JP2003082586A - タイヤコード被覆用ゴム組成物 - Google Patents

タイヤコード被覆用ゴム組成物

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JP2003082586A
JP2003082586A JP2001272497A JP2001272497A JP2003082586A JP 2003082586 A JP2003082586 A JP 2003082586A JP 2001272497 A JP2001272497 A JP 2001272497A JP 2001272497 A JP2001272497 A JP 2001272497A JP 2003082586 A JP2003082586 A JP 2003082586A
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Hirofumi Hayashi
浩文 林
Seishi Hatano
晴司 破田野
Kentaro Nishioka
健太郎 西岡
Takashi Miyasaka
孝 宮坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイヤコード被覆用ゴム組成物において、
銅合金によりメッキしたスチールゴムに対する充分な接
着力及びその耐久性を付与することができるものを提供
する。 【解決手段】天然ゴム及びジエン系合成ゴムの少なくと
も一方からなるゴム成分100重量部に対して、下記
(A)〜(E)を添加してなる。(A)フェノール類化
合物、またはフェノール類化合物をホルマリンで縮合し
たフェノール系樹脂 0.2〜8重量部(B)ヘキサメ
チレンテトラミンまたはメラミン誘導体 0.5〜5重
量部(但し前記(A)の0.5〜2.0倍の重量)、
(C)ゴムポリマー同士を架橋するイオウ架橋を安定化
させてイオウの遊離を抑制するイオウ架橋安定化剤
0.1〜5重量部、(D)不溶性イオウをイオウ純分換
算の重量で1〜10重量部、(E)有機酸コバルト塩を
金属コバルト換算の重量で0.05〜0.3重量部。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スチールコードを
被覆するためのタイヤコード被覆用ゴム組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車等のタイヤには種々の補強材が用
いられている。特に、タイヤのクラウン部等には、強度
及び剛性に優れるスチールコードが広く用いられてい
る。スチールコードは、通常、黄銅(真鍮)、青銅(Br
onz)等の銅合金や亜鉛などによりメッキした状態で使
用されている。
【0003】クラウン部等のタイヤ構成部にスチールコ
ードを埋め込んで補強するにあたり、予め、スチールコ
ードを、接着性等を有するゴム組成物により被覆するこ
とが行われている。
【0004】スチールコードと、これを被覆する被覆ゴ
ムとの間には高度の接着性及びその耐久性が求められ
る。特に、近年、車両の高速化、高馬力化に対応でき、
かつタイヤの長寿命化の要求に対応できる充分な接着性
及び接着耐久性が求められる。
【0005】スチールコードと被覆ゴムとの間の充分な
界面接着強度を得る方法として、黄銅等の銅合金でメッ
キしたスチールコードを用い、有機酸コバルト塩を、加
硫前の被覆ゴム組成物に配合することが行われている。
有機酸コバルト塩は、スチールコードと被覆ゴムとの界
面に、CuSの生成を促進することにより接着層を形
成するものである。
【0006】ところが、有機酸コバルト塩を用いる場
合、耐熱老化性に悪影響を及ぼすことが知られている。
【0007】そのため、特開平10−195237にお
いては、有機酸コバルト塩を用いずに、耐熱架橋剤とし
ての6−ヘキサメチレン−ジチオ硫酸ナトリウムを無機
含水塩とともに用いることにより、良好な耐熱老化性を
付与することが提案されている。しかし、この方法で
は、近年ますます厳しくなる性能要求に充分に対応する
ことができなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本願発明者らは、上記
問題点に鑑み鋭意検討した結果、フェノール類化合物の
ホルマリン縮合物(フェノール系樹脂)、及び、ヘキサ
メチレンテトラミンまたはメラミン誘導体、並びにイオ
ウ架橋安定化剤を同時に添加するのが有効であることを
見いだすに至った。
【0009】本発明は、タイヤコード被覆用ゴム組成物
において、銅合金によりメッキしたスチールゴムに対す
る充分な接着力及びその耐久性を付与することができる
ものを提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のタイヤコード被
覆用ゴム組成物は、ジエン系ゴムからなるゴム成分10
0重量部に対して、下記(A)〜(E)を添加してなる
ことを特徴とする。
【0011】(A)フェノール類化合物、またはフェノ
ール類化合物をホルマリンで縮合したフェノール系樹脂
0.2〜8重量部(B)ヘキサメチレンテトラミンま
たはメラミン誘導体 0.5〜5重量部(但し前記
(A)の0.5〜2.0倍の重量)、(C)ゴムポリマ
ー同士を架橋するイオウ架橋を安定化させてイオウの遊
離を抑制するイオウ架橋安定化剤 0.1〜5重量部、
(D)不溶性イオウをイオウ純分換算の重量で1〜10
重量部、(E)有機酸コバルト塩を金属コバルト換算の
重量で0.05〜0.3重量部。
【0012】上記構成により、タイヤコード被覆用ゴム
組成物について、銅合金によりメッキしたスチールゴム
に対する充分な接着力及びその耐久性を付与することが
できる。
【0013】イオウ架橋安定化剤は、好ましくは下記の
一般式(I)または一般式(II)で表される化合物である。
【0014】
【化3】
【化4】
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のタイヤコード被覆用ゴム
組成物に用いるゴム成分はジエン系ゴムである。
【0016】ジエン系ゴムとしては、天然ゴム(N
R)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(B
R)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、及び、ハ
ロゲン化ブチルゴムが挙げられる。これらから複数を選
択して組み合わせたゴムブレンドであっても良い。好ま
しいゴム成分は、例えば、天然ゴム単独、または、天然
ゴムを主体としたジエン系合成ゴムとのゴムブレンドで
ある。
【0017】本発明のタイヤコード被覆用ゴム組成物に
は、フェノール類化合物、またはフェノール類化合物を
ホルマリンで縮合したフェノール系樹脂が上記ゴム成分
100重量部に対し0.2〜8重量部添加される。ここ
で、フェノール系樹脂は、未硬化の樹脂であって、液状
または熱流動性を有するものである。
【0018】また、本発明のタイヤコード被覆用ゴム組
成物には、フェノール系樹脂等を反応・硬化させる等の
役割を果たす、ヘキサメチレンテトラミンまたはメラミ
ン誘導体が、上記のフェノール類化合物またはフェノー
ル系樹脂に対して0.2〜2.0倍の重量であって、上
記ゴム成分100重量部に対し0.2〜8重量部の範囲
内となるように添加される。
【0019】フェノール系樹脂またはフェノール類化合
物の添加量は、好ましくは0.5〜5重量部であり、よ
り好ましくは1〜3重量部である。ヘキサメチレンテト
ラミン等の添加量は、フェノール系樹脂等の添加量が1
〜3重量部である場合に、その0.5〜2.0倍の重量
であって、0.5〜5重量部の範囲内であるのが好まし
い。
【0020】ここで、フェノール類化合物には、フェノ
ール、レゾルシンまたはこれらのアルキル誘導体が含ま
れる。アルキル誘導体には、クレゾール、キシレノール
といったメチル基誘導体の他、ノニルフェノール、オク
チルフェノールといった比較的長鎖のアルキル基による
誘導体が含まれる。フェノール類化合物は、アセチル基
等のアシル基を置換基に含むものであっても良い。
【0021】フェノール類化合物をホルマリンで縮合し
たフェノール系樹脂には、レゾルシン・ホルマリン樹
脂、フェノール・ホルマリン樹脂、クレゾール・ホルマ
リン樹脂等の他、複数のフェノール化合物からなるホル
マリン樹脂が含まれる。しかし、ゴム成分や他の成分と
の相溶性の見地からは、アルキルフェノールを含むもの
が好ましく、硬化後の樹脂の緻密さ及び信頼性の見地か
らはレゾルシンまたはその誘導体を含むものが好まし
い。そこで、特に好ましいフェノール系樹脂として、レ
ゾルシン・アルキルフェノール共縮合ホルマリン樹脂を
挙げることができる。
【0022】フェノール類化合物として、レゾルシンや
アルキルレゾルシノールといった反応性の高いものを用
いる場合には、ゴムの混練り中に、ヘキサメチレンテト
ラミン由来のホルマリンと反応してホルマリン樹脂が生
成するので、当初より接着剤樹脂を添加した場合と同様
の効果が得られる。ゴムの混練りや加工の時間が充分に
長ければレゾルシンの系統以外のフェノール類化合物
を、直接、上記ゴム成分に添加することもできる。
【0023】フェノール系樹脂の添加量が0.1重量部
未満であるならば、仮にスチールコード等のタイヤコー
ドの表面の接着性の改善には充分であったとしても、タ
イヤコード被覆用ゴムの物性を充分に改善することがで
きない。長期の使用または促進劣化の前後で被覆ゴムの
弾性率が著しく変化してしまう他、破壊靱性を充分に保
持することもできない。一方、接着剤樹脂の添加量が1
0重量部を越えると、被覆ゴム全体の弾性率が大きくな
り全体が脆(もろ)くなってしまうおそれがある。
【0024】本発明のタイヤコード被覆用ゴム組成物に
おいて、ヘキサメチレンテトラミンまたはメラミン誘導
体の添加量は、少なくとも、上記フェノール系樹脂また
はフェノール類化合物に対して充分な反応・硬化を行わ
せるだけの量である。添加量が0.2重量部より少ない
場合や、フェノール系樹脂等の添加量がこれより少ない
場合には充分な反応・硬化を行わせることができないの
で好ましくない。一方、添加量が20重量部を越える
と、かえって被覆ゴムの物性の低下を来してしまう。
【0025】本発明のタイヤコード被覆用ゴム組成物に
は、上記一般式(I)または(II)で表されるイオウ架橋安
定化剤が、上記ゴム成分100重量部に対し0.2〜5
重量部添加される。
【0026】イオウ架橋安定化剤の添加量が0.1重量
部未満であると、充分な耐久接着力が得られない。一
方、添加量が5重量部を越えると、初期接着力も含めて
接着力が低下してしまう。
【0027】好ましいイオウ架橋安定化剤としては、ヘ
キサメチレン-1,6-ビス-チオ硫酸ナトリウム2水和物
等、及び、1,6-ビス(N,N'-ジベンジル・チオカルバモ
イル・ジチオ)ヘキサン等の、硫黄原子間に、直鎖で連
なったメチレン基を含む化合物が挙げられる。
【0028】適量のイオウ架橋安定化剤の添加により耐
久接着力が向上するのは、次の理由からであると考えら
れる。イオウ架橋安定化剤が、ポリスルフィド結合によ
る架橋部位を安定な架橋に変換することにより、熱劣化
条件でのイオウの遊離を防止する。遊離するイオウの減
少により、CuSの層が過剰に厚くなるのが防止され
るので、接着力の低下が防がれる。
【0029】本発明のタイヤコード被覆用ゴム組成物に
は、ジエン系ゴムの架橋剤として、イオウが、上記ゴム
成分100重量部に対し1〜10重量部添加される。ジ
エン系ゴムが天然ゴム100%である場合、好ましくは
3〜8重量部のイオウが添加される。適量のイオウによ
り適度の架橋を実現する。イオウの添加量が1重量部未
満であると、充分な架橋密度、及びこれによるゴムの弾
性率が得られないか、または充分な架橋が容易でなく、
特には、メッキしたスチールコードとの充分な接着性を
得るのが難しい。一方、イオウの添加量が10重量部を
越えると、ブルーミング等の問題が生じる他、Cu
の層が過剰に厚くなって界面接着強度の低下を招いてし
まう。
【0030】本発明のタイヤコード被覆用ゴム組成物に
は、有機酸コバルト塩が、上記ゴム成分100重量部に
対し金属コバルト換算の重量で0.05〜0.3重量部
で添加される。これは、前述のように接着層としてのC
Sの層を形成するためのものであり、このような触
媒作用を充分に有するものであれば、いずれの有機酸と
のコバルト塩でも同様に用いることができる。金属コバ
ルト換算の添加量が0.05重量部未満では、触媒作用
が充分でなく、0.3重量部を越えると、Cu Sの層
の形成が過度に促進されて厚さを増し、接着力の低下に
つながるので好ましくない。
【0031】本発明のタイヤコード被覆用ゴム組成物に
は、ゴム補強用充填剤が適宜添加される。好ましくは、
上記ゴム成分100重量部に対して20〜200重量部
添加される。補強用の充填剤として、一般に、カーボン
ブラックまたはシリカが用いられ、これらを混合して用
いることもできる。カーボンブラック単独で10〜20
0重量部の範囲で添加することもでき、シリカを単独ま
たはカーボンブラックとともに添加する場合、シリカの
添加量は10〜100重量部の範囲で適宜選択すること
ができる。
【0032】本発明のゴム組成物においては、酸化防止
剤その他の老化防止剤が適宜添加される。
【0033】以下に、本発明の実施例について説明す
る。
【0034】(試験方法) <混練>バンバリミキサーを用いて一般的方法にしたが
って混練を行った。天然ゴム100重量部に対して、老
化防止剤6C(フレキシス社 サントフレックス6PP
D(N-フェニル-N'-ジメチルブチル-p-フェニレンジア
ミン))2.0重量部、レゾルシン樹脂(住友化学 スミ
カノール620、レゾルシン・アルキルフェノール共縮合
型ホルマリン樹脂)2.5重量部、(カーボンブラック
N326(昭和キャボット社 ショウブラックN326
(HAF級))60重量部、酸化亜鉛(ZnO)8重量
部、ステアリン酸コバルトを金属換算で0.2重量部、
所定量のヘキサメチレン-1,6-ビス-チオ硫酸ナトリウム
・2水和物または1,6-ビス(N,N'-ジベンジル・チオカ
ルバモイル・ジチオ)ヘキサン、加硫促進剤DCBS
(N,N'-ジシクロヘキシル-2-ベゾチアゾール-スルフェ
ンアミド)1重量部、不溶性イオウをイオウ純分換算で
4.5重量部、及びヘキサメトキシメチルメラミン(三
井サイテック社 サイレッツ963)3.0重量部をこの順
で逐次添加した。
【0035】<剥離試験>混練終了後の未加硫ゴムを同
様にロールでシート状にし、コールドプレスにて1mm
厚の未加硫ゴムのシートを得た。一方で、黄銅メッキし
た12本のスチールコードを、引き揃えて、25mmの
幅の中に等間隔で並べておいた。このスチールコードの
配列を未加硫ゴムのシートでサンドイッチ状に挟んだ。
さらに、このサンドイッチ状のシートを2枚重ね合わせ
て、熱プレスにて150℃30分加熱して、幅25mm
の加硫ゴムのシートを得た。
【0036】そして、厚み方向に等分するようにカッタ
ーナイフで切り目を入れて、たんざく(短冊)状試験片
とし、オートグラフにて剥離試験を行った。この剥離試
験では、破断までの最高強度を接着力として測定しただ
けでなく、破断面におけるゴム層の被覆率、すなわち被
接着体であるゴム層の付着率をも目視により測定した。
【0037】また、このたんざく状試験片を、100℃
に調整したギヤーオーブン中10日間放置した後に同様
の剥離試験を行うことで、耐熱接着性を評価した。さら
には、同様に調製したたんざく状試験片について、水を
加えて105℃に昇温したオートクレーブ中に4日間放
置した後に同様の試験を行うことで、耐湿熱接着性を評
価した。これら耐熱接着性及び耐湿熱接着性について
も、引っ張り試験の場合と同様に、初期の接着力に対す
る保持率(%)を求めた。なお、ゴム層被覆率について
も同様である。
【0038】下記の表1及び表2に、それぞれ、実施例
及び比較例についての試験結果をまとめて示す。
【0039】これらの表において、剥離試験の結果は、
比較例1の値を基準とした百分率(%)で示した。比較
例1は、表2中に示すように、実施例と同様の条件にお
いて、イオウ架橋安定化剤を省いた他、イオウ添加量を
1.5倍にした。
【0040】
【表1】実施例 表1に示すように、適当なフェノール系樹脂組成物と、
適量のイオウ架橋安定化剤とを用いることにより、優れ
た接着力が得られた。特に、実施例1及び2において
は、比較例1に比べて、初期接着力が約10%向上し、
耐熱接着力が30%以上、耐湿熱接着力が約20%向上
した。
【0041】実施例1〜2と実施例3〜4との比較から
知られるように、イオウ架橋安定化剤の量を最適量より
多くした場合に、かえって接着力が低下する。
【0042】促進劣化後のゴム層被覆率、すなわち、耐
熱接着力及び耐湿熱接着力試験の際の破断面のゴム層被
覆率で見た場合にも、比較例1に比べて、16〜29%
高い値となった。
【0043】
【表2】比較例 比較例1〜2から知られるように、フェノール系樹脂組
成物を用いない場合には、実施例の場合に比べて低い接
着力しか得られなかった。特に、比較例2の結果から知
られるように、適量のイオウ架橋安定剤を添加しても、
フェノール系樹脂組成物を用いないならば、実施例より
もかなり低い接着力しか得られなかった。また、比較例
3から知られるように、適当なフェノール系樹脂組成物
の添加を行っても、イオウ架橋安定剤を添加しない場合
には、実施例に比べて低い接着力となった。
【0044】一方、比較例4〜5から知られるように、
イオウ架橋安定化剤の添加量が適当な範囲から外れる場
合には、接着力がかなり低くなった。また、比較例6〜
7から知られるように、イオウの添加量が適当な範囲か
ら外れる場合にも同様であった。
【0045】比較例8に示すように、フェノール系樹脂
組成物の添加量を所定の範囲より少なくした場合、フェ
ノール系樹脂組成物を全く加えなかった比較例2と同程
度の接着力しか得られなかった。また、比較例9におい
ては、メラミン誘導体の添加量を実施例と同じにしたま
ま、レゾルシン樹脂の添加量を大きく減らしたが、この
場合、比較例2と同程度の接着力しか得られなかった。
すなわち、やはり、フェノール系樹脂組成物の効果が見
られなかった。
【0046】比較例10においては、加硫促進剤を過剰
に加えたが、この場合には接着力が極端に低くなった。
【0047】以上に説明したように実施例のタイヤコー
ド被覆用ゴム組成物であると、破壊靱性の保持性能を充
分に向上することができるとともい、ゴムの硬化による
弾性率の変化を充分に抑制することができる。また、ス
チールコードを接着させる接着性能についても充分に高
く保つことができる。
【0048】
【発明の効果】タイヤコード被覆用ゴム組成物におい
て、銅合金によりメッキしたスチールゴムに対する充分
な接着力及びその耐久性を付与することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/16 C08K 5/16 5/36 5/36 C08L 21/00 C08L 21/00 //(C08L 21/00 61:06 61:06) (72)発明者 西岡 健太郎 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 (72)発明者 宮坂 孝 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 4J002 AC001 AC011 AC031 AC061 AC081 BB241 CC032 DA049 EG009 EJ016 EN047 EU187 EV138 EV238 FD147 FD149 FD206 FD208 FD209 GK02 GN01 4L033 AA09 AB03 AB05 AC11 AC15 CA68

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジエン系ゴムからなるゴム成分100重量
    部に対して、下記(A)〜(E)を添加してなることを
    特徴とするタイヤコード被覆用ゴム組成物。(A)フェ
    ノール類化合物、またはフェノール類化合物をホルマリ
    ンで縮合したフェノール系樹脂 0.2〜8重量部
    (B)ヘキサメチレンテトラミンまたはメラミン誘導体
    0.5〜5重量部(但し前記(A)の0.5〜2.0
    倍の重量)、(C)ゴムポリマー同士を架橋するイオウ
    架橋を安定化させてイオウの遊離を抑制するイオウ架橋
    安定化剤 0.1〜5重量部、(D)不溶性イオウをイ
    オウ純分換算の重量で1〜10重量部、(E)有機酸コ
    バルト塩を金属コバルト換算の重量で0.05〜0.3
    重量部。
  2. 【請求項2】前記イオウ架橋安定化剤が下記の一般式
    (I)または一般式(II)で表される化合物であることを特
    徴とする請求項1記載のタイヤコード被覆用ゴム組成
    物。 【化1】 【化2】
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