JP2650653B2 - 感熱磁気記録媒体 - Google Patents

感熱磁気記録媒体

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JP2650653B2
JP2650653B2 JP5310826A JP31082693A JP2650653B2 JP 2650653 B2 JP2650653 B2 JP 2650653B2 JP 5310826 A JP5310826 A JP 5310826A JP 31082693 A JP31082693 A JP 31082693A JP 2650653 B2 JP2650653 B2 JP 2650653B2
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井 喜 春 油
上 耕太郎 檀
原 惠 石
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録層ならびに感
熱記録層を有する感熱磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】プラ
スチックなどの基体の表面に磁気記録層が設けられてな
る磁気記録媒体は、クレジットカード、キャッシュカー
ド、IDカード、乗車券、定期券、磁気テープなどとし
て広く用いられている。このような磁気記録媒体は、そ
の記録密度が高くしかも外部から簡単には記録情報を読
み出せないという利点もあるが、これに伴い必然的に記
録情報は目に見えないため、これらの記録媒体に可視情
報を記録させる必要が生じてくる場合がある。
【0003】このような場合には、磁気記録媒体の基体
表面の余白部または裏面に、文字、図案などを印刷する
ことが行なわれてきているが、一般に磁気記録媒体はそ
のサイズが小さいため、必要な文字などの可視情報を印
刷するスペースが不足しており、充分な情報量を印刷で
きないという欠点があった。
【0004】このため、磁気記録媒体の磁気記録層上に
も、文字、図案などの可視情報が印刷手段により形成さ
れている磁気記録媒体が近年になり出現してきた。とこ
ろが、前記可視情報は各種の印刷手段により形成されて
いるため、その内容は画一的でかつ固定的になり変化に
乏しいという欠点があった。また磁気記録層上に個々の
情況に応じたたとえばバーコード、OCR文字、氏名、
有効期限など個別の情報を印刷することは、製造上のコ
ストアップにつながるため、現実的でないという欠点が
あった。
【0005】さらに磁気記録層上に2〜5ミクロンの印
刷インキが設けられているため、磁気記録層と磁気ヘッ
ドとの間隔が大きくなり、その部分の磁気出力が非印刷
部に比べて低下し、出力変動が大きくなるという欠点も
あった。
【0006】ところで、近年、キャッシュカード、クレ
ジットカード、定期券などの磁気記録媒体の偽造・変造
が大きな社会問題となりつつあり、いかにして磁気記録
情報の偽造・変造を防止するかについて多くの研究がな
されてきているが、簡単でかつ効果的な磁気記録情報の
偽造・変造の防止法はいまだに見出されていないのが現
状である。
【0007】本発明は上記のような従来技術の伴う問題
点を解決しようとするものであって、本発明は以下のよ
うな目的を有する。 a) 磁気情報ならびに可視情報の両者からなる多くの
情報量を盛り込むことのできる記録媒体を提供するこ
と。 b) 個々の情況に応じた個別の可視情報が簡単に記録
できる記録媒体を提供すること。 c) 磁気情報の偽造・変造が容易には行なうことがで
きない記録媒体を提供すること。 d) 磁気情報ならびに可視情報によるチェックおよび
これらのダブルチェックが可能で、偽造・変造の困難な
記録媒体を提供すること。 e) 磁気記録層上に設けられた可視記録部による磁気
出力の低下の小さい記録媒体を提供すること。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による感熱磁気記
録媒体は、基体上に設けられた磁気記録層上に、感熱記
録層として金属または合金あるいはこれらの化合物から
なる薄膜層を設けたことを特徴としており、可視情報は
薄膜層をレーザービームあるいはサーマルヘッドなどの
加熱手段により破壊することによって記録される。そし
て前記の金属または合金は磁性金属から構成される。
【0009】さらに必要に応じて、磁性薄膜層上に可視
情報を明確にするための着色層あるいは保護層を設ける
こともでき、また、薄膜層と磁気記録層との間に着色層
を設けることもでき、さらに場合によっては、各層間の
接着力を増加させて各層間の剥離を防止する接着層を設
けることもできる。
【0010】また場合によっては、基体上に、感熱記録
層として、金属または合金あるいはこれらの化合物(好
ましくは酸化物)からなる薄膜層を設け、この薄膜層上
に磁気記録層を設けて感熱磁気記録媒体を構成してもよ
い。この場合には、基体は透明であり、可視情報はレー
ザービームにより薄膜層を破壊することによって記録さ
れる。そして前記の金属または合金は磁性金属から構成
され、したがって前記薄膜層は磁性薄膜層である。
【0011】以下本発明を図面に示す具体例により説明
する。
【0012】本発明に係る感熱磁気記録媒体1は、第1
図に示すように、シート状あるいは板状の基体2と、こ
の上に設けられた磁気記録層3と、この磁気記録層3上
に設けられた感熱記録層としての磁性薄膜層4とから構
成されている。磁気記録層3は、基体2の表面に全面的
あるいは部分的に設けられている。また磁性薄膜層4
は、磁気記録層3の表面に全面的あるいは部分的に設け
られているが、場合によっては、第2図に示すように、
磁性薄膜層4が磁気記録層3よりも広い範囲にわたって
基体2の表面上に設けられていてもよい。
【0013】本発明に係る感熱磁気記録媒体1の別の具
体例を第3図〜第7図に示す。第3図に示す感熱磁気記
録媒体1は、基体2上に、磁気記録層3と、磁性薄膜層
4と、着色層5とがこの順序に積層されており、着色層
5は記録された可視情報にコントラストを与えて明確に
するという機能を有している。
【0014】第4図に示す感熱磁気記録媒体1は、基体
2上に、磁気記録層3と、着色層5と、磁性薄膜層4と
がこの順序に積層されており、着色層5は記録された可
視情報にコントラストを与えるという機能を有してい
る。
【0015】第5図に示す感熱磁気記録媒体1は、基体
2上に、磁気記録層3と、磁性薄膜層4と、保護層6と
がこの順序に積層されており、保護層6は磁性薄膜層4
の表面を保護する役割を果たしている。
【0016】第6図に示す感熱磁気記録媒体1は、基体
2上に、磁気記録層3と、磁性薄膜層4とがこの順序で
積層されており、磁気記録層3と磁性薄膜層4との間に
は接着層7が設けられている。この接着層7は、磁気記
録層3と磁性薄膜層4との接着性を強固にし両層が剥離
するのを防止する機能を果たしている。
【0017】第7図に示す感熱記録媒体1は、基体2上
に、磁気記録層3と、第1着色層5aと、磁性薄膜層4
と、第2着色層5bとがこの順序で積層されている。着
色層を2層設けることによって、たとえばレーザービー
ムなどによって磁性薄膜層4のみを破壊して印字した場
合には、印字部は第1着色層5aと第2着色層5bとが
重なって見え、また一方第2着色層5bおよび磁性薄膜
層4の両方をレーザービームなどによって破壊して印字
した場合には、印字部は第1着色層5aの色を呈して周
辺の第2着色層5bの色から明確に区別される。
【0018】第8図に示す感熱磁気記録媒体1は、基体
2の表裏両面上に、それぞれ、磁気記録層3と磁性薄膜
層4とがこの順序で積層されており、磁気情報および可
視情報を多く記録できるようになっている。
【0019】第9図に示す感熱磁気記録媒体1は、透明
基体2上に、磁性薄膜層4が設けられ、この磁性薄膜層
上に、磁気記録層3が設けられている。この記録媒体1
は、磁性薄膜層4が外表面に露出していないため、磁性
薄膜層の物理的強度が弱い場合に好ましいものとなる。
そしてこの場合には感熱記録層である磁性薄膜層4への
書き込みは透明基体2を通して、レーザービームで行う
のが望ましい。
【0020】以下、本発明に係る感熱磁気記録媒体の製
造方法ならびに用いられる材料について説明する。
【0021】本発明に係る感熱磁気記録媒体1は、基体
2上に、直接、磁気記録層3および磁性薄膜層4、そし
て必要に応じて着色層5、保護層6、あるいは接着層7
を、印刷法あるいはコーティング法などにより設ける直
接法によって形成することができる。
【0022】また、第10図に示すように、一旦転写用
基体8上に、剥離層9を介して、保護層6、着色層5、
第1接着層7a、磁性薄膜層4、第2接着層7b、磁気
記録層3およびホットメルト接着層10がこの順序で積
層された転写用積層体11を準備し、この積層体11の
ホットメルト接着層10を基体2の表面上に接着させる
とともに前記剥離層9により転写用基体8を取り去ると
いう転写法によって、本発明に係る記録媒体1を形成す
ることもできる。
【0023】さらに、第11図に示すように、一旦貼着
用基体12上に、磁気記録層3および磁性薄膜層4が積
層された貼着用積層体13を準備し、この積層体13の
裏面に粘着層14を設け、この粘着層14を介して、基
体2と貼着用基体12とを一体に接着させるという貼着
法によって、本発明に係る記録媒体1を形成することも
できる。
【0024】基材2はシート状あるいは板状を呈してお
り、この基材2としては、ナイロン、セルロースジアセ
テート、セルローストリアセテート、ポリスチレン、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミ
ド、ポリカーボネートなどのプラスチック類、銅、アル
ミニウムなどの金属、紙、含浸紙などを単独であるいは
組合せて複合体として用いることができる。基材として
要求される物性たとえば強度、剛性、隠蔽性、光不透過
性などを考慮して、上記材料の中から好ましいものを適
宜選択すればよい。なお基材2の膜厚は0.005〜5
mm程度である。
【0025】磁気記録層3は、γ−Fe、Co被
着γ−Fe、Fe、CrO、Fe、Fe
−Cr、Fe−Co、Co−Cr、Co−Ni、MnA
l、Baフェライト、Srフェライトなどの従来公知の
磁性微粒子が適当な樹脂あるいはインキビヒクル中に分
散されてなる分散物を、グラビア法、ロール法、ナイフ
エッジ法などの従来公知の塗布方法によって基材2上に
形成することができる。また、磁気記録層3は、Fe、
Fe−Cr、Fe−Co、Co−Crなどの金属または
合金あるいはその酸化物を用いて、真空蒸着法、スパッ
タ法、めっき法などによって基材2上に形成することも
できる。
【0026】塗布方法によって磁気記録層3を形成する
場合には、その膜厚は1〜100ミクロン好ましくは5
〜20ミクロン程度である。また真空蒸着法、スパッタ
法、めっき法によって磁気記録層3を形成する場合に
は、その膜厚は100オングストローム〜1ミクロン好
ましくは500〜2000オングストローム程度であ
る。
【0027】γ−Feなどの磁性微粒子が分散さ
れる樹脂あるいはインキビヒクルとしては、ブチラール
樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、ウレタン
樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース系樹脂、アクリル
樹脂、スチレン/マレイン酸共重合体樹脂などが用いら
れ、必要に応じて、ニトリルゴムなどのゴム系樹脂ある
いはウレタンエラストマーなどが添加される。また、磁
性微粒子が上記樹脂中に分散されてなる分散物中に、必
要に応じて、界面活性剤、シランカップリング剤、可塑
剤、ワックス、シリコーンオイル、カーボンその他の顔
料を添加することもできる。
【0028】磁性薄膜層4は、Fe、Co、Ni、Fe
−Co、Fe−Cr、Fe−V、Fe−Ni、Fe−P
t、Fe−Pd、Fe−Cu、Fe−Zn、Co−N
i、Co−Cr、Co−V、Co−Cu、Co−Mn、
Co−P、Ni−Cr、Ni−Cu、Ni−Zn、Ni
−V、Ni−Mn、Fe−Co−Ni、Fe−Mn−C
o、Fe−Ni−Cr、Fe−Ni−Mn、Fe−Co
−Cr、Co−Mn−Ni、Co−Ni−P、γ−Fe
、Fe、Coドープ酸化鉄、Co被着酸化
鉄、CrO、BaO・6Fe、SrO・6Fe
などの金属または合金あるいはこれらの混合物真
空蒸着法、スパッタ法、めっき法などにより、基材2上
に設けられた磁気記録層上に形成することができる。こ
の磁性薄膜層4は、感熱記録層としての役割を果たすた
め、低融点を有することが好ましい。また、磁性薄膜層
の膜厚は100オングストローム〜1ミクロン好ましく
は、500〜1000オングストローム程度である。
【0029】着色層5は、エチルセルロース、エチルヒ
ドロキシエチルセルロース、セルロースアセテートプロ
ピオネート、酢酸セルロースなどのセルロース誘導体、
ポリスチレン、ポリ‐α‐メチルスチレンなどのスチレ
ン樹脂あるいはスチレン共重合樹脂、ポリメタクリル酸
メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチ
ル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル樹脂またはメ
タクリル樹脂の単独あるいは共重合樹脂、ロジン、ロジ
ン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、重
合ロジンなどのロジンエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹
脂、クマロン樹脂、ビニルトルエン樹脂、塩化ビニル樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ブチラール
樹脂などのバインダーに、着色すべき色に応じて各種の
顔料を添加し、さらに必要に応じて、可塑剤、安定剤、
ワックス、グリース、乾燥剤、乾燥補助剤、硬化剤、増
粘剤、分散剤を添加した後、溶剤あるいは希釈剤で充分
に混練してなる着色塗料あるいはインキを用いて、通常
のグラビア法、ロール法、ナイフエッジ法、オフセット
法などの塗布方法あるいは印刷方法により、所望部分に
形成できる。
【0030】保護層6は、合成樹脂フィルムをラミネー
トするか、エクストールジョンコート法によるか、ある
いは合成樹脂塗料を塗布することなどによって形成する
ことができる。保護層を構成する合成樹脂は、用途ある
いは他層との密着性などを考慮して、着色層を形成する
に際して用いられた合成樹脂類と同様なものが広く用い
られうる。特に、熱硬化型の合成樹脂を用いると、表面
の硬度、汚染の防止という点で有利であり、さらに紫外
線硬化型の合成樹脂を含む塗料を用いれば、塗布後の硬
化が瞬時に行なえるので好ましい。また、保護層中にシ
リコーンなどを添加して表面を剥離性とすることもでき
る。
【0031】接着層7は、塩化ビニル/酢酸ビニル共重
合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル/プ
ロピオン酸共重合体、ゴム系樹脂、シアノアクリレート
樹脂、セルロース系樹脂、アイオノマー樹脂、ポリオレ
フィン系共重合体などのバインダーに、必要に応じて、
可塑剤、安定剤、硬化剤などを添加した後、溶剤あるい
は希釈剤で充分に混練してなる接着層用塗料を用いて、
グラビア法、ロール法、ナイフエッジ法などの塗布方法
によって、基体上の所望部分に形成できる。特に、磁気
記録層上に接着層を設ける場合には、磁気記録層の再溶
解を防止するため、熱可塑性樹脂をエマルジョン化して
塗布し、乾燥してヒートシール型の接着層とすることが
好ましい。
【0032】磁気情報は、磁気ヘッドなどの通常の方法
によって、磁気記録層3中に記録される。一方、バーコ
ード、OCR文字、氏名、有効期限などの可視情報は、
サーマルヘッド、レーザービーム、ホットスタンプなど
の加熱手段により、磁性薄膜層を選択的に破壊すること
によって記録される。
【0033】磁気情報および可視情報を記録する場合、
まず可視情報次いで磁気情報の順序で記録してもよく、
あるいは磁気情報次いで可視情報の順で記録してもよ
い。ただし、可視情報を記録するのに加熱手段が用いら
れているため、可視情報の記録時に磁気記録層の温度が
キュリー温度以上になる恐れがある場合には、まず可視
情報を記録し次いで磁気情報を記録することが好まし
い。
【0034】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお
以下の実施例において、特に言及しない限り、すべての
「部」は重量部である。例1 厚さ188ミクロンのポリエチレンテレフタレートシー
ト上に、下記組成の磁性塗料をグラビアコート法にて塗
布し、厚さ10ミクロンの磁気記録層を形成した。次い
で、その上に真空蒸着法により、Co−Ni(Co80
%,Ni20%,以下同じ)を水晶振動子による膜厚測
定法で測定して500オングストロームの膜厚に蒸着し
て感熱記録層である磁性薄膜層を形成した。
【0035】 磁性塗料の組成: Co被着γ−Fe 75部 (チタン工業社製「X−6000」) 部分ケン化塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂 10部 (ユニオンカーバイド社製「ビニライトVAGH」) ポリウレタンエラストマー樹脂 10部 (三洋化成工業社製「サンプレンIB114B」) 線状飽和ポリエステル樹脂 5部 (東洋紡社製「バイロンRV53SS」) イソプロピルアルコール 50部 メチルエチルケトン 50部 トルエン 50部 イソシアネート系硬化剤 3部 (三菱化成社製「ATマイテックNY−220A」) 例2 例1と同様にして、ポリエチレンテレフタレートシート
上に、磁気記録層および磁性薄膜層を形成した後、下記
組成の着色塗料を用い、グラビアコート法により厚さ3
ミクロンの着色層を形成した。
【0036】 着色塗料の組成: 部分ケン化塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂 20部 (ユニオンカーバイド社製「ビニライトVAGH」) 顔料 10部 イソシアネート系硬化剤 3部 (武田薬品工業社製「タケネートD110N」) メチルエチルケトン 30部 トルエン 30部例3 例1と同様にして、ポリエチレンテレフタレートシート
上に磁気記録層を形成した後、例2で用いたのと同じ着
色塗料を用いてグラビアコート法により膜厚3ミクロン
の着色層を形成した。次いでその上に真空蒸着法により
Co−Niを500オングストロームの膜厚に蒸着して
感熱記録層である磁性薄膜層を形成した。例4 例1と同様にして、ポリエチレンテレフタレートシート
上に、磁気記録層および磁性薄膜層を形成した後、下記
組成の保護層用塗料を用い、グラビアコート法により厚
さ1ミクロンの保護層を形成した。
【0037】 保護層用塗料の組成: ポリビニルブチラール樹脂 3部 (積水化学社製「エスレックBX」) 湿気硬化型ウレタン樹脂 3部 (三井東圧社製「オレスターM95−50A」) メチルエチルケトン 30部 トルエン 30部 酢酸エチル 30部例5 例1と同様にして、ポリエチレンテレフタレートシート
上に、磁気記録層を形成した後、下記組成の接着層用塗
料を用い、グラビアコート法により厚さ0.5ミクロン
の第1接着層を形成した。次いでその上に真空蒸着法に
より、Co−Niを500オングストロームの膜厚で蒸
着して感熱記録層である磁性薄膜層を形成した。
【0038】 接着用塗料の組成: 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂 10部 (高分子化学社製「ビニロールK−2」) イソシアネート系硬化剤 1部 (武田薬品工業社製「タケネートD110N」) 酢酸エチル 200部例6 まず、基体に磁気記録層および磁性薄膜層を形成するた
めの、幅6.5mmの熱転写テープを以下のようにして作
製した。
【0039】(a) 25ミクロン厚ポリエチレンテレ
フタレートシート上に、下記組成の剥離層用塗料を用
い、グラビアコート法により厚さ1ミクロンの剥離層を
形成した。
【0040】 剥離層用塗料の組成: 酢酸セルロース樹脂 5部 (大日本セルロイド社製) メチロールメラミン系熱硬化性樹脂 1部 (日本カーバイト社製) メチルエチルケトン 50部 メチルアルコール 25部 トルエン 25部 (b) 例4で用いたのと同一の保護層用塗料を用い、
グラビアコート法により厚さ1ミクロンの保護層を剥離
層上に形成した。
【0041】(c) 例2で用いたのと同一の着色塗料
を用い、グラビアコート法により厚さ3ミクロンの着色
層を保護層上に形成した。
【0042】(d) 下記組成の接着層用塗料を用い、
グラビアコート法により厚さ0.5ミクロンの第2接着
層を着色層上に形成した。この第2接着層は着色層と磁
性薄膜との接着性を良くするためのものである。
【0043】 第2接着層用塗料の組成: アクリル樹脂 1部 (東レ社製,「コータックスLK−761」) ポリグリンジルエーテル 1部 (東レ社製,「デナコールEX−612」) メチルエチルケトン 50部 トルエン 50部 (e) 真空蒸着法により、Co−Niを500オング
ストロームの膜厚で第2接着層上に設けて磁性薄膜を形
成した。
【0044】(f) 例5で用いたのと同一の接着層用
塗料を用い、グラビアコート法により、厚さ0.5ミク
ロンの第1接着層を、磁性薄膜上に形成した。
【0045】(g) 例1で用いたのと同一の磁性塗料
を用い、グラビアコート法により厚さ10ミクロンの磁
気記録層を、第1接着層上に形成した。
【0046】(h) 下記組成のホットメルト接着層用
塗料を用い、グラビアコート法により厚さ10ミクロン
のホットメルト接着層を磁気記録層上に形成した。
【0047】 ホットメルト接着層用塗料の組成: 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂 1部 (電気化学社製「デンカラック721」) アクリル樹脂 2部 トルエン 8部 酢酸エチル 8部 次に、このようにして作製された転写テープを、塩化ビ
ニル基材上に熱転写し、たて86mm、幅54mm、厚さ
0.8mmのカードを製造した。例7 上記例1〜6に従って製造された記録媒体に、Arレー
ザーにより、印加エネルギー密度50mJ/mm2 で、バ
ーコード、OCR文字、漢字、ローマ字などを印字した
ところ、記録媒体上には所望のパターンが形成された。
バーコード、OCR文字は機械にて充分読取ることがで
きる程度に鮮明であった。
【0048】次いでこの印字済記録媒体に磁気ヘッドに
より磁気記録を行なったところ、記録密度420FRP
I(flux reversal per inch)
でその再生出力は印字部で5.9V、非印字部で6.3
Vであり、印字による出力低下は6%で再生出力に及ぼ
す印字による影響は実用上問題のない範囲であった。
【0049】
【発明の効果】本発明による感熱磁気記録媒体は、磁気
記録層ならびに磁性薄膜層からなる感熱記録層を有して
いるため、以下のような効果を有する。 a) 磁気情報ならびに可視情報の両者を記録媒体上に
記録でき、また、感熱記録層も磁気記録層となり得るた
め、多くの情報量の記録が可能になる。 b) 磁気情報に加えて、個々の情況に応じた個別の可
視情報が簡単に記録できる。 c) 磁気記録層上に磁性薄膜層からなる感熱記録層が
一体的に設けられているため、磁気特性をそれぞれ変え
ることにより磁気記録層のみを有している記録媒体と比
較して、記録媒体の偽造・変造のさい、磁気特性を合わ
せるのが困難となる。 d) 記録媒体に、磁気情報ならびにバーコード、OC
R文字などの可視情報が記録でき、これら可視情報も磁
気認識情報となり得るため、磁気的チェックと機械的読
出しチェックおよび両者とのダブルチェックが可能とな
り、この点からも記録媒体の偽造・変造が困難である。
特に光学系による機械的読出しチェックを行う条件がき
びしいため、磁気的認識のみでも幅広い用途に対応でき
る。 e) 磁気記録層上に設けられた可視情報記録部である
磁性薄膜層の厚さが、印刷手段により設けられる可視情
報記録部と比較して薄く、したがって磁気ヘッドと磁気
記録層との間でのスペーシングロスが小さく、再生出力
の出力変動が小さい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る感熱磁気記録媒体の断面図。
【図2】本発明に係る感熱磁気記録媒体の断面図。
【図3】本発明に係る感熱磁気記録媒体の断面図。
【図4】本発明に係る感熱磁気記録媒体の断面図。
【図5】本発明に係る感熱磁気記録媒体の断面図。
【図6】本発明に係る感熱磁気記録媒体の断面図。
【図7】本発明に係る感熱磁気記録媒体の断面図。
【図8】本発明に係る感熱磁気記録媒体の断面図。
【図9】本発明に係る感熱磁気記録媒体の断面図。
【図10】本発明に係る磁気記録媒体を製造する際に用
いられる転写用積層体の断面図。
【図11】本発明に係る磁気記録媒体を製造する際に用
いられる転写用積層体の断面図。
【符号の説明】
1 記録媒体 2 基体 3 磁気記録層 4 磁性薄膜層 5 着色層 6 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−77023(JP,A) 特開 昭50−151151(JP,A) 特開 昭56−19790(JP,A) 特開 昭53−118104(JP,A) 実開 昭52−107609(JP,U) 実公 昭53−6346(JP,Y2) 実公 昭55−40580(JP,Y2) 特公 昭48−43140(JP,B1)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気記録層を基体上に設けるとともに、該
    磁気記録層上に、金属または合金あるいはこれらの化合
    物からなる磁性薄膜層が設けられ、該磁性薄膜層が未記
    録状態の感熱記録層であることを特徴とする、感熱磁気
    記録媒体。
  2. 【請求項2】前記化合物が磁性金属あるいはこれらの合
    金の酸化物である、請求項1に記載の感熱磁気記録媒
    体。
  3. 【請求項3】前記磁性薄膜層が、Fe、Co、Ni、F
    e−Co、Fe−Cr、Fe−V、Fe−Ni、Fe−
    Pt、Fe−Pd、Fe−Cu、Fe−Zn、Co−N
    i、Co−Cr、Co−V、Co−Cu、Co−Mn、
    Co−P、Ni−Cr、Ni−Cu、Ni−Zn、Ni
    −V、Ni−Mn、Fe−Co−Ni、Fe−Mn−C
    o、Fe−Ni−Cr、Fe−Ni−Mn、Fe−Co
    −Cr、Co−Mn−Ni、Co−Ni−P、γ−Fe
    、Fe、Coドープ酸化鉄、Co被着酸化
    鉄、CrO、BaO・6Fe、SrO・6Fe
    、あるいはこれらの混合物よりなる群から選択さ
    れる少なくとも1種からなる、請求項1に記載の感熱磁
    気記録媒体。
  4. 【請求項4】磁性薄膜層上に着色層を設けた、請求項1
    に記載の感熱磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】磁気記録層と磁性薄膜層との間に着色層を
    設けた、請求項1に記載の感熱磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】磁気記録層と磁性薄膜層との間に第1着色
    層を設けるとともに磁性薄膜層上に第2着色層を設け
    た、請求項1に記載の感熱磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】最上層に保護層を設けた、請求項1ないし
    6のいずれか1項に記載の感熱磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】前記各層間に接着層を設けた、請求項1な
    いし7のいずれか1項に記載の感熱磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】透明基体上に、感熱記録層として金属また
    は合金あるいはこれらの化合物からなる磁性薄膜層を設
    け、該薄膜層上に磁気記録層を設けたことを特徴とす
    る、感熱磁気記録媒体。
  10. 【請求項10】前記化合物が磁性金属あるいはこれらの
    合金の酸化物である、請求項9に記載の感熱磁気記録媒
    体。
  11. 【請求項11】磁気記録層と磁性薄膜層との間に着色層
    を設けた、請求項9に記載の感熱磁気記録媒体。
  12. 【請求項12】最上層に保護層を設けた、請求項9ない
    し11のいずれか1項に記載の感熱磁気記録媒体。
  13. 【請求項13】前記各層間に接着層を設けた、請求項9
    ないし12のいずれか1項に記載の感熱磁気記録媒体。
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