JP4676843B2 - 印刷及びホログラム付きパウチシートの製造方法 - Google Patents

印刷及びホログラム付きパウチシートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4676843B2
JP4676843B2 JP2005259372A JP2005259372A JP4676843B2 JP 4676843 B2 JP4676843 B2 JP 4676843B2 JP 2005259372 A JP2005259372 A JP 2005259372A JP 2005259372 A JP2005259372 A JP 2005259372A JP 4676843 B2 JP4676843 B2 JP 4676843B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
hologram
pouch sheet
printing
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005259372A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007069473A (ja
Inventor
真治 田島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2005259372A priority Critical patent/JP4676843B2/ja
Publication of JP2007069473A publication Critical patent/JP2007069473A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4676843B2 publication Critical patent/JP4676843B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、パウチシートに関し、さらに詳しくは、パウチシートにホログラムとともに印刷絵柄を設けても、実質的に平滑であり、該パウチシートで支持体を挟み込みラミネートする際に、シワや気泡の発生しにくい印刷及びホログラム付きパウチシートに関するものである。
本明細書において、配合を示す「比」、「部」、「%」などは特に断わらない限り質量基準であり、「/」印は一体的に積層されていることを示す。また、「PET」は「ポリエチレンテレフタレート」、「パウチフィルム」は「パウチシート」の略語、機能的表現、通称、又は業界用語である。
(主なる用途)本発明の印刷及びホログラム付きパウチシートの表側パウチシートと裏側パウチシートとの間に、支持体を挟み込んで加熱圧着して支持体と一体化させることで、支持体の表面を平滑を保って保護し、支持体の機械的や化学的な耐久性を高め、さらに意匠性及び/又はセキュリティ性を向上させるものである。また、印刷及びホログラム付きパウチシートで支持体を覆った媒体の用途としては、特に限定されるものではないが、例えばクレジットカ−ド、キャッシュカ−ド、IDカ−ドなどのカード類、パスポート、会員証、免許証、あるいは預金通帳、などの冊子類の、昇華性染料の顔写真に代表される個人識別用情報などを記録された媒体などのセキリティ性を求められる媒体に好適に使用できる。
(背景技術)パウチシート(ラミネートフィルムともいう)とは、一端が仮止めされた表側パウチシートと裏側パウチシートとからなり、該表側パウチシートと裏側パウチシートとの間に、支持体を挟み込んで加熱圧着することで、支持体と一体化させる。市販のパウチシートにはパウチッコフィルム(明光商会社製、商品名)がある。支持体の少なくとも片面には任意の印刷や写真などの情報を設けて、パウチシートを通して情報を確認できるとともに、支持体を物理的化学的損傷から保護する。従来、パウチシートは無地であったが、近年、意匠性とセキュリティ性を向上のため、ホログラムや印刷付きの要求がでてきた。しかしながら、パウチシートに地紋や模様などの印刷絵柄を設けると、印刷インキの有無で絵柄表示をさせているので、絵柄の際で段差ができて、非インキ部に対して盛り上がったインキ部の段差がそのままパウチシートに反映されて凹凸が残ってしまい、一体化させる時に、パウチシートで支持体を挟み込みラミネートする際に、シワや気泡が発生してしまい、カード状物の外観が汚く、かつ表面を平滑にすることができなかった。
従って、印刷及びホログラム付きパウチシートは、パウチシートに印刷絵柄を設けても実質的に平滑であり、支持体へラミネートしても表面の外観がよく、実質的に平滑とすることができ、また、ホログラム及び/又は印刷層絵柄との同期による意匠性、ホログラム、透明又は蛍光インキを通しての支持体の情報を確認できるなどの、デザイン上の斬新性や高級感及び偽造防止効果を持たせるが求められている。
(先行技術)従来、ホログラム入り包装材料としては、透明プラスチックフィルム基材層、ホログラム形成樹脂層、主印刷層と透明印刷層又は主印刷層と非印刷部とからなる外面の印刷層を備え、該樹脂層と印刷層との境界面と該印刷層の外面にはホログラムエンボス加工して形成されたホログラムエンボス凹凸樹脂面とホログラムエンボス凹凸印刷面が設けられ、該凹凸印刷面上には光反射層を備え、前記凹凸樹脂面及び凹凸印刷面によるホログラム画像領域内には前記透明印刷層部分又は前記非印刷部部分を全面的に又は部分的に設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、印刷層と樹脂層を予め設けておき、ホログラムエンボスするもので、印刷層と樹脂層の両層面へ均一なホログラムを形成することは極めて困難であるという欠点がある。
また、支持体に昇華性染料を用いた画像が記録されてあり、該画像の上には、紫外線吸収剤を含む接着剤層、及び保護層がこの順に積層されてなる転写箔を用いて転写した画像記録媒体が知られ、該画像記録媒体の支持体と接着層との間に、または接着層と保護層との間に、これら以外の層、セキュリティ性や装飾性を向上するため、例えば、ホログラムや回折格子等のような光学的作用を奏する層、細紋を施した層、特殊インキ(蛍光材、赤外線吸収材、あるいは磁性材、等を適宜添加したインキ)を用いて像様の記録を施した層、などを設けることが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、光学作用層や特殊インキ層は、単に追加してもよいとの記載であり、また、内容物を直接包装する包装材料に関するもので多少の凹凸は影響がないし、さらに、パウチシートについては記載も示唆もされていない。
さらに、本出願人も、カード基材と、前記カード基材の両面に一端が仮止めされた表側及び/又は裏側のオ−バシ−トとを有し、前記カ−ド基材上に所持者表示媒体を配置し、前記オーバシートを積層するラミネート式カードにおいて、前記オーバシートは、一部又は全面に形成された透明又は半透明なホログラム層と、そのホログラム層の裏面に形成された着色背景層を含むことを特徴とするラミネート式カードを開示している(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、ホログラム層は全面であり、着色背景層は地紋や幾何学模様、文字、絵、又はそれらの組み合わせも記載されているが、地紋や模様などの絵柄は層の有無で絵柄表示をさせているので、絵柄の際で段差ができるが、該段差はそのままカードの表面に反映されてしまい、表面を平滑にすることができないという問題点がある。特許文献3の明細書には、「表面の平滑性を持たせるために、大きな圧力をかけて転写していた」との記載があり、表面を平滑にするには大圧力と長い時間が必要なことは明らかである。通常のラミネート法では、表面を平滑にすることができないのは明らかである。
特開2005−153978号公報 特開平11−227344号公報 特開平06−64373号公報
そこで、本発明はこのような問題点を解消するためになされたものである。その目的は、パウチシートに印刷絵柄を設けても実質的に平滑であり、パウチシートで支持体を挟み込みラミネートする際に、シワや気泡が発生しにくく、表面の外観がよく、実質的に平滑とすることができる印刷及びホログラム付きパウチシートを提供することである。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係わる印刷及びホログラム付きパウチシートにおける、表側パウチシート及び/又は裏側パウチシートの製造方法は、一端が仮止めされた表側パウチシート及び裏側パウチシートとからなり、該表側パウチシートと裏側パウチシートとの間に、支持体を挟み込んで加熱圧着することで支持体と一体化させうる印刷及びホログラム付きパウチシートにおける、表側パウチシート及び/又は裏側パウチシートの製造方法であって、(1)転写基材、剥離層、ホログラム層、透明反射層及び印刷層からなる印刷及びホログラム転写箔を製造する転写箔製造工程と、(2)前記印刷及びホログラム転写箔の印刷層面と基材とを接着剤層を介してドライラミネート法で積層体とする積層工程と、(3)前記積層体から前記転写基材を剥離する剥離工程と、(4)剥離して露出した剥離層面へ、熱接着層を形成する熱接着層形成工程と、からなるように、したものである。
請求項1の本発明によれば、パウチシートに印刷絵柄を設けても実質的に平滑であり、パウチシートで支持体を挟み込みラミネートする際に、シワや気泡が発生しにくく、表面の外観がよく、実質的に平滑とすることができる印刷及びホログラム付きパウチシートにおける表側パウチシート及び/又は裏側パウチシートの製造方法が提供される。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1は、パウチシートの構造、及び支持体へラミネートした状態を説明する断面図である。
図2は、本発明の印刷及びホログラム付きパウチシートを構成する表側パウチシートの製造方法を説明する断面図である。
図2は、裏側パウチシートの断面図である。
(パウチシート)本発明の印刷及びホログラム付きパウチシート10は、図1(A)に示すように、一端の面が仮止部で仮止めされた表側パウチシート10及び裏側パウチシート20とからなり、表側パウチシート10と裏側パウチシート20の少なくとも一方のパウチシートが、印刷層19、及びホログラム層15を有する。仮止め部はパウチ4面の少なくとも1面の端部でよく、通常3面の端部は開放されている。本発明の印刷及びホログラム付きパウチシート10の表側パウチシート10と裏側パウチシート20との間に、支持体101を挟み込んで加熱圧着してラミネートすることで、図1(B)に示すように、支持体と一体化するが、パウチシートに印刷絵柄を設けても実質的に平滑であり、パウチシートで支持体を挟み込みラミネートする際に、シワや気泡が発生しにくく、表面の外観がよく、実質的に平滑な媒体とすることができる。図1(B)は作図の都合上全体面が平面状に図示しているが、支持体101のない周辺部分は厚味が薄い。
(表側パウチシート)本発明の印刷及びホログラム付きパウチシート100では、表側パウチシート10と裏側パウチシート20の少なくとも一方のパウチシートが印刷層19及びホログラム層15を有していればよく、もちろん両方でもよい。本明細書では、説明の都合上、表側パウチシート10が印刷層19及びホログラム層15を有し、裏側パウチシート20は印刷層19及びホログラム層15がない無地として説明する。表側パウチシート10は、基材11、接着剤層31、印刷層19、透明反射層17、ホログラム層15、剥離層13、及び熱接着層41からなり、かつ、実質的に平滑である。
しかしながら、背景技術で述べたように、パウチシートに地紋や模様などの印刷絵柄を設けると、印刷インキの有無で絵柄表示をさせているので、絵柄の際で段差ができて、非インキ部に対して盛り上がったインキ部の段差がそのままパウチシートに反映されて凹凸が残ってしまい、一体化させる時に、パウチシートで支持体を挟み込みラミネートする際に、シワや気泡が発生してしまい、カード状物の外観が汚く、かつ表面を平滑にすることができなかった。そこで本発明では、図2に示すような製造方法で製造することで、インキ部の段差をなくし、実質的に平滑にすることができる。即ち、一旦、図2(1)のように、印刷及びホログラム転写箔10Aを作成し、図2(2)のように、基材11へドライラミネート転写法で接着剤層を介して積層し、図2(3)のように、転写基材11Aを剥離し、図2(4)のように、露出した剥離層13面へ熱接着層41を設けばよく、順に材料も含めて説明する。
まず、図2(1)のように、印刷及びホログラム転写箔10Aを作成する。
(転写基材)転写基材11Aとしては、耐熱性、機械的強度、製造に耐える機械的強度、耐溶剤性などがあれば、用途に応じて種々の材料が適用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6などのポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリメタアクリレート、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、高衝撃ポリスチレンなどのスチレン系樹脂、セロファン、セルロースアセテートなどのセルロース系フィルムなどがある。好ましくは、耐熱性、機械的強度の点で、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂のフィルムで、ポリエチレンテレフタレートが最適である。該転写基材の厚さは、通常、2.5〜50μm程度が適用できるが、4〜25μmが転写性の点で好ましい。
(剥離層)剥離層13としては、転写する際の転写性を安定させ向上させるために、転写基材11の層形成面へ剥離層13を設ける。剥離層13の材料としては、環状オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂などの熱可塑性樹脂、弗素系樹脂、シリコーン、メラミン系樹脂、繊維素系樹脂、ワックスなどの離型性樹脂、などの離型剤を含んだ樹脂、熱もしくは電離放射線で架橋する硬化性樹脂などが適用できる。剥離層13は、上記の樹脂を溶媒へ分散又は溶解して、ロールコート、グラビアコート、バーコートなどの公知のコーティング方法で、少なくとも1部に塗布し乾燥して塗膜を形成すれば良い。剥離層13の厚さとしては、通常は0.1μm〜5.0μm程度、好ましくは0.5μm〜2.0μm程度である。
(ホログラム層)ホログラム層15の材料としては、熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂や電離放射線硬化性樹脂の硬化樹脂などが適用できる。熱可塑性樹脂としてはポリ塩化ビニル、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート等が例示でき、熱硬化性樹脂としては不飽和ポリエステル、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂等が例示でき、電離放射線硬化性樹脂としてはポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン系アクリレートなどや、不飽和エチレン系モノマーと不飽和エチレン系オリゴマーを適宜混合したものが適用できる。特に耐薬品性、耐光性及び耐候性等の耐久性に優れた紫外線や電子線などで硬化させる電離放射線硬化性樹脂が好ましい。電離放射線硬化樹脂としては、特に、エポキシ変性アクリレート樹脂、ウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル等の電離放射線硬化性樹脂を硬化させたものが適用でき、具体的には、次の2種が最も好ましい。
(電離放射線硬化性樹脂組成物S)ホログラム層15の好ましい1つとしては、一般式(a)で表されるウレタン変性アクリル系樹脂を主成分とする未硬化の電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物である。具体的には、本出願人が特開2000−273129号公報で開示している光硬化性樹脂組成物などが適用でき、前記明細書に記載の光硬化性樹脂組成物Sを本明細書では「電離放射線硬化性樹脂組成物S」と呼称する。
Figure 0004676843
(6個のR1は夫々互いに独立して水素原子またはメチル基を表わし、R2は炭素数が1〜20個の炭化水素基を表わす。l、m、n、o及びpの合計を100とした場合に、lは20〜90、mは0〜80、nは0〜50、o+pは10〜80、pは0〜40の整数である。XおよびYは直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基を表わし、Zはウレタン変性アクリル樹脂を改質するための基を表し、好ましくは嵩高い環状構造の基を表わす。)
一般式(a)で表わされるウレタン変性アクリル系樹脂は、例えば、好ましい1例として、メタクリル酸メチル20〜90モルとメタクリル酸0〜50モルと2−ヒドロキシエチルメタクリレート10〜80モル、Zとしてイソボルニルメタクリレート0〜80モルとを共重合して得られるアクリル共重合体であって、該共重合体中に存在している水酸基にメタクリロイルオキシエチルイソシアネート(2−イソシアネートエチルメタクリレート)を反応させて得られる樹脂である。
水酸基含有アクリル系樹脂中に存在している水酸基を利用して、分子中に多数のメタクリロイル基を導入したウレタン変性アクリル系樹脂を主成分とする樹脂組成物によって、例えば、回析格子等を形成する場合には、硬化手段として紫外線や電子線等の電離放射線が使用でき、しかも高架橋密度でありながら柔軟性および耐熱性等に優れた回析格子等を形成することができる。
更に、硬化後の電離放射線硬化樹脂層の柔軟性、粘度を調整するために、本発明の電離放射線硬化性樹脂には、通常の熱可塑性樹脂や、アクリル系およびその他の単官能または多官能のモノマー、オリゴマー等を包含させることができる。さらに、微細な凹凸(レリーフ)を形成(複製)する際にスタンパ(金属版、又は樹脂版)がホログラム層15から容易に引き剥がせるように、予めホログラム層15へ離型剤を含有させてもよい。該離型剤としては、公知の離型剤が適用でき、例えば、固形ワックス、弗素系やリン酸エステル系の界面活性剤、シリコーン等であり、特に好ましくは、変性シリコーンオイル側鎖型、変性シリコーンオイル両末端型、変性シリコーンオイル片末端型、変性シリコーンオイル側鎖両末端型、トリメチルシロキシケイ酸を含有するメチルポリシロキサン(シリコーンレジンと称されている)、シリコーングラフトアクリル樹脂、及びメチルフェニルシリコーンオイル等の変性シリコーンである。
(電離放射線硬化性樹脂組成物M)ホログラム層15の好ましい他の1つとしては、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含有する電離放射線硬化性樹脂の硬化物である。具体的には、特開2001−329031号公報で開示されている光硬化性樹脂が適用でき、本明細書では「電離放射線硬化性樹脂組成物M」と呼称する。
さらに好ましくは、上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが、(1)分子中にイソシアネート基を3個以上有するイソシアネート類、(2)分子中に水酸基を少なくとも1個と(メタ)アクリロイルオキシ基を少なくとも2個有する多官能(メタ)アクリレート類、又は(3)分子中に水酸基を少なくとも2個有する多価アルコール類の反応生成物である。また、電離放射線硬化性樹脂として、上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと他の樹脂との混合物を用いることができ、アクリル樹脂との混合物が最適である。また、電離放射線で硬化させる以前の塗布状態ではべとつかず、レリーフ構造を容易に賦型した後に、電離放射線で硬化できるものが好ましい。したがって、軟化点が40℃以上の樹脂を含有する電離放射線硬化性樹脂を用いることが好ましい。
(光重合開始剤)電離放射線硬化性樹脂組成物に添加する光重合開始剤としては、を添加する。このような光重合開始剤、及び光増感剤の含有量は、前記ウレタン変性アクリル系樹脂100質量部当たり約0.5〜10質量部の範囲で使用することが好ましい。さらに、上記の各成分に加えて、ハイドロキノン、カテコール等のフェノール類;ベンゾキノン等のキノン類;フェノチアジン等:銅類等の重合防止剤を配合すると貯蔵安定性が向上する。更に、必要に応じて、促進剤、粘度調節剤、界面活性剤、消泡剤等の各種助剤を配合してもよい。また、シリコーン、スチレン−ブタジエンラバー等の高分子体を配合してもよい。
上記の樹脂、必要に応じて例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類などの公知の光増感剤、光重合促進剤、及びさらに必要に応じて添加剤を、溶媒へ分散又は溶解して、ロールコート、グラビアコート、バーコートなどの公知のコーティング方法で、少なくとも1部に塗布し乾燥して塗膜を形成したりすれば良い。ホログラム層15の厚さとしては、通常は0.1μm〜10μm程度、好ましくは0.3μm〜3μm程度である。
(レリーフ形状)ホログラムは物体光と参照光との光の干渉による干渉縞を凹凸のレリーフ形状で記録されたもので、例えば、フレネルホログラム等のレーザ再生ホログラム、及びレインボーホログラム等の白色光再生ホログラム、さらに、それらの原理を利用したカラーホログラム、コンピュータジェネレーティッドホログラム(CGH)、ホログラフィック回折格子などがある。レリーフ形状は凹凸形状であり、特に限定されるものではなく、微細な凹凸形状を有する光拡散、光散乱、光反射、光回折などの機能を発現するものでもよく、例えば、フーリエ変換やレンチキュラーレンズ、光回折パターン、モスアイ、が形成されたものである。また、光回折機能はないが、特異な光輝性を発現するヘアライン柄、マット柄、万線柄、干渉パターンなどでもよい。これらのレリーフ形状の作製方法としてはホログラム撮影記録手段を利用して作製されたホログラムや回折格子の他に、干渉や回折という光学計算に基づいて電子線描画装置等を用いて作製されたホログラムや回折格子をあげることもできる。また、ヘアライン柄や万線柄のような比較的大きなパターンなどは機械切削法でもよい。これらのホログラム及び/又は回折格子の単一若しくは多重に記録しても、組み合わせて記録しても良い。これらの原版は公知の材料、方法で作成することができ、通常、感光性材料を塗布したガラス板を用いたレーザ光干渉法、電子線レジスト材料を塗布したガラス板に電子線描画装置を用いてパターン作製する電子線描画法をなどが適用できる。
(レリーフの賦型)ホログラム層15面へ、上記のレリーフ形状を賦形(複製ともいう)する。ホログラムの賦型は、公知の方法によって形成でき、例えば、回折格子やホログラムの干渉縞を表面凹凸のレリーフとして記録する場合には、回折格子や干渉縞が凹凸の形で記録された原版をプレス型(スタンパという)として用い、上記樹脂層上に前記原版を重ねて加熱ロールなどの適宜手段により、両者を加熱圧着することにより、原版の凹凸模様を複製することができる。
(レリーフの硬化)ホログラム層15として電離放射線硬化性樹脂を用いた場合には、スタンパでエンボス中、又はエンボス後に、紫外線(UV‐A、UV‐B、UV‐C)、可視光線、ガンマー線、X線、電子線などの電離放射線を照射して、電離放射線硬化性樹脂を硬化させる。上記の電離放射線硬化性樹脂は、レリーフを形成後に、電離放射線を照射して硬化(反応)させると電離放射線硬化樹脂(ホログラム層15)となる。
(透明反射層)透明反射層17としては、所定のレリーフ構造を設けたホログラム層15面のレリーフ面へ、透明な反射層17へ設けることにより、レリーフの反射及び/又は回折効果を高めるので、ホログラム層15の屈折率より高れば、特に限定されない。
透明反射層17として、ほぼ無色透明な色相で、その光学的な屈折率がホログラム層のそれとは異なることにより、金属光沢が無いにもかかわらず、ホログラムなどの光輝性を視認できるから、透明なホログラムを作製することができる。例えば、ホログラム層15よりも光屈折率の高い薄膜、および光屈折率の低い薄膜とがあり、前者の例としては、ZnS、TiO2、Al23、Sb23、SiO、SnO2、ITO等があり、後者の例としては、LiF、MgF2、AlF3がある。またアルミニウム等の一般的な光反射性の金属薄膜も、厚みが200Å以下になると、透明性が出て使用できる。透明金属化合物の形成は、金属の薄膜と同様、ホログラム層15のレリーフ面に、10〜2000nm程度、好ましくは20〜1000nmの厚さになるよう、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、CVDなどの真空薄膜法などにより設ければよい。さらには、ホログラム層15と光の屈折率の異なる透明な合成樹脂を使用してもよい。
(印刷層)印刷層19としては、例えば、平版印刷、凹版印刷、凸版印刷、孔版印刷の基本印刷法、及びそれらの応用印刷法が適用できる。好ましくは、グラビア印刷、スクリーン印刷である。いずれの印刷インキも少なくともビヒクルと着色料とを含み、パウチシートに地紋や模様などの印刷絵柄を設けると、印刷インキの有無で絵柄表示をさせているので、絵柄の際で段差ができる。非インキ部に対して盛り上がったインキ部の段差がそのままパウチシートに反映されて凹凸が残ってしまうので、表面を平滑にすることができなかった。
次に、図2(2)のように、基材11へドライラミネート転写法で接着剤層を介して積層する。
(基材)基材11としては、機械的強度、耐薬品性などがあれば、用途に応じて種々の材料が適用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、高衝撃ポリスチレンなどのスチレン系樹脂、セロファン、セルロースアセテートなどのセルロース系フィルムなどがある。好ましくは、耐熱性、機械的強度の点で、ポリエチレンテレフタレートが最適である。該基材の厚さは、通常、10〜500μm程度が適用できるが、ある程度厚い25〜200μmが熱ラミネート時のシワ防止、ラミネート後の保護性の点で好ましい。
(ドライラミネート転写法)まず、ドライラミネート法とは、溶媒へ分散または溶解した接着剤を塗布し乾燥させて、2つの貼り合せ基材を重ねて積層した後に、30〜120℃で数時間〜数日間エージングして接着剤を硬化させることで、2種の材料を積層させる方法である。ノンソルベントラミネーション法でもよく、該ノンソルベントラミネーション法は溶媒へ分散または溶解せずに接着剤自身を塗布し乾燥させて、貼り合せ基材を重ねて積層した後に、30〜120℃で数時間〜数日間エージングして接着剤を硬化させることで、2種の材料を積層させる方法である。ドライラミネート転写法とは、上記のようにドライラミネート法などで積層した後に、転写基材11Aを剥離して、剥離層13/ホログラム層15/明反射層17/印刷層19/接着剤層31/転写基材11Aの構成とする。
(接着剤層)ドライラミネーション法、またはノンソルベントラミネーション法で用いる接着層31の接着剤として、熱、または紫外線・電子線などの電離放射線で硬化する接着剤が適用できる。熱硬化接着剤としては、具体的には、2液硬化型ウレタン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエ−テルウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリ酢酸ビニル系接着剤、エボキシ系接着剤、ゴム系接着剤などが適用できるが、2液硬化型ウレタン系接着剤が好適である。ドライラミネーション法では、これらを主成分とする接着剤組成物を有機溶媒へ溶解または分散し、これを、例えば、ロールコーティング、グラビアコーティングなどのコーティング法で塗布し乾燥すればよい。
該接着剤層31の膜厚としては、0.1〜20μm(乾燥状態)程度、好ましくは1〜10μmである。該接着層を形成したら直ちに、貼り合せ基材を積層した後に、30〜120℃で数時間〜数日間エージングすることで、接着剤を硬化させることで接着する。貼り合せ基材の材質、例えば有機重合体シートまたはフィルムのような非吸収性の材料を用いる場合には、貼り合せ基材側へ接着剤を塗布し積層して、接着させても良い。即ち、本発明では、接着剤の塗布面は、ホログラム転写箔10Aの印刷19面でも、基材11面でもよい。
次に、転写基材11Aを剥離程であり、剥離した状態を図2(3)に示す。剥離方法は公知の方法でよく、転写基材11Aのみを機械的に引っ張り剥離すればよい。なお、剥離層13の1部が転写基材11A側に残る場合もあるが、剥離に支障はなく、本発明の範囲内である。このようにして、剥離層13/ホログラム層15/明反射層17/印刷層19/接着剤層31/転写基材11Aの構成とする。ここで、実質的に平滑なフィルム状となる。即ち、接着剤層31を介することによって、該接着剤層31が比較的厚いので印刷層19を覆って埋めて、さらに硬化前の接着剤層31は柔軟でレベリング性がよいので、印刷層19の段差を吸収して、実質的に平滑とすることができる。
次に、図2(4)のように、露出した剥離層13面へ熱接着層41を設ける。
(熱接着層)熱接着層41としては、公知の加熱されると溶融または軟化して接着効果を発揮する感熱接着剤が適用でき、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂などが適用できる。これらの樹脂を単独又は複数を組み合せて使用でき、必要に応じて適宜添加剤を加えても良い。
好ましくは、経済性、透明性、耐熱性等に優れている点から、アイオノマー樹脂、酸変性ポリオレフィン樹脂である。支持体101に紙を用いる場合には、アイオノマー樹脂、酸変性ポリオレフィン樹脂が特に好ましい。熱接着層41の厚さは、5〜200μm程度、好ましくは10〜100μmである。
熱接着層41の形成は公知の押出し法(EC法、エクストルージョンコーティング法ともいう)などが適用できる。なお、押出し樹脂を強固に接着させるために、通常、アンカーコート剤(AC剤)とよぶ接着促進剤などを塗布する。該アンカーコート剤としては、例えば、アルキルチタネートなどの有機チタン系アンカーコート剤、イソシアネート系アンカーコート剤、ポリエチレンイミン系アンカーコート剤、ポリブタジエン系アンカーコート剤、ポリウレタン系アンカーコート剤などがある。該アンカーコート剤は、ロールコート、グラビアコートなどの公知のコーティング法で塗布し乾燥すれば良い。該アンカーコート剤の厚さは、通常、0.01〜10.0μm程度、好ましくは、0.1〜5.0μmである。また、アンカーコート剤の代わりに、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、オゾンガス処理などの易接着処理を施しても良い。
このようにして、基材11/接着剤層31/印刷層19/明反射層17/ホログラム層15/剥離層13/アンカー層43/熱接着層41、からなる表側パウチシート10が得られる。
(裏側パウチシート)裏側パウチシート20は、図3に示すように、少なくとも基材11及び熱接着層41からなり、印刷層がないので実質的に平滑である。裏側パウチシート20の基材11と熱接着層41は、表側パウチシート10の基材11と熱接着層41と同様の材料及び方法でよい。ここでは印刷のない無地の裏側パウチシート20で説明したが、前述のように、本発明の印刷及びホログラム付きパウチシート100では、表側パウチシート10と裏側パウチシート20の少なくとも一方のパウチシートが印刷層19及びホログラム層15を有していればよく、もちろん両方でもよい。
(パウチシート)上記のようにして、作製した表側パウチシート10と裏側パウチシート20の熱接着層面同志を重ね合わせて、図1のように一端を線状に仮止めし、通常矩形に切断し、他の3方は開放のままとして、本発明の印刷及びホログラム付きパウチシート100とすることができる。また、印刷及びホログラム付きパウチシート100の形状としては、通常は矩形であるが、楕円形、円形、ハート形などのいずれの形状でもよい。
(支持体と一体化)上記のようにして得た本発明の印刷及びホログラム付きパウチシート100の表側パウチシート10と裏側パウチシート20との間に、支持体101を挟み込んで加熱圧着することで、容易に支持体と一体化できる。従来、表面に平滑性を持たせるためには大きな圧力をかけて転写していたが、本発明の印刷及びホログラム付きパウチシート100によれば、市販の簡易な熱ラミネーターでも、容易に表面を平滑にラミネートすることができる。このように、印刷層があっても、インキ部の段差がなく、凹凸がないので、パウチシートで支持体を挟み込みラミネートする際に、シワや気泡が発生しにくく、カード状物の外観がよく、かつ表面を平滑にすることができる。
また、ホログラムと印刷層の絵柄とを同期させれば意匠性が向上し、印刷層のインキを透明又は蛍光インキとすれば、ホログラムを通しての支持体の情報を確認できるなどの、デザイン上の斬新性や高級感及び偽造防止効果も向上する。
(保護性)支持体101の少なくとも片面には任意の印刷や写真などの情報を設けても、パウチシートを通して情報を確認できるとともに、表側パウチシート10と裏側パウチシート20の最表面は基材11であり、該基材11は通常、機械的強度や、耐薬品があるので、支持体101を物理的化学的損傷から保護することができる。
(支持体)支持体101としては特に限定されず、例えば天燃繊維紙、コート紙、トレーシングペーパー、転写時の熱で変形しないプラスチックフイルム、ガラス、金属、セラミックス、木材、布あるいは染料受容性のある媒体等いずれのものでもよい。また、支持体101の媒体はその少なくとも1部が着色、印刷、その他の加飾が施されていてもよく、転写したホログラム面にも、印刷、その他の加飾を施してもよい。支持体101は用途によって適宜選択すればよく、支持体を本発明の印刷及びホログラム付きパウチシート100で覆った媒体の用途としては、例えばクレジットカ−ド、キャッシュカ−ド、IDカ−ドなどのカード類、パスポート、会員証、免許証、あるいは預金通帳、などの冊子類の、昇華性染料の顔写真に代表される個人識別用情報などを記録された媒体などのセキリティ性を求められる媒体に好適に使用できる。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に詳細に説明するが、これに限定されるものではない。
(実施例1)転写基材11Aとして厚さ25μmのPETフィルムを用い、該転写基材11Aの1方の面へ、剥離ニス45−3(昭和インク社製、剥離層インキ、商品名)を固形分10質量%となるように溶剤で稀釈して、乾燥後の厚さが1.5μmになるように、グラビア印刷法で塗布し乾燥して、剥離層13を形成した。。
次に、該剥離層13面へ、下記の電離放射線硬化性樹脂組成物をグラビアリバースコーターで乾燥後の塗布量が2μmになるように、塗工し100℃で乾燥させて、ホログラム層15を形成した。
・<電離放射線硬化性樹脂組成物の作製手順>
まず、反応性生物(A)は以下の手順で、生成した。撹拌機、還流冷却器、滴下漏斗及び温度計を取り付けた反応器に、酢酸エチル206.1g及びイソホロンジイソシアネートの三量体(HULS社製品、VESTANAT T1890、融点110℃)133.5gを仕込み、80℃に昇温して溶解させた。溶液中に空気を吹き込んだのち、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.38g、ペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業社製品、ビスコート300)249.3g及びジブチル錫ジラウレート0.38gを仕込んだ。80℃で5時間反応させたのち酢酸エチル688.9gを添加して冷却した。得られた反応生成液は赤外吸収スペクトル分析の結果、イソシアネート基の吸収が消滅していることを確認した。反応生成液から酢酸エチルを留去したものの軟化温度は43℃であった。
該反応生成物(A)と、造膜性樹脂(アクリル系オリゴマー)、反応性シリコーン、光重合開始剤、及び溶媒を下記の組成で配合して電離放射線硬化性樹脂組成物を調製した。
・<電離放射線硬化性樹脂組成物>
反応性生物(A) 25質量部
アクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、商品名紫光6630B)5質量部
反応性シリコーン(信越化学社製、商品名X−22−2445) 0.2質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア184) 0.9質量部
酢酸エチル 70質量部
次に、該ホログラム層面へ、2光束干渉法によるホログラムから2P法で複製した凹凸をスタンパとして複製装置のエンボスローラーに貼着して、相対するローラーと間で加熱プレス(エンボス)して、微細な凹凸パターンからなるレリーフを賦形させた。賦形後直ちに、高圧水銀灯を用いて紫外線を照射して硬化させた。
ホログラム層15のレリーフ面へ真空蒸着法で厚さが300nmの酸化チタン薄膜を形成して透明反射層17とした。
次に、該透明反射層17面へ、着色インキ及び蛍光インキを用いてシルクスクリーン印刷法で印刷して、ホログラム絵柄へ同期させて、印刷層19を形成して、印刷及びホログラム転写箔10Aとした。
別途準備した厚さが100μmのPETフィルムを基材11として、該基材11と印刷及びホログラム転写箔10Aの印刷面とを、下記の接着剤組成物を乾燥後の厚さが4μmになるように公知のドライラミネーターで積層した。40℃で2日間エージングした後に、転写基材11Aを剥離した。
該剥離面に露出した剥離層13面へ、ポリエチレンイミンをアンカー層として、厚さが30μmのエチレン−アクリル酸共重合体(EAA)を押出し法で熱接着層41を形成し、表側パウチシート10を得た。該表側パウチシート10は、印刷絵柄を設けてあるが、インキの段差は認められず実質的に平滑であった。
別途、裏側パウチシート20として、厚さが100μmのPETフィルムへ、ポリエチレンイミンをアンカー層として、厚さが30μmのエチレン−アクリル酸共重合体(EAA)を押出し法で熱接着層を形成して、裏側パウチシート20を得た。
以上のようにして作製した、表側パウチシート10と裏側パウチシート20の熱接着層面同志を重ねて、1方の端部を熱シールし、85×57mmの寸法に切断して、パウチシート100とした。
(評価)支持体101として、予めカード名、カード保持者氏名、及び顔写真を印刷した250g/m2のカード台紙を80×52mmの寸法へ切断した。
該支持体101を、前述のパウチシート100の表側パウチシート10と裏側パウチシート20との間に挟んで、明光商会製パウチッコラミネーターの標準条件で熱ラミネートしたところ、シワもなく、気泡もなく、表面外観は良好であった。
また、印刷層の絵柄はホログラム絵柄と同期しており、印刷絵柄と、1部に設けた透明蛍光インキを通して、ホログラム及び支持体に設けられた情報が目視できた。さらに、ブラックライトで紫外線を照射すると蛍光インキを発光して、特異な意匠性を発現し、該蛍光インキで隠し文字などを印刷しておけば、セキュリティ性も向上する。
パウチシートの構造、及び支持体へラミネートした状態を説明する断面図である。 図2は、本発明の印刷及びホログラム付きパウチシートを構成する表側パウチシートの製造方法を説明する断面図である。 裏側パウチシートの断面図である。
符号の説明
10:表側パウチシート
10A:印刷及びホログラム転写箔
11:基材
11A:転写基材
13:剥離層
15:ホログラム層
17:透明反射層
19:印刷層
20:裏側パウチシート
31:接着剤層
41:熱接着層

Claims (1)

  1. 一端が仮止めされた表側パウチシート及び裏側パウチシートとからなり、該表側パウチシートと裏側パウチシートとの間に、支持体を挟み込んで加熱圧着することで支持体と一体化させうる印刷及びホログラム付きパウチシートにおける
    表側パウチシート及び/又は裏側パウチシートの製造方法であって、
    (1)転写基材、剥離層、ホログラム層、透明反射層及び印刷層からなる印刷及びホログラム転写箔を製造する転写箔製造工程と、
    (2)前記印刷及びホログラム転写箔の印刷層面と基材とを接着剤層を介してドライラミネート法で積層体とする積層工程と、
    (3)前記積層体から前記転写基材を剥離する剥離工程と、
    (4)剥離して露出した剥離層面へ、熱接着層を形成する熱接着層形成工程と、
    からなることを特徴とする表側パウチシート及び/又は裏側パウチシートの製造方法。
JP2005259372A 2005-09-07 2005-09-07 印刷及びホログラム付きパウチシートの製造方法 Active JP4676843B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005259372A JP4676843B2 (ja) 2005-09-07 2005-09-07 印刷及びホログラム付きパウチシートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005259372A JP4676843B2 (ja) 2005-09-07 2005-09-07 印刷及びホログラム付きパウチシートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007069473A JP2007069473A (ja) 2007-03-22
JP4676843B2 true JP4676843B2 (ja) 2011-04-27

Family

ID=37931354

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005259372A Active JP4676843B2 (ja) 2005-09-07 2005-09-07 印刷及びホログラム付きパウチシートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4676843B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008146422A1 (ja) 2007-05-25 2008-12-04 Toppan Printing Co., Ltd. 表示体及び情報印刷物
JP6672974B2 (ja) * 2015-05-07 2020-03-25 三菱ケミカル株式会社 ラミネートシート
JP7322879B2 (ja) 2018-06-29 2023-08-08 凸版印刷株式会社 認証体、認証体の製造方法、認証体の読み取り方法、および認証体の検証方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01130168U (ja) * 1988-02-29 1989-09-05

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10180801A (ja) * 1996-12-26 1998-07-07 Nissha Printing Co Ltd 絵付シートとこれを用いた絵付成形品の製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01130168U (ja) * 1988-02-29 1989-09-05

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007069473A (ja) 2007-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007072188A (ja) ホログラム、ホログラムラベル及びホログラム転写箔
JP2008188866A (ja) 中間転写記録媒体、及び画像形成方法
GB2475177A (en) Volume hologram laminate production method with recording layer comprising radically polymerizable and cationic polymerizable monomers
JP2006251784A (ja) 複数図柄光輝性スレッド、及びそれを用いた光輝性複数図柄形成物
JP2006248221A (ja) 複数図柄光輝性フィルム、及びそれを用いた光輝性複数図柄形成物
JP2006306085A (ja) 光輝性フィルム、及びそれを用いた光輝性図柄形成物
JP4797834B2 (ja) ホログラム転写箔
WO2006085597A1 (ja) 複数図柄光輝性フィルム、複数図柄光輝性スレッドおよびそれらを用いた光輝性複数図柄形成物
JP6102237B2 (ja) スクラッチシール
JP4915199B2 (ja) ホログラム付き中間転写記録媒体を用いた偽造防止媒体
JP2008188865A (ja) 転写装置
JP4676843B2 (ja) 印刷及びホログラム付きパウチシートの製造方法
JP2007225639A (ja) 複数ホログラム転写箔、及びそれを用いた複数ホログラム形成物。
JP2010139910A (ja) ホログラム構造
JP5633587B2 (ja) 転写箔の製造方法
JP4915198B2 (ja) ホログラム付き中間転写記録媒体を用いた偽造防止媒体
JP4549785B2 (ja) 中間転写記録媒体、中間転写層形成物及び中間転写層の形成方法。
JP2007086252A (ja) ホログラム付きラベル及びその製造方法
JP2007086251A (ja) ホログラム付きラベル及びその製造方法
JP5088086B2 (ja) ホログラム画像形成方法
JP6256542B2 (ja) ホログラム印刷物
JP2009048017A (ja) レリーフ形状転写箔及びレリーフ形状形成物
JP2007083466A (ja) ホログラム付き中間転写記録媒体
JP4973163B2 (ja) スクラッチカードの製造方法、及びスクラッチカード
JP2008139628A (ja) ホログラム転写箔

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080808

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100921

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110119

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110128

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140204

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4676843

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150