JP7302157B2 - 熱転写受像シート - Google Patents

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本発明は、感熱転写方式のプリンタに使用される受像シートに関する。
一般に、感熱転写方式は、プリンタのサーマルヘッドに発生する熱によって、サーマルリボンと呼ばれる転写体におけるインク受容層のインクを、昇華(昇華転写方式)あるいは溶融(溶融転写方式)させて、受像シート側に転写するものである。
現在、感熱転写方式の中でも昇華転写方式は、プリンタの高機能化と併せて、各種画像を簡便にフルカラー形成することができる。さらに、昇華転写方式は、銀塩写真と比較して短時間に画像を形成することが可能であり、設備もコンパクトである。このため、昇華転写方式用の熱転写受像シートは、銀塩写真からの置き換えが進んでおり、コンビニエンスストアや、家電量販店、写真屋の隅に、デジタルカメラのセルフプリント、証明書写真、アミューズメント用として広く配置されている。
上記のように、銀塩写真からの置き換えを目的としている写真用の熱転写受像シートは、銀塩写真に近い風合いが求められる。このため、熱転写受像シートには、銀塩写真で採用されていた、ポリラミ加工された紙であるレジンコート紙(RC紙)が、基材として使用される。
また、熱転写の原理上、サーマルヘッドのエネルギーを効率よく熱転写に利用するため、受像層の下に、通常、多孔質フィルムが断熱層として配置される。
特許文献1には、多孔質フィルムの貼り合せ時の熱収縮によるカールバランスを取るために、多孔質フィルムとは反対側にフィルムを貼り合せることが記載されている。
しかし、上記のように、一般的な熱転写受像シートの構成が多層構成となる場合、材料コスト及び生産コストが嵩むという問題がある。
また、我々の検討した結果、上記構成においても、転写後の保管環境によっては、染料の裏抜けが起こることが分かっている。その対策として、特許文献2のような層構造が提案されているが、依然として、印画後の染料の裏抜けを防止し、画像保存性を改善できる熱転写受像シートの開発が切望されている。
特開2005-225092号公報 特表2006-527675号公報
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、コシがあり、画像均一性が良好で、転写後の保管でも染料が裏面に抜ける現象を抑制することを、少ない層構成で実現可能な低コストの熱転写受像シートを提供することを目的とする。
課題を解決するために、本発明の一態様は、紙基材の少なくとも一方の面側に受像層を有する熱転写受像シートであって、上記受像層の表面が最表面を構成し、上記熱転写受像シートのテーバー剛度(JIS-P8125:2000)が1.47mN・m以上2.94mN・m以下、かつ上記受像層の上記表面のうねり曲線の最大谷深さWv(ISO4287-1997)が1.3μm未満であり、更に、上記紙基材と上記受像層との間に、少なくとも多孔質層と平滑層とを有し、上記平滑層は、300dpi、10msec/lineの速さ、0.5mJ/dotのエネルギーで転写体を熱転写した際、上記平滑層表面の光学反射濃度が0.1以下の層であることを要旨とする。
本発明の態様の熱転写受像シートによれば、コシを維持しつつ画像均一性が良好で、転写後の保管でも染料が裏面に抜けを抑制することが可能となる。
本発明に基づく実施形態に係る熱転写受像シートの概略構成の一例を示す断面図である。 最大谷深さ(Wv)を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(受像シートの全体構成)
本実施形態の熱転写受像シートは、図1に示すように、紙基材100の一方の面側(上面側)に、受像層400を有する。紙基材100と受像層400との間には、平滑層200と多孔質層300とが設けられている。平滑層200と多孔質層300とは設けなくても良い。
(紙基材100)
紙基材100は、熱転写における熱圧で軟化変形しない耐熱性と強度が要求される。
このため、紙基材100の材料としては、例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、またはサイズ度の高い紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系)、上質紙、アート紙、コート紙、レジンコート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、など挙げられる。材料コストの観点から、紙基材100の材料として、上質紙、コート紙等を用いるのが望ましい。
紙基材100の厚み(図1中では、上下方向の長さ)は、熱転写受像シートに要求される強度や耐熱性等や、紙基材100として採用した素材の材質に応じて、適宜変更可能である。紙基材100の厚みは、具体的には、50μm以上1000μm以下の範囲内であることが好ましく、100μm以下300μm以下の範囲内であることがより好ましい。
(平滑層200の構成)
平滑層200には、基材100の表面の平滑性を出す(うねり最大谷深さWvが1.3μm以下を実現する)ことと、紙基材100だけでは不足する熱転写受像シートのコシを付与する機能がある。
また、平滑層200には、受像層400が転写によって受け取った染料を紙基材100に移行しないようにする機能がある。
このため、平滑層200の材料としては、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリプロプレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ウレタン樹脂、塩ビ樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂などが挙げられる。
また、平滑層200の厚みは、紙基材の平滑性によって適宜変更可能である。平滑層200の厚みは、平滑層200が紙基材100の厚みより厚いと紙の質感が失われてしまうのと、材料コストが嵩んでしまうため、10μm以上で紙基材100の厚み以下に抑えることが望ましい。
平滑層200の材料は、染まり易いと染料が受像層400と反対側に抜けていってしまうため、染まりにくい材料が好ましい。具体的には、平滑層200は、300dpiの熱転写装置にて、転写体を10msec/lineの速さ、0.5mJ/dotのエネルギーで熱転写した際、平滑層表面の光学反射濃度が0.1以下であることが好ましい。
(多孔質層300)
多孔質層300は、熱転写による画像形成時に加えられた受像層への熱が、紙基材100等への伝熱によって損失されることを防止する断熱性を付与する。
多孔質層300は、従来公知のものを使用すればよい。例えば、多孔質層300として、中空粒子とバインダー樹脂によって構成されるものや、発泡ポリプロピレンフィルムや発泡ポリエチレンテレフタレート等の発泡フィルムなどを用いたもの、さらに発泡フィルムの片面または両面にスキン層を設けた複合フィルムを用いた断熱層を挙げることができる。ただし、多孔質層300を、発泡フィルムなどを用いた断熱層で構成した場合、コストの面、基材と貼り合わせ行程に発生するカールを考慮すると、中空粒子を用いた断熱層を用いるのが好ましい。
中空粒子の添加量は、印画濃度の観点から、断熱層(多孔質層300)中の空隙率が20%以上になるようにすることが望ましい。それに加え、中空粒子の粒子径は、表面粗さへの影響を考えると、1.0μm以下に抑えるのが好ましい。
多孔質層300の配置は、平滑層200の上でも、下(紙基材100側)でも可能であるが、上記の通り、受像層400に熱を留めたいため、平滑層200の上(受像層400側)に形成することが望ましい。
(受像層400)
受像層400は、熱転写による画像形成時に熱転写インクシートから転写される昇華性染料を受容する。そして、受容した昇華性染料を受像層400に保持することで、受像層400の面に画像を形成かつ維持する。
受像層400は、バインダー樹脂と、シリコーン離型剤をさらに含んでもよい。好ましい態様によれば、受像層400は、界面活性剤や、造膜助剤を各種目的に応じてさらに含んでもよい。
バインダー樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ハロゲン化ポリマー、ビニルポリマー、オレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、セルロース系樹脂、ポリカーボネート等、およびこれら樹脂の混合系が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂としては、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。ハロゲン化ポリマーとしては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体(塩酢ビ系樹脂)、ポリ塩化ビニリデン等が挙げられる。ビニルポリマーとしては、ポリ酢酸ビニル・アクリル共重合体、ポリアクリル酸エステル等が挙げられる。オレフィンとしては、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等が挙げられる。セルロース系樹脂としては、アイオノマー、セルロースジアセテート等が挙げられる。バインダー樹脂は、好ましくは塩化ビニル系樹脂である。バインダー樹脂は、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル/アクリル共重合体から選択される少なくとも1種類の塩化ビニル系樹脂であることがさらに好ましい。
受像層400に含有される離型剤としては、例えばシリコーン系、フッ素系、リン酸エステル系といった各種オイルや、界面活性剤や、金属酸化物、シリカ等の各種フィラー、ワックス類等が使用できる。これらは単独、あるいは2種以上を混合しても良い。中でも、シリコーンオイルを使用することが好ましい。
受像層400の厚みは、0.1μm以上10μm以下の範囲のものが使用可能であるが、より好ましくは0.2μm以上8μm以下のものが好ましい。また必要に応じて、受像層400に架橋剤や酸化防止剤、蛍光染料や、公知の添加剤を含有しても良い。
上記のような構成からなる熱転写受像シートは、受像層400が最表面になるように構成される。
また、JIS-P8125:2000に準拠した測定で、熱転写受像シートの印画方向と直行する方向のテーバー剛度が1.47mN・m以上2.94mN・m以下である。
また、ISO4287-1997に準拠した測定で受像層400の表面のうねり曲線の最大谷深さWvが1.3μm未満となっている。
[最大谷深さ(Wv)]
最大谷深さ(Wv)は、図2のように、測定長さ(基準長さ)10mm、カットオフ値(0.8~8mm)におけるうねり曲線の中で、もっとも深い谷の深さで表される(ISO4287-1997)。
本実施形態では、上記測定を30本以上測定し、その最大値をうねり曲線最大谷深さとする。
[光学反射濃度]
光学反射濃度は、印画に使用するインクリボンを用いて、転写条件:300dpi、10msec/lineの速さ、0.5mJ/dotのエネルギーで披転写体に、染料熱転写を行った後、Xrite528(Xrite社製)で被転写体表面の光学反射濃度を測定する。
[テーバー剛度]
テーバー剛度は、受像紙の印画方向と直角に交わる方向に対して、JIS-P8125:2000規格に従い、曲げ角度15度のテーバー剛度を、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いて、左右5回測定を5サンプル測定し、その平均値をテーバー剛度(こわさ)とした。
(作用その他)
本実施形態の熱転写受像シートによれば、コシを維持しつつ画像均一性が良好で、転写後の保管でも染料が裏面に抜けを抑制することが可能となる(下記の実施例を参照)。
次に本実施形態に基づく実施例について説明する。
(使用する転写体の作製)
基材として、厚み4.5μmの片面易接着処理付きポリエチレンテレフタレートフィルムを使用した。その基材の非易接着処理面に、下記に示す組成の耐熱滑性層塗布液(以下、「耐熱滑性層形成用塗布液」と記載する)を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.5g/mになるように塗布し、温度100℃で1分間乾燥することで、基材上に耐熱滑性層を形成した。
耐熱滑性層を形成した基材の易接着処理面に、下記に示す組成の塗布液(以下、「染料層塗布液」と記載する)を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.5g/mになるように塗布し、温度90℃で1分間乾燥することで、染料層を形成し、転写体を得た。なお、ここで得られた転写体は、画像形成、ならびに拡散速度の測定用として用いている。
[耐熱滑性層形成用塗布液]
アセタール樹脂 5.0部
マイカ 0.5部
水酸化マグネシウム 0.1部
リン酸エステル 0.9部
トルエン 5.5部
MEK 13.0部
[染料層塗布液]
C.I.ディスパースレッド343 4.5部
C.I.ディスパースバイオレット26 2.0部
ポリビニルアセタール樹脂 5.0部
トルエン 29.5部
メチルエチルケトン 59.0部
(実施例1)
坪量127.9gのグロスコート紙(オーロラコート紙、日本製紙)を紙基材として使用した。その紙基材1の一方の面に、下記組成の平滑層の塗工液1を、乾燥後の厚みが10μmになるように塗工し、UV照射量を320mJ/cm×3回照射することにより実施例1の平滑層を作製した。
[平滑層の塗工液1]
・アクリル樹脂(KRX-773-19 ADEKA)
上記により作製した実施例1の平滑層において、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。
転写した実施例1の平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、0.10であった。
また、形成した平滑層上に、乾燥時の厚みが20μmになるように、下記組成の多孔質塗工液1を塗工し、乾燥することで、多孔質層を作製した。
[多孔質塗工液1]
・スチレンブタジエンゴム(SBR) 100.00質量部
(NipolLX110、日本ゼオン(株)製)
・純水 227.00質量部
・中空粒子 34.00質量部
(ローペイク UltraE、粒経0.4μm、ダウケミカル日本株式会社製)
更に、断熱層としての多孔質層上に、乾燥後の膜厚が3μmとなるように、下記組成の受像層用塗布液を塗工して受像層を形成し、実施例1の熱転写受像シートを得た。
[受像層用塗布液]
・塩化ビニル系エマルジョン 100.00部
(ビニブラン900、日信化学工業(株)製、Tg=70℃、固形分=40%)
・エチレングリコールジエチルエーテル 0.25部
・シリコーン離型剤 0.17部
(ジメチルシリコン NP2406、旭化成ワッカーシリコン(株)製、固形分=60%)
・イソシアネート系硬化剤(型番:DNW-6000、DIC(株)製) 1.29部
作製した実施例1の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、0.8μmであった。
また、作製した実施例1の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、1.47mN・mであった。
(実施例2)
実施例1の平滑層の厚みを30μmに変更し実施例2の平滑層を形成した。その後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。
転写した実施例2の平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、0.09であった。
上記平滑層の厚みを変更した以外は、実施例1と同じとして、実施例2の熱転写受像シートを作製した。
実施例2の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さWvが、0.8μmであった。
また、作製した実施例2の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、2.74mN・mであった。
(実施例3)
実施例1の紙基材を、坪量127.9gのマットコート紙(OKトップコートマットN、王子製紙(株)製)の紙基材に変更した以外は、実施例1と同じとし、実施例3の熱転写受像シートを得た。
実施例3の熱転写受像シートの平滑層形成後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。 転写した平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、0.09であった。
また、実施例3の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、1.2μmであった。
また、作製した実施例3の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、2.94mN・mであった。
(実施例4)
実施例1の平滑層の厚みを30μmに変更し実施例4の平滑層を形成した。その後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した実施例4の平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、0.09であった。
また、多孔質層を発泡ポリプロピレンフィルム(エコネージュNW2、三井化学東セロ(株)製)の多孔質層に変更した以外は、実施例1と同じとして、実施例4の熱転写受像シートを得た。
実施例4の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、0.7μmであった。
また、作製した実施例4の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、2.55mN・mであった。
(実施例5)
実施例1の紙基材を、坪量127.9gのマットコート紙(OKトップコートマットN、王子製紙(株)製)の紙基材に変更し、多孔質層を発泡ポリプロピレンフィルム(エコネージュNW2、三井化学東セロ(株)製)の多孔質層に変更した以外は、実施例1と同じとして、実施例5の熱転写受像シートを得た。
実施例5の熱転写受像シートの平滑層形成後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、0.09であった。
また、作製した実施例5の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、2.65mN・mであった。
(比較実施例1)
実施例1と同じ紙基材1を使用し、一方の面に、下記組成の平滑層の塗工液2を乾燥後の厚みが20μmになるように塗工し、平滑層を作製した。
[平滑層の塗工液2]
・ポリエステル樹脂(バイロナールMD1200 東洋紡(株)製)
上記により作製した平滑層において、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。
転写した平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、2.30であった。
更に、多孔質層、受像層については、実施例1と同じとし、比較実施例1の熱転写受像シートを得た。
比較実施例1の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、0.8μmであった。
また、作製した比較実施例1の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、0.88mN・mであった。
(比較実施例2)
比較実施例1の平滑層の厚みを30μmに変更し、比較実施例2の平滑層を形成した。その後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。
転写した平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、0.09であった。
更に、多孔質層、受像層については、実施例1と同じとして、比較実施例2の熱転写受像シートを得た。
比較実施例2の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、0.7μmであった。
また、作製した比較実施例2の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、0.98mN・mであった。
(比較実施例3)
実施例1と同じ紙基材を使用し、一方の面に、下記組成の平滑層の塗工液3を乾燥後の厚みが20μmになるように塗工し、比較実施例3の平滑層を作製した。
[平滑層の塗工液3]
・ウレタン樹脂(スーパーフレックス210 第一工業製薬(株)製)
上記により作製した比較実施例3の平滑層において、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。
転写した比較実施例3の平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.90であった。
更に、多孔質層、受像層については、実施例1と同じとして、比較実施例3の熱転写受像シートを得た。
比較実施例3の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、0.6μmであった。
また、作製した比較実施例3の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、0.88mN・mであった。
(比較実施例4)
実施例1と同じ紙基材1を使用し、一方の面に平滑層の塗工液3を乾燥後の厚みが30μmになるように塗工し、比較実施例4の平滑層を作製した。
上記により作製した比較実施例4の平滑層において、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。
転写した比較実施例4の平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.90であった。
更に、多孔質層、受像層については、実施例1と同じとし、比較実施例4の熱転写受像シートを得た。
比較実施例4の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、0.6μmであった。
また、作製した比較実施例4の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、0.88mN・mであった。
(比較実施例5)
比較実施例4の多孔質層を発泡ポリプロピレンフィルム(エコネージュNW2、三井化学東セロ(株)製)の多孔質層に変更した以外は、比較実施例4と同じとして比較実施例5の熱転写受像シートを得た。
比較実施例5の熱転写受像シートの平滑層形成後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.90であった。
比較実施例5の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、0.6μmであった。
また、作製した比較実施例5の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、0.78mN・mであった。
(比較実施例6)
実施例1と同じ紙基材を使用し、一方の面に下記組成の平滑層の塗工液4を乾燥後の厚みが30μmになるように塗工し、比較実施例6の平滑層を作製した。
[平滑層の塗工液4]
・スチレンブタジエンゴム(SBR)(NipolLX110、日本ゼオン株製)
上記により作製した比較実施例6の平滑層において、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。
転写した比較実施例6の平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.80であった。
更に、多孔質層、受像層については、実施例1と同じとして、比較実施例6の熱転写受像シートを得た。
比較実施例6の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、1.0μmであった。
また、作製した比較実施例6の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、0.88Nmであった。
(比較実施例7)
実施例1と同じ紙基材1を使用し、一方の面に平滑層の塗工液3を乾燥後の厚みが30μmになるように塗工し、比較実施例7の平滑層を作製した。
上記により作製した比較実施例7の平滑層において、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。
転写した比較実施例7の平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.80であった。
更に多孔質層、受像層については、実施例1と同じとして、比較実施例7の熱転写受像シートを得た
比較実施例7の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、0.8μmであった。
また、作製した比較実施例7の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、0.88mN・mであった。
(比較実施例8)
比較実施例7の多孔質層を発泡ポリプロピレンフィルム(エコネージュNW2、三井化学東セロ(株)製)の多孔質層に変更した以外は、比較実施例4と同じとして、比較実施例8の熱転写受像シートを得た。
比較実施例8の熱転写受像シートの平滑層形成後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.80であった。
比較実施例8の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、0.7μmであった。
また、作製した比較実施例8の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、0.88mN・mであった。
(比較実施例9)
実施例1の平滑層の厚みを5μmになるように形成し、比較実施例9の平滑層を得た。
上記により作製した比較実施例9の平滑層において、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。
転写した比較実施例9の平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、0.10であった。
更に、多孔質層、受像層については、実施例1と同じとして、比較実施例9の熱転写受像シートを得た。
比較実施例9の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、1.3μmであった。
また、作製した比較実施例9の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、1.27mN・mであった。
(比較実施例10)
実施例1平滑層の厚みを40μmになるように形成し、比較実施例10の平滑層を得た。
上記により作製した比較実施例10の平滑層において、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した比較実施例10の平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、0.09であった。
その他、多孔質層、受像層については、実施例1と同じとして、比較実施例10の熱転写受像シートを得た。
比較実施例10の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、0.6μmであった。
また、作製した比較実施例10の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、3.04mN・mであった。
(比較実施例11)
実施例1の平滑層の厚みを50μmになるように形成し、比較実施例11の平滑層を得た。
上記により作製した比較実施例11の平滑層において、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した比較実施例11の平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、0.09であった。
更に、多孔質層、受像層については、実施例1と同じとし、比較実施例11の熱転写受像シートを得た。
比較実施例11の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、0.5μmであった。
また、作製した比較実施例11の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、3.23mN・mであった。
(比較実施例12)
実施例1の紙基材を、坪量127.9gの上質紙(しらおい上質 日本製紙)である紙基材に変更した以外は、実施例1と同じとし、比較実施例12の熱転写受像シートを得た。
比較実施例12の熱転写受像シートの平滑層形成後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した比較実施例12の平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.30であった。
更に、多孔質層、受像層については、実施例1と同じとし、比較実施例12の熱転写受像シートを得た
比較実施例12の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、3.3μmであった。
また、作製した比較実施例12の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、1.96mN・mであった。
(比較実施例13)
比較実施例12と同じ紙基材を使用し、一方の面にポリエチレン(LC600A 日本ポリエチレン)を溶融押出法により、比較実施例13の平滑層として、厚み30μmのポリエチレン樹脂層を形成した。
上記により作製した比較実施例13の平滑層において、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した比較実施例13の平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.3であった。
その他、多孔質層、受像層については、実施例1と同じとし、比較実施例13の熱転写受像シートを得た。
比較実施例13の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、3.6μmであった。
また、作製した比較実施例13の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、1.18mN・mであった。
(比較実施例14)
比較実施例13の平滑層の厚みを40μmに変更した以外は、比較実施例13と同じとし、比較実施例14の熱転写受像シートを得た。
比較実施例14の熱転写受像シートの平滑層形成後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.30であった。
比較実施例14の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、2.7μmであった。
また、作製した比較実施例14の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、1.27mN・mであった。
(比較実施例15)
比較実施例13の平滑層の厚みを50μmに変更した以外は、比較実施例13と同じとし、比較実施例15の熱転写受像シートを得た。
比較実施例15の熱転写受像シートの平滑層形成後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.30であった。
比較実施例15の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、2.0μmであった。
また、作製した比較実施例15の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、1.37mN・mであった。
(比較実施例16)
比較実施例13の紙基材を、実施例5と同じ紙基材に変更した以外は、比較実施例13と同じとし、比較実施例16の熱転写受像シートを得た。
比較実施例16の熱転写受像シートの平滑層形成後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.30であった。
比較実施例16の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、1.3μmであった。
また、作製した比較実施例16の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、0.98mN・mであった。
(比較実施例17)
比較実施例14の紙基材を、実施例5と同じ紙基材に変更した以外は、比較実施例14と同じとし、比較実施例17の熱転写受像シートを得た。
比較実施例17の熱転写受像シートの平滑層形成後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.30であった。
比較実施例17の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、1.2μmであった。
また、作製した比較実施例17の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、1.08mN・mであった。
(比較実施例18)
比較実施例15の紙基材を、実施例5と同じ紙基材に変更した以外は、比較実施例15と同じとし、比較実施例18の熱転写受像シートを得た。
比較実施例18の熱転写受像シートの平滑層形成後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.30であった。
比較実施例18の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、1.1μmであった。
また、作製した比較実施例18の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、1.37mN・mであった。
(比較実施例19)
実施例5と同じ紙基材に、発泡ポリプロピレンフィルム(エコネージュNW2、三井化学東セロ(株)製)の多孔質層との間に、ポリエチレン樹脂(LC600A 日本ポリエチレン)を溶融押し出しして比較実施例19の平滑層を形成し、サンドラミ方式にて貼り合わせた。
別途、比較実施例19の熱転写受像シートの平滑層形成後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.30であった。
上記のように、平滑層まで形成した後、受像層については、実施例1と同じとし、比較実施例19の熱転写受像シートを得た。
比較実施例19の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、1.0μmであった。
また、作製した比較実施例19の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、1.27mN・mであった。
(比較実施例20)
実施例1と同じ紙基材に変更した以外は、実施例16と同じとし、比較実施例20の熱転写受像シートを得た。
別途、比較実施例20の熱転写受像シートの平滑層形成後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.30であった。
比較実施例20の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、1.1μmであった。
また、作製した比較実施例20の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、0.98mN・mであった。
(比較実施例21)
実施例1と同じ紙基材に変更した以外は、比較実施例17と同じとし、比較実施例21の熱転写受像シートを得た。
別途、比較実施例21の熱転写受像シートの平滑層形成後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.30であった。
比較実施例21の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、0.9μmであった。
また、作製した比較実施例21の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、1.08mN・mであった。
(比較実施例22)
実施例1と同じ紙基材に変更した以外は、比較実施例18と同じとし、比較実施例22の熱転写受像シートを得た。
別途、比較実施例22の熱転写受像シートの平滑層形成後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.30であった。
比較実施例22の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、0.8μmであった。
また、作製した比較実施例22の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、1.18mN・mであった。
(比較実施例23)
実施例1と同じ紙基材に変更した以外は、比較実施例19と同じとし、比較実施例23の熱転写受像シートを得た。
別途、比較実施例23の熱転写受像シートの平滑層形成後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.30であった。
比較実施例23の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、0.6μmであった。
また、作製した比較実施例23の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ、1.08mN・mであった。
(比較実施例24)
実施例1と同じ紙基材の一方の面に、溶融押し出し法により、厚み30μmのポリエチレン樹脂(LC600A 日本ポリエチレン(株)製)を押出し、そのポリエチレン樹脂を紙基材1とPETフィルム(ルミラーF65#12)で挟みこむように、サンドラミ方式にて張り合わせた。
その後、紙基材1のもう一方の面に、発泡ポリプロピレンフィルム(エコネージュNW2、三井化学東セロ(株)製)の多孔質層との間に、ポリエチレン樹脂(LC600A 日本ポリエチレン(株)製)を溶融押し出しして平滑層を形成し、サンドラミ方式にて貼り合わせた。
上記のように、多孔質層まで形成した後、受像層については実施例1と同じとし、比較実施例24の熱転写受像シートを得た。
別途、比較実施例24の熱転写受像シートの平滑層形成後に、転写体とサーマルシュミレータを使用し、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。転写した平滑層表面の光学反射濃度をX-rite528にて測定を行ったところ、1.30であった。
比較実施例24の熱転写受像シートを接触式の表面粗さ計ET-4000Aで測定したところ、うねり最大谷深さが、1.0μmであった。
また、作製した比較実施例24の熱転写受像シートのコシとして、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ1.76mN・mであった。
(評価)
実施例1~5、比較実施例1~24の熱転写受像シート転写体を、テーバー剛性度試験機(東洋精機(株)製)を用いてこわさを測定したところ1.96mN・mであった銀塩写真と比較して、以下の判断基準でコシの評価を行った。
[コシ判断基準]
○:銀塩写真よりもコシがある。
△:銀塩写真に近いコシがあるが、不足していると感じる。
×:銀塩写真より、明らかにコシが不足していると感じる。あるいは、コシが強すぎて3インチの紙管に巻き辛い。
(ムラ評価)
実施例1~5、比較実施例1~24の熱転写受像シート転写体を、転写体とサーマルシュミレータを用いて、300dpi、10msec/line、0.1mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。そのときのムラの状態を以下の基準で目視評価した。
[ムラ判断基準]
○:濃淡ムラもなく、良好な印画面が出来る。
△:白抜けが目視では確認できないが、濃淡が目立って見える。
×:白抜けが目視で確認できる。
(裏抜け評価)
実施例1~5、比較実施例1~24の熱転写受像シート転写体を、転写体とサーマルシュミレータを用いて、300dpi、10msec/line、0.5mJ/dotのエネルギーでベタ画像を転写した。その後、温度40℃、湿度90%RHの環境下で1週間保管した。保管後に、転写した面とは反対の面を目視で観察し、以下の基準で目視評価した。
[裏抜け判断基準]
○:転写した画像が確認できない。
△:転写した画像がうっすら確認できる。
×:転写した画像がハッキリ確認できる。
(製造コスト評価)
[コスト判断基準]
実施例1~5、比較実施例1~24の熱転写受像シートの製造コストは、以下の基準で評価した。
○:材料費及び製造コストの観点において、従来よりも低コストで製造することができる。
×:材料費及び製造コストの観点において、従来よりも低コストで製造することができない。
表1に構成及び評価の結果を示す。
Figure 0007302157000001
表1の結果から分かるように、光学反射濃度が1.3以上の場合、染まり易い平滑層となっている。すなわち、比較実施例1~8、比較実施例17~24の場合、裏抜けが発生している。光学反射濃度が0.11の比較実施例9では、少し裏抜けが出てしまうが、濃度が0.1以下の場合には、実施例1~5のように裏受けがなくなることが確認できた。
また、比較実施例9、16の結果から、熱転写受像シートのうねり最大谷深さが1.3μmであるとムラが気になることが分かった。
熱転写受像シートのコシについては、比較実施例14の結果からこわさが、1.37mN・mを下回るとコシの不足を感じ、実施例1のこわさが1.47mN・m以上でコシを満足することが分かった。しかし、こわさが2.94mN・mを超える比較実施例10、11では、3インチの紙管に巻き辛いため、こわさが2.94mN・mまでが良いと判断した。
また、製造コストの観点からも、本発明の効果が確認できた。
本発明に基づき得られる熱転写受像シートは、昇華転写方式のプリンタに使用することができ、各種画像を簡便にフルカラーで形成できるため、デジタルカメラのセルフプリント、身分証明書などのカード類、アミューズメント用出力物等に広く利用できる。
100:紙基材
200:平滑層
300:多孔質層
400:受像層

Claims (4)

  1. 紙基材の一方の面側にのみ受像層を有する熱転写受像シートであって、
    上記受像層の表面が最表面を構成し、
    上記熱転写受像シートのテーバー剛度(JIS-P8125:2000)が1.47mN・m以上2.94mN・m以下、かつ上記受像層の上記表面のうねり曲線の最大谷深さWv(ISO4287-1997)が1.3μm未満であり、
    更に、上記紙基材と上記受像層との間にのみ、少なくとも多孔質層と平滑層とを有し、
    上記平滑層は、300dpi、10msec/lineの速さ、0.5mJ/dotのエネルギーで転写体を熱転写した際、上記平滑層表面の光学反射濃度が0.1以下の層であり、
    上記受像層と上記多孔質層とは接しており、
    上記平滑層は、ポリエチレン樹脂、ポリプロプレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、またはエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂を含み、
    上記平滑層の厚みは、10μm以上30μm以下の範囲内であり、
    上記多孔質層は、スチレンブタジエンゴムを含み、
    上記多孔質層の厚みは、20μm以上30μm以下の範囲内であることを特徴とする熱転写受像シート。
  2. 上記受像層と接している上記多孔質層は、上記平滑層と接していることを特徴とする請求項1に記載の熱転写受像シート。
  3. 上記受像層は、塩化ビニル系樹脂を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱転写受像シート。
  4. 上記受像層は、塩化ビニル/アクリル共重合体を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱転写受像シート。
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