JP2003175707A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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Abstract
用して、タイヤ構成部品によって生じるタイヤ外表面の
凹凸を目立たなくするだけでなく、セレーションで文字
等の標章や模様を設けることができ、これらの視認性を
高めて、タイヤ外表面の装飾効果を高めることができる
空気入りタイヤを提供する。 【解決手段】 タイヤ外表面に、異なる角度の少なくと
も2つの傾斜面11a,11b,12a,12bを有す
るリッジ10a,10bの配列で形成されたセレーショ
ン領域20において、前記リッジ10a,10bの方向
を連続させたまま、前記少なくとも2つの傾斜面11
a,11b,12a,12bの角度をそれぞれ同時に不
連続的に変化させて、視認可能に形成した境界部30
を、少なくとも1カ所以上設けてた空気入りタイヤを構
成する。
Description
関し、更に詳しくは、タイヤのサイドウォール部に標章
や模様等の装飾を施す場合に、これらの視認性を著しく
向上させることができる空気入りタイヤに関するもので
ある。
形、記号等の標章を配した場合の視認性向上、及び、タ
イヤ構成部品によって生じるサイドウォール表面におけ
る凹凸を目立たなくする等の目的で、サイドウォール表
面に多数のリッジによって形成されるセレーション領域
を配した環状の装飾部を設けて見栄えを良くして、外観
を向上させる事が一般に行われている。
されている帯状デザインを有する空気入りタイヤでは、
多数のリッジを所定のピッチをもって配列して形成した
円環状デザインを備えたタイヤにおいて、リッジを密に
並べた部分と比較的粗に並べた部分を周方向に繰り返し
配置したり、リッジの延びの方向、例えば、タイヤラジ
アル方向に対する傾斜角度を異ならせたり、帯状デザイ
ン内に細い環状部を設けてその両側に断面形状が異なる
リッジ要素を配置したりして、帯状デザインを形成して
いる。そして、この帯状デザインにより、カーカスプラ
イのジョイント部の厚み増加に起因するサイドウォール
部の凹凸を、目立ち難くしている。
の帯状デザインは、サイドウォール部の凹凸を目立ち難
くするための、デザイン性に薄い単なる地の模様に過ぎ
ず、文字、図形、記号等の標章は改めてリッジの配列に
よって形成したセレーション(鋸刃状)領域に平坦な面
を設けることによって形成している。
ザイン性は薄く、これらの模様や標章をサイドウォール
部に配置しても、装飾性の向上効果が少ないという問題
がある。
まりが出来ると、加硫後のタイヤ表面にライト故障を生
じる。そのため空気溜まりを生じないように、タイヤ表
面との間の空気の流れを良くする必要があるが、このリ
ッジを金型成形で形成する場合に、リッジの密な部分が
有ったり、リッジの方向が変化する部分が有ったり、或
いは、リッジ要素の境界となる環状部の部分が有ったり
すると、タイヤ成形時の空気の流れが阻害され、空気溜
まりが発生し易くなるという問題がある。
されたものであり、その目的は、多数のリッジで形成さ
れるセレーションを利用して、タイヤ構成部品によって
生じるサイドウォール等のタイヤ外表面の凹凸を目立た
なくするだけでなく、セレーションで文字、図形、記号
等の標章や模様を設けることができ、これらの標識や模
様の視認性を高めて、タイヤ外表面のデザイン性を向上
することができる空気入りタイヤを提供することにあ
る。
の本発明の空気入りタイヤは、タイヤ外表面に、異なる
角度の少なくとも2つの傾斜面を有するリッジの配列で
形成されたセレーション領域を設けると共に、該セレー
ション領域において、前記リッジの方向を連続させたま
ま、前記少なくとも2つの傾斜面の角度をそれぞれ同時
に不連続的に変化させて、視認可能に形成した境界部
を、少なくとも1カ所以上設けて構成する。
ル部であるが、溝底面やトレッド面を含み、また、リッ
ジの方向を連続させたままとは、折れ曲がり部や急激な
曲がり部を設けず、方向一定の直線又は円滑な方向転換
となる曲線を保つことをいう。
形成する傾斜面の角度を不連続的に変化することによ
り、光を反射する方向が、この境界部で、大きく変化す
るために、小さなリッジの連続による凹凸であっても、
明確にこの境界部を視認できることになる。
ッジの傾斜方向がタイヤの回転に伴って、タイヤを見る
人に対して時々刻々変化し、陰影が微妙に変化するの
で、より装飾効果が発揮される。しかも、この境界部の
両側の傾斜面には角度差があるため、視認性が高く、常
に目立つ状態となる。
あるので、金型によるタイヤ成形時において、タイヤ外
表面の空気の流れが良くなり、空気溜まりの発生が防止
される。
分にも簡単に形成でき、しかも、この境界部は直線状の
み成らず、曲線状にも形成できるので、この境界部によ
り、標章または模様を形成することが容易にできるよう
になる。
めに空気の流れを考えると、リッジの方向をタイヤのラ
ジアル方向、又は、ラジアル方向に対して同一角度にし
てセレーション領域を形成することが好ましい。特に、
ラジアルカーカスプライのジョイント部の凹凸を目立た
なくすることを考慮すると、リッジの方向をタイヤのラ
ジアル方向にしてセレーション領域を形成することが好
ましい。
角度を徐々に変化させて視覚的にグラデーション効果を
有するセレーション領域を形成することにより、容易に
グラデーション効果が得られ、タイヤの装飾性をより向
上させることができる。
斜面とがなす角度を30度〜150度の範囲内、好まし
くは90度とすることにより、セレーション領域に、よ
り効果的な陰影が生じるので、境界部やこの境界部で形
成した標章やセレーション領域に隣接して設けた標章の
視認性が向上する。
度〜80度の範囲内、好ましくは、60度〜80度の範
囲内とし、他方の傾斜面の角度を10度〜70度の範囲
内、好ましくは10度〜30度の範囲内とすることによ
っても、セレーション領域により効果的な陰影が生じ
る。
0.15mm〜10mmの範囲内で、ピッチを0.5m
m〜100mmの範囲内に形成すると、視覚的に認知し
易く、また、金型の製造も容易で、しかも、タイヤ成形
時の空気の流れを円滑にでき、空気溜まりの発生が防止
される。ただし、実施するタイヤサイズによっては限定
されるものではない。
空気入りタイヤについて、図面を参照しながら説明す
る。
る境界部の形成を説明するための模式的な斜視図で、図
2と図3はそれぞれ。図1のA−B断面とC−D断面を
示す図である。また、図4は、図1の平面図で、図5
は、平板における境界部の陰影の状態を示す図である。
ヤのサイドウォール部等のタイヤ外表面にセレーション
領域を設けて装飾を施すが、図1〜図4に示すように、
このセレーション領域20を形成する各リッジ10a
(10b)は、異なる角度の2つの傾斜面11a,12
a(11b,12b)を有して形成し、このセレーショ
ン領域20をタイヤのサイドウォール部等のタイヤ外表
面に設ける。
域20において、リッジ10aとリッジ10bの方向は
連続したまま、即ち、直線又は滑らかな曲線を維持した
ままで、リッジ10aを形成する両側の傾斜面の角度α
aとβaを、それぞれ同時に不連続的に変化させ、傾斜
面の角度αbとβbにして境界部30を形成する。
持したまま、リッジ10aの第1の傾斜面11aとリッ
ジ10bの第1の傾斜面11bの角度を不連続的に変化
させ、また、同時に、リッジ10aの第1の傾斜面11
aとリッジ10bの第1の傾斜面11bの角度を不連続
的に変化させる。
により、この境界部30の第1の傾斜面11a,11b
及び第2の傾斜面12a,12bからの光の反射が変化
して、図4に示すように境界部30の両側の陰影の配置
や濃淡が不連続になるので、視覚的に認知される境界部
30が形成されることになる。
斜面だけでなく、第1の傾斜面11a,11bと第2の
傾斜面12a,12bを同時に角度変化させるので、い
ずれの方向から見ても、この境界部30で光の反射及び
陰影に差が生じることになり、この境界部30が常に目
立つので、視認性が著しく高くなる。
ポイントの位置の変化により、セレーション領域20の
任意の場所に簡単に形成することができるので、直線状
のみ成らず、曲線状にも形成できる。従って、それらを
組み合わせて、図形や文字等の標章や絵柄等の模様も構
成することが容易にできる。
ては、このリッジ10a(10b)の一方の傾斜面11
a(11b)と他方の傾斜面12a(12b)とがなす
角度γa(γb)を30度〜150度の範囲内、好まし
くは90度とする。
斜面11a(12b)の角度αa(βb)を20度〜8
0度の範囲内、好ましくは、60度〜80度とし、他方
の傾斜面11b(12a)の角度βa(αb)を10度
〜70度の範囲内、好ましくは10度〜30度の範囲内
とする。
成することにより、セレーション領域20に、より効果
的な陰影が生じるので、境界部30やこの境界部30で
形成した標章やこのセレーション領域20に隣接して設
けた標章の視認性が向上する。
深さは0.15mm〜10mmの範囲に、ピッチを0.
5mm〜100mmの範囲にすると、視覚的に認知し易
く、また、金型の製造も容易で、しかも、タイヤ成形時
の空気の流れを円滑にでき、空気溜まりの発生を防止で
きる。ただし、タイヤサイズによっては、限定されるも
のではない。
めの空気の流れを考えると、リッジ10a,10bの方
向をタイヤのラジアル方向に対して同一角度にしてセレ
ーション領域を形成することが好ましい。更に、ラジア
ルカーカスプライのジョイント部の凹凸を目立たなくす
ることを考慮すると、リッジ10a,10bの方向をタ
イヤのラジアル方向に一致させることが好ましい。
るが、このリッジ10a.10b及びセレーション領域
20を平板で形成した場合の陰影の状態の例を示す。
造時にカッターパスが交差するため、単純な直線となら
ず、図5に示すような少し複雑な形状となっている。こ
の境界部30の形状により、この境界部30を通過する
空気流れがより円滑となるというメリットがあるが、こ
の境界部30の形状はリッジ切削時の刃先形状や加工方
法等によりコントロールできる。
a,10bの少なくとも一方の傾斜面11aの角度αa
を徐々に変化させることにより、視覚的にグラデーショ
ン効果を有するセレーション領域を容易に形成すること
ができる。
角形形状のリッジで、本発明を説明したが、リッジの断
面形状は三角形に限定されるものではなく、台形形状や
多角形形状であってもよく、セレーション領域におい
て、リッジを形成する傾斜面の角度を変えることによ
り、光を反射する方向がこの境界部で視認可能な程度に
大きく変化するリッジであれば良い。
リッジ10bが連続する部分は、図1〜図5では、谷線
14aと谷線14bが連続しているが、これに限定され
ることなく、稜線13aと稜線13bとが連続してもよ
く、あるいは、いずれも連続しない状態であってもよ
い。要するに谷線14aの延長線と谷線14b、稜線1
3aの延長線と稜線13bがこの境界部の近傍で略平行
状態にあればよい。
ば、サイドウォール部等のタイヤ外表面に、異なる角度
の少なくとも2つの傾斜面を有するリッジで形成された
セレーション領域を設けると共に、該セレーション領域
において、リッジの方向は連続したまま、前記少なくと
も2つの傾斜面の角度をそれぞれ変化させて視認可能に
形成した境界部を少なくとも1カ所以上設けて空気入り
タイヤを構成するので、この境界部は、セレーション領
域のどの部分にも簡単に形成できる。しかも、この境界
部は直線状のみ成らず、曲線状にもすることができるの
で、この境界部により、標章や模様を容易に形成でき
る。
形成する傾斜面の角度を変えることにより、光を反射す
る方向がこの境界部で大きく変化するために、小さなリ
ッジの連続による凹凸であっても明確にこの境界部を視
認できるようになる。
は、タイヤの回転や移動により、見る人の位置やタイヤ
への光の入射方向等が変化し易く、これらの変化に伴っ
て、リッジからタイヤを見る人に対して反射される光が
時々刻々変化するので、タイヤの同一ポイントでも光の
反射や影の濃さが微妙に変化し独特な外観を得ることが
できる。
あるので、金型によるタイヤ成形時において、タイヤ外
表面の空気の流れを良くすることができ、空気溜まりの
発生を防止することができる。
て同一角度にするとタイヤ成形時の空気溜まり防止のた
めに空気の流れが良くなり、更に、リッジの方向をタイ
ヤのラジアル方向にすると、ラジアルカーカスプライの
ジョイント部の凹凸を目立たなくなり装飾性に優れた空
気入りタイヤとなる。
成を説明するための模式的な斜視図である。
す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 タイヤ外表面に、異なる角度の少なくと
も2つの傾斜面を有するリッジの配列で形成されたセレ
ーション領域を設けると共に、該セレーション領域にお
いて、前記リッジの方向を連続させたまま、前記少なく
とも2つの傾斜面の角度をそれぞれ同時に不連続的に変
化させて、視認可能に形成した境界部を、少なくとも1
カ所以上設けた空気入りタイヤ。 - 【請求項2】 前記境界部により、標章又は模様を形成
した請求項1記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項3】 前記リッジの方向をタイヤのラジアル方
向、又は、タイヤのラジアル方向に対して同一角度の方
向にして前記セレーション領域を形成した請求項1又は
請求項2記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項4】 前記リッジの少なくとも一方の傾斜面の
角度を徐々に変化させて視覚的にグラデーション効果を
有するセレーション領域を形成した請求項1乃至請求項
3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項5】 前記リッジの一方の傾斜面と他方の傾斜
面とがなす角度を30度〜150度の範囲内とする請求
項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の空気入りタイ
ヤ。 - 【請求項6】 前記リッジの一方の傾斜面の角度を20
度〜80度の範囲内とし、他方の傾斜面の角度を10度
〜70度の範囲内とする請求項1乃至請求項5のいずれ
か1項に記載の空気入りタイヤ。
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