JP2009220407A - 転写箔、及び偽造防止媒体 - Google Patents
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Abstract
被転写体へ容易に転写でき、転写された媒体は、セキュリティ性に優れ、かつ、使用時の耐久性即ちハードコート性を有し、多数回の繰り返し使用でも、媒体の表面と保護する耐擦傷性や耐溶剤性などに加えて、耐熱性や耐光性に優れる蛍光発光性のホログラムを有する転写箔、及びこれを用いた偽造防止媒体を提供する。
【解決手段】
基材と、該基材11の一方の面へ少なくとも離型層13、ホログラム層15、反射層17及び接着層19を設けてなる転写箔10において、前記ホログラム層15がハードコート性の電離放射線硬化樹脂及び蛍光発光性の希土類錯体を含み、また、上記電離放射線硬化樹脂の吸収波長領域が蛍光発光性の希土類錯体の吸収波長領域と異なっていることも特徴とする
【選択図】 図1
Description
従って、カードなどの媒体(被転写体)へ箔切れがよく容易に転写でき、転写された媒体においては、セキュリティ性に優れ、かつ、使用時耐久性即ちハードコート性を有し、多数回の繰り返し使用でも、媒体の表面と保護する耐擦傷性や耐溶剤性などに加えて、耐熱性や耐光性に優れる蛍光発光性のホログラムを有する転写箔、及びこれを用いた偽造防止媒体が求められている。
また、本出願人は、基材フィルム上に、剥離層または、離型層と保護層、ホログラム形成層、ホログラム効果層および接着層からなるホログラム転写箔において、上記剥離層または、離型層と保護層と、ホログラム形成層との間、または上記ホログラム効果層と接着層との間に無色または白色の蛍光顔料を含む蛍光顔料印刷層が設けられていることを特徴とするホログラム転写箔を開示している(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、従来の蛍光顔料では耐光性や耐候性などの耐久性に欠け、かつ、ホログラム効果層と蛍光顔料印刷層の2層とせねばならず、製造が複雑で高コストとなるという問題点がある。
さらに、多種の物品に、転写箔やラベルによって形成することができる識別マークとしては、光学活性希土類錯体を含有する蛍光発光層を有する識別マークであって、該希土類錯体がジアステレオ選択性を有する配位子を持つ。前記光学活性希土類錯体を含有する蛍光発光層が、特定波長領域で円偏光性の蛍光を放出するため、左右円偏光の強度の差、またはg値を測定することによって真偽判定をおこなうことができる識別マークが知られている(例えば、特許文献4参照。)。しかしながら、仮支持体フィルム上に、光学活性希土類錯体を含有する蛍光発光層(識別マーク)、及び接着剤層をこの順に積層したことを特徴とする転写箔であって、媒体の表面へ転写されて最表面となり、多数回の繰り返し使用されると、耐擦傷性や耐溶剤性などに欠けて、耐久性に欠けるという欠点がある。
請求項2の発明に係わる転写箔は、上記電離放射線硬化樹脂の吸収波長領域が蛍光発光性の希土類錯体の吸収波長領域と異なっているように、したものである。
請求項3の発明に係わる偽造防止媒体は、請求項1〜2のいずれかに記載の転写箔を用いて、被転写体へ少なくともホログラム層が転写されてなるように、したものである。
請求項2の本発明によれば、ホログラム層へ電離放射線を照射して反応(硬化)させる際に、希土類錯体の阻害を受けず、必要最小限の照射量で硬化でき、ハードコート性と蛍光発光性を有するホログラム層を持つ転写箔が提供される。
請求項3の本発明によれば、請求項1〜2の効果に加えて、意匠性とセキュリティ性に優れ、耐熱性や耐光性に優れる蛍光発光性のホログラムが転写された偽造防止媒体が提供される。
図1は、本発明の1実施例を示す転写箔の断面図である。
図2は、本発明の転写箔を用いて転写した本発明の偽造防止媒体である。
本発明の偽造防止媒体は、本発明の転写箔10を用いて、ホログラム層15/反射層17/接着層19を転写することで、カードなどの媒体(被転写体)へ転写する際の箔キレなどの転写性よく転写することができ、ホログラム層15(ハードコート性)/反射層17/接着層19/被転写体の層構成からなる媒体となり、ホログラム層15が最表面となって、ハードコート性を有する蛍光発光性のホログラム効果が発現する。
(1)ホログラム層15はハードコート性の電離放射線硬化樹脂を含むことで、ホログラム賦型性とハードコート性を両立できる。
(2)従来の蛍光発光剤は結晶粒子が大きくホログラム層15への配合ができなかったが、分子量1500程度の希土類錯体を用いることで、容易に均一に分散することができる。
(3)ホログラム層15へ耐熱性や耐光性に優れる蛍光発光性の希土類錯体を含ませることで、従来の蛍光発光剤と比較して、格段に優れた耐熱性や耐光性を有する蛍光発光性が得られる。
(4)ホログラム層15へ耐熱性に優れる蛍光発光性の希土類錯体を含ませることで、ホログラムを賦型する際の熱で蛍光発光剤が劣化せず、蛍光発光性が維持される。
(5)また、蛍光発光性の希土類錯体の吸収波長領域が電離放射線硬化樹脂の吸収波長領域と異なっているようにすることで、ホログラム層15の電離放射線硬化性樹脂の硬化を、蛍光発光剤が阻害しないので、充分に硬化させることができる。
(6)従って、従来は蛍光層と、それを保護するハードコート層などの保護層の2層であったものを、ホログラム層15へ蛍光発光性の希土類錯体を含ませることができて、ハードコート性を有するホログラム層15の1層とすることができる。
(7)蛍光発光性、ハードコート性のホログラム層15が、蛍光発光する時には、エンボス(ホログラム)の輪郭でも発光するために、この界面での蛍光発光しない部分との光量差からエッジが際立って光るという効果もあり。セキュリティ性が向上する。
(2)ホログラム層15はメラミン系樹脂を用いた離型層13と界面を接しているので、ホログラム層15と離型層13との間で剥離し、安定した剥離性を有するので、転写時にはバリなどの発生も極めて少なくさせることができる。
(3)ホログラム層15へはフィラーとしてマイクロシリカ又はポリエチレンワックスを含ませ、かつ、接着層19へはフィラーとしてマイクロシリカを含ませて、転写する全部の層へフィラーを混入させているので、カードなどの媒体(被転写体101)へ転写する際の箔キレをよくさせて、(2)の安定した剥離性とともに、転写性を向上させることができる。
成したりすれば良い。
該離型層13面へ、下記の電離放射線硬化性樹脂組成物をグラビアリバースコーターで乾燥後の厚さが2μmになるように、塗工し100℃で乾燥させた。
・<電離放射線硬化性樹脂組成物の作製手順>
まず、「電離放射線硬化性樹脂組成物M」は以下の手順で、生成した。撹拌機、還流冷却器、滴下漏斗及び温度計を取り付けた反応器に、酢酸エチル206.1g及びイソホロンジイソシアネートの三量体(HULS社製品、VESTANAT T1890、融点110℃)133.5gを仕込み、80℃に昇温して溶解させた。溶液中に空気を吹き込んだのち、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.38g、ペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業社製品、ビスコート300)249.3g及びジブチル錫ジラウレート0.38gを仕込んだ。80℃で5時間反応させたのち酢酸エチル688.9gを添加して冷却した。
該「電離放射線硬化性樹脂組成物M」と、造膜性樹脂(アクリル系オリゴマー)、反応性シリコーン、ポリエチレンワックス、光重合開始剤、及び溶媒を下記の組成で配合して電離放射線硬化性樹脂組成物を調製した。
・<ホログラム層の電離放射線硬化性樹脂組成物>
「電離放射線硬化性樹脂組成物M」 25質量部
メタアクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、商品名紫光6630B)5質量部
反応性シリコーン(信越化学社製、商品名X−22−2445) 0.15質量部
ルミシスR−600(セントラルテクノ社製、赤発光性の希土類錯体商品名)
0.3質量部
ポリエチレンワックス(平均粒径5μm) 0.6質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア184) 0.9質量部
溶媒(酢酸エチル:メチルイソブチルケトン=1:1) 70質量部
次に、該層は電離放射線硬化前であり、塗膜は指乾状態であった。該層面へ、2光束干渉法による回折格子から2P法で複製した擬似連続絵柄としたプレス型を複製装置のエンボスローラーに貼着して、相対するローラーと間で加熱プレス(エンボス)して、微細な凹凸パターンからなるレリーフを賦形させた。賦形後直ちに、高圧水銀灯を用いて紫外線を照射して硬化させて、ホログラム層15を形成した。
該ホログラム層15のレリーフ面へ、厚さ50nmの酸化チタンを真空蒸着法で形成して、透明反射層17とした。
該透明反射層17面へ、接着層組成物としてTM−A1HS(大日精化社製、商品名)をグラビアコーターで乾燥後の塗布量が1μmになるように、塗工し100℃で乾燥させて、接着層19を形成して、基材11/剥離層13/ホログラム層15/透明反射層17/接着層19の層構成からなる実施例1の転写箔10を得た。
該離型層13面へ、下記の電離放射線硬化性樹脂組成物をグラビアリバースコーターで乾燥後の厚さが2μmになるように、塗工し100℃で乾燥させて、ホログラム層15を形成した。
・<ホログラム層の電離放射線硬化性樹脂組成物>
ユピマーUV・V3031(三菱化学社製、紫外線硬化性樹脂商品名) 25質量部
メタアクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、商品名紫光7510B)5質量部
反応性シリコーン(信越化学社製、商品名X−22−1602) 0.2質量部
ルミシスG−900(セントラルテクノ社製、緑発光性の希土類錯体商品名)
0.3質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア907) 1.75質量部
溶媒(酢酸エチル:メチルイソブチルケトン=1:1) 70質量部
次に、該ホログラム層15面へ、EB(電子線)描画法による回折格子から2P法で複製した擬似連続絵柄としたスタンパを複製装置のエンボスローラーに貼着して、相対するローラーと間で加熱プレス(エンボス)して、微細な凹凸パターンからなるレリーフを賦形させた。賦形後直ちに、高圧水銀灯を用いて紫外線を照射して硬化させた。
該ホログラム層15のレリーフ面へ真空蒸着法で厚さが300nmのアルミニウム薄膜を形成して反射層17を形成した。
該反射層17面へ、接着層組成物としてTM−A1HS(大日精化社製、商品名)をグラビアコーターで乾燥後の塗布量が1μmになるように、塗工し100℃で乾燥させて、接着層19を形成して、基材11/剥離層13/ホログラム層15/反射層17/接着層19の層構成からなる実施例2の転写箔10を得た。
該離型層13面へ、下記のホログラム層組成物をグラビアリバースコーターで乾燥後の塗布厚さが6μmになるように塗工し100℃で乾燥させた。
・<ホログラム層組成物>
MHX405ニス(ザ・インクテック(株)製、電離放射線硬化性樹脂商品名)
25質量部
メタアクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、商品名紫光6630B)5質量部
ルミシスR−600(セントラルテクノ社製、赤発光性の希土類錯体商品名)
0.3質量部
ポリエチレンワックス(平均粒径5μm) 0.6質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア907) 0.9質量部
溶媒(酢酸エチル:メチルイソブチルケトン=1:1) 70質量部
次に、該層面へ、立体の社章の2光束干渉法によるホログラムから、2P法で複製した絵柄(立体の社章像を再生するレリーフ)と、該絵柄毎にホログラムマークが設けて一対とし、該一対を複製の流れ方向へ順次羅列して複数絵柄としたプレス型を複製装置のエンボスローラーに貼着して、相対するローラーと間で加熱プレス(エンボス)して、微細な凹凸パターンからなるレリーフを賦形させた。賦形後直ちに、高圧水銀灯を用いて紫外線を照射して硬化させて、ホログラム層15を形成した。
該ホログラム層15のレリーフ面へ、コロナ処理を行い、厚さ500nmの酸化チタンを真空蒸着法で形成して、透明な反射層17とした。
該透明な反射層17面へ、下記のプライマ層組成物をグラビアコーターで乾燥後の塗布量が0.5μmになるように、塗工し100℃で乾燥させて、プライマ層とした。
・<プライマ層組成物途工液>
ポリエステル樹脂 10質量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10質量部
マイクロシリカ(平均粒子径0.5μ) 1質量部
トルエン 40質量部
メチルエチルケトン 40質量部
該プライマ層面へ、下記の接着層組成物をグラビアコーターで乾燥後の塗布量が3μmになるように、塗工し100℃で乾燥させて、接着層19とした。
・<接着層組成物>
ポリエステル樹脂SP170(日本合成化学社製、商品名)20質量部
マイクロシリカ(平均粒子径0.5μ) 1質量部
溶媒(MEK:トルエン=1:1) 80質量部
以上のようにして、基材11/離型層13/ホログラム層15(微細な凹凸)/プライマ層/接着層19、の層構成からなる実施例3の転写箔10を得た。
基材11として厚さ25μmのPETフィルムを用い、該基材11の一方の面へ、グラビアコート法で、TCM01メジューム(大日本インキ社製、メラミン樹脂商品名)塗工液を乾燥後2μmになるように塗布し乾燥して、180℃20秒間焼き付けて、離型層13を形成した。
該離型層13面へ、下記の赤発光性の層組成物、緑発光性の層組成物、青発光性の層組成物を用いて、グラビア印刷法でそれぞれ乾燥後の厚さが2μmになるように、顔写真を印刷した後に、透明なホログラム層組成物を用いてグラビアリバースコーターで乾燥後の厚さが4μmになるように、塗工し100℃で乾燥させた。この4層を合わせてホログラム層15となる。
・<赤発光性の層組成物>
「電離放射線硬化性樹脂組成物M」 25質量部
メタアクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、商品名紫光6630B)5質量部
ルミシスR−600(セントラルテクノ社製、赤発光性の希土類錯体商品名)
0.3質量部
ポリエチレンワックス(平均粒径5μm) 0.6質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア907) 0.9質量部
溶媒(酢酸エチル:メチルイソブチルケトン=1:1) 70質量部
・<緑発光性の層組成物>
「電離放射線硬化性樹脂組成物M」 25質量部
メタアクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、商品名紫光6630B)5質量部
ルミシスG−900(セントラルテクノ社製、緑発光性の希土類錯体商品名)
0.3質量部
ポリエチレンワックス(平均粒径5μm) 0.6質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア907) 0.9質量部
溶媒(酢酸エチル:メチルイソブチルケトン=1:1) 70質量部
・<青発光性の層組成物>
「電離放射線硬化性樹脂組成物M」 25質量部
メタアクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、商品名紫光6630B)5質量部
ルミシスYB−1200(セントラルテクノ社製、青発光性の希土類錯体商品名)
0.3質量部
ポリエチレンワックス(平均粒径5μm) 0.6質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア907) 0.9質量部
溶媒(酢酸エチル:メチルイソブチルケトン=1:1) 70質量部
・<ホログラム層の電離放射線硬化性樹脂組成物>
ユピマーUV・V3031(三菱化学社製、紫外線硬化性樹脂商品名) 25質量部
メタアクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、商品名紫光7510B)5質量部
反応性シリコーン(信越化学社製、商品名X−22−1602) 0.2質量部
0.3質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア907) 1.75質量部
溶媒(酢酸エチル:メチルイソブチルケトン=1:1) 70質量部
次に、該層は電離放射線硬化前であり、塗膜は指乾状態であった。該層面へ、2光束干渉法による回折格子から2P法で複製した擬似連続絵柄としたプレス型を複製装置のエンボスローラーに貼着して、相対するローラーと間で加熱プレス(エンボス)して、微細な凹凸パターンからなるレリーフを賦形させた。賦形後直ちに、高圧水銀灯を用いて紫外線を照射して硬化させて、ホログラム層15を形成した。
該ホログラム層15のレリーフ面へ、厚さ50nmの酸化チタンを真空蒸着法で形成して、透明反射層17とした。
該透明反射層17面へ、接着層組成物としてTM−A1HS(大日精化社製、商品名)をグラビアコーターで乾燥後の塗布量が1μmになるように、塗工し100℃で乾燥させて、接着層19を形成して、基材11/剥離層13/ホログラム層15/透明反射層17/接着層19の層構成からなり、回折格子の光回折模様に浮かぶカラー顔写真を有する実施例5の転写箔10を得た。
・<ホログラム層組成物>
「電離放射線硬化性樹脂組成物M」 25質量部
メタアクリレートオリゴマー(日本合成化学社製、商品名紫光6630B)5質量部
蛍光増白剤 0.3質量部
ポリエチレンワックス(平均粒径5μm) 0.6質量部
光重合開始剤(チバ社製、商品名イルガキュア907) 0.9質量部
溶媒(酢酸エチル:メチルイソブチルケトン=1:1) 70質量部
該画像面へ、FARGO製のカード用プリンタHDP820で、実施例及び比較例の転写箔10の接着層19面を重ねて、4×5mmの矩形状に転写し基材を剥離し徐去して、実施例6〜10及び比較例2の偽造防止媒体100とした。
実施例1〜5及び比較例1の転写箔10は、転写時の剥離性もよく、箔切れ性もよく、正常に転写できた。
また、実施例6〜10及び比較例2の偽造防止媒体100面の鉛筆硬度試験を、JIS−K−5400に準拠して測定したところ、2H以上の硬度を有し、さらに、実施例6〜10の表面のスクラッチ強度はサファイア200g以上であり、充分な耐久性を有していた。このことは、ホログラム層へ蛍光発光性の希土類錯体を含ませても、蛍光発光剤の吸収波長によって、電離放射線硬化性樹脂の硬化を阻害せず、充分に硬化できたことを示している。さらに、ホログラム層へ波長365nmのブラックライトで紫外線を照射すると、蛍光発光し、ホログラム画像の輪郭も見えた。
なお、耐光性に関しては、実施例1〜5及び比較例1の転写箔10、並びに実施例6〜10及び比較例2の偽造防止媒体100を用いて、JIS−B−7753(サンシャインカーボンアーク灯式耐光性及び耐候性試験機)に準拠して測定を行い、500時間の照射後における画像の色の変化を照射前と比較して目視で評価した。実施例1〜5の用転写箔10、実施例6〜10の偽造防止媒体100でも、著しい変化はなく良好な耐光性であった。このことは、ホログラム層へ含ませる蛍光発光剤の材料を希土類錯体と限定することで、得られた耐光性であり、意匠性やセキュリティ性の向上を図ることができた。
しかしながら、比較例1の転写箔10、及び比較例2の偽造防止媒体では、退色が著しく、不良であった。
11:基材
13:離型層
15:ホログラム層
17:反射層
19:接着層
100:偽造防止媒体
101:被転写体
Claims (3)
- 基材と、該基材の一方の面へ少なくとも離型層、ホログラム層、反射層及び接着層を設けてなる転写箔において、前記ホログラム層がハードコート性の電離放射線硬化樹脂及び蛍光発光性の希土類錯体を含むことを特徴とする転写箔。
- 上記電離放射線硬化樹脂の吸収波長領域が蛍光発光性の希土類錯体の吸収波長領域と異なっていることを特徴とする請求項1に記載の転写箔。
- 請求項1〜2のいずれかに記載の転写箔を用いて、被転写体へ少なくともホログラム層が転写されてなることを特徴とする偽造防止媒体。
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