JP2003170649A - 潜像を有する偽造防止印刷物 - Google Patents

潜像を有する偽造防止印刷物

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JP2003170649A
JP2003170649A JP2001372606A JP2001372606A JP2003170649A JP 2003170649 A JP2003170649 A JP 2003170649A JP 2001372606 A JP2001372606 A JP 2001372606A JP 2001372606 A JP2001372606 A JP 2001372606A JP 2003170649 A JP2003170649 A JP 2003170649A
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Harumi Ota
陽美 太田
Satoshi Gocho
智 牛腸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、コピー防止効果が高く、直接観察で
は目視確認が不可能で、かつ、非常に簡単な道具を介し
て観察することにより潜像の可視化と目視確認を可能と
し、さらに廉価で製造することができる潜像を有する偽
造防止印刷物の提供を目的とする。 【解決手段】基材の少なくとも一部に、入射した光のう
ち右回転の偏光の一部のみを反射する右偏光層と入射し
た光のうち左回転の偏光の一部のみを反射する左偏光層
を形成し、かつ両偏光層は目視による直接観察では区別
不可能な状態にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機等による複
写が不可能で、隠し文字や隠しパターン等の潜像を必要
に応じて可視可能に表示させるようにした潜像を有する
偽造防止印刷物に係り、特に商品券、金券、切符、紙
幣、パスポート、身分証明書、証券、カード等の偽造防
止を必要とする商品に適用することにより、専用の検証
媒体を用いて、潜像化してある画像を可視化することが
できる潜像を有する偽造防止印刷物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から各種の潜像を有する画像形成体
がある。例えば、万線のピッチの隙間を利用して隠し文
字等を入れ、万線部分を隠蔽することで隠し文字が現れ
る万線画や、透明インキメジウム中にフィラーを入れた
インキにより所望の潜像パターンを印刷し鉛筆でその部
分を擦ると鉛筆の粉が印刷部分に付着して隠し文字が現
れる鉛筆出し印刷(デコマット)である。これらの潜像
はよく見ると所定の操作をしても可視化する前にもその
内容が分かってしまうため、本格的な潜像というより
は、遊び用として使用されている。
【0003】一方、特殊インキを使用して潜像を形成す
ることもよく行われている。不可逆性感熱発色インキは
熱をかけることによって発色するインキで、白色もしく
は無色透明の不可逆性感熱発色インキは潜像を形成する
ための画像形成用材料としては有効であるが、このイン
キで形成された潜像を発色させて可視化させるためには
熱源装置が必要であり、しかも一回可視画像として発色
表示させたものを消色することができないため、用途が
限定される。また、酸化チタン等の金属よりも硬いフィ
ラーを含有させた白色インキがあり、このインキで白色
の紙に潜像を印刷し、この部分をコイン等で擦ることに
より可視像を表示させる方法がある。この潜像はその上
にマット調のニスを設けることにより単に観察しただけ
ではその存在を確認できなくすることができるが、可視
化して表示できるのは一回限りであることより用途が限
定される。
【0004】一方、発・消色の変換が繰り返し可能な画
像形成用材料として可逆性感熱発色インキ(サーモクロ
ミックインキ)がある。このサーモクロミックインキは
熱をかけることにより可逆的に発・消色するインキで、
熱を加えると発色もしくは消色し、しばらく放置すると
元の状態に戻るものである。このインキも潜像もしくは
可視画像を隠蔽して潜像化するための画像形成用材料と
して使われているが、耐性、特に耐熱性が弱いことより
用途が限定される。また、フォトクロミックインキは、
電磁波を照射することにより発色するインキで、白色も
しくは無色透明のインキが潜像を形成するための画像形
成用材料としてよく用いられているが、耐性、特に耐光
性が弱いことより用途が限定されている。また、蛍光イ
ンキは紫外線や赤外線等を照射することにより発光する
インキで、白色または無色透明のインキが潜像形成用の
インキとしてよく用いられている。この蛍光インキには
有機タイプと無機タイプがあり、有機タイプのものは印
刷インキ中に有機蛍光体をごく少量含有するだけで発光
が確認されるが、耐光性が弱いため用途が限定される。
また、無機タイプのものは印刷インキ中に無機蛍光体を
多く入れる必要があり(10〜20%程度)、それによ
って印刷された潜像はそのままではその存在が目視でわ
かってしまうため、デザイン等に工夫が必要である。
【0005】さらに、赤外光を吸収する特殊インキもあ
りこのインキにて画像を形成し、この上に前記画像を隠
蔽し目視確認できないように赤外線領域の光は透過する
隠蔽層を設けることにより、前記画像を潜像化する方法
もあるが、このようにして潜像化したものを可視化して
観察者が認識できるようにするためには赤外線カメラ等
が必要であり、装置的に大がかりとなる。また、可視光
域では白色もしくは無色であるが赤外線域に吸収のある
インキ(IVインキ)で潜像を形成することもあるが、
これも前記同様赤外線カメラ等が必要である。
【0006】他方、特殊インキを使用して潜像を形成す
る以外に、網点や万線のモアレ(干渉縞)のピッチもし
くは角度を部分的に変えることにより潜像を形成する方
法もある。これらの潜像は整然と並んだ網点もしくは万
線を有する透明フィルムを潜像上に重ねることでモアレ
が発生し、画像が出現する。この場合、簡単な表示媒体
で繰り返しの使用が可能であるが複雑な画像を形成でき
ないという問題がある。また、磁気記録可能な保持力
(約300Oe以上)のある磁性層の一部をパターン状
に磁化させて潜像を内在化させておき、磁性層上に鉄粉
をふりかけることで磁化されている部分(潜像部分)に
鉄粉を集めて潜像を可視化する方法もある。しかし、こ
の方法では潜像を可視化させる工程が煩雑であり、また
潜像の書き換えが可能であることより用途が限定され
る。
【0007】一方、近年の電子写真技術を利用したコピ
ー機の急速な普及とコピー技術の向上に伴い、カラーコ
ピー機を利用すれば、誰でもが原稿か複写物かの見分け
が極めて困難な複写物を容易に作成することができるよ
うになった。このように、カラーコピーは便利である反
面、株券、債券、約束手形、小切手などの有価証券や、
入場券、搭乗券等の印刷物が容易に偽造されるという問
題を生み出している。そこで、最近は不正なコピーを牽
制し、コピーに対するセキュリティ性を高める手段とし
て、各種のコピー防止技術が開発、改良され、これらの
各種印刷物に施されている。例えば、透かしを入れた
紙、着色用紙、チップ入り紙等の基材自体に工夫を凝ら
したコピー防止技術や、地紋、彩紋、棒彩紋、ロゴライ
ン等の印刷及び蛍光インキ、消色インキ等の特殊インキ
を使用した特殊印刷によるコピー防止技術、また、印刷
原稿内に複写禁止対象物であることを示す情報を含ませ
て作成する電子透かしと呼ばれるコピー防止技術等であ
る。しかし、これらは製造工程が煩雑になり、コスト高
になる等の問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上、説明してきたよ
うに偽造防止効果をより高めるために、真偽判定の検証
機能を有する潜像を施した媒体の検討が進められている
が、いずれも一長一短がある。また、コピー防止効果を
より高めるために、各種手段が施されているが、コピー
牽制能やコスト等の点で問題がある。そこで、本発明
は、コピー防止効果が高く、直接観察では目視確認が不
可能で、かつ、非常に簡単な道具を介して観察すること
により潜像の可視化と目視確認を可能とし、さらに廉価
で製造することができる潜像を有する偽造防止印刷物を
提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
になされ、請求項1に記載の発明は、基材の少なくとも
一部に、入射した光のうち右回転の偏光の一部のみを反
射する右偏光層と入射した光のうち左回転の偏光の一部
のみを反射する左偏光層を形成し、かつ両偏光層は目視
による直接観察では区別不可能な状態にしてあることを
特徴とする潜像を有する偽造防止印刷物である。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の潜像を有する印刷物において、前記右偏光層
は、ねじれ軸の回転方向が右巻きである右偏光コレステ
リック高分子液晶顔料を含む偽造防止用インキからなる
ことを特徴とする。
【0011】さらにまた、請求項3に記載の発明は、請
求項1に記載の潜像を有する偽造防止印刷物において、
前記左偏光層は、ねじれ軸の回転方向が左巻きである左
偏光コレステリック高分子液晶顔料を含む偽造防止用イ
ンキからなることを特徴とする。
【0012】さらにまた、請求項4に記載の発明は、請
求項1に記載の偽造防止印刷物において、右偏光層と左
偏光層の下層に有色層が設けてあることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態に
よって図面を参照して詳細に説明する。
【0014】図1は本発明の潜像を有する偽造防止印刷
物の一実施形態を示す概略の平面図であり、図2は図1
の潜像を有する偽造防止印刷物のX−X’線における概
略断面構成図であり、図3は図1の潜像を有する偽造防
止印刷物上に右回転性の真偽判定用の円偏光フィルター
(以下、右回転性真偽判定フィルターという)を乗せて
潜像を可視化しているときの状態を示す説明図であり、
図4は図3のY−Y’線における断面図であり、図5は
図1の潜像を有する偽造防止印刷物上に左回転性の真偽
判定用の円偏光フィルター(以下、左回転性真偽判定フ
ィルターという)を乗せて潜像を可視化しているときの
状態を示す説明図であり、図6は図5のZ−Z’線にお
ける断面図である。また、図7は本発明の他の実施形態
に係る潜像を有する偽造防止印刷物5の概略の平面図で
あり、図8は図7に示す潜像を有する偽造防止印刷物5
上に右回転性真偽判定フィルター8を乗せて潜像を可視
化しているときの状態を示す説明図であり、さらに図9
は図7に示す潜像を有する偽造防止印刷物5上に左回転
性真偽判定フィルター7を乗せて潜像を可視化している
ときの状態を示す説明図である。
【0015】図1の潜像を有する偽造防止印刷物1は、
基材11と偽造防止印刷部2よりなり、偽造防止印刷部
2は右偏光層21、左偏光層22及びこれらの下部に設
けられている有色層23から構成されている。(図1、
図2参照) この潜像を有する偽造防止印刷物1は目視角度を変える
ことにより色の変化が起こる。即ち、自然光24を受
け、偽造防止印刷部2はA視点25およびB視点26に
おいて異なる色を呈するようになっている。図1におい
ては右偏光層21と左偏光層22の下層に有色層23が
設けてあるため、その色変化がより鮮明になる。
【0016】図4は、図3のに示す現象(潜像の可視
化)を断面図によって模式化したもので、自然光31が
右回転性真偽判定フィルター3を通過することで右回転
の偏光32、33となるが、偽造防止印刷部2の右偏光
層21は、右巻きのねじれ構造を有するコレステリック
高分子液晶顔料を含む偽造防止インキからなるため、入
射してきた右回転の偏光32、33の内、そのねじれピ
ッチに等しい波長の右回転の偏光33のみを右偏光層2
1表面で反射し、その反射光34を観察者は視認するこ
とができ、また、左偏光層22は、左巻きのねじれ構造
を有するコレステリック高分子液晶顔料を含む偽造防止
インキからなるため、入射してきた右回転の偏光32は
全て透過し、その下層にある有色層23の反射光35を
観察者は視認することができ、結果的には観察者が右偏
光層21と左偏光層22を異なった層として認識できる
ようになり、潜像が可視化して認識されるときの現象を
示している。
【0017】前述したように、図5はこの潜像を有する
偽造防止印刷物上に左回転性真偽判定フィルター4を乗
せ潜像を可視化しているときの状態を示している。ま
た、図6は、図4のに示す現象(潜像の可視化)を断面
図によって模式化したもので、自然光31が左回転性真
偽判定フィルター4を通過することで左回転の偏光3
6、37となるが、偽造防止印刷部2の右偏光層21
は、右巻きのねじれ構造を有するコレステリック高分子
液晶顔料を含む偽造防止インキからなるため、入射して
きた左回転の偏光36は全て透過し、その下層にある有
色層23の反射光39を観察者は視認することができ、
一方、左偏光層22は、左巻きのねじれ構造を有するコ
レステリック高分子液晶顔料を含む偽造防止インキから
なるため、入射してきた左回転の偏光36、37の内、
そのねじれ構造のピッチに等しい波長の左回転の偏光3
7のみを左偏光層22表面で反射し、その反射光38を
観察者は視認することができ、結果的には観察者が右偏
光層21と左偏光層22を異なった層として認識できる
ようになり、潜像が可視化して認識されるときの現象を
示している。る。
【0018】ここで、右偏光層及び左偏光層の主成分で
あるコレステリック高分子液晶顔料は、キラル相を有す
る三次元架橋性液晶物質を配向し、三次元的に架橋し、
所望の粒度に粉砕して得られた顔料である。この顔料に
よって反射した光は円偏光である。液晶性物質の中で
も、コレステリック液晶はねじれ構造を有し、そのねじ
れ軸に沿って、光の屈折率が周期的に変動するため、そ
のねじれ構造のピッチに等しい波長の光を選択的に反射
する。従って、ねじれ構造のピッチを制御することで所
望のコレステリック色を作り出すことが可能である。ま
た、ねじれ構造を有する液晶は、各分子が層を成して配
置されており、層中で均一に配列されることで、初めて
その光学的特性を形成する。この場合、分子は層毎にそ
の優先方向を変えるので、ねじれ構造が生じる。各分子
の配向は公知の方法、例えば配向層又は電界又は磁界に
よって制御できる。また、その固定化の代表的な方法に
は、キラル相を有する三次元架橋性液晶物質と多官能性
重合性化合物を組み合わせ、紫外線照射することで、3
次元架橋し、ねじれ構造を固定化でき、コレステリック
高分子液晶ができる。
【0019】コレステリック高分子液晶の出発物質とし
ては、紫外線から赤外線の光の波長に対して等しいピッ
チのねじれ構造を有する全てのコレステリック液晶物質
が好ましい。即ち、キラル相を有する液晶物質はネマチ
ック、スメクチックまたはディスコチック構造にキラル
物質を加えることで製造できる。キラル物質の種類及び
分子量がねじれ構造のピッチ、延いては反射光の波長を
決定する。該構造のねじれ方向は左巻きでも右巻きでも
よい。さらに、出発物質は重合性基、重縮合性基または
重付加に有効な基を有し、これらの基の内、少なくとも
一部は二官能性、三官能性及び多官能性を示し、例え
ば、メタクリルオキシ基、アクリルオキシ基等を有する
ことが好ましく、3次元架橋性液晶ポリオルガノシロキ
サンが適当である。
【0020】コレステリック高分子液晶顔料の製造方法
は、例えば、まず3次元架橋性液晶ポリオルガノシロキ
サンと光重合開始剤の混合溶液を、金属支持体、プラス
チック支持体またはガラス支持体上に加温しながらドク
ターを用いて剪断力を加えながら塗布し、液晶分子を配
向させる。次に、液晶層に紫外線を照射し、三次元架橋
させる。続いて、三次元架橋した液晶層を支持体から剥
離し、万能ミル等で粉砕し、フレーク状の顔料を得る。
該顔料の大きさは5μm〜5mmの粒度を有し、1〜1
00μm、好ましくは5〜50μmの厚さを有する。支
持体は場合により、例えばポリイミド又はポリビニルア
ルコールから成る配向層を有していてもよい。また、液
晶分子の配向方法には、2枚のシート間で剪断すること
も可能であり、好ましくはポリエチレンテレフタレート
を使用する方法もある。
【0021】上記右偏光層及び左偏光層を構成する偽造
防止インキは、前記したコレステリック高分子液晶顔料
を含み、各種の結着剤、分散剤、助剤等から適宜選択し
て混練してなるグラビア印刷用、スクリーン印刷用等の
各種印刷用のインキを適用することができる。これらの
偽造防止インキはコレステリック高分子液晶顔料を10
〜50重量%含んだインキであることが好ましい。
【0022】また、右回転性真偽判定フィルター3及び
左回転性真偽判定フィルター4は、円偏光板であり、P
VA延伸フィルムにヨードを吸収させたPVA−ヨウ素
型、二色性染料型、金属または金属化合物含有型、ポリ
エン型などの高分子多結晶型等の円偏光フィルターが適
用可能で、特にPVA−ヨウ素型、二色性染料型フィル
ムが用いられた偏光フィルムに1/4λ波長位相差フィ
ルムを重ねたものが一般的で、位相差を1/4λ分進め
るか遅らすかで、右または左の回転方向が決まる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例をあげて詳細
に説明する。 <実施例1>PETG(イーストマンケニカル社製)か
らなるカード状基材の上にスクリーン用プロセス墨イン
キを使用してスクリーン印刷法にて厚さ約2μmの有色
層を印刷して、その上に下記[インキAの組成]からな
るインキAを使用してスクリーン印刷法にて厚さ約10
μmの右偏光層を印刷し、さらに、下記[インキBの組
成]からなるインキBを使用してスクリーン印刷法にて
厚さ約10μmの左偏光層を前記右偏光層を形成しなか
った有色層の上に印刷して偽造防止印刷部とし、潜像を
有する偽造防止印刷物を得た。 [インキAの組成] コレステリック高分子液晶顔料(右巻きのねじれ構造) (ワッカーケミカル社製) 10重量部 スクリーンインキメジウム 90重量部 (SS NSAメジウム 東洋インキ製造社製) [インキBの組成] コレステリック高分子液晶顔料(左巻きのねじれ構造) (ワッカーケミカル社製) 10重量部 スクリーンインキメジウム 90重量部 (SS NSAメジウム 東洋インキ製造社製)
【0024】得られた偽造防止印刷物を見ると、カード
状基材の上に帯状で光沢のある偽造防止印刷部が印刷さ
れており、さらにこの部分は目視角度を変えることで、
緑色から青色へのカラーシフトが確認できた。また、右
回転性真偽判定フィルターを通して見ると光沢感のある
画像が視認でき、左回転性真偽判定フィルターを通して
みると黒の画像とその周辺の光沢感のある画像として視
認できた。以上の様に、本実施例に係る潜像を有する偽
造防止印刷物はOVIインキとしての効果と共にフィル
ターにてさらなる真偽判定ができることより、より一層
の偽造防止効果を有することが確認された。なお、OV
Iインキを前記真偽判定フィルターで見ると、左右回転
に関係なく、黒く見えた。
【0025】<実施例2>連量が90kgベースの上質
紙にスクリーン用プロセス墨インキを使用してスクリー
ン印刷法にて厚さ約2μmで有色層を印刷して、その上
に下記[インキCの組成]からなるインキCを使用して
スクリーン印刷法にて厚さ約10μmの右偏光層を印刷
し、さらに、下記[インキDの組成]からなるインキD
を使用してスクリーン印刷法にて厚さ約10μmの左偏
光層を前記右偏光層を形成しなかった有色層の上に印刷
して偽造防止印刷部とし、偽造防止印刷物を得た。 [インキCの組成] コレステリック高分子液晶顔料(右巻きのねじれ構造) (ワッカーケミカル社製) 20重量部 スクリーンインキメジウム 80重量部 (SS NSAメジウム 東洋インキ製造社製) [インクDの組成] コレステリック高分子液晶顔料(左巻きのねじれ構造) (ワッカーケミカル社製) 20重量部 スクリーンインキメジウム 80重量部 (SS NSAメジウム 東洋インキ製造社製)
【0026】得られた偽造防止印刷物を見ると、上質紙
上に帯状で光沢のある偽造防止印刷部が印刷されてお
り、さらにこの部分は目視角度を変えることで、緑色か
ら青色にカラーシフトが確認できた。また、右回転性真
偽判定フィルターを通して見ると光沢感のある画像が視
認でき、左回転性真偽判定フィルターを通してみると黒
の画像とその周辺部分の光沢感のある画像として視認で
きた。以上の様に、本実施例2に係る潜像を有する偽造
防止印刷物はOVIインキとしての効果と共にフィルタ
ーにてさらなる真偽判定ができることより、より一層偽
造防止効果を奏することが確認された。なお、OVIイ
ンキを前記真偽判定フィルターで見ると、左右回転に関
係なく、黒く見えた。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、コレステ
リック高分子液晶をあるねじれ構造のピッチにて固定し
た後破砕して得られた2種類の光学的特性を有する顔料
をそれぞれ含む偽造防止インキを用いて印刷した右偏光
層と左偏光層とからなる潜像を有する偽造防止印刷物で
あって、OVIインキと同様の効果である目視角度によ
るカラーシフトが生じ、さらに、2種類の真偽判定フィ
ルターを用いて、内在している潜像を確認できる真偽判
定効果があり、より一層の偽造防止効果を奏するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の潜像を有する偽造防止印刷物の一実施
形態を示す概略平面図である。
【図2】図1に示す潜像を有する偽造防止印刷物のX−
X’線における概略断面構成図である。
【図3】図1に示す潜像を有する偽造防止印刷物上に右
回転性真偽判定フィルターを乗せて潜像を可視化させて
いるときの状態を示す説明図である。
【図4】図3に示す説明図のY−Y’線における断面説
明図である。
【図5】図1に示す潜像を有する偽造防止印刷物上に左
回転性真偽判定フィルターを乗せて潜像を可視化させて
いるときの状態を示す説明図である。
【図6】図5に示す説明図のZ−Z’線における断面説
明図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係る潜像を有する偽造
防止印刷物の概略の平面図である。
【図8】図7に示す潜像を有する偽造防止印刷物上に右
回転性真偽判定フィルターを乗せて潜像を可視化してい
るときの状態を示す説明図である。
【図9】図7に示す潜像を有する偽造防止印刷物上に左
回転性真偽判定フィルターを乗せて潜像を可視化してい
るときの状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1、 5 偽造防止印刷物 2、 6 偽造防止印刷部 3、 8 右回転性真偽判定フィルター 4 7 左回転性真偽判定フィルター 11、41 基材 21、42 右偏光層 22、43 左偏光層 23 有色層 24、31 自然光 25 反射光 26 反射光 32、33 右回転の偏光 34 反射光 35 反射光 36、37 左回転の偏光 38 反射光 39 反射光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 5/30 G02B 5/30 Fターム(参考) 2C005 HA04 HB02 HB03 HB04 HB09 HB10 HB13 JA19 JB09 JB11 JB27 JC10 KA03 KA08 KA10 KA57 LB12 2H049 BA07 BA08 BA42 BC21 2H113 CA34 CA39

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材の少なくとも一部に、入射した光のう
    ち右回転の偏光の一部のみを反射する右偏光層と入射し
    た光のうち左回転の偏光の一部のみを反射する左偏光層
    を形成し、かつ両偏光層は目視による直接観察では区別
    不可能な状態にしてあることを特徴とする潜像を有する
    偽造防止印刷物。
  2. 【請求項2】前記右偏光層は、ねじれ軸の回転方向が右
    巻きである右偏光コレステリック高分子液晶顔料を含む
    偽造防止用インキからなることを特徴とする請求項1に
    記載の潜像を有する偽造防止用印刷物。
  3. 【請求項3】前記左偏光層は、ねじれ軸の回転方向が左
    巻きである左偏光コレステリック高分子液晶顔料を含む
    偽造防止用インキからなることを特徴とする請求項1に
    記載の潜像を有する偽造防止印刷物。
  4. 【請求項4】右偏光層と左偏光層の下層に有色層が設け
    てあることを特徴とする請求項1に記載の潜像を有する
    偽造防止印刷物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007094625A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Toppan Printing Co Ltd 偽造防止媒体および真偽判定方法
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