JPH08142521A - 記録媒体 - Google Patents
記録媒体Info
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- JPH08142521A JPH08142521A JP6314345A JP31434594A JPH08142521A JP H08142521 A JPH08142521 A JP H08142521A JP 6314345 A JP6314345 A JP 6314345A JP 31434594 A JP31434594 A JP 31434594A JP H08142521 A JPH08142521 A JP H08142521A
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- recording medium
- card
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 不可逆的に固有情報を記録できる可視情報記
録部を設けた、偽造、変造が難しいカードを作製するた
め、不可逆的に記録できる可視情報記録層を積層した記
録媒体を提供する。 【構成】 基体上に不可逆的に記録するための可視情報
記録層と筆記適性を有する層とを設けたことを特徴とす
る記録媒体。
録部を設けた、偽造、変造が難しいカードを作製するた
め、不可逆的に記録できる可視情報記録層を積層した記
録媒体を提供する。 【構成】 基体上に不可逆的に記録するための可視情報
記録層と筆記適性を有する層とを設けたことを特徴とす
る記録媒体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,可視情報記録層を有す
る記録媒体に関するもので、特に、剥離可能な基体上に
形成されている転写テープないし転写箔からなる記録媒
体に関する。
る記録媒体に関するもので、特に、剥離可能な基体上に
形成されている転写テープないし転写箔からなる記録媒
体に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチック等の基体の表面に磁気記録
層等が設けられてなる記録媒体はクレジットカード、キ
ャシュカード、IDカード、乗車券、定期券、磁気テー
プなどの情報記録媒体とし広く用いられている。これら
の情報記録媒体の偽造、変造が大きな社会問題であり、
これまで多くの研究がなされてきているが、簡単で、且
つ効果的な情報記録媒体の偽造、変造を防止する方法は
未だ見い出されていないのが現状である。このような状
況に対し、情報記録媒体としてのカード所有者を特定す
る情報、即ち、そのカード固有の情報をエンボス加工、
印刷、刻印、署名等の可視情報として設けたカードを用
いて照合する方法が利用されている。特に、カード所有
者の署名を付す方法は最も簡便で、特別な装置は必要と
せず、いつ、どこでもカード特定情報を付与することが
できるため広く利用されている。しかし、これらの可視
情報の偽造、変造は比較的簡単にできてしまう。また、
更に、磁気記録部、IC記録部、光記録部等の情報の書
換え及び蓄積が可能な情報記録部を兼ね備えた情報記録
媒体の場合においては、例えばカード固有情報を情報記
録部に記録しておいて照合する方法が考えられる。これ
により、可視情報と重複して固有情報を記録してダブル
チエックを行うといった方法も可能であるが、情報記録
部の記録に対しても偽造、変造がなされた場合、かえっ
て偽造された両方の情報をダブルチエックの結果により
誤認してしまう可能性もある。また、これら情報記録部
を用いた照合には、読み取り装置が必要であり、これら
の装置のない場所、例えば小さな小売店やカード所有者
自身の確認においては、任意に照合可能な状態ではない
ため、目視による照合手段として用いるための可視情報
からなるカードの固有情報は必要である。
層等が設けられてなる記録媒体はクレジットカード、キ
ャシュカード、IDカード、乗車券、定期券、磁気テー
プなどの情報記録媒体とし広く用いられている。これら
の情報記録媒体の偽造、変造が大きな社会問題であり、
これまで多くの研究がなされてきているが、簡単で、且
つ効果的な情報記録媒体の偽造、変造を防止する方法は
未だ見い出されていないのが現状である。このような状
況に対し、情報記録媒体としてのカード所有者を特定す
る情報、即ち、そのカード固有の情報をエンボス加工、
印刷、刻印、署名等の可視情報として設けたカードを用
いて照合する方法が利用されている。特に、カード所有
者の署名を付す方法は最も簡便で、特別な装置は必要と
せず、いつ、どこでもカード特定情報を付与することが
できるため広く利用されている。しかし、これらの可視
情報の偽造、変造は比較的簡単にできてしまう。また、
更に、磁気記録部、IC記録部、光記録部等の情報の書
換え及び蓄積が可能な情報記録部を兼ね備えた情報記録
媒体の場合においては、例えばカード固有情報を情報記
録部に記録しておいて照合する方法が考えられる。これ
により、可視情報と重複して固有情報を記録してダブル
チエックを行うといった方法も可能であるが、情報記録
部の記録に対しても偽造、変造がなされた場合、かえっ
て偽造された両方の情報をダブルチエックの結果により
誤認してしまう可能性もある。また、これら情報記録部
を用いた照合には、読み取り装置が必要であり、これら
の装置のない場所、例えば小さな小売店やカード所有者
自身の確認においては、任意に照合可能な状態ではない
ため、目視による照合手段として用いるための可視情報
からなるカードの固有情報は必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況のもと、使用済み・有効期限切れカード、盗難・拾
得カードの変造といったカードの偽造を防止すべく、カ
ードの一部に所有者等を特定する可視情報からなる固有
情報記録部を設けたカードの、該固有情報記録部の改ざ
ん・書換えができない構造のものを作製するための情報
記録媒体を提供しようとするものである。詳しくは、改
ざん・書換えが不可能な不可逆的に記録される感熱記録
材料を用いて、可視情報からなる固有情報記録部を形成
したカード等を作製するための記録媒体を提供しようと
するものである。また、カードの製造者以外の第3者に
よるカード自体の複製による偽造がきわめて困難である
構成のものを作製するための記録媒体を提供しようとす
るものである。
状況のもと、使用済み・有効期限切れカード、盗難・拾
得カードの変造といったカードの偽造を防止すべく、カ
ードの一部に所有者等を特定する可視情報からなる固有
情報記録部を設けたカードの、該固有情報記録部の改ざ
ん・書換えができない構造のものを作製するための情報
記録媒体を提供しようとするものである。詳しくは、改
ざん・書換えが不可能な不可逆的に記録される感熱記録
材料を用いて、可視情報からなる固有情報記録部を形成
したカード等を作製するための記録媒体を提供しようと
するものである。また、カードの製造者以外の第3者に
よるカード自体の複製による偽造がきわめて困難である
構成のものを作製するための記録媒体を提供しようとす
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の記録媒体は、基
体上に不可逆的に記録するための可視情報記録層と筆記
適性を有する層とを設けたことを特徴とするものであ
る。そして、上記において、基体上に不可逆的に記録す
るための可視情報記録層の少なくとも一部に、筆記適性
を有する層を積層してなることを特徴とするものであ
り、更に、上記において、少なくとも一部にホログラム
形成層ないし回折格子形成層を積層してなることを特徴
とするものである。又、本発明の記録媒体は、上記可視
情報記録層が、感熱記録層であることを特徴とするもの
である。そしてまた、上記可視情報記録層が金属単体、
合金またはこれらの化合物の薄膜からなる感熱破壊記録
層であることを特徴とするものであり、前記がTe、S
n、In、Al、Cu、Bi、Pb、Znからなる群か
ら選択された金属またはこれらの合金あるいはこれらの
金属の化合物からなることを特徴とするものである。そ
して、上記記録媒体の基体が、剥離可能なシートないし
フイルムであることを特徴とするものである。
体上に不可逆的に記録するための可視情報記録層と筆記
適性を有する層とを設けたことを特徴とするものであ
る。そして、上記において、基体上に不可逆的に記録す
るための可視情報記録層の少なくとも一部に、筆記適性
を有する層を積層してなることを特徴とするものであ
り、更に、上記において、少なくとも一部にホログラム
形成層ないし回折格子形成層を積層してなることを特徴
とするものである。又、本発明の記録媒体は、上記可視
情報記録層が、感熱記録層であることを特徴とするもの
である。そしてまた、上記可視情報記録層が金属単体、
合金またはこれらの化合物の薄膜からなる感熱破壊記録
層であることを特徴とするものであり、前記がTe、S
n、In、Al、Cu、Bi、Pb、Znからなる群か
ら選択された金属またはこれらの合金あるいはこれらの
金属の化合物からなることを特徴とするものである。そ
して、上記記録媒体の基体が、剥離可能なシートないし
フイルムであることを特徴とするものである。
【0005】本発明の記録媒体の、不可逆的に記録する
ための可視情報記録層としては、感熱記録により記録す
るもの等が挙げられるが、具体的には、感熱破壊記録方
式のもの、感熱発色記録方式のものや放電加工により金
属を破壊する方式のものがある。感熱破壊記録方式のも
のは、磁気記録媒体の少なくとも一部に、金属単体、合
金、金属化合物の薄膜層からなる感熱破壊記録層を設
け、該感熱破壊記録層をレーザビームあるいはサーマル
ヘッドなどの加熱手段により破壊することによって、固
有情報を記録するものである。該薄膜層としては低融点
を有するものが好ましく、膜厚は100Å〜1μm好ま
しくは500〜1000Å程度である。
ための可視情報記録層としては、感熱記録により記録す
るもの等が挙げられるが、具体的には、感熱破壊記録方
式のもの、感熱発色記録方式のものや放電加工により金
属を破壊する方式のものがある。感熱破壊記録方式のも
のは、磁気記録媒体の少なくとも一部に、金属単体、合
金、金属化合物の薄膜層からなる感熱破壊記録層を設
け、該感熱破壊記録層をレーザビームあるいはサーマル
ヘッドなどの加熱手段により破壊することによって、固
有情報を記録するものである。該薄膜層としては低融点
を有するものが好ましく、膜厚は100Å〜1μm好ま
しくは500〜1000Å程度である。
【0006】また、感熱発色記録方式のものは、記録媒
体の少なくとも一部に、感熱発色層を感熱記録層として
設け、該感熱記録部をレーザビームあるいはサーマルヘ
ッドなどの加熱手段により発色させることによって、固
有情報を記録するものであり、該感熱発色層は、ロイコ
染料、酸性顕色剤およびバインダー樹脂から基本的に構
成されている。ロイコ染料としては、クリスタルバイオ
レットラクトン、マリカイトグリーンラクトン等のトリ
フェニルメタン系;1,2−ベンゾー6−ジエチルアミ
ノフルオラン等のフルオラン系;N−ベンゾイオーラミ
ン等のオーラミン;その他、フエノチアジン系;スピロ
ピラン系等を用いることができる。酸性顕色剤としては
フェノール性化合物を用いることができる。たとえば、
フェノール、o−クレゾール、p−クレゾール、p−エ
チルフェノール、t−ブチルフェノール、2,6−ジ−
t−ブチル−4−メチルフェノール、ノニルフェノー
ル、ドデシルフェノール、スチレン化フェノール、2−
2, −メチレン−ビス(4−メチル−6−tブチルフェ
ノール)、α−ナフトール、β−ナフトール、ハイドロ
キノンモノメチルエーテル、グアヤコール、オイゲノー
ル、p−クロロフェノール、p−プロモフェノール、o
−クロロフェノール、o−プロモフエノール、二,四,
六、トリクロロフェノール、o−フェニルフェノール、
p−フェニルフェノール、p−(p−クロロフェニル)
フェノール)、o−(o−クロロフェニル)フェノー
ル、サルチル酸、p−オキシ安息香酸ドデシル、カテコ
ール、ヒドロキノン、レゾルシン、3−メチルカテコー
ル、3−イソプロピルカテコール、p−t−ブチルカテ
コール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、4,4
, −メチレジンフェノール、ビスフェノールA、1,2
−ジオキシナフタレン、2,3−ジオキシナフタレン、
クロルカテール、ブロモカテコール、2,4−ジヒドロ
キベンゾフェノン、フェノールフタレン、o−クレゾー
ルフタレイン、プロトカテキュー酸メチル、プロトカテ
キュー酸エチル、プロトカテキュー酸プロピル、プロト
カテキュー酸オクチル、プロトカテキュー酸ドデシル、
ピロガロール、オキシヒドロキノン、フロログルシン、
2,4,6−トリオキシメチルベンゼン、2,3,4−
トリオキシエチルベンゼン、没食子酸メチル、没食子酸
エチル、没食子酸プロピル、没食子酸ブチル、没食子酸
ヘキシル、没食子酸オクチル、没食子酸ドデシル、没食
子酸セシル、没食子酸ステリアル、2,3,5−トリオ
キシナフタレン、タンニン酸、フェノール樹脂等がフェ
ノール性化合物の例として挙げられる。バインダー樹脂
としては、キシレン樹脂、フェノール樹脂、クマロン樹
脂、ビニルトルエン樹脂、テルペン樹脂、ビニルトルエ
ン/ブタジエン共重合体樹脂、ビニルトルエン/アクリ
レート共重合体樹脂等の油溶性樹脂や、ポリビニルアル
コール樹脂、メチルセルロース樹脂、カルボキシメチル
セルロース樹脂、メチルビニルエーテル/無水マレイン
酸共重合体樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ゼラチン、アラ
ビアゴム等の水溶性樹脂を使用することができるが、塗
料化して塗布した際に乾燥の容易な油溶性樹脂を使用す
ることが好ましい。上述の各成分を用いて感熱発色層を
形成するにはロイコ染料10〜15重量%、酸性顕色剤
10〜15重量%、結合材樹脂10〜20重量%、及び
以上の各成分のうち少なくともバインダー樹脂を溶解
し、ロイコ染料及び酸性顕色剤の一方だけを溶解するか
或いはいずれも溶解しない有機溶剤または水を用いて溶
解ないし分散して塗料とし、得られた塗料を用いて公知
の印刷法若しくは塗布方法により基材上に全面若しくは
パターン状に設ければよく、感熱記録層の厚みとしては
通常5〜15μm程度である。
体の少なくとも一部に、感熱発色層を感熱記録層として
設け、該感熱記録部をレーザビームあるいはサーマルヘ
ッドなどの加熱手段により発色させることによって、固
有情報を記録するものであり、該感熱発色層は、ロイコ
染料、酸性顕色剤およびバインダー樹脂から基本的に構
成されている。ロイコ染料としては、クリスタルバイオ
レットラクトン、マリカイトグリーンラクトン等のトリ
フェニルメタン系;1,2−ベンゾー6−ジエチルアミ
ノフルオラン等のフルオラン系;N−ベンゾイオーラミ
ン等のオーラミン;その他、フエノチアジン系;スピロ
ピラン系等を用いることができる。酸性顕色剤としては
フェノール性化合物を用いることができる。たとえば、
フェノール、o−クレゾール、p−クレゾール、p−エ
チルフェノール、t−ブチルフェノール、2,6−ジ−
t−ブチル−4−メチルフェノール、ノニルフェノー
ル、ドデシルフェノール、スチレン化フェノール、2−
2, −メチレン−ビス(4−メチル−6−tブチルフェ
ノール)、α−ナフトール、β−ナフトール、ハイドロ
キノンモノメチルエーテル、グアヤコール、オイゲノー
ル、p−クロロフェノール、p−プロモフェノール、o
−クロロフェノール、o−プロモフエノール、二,四,
六、トリクロロフェノール、o−フェニルフェノール、
p−フェニルフェノール、p−(p−クロロフェニル)
フェノール)、o−(o−クロロフェニル)フェノー
ル、サルチル酸、p−オキシ安息香酸ドデシル、カテコ
ール、ヒドロキノン、レゾルシン、3−メチルカテコー
ル、3−イソプロピルカテコール、p−t−ブチルカテ
コール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、4,4
, −メチレジンフェノール、ビスフェノールA、1,2
−ジオキシナフタレン、2,3−ジオキシナフタレン、
クロルカテール、ブロモカテコール、2,4−ジヒドロ
キベンゾフェノン、フェノールフタレン、o−クレゾー
ルフタレイン、プロトカテキュー酸メチル、プロトカテ
キュー酸エチル、プロトカテキュー酸プロピル、プロト
カテキュー酸オクチル、プロトカテキュー酸ドデシル、
ピロガロール、オキシヒドロキノン、フロログルシン、
2,4,6−トリオキシメチルベンゼン、2,3,4−
トリオキシエチルベンゼン、没食子酸メチル、没食子酸
エチル、没食子酸プロピル、没食子酸ブチル、没食子酸
ヘキシル、没食子酸オクチル、没食子酸ドデシル、没食
子酸セシル、没食子酸ステリアル、2,3,5−トリオ
キシナフタレン、タンニン酸、フェノール樹脂等がフェ
ノール性化合物の例として挙げられる。バインダー樹脂
としては、キシレン樹脂、フェノール樹脂、クマロン樹
脂、ビニルトルエン樹脂、テルペン樹脂、ビニルトルエ
ン/ブタジエン共重合体樹脂、ビニルトルエン/アクリ
レート共重合体樹脂等の油溶性樹脂や、ポリビニルアル
コール樹脂、メチルセルロース樹脂、カルボキシメチル
セルロース樹脂、メチルビニルエーテル/無水マレイン
酸共重合体樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ゼラチン、アラ
ビアゴム等の水溶性樹脂を使用することができるが、塗
料化して塗布した際に乾燥の容易な油溶性樹脂を使用す
ることが好ましい。上述の各成分を用いて感熱発色層を
形成するにはロイコ染料10〜15重量%、酸性顕色剤
10〜15重量%、結合材樹脂10〜20重量%、及び
以上の各成分のうち少なくともバインダー樹脂を溶解
し、ロイコ染料及び酸性顕色剤の一方だけを溶解するか
或いはいずれも溶解しない有機溶剤または水を用いて溶
解ないし分散して塗料とし、得られた塗料を用いて公知
の印刷法若しくは塗布方法により基材上に全面若しくは
パターン状に設ければよく、感熱記録層の厚みとしては
通常5〜15μm程度である。
【0007】又、本発明の記録媒体は、カード等に転写
されて使用された場合には、最上に筆適性を有する層を
配するように一般的には構成される。そして、カード等
に適用された場合には、カード等所有者の筆跡情報とあ
わせてカードの偽造、変造の防止を一層効果的にできる
ものである。さらに必要に応じて、上記不可逆的に記録
するための可視情報記録層上および/または下に可視情
報を明確にするための着色層、さらに保護層を設けるこ
ともできる。また、本発明の記録媒体は、カード等に適
用された場合、カード等の偽造、変造をさらに難しいも
のとする為、固有の情報を不可逆的に記録するための可
視情報記録部の上ないし下にホログラム層または回折格
子層を形成している。このホログラム層は、2次元また
は3次元画像を再生可能な、表面凹凸パターン等で形成
したものであり、この中レリーフホログラムは、物体光
と参照光との光の干渉による強度分布を表面凹凸パター
ンとして記録しているものである。レリーフ回折格子も
また表面凹凸パターンとして記録しているものである。
これらは、表面凹凸部に情報を記録しているため、この
凹凸部に反射層を設けてホログラム、回折格子を再生す
るものである。
されて使用された場合には、最上に筆適性を有する層を
配するように一般的には構成される。そして、カード等
に適用された場合には、カード等所有者の筆跡情報とあ
わせてカードの偽造、変造の防止を一層効果的にできる
ものである。さらに必要に応じて、上記不可逆的に記録
するための可視情報記録層上および/または下に可視情
報を明確にするための着色層、さらに保護層を設けるこ
ともできる。また、本発明の記録媒体は、カード等に適
用された場合、カード等の偽造、変造をさらに難しいも
のとする為、固有の情報を不可逆的に記録するための可
視情報記録部の上ないし下にホログラム層または回折格
子層を形成している。このホログラム層は、2次元また
は3次元画像を再生可能な、表面凹凸パターン等で形成
したものであり、この中レリーフホログラムは、物体光
と参照光との光の干渉による強度分布を表面凹凸パター
ンとして記録しているものである。レリーフ回折格子も
また表面凹凸パターンとして記録しているものである。
これらは、表面凹凸部に情報を記録しているため、この
凹凸部に反射層を設けてホログラム、回折格子を再生す
るものである。
【0008】
【作用】本発明の記録媒体は、カードに適用された場
合、正規生カードの盗難に対しても、不可逆的な感熱記
録による固有情報の印字という高度な技術が必要とされ
る為に偽造を困難としている。また、カード自体の複製
といった偽造もこのような複雑且つ高度な技術を必要と
する構成をとることにより困難なものとしている。ま
た、これらカード毎に異なる情報である固有情報の形成
方法が感熱記録方式の場合、容易に行える。そして、本
発明の記録媒体は、カードに適用された場合、固有の情
報を不可逆的に記録するための可視情報記録部と筆記適
性を有する層とを配設しており、この筆記適性を有する
層の部分(サインパネル)にサイン等の筆記情報を入れ
ることにより、個人により特徴があり識別方法として最
も簡便且つ真似が困難である筆跡情報とカードの真偽判
別のための可視情報記録部の情報とをくみあわせて偽造
をさらに困難なものとできるようにしている。更に、本
発明の記録媒体は、固有の情報を不可逆的に記録するた
めの可視情報記録層の上ないし下にホログラム形成層ま
たは回折格子形成層等を設けた構成にして、ホログラム
技術等と組み合わせることにより、カードに適用された
場合、生カード及び発行済み正規カード等の偽造を困難
なものとしている。結局、本発明の記録媒体は、上記の
ような構成にすることにより、カードに適用された場
合、カードの上に改ざん不可能な固有情報を記録し、発
行済みの正規カードの偽造防止を可能としている。
合、正規生カードの盗難に対しても、不可逆的な感熱記
録による固有情報の印字という高度な技術が必要とされ
る為に偽造を困難としている。また、カード自体の複製
といった偽造もこのような複雑且つ高度な技術を必要と
する構成をとることにより困難なものとしている。ま
た、これらカード毎に異なる情報である固有情報の形成
方法が感熱記録方式の場合、容易に行える。そして、本
発明の記録媒体は、カードに適用された場合、固有の情
報を不可逆的に記録するための可視情報記録部と筆記適
性を有する層とを配設しており、この筆記適性を有する
層の部分(サインパネル)にサイン等の筆記情報を入れ
ることにより、個人により特徴があり識別方法として最
も簡便且つ真似が困難である筆跡情報とカードの真偽判
別のための可視情報記録部の情報とをくみあわせて偽造
をさらに困難なものとできるようにしている。更に、本
発明の記録媒体は、固有の情報を不可逆的に記録するた
めの可視情報記録層の上ないし下にホログラム形成層ま
たは回折格子形成層等を設けた構成にして、ホログラム
技術等と組み合わせることにより、カードに適用された
場合、生カード及び発行済み正規カード等の偽造を困難
なものとしている。結局、本発明の記録媒体は、上記の
ような構成にすることにより、カードに適用された場
合、カードの上に改ざん不可能な固有情報を記録し、発
行済みの正規カードの偽造防止を可能としている。
【0009】
【実施例】本発明の記録媒体の好ましい実施例を挙げ、
図面にそって説明する。先ず、実施例1を以下、図にそ
って説明する。図1(イ)の(a)は本発明の実施例1
の記録媒体の断面図であり、図1(イ)の(b)は本発
明の実施例1の記録媒体の変形例の断面図である。図1
中、1は記録媒体、2は基体、3は剥離層、4は筆記適
性を有する層、6は感熱破壊記録層、8は接着層であ
る。本実施例の記録媒体1は、基体2上に剥離層3を設
け、剥離層3上に順次形成された筆記適性を有する層
4、感熱破壊記録層6を一体として、剥離層3により基
体から剥離して、カード等へ転写して使用する為のもの
であり、転写シート乃至転写テープと呼ばれる構成のも
のである。基体2はポリエチレンテレフタレートからな
るフイルムであり、剥離層3は酢酸セルロースからな
り、感熱記録破壊層6は厚さ600ÅのSnからなる金
属薄膜からなる。本実施例の記録媒体1は、カード等に
転写されて使用される場合には、剥離層3は転写され
ず、筆記適性を有する層4が最上に位置するようにな
る。次いで、図1(イ)の(a)に示される本実施例の
記録媒体1をカードに適用した場合について説明する。
本実施例の記録媒体1を剥離層3で剥離して、筆記適性
を有する層4側からカード基材110の上に接着材8を
介して転写した場合、カード100の断面図は図1
(ロ)に示すようになる。本実施例の記録媒体1Aが、
カード等へ適用された場合を図4に示す。固有情報42
は感熱破壊記録により感熱破壊記録層形成領域42Aに
可視情報として記録することができる。即ち、不可逆的
な感熱破壊記録層6に固有情報42を可視情報として設
けることを可能とするものであり、この感熱破壊記録層
6の情報により、カード所有者等の真偽の判定を確実に
できるものである。更に、このカードのように、エンボ
ス文字部44を設けた場合、エンボス文字部の情報を感
熱破壊記録層6の情報と同一とすることにより、感熱破
壊記録層6の情報がエンボス文字部44の情報の真偽判
定に有効なものとできる。筆記性を有する層45は、こ
の部分に署名等を行い筆記情報を設けるためのもので、
この筆記情報により確実にカード所有者等の真偽の判定
をできるものとしている。尚、上記固有情報42として
は、カード所有者名、カードID番号、有効期限、カー
ド種類、限度額等の適用範囲、サービス内容等が情報と
して記録できる。
図面にそって説明する。先ず、実施例1を以下、図にそ
って説明する。図1(イ)の(a)は本発明の実施例1
の記録媒体の断面図であり、図1(イ)の(b)は本発
明の実施例1の記録媒体の変形例の断面図である。図1
中、1は記録媒体、2は基体、3は剥離層、4は筆記適
性を有する層、6は感熱破壊記録層、8は接着層であ
る。本実施例の記録媒体1は、基体2上に剥離層3を設
け、剥離層3上に順次形成された筆記適性を有する層
4、感熱破壊記録層6を一体として、剥離層3により基
体から剥離して、カード等へ転写して使用する為のもの
であり、転写シート乃至転写テープと呼ばれる構成のも
のである。基体2はポリエチレンテレフタレートからな
るフイルムであり、剥離層3は酢酸セルロースからな
り、感熱記録破壊層6は厚さ600ÅのSnからなる金
属薄膜からなる。本実施例の記録媒体1は、カード等に
転写されて使用される場合には、剥離層3は転写され
ず、筆記適性を有する層4が最上に位置するようにな
る。次いで、図1(イ)の(a)に示される本実施例の
記録媒体1をカードに適用した場合について説明する。
本実施例の記録媒体1を剥離層3で剥離して、筆記適性
を有する層4側からカード基材110の上に接着材8を
介して転写した場合、カード100の断面図は図1
(ロ)に示すようになる。本実施例の記録媒体1Aが、
カード等へ適用された場合を図4に示す。固有情報42
は感熱破壊記録により感熱破壊記録層形成領域42Aに
可視情報として記録することができる。即ち、不可逆的
な感熱破壊記録層6に固有情報42を可視情報として設
けることを可能とするものであり、この感熱破壊記録層
6の情報により、カード所有者等の真偽の判定を確実に
できるものである。更に、このカードのように、エンボ
ス文字部44を設けた場合、エンボス文字部の情報を感
熱破壊記録層6の情報と同一とすることにより、感熱破
壊記録層6の情報がエンボス文字部44の情報の真偽判
定に有効なものとできる。筆記性を有する層45は、こ
の部分に署名等を行い筆記情報を設けるためのもので、
この筆記情報により確実にカード所有者等の真偽の判定
をできるものとしている。尚、上記固有情報42として
は、カード所有者名、カードID番号、有効期限、カー
ド種類、限度額等の適用範囲、サービス内容等が情報と
して記録できる。
【0010】又、本実施例の記録媒体は、図4に示すよ
うに、情報記録カードである磁気カードに使用された場
合には、磁気記録部(磁気ストライプ部)に加えて、感
熱破壊記録層、筆記適性を有する層を配設するもので、
感熱破壊記録という高度な技術を用いたものであり、ま
た、図示はしていないが、磁気記録層上に感熱破壊記録
層を積層した構成にすると、生カード及び発行済み正規
カードにおいても、偽造、変造はさらに非常に難しいも
のとなる。
うに、情報記録カードである磁気カードに使用された場
合には、磁気記録部(磁気ストライプ部)に加えて、感
熱破壊記録層、筆記適性を有する層を配設するもので、
感熱破壊記録という高度な技術を用いたものであり、ま
た、図示はしていないが、磁気記録層上に感熱破壊記録
層を積層した構成にすると、生カード及び発行済み正規
カードにおいても、偽造、変造はさらに非常に難しいも
のとなる。
【0011】又、本実施例記録媒体の感熱破壊記録層6
上および/または下に着色層を設けても良い。
上および/または下に着色層を設けても良い。
【0012】実施例1の記録媒体の各部について、更に
以下に述べる。記録媒体1の基体2としては、実施例で
のポリエチレンテレフタレートの他に、シート状あるい
は板状の、塩化ビニル、ナイロン、セルロースジアセテ
ート、セルローストリアセテート、ポリエステル、ポリ
スチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ルンポリイミド、ポリカーボネート等のプラスチック
類、銅、アルミニウムなどの金属、紙などを単独あるい
は組合わせて複合体として用いることがもきる。カード
基材として要求される物性たとえば強度、剛性、隠蔽
性、光不透過性などを考慮して、上記材料の中から好ま
しいものを適宜選択すれば良い。なお、基材の厚さは
0.005〜5mm程度である。
以下に述べる。記録媒体1の基体2としては、実施例で
のポリエチレンテレフタレートの他に、シート状あるい
は板状の、塩化ビニル、ナイロン、セルロースジアセテ
ート、セルローストリアセテート、ポリエステル、ポリ
スチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ルンポリイミド、ポリカーボネート等のプラスチック
類、銅、アルミニウムなどの金属、紙などを単独あるい
は組合わせて複合体として用いることがもきる。カード
基材として要求される物性たとえば強度、剛性、隠蔽
性、光不透過性などを考慮して、上記材料の中から好ま
しいものを適宜選択すれば良い。なお、基材の厚さは
0.005〜5mm程度である。
【0013】ここで感熱破壊層6として用いられる金属
薄膜としては、Te、Sn、In、Al、Cu、Bi、
Pb、Znなどの金属あるいはこれらの合金もしくはT
e−カーバイトなどの上記金属の化合物が挙げられる
が、これらは、真空蒸着法・スパッタ法、めっき法など
により、基体2上に形成することができる。この金属薄
膜は、感熱破壊層としての役割を果たすため、低融点を
有することが好ましい。また、金属薄膜層の膜厚は10
0Å〜1μm好ましくは500〜1000Å程度であ
る。
薄膜としては、Te、Sn、In、Al、Cu、Bi、
Pb、Znなどの金属あるいはこれらの合金もしくはT
e−カーバイトなどの上記金属の化合物が挙げられる
が、これらは、真空蒸着法・スパッタ法、めっき法など
により、基体2上に形成することができる。この金属薄
膜は、感熱破壊層としての役割を果たすため、低融点を
有することが好ましい。また、金属薄膜層の膜厚は10
0Å〜1μm好ましくは500〜1000Å程度であ
る。
【0014】筆記性を有する層4としては、塗工により
マット層を形成したもの等が挙げられるが、後述する剥
離層に対し剥離性の良いものが好ましい。上記マット層
は、例えば、シリカ(酸化ケイ素)、酸化チタン、ガラ
ス微粉末などの無機質粉体と溶剤に溶解した塩化ビニル
−塩化ビニリデン共重合体、ポリメタクリ酸メチル、ポ
リエステルアミドなどの熱可塑性バインダーとを混合
し、目的とする基材上にコーテイングし、乾燥してマッ
ト状に形成される。
マット層を形成したもの等が挙げられるが、後述する剥
離層に対し剥離性の良いものが好ましい。上記マット層
は、例えば、シリカ(酸化ケイ素)、酸化チタン、ガラ
ス微粉末などの無機質粉体と溶剤に溶解した塩化ビニル
−塩化ビニリデン共重合体、ポリメタクリ酸メチル、ポ
リエステルアミドなどの熱可塑性バインダーとを混合
し、目的とする基材上にコーテイングし、乾燥してマッ
ト状に形成される。
【0015】前述のように、必要に応じて、感熱破壊記
録層の可視情報を明確にするために、感熱破壊記録層上
および/または下に着色層を設ける。着色層は、エチル
セルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、セル
ロースアセテートプロピオネート、酢酸セルロースなど
のセルロース誘導体、ポリスチレン、ポリ−α−メチル
スチレンなどのスチレン樹脂あるいはスチレン共重合樹
脂、ポリメタクリ酸メチル、ポリメタクリ酸エチル、ポ
リアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアク
リル樹脂またはメタクリ酸樹脂の単独あるいは共重合樹
脂、ロジン、ロジン変性フェノール樹脂、重合ロジンな
どのロジンエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、クマロ
ン樹脂、ビニルトルエン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ブチラール樹脂、メラ
ミン樹脂などのバインダーに、着色すべき色に応じて各
種の顔料を添加し、さらに必要に応じて、可塑剤、安定
剤、ワックス、グリース、乾燥剤、乾燥補助剤、硬化
剤、増粘剤、分散剤を添加した後、溶剤あるいは希釈剤
で元分に混練してなる着色塗料あるいはインキを用い
て、通常のグラビア法、ロール法、ナイフエッジ法、オ
フセット法などの塗布方法あるいは印刷方法により、所
望部分に形成できる。さらに、各層間の接着力を増加さ
せて層間剥離を防止する接着層を設けても良い。接着層
は塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニル/プロピオン酸共重合体、ゴ
ム系樹脂、シアノアクリレート樹脂、セルロース樹脂、
アイオノマー樹脂、ポリオレフイン系樹脂などのバイン
ダーに、必要に応じて、可塑剤、安定剤、硬化剤などを
添加した後、溶剤あるいは希釈剤で混練したものをロー
ル法、ナイフエッジ法等の塗布方法により形成する。
録層の可視情報を明確にするために、感熱破壊記録層上
および/または下に着色層を設ける。着色層は、エチル
セルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、セル
ロースアセテートプロピオネート、酢酸セルロースなど
のセルロース誘導体、ポリスチレン、ポリ−α−メチル
スチレンなどのスチレン樹脂あるいはスチレン共重合樹
脂、ポリメタクリ酸メチル、ポリメタクリ酸エチル、ポ
リアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアク
リル樹脂またはメタクリ酸樹脂の単独あるいは共重合樹
脂、ロジン、ロジン変性フェノール樹脂、重合ロジンな
どのロジンエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、クマロ
ン樹脂、ビニルトルエン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ブチラール樹脂、メラ
ミン樹脂などのバインダーに、着色すべき色に応じて各
種の顔料を添加し、さらに必要に応じて、可塑剤、安定
剤、ワックス、グリース、乾燥剤、乾燥補助剤、硬化
剤、増粘剤、分散剤を添加した後、溶剤あるいは希釈剤
で元分に混練してなる着色塗料あるいはインキを用い
て、通常のグラビア法、ロール法、ナイフエッジ法、オ
フセット法などの塗布方法あるいは印刷方法により、所
望部分に形成できる。さらに、各層間の接着力を増加さ
せて層間剥離を防止する接着層を設けても良い。接着層
は塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニル/プロピオン酸共重合体、ゴ
ム系樹脂、シアノアクリレート樹脂、セルロース樹脂、
アイオノマー樹脂、ポリオレフイン系樹脂などのバイン
ダーに、必要に応じて、可塑剤、安定剤、硬化剤などを
添加した後、溶剤あるいは希釈剤で混練したものをロー
ル法、ナイフエッジ法等の塗布方法により形成する。
【0016】剥離層3は、本実施例記録媒体1を転写し
て使用する場合には、基体から剥離せず残るもので、合
成樹脂フイルムをラミネートするが、エクストルージョ
ンコート法によるか、あるいは合成樹脂塗料を塗布する
ことなどによって形成することができるが、筆記性を有
する層4から剥離し易いことが必要であり、剥離性を考
慮しながら着色層に用いた材料等を適宜組み合わせた塗
料またはインキが用いられる。また、剥離層の下に保護
層を設けることもできる。保護層は表面の硬度、筆記適
性、印字適性等を考慮して、着色層に用いた材料を適宜
組み合わせた塗料またインキを用いることができる。特
に、熱硬化型の合成樹脂を用いると、表面の硬度、汚染
の防止という点で有利であり、紫外線硬化型の合成樹脂
を含む塗料を用いれば、塗布後の硬化が同時に行えるの
で好ましい。また、シリコーンなどを添加して表面を剥
離性とすることもできる。
て使用する場合には、基体から剥離せず残るもので、合
成樹脂フイルムをラミネートするが、エクストルージョ
ンコート法によるか、あるいは合成樹脂塗料を塗布する
ことなどによって形成することができるが、筆記性を有
する層4から剥離し易いことが必要であり、剥離性を考
慮しながら着色層に用いた材料等を適宜組み合わせた塗
料またはインキが用いられる。また、剥離層の下に保護
層を設けることもできる。保護層は表面の硬度、筆記適
性、印字適性等を考慮して、着色層に用いた材料を適宜
組み合わせた塗料またインキを用いることができる。特
に、熱硬化型の合成樹脂を用いると、表面の硬度、汚染
の防止という点で有利であり、紫外線硬化型の合成樹脂
を含む塗料を用いれば、塗布後の硬化が同時に行えるの
で好ましい。また、シリコーンなどを添加して表面を剥
離性とすることもできる。
【0017】次いで実施例2を挙げる。図2(イ)は本
発明の実施例2の記録媒体の断面図であり、図2中、2
1は記録媒体、22は基体、24は筆記適性を有する
層、25はホログラム層、26は感熱破壊記録層、28
は接着層である。なお、図2(ロ)は本実施例の記録媒
体21を接着層28を介してカード基材210へ形成し
たカード200の断面である。筆記適性を有する層2
4、感熱破壊記録層26、基体22は実施例1と同じ材
質のものを用いた。
発明の実施例2の記録媒体の断面図であり、図2中、2
1は記録媒体、22は基体、24は筆記適性を有する
層、25はホログラム層、26は感熱破壊記録層、28
は接着層である。なお、図2(ロ)は本実施例の記録媒
体21を接着層28を介してカード基材210へ形成し
たカード200の断面である。筆記適性を有する層2
4、感熱破壊記録層26、基体22は実施例1と同じ材
質のものを用いた。
【0018】本実施例では、感熱破壊記録層26がホロ
グラム反射層を兼ねているが、感熱破壊記録層とホログ
ラム反射層とを別に形成しても良い。ホログラム反射層
は、一般に、反射性薄膜で、金属、金属化合物、ガラス
等を蒸着、スパッタ、イオンプレーテイング、電解めっ
き、無電解めっき等によりホログラムを樹脂層の表面上
に設けられる。反射性薄膜層としてはホログラムを反射
型とする場合には、光を反射する金属薄膜が用いられ、
また、ホログラムを透過型とする場合には、ホログラム
形成層である樹脂層と組み合わさってホログラム効果を
発現し、しかも、下層を隠蔽させないホログラム効果が
あり、目的により適宜選択して用いることができる。
グラム反射層を兼ねているが、感熱破壊記録層とホログ
ラム反射層とを別に形成しても良い。ホログラム反射層
は、一般に、反射性薄膜で、金属、金属化合物、ガラス
等を蒸着、スパッタ、イオンプレーテイング、電解めっ
き、無電解めっき等によりホログラムを樹脂層の表面上
に設けられる。反射性薄膜層としてはホログラムを反射
型とする場合には、光を反射する金属薄膜が用いられ、
また、ホログラムを透過型とする場合には、ホログラム
形成層である樹脂層と組み合わさってホログラム効果を
発現し、しかも、下層を隠蔽させないホログラム効果が
あり、目的により適宜選択して用いることができる。
【0019】本実施例のように反射型のホログラムの場
合に用いられる金属薄膜としては、具体的には、Cr、
Ti、Fe、Co、Ni、Cu、Ag、Au、Ge、A
l、Mg、Sb、Pb、Pd、Cd、Bi、Sn、S
e、In、Ga、Rb等の金属及びその酸化物、窒化物
等を単独もしくは2種類以上組合わせて用いて形成され
る薄膜である。上記の金属の中、Al、Cr、Ni、A
g、Au等が好ましく、膜厚は10〜10000Å望ま
しくは、200〜2000Åであることが望ましい。
合に用いられる金属薄膜としては、具体的には、Cr、
Ti、Fe、Co、Ni、Cu、Ag、Au、Ge、A
l、Mg、Sb、Pb、Pd、Cd、Bi、Sn、S
e、In、Ga、Rb等の金属及びその酸化物、窒化物
等を単独もしくは2種類以上組合わせて用いて形成され
る薄膜である。上記の金属の中、Al、Cr、Ni、A
g、Au等が好ましく、膜厚は10〜10000Å望ま
しくは、200〜2000Åであることが望ましい。
【0020】ホログラム層25は、各種樹脂材料が選択
可能である。具体的には、不飽和ポリエステル樹脂、ア
クリルウレタン樹脂、エポキシ変性アクリル樹脂、エポ
キシ変性不飽和ポリエステル樹脂、アクリル酸エステル
樹脂、アクリルアミド樹脂、ニトロセルロース樹脂、ポ
リスチレン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂等の
中、1種ないし2種類以上を主体とする物を単独、もし
くは、各種イソシアネート樹脂や、ナフテン酸コバル
ト、ナフテン酸鉛等の金属石鹸、ペンゾイルバーオキサ
イド、メチルエチルケトンフェノン、アントラキノン、
ナフトキノン、アゾビスイソブチルニトリル、ジフェニ
ルスルフイド等の熱あるいは紫外線硬化剤を添加した物
を用いることができる。この配合は、ガラス転移温度が
熱転写時の温度より高くなるように考慮して調整し、具
体的には、ガラス転移温度が100°C〜200°Cと
なるようにするのが好ましい。また、このホログラム層
5は、公知の方法によりインキ化塗布方法によって形成
することが可能であるが、転写箔により形成する場合
は、箔切れ性(箔皮膜破断強度)を0.5〜1.0g/
インチにすることを考慮すると、0.5〜2.0μmの
厚さの範囲で形成することが好ましい。
可能である。具体的には、不飽和ポリエステル樹脂、ア
クリルウレタン樹脂、エポキシ変性アクリル樹脂、エポ
キシ変性不飽和ポリエステル樹脂、アクリル酸エステル
樹脂、アクリルアミド樹脂、ニトロセルロース樹脂、ポ
リスチレン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂等の
中、1種ないし2種類以上を主体とする物を単独、もし
くは、各種イソシアネート樹脂や、ナフテン酸コバル
ト、ナフテン酸鉛等の金属石鹸、ペンゾイルバーオキサ
イド、メチルエチルケトンフェノン、アントラキノン、
ナフトキノン、アゾビスイソブチルニトリル、ジフェニ
ルスルフイド等の熱あるいは紫外線硬化剤を添加した物
を用いることができる。この配合は、ガラス転移温度が
熱転写時の温度より高くなるように考慮して調整し、具
体的には、ガラス転移温度が100°C〜200°Cと
なるようにするのが好ましい。また、このホログラム層
5は、公知の方法によりインキ化塗布方法によって形成
することが可能であるが、転写箔により形成する場合
は、箔切れ性(箔皮膜破断強度)を0.5〜1.0g/
インチにすることを考慮すると、0.5〜2.0μmの
厚さの範囲で形成することが好ましい。
【0021】次いで実施例3を挙げる。図3(イ)の
(a)は、本発明の実施例3の記録媒体の断面図であ
り、図3(イ)の(b)は実施例3の記録媒体の変形例
の断面図である。図3中、31は記録媒体、32は基
体、33は剥離層、34は筆記適性を有する層、35は
ホログラム層、36は感熱発色記録層、37は金属薄膜
層(反射層)、38は接着層である。本実施例の記録媒
体31は、基体32上に剥離層33を設け、剥離層33
上に順次形成された筆記適性を有する層34、ホログラ
ム35、金属薄膜層37、感熱発色記録層36を一体と
して、剥離層33により基体から剥離して、カード等へ
転写して使用する為のものである。本実施例の場合、ポ
リエチレンテレフタレートからなる基体32上にアクリ
ル樹脂からなる剥離層33を形成し、その上に順に筆記
適性を有する層34、ホログラム層35を形成し、次い
で、ホログラム層35上に、ZnSからなる金属薄膜の
反射層37を蒸着により形成した後、フルオラン系ロイ
コ染料と2,4−ヒドロキシ安息香酸、バインダーとし
てポリメチルメタクリレート樹脂を用いて調製した感熱
発色層用組成物を塗布し、乾燥して感熱発色記録層36
を形成したものである。
(a)は、本発明の実施例3の記録媒体の断面図であ
り、図3(イ)の(b)は実施例3の記録媒体の変形例
の断面図である。図3中、31は記録媒体、32は基
体、33は剥離層、34は筆記適性を有する層、35は
ホログラム層、36は感熱発色記録層、37は金属薄膜
層(反射層)、38は接着層である。本実施例の記録媒
体31は、基体32上に剥離層33を設け、剥離層33
上に順次形成された筆記適性を有する層34、ホログラ
ム35、金属薄膜層37、感熱発色記録層36を一体と
して、剥離層33により基体から剥離して、カード等へ
転写して使用する為のものである。本実施例の場合、ポ
リエチレンテレフタレートからなる基体32上にアクリ
ル樹脂からなる剥離層33を形成し、その上に順に筆記
適性を有する層34、ホログラム層35を形成し、次い
で、ホログラム層35上に、ZnSからなる金属薄膜の
反射層37を蒸着により形成した後、フルオラン系ロイ
コ染料と2,4−ヒドロキシ安息香酸、バインダーとし
てポリメチルメタクリレート樹脂を用いて調製した感熱
発色層用組成物を塗布し、乾燥して感熱発色記録層36
を形成したものである。
【0022】次いで、本実施例の記録媒体をカードに適
用した場合について説明する。図3(イ)の(a)に示
す本実施例の記録媒体31を剥離層33で剥離して、感
熱発色記録層36側からカード基材310上に接着材3
8を介して転写した場合の断面図は図3(ロ)に示すよ
うになる。本実施例の記録媒体31Aが、カード等へ適
用された場合を図5に示す。固有情報52は感熱発色記
録により感熱発色記録層形成領域52Aに可視情報とし
て記録することができる。即ち、不可逆的な感熱発色記
録層36に固有情報を可視情報として設けることを可能
とするものであり、この感熱発色記録層36の情報によ
り、カード等の真偽の判定を確実にできるものである。
更に、このカードのように、エンボス文字部54を設け
た場合、エンボス文字部54の情報を感熱発色記録層3
6の情報と同一とすることにより、感熱発色記録層36
の情報がエンボス文字部54の情報の真偽判定に有効な
ものとできる。筆記性を有する層34は、この部分に署
名等を行い筆記情報を設けるためのもので、筆記情報に
より、より確実にカード所有者等の真偽の判定をできる
ものとしている。記録媒体の各部については実施例1、
実施例2と同様のものを用いた。
用した場合について説明する。図3(イ)の(a)に示
す本実施例の記録媒体31を剥離層33で剥離して、感
熱発色記録層36側からカード基材310上に接着材3
8を介して転写した場合の断面図は図3(ロ)に示すよ
うになる。本実施例の記録媒体31Aが、カード等へ適
用された場合を図5に示す。固有情報52は感熱発色記
録により感熱発色記録層形成領域52Aに可視情報とし
て記録することができる。即ち、不可逆的な感熱発色記
録層36に固有情報を可視情報として設けることを可能
とするものであり、この感熱発色記録層36の情報によ
り、カード等の真偽の判定を確実にできるものである。
更に、このカードのように、エンボス文字部54を設け
た場合、エンボス文字部54の情報を感熱発色記録層3
6の情報と同一とすることにより、感熱発色記録層36
の情報がエンボス文字部54の情報の真偽判定に有効な
ものとできる。筆記性を有する層34は、この部分に署
名等を行い筆記情報を設けるためのもので、筆記情報に
より、より確実にカード所有者等の真偽の判定をできる
ものとしている。記録媒体の各部については実施例1、
実施例2と同様のものを用いた。
【0023】
【発明の効果】本発明の記録媒体は、上記のように、一
部に不可逆的に感熱記録できる感熱記録層を設けたこと
により、カード等に適用された場合には、不可逆的に固
有情報を可視情報として持たせることができるものとし
ている。結果として、キャシュカード、IDカード、ク
レジットカード、定期券等のカードにおいて用いられた
場合、カードの偽造、変造を極めて難しいものとしてい
る。
部に不可逆的に感熱記録できる感熱記録層を設けたこと
により、カード等に適用された場合には、不可逆的に固
有情報を可視情報として持たせることができるものとし
ている。結果として、キャシュカード、IDカード、ク
レジットカード、定期券等のカードにおいて用いられた
場合、カードの偽造、変造を極めて難しいものとしてい
る。
【図1】実施例1の記録媒体概略図
【図2】実施例2の記録媒体概略図
【図3】実施例3の記録媒体概略図
【図4】実施例1の記録媒体を適用したカード
【図5】実施例3の記録媒体を適用したカード
1 、21、31 記録媒体 1A、31A 記録媒体 2 、22、32 基体 3 、33 剥離層 4 、24、34 筆記適性を有する層 5 、25、35 ホログラム層 6 、26 感熱破壊記録層 36 感熱発色記録層 37 反射層 8、28、38 接着剤 100、200、300 カード 110、210、310 カード基材 220 磁気記録層 41 カード 42 固有情報 42A 感熱破壊記録層形成
領域 43 磁気ストライプ部 44 エンボス文字部 45 筆記性を有する層
(サインパネル) 51 カード 52 固有情報 52A 感熱発色記録層形成
領域 53 磁気ストライプ部 54 エンボス文字部 55 筆記性を有する層
(サインパネル)
領域 43 磁気ストライプ部 44 エンボス文字部 45 筆記性を有する層
(サインパネル) 51 カード 52 固有情報 52A 感熱発色記録層形成
領域 53 磁気ストライプ部 54 エンボス文字部 55 筆記性を有する層
(サインパネル)
Claims (7)
- 【請求項1】 基体上に不可逆的に記録するための可視
情報記録層と筆記適性を有する層とを設けたことを特徴
とする記録媒体。 - 【請求項2】 請求項1において、基体上に不可逆的に
記録するための可視情報記録層の少なくとも一部に、筆
記適性を有する層を積層してなることを特徴とする記録
媒体。 - 【請求項3】 請求項1乃至2において、少なくとも一
部にホログラム形成層ないし回折格子形成層を積層して
なることを特徴とする記録媒体。 - 【請求項4】 請求項1乃至3において、可視情報記録
層が、感熱記録層であることを特徴とする記録媒体。 - 【請求項5】 請求項1乃至3において、可視情報記録
層が金属単体、合金またはこれらの化合物の薄膜からな
る感熱破壊記録層であることを特徴とする記録媒体。 - 【請求項6】 請求項5記載の薄膜がTe、Sn、I
n、Al、Cu、Bi、Pb、Znからなる群から選択
された金属またはこれらの合金あるいはこれらの金属の
化合物からなることを特徴とする記録媒体。 - 【請求項7】 請求項1乃至6記載の記録媒体の基体
が、剥離可能なシートないしフイルムからなることを特
徴とする記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6314345A JPH08142521A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6314345A JPH08142521A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08142521A true JPH08142521A (ja) | 1996-06-04 |
Family
ID=18052216
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6314345A Pending JPH08142521A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08142521A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002293067A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-09 | Dainippon Ink & Chem Inc | 磁気記録媒体 |
JP2005246750A (ja) * | 2004-03-03 | 2005-09-15 | Toshiba Corp | 筆記層付き媒体 |
JP2007148074A (ja) * | 2005-11-29 | 2007-06-14 | Dainippon Printing Co Ltd | 光回折シート |
JP2010214808A (ja) * | 2009-03-17 | 2010-09-30 | Dainippon Printing Co Ltd | 真偽判定可能な記録媒体 |
-
1994
- 1994-11-25 JP JP6314345A patent/JPH08142521A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002293067A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-09 | Dainippon Ink & Chem Inc | 磁気記録媒体 |
JP2005246750A (ja) * | 2004-03-03 | 2005-09-15 | Toshiba Corp | 筆記層付き媒体 |
JP2007148074A (ja) * | 2005-11-29 | 2007-06-14 | Dainippon Printing Co Ltd | 光回折シート |
JP2010214808A (ja) * | 2009-03-17 | 2010-09-30 | Dainippon Printing Co Ltd | 真偽判定可能な記録媒体 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20031111 |