JP2010139910A - ホログラム構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 基材2の一方の面に、ホログラム層3、反射層4、蛍光インキ層5が順次積層されたホログラム構造1において、前記反射層4がパターンで形成されていることを特徴とするホログラム構造を構成とする。また、上記構成のホログラム構造1において、蛍光インキ層5の上に粘着層6を設けてラベルとして利用できることを特徴とするホログラム構造の構成が好ましい。
【選択図】 図1
Description
基材2としては、用途に応じて種々の材料が適用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6などのポリアミド系樹脂、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、イミド系樹脂、ポリカーボネート、ABS樹脂などのスチレン系樹脂、セルローストリアセテートなどのセルロース系フィルム、などがある。該基材は、これら樹脂を主成分とする共重合樹脂、または、混合体(アロイでを含む)、若しくは複数層からなる積層体であっても良い。また、該基材は、延伸フィルムでも、未延伸フィルムでも良いが、強度を向上させる目的で、一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムが好ましい。該基材の厚さは、通常、2.5〜100μm程度が適用できるが、4〜50μmが好適で、6〜25μmが最適である。
ホログラム層3としては、無色または着色された透明または半透明なもので、単層であっても多層状であってもよく、凹凸を注型や型押しで再現できる熱可塑性樹脂、硬化性樹脂、あるいは、光回折パターン情報に応じて硬化部と未硬化部とを成形することができる感光性樹脂組成物が利用できる。具体的には、例えば、ポリ塩化ビニル、アクリル(ポリメチルメタクリレート)、ポリスチレン、またはポリカーボネート等の熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル、メラミン、エポキシ、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、またはトリアジン系アクリレート等の熱硬化性樹脂であり、それぞれの単独、熱可塑性樹脂どうし、または熱硬化性樹脂同志の混合、もしくは熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の混合等であってもよい。ラジカル重合性不飽和基を有し、熱成形性を有するものや、ラジカル重合性不飽和モノマーを添加した電離放射線硬化性樹脂組成物も利用できる。電離放射線硬化樹脂としては、例えば、エポキシ変性アクリレート樹脂、ウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル等が適用でき、好ましくはウレタン変性アクリレート樹脂である。
(2)ホログラム層15へは反応性シリコーンを含ませると、塗布表面に集まりスタンパの凹凸からの剥離がよく賦型性が向上して、レリーフ構造を容易に賦型でき、賦型後には電離放射線で硬化すれば反応性シリコーンも硬化する。
(3)ポリエチレンワックスを含ませることで、転写後にはホログラム層が最表面層となるが、極めて過酷な環境での使用、長期間にわたる使用、及び/又は多数回の繰り返し使用などでも、溶剤、機械的な摩擦、及び摩耗から被転写体に設けられた画像を保護し、傷付きにくく耐久性に優れる。
反射層4を、光を反射する金属等の材料から形成すると不透明タイプのホログラムを得ることができ、可視光透過性を有する材料から形成すると透明タイプのホログラムを得ることができる。なお、不透明な反射層をパターンで形成した場合は、反射層が積層されていない部分から、UV照射により蛍光インキ層を確認することが可能である。本発明では、反射層は不透明なものを使用することが、UV照射により蛍光インキ層の蛍光発色がパターンとして目立ち好ましい。
蛍光インキ層5は、蛍光物質と樹脂バインダとからなる組成物により、印刷形成することができる。蛍光物質は、無機蛍光物質と有機蛍光物質とに大別され、いずれのものでも使用できる。無機蛍光物質の例としては、タングステン酸カルシウム、タングステン酸マグネシウム、硫化カルシウム・ビスマス、硫化亜鉛・銀、硫化亜鉛・銅、硫化亜鉛・金・アルミニウム、バナジウム酸イットリウム・ユーロピウム、硫酸化イットリウム・テルビウム、硫酸化ランタン・テルビウム等が挙げられる。また、有機蛍光物質の例としては、ジアミノスチルベンゼンジスルホン酸誘導体、イミダゾール誘導体、クマリン誘導体、トリアゾール、カルバゾール、ピリジン、ナフタル酸、イミダゾロン等の誘導体、フルオレセイン、エオシン等である。
本発明のホログラム構造は、蛍光インキ層の上に粘着層6を設けてラベルとして、任意の物品に貼り付けることができる。粘着層を構成する粘着剤としては、公知の感圧で接着する粘着剤が適用できる。粘着剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、天然ゴム系、ブチルゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリクロロプレン、スチレン−ブタジエン共重合樹脂などの合成ゴム系樹脂、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの酢酸ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリロニトリル、炭化水素樹脂、アルキルフェノール樹脂、ロジン、ロジントリグリセリド、水素化ロジンなどのロジン系樹脂が適用できる。
剥離紙7は公知のものでよく、例えば上質紙、コート紙、含浸紙、又はプラスチックフィルムなどの基材の片面に離型層を有している。該離型層としては、離型性を有する材料であれば、特に限定されないが、例えば、シリコーン樹脂、有機樹脂変性シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アミノアルキド樹脂、ポリエステル樹脂などがある。これらの樹脂は、エマルジョン型、溶剤型又は無溶剤型のいずれもが使用できる。
(実施例1)
まず、基材2として、厚さ25μmのルミラーFタイプ(東レ社製、ポリエステルフィルム商品名)を用いた。この一方の面へ、下記の電離放射線硬化性樹脂組成物をグラビアリバースコーターで乾燥後の厚さが2μmになるように、塗工し100℃で乾燥して、ホログラム層3を形成した。
まず、「電離放射線硬化性樹脂組成物M」は以下の手順で、生成した。
撹拌機、還流冷却器、滴下漏斗及び温度計を取り付けた反応器に、酢酸エチル206.1g及びイソホロンジイソシアネートの三量体(HULS社製品、VESTANAT T1890、融点110℃)133.5gを仕込み、80℃に昇温して溶解させた。溶液中に空気を吹き込んだのち、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.38g、ペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業社製品、ビスコート300)249.3g及びジブチル錫ジラウレート0.38gを仕込んだ。80℃で5時間反応させたのち酢酸エチル688.9gを添加して冷却した。該「電離放射線硬化性樹脂組成物M」と、造膜性樹脂(アクリル系オリゴマー)、反応性シリコーン、ポリエチレンワックス、光重合開始剤、及び溶媒を下記の組成で配合して電離放射線硬化性樹脂組成物を調製した。
「電離放射線硬化性樹脂組成物M」 25質量部
メタアクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、商品名紫光6630B) 5質量部
反応性シリコーン(信越化学社製、商品名X−22−2445) 0.2質量部
ポリエチレンワックス(平均粒径2.0m) 0.3質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア907) 0.9質量部
酢酸エチル 70質量部
上記の実施例1で作製したホログラム構造1で、蛍光インキ層5の上に下記条件にて、粘着層6、剥離紙7を順次積層して、実施例2のホログラム構造1を作製した。
下記組成の粘着剤を乾燥後の膜厚が25μmになるように、バーコーターで塗布し乾燥し、厚さ50μmの商品名SP−PET(トーセロ社製、軽剥離タイプの剥離紙)をラミネートして、ラベル形態のホログラム構造とした。
商品名ニッセツPE118(日本カーバイド社製、アクリル系粘着剤) 100質量部
メチルエチルケトン 40質量部
酢酸エチル 15質量部
商品名ニッセツCK101(日本カーバイド社製、イソシアネート架橋剤) 2質量部
2 基材
3 ホログラム層
4 反射層
5 蛍光インキ層
6 粘着層
7 剥離紙
Claims (2)
- 基材の一方の面に、ホログラム層、反射層、蛍光インキ層が順次積層されたホログラム構造において、前記反射層がパターンで形成されていることを特徴とするホログラム構造。
- 請求項1に記載するホログラム構造において、蛍光インキ層の上に粘着層を設けてラベルとして利用できることを特徴とするホログラム構造。
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