JPH08310144A - 熱転写受像体 - Google Patents

熱転写受像体

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JPH08310144A
JPH08310144A JP7145510A JP14551095A JPH08310144A JP H08310144 A JPH08310144 A JP H08310144A JP 7145510 A JP7145510 A JP 7145510A JP 14551095 A JP14551095 A JP 14551095A JP H08310144 A JPH08310144 A JP H08310144A
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JP
Japan
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thermal transfer
transfer image
layer
image receptor
film
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JP7145510A
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Inventor
Katsuji Nakahara
勝次 中原
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 基材、中間層、受容層からなる熱転写受像体
において、該受容層が10〜80重量%のハロゲンを有
するハロゲン化ポリオレフィンを主成分とする層からな
り、かつ、中間層の膜厚d1 と受容層の膜厚d2 の関係
がd1 ≧d2 であることを特徴とする熱転写受像体。 【効果】 ドット再現性、インク転写性が良好でかつ階
調性や鮮明性などの印字品質に優れた熱転写受像体を提
供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、染料を溶融、昇華ある
いは気化させて受像体に転写する熱転写記録方式に適し
た熱転写受像体に関する。さらに詳しくは、高度な諧調
性が要求される熱転写記録方式に適した熱転写受像体に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、OAの普及によりカラー記録、高
解像度記録等の印字品質に優れたプリンタが求められて
いる。これらの要求を満たすプリンタのひとつとして熱
転写プリンタが実用化されている。特に最近、溶融型感
熱転写方式において、従来の溶融インクを全転写させる
方式から、与えるエネルギーによって溶融インクを部分
転写させ銀塩調の高度な諧調性を出す印字方式が開発さ
れてきている(参考文献NIP国際会議 Oct6−I
I−a1,1993.10)。また、従来、熱転写記録
方式に用いられる受像体としては、普通紙や印刷用紙な
どが用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高度な
諧調性が要求される感熱転写方式においては、印加エネ
ルギーに応じたインク量を受像体に転写させる必要があ
り、インク転写性不良や過剰のインクの転写(過転写)
は転写画像の鮮明さを損なうとともに画像の再現性に劣
るという問題があり、従来の普通紙や印刷用紙では問題
であった。
【0004】また、プリンタの高速記録化、高解像度化
等の要求に伴い記録画像の抜けや鮮明さや表面光沢に欠
ける等の欠点がでてきている。すなわち普通紙の場合、
白抜けの発生や転写する熱溶融インクが紙繊維方向に浸
透し、転写像のエッジがぼけたり、濃度むらや鮮明性が
悪く、十分に高い転写濃度が得られない欠点がある。
【0005】一方、印刷用紙は平滑性を確保するために
被覆されたコート層に吸収性がないことから、熱溶融イ
ンクが基紙側に浸透する恐れはないが、多色の熱溶融イ
ンク層を重ね合わせてフルカラー転写画像を記録する場
合、2色目や3色目の熱溶融インクが転写され難く、ま
た転写された画像も表面光沢性に劣るなどの欠点があっ
た。そのためインクドナーシートの改善や装置の改良が
提案されているが、満足できるものが得られていないの
が現状である。
【0006】本発明の目的は、かかる欠点を改良し、高
速記録においてもインクのドット再現性や転写性が良好
で鮮明性や諧調性の良好な画像が得られるフルカラーの
熱転写受像体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の熱転写受像体は、基材、中間層、受容層か
らなる熱転写受像体において、該受容層が10〜80重
量%のハロゲンを有するハロゲン化ポリオレフィンを主
成分とする層からなり、かつ、中間層の膜厚d1 と受容
層の膜厚d2 の関係がd1 ≧d2 であることを特徴とす
るものからなる。
【0008】本発明における基材としては、紙(上質
紙)、塗工紙、和紙、不織布やプラスチックフィルムを
使用することができるが、中でもプラスチックフィルム
が好ましい。
【0009】本発明におけるプラスチックフイルムとし
ては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフ
ィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニ
ル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテル、
ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスチレン、ポリ−
P−フェニレンスルフィド、ポリエーテルエステル、ポ
リ(メタ)アクリル酸エステルなどが好ましい。さらに
これらの共重合体やブレンド物やさらに架橋したものを
用いることもできる。中でもポリエステル、好ましくは
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6−ナ
フタレート、ポリエチレンα,β−ビス(2−クロルフ
ェノキシ)エタン4,4′−ジカルボキシレート、ポリ
ブチレンテレフタレートが好ましく、これらの中でも機
械的特性、作業性などの品質、経済性などを総合的に勘
案すると、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
2,6−ナフタレートが好ましい。
【0010】本発明におけるポリエステルとは、周知の
もの、具体的には例えば、テレフタル酸、イソフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、ビス−α,β(2−クロ
ルフェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボン酸、アジ
ピン酸、セバシン酸等の2官能カルボン酸の少なくとも
1種と、エチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコ
ール、デカメチレングリコール等のグリコールの少なく
とも1種とを重縮合して得られるポリエステルを挙げる
ことができる。また、該ポリエステルには本発明の目的
を阻害しない範囲内で他種ポリマをブレンドしたり、共
重合してもよいし、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、顔
料、紫外線吸収剤などが含まれていてもよい。ポリエス
テルの固有粘度(25℃オルトクロルフェノール中で測
定)は0.4〜2.0であり、好ましくは0.5〜1.
0の範囲のものが通常用いられる。
【0011】本発明に用いるポリエステルフィルムに
は、ポリエステル中に白色無機粒子を含有させることに
より白色化させているものを用いることもできる。
【0012】白色無機粒子とは、公知の無着色に近い無
機粒子をいい、例えば炭酸カルシウム、非晶質ゼオライ
ト粒子、アナターゼ型の二酸化チタン、リン酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、シリカ、カオリン、タルク、クレー
などが挙げられる。又このような微粒子以外にもポリエ
ステル重合反応系で触媒残渣とリン化合物との反応によ
り析出した微粒子を用いることもできる。
【0013】また本発明に用いるポリエステルフイルム
は、フイルム内部に微細な気泡を含有させ、該気泡で光
を散乱させることにより白色化させているものを用いる
こともできる。この微細な気泡の形成は、フイルム母
材、例えばポリエステル中に、非相溶ポリマ、例えばポ
リ−3−メチルブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン
−1、ポリプロピレン、ポリビニル−t−ブタン、1,
4−トランス−ポリ−2,3−ジメチルブタジエン、セ
ルローストリアセテート、セルローストリプロピオネー
ト、ポリクロロトリフルオロエチレン等を細かく分散さ
せる、あるいは上記白色化微粒子を添加して、それを一
軸または二軸に延伸することにより形成される。延伸に
際して、非相溶ポリマ粒子や白色微粒子の周りにボイド
(気泡)が形成され、これが光の散乱作用を発揮するた
め白色化される。また微細気泡を有するため比重が低く
なり、クッション性も有し、感熱記録ヘッドとの密着性
も良くなり鮮明な画像が得られる。
【0014】このような気泡含有ポリエステルフィルム
を用いる場合、該気泡含有ポリエステルフィルムの見掛
け比重は0.4以上1.3以下、好ましくは0.6以上
1.2以下であるのが望ましい。見掛け比重が上記範囲
より低いと機械的性質や熱寸法安定性が劣り好ましくな
い。
【0015】ポリエステルフイルムには公知の方法で表
面処理、すなわちコロナ放電処理(空気中、窒素中、炭
酸ガス中など)や易接着処理が施されたフィルムである
場合、中間層との密着性、耐水性、耐溶剤性などが改良
されるのでより好ましく使用される。易接着処理は公知
の各種の方法を用いることができ、フィルム工程中でア
クリル系、ウレタン系、ポリエステル系などの各種易接
着剤を塗布したもの、あるいは一軸または二軸延伸後の
フィルムに上記のような各種易接着剤を塗布したものな
どが好適に用いうる。
【0016】また基材フィルムは透明フィルムでも着色
されたフィルムでも良い。この基材の厚みは特に限定さ
れないが、通常10μm以上500μm以下、好ましく
は20μm以上300μm以下、更に好ましくは30μ
m以上250μm以下であるのが望ましい。
【0017】本発明におけるハロゲン化ポリオレフィン
とは、ポリオレフィンをハロゲン化したもので、例えば
次のものが挙げられる。 A.ハロゲン化ポリエチレンおよびその共重合体 B.ハロゲン化ポリプロピレンおよびその共重合体 C.ハロゲン化ポリブチレンおよびその共重合体 D.ハロゲン化ポリイソブチレンおよびその共重合体 などで、そのハロゲン含有量がポリマ組成物を基準にし
て10〜80重量%のものが好ましい。ハロゲンの含有
量がこれより少ないとインクとの密着性が悪くなり、一
方これより多いとこのポリマの溶媒に対する溶解性が低
くなり、皮膜形成性が悪くなったりし易い。
【0018】ハロゲン化ポリオレフィンは通常知られた
方法で製造することができる。例えば、ポリオレフィン
をハロゲン系溶剤に溶解し、加温し加圧または常圧にて
ハロゲン化後蒸留、洗浄、乾燥などの工程を経て製造さ
れる。ハロゲン化ポリオレフィン中には、ハロゲン分
子、ハロゲン化水素、その他のハロゲン化合物などの不
純物含量が少ないものが好ましく用いられる。ハロゲン
化ポリオレフィンの中でも製造のし易さの点から塩素化
ポリオレフィンが特に好ましく使用される。さらに塩素
化ポリオレフィンの中でも塩素化ポリプロピレンがイン
クとの密着性が良く好ましく使用される。
【0019】本発明においては基材と受容層の間に中間
層が塗設される。中間層としては特に限定されないが、
例えば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ブチラール樹
脂、アイオノマ樹脂およびそれらの共重合樹脂の少なく
とも1種からなることが好ましい。
【0020】本発明において、受容層の膜厚d2 は0.
1〜10μmが好ましく、0.3〜5μmがより好まし
い。受容層の膜厚d2 がこれより薄いとインクとの密着
性が低下する傾向があり、これより厚いとブロッキング
し易いなどの弊害が生じることがある。
【0021】一方、本発明において、中間層の膜厚d1
はd1 ≧d2 であることが必要である。中間層の膜厚d
1 が受容層の膜厚d2 より薄いと、熱転写受像体におい
て中間層の主要な目的である柔軟性に欠けるため、感熱
ヘッド部におけるインク転写シートと熱転写受像体との
密着性が不十分となり、印字抜け等の原因となって鮮明
な画像が得られない等の欠点が発生しやすい。
【0022】本発明では、熱転写受像体として用いたと
き、静電気による塵埃等の付着や走行性の点から帯電防
止機能を付与させるのが好ましい。帯電防止性を付与さ
せるには、基材の一方の面に受容層を設け、他方の面に
帯電防止層を設けたり、受容層に帯電防止剤を添加する
のが望ましい。
【0023】本発明でいう帯電防止層とは、帯電防止剤
からなる被覆層、帯電防止剤を含む樹脂層、金属あるい
は金属酸化物からなる蒸着層等であって、帯電防止剤に
は公知である界面活性剤、導電性ポリマー、導電性カー
ボン微粒子、金属あるいは金属酸化物微粒子等があげら
れる。帯電防止性は、受容層の表面抵抗値が5×1013
Ω/□以下であることが好ましい。より好ましくは5×
1012Ω/□以下である。受容層と反対面の帯電防止層
の表面抵抗値は105 〜1013Ω/□が好ましい。
【0024】本発明において、記録特性をより高めるた
めに中間層や受容層に、無機/およびまたは有機粒子を
分散させても良い。無機粒子としては例えば、シリカ、
クレー、タルク、ケイソウ土、炭酸カルシウム、硫酸バ
リウム、ケイ酸アルミ、合成ゼオライト、アルミナ、酸
化亜鉛、雲母などが挙げられる。有機粒子としては例え
ば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、それら
の共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネートなどの
プラスチックピグメントを好ましく用いることができる
が、これらに限定されるものではない。
【0025】本発明における熱転写受像体の中間層や受
容層には、本発明の特性を損なわない範囲で公知の添加
剤、例えば消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、帯電防止
剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、染料などを含有せしめ
てもよい。
【0026】中間層や受容層の塗布方法は特に限定され
ないが、グラビアコート法、リバースコート法、キスコ
ート法、ダイコート法、バーコート法など公知の方法を
適用することができる。この際、フイルム上には塗布す
る前に必要に応じて空気中あるいはその他の雰囲気中で
のコロナ放電処理やプライマー処理など公知の表面処理
を施すことによって、塗布性が良化するのみならず中間
層をより強固にフイルム表面上に形成できる。尚、塗剤
濃度、塗膜乾燥条件は特に限定されるものではないが、
塗膜乾燥条件は基材の諸特性に悪影響を及ぼさない範囲
で行なうのが望ましい。
【0027】かくして得られた熱転写受像体はインク転
写性が極めて優れ、かつ諧調性、鮮明度がよく、塗膜強
度に優れており熱転写受像体として好適に使用できるも
のである。
【0028】[物性の測定法]以下に、本発明における
各種特性の測定法について説明する。 (1)諧調性 カラーポイント2(セイコー電子工業(株)製高精細プ
リンタ)を用い付属の8諧調のソフト(PALMIX)
で印字テストを行なった。熱転写インクリボンは専用の
CH737(4色、セイコー・アイ・サプライ(株)
製)を用いた。 ○ : 5諧調以上が再現できる。 △ : 3諧調以上が再現できる。 × : 諧調性がでない。
【0029】(2)転写面の鮮明度 上記方法によってプリントした印字面の表面を目視で判
定し、転写ぬけ(インクが転写しない部分)の有無、表
面光沢を下記基準で判定した。 ◎ : 転写ぬけが認められず、表面光沢性に優れる。 ○ : 転写ぬけはないが表面光沢が若干低下してい
る。 △ : 目視で判定できる転写ぬけが1〜5個/10c
2 存在し、表面光沢もかなり低下している。 × : 無数の転写ぬけがあり、表面光沢性も悪い。 ○以上を合格とした。
【0030】(3)インク転写性 上記方法によってプリントしたPALMIXパターンの
最小ドット(標準:約56μm)部ドット径を顕微鏡で
観察・測定した。ドット径が56μmに近いほどインク
転写性が良好であると判定した。 ◎ : ドット径が50μm以上 ○ : ドット径が40〜49μm △ : ドット径が30〜39μm × : ドット径が29μm以下
【0031】(4)表面抵抗値 ULTRA HIGH RESISTANCE MET
ER(ADVANTEST R8340)を用いて、電
圧100V、Charge5秒の条件で、20℃、60
%RHの環境で測定した。
【0032】(5)比重 フィルムを100×100mm角に切り、ダイアルゲー
ジ(三豊製作所製No.2109−10)に直径10m
mの測定子(No.7002)を取り付けたものにて最
低10点の厚みを測定し、厚みの平均値d(μm)を計
算する。また、このフィルムを直示天秤にて秤量し、重
さw(g)を10-4gの単位まで読み取る。この時、比
重は次式によって求めた。 比重=(w/d)×100
【0033】
【実施例】次に実施例により具体的に説明するが、これ
に限定されるものではない。また重量部は固形分重量部
である。
【0034】実施例1 常法によって製造されたポリエチレンテレフタレートの
ホモポリマーチップ(固有粘度:0.62、融点:25
9℃)を用いて、常法によって厚み100μm、比重
1.4の2軸延伸ポリエステルフィルムを得た。このよ
うにして得られたポリエステルフィルムの上にコロナ放
電処理を行った。次にコロナ放電処理面に中間層として
ヒドロキシル変性塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂(UCC
社製、VAGD)をトルエン/MEK=1/1で20重
量%となるように溶解し、乾燥後の厚みが5μmになる
ようにリバースコータにて塗布し、120℃で2分間乾
燥させた。次に受容層として塩素化ポリオレフィン樹脂
(日本製紙製、スーパークロン892L)をトルエン/
MEK=1/1で希釈して10重量%とし、グラビアコ
ータにて乾燥膜厚が1μmになるように積層して本発明
の熱転写受像体を得た。また受容層の反対面に帯電防止
層として、ボロン系帯電防止剤(ボロンインターナショ
ナル製、ハイボロンSC)を乾燥後の厚みが0.1μm
になるように積層した。
【0035】かくして得られた熱転写受像体の特性は表
1に示した通りで、ドット再現性、インク転写性が良好
で鮮明性、諧調性とも優れた特性を示し、熱転写受像体
として優れた特性を示した。
【0036】実施例2 実施例1においてコロナ放電処理面に中間層として、ア
クリル樹脂(東レ(株)製、コータックスLH613)
と有機ポリイソシアネート(住友バイエルウレタン
(株)製、スミジュールN75)が固形分重量比で10
0/20になるように混合し、トルエン/MEK=1/
1で希釈して30重量%とし、乾燥後の厚みが5μmに
なるようにリバースコータにて塗布し、120℃で2分
間乾燥させた以外は実施例1と同様にして本発明の熱転
写受像体を得た。
【0037】かくして得られた熱転写受像体の特性は表
1に示した通りで、ドット再現性、インク転写性が良好
で鮮明性、諧調性とも優れた特性を示し、熱転写受像体
として優れた特性を示した。
【0038】実施例3 常法によって製造されたポリエチレンテレフタレート
(PET)のホモポリマーチップ(固有粘度:0.6
2、融点:259℃)を十分乾燥後、押し出し機に供給
して280℃で溶融し、10μmカットの金属燒結フィ
ルタで濾過した後、T字型口金よりシート状に押し出
し、これを表面温度30℃の冷却ドラムに巻き付けて冷
却固化せしめた。この間のシートと冷却ドラム表面との
密着性を向上させるため、シート側にワイヤ電極を配置
して6000Vの直流電圧を印加した。かくして得られ
た未延伸PETフィルムを95℃に加熱して長手方向に
3.5倍延伸し一軸延伸フィルムとした。このフィルム
の片面にコロナ放電処理を施した。次にアクリルをグラ
フト化させた水分散性ポリエステル共重合体樹脂(高松
油脂(株)製、ペスレジン604G)に水を加えて希釈
し、架橋結合剤(三和ケミカル(株)製、ニカラックM
W12LF)を樹脂固形分100重量部に対して4重量
部添加し、さらに滑剤として平均粒径0.10μmのシ
リカゾル(触媒化成(株)製、キャタロイド)を樹脂固
形分100重量部に対して0.5重量部添加し、濃度を
3.0重量%とした塗剤を上記一軸延伸フィルムのコロ
ナ放電処理面にメタリングバー方式で塗布した後、該塗
布層を乾燥しつつ横方向に125℃で3.3倍に延伸
し、さらに225℃で熱処理を行いアンカー層0.1μ
mが積層された厚さ100μm、比重1.4の二軸延伸
フィルムを得た。次に得られたポリエステルフィルムの
アクリルをグラフトさせた親水基含有ポリエステル下塗
りした面に、中間層としてアイオノマ樹脂(三井石油化
学(株)製、ケミパールS659)/ポリオレフィン粒
子(三井石油化学(株)製、ケミパールW950)=1
00/50(固形分比)を用いた以外は実施例1と同様
にして本発明の熱転写受像体を得た。
【0039】かくして得られた熱転写受像体の特性は表
1に示した通りで、ドット再現性、インク転写性が良好
で鮮明性、諧調性とも優れた特性を示し、熱転写受像体
として優れた特性を示した。
【0040】実施例4 実施例2において、受容層として塩素化ポリオレフィン
樹脂(日本製紙(株)製、スーパークロン822)を用
いた以外は同様にして本発明の熱転写受像体を得た。か
くして得られた熱転写受像体の特性は表1に示した通り
で、ドット再現性、インク転写性が良好で鮮明性、諧調
性とも優れた特性を示し、熱転写受像体として優れた特
性を示した。
【0041】実施例5 実施例1において受容層として塩素化ポリオレフィン樹
脂(日本製紙(株)製、スーパークロン892L)の乾
燥厚みが3μmになるように塗布した以外は同様にして
本発明の熱転写受像体を得た。かくして得られた熱転写
受像体の特性は表1に示した通りで、ドット再現性、イ
ンク転写性が良好で鮮明性、諧調性とも優れた特性を示
し、熱転写受像体として優れた特性を示した。
【0042】実施例6 ポリエテレンテレフタレートのチップおよび分子量40
00のポリエチレングリコールをポリエチレンテレフタ
レートの重合時に添加したマスターチップを180℃で
真空乾燥した後に、ポリエチレンテレフタレート89重
量%、ポリエチレングリコール1重量%、ポリメチルペ
ンテン10重量%となるように混合し、270〜300
℃に加熱された押出機Bに供給する。また、平均粒子径
1.0μmの炭酸カルシウムを10重量%含有したポリ
エチレンテレフタレートを上記のように乾燥した後に、
押出機Aに供給する。押出機A,Bより押出されたポリ
マーをA/B/Aの3層構成となるように積層し、Tダ
イよりシート状に成形した。さらにこのフィルムを表面
温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルム
を85〜95℃に加熱したロール群に導き、長手方向に
3.4倍延伸し、25℃のロール群で冷却した。続いて
縦延伸したフィルムの両端をクリップで把持しながらテ
ンターに導き、130℃に加熱された雰囲気中で長手方
向に垂直な方向に3.6倍延伸した。その後テンター内
で230℃の熱固定を行い、均一冷却後、室温まで冷や
して巻き取り、厚み150μm、比重1.0の白色フィ
ルムを得た。該フィルムの積層構成は7.5/135/
7.5μmであった。このようにして得られたポリエス
テルフィルムの上にコロナ放電処理を行った。次にコロ
ナ放電処理面に実施例2と同様にして本発明の熱転写受
像体を得た。
【0043】かくして得られた熱転写受像体の特性は表
1に示した通りで、ドット再現性、インク転写性が良好
で鮮明性、諧調性とも優れた特性を示し、熱転写受像体
として優れた特性を示した。
【0044】実施例7 常法によって製造されたポリエチレン2,6−ナフタレ
ートのホモポリマーチップ(固有粘度:0.7)を十分
に真空乾燥後、押出機に供給して295℃で溶融押出
し、10μmカットの金属燒結フィルターで濾過した
後、T字型口金からシート状に押出し、これを表面温度
50℃の冷却ドラムに巻き付け冷却固化した。この間の
シートと冷却ドラム表面との密着性を向上させるため、
シート側にワイヤー電極を配置して、6000Vの直流
電圧を印加した。かくして得られた未延伸ポリエチレン
2,6−ナフタレートフィルムを120℃に加熱したロ
ール群で長手方向に4.5倍延伸して、25℃に冷却し
一軸延伸フィルムを得た。さらに、該延伸フィルムをテ
ンターに導き125℃に保たれた雰囲気中で幅方向に
4.3倍延伸し、225℃で熱固定を行ない、厚さ75
μm、比重1.35の二軸延伸フィルムを得た。こうし
て得たフィルムにコロナ放電処理を行い、該処理面上に
実施例2と同様にして熱転写受像体を得た。
【0045】この熱転写受像体の特性を表1に示した。
表1から明らかなように、その特性はドット再現性、イ
ンク転写性が良好で鮮明性、諧調性とも優れた特性を示
し、熱転写受像体として優れた特性を示した。さらに基
材として二軸延伸ポリエチレン2,6−ナフタレートフ
ィルムを用いているため、熱収縮による印字部の平面性
の悪化も全くみられず耐熱性にも優れていることがわか
った。
【0046】実施例8 ポリエチレン2,6−ナフタレート(固有粘度:0.
7)を94重量%、ポリ−4−メチルペンテン−1(三
井石油化学(株)製、TPX−D820)5重量%、分
子量4000のポリエチレングリコール1重量%の割合
で予めペレタイズした原料を押出機Aに供給し、常法に
より295℃で溶融してTダイ3層口金の中央部に導入
した。
【0047】一方、上記ポリエチレン2,6−ナフタレ
ート86重量%に炭酸カルシウム(平均粒径0.8μ
m)を14重量%添加した原料を押出機Bに供給し、常
法により295℃で溶融しTダイ3層口金の両表層にラ
ミネートして、該溶融体シートを表面温度25℃に保た
れた冷却ドラム上に静電荷法で密着冷却固化させた。続
いて該キャストシートを常法に従い長手方向に120℃
に加熱されたロール群を用いて3.5倍に延伸し、25
℃に冷却した。さらに、該延伸フィルムをテンターに導
き125℃に加熱された雰囲気中で幅方向に3.2倍延
伸し、225℃で熱固定を行ない、厚さ100μm、比
重1.0の二軸延伸フィルムを得た。各フィルム層の厚
みは表層6μmずつ、中央層88μmの構成であった。
こうして得たフィルムにコロナ放電処理を行い、該処理
面上に実施例2と同様にして熱転写受像体を得た。
【0048】この熱転写受像体の特性を表1に示した。
表1から明らかなように、その特性はドット再現性、イ
ンク転写性が良好で鮮明性、諧調性とも優れた特性を示
し、熱転写受像体として優れた特性を示した。さらに基
材として二軸延伸ポリエチレン2,6−ナフタレートフ
ィルムを用いているため、熱収縮による印字部の平面性
の悪化も全くみられず耐熱性にも優れていることがわか
った。
【0049】比較例1、2 実施例1および実施例6で得られたポリエステルフィル
ム(それぞれ比較例1および2)を熱転写受像体として
用いたところ、インク転写性が悪く鮮明性にも劣るもの
であった。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、基材、中間層、受容層
からなる熱転写受像体において、特定の受容層を適用す
ることにより良好な熱転写印字性を有し、ドット再現
性、インク転写性が良好でかつ諧調性や鮮明性に優れた
熱転写受像体を得ることができる。
【0052】かくして得られた本発明の熱転写受像体は
優れた特性を有するので、昇華型を含む感熱インク受容
体、電子写真トナー受容体、ファブリックリボンインク
受容体などの他のインクやトナー受容体としても適用で
き、中間層や受容層が透明であるためOHP用途にも適
用することができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材、中間層、受容層からなる熱転写受
    像体において、該受容層が10〜80重量%のハロゲン
    を有するハロゲン化ポリオレフィンを主成分とする層か
    らなり、かつ、中間層の膜厚d1 と受容層の膜厚d2
    関係がd1 ≧d2 であることを特徴とする熱転写受像
    体。
  2. 【請求項2】 前記ハロゲン化ポリオレフィンが塩素化
    ポリオレフィンである、請求項1記載の熱転写受像体。
  3. 【請求項3】 前記塩素化ポリオレフィンが塩素化ポリ
    プロピレンである、請求項2記載の熱転写受像体。
  4. 【請求項4】 前記中間層がウレタン樹脂、アクリル樹
    脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹
    脂、ブチラール樹脂、アイオノマ樹脂およびそれらの共
    重合樹脂の少なくとも1種からなる、請求項1ないし3
    のいずれかに記載の熱転写受像体。
  5. 【請求項5】 前記基材がポリエステルフィルムであ
    る、請求項1ないし4のいずれかに記載の熱転写受像
    体。
  6. 【請求項6】 前記基材が白色ポリエステルフィルムで
    ある、請求項5記載の熱転写受像体。
  7. 【請求項7】 前記基材が見かけ比重0.4以上1.3
    以下の白色ポリエステルフィルムである、請求項6記載
    の熱転写受像体。
  8. 【請求項8】 前記基材が一方の面側に受容層を有し、
    他方の面に帯電防止層を有する、請求項1ないし7のい
    ずれかに記載の熱転写受像体。
  9. 【請求項9】 前記基材がポリエチレン2,6−ナフタ
    レートである、請求項1ないし8のいずれかに記載の熱
    転写受像体。
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