JP4507579B2 - カード用転写媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、カードの偽造防止方法と磁気情報を記録する磁気記録媒体及びその磁気記録媒体を構成するためのカード用転写媒体に係わり、更に詳しくは、カード基材上に磁気テープを配し、更にこれを隠蔽し、印刷層、保護層を有するオーバープリントカード、特に専用の検証媒体を用いて潜像画像を目視確認することが可能な偽造防止性に優れたオーバープリントカードを好適に構成するために利用可能なカード用転写媒体とカードの偽造防止方法とに関する。
従来から、磁気記録媒体であるクレジットカードやキャッシュカードが広く利用されている。これらは、一般的に白色の塩化ビニル樹脂をコア材として用い、この両面もしくは片面に、所定の磁気テープを所定位置に貼付した透明な塩化ビニル樹脂シートを重ねて、加熱加圧プレスしたものを基材として用いたものである。
欧州や米国では白色のコア材に印刷を施した後、透明シートをプレスする構成を採っている。しかし、日本国内では、これら諸外国と同様な構成のカードの他に、透明シートをプレス接着した後に、表面にデザイン等の絵柄印刷を構成するカードも使用されている。
これは、日本国内のみで通用するJIS規格の磁気テープがカード表面に付与されているためである。すなわち、諸外国ではカード表面に磁気テープがないため、印刷はシートの内側で構わないが、日本ではカード表面にJIS規格磁気テープを使用し、磁気情報の記録消去を行う必要があるため、この磁気テープを設けることになる。従って、デザイン上でこの磁気テープを隠蔽するための印刷を透明シートの外側に施すことになるのである。この透明シートの外側に印刷を施すカードのことを磁気隠蔽カード(オーバープリントカード)と呼ぶことにする。
磁気隠蔽カードの作成手順の一例を挙げると次の通りである。白色コア材の両面に、あらかじめ所定位置に磁気テープを貼付した透明オーバーシートを重ね、加熱加圧プレスしてカード基材を得る。その後、磁気テープを隠すための隠蔽層、デザインのための印刷層や必要に応じて設けられる偽造防止層、印刷面を保護するための保護層が設けられ、表面を平らにするためのプレスを再度行ってカード形状に打ち抜き、必要に応じて設けられるホログラムの媒体転写、サインパネル転写及びエンボス工程を経て、磁気隠蔽カードとなる。
また、近年のクレジットカードの偽造・不正使用防止策の一つとして、カードに所有者の顔写真を入れる方法が取られている。これは、一般的に塩化ビニルに染着し易い昇華(熱移行)性の染料を用い、YMCの各色に塗り分けた昇華転写リボンをサーマルヘッド等で熱エネルギーを与え、個々の画像情報を記録していく物である。この様な使用をする磁気隠蔽カードにおいては、保護層上に別途受像層を設け、プレス加工を行い、表面を平らにして製造されている。
以上のことから分かるとおり、印刷層が透明シートの内側にあって十分に保護されている諸外国のカードとは異なり、日本の磁気隠蔽カードの耐性は非常に薄い保護層のみによって保たれているので、保護層の役割は非常に重要である。また、要求される磁気特性を得るために、隠蔽層、印刷層、保護層、場合により設けられる受像層や偽造防止層の厚みは必要以上に厚くすることができず、さらに耐久性を増すことは困難になっている。
この保護層を設ける手段としてはいくつか考えられ、グラビア塗工系の方式とスクリーン印刷系の方式、さらにオフセット印刷系の方式がある。しかし、このうちスクリーン印刷系は膜厚制御が困難であるので、磁気出力変動率が大きくなる恐れがある。また、オフセット印刷系の方式では、主に紫外線硬化型のオフセットインキを使用するが、これは様々なものとの密着性が悪い。さらに、耐擦過性を向上させるために滑材成分を添加すると、ほとんどの物が密着不可能である。従って、後工程となるホログラム箔の転写や受像層の塗工が非常に困難となってします。以上のことから、保護層を設ける方法として、グラビア塗工系の方式が用いられてきている。しかしながら、上述のグラビア塗工系の方式によって、保護層を設ける方法には、以下に述べる問題がある。
まず、強い溶媒を多量に含む保護層の塗液を直接上から塗工するため、溶剤の浸透によって、基材や印刷の歪みが生じやすい状況になる。また、溶剤が多量に含まれる塗液を塗工するので、塗工後には十分な乾燥が必要であるが、塩ビ樹脂や非晶質ポリエステル樹脂に代表されるカード基材に仕様される樹脂は熱変形を起こしやすいため、高温かつ長時間の乾燥は無理であり、結果として、溶剤が残留し、密着性の低下や樹脂の可塑性等の悪影響を及ぼす。
更には、磁気出力の変動率を安定させるためには塗膜の膜厚を安定させる必要があるが、枚葉のシートへの塗工では膜厚安定性にも問題があり、安定した塗膜は得られ難く、膜厚管理も容易ではないという問題がある。これらの問題を解決すべき方法として、カード用転写媒体とその製造方法が提案されている。
また、必要に応じて偽造防止層を設ける場合がある。一般的には、可視光下では目視し難いが、一定条件下でのみ、印刷画像を確認できる機能性インキを使用する場合が多い。例えば、蛍光インキは紫外線を照射することにより発行するインキで、白色または無色透明のインキがあることより潜像画像として用いられている。蛍光インキには有機タイプと無機タイプがあり、有機タイプは印刷インキ中にごく少量含有するだけで発光が確認されるが、耐光性が弱いため用途が限定される。また、無機タイプは印刷インキ中に多く入れる必要があり(10〜20%程度)、潜像画像としては目視でわかってしまうため、デザイン等に工夫が必要である。
一般的には、この蛍光体を分散又は溶解させたインキをスクリーン印刷法にて形成している。これは、通常の絵柄印刷に用いられる紫外線硬化型オフセットインキにおいては、蛍光体がインキの硬化を阻害してしまうためである。よって、上述したスクリーン印刷系の問題点が同様に発生する。
更に、偽造防止層の場合は、発行会社のトレードマーク等精密なパターンであるため、極端な膜厚の変動(増加)が有った場合、カードを平らにするプレス加工をした際に、他の印刷層に、部分的な歪みを発生させてしまう等の問題がある。そして、これらの問題を解決すべき方法として、蛍光発光剤を利用した磁気記録媒体の偽造防止方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
一方、偽造防止方法としては、蛍光インキのような機能性インキをする場合が多い。しかし、近年では、より偽造防止効果の高い機能性材料を使用したものや機能性ホログラムを使用したものも多く紹介されている。
機能性材料を使用したものに、液晶材料の持つ複屈折性を利用した潜像形成方法がある。これは、サーモトロピック性を示す液晶材料を部分的に配向させ、潜像画像を形成し、その上に偏光板を介することで、配向させた部分を潜像画像として目視視認することができる。(例えば、特許文献2参照。)
また、コレステリック液晶材料の持つ光選択性を利用した偽造防止法がある。これは、
右偏光性コレステリック高分子液晶からなる顔料と左偏光性コレステリック高分子液晶からなる顔料を含有するインキを黒色系の有色層の上に印刷し、その印刷物の上に左円偏光板と右円偏光板を介して観察するとそれぞれのフィルターでは異なる色を観察することができ、目視確認ができる(例えば、特許文献3参照。)。
特許文献は以下の通り。
特開2003−154765号公報 特開2001−039100号公報 特開2003−073600号公報
以上、説明してきたように、印刷法とは異なる方法でカードに保護層を設ける方法はカードの製造上有効な手段である。更に、本発明の偽造防止方法は、真偽判定が多数回可能であり、耐性及び画像の精細さの点で制約されず、専用の真偽判定フィルターを介するだけで、潜像画像を目視確認することが可能である。
すなわち、本発明は、耐久性及び加工適性を満足し、さらに、偽造防止効果を高めるカードの偽造防止方法及び偽造防止策を施したカード用転写媒体を提供することを課題とする。
また、本願発明においては、支持体上に少なくとも、剥離性を有する剥離保護層、潜像形成層及び接着層から構成される転写媒体において、該潜像形成層は、サーモトロピック性を示す高分子液晶材料からなることを特徴とする偽造防止を施したカード用転写媒体を提供するものである。
このカード用転写媒体は、カードの偽造防止方法を実現するために用いられるカードの製造に用いられるもので、この構成によりこのカードが潜像が視認性を得られれば真正品、また、視認性を与えられた潜像がないときは偽造品として真正品か偽造品かを認識することが可能なものである。
また、本願発明においては、前記潜像形成層は、サーモトロピック性を示す高分子液晶材料を含有するインキを任意の文字・絵柄などの画像状にパターン印刷で設けてあることを特徴とする偽造防止を施したカード用転写媒体を提供するものである。この様に潜像形成層がサーモトロピック性であると、その潜像をより容易に製造できるものである。
本発明は目視では何も見えず、真偽判定フィルターを介することで潜像画像を観察することができる光学特性を偽造防止に利用することにより、支持体、剥離保護層、潜像形成層及び接着層から形成されたカード用転写媒体を用いることにより、偽造防止効果と耐摩擦性に優れたカードを容易に製造することが可能になる。一方では、ホログラム転写やカードエンボス等の後加工適性にも優れた構成である。
図1と図2は、本発明のカード用転写媒体の一実施例を示す平面図である。図3は本発明のカード用転写媒体の一実施例を示す断面図であり、図4は図3の転写媒体を使用して作製したカードの平面図であり、図5は図4の媒体に真偽判定フィルターを重ねたときに出現する潜像画像を示す平面図である。また、図6は、本発明のカード用転写媒体一実施例を示す断面図である。
図1のカード用転写媒体1の平面図において、転写媒体1には、その転写媒体1を被転写基材に転写して最終製品とした時に、被転写基材に残り、最終製品の構成要素として使用される使用領域12上に存在する偽造防止層11と所定の位置関係を示すように、レジスターマーク13が配置されている。このレジスターマーク13は、一つの使用領域に付き一つのマークを対応させても良いし、図2に示しように、複数の使用領域を一単位として設けても良い。即ち、カードを一枚ずつ製造していく場合には、一つの使用領域に付き一つのレジスターマークが必要であるが、製造効率を図るために、複数枚のカードを同時に作製し、最後にカードサイズに抜くような場合には、その製造効率にあった複数の使用領域に対して、少なくとも一つのレジスターマークを設けてやれば良い。
レジスターマーク7は、機械的に何らかの方法で感知できるもので有れば良く、一般的に光学法や物理的手法が使用される。光学法としては、反射光・散乱光・透過光の変調により感知され、物理的手法としては、パンチ穴を開けておき、その穴が検知器に引っかかったら搬送を止めるという方法を一例として挙げることができる。
レジスターマーク7の形成方法としては、薬品による腐食、研磨、焼き付け、パターン描画、打ち抜き、インクジェット印字、オフセット印刷、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、パッド印刷、フレキソ印刷、熱転写、テープ貼り等の方法が挙げられる。また、形態としては、回折格子、着色ベタ画像(遮光)、艶消し(マット)、光沢等がある。
レジスターマーク7を設ける場所は、最終製品として使用される使用領域12外に設けるため、特に限定されない。そのため、支持体上に形成し、転写後には支持体側に残しても良い。或いは、カード基材上の使用領域外に転写層と同時に転写しても良い。この場合、後工程であるカード抜き加工の位置検知マークと兼用できるというメリットもある。
図3のカード用転写媒体1の一実施例を示す断面図において、転写媒体2は、支持体21上に、剥離保護層31、潜像形成層32及び接着層33の順に各層が形成されている。
図4は、図3の転写媒体2の転写層3を、被転写基材41上に転写し、磁気記録媒体4として、カード化した場合の一例である。磁気記録媒体4は、カード基材42として、白色コア材43の両面に透明オーバーシート材44が積層されている。この透明オーバーシート材44の表面(図の上側)にJIS磁気テープ45が埋め込まれ、裏面(図の下側)にISO磁気テープ46が埋め込まれている。このJIS磁気テープ45が埋め込まれた両側に、隠蔽層47、印刷層48が設けられ、被転写基材41が形成されている。この被転写基材41上に、転写媒体2上の剥離保護層31、潜像形成層32、接着層33からなる転写層3が転写されて構成されたのが、磁気記録媒体4である。
支持体21は、厚みが安定しており、かつ耐熱性の高いポリエチレンテレフタレートフィルムを用いるのが一般的であるが、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリスチレン等の合成樹脂、天然樹脂のフィルムなどから単独で選択されたもの、または上記より選択されて組み合わされた複合体等が使用可能である。
剥離保護層31は、支持体21との密着性が軽度のものであって、転写媒体2の加熱プレス転写後には容易に剥離する材料でなければならない。さらに、転写後は保護層としての役割も果たさなければならない。更には、剥離保護層上へのホログラム転写及び転写後の密着性、あるいはエンボス加工適性も考慮する必要がある。
以上のことを全て満たす剥離保護層31に使用される樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニル樹脂−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリイミド樹脂等の従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線または電子線硬化樹脂を単独或いは、混合して用いられる。
また、カードとして使用される場合、磁気ヘッドとの擦れが問題になり、剥離保護層31には耐摩擦性も要求される。この耐性を満たすために、滑材として、ポリエチレンワックス、カルナバワックス、シリコンワックス等の各種ワックス類、或いは炭酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸やその金属塩、テトラフロロエチレンパウダー、ポリエチレンパウダー、シリコーン系微粒子やアクリルニトリル系微粒子等の有機フィラー、シリカ微粒子等の無機フィラー等の体質顔料、シリコンオイル等の油脂類等、透明性を損なわない範囲で添加することができる。滑材の添加量は樹脂100重量部に対して、15重量部以下が好ましい。
接着層33としては、剥離保護層31や潜像形成層32と被転写基材41或いは印刷層
48や隠蔽層47とを接着させるという性能が要求される。その材質としては、熱可塑性樹脂が好ましく、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ビニル系樹脂等の単独もしくは複合して使用可能である。また、ブロッキング防止や切れ性を考慮し、石油系ワックス、植物系ワックス等の各種ワックス、ステアリン酸等の脂肪酸やその金属塩、シリコンオイル等の滑材やテトラフロロエチレンパウダー、ポリエチレンパウダー、シリコーン系微粒子やアクリルニトリル系微粒子等の有機フィラー及び、シリカ微粒子等の無機フィラーを添加することもできる。
潜像形成層32は、任意の文字や絵柄パターン形状で形成した高分子液晶材料で形成されている。高分子液晶材料は、80〜200℃程度の融点を有し、サーモトロピック性を示す高分子液晶が好ましく、例えばポリエステル共重合体、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリイソシアネート、ポリグルタミン酸エステル等のサーモトロピック性高分子液晶である。このサーモトロピック性高分子液晶は、例えばグラビア印刷法、スクリーン印刷法、ノズルコーター法等の既知の方式により設けることができる。
この潜像形成層は通常に印刷された状態では、特定の結晶構造を示さず、ランダムな分子状態で形成されている。この潜像形成層に熱圧を加えることによって、高分子液晶材料が一定方向に配向し、偏光性を示す。
熱圧を加える法としては、熱ロール、ホットスタンプ、サーマルヘッド、レーザーによる加熱等が可能である。
磁気記録媒体4として使用する場合、JIS磁気テープの機能及びその上に積層される各層の厚みも重要なポイントとなる。JIS磁気テープ45上の厚みを制限する要因は、主にヘッドパス耐性と磁気出力である。発明者らの実験によれば、剥離保護層31の組成が同じ場合で比較すると、層の厚みが厚い方が、ヘッドパス耐性は向上するが、一方、磁気出力は低下する。そこで、へッドパス耐性と磁気出力の両方を満たす条件を検討した結果、磁気テープ上の隠蔽層47、印刷層48、接着層33、潜像形成層32、剥離保護層31からなる非磁性層の厚みは、9μm以下が好ましいと分かった。また、隠蔽層47と印刷層48の厚みは一般的に各々2〜3μmであることから、平均では合計5μmと見積もることができる。以上のことから、接着層33と潜像形成層32と剥離保護層31から成る転写層3の厚みは4μm以下が好ましいと分かった。
しかし、JIS磁気テープ45を隠蔽する方法としては、通常の銀ペーストを印刷する方法以外に、AlやSn等の金属や無機化合物を蒸着等の薄膜形成手段で設ける場合もある。その場合は、実質的に隠蔽層47の厚みはほぼ0に近く、印刷層48、接着層33、潜像形成層32、剥離保護層31の合計の厚みを9μm以下に設定することが可能である。
真偽判定フィルター6は円偏光板61から成っている。円偏光板等の偏光板は、PVA延伸フィルムにヨードを吸収させたPVA−ヨウ素型、二色性染料型、金属または金属化合物含有型、ポリエン型などの高分子多結晶型が考えられ、特にPVA−ヨウ素型、二色性染料型フィルムが用いられた偏光フィルムに1/4λ波長位相差フィルムを重ねたものであり、位相差を1/4λ分進めるか遅らすかで、右又は左の回転方向が決まり、右円偏光板又は左円偏光板が作製できる。
図6のカード用転写媒体7の一実施例を示す断面図において、転写媒体7は、支持体71上に、剥離保護層72、潜像形成層73、アンカー層74、接着層75の順に各層が形成されている。
(1)カード用転写媒体の作製
厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムから成る支持体上に、下記組成から成る各塗工液を、乾燥後の膜厚が順に、剥離保護層1.5μm、潜像形成層1μm、接着層1μmとなるように形成し、次いで、市販黒色インキにてレジスタークを潜像形成層とは異なる位置で、潜像形成層と同じく剥離保護層上に設け、更に接着層を形成し、カード用転写媒体を得た。尚、剥離保護層及び接着層は全面コート、潜像形成層及びレジスターマークはグラビアパターン印刷で製造した。レジスターマークは、5mm×5mmのサイズ、反射濃度計にて、OD値1.9,透過濃度計(ビジュアルフィルター)にて、1.2の濃度であった。
[剥離保護層の組成]
塩化ビニル樹脂 10.0重量部
ポリエチレンワックス 0.5重量部
THF(テトラヒドロフラン) 90.0重量部
トルエン 9.5重量部
[潜像形成層の組成]
高分子液晶(キラコールPLC−7003:旭電化工業(株)製) 20.0重量部
メチルエチルケトン 80.0重量部
[接着層の組成]
アクリル樹脂 20.0重量部
メチルエチルケトン 40.0重量部
トルエン 40.0重量部
以上組成終わり。
(2)被転写基材の作製
0.56mmの白色塩化ビニルコア材の両面に0.1mm厚の透明塩化ビニルシート材を重ねて、カード裏面となる側に保磁力23.7kA/mのISO磁気テープを仮止めし、カード表面となる側に保磁力51.4kA/m、残留磁束17nWb/cmのJIS磁気テープを仮止めし、全体を温度150℃、圧力3MPa、時間30分の条件にて、加熱加圧プレスを行い、続いて、隠蔽層と市販のアルミペーストスクリーンインキをスクリーン印刷法にて、3μm厚で全面に設けた。続いて、印刷層として、市販の紫外線硬化型オフセットインキのプロセス4色である黄、紅、藍、墨にて絵柄を印刷し、紫外線ランプを照射してオフセットインキを硬化させ、被転写基材を作製した。この状態で、JIS磁気テープ上の非磁性層の厚みは約5μmであった。
(3)磁気記録媒体の作製
(1)で作製したカード用転写媒体と(2)で作製した被転写基材を、レジスターマークを基準にして重ね合わせ、温度100℃、圧力2MPa、時間15分の条件にて加熱加圧プレスを行い、JISX6301記載のカードサイズ(ID−1:85.6mm×53.98mm)に打ち抜き、評価サンプルを得た。
得られた潜像形成層を有する磁気記録媒体は目視では何も確認することができなかった。しかし、真偽判定フィルターを重ねることで、潜像画像を観察することができ、偽造防止効果を確認することができた。
また、カードとしての機能としては、磁気記録の書き込み及び読み取りもでき、磁気記録媒体としての機能も確認することができた。
(1)カード用転写媒体の作製
厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムから成る支持体上に、下記組成から成る各塗工液を、乾燥後の膜厚が、順に剥離保護層1.2μm、潜像形成層0.8μm、アンカー層0.5μm、接着層1μmとなるように形成し、次いで、市販白色インキにてレジスタークを潜像形成層とは異なる位置で、潜像形成層と同じく剥離保護層上に設け、更に接着層を形成し、カード用転写媒体を得た。尚、剥離保護層及び接着層は全面コート、潜像形成層及びレジスターマークはグラビアパターン印刷で製造した。レジスターマークは、5mm×5mmのサイズ、透過濃度計(ビジュアルフィルター)にて、1.2の濃度であった。
[剥離保護層の組成]
塩化ビニル樹脂 15.0重量部
ポリエチレンワックス 0.5重量部
THF(テトラヒドロフラン) 90.0重量部
トルエン 4.5重量部
[潜像形成層の組成]
高分子液晶(キラコールPLC−7003:旭電化工業((株)製)25.0重量部
シクロヘキサノン 75.0重量部
[アンカー層の組成]
アクリルエマルジョン 100.0重量部
[接着層の組成]
アクリル樹脂 10.0重量部
塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂 10.0重量部
メチルエチルケトン 40.0重量部
トルエン 40.0重量部
以上組成終わり。
(2)磁気記録媒体の作製
実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製した。得られた潜像形成層を有する磁気記録媒体は目視では何も確認することができなかった。しかし、真偽判定フィルターを重ねることで、潜像画像を観察することができ、偽造防止効果を確認することができた。
また、カードとしての機能としては、磁気記録の書き込み及び読み取りもでき、磁気記録媒体としての機能も確認することができた。
本発明は、例えばカード基材上に磁気テープを配し、更にこれを隠蔽し、印刷層、保護層を有するオーバープリントカード、特に専用の検証媒体を用いて潜像画像を目視確認することが可能な偽造防止性に優れたオーバープリントカードへの応用が挙げられる。
本発明のカード用転写媒体の一実施例を示す平面図である。 図1の場合とは異なる多面付けの場合の本発明のカード用転写媒体の一実施例を示す平面図である。 本発明のカード用転写媒体の一実施例と被転写基材の一実施例を示す断面図である。 本発明のカード用転写媒体により製造される形成体の一実施例を示す平面図である。 図4の形成体に真偽判定フィルターを重ねたときに出現する潜像画像を示す平面図である。 本発明のカード用転写媒体の一実施例を示す平面図である。
符号の説明
1、2、7 カード用転写媒体
3 転写層
4 磁気記録媒体
6 真偽判定フィルター
11、32、73 潜像形成層
12 使用領域
13 レジスターマーク
21、71 支持体
31、75 接着層
33、72 剥離保護層
41 被転写基材
42 カード基材
43 白色コア材
44 透明オーバーシート
45 JIS磁気テープ
46 ISO磁気テープ
47 隠蔽層
48 印刷層
61 円偏光板
62 潜像画像
74 アンカー層

Claims (1)

  1. 支持体上に少なくとも、剥離性を有する剥離保護層、潜像形成層及び接着層から構成される転写媒体において、該潜像形成層は、サーモトロピック性を示す高分子液晶材料からなり、前記潜像形成層は、サーモトロピック性を示す高分子液晶材料を含有するインキを任意の文字・絵柄などの画像状にパターン印刷で設けてあることを特徴とする偽造防止を施したカード用転写媒体。
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