JP3988458B2 - 偏光性を示す偽造防止媒体並びにその真偽判定方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通常の状態では印刷インキよりなる画像や反射・回折光が互いに干渉して再生されるホログラム画像や回折格子画像等の画像が観察されるのみであるが、専用の検証媒体を介して観察した時には、偏光層の色相が変化して観察されたり、隠し文字や隠しパターン等の潜像を可視化して目視できるようにした偏光性を示す偽造防止媒体並びにその真偽判定方法である。
【0002】
【従来の技術】
従来から各種の潜像を有する画像形成体がある。例えば、万線のピッチの隙間を利用して隠し文字等を入れ、万線部分を隠蔽することで隠し文字が現れるようにした万線画や、透明インキメジウム中にフィラーを入れたインキにより所望の潜像パターンを印刷し鉛筆でその部分を擦ると鉛筆の粉が印刷部分に付着して隠し文字が現れるよにした鉛筆出し印刷(デコマット)である。これらの潜像はよく見ると所定の操作をして可視化する前にもその内容が分かってしまうため、本格的な潜像というよりは、遊び用として使用されている。
【0003】
一方、特殊インキを使用して潜像を形成することもよく行われている。
不可逆性感熱発色インキは熱をかけることによって発色するインキで、白色もしくは無色透明の不可逆性感熱発色インキは潜像を形成するための画像形成用材料としては有効であるが、このインキで形成された潜像を発色させて可視化させるためには熱源装置が必要であり、しかも一回可視画像として発色表示させたものを消色することができないため、用途が限定される。
また、酸化チタン等の金属よりも硬いフィラーを含有させた白色インキがあり、このインキで白色の紙に潜像を印刷し、この部分をコイン等で擦ることにより可視像を表示させる方法がある。この潜像はその上にマット調のニスを設けることにより単に観察しただけではその存在を確認できなくすることができるが、可視化して表示できるのは一回限りであることより用途が限定される。
【0004】
一方、発・消色の変換が繰り返し可能な画像形成用材料として可逆性感熱発色インキ(サーモクロミックインキ)がある。このサーモクロミックインキは熱をかけることにより可逆的に発・消色するインキで、熱を加えると発色もしくは消色し、しばらく放置すると元の状態に戻るものである。このインキも潜像もしくは可視画像を隠蔽して潜像化するための画像形成用材料として使われているが、耐性、特に耐熱性が弱いことより用途が限定される。
また、フォトクロミックインキは、電磁波を照射することにより発色するインキで、白色もしくは無色透明のインキが潜像を形成するための画像形成用材料としてよく用いられているが、耐性、特に耐光性が弱いことより用途が限定されている。
また、蛍光インキは紫外線や赤外線等を照射することにより蛍光を発光するインキで、白色または無色透明のインキが潜像形成用のインキとしてよく用いられている。この蛍光インキには有機タイプと無機タイプがあり、有機タイプのものは印刷インキ中に有機蛍光体をごく少量含有するだけで発光が確認されるが、耐光性が弱いため用途が限定される。また、無機タイプのものは印刷インキ中に無機蛍光体を多く入れる必要があり(10〜20%程度)、それによって印刷された潜像はそのままではその存在が目視でわかってしまうため、デザイン等に工夫が必要である。
【0005】
さらに、赤外光を吸収する特殊インキもありこのインキにより画像を形成し、さらにこの上に前記画像を隠蔽して目視確認できないように赤外線領域の光は透過する隠蔽層を設けることにより、前記画像を潜像化する方法もあるが、このようにして潜像化したものを可視化して観察者が認識できるようにするためには赤外線カメラ等が必要であり、装置的に大がかりとなる。
また、可視光域では白色もしくは無色であるが赤外線域に吸収のあるインキ(IVインキ)で潜像を形成することもあるが、これも前記同様赤外線カメラ等が必要である。
【0006】
他方、特殊インキを使用して潜像を形成する以外に、網点や万線のモアレ(干渉縞)のピッチもしくは角度を部分的に変えることにより潜像を形成する方法もある。これらの潜像は整然と並んだ網点もしくは万線を有する透明フィルムをその上に重ねることでモアレが発生し、可視化される。このような構成の潜像は、簡単な表示媒体の使用で繰り返しの可視化が可能であるが、複雑な潜像パターンを表現できないという問題がある。
また、磁気記録可能な保磁力(約300Oe以上)のある磁性層の一部をパターン状に磁化させて潜像を内在化させておき、磁性層上に鉄粉をふりかけることで磁化されている部分(潜像部分)に鉄粉を集めて潜像を可視化する方法もある。しかし、この方法では潜像を可視化させる工程が煩雑であり、また潜像の書き換えが可能であることより用途が限定される。
【0007】
一方、近年の電子写真技術を利用したコピー機の急速な普及とコピー技術の向上に伴い、カラーコピー機を利用すれば誰でもが原稿か複写物かの見分けが極めて困難な複写物を容易に作成することができるようになった。このように、カラーコピーは便利である反面、株券、債券、約束手形、小切手などの有価証券や、入場券、搭乗券等の印刷物が容易に偽造されるという問題を生み出している。そこで、最近は不正なコピーを牽制し、コピーに対するセキュリティ性を高める手段として、各種のコピー防止技術が開発、改良され、これらの各種印刷物に施されている。例えば、透かしを入れた紙、着色用紙、チップ入り紙等の基材自体に工夫を凝らしたコピー防止技術や、地紋、彩紋、棒彩紋、ロゴライン等の印刷及び蛍光インキ、消色インキ等の特殊インキを使用した特殊印刷によるコピー防止技術、また、印刷原稿内に複写禁止対象物であることを示す情報を含ませて作成する電子透かしと呼ばれるコピー防止技術等である。しかし、これらは製造工程が煩雑になり、コスト高になる等の問題があった。
【0008】
一方、従来から、ホログラムは光の干渉を用いて立体画像や特殊な装飾画像を表現でき、その製造方法は高度な製造技術を要するため、偽造防止手段として、クレジットカード、有価証券、証明書類等の一部或いは全面に使用されている。
ホログラムは製造方法により、レリーフ型ホログラム及び体積型ホログラムに分けられる。まず、レリーフ型ホログラムは、光学的撮影方法により微細な凹凸パターンからなるレリーフ型のマスターホログラムを作製し、これから電気メッキ法により凹凸パターンを複製したニッケル製のプレス版を複製し、このプレス版をホログラム形成層上に加熱押圧すると言う周知の方法により製造するホログラムである。また、感光性樹脂等の記録材を用いて、体積方向に干渉縞を記録するのが体積型ホログラムである。この型のホログラムでは、リップマンホログラムと呼ばれるものが一般に使用されており、感光性樹脂の屈折率を体積方向に変化させ、反射型ホログラムとしたものである。
これらのホログラムは偽造防止手段としては有効なものではあるが、最近は他の偽造防止技術と組み合わせてより高い偽造防止効果を確保したいという要求が日増しに高まってきている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上、説明してきたように偽造防止効果をより高めるために、真偽判定の検証機能を有する潜像を施した媒体の検討が従来から進められているが、いずれも一長一短がある。また任意の高精細の潜像を形成するという点においてもこれらの媒体は満足するものではない。
本発明は以上のような状況を背景とし、通常の状態では印刷インキよりなる画像や反射・回折光が互いに干渉して再生されるホログラム画像や回折格子画像等の画像が観察されるのみであるが、専用の検証媒体を介して観察した時には、偏光層の色相が変化して観察されたり、高精細の隠し文字や隠しパターン等の潜像を可視化して目視できるようにした偏光性を示す偽造防止媒体並びにその真偽判定方法の提供を課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を達成すべくなされ、請求項1に記載の発明は、観察される側から順に、少なくとも回折構造形成層、該回折構造形成層の材料よりも屈折率が高い材料からなる高屈折率層、偏光層、有色層及び接着層で構成される積層体からなり、前記偏光層が入射した光のうち右回転の一部の偏光を反射する右偏光性顔料と入射した光のうち左回転の一部の偏光を反射する左偏光性顔料を含有し、かつこれらの顔料は互いに異なる色相であることを特徴とする偏光性を示す偽造防止媒体である。
【0011】
また、請求項2記載の発明は、観察される側から順に、少なくとも支持体、回折構造形成層、該回折構造形成層の材料よりも屈折率が高い材料からなる高屈折率層、偏光層、有色層及び粘着層で構成される積層体からなり、前記偏光層が入射した光のうち右回転の一部の偏光を反射する右偏光性顔料と入射した光のうち左回転の一部の偏光を反射する左偏光性顔料を含有し、かつこれらは互いに異なる色相であることを特徴とする。
【0012】
さらにまた、請求項3記載の発明は、観察される側から順に、少なくとも回折構造形成層、該回折構造形成層の材料よりも屈折率が高い材料からなる高屈折率層、偏光層、有色層及び接着層で構成される積層体からなり、前記偏光層が入射した光のうち右回転の一部の偏光を反射する右偏光性顔料を含有する右偏光層と入射した光のうち左回転の一部の偏光を反射する左偏光性顔料を含有する左偏光層からなり、かつこれらの顔料は同じ色相であることを特徴とする。
【0013】
さらにまた、請求項4記載の発明は、観察される側から順に、少なくとも支持体、回折構造形成層、該回折構造形成層の材料よりも屈折率が高い材料からなる高屈折率層、偏光層、有色層及び粘着層で構成される積層体からなり、前記偏光層が入射した光のうち右回転の一部の偏光を反射する右偏光性顔料を含有する右偏光層と入射した光のうち左回転の一部の偏光を反射する左偏光性顔料を含有する左偏光層からなり、かつこれらの顔料は同じ色相であることを特徴とする。
【0014】
さらにまた、請求項5記載の発明は、観察される側から順に、少なくとも回折構造形成層、該回折構造形成層の材料よりも屈折率が高い材料からなる高屈折率層、偏光層、有色層及び接着層で構成される積層体からなり、前記偏光層が入射した光のうち右回転の一部の偏光を反射する右偏光性顔料を含有する右偏光層であるか、或いは、入射した光のうち左回転の一部の偏光を反射する左偏光性顔料を含有する左偏光層であることを特徴とする。
【0015】
さらにまた、請求項6記載の発明は、観察される側から順に、少なくとも回折構造形成層、該回折構造形成層の材料よりも屈折率が高い材料からなる高屈折率層、偏光層、有色層及び粘着層で構成される積層体からなり、前記偏光層が入射した光のうち右回転の一部の偏光を反射する右偏光性顔料を含有する右偏光層であるか、或いは、入射した光のうち左回転の一部の偏光を反射する左偏光性顔料を含有する左偏光層であることを特徴とする

【0016】
さらにまた、請求項7記載の発明は、観察される側から順に、少なくとも支持体、回折構造形成層、該回折構造形成層の材料よりも屈折率が高い材料からなる高屈折率層、偏光層、有色層及び粘着層で構成される積層体からなり、前記偏光層が入射した光のうち右回転の一部の偏光を反射する右偏光性顔料を含有する右偏光層であるか、或いは、入射した光のうち左回転の一部の偏光を反射する左偏光性顔料を含有する左偏光層であることを特徴とする。
【0017】
さらにまた、請求項8記載の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の偏光性を示す偽造防止媒体において、前記右偏光性顔料がねじれ軸の回転方向が右巻きの右偏光コレステリック高分子液晶顔料であることを特徴とする。
【0018】
さらにまた、請求項9記載の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の偏光性を示す偽造防止媒体において、前記左偏光性顔料がねじれ軸の回転方向が左巻きの左偏光コレステリック高分子液晶顔料であることを特徴とする。
【0019】
さらにまた、請求項10記載の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の偏光性を示す偽造防止媒体において、前記回折構造形成層は全面に高屈折率材料からなる高屈折率層を具備していることを特徴とする。
【0020】
さらにまた、請求項10記載の発明は、請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の偏光性を示す偽造防止媒体に対して円偏光板からなる真偽判定フィルターを通して、目視で真偽判定を行う偽造防止媒体の真偽判定方法であって、前記円偏光板が右回転の円偏光板及び左回転の円偏光板であることを特徴とする偏光性を示す偽造防止媒体の真偽判定方法である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態を示す図面を参照にして詳細に説明する。
図1は本発明の偏光性を示す偽造防止媒体1の一実施形態を示す平面図であり、図2は図1に示す偏光性を示す偽造防止媒体1のX−X’線における断面説明図であり、図3は図1に示す偏光性を示す偽造防止媒体1に左回転の円偏光板22と右回転の円偏光板21を隣り合わせに接合して一体化してなる左右回転の真偽判定フィルター2(以下、左右回転の真偽判定フィルターという)を乗せて真偽の判定を行っているときに観察される色相の変化の状況を示す平面説明図であり、図4は図3に示す状況をW−W’線における断面で見たときの様子を示す断面説明図である。
また、図5は本発明の他の実施形態に係る偏光性を示す偽造防止媒体4をカード基材3’上に設けてなるカード3を示す平面図であり、図6は図5に示すカード3のY−Y’線における断面説明図であり、図7は図5のカード3上に設けてある偏光性を示す偽造防止媒体4の上に右回転の円偏光板からなる真偽判定フィルター(以下、左回転の真偽判定フィルターという)を乗せて潜像を可視化しているときの状態を示す平面説明図であり、図8は図7に示す状態をV−V’線における断面で見たときの様子を示す断面説明図であり、図9は図5のカード3の上に固着・一体化してある偏光性を示す偽造防止媒体4の上に左回転の円偏光板からなる真偽判定フィルター(以下、左回転の真偽判定フィルターという)を乗せて潜像を可視化しているときの状態の平面説明図であり、図10は図9に示す状態をZ−Z’線における断面で見たときの様子を示す断面説明図である。
【0022】
偏光性を示す偽造防止媒体1は回折構造形成層11と偏光層12と有色層13と接着層14がこの順序で積層された構成となっており、目視角度を変えることによりホログラム画像や回折格子画像等の背景色の色相が変化する。即ち、図2に示すように自然光15の照射を受けると、偏光性を示す偽造防止媒体1は視点16および視点17において異なる色相を呈するようになる。この偏光性を示す偽造防止媒体1は偏光層12の下層には有色層13が設けられているため、前述した色相の変化はより鮮明になるようになっている。
【0023】
また、図5や図6等に示すカード3はカード基材3’上に、支持体44よ回折構造形成層40と右偏光層41と左偏光層42と有色層43と粘着層45がこの順序で積層された偏光性を示す偽造防止媒体4を固着・一体化した構成となっており、偏光性を示す偽造防止媒体4の部分は目視角度を変えることによりホログラム画像や回折格子画像等の背景色の色相が変化する。即ち、図6に示すように自然光46の照射を受けると、偏光性を示す偽造防止媒4は視点47および視点48において異なる色相を呈するようになる。この偏光性を示す偽造防止媒体4は右偏光層41と左偏光層42の下層には有色層43が設けられているため、前述した色相の変化はより鮮明になるようになっている。
また、この偏光性を示す偽造防止媒体4は偏光板を介して観察することにより所定の色相の変化や潜像の可視化を可能とするものである。
【0024】
これらの偏光性を示す偽造防止媒体1、4における回折構造形成層11、40は、光の照射により回折像が再生されるようにするための層であり、例えば剥離兼保護層と回折構造層と高屈折率層がこの順序で積層されて構成されてなる。剥離兼保護層は、その下層の回折構造層を外傷から保護し、また転写時の熱圧から版痕による視認性不良を防ぐ役割を持つもので、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニル樹脂−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂等の従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線又は電子線硬化性樹脂等の樹脂単独或いは、これらを適宜混合した樹脂材料で形成される。これらの樹脂材料には、樹脂を架橋する硬化剤、ポリエチレンワックス、カルナバワックス、シリコンワックス、等のワックス類、或いは炭酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、シリカ、アルミナ、タルク等の体質顔料、シリコーン油脂等の油脂類を透明性を損なわない範囲で添加をすることができる。この剥離兼保護層は上記樹脂材料を主体とする塗工液を用い、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、ノズルコーター印刷法等の既知の塗布手段およびオフセット印刷法、フレキソ印刷法等の印刷手段により塗工して形成すればよい。
【0025】
一方、回折構造層は、熱圧による成形性が良好で、成形ムラが生じ難く、明るい再生像が得られるように、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、或いはラジカル重合性不飽和基を有する紫外線又は電子線硬化性樹脂等の樹脂単独或いはこれらを複合したもので形成することができる。また、上記以外のものでも、ホログラムや回折格子等ののレリーフパターンが安定して形成可能な材料であれば使用可能である。
【0026】
この回折構造層にレリーフ型のホログラムを賦型する場合、その賦型部分での回折効率を高めるためレリーフ面を構成する高分子材料と屈折率の異なる高屈折率材料からなる薄膜をその下層に設けることが好ましい。この高屈折率層を設けることにより、回折効率が向上し、より鮮明な回折画像の再生や色の変化をもたらす。用いる高屈折率材料としては、例えば、Fe23、TiO2、CdS、CeO2、ZnS、PdCl2、CdO、Sb23、WO3、SiO、Si23、In23、Pb02、Ta23、ZnO、ZrO2等や、より反射効果の高いAl、Sn、Cr、Ni、Cu、Au等の金属材料が挙げられ、これら材料を単独あるいは積層して薄膜とすればよい。この薄膜は真空蒸着法、スパッタリング等の公知の薄膜形成技術にて形成され、その膜厚は用途によって異なるが、5〜1000nm程度とすればよい。上記以外でも、高屈折率層を構成する材料としては、その屈折率が、回折構造層で使用する高分子材料(屈折率n=1.3〜1.5)よりも高い材料であれば、上記の無機材料以外の有機系材料、有機無機複合体、あるいは有機系材料に無機系フィラーを分散したものであっても使用可能である。これらの材料を用いグラビア印刷法、ダイコート法、スクリーン印刷法等の公知のコーティング法により、0.1μm〜10μmの層厚さで形成すればよい。さらには、上記以外の材料であっても反射性を有した材料であれば、適宜使用することが可能である。
【0027】
他方、接着層14や粘着層45はこれらを設けてなる偏光性を示す偽造防止媒体1、4を偽造防止対策が必要とされるカードや印刷物等に接着または固着させて一体化するために設ける層であり、それを構成する材料としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニル樹脂−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスチレン系樹脂等の従来公知の熱可塑性樹脂が適用できる。これらの材料を用いグラビア印刷法やマイクログラビア印刷法などの公知のコーティング法を用いて1μmから10μmの厚さで形成すればよい。
【0028】
また、偏光性を示す偽造防止媒体4を構成する支持体44は、回折構造形成層40や偏光層41、42等を支持し、シールやラベルの構成として使用するために一部に設けるものであり、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン等の合成樹脂、天然樹脂のフィルム、合成紙、紙、ガラスなどから単独で選択されたもの、または上記の基材より選択されて組み合わされた複合体等が使用可能である。
【0029】
また、偏光層12、右偏光層41、左偏光層42に含有されているコレステリック高分子液晶顔料は、キラル相を有する三次元架橋性液晶物質を配向し、三次元的に架橋し、所望の粒度に粉砕して得られた顔料である。この顔料によって反射した光は円偏光である。
液晶性物質の中でも、コレステリック液晶はねじれ構造を有し、そのねじれ軸に沿って、光の屈折率が周期的に変動するため、そのねじれ構造のピッチに等しい波長の光を選択的に反射する。従って、ねじれ構造のピッチを制御することで所望のコレステリック色を作り出すことが可能である。また、ねじれ構造を有する液晶は、各分子が層をなして配置されており、層中で均一に配列されることで、初めてその光学的特性を発揮する。この場合、分子は層毎にその優先方向を変えるので、ねじれ構造が生じる。各分子の配向は公知の方法、例えば配向層または電界または磁界によって制御できる。その固定化の代表的な方法には、キラル相を有する三次元架橋性液晶物質と多官能性重合性化合物を組み合わせ、紫外線照射することで3次元架橋させ、ねじれ構造を固定化する方法がある。
【0030】
コレステリック高分子液晶の出発物質としては、紫外線から赤外線までの光の波長に等しいピッチのねじれ構造を有する全てのコレステリック液晶物質が好ましい。即ち、キラル相を有する液晶物質はネマチック、スメクチックまたはディスコチック構造にキラル物質を加えることで製造できる。キラル物質の種類及び分子量がねじれ構造のピッチ、延いては反射光の波長を決定する。ねじれ構造のねじれ方向は左巻きでも右巻きでもよい。さらに、出発物質は重合性基、重縮合性基または重付加に有効な基を有し、これらの基の内、少なくとも一部は二官能性、三官能性及び多官能性を示し、例えば、メタクリルオキシ基、アクリルオキシ基等を有することが好ましく、中でも3次元架橋性液晶ポリオルガノシロキサンが適当である。
【0031】
コレステリック高分子液晶顔料の製造方法は、例えば、まず3次元架橋性液晶ポリオルガノシロキサンと光重合開始剤の混合溶液を、金属支持体、プラスチック支持体又はガラス支持体上に加温しながらドクターを用いて剪断力を加えながら塗布し、液晶分子を配向させる。次に、液晶層に紫外線を照射し、三次元架橋させる。そして、三次元架橋した液晶層を支持体から剥離し、万能ミル等で粉砕し、フレーク状の顔料とする。この顔料の大きさは5μm〜5mmの粒度を有し、1〜100μm、好ましくは5〜50μm程度の厚さを有するものである。また、前記支持体は場合により、例えばポリイミド又はポリビニルアルコールからなる配向層を有していても良い。
また、液晶分子の配向方法には、2枚のシート間で剪断することも可能であり、好ましくはポリエチレンテレフタレートを使用する方法もある。
【0032】
上記偏光層12、右偏光層41、左偏光層42のそれぞれは、このようなコレステリック高分子液晶顔料の内、偏光層12においては入射した光の中の右回転の一部の偏光を反射する右偏光性顔料と入射した光の中の左回転の一部の偏光を反射する左偏光性顔料を、また右偏光層41においては入射した光の中の右回転の一部の偏光を反射する右偏光性顔料を、さらに左偏光層42においては入射した光の中の左回転の一部の偏光を反射する左偏光性顔料を、結着剤、分散剤および助剤等に含有してなるグラビア印刷用、スクリーン印刷用等の各印刷用のインキにより形成する。この場合、インキにはコレステリック高分子液晶顔料が10〜50重量%程度含んでいることが好ましい。
【0033】
以上のような構成の偏光性を示す偽造防止媒体1、4の上に位置させて所定の色相の変化や潜像を可視化するための左右回転の真偽判定フィルター2及び右回転の真偽判定フィルター5及び左回転の真偽判定フィルター6は、円偏光フィルターであり、PVA延伸フィルムにヨードを吸収させたPVA−ヨウ素型、二色性染料型、金属または金属化合物含有型、ポリエン型などの高分子多結晶型等の円偏光板からなるものであり、より具体的にはPVA−ヨウ素型、二色性染料型の偏光フィルムに1/4λ波長位相差フィルムを重ねたものである。このフィルターは位相差を1/4λ分進めるか遅らすかで、右または左の回転方向が決まる。
【0034】
従って、自然光23が左右回転の真偽判定フィルター2の右回転の円偏光板21側を通過することで右回転の偏光24、25となるが、偏光層12中に、右巻きのねじれ構造を有するコレステリック高分子液晶が含有されることから、入射してきた右回転の偏光24、25の内、そのねじれピッチに等しい波長の右回転の偏光25のみを偏光層12の表面で反射し、その反射光26を観察者は視認することができる。一方、左右回転の真偽判定フィルター2の左回転の円偏光板22側を通過した左回転の偏光28、29は、偏光層12中に、左巻きのねじれ構造を有するコレステリック高分子液晶が含有されることから、入射してきた左回転の偏光28、29の内、そのねじれピッチに等しい波長の左回転の偏光29のみを偏光層12の表面で反射し、その反射光30を観察者は視認することができる。(図3、図4参照)
【0035】
一方、カード3上の偏光性を示す偽造防止媒体4は目視角度を変えることにより回折画像の背景色の変化が起きる。即ち、図6に示すように自然光46を受け、偏光性を示す偽造防止媒体4は視点47および視点48において異なる色相を呈し、さらにはこの偏光性を示す偽造防止媒体4は偏光層の下部に有色層43が設けてあるため、その上にある部分においては、色変化がより鮮明になる。
【0036】
そして、カード3の偏光性を示す偽造防止媒体4上に右回転の真偽判定フィルター5を乗せると、自然光51が右回転の真偽判定フィルター5を通過することで右回転の偏光52、53となるが、偏光性を示す偽造防止媒体4の右偏光層41は右巻きのねじれ構造を有するコレステリック高分子液晶を含有するため、入射してきた右回転の偏光52、53の内、そのねじれピッチに等しい波長の右回転の偏光53のみを右偏光層41の表面で反射し、その反射光55を観察者は視認することができる。一方、左偏光層42は、左巻きのねじれ構造を有するコレステリック高分子液晶を含有するため、入射してきた右回転の偏光52は全て透過し、その下層にある有色層43での反射光54を観察者は視認することができる。(図8参照)
【0037】
そしてさらに、左回転の真偽判定フィルター6を介して観察すると、左偏光層41は入射光の一部の偏光56を反射し、反射光58を観察者は視認することができ、右偏光層41は、入射光57の全てを透過し、その下層にある有色層43での反射光59を観察者は視認することができる。
【0038】
すなわち、自然光51が左回転の真偽判定フィルター6を通過することで左回転の偏光56、57となるが、偏光性を示す偽造防止媒体4の左偏光層42は左巻きのねじれ構造を有するコレステリック高分子液晶からなるため、入射してきた左回転の偏光56、57の内、そのねじれピッチに等しい波長の左回転の偏光56のみを左偏光層42の表面で反射し、その反射光58を観察者は視認することができる。一方、右偏光層41は、右巻きのねじれ構造を有するコレステリック高分子液晶からなるため、入射してきた左回転の光56、57は全て透過し、その下層にある有色層43での反射光59を観察者は視認することができる。(図9、図10参照)
【0039】
【実施例】
本発明を、具体的な実施例を挙げて詳細に説明する。
<実施例1>
厚み25μmの透明ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムからなる支持体上に、下記[剥離兼保護層形成用インキの組成]からなる剥離兼保護層形成用インキを用いてグラビア法で印刷し、乾燥温度60℃で乾燥させ、厚み0.4μmの剥離兼保護層を形成した。次に、下記[回折構造層形成用インキの組成]からなる回折構造層形成用インキを用いグラビア印刷法にて印刷し、乾燥温度80℃で乾燥させて、厚み1.0μmの回折構造層を積層形成し、回折構造形成層転写箔原反を得た。
次いで、ホログラムレリーフパターンを有するニッケル製の画像金型を100℃に加熱し、公知のロールエンボス法により、回折構造層上に押圧することで、回折形成層上にレリーフパターンを形成した。
上記方法でレリーフパターンを形成した回折構造層上に、真空蒸着法を用いて膜厚0.05μmのZnS蒸着薄膜を形成して、高屈折率層を設けた。次に、[偏光層形成用インキの組成]からなる偏光層形成用インキを用いスクリーン印刷法にて印刷し、乾燥温度80℃で乾燥させ、塗布厚10μmの偏光層を高屈折率層上に得た。さらに、スクリーン用プロセス墨インキを用いスクリーン印刷法にて約2μmの有色層を偏光層上に設けた。次に、下記[接着層形成用インキの組成]からなる接着層形成用インキを用いグラビア印刷法にて印刷し、乾燥温度80℃で乾燥し、塗布厚2.0μmの接着層を有色層上に設け、偏光性を示す偽造防止媒体を得、しかる後これをカード基材にロール転写法にて熱融着させ、回折構造形成層転写箔の支持体を剥すことによりカードを得た。
【0040】
[剥離保護層形成用インキの組成]
アクリル樹脂 10重量部
メチルエチルケトン 45重量部
トルエン 45重量部
[回折構造層形成用インキの組成]
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 15重量部
ウレタン樹脂 10重量部
メチルエチルケトン 50重量部
トルエン 25重量部 [偏光層形成用インキの組成]
コレステリック液晶顔料(右回転)(ワッカーケミカル社製) 15重量部コレステリック液晶顔料(左回転)(ワッカーケミカル社製) 15重量部スクリーンインキメジウム 70重量部
(SS NSAメジウム 東洋インキ製造社製)
[接着層形成用インキの組成]
アクリル樹脂 10重量部
ポリエステル樹脂 5重量部
メチルエチルケトン 30重量部
トルエン 50重量部
【0041】
得られたカード上の偏光性を示す偽造防止媒体は、ホログラムの背景に光沢のある有色層が印刷されおり、目視角度を変えることで、赤紫色から緑色へのカラーシフトが確認できた。また、右回転の真偽判定フィルターを通して見ると偏光層が光沢感のある赤色に見え、左回転の真偽判定フィルターを通してみると青色に見えることより、ホログラム画像が観察されるだけでなく、OVIインキとしての効果と共にフィルターによる所望の色相への変化が確認できることより、より一層の偽造防止効果を奏することが確認された。
【0042】
<実施例2>
厚み25μmの透明ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムからなる支持体上に、下記[回折構造層形成用インキの組成]からなる回折構造層形成用インキを用いグラビア印刷法にて印刷し、乾燥温度80℃で乾燥し、厚み2.0μmの回折構造形成層転写箔原反を得た。
次いで、ホログラムレリーフパターンを有するニッケル製の画像金型を100℃に加熱し、公知のロールエンボス法により、回折構造形成層転写箔の回折形成層上に押圧することで、回折構造層上にレリーフパターンを形成した。
上記方法でレリーフパターンを形成した回折構造層上に、真空蒸着法を用いて膜厚0.05μmのSi23からなる蒸着薄膜を形成して、高屈折率層とした。
次に、回折構造形成層に、[右偏光層形成用インキの組成]からなる右偏光層形成用インキを用いパターン状にスクリーン印刷法にて印刷し、さらに、[左偏光層形成用インキの組成]からなる左偏光層形成用インキを用いパターン状にスクリーン印刷法にて印刷した後、乾燥温度80℃で乾燥し、塗布厚8μmの右偏光層と左偏光層からなる偏光層を設けた。続いて、この偏光層上にスクリーン印刷法にてスクリーン用プロセスすみインキを2μmの厚さで印刷し有色層とした。さらに、下記[粘着層形成用インキの組成]からなる粘着層形成用インキを用いグラビア印刷法にて印刷し、乾燥温度80℃で乾燥し、塗布厚10.0μmの粘着層を設け、本発明の偏光性を示す偽造記録媒体を得た。
【0043】
[回折構造層形成用インキの組成]
アクリルポリオール樹脂 20重量部
ヘキサメチレンジイソシアネート 3重量部
メチルエチルケトン 50重量部
トルエン 27重量部 [右偏光層形成用インキの組成]
コレステリック液晶顔料(右回転)(ワッカーケミカル社製) 20重量部
スクリーンインキメジウム 80重量部
(SS NSAメジウム 東洋インキ製造社製)
[左偏光層形成用インキの組成]
コレステリック液晶顔料(左回転)(ワッカーケミカル社製) 20重量部
スクリーンインキメジウム 80重量部
(SS NSAメジウム 東洋インキ製造社製)
[粘着層形成用インキの組成]
アクリル樹脂 40重量部
メチルエチルケトン 30重量部
トルエン 30重量部
【0044】
得られた偏光性を示す偽造防止媒体は、ホログラムの背景に光沢のある有色層が印刷されおり、目視角度を変えることで、緑色から青色へのカラーシフトが確認できた。また、右回転の真偽判定フィルターを通して見ると右偏光層の部分が光沢感のある緑色に見え、一方、左回転の真偽判定フィルターを通して見ると左偏光層の部分が光沢感のある緑色に見えた。従って、この変光性を示す偽造防止媒体はホログラム画像が観察されるだけでなく、OVIインキとしての効果と共に真偽判定フィルターにてさらなる真偽判定ができることより、より一層の偽造防止効果を発揮することが確認された。
【0045】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の偏光性を示す偽造防止媒体は、ホログラム画像や回折格子画像だけでなく、OVIインキと同様に目視角度の違いによりカラーシフトを生じる。しかも左右回転の真偽判定フィルターのような右回転と左回転の円偏光板を具備するものを使用すれば、そのコレステリック高分子液晶顔料のねじれ回転に応じて、真偽判定フィルターの片方で反射、もう片方で吸収の効果が現れ、これによりさらなる真偽判定ができる。
また、左偏光性コレステリック高分子液晶顔料および右偏光性コレステリック高分子液晶顔料の組み合わせ方法により、OVI効果と同時に真偽判定フィルターの右回転と左回転との掛け替えで媒体の色相変化を生じさせることができ、これによりより一層の偽造防止効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の偏光性を示す偽造防止媒体の一実施形態を示す平面図である。
【図2】図1の偏光性を示す偽造防止媒体のX−X’線における断面説明図である。
【図3】図1の偏光性を示す偽造防止媒体に左右回転の真偽判定フィルターを重ねて真偽の判定を行ったときに観察される色相の変化の状態を示す平面説明図である。
【図4】図3に示す状態をW−W’線における断面で見たときの様子を示す断面説明図である。
【図5】本発明の偏光性を示す偽造防止媒体をカード基材上に固着・一体化してなるカードを示す平面図である。
【図6】図5のカードのY−Y’線における断面説明図である。
【図7】図5のカード上に右回転の真偽判定フィルターを乗せて潜像を可視化しているときの状態を示す平面説明図である。
【図8】図7のカードのV−V’線における断面図である。
【図9】図5のカードの上に左回転の真偽判定フィルターを乗せて潜像を可視化しているときの状態を示す平面説明図である。
【図10】図9のカードのZ−Z’線における断面説明図である。
【符号の説明】
1、4・・偏光性を示す偽造防止媒体
2・・左右回転の真偽判定フィルター
3・・カード
5・・右回転の真偽判定フィルター
6・・左回転の真偽判定フィルター
11・・回折構造形成層
12・・偏光層
13・・有色層
14・・接着層
15、23、46、51・・自然光
16、47・・視点
17、48・・視点
21・・右回転の偏光板
22・・左回転の偏光板
24、25、52、53・・右回転の偏光
26・・反射光
27・・反射光
28、29、56、57・・左回転の偏光
30・・反射光
31・・反射光
40・・回折構造形成層
41・・右偏光層
42・・左偏光層
43・・有色層
44・・支持体
45・・粘着層
54・・反射光
55・・反射光
58・・反射光
59・・反射光

Claims (11)

  1. 観察される側から順に、少なくとも回折構造形成層、該回折構造形成層の材料よりも屈折率が高い材料からなる高屈折率層、偏光層、有色層及び接着層で構成される積層体からなり、前記偏光層が入射した光のうち右回転の一部の偏光を反射する右偏光性顔料と入射した光のうち左回転の一部の偏光を反射する左偏光性顔料を含有し、かつこれらの顔料は互いに異なる色相であることを特徴とする偏光性を示す偽造防止媒体。
  2. 観察される側から順に、少なくとも支持体、回折構造形成層、該回折構造形成層の材料よりも屈折率が高い材料からなる高屈折率層、偏光層、有色層及び粘着層で構成される積層体からなり、前記偏光層が入射した光のうち右回転の一部の偏光を反射する右偏光性顔料と入射した光のうち左回転の一部の偏光を反射する左偏光性顔料を含有し、かつこれらの顔料は互いに異なる色相であることを特徴とする偏光性を示す偽造防止媒体。
  3. 観察される側から順に、少なくとも回折構造形成層、該回折構造形成層の材料よりも屈折率が高い材料からなる高屈折率層、偏光層、有色層及び接着層で構成される積層体からなり、前記偏光層が入射した光のうち右回転の一部の偏光を反射する右偏光性顔料を含有する右偏光層と入射した光のうち左回転の一部の偏光を反射する左偏光性顔料を含有する左偏光層からなり、かつこれらの顔料は同じ色相であることを特徴とする偏光性を示す偽造防止媒体。
  4. 観察される側から順に、少なくとも支持体、回折構造形成層、該回折構造形成層の材料よりも屈折率が高い材料からなる高屈折率層、偏光層、有色層及び粘着層で構成される積層体からなり、前記偏光層が入射した光のうち右回転の一部の偏光を反射する右偏光性顔料を含有する右偏光層と入射した光のうち左回転の一部の偏光を反射する左偏光性顔料を含有する左偏光層からなり、かつこれらの顔料は同じ色相であることを特徴とする偏光性を示す偽造防止媒体。
  5. 観察される側から順に、少なくとも回折構造形成層、該回折構造形成層の材料よりも屈折率が高い材料からなる高屈折率層、偏光層、有色層及び接着層で構成される積層体からなり、前記偏光層が入射した光のうち右回転の一部の偏光を反射する右偏光性顔料を含有する右偏光層であるか、或いは、入射した光のうち左回転の一部の偏光を反射する左偏光性顔料を含有する左偏光層であることを特徴とする偏光性を示す偽造防止媒体。
  6. 観察される側から順に、少なくとも回折構造形成層、該回折構造形成層の材料よりも屈折率が高い材料からなる高屈折率層、偏光層、有色層、支持体及び粘着層で構成される積層体からなり、前記偏光層が入射した光のうち右回転の一部の偏光を反射する右偏光性顔料を含有する右偏光層であるか、或いは、入射した光のうち左回転の一部の偏光を反射する左偏光性顔料を含有する左偏光層であることを特徴とする偏光性を示す偽造防止媒体。
  7. 観察される側から順に、少なくとも支持体、回折構造形成層、該回折構造形成層の材料よりも屈折率が高い材料からなる高屈折率層、偏光層、有色層及び粘着層で構成される積層体からなり、前記偏光層が入射した光のうち右回転の一部の偏光を反射する右偏光性顔料を含有する右偏光層であるか、或いは、入射した光のうち左回転の一部の偏光を反射する左偏光性顔料を含有する左偏光層であることを特徴とする偏光性を示す偽造防止媒体。
  8. 前記右偏光性顔料がねじれ軸の回転方向が右巻きの右偏光コレステリック高分子液晶顔料であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の偏光性を示す偽造防止媒体。
  9. 前記左偏光性顔料がねじれ軸の回転方向が左巻きの左偏光コレステリック高分子液晶顔料であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の偏光性を示す偽造防止媒体。
  10. 前記回折構造形成層は全面に高屈折率材料からなる高屈折率層を具備していることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の偏光性を示す偽造防止媒体。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の偏光性を示す偽造防止媒体に対して円偏光板からなる真偽判定フィルターを通して、目視で真偽判定を行う偽造防止媒体の真偽判定方法であって、前記円偏光板が右偏光板及び左偏光板であることを特徴とする偏光性を示す偽造防止媒体の真偽判定方法。
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