JP2001018431A - 熱転写記録方法と熱転写記録装置、及びそれに供される染着層転写体と記録中間体 - Google Patents

熱転写記録方法と熱転写記録装置、及びそれに供される染着層転写体と記録中間体

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JP2001018431A
JP2001018431A JP11190013A JP19001399A JP2001018431A JP 2001018431 A JP2001018431 A JP 2001018431A JP 11190013 A JP11190013 A JP 11190013A JP 19001399 A JP19001399 A JP 19001399A JP 2001018431 A JP2001018431 A JP 2001018431A
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Kazuyoshi Miyazaki
和義 宮崎
Nobuyoshi Taguchi
信義 田口
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 普通紙を用いて光沢のある画像安定性の良い
高画質画像を、高速でプリントすることが出来ること
と、低ランニングコストを実現することを目的とする。 【解決手段】 供給リールと巻取りリール間に往復可能
に張架され少なくとも記録ドラムと転写ローラに巻回さ
れた記録中間体と、記録ドラム外周上に配置された染着
層転写部と画像記録部と、転写ローラ上に配置された画
像転写部で構成された熱転写記録方法及び熱転写記録装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速でフルカラー
の高画質画像が低価格普通紙上に形成可能な熱転写記録
方法と熱転写記録装置、及びそれに供される染着層転写
体と記録中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】染料熱転写記録方法は、カラ−写真に匹
敵する高画質画像を提供できる、環境に優しく、小型・
保守・即時性の優れた記録技術である。しかし、高画質
を再現するためパルプ紙の両面を発泡ポリエステル(PE
T)フィルム等で積層した高価で選択自由度のない受像
紙基材を用いる必要がある。このような課題を解決する
ため再転写記録法が提案されている。その第1の方法は
PETフィルム等の薄い基材に受像層をコーティング等で
形成した受像層シートに画像を形成し、その画像を紙等
に再転写する方法である。しかし、この方法は薄いシー
ト基材に熱記録するため、画像のレジストレーションが
悪く実用的でない。第2の方法はドラムまたはベルト等
の閉ループの記録中間体を用いるものであり、ドラムを
用いる方法は特開平4−156384号公報、ベルトを
用いる方法は特開平8−67016号公報にそれぞれ開
示されている。これは、別に設けた染着層転写体から記
録中間体上に染着層を転写し、この染着層に染料熱転写
による画像を形成した後、紙等の受像体に染着層ごと再
転写する方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記第
2の再転写記録方法において、閉ループ記録中間体にド
ラムを用いる方法(特開平4−156384号公報記載
の方法)では、高速で安定な記録走行が行える反面、最
終受像体への熱転写が紙等の背面から熱を付与するか、
ドラムの内側から加熱するため、熱制御が困難である。
また閉ループ記録中間体にベルトを用いる方法(特開平
8−67016号公報記載の方法)では、ベルト内側に
画像転写加熱源を設けられるので転写は比較的安定であ
るが、高速で安定な記録とベルトの蛇行制御に課題が生
じる。特に、不安定なベルト上に受像層を転写し、画像
記録を行う方法は記録プロセスの余裕度を低減化させ
る。また、ベルト内の加熱源にはハロゲンランプ等が用
いられたため、ベルト表面温度制御に課題が生じ、これ
もプロセス余裕度の低減化を招いていた。更に、高画質
な画像を何枚も転写するためには中間転写体にもおのず
と使用回数に寿命がある。中間転写体の長寿命化を図る
ためには中間転写体の長尺化、或いは中間転写体が劣化
した場合は交換が考えられる。しかし閉ループ記録中間
体にベルトを用いる方法では、ベルトの引き回しを考え
た場合、長尺化はおのずと限界があり、また交換を考え
た場合、ベルトが閉ループ状に構成され内部にガイドロ
ーラ等があるため交換を簡単に行うのは難しく、使い勝
手の上で問題があった。
【0004】
【課題を解決する手段】上記課題を解決するために、本
発明の請求項1記載の発明は基材上に染着層を有する染
着層転写体と、基材上に色材層を有する色素転写体と、
供給リールと巻取りリール間に往復可能に張架され少な
くとも記録ドラムと転写ローラに巻回され表層に機能層
を有する基材からなる記録中間体と、受像体とを用い、
前記記録ドラム外周上に転写ヘッドを配置した染着層転
写部と記録ヘッドを配置した画像記録部を構成し、前記
転写ローラ外周上に画像転写ヘッドを配置して画像転写
部を構成し、前記染着層転写部における前記染着層転写
体の染着層を前記記録中間体上に熱転写するプロセス
と、前記画像記録部において、前記記録中間体上に転写
された染着層上に前記色素転写体上の前記色材層の色素
を熱転写記録するプロセスと、前記画像転写部におい
て、前記記録中間体上の色素を熱転写記録された染着層
を受像体上に熱転写するプロセスを有することを特徴と
する熱転写記録方法であって、染着層転写部と画像記録
部を記録ドラム外周上に配置することにより転写の安定
性が増す。また画像転写部を別途転写ローラ外周上でし
かも記録中間体を介して受像体を押圧するように画像転
写ヘッドを配置して構成することにより受像体への熱転
写制御が容易になる。また記録中間体を供給リールと巻
取りリール間に往復可能に張架して構成したため、供給
リールと巻取りリール間で記録中間体の幅方向が規制さ
れ走行が安定し、更に、供給リール又巻取りリールに巻
回されるので、長尺化が可能で、しかも交換も容易にな
る。
【0005】本願の請求項2記載の発明は供給リールに
巻回された記録中間体の終端部を検出する終端検出機構
が設けられ、前記記録中間体の終端部を検出することに
より前記供給リールで前記記録中間体を巻き戻すように
したことを特徴とする熱転写記録方法であって、記録中
間体を繰り返し使用することが可能になる。
【0006】本願の請求項3記載の発明は、記録中間体
の終端部近傍に記録中間体の終端から異なる距離に少な
くとも2個のマークを設け、それぞれのマークの前記終
端からの位置は少なくとも前記記録中間体上に記録され
る画像の1ピッチの長さ以上離れ、かつそれぞれのマー
クの前記記録中間体の終端からの位置は、前記終端検出
機構から前記画像転写部で前記記録中間体上の前記染着
層が前記受像体へ剥離される位置までの長さ以上離れて
いることを特徴とする請求項2に記載の熱転写記録方法
であって、画像の1ピッチの長さ以上離れ、かつそれぞ
れのマークの前記記録中間体の終端からの位置は、終端
検出機構から画像転写部で前記記録中間体上の前記染着
層が前記受像体へ剥離される位置までの長さ以上離れて
いる2個のマークを設けたことにより、効率良く前記記
録中間体を巻き戻すことが可能になる。
【0007】本願の請求項4記載の発明は、染着層転写
部、画像記録部、画像転写部の少なくともいずれかに冷
間剥離機構が設けられ、かつ、染着層転写部の冷間剥離
角度が45度以上であることを特徴とする熱転写記録方法
であり、剥離が完全に行えるという効果を有する。
【0008】本願の請求項5記載の発明は、画像転写部
の冷間剥離角度が染着層転写部の冷間剥離角度より大き
いことを特徴とする熱転写記録方法であり、剥離がより
完全に行えるという効果を有する。
【0009】本願の請求項6記載の発明は、記録中間体
の基材上の機能層が、柔軟層であることを特徴とする熱
転写記録方法であり、より良好な転写が可能となる。
【0010】本願の請求項7記載の発明は、記録中間体
の基材上の機能層が、柔軟で断熱性を有することを特徴
とする熱転写記録方法であり、より良好な転写が可能と
なる。
【0011】本願の請求項13記載の発明は、染着層転
写体の基材背面に滑性耐熱層を設け、前記基材上に転写
ヘッドにより任意形状に切断転写される染着層を設けた
ことを特徴とする、熱転写記録方法および熱転写記録装
置に供する染着層転写体であり、染着層転写体の基材背
面に滑性耐熱層を設けているため染着層の安定的な転写
が可能となる。
【0012】本願の請求項14記載の発明は、染着層
が、水酸基価が30以上あるポリオール樹脂とポリエステ
ル樹脂と塩酢ビ共重合系樹脂と水酸基またはメトキシ基
を有するシリコーン樹脂と架橋剤を含むことを特徴とす
る、熱転写記録方法および熱転写記録装置に供する染着
層転写体であって、透明性に優れ、記録感度が高くかつ
安定的な転写が可能となる。
【0013】本願の請求項15記載の発明は、染着層
が、高級脂肪酸エステルまたはその誘導体と高級脂肪酸
変性シリコーンオイルの少なくとも一方を含むことを特
徴とする、熱転写記録方法および熱転写記録装置に供す
る染着層転写体である。
【0014】本願の請求項16記載の発明は、記録中間
体の基材上のフッソ系ゴムからなる機能層中に断熱性多
孔質部を有することを特徴とする、熱転写記録方法およ
び熱転写記録装置に供する記録中間体であって、記録感
度が高くなるという効果を有する。
【0015】本願の請求項17記載の発明は、記録中間
体の基材と機能層間に多孔質層を有する記録中間体であ
って、より記録感度が高くなるという効果を有する。
【0016】本願の請求項18記載の発明は、記録中間
体の基材背面に滑性耐熱層を設けたことを特徴とする記
録中間体であって、記録中間体のスムーズな走行が可能
となる。
【0017】以下本発明の実施の形態について図面を参
照しながら説明する。
【0018】
【発明の実施の形態】図1に本発明の一実施形態の構成
断面図、図2に記録中間体を巻き戻す状態の構成断面
図、図3−aに記録中間体の構成断面図、図3−bに記
録中間体の終端部の構成平面図、図3−cに記録中間体
の先端部の構成平面図、図4に染着層転写体の構成断面
図、図5に色素転写体の構成断面図を示す。
【0019】図1において、記録ドラム10、転写ロー
ラ50、駆動ローラ100、ガイドローラ120等に巻
回され、供給リール110と巻取りリール111間に往
復可能に張架され記録中間体8が設けられている。記録
中間体8は押圧ローラ130で押圧され駆動ローラ10
0で矢印A1、A2方向に駆動される。また80、81
は発光部と受光部で構成される記録中間体8の終端部を
検出する終端検出装置である。記録ドラム10はその外
周にゴム等の弾性体16が設けられ、更に染着層転写部
1と画像記録部2、3、4が配置されている。また、転
写ローラ50は外周を弾性体で構成され、しかも記録中
間体8を介して受像体9を押圧するように画像転写ヘッ
ド51を配置して構成された画像転写部5が設けられて
いる。染着層転写部1は転写ヘッド11、染着層転写体
6及びその供給部12、巻取り部13、冷間剥離機構1
4、ガイドローラ15で構成され、染着層転写体6は矢
印B1、B2方向に移送される(移送手段は図示省
略)。画像記録部2、3、4はイエロー(Y)、マゼン
タ(M)、シアン(C)色が直列状に設置されている。
画像記録部2は記録ヘッド21、Y色素転写体7a、そ
の供給部22、巻取り部23、冷間剥離機構24、ガイ
ドローラ25からなり矢印C方向に移送される(移送手
段は図示省略)。画像記録部3は記録ヘッド31、M色
素転写体7b、その供給部32、巻取り部33、冷間剥
離機構34、ガイドローラ35で構成されている。画像
記録部4は記録ヘッド41、C色素転写体7c、その供
給部42、巻取り部43、冷間剥離機構44、ガイドロ
ーラ45で構成されている。画像転写部5は、画像転写
ヘッド51、転写ローラ50、駆動ローラ100に押圧
された冷間剥離用のガイドローラー101、受像体9、
供給部91で構成されている。また受像体9は矢印D方
向に引き出され、駆動ローラ100で送り出されると引
き続き駆動ローラ92、押圧ローラ93で移送される。
【0020】図2は記録中間体8を巻き戻す状態を示
し、ガイドローラ120と、染着層転写部1のガイドロ
ーラ15、転写ヘッド11、冷間剥離機構14と、画像
記録部2のガイドローラ25、記録ヘッド21、冷間剥
離機構24と、画像記録部3のガイドローラ35、記録
ヘッド31、冷間剥離機構34及び画像記録部4のガイ
ドローラ45、記録ヘッド41、冷間剥離機構44が記
録ドラム10より離間する(駆動機構は図示省略)。ま
た画像転写部5の画像転写ヘッド51と転写ローラ50
が互いに離間し(駆動機構は図示省略)、ガイドローラ
101も駆動ローラ100から離間する(駆動機構は図
示省略)。この状態で記録中間体8は供給リール110
で矢印(A2)、(A1)方向に巻き取られる(駆動機
構は図示省略)。
【0021】図3−aは記録中間体8の断面図を、図3
−bは記録中間体8の終端部の平面図を、図3−cは記
録中間体8の先端部の平面図を示す。
【0022】記録中間体8の基材81の表面には機能層
82が、背面には滑性耐熱層83が設けられている。ま
た記録中間体8の終端部には第1終端マーク84と第2
終端マーク85が設けられている(図では表面に設けら
れているが、装置との関係で背面に設けても良い)。第
2終端マーク85の先端部85aから記録中間体8の終
端部までの距離L1は、少なくとも終端検出装置80、
81から画像転写部5の剥離部(ガイドローラ101)
までの距離以上に設定され、且つ第1終端マーク84の
先端部84aから少なくとも記録される画像1ピッチ以
上の距離を有している。また記録中間体8の先端部には
第1先端マーク86が少なくとも記録中間体8の片側、
もしくは記録中間体8の両側に設けられている(図では
表面に設けられているが、装置との関係で背面に設けて
も良い)。また第1先端マーク86の後端86aから記
録中間体8の先端までの距離Lは、記録中間体8が供給
リールにまき戻された時、終端検出機80または81で
第1先端マーク86が検出出来る位置に来る距離に設定
されている。
【0023】図4に染着層転写体6の構成断面図を示
す。基材61の背面に滑性耐熱層62を設け、基材61
の表面には染着層64が全面形成されている。必要に応
じて剥離層63が基材61と染着層64間に設けられ
る。
【0024】図5に色素転写体7(7a、7b、7c)
の構成断面図を示す。基材71(71a、71b、71
c)の背面に滑性耐熱層73(73a、73b、73
c)を設け、基材71の表面には色材層72(72a、
72b、72c)が全面形成されている。
【0025】色素転写体7(7a、7b、7c)は、通常
の昇華プリンタに搭載されるインクシートが用いられ
る。
【0026】また、転写ヘッド11及び記録ヘッド2
1、31、41は画像記録用の市販端面ヘッド(解像度
は一般に300dpi)が用いられ、画像転写部5の画像転写
ヘッド51にはC端面ヘッド(コーナーヘッド)が用い
られる。
【0027】次に全体のプロセス動作を説明する。まず
押圧ローラ130で駆動ローラ100に押圧され記録中
間体8が矢印A2方向に移送される(駆動ローラ100
の駆動機構は図示省略)。記録中間体8が巻回された記
録ドラム10の矢印E方向の回転に従い、記録中間体8
が矢印A1方向に移送され、染着層転写部1において、
画信号に基づく転写ヘッド11の駆動により画像サイズ
より少し大きめの任意サイズの染着層64が記録中間体
8の機能層82上に切断転写される。この切断転写され
た染着層64の先端が画像記録部2の記録ヘッド21に
くるとY画像の記録が画信号に基づいて開始される。同
様に記録中間体8が移送されるに従い順次画像記録部
3、4でM、Cの画像が同一染着層64上に形成され、
機能層82上に転写された染着層64上にフルカラー画
像が記録される。最後に画像転写部5でY、M、Cの3
色でフルカラー画像が記録された染着層64が画像転写
ヘッド51により普通紙等任意の受像体9上に全面転写
され、目的の画像が得られる。このようにして受像体9
に画像を転写し、中間記録体8が終端部まで使用される
と終端検出装置80で第1終端マーク84が検出され
る。このとき染着層転写部1で染着層64の転写が行わ
れていない時は、その時点で中間記録体8上に転写され
た染着層64を全て受像体9に転写した後、図2の状態
に装置を設定し、中間記録体8を供給リールで矢印(A
1)方向に巻き戻す(制御部の図示省略)。終端検出装
置80、81で第1終端マーク84が検出され、このと
き染着層転写部1で染着層64の転写が行われている時
は、染着層64の転写を続行し、終端検出装置81で第
2終端マーク85が検出された時、染着層64の転写を
終了し、図2の状態に装置を設定し、中間記録体8を供
給リールで矢印(A1)方向に巻き戻す(制御部の図示
省略)。中間記録体8を供給リール110で矢印(A
1)方向に巻き戻し、第1先端マークを終端検出装置8
0または終端検出装置81で検出して、供給リール11
0による中間記録体8の巻き戻しを停止する(制御部の
図示省略)。このように中間記録体8の巻き戻しを行
い、再度、押圧ローラ130と駆動ローラ100とで中
間記録体8を駆動し、巻取りリール111で巻き取りつ
つ記録を行う。この時、第1終端マークの先端部84a
と第2終端マークの先端部85aが画像1ピッチ以上の
距離を設定し、第2終端マークの先端部85aから中間
記録体8の終端までの距離を終端検出装置80、81か
ら画像転写部5の剥離部(ガイドローラ101)までの
距離以上に設定しているので確実に画像記録が行われ
る。更に第1終端マークの先端部84aと第2終端マー
クの先端部85aの距離を画像1ピッチ以上の適当な枚
数分(例えば同時最大記録可能枚数)に設定し、複数枚
同時記録したときに、最終枚数の記録終了が、第1終端
マークの先端部84aと第2終端マークの先端部85a
の間で終了するように設定することが出来、複数枚記録
時に途中で中間記録体8を巻き戻すことがなく、常に最
終枚数まで記録が可能となり、記録時間が長くなること
がない。中間記録体8の巻き戻しは、一組の記録が終了
した時に行われることになり、記録時間には無関係にな
る。最大記録可能枚数でなく平均的な枚数分を設定して
も、平均的な記録時間を短縮できる。また、中間記録体
8が劣化した場合、本熱転写記録装置を図2(中間記録
体8巻き戻し)の状態に設定し、中間記録体8の先端部
を巻取りリール111から取り外し(具体的構造は図示
省略)、例えば供給リール110毎取り外し(具体的構
造は図示省略)、次ぎに新しい中間記録体8を巻回した
供給リール110を所定の位置に取りつけ、中間記録体
8を記録ドラム10や転写ローラ50に巻回しつつ中間
記録体8の先端部を巻取りリール111まで案内し、中
間記録体8の先端部を巻取りリールに装着することによ
り簡単に中間記録体8を交換することが出来る。
【0028】ここで、転写ヘッド11、記録ヘッド2
1、31、41として、300dpiの分解能のライン記
録ヘッドを用いて、5ms/ラインの速度でA6サイズ
横置きの記録を行うと、最初のプリントは30ないし4
0秒かかるが、連続プリント時には10秒以内に次ぎの
1枚が形成され、4分以内に24枚のプリントが可能で
ある。
【0029】更に、各部の詳細プロセスを説明する。染
着層転写部1において、転写ヘッド11の上流から記録
ドラム10に沿うようにして染着層転写体6が矢印B1
方向に移送され、転写ヘッド11で画信号に基づく任意
形状の切断エネルギを印可された後、自然冷却またはフ
ァン等で冷却され冷間剥離機構14で45度以上の急峻
な角度で染着層転写体6が記録ドラム10に巻回された
記録中間体8の機能層82の表面から剥がされ、切断エ
ネルギを印可された受像層64が記録中間体8の機能層
82上に転写された状態で残る。受像層64の切断は余
熱と切断開始点での急峻な過大エネルギと、その後の熱
履歴制御を付与して行われる。
【0030】この後Y、M、Cの画像記録記録が行われ
るが、染着層64は記録中間体8上に準安定的に固定さ
れているだけなので、色素転写体7a、7b、7cの記
録中間体8上の染着層64からの引き剥がし時は充分冷
却させる必要があり、冷間剥離機構24、34、44で
冷間剥離される。
【0031】画像転写部5に置いても、画像転写後の冷
間剥離は特に重要であり、転写ヘッド51の位置から剥
離する位置までの距離は充分離す必要がある。ここでは
駆動ローラ100とガイドローラ101で剥離される。
【0032】記録中間体8の基材81は厚さ25μmな
いし50μmのポリイミドフィルム基材が適当である。
その他、アラミドフィルム、ポリエーテルエーテルケト
ン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイト(PPS)など
の耐熱フィルムも使用可能であるが特定するものではな
い。機能層82はフッソ系ゴムやシリコーン系ゴムを5
μmないし30μmの薄さに形成したものが用いられる。
フッソ系ゴムとしては、カーボンや酸化マグネシウム等
の微粒子を含むフッ化ビニリデン・6フッ化プロピレン
・4フッ化エチレンの3元共重合体フッソゴム(バイト
ン)などが有効である。また、ポリテトラフルオロエチ
レン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体、ビニリデンフルオライド・ヘ
キサフルオロプロピレン系のフッソ樹脂、フッソゴム等
も有用である。シリコーンゴムとしては、各種コーティ
ング用、剥離紙用、粘着剤用の付加重合または縮合重合
して製膜可能なものが好ましい。
【0033】記録感度を高める機能層82の構成とし
て、記録中間体8の基材81の表面に多孔性の層を設
け、この上に平滑な柔軟性ゴム層を設けると良い。機能
層82の構成として、フッソ系材料で構成する場合は、
下層にカーボン等の微粒子の多い多孔性層を設け、上層
に微粒子含有量の少ない平滑なゴム層を形成することに
より実現できる。
【0034】染着層転写体6の背面の滑性耐熱層62
は、色素転写体7の背面の滑性耐熱層73と同等のもの
が用いられる。基材61として、6μmないし12μmの
ポリエステル(PET)フィルムが一般的である。滑性耐
熱層62はアクリルポリオール系樹脂、可塑系樹脂、架
橋剤の他、タルク・シリカ等の微粒子、各種シリコーン
オイル等の組成物で構成される架橋系樹脂層が約1μm
に形成される。基材61表面の染着層64としては、画
質・感度・切断転写性・記録中間体8の機能層82との
準安定接着性を考慮した組成物が用いられる。
【0035】上記組成物の基本骨格はアクリルポリオー
ル系樹脂と低分子ポリエステル系樹脂とからなる2元相
溶系透明樹脂層である。塩酢ビ系樹脂を加えて3元相溶
透明樹脂系も有用である。その他、各種の添加材が加え
られた場合も染着層または塗料として、全体として相溶
系で構成される。
【0036】従来、透明性の優れるアクリル(メタクリ
ル)系樹脂は昇華プリンタに一般的に使われる色素染着
性が少なく、染着層材料に用いられなかった。しかし、
水酸基等の官能基を多く含むアクリルポリオール系樹脂
は、色素染着性が増加することに着目し、染着層64の
膜強度を保つ骨格樹脂に選定した。
【0037】また、一般の(飽和線状)ポリエステル樹
脂(数平均分子量Mn約2万)は色素染着性の高いことで
知られているが、粘着性が高すぎ、これを染着層64の
主たる樹脂に使うためには剥離付与材選択に多くの困難
が伴った。また、上記アクリルポリオール系樹脂と併用
すると相溶性が不充分で、平滑で透明な製膜ができな
い。そこで、Mnが1万以下の低分子ポリエステル樹脂を
採用することにより、相溶性を向上させることができ、
染着性と膜強度の高いアクリルポリオールとポリエステ
ルの相溶2元系透明樹脂層を実現できた。水酸基を有す
る低分子ポリエステル樹脂は更に相溶効果が大きい。
【0038】塩酢ビ系樹脂は、色素染着性と自己剥離性
(色材層と染着層間の剥離性)に優れているが、染着記
録された画像安定性に課題があり、単独では用いにくく
染着層補助樹脂として用いられていた。アクリルポリオ
ール/ポリエステル相溶樹脂系に塩酢ビ系樹脂を加える
ことにより、更に染着性と剥離性を付与した3元相溶系
を実現できる。水酸基を有する塩酢ビ系樹脂を採用する
とその効果が増大する。
【0039】上記2元または3元相溶系樹脂層に更に剥
離性を付与するために、水酸基またはメトキシ基を有す
る変性用シリコーン樹脂を添加するとその効果が大きく
なる。水酸基などの官能基を有するため、上記2元また
は3元相用樹脂系とソフトなネットワークを作り安定な
経時変化の少ない染着層64の剥離性が得られる。ま
た、樹脂層製膜性(レベリング性)も改善される。
【0040】上記相溶樹脂系とシリコーン樹脂の構成樹
脂が全て水酸基を有すると、染着層64全体がソフトな
ネットワークを構成し、柔軟で強靱な染着層64を形成
できる。
【0041】上記染着層64に更に、高速記録(高温記
録)適性を付与するために架橋材を含有する部分架橋樹
脂系を構成することもできる。これにより透明で強靱な
架橋系染着層64を形成できる。
【0042】上記染着層64には、必要に応じて高級脂
肪酸エステルや脂肪酸変性シリコーンオイルなどの樹脂
相溶分散促進材を添加してもよい。
【0043】更に、染着層64の各構成要素について詳
述する。
【0044】ポリオールは1分子中に活性水素基(-OH,
=NH2)等の官能基を2個以上持つ高分子の総称で、ア
クリルポリオールの他ポリエーテル系、ポリエステル系
等がある。アクリルポリオールは水酸基等を持つアクリ
ルモノマーとアクリル酸エステルとの共重合アクリル樹
脂である。本発明には特に、水酸基価が30以上、望まし
くは約50で、ガラス転移点(Tg)が40℃から70℃、望ま
しくは50℃から60℃の物性値を持つ透明樹脂が好まし
い。
【0045】低分子ポリエステル樹脂は、数平均分子量
が1万以下、望ましくは6000以下が好ましい。Tgは50℃
から70℃が好ましい。また、水酸基価は10から70程度有
するものが好ましい。
【0046】塩酢ビ系樹脂は、塩化ビニル/酢酸ビニル/
ビニルアルコールの共重合樹脂が適する。Tgは60℃から
80℃程度が好ましく、水酸基を含むほうが好ましい。
【0047】官能基を有する樹脂変性用シリコーン樹脂
の水酸基価は3から10が好ましい。メトキシ基含有でも
効果が期待できる。
【0048】混合樹脂分散促進材または剥離材として添
加効果がある高級脂肪酸エステルは、ステアリン酸ブチ
ル等の高級脂肪酸のアルコールエステルや水酸基を有す
る多塩基酸のアルコールエステルなどが用いられる。
【0049】染着層64を部分架橋系にするために、架
橋材として一般的なポリイソシアネート(1分子中にイ
ソシアネート基-NCOを2個以上持つ化合物)が用いられ
る。イソシアネート量は樹脂合計に対して5重量%以下で
十分な効果を発揮する。望ましくは2重量%以下で十分で
ある 上記染着層64の組成物に、各種光安定剤や紫外線吸収
剤、クエンチャー、酸化防止剤等を配合すると、画像安
定性が向上する。特に、光安定剤としてヒンダードアミ
ン系安定剤(HALS)を、紫外線吸収剤(UVA)としてサ
リチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系
UVAの組み合わせが有効である。
【0050】染着層64は単層で構成されるだけでな
く、必要に応じて機能分離して2層以上の層構成で使わ
れる。2層の場合、上層の樹脂層の表面エネルギーは下
層より高いものが用いられる。前述の単層組成物をベー
スに考える場合、上層はポリエステル成分が多く、下層
は塩酢ビ成分を多くすると、上下層に表面エネルギの差
を設けることができ、染着層64の記録中間体8上への
転写、及び色素転写体7の色材層72の記録に安定性が
より付与される。
【0051】色素転写体7a、7b、7cは昇華染料と樹
脂からなるそれぞれの色素のY,M,Cの色材層が基材7
1(71a、71b、71c)にそれぞれ単独でベタ塗
り印刷される。Y昇華染料としては、キノフタロン系・
スチリル系・ピリドンアゾ系の色素を2種類以上混合し
たものを用いる。M色素としてはイミダゾールアゾ系の
末端基の若干異なるものが2種類以上混合される。必要
に応じてアントラキノン系色素を混合してもよい。C色
素としては複数のインドアニリン系色素と補色用として
アントラキノン系色素を混合したものが用いられる。
【0052】色材層72の結着樹脂としては、アクリロ
ニトリルスチレン共重合体(AS)樹脂、ポリアセタール
樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、一液性エポ
キシ樹脂やその混合組成物が一般的である。特に、AS樹
脂の内、アクリロニトリル樹脂成分が一般グレード(約
23%)より多い約30重量%含有するものは基材71
との接着力や耐熱性が優れ、染着層64との張り付きが
少なく本記録プロセスのため安定に使用できる。
【0053】
【実施例】実施例に基づいて、更に詳述する。 ・装置設計:記録ドラム10は直径200mm、幅260m
m、表層ゴム硬度60度の周りに、110mm間隔で染着層転写
部1、Y,M,C画像記録部2、3、4を配置。染着層転写
部1、画像記録部2、3、4は端面ヘッド(A4サイズ、
300dpi)を用いた転写ヘッド11と記録ヘッド21、3
1、41と、冷間剥離機構14、24、34、44と、
記録中間体8を移送する供給リール110と巻取りリー
ル111等を具備。転写ローラ50径は50mm、画像転
写ヘッド51はコーナーヘッド(A4、300dpi)を採用。 ・記録中間体8:厚さ25μm、幅260mmを用い、背面に色
素転写体7の背面とほぼ同様な1μmの滑性耐熱層83
を設けた。基材81の25μm部分の表層には、以下の処
方の機能層82を下層5μm、上層10μmの厚さに形成し
た。 ・機能層82:下層多孔層塗料組成物 フッソゴム(バイトンB、昭和電工デュポン社)・・・・・ 10重量部 カーボン(MTカーボンN-990、cancarb 社)・・・・・・・・ 5重量部 酸化マグネシュウム(キョウーワマグ30、共和化学社)・・ 5重量部 ポリアミン架硫材・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.4重量部 メチルイソブチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・ 40重量部 以上の組成物をポリイミド上にダイコータで塗工乾燥
し、下層を形成した。この上に上記組成物のカーボン量
を2重量部、酸化マグネシウム量を1重量部にした組成
物を上層塗料組成物とし、下層と同様に被膜を形成し機
能層上層とした。 ・染着層転写体6:基材61として市販の12μm厚さの
重剥離の剥離PETフィルム(180度剥離力30g/インチ)を
用い、その上に下記組成物の染着層63を5μmの厚さ
に形成した。
【0054】 アクリルポリオール樹脂・・・・・・・・12重量部 低分子ポリセステル樹脂・・・・・・・・14重量部 塩酢ビ樹脂・・・・・・・・・・・・・・14重量部 水酸基含有シリコーン樹脂・・・・・・・ 4重量部 高級脂肪酸エステル・・・・・・・・・・ 2重量部 脂肪酸変性シリコーンオイル・・・・・・0.3重量部 HALS・・・・・・・・・・・・・・・・・2重量部 ベンゾヘノン系UVA・・・・・・・・・・ 2重量部 溶剤・・・・・・・・・・・・・・・・・80重量部 また、基材61背面には色素転写体7と同じ滑性耐熱層
62を設けた。 ・色素転写体7:6μmのPETの背面に下記滑性耐熱層7
3を1μm設け、基材71表面には以下のインクを用い
て0.8μmのY色材層を形成した。 ・ ピリドンアゾ系Y色素・・・・・・・・・・2重量部 ・ キノフタロン系Y色素・・・・・・・・・・1重量部 ・ AS樹脂(ダイセル製、セビアンN-080。AN成分が30重量%)・・・4重量部 ・ 溶剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・15重量部 ・同様にして、M,Cインキを製造し、それぞれの色素転
写体7b、7Cを作製した。 ・・滑性耐熱層:下記の塗料を用い1μmの滑性耐熱層
を形成した。 ・ アクリルポリオール樹脂・・・・・・・・・・8重量部 AS樹脂(上記色材用と同じもの)・・・・・・2重量部 変性シリコーンオイル・・・・・・・・・・・10重量部 タルク・・・・・・・・・・・・・・・・・・10重量部 溶剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60重量部 ・記録実験:染着層転写部1で5ms/ラインの速度でA6横
サイズ(幅150mm、長さ100mm)の染着層64を記録中間
体8上に切断転写した後、染着層64先頭部がY画像記
録部2の記録ヘッド21直下に来た時、Y記録を開始
し、順次M,C記録を行った。最後に画像転写部5で受像
体9(普通紙(キャストコート紙、日本製紙製エスプリ
コートC))上に画像が記録された染着層64を全面転
写して、光沢のある高画質画像を得た。
【0055】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本願の発明に
よれば、染着層転写部と画像記録部を記録ドラム外周上
に配置することにより転写の安定性が増した。また画像
転写部を別途転写ローラ外周上でしかも記録中間体を介
して受像体を押圧するように画像転写ヘッドを配置して
構成することにより受像体への熱転写制御が容易になっ
た。また記録中間体を供給リールと巻取りリール間に往
復可能に張架して構成したため長尺化が可能で使用回数
による交換の間隔も長く取れ、しかも交換も容易になっ
た。以上の結果、普通紙に光沢のある画像安定性の良い
高画質画像が、高速で得られた。また、単独色素転写体
及び普通紙使用のため、更に記録中間体の交換の間隔が
長くなり、交換の容易さのため低ランニングコストが可
能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の構成断面図
【図2】記録中間体を巻き戻す状態の構成断面図
【図3】記録中間体の構成断面図、記録中間体の終端部
の構成平面図及び記録中間体の先端部の構成平面図
【図4】染着層転写体の構成断面図
【図5】色素転写体の構成断面図
【符号の説明】
1 染着層転写部 2、3、4 画像記録部 5 画像転写部 6 染着層転写体 7(7a,7b,7c) 色素転写体 8 記録中間体 9 受像体 10 記録ドラム 50 転写ローラ 110 供給リール 111 巻取りリール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C065 AA01 AB09 AB10 AC01 DA10 DA11 DA12 DA32 DA33 DA38 2H111 AA20 AA27 AA31 AA42 AA43 AB05 AB07 CA03 CA30 CA33 CA46 CA48

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に染着層を有する染着層転写体と、
    基材上に色材層を有する色素転写体と、供給リールと巻
    取りリール間に往復可能に張架され少なくとも記録ドラ
    ムと転写ローラに巻回され表層に機能層を有する基材か
    らなる記録中間体と、受像体とを用い、前記記録ドラム
    外周上に転写ヘッドを配置した染着層転写部と記録ヘッ
    ドを配置した画像記録部を構成し、前記転写ローラ外周
    上に画像転写ヘッドを配置して画像転写部を構成し、前
    記染着層転写部における前記染着層転写体の染着層を前
    記記録中間体上に熱転写するプロセスと、前記画像記録
    部において、前記記録中間体上に転写された染着層上に
    前記色素転写体上の前記色材層の色素を熱転写記録する
    プロセスと、前記画像転写部において、前記記録中間体
    上の色素を熱転写記録された染着層を受像体上に熱転写
    するプロセスを有することを特徴とする熱転写記録方
    法。
  2. 【請求項2】供給リールに巻回された記録中間体の終端
    部を検出する終端検出機構が設けられ、前記記録中間体
    の終端部を検出することにより前記供給リールで前記記
    録中間体を巻き戻すようにしたことを特徴とする請求項
    1に記載の熱転写記録方法。
  3. 【請求項3】記録中間体の終端部近傍に前記記録中間体
    の終端から異なる距離に少なくとも2個のマークを設
    け、それぞれのマークの前記終端からの位置は、少なく
    とも前記記録中間体上に記録される画像の1ピッチの長
    さ以上離れ、かつそれぞれのマークの前記終端からの位
    置は、終端検出機構から画像転写部で前記記録中間体上
    の染着層が受像体へ剥離される位置までの長さ以上離れ
    ていることを特徴とする請求項2に記載の熱転写記録方
    法。
  4. 【請求項4】染着層転写部、画像記録部、画像転写部の
    少なくともいずれかに冷間剥離機構が設けられ、かつ、
    染着層転写部の冷間剥離角度が45度以上であることを特
    徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載の熱転写記
    録方法。
  5. 【請求項5】画像転写部の冷間剥離角度が染着層転写部
    の冷間剥離角度より大きいことを特徴とする請求項4に
    記載の熱転写記録方法。
  6. 【請求項6】記録中間体の基材上の機能層が、柔軟層で
    あることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか
    に記載の熱転写記録方法。
  7. 【請求項7】記録中間体の基材上の機能層が、柔軟で断
    熱性を有することを特徴とする請求項1から請求項5の
    いずれかに記載の熱転写記録方法。
  8. 【請求項8】基材上に染着層を有する染着層転写体と、
    基材上に色材層を有する色素転写体と、供給リールと巻
    取りリール間に往復可能に張架され少なくとも記録ドラ
    ムと転写ローラに巻回され表層に機能層を有する基材か
    らなる記録中間体と、受像体とを用い、前記記録ドラム
    外周上に前記染着層転写体を介して前記記録中間体を押
    圧するように転写ヘッドを配置した染着層転写部と前記
    色素転写体を介して前記記録中間体を押圧するように記
    録ヘッドを配置した画像記録部を構成し、前記転写ロー
    ラ外周上に前記記録中間体を介して前記受像体を押圧す
    るように画像転写ヘッドを配置して画像転写部を構成し
    た熱転写記録装置。
  9. 【請求項9】供給リールに巻回された記録中間体の終端
    部を検出する終端検出機構が設けられ、前記記録中間体
    の終端部を検出することにより前記供給リールで前記記
    録中間体を巻き戻すようにしたことを特徴とする請求項
    8に記載の熱転写記録装置。
  10. 【請求項10】記録中間体の終端部近傍に前記記録中間
    体の終端から異なる距離に少なくとも2個のマークを設
    け、それぞれのマークの前記終端からの位置は、少なく
    とも前記記録中間体上に記録される画像の1ピッチの長
    さ以上離れ、かつそれぞれのマークの前記終端からの位
    置は、終端検出機構から画像転写部で前記記録中間体上
    の染着層が受像体へ剥離される位置までの長さ以上離れ
    ていることを特徴とする請求項9に記載の熱転写記録装
    置。
  11. 【請求項11】染着層転写部、画像記録部、画像転写部
    の少なくともいずれかに冷間剥離機構が設けられている
    ことを特徴とする請求項8、9、10のいずれかに記載
    の熱転写記録装置。
  12. 【請求項12】画像転写部の冷間剥離角度が染着層転写
    部の冷間剥離角度より大きいことを特徴とする請求項1
    1に記載の熱転写記録装置。
  13. 【請求項13】染着層転写体の基材背面に滑性耐熱層を
    設け、前記基材上に転写ヘッドにより任意形状に切断転
    写される染着層を設けたことを特徴とする請求項1から
    請求項12のいずれかに記載の熱転写記録方法又は熱転
    写記録装置に供する染着層転写体。
  14. 【請求項14】染着層が、水酸基価が30以上あるポリオ
    ール樹脂とポリエステル樹脂と塩酢ビ共重合系樹脂と水
    酸基またはメトキシ基を有するシリコーン樹脂と架橋剤
    を含むことを特徴とする請求項13に記載の染着層転写
    体。
  15. 【請求項15】染着層が、高級脂肪酸エステルまたはそ
    の誘導体と高級脂肪酸変性シリコーンオイルの少なくと
    も一方を含む請求項14に記載の染着層転写体。
  16. 【請求項16】記録中間体の基材上のフッソ系ゴムから
    なる機能層中に断熱性多孔質部を有する請求項1から請
    求項12のいずれかに記載の熱転写記録方法又は熱転写
    記録装置に供する記録中間体。
  17. 【請求項17】記録中間体の基材と機能層間に多孔質層
    を有する請求項16に記載の記録中間体。
  18. 【請求項18】記録中間体の基材背面に滑性耐熱層を設
    けたことを特徴とする請求項16または請求項17に記
    載の記録中間体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102008031822B3 (de) * 2008-07-05 2009-09-17 Mühlbauer Ag Vorrichtung und Verfahren zum Aufbringen eines Motivs auf einen Gegenstand

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