JPH08187979A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

Info

Publication number
JPH08187979A
JPH08187979A JP7015568A JP1556895A JPH08187979A JP H08187979 A JPH08187979 A JP H08187979A JP 7015568 A JP7015568 A JP 7015568A JP 1556895 A JP1556895 A JP 1556895A JP H08187979 A JPH08187979 A JP H08187979A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
magnetic recording
card
recording medium
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7015568A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuaki Yoshioka
康明 吉岡
Atsushi Umezawa
敦 梅沢
Hirotsugu Ono
弘世 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP7015568A priority Critical patent/JPH08187979A/ja
Publication of JPH08187979A publication Critical patent/JPH08187979A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 カード等の偽造が防止できる磁気情報記録媒
体で、改ざんや書換えが不可能な不可逆的に記録される
感熱記録材料を用いることにより、不可逆な可視情報か
らなる固有情報記録部を設けたカードを作製するための
磁気記録媒体を提供する。 【構成】 磁気記録媒体1であって、基体2上に、少な
くとも、磁気記録層6とホログラム層4、および不可逆
的に記録するための可視情報記録層5とを積層してな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,可視情報記録層を有す
る磁気記録媒体に関するもので、例えば、剥離可能な基
体上に形成されている転写テープないし転写箔からなる
磁気記録媒体等に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチック等の基体の表面に磁気記録
層が設けられてなる磁気記録媒体はクレジットカード、
キャシュカード、IDカード、乗車券、定期券、磁気テ
ープなどの情報記録媒体とし広く用いられている。これ
らの情報記録媒体の偽造、変造が大きな社会問題であ
り、これまで多くの研究がなされてきているが、簡単
で、且つ効果的な情報記録媒体の偽造、変造を防止する
方法は未だ見い出されていないのが現状である。このよ
うな状況に対し、情報記録媒体としてのカード所有者を
特定する情報、即ち、そのカード固有の情報をエンボス
加工、印刷、刻印等の可視情報として設けたカードを用
いて照合する方法が利用されている。しかし、これらの
可視情報の偽造、変造は比較的簡単にできてしまう。ま
た、更に、磁気記録部、IC記録部、光記録部等の情報
の書換え及び蓄積が可能な情報記録部を兼ね備えた情報
記録媒体の場合においては、例えばカード固有情報を情
報記録部に記録しておいて照合する方法が考えられる。
これにより、可視情報と重複して固有情報を記録してダ
ブルチエックを行うといった方法も可能であるが、情報
記録部の記録に対しても偽造、変造がなされた場合、か
えって偽造された両方の情報をダブルチエックの結果に
より誤認してしまう可能性もある。また、これら情報記
録部を用いた照合には、読み取り装置が必要であり、こ
れらの装置のない場所、例えば小さな小売店やカード所
有者自身の確認においては、任意に照合可能な状態では
ないため、目視による照合手段として用いるためのエン
ボス加工等による可視情報からなるカードの固有情報は
必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況のもと、できるだけより多くの可視情報を表示する
ことが可能であり、且つ、使用済み・有効期限切れカー
ド、盗難・拾得カードの変造といったカード等の偽造を
防止できる、磁気情報記録媒体を提供しようとするもの
である。特に、カードの一部に所有者等を特定する可視
情報からなる固有情報記録部を設けたカードを作製する
ための磁気情報記録媒体を提供しようとするものであ
る。詳しくは、改ざん・書換えが不可能な、且つカード
毎に異なる情報を付与することのできる感熱記録材料を
用いて、可視情報からなる固有情報記録部を形成したカ
ードを作製するための磁気記録媒体を提供しようとする
ものである。また、カードの製造者以外の第3者による
カード自体の複製による偽造がきわめて困難である構成
のものを作製するための磁気記録媒体を提供しようとす
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気記録媒体
は、基体上に、少なくとも、磁気記録層とホログラム
層、および可視情報記録層とを積層してなることを特徴
とするものである。そして、上記可視情報記録層が、感
熱記録層であることを特徴とするものである。又、本発
明の磁気記録媒体は、上記可視情報記録層が金属単体、
合金またはこれらの化合物の薄膜からなる感熱破壊記録
層であり、前記薄膜がTe、Sn、In、Al、Cu、
Bi、Pb、Znからなる群から選択された金属または
これらの合金あるいはこれらの金属の化合物からなるこ
とを特徴とするものである。また、上記磁気記録媒体の
基体が、剥離可能なシートないしフイルムであることを
特徴とするものである。
【0005】本発明磁気記録媒体の、カード等において
使用する固有情報を記録するための可視情報記録層とし
ては、感熱記録により記録するもの等が挙げられるが、
具体的には、感熱破壊記録方式のもの、感熱発色記録方
式のものや放電加工により金属を破壊する方式のものが
ある。感熱破壊記録方式のものは、磁気記録媒体の少な
くとも一部に、金属単体、合金、金属化合物の薄膜層か
らなる感熱破壊記録層を設け、該感熱破壊記録層をレー
ザビームあるいはサーマルヘッドなどの加熱手段により
破壊することによって、固有情報を記録するものであ
る。該薄膜層としては低融点を有するものが好ましく、
膜厚は100Å〜1μm好ましくは500〜1000Å
程度である。本発明磁気記録媒体においては磁気記録層
を用いる為、この方式の場合には、感熱破壊記録のため
の薄膜層としては、前述の非磁性金属またはこれらの合
金あるいはこれらの化合物からなる非磁性薄膜層を用い
ることが好ましい。感熱破壊記録方式の場合、薄膜を選
択的に破壊することによる可視の固有情報の記録に加熱
手段が用いられるため、薄膜層以外の部分、特に、磁気
記録層が該薄膜層の破壊の為の温度変化等に影響されな
いことが必要である。磁気記録層上に薄膜層を設けたよ
うな場合、薄膜層破壊時に磁気記録層の温度がキューリ
ー温度以上になる恐れがあるときには、まず可視の固有
情報を薄膜層破壊により記録し、次いで磁気情報を記録
することが好ましい。この恐れがない場合には、磁気情
報及び可視の固有情報を記録する順序は特に限定はされ
ない。
【0006】また、感熱発色記録方式のものは、磁気記
録媒体の少なくとも一部に、感熱発色層を感熱記録層と
して設け、該感熱記録部をレーザビームあるいはサーマ
ルヘッドなどの加熱手段により発色させることによっ
て、固有情報を記録するものであり、該感熱発色層は、
ロイコ染料、酸性顕色剤およびバインダー樹脂から基本
的に構成されている。ロイコ染料としては、クリスタル
バイオレットラクトン、マリカイトグリーンラクトン等
のトリフェニルメタン系;1,2−ベンゾー6−ジエチ
ルアミノフルオラン等のフルオラン系;N−ベンゾイオ
ーラミン等のオーラミン;その他、フェノチアジン系;
スピロピラン系等を用いることができる。酸性顕色剤と
してはフェノール性化合物を用いることができる。たと
えば、フェノール、o−クレゾール、p−クレゾール、
p−エチルフェノール、t−ブチルフェノール、2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ノニルフェ
ノール、ドデシルフェノール、スチレン化フェノール、
2−2, −メチレン−ビス(4−メチル−6−tブチル
フェノール)、α−ナフトール、β−ナフトール、ハイ
ドロキノンモノメチルエーテル、グアヤコール、オイゲ
ノール、p−クロロフェノール、p−プロモフェノー
ル、o−クロロフェノール、o−プロモフェノール、
二,四,六、トリクロロフェノール、o−フェニルフェ
ノール、p−フェニルフェノール、p−(p−クロロフ
ェニル)フェノール)、o−(o−クロロフエニル)フ
ェノール、サルチル酸、p−オキシ安息香酸ドデシル、
カテコール、ヒドロキノン、レゾルシン、3−メチルカ
テコール、3−イソプロピルカテコール、p−t−ブチ
ルカテコール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、
4,4, −メチレジンフェノール、ビスフェノールA、
1,2−ジオキシナフタレン、2,3−ジオキシナフタ
レン、クロルカテール、ブロモカテコール、2,4−ジ
ヒドロキベンゾフェノン、フェノールフタレイン、o−
クレゾールフタレイン、プロトカテキュー酸メチル、プ
ロトカテキュー酸エチル、プロトカテキュー酸プロピ
ル、プロトカテキュー酸オクチル、プロトカテキュー酸
ドデシル、ピロガロール、オキシヒドロキノン、フロロ
グルシン、2,4,6−トリオキシメチルベンゼン、
2,3,4−トリオキシエチルベンゼン、没食子酸メチ
ル、没食子酸エチル、没食子酸プロピル、没食子酸ブチ
ル、没食子酸ヘキシル、没食子酸オクチル、没食子酸ド
デシル、没食子酸セシル、没食子酸ステリアル、2,
3,5−トリオキシナフタレン、タンニン酸、フェノー
ル樹脂等がフェノール性化合物の例として挙げられる。
バインダー樹脂としては、キシレン樹脂、フェノール樹
脂、クマロン樹脂、ビニルトルエン樹脂、テルペン樹
脂、ビニルトルエン/ブタジエン共重合体樹脂、ビニル
トルエン/アクリレート共重合体樹脂等の油溶性樹脂
や、ポリビニルアルコール樹脂、メチルセルロース樹
脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、メチルビニルエ
ーテル/無水マレイン酸共重合体樹脂、ポリアクリル酸
樹脂、ゼラチン、アラビアゴム等の水溶性樹脂を使用す
ることができるが、塗料化して塗布した際に乾燥の容易
な油溶性樹脂を使用することが好ましい。上述の各成分
を用いて感熱発色層を形成するにはロイコ染料10〜1
5重量%、酸性顕色剤10〜15重量%、結合材樹脂1
0〜20重量%、及び以上の各成分のうち少なくともバ
インダー樹脂を溶解し、ロイコ染料及び酸性顕色剤の一
方だけを溶解するか或いはいずれも溶解しない有機溶剤
または水を用いて溶解ないし分散して塗料とし、得られ
た塗料を用いて公知の印刷法若しくは塗布方法により基
材上に全面若しくはパターン状に設ければよく、感熱記
録層の厚みとしては通常5〜15μm程度である。
【0007】さらに必要に応じて、上記可視情報記録層
上および/または下に可視情報を明確にするための着色
層さらには保護層を設けることもできる。本発明の磁気
記録媒体は、カード等に適用された場合、カード等の偽
造、変造をさらに難しいものとする為、磁気記録層上又
は固有の情報を不可逆的に記録するための可視情報記録
部の上にホログラム層または回折格子層を形成してい
る。このホログラム層は、2次元または3次元画像を再
生可能な、表面凹凸パターン等で形成したものであり、
この中レリーフホログラムは、物体光と参照光との光の
干渉による強度分布を表面凹凸パターンとして記録して
いるものである。レリーフ回折格子もまた表面凹凸パタ
ーンとして記録しているものである。これらは、表面凹
凸部に情報を記録しているため、この凹凸部に反射層を
設けてホログラム、回折格子を再生するものである。
【0008】
【作用】本発明の磁気記録媒体は、上記のような構成に
することにより、カードに適用された場合、カードの上
に固有情報を記録し、発行済みの正規カードの偽造防止
を可能としている。また、可視情報記録層に例えば不可
逆的な、金属薄膜を加熱溶融して記録する感熱破壊印字
方式を採用した場合には固有情報の改ざんが不可能とな
り、より偽造防止効果は高まる。可視情報記録層に可逆
性の印字方式を用いた場合には、可視情報量が多くな
り、利便性が高まる。可逆性の印字方式に用いられる印
字材料としては、高分子/脂肪酸時期カプセル、液晶等
が挙げられる。本発明の磁気記録媒体は、カードに適用
された場合、正規生カードの盗難に対しても、不可逆的
な感熱記録による固有情報の印字という高度な技術が必
要とされ、偽造を困難としている。また、カード自体の
複製といった偽造もこのような複雑且つ高度な技術を必
要とする構成をとることにより困難なものとしている。
更に、本発明の磁気記録媒体は、固有の情報を不可逆的
に記録するための可視情報記録層と、ホログラム形成層
または回折格子形成層等を設けた構成にして、ホログラ
ム技術等と組み合わせることにより、生カード及び発行
済み正規カード等の偽造を困難なものとしている。又、
カードに適用された場合、カード毎に異なる固有情報を
簡易に付与することができ、製造したカード管理も有効
に行うことができる。
【0009】
【実施例】本発明の磁気記録媒体の好ましい実施例を挙
げ、図面にそって説明する。先ず、実施例1を以下、図
にそって説明する。図1(イ)は本発明の実施例1の磁
気記録媒体の断面図であり、図1中、1は磁気記録媒
体、2は基体、3は剥離層、4ホログラム層、5は感熱
破壊記録層、6は磁気記録層である。本実施例の磁気記
録媒体1は、基体2上に剥離層3を設け、剥離層3上に
順次形成されたホログラム4、感熱破壊記録層5、磁気
記録層6を一体として、剥離層3により基体から剥離し
て、カード等へ転写して使用する為のものであり、転写
シート乃至転写テープと呼ばれる構成のものである。基
体2はポリエチレンテレフタレートからなるフイルムで
あり、剥離層3は酢酸セルロースからなり、磁気記録層
6はγ−Fe2 O 3 を樹脂中に分散させたもので、感熱記
録破壊層5は厚さ600ÅのSnからなる非磁性の金属
薄膜からなり、ホログラムの反射層を兼ねるもので、ホ
ログラム層4に対しては、この金属薄膜層は反射型レリ
ーフホログラムを形成している。
【0010】また、実施例1の変形例としては、断面が
図2(イ)〜(ハ)に示すようなものが挙げられる。
【0011】次いで、本実施例の磁気記録媒体をカード
に適用した場合について説明する。本実施例の磁気記録
媒体を剥離層5で剥離して、磁気記録層6側からカード
基材11上に接着材12を介して転写した場合のカード
10断面図を図1(ロ)に、平面図を図4に示す。図4
に示すように、本実施例の磁気記録媒体1は、カード等
へ適用された場合、固有情報42は感熱破壊記録により
感熱破壊記録層形成領域42Aに可視情報として記録す
ることができる。即ち、不可逆的な感熱破壊記録層5に
固有情報42を可視情報として設けることを可能とする
ものであり、この感熱破壊記録層5の情報により、カー
ド等の真偽の判定を簡易かつ確実に行えるものである。
更に、このカードのように、エンボス文字部44を設け
た場合、エンボス文字部の情報を感熱破壊記録層5の情
報と同一とすることにより、感熱破壊記録層5の情報が
エンボス文字部44の情報の真偽判定に有効なものとで
きる。尚、上記固有情報42としては、カード所有者
名、カードID番号、有効期限、カード種類、限度額等
の適用範囲、サービス内容等が情報として記録できる。
【0012】又、本実施例の磁気記録媒体は、第1図
(イ)に示すように、ホログラム層6を設けたもので、
図1(ロ)に示すように、カードに使用された場合に
は、磁気記録層3上に、順に、感熱破壊記録層5、ホロ
グラム層6、保護層7を設けた、感熱破壊記録という高
度な技術をホログラムの技術と組み合わせた構造のもの
で、且つ、磁気記録層3上に感熱破壊記録層5を形成さ
せていることにより、生カード及び発行済み正規カード
においても、偽造、変造は非常に難しいものとしてい
る。
【0013】本実施例の場合、感熱破壊記録層5が、反
射型レリーフホログラムの反射層として形成されている
が、感熱破壊記録層と反射層とを別にしても良く、磁気
記録層上に順に、反射層、ホログラム層、感熱破壊記録
層、保護層を設けたものや、磁気記録層下に順に、反射
層、感熱破壊記録層、ホログラム層を設けた構成等、図
3に示すように、実施例1の変形例として種々の層構成
のものが挙げられる。目的等に応じて構成を選択すれば
良い。
【0014】又、本実施例の場合は、感熱破壊記録層5
下にホログラム層6を設けたが、必要に応じて、着色層
を磁気記録層と感熱破壊記録層の間に設けた構成、剥離
層上に感熱破壊記録層を設け、この上に直接、磁気記録
層を設けた構成、感熱破壊記録層上に接着層を介して磁
気記録層を設けた構成、場合によっては、感熱破壊層上
に直接磁気記録層を設けただけの構成が選べる。尚、上
記、ホログラムの反射層としては、実施例のように金属
よりなる反射層とは、別に、高屈折率透明体からなる場
合もあるが、両者とも偽造、変造をしにくいものとする
点では同じである。
【0015】実施例1の磁気記録媒体の各部について、
更に以下に述べる。磁気記録媒体の基体2としては、実
施例での〜他に、シート状あるいは板状の、ナイロン、
セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、
ポリエステル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエステルンポリイミド、ポリカーボネート
等のプラスチック類、銅、アルミニウムなどの金属、紙
などを単独あるいは組合わせて複合体として用いること
がもきる。カード基材として要求される物性たとえば強
度、剛性、隠蔽性、光不透過性などを考慮して、上記材
料の中から好ましいものを適宜選択すれば良い。なお、
基材の厚さは0.005〜5mm程度である。
【0016】磁気記録層6としては、γ−Fe2 O 3 、Co
被着γ−Fe2 O 3 、Fe3 O 4 、CrO2 、Fe、Fe-Cr 、Fe-
Co、Co-Cr 、Co-Ni 、Mn-Al 、Baフエライト、Srフエ
ライトなどの従来公知の磁性材料が適当な樹脂あるいは
インキビヒクル中に分散されてなる分散物を、グラビア
法、ロール法、ナイフエッジ法など従来公知の塗布方法
によってカード基材の上に形成することができる。ま
た、磁気記録層はFe、Fe-Cr 、Fe-Co、Co-Cr などの金
属または合金あるいはそれらの化合物を用いて、真空蒸
着法、スパッタ法、めっき法などによって基材上に形成
することもできる。塗布方法によって磁気記録層を形成
する場合には、その膜厚は1〜100μm好ましくは5
〜20μm程度である。また真空蒸着法、スパッタ法、
めっき法によって磁気記録層を形成する場合には、その
膜厚は100Å〜1μm好ましくは500〜2000Å
程度である。γ−Fe2 O 3 などの磁性微粒子が分散され
る樹脂あるいはインキビヒクルとしては、プチラール樹
脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、ウレタン樹
脂、ポリエステル樹脂、セルロース系樹脂、アクリル樹
脂、スチレン/マレイン酸共重合体樹脂などが用いら
れ、必要に応じて、ニトリルゴムなどのゴム系樹脂ある
いはウレタンエラストマーなどが添加される。また、磁
性微粒子が上記樹脂中に分散されてなる分散物中に、必
要に応じて、界面活性剤、シランカップリング剤、可塑
剤、ワックス、シリコーンオイル、カーボンその他の顔
料を添加することもできる。
【0017】ここで感熱破壊層5として用いられる非磁
性薄膜層としては、Te、Sn、In、Al、Cu、B
i、Pb、Znなどの金属あるいはこれらの合金もしく
はTe−カーバイトなどの上記金属の化合物が挙げられ
るが、これらは、真空蒸着法・スパッタ法、めっき法な
どにより、カードの基材上、ないし、磁気記録層上に形
成することができる。この非磁性薄膜層は、感熱破壊層
としての役割を果たすため、低融点を有することが好ま
しい。また、非磁性薄膜層の膜厚は100Å〜1μm好
ましくは500〜1000Å程度である。
【0018】前述のように、必要に応じて、感熱破壊記
録層上に可視情報を明確にするために、感熱破壊記録層
と磁気記録層との間等に着色層を設ける。着色層は、エ
チルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、
セルロースアセテートプロピオネート、酢酸セルロース
などのセルロース誘導体、ポリスチレン、ポリ−α−メ
チルスチレンなどのスチレン樹脂あるいはスチレン共重
合樹脂、ポリメタクリ酸メチル、ポリメタクリ酸エチ
ル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなど
のアクリル樹脂またはメタクリ酸樹脂の単独あるいは共
重合樹脂、ロジン、ロデン変性フエノール樹脂、重合ロ
ジンなどのロジンエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、
クマロン樹脂、ビニルトルエン樹脂、塩化ビニル樹脂、
ポエエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ブチラール樹脂
などのバインダーに、着色すべき色に応じて各種の顔料
を添加し、さらに必要に応じて、可塑剤、安定剤、ワッ
クス、グリース、乾燥剤、乾燥補助剤、硬化剤、増粘
剤、分散剤を添加した後、溶剤あるいは希釈剤で元分に
混 してなる着色塗料あるいはインキを用いて、通常の
グラビア法、ロール法、ナイフエッジ法、オフセット法
などの塗布方法あるいは印刷方法により、所望部分に形
成できる。さらに、各層間の接着力を増加させて層間剥
離を防止する接着層を設けても良い。接着層は塩化ビニ
ル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル/プロピオン酸共重合体、ゴム系樹脂、
シアノアクリレート樹脂、セルロース樹脂、アイオノマ
ー樹脂、ポリオレフイン系樹脂などのバインダーに、必
要に応じて、可塑剤、安定剤、硬化剤などを添加した
後、溶剤あるいは希釈剤で混練したものをロール法、ナ
イフエッジ法等の塗布方法により形成する。
【0019】剥離層3は、転写されて使用する場合に保
護層となるもので、合成樹脂フイルムをラミネートする
が、エクストルージョンコート法によるか、あるいは合
成樹脂塗料を塗布することなどによって形成することが
できる。保護層を構成する合成樹脂は、用途あるいは他
層との密着性などを考慮して、着色層を形成する際に用
いられた合成樹脂と同属なものが広く用いられうる。特
に、熱硬化型の合成樹脂を用いると、表面の硬度、汚染
の防止という点で有利であり、更に紫外線硬化型の合成
樹脂を含む塗料を用いれば、塗布後の硬化が同時に行え
るので好ましい。また、シリコーンなどを添加して表面
を剥離性とすることもできる。
【0020】ホログラム層6は、各種樹脂材料が選択可
能である。具体的には、不飽和ポリエステル樹脂、アク
リルウレタン樹脂、エポキシ変性アクリル樹脂、エポキ
シ変性不飽和ポリエステル樹脂、アクリル酸エステル樹
脂、アクリルアミド樹脂、ニトロセルロース樹脂、ポリ
スチレン樹脂、アルキッド樹脂、フエノール樹脂等の
中、1種ないし2種類以上を主体とする物を単独、もし
くは、各種イソシアネート樹脂や、ナフテン酸コバル
ト、ナフテン酸鉛等の金属石鹸、ペンゾイルバーオキサ
イド、メチルエチルケトンフエノン、アントラキノン、
ナフトキノン、アゾビスイソブチルニトリル、ジフエニ
ルスルフイド等の熱あるいは紫外線硬化剤を添加した物
を用いることができる。この配合は、ガラス転移温度が
熱転写時の温度より高くなるように考慮して調整し、具
体的には、ガラス転移温度が100°C〜200°Cと
なるようにするのが好ましい。また、このホログラム層
6は、公知の方法によりインキ化塗布方法によって形成
することが可能であるが、転写箔により形成する場合
は、箔切れ性(箔皮膜破断強度)を0.5〜1.0g/
インチにすることを考慮すると、0.5〜2.0μmの
厚さの範囲で形成することが好ましい。
【0021】本実施例ではホログラム反射層が感熱破壊
記録層を兼用しているが、感熱破壊記録層とは別に形成
しても良い。ホログラム反射層は、一般に、反射性薄膜
で、金属、金属化合物、ガラス等を蒸着、スパッタ、イ
オンプレーテイング、電解めっき、無電解めっき等によ
りホログラムを樹脂層の表面上に設けられる。反射性薄
膜層としてはホログラムを反射型とする場合には、光を
反射する金属薄膜が用いられ、また、ホログラムを透過
型とする場合には、ホログラム形成層である樹脂層と組
み合わさってホログラム効果を発現し、しかも、下層を
隠蔽させないホログラム効果があり、目的により適宜選
択して用いることができる。
【0022】本実施例のように反射型のホログラムの場
合に用いられる金属薄膜としては、具体的には、Cr、
Ti、Fe、Co、Ni、Cu、Ag、Au、Ge、A
l、Mg、Sb、Pb、Pd、Cd、Bi、Sn、S
e、In、Ga、Rb等の金属及びその酸化物、窒化物
等を単独もしくは2種類以上組合わせて用いて形成され
る薄膜である。上記の金属の中、Al、Cr、Ni、A
g、Au等が好ましく、膜厚は10〜10000Å望ま
しくは、200〜2000Åであることが望ましい。
【0023】次いで実施例2を挙げる。図3(イ)は本
発明の実施例2の磁気記録媒体の断面図であり、図3
中、311は磁気記録媒体、32は基体、33は剥離
層、34ホログラム層、36は磁気記録層、37は金属
薄膜層、38は感熱発色記録層である。本実施例の磁気
記録媒体31は、基体32上に剥離層33を設け、剥離
層33上に順次形成されたホログラム34、金属薄膜層
37、感熱発色記録層38、磁気記録層36を一体とし
て、剥離層333により基体から剥離して、カード等へ
転写して使用する為のものである。本実施例の場合、ポ
リエチレンテレフタレートからなる基体32上に酢酸セ
ルロースからなる剥離層33を形成し、その上にホログ
ラム層34を形成し、次いで、ホログラム層34上に、
ZnSからなる金属薄膜37を蒸着により形成した後、
フルオラン系ロイコ染料と2,4−ヒドロキシ安息香
酸、バインダーとしてポリメチルメタクリレート樹脂を
用いて調製した感熱発色層用組成物を塗布し、乾燥して
感熱発色記録層24を形成し、次いで、磁気記録層を形
成したものである。本実施例の磁気記録媒体31の剥離
層33もカードに転写された場合、カードの保護層とし
てそのまま使用される。
【0024】次いで、本実施例の磁気記録媒体をカード
に適用した場合について説明する。本実施例の磁気記録
媒体を剥離層33で剥離して、磁気記録層36側からカ
ード基材31上に接着材32を介して転写した場合のカ
ード30断面図を図3(ロ)に、そして平面図を図5に
示す。図5に示すように、本実施例の磁気記録媒体1
は、カード等へ適用された場合、固有情報52は感熱発
色記録により感熱発色記録層形成領域52Aに可視情報
として記録することができる。即ち、感熱発色記録層3
8に固有情報を可視情報として設けることを可能とする
ものであり、この感熱発色記録層38の情報により、カ
ード等の真偽の判定を確実にできるものである。更に、
このカードのように、エンボス文字部54を設けた場
合、エンボス文字部54の情報を感熱発色記録層38の
情報と同一とすることにより、感熱発色記録層38の情
報がエンボス文字部54の情報の真偽判定に有効なもの
とできる。
【0025】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、上記のよう
に、カード等に適用された場合には、偽造防止を可能と
しており、特に、一部に不可逆的に感熱記録できる感熱
記録層を設けた場合には、不可逆的に固有情報を可視情
報として持たせることができる。結果として、本発明の
磁気記録媒体が、キャシュカード、IDカード、クレジ
ットカード、定期券等のカードに用いられた場合、カー
ドの偽造、変造を極めて難しいものとしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の磁気記録媒体概略図
【図2】実施例1の磁気記録媒体の変形例断面図
【図3】実施例2の磁気記録媒体概略図
【図4】実施例1の磁気記録媒体を適用したカード
【図5】実施例2の磁気記録媒体を適用したカード
【符号の説明】
1、1A、1B、1C 磁気記録媒体 2、2A、2B、2C 基体 3、3A、3B、3C 剥離層(保護
層) 4、4A、4B、4C1、4C2 ホログラム層 5、5A、5B、5C 感熱破壊記録層 6、6A、6B、6C 磁気記録層 100 カード 110 カード基材 120 接着層 31 磁気記録媒体 32 基体 33 剥離層(保護
層) 34 ホログラム層 35 金属薄膜 36 磁気記録層 38 感熱発色記録層 300 カード 310 カード基材 320 接着層 41 カード 42 固有情報 42A 感熱破壊記録層
形成領域 43 磁気ストライプ 51 カード 52 固有情報 52A 感熱発色記録層
形成領域 53 磁気ストライプ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 5/80

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に、少なくとも、磁気記録層とホ
    ログラム層、および可視情報記録層とを積層してなるこ
    とを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記可視情報記録層が、感熱記録層であ
    ることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記可視情報記録層が金属単体、合金ま
    たはこれらの化合物の薄膜からなる感熱破壊記録層であ
    ることを特徴とする請求項1ないし2記載の磁気記録媒
    体。
  4. 【請求項4】 前記薄膜がTe、Sn、In、Al、C
    u、Bi、Pb、Znからなる群から選択された金属ま
    たはこれらの合金あるいはこれらの金属の化合物からな
    ることを特徴とする請求項3記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記磁気記録媒体の基体が、剥離可能な
    シートないしフイルムからなることを特徴とする請求項
    1乃至4記載の磁気記録媒体。
JP7015568A 1995-01-06 1995-01-06 磁気記録媒体 Pending JPH08187979A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7015568A JPH08187979A (ja) 1995-01-06 1995-01-06 磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7015568A JPH08187979A (ja) 1995-01-06 1995-01-06 磁気記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08187979A true JPH08187979A (ja) 1996-07-23

Family

ID=11892355

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7015568A Pending JPH08187979A (ja) 1995-01-06 1995-01-06 磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08187979A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003335083A (ja) * 2002-05-23 2003-11-25 Dainippon Printing Co Ltd 印字記録媒体、定期券、及びその製造方法
JP2010214669A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Dainippon Printing Co Ltd 真偽判定可能な記録媒体
JP2010214808A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Dainippon Printing Co Ltd 真偽判定可能な記録媒体
JP2013163379A (ja) * 2013-03-14 2013-08-22 Dainippon Printing Co Ltd 真偽判定可能な記録媒体

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003335083A (ja) * 2002-05-23 2003-11-25 Dainippon Printing Co Ltd 印字記録媒体、定期券、及びその製造方法
JP2010214669A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Dainippon Printing Co Ltd 真偽判定可能な記録媒体
JP2010214808A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Dainippon Printing Co Ltd 真偽判定可能な記録媒体
JP2013163379A (ja) * 2013-03-14 2013-08-22 Dainippon Printing Co Ltd 真偽判定可能な記録媒体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4514934B2 (ja) 情報記録体および情報記録体の製造方法
JP4435312B2 (ja) 不正防止シール
JPH0630960B2 (ja) 感熱磁気記録媒体
JPH053395B2 (ja)
JPH08187979A (ja) 磁気記録媒体
JPH0880680A (ja) カード
JPH08142521A (ja) 記録媒体
JP4416068B2 (ja) 感熱記録体、感熱記録層転写シート、感熱記録層貼付用ラベルおよび記録方法
JP3605542B2 (ja) 情報記録媒体および情報記録ラベル
JPH1044694A (ja) 不正防止画像表示体及びその製造に用いる転写シート
JP4391081B2 (ja) 感熱印字記録媒体、定期券、及びその製造方法
JPH0578432B2 (ja)
JP3146503B2 (ja) 感熱情報記録媒体
JPS621569A (ja) 転写シ−ト
JPH01214488A (ja) カード体
JP2757905B2 (ja) 感熱磁気記録媒体
JP2901881B2 (ja) 感熱磁気記録媒体
JP2002307878A (ja) 偽造防止画像形成体およびその製造方法
JP3061156B2 (ja) 感熱印字型記録媒体
JP2628574B2 (ja) 感熱磁気記録方法
JP2974687B2 (ja) 複合記録媒体
JP4390377B2 (ja) 感熱印字記録媒体
JP2002127600A (ja) 複合感熱記録層、感熱記録体、感熱記録層転写シート、感熱記録層貼付用ラベル、および記録方法
JP2650653B2 (ja) 感熱磁気記録媒体
JP2001328376A (ja) 情報記録媒体および転写シート

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040127