JP6003307B2 - 体積ホログラム転写箔 - Google Patents

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Description

本発明は、基材と保護層との間における箔浮きおよび箔剥がれの発生を抑制し、且つ、良好な箔切れ性を有する体積ホログラム転写箔に関する。
現在クレジットカードや、キャッシュカード等に代表されるプラスチックカードにおいては、主として複製防止および意匠性付与の観点からホログラム付カードが広く用いられるに至っている。ホログラムは、その優れた立体表現や美しさに加えて、複製が困難であるという利点を有することからセキュリティ用途等に多く使用されている。
ホログラムの原理は、波長の等しい二つの光(物体光と参照光)を干渉させることによって、物体光の波面が干渉縞として感光材料に記録されており、干渉縞記録時の参照光と同一波長の光が当てられると干渉縞によって回折現象が生じ、元の物体光と同一の波面が再生できるというものである。
このようなホログラムは、干渉縞の記録形態によっていくつかの種類に分類することができるが、代表的には表面レリーフ型ホログラムと体積ホログラムとに分けることができる。ここで、表面レリーフ型ホログラムは、ホログラム層の表面に微細な凹凸パターンが賦型されることによりホログラムが記録されたものである。一方、体積ホログラムは光の干渉によって生じる干渉縞が、屈折率の異なる縞として厚み方向に三次元的に描画されることによってホログラムが記録されたものである。体積ホログラムは材料の屈折率差によってホログラム像が記録されたものであるため、レリーフ型ホログラムに比べて複製することが特に困難である。したがって、有価証券やカード類の偽造防止手段としての用途が期待されている。
また、意匠性の付与や偽造防止手段等としてホログラムを用いる場合において、ホログラムを有価証券やカード等に付与する方法としては、ホログラムを付与する対象に応じて種々の方法が知られている。このような方法としては、例えば、スリット状のホログラムを編み込む方法や、ホログラムを外部から視認可能なように媒体中に埋め込む方法が知られているが、一般的にはホログラムを所定の位置に貼付する方法が用いられている。中でも、より簡便な方法として、任意の基材上にホログラムが形成されたホログラム転写箔から、ホログラム層を転写することによってホログラム層を所定の位置に貼付する方法が広く用いられるに至っている。
ここで、体積ホログラムには屈折率の異なる複数の材料が用いられるのが一般的であり、通常は特定の光を照射することによって重合させることが可能な光重合性材料が用いられている。このため、体積ホログラムが記録されたホログラム層(体積ホログラム層)は機械強度が大きくなる傾向があることが知られている。また、体積ホログラムは、屈折率差が三次元的に配列されることによってホログラム像が記録されるものであるという性質上、ホログラムが形成される層の厚みが上記レリーフ型ホログラムと比較して厚くなる傾向にある。このため、体積ホログラム層は箔切れ性が乏しく、体積ホログラム転写箔を用いてホログラム層を転写する方法を用いることが困難であることが指摘されてきた。
また、ホログラムを用いた意匠性の付与や偽造防止は、その有用性に鑑みさらなる汎用性の向上が求められている。これに伴い、工業的生産過程において連続的に体積ホログラムを所定の位置に付与することを可能にするため、上述した体積ホログラム転写箔を長尺状に形成し、体積ホログラムを連続的に転写する方法も開発されている。しかしながら、転写箔から体積ホログラムを部分的に転写することが必要となり、より高い箔切れ性が求められるようになった(特許文献1参照)。
さらに、上述した体積ホログラム転写箔を長尺状にロールトゥーロールで製造する製造工程において、ホログラム層に体積ホログラムを記録および定着させ、保護層を硬化させた後に続く工程、例えば、上記ホログラム層中に含まれる色素を破壊し、無色透明にするブリーチング工程等において、保護層と基材との間で箔浮きや箔剥がれが生じ、層間密着性を維持できないという問題がある。
層間密着性を向上させる手法として、特許文献2〜4に開示されるように、剥離が生じやすい層間に接着層を設ける手法や、層に粘着剤を添加する手法などが用いられている。しかし、上記手法により保護層と基材との層間密着性が向上する一方で、体積ホログラム転写箔の箔切れ性が低下する恐れがある。
そのため、製造工程において、保護層と基材との間で箔浮きや箔剥がれが発生せず、且つ、良好な箔切れ性を有する体積ホログラム転写箔が求められる。
特開2004−345450号公報 特開平8−258216号公報 特開2010−173203号公報 特開2000−304929号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、基材と保護層との間における箔浮きおよび箔剥がれの発生を抑制し、且つ、良好な箔切れ性を有する体積ホログラム転写箔を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、基材と、上記基材上に形成され、硬化性樹脂および粘着剤を含む保護層と、上記保護層上に形成され、体積ホログラムが記録された体積ホログラム層と、上記体積ホログラム層上に形成されたヒートシール層と、を有する体積ホログラム転写箔であって、上記粘着剤の含有量が、上記体積ホログラム転写箔の箔切れ性を保持することが可能な量であることを特徴とする体積ホログラム転写箔を提供する。
本発明によれば、保護層に含まれる粘着剤の含有量を所定の割合とすることにより、本発明の体積ホログラム転写箔の箔切れ性を保持すると同時に、上記体積ホログラム転写箔をロールトゥーロールで製造する工程において、体積ホログラム層および保護層の硬化後に基材と上記保護層との間に箔浮きおよび箔剥がれを生じることを防ぐことができる。
上記発明においては、上記粘着剤の含有量が、23℃における上記保護層の破断伸度を1.1%〜2.1%の範囲内とする量であることが好ましい。保護層の破断伸度が上記範囲内となるように、上記保護層における粘着剤の含有量を調整することにより、本発明の体積ホログラム転写箔の箔切れ性を保持することができ、且つ、基材と上記保護層との間の箔浮きおよび箔剥がれの発生を抑制することができるからである。
上記発明においては、上記硬化性樹脂が、重量平均分子量の異なる2種類の電離線硬化性樹脂であり、上記2種類の電離線硬化性樹脂のうち、一方の重量平均分子量が他方の重量平均分子量の2倍以上であることが好ましい。重量平均分子量の異なる2種類の電離線硬化性樹脂を用いることにより、上記保護層の破断伸度を所望のものとすることができ、柔軟性を付与することができるからである。
上記発明においては、上記保護層に含まれる上記粘着剤がアクリル系粘着剤であり、上記2種類の電離線硬化性樹脂がアクリル系樹脂である場合において、上記粘着剤の含有量が、上記2種類の電離線硬化性樹脂の総含有量100重量部に対して、1重量部未満であることが好ましい。
本発明における保護層に含まれる粘着剤および2種類の電離線硬化性樹脂について上記条件とした時に、保護層に含まれる粘着剤の含有量を所定の割合とすることにより、上記保護層の破断伸度を上述の範囲内とすることができる。これにより、本発明の体積ホログラム転写箔の箔切れ性を損なうことなく、且つ、基材と上記保護層との間の箔浮きおよび箔剥がれの発生を抑制することができるからである。
本発明によれば、体積ホログラム転写箔において、保護層に所定の量の粘着剤を含有することにより、上記体積ホログラム転写箔をロールトゥーロールで製造する際に、基材と保護層との間に箔浮きや箔剥がれが生じることを防止し、且つ、上記体積ホログラム転写箔を用いて転写する際に、良好な箔切れ性を有することができるという作用効果を奏する。
本発明の体積ホログラム転写箔の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の体積ホログラム転写箔について説明する。
A.体積ホログラム転写箔
本発明の体積ホログラム転写箔は、基材と、上記基材上に形成され、硬化性樹脂および粘着剤を含む保護層と、上記保護層上に形成され、体積ホログラムが記録された体積ホログラム層と、上記体積ホログラム層上に形成されたヒートシール層と、を有する体積ホログラム転写箔であって、上記粘着剤の含有量が、上記体積ホログラム転写箔の箔切れ性を保持することが可能な量であることを特徴とするものである。
このような体積ホログラム転写箔について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の体積ホログラム転写箔の一例を示す概略断面図である。図1に例示するように、本発明の体積ホログラム転写箔10は、基材1と、上記基材1上に形成された保護層2と、上記保護層2上に形成され、体積ホログラムが記録された体積ホログラム層3と、上記体積ホログラム層3上に形成されたヒートシール層4とを有することを特徴とするものである。
本発明の体積ホログラム転写箔は、上記保護層に硬化性樹脂および粘着剤を含むものである。また、上記保護層における粘着剤の含有量が、体積ホログラム転写箔の箔切れ性を保持することが可能な量であることを特徴とするものである。
これにより、上記体積ホログラム転写箔をロールトゥートールで製造する際に、体積ホログラム層および保護層の硬化工程後に、基材と保護層との間で発生する箔浮きや箔剥がれを防ぐことができ、また、上記体積ホログラム転写箔を用いて体積ホログラム積層体を作製する際に、箔切れ性を損なうことなく被着体へ転写することができる。
つまり、本発明の体積ホログラム転写箔は、層間密着性と箔切れ性との両方の物性を良好なものとすることができる。
このような本発明の体積ホログラム転写箔は、通常、体積ホログラム層を任意の被着体へ転写することによって、体積ホログラム積層体を作製するために用いられるものである。
本発明の体積ホログラム転写箔は、少なくとも基材、保護層、体積ホログラム層、およびヒートシール層を有するものであり、必要に応じて他の任意の構成を有してもよいものである。
以下、本発明の体積ホログラム層に用いられる各構成について順に説明する。
1.保護層
本発明における保護層は、硬化性樹脂および粘着剤を含むものである。
また、上記粘着剤の含有量が、体積ホログラム転写箔の箔切れ性を保持することが可能な量であることを特徴とするものである。
従来、体積ホログラム層は厚膜であるため箔切れ性が乏しく、体積ホログラム転写箔を用いてホログラム層を転写する方法において、上記体積ホログラム転写箔の箔切れ性が問題となっていた。
また、工業的生産過程において連続的に体積ホログラムを所定の位置に付与することを可能にするため、上述した体積ホログラム転写箔を長尺状に形成し、体積ホログラムを連続的に転写する方法が開発されているが、体積ホログラム転写箔から体積ホログラムを部分的に転写することが必要となり、より高い箔切れ性が求められるようになった。
さらに、体積ホログラム転写箔を長尺状にロールトゥーロールで製造する際に、通常、体積ホログラム層および保護層の硬化工程を経た後の工程、例えば、上記体積ホログラム層中に含まれる色材を破壊し無色透明にするブリーチング工程等において、上記保護層と基材との間に箔浮きや箔剥がれが生じ、層間密着性が維持できないという問題があった。
上述の理由から、体積ホログラム転写箔には、箔切れ性および製造工程における層間密着性の両方の物性が良好であることが求められている。
そこで上記課題を解決するために、本発明では保護層に粘着剤を含み、上記粘着剤の含有量を、体積ホログラム転写箔の箔切れ性を保持することが可能な量とすることにより、層間密着性と箔切れ性との両方の物性について、良好な体積ホログラム転写箔とすることを可能にした。
つまり、粘着剤の含有量を上述の量に調整することにより、本発明における保護層の破断伸度を損なわず、良好な箔切れ性を保持することができる。また、保護層は粘着剤を含むことにより表面タック性を有するため、基材と保護層との間の密着性を向上させ、箔浮きや箔剥がれの発生を抑制することができる。
ここで、本発明おいて、「体積ホログラム転写箔の箔切れ性を保持することが可能」な粘着剤の含有量について説明する。
通常、粘着剤を保護層等の層に添加する場合、上記粘着剤は低分子量なものであることから、上記粘着剤を含む層の破断伸度は高くなり箔切れ性が悪化する。
一方、上述した課題である基材と保護層との層間密着性を向上させるためには、保護層における粘着剤の含有量を増加して表面タック性を向上させる必要がある。しかし、粘着剤の含有量の増加に伴い保護層の破断伸度も高くなるため、保護層の箔切れ性が悪化してしまう。
上記の理由から、保護層に添加する粘着剤の添加量は、上記保護層の箔切れ性を悪化させない量であることが求められる。
ここで、本発明における「体積ホログラム転写箔の箔切れ性を保持することが可能」な粘着剤の含有量とは、具体的には保護層の破断伸度が以下の範囲内となる量であることが好ましい。
すなわち、上記保護層の破断伸度の範囲としては、23℃において1.1%〜2.1%の範囲内であることが好ましい。
本発明における保護層の破断伸度が、上記範囲よりも大きい場合、保護層の柔軟性が過剰に高くなるため、箔切れ性が低下する可能性がある。一方、上記範囲よりも小さい場合、ロールトゥートールで製造する際に、体積ホログラム層および保護層の硬化工程後に、基材と保護層との間で発生する箔浮きや箔剥がれの可能性があるからである。
なお、破断伸度の測定方法は、JIS K 5600に準じて実施されている。詳細は、測定サンプルを20℃、65%RHの雰囲気下で24時間以上放置した後、以下の条件で引っ張った。
また、測定サンプル(試験片)は、基材上に後述する保護層の材料を含む保護層溶液を塗布し、高圧水銀灯を用いて全面に紫外線を照射して硬化させた後、基材から剥がしたフィルム状試験片とする。なお、基材表面を離型処理しておくと、フィルム状試験片の剥離が容易である。
(破断伸度の測定)
・測定機器:自記録式試験機(INSTRON社製 INSTRON5565)
・チャック間距離:25mm
・RANGE:1%
・測定環境:23℃、50%RH雰囲気下
・引張り速度:10mm/min
・試料片:15mm幅の短冊形
本発明における破断伸度は、上述の測定方法および測定条件による引っ張り時の、破断または亀裂が入ったときの破断点伸びの自長に対する破断伸度とした。
なお、以下の説明における破断伸度の測定についても、特段の定めが無い限り、上記方法および条件を用いて測定するものとする。
本発明における保護層は、硬化性樹脂および粘着剤を含むものである。以下、本発明における保護層の各構成について説明する。
(1)粘着剤
本発明における粘着剤について説明する。本発明における粘着剤は、保護層に含まれるものである。
本発明において上記粘着剤が保護層に所定量含まれることにより、上記保護層に表面タック性を付与することができ、本発明の体積ホログラム転写箔の箔切れ性を保持し、且つ、上記保護層と基材との層間密着性を向上することができる。
上記粘着剤の種類としては、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、アルファ−シアノアクリレート系粘着剤、マレイミド系粘着剤、スチロール系粘着剤、ポリオレフィン系粘着剤、レゾルシノール系粘着剤、ポリビニルエーテル系粘着剤が挙げられる。中でも、耐久性及び接着性に優れ低コストであるアクリル系粘着剤を用いることが好ましい。
アクリル系粘着剤としては、例えば、アクリル酸エステルと他の単量体とを共重合させたアクリル酸エステル共重合体が挙げられる。
アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸ヒドロキシルエチル、アクリル酸プロピレングリコール、アクリルアミド、アクリル酸グリシジル等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
他の単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、アクリル酸ヒドロキシルエチル、メタクリル酸ヒドロキシルエチル、アクリル酸プロピレングリコール、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸−tert−ブチルアミノエチル、メタクリル酸−n−エチルヘキシル等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(2)硬化性樹脂
上記硬化性樹脂は、保護層を構成するものである。ここで、本発明における硬化性樹脂とは、光や熱により硬化処理をされたもの、すなわち硬化後の硬化性樹脂を意味するものである。
上記硬化性樹脂の種類としては、電離線硬化性樹脂、2液硬化性樹脂等の熱硬化性樹脂等を用いることができ、電離線硬化性樹脂と熱硬化性樹脂とを併用することもできる。本発明においては、中でも、電離線硬化性樹脂を有することが好ましく、特に、重量平均分子量の異なる2種類の電離線硬化性樹脂を有することが好ましい。
保護層として重量平均分子量の異なる2種類の電離線硬化性樹脂を用いることにより、上記保護層の破断伸度を高め、柔軟性を付与することができる。これにより、本発明の体積ホログラム転写箔が良好な箔切れ性を有することができるからである。
以下、上記2種類の電離線硬化性樹脂について、(a)第1の電離線硬化性樹脂および(b)第2の電離線硬化性樹脂に分けて説明する。
(a)第1の電離線硬化性樹脂
本発明における保護層に含まれる、第1の電離線硬化性樹脂について説明する。本発明に用いられる第1の電離線硬化性樹脂は、上記保護層が層としての形状を保持できる程度の硬度および所望の箔切れ性を付与するものである。
本発明に用いられる第1の電離線硬化性樹脂は、電離線の照射により硬化し得る原料組成物からなるものであれば特に限定されるものではないが、一般的には、被膜形成成分としてその構造中にラジカル重合性の活性基を有するモノマー、オリゴマー、またはポリマーを主成分として重合されたものである。中でも、モノマーまたはオリゴマーを主成分として重合されたものが好ましい。上記第1の電離線硬化性樹脂の原料組成物を塗工液とした際に、モノマーまたはオリゴマーは、ポリマーを用いた場合に対して、粘性が比較的低く、容易に使用できる利点を有するからである。本発明においては、特にオリゴマーが好ましい。
また、上記電離線としては、電磁波が有する量子エネルギーで区分することもあるが、本発明では、すべての紫外線(UV−A、UV−B、UV−C)、可視光線、ガンマー線、X線、電子線等を包含するものと定義する。
したがって、上記硬化前の第1の電離線硬化性樹脂の原料組成物を硬化させる電離線としては、紫外線(UV)、可視光線、ガンマー線、X線または電子線などが適用できるが、紫外線が好適である。汎用性が高いからである。即ち、本発明における第1の電離線硬化性樹脂としては、紫外線硬化性樹脂が好ましい。
上記紫外線硬化性樹脂としては、特に限定されるものではないが、アクリル系樹脂を用いることが好ましい。具体例としては、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系およびメタアクリル系樹脂、エポキシ変性アクリレート樹脂、ウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル等が挙げられる。中でも、モノマーとして(メタ)アクリル酸エステルの誘導体等を用いて重合されたもの、またオリゴマーとして、ウレタンアクリレート(SP値:9.05)やポリエステルアクリレート(SP値:9〜14)等を用いて重合された紫外線硬化性樹脂であれば良い。
また本発明において、上記第1の電離線硬化性樹脂の原料組成物であるオリゴマーの重量平均分子量が10000以下であることが好ましく、中でも、1000〜5000の範囲内であることがより好ましい。
上記第1の電離線硬化性樹脂の原料組成物であるオリゴマーの重量平均分子量が大きすぎる場合は、オリゴマーの分子鎖の自由度が過大となりやすく、適度な硬度を有することができなくなるため、良好な箔切れ性を示すことができなくなる可能性がある。
一方、上記オリゴマーの重量平均分子量が小さすぎる場合は、オリゴマーの分子鎖の自由度が過小となりやすく、硬度が過度に高まりやすくなるため、体積ホログラム層転写時または転写後に割れ等を生じる可能性が考えられるからである。
(b)第2の電離線硬化性樹脂
次に、本発明における保護層に含まれる第2の電離線硬化性樹脂について説明する。本発明に用いられる第2の電離線硬化性樹脂は、上記保護層の破断伸度を高め、表面タック性を付与するものである。
本発明における第2の電離線硬化性樹脂は、硬質な第1の電離線硬化性樹脂と混合して保護層に含有されることによって、上記保護層の破断伸度を高め、適度な柔軟性を付与することが可能となる。したがって、上記保護層の箔切れ性を良好なものとすることができる。また、上記第2の電離線硬化性樹脂を含むことにより、上記保護層に表面タック性を付与することができ、積層する基材との接着性を保持することが可能となる。
上記第2の電離線硬化性樹脂としては、破断伸度が50%〜1000%の範囲内であることが好ましく、中でも、100%〜500%の範囲内であることがより好ましい。
破断伸度が上記範囲内より大きい場合、上述した第1の電離線硬化性樹脂と混合して保護層を形成する際に、柔軟性が過度に高まる傾向にあり、上記保護層の良好な箔切れ性を維持することができなくなる可能性がある。
一方、破断伸度が上記範囲内より小さい場合、上記第1の電離線硬化性樹脂と混合し保護層を形成する際に、上記保護層に適度な柔軟性を付与することができなくなり、上記保護層の硬度が過剰に高くなりやすくなる。これにより、上記保護層に表面タック性を付与することができず、基材との接着性が保持できない可能性や、転写時または転写後に割れ等の不具合を生じる可能性が生じる。
なお、上記破断伸度の値は、上述した破断伸度の測定方法および測定条件と同様にして測定したものである。
また、測定サンプル(試験片)は、基材上に上述した第2の電離線硬化性樹脂の原料組成物を含む塗工液を塗布し、全面に紫外線を照射して硬化させた後に、基材から剥がしたフィルム状試験片とする。
本発明における第2の電離線硬化性樹脂は、電離線の照射により硬化されたものであれば特に限定されるものではないが、例えば、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、可視光線硬化性樹脂、近赤外線硬化性樹脂等が挙げられる。
中でも、柔軟性を有し、表面タック性を付与できる電離線硬化性樹脂であることが好ましくい。
上記第2の電離線硬化性樹脂は、上記第1の電離線硬化性樹脂に対してより柔軟性を有することで、上記第1の電離線硬化性樹脂と混合して本発明における保護層を形成した際に、上記保護層に柔軟性を付与することができる。したがって、上記保護層の硬度が過剰に高くなることを抑制し、良好な箔切れ性および表面タック性を維持しつつ、転写時または転写後に割れ等の不具合が生じることを防止することができる。
ここで、上記柔軟性としては、上記保護層を形成した場合に、割れ等を防止できる程度であれば特に限定されるものではないが、本発明において柔軟性を有するものとしては、上述した範囲内の破断伸度を有するものとすることができる。
本発明における第2の電離線硬化性樹脂の原料組成物としては、柔軟性を有し、表面タック性を付与することが可能なものであれば特に限定されるものではないが、ラジカル重合性の活性基を有するモノマー、オリゴマー、またはポリマーを主成分として重合しているものが好ましい。中でも、モノマーまたはオリゴマーが好ましく、特にオリゴマーを主成分として重合しているものが好ましい。
上述したオリゴマーを主成分として重合する電離性硬化性樹脂が好ましい理由については、上述の「(a)第1の電離線硬化性樹脂」に記載した理由と同様であるため、ここでの記載は省略する。
また、本発明に用いられる電離線としては、上述の「(a)第1の電離線硬化性樹脂」に記載したものを使用することができるが、中でも、紫外線が好ましい。汎用性が高いからである。したがって、本発明に用いる第2の電離線硬化性樹脂としては、上述した電離線硬化性樹脂の中でも紫外線硬化性樹脂が好ましい。
また、上記紫外線硬化性樹脂の具体例としては、エポキシ変性アクリレート樹脂、ウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル等が挙げられ、中でも、主成分となるモノマーとして(メタ)アクリル酸エステルの誘導体を用いて重合されたもの、また主成分となるオリゴマーとしてウレタンアクリレートやポリエステルアクリレートを用いてラジカル重合された紫外線硬化性樹脂等が挙げられる。
本発明において、第2の電離線硬化性樹脂の原料組成物であるオリゴマーの重量平均分子量としては3000〜20000の範囲内であることが好ましく、特に、8000〜15000の範囲内であることがより好ましい。
また、上記第2の電離線硬化性樹脂の重量平均分子量が、上記第1の電離線硬化性樹脂の重量平均分子量に対して大きいことが好ましい。
つまり、上記第2の電離線硬化性樹脂の原料組成物であるオリゴマーの重量平均分子量が、上記第1の電離線硬化性樹脂の原料組成物であるオリゴマーの重量平均分子量に対して大きいことが好ましく、その重量平均分子量は2倍以上大きいものであることが好ましく、2.5倍〜10倍の範囲内であることがより好ましい。
重量平均分子量の差が上記の範囲より大きい場合、上記第2の電離線硬化性樹脂の硬度が低くなりすぎる傾向にあることから、上述した第1の電離線硬化性樹脂と混合して上記保護層を形成する際に、上記保護層の硬度が低くなりすぎてしまう場合があり、良好な箔切れ性を得ることができなくなる可能性がある。
一方、上記の範囲内よりも小さい場合、上記第2の電離線硬化性樹脂は十分な柔軟性を得ることができない傾向にあり、上記保護層に柔軟性を付与できない場合があるため、上記保護層の硬度は高くなり、体積ホログラム層転写時または転写後に割れを生じる等の不具合が生じる可能性がある。また、上記保護層の硬度が高くなると、上記保護層は表面タック性を有さず、積層する基材との接着性が保持できない可能性がある。
本発明における第2の電離線硬化性樹脂の含有量としては、上記保護層に柔軟性および表面タック性を付与できるものであれば特に限定されるものではないが、上記第1の電離線硬化性樹脂との重量比が、第1の電離線硬化性樹脂:第2の電離線硬化性樹脂=3〜9:7〜1の範囲内であることが好ましく、中でも、第1の電離線硬化性樹脂:第2の電離線硬化性樹脂=5〜8:5〜2の範囲内であることが好ましい。
上記第2の電離線硬化性樹脂の含有量が低すぎると、本発明における保護層に十分な柔軟性を付与することができない場合があり、上記保護層の硬度が過度に高まり、体積ホログラム層転写時または転写後に割れが生じる可能性がある。また、上記第2の電離線硬化性樹脂の含有量が低すぎると上記保護層は表面タック性を有さず、積層する基材との接着性が保持できない可能性がある。
一方、第2の電離線硬化性樹脂の含有量が高すぎると、上記保護層の柔軟性が過剰に高くなる場合があり、箔切れ性が低下する可能性がある。
(3)その他の材料
本発明における保護層は、少なくとも上述した硬化性樹脂および粘着剤を有するものであるが、必要に応じてこれらの材料以外の任意の材料を有するものであっても良い。
本発明に用いられる任意の材料としては、本発明における保護層、本発明の体積ホログラム転写箔に所望の機能を付与することができるものであれば特に限定されるものではない。
上記保護層に用いられる任意の材料としては、例えば、箔切れ性制御成分、紫外線吸収剤、光重合開始剤等が挙げられる。以下、上記材料のうち、箔切れ性制御成分について説明する。
(a)箔切れ性制御成分
本発明における保護層が箔切れ性制御成分を含有する場合には、保護層全体の脆性を向上させることができ、より良好な箔切れ性を有する保護層とすることができる。
本発明における箔切れ性制御成分は、上述した粘着剤および2種類の電離線硬化性樹脂と非相溶性であることが好ましい。上記箔切れ性制御成分を保護層内に微粒子状に分散させることができるからである。
本発明において非相溶か否かの判断は、一般的な相溶性を示す指標を用いて判断することができるが、例えば、溶解度指数(SP値)を用いることが好ましい。
SP値とは、少なくとも2成分からなる混合系における相溶性、非相溶性を示す指標として用いられており、例えばSMALLの計算方法から算出されるものである。SP値の差が小さいほど相溶性が高く、SP値の差が大きいほど非相溶性が高くなることが知られている。本発明においては、上記箔切れ性制御成分が、上記保護層中に分散される程度に非相溶であれば特に限定されるものではない。
本発明においては、上記箔切れ性制御成分が、上記保護層中に分散される程度に非相溶であれば特に限定されるものではないが、上記SP値の差が1以上であることが好ましい。
上記SP値の差が小さい場合、上記箔切れ性制御成分は、他の成分と相溶性が良好となる傾向があるため、上記保護層内で微粒子状に分散されなくなる可能性があることから、上記保護層の脆性を高める歪みやマイクロクラックを生じることが困難となる場合があり、上記保護層の箔切れ性は低下する可能性がある。
また、本発明における箔切れ性制御成分は、上記2種類の電離線硬化性樹脂と異なる熱膨張係数を有することが好ましい。上記2種類の電離線硬化性樹脂と異なる熱膨張係数を有することにより、電離線照射により架橋した上記2種類の電離線硬化性樹脂を含有する保護層に混合させることで、環境温度の変化により、上記保護層内で上記箔切れ性制御成分の周囲に存在する架橋した上記2種類の電離線硬化性樹脂に歪みやマイクロクラックを発生させ、上記保護層の脆性を高めることができるからである。
本発明における箔切れ性制御成分の熱膨張係数としては、上記2種類の電離線硬化性樹脂と異なるものであり、上記箔切れ性制御成分と上記2種類の電離線硬化性樹脂との熱膨張係数の差異により応力が発生し、歪みやマイクロクラックを生じる程度のものであれば特に限定されない。なお、本発明における熱膨張係数としては、熱力学分析器(TMA)を用いて測定した値を用いることができる。
また、本発明における箔切れ性制御成分が、転写箔切断時の加熱温度以下の融点を有することが好ましい。熱転写時に、上記箔切れ性制御成分が溶解することで、上記箔切れ性制御成分が存在していた空間が孔と同様の状態となり、上記保護層の脆性がより高まるからである。したがって、上記保護層の箔切れ性をより良好にすることができる。
上記箔切れ性制御成分の融点としては、転写箔切断時の加熱温度以下であれば特に限定するものではないが、一般的には、転写箔切断時に転写箔にかかる温度が、60℃〜200℃の範囲内であることから、上記箔切れ性制御成分の融点としては、40℃〜200℃の範囲内であることが好ましく、60℃〜120℃の範囲内であることが特に好ましい。
上記温度範囲内より上記箔切れ性制御成分の融点が高い場合、転写箔切断時に上記箔切れ性制御成分は溶解せず、体積変化は生じるが、孔と同様の状態とはならないことから十分に箔切れ性を向上させることができないからである。
一方、上記温度範囲内より箔切れ性制御成分の融点が低い場合、常温での取り扱いや、
転写箔作製が困難となる可能性があるからである。
上記箔切れ性制御成分の具体例としては、ポリエチレン系樹脂の粒子やビーズ等が挙げられる。また、より具体的な例として、ポリエチレンワックス(SP値:8.0)、脂肪酸等が挙げられる。中でも、ポリエチレンワックスがより好ましい。加熱時に溶解することで、大きな体積変化を起こしやすく、上記保護層の箔切れ性をより向上させることができるからである。
上記箔切れ性制御成分の含有量としては、上記保護層に含まれる上記2種類の電離線硬化性樹脂の総含有量を100重量部とした時の、上記箔切れ性制御成分の重量比が、1重量部〜10重量部の範囲内であることが好ましく、中でも、2重量部〜5重量部の範囲内であることが好ましい。
(4)保護層
本発明における保護層が、上述した粘着剤および2種類の電離線硬化性樹脂を含み、上記粘着剤としてアクリル系粘着剤を用い、上記2種類の電離線硬化性樹脂としてアクリル系樹脂を用い、上記アクリル系樹脂の一方の重量平均分子量が他方の重量平均分子量の2倍以上である場合、上記粘着剤の含有量が、上記2種類の電離線硬化性樹脂の総含有量100重量部に対して、1重量部未満の範囲内であることが好ましく、中でも、0.3重量部〜0.8重量部の範囲内であることが好ましい。
上述の材料からなる保護層において、粘着剤の含有量が0重量部、つまり上記保護層中に粘着剤が全く含まれない場合、上記保護層の表面タック性は少なく、保護層と基材との間の密着性を強固にすることができない。そのため、製造工程中において保護層と基材間で箔浮きや箔剥がれが発生しやすくなる可能性がある。
一方、上記粘着剤の含有量が1重量部以上である場合、上記保護層の抗張力や伸び度が大きくなるため、得られる体積ホログラム転写箔の箔切れ性が悪くなる可能性がある。
そのため、上述の材料からなる保護層を有する体積ホログラム転写箔において、層間密着性および箔切れ性の両方の物性を良好なものとするためには、上記保護層に含まれる粘着剤の含有量を上述の範囲内とすることが好ましい。
本発明における保護層は、所望の抗張力を有することが好ましい。具体的には、23℃において、上記保護層の抗張力としては、5MPa〜30MPaの範囲内であることが好ましく、中でも、10MPa〜20MPaの範囲内であることが好ましい。
保護層の抗張力が上記範囲よりも大きいと、強固な保護層となるため、箔切れ性が悪くなる場合がある。一方、上記範囲よりも小さいと、保護層の膜強度が弱すぎるため、曲げたりロール状にした際に保護層が基材や体積ホログラム層から剥離しやすくなる場合がある。
なお、抗張力は、破断伸度の測定方法と同様の方法で測定することができる。したがって、上記抗張力の値は、上述した保護層の破断伸度と同様の測定方法および測定条件を用いて測定した値である。
また、本発明における保護層の厚さとしては、0.5μm〜10μmの範囲内が好ましく、中でも、2.0μm〜5.0μmの範囲内が好ましい。
本発明における保護層の厚さが、上記範囲よりも大きい場合、箔切れ不良が生じやすくなる可能性や部分転写の時に顕著な凹凸差が生じる可能性があり、一方、上記範囲よりも小さい場合、体積ホログラムを保護できない可能性があるからである。
本発明における保護層の機能としては、本発明の体積ホログラム転写箔を用いて被着体に体積ホログラム層を転写する際に、体積ホログラム積層体の表面を上記保護層により覆うことができるため、転写された体積ホログラム層を保護することができる。
2.基材
本発明における基材について説明する。本発明における基材としては、本発明の体積ホログラム転写箔の各構成を支持するものである。
本発明における基材としては、低いガラス転移温度(Tg)を有するものであることが好ましい。
例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリフッ化エチレン系フィルム、ポリフッ化ビニリデンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリアミドフィルム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体フィルム等のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等の樹脂フィルム等を挙げることができる。中でも、本発明においては、ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることが好ましい。安価で汎用性が高く、寸法安定性が優れているからである。
本発明における基材の厚さとしては、体積ホログラム転写箔の用途や種類などに応じて適宜選択されるものであるが、通常、2μm〜200μmの範囲内、好ましくは、10μm〜50μmの範囲内とされる。
また、本発明における基材は、上記保護層と接する面に離型処理が施されたものであってもよい。転写する際に基材と保護層との間の剥離が容易となるからである。
このような離型処理としては、具体的には、フッ素系離型剤、ステアリン酸塩系離型剤、ワックス系離型剤等をディッピング塗布、スプレー塗布、ロールコート塗布法等が挙げられる。
本発明における基材は長尺に形成されたものであっても良く、長尺に形成されたもの以外であっても良い。なお、「長尺」とは、長手方向の距離と、長手方向に垂直な方向(幅方向)の距離との比(長手方向の距離/長手方向に垂直な方向(幅方向)の距離)が、5以上であることを意味するものとする。
3.体積ホログラム層
次に、本発明における体積ホログラム層について説明する。本発明における体積ホログラム層は、体積ホログラムが記録されたものであり、本発明の体積ホログラム転写箔を用いて、被着体へ転写されるものである。
以下、このような体積ホログラム層について詳細に説明する。
(1)構成材料
本発明における体積ホログラム層を構成する材料としては、体積ホログラムを記録することができるものであれば特に限定されるものではなく、一般的に体積ホログラムに用いられる材料を任意に用いることができる。このような材料としては、例えば、銀塩材料、重クロム酸ゼラチン乳剤、光重合性樹脂、光架橋性樹脂等の公知の体積ホログラム記録材料を挙げることができるが、中でも本発明においては、(a)バインダー樹脂、光重合可能な化合物、光重合開始剤および増感色素を含有する第1の感光材料、または、(b)カチオン重合性化合物、ラジカル重合性化合物、光ラジカル重合開始剤および光カチオン重合開始剤系を含有する第2の感光材料を好適に用いることができる。
以下、このような第1の感光材料および第2の感光材料について順に説明する。
(a)第1の感光材料
上記第1の感光材料について説明する。上述したように第1の感光材料は、バインダー樹脂、光重合可能な化合物、光重合開始剤および増感色素を含有するものである。
(バインダー樹脂)
上記バインダー樹脂としては、例えばポリ(メタ)アクリル酸エステル、またはその部分加水分解物、ポリ酢酸ビニルまたはその加水分解物、アクリル酸、アクリル酸エステル等の共重合可能なモノマー群の少なくとも1つを重合成分とする共重合体、またはそれらの混合物や、ポリイソプロピレン、ポリブタジエン、ポリクロロピレン、ポリビニルアルコールの部分アセタール化物であるポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等、またはそれらの混合物などを挙げることができる。
ここで、体積ホログラム層を形成する際には、記録された体積ホログラムを安定化するために、加熱してモノマーを移動させる工程が実施される場合がある。このため、本発明に用いられるバインダー樹脂はガラス転移温度が比較的低く、モノマー移動が容易に移動できるものであることが好ましい。
(光重合可能な化合物)
上記光重合可能な化合物としては、後述するような1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合および光架橋可能なモノマー、オリゴマー、プレポリマーおよびそれらの混合物を用いることができる。具体例としては、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド化合物等を挙げることができる。
ここで、上記不飽和カルボン酸のモノマーの具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等を挙げることができる。また上記脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート等を挙げることができる。
上記メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート等を挙げることができる。また、上記イタコン酸エステルとしてはエチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート等を挙げることができる。また、上記クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラクロトネート等を挙げることができる。さらに上記イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等を挙げることができる。さらにまた、上記マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレエート、トリエチレングリコールジマレエート、ペンタエリスリトールジマレエート、ソルビトールテトラマレエート等を挙げることができる。
上記ハロゲン化不飽和カルボン酸としては、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート等を挙げることができる。
また、上記不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミドのモノマーの具体例
としては、メチレンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミド、1,6−ヘキ
サメチレンビスアクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビスメタクリルアミド等を挙げ
ることができる。
(光重合開始剤)
本発明に用いられる光重合開始剤としては、例えば、1,3−ジ(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3´,4,4´−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、N−フェニルグリシン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、3−フェニル−5−イソオキサゾロン、2−メルカプトベンズイミダゾール、また、イミダゾール二量体類等を挙げることができる。中でも本発明に用いられる光重合開始剤は、記録された体積ホログラムの安定化の観点から、ホログラム記録後に分解処理されるものが好ましい。このような観点からすると、紫外線照射することにより容易に分解される点において、有機過酸化物系の光重合開始剤が用いられることが好ましい。
(増感色素)
本発明に用いられる増感色素としては、チオピリリウム塩系色素、メロシアニン系色素、キノリン系色素、スチリルキノリン系色素、ケトクマリン系色素、チオキサンテン系色素、キサンテン系色素、オキソノール系色素、シアニン染料、ローダミン染料、チオピリリウム塩系色素、ピリリウムイオン系色素、ジフェニルヨードニウムイオン系色素等を挙げることができる。
(b)第2の感光材料
次に、本発明に用いられる第2の感光材料について説明する。上述したように第2の感光材料は、カチオン重合性化合物、ラジカル重合性化合物、光ラジカル重合開始剤系、および、カチオン重合開始剤系を含有するものである。
ここで、このような第2感光材料が用いられる場合、体積ホログラム層に体積ホログラムを記録する方法としては、光ラジカル重合開始剤系が感光するレーザー光等の光を照射し、次いで、光カチオン重合開始剤系が感光する上記レーザー光とは別の波長の光を照射する方法が用いられることになる。
(カチオン重合性化合物)
上記カチオン重合性化合物としては、ラジカル重合性化合物の重合が比較的低粘度の組成物中で行われることが好ましいという点から、室温で液状のものが好適に用いられる。このようなカチオン重合性化合物としては、例えば、ジグリセロールジエーテル、ペンタエリスリトールポリジグリシジルエーテル、1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)シクロヘキサン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等を挙げることができる。
(ラジカル重合性化合物)
上記ラジカル重合性化合物としては、分子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有するものが好ましい。また、本発明に用いられるラジカル重合性化合物の平均屈折率は、上記カチオン重合性化合物の平均屈折率より大きいことが好ましく、中でも0.02以上大きいことが好ましい。これは、ラジカル重合性化合物とカチオン重合性化合物との屈折率の差によって、体積ホログラムが形成されることによるものである。したがって、平均屈折率の差が上記値以下である場合には、屈折率変調が不十分となるからである。
本発明に用いられるラジカル重合性化合物としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、2−ブロモスチレン、フェニルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、2,3−ナフタレンジカルボン酸(アクリロキシエチル)モノエステル、メチルフェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、β‐アクリロキシエチルハイドロゲンフタレート等を挙げることができる。
(光ラジカル重合開始剤系)
本発明に用いられる光ラジカル重合開始剤系としては、体積ホログラムを記録する際に、第1露光によって活性ラジカルを生成し、該活性ラジカルがラジカル重合性化合物を重合させることができるものであれば特に限定されるものではない。また、一般に光を吸収する成分である増感剤と活性ラジカル発生化合物や酸発生化合物とを組み合わせて用いてもよい。
このような光ラジカル重合開始剤系における増感剤は可視レーザー光を吸収するために色素のような有色化合物が用いられる場合が多いが、無色透明ホログラムとする場合には、シアニン系色素の使用が好ましい。シアニン系色素は一般に光によって分解しやすいため、本発明における後露光、または室内光や太陽光の下に数時間から数日放置することでホログラム中の色素が分解されて可視域に吸収を持たなくなり、無色透明な体積ホログラムを得ることができるからである。
上記シアニン系色素の具体例としては、アンヒドロ−3,3´−ジカルボキシメチル−9−エチル−2,2´チアカルボシアニンベタイン、アンヒドロ−3−カルボキシメチル−3´,9´−ジエチル−2,2´チアカルボシアニンベタイン、3,3´,9−トリエチル−2,2´−チアカルボシアニン・ヨウ素塩、3,9−ジエチル−3´−カルボキシメチル−2,2´−チアカルボシアニン・ヨウ素塩、3,3´,9−トリエチル−2,2´−(4,5,4´,5´−ジベンゾ)チアカルボシアニン・ヨウ素塩、2−[3−(3−エチル−2−ベンゾチアゾリデン)−1−プロペニル]−6−[2−(3−エチル−2−ベンゾチアゾリデン)エチリデンイミノ]−3−エチル−1,3,5−チアジアゾリウム・ヨウ素塩、2−[[3−アリル−4−オキソ−5−(3−n−プロピル−5,6−ジメチル−2−ベンゾチアゾリリデン)−エチリデン−2−チアゾリニリデン]メチル]3−エチル−4,5−ジフェニルチアゾリニウム・ヨウ素塩、1,1´,3,3,3´,3´−ヘキサメチル−2,2´−インドトリカルボシアニン・ヨウ素塩、3,3´−ジエチル−2,2´−チアトリカルボシアニン・過塩素酸塩、アンヒドロ−1−エチル−4−メトキシ−3´−カルボキシメチル−5´−クロロ−2,2´−キノチアシアニンベタイン、アンヒドロ−5,5´−ジフェニル−9−エチル−3,3´−ジスルホプロピルオキサカルボシアニンヒドロキシド・トリエチルアミン塩等が挙げられ、これらの1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記活性ラジカル発生化合物としては、例えば、ジアリールヨードニウム塩類、あるいは2,4,6−置換−1,3,5−トリアジン類が挙げられる。高い感光性が必要なときは、ジアリールヨードニウム塩類の使用が特に好ましい。上記ジアリールヨードニウム塩類の具体例としては、ジフェニルヨードニウム、4,4´−ジクロロジフェニルヨードニウム、4,4´−ジメトキシジフェニルヨードニウム、4,4´−ジターシャリーブチルジフェニルヨードニウム、3,3´−ジニトロジフェニルヨードニウムなどのクロリド、ブロミド、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフルオロアンチモネート、トリフルオロメタンスルホン酸塩、9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホン酸塩などが例示される。また、2,4,6−置換−1,3,5−トリアジン類の具体例としては、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−1,3,5−トリアジン、2−(4´−メトキシ−1´−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
(光カチオン重合開始剤系)
本発明に用いられる光カチオン重合開始剤系としは、体積ホログラムが記録される際の第1露光に対しては低感光性で、第1露光と異なる波長の光を照射する後露光に感光してブレンステッド酸あるいはルイス酸を発生し、カチオン重合性化合物を重合させるような開始剤系であれば特に限定されるものではない。中でも本発明においては第1露光の間はカチオン重合性化合物を重合させないものが用いられることが特に好ましい。このような光カチオン重合開始剤系としては、例えばジアリールヨードニウム塩類、トリアリールスルホニウム塩類、鉄アレン錯体類等が挙げられる。ジアリールヨードニウム塩類で好ましいものとしては上述した光ラジカル重合開始剤系で示したヨードニウムのテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフルオロアンチモネートなどが挙げられる。トリアリールスルホニウム塩類で好ましいものとしては、トリフェニルスルホニウム、4−ターシャリーブチルトリフェニルスルホニウム等が挙げられる。
(その他)
第2の感光材料には、必要に応じてバインダー樹脂、熱重合防止剤、シランカップリング剤、可塑剤、着色料等を併用してもよい。バインダー樹脂は、ホログラム層記録前の組成物の成膜性、厚さの均一性を改善する場合や、レーザー光等の光の照射による重合で形成された干渉縞を後露光までの間、安定に存在させるために使用される。バインダー樹脂は、カチオン重合性化合物やラジカル重合性化合物と相溶性のよいものであればよく、例えば塩素化ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレートと他の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体、塩化ビニルとアクリロニトリルの共重合体、ポリ酢酸ビニル等が挙げられる。バインダー樹脂は、その側鎖又は主鎖にカチオン重合性基等の反応性を有していてもよい。
(2)体積ホログラム層
本発明における体積ホログラム層としては、上述した感光材料以外に必要に応じて、微粒子を添加しても良い。このような微粒子は、体積ホログラム層中に含有されることで、意図的に欠陥を形成し、体積ホログラム層に脆性を付与することができるため、良好な箔切れ性を有することが可能となる。
ここで、上記微粒子としては、所定の粒径を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、樹脂骨格として低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、(メタ)アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、エポキシまたはウレタンや、これらのコポリマーを含む有機微粒子や、シリカ、マイカ、タルク、クレー、グラファイト、炭酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、フェライト、チャイナクレー、カオリン、二酸化チタン、ガラスフレーク、アスベスト、ろう石粉、けい石粉、硫酸バリウム、シェルベン、シャモット、チタニア等の無機微粒子等を用いることができ、これらの微粒子を1種、または2種類以上混合して使用しても良い。
上記の中でも本発明としては、上記有機微粒子の樹脂中の骨格または側鎖の水素の一部または全部をフッ素原子で置換した含フッ素系樹脂の微粒子であるフッ素系微粒子、またはチタニア微粒子であることが好ましい。これにより、箔切れをより良好なものとすることが可能であるからである。
また、上記含フッ素系樹脂の微粒子であるフッ素系微粒子は、摩擦係数が小さいことから、体積ホログラム層中に含有される他の成分との相互作用が小さく、少量で体積ホログラム層に脆性を付与することが可能となる。上記フッ素系微粒子としては、上記に例示した有機微粒子を部分的または全フッ素化したものや、微粒子の表面をフッ素含有化合物で処理したものを使用することができる。特に、(メタ)アクリル酸エステル化合物を利用したフッ素系微粒子の使用が好ましい。そのような微粒子として、具体的には特開平5−194322号公報記載の含フッ素アクリル酸エステルや、特開平9−104655号公報記載の含フッ素(メタ)アクリル化合物、特開2001−72646号公報記載の含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステル化合物で示されるフッ素モノマーを1種以上用いたモノマー重合体、または他のフッ素を含まない1分子中に少なくとも1のエチレン性不飽和結合を持った化合物と共重合を行ったモノマー共重合体、特開平6−73137号公報で示される含フッ素樹脂複合微粒子、特開平5−194668号公報で示されるフッ素含有(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。これらのフッ素系微粒子は、1種または2種以上混合して用いることが可能である。
本発明における体積ホログラム層の厚みは、所定の体積ホログラム像を記録することができる範囲内であれば特に限定されるものではなく、上述した構成材料の種類に応じて適宜調整することができる。中でも、本発明における体積ホログラム層の厚みは、50μm以下の範囲内であることが好ましく、特に1μm〜25μmの範囲内であることが好ましい。
なお、体積ホログラム層の厚みが大きくなると、本発明の体積ホログラム転写箔を用いる際に、体積ホログラム層の箔切れ不良が生じやすくなる場合がある。
また、本発明における体積ホログラム層の破断伸度として具体的には、23℃における破断伸度が0.5%〜15%の範囲内であることが好ましく、中でも、1.0%〜10%の範囲内であることが好ましい。
本発明における体積ホログラム層の破断伸度が、上記範囲よりも大きい場合、体積ホログラム層の柔軟性が過度に高くなるため、箔切れ性が低下する可能性があり、一方、上記範囲よりも小さい場合、積層構成時にクラックが入りやすいからである。
なお、上記破断伸度の値は、上述した「A.体積ホログラム転写箔 1.保護層」の項で記載した測定方法および測定条件により測定した値である。また、測定サンプル(試験片)は、基材上に上述した体積ホログラム記録材料を塗布し、電離線等の照射により体積ホログラム層を硬化させた後、基材から剥がしたフィルム状試験片とする。
また、本発明における体積ホログラム層の抗張力は、23℃において、20MPa〜40MPaの範囲内であることが好ましく、中でも、25MPa〜35MPaの範囲内であることが好ましい。
本発明における体積ホログラム層の抗張力が、上記範囲よりも大きい場合、体積ホログラム層が強固なものとなるため、箔切れ性が悪くなり、転写時に被着体へ転写しにくくなる可能性がある。一方、上記範囲よりも小さい場合、本発明の体積ホログラム転写箔を安定して複製工程に通すことができない可能性がある。
なお、上記体積ホログラム層の抗張力の測定方法は、上記体積ホログラム層の破断伸度の測定方法と同様とすることができる。したがって、上記体積ホログラム層の抗張力の値は、上述した「A.体積ホログラム転写箔 1.保護層」の項で記載した破断伸度の測定方法および測定条件と、同様の測定方法により測定した値である。
4.ヒートシール層
次に、本発明におけるヒートシール層について説明する。本発明におけるヒートシール層は熱可塑性樹脂を含有するものであり、本発明の体積ホログラム転写箔を用いて体積ホログラム積層体を製造する際に、体積ホログラム層と被着体とを接着させる機能を有するものである。また、本発明におけるヒートシール層は、上述した体積ホログラム層上に形成されるものである。
以下、本発明におけるヒートシール層について詳細に説明する。
本発明におけるヒートシール層に用いられる熱可塑性樹脂としては、本発明の体積ホログラム転写箔から体積ホログラム層が転写される被着体の種類に応じて、体積ホログラム層と被着体とを接着できるものであれば特に限定されるものではない。
このような熱可塑性樹脂としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン−イソブチルアクリレート共重合樹脂、ブチラール樹脂、ポリ酢酸ビニルおよびその共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、酸変性ポリオレフィン系樹脂、アクリル系・メタクリル系などの(メタ)アクリル系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリメチルメタクリレート系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニル系樹脂、マレイン酸樹脂、アルキッド樹脂、ポリエチレンオキサイド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、メラミン・アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、ゴム系樹脂、スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体(SBS)、スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体(SIS)、スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体(SEPS)等を挙げることができる。本発明においてはこれらのいずれの熱可塑性樹脂であっても好適に用いることができる。
なお、本発明に用いられる熱可塑性樹脂は1種類のみであってもよく、あるいは、2種類以上であってもよい。
本発明におけるヒートシール層には、上記熱可塑性樹脂以外に他の添加剤が含まれていてもよい。本発明に用いられる添加剤としては、例えば、分散剤、充填剤、可塑剤、帯電防止剤等を挙げることができる。
本発明におけるヒートシール層の厚みは特に限定されるものではなく、上述した体積ホログラム層の構成材料や、本発明の体積ホログラム転写箔を用いて体積ホログラム層が転写される被着体の種類等によって適宜選択されるものである。中でも本発明におけるヒートシール層の厚みは、1μm〜50μmの範囲内であることが好ましく、1μm〜25μmの範囲内であることがより好ましい。
ヒートシール層の厚みが上記範囲よりも薄いと被着体との接着性が不十分になってしまう可能性があるからである。また上記範囲よりも厚いと、本発明の体積ホログラム転写箔から体積ホログラム層を転写する際に、ヒートシール層を加熱する温度が高くなりすぎてしまい、被着体等に損傷が生じてしまう可能性があるからである。
5.その他の構成
本発明の体積ホログラム転写箔は、少なくとも基材、保護層、体積ホログラム層、およびヒートシール層を有するものであるが、必要に応じてこれら以外の任意の構成を有するものであってもよい。本発明に用いられる任意の構成としては、本発明の体積ホログラム転写箔に所望の機能を付与することができるものであれば特に限定されるものではない。
このような任意の構成としては、例えば、プライマー層、バリア層、紫外線防止層等を挙げることができる。
6.体積ホログラム転写箔の製造方法
本発明の体積ホログラム転写箔は、一般的に体積ホログラム転写箔を製造する方法とし
て、以下に説明する公知の方法を用いることができる。
まず、基材に保護層形成用塗工液を塗工して保護層を形成し、また、別の基材上に体積ホログラム記録材料を塗工し、レーザー光を用いて体積ホログラムを撮影し記録した体積ホログラム層を形成する。次に、上記体積ホログラム層を加熱および全面に紫外線を照射し、体積ホログラム層を定着させた後、上記保護層上に上記体積ホログラム層が接するように両基材を重ね、基材/体積ホログラム層/保護層/基材の積層体を得る。その後、上記積層体の体積ホログラム層側の基材を剥がしてから紫外線を照射し、保護層を硬化させ、上記体積ホログラム層の保護層を有さない側に、プライマー層およびヒートシール層を形成することにより、本発明の体積ホログラム層を形成することができる。なお、この一連の製造工程は、ロールトゥーロールにより行われるものである。
7.用途
本発明の体積ホログラム転写箔は、上記体積ホログラム層を被着体に転写することによって、被着体に体積ホログラム層が貼り合わされた構成を有する体積ホログラム積層体を製造するために用いられる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の実施態様は以下の実施例
に限定されるものではない。
[実施例1]
(第1積層体)
第1のフィルムとしてPETフィルム(ルミラーT60(厚み50μm) 東レ株式会社製)を準備し、以下の組成からなる体積ホログラム記録材料を、乾燥厚さ6μmとなるようにグラビアコートにて塗工し、塗工面に表面離型処理PETフィルム(SP−PET(厚み50μm) トーセロ株式会社製)をラミネートし、第1積層体を作製した。
・バインダー樹脂{ポリメチルメタクリレート系樹脂(重量平均分子量;200,000)} … 50重量部
・3,9−ジエチル−3´−カルボキシルメチル−2,2´−チアカルボシアニン沃素
塩 …0.5重量部
・ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート … 6重量部
・2,2−ビス[4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル]プロパン… 80重量部
・1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル … 80重量部
・フッ素系微粒子 … 8重量部
・溶剤(メチルイソブチルケトン/n−ブタノール=1/1(重量比))
…200重量部
(基材/保護層の第2積層体)
第2のフィルム(基材)としてPETフィルム(SG−1(厚み38μm) パナック株式会社製)を準備し、保護層として、以下の組成からなる保護層溶液を、乾燥厚さ3μmとなるようにグラビアコートにて塗工した。
・ウレタンアクリレート樹脂(紫光UV−7620EA 日本合成化学社製 重量平均分子量;4100 官能基数9 鉛筆硬度3H) … 60重量部
・ウレタンアクリレート樹脂(紫光UV−3500BA 日本合成化学社製 重量平均分子量;13000 官能基数2 ガラス転移温度1℃ 鉛筆硬度6B> ヤング率4N/mm 破断強度5N/mm 破断伸度140%) … 40重量部
・アセトフェノン系光重合開始剤(イルガキュアー184 チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製 … 4重量部
・ポリエチレンワックス(重量平均分子量;10000 平均粒径;5μm)
… 1重量部
・アクリル系粘着剤(SKダイン2094 綜研化学社製) …0.5重量部
・溶剤(メチルエチルケトン) …400重量部
(体積ホログラム記録)
第1のフィルム/体積ホログラム記録用材料の層/表面離型処理PETフィルムの第1積層体に波長;532nmのレーザー光を用いてリップマンホログラムを撮影し記録した。その後、上記積層体を100℃の雰囲気中で10分間加熱し、高圧水銀灯を用いて、全面に照射線量;1000mJ/cmの紫外線を照射した。
次に、表面離型処理PETフィルムを剥離して露出させた体積ホログラム層に、第2のフィルム/保護層の第2積層体の保護層側が接するようにして重ね、ニップした80℃の熱ローラ対の間を通過させて、第1のフィルム/体積ホログラム層/保護層/第2のフィルムの積層体を得た後、高圧水銀灯を用いて、全面に照射線量;2500mJ/cmの紫外線を照射して、体積ホログラム層の定着を行った。
(ヒートシール層の塗工)
上記で得た第1のフィルム/体積ホログラム層/保護層/第2のフィルムから第1のフィルムを剥離し、体積ホログラム層上に下記組成からなる材料を、乾燥厚さ4μmとなるようにグラビアコートにて塗工した。
・ポリエステル樹脂(バイロン550 TOYOBO社製 Tg;−15℃ 重量平均分子量28000) …20重量部
・溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1/1(質量比)) …80重量部
[実施例2]
保護層溶液の組成を下記のように変更した以外は、実施例1と同様に作製した。
・ウレタンアクリレート樹脂(紫光UV−7620EA 日本合成化学社製 重量平均分子量;4100 官能基数9 鉛筆硬度3H) … 60重量部
・ウレタンアクリレート樹脂(紫光UV−3500BA 日本合成化学社製 重量平均分子量;13000 官能基数2 ガラス転移温度1℃ 鉛筆硬度6B> ヤング率4N/mm 破断強度5N/mm 破断伸度140%) … 40重量部
・紫外線吸収性モノマー{2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロイルオキシ)エトキシベンゾフェノン} … 1重量部
・アセトフェノン系光重合開始剤(イルガキュアー184 チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製) … 2重量部
・リン系光重合開始剤{2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(ルシリンTPO BASF社製)} … 2重量部
・アクリル系粘着剤(SKダイン2094 綜研化学社製) …0.5重量部
・溶剤(メチルエチルケトン) …400重量部
[実施例3]
保護層溶液の組成を下記のように変更した以外は、実施例1と同様に作製した。
・ウレタンアクリレート樹脂(紫光UV−7620EA 日本合成化学社製 重量平均分子量;4100 官能基数9 鉛筆硬度3H) … 60重量部
・ウレタンアクリレート樹脂(紫光UV−3500BA 日本合成化学社製 重量平均分子量;13000 官能基数2 ガラス転移温度1℃ 鉛筆硬度6B> ヤング率4N/mm 破断強度5N/mm 破断伸度140%) … 40重量部
・紫外線吸収性モノマー{2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロイルオキシ)エトキシベンゾフェノン} … 1重量部
・アセトフェノン系光重合開始剤(イルガキュアー184 チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製) … 2重量部
・リン系光重合開始剤{2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(ルシリンTPO BASF社製)} … 2重量部
・ポリエチレンワックス(重量平均分子量;10000、平均粒径;5μm)
… 1重量部
・アクリル系粘着剤(SKダイン2094 綜研化学社製) …0.5重量部
・溶剤(メチルエチルケトン) …400重量部
[比較例1]
実施例1の保護層溶液からアクリル系粘着剤を除いたこと以外は、実施例1と同様に体積ホログラム転写箔を作製した。
[比較例2]
実施例2の保護層溶液からアクリル系粘着剤を除いたこと以外は、実施例2と同様に体積ホログラム転写箔を作製した。
[比較例3]
実施例3の保護層溶液からアクリル系粘着剤を除いたこと以外は、実施例3と同様に体積ホログラム転写箔を作製した。
[比較例4]
第2積層体の作製において、アクリル系粘着剤を下記に変更したこと以外は、実施例3と同様に体積ホログラム転写箔を作製した。
・アクリル系粘着剤(SKダイン2094 綜研化学社製) …1.0重量部
[比較例5]
第2積層体の作製において、アクリル系粘着剤を下記に変更したこと以外は、実施例3と同様に体積ホログラム転写箔を作製した。
・アクリル系粘着剤(SKダイン2094 綜研化学社製) …1.5重量部
[破断伸度測定]
実施例1〜3の保護層および比較例1〜5の保護層について、破断伸度を測定した。なお、上記破断伸度の測定方法は、JIS−K−5600に準じ、下記の測定機器および測定条件を用いた。その結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1〜3の保護層の破断伸度は1.1%〜2.1%の範囲内であり、比較例1〜3の保護層の破断伸度は1.0%以下、比較例4〜5の保護層の破断伸度は2.1%超であった。
(破断伸度の測定)
・測定機器:自記録式試験機(INSTRON社製 INSTRON5565)
・チャック間距離:25mm
・RANGE:1%
・測定環境:23℃、50%RH雰囲気下
・引張り速度:10mm/min
・試料片:15mm幅の短冊形
なお、実施例1〜3および比較例1〜5で用いた体積ホログラム記録材料から形成した体積ホログラム層について、上述の測定方法に従い破断伸度を測定したところ、23℃における破断伸度は、1〜10%であった。
[抗張力測定]
実施例1〜3の保護層および比較例1〜5の保護層について、上述した破断伸度の測定方法に従い、抗張力を測定した。上記測定を複数回行った結果を表1に示す。
なお、実施例1〜3および比較例1〜5の体積ホログラム層の抗張力について、上述の保護層の抗張力と同様の測定方法に従い測定したところ、23℃における抗張力は、25〜35MPaであった。
[工程適正評価]
実施例1〜3の転写箔の製造工程、および比較例1〜5の転写箔の製造工程において、第2のフィルム(基材)と保護層との間で箔浮きや箔剥がれ等の発生が無いか、目視による確認を行った。その結果を表1に示す。なお、表1において、箔浮きおよび箔剥がれ等の発生が無いものを○、箔浮きまたは箔剥がれの発生が確認されたものを×とする。
実施例1〜3、比較例4〜5の転写箔の製造工程においては、箔浮きおよび箔剥がれを生じることなく製造工程を進行することが可能であった。一方、比較例1〜3の転写箔の製造工程においては、箔浮きまたは箔剥がれを生じることが確認された。
[転写評価]
実施例1〜3の転写箔および比較例1〜5の転写箔について、用紙転写用の市販の熱ラミネーターを用い、転写温度150℃、転写スピード1m/minで転写評価を行った。その結果を表1に示す。なお、表1において、転写時に転写箔が良好に箔切れし、破壊等の不具合なく転写できたものを○、転写時に転写箔が箔切れせず、破壊等の不具合が生じたものを×とする。
実施例1〜3の転写箔および比較例1〜3の転写箔においては、転写開始部から転写終了部まで用紙へ転写することができた。一方、比較例4〜5の転写箔では転写開始部で転写箔の破断が起きず、転写箔側に用紙が破壊されて巻きこまれた。
Figure 0006003307
1 … 基材
2 … 保護層
3 … 体積ホログラム層
4 … ヒートシール層
10 … 体積ホログラム転写箔

Claims (3)

  1. 基材と、
    前記基材上に形成され、硬化性樹脂および粘着剤を含む保護層と、
    前記保護層上に形成され、体積ホログラムが記録された体積ホログラム層と、
    前記体積ホログラム層上に形成されたヒートシール層と、を有する体積ホログラム転写箔であって、
    前記粘着剤の含有量が、下記の測定方法により測定された前記保護層の破断伸度を1.1%〜2.1%の範囲内とする量であることを特徴とする体積ホログラム転写箔。
    (測定方法)
    前記保護層を、20℃、65%RHの雰囲気下で24時間以上放置した後、23℃、50%RH雰囲気下で、引張速度10mm/minとして引っ張り、引っ張り時の、破断または亀裂が入ったときの破断点伸びの自長に対する破断伸度とする。
  2. 前記硬化性樹脂が、重量平均分子量の異なる2種類の電離線硬化性樹脂であり、
    前記2種類の電離線硬化性樹脂のうち、一方の重量平均分子量が他方の重量平均分子量の2倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の体積ホログラム転写箔。
  3. 前記保護層に含まれる前記粘着剤がアクリル系粘着剤であり、前記2種類の電離線硬化性樹脂がアクリル系樹脂である場合において、前記粘着剤の含有量が、前記2種類の電離線硬化性樹脂の総含有量100重量部に対して、1重量部未満であることを特徴とする請求項2に記載の体積ホログラム転写箔。
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