JP4139656B2 - 転写箔 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、転写箔に関し、さらに詳しくは、サーマルプリンターで高精彩に印字できる、ホログラム及び/又は回折格子などのレリーフ構造を有する転写箔に関するものである。
【0002】
【従来技術】
(技術の概要)従来、ホログラム、回折格子などのレリーフ構造を有する転写箔は、特異な装飾像や立体像を表現でき、また、これらホログラムや回折格子は高度な製造技術を要し、容易に製造できないことから、偽造防止として利用している。例えば、クレジットカード、IDカード、プリペイドカード等のカード類、カラーコピーで再現出来ないために商品券、小切手、手形、株券、入場券、各種証明書等の紙券類、に転写して利用されている。さらに、その特異な意匠性から、包装材、書籍、パンフレット、POP等への利用も少なくない。
これらホログラム、回折格子などのレリーフ構造を物品に貼着するの手段として、転写箔を用いて転写印刷する方法が、知られている。該転写箔は、基材上に剥離層、ホログラムや回折格子などのパターンが形成されたレリーフ形成層、反射層、接着層を順次積層してなるものである。該転写箔の転写印刷する方法としては、ホットスタンプ(箔押とも呼ばれる)、又は加熱ロールによる加熱転写が一般的である。該加熱転写は、金属の加熱された刻印又はロールと、被転写体の間に転写箔を配置し、転写箔を刻印又はロールで被転写体に押圧した後に、基材を剥離する。しかしながら、ホットスタンプ、又は加熱ロールによる転写法では、数mm角以下の微細な面積のドットや、近接したドットを転写することは極めて難しいという問題点がある。
【0003】
(先行技術)また、近年、微細な面積のドットや、近接したドットを転写できるサーマルヘッドを用いたサーマルプリンタが上市されて、熱溶融型、又は染料昇華転写型のインクリボンが用いられてきている。該サーマルヘッドを用いてドット状に転写する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、ドット面積がある大きさ以上に限定されてしまう、また、従来の転写箔では、サーマルヘッドの瞬間的な熱の加熱における熱感度が低いので、プリント速度が著しく遅く、さらに、被転写体へ転写したドットが欠けたり、ドット間の箔被膜が残った所謂バリが発生するというという欠点がある。該欠点に対する転写箔での改良については、記載も示唆もされていない。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−227368号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明はこのような問題点を解消するためになされたものである。その目的は、サーマルプリンタのサーマルヘッドによる転写でも、微細な面積のドットや、近接したドットを欠けず、かつバリの発生しない転写箔を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係わる転写箔は、基材、剥離層、レリーフ形成層、反射層が、順次積層されている、ホログラム及び/又は回折格子などのレリーフ構造を有する転写箔において、前記基材が厚さ4.5〜9μmのポリエチレンテレフタレートフィルムであり、前記レリーフ形成層が上記の一般式で表されるウレタン変性アクリル系樹脂の電離放射線硬化樹脂からなり、前記剥離層が前記レリーフ形成層の電離放射線硬化樹脂と同じ電離放射線硬化樹脂からなり、かつ前記剥離層中へ、基材との密着性をコントロールするための熱可塑性樹脂として、ポリエステル樹脂、または塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を含有させ、かつ前記反射層面へ、接着層を設けるようにしたものであり、本発明によれば、サーマルプリンタのサーマルヘッドによる転写でも、微細な面積のドットや、近接したドットを欠けず、かつバリの発生しない転写箔が提供される。本発明によれば、サーマルヘッドにより、高速で、かつ低エネルギーで正確なドットを転写できる転写箔が提供される。本発明によれば、サーマルヘッドでも、薄い転写基材を用いても、高速でかつ正確なドットを転写でき、また、被転写体へ接着層を設けずに転写できる転写箔が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施態様について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の1実施例を示す転写箔の模式的な断面図である。
図2は、本発明の1参考実施例を示す転写箔の模式的な断面図である。
図3は、本発明の1実施例を示す転写箔の模式的な断面図である。
(転写箔の構成)本発明の転写箔1は、基材11の一方の面へ、剥離層13、レリーフ形成層15、反射層17、接着層19を設けたものである。また、後述するように、図3に図示する基材11の他方の面へ保護層21を設けたものであり、図2に図示する剥離層13を設けずレリーフ形成層15に剥離層機能を併せ持たせたのが参考実施例である。
【0008】
(転写箔の基材)基材11としては、サーマルヘッドの熱に耐える耐熱性、機械的強度、製造に耐える機械的強度、耐溶剤性などがあれば、用途に応じて種々の材料が適用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレ−ト・ポリブチレンテレフタレ−ト・ポリエチレンナフタレ−ト・ポリエチレンテレフタレート‐イソフタレート共重合体・テレフタル酸‐シクロヘキサンジメタノール‐エチレングリコール共重合体・ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンナフタレートの共押し出しフィルムなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6・ナイロン66・ナイロン610などのポリアミド系樹脂、ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリアクリレート・ポリメタアクリレート・ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリイミド・ポリアミドイミド・ポリエーテルイミドなどのイミド系樹脂、ポリアリレ−ト・ポリスルホン・ポリエーテルスルホン・ポリフェニレンエ−テル・ポリフェニレンスルフィド(PPS)・ポリアラミド・ポリエーテルケトン・ポリエーテルニトリル・ポリエーテルエーテルケトン・ポリエーテルサルファイトなどのエンジニアリング樹脂、ポリカ−ボネ−ト、ポリスチレン・高衝撃ポリスチレン・AS樹脂・ABS樹脂などのスチレン系樹脂、セロファン・セルローストリアセテート・セルロースダイアセテート・ニトロセルロースなどのセルロース系フィルム、などがある。
【0009】
該基材は、これら樹脂を主成分とする共重合樹脂、または、混合体(アロイでを含む)、若しくは複数層からなる積層体であっても良い。また、該基材は、延伸フィルムでも、未延伸フィルムでも良いが、強度を向上させる目的で、一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムが好ましい。該基材の厚さは、通常、2.5〜50μm程度が適用できるが、2.5〜12μmが好適で、4〜6μmが最適である。このような厚さで、これ以上の厚さでは、サーマルヘッドの熱の伝達が悪く、これ以下では、機械的強度が不足する。該基材は、これら樹脂の少なくとも1層からなるフィルム、シート、ボード状として使用する。通常は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系のフィルムが、耐熱性、機械的強度がよいため好適に使用され、ポリエチレンテレフタレートが最適である。
【0010】
該基材は、塗布に先立って塗布面へ、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー(アンカーコート、接着促進剤、易接着剤とも呼ばれる)塗布処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、などの易接着処理を行ってもよい。また、必要に応じて、充填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤などの添加剤を加えても良い。充填剤としては、シリカ、炭酸カルシウムなどの体質顔料が適用できる。着色剤としては、分散染料が好ましく、モノアゾ、ビスアゾ、アントラキノン、ニトロ、スチリル、メチン、アロイレン、ベンズイミダゾール、アミノナフチルアミド、ナフトキノンイミド、クマリン誘導体などの分散染料が適用できる。帯電防止剤としては、非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤などや、ポリアミドやアクリル酸誘導体などが適用できる。
【0011】
(剥離層)基材11へ、剥離層13を介して、レリーフ形成層15を設ける。剥離層13は、レリーフ形成層15の電離放射線硬化性樹脂と実質的に同じ電離放射線硬化樹脂からなる。剥離層13は、電離放射線硬化性樹脂へ、基材との密着性をコントロールするために熱可塑性樹脂を含有させ、その含有率は、剥離層組成物中の含有率で電離放射線硬化性樹脂が90〜99.9質量%、熱可塑性樹脂が0.1〜10質量%とする。また、剥離層13に用いる電離放射線硬化性樹脂は、レリーフ形成層15の電離放射線硬化性樹脂と実質的に同じであればよい。ここで実質的とは、基本骨格や反応機構が同じであればよく、置換基や鎖長が異なってもよい。さらに、含有率の計算では、電離放射線硬化性樹脂に添加されて反応する反応性モノマー、離型剤等は電離放射線硬化性樹脂量に含めるものとし、以下同様とする。
【0012】
また、剥離層13がレリーフ形成層15の電離放射線硬化樹脂と同じ電離放射線硬化樹脂からなり、剥離層とレリーフ形成層が実質的に1つの層であるようにしてもよい。よって、この場合には、剥離層13とレリーフ形成層15を実質的に同じだが、異なる電離放射線硬化樹脂で設けてもよく、同じ電離放射線硬化樹脂を同時に1工程で形成してもよい。
【0013】
特に基材が薄い場合には、サーマルヘッドの熱がドット周辺の非転写領域の接着層まで拡散伝達し、接着層が活性化してしまう。該接着層は被転写体とより密着して、箔切れ性を悪化させる。ところが、剥離層13の電離放射線硬化性樹脂中へ所定量の熱可塑性樹脂を混合した後に、電離放射線で硬化することによって、剥離層13は基材と適度に接着する。そして、転写すべきドット領域のレリーフ形成層15及び反射層17はサーマルヘッドの熱負荷時には、容易に剥離して被転写体へ転写するが、ドット周辺の非転写領域では基材側へ残ることで、微細なドットがバリが発生せず、欠けることなく、印字できることを見出して、本発明の完成に至ったのである。基材の厚さが9μm以上であれば影響は少ないが、6μm以下の厚さになるとサーマルヘッドの熱の影響が大きくなり、特に4.5μm以下の厚さの基材では顕著である。理想的にはドット部分の接着層のみが活性化すればよいのに、ドット周辺まで拡散伝達して、ドット以外の部分の接着層までが活性化してしまうのである。
【0014】
即ち、転写箔の時には、転写箔の輸送、取扱い、プリンタへの装荷操作時の振動や衝撃でレリーフ形成層が脱落せず、転写プリント時には容易に基材から剥離して転写することができる。基材への接着力が不充分の場合は、転写箔の輸送、取扱い、プリンタへの装荷操作時の振動や衝撃でレリーフ形成層が脱落あるいは転写時にドット間の箔皮膜が残るバリが発生する。また、熱可塑性樹脂の含有量が多過ぎると、基材への接着力が良過ぎるため、転写プリント時に、基材から剥離せずに転写することができない。
【0015】
(レリーフ形成層)電離放射線硬化樹脂(レリーフ形成層15)としては、例えば、エポキシ変性アクリレート樹脂、ウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル等の電離放射線硬化性樹脂を硬化させたものが適用でき、好ましくはウレタン変性アクリレート樹脂で、特に下記の一般式で表されるウレタン変性アクリル系樹脂が好ましい。
【0016】
【化1】
ここで、6個のR1は夫々互いに独立して水素原子またはメチル基を表わし、R2は炭素数が1〜16個の炭化水素基を表わし、XおよびYは直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基を表わす。l、m、n、o及びpの合計を100とした場合に、lは20〜90、mは0〜80、nは0〜50、o+pは10〜80、pは0〜40の整数である。
【0017】
上記式(1)で表わされるウレタン変性アクリル系樹脂は、例えば、好ましい1例として、メタクリル酸メチル20〜90モルとメタクリル酸0〜50モルと2−ヒドロキシエチルメタクリレート10〜80モル、Zとしてイソボルニルメタクリレート0〜80モルとを共重合して得られるアクリル共重合体であって、該共重合体中に存在している水酸基にメタクリロイルオキシエチルイソシアネート(2−イソシアネートエチルメタクリレート)を反応させて得られる樹脂である。
【0018】
従って、上記メタクリロイルオキシエチルイソシアネートが共重合体中に存在している全ての水酸基に反応している必要はなく、共重合体中の2−ヒドロキシエチルメタクリレート単位の水酸基の少なくとも10モル%以上、好ましくは50モル%以上がメタクリロイルオキシエチルイソシアネートと反応していればよい。上記の2−ヒドロキシエチルメタクリレートに代えて又は併用して、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等の水酸基を有するモノマーも使用することができる。
【0019】
以上の如く、水酸基含有アクリル系樹脂中に存在している水酸基を利用して、分子中に多数のメタクリロイル基を導入したウレタン変性アクリル系樹脂を主成分とする樹脂組成物によって、例えば、回析格子等を形成する場合には、硬化手段として紫外線や電子線等の電離放射線が使用でき、しかも高架橋密度でありながら柔軟性および耐熱性等に優れた回析格子等を形成することができる。
【0020】
上記式(1)で表されるウレタン変性アクリル系樹脂は、前記共重合体を溶解可能な溶剤、例えば、トルエン、ケトン、セロソルブアセテート、ジメチルスルフォキサイド等の溶媒に溶解させ、この溶液を撹拌しながら、メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを滴下及び反応させることにより、イソシアネート基がアクリル系樹脂の水酸基と反応してウレタン結合を生じ、該ウレタン結合を介して樹脂中にメタクリロイル基を導入することができる。この際使用するメタクリロイルオキシエチルイソシアネートの使用量は、アクリル系樹脂の水酸基とイソシアネート基との比率で水酸基1モル当たりイソシアネート基0.1〜5モル、好ましくは0.5〜3モルの範囲になる量である。なお、上記樹脂中の水酸基よりも当量以上のメタクリロイルオキシエチルイソシアネートを使用する場合には、該メタクリロイルオキシエチルイソシアネートは樹脂中のカルボキシル基とも反応して−CONH−CH2CH2−の連結を生じることもあり得る。
【0021】
上記式(1)におけるZは、上記のウレタン変性アクリル系樹脂を改質するために導入することができ、例えばフェニル基、ナフチル基等の芳香族環或いはピリジン等の複素芳香族環を有するモノマー、(メタ)アクリロイル変性シリコーンオイル(樹脂)、ビニル変性シリコーンオイル(樹脂)等の重合性二重結合基を有するシリコーンオイル(樹脂)、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の長鎖アルキル基を有するモノマー、γ‐(メタ)アルコキシプロピルトリメトキシシラン等の珪素含有基を有するモノマー、2‐(パーフルオロ‐7‐メチルオクチル)エチルアクリレート、ヘプタデカフロロデシル(メタ)アクリレート等のフッ素系含有基を有するモノマー等の離型性を付与するモノマー、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、EO変性ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等の嵩高い構造を有するモノマー、アクリロイルモルフォリン、ビニルピロリドン或いはビニルカプロラクトン等の環状親水性基を有するモノマー等いずれも用いることができる。
【0022】
以上の例は、前記一般式(1)において、全てのR1及びR2がメチル基であり、X及びYがエチレン基である場合であるが、本発明は、これらに限定されず、6個のR1は夫々独立して水素原子又はメチル基であってもよく、更にR2の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n−、iso−又はtert−ブチル基、置換又は未置換のフェニル基、置換又は未置換のベンジル基等が挙げられ、X及びYの具体例としては、エチレン基、プロピレン基、ジエチレン基、ジプロピレン基等が挙げられる。このようにして得られる本発明で使用するウレタン変性アクリル系樹脂の全体の分子量としては、GPCで測定した標準ポリスチレン換算の平均分子量が1万〜20万、更に2〜4万であることがより好ましい。
【0023】
更に、硬化後の電離放射線硬化樹脂層(レリーフ形成層15)の柔軟性、粘度を調整するために、本発明の電離放射線硬化性樹脂には、通常の熱可塑性樹脂や、アクリル系およびその他の単官能または多官能のモノマー、オリゴマー等を包含させることができる。例えば、単官能ではテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート等のモノ(メタ)アクリレート、2官能以上では、骨格構造で分類するとエエポキシ変性ポリオール(メタ)アクリレート、ラクトン変性ポリオール(メタ)アクリレート等のポリオール(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、その他ポリブタジエン系、イソシアヌール酸系、ヒダントイン系、メラミン系、リン酸系、イミド系、フォスファゼン系等の骨格を有するポリ(メタ)アクリレートであり、紫外線、電子線硬化性である様々なモノマー、オリゴマー、ポリマーが利用できる。
【0024】
更に詳しく述べると、2官能のモノマー、オリゴマーとしては、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等、3官能のモノマー、オリゴマー、ポリマーとしてはトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、脂肪族トリ(メタ)アクリレート等、4官能のモノマー、オリゴマーとしては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、脂肪族テトラ(メタ)アクリレート等が挙げられ、5官能以上のモノマー、オリゴマーとしては、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の他、ポリエステル骨格、ウレタン骨格、フォスファゼン骨格を有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0025】
官能基数は、特に限定されるものではないが、官能基数が3より小さいと耐熱性が低下する傾向があり、レリーフ形成層15の1部に傷が入ったり、レリーフ面が白濁する、また、20以上では柔軟性が低下する傾向があるため、特に3〜20官能のものが好ましい。
【0026】
上記モノマー或いはオリゴマーは、複数を組み合わせて用いてもよい。その使用量は、上記ウレタン変性アクリル系樹脂100質量部当たり、5〜90質量部の範囲、好ましくは10〜70質量部の割合で使用する。モノマー或いはオリゴマーの使用量が上記範囲未満では、得られる電離放射線硬化樹脂層の強度、耐熱性、耐擦傷性、耐水性、耐薬品性、基材11に対する密着性が十分とはいえず、一方、モノマー或いはオリゴマーの使用量が上記範囲を超えると表面のタックが高くなり、ブロッキングを引き起こしたり、レリーフホログラムや回折格子等のレリーフ複製時に版(プレススタンパー)に材料の一部が残って(当業者が版取られと呼ぶ現象)、反復したレリーフ複製性(エンボス性)が低下する等の点で好ましくない。
【0027】
(離型剤)さらに、電離放射線硬化性樹脂層(レリーフ形成層15)へレリーフを形成(複製)する際には、レリーフ形成層15面へ表面に凹凸レリーフが形成されているスタンパ(金属版、又は樹脂版)を圧着して、該凹凸レリーフをレリーフ形成層15へ形成(複製)する。この時に、スタンパがレリーフ形成層15から容易に引き剥がせるように、予めレリーフ形成層15へ離型剤を含有させてもよい。該離型剤としては、公知の離型剤が適用でき、例えば、ポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロン(登録商標)パウダー等の固形ワックス、弗素系、リン酸エステル系の界面活性剤、シリコーン等であり、特に好ましくは、離型剤は変性シリコーンである。具体的には、変性シリコーンオイル側鎖型、変性シリコーンオイル両末端型、変性シリコーンオイル片末端型、変性シリコーンオイル側鎖両末端型、トリメチルシロキシケイ酸を含有するメチルポリシロキサン(シリコーンレジンと称されている)、シリコーングラフトアクリル樹脂、及びメチルフェニルシリコーンオイル等がある。
【0028】
変性シリコーンオイルには、反応性シリコーンオイルと非反応性シリコーンオイルがある。反応性シリコーンオイルとしては、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシル基変性、カルビノール変性、メタクリル変性、メルカプト変性、フェノール変性、片末端反応性、異種官能基変性等がある。非反応性シリコーンオイルとしては、ポリエーテル変性、メチルスチリル変性、アルキル変性、高級脂肪エステル変性、親水性特殊変性、高級アルコキシ変性、高級脂肪酸変性、フッ素変性等がある。
【0029】
上記シリコーンオイルの中でも、反応性シリコーンオイルは、電離放射線で硬化時に樹脂と反応し結合して一体化する。従って、後にレリーフ凹凸が形成されたレリーフ形成層15の表面にブリードアウトし(滲み出)ない。この特徴的な性能は、レリーフ形成層15と、そのレリーフ表面に設けた反射層17との密着性を著しく向上できる。上記離型剤の使用量は、電離放射線硬化性樹脂100質量部当たり約0.1〜50質量部の範囲、好ましくは約0.5〜10質量部の範囲で使用する。離型剤の使用量が上記範囲未満では、プレススタンパーと電離放射線硬化樹脂層との剥離が不十分であり、プレススタンパーの汚染を防止することが困難である。一方、離型剤の使用量が上記範囲を超えると、組成物の塗工時にはじきが発生して塗膜面の面が荒れたり、基材又は反射層との密着性が悪くなったり、転写時にレリーフ形成層15皮膜が破壊(膜強度が弱くなりすぎる)を引き起こすので好ましくない。
【0030】
さらにまた、硬化後の電離放射線硬化樹脂層(レリーフ形成層15)の、耐熱性、膜強度、及び反射層17との密着性を向上させるために、本発明の電離放射線硬化樹脂には、予め有機金属カップリング剤を含有させてもよい。該有機金属カップリング剤としては、公知のシランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤、アルミニウムカップリング剤がある。
【0031】
シランカップリング剤としては、例えば、末端に、ビニル基、エポキシ基、メルカプト基(チオール基)、アミノ基、水酸基を有するシランカップリング剤などの架橋性のシランカップリング剤が適用できる。ビニル基を末端に有するシランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどがある。エポキシ基を末端に有するシランカップリング剤としては、γ‐グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ‐グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ‐グリシジルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランなどがある。メルカプト基(チオール基)を末端に有するシランカップリング剤としては、γ‐メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシラン、β‐メルカプトエチルメチルジメトキシシラン、などがある。アミノ基を末端に有するシランカップリング剤としては、γ‐アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、γ‐アミノプロポキシプロピルトリメトキシシラン、β‐アミノエチルトリメトキシシラン、N‐(β‐アミノエチル)‐γ‐アミノプロピルトリプロピルトリメトキシシラン、N‐(β‐アミノエチル)‐γ‐アミノプロピルトリプロピルメチルジメトキシシランなどがある。水酸基を持つものとしては、β−ヒドロキシエトキシエチルトリエトキシシラン、γ−ヒドロキシプロピルトリメトキシシランなどがある。また、これらのシランカップリング剤は、1種単独でも、2種以上併用して使用してもよい。
【0032】
チタンカップリング剤としては、例えば、テトライソプロピルチタネート、テトラn‐ブチルチタネート等のチタンアルコキシド、チタンアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナート等のチタンキレート等がある。
【0033】
ジルコニウムカップリング剤としては、例えば、テトラn‐プロポキシジルコニウム、テトラ‐ブトキシ等のジルコニウムアルコキシド、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムトリブトキシエチルアセトアセテート、ジルコニウムブトキシアセトアセトネートビス(エチルアセトアセてート)等のジルコニウムキレート等がある。
【0034】
アルミニウムカップリング剤としては、例えば、アルミニウムイソプロピレート、モノsec‐ブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムエチレート等のアルミニウムアルコレート、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)等のアルミニウムキレート、環状アルミニウムオリゴマー等がある。このような有機金属カップリング剤は、電離放射線硬化性樹脂100質量部あたり、0.1〜10質量部の範囲で使用することが好ましい。
【0035】
(電離放射線)上記の電離放射線硬化性樹脂は、レリーフを形成後に、電離放射線を照射して硬化(反応)させると電離放射線硬化樹脂(レリーフ形成層15)となる。電離放射線としては、紫外線(UV)、可視光線、ガンマー線、X線、または電子線(EB)などが適用できるが、紫外線(UV)が好適である。電離放射線で硬化する電離放射線硬化性樹脂は、紫外線硬化の場合は光重合開始剤、及び/又は光重合促進剤を添加し、エネルギーの高い電子線硬化の場合は添加しないで良く、また、適正な触媒が存在すれば、熱エネルギーでも硬化できる。
【0036】
(光重合開始剤)光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、αーアミロキシムエステル、テトラメチルメウラムモノサルファイド、チオキサントン類などが適用できる。また、必要に応じて、光増感剤、光重合促進剤を添加する。該光増感剤、光重合促進剤としては、公知の光増感剤でよく、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α−メチルベンゾイン、α−フェニルベンゾイン等のベンゾイン系化合物;アントラキノン、メチルアントラキノン等のアントラキノン系化合物;ベンジル;ジアセチル;アセトフェノン、ベンゾフェノン等のフェニルケトン化合物;ジフェニルジスルフィド、テトラメチルチウラムスルフィド等のスルフィド化合物;α−クロルメチルナフタリン;アントラセンおよびヘキサクロロブタジエン、ペンタクロロブタジエン等のハロゲン化炭化水素、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリーnーブチルホスフィンなどがある。このような光重合開始剤、及び光増感剤の含有量は、前記ウレタン変性アクリル系樹脂100質量部当たり約0.5〜10質量部の範囲で使用することが好ましい。
【0037】
本発明の電離放射線硬化性樹脂組成物には、上記の各成分に加えて、ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、カテコール、ハイドロキノンモノメチルエーテル等のフェノール類;ベンゾキノン、ジフェニルベンゾキノン等のキノン類;フェノチアジン等:銅類等の重合防止剤を配合すると貯蔵安定性が向上する。更に、必要に応じて、促進剤、粘度調節剤、界面活性剤、消泡剤等の各種助剤を配合してもよい。また、スチレン・ブタジエンラバー等の高分子体を配合することも可能である。
【0038】
(剥離層)前述したように、剥離層13はレリーフ形成層15はと実質的に同じ電離放射線硬化性樹脂の硬化物からなり、剥離層13へは電離放射線硬化性樹脂へ熱可塑性樹脂を含有させる。該熱可塑性樹脂としては、ポリエステル系樹脂、又は、塩化ビニール若しくは酢酸ビニールのいずれか一方を含む共重合体が適用でき、少なくとも1種を用いる。この剥離層13の厚さは、通常は0.1〜10μm程度、好ましくは0.2〜5μmである。
【0039】
剥離層13へ熱可塑性樹脂を含有させない場合が、剥離層13はレリーフ形成層15の電離放射線硬化樹脂と同じ電離放射線硬化樹脂とする。剥離層とレリーフ形成層とは実質的に1つの層であるようになり、この場合には、剥離層13とレリーフ形成層15とは実質的に同じだが、異なる電離放射線硬化樹脂で設けてもよく、同一の電離放射線硬化樹脂を同時に1工程で形成してもよい。この場合のレリーフ形成層15の厚さは、通常は0.2〜30μm程度、好ましくは0.5〜10μmである。
【0040】
レリーフ形成層15は電離放射線硬化性樹脂の硬化物からなり、剥離層13は、電離放射線硬化性樹脂へ基材との密着性をあげるため熱可塑性樹脂を含有させ、その含有率は、剥離層組成物中の含有率で電離放射線硬化性樹脂が90〜99.9質量%、熱可塑性樹脂が0.1〜10質量%とする。基材11との密着力が不十分の場合には、転写箔状態での取扱い中に、レリーフ形成層15が脱落したり転写時にドット間にバリが発生する恐れがある。一方、熱可塑性樹脂の使用量が上記範囲を超えると、基材11との密着力が強過ぎて、サーマルヘッドでの転写時に転写しなかったり、ドットが欠けたりするので、好ましくない。このレリーフ形成層15の厚さは、通常は0.1〜10μm程度、好ましくは0.2〜5μmである。
【0041】
(反射層)反射層17は、ホログラム又は回折格子等のレリーフ構造を設けたレリーフ形成層15面のレリーフへ反射層17へ設けることにより、ホログラムの再生像及び/又は回折格子などが明瞭に視認できるようになる。該反射層17として、光を反射する金属を用いると不透明タイプとなり、レリーフ形成層15面と屈折率に差のある透明金属化合物を用いると透明タイプとなる。反射層17としては、Cr、Ti、Fe、Co、Ni、Cu、Ag、Au、Ge、Al、Mg、Sb、Pb、Pd、Cd、Bi、Sn、Se、In、Ga、Rb等の金属、及びその酸化物、硫化物、窒化物等の薄膜を単独又は複数を組み合わせてもよい。好ましい金属としてはアルミニウム、クロム、ニッケル、金、銀である。
【0042】
(透明反射層)また、透明タイプの反射層17としては、レリーフ形成層15面と屈折率に差のある透明金属化合物を用いる。その光学的な屈折率がレリーフ形成層のそれとは異なることにより、ほぼ無色透明な色相で、金属光沢が無いにもかかわらず、ホログラム等のレリーフを視認できる。該反射層17の屈折率としては、レリーフ形成層15面との屈折率の差が大きいほど効果があり、屈折率の差が0.3以上、好ましくは0.5以上、さらに好ましくは1.0以上である。例えば、ZnS、TiO2、Al2O3、Sb2O3、SiO、TiO、SiO2、ITO、等が適用でき、好ましくは、ITO、又は酸化スズで、屈折率はいずれも2.0であり、充分な屈折率の差を有している。また、屈折率が小さいものでは、LiF、MgF2、AlF2などがある。なお、この透明とは、可視光が十分透過すれば良く、無色または有色で透明なものも含まれる。
【0043】
上記の金属、又は透明金属化合物の形成は、いずれも10〜2000nm程度、好ましくは20〜1000nmの厚さになるよう、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの真空薄膜法で得られる。反射層17の厚さがこの範囲未満では、光がある程度透過して効果が減じ、また、それ以上では、反射効果は変わらないので、コスト的に無駄である。
【0044】
(接着層)接着層19は熱で溶融又は軟化して接着する熱接着型接着剤が適用でき、例えば、アイオノマー樹脂、酸変性ポリオレフィン系樹脂、エチレン‐(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン‐(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系・メタクリル系などの(メタ)アクリル系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、マレイン酸樹脂、ブチラール系樹脂、アルキッド樹脂、ポリエチレンオキサイド樹脂、フェノール系樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、メラミン‐アルキッド樹脂、セルロース系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニールエーテル樹脂、シリコーン樹脂、ゴム系樹脂などが適用でき、これらの樹脂を単独または複数を組み合せて使用する。
【0045】
これらの接着層19の樹脂は、接着力などの点で、アクリル系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリエステル系樹脂が好適である。接着層17の厚さは、通常は0.05〜10μm程度、好ましくは0.1〜5μmである。接着層19の厚さは、この範囲未満では、被転写体との接着力が不足して脱落し、また、その以上では、接着効果は十分でその効果は変わらないのでコスト的に無駄であり、さらには、サーマルヘッドの熱を無駄に消費してしまう。さらにまた、接着層19へは、必要に応じて、充填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤などの添加剤を、適宜加えてもよい。充填剤としては、シリカ、炭酸カルシウムなどの体質顔料が適用できる。特に体質顔料の添加は、箔切れを良化させる。帯電防止剤としては、非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤などや、ポリアミドやアクリル酸誘導体などが適用できる。
【0046】
(耐熱保護層)さらにまた、基材の剥離層又はレリーフ形成層と反対面へ、耐熱保護層21を設けることができる。耐熱保護層21は、耐熱性のある熱可塑性樹脂バインダーと、熱離型剤または滑剤のはたらきをする物質とを、基本的な構成成分とする。耐熱性のある熱可塑性樹脂バインダーとしては、広い範囲から選ぶことが出来るが、好適な例をあげれば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、酢酸セルロース、フッ化ビニリデン樹脂、ナイロン、ポリビニルカルバゾール、塩化ゴム、環化ゴム及びポリビニルアルコールがある。これらの樹脂は、ガラス転移点が60℃以上のもの、またはOH基またはCOOH基を有する熱可塑性樹脂にアミノ基を2個以上有する化合物またはジイソシアネートもしくはトリイソシアネートを加えて若干の架橋硬化を起させたものが好ましいことが経験的に知られている。
【0047】
上記の熱可塑性樹脂に配合する、熱離型剤まはた滑剤は、ポリエチレンワックス、パラフィンワックスの様なワックス類、高級脂肪酸のアミド、エステル又は塩類、高級アルコール及びレシチン等のリン酸エステル類ような加熱により溶融してその作用をするものと、フッ素樹脂や無機物質の粉末のように、固体のままで役立つものとがある。尚、これらの滑剤又は熱離型剤に加えて、他の離型剤、例えば、フッ素含有樹脂の粉末、グアナミン樹脂の粉末及び木粉のいずれかを併用することも出来、この場合には更に高い効果が得られる。
【0048】
耐熱保護層21を形成する組成物は前記の熱可塑性樹脂バインダー100質量部に対し、上記の滑剤又は熱離型剤の作用をする物質を10〜100質量部の割合で配合して形成する。基材への適用は、適宜の溶剤で練ってインキとし、一般のコーティング剤の塗布方法と同様に、例えばロールコーティング法、グラビアコーティング法,スクリーンコーティング法、ファウンテンコーティング法等のコーティング法により、基体のレリーフ形成層でない面に、固形分0.1〜4g/m2程度により塗布し、乾燥することによって行えばよい。
【0049】
基材シートと耐熱保護層21の付着を確実にするために、予め基体11上にプライマー層を設けてもよい。プライマー層は、基体11の材料と耐熱保護層21の熱可塑性樹脂バインダーの種類に応じて選択し、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体或いはポリオール/イソシアネート、エポキシ/イソシアネート、ポリオール/メラミンの組み合わせ等の材料を適用できる。プライマー層を形成する場合には、厚み0.05〜0.5μm程度の層を形成することが好ましく、薄すぎると接着性が不充分で、一方厚すぎるとサーマルヘッドの感度や耐熱性の低下、凝集破壊による接着性の低下が生じるので好ましくない。プライマー層の塗布方法は、耐熱保護層21の組成物の適用と同様に、適宜の溶剤を利用してインキ形態とし、任意の手法で実施すればよい。
【0050】
(プライマ層)このプライマー層には、帯電防止剤を配合して、帯電防止処理を施すことができる。帯電防止剤としては、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物等のポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤、ポリエチレンオキサイド、グリセリンの脂肪酸エステル等の多価アルコール型非イオン界面活性剤、高級脂肪酸のアルカリ金属塩等のカルボン酸塩類、高級アルコール硫酸エステル塩などのアニオン界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩類などのカチオン界面活性剤、高級アルキルアミノプロピオン酸塩等のアミノ酸型両性界面活性剤、高級アルキルジメチルベタイン等のベタイン型両性界面活性剤が挙げられ、これら1種以上を用いることができる。また金属の酸化物微粉末を使用することもでき、例えば、粒径5〜50μmの酸化スズ等を用いることができる。
【0051】
更に、プライマー層は、適宜の溶剤を利用してインキ形態として塗布するが、プライマー層の樹脂を水分散性または水溶性とすることができる。プライマー層用インキの溶剤は、塗布し乾燥されてプライマー層から除去されるが、完全に除去されずに所謂残留溶剤として残ることも多い。この残留溶剤は、耐熱保護層21や接着層を軟化させて、リボン状態の転写箔が密着状態となって、繰り出し難くさせる欠点があるが、溶剤が水であればそのようなこともない。また溶剤は、乾燥によって気体となって排出されるが、水であれば、大気の環境を汚染することもない。また、一般に水分散系の樹脂は、一旦製膜されると再溶解しにくく、さらにこの層に接して耐熱保護層21を形成する場合にその溶剤におかされにくいため、安定した性能を発現することができる。
【0052】
このように、耐熱保護層21を有する転写箔とすることで、被転写体の対象が拡大し、又は転写(印字、プリント)速度の高速化に伴って、該転写箔の耐熱保護層21面からサーマルヘッドによる加熱印字を行なうときに、この操作を十分な転写効率を得るために必要される高エネルギーの下で行なっても、基体とサーマルヘッドとが熱融着してしまう所謂スティッキングが発生することがない。
【0053】
(製造方法)次に、本発明の転写箔の製造方法について説明する。基材、剥離層、レリーフ形成層、及び反射層が順次積層されている転写箔の製造方法において、(a)基材へ、レリーフ形成層の電離放射線硬化性樹脂と実質的に同じ電離放射線硬化性樹脂からなる剥離層を設ける工程、(b)該剥離層面へレリーフ形成層を設ける工程、(c)該レリーフ形成層へレリーフを賦形する工程、(d)該レリーフ形成層及び剥離層へ電離放射線を照射する工程、(e)レリーフ面へ反射層を設ける工程からなる。本発明の転写箔1は、基材11の一方の面へ、剥離層13、レリーフ形成層15、反射層17、接着層19を設けたものである。接着層19は被転写体へ設けてもよく必須ではないが、通常、転写箔へ設けるので、ここでの説明は、接着層19の形成も含めた形で説明する。
【0054】
(a)基材11へ剥離層13を設ける工程、
基材11の一方の面へ、剥離層13、レリーフ形成層15を設ける場合で、まず、基材11の一方の面へ剥離層13を設ける。前述したウレタン変性アクリル系樹脂の電離放射線硬化性樹脂に、必要に応じて、同じく前述した、単又は多官能のモノマーやオリゴマー、離型剤、有機金属カップリング剤、光開始剤などの各種添加剤を加えて、さらに基材との適切な密着性を確保するために、熱可塑性樹脂を剥離層組成物中の含有率で0.1〜10質量%を含有させて、有機溶媒へ溶解又は分散させて、電離放射線硬化性樹脂組成物(インキ)とする。有機溶媒としては、樹脂を溶解する有機溶剤であれば何れでもよいが、塗工性や乾燥性を考慮すると、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ系有機溶剤等が挙げられ、特にこれらの溶剤からなる混合系溶剤が好ましく使用される。
【0055】
なお、本明細書では、電離放射線硬化性樹脂とは電離放射線を照射しない硬化する前の前駆体であり、電離放射線を照射して硬化したものが電離放射線硬化樹脂と呼ぶ。
該電離放射線硬化性樹脂組成物(インキ)を、公知のコーティング法又は印刷法で塗布し乾燥する。コーティング法としては、例えば、ロールコート、リバースロールコート、トランスファーロールコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、キスコート、コンマコート、ロッドコ−ト、ブレードコート、バーコート、ワイヤーバーコート、ナイフコート、スクイズコート、エアードクターコート、エアナイフコート、ダイコート、リップコート、カーテンコート、フローコート、ディップコート、スプレーコート、キャストコート、含浸コートなどが適用できる。印刷法としては、例えば、凹版印刷、孔版印刷、フレキソ印刷、樹脂凸版印刷、グラビ印刷、グラビアオフセット印刷などがある。
【0056】
次に、(b)該剥離層面13へ、レリーフ形成層15を設ける工程である。レリーフ形成層15としては、前述したウレタン変性アクリル系樹脂の電離放射線硬化性樹脂に、必要に応じて、同じく前述した、単又は多官能のモノマーやオリゴマー、離型剤、有機金属カップリング剤、光開始剤などの各種添加剤を加えて、有機溶媒へ溶解又は分散させて、レリーフ形成層15組成物(インキ)とする。
【0057】
該レリーフ形成層15組成物(インキ)を、公知のコーティング法又は印刷法で塗布し乾燥する。コーティング法又は印刷法としては、剥離層の形成と同様な方法が適用できる。また、硬化前の該レリーフ形成層15面でもタックがなく、フイルムをロール状に直接巻き取ることができて、加工上極めて都合がよい。
【0058】
(c)該レリーフ形成層15へレリーフを賦形する工程、
上記のように、基材上に塗工したレリーフ形成層15面へレリーフを賦形する。レリーフは、2次元または3次元画像を再生可能な表面凹凸パターン(光回折パターン)が形成されたものである。この表面凹凸パターンとしては、物体光と参照光との光の干渉による干渉縞の光の強度分布が凹凸模様で記録されたホログラムや回折格子が適用できる。ホログラムとしては、フレネルホログラム、フラウンホーファーホログラム、レンズレスフーリエ変換ホログラム、イメージホログラム等のレーザ再生ホログラム、及びレインボーホログラム等の白色光再生ホログラム、さらに、それらの原理を利用したカラーホログラム、コンピュータホログラム、ホログラムディスプレイ、マルチプレックスホログラム、ホログラフィックステレオグラム、ホログラフィック回折格子などがある。
【0059】
回折格子としては、ホログラム記録手段を利用したホログラフィック回折格子があげられ、その他、電子線描画装置等を用いて機械的に回折格子を作成することにより、計算に基づいて任意の回折光が得られる回折格子をあげることもできる。これらのホログラムおよび/または回折格子の単一若しくは多重に記録しても、組み合わせて記録しても良い。
【0060】
通常、賦形は、レリーフ形成層15の表面に、レリーフが形成されているスタンパ(金属版、又は樹脂版)を圧着(所謂エンボス)をして、該レリーフをレリーフ形成層15へ形成(複製)した後に、スタンパを剥離することで行う。レリーフを複製するスタンパは、マスターそのものも使用できるが、摩耗や損傷の恐れがあるため、アナログレコード等におけるのと同様、マスターに金属メッキまたは紫外線硬化樹脂を塗布し、紫外線を照射して硬化させて剥がす等の方法(当業者では2P法と呼ぶ)により、金属又は樹脂による複製を行ない、複製された型(スタンパ)を使用して商業的複製を行なう。
【0061】
商業的複製の方法は、金型又は樹脂型のスタンパを用いて、レリーフ形成層15の表面へエンボスしてレリーフを複製した後に電離放射線を照射するか、又は、エンボス中に電離放射線を照射してからスタンパを剥離することでレリーフを複製する。この商業的な複製は、長尺状で行うことで連続な複製作業ができる。
【0062】
本発明では、前述したように、レリーフ形成層15へ離型剤などの添加剤を含有させることで、例えば、回析格子等をエンボス加工する時でも、スタンパが汚染せず、スタンパがレリーフ形成層15からの剥離性を良好にし、スタンパを長期間連続して使用(反復エンボス性)できる。
【0063】
(d)該レリーフ及び剥離層へ電離放射線を照射する工程、
レリーフ形成層15の表面へ、スタンパでエンボス中、又はエンボス後に、若しくはエンボス中及びエンボス後に、電離放射線を照射して、電離放射線硬化性樹脂を硬化させる。電離放射線としては、電磁波が有する量子エネルギーで区分する場合もあるが、本明細書では、すべての紫外線(UV‐A、UV‐B、UV‐C)、可視光線、ガンマー線、X線、電子線を包含するものと定義する。従って、電離放射線としては、紫外線(UV)、可視光線、ガンマー線、X線、または電子線などが適用できるが、紫外線(UV)が好適である。
【0064】
図4は、本発明に使用する高圧水銀灯の、波長選択性フィルター(パイレックス(登録商標)ガラス)が有・無の場合の発光プロファイルである。
(紫外線の波長)紫外線を照射する紫外線(UV)ランプは、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプが適用でき、紫外線硬化性樹脂組成物に応じて、適宜波長を選択すれば良い。その照射量は、組成物の材質や量と、UVランプの出力と、加工速度に応じて照射すれば良い。好ましくは、紫外線の波長は300nm以下の領域を含まないものである。ここで300nm以下の領域を含めないという意味は、300nm以下の波長の光強度が、300〜400nmの波長の光強度の1%以下で、実質的に反応に寄与しないということである。
波長300nm以下、特に254nmの波長を照射すると過度の架橋反応のためか、基材11と剥離層13の適切な剥離が得られなくなる。そのために高圧水銀灯を用いる場合でも、図4(A)にあるような、300nm以下の波長の光強度を、300〜400nmの光強度に対して、99%以上カットできるような波長選択性フィルターをつけて照射することで、基材11と剥離層13の密着力が程よくできる。図4(B)は波長選択性フィルターをつけない場合の、波長とその光強度であり、波長300nm以下、特に254nmの波長も含まれている。該紫外線を照射すると、基材11と剥離層13の適切な剥離が得られない。
波長選択性フィルターとしては、300nm以下の波長を実質的に透過させず、300〜400nmを透過させるものであればよく、機械的強度や耐熱性などからパイレックス(登録商標)ガラスが好適である。
転写箔状態での取扱いではレリーフ形成層15が脱落せず、かつ、サーマルプリンタのサーマルヘッドによる転写では、高速でかつ低エネルギーで、微細な面積のドットや、近接したドットが欠けず、バリの発生もなく、正確なドットを転写できる。
【0065】
(e)レリーフ面へ反射層17を設ける工程
反射層17は、公知の真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの真空薄膜法で形成する。
【0066】
(接着層の形成)反射層17面へ、接着層19を設ける。接着層19の形成は、前述の熱接着性の樹脂を溶媒へ分散または溶解した組成物(インキ)を、公知のコーティング法又は印刷法で塗布し乾燥する。コーティング法又は印刷法としては、剥離層の形成と同様な方法が適用できる。乾燥は必要に応じて、転写適性をよくするために、ブラッシングさせてもよい。
【0067】
基材へ、剥離機能とレリーフ形成機能を併せ持つ電離放射線硬化性樹脂からなるレリーフ形成層を設けることで、(a)工程と(b)工程を同時に行い、基材、レリーフ形成層、及び反射層が順次積層されている転写箔を製造する。
【0068】
(a)基材11へレリーフ形成層15を設ける工程、
レリーフ形成層15と剥離層13とを実質的に同じ材料で設けるようにした以外は、上記の転写箔の製造方法に述べたレリーフ形成層15の形成と同様である。該組成物を溶媒へ分散または溶解した組成物(インキ)を、公知のコーティング法又は印刷法で塗布し乾燥する。コーティング法又は印刷法としては、剥離層の形成と同様な方法が適用できる。
【0069】
(プリンタ)本発明の転写箔を使用できるサーマルプリンタ(熱転写プリンタともいう)について説明する、但し、従来の熱刻印によるホットスタンプ(箔押)にも使用できるのは言うまでもない。本発明の転写箔は、従来、通常に用いられている熱転写用のサーマルプリンタが使用できる。該サーマルプリンタは、感熱印字ヘッド(サーマルヘッド、プリンタヘッドともいう)とプラテンローラとが対向し、これらの間に、熱昇華性染料インキ層を設けた熱転写記録媒体(インクリボンと称す)又は熱溶融性インキ層を設けた熱転写記録媒体(インクリボンと称す)と、紙上に必要に応じて受像層を設けた被転写体とが挟持されている。これらは、回転するプラテンローラによって、サーマルヘッドに押し付けられて、回転に応じて走行する。インクリボンの熱昇華性インキ層又は熱溶融性インキ層と、被転写体とが相対している。
【0070】
(サーマルヘッド)そして、サーマルヘッドの画像に応じた発熱素子が発熱して、選択的に加熱されたインリボン中の転写染料又は熱溶融性インキが、被転写体にドット状に転写され、所定の画像が熱転写記録(印画)される。該印画の方式にはシリアル方式とライン方式がある。シリアル方式は、被転写体の走行方向と直角の方向にサーマルヘッドが走査されて、1行毎に印画される。ライン方式は、走行方向と直角の方向に列状で複数の発熱素子群を有するライン型サーマルヘッドを用いて、該ライン型サーマルヘッドを被転写体の走行方向に沿って固定し、印画動作(インクリボンと被転写体とが走行)しながら、所定の発熱素子だけを発熱させて、幅方向全面に画像が印画される。
【0071】
サーマルヘッドは、レーザヒートモード熱ヘッド・光熱記録ヘッド・サーマルヘッドなどある。レーザヒートモード熱ヘッドは、レーザ光源から画像信号に応じたレーザ光を透明支持体を介して、インクリボンへ照射し、このレーザを吸収したインクリボンが発熱して、該インクリボンのインキ(染料又は又は熱溶融性インキ)が被転写体に転写転移することにより、画像が印画される。光熱記録ヘッドは、光照射により導電化して発熱する光導電層と発熱層の2層構造、または光導電発熱層の1層からなる光導電発熱層と、該光導電発熱層を挟むように配設され、かつ所定の電圧が印加される一対の電極層とから基本的に構成されるヘッドで、光源からレーザ光などを画像信号に応じて光照射し、この光照射された部位の光導電発熱層における発熱層または光導電発熱層が発熱して、インクリボンのインキ(染料又は又は熱溶融性インキ)を被転写体に転写することにより、画像を印画する。
【0072】
サーマルヘッドは、画像信号に応じてドット状の発熱素子を発熱させて、インクリボンのインキ(染料又は又は熱溶融性インキ)を被転写体に転写することにより、画像を印画する、最も一般的なサーマルヘッドである。本発明ではいずれのサーマルヘッドでもよく、該サーマルヘッドの好ましい解像度は、300dpi以上の解像度を持つ高精細型サーマルヘッドが適用でき、さらに好ましくは、600dpi以上である。
【0073】
【実施例】
次に光硬化性樹脂の製造例、実施例および比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、例中の部または%は特に断りのない限り質量基準である。本発明で使用するウレタン変性アクリル系樹脂(電離放射線硬化性樹脂)の製造例を以下に示す。
(製造例 電離放射線硬化性樹脂A の製造)
冷却器、滴下ロートおよび温度計付きの2リットルの四つ口フラスコに、トルエン40gおよびメチルエチルケトン(MEK)40gをアゾ系の開始剤とともに仕込み、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)24.6g、メチルメタクリレート(MMA)73.7g、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート24.6g、トルエン20g、およびMEK20gの混合液を滴下ロートを経て、約2時間かけて滴下させながら100〜110℃の温度下で8時間反応させた後、室温まで冷却した。
これに、2−イソシアネートエチルメタクリレート(昭和電工製、カレンズMOI)27.8g、トルエン20gおよびMEK20gの混合液を加えて、ラウリン酸ジブチル錫を触媒として付加反応させた。反応生成物をIR分析によりイソシアネート基の2200cm−1の吸収ピークの消失を確認し反応を終了した。得られたウレタン変性アクリレート系樹脂の溶液は、不揮発分41.0%、該樹脂のGPC(溶剤:THF)で測定した標準ポリスチレン換算の分子量は3万、ポリマー1分子中の二重結合の平均個数は13.0モル%、であった。得られた樹脂を電離放射線硬化性樹脂Aと呼び、一般式(1)において、Zにジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、R1及びR2に−CH3、X及びYに−C2H4−を導入し、nが0である樹脂である。
【0074】
(製造例 電離放射線硬化性樹脂B の製造)
冷却器、滴下ロートおよび温度計付きの2リットルの四つ口フラスコに、トルエン40gおよびメチルエチルケトン(MEK)40gをアゾ系の開始剤とともに仕込み、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)20.8g、メチルメタクリレート(MMA)39.0g、イソボニルメタクリレート45.0g、トルエン20g、およびMEK20gの混合液を滴下ロートを経て、約2時間かけて滴下させながら100〜110℃の温度下で8時間反応させた後、室温まで冷却した。
これに、2−イソシアネートエチルメタクリレート(昭和電工製、カレンズMOI)23.4g、トルエン20gおよびMEK20gの混合液を加えて、ラウリン酸ジブチル錫を触媒として付加反応させた。反応生成物をIR分析によりイソシアネート基の2200cm−1の吸収ピークの消失を確認し反応を終了した。得られたウレタン変性アクリレート系樹脂の溶液は、不揮発分38.2%、該樹脂のGPC(溶剤:THF)で測定した標準ポリスチレン換算の分子量は3万、ポリマー1分子中の二重結合の平均個数は12.5モル%、であった。得られた樹脂を電離放射線硬化性樹脂Bと呼び、一般式(1)において、Zにイソボニルメタクリレート、R1及びR2に−CH3、X及びYに−C2H4−、を導入し、nが0である樹脂である。
【0075】
(製造例 電離放射線硬化性樹脂C の製造)
冷却器、滴下ロートおよび温度計付きの2リットルの四つ口フラスコに、トルエン40gおよびメチルエチルケトン(MEK)40gをアゾ系の開始剤とともに仕込み、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)22.4g、メチルメタクリレート(MMA)70.0g、トルエン20g、およびMEK20gの混合液を滴下ロートを経て、約2時間かけて滴下させながら100〜110℃の温度下で8時間反応させた後、室温まで冷却した。
これに、2−イソシアネートエチルメタクリレート(昭和電工製、カレンズMOI)27.8g、トルエン20gおよびMEK26gの混合液を加えて、ラウリン酸ジブチル錫を触媒として付加反応させた。反応生成物をIR分析によりイソシアネート基の2200cm−1の吸収ピークの消失を確認し反応を終了した。得られたウレタン変性アクリレート系樹脂の溶液は、不揮発分41.0%、該樹脂のGPC(溶剤:THF)で測定した標準ポリスチレン換算の分子量は2.5万、ポリマー1分子中の二重結合の平均個数は13.8モル%、であった。得られた樹脂を電離放射線硬化性樹脂Cと呼び、一般式(1)において、Zにイソボニルメタクリレート、R1及びR2に−CH3、X及びYに−C2H4−、を導入し、m及びnが0である樹脂である。
【0076】
次に、レリーフ形成層用組成物(インキ)の製造例を以下に示す。
(製造例 レリーフ形成層用組成物(インキ)イ の製造)
下記の配合割合の組成物をメチルエチルケトン(MEK)で希釈して組成物の固形分を50%に調製し、レリーフ形成層用組成物(インキ)イとした。
電離放射線硬化性樹脂A 100部
シリコーン(トリメチルシロキシケイ酸含有メチルポリシロキサン、KF−7312、信越化学工業社製、商品名) 1部
多官能ウレタンアクリレート(紫光UV1700B、日合合成化学工業社製、商品名) 25部
光重合開始剤(イルガキュア907、チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名) 5部
【0077】
(製造例 レリーフ形成層用組成物(インキ)ロ の製造)
下記の配合割合の組成物をメチルエチルケトン(MEK)で希釈して組成物の固形分を50%に調製し、レリーフ形成層用組成物(インキ)ロとした。
電離放射線硬化性樹脂B 100部
シリコーンオイルKF−860(アミノ変性反応性シリコーンオイル)
(信越化学工業社製、商品名) 1部
ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート
(SR−399、サートマー社製、商品名) 40部
光重合開始剤、イルガキュア907
(チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名) 5部
【0078】
(製造例 レリーフ形成層用組成物(インキ)ハ の製造)
下記の配合割合の組成物をメチルエチルケトン(MEK)で希釈して組成物の固形分を50%に調製し、レリーフ形成層用組成物(インキ)ハとした。
電離放射線硬化性樹脂C 100部
シリコーンオイル(アミノ変性反応性シリコーンオイル(片末端型)
(KF−8012、信越化学工業社製、商品名) 1部
ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート
(SR−399、サートマー社製、商品名) 40部
アルミニウムカップリング剤(S−75P)
(川研ファインケミカル社製、商品名) 5部
光重合開始剤(イルガキュア907)
(チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名) 5部
【0079】
次に、剥離層用組成物(インキ)の製造例を以下に示す。
(製造例 剥離層用組成物(インキ)A の製造)
下記の配合割合の組成物をメチルエチルケトン(MEK)で希釈して組成物の固形分を50%に調製し、剥離層用組成物(インキ)Aとした。
電離放射線硬化性樹脂A 100部
シリコーン(トリメチルシロキシケイ酸含有メチルポリシロキサン)
(KF−7312、信越化学工業社製、商品名) 1部
多官能ウレタンアクリレート
(紫光UV1700B、日合合成化学工業社製、商品名) 25部
光重合開始剤(イルガキュア907)
(チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名) 5部
熱可塑性樹脂(ポリエステル、バイロン29SS)
(東洋紡績社製、商品名) 2部
【0080】
(製造例 剥離層用組成物(インキ)B の製造)
下記の配合割合の組成物をメチルエチルケトン(MEK)で希釈して組成物の固形分を50%に調製し、剥離層用組成物(インキ)Bとした。
電離放射線硬化性樹脂B 100部
シリコーンオイルKF−860(アミノ変性反応性シリコーンオイル)
(信越化学工業社製、商品名) 1部
ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート
(SR−399、サートマー社製、商品名) 40部
光重合開始剤、イルガキュア907
(チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名) 5部
熱可塑性樹脂(ポリエステル樹脂、バイロン200)
(東洋紡績社製、商品名) 1部
【0081】
(製造例 剥離層用組成物(インキ)C の製造)
電離放射線硬化性樹脂C 100部
シリコーンオイル(アミノ変性反応性シリコーンオイル(片末端型)
(KF−8012、信越化学工業社製、商品名) 1部
ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート
(SR−399、サートマー社製、商品名) 40部
アルミニウムカップリング剤(S−75P)
(川研ファインケミカル社製、商品名) 5部
光重合開始剤(イルガキュア907)
(チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名) 5部
熱可塑性樹脂(塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂、ビニライトVYLF−X)
(UCC社製、商品名) 0.2部
【0082】
(実施例1)
予め表1に示す耐熱保護層を設けておいた、厚さ6μmのポリエステルテレフタレートフイルム(F−53、東レ社製、商品名)の耐熱保護層と反対面に、フィルム速度50m/分で剥離層用組成物(インキ)Aを、乾燥後の厚みが0.5μmになるように、ロールコーターで塗工し80℃で乾燥させて、剥離層13を形成した。該剥離層13面へ、フィルム速度50m/分でレリーフ形成層用組成物(インキ)イを、乾燥後の厚みが0.5μmになるように、グラビアリバースコーターで塗工し100℃で乾燥させて、レリーフ形成層15を形成し、得られたフイルムは常温ではべとつかず、巻取状態で保管や後加工ができる。
該レリーフ形成層15面へスタンパを加圧(エンボス)してレリーフを賦形する。別途レーザー光を用いて作ったマスターホログラムから、2P法で複製したスタンパを複製装置のエンポスローラーに貼着して、150℃で相対するローラーと間で加熱プレス(エンボス)して、微細な凹凸パターンからなるレリーフを賦形させた。賦形後直ちに、紫外線の出力窓をパイレックス(登録商標)ガラス(波長選択性フィルター、以降波長カットフィルターという)とした高圧水銀灯で300nm以下の波長領域をほとんどカットした紫外線を照射して硬化させた。該レリーフ面へ真空蒸着法によりアルミニウムを厚さ30nmに蒸着して、反射型のレリーフ型ホログラムを形成した。該レリーフ面へ、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体の接着剤をグラビアコートで塗工し100℃で乾燥して、厚さが0.2μmの接着層を形成して、実施例1の転写箔を得た。
【0083】
(実施例2〜15、比較例1〜6)
転写箔を構成する材料を表1〜3の如くした以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜15、比較例1、3、5の転写箔を得、レリーフ形成層の電離放射線の波長カットフィルターを取り去ったものとして、比較例2、4、6の転写箔を得た。
なお、表中で、耐熱保護層のポリイミド、スチレン系とは、乾燥後の厚みが1μmとなるように、下記組成の塗工液を用いて、グラビアリバースコーティング法で塗布し乾燥して形成した。
(イミド系耐熱保護層の組成)
・ポリイミド樹脂 20部
・トルエンとメチルエチルケトンの等量混合溶剤 80部
(スチレン系耐熱保護層の組成)
・スチレン−アクリルニトリル共重合体(ダイセル社製:セビアンNA)18部
・ポリエステル樹脂(ユニチカ製:エリーテルUE−3200) 1部
・ジンクステアリンホスフェート(堺化学製:LBT−1830) 2部
・トルエンとメチルエチルケトンの等量混合溶剤 80部
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】
【表3】
【0087】
(参考実施例16)
予め表4に示す耐熱保護層を設けておいた、厚さ6μmのポリエステルテレフタレートフイルム(F−53、東レ社製、商品名)の耐熱保護層と反対面に、剥離層を設けず、レリーフ形成層用組成物(インキ)イをフィルム速度50m/分で乾燥後の厚みが1μmになるように、グラビアリバースコーターで塗工し100℃で乾燥させて、レリーフ形成層15を形成した。
該レリーフ形成層15面へスタンパを加圧(エンボス)してレリーフを賦形する。別途電子線を用いて描画したマスター回析格子を用いて作ったマスターレリーフから、2P法で複製したスタンパを複製装置のエンポスローラーに貼着して、150℃で相対するローラーと間で加熱プレス(エンボス)して、微細な凹凸パターンからなる回折格子のレリーフを賦形させた。賦形後直ちに、紫外線の出力窓をパイレックス(登録商標)ガラス(波長カットフィルター)とした高圧水銀灯で、300nm以下の波長領域をほとんどカットした紫外線を照射して硬化させた。該レリーフ面へ真空蒸着法によりアルミニウムを厚さ30nmに蒸着して、反射型の回折格子を形成した。該レリーフ面へ、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体の接着剤をグラビアコートで塗工し100℃で乾燥して、厚さが0.2μmの接着層を形成して、参考実施例16の転写箔を得た。
【0088】
(参考実施例17、比較例7)
転写箔を構成する材料を表4の如くした以外は、参考実施例16と同様にして、参考実施例17の転写箔を得、レリーフ形成層の電離放射線の波長カットフィルターを取り去ったものとして、比較例7の転写箔を得た。
【0089】
【表4】
【0090】
(評価)熱溶融型インクリボンを用いるライン型サーマルヘッド(300dpi、4500Ω)を有するサーマルプリンタを用いて、転写性(印字性)評価した。転写性の評価は、0.04mm2の面積のドットが、前後左右のドットと接触して隣接している印字を行って、バリが発生して、ドット間の隙間の空間が埋まったものを「バリ不合格=×」とし、空間が埋まらないものを「バリ合格=○」とした。また、0.25mm2の面積のドットで、該ドットの占有面積が30%になるように印字を行って、ドットの周辺に欠けが発生したものを「欠け不合格=×」とし、ドットの周辺に欠けが発生しないものを「欠け合格=○」とした。なお、バリ及び欠けが若干発生しても、「実用上支障のないもの=△」とした。
【0091】
以上のように、実施例1〜5、6〜10の転写箔では、サーマルプリンタのサーマルヘッドによる転写でも、微細な面積のドットや、近接したドットを欠けず、かつバリの発生しなかった。しかしながら、比較例1、3、5ではドットの欠け発生し、比較例2、4、6ではドットの欠け及びバリが発生して、不合格であった。参考実施例16の転写箔では、バリが若干発生したが実用上支障ない範囲で、欠けは発生しなかった。参考実施例17の転写箔では、ドットの欠け及びバリも発生せず合格であった。しかしながら、比較例7ではドットの欠け及びバリが発生して、不合格であった。
【0092】
【発明の効果】
本発明の転写箔によれば、サーマルプリンタのサーマルヘッドによる転写でも、微細な面積のドットや、近接したドットを欠けず、かつバリの発生しない。また、サーマルヘッドによっても、高速で、かつ低エネルギーで正確なドットを転写できる。さらに、サーマルヘッドによるために、当然、文字、数字、イラスト等の、可変情報にも対応でき、オンデマンドのも対応できる。
さらにまた、特異な装飾像、立体像、光輝性などの模様をサーマルヘッドで表現できる。また、これらホログラムや回折格子は高度な製造技術を要し、容易に製造できないことから、偽造防止として利用できる。さらに、サーマルヘッドでも、高速でかつ正確なドットを転写でき、また、被転写体へ接着層を設けずに転写することもできる。
【0093】
本発明の転写箔の製造方法によれば、サーマルプリンタのサーマルヘッドによる転写でも、高速でかつ低エネルギーで、微細な面積のドットや、近接したドットを欠けず、かつバリの発生しない、正確なドットを転写でき、また、安定した剥離力を有する転写箔を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す転写箔の模式的な断面図である。
【図2】本発明の1参考実施例を示す転写箔の模式的な断面図である。
【図3】本発明の1実施例を示す転写箔の模式的な断面図である。
【図4】本発明に使用する高圧水銀灯の、波長選択性フィルター(パイレックス(登録商標)ガラス)が有・無の場合の発光プロファイルである。
【符号の説明】
1 転写箔
11 基材
13 剥離層
15 レリーフ形成層
17 反射層
19 接着層
21 耐熱保護層
Claims (1)
- 基材、剥離層、レリーフ形成層、反射層が、順次積層されている、ホログラム及び/又は回折格子などのレリーフ構造を有する転写箔において、前記基材が厚さ4.5〜9μmのポリエチレンテレフタレートフィルムであり、前記レリーフ形成層が下記の一般式で表されるウレタン変性アクリル系樹脂の電離放射線硬化樹脂からなり、前記剥離層が前記レリーフ形成層の電離放射線硬化樹脂と同じ電離放射線硬化樹脂からなり、かつ前記剥離層中へ、基材との密着性をコントロールするための熱可塑性樹脂として、ポリエステル樹脂、または塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を含有させ、かつ前記反射層面へ、接着層を設けることを特徴とする転写箔。
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