JP2015205948A - タイヤ繊維被覆用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

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Katsunori Shimizu
克典 清水
強 野間口
Tsutomu Nomaguchi
強 野間口
江美 稲垣
Emi Inagaki
江美 稲垣
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Takashi Shikakubo
隆志 鹿久保
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貴夫 国実
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Abstract

【課題】自動車用タイヤには強い衝撃や大きな荷重がかかるため、補強材として各種繊維が用いられている。このような繊維を被覆するゴムは、繊維との良好な接着性、高い硬度および破断物性並びに低発熱性が求められている。しかし、従来技術のタイヤ繊維被覆用ゴム組成物の前記各特性は、依然として十分なレベルに到達していない。
【解決手段】天然ゴム30〜100質量部、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム0〜40質量部およびブタジエンゴム0〜30質量部を含むジエン系ゴム100質量部に対し、窒素吸着比表面積(NSA)が50m/g以下であるカーボンブラックを30〜80質量部、例えばビスフェノールSを0.5〜10質量%含むフェノール樹脂を0.5〜10質量部、およびメチレンドナー化合物を0.1〜10質量部配合してなるタイヤ繊維被覆用ゴム組成物によって上記課題を解決した。
【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤ繊維被覆用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものであり、詳しくは、カーカスのような繊維に対して良好な接着性を有するとともに、硬度およびモジュラスを維持したまま、破断物性および発熱性を改善できるタイヤ繊維被覆用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
自動車用タイヤには強い衝撃や大きな荷重がかかるため、補強材として各種繊維が用いられている。このような繊維を被覆するゴムは、繊維との良好な接着性、高い硬度および破断物性並びに低発熱性が求められている。
一方、操縦安定性、低燃費性、接着性を改善するために、ゴム組成物にフェノール系樹脂とその硬化剤を配合する技術が種々提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、タイヤ繊維被覆用ゴム組成物に求められている前記各特性は、依然として十分なレベルに到達していない。
特開2013−122038号公報
本発明の目的は、カーカスのような繊維に対して良好な接着性を有するとともに、硬度およびモジュラスを維持したまま、従来技術に対してより高い破断物性および発熱性を付与し得るタイヤ繊維被覆用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、天然ゴムを含むジエン系ゴムに対し、特定の特性を有するカーボンブラックの特定量、特定のフェノール樹脂の特定量およびメチレンドナー化合物の特定量を配合することにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は以下の通りである。
1.天然ゴム30〜100質量部、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム0〜40質量部およびブタジエンゴム0〜30質量部を含むジエン系ゴム100質量部に対し、
窒素吸着比表面積(NSA)が50m/g以下であるカーボンブラックを30〜80質量部、
下記式(1)で表される二核体フェノールを0.5〜10質量%含むフェノール樹脂を0.5〜10質量部、および
メチレンドナー化合物を0.1〜10質量部
配合してなることを特徴とするタイヤ繊維被覆用ゴム組成物。
[化1]
Figure 2015205948
(式(1)中、Aは炭素数1〜20の2価の炭化水素基またはSO基を表し、R1およびR2はそれぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル基またはアリール基を表し、n1およびn2はそれぞれ独立して、0〜4の整数を表す。)
2.前記式(1)中、AがSO基を表すことを特徴とする前記1に記載のタイヤ繊維被覆用ゴム組成物。
3.前記メチレンドナー化合物が、ヘキサメチレンテトラミンまたはメトキシメチロールメラミン誘導体であることを特徴とする前記1または2に記載のタイヤ繊維被覆用ゴム組成物。
4.前記1〜3のいずれかに記載のタイヤ繊維被覆用ゴム組成物をカーカスを被覆するために用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
本発明によれば、天然ゴムを含むジエン系ゴムに対し、特定の特性を有するカーボンブラックの特定量、前記式(1)で表される二核体フェノールを特定量で含むフェノール樹脂の特定量およびメチレンドナー化合物の特定量を配合することにより、カーカスのような繊維に対して良好な接着性を有するとともに、硬度およびモジュラスを維持したまま、従来技術に対してより高い破断物性および発熱性を付与し得るタイヤ繊維被覆用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(ジエン系ゴム)
本発明で使用されるジエン系ゴムは、天然ゴム(NR)を必須成分とする。NRの配合量は、本発明の効果の観点から、ジエン系ゴム全体を100質量部としたときに、30〜100質量部が好ましく、50〜100質量部がさらに好ましい。なお、NR以外にも他のジエン系ゴムを用いることができ、例えば、ジエン系ゴム全体を100質量部としたときに、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)0〜40質量部およびブタジエンゴム(BR)0〜30質量部を配合することができる。また、その分子量やミクロ構造はとくに制限されず、アミン、アミド、シリル、アルコキシシリル、カルボキシル、ヒドロキシル基等で末端変性されていても、エポキシ化されていてもよい。
(カーボンブラック)
本発明で使用されるカーボンブラックは、窒素吸着比表面積(NSA)が50m/g以下である必要がある。50m/gを超えると、破断伸びおよび発熱性が低下する。なお、窒素吸着比表面積(NSA)はJIS K6217−2に準拠して求めた値である。さらに好ましい窒素吸着比表面積(NSA)は、20〜40m/gである。
(フェノール樹脂)
本発明で使用されるフェノール樹脂は、下記式(1)で表される二核体フェノールを0.5〜10質量%、好ましくは1〜10質量%含むフェノール樹脂である(以下、特定フェノール樹脂と言うことがある)。
[化2]
Figure 2015205948
(式(1)中、Aは炭素数1〜20の2価の炭化水素基またはSO基を表し、R1およびR2はそれぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル基またはアリール基を表し、n1およびn2はそれぞれ独立して、0〜4の整数を表す。)
フェノール樹脂としては、ノボラック型フェノール樹脂、ノボラック型クレゾール樹脂、ノボラック型レゾルシン樹脂、オイル変性フェノール樹脂等が挙げられ、本発明の効果が向上するという観点から、オイル変性フェノール樹脂、とくにカシュー変性フェノール樹脂が好ましい。フェノール樹脂の重量平均分子量は2000〜20000g/molが好ましく、5000〜10000g/molがさらに好ましい。また、フェノール樹脂の軟化点は、70〜120℃が好ましく、80〜100℃がさらに好ましい。なお重量平均分子量は、GPC法により測定したポリスチレン換算の値である。
前記式(1)で表される二核体フェノールとしては、例えば次の各種化合物が挙げられる。
[化3]

Figure 2015205948
[化4]
Figure 2015205948
[化5]

Figure 2015205948
中でも、本発明の効果が向上するという観点から、前記ビスフェノールSを使用することが好ましい。
本発明で使用される特定フェノール樹脂の調製方法としては、フェノール樹脂に前記式(1)で表される二核体フェノールを溶融混合する方法が挙げられる。溶融混合温度は例えば120℃〜240℃、好ましくは140〜220℃であり、溶融混合時間は、例えば攪拌下、1分〜120分である。また、必要に応じて溶剤を添加して均一に溶解させた後、脱溶剤して得てもよい。このようにして、本発明で使用される特定フェノール樹脂が得られる。本発明で使用される特定フェノール樹脂は、前記二核体フェノールとフェノール樹脂とが水素結合のような弱い化学結合により結合しているものと推測される。また、二核体フェノールは樹脂に対する異物となり、樹脂の架橋配列を乱すことにより、破断伸びや発熱性等の物性を改善するものと推測される。
(メチレンドナー化合物)
本発明のゴム組成物は、硬化剤としてメチレンドナー化合物を配合する。メチレンドナー化合物としては、例えば本発明の効果の観点から、ヘキサメチレンテトラミン、HMMM(ヘキサメトキシメチロールメラミンの部分縮合物)、PMMM(ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物)のようなメトキシメチロールメラミン誘導体、ヘキサエトキシメチルメラミン、パラ−ホルムアルデヒドのポリマーおよびメラミンのN−メチロール誘導体等が好ましく、中でもヘキサメチレンテトラミン、HMMM、PMMMのようなメトキシメチロールメラミン誘導体がさらに好ましい。
(充填剤)
本発明のゴム組成物は、各種充填剤を配合することができる。充填剤としてはとくに制限されず、適宜選択すればよいが、例えばシリカ、無機充填剤等が挙げられる。無機充填剤としては、例えばクレー、タルク、炭酸カルシウム等を挙げることができる。
(タイヤ繊維被覆用ゴム組成物の配合割合)
本発明のタイヤ繊維被覆用ゴム組成物は、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、窒素吸着比表面積(NSA)が50m/g以下であるカーボンブラックを30〜80質量部、前記特定フェノール樹脂を0.5〜10質量部、およびメチレンドナー化合物を0.1〜10質量部配合してなることを特徴とする。
前記カーボンブラックの配合量が30質量部未満であると、硬度が不足する。
前記カーボンブラックの配合量が80質量部を超えると、発熱性が悪化する。
前記特定フェノール樹脂の配合量が0.5質量部未満であると、添加量が少な過ぎて本発明の効果を奏することができない。
前記特定フェノール樹脂の配合量が10質量部を超えると、引張強さ、破断伸び、発熱性、繊維に対する接着性が悪化する。
前記メチレンドナー化合物の配合量が0.1質量部未満であると、配合量が少な過ぎて本発明の効果を奏することができない。
前記メチレンドナー化合物の配合量が10質量部を超えると、発熱性が悪化する。
本発明において、前記カーボンブラックのさらに好ましい配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、40〜60質量部である。
本発明において、前記特定フェノール系樹脂のさらに好ましい配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、1〜5質量部である。
本発明において、前記メチレンドナー化合物のさらに好ましい配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、0.5〜5質量部である。
本発明のタイヤ繊維被覆用ゴム組成物には、前記した成分に加えて、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種充填剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ繊維被覆用ゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
本発明のタイヤ繊維被覆用ゴム組成物は、繊維に対して良好な接着性を有するとともに、硬度およびモジュラスを維持したまま、破断物性および発熱性を改善できることから、繊維としてカーカスを採用するのがとくに好ましい。本発明のタイヤ繊維被覆用ゴム組成物にカーカスを埋設させる手段としては、例えば、前記の各種成分をバンバリーミキサーやロールミキサーなどの汎用の混合機を用いて混合しゴム組成物を調製し、これにカーカスを構成する繊維を埋設させ、常法にしたがって加硫すればよい。
また本発明のタイヤ繊維被覆用ゴム組成物は従来の空気入りタイヤの製造方法に従って空気入りタイヤを製造するのに使用することができる。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
特定フェノール樹脂の調製
住友ベークライト(株)カシュー変性フェノール樹脂PR−NR−1(重量平均分子量=7550g/mol)に対し、ビスフェノールF、ビスフェノールAまたはビスフェノールSを所定の質量%で加え、180℃で5分間溶融混合し、各種特定フェノール樹脂を得た。
実施例1〜9および比較例1〜11
サンプルの調製
表1に示す配合(質量部)において、加硫系(加硫促進剤、硫黄)と硬化剤を除く成分を1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで5分間混練した後、ミキサー外に放出させて室温冷却した。続いて、該組成物を同バンバリーミキサーに再度入れ、加硫系を加えて混練し、タイヤ繊維被覆用ゴム組成物を得た。得られたタイヤ繊維被覆用ゴム組成物を170℃、10分の条件でプレス加硫し、以下に示す試験法で物性を測定した。
ムーニー粘度:前記ゴム組成物を用い、JIS K6300に従い、100℃における未加硫ゴムの粘度を測定した。この値が低いほど粘度が低く、加工性が良好であることを示す。結果は比較例1の値を100として指数表示した。指数が小さいほど粘度が低く、加工性が良好であることを示す。
硬度(20℃):JIS K6253に基づき、20℃にて測定した。結果は、比較例1の値を100として指数で示した。指数が大きいほど硬度が高いことを示す。
300%モジュラス(M300):JIS K6251に基づき、引張試験にて評価した。結果は比較例1の値を100として指数表示した。指数が大きいほどモジュラスが高いことを示す。
引張試験:JIS K6251(JIS 3号ダンベル)に基づき、室温にて引張試験を実施し、引張強度(TB)および破断伸び(EB)を測定した。結果は比較例1を100として指数で示した。指数が大きいほど強度が高いことを示す。
発熱性:(株)東洋精機製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪=10%、振幅=±2%、周波数=20Hzの条件下でtanδ(60℃)を測定し、この値をもって発熱性を評価した。結果は、比較例1の値を100として指数で示した。指数が低いほど、低発熱性であることを示す。
剥離試験:JIS K6256に基づき、たんざく状試験片(25mm幅)を作製し、糸との接着・剥離試験を行った。結果は、比較例1の値を100として指数で示した。指数が大きいほど、ゴム付着力が大きく、接着性が良いことを示す。
結果を表1に併せて示す。

Figure 2015205948
*1:NR(TSR20)
*2:BR(日本ゼオン(株)製Nipol BR1220)
*3:カーボンブラック−1(新日化カーボン(株)製ニテロン#G、窒素吸着比表面積(NSA)=30m2/g)
*4:カーボンブラック−2(キャボットジャパン(株)製ショウブラックN330、窒素吸着比表面積(NSA)=70m2/g)
*5:酸化亜鉛(正同化学工業(株)製、酸化亜鉛3種)
*6:ステアリン酸(日油(株)製ビーズステアリン酸)
*7:老化防止剤(フレキシス社製サントフレックス6PPD)
*8:比較フェノール樹脂(住友ベークライト(株)カシュー変性フェノール樹脂。重量平均分子量=7550g/mol)
*9:特定フェノール樹脂−1(前記のようにして調製したビスフェノールFを1質量%含むフェノール樹脂)
*10:特定フェノール樹脂−2(前記のようにして調製したビスフェノールFを2.5質量%含むフェノール樹脂)
*11:特定フェノール樹脂−3(前記のようにして調製したビスフェノールFを5質量%含むフェノール樹脂)
*12:特定フェノール樹脂−4(前記のようにして調製したビスフェノールFを10質量%含むフェノール樹脂)
*13:特定フェノール樹脂−5(前記のようにして調製したビスフェノールAを2.5質量%含むフェノール樹脂)
*14:特定フェノール樹脂−6(前記のようにして調製したビスフェノールAを5質量%含むフェノール樹脂)
*15:特定フェノール樹脂−7(前記のようにして調製したビスフェノールSを2.5質量%含むフェノール樹脂)
*16:HMMM(CYTEC INDUSTRIES社製CYREZ964PRC)
*17:硫黄(四国化成工業(株)製ミュークロンOT−20)
*18:加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製ノクセラーDZ)
前記の表1から明らかなように、実施例1〜9で調製されたタイヤ繊維被覆用ゴム組成物は、天然ゴムを含むジエン系ゴムに対し、特定の特性を有するカーボンブラックの特定量、前記式(1)で表される二核体フェノールを特定量で含むフェノール樹脂の特定量およびメチレンドナー化合物の特定量を配合しているので、従来の代表的な比較例1に対し、繊維に対して良好な接着性を有するとともに、硬度およびモジュラスを維持したまま、従来技術に対してより高い破断物性および発熱性を付与し得ることが明らかになった。また、加工性の悪化も見られなかった。
これに対し、比較例2は、比較例1で使用したカーボンブラックを減量した例であるが、硬度、モジュラス、引張強度(TB)が悪化し、繊維に対する接着性も向上しなかった。
比較例3は、比較例1で使用したカーボンブラックを増量した例であるが、破断伸び(EB)および発熱性が悪化した。
比較例4は、比較例1で使用したカーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)を変更した例であるが、破断伸び(EB)および発熱性が悪化した。
比較例5は、比較例1で使用したフェノール樹脂を増量した例であるが、破断伸び(EB)および発熱性が悪化した。
比較例6、8は、特定フェノール樹脂の配合量が本発明で規定する下限未満であるので、硬度、モジュラス、引張強度(TB)が悪化し、繊維に対する接着性も向上しなかった。
比較例7、9は、特定フェノール樹脂の配合量が本発明で規定する上限を超えているので、引張強度(TB)、破断伸び(EB)、発熱性、繊維に対する接着性を同時に向上させることができなかった。
比較例10は、フェノール樹脂を配合せず、二核体フェノール(ビスフェノールF)を配合した例であるので、硬度、M300、TB、tanδ、剥離力が悪化した。
比較例11は、フェノール樹脂と二核体フェノールを溶融混合せずに、比較フェノール樹脂とビスフェノールFを個別に配合した例である。この場合、フェノール樹脂と二核体フェノールとの相互作用が発現せず、硬度、M300、TB、tanδ、剥離力が悪化した。

Claims (4)

  1. 天然ゴム30〜100質量部、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム0〜40質量部およびブタジエンゴム0〜30質量部を含むジエン系ゴム100質量部に対し、
    窒素吸着比表面積(NSA)が50m/g以下であるカーボンブラックを30〜80質量部、
    下記式(1)で表される二核体フェノールを0.5〜10質量%含むフェノール樹脂を0.5〜10質量部、および
    メチレンドナー化合物を0.1〜10質量部
    配合してなることを特徴とするタイヤ繊維被覆用ゴム組成物。
    [化1]
    Figure 2015205948
    (式(1)中、Aは炭素数1〜20の2価の炭化水素基またはSO基を表し、R1およびR2はそれぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル基またはアリール基を表し、n1およびn2はそれぞれ独立して、0〜4の整数を表す。)
  2. 前記式(1)中、AがSO基を表すことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ繊維被覆用ゴム組成物。
  3. 前記メチレンドナー化合物が、ヘキサメチレンテトラミンまたはメトキシメチロールメラミン誘導体であることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ繊維被覆用ゴム組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ繊維被覆用ゴム組成物をカーカスを被覆するために用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
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