの、あるいは一軸または二軸延伸後のフィルムに上記
のような各種接着剤を塗布したものなどが好適に用いう
る。
【0017】また基材フィルムは透明フィルムでも着色
されたフィルムでもよい。
【0018】この基材の厚みは特に限定されないが、通
常10μm以上500μm以下、好ましくは20μm以
上300μm以下、更に好ましくは30μm以上250
μm以下であるのが望ましい。
【0019】本発明における架橋ポリアルキレンオキシ
ド樹脂としては、特開平8−12871号公報に記載さ
れている樹脂組成物等を有効に用いることができる。
【0020】本発明におけるカチオン性共重合体として
は、例えば、第4級アンモニウム塩とスチレンやアクリ
ル酸系エステルとの共重合物等が用いられる。ここでい
うアクリル酸系エステルとは、アクリル酸エステルおよ
びメタクリル酸エステルを指すもので、好ましくは脂肪
酸アルコールのエステルである。例えば、メチルアクリ
レート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、プ
ロピルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチル
メタアクリレート、ブチルメタアクリレート、プロピル
メタアクリレート、2−ヒドロキシルエチルメタアクリ
レート、2−ヒドロキシルエチルアクリレート等が挙げ
られる。中でも、ポリオルガノシロキサン単位を有する
カチオン性共重合体が好ましく用いられる。
【0021】ポリオルガノシロキサン単位を有するカチ
オン性共重合体としては、一般式
【化1】 (式中、Rは同一でも異なってもよい。炭素数1〜10
のアルキル基またはフェニル基を表し、nは5以上の整
数を表す。)で示されるポリオルガノシロキサン単位を
有するカチオン性共重合体である。
【0022】ポリオルガノシロキサン単位と共重合され
るカチオン性単量体としては、具体的には、例えば(メ
タ)アクリロイルオキシトリメチルアンモニウムクロラ
イド、(メタ)アクリロイルオキシヒドロキシプロピル
トリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロ
イルオキシトリエチルアンモニウムクロライド、(メ
タ)アクリロイルオキシジメチルベンジルアンモニウム
クロライド、(メタ)アクリロイルオキシトリメチルア
ンモニウムメチルサルフェート等の(メタ)アクリル系
単量体、(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルア
ンモニウムクロライド、(メタ)アクリルアミドプロピ
ルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等の(メ
タ)アクリルアミド系カチオン性単量体が用いられる。
【0023】さらに、耐水性を向上させるために各種の
アルキル(メタ)アクリレ−ト、スチレン、酢酸ビニル
等のビニルエステル等を共重合させることが好ましい。
【0024】本発明におけるコロイダルシリカとは、シ
リカの超微粒子を安定に水、あるいは溶媒に分散させた
コロイド状分散液である。このようなコロイダルシリカ
の製法としては、各種の方法があるが、一般的にはイオ
ン交換樹脂を用いる方法が用いられる。通常これらのコ
ロイダルシリカは各粒子が互いに反発し合うのに十分な
アニオン性を持たせている。
【0025】本発明で用いられるコロイダルシリカのイ
オン性はカチオン性であることが望ましい。カチオン性
のコロイダルシリカとは、シリカにアルミニウムイオン
等の多価金属イオンの混合物を反応させて得られたもの
で、少なくともシリカ粒子表面をカチオン性に荷電した
ものである。コロイダルシリカのイオン性がカチオン性
の場合、インク中の染料定着性が向上するため、好まし
く用いられる。
【0026】本発明で用いられる親水性樹脂としては、
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、アイオノマー樹脂、
ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ナイロン樹脂、エチ
レン−アクリル酸共重合樹脂、エチレン−アクリル酸エ
チル共重合樹脂、エチレン−アクリル酸メチル共重合樹
脂、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂、エチレン−ビ
ニルアルコール共重合樹脂、ポリビニルアルコール樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂等が
用いられるが、これらに限定されない。
【0027】本発明において、JIS−B0601にお
ける受容層の印字前の中心線平均粗さRa1と印字後の
中心線平均粗さRa2がRa2/Ra1≦5、より好ま
しくはRa2/Ra1≦4が望ましい。Ra2/Ra1
が5より大きいと印字画像の発色性(艶)が低くなり好
ましくない。
【0028】また、印字後の中心線平均粗さRa2が
0.5μm以下、より好ましくは0.3μm以下である
ことであることが望ましい。Ra2が0.5μmを超え
ると発色性(艶)が低くなり好ましくない。
【0029】また、受容層がカチオン性共重合体と架橋
ポリアルキレンオキシド樹脂を主成分とする下層と親水
性高分子樹脂を主成分とする上層を有していることが好
ましく、カチオン性共重合体と架橋ポリアルキレンオキ
シド樹脂を主成分とする下層の厚みd1と親水性高分子
樹脂を主成分とする上層の厚みd2がd1≧d2である
ことが好ましい。d2がd1を超えると、耐水性や耐湿
性が低下し好ましくない。
【0030】受容層の塗布厚さは特に限定されないが、
1〜50μm、好ましくは2〜30μmである。これよ
り薄いと得られる記録層のインク吸収性が劣り、これよ
り厚いと作業性が悪くなったり、ブロッキングを生じや
すくなり好ましくない。
【0031】本発明では、記録シートとして用いたと
き、静電気による塵埃等の付着や走行性の点から帯電防
止機能を付与させるのが好ましい。帯電防止性を付与さ
せるには、基材の一方の面に受容層を設け、他方の面に
帯電防止層を設けたり、受容層に帯電防止剤を添加する
のが望ましい。
【0032】本発明でいう帯電防止層とは、帯電防止剤
からなる被覆層、帯電防止剤を含む樹脂層、金属あるい
は金属酸化物からなる蒸着層等であって、帯電防止剤に
は界面活性剤、導電性ポリマ、導電性カーボン微粒子、
金属あるいは金属酸化物微粒子等が用いられる。
【0033】本発明において、記録シートの走行性、重
走性を改良するために受容層と反対面の基材表面に帯電
防止剤を塗布したり、無機や有機の微粒子を含む塗剤を
塗布しても良い。
【0034】本発明の受容層と反対面の帯電防止層の表
面抵抗値は105 〜1013Ω/□であることが好まし
い。
【0035】本発明において、記録特性をより高めるた
めに受容層や帯電防止層に、無機/およびまたは有機粒
子を分散させてもい。無機粒子としては例えば、シリ
カ、クレー、タルク、ケイソウ土、炭酸カルシウム、硫
酸バリウム、ケイ酸アルミ、合成ゼオライト、アルミ
ナ、酸化亜鉛、雲母などが用いげられる。有機粒子とし
ては例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレ
ン、それらの共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボ
ネートなどのプラスチックピグメントを好ましく用いる
ことができるが、これらに限定されるものではない。
【0036】本発明における記録シートの受容層には、
本発明の特性を損なわない範囲で各種の添加剤、例えば
シリコーンやフッ素系レベリング剤、消泡剤、増粘剤、
帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、染料などを含
有せしめてもよい。
【0037】記録層の塗布方法は特に限定されないが、
グラビアコート法、リバースコート法、キスコート法、
ダイコート法、バーコート法などの方法を用いることが
できる。この際、フィルム上には塗布する前に必要に応
じて空気中あるいはそのほかの雰囲気中でのコロナ放電
処理や、プライマー処理などの表面処理を施すことによ
って、塗布性が良化するのみならず、受容層をより強固
にフィルム上に形成することができる。なお、塗剤濃
度、塗膜乾燥条件は特に限定されるものではないが、塗
膜乾燥条件は基材の諸特性に悪影響を及ぼさない範囲で
行うのが望ましい。
【0038】
【各種特性の評価方法】まず本発明における各種特性の
評価方法について説明する。
【0039】(1)中心線表面粗さ JIS−B0601に準じて、表面粗さ測定器(小坂研
究所(株)製)で中心線平均粗さを測定した。
【0040】(2)インクジェット記録性 日本電気(株)製パーソナルコンピューター“98no
te”にエプソン(株)製インクジェットプリンターP
M700Cを連結させ、ベタ画像及び写真画像をインク
ジェット記録し、画像品質、インク吸収性を評価し、記
録性を以下のように判定した。なお、画像品質は拡大鏡
を用いて肉眼観察にて評価し、インク吸収性は記録直後
記録部分を指で1回こすった場合のインクによる記録層
の汚れ度合いにより評価した。
【0041】画像品質 ◎:非常に良好(ドットが均一で鮮明) ○:良好 △:やや劣る ×:ドットの流れ、はじき、にじみなどがある インク吸収性 ◎:非常に良好(記録層がまったく汚れない) ○:良好 △:やや劣る ×:インクがとれ、記録層が汚れる
【0042】(3)記録画像の耐水性 インクジェット記録した記録シートを水中に1分間浸漬
し、画像の流れ度合いを評価した。
【0043】 ○:画像が全く流れない △:画像が僅かに流れる ×:画像が流れる
【0044】(4)記録画像の耐湿性 インクジェット記録した記録シートを40℃/80%R
Hの雰囲気中に1日間放置し、画像のにじみ度合いを評
価した。
【0045】 ○:画像が全くにじまない △:画像が僅かににじむ ×:画像がにじむ
【0046】(5)表面抵抗値 ULTRA HIGH RESISTANCE MET
ER(ADVANTEST R8340)を用いて、電
圧100V、Carge5秒の条件で、20℃、60%
RHの環境で測定した。
【0047】(6)比重 フィルムを100×100mm角に切り、ダイアルゲー
ジ(三豊製作所(株)製No.2109−10)に直径
10mmの測定子(No.7002)を取り付けたもの
にて最低10点の厚みを測定し、厚みの平均値d(μ
m)を計算する。また、このフィルムを直示天秤にて秤
量し、重さw(g)を10-4gの単位まで読みとる。こ
の時比重=w/d×100とした。
【0048】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、これに限定されるものではない。
【0049】実施例1 常法によって製造されたポリエチレンテレフタレートの
ホモポリマーチップ(固有粘度:0.62、融点:25
9℃)を用いて、常法によって厚み100μm、比重
1.4の2軸延伸ポリエステルフィルムを得た。このよ
うにして得られたポリエステルフィルムの上にコロナ放
電処理を行った。次にコロナ放電処理面に受容層として
下記組成のものを用い、乾燥後の厚みが15μmになる
ようにリバースコーターにて塗布し、120℃で2分間
乾燥させ、本発明の記録シートを得た。かくして得られ
た記録シートの受容層の印字前の中心線平均粗さRa1
は0.04μmであった。また印字後の中心線平均粗さ
Ra2は0.12μmであり発色性(艶)は良好であっ
た。また、記録特性は表1に示した通りで、記録性が良
好で、耐水性、耐湿性も優れているものであった。ま
た、オーバーヘッドプロジェクターで投影した場合、画
像が鮮明でオーバーヘッドプロジェクター用シートとし
て良好であった。
【0050】[塗剤組成]メチルメタクリレート45
部、メタクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムク
ロライド45部、片末端メタクリルオキシ変性ポリオル
ガノシロキサン10部からなるポリオルガノシロキサン
単位を有するカチオン性共重合体と架橋ポリアルキレン
オキシド樹脂(住友精化(株)製“アクアコーク”)と
カチオン変性PVA(クラレ(株)製CM−318)が
固形分比で4/5/1となるように水/IPA=1/1
溶媒に溶解し、固形分15%の溶液とした。
【0051】実施例2 実施例1において受容層組成としてカチオン性共重合体
(三菱化学(株)製“サフトマー”ST2100)と架
橋ポリアルキレンオキシド樹脂(住友精化(株)製“ア
クアコーク”)とカチオン化澱粉(エヌ・エス・シー
(株)製“CATO”302)が固形分比で50/50
/1となるように水/IPA=1/1溶媒に溶解し、固
形分15%の溶液とした以外は同様にして本発明の記録
シートを得た。かくして得られた記録シートの受容層の
印字前の中心線平均粗さRa1は0.08μmであっ
た。また印字後の中心線平均粗さRa2は0.18μm
であり発色性(艶)は良好であった。また、記録特性は
表1に示したとおりで、記録性が良好で、耐水性、耐湿
性も優れているものであった。また、オーバーヘッドプ
ロジェクターで投影した場合、画像が鮮明でオーバーヘ
ッドプロジェクター用シートとして良好であった。
【0052】実施例3 ポリエテレンテレフタレートのチップおよび分子量40
00のポリエチレングリコールをポリエチレンテレフタ
レートの重合時に添加したマスターチップを180℃で
真空乾燥した後に、ポリエチレンテレフタレート89重
量%、ポリエチレングリコール1重量%、ポリメチルペ
ンテン10重量%となるように混合し、270〜300
℃に加熱された押出機Bに供給する。また、平均粒子径
1.0μmの炭酸カルシウムを10重量%含有したポリ
エチレンテレフタレートを上記のように乾燥した後に、
押出機Aに供給する。押出機A、Bより押出されたポリ
マーをA/B/Aの3層構成となるように積層し、Tダ
イよりシート状に成形した。さらにこのフィルムを表面
温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルム
を85〜95℃に加熱したロール群に導き、長手方向に
3.4倍延伸し、25℃のロール群で冷却した。
【0053】続いて縦延伸したフィルムの両端をクリッ
プで把持しながらテンターに導き、130℃に加熱され
た雰囲気中で長手に垂直な方向に3.6倍延伸した。そ
の後テンター内で230℃の熱固定を行い、均一冷却
後、室温まで冷やして巻き取り、厚み100μm、比重
1.0の白色フィルムを得た。該フィルムの積層構成は
5/90/5μmであった。上記方法によって得られた
ポリエステルフィルムの上に受容層下層組成として実施
例1のポリオルガノシロキサン単位を有するカチオン性
共重合体と架橋ポリアルキレンオキシド樹脂(住友精化
(株)製“アクアコーク”)が固形分比で5/5となる
ように水/IPA=1/1溶媒に溶解し、固形分15%
の溶液とし乾燥後の厚みが8μmになるようにリバース
コーターにて塗布し、120℃で2分間乾燥させた。さ
らに受容層上層組成として、カチオン変性PVA(クラ
レ(株)製CM−318)を水/メタノール=1/1溶
媒に溶解し、固形分10%の溶液とし乾燥後の厚みが1
μmになるようにグラビアコーターにて塗布し、120
℃で1分間乾燥させ本発明の記録シートを得た。かくし
て得られた記録シートの受容層の印字前の中心線平均粗
さRa1は0.03μmであった。また印字後の中心線
平均粗さRa2は0.08μmであり発色性(艶)は良
好であった。また記録特性は表1に示した通りで、記録
性が良好で、耐水性、耐湿性も優れているものであっ
た。
【0054】実施例4 実施例3において、受容層上層組成としてPVA(電気
化学(株)製“デンカポバール”W−24)を用いた以
外は同様にして本発明の記録シートを得た。かくして得
られた記録シートの受容層の印字前の中心線平均粗さR
a1は0.03μmであった。また印字後の中心線平均
粗さRa2は0.09μmであり発色性(艶)は良好で
あった。また記録特性は第1表に示した通りで、記録性
が良好で、耐水性、耐湿性も優れているものであった。
【0055】実施例5 実施例3において、受容層上層組成としてPVA(電気
化学(株)製“デンカポバール”W−24)とアニオン
性ポリスチレン樹脂(三洋化成(株)製“ケミスタッ
ト”6120)とカチオン化澱粉(エヌ・エス・シー
(株)製“CATO”302)が固形分比で5/4/1
のものを用いた以外は同様にして本発明の記録シートを
得た。かくして得られた記録シートの受容層の印字前の
中心線平均粗さRa1は0.15μmであった。また印
字後の中心線平均粗さRa2は0.31μmであり発色
性(艶)は良好であった。また記録特性は表1に示した
通りで、記録性が良好で、耐水性、耐湿性も優れている
ものであった。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明の記録シートはインク吸収性、印
字性、画像品質、耐水性、耐湿性が非常に優れたもので
あり、特にカラーインクジェットプリンター用記録シー
トとして好ましく用いられる。さらに電子写真複写機や
ファブリックインク受容体やカーボンインク受容体、昇
華型を含む感熱インク受容体およびオフセット印刷、フ
レキソ印刷などの用途において好ましく用いることがで
きる。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の少なくとも片面にインク受容層が
    設けられてなる記録シートにおいて、JIS−B060
    1における該インク受容層の印字前の中心線平均粗さR
    a1と印字後の中心線平均粗さRa2がRa2/Ra1
    ≦5であることを特徴とする記録シート。
  2. 【請求項2】 基材の少なくとも片面にインク受容層が
    設けられてなる記録シートにおいて、JIS−B060
    1における該インク受容層の印字後の中心線平均粗さR
    a2が0.5μm以下であることを特徴とする請求項1
    に記載の記録シート。
  3. 【請求項3】 インク受容層が架橋ポリアルキレンオキ
    シド樹脂を含有することを特徴とする請求項1に記載の
    記録シート。
  4. 【請求項4】 インク受容層がカチオン性共重合体と架
    橋ポリアルキレンオキシド樹脂を主成分とすることを特
    徴とする請求項1に記載の記録シート。
  5. 【請求項5】 インク受容層がカチオン性共重合体と架
    橋ポリアルキレンオキシド樹脂と親水性高分子樹脂を主
    成分とすることを特徴とする請求項1に記載の記録シー
    ト。
  6. 【請求項6】 インク受容層がカチオン性共重合体と架
    橋ポリアルキレンオキシド樹脂と親水性高分子樹脂とコ
    ロイダルシリカを主成分とすることを特徴とする請求項
    1に記載の記録シート。
  7. 【請求項7】 インク受容層がカチオン性共重合体と架
    橋ポリアルキレンオキシド樹脂を主成分とする下層と親
    水性高分子樹脂を主成分とする上層を有してなることを
    特徴とする請求項1に記載の記録シート。
  8. 【請求項8】 インク受容層がカチオン性共重合体と架
    橋ポリアルキレンオキシド樹脂を主成分とする下層の厚
    みd1と親水性高分子樹脂を主成分とする上層の厚みd
    2がd1≧d2であることを特徴とする請求項1に記載
    の記録シート。
  9. 【請求項9】 カチオン性共重合体がポリオルガノシロ
    キサン単位を有するカチオン性共重合体であることを特
    徴とする請求項4〜8のいずれかに記載の記録シート。
  10. 【請求項10】 基材がポリエステルフィルムであるこ
    とを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の記録シ
    ート。
  11. 【請求項11】 基材が白色ポリエステルフィルムであ
    ることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の
    記録シート。
  12. 【請求項12】 基材が見かけ比重0.4以上1.3以
    下の白色ポリエステルフィルムであることを特徴とする
    請求項1〜11のいずれかに記載の記録シート。
  13. 【請求項13】 基材がポリエチレン2、6−ナフタレ
    ートであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか
    に記載の記録シート。
  14. 【請求項14】 記録シートがインクジェット記録用で
    あることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載
    の記録シート。
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