JP5212300B2 - 体積ホログラム転写箔 - Google Patents
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Description
まず、本発明の体積ホログラム転写箔の第1の態様について説明する。本発明の体積ホログラム転写箔の第1の態様は、基材と、上記基材上に形成された体積ホログラム層と、上記体積ホログラム層上に形成された熱接着層とを有する体積ホログラム転写箔であって、上記体積ホログラム層の25℃および120℃における破断点伸度が所定の範囲内であり、かつ上記熱接着層の25℃における破断点伸度が所定の範囲内であるものである。
・測定機器:INSTRON万能試験機5500(INSTRON社製 商品名)
・引張り速度:2mm/min
また、上記熱接着層の破断点伸度の測定方法は、熱接着剤を、表面離型処理PET上に乾燥後20μmの膜厚に塗布し、JIS−K−7127に準じた下記測定方法で破断点伸度を測定した。
・測定機器:INSTRON万能試験機(INSTRON社製 商品名)
・引張り速度:2mm/min
・雰囲気:25℃
・測定サンプル:幅25mm×長さ50mm
また、体積ホログラムの転写箔の熱転写性の評価は、体積ホログラム転写箔から表面離型処理PETフィルムを剥がし、ポリ塩化ビニール製のカードへ温度140℃、圧力3MPa、0.8秒の条件で熱転写して、箔切れ性、バリの発生等の被転写物への転写性を観察したものである。
まず、本態様の体積ホログラム転写箔に用いられる熱接着層について説明する。本態様に用いられる熱接着層は、上述したように、25℃における破断点伸度が0.5%〜15%の範囲内となるものであり、後述する体積ホログラム層と被転写物との接着をすることが可能な層であれば、特に限定されるものではない。
次に、本態様に用いられる体積ホログラム層について説明する。本態様に用いられる体積ホログラム層は、体積ホログラム像が形成可能な層であり、上述したように、25℃における破断点伸度が0.5%〜15%の範囲内、120℃における破断点伸度が0.5%〜30%の範囲内であるものであれば、特に限定されるものではない。
まず、上記感光材料について各材料ごとに説明する。
この感光材料におけるバインダ樹脂としては、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、またはその部分加水分解物、ポリ酢酸ビニルまたはその加水分解物、アクリル酸、アクリル酸エステル等の共重合可能なモノマー群の少なくとも1つを重合成分とする共重合体など、又はそれらの混合物や、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリビニルアルコールの部分アセタール化物であるポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等、またはそれらの混合物等が挙げられる。ここで、体積ホログラム層を形成する際には、記録されたホログラムを安定化するために、加熱してモノマーを移動させる工程がある。このためには、バインダ樹脂は、ガラス転移温度が比較的低く、モノマー移動が容易に移動できるものであることが好ましい。
また、感光材料に含有される光重合可能な化合物としては、後述するような1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合、光架橋可能なモノマー、オリゴマー、プレポリマーおよびそれらの混合物が適用でき、例えば不飽和カルボン酸及びその塩、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド化合物等が挙げられる。
開始剤系における光重合開始剤としては、1,3−ジ(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3´,4,4´−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、N−フェニルグリシン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、3−フェニル−5−イソオキサゾロン、2−メルカプトベンズイミダゾール、また、イミダゾール二量体類等が例示される。光重合開始剤は、記録されたホログラムの安定化の観点から、ホログラム記録後に分解処理されるのが好ましい。例えば有機過酸化物系にあっては紫外線照射することにより容易に分解されるので好ましい。
また、増感色素としては、350〜600nmに吸収光を有するチオピリリウム塩系色素、メロシアニン系色素、キノリン系色素、スチリルキノリン系色素、ケトクマリン系色素、チオキサンテン系色素、キサンテン系色素、オキソノール系色素、シアニン染料、ローダミン染料、チオピリリウム塩系色素、ピリリウムイオン系色素、ジフェニルヨードニウムイオン系色素等が例示される。なお、350nm以下、または600nm以上の波長領域に吸収光を有する増感色素であってもよい。
上記バインダ樹脂、上記光重合可能な化合物、上記光重合開始剤および上記増感色素とからなる感光材料の配合比は次の通りである。光重合可能な化合物は、バインダ樹脂100質量部に対して10質量部〜1000質量部、好ましくは10質量部〜100質量部の割合で使用される。光重合開始剤は、バインダ樹脂100質量部に対して1質量部〜10質量部、好ましくは5質量部〜10質量部の割合で使用される。増感色素は、バインダ樹脂100質量部に対して0.01質量部〜1質量部、好ましくは0.01質量部〜0.5質量部の割合で使用される。その他、体積ホログラム形成用材料の成分としては、例えば可塑剤、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールおよび各種の非イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤等が挙げられる。
次に、上記感光材料について説明する。上記感光材料は、室温で液状であるカチオン重合性化合物、ラジカル重合性化合物、特定の波長の光に感光してラジカル重合性化合部を重合させる光ラジカル重合開始剤系、及び上記特定の波長の光に対しては低感光性であり、別の光に感光してカチオン重合性化合物を重合させる光カチオン重合開始剤系からなる。
カチオン重合性化合物としては、ラジカル重合性化合物の重合が比較的低粘度の組成物中で行われることが好ましいという点から、室温で液状のものが用いられる。このようなカチオン重合性化合物としては、ジグリセロールジエーテル、ペンタエリスリトールポリジグリシジルエーテル、1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)シクロヘキサン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等が挙げられる。
また、ラジカル重合性化合物としては、分子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有するものが好ましい。また、ラジカル重合性化合物の平均屈折率は、上記カチオン重合性化合物の平均屈折率より大きいことが好ましく、中でも0.02以上大きいことが好ましい。これは、ラジカル重合性化合物とカチオン重合性化合物との屈折率の差によって、体積ホログラムが形成されることによるものである。したがって、平均屈折率の差が上記値以下である場合には、屈折率変調が不十分となるからである。ラジカル重合性化合物としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、2−ブロモスチレン、フェニルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、2,3−ナフタレンジカルボン酸(アクリロキシエチル)モノエステル、メチルフェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、β−アクリロキシエチルハイドロゲンフタレート等が挙げられる。
光ラジカル重合開始剤系としては、ホログラム作製のための第1露光によって、活性ラジカルを生成し、該活性ラジカルがラジカル重合性化合物を重合させる開始剤系であればよく、また、一般に光を吸収する成分である増感剤と活性ラジカル発生化合物や酸発生化合物を組み合わせて用いてもよい。このような光ラジカル重合開始剤系における増感剤は可視レーザー光を吸収するために色素のような有色化合物が用いられる場合が多いが、無色透明ホログラムとする場合には、シアニン系色素の使用が好ましい。シアニン系色素は一般に光によって分解しやすいため、本発明における後露光、または室内光や太陽光の下に数時間から数日放置することでホログラム中の色素が分解されて可視域に吸収を持たなくなり、無色透明な体積ホログラムを得ることができるからである。
光カチオン重合開始剤系は、第1露光に対しては低感光性で、第1露光と異なる波長の光を照射する後露光に感光してブレンステッド酸あるいはルイス酸を発生し、カチオン重合性化合物を重合させるような開始剤系とするとよく、第1露光の間はカチオン重合性化合物を重合させないものが特に好ましい。光カチオン重合開始剤系としては、例えばジアリールヨードニウム塩類、トリアリールスルホニウム塩類、鉄アレン錯体類等が挙げられる。ジアリールヨードニウム塩類で好ましいものとしては上述した光ラジカル重合開始剤系で示したヨードニウムのテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフルオロアンチモネートなどが挙げられる。トリアリールスルホニウム塩類で好ましいものとしては、トリフェニルスルホニウム、4−ターシャリーブチルトリフェニルスルホニウム等が挙げられる。
感光材料は、必要に応じてバインダ樹脂、熱重合防止剤、シランカップリング剤、可塑剤、着色料等を併用してもよい。バインダ樹脂は、ホログラム形成前の組成物の成膜性、膜厚の均一性を改善する場合や、レーザー光等の光の照射による重合で形成された干渉縞を後露光までの間、安定に存在させるために使用される。バインダ樹脂は、カチオン重合性化合物やラジカル重合性化合物と相溶性のよいものであればよく、例えば塩素化ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレートと他の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体、塩化ビニルとアクリロニトリルの共重合体、ポリ酢酸ビニル等が挙げられる。バインダ樹脂は、その側鎖又は主鎖にカチオン重合性基等の反応性を有していてもよい。
感光材料の組成において、組成物全質量に対して、カチオン重合性化合物は2質量%〜70質量%、好ましくは10重量%〜50質量%、ラジカル重合性化合物は30質量%〜90質量%、好ましくは40質量%〜70質量%、カチオン重合開始剤系は0.3質量%〜8質量%、好ましくは1質量%〜5質量%、ラジカル重合開始剤系は0.3質量%〜8質量%、好ましくは1質量%〜5質量%である。上記感光材料は、必須成分および任意成分をそのまま、もしくは必要に応じて、例えばメチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒、トルエンなどの芳香族系溶媒、メチルセロソルブなどのセロソルブ系溶媒、メタノールなどのアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン系溶媒と配合し、冷暗所にて例えば高速撹拌機を使用して混合することにより調製できる。
次に、本態様に用いられる基材について説明する。本態様に用いられる基材は、は、上記体積ホログラム層が形成可能なものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリエチレンフイルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネートフイルム、セロハンフィルム、アセテートフィルム、ナイロンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリアミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリメチルメタクリレート(PMMA)フィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フィルム等を用いることができる。また、このような基材の厚さとしては、体積ホログラム転写箔の用途や種類等に応じて適宜選択されるものであるが、通常5μm〜200μm、好ましくは10μm〜50μmの範囲内とされる。
次に、本発明の体積ホログラム転写箔について説明する。本発明の体積ホログラム転写箔は、上記基材と、その基材上に形成された体積ホログラム層と、その体積ホログラム層上に形成された上記熱接着層とを有するものであれば、その構成等は特に限定されるものではなく、上述したように、剥離層や、プライマー層、バリア層等を有するものであってもよい。
次に、本発明の体積ホログラム転写箔の第2の態様について説明する。本発明の体積ホログラム転写箔の第2の態様は、基材と、上記基材上に形成された体積ホログラム層と、上記体積ホログラム層上に形成された熱接着層とを有する体積ホログラム転写箔であって、上記熱接着層が熱接着性を有する合成樹脂と、平均粒子径が上記熱接着層の膜厚より小さい微粒子とを含有するものである。
まず、本態様の体積ホログラム転写箔に用いられる熱接着層について説明する。本態様に用いられる熱接着層は、接着層が熱接着性を有する合成樹脂と、平均粒子径が上記熱接着層の膜厚より小さいものであって、後述する体積ホログラム層と、被転写体とを接着する層である。
次に、本態様に用いられる体積ホログラム層について説明する。本態様に用いられる体積ホログラム層は、体積ホログラム像が形成可能な層であれば、特に限定されるものではないが、本態様においては、特に生産の効率上、下記の(i)、(ii)の感光材料が好適に用いられる。
次に、本態様に用いられる基材について説明する。本態様に用いられる基材は、は、上記体積ホログラム層が形成可能なものであれば、特に限定されるものではなく、上述した第1の態様で説明したものと同様のものを用いることが可能であるので、ここでの説明は省略する。
次に、本発明の体積ホログラム転写箔について説明する。本発明の体積ホログラム転写箔は、上記基材と、その基材上に形成された体積ホログラム層と、その体積ホログラム層上に形成された上記熱接着層とを有するものであれば、その構成等は特に限定されるものではなく、上述したように、剥離層や、プライマー層、バリア層、反射層等を有するものであってもよい。
次に、上述した体積ホログラム転写箔の製造方法について説明する。上述した体積ホログラム転写箔のどちらの態様においても、下記の方法で製造することができる。
ここで、本発明においては、第1ないし第3フィルムの各フィルムの層間接着力を制御する方法も包含する。すなわち、上記の転写箔の層構成において、剥離層と基材との間の層間接着力Aと、剥離層と体積ホログラム層との間の層間接着力Bと、体積ホログラム層と熱接着層との間の層間接着力Cの、相対関係並びにこのBの値が、下記の関係を満足することが好ましい。
層間接着力: C≧B>A
B値: 600gf/2.54mm幅 。
以上のように、本発明においては、以下の発明を提供することができる。
(1)基材と、上記基材上に形成された体積ホログラム層と、上記体積ホログラム層上に形成された熱接着層とを有する体積ホログラム転写箔であって、上記体積ホログラム層の25℃における破断点伸度が0.5%〜15%の範囲内、120℃における破断点伸度が0.5%〜30%の範囲内であり、かつ上記熱接着層の25℃における破断点伸度が0.5%〜15%の範囲内であることを特徴とする体積ホログラム転写箔。
本発明によれば、熱接着層の破断点伸度を、体積ホログラム層の上記破断点伸度と同等、またはそれ以下にすることで、ホログラム像の明るさを保ったまま、良好な箔切れ性を持たせて、被転写体へ容易に転写することのできる転写性が改善された体積ホログラム転写箔が提供される。
(2)上記熱接着層が微粒子を含有することを特徴とする体積ホログラム転写箔。
これにより、上記熱接着層に脆性を付与することができ、熱接着層の破断点伸度を上記の範囲内とすることが可能となる。
(3)基材と、上記基材上に形成された体積ホログラム層と、上記体積ホログラム層上に形成された熱接着層とを有する体積ホログラム転写箔であって、上記熱接着層が熱接着性を有する合成樹脂と、平均粒子径が上記熱接着層の膜厚より小さい微粒子とを含有することを特徴とする体積ホログラム転写箔。
(4)上記熱接着層の膜厚が1μm〜11μmの範囲内であり、かつ上記微粒子の平均粒子径が0.05μm〜10μmであることを特徴とする体積ホログラム転写箔。
(5)上記微粒子が、熱架橋性基および光架橋性基を有しないものであることを特徴とする体積ホログラム転写箔。
(6)上記体積ホログラム層の25℃における破断点伸度が0.5%〜15%の範囲内、120℃における破断点伸度が0.5%〜30%の範囲内であり、かつ上記熱接着層の25℃における破断点伸度が0.5%〜15%の範囲内であることを特徴とする体積ホログラム転写箔。
(7)上記微粒子が、熱可塑性を有し、かつガラス転移温度が120℃以上の有機微粒子であることを特徴とする体積ホログラム転写箔。
(8)上記微粒子が、樹脂ビーズ顔料であることを特徴とする体積ホログラム転写箔。
(9)上記微粒子が、蛍光性微粒子であることを特徴とする体積ホログラム転写箔。
(10)上記基材と、上記体積ホログラム層との間に剥離層を有することを特徴とする体積ホログラム転写箔。
「材料の準備」
ホログラム形成層を有する第1フィルム(PETフィルム/体積型ホログラム形成材料/表面離型処理PETフィルム)、剥離層を有する第3フィルム(剥離層/PETフィルム)、及び微粒子を添加した熱接着層を有する第2フィルム(熱接着層/表面離型PETフィルム)をそれぞれ独立の工程によって別々に用意した。
・ポリメチルメタクリレート系樹脂(分子量200,000) 500質量部
・3,9−ジエチル−3´−カルボキシルメチル−2,2´−チアカルボキシアニン沃素塩 5質量部
・ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート 60質量部
・2,2´−ビス[4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル]プロパン
800質量部
・ペンタエリスリトールポリグルシジルエーテル 800質量部
第3フィルムはPETフィルム(ルミラーT60(50μm);東レ社製))上に下記の剥離層組成物を乾燥膜厚2μmとなるように塗布して作製した。
・ポリメチルメタクリレート樹脂(Mw=35000) 97質量部
・ポリエチレンワックス(Mw=10000) 3質量部
・ポリエステル(Mw=1500) 0.3質量部
・メチルエチルケトン 200質量部
・トルエン 200質量部
第2フィルムは、表面離型処理PETフィルム(SP−PET(50μm);トーセロ社製)上に、下記の熱接着層組成物を乾燥後膜厚3μmになるように塗布して作製した。
・感熱性接着剤(A−928;大日本インキ化学工業社製) 100質量部
・シリカ微粒子(平均粒径50nm) 20質量部
・トルエン 600質量部
・メチルエチルケトン 100質量部
「ホログラム記録・剥離性表面保護層の積層」
まず、514nmの波長を持つレーザー光を用いてリップマンホログラムを記録し、100℃で10分加熱した第1フィルムの片面の表面離型処理PETフィルムを剥がし、剥がした面に第3フィルムの表面保護層面を80℃にてラミネートした。これによりPETフィルム/剥離層/体積ホログラム/PETフィルムからなる積層体を得た。
次に、ホログラム層を高圧水銀灯にて2500mJ/cm2の照射による定着処理した後、感材に接するPETフィルムを剥がし、剥がした面に第2フィルムの感熱性接着剤面を130℃にてラミネートした。これによりPETフィルム/剥離性表面保護層/体積ホログラム層/微粒子を含んだ感熱性接着剤/表面離型処理PETフィルムからなる本発明の体積ホログラム転写箔の積層体を得た。
「材料の準備」
第2フィルム(熱接着層)以外のフィルムは実施例1で使用した材料を使用する。
・感熱性接着剤(A−928;大日本インキ化学工業社製) 100質量部
・トルエン 600質量部
「ホログラム転写箔の作製」
実施例1と同様の方法により、PETフィルム/剥離性表面保護層/体積ホログラム/微粒子を含まない感熱性接着剤/表面離型処理PETフィルムからなる体積ホログラム転写箔を得た。該比較例1の体積ホログラム転写箔は、その熱接着層の接着剤の25℃における破断点伸度は20%以上であった。また、転写性は、感熱性接着剤の伸びのため、箔切れ性が悪く、バリが発生して、被転写物に良好に転写することができなかった。
シリカ微粒子の代わりに、蛍光微粒子として、平均粒径10μmのルミノーバG−300F(根元特殊化学社製、蛍光性顔料商品名)を用い、熱接着層を11μmとした以外は、実施例1と同様にして体積ホログラム転写箔を得た。該体積ホログラム転写箔は、その熱接着層の接着剤の25℃における破断点伸度は13.5%であった。また、転写性は箔切れが非常に良好であった。また、ホログラム像も明るく、非常に観察しやすい転写箔が得られた。
シリカ微粒子20質量部の代わりに、アクリル微粒子(積水化成品工業社製テクポリマーMB−5:平均粒径5μm)20質量部を用い、熱接着層の膜厚を6μmとした以外は、実施例1と同様にして体積ホログラム転写箔を得た。該体積ホログラム転写箔は、その熱接着層の接着剤の25℃における破断点伸度は5.3%であった。また、転写性は箔切れが非常に良好であった。また、ホログラム像も明るく、非常に観察しやすい転写箔が得られた。
シリカ微粒子20質量部の代わりに、アクリル微粒子(綜研化学社製ケミスノー・MP−1000:平均粒径400nm)20質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして体積ホログラム転写箔を得た。該体積ホログラム転写箔は、その熱接着層の接着剤の25℃における破断点伸度は7.5%であった。また、転写性は箔切れが非常に良好であった。また、ホログラム像も明るく、非常に観察しやすい転写箔が得られた。
シリカ微粒子20質量部の代わりに、アクリル微粒子(綜研化学社製ケミスノー・MR−2G:平均粒径1μm)20質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして体積ホログラム転写箔を得た。該体積ホログラム転写箔は、その熱接着層の接着剤の25℃における破断点伸度は4.5%であった。また、転写性は箔切れが非常に良好であった。また、ホログラム像も明るく、非常に観察しやすい転写箔が得られた。
シリカ微粒子20質量部の代わりに、アクリル微粒子(綜研化学社製ケミスノー・MS−300X:平均粒径100nm)20質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして体積ホログラム転写箔を得た。該体積ホログラム転写箔は、その熱接着層の接着剤の25℃における破断点伸度は9.8%であった。また、転写性は箔切れが非常に良好であった。また、ホログラム像も明るく、非常に観察しやすい転写箔が得られた。
シリカ微粒子20質量部の代わりに、アクリル微粒子(綜研化学社製ケミスノー・MP−1000:平均粒径400nm)20質量部を用い、熱接着層の膜厚を3μmから1μmに変更した以外は、実施例1と同様にして体積ホログラム転写箔を得た。該体積ホログラム転写箔は、その熱接着層の接着剤の25℃における破断点伸度は7.5%であった。また、転写性は箔切れが非常に良好であった。また、ホログラム像も明るく、非常に観察しやすい転写箔が得られた。
シリカ微粒子を200質量部用いた以外は、実施例1と同様にして体積ホログラム転写箔を得た。該体積ホログラム転写箔は、その熱接着層の接着剤の25℃における破断点伸度は3.2%であった。また、転写性は箔切れが非常に良好であった。また、ホログラム像も明るく、非常に観察しやすい転写箔が得られた。
実施例1に記載の体積ホログラム記録用感光性材料組成物を下記のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして体積ホログラム転写箔を得た。
・ポリ酢酸ビニル樹脂(分子量100,000) 500質量部
・2−フェノキシエチルアクリレート 600質量部
・2−エトキシエチルアクリレート 600質量部
・ヘキサアリルピイミダゾール 50質量部
・2,5−ビス[4−(ジエチルアミノ)フェニル]メチレン−シクロペンタノン
5質量部
ホログラム層の破断点伸度は、25℃で30%、120℃では測定装置に設置直後に伸びきってしまい、測定が不可能であった。また、転写性は、ホログラム層の伸びのため、箔切れ性が悪く、バリが発生して、被転写物に良好に転写することができなかった。
シリカ微粒子20質量部の代わりに、アクリル微粒子(綜研化学社製ケミスノー・MR−20G:平均粒径20μm)20質量部を用い、熱接着層の膜厚を3μmから11μmに変更した以外は、実施例1と同様にして体積ホログラム転写箔を得た。該体積ホログラム転写箔は、その熱接着層の接着剤の25℃における破断点伸度は3.8%であった。微粒子の平均粒径が熱接着層の膜厚より大きいため、微粒子の影響により熱接着層表面の凹凸が大きく、ホログラム層との密着が悪く、被転写物に良好に転写することができなかった。
感熱接着剤層の厚みを3μmから15μmに変更した以外は、実施例1と同様にして体積ホログラム転写箔を得た。この場合、熱接着層が厚すぎることから、被転写物に良好に転写することができなかった。
2 … 体積ホログラム層
3 … 熱接着層
4 … プライマー層
5 … 剥離層
6 … 被着体
7 … スタンパ
8 … 基体
9 … 剥離紙
Claims (5)
- 基材と、前記基材上に形成された体積ホログラム層と、前記体積ホログラム層上に形成された熱接着層とを有する体積ホログラム転写箔であって、前記熱接着層が熱接着性を有する合成樹脂と、平均粒子径が前記熱接着層の膜厚より小さい微粒子とを含有し、
前記微粒子が、熱可塑性を有し、かつガラス転移温度が120℃以上の有機微粒子であり、さらに前記微粒子が、熱架橋性基および光架橋性基を有しないものであることを特徴とする体積ホログラム転写箔。 - 前記熱接着層の膜厚が1μm〜11μmの範囲内であり、かつ前記微粒子の平均粒子径が0.05μm〜10μmであることを特徴とする請求項1に記載の体積ホログラム転写箔。
- 前記微粒子が、着色剤では無いものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の体積ホログラム転写箔。
- 前記体積ホログラム層の25℃における破断点伸度が0.5%〜15%の範囲内、120℃における破断点伸度が0.5%〜30%の範囲内であり、かつ前記熱接着層の25℃における破断点伸度が0.5%〜15%の範囲内であり、
前記体積ホログラム層の各温度における破断点伸度は、幅5mm〜10mmの範囲内、長さ20mm〜50mmの範囲内、かつ、厚さ20μm〜100μmの範囲内である試験片を用いて、引っ張り速度2mm/minで測定されたものであり、
前記熱接着層の25℃における破断点伸度は、幅25mm、長さ50mm、かつ、厚さ20μmの試験片を用いて、引っ張り速度2mm/minで測定するJIS−K−7127に準じた測定方法で測定されたものであることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の体積ホログラム転写箔。 - 前記基材と、前記体積ホログラム層との間に剥離層を有することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の体積ホログラム転写箔。
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