JP6292715B2 - 共縮合物及びその製造方法、並びに共縮合物を含有するゴム組成物 - Google Patents

共縮合物及びその製造方法、並びに共縮合物を含有するゴム組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6292715B2
JP6292715B2 JP2014137279A JP2014137279A JP6292715B2 JP 6292715 B2 JP6292715 B2 JP 6292715B2 JP 2014137279 A JP2014137279 A JP 2014137279A JP 2014137279 A JP2014137279 A JP 2014137279A JP 6292715 B2 JP6292715 B2 JP 6292715B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cocondensate
rubber
phenylphenol
tert
butylphenol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014137279A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016014110A (ja
Inventor
文哉 尾崎
文哉 尾崎
伸行 佐藤
伸行 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taoka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Taoka Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taoka Chemical Co Ltd filed Critical Taoka Chemical Co Ltd
Priority to JP2014137279A priority Critical patent/JP6292715B2/ja
Publication of JP2016014110A publication Critical patent/JP2016014110A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6292715B2 publication Critical patent/JP6292715B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)

Description

本発明は、アルキルフェノール等から得られる共縮合物の製造方法の改良及びその製法によって得られる共縮合物、並びに当該共縮合物を含む樹脂組成物に関する。
タイヤ、ベルト、ホースなどのように、スチールコード類や有機繊維類等の補強材で補強する必要のあるゴム製品においては、ゴムと補強材との強固な接着が求められている。ゴムとの接着を行うため、補強材を種々の接着剤で処理する方法や、ゴムの加工工程において接着剤を他の各種配合剤とともに配合する方法が知られている。これらの中でも、ゴムの加工工程において接着剤を配合する方法は、補強材の接着剤処理の有無に関わらず、強固に加硫接着することが可能であるため広く採用されている。このようなゴムの加工工程において使用される接着剤として、トルエン等の芳香族炭化水素の存在下、p−tert−オクチルフェノールやp−ノニルフェノール等のアルキルフェノールとホルマリン類とを反応させレゾール型縮合物を得、そのレゾール型縮合物に更にレゾルシンを反応させた共縮合物が知られている。(例えば特許文献1)。
しかしながら、p−tert−オクチルフェノールやp−ノニルフェノールは昨今、EU域内の規制であるREACH規則に定められるSVHCの候補物質とされ、EU域内においてその使用が今後制限される可能性が高くなっている。また、トルエン等の芳香族炭化水素をはじめとした有機溶媒は揮発性有機化合物(VOC)と呼ばれ、できる限り環境中へ放出されないことが望まれていることから、製品の使用温度より沸点の低い有機溶媒は可能な限り製品中に存在しないことが好ましいとされている。
そこで、p−tert−オクチルフェノールやp−ノニルフェノールを使用しない代替樹脂の開発と同時に、製品の使用温度より沸点の低い有機溶媒を可能な限り含まない樹脂の開発が求められている。樹脂から製品の使用温度より沸点の低い有機溶媒を除去する方法として例えば、反応時に溶媒を使用し、反応溶媒を濃縮により除去し製品化するという製法が考えられるが、反応溶媒を濃縮により完全に除去しようとした場合、濃縮中に共縮合物の重合が進み高分子化するため、得られる共縮合物の軟化点が非常に高くなり、ゴムの加工工程において使用される接着剤として不適となるといった問題があった。
特開平6−234824号公報
本発明は補強材で補強するゴム製品の分野に用いられる接着剤用の共縮合物であって、法規制による使用の制限が為される可能性のあるp−tert−オクチルフェノールやp−ノニルフェノールといった特定のフェノール類を含まず、かつ軟化点が従来公知の共縮合物と同程度であるので混練時にゴムに効率よく分散し、更には安価に入手可能なp−tert−ブチルフェノールを含む新規な共縮合物、及び、前記共縮合物に含まれる有機溶媒量を削減する為、前記共縮合物の製造時に芳香族炭化水素等の有機溶媒を使用しない新規な製造方法を提供することにある。
本発明者が課題解決に向けて鋭意検討した結果、p−tert−ブチルフェノールとレゾルシンとを含む共縮合物の構成単位に、更にo−フェニルフェノールを含む共縮合物とすることにより軟化点が大幅に低下し、補強材で補強するゴム製品の分野に用いられる接着剤として好適に用いることが可能なp−tert−ブチルフェノールを含む新規な共縮合物となること、更には、前記共縮合物の製造条件を最適化することにより、有機溶媒を使用せずとも前記の共縮合物を提供可能であることを同時に見出した。具体的には下記〔1〕〜〔8〕の発明を含む。
〔1〕
以下<a>及び<b>の工程を含む、以下式(1)
Figure 0006292715
で表されるp−tert−ブチルフェノール、以下式(2)
Figure 0006292715
で表されるo−フェニルフェノール及び以下式(3)
Figure 0006292715
で表されるレゾルシン由来の構成単位を含む共縮合物の製造方法。
<a>p−tert−ブチルフェノールとo−フェニルフェノールの混合物を、p−tert−ブチルフェノールとo−フェニルフェノールの総量(物質量基準)に対し0.2倍モル以上のアルカリ存在下、70℃以下で反応させ、レゾール型共縮合物得る工程
<b>前記レゾール型共縮合物にレゾルシンを反応させる工程
〔2〕
レゾルシンの使用量がp−tert−ブチルフェノールとo−フェニルフェノールの総量(物質量基準)に対し、1.0〜2.0倍モルである〔1〕記載の共縮合物の製造方法。
〔3〕
上記式(1)で表されるp−tert−ブチルフェノール、上記式(2)で表されるo−フェニルフェノール及び上記式(3)で表されるレゾルシン由来の構成単位を含む共縮合物であって、沸点が190℃以下の脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素及び分岐を有しても良い炭素数1〜5のケトン類の合計含有量が1重量%以下である共縮合物。
〔4〕
遊離レゾルシンの含量が10重量%以下、軟化点が150℃以下である〔3〕記載の共縮合物。
〔5〕
〔3〕または〔4〕記載の共縮合物とクマロン樹脂を含む樹脂組成物。
〔6〕
遊離レゾルシンの含有量が5重量%以下であって軟化点が120℃以下である〔5〕記載の樹脂組成物。
〔7〕
〔3〕または〔4〕記載の共縮合物を含むゴム組成物。
〔8〕
〔5〕または〔6〕記載の樹脂組成物を含むゴム組成物。
本発明によれば、安価で一般的に入手可能なp−tert−ブチルフェノールを原料として使用でき、混練時にゴムに効率的に分散し、それを加硫して得られるゴムと補強材との接着を強固にすることが可能であり、更には、将来的に法規制による使用の制限を受ける可能性が低い共縮合物及び該共縮合物を含む樹脂組成物を、有機溶媒を使用せず製造することが可能となる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<共縮合物>
本発明の製造方法によって得られるp−tert−ブチルフェノール、o−フェニルフェノール及びレゾルシン由来の構成単位を含む共縮合物(以下本発明の共縮合物と称することもある)について説明する。
本発明の共縮合物は主鎖中に以下式(1)
Figure 0006292715

で示されるp−tert−ブチルフェノール由来の構成単位と、以下式(2)
Figure 0006292715
で示されるo−フェニルフェノール由来の構成単位、及び以下式(3)
Figure 0006292715
で示されるレゾルシン由来の構成単位を必ず含んでいることを特徴とする。なお、これら構成単位は通常共縮合物の主鎖中に含まれるが、側鎖中に含まれる場合もある。
これら構成単位の内、o−フェニルフェノール由来の構成単位が含まれていない場合、軟化点が高くなり混練時にゴムに配合した際に分散性不良の問題が発生する結果、混練時にゴムに配合して使用するゴムと補強材との接着剤として不適となる。また、レゾルシン由来の構成単位が含まれていない場合、混練時にゴムに配合して使用するゴムと補強材との接着剤としての能力を十分に発揮しない。更には、p−tert−ブチルフェノール由来の構成単位を含まない場合、共縮合物としての価格が非常に高くなり、工業的有利に本願発明の共縮合物を得ることが出来なくなる。
これら構成単位は、p−tert−ブチルフェノール由来の構成単位(1)の1モルに対し、o−フェニルフェノール由来の構成単位(2)を0.5〜15倍モルとすることが好ましく、1.5〜10倍モルとすることがより好ましく、1.5〜6倍モルとすることが特に好ましい。0.5倍モルより少ない場合、軟化点が高くなりすぎて前述のような問題が発生する場合があり、15倍モルより多い場合、混練時にゴムに配合して使用するゴムと補強材との接着剤としての性能には影響は与えないものの、共縮合物の原料コストが高くなり工業上有利に本願記載の共縮合物を製造することができなくなる場合がある。
レゾルシン由来の構成単位(3)はp−tert−ブチルフェノール由来の構成単位(1)及びo−フェニルフェノール由来の構成単位(2)の合計量1モルに対し通常0.5〜2.0倍モル含まれる。0.5倍モルより少ない場合、混練時にゴムに配合して使用するゴムと補強材との接着剤としての能力を十分に発揮しない場合があり、2.0倍モルより多く含まれるものは工業上製造が困難である場合がある。
これら構成単位は通常、反応で使用するアルデヒド由来のアルキル基及び/又はアルキルエーテル基のような結合基によって結合される。中でも結合基は、ホルムアルデヒド由来のメチレン基及び/又はジメチレンエーテル基であることが好ましい。結合基は、p−tert−ブチルフェノール由来の構成単位(1)及びo−フェニルフェノール由来の構成単位(2)の合計量1モルに対して、通常1〜2倍モル含まれる。
これら構成単位の比率は、例えば共縮合物をH−NMRを用い分析することにより決定可能である。具体的には、共縮合物をH−NMRにて分析し、得られた分析結果の内、各構成単位に由来するプロトン積分値からその比率を決定する方法が例示される。
本発明の共縮合物中には、必要に応じp−tert−ブチルフェノール、o−フェニルフェノール及びレゾルシン由来の構成単位以外を含むことができる。このような構成単位の例として、一般的にゴムの加工工程において使用される接着剤として用いられる共縮合物の原料として用いられる各種アルキルフェノール由来の構成単位が例示される。
本発明の共縮合物の軟化点は、後述するクマロン樹脂と混合し樹脂組成物とせず、そのまま混練時にゴムに配合して使用するゴムと補強材との接着剤として使用する場合は150℃以下である必要がある。なお、クマロン樹脂と混合し樹脂組成物とする場合であっても、そのまま接着剤として使用する場合であっても本発明の共縮合物の軟化点は80〜150℃であることが好ましく、80〜140℃であることがより好ましく、中でも90〜130℃であることが特に好ましい。軟化点が150℃より高いと、本発明の共縮合物をそのまま接着剤として使用した場合、ゴム成分と混練するときに分散不良となり、ゴムと補強材との接着剤として不適となる。また、共縮合物の高分子化が進行するためクマロン樹脂と混合し樹脂組成物とする場合、十分な量のクマロン樹脂と混合できないため軟化点が十分に低下しない結果、前述の問題と同様の問題が発生する場合がある。軟化点が80℃より低いと保存中にブロッキングする場合がある。
本発明の共縮合物に含まれる、共縮合物の製造時に一般的に使用可能とされる有機溶媒であって、本共縮合物の使用目的、即ちゴムの混練が実施される上限温度、190℃より低い沸点を有する脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素及び分岐を有しても良い炭素数1〜5のケトン類の合計含有量は1重量%以下であり、好ましくは0.5重量%以下、更に好ましくは0.1重量%以下である。沸点が190℃以下の脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素及び分岐を有しても良い炭素数1〜5のケトン類の合計含有量については、ガスクロマトグラフィー等の分析装置を用い分析することが可能である。これらの合計含有量が1重量%以上であっても混練時にゴムに配合して使用するゴムと補強材との接着剤として使用可能であるが、使用時に揮発、蒸散することにより、揮発性有機化合物(VOC)として浮遊粒子状物質及び光化学オキシダントの原因物質となったり、臭気等、作業環境上の問題が生じる場合がある。なお、本発明の共縮合物の製造時には副反応が生じたり、軟化点が高くなる等の理由から一般的には使用されない有機溶媒、例えばアルコール類やエステル類、エーテル類等、沸点が190℃以下の有機溶媒の合計含有量についても上記と同様の理由から1重量%以下であることが好ましい。
共縮合物中に含まれる遊離レゾルシンの含有量は、共縮合物をそのまま混練時にゴムに配合して使用するゴムと補強材との接着剤として使用する場合、5重量%以下であることが好ましい。5重量%以下とすることで、ゴム混練時のレゾルシンの蒸散を抑えることが可能であり、作業環境上好ましい。なお、共縮合物をクマロン樹脂と混合し、樹脂組成物として使用する場合、共縮合物とクマロン樹脂との混合比にもよるが10重量%以下とすることが好ましい。
共縮合物中の遊離レゾルシン以外の未反応モノマーであるp−tert−ブチルフェノールやo−フェニルフェノールの総量は、共縮合物をそのまま混練時にゴムに配合して使用するゴムと補強材との接着剤として使用する場合、好ましくは5重量%以下、更に好ましくは3重量%以下とする。5重量%以下とすることで未反応モノマーに由来する臭気が低減可能である。なお、共縮合物をクマロン樹脂と混合し、樹脂組成物として使用する場合、共縮合物とクマロン樹脂との混合比にもよるが10重量%以下とすることが好ましい。
本発明の共縮合物は水を含んでいても良い。水を含む場合、その含有量は通常2重量%以下であることが好ましく、1重量%以下であることがさらに好ましく、0.5重量%以下であることが特に好ましい。2重量%以下とすることで本発明の共縮合物が保管中にブロッキングを起こす可能性が低減される。
本発明の共縮合物中の灰分(不揮発性の無機物)は通常5重量%以下であり、好ましくは2重量%以下とする。灰分が5重量%より多い場合、後述する本発明の共縮合物とクマロン樹脂を含む樹脂組成物とした際に灰分が分離・析出する場合や、灰分の分だけ有効成分が減少する為、混練時にゴムに配合して使用するゴムと補強材との接着剤としての能力が低下する場合がある。
<樹脂組成物>
続いて、上述した本発明の共縮合物とクマロン樹脂を含む樹脂組成物について説明する。(以下、本発明の共縮合物とクマロン樹脂を含む樹脂組成物のことを単に樹脂組成物と称することもある。)
前述した本発明の共縮合物の軟化点が高い場合、本発明の共縮合物にクマロン樹脂を混合させ、本発明の共縮合物とクマロン樹脂を含む樹脂組成物とすることにより軟化点を低下させることが可能である。なお、通常ゴムの加工用途に使用されるプロセスオイルをクマロン樹脂の代わりに使用した場合、本発明の共縮合物との相溶性が悪いため混合すると樹脂層とオイル層の分離が起こり、軟化剤としての効果を十分に得ることができず、また、均一な製品として製造することができない。
本発明におけるクマロン樹脂とは、その骨格構造にクマロン残基を含む平均重合度4〜8の共重合体のことを示し、クマロン残基の他にインデン、スチレン残基を有しているものが一般的に入手可能である。本発明で使用されるクマロン樹脂としては、通常、軟化点が120℃以下であるものを使用し、好ましくは100℃以下のものを使用する。120℃よりも高いものを使用した場合、樹脂組成物の軟化点を効果的に下げることができない。軟化点が120℃以下のクマロン樹脂の具体例として、Rutgers社製 ノバレスCシリーズ(ノバレスC10、C30、C70、C80、C90、C100、C120)、ノバレスCAシリーズ(ノバレスCA80、CA100、CA120)、日塗化学株式会社製 ニットレジンクマロン(G−90、L−5、L−20)、神戸油化学工業株式会社製 プロセスレジンなどが挙げられる。これらのクマロン樹脂は単独で使用してもよいし、必要に応じて2種類以上を混合して使用することも可能である。
樹脂組成物中のクマロン樹脂の含有量は、通常、樹脂組成物の総量に対し5〜70重量%であり、好ましくは10〜60重量%である。含有量が70重量%を超えた場合、樹脂組成物のブロッキングや、ゴム用接着剤としての性能の低下が起こる場合がある。5重量%を下回る場合、軟化点が十分に下がらず、クマロン樹脂を混合させる意義が見いだせない場合がある。また、軟化点が40℃以下の油状のクマロン樹脂を使用する場合、その使用量は40重量%以下であることが好ましい。40重量%を超えた場合、ブロッキングが起こりやすい傾向にある。したがって、ブロッキングを避けながらクマロン樹脂の含有量を増やし軟化点を大きく低下させる為には、軟化点が40℃以下の油状のクマロン樹脂を40重量%を超えない範囲で使用した上、更に軟化点70℃以上の固体のクマロン樹脂を併用することが好ましい。
樹脂組成物の軟化点は150℃以下が好ましく、中でも80℃〜140℃であることが好ましく、90℃〜120℃であることが特に好ましい。本発明の樹脂組成物を通常の混練温度である170℃程度でゴムへ混練する場合、軟化点は150℃以下であれば十分であるが、混練中のレゾルシンの蒸散を抑制する目的で100〜130℃の低温で混練を行う場合、軟化点を混練温度より低い120℃以下としなければ分散性不良の問題が発生する場合があり、ゴムと補強材との接着剤としての性能が十分に発現されない場合がある。また、80℃より低いと、保存中にブロッキングする場合がある。
樹脂組成物中の沸点が190℃以下の脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素及び分岐を有しても良い炭素数1〜5のケトン類の合計含有量は、樹脂組成物の原料である本発明の共縮合物と同様に1重量%以下とすることが好ましく、更に好ましくは0.5重量%以下、特に好ましくは0.1重量%以下とする。そのためには、これらの合計含有量ができるだけ少ないクマロン樹脂を本発明の共縮合物と混合させることが必要である。なお、樹脂組成物中のこれらの合計含有量が1重量%以上であっても混練時にゴムに配合して使用するゴムと補強材との接着剤として使用可能であるが、使用時に揮発、蒸散することにより、揮発性有機化合物(VOC)として浮遊粒子状物質及び光化学オキシダントの原因物質となったり、臭気等、作業環境上の問題が生じる場合がある。なお、その他の有機溶媒、例えばアルコール類やエステル類、エーテル類等、沸点が190℃以下の有機溶媒の合計含有量についても上記と同様の理由から1重量%以下であることが好ましい。
樹脂組成物中に含まれる遊離レゾルシンの含有量は5重量%以下であることが好ましい。5重量%以下とすることで、ゴム混練時のレゾルシンの蒸散を抑えることが可能であり、作業環境上好ましい。
樹脂組成物中の遊離レゾルシン以外の未反応モノマーであるp−tert−ブチルフェノールやo−フェニルフェノールの総量は特に限定されないが、5重量%以下であることが好ましく、3重量%以下であることがさらに好ましい。5重量%以下とすることで未反応モノマーに由来する臭気が低減可能である。
<共縮合物の製造方法>
続いて、本発明の共縮合物の製造方法について詳述する。本発明の共縮合物の製造方法は、
<a>p−tert−ブチルフェノールとo−フェニルフェノールの混合物を、p−tert−ブチルフェノールとo−フェニルフェノールの総量(物質量基準)に対し0.2倍モル以上のアルカリ存在下、70℃以下で反応させ、レゾール型共縮合物を得る工程
<b>前記レゾール型共縮合物にレゾルシンを反応させる工程
をこの順で含むことを特徴とする。
工程<a>で用いられるp−tert−ブチルフェノールとo−フェニルフェノールの混合物(以下、フェノール誘導体と称することがある)におけるo−フェニルフェノールの比率は、p−tert−ブチルフェノールとo−フェニルフェノールの総量に対し35%〜94モル%であることが好ましく、40〜91モル%であることがより好ましく、60モル%〜85モル%であることが特に好ましい。35モル%より少ないと得られる共縮合物の軟化点が高くなり、ゴム成分と混練するときに分散不良となる場合がある。94モル%より多いと、混練時にゴムに配合して使用するゴムと補強材との接着剤としての性能には影響は与えないものの、高価なo−フェニルフェノールが多量に必要となり、工業上有利に本願記載の共縮合物を製造できなくなる場合がある。なお、本発明におけるp−tert−ブチルフェノールとo−フェニルフェノールの混合物とは、反応器に投入する前に事前に混合したものの他、それぞれ別個に反応器に投入し、結果として反応器内で混合物となったものも含まれる。
工程<a>で用いられるホルムアルデヒドとしては、ホルムアルデヒド自体のほか、水溶液であるホルマリン、及びパラホルムアルデヒドやトリオキサンのような、容易にホルムアルデヒドを発生する化合物を使用することができる。ホルムアルデヒドの仕込みモル比はフェノール誘導体の総量(物質量基準)に対し通常1〜3倍モルであり、好ましくは1.5〜2.5倍モルである。1倍モルより少ない場合、未反応モノマーが多くなり臭気が増加する場合がある。また、3倍モルより多い場合、ホルムアルデヒドが未反応のまま多く残存するため、樹脂が三次元構造化して軟化点が高くなる場合がある。
工程<a>で用いられるアルカリとしては、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物または炭酸塩、アンモニア、アミンのような、通常のレゾール型縮合物を製造する際に用いられるものを使用することができる。アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物または炭酸塩の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどが挙げられる。この中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。これらのアルカリは固体状のものでも、水溶液状のものでも使用可能であるが、反応性、取扱いの面から水溶液のものを使用することが好ましい。水溶液状のものを使用する場合、その濃度は通常、10重量%〜50重量%のものを使用する。
工程<a>で用いられるアルカリの使用量はフェノール誘導体の総量(物質量基準)に対し0.2倍モル以上である必要があり、好ましくは0.3〜0.8倍モルである。アルカリの使用量が0.2倍モルより少ない場合、後述する条件でフェノール誘導体とホルムアルデヒドとを反応させた場合、反応が十分に進行せず、共縮合物中のp−tert−ブチルフェノールとo−フェニルフェノールの残量が高くなり、ゴム混練時の臭気が問題になる場合や、工程<a>の終了後、工程<b>でレゾルシンとを反応させる際、未反応のまま残留したホルムアルデヒドとレゾルシンとの反応が起こり、樹脂が三次元構造化して軟化点が高くなり、混練時にゴムに配合して使用するゴムと補強材との接着剤として使用できなくなる。
工程<a>の反応は、本反応時に一般的に使用可能とされる有機溶媒、即ち沸点が190℃以下の脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素及び分岐を有しても良い炭素数1〜5のケトン類を用いて実施しても良いが、これら有機溶媒を使用した場合、最終製品である本発明の共縮合物あるいは樹脂組成物から除去することが困難となることから、本発明においてはこれら有機溶媒を使用しないことが好ましく、代わりに水存在下で反応させることが好ましい。水の使用量はフェノール誘導体の総量に対して通常0.3〜2.0重量倍、好ましくは0.5〜1.0重量倍使用する。水を使用する場合、個別反応容器に添加しても良いし、水溶液状のホルムアルデヒドやアルカリを使用しても良い。
工程<a>の反応は、例えば反応器にp−tert−ブチルフェノールとo−フェニルフェノール、ホルマリン(ホルムアルデヒドの水溶液)を投入後、40〜50℃程度まで昇温させ、アルカリの水溶液を投入後、更に70℃以下で1〜48時間反応させることにより実施される。なお、工程<a>の反応は70℃以下、好ましくは50〜70℃で実施する必要がある。70℃より高い温度で反応させた場合、高分子化が進みすぎ、工程<a>の終了段階で反応生成物が乳化を起こし、有機溶媒を使用しなければ後述する中和水洗工程を実施できないため、レゾール型縮合物とアルカリとを分離することができず、その結果、工程<b>でレゾルシンとの反応が十分に起こらないため共縮合物中の遊離レゾルシンの含量が高くなり、ゴム混練中に生じるレゾルシンの蒸散が問題となったり、得られる共縮合物中の灰分が高くなり、品質が低下する。
工程<a>の終了後、続いて工程<b>を実施しても良いが、工程<a>で得られたレゾール型縮合物を含む反応生成物に水や酸、更に必要に応じ硫酸ナトリウムや食塩などの水溶性の塩を比重調整剤として添加し、撹拌した後、レゾール型縮合物と水層とを分離する工程(以下中和水洗工程と称することもある)を実施することが好ましい。中和水洗工程を実施しない場合、後述するレゾルシンとの反応で高分子化が進み過ぎる場合や、工程<a>で使用したアルカリが本発明の共縮合物や樹脂組成物に残存し灰分となる結果、本発明の共縮合物とクマロン樹脂を含む樹脂組成物とした際に灰分が分離・析出する場合や、灰分の分だけ有効成分が減少する為、混練時にゴムに配合して使用するゴムと補強材との接着剤としての能力が低下する場合がある。
なお、中和水洗工程を実施する場合、通常は有機溶媒にレゾール型縮合物を溶解させ、有機溶媒存在下で実施するが、上述した条件にて工程<a>を実施した場合、有機溶媒にレゾール型縮合物を溶解させなくても中和水洗工程を実施することが可能であるので、共縮合物に含まれる沸点が190℃以下の脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素及び分岐を有しても良い炭素数1〜5のケトン類の合計含有量を1重量%以下とすることが可能となる。
中和水洗工程で使用する水の量は通常、p−tert−ブチルフェノールとo−フェニルフェノールの総量に対し0.2〜1重量倍使用する。なお、工程<a>で水を使用した場合、その水をそのまま中和水洗工程の水として使用しても良いし、新たに水を追加しても良い。
中和水洗工程において、レゾール型縮合物から工程<a>で使用したアルカリをより効率よく除去するため酸を併用することが好ましい。中和水洗工程で使用可能な酸として例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸などが例示される。これらの酸は1種類のみを単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。また、使用する酸の総量は通常、工程<a>で使用したアルカリに対し等量(物質量基準)以上の酸を使用する。また、これらの酸は水溶液状のものを使用することも可能であるが、その際は中和水洗工程で使用する水の総量が上述した範囲に入るように適宜濃度を調製すれば良い。
中和水洗工程を実施する際の温度(撹拌・静置の際の温度)は通常40〜100℃、好ましくは50〜80℃で実施する。
中和水洗工程を実施する際、レゾール型縮合物と工程<a>で使用したアルカリ、あるいは該アルカリを酸で中和した場合、中和により生じた塩を含む水(水層)とを効率良く分離可能とするため、比重調整剤として塩を添加することが好ましい。比重調整剤として使用可能な塩はレゾール型縮合物と反応せず、水への溶解度が大きければよく、例えば硫酸ナトリウムや硫酸アンモニウム及びこれらの水和物や食塩などが例示される。これらの塩は1種類のみを単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。塩の使用量としては、通常、水層に完溶する量以下とすれば良く、例えば硫酸ナトリウムを使用する場合、p−tert−ブチルフェノールとo−フェニルフェノールの総量に対し、0.10〜0.16重量倍使用する。
中和水洗工程終了後、必要に応じレゾール型縮合物を更に水洗しても良いし、活性炭処理等定法の精製処理を行っても良い。
続いて工程<b>について詳述する。工程<b>において使用するレゾルシンの使用量は通常、フェノール誘導体の総量に対し、0.5〜4.0倍であり、好ましくは1〜2倍モル、特に1.0〜1.6倍モルが好ましい。4.0倍モルより多い場合、未反応のレゾルシンが多く残存し、共縮合物からのレゾルシンの揮発が問題となる場合がある。0.5倍モルより低い場合、反応が完結せず混練時にゴムに配合して使用するゴムと補強材との接着剤としての性能が出ない場合がある。なお、工程<b>において有機溶媒を使用せず反応を行う場合、レゾルシンの使用量はフェノール誘導体の総量に対し1〜2倍モルとする必要がある。
工程<b>は沸点が190℃以下の脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素等の不活性有機溶媒存在下で反応を実施しても良いが、得られる共縮合物中のこれらの合計含有量が1重量%以下とするためには、不活性有機溶媒を使用せず反応を行うことが好ましい。不活性有機溶媒を使用し反応した場合、工程<b>終了後、濃縮により不活性有機溶媒を共縮合物から除去する必要があるが、得られる共縮合物の軟化点が非常に高くなり、混練時にゴムに配合して使用するゴムと補強材との接着剤として不適となる場合や、濃縮操作で高温下に置かれることで着色や樹脂の分解が進行する場合がある。
工程<b>は通常、内温40〜150℃、1〜8時間で実施される。また、レゾール型縮合物とレゾルシンとの反応では、系内に水が存在すると反応速度が遅くなる傾向がある為、工程<a>終了後、中和水洗工程にて余分な水層を除去しておくことが好ましく、そのためには有機溶媒を使用せずともレゾール型縮合物と水層とを分離可能とするために、工程<a>で規定した条件にてレゾール型縮合物を製造することが重要となる。また、工程<b>を実施する際、レゾール型縮合物とレゾルシンとの反応で生成した水により反応速度が低下する場合があるため、反応を促進する目的で脱水しながら反応を行うことが好ましい。
工程<b>終了後、本発明の共縮合物が得られるが、必要に応じ、工程<b>終了後、反応で使用した溶媒や未反応のフェノール誘導体、レゾルシン等を濃縮除去することが可能である。(以下濃縮除去工程と称することもある。)濃縮除去工程は、除去したい物質の沸点に応じて一般的に行われる方法で実施することが可能であり、この際、反応器内を減圧し濃縮することで除去したい物質の除去効率を高めることも可能である。しかしながら濃縮除去工程を実施することにより共縮合物の軟化点が上昇する傾向や、高温下に置かれることで着色や樹脂の分解が進行する場合があるので、可能であれば濃縮除去工程を実施しないことが好ましい。
<樹脂組成物の製造方法>
本発明の共縮合物とクマロン樹脂とを含む樹脂組成物の製造方法について詳説する。本願の共縮合物にクマロン樹脂を添加し樹脂組成物とする場合、クマロン樹脂はアルキルフェノールとホルムアルデヒドとを、アルカリ触媒の存在下で反応させる前から本発明の樹脂組成物を得る工程の間の任意の工程で加えることが可能であるが、工程<b>終了後、反応器にクマロン樹脂を添加し、必要に応じて前述の濃縮除去工程を行い樹脂組成物とするか、上述した方法にて一旦共縮合物を製造した後、得られた共縮合物とクマロン樹脂とを任意の比率で反応器に添加し、その後撹拌・混合することにより均一化した樹脂組成物とする方法が好ましい。
以上のようにして得られた本発明の共縮合物及び樹脂組成物は、ゴム組成物への練り込みによりゴムと各種補強材との接着剤として利用可能である。特に補強材との加硫接着において有効である。かかる補強材としては、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、アラミド等の有機繊維類、真鍮メッキしたスチールコード、亜鉛メッキしたスチールコード等のスチールコード類が例示される。中でも真鍮メッキしたスチールコードとの加硫接着において特に有効である。なお、本発明の共縮合物及び樹脂組成物は単独、あるいは必要に応じこれらを混合し上述した用途に使用することができる。
<ゴム組成物>
続いて、本発明の共縮合物及び/又は樹脂組成物を含むゴム組成物について詳述する。
本発明のゴム組成物は上記の共縮合物及び/又は樹脂組成物とゴム成分と充填剤とイオウとを混練して得られる。これらとともに加硫促進剤、酸化亜鉛、メチレンドナー化合物や有機コバルト化合物を混練することが好ましい。
上記の共縮合物及び/又は樹脂組成物の使用量は通常、ゴム成分100重量部あたり0.5〜10重量部の範囲で用いられる。中でも1〜5重量部の範囲が好ましい。0.5重量部より少ない場合補強材とゴムとの接着剤として有用に作用せず、10重量部より多い場合、前記作用に問題はないが添加量に見合う作用が発現せず経済的に好ましくない。
ゴム成分としては、天然ゴム、エポキシ化天然ゴム、脱蛋白天然ゴムおよびその他の変性天然ゴムのほか、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン・ブタジエン共重合ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴム(NBR)、イソプレン・イソブチレン共重合ゴム(IIR)、エチレン・プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、ハロゲン化ブチルゴム(HR)等の各種の合成ゴムが例示されるが、天然ゴム、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、ポリブタジエンゴム等の高不飽和性ゴムが好ましく用いられる。特に好ましくは天然ゴムである。また、天然ゴムとスチレン・ブタジエン共重合ゴムの併用、天然ゴムとポリブタジエンゴムの併用等、数種のゴム成分を組み合わせることも有効である。
天然ゴムの例としては、RSS#1、RSS#3、TSR20、SIR20等のグレードの天然ゴムを挙げることができる。エポキシ化天然ゴムとしては、エポキシ化度10〜60モル%のものが好ましく、例えばクンプーラン ガスリー社製ENR25やENR50が例示できる。脱蛋白天然ゴムとしては、総窒素含有率が0.3重量%以下である脱蛋白天然ゴムが好ましい。変性天然ゴムとしては天然ゴムにあらかじめ4−ビニルピリジン、N,N,−ジアルキルアミノエチルアクリレート(例えばN,N,−ジエチルアミノエチルアクリレート)、2−ヒドロキシアクリレート等を反応させた極性基を含有する変性天然ゴムが好ましく用いられる。
SBRの例としては、日本ゴム協会編「ゴム工業便覧<第四版>」の210〜211頁に記載されている乳化重合SBRおよび溶液重合SBRを挙げることができる。とりわけ溶液重合SBRが好ましく用いられ、更には日本ゼオン社製「ニッポール(登録商標)NS116」等の4,4’−ビス−(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノンを用いて分子末端を変性した溶液重合SBR、JSR社製「SL574」等のハロゲン化スズ化合物を用いて分子末端を変性した溶液重合SBR、旭化成社製「E10」、「E15」等シラン変性溶液重合SBRの市販品や、ラクタム化合物、アミド化合物、尿素系化合物、N,N−ジアルキルアクリルアミド化合物、イソシアネート化合物、イミド化合物、アルコキシ基を有するシラン化合物(トリアルコキシシラン化合物等)、アミノシラン化合物のいずれかを単独で用いて、または、スズ化合物とアルコキシ基を有するシラン化合物や、アルキルアクリルアミド化合物とアルコキシ基を有するシラン化合物等、前記記載の異なった複数の化合物を2種以上用いて、それぞれ分子末端を変性して得られる分子末端に窒素、スズ、ケイ素のいずれか、またはそれら複数の元素を有する溶液重合SBRが、特に好ましく用いられる。
BRの例としては、シス1,4結合が90%以上の高シスBRやシス結合が35%前後の低シスBR等の溶液重合BRが例示され、高ビニル含量の低シスBRは好ましく用いられる。更には日本ゼオン製「Nipol(登録商標)BR 1250H」等スズ変性BRや、4,4‘−ビス−(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン、ハロゲン化スズ化合物、ラクタム化合物、アミド化合物、尿素系化合物、N,N−ジアルキルアクリルアミド化合物、イソシアネート化合物、イミド化合物、アルコキシ基を有するシラン化合物(トリアルコキシシラン化合物等)、アミノシラン化合物のいずれかを単独で用いて、または、スズ化合物とアルコキシ基を有するシラン化合物や、アルキルアクリルアミド化合物とアルコキシ基を有するシラン化合物等、前記記載の異なった複数の化合物を2種以上用いて、それぞれ分子末端を変性して得られる分子末端に窒素、スズ、ケイ素のいずれか、またはそれら複数の元素を有する溶液重合BRが、特に好ましく用いられる。これらBRは通常は天然ゴムとのブレンドで使用される。
ゴム成分としては天然ゴムが好ましく、ゴム成分に占める天然ゴムの割合は70重量%以上であることが好ましい。
充填剤としては、ゴム分野で通常使用されているカーボンブラック、シリカ、タルク、クレイ、水酸化アルミニウム、酸化チタン等が例示されるが、カーボンブラック及びシリカが好ましく用いられ、更にはカーボンブラックが特に好ましく使用される。カーボンブラックとしては、例えば、日本ゴム協会編「ゴム工業便覧<第四版>」の494頁に記載されるものが挙げられ、HAF(High Abrasion Furnace)、SAF(Super Abrasion Furnace)、ISAF(Intermediate SAF)、FEF(Fast Extrusion Furnace)、MAF、GPF(General Purpose Furnace)、SRF(Semi−Reinforcing Furnace)等のカーボンブラックが好ましい。タイヤトレッド用ゴム組成物にはCTAB表面積40〜250m2/g、窒素吸着比表面積20〜200m2/g、粒子径10〜50nmのカーボンブラックが好ましく用いられ、CTAB表面積70〜180m2/gであるカーボンブラックが更に好ましく、その例としてはASTMの規格において、N110、N220、N234、N299、N326、N330、N330T、N339、N343、N351等である。またカーボンブラックの表面にシリカを0.1〜50重量%付着させた表面処理カーボンブラックも好ましい。更には、カーボンブラックとシリカの併用等、数種の充填剤を組み合わせることも有効である。
シリカとしては、CTAB比表面積50〜180m2/gや、窒素吸着比表面積50〜300m2/gのシリカが例示され、東ソー・シリカ(株)社製「AQ」、「AQ−N」、デグッサ社製「ウルトラジル(登録商標)VN3」、「ウルトラジル(登録商標)360」、「ウルトラジル(登録商標)7000」、ローディア社製「ゼオシル(登録商標)115GR」、「ゼオシル(登録商標)1115MP」、「ゼオシル(登録商標)1205MP」、「ゼオシル(登録商標)Z85MP」、日本シリカ社製「ニップシール(登録商標)AQ」等の市販品が好ましく用いられる。また通常充填剤としてシリカを用いる場合にはビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(デグッサ社製「Si−69」)、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(デグッサ社製「Si−75」)、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)ジスルフィド、オクタンチオ酸S−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]エステル(ジェネラルエレクトロニックシリコンズ社製「NXTシラン」)からなる群から選択される1種以上のシランカップリング剤等、シリカと結合可能なケイ素等の元素またはアルコシキシラン等の官能基を有する化合物を添加することが好ましい。
水酸化アルミニウムとしては、窒素吸着比表面積5〜250m2/g、DOP給油量50〜100ml/100gの水酸化アルミニウムが例示される。
かかる充填剤の使用量は特に限定されるものではないが、ゴム成分100重量部あたり10〜120重量部の範囲が好ましい。特に好ましいのは30〜70重量部である。
充填剤としてはカーボンブラックが好ましく、充填剤に占めるカーボンブラックの割合は70重量%以上であることが好ましい。
硫黄成分としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、及び高分散性硫黄等が挙げられる。通常は粉末硫黄が好ましく、タイヤのベルト用部材等の硫黄量が多いタイヤ部材に用いる場合には不溶性硫黄が好ましい。硫黄成分の使用量は特に限定されるものではないが、ゴム成分100重量部あたり1〜10重量部の範囲が好ましい。タイヤのベルト用部材等では5〜10重量部の範囲が好ましい。
加硫促進剤の例としては、ゴム工業便覧<第四版>(平成6年1月20日社団法人 日本ゴム協会発行)の412〜413ページに記載されているチアゾール系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤が挙げられる。
具体的には、例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(BBS)、N,N−ジシクロへキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DCBS)、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、ジフェニルグアニジン(DPG)が挙げられる。中でも、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(BBS)、N,N−ジシクロへキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DCBS)、またはジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)とジフェニルグアニジン(DPG)とを併用することが好ましい。
加硫促進剤の使用量は特に限定されるものではないが、ゴム成分100重量部あたり0.5〜3重量部の範囲が好ましい。中でも0.5〜1.2重量部の範囲が特に好ましい。
酸化亜鉛の使用量は特に限定されるものではないが、ゴム成分100重量部あたり3〜15重量部の範囲が好ましい。中でも5〜10重量部の範囲が特に好ましい。
ホルムアルデヒド発生剤としては、ヘキサメチレンテトラミン、ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン、ペンタキス(メトキシメチル)メチロールメラミン、テトラキス(メトキシメチル)ジメチロールメラミン等のゴム工業において通常使用されているものを挙げることができる。中でもヘキサキス(メトキシメチル)メラミン単独又はそれを主成分とする混合物が好ましい。これらのホルムアルデヒド発生剤は、それぞれ単独で、又は組み合わせて用いることができ、その配合量は前記ゴム成分100重量部に対し、0.5〜4重量部程度の範囲が好ましく、1〜3重量部程度の範囲がより好ましい。
有機コバルト化合物としては、例えば、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト等の酸コバルト塩や、脂肪酸コバルト・ホウ素錯体化合物(例えば、商品名「マノボンドC(登録商標)」:ローディア社製)等が挙げられる。有機コバルト化合物の使用量は、前記ゴム成分100重量部に対し、コバルト含量にして0.05〜0.4重量部の範囲が好ましい。
本発明のゴム組成物は従来よりゴム分野で用いられている各種の配合剤を配合し、混練することも可能である。かかる配合剤としては、例えば、老化防止剤、オイル、リターダー、しゃく解剤、ステアリン酸等が挙げられる。
上記の老化防止剤としては、例えば日本ゴム協会編「ゴム工業便覧<第四版>」の436〜443頁に記載されるものが挙げられる。中でもN−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン(6PPD)、アニリンとアセトンの反応生成物(TMDQ)、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−)ジヒドロキノリン)(松原産業社製「アンチオキシダントFR」)、合成ワックス(パラフィンワックス等)、植物性ワックスが好ましく用いられる。
上記のオイルとしては、プロセスオイル、植物油脂等が挙げられる。プロセスオイルとしては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル等が挙げられる。
上記のリターダーとしては、無水フタル酸、安息香酸、サリチル酸、N−ニトロソジフェニルアミン、N−(シクロヘキシルチオ)−フタルイミド(CTP)、スルホンアミド誘導体、ジフェニルウレア、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトール−ジホスファイト等が例示され、N−(シクロヘキシルチオ)−フタルイミド(CTP)が好ましく用いられる。
本発明の共縮合物及び/又は樹脂組成物を含むゴム組成物は、例えば以下の方法により得ることが出来る。
(A)充填剤とゴム成分を混練する工程
充填剤とゴム成分の混練はバンバリーミキサー等の密閉式混練装置を用いて行うことが出来る。かかる混練は、通常、発熱を伴い、混練終了時の温度が140℃〜180℃の範囲であることが好ましく、150℃〜170℃の範囲であることが、さらに好ましい。混練時間は5分〜10分程度である。
(B)Aの工程で得た混練物と硫黄成分と加硫促進剤を混練する工程
Aの工程で得た混練物と硫黄成分と加硫促進剤の混練は、例えばバンバリーミキサー等の密閉式混練装置やオープンロールを用いて行うことが出来る。混練終了時の混練物の温度が30℃〜100℃であることが好ましく、60℃〜90℃であることがより好ましい。混練時間は通常5〜10分程度である。
本発明の共縮合物及び/又は樹脂組成物は軟化点が低い為、(A)または(B)の工程で加えることが可能となるが、好ましくは(A)の工程で加える。
酸化亜鉛、老化防止剤、オイル、脂肪酸類、しゃく解剤を用いる場合、これらは(A)の工程で加えることが好ましい。
リターダーを用いる場合、(B)の工程で加えることが好ましい。
こうして得られた本発明の共縮合物及び/又は樹脂組成物を含むゴム組成物は、特に補強材との加硫接着において有効である。かかる補強材としては、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、アラミド等の有機繊維類、真鍮メッキしたスチールコード、亜鉛メッキしたスチールコード等のスチールコード類が例示される。中でも真鍮メッキしたスチールコードとの加硫接着において特に有効である。
本発明の共縮合物及び/又は樹脂組成物を含むゴム組成物を補強材と共に成形し、加硫工程を経ることでゴムと補強材が強固に接着したゴム製品を得ることが出来る。加硫工程は120℃〜180℃で行うことが好ましい。加硫工程は常圧又は加圧下で行われる。
以下、実施例と比較例を示すことで本発明をより具体的に説明する。本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。なお、以下実施例及び比較例に記載される各成分の含有量、残留溶媒量、遊離モノマー量は、特に断りのない限り、得られた共縮合物又はクマロン樹脂を含む樹脂組成物全量に対する当該物質の重量%である。
共縮合物、樹脂組成物の分析および性能評価は以下のようにして行った。
〔1〕樹脂の平均分子量の測定
共縮合物、樹脂組成物の平均分子量に関しては、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレン換算重量平均分子量として算出した。
使用機器 :HLC−8220GPC(東ソー製)
カラム : TSK ガードカラム SUPER HZ−L(東ソー製)
+TSK−GEL SUPER HZ1000(4.6mmφ×150mm)
+TSK−GEL SUPER HZ2500(4.6mmφ×150mm)
+TSK−GEL SUPER HZ4000(4.6mmφ×150mm)
カラム温度:40℃
注入量 :10μL
キャリアーおよび流速 :テトラヒドロフラン 0.35mL/min
サンプル調製:本願の共合物または樹脂組成物約0.02gをテトラヒドロフラン20mLに溶解
〔2〕遊離モノマー、残留溶媒の測定
遊離モノマー及び残留溶媒については、以下の条件に基づくガスクロマトグラフィーにより定量を行った。
使用機器 :島津製作所社製 ガスクロマトグラフ GC−14B
カラム :ガラスカラム外径5mm×内径3.2mm×長さ3.1m
充填剤 :充填剤 Silicone OV−17 10% Chromosorb WHP 80/100mesh, max.temp.340℃
カラム温度:80℃→280℃
気化室温度:250℃
検出器温度:280℃
検出器 :FID
キャリアー:N2(40ml/min)
燃焼ガス :水素(60kPa), 空気(60kPa)
注入量 :2μL
共縮合物、または樹脂組成物1gをアセトン10mLに溶解させ上記条件にて分析した。絶対検量線法(GC−ES法)により、樹脂中の残留溶媒の種類および含有量(%)、残留モノマーの含有量(%)を測定した。
〔3〕軟化点の測定
JIS−K2207に準拠した方法により測定した。
〔4〕共縮合物中の各構成単位の混合比
以下条件に基づく方法によりH−NMR分析を行った。
装置:日本電子社製「JMN−ECS」(400MHz)
溶媒:重水素置換ジメチルスルホキシド 試料:約2mg/1mLで溶解
各成分の化学シフト:テトラメチルシランを基準(0ppm)とし、以下の値に示されるピークをそれぞれの成分のピークとした。
p−tert−ブチルフェノール由来のp−tert−ブチル基のプロトン:1.0〜1.2ppm
ホルムアルデヒド由来のメチレン基のプロトン:3.4〜3.9ppm
o−フェニルフェノール由来のo−フェニル基のプロトン:7.1〜7.5ppm
レゾルシン由来のフェノール性水酸基のプロトンは、個別の分離帰属が困難であったため、全てのフェノール性水酸基由来のプロトン:7.80〜9.30ppmの積分値から、p−tert−ブチルフェノール由来の1個のフェノール性水酸基由来のプロトンの積分値および、o−フェニルフェノール由来の1個のフェノール性水酸基由来のプロトンの積分値を差し引きし、レゾルシン由来の2個のフェノール性水酸基の積分値を算出した。
なお、以下実施例中の構成比率については以下の基準に基づく比率である。
o−フェニルフェノール:p−tert−ブチルフェノール1とした時の割合(モル倍)
ホルムアルデヒド由来のメチレン基:o−フェニルフェノールとp−tert−ブチルフェノールの合計量に対する割合(モル倍)
レゾルシン:p−tert−ブチルフェノール1とした時の割合(モル倍)。()内はo−フェニルフェノールとp−tert−ブチルフェノールの合計量に対する割合。(モル倍)
〔5〕水分の分析法
JIS−K0068に準拠した方法により測定した。
〔6〕灰分の分析法
JIS−K6201に準拠した方法により測定した。
1.共縮合物及び樹脂組成物の製造及び物性評価
<実施例1>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度37%のホルマリン180.0g(2.22mol)、p−tert−ブチルフェノール30.0g(0.20mol)、o−フェニルフェノール170.0g(1.00mol)を順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、24%水酸化ナトリウム水溶液80.0g(0.48mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温65℃まで昇温し、同温度にて2時間反応した。
反応終了後、30%硫酸70.5g(0.216mol)、シュウ酸二水和物3.02(0.024mol)を加え0.2時間撹拌後静置し、下層のレゾール型共縮合物一旦取出し、水層を除去したのち、フラスコ内に戻した。
レゾルシン184.8g(1.68mol)を加え、内温110℃まで昇温し、微減圧下(92kPa)で3時間かけて脱水を行った。この間内温は115℃から118℃まで上昇した。続いて、内温140℃まで昇温し、2時間脱水(92kPa)を行った。その後、内温145〜150℃まで昇温し、1時間保温することで水を留去した。その後、内温140〜150℃に保ったまま16kPaまで減圧し、水をさらに留去した。上記の操作により、黄色の共縮合物414gを得た。
共縮合物の平均分子量:1576、軟化点:127℃、遊離p−tert−ブチルフェノール分:0.0%、遊離o−フェニルフェノール分:0.8%、遊離レゾルシン分:7.9%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.2%、灰分0.0%。共縮合物の各構成単位の比率;o−フェニルフェノール:5.31、メチレン基:1.69、レゾルシン:8.73(1.38)
続いて、還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、得られた共縮合物200.0g、クマロン樹脂としてRutgers社製ノバレスC10(常温で油状、100.0g)、Rutgers社製ノバレスC90(軟化点:85〜95℃、100.0g)を順に加えた。その後、内温150℃まで昇温し、内温140〜150℃で保温しながら2時間攪拌することで、共縮合物とクマロン樹脂が均一になるように混合した。上記の操作により、クマロン樹脂を含む樹脂組成物398.2gを得た。
クマロン樹脂を含む樹脂組成物の平均分子量:1207、軟化点:108℃、遊離p−tert−ブチルフェノール:0.0%、遊離o−フェニルフェノール:0.4%、遊離レゾルシン:3.7%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.1%、灰分0.0%。クマロン樹脂の含量:50%。
<実施例2>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度37%のホルマリン180.0g(2.22mol)、p−tert−ブチルフェノール30.0g(0.20mol)、o−フェニルフェノール170.0g(1.00mol)を順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、24%水酸化ナトリウム水溶液80.0g(0.48mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温65℃まで昇温し、同温度にて2時間反応した。
反応終了後、30%硫酸70.5g(0.216mol)、シュウ酸二水和物3.02(0.024mol)、硫酸ナトリウム26.0g(0.0183mol)を加え0.2時間撹拌後静置し、水層を除去した。
レゾルシン171.6g(1.56mol)を加え、内温110℃まで昇温し、微減圧下(92kPa)で1.5時間かけて脱水を行った。この間内温は115℃から125℃まで上昇した。続いて、内温145℃まで昇温し、1時間脱水(92kPa)を行った。その後、内温145〜150℃まで昇温し、1時間保温することで水を留去した。その後、内温140〜150℃に保ったまま16kPaまで減圧し、水をさらに留去した。上記の操作により、黄色の共縮合物389gを得た。
共縮合物の平均分子量:1728、軟化点:135℃、遊離p−tert−ブチルフェノール分:0.0%、遊離o−フェニルフェノール分:0.7%、遊離レゾルシン分:5.9%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.2%、灰分0.1%。共縮合物の各構成単位の比率;o−フェニルフェノール:5.23、メチレン基:1.62、レゾルシン:7.97(1.28)
続いて、還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、得られた共縮合物200.0g、クマロン樹脂としてRutgers社製ノバレスC10(常温で油状、120.0g)、Rutgers社製ノバレスC90(軟化点:85〜95℃、80.0g)を順に加えた。その後、内温150℃まで昇温し、内温140〜150℃で保温しながら2時間攪拌することで、共縮合物とクマロン樹脂が均一になるように混合した。上記の操作により、クマロン樹脂を含む樹脂組成物398.5gを得た。
クマロン樹脂を含む樹脂組成物の平均分子量:1242、軟化点:109℃、遊離p−tert−ブチルフェノール:0.0%、遊離o−フェニルフェノール:0.5%、遊離レゾルシン:2.9%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.1%、灰分0.1%。クマロン樹脂の含量:50%。
<実施例3>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度37%のホルマリン180.0g(2.22mol)、p−tert−ブチルフェノール30.0g(0.20mol)、o−フェニルフェノール170.0g(1.00mol)を順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、24%水酸化ナトリウム水溶液60.0g(0.36mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温65℃まで昇温し、同温度にて2時間反応した。
反応終了後、30%硫酸52.9g(0.162mol)、シュウ酸二水和物2.26(0.018mol)、硫酸ナトリウム26.0g(0.0183mol)を加え0.2時間撹拌後静置し、水層を除去した。
レゾルシン184.8g(1.68mol)を加え、内温110℃まで昇温し、微減圧下(92kPa)で2.0時間かけて脱水を行った。この間内温は118℃から120℃まで上昇した。続いて、内温147℃まで昇温し、1時間脱水(92kPa)を行った。その後、内温145〜151℃まで昇温し、1時間保温することで水を留去した。その後、内温145〜150℃に保ったまま16kPaまで減圧し、水をさらに留去した。上記の操作により、黄色の共縮合物403gを得た。
共縮合物の平均分子量:1889、軟化点:129℃、遊離p−tert−ブチルフェノール:0.0%、遊離o−フェニルフェノール:0.7%、遊離レゾルシン:7.1%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.2%、灰分0.2%。共縮合物の各構成単位の比率;o−フェニルフェノール:5.25、メチレン基:1.66、レゾルシン:8.70(1.41)
続いて、還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、得られた共縮合物200.0g、クマロン樹脂としてRutgers社製ノバレスC10(常温で油状、120.0g)、Rutgers社製ノバレスC90(軟化点:85〜95℃、80.0g)を順に加えた。その後、内温150℃まで昇温し、内温140〜150℃で保温しながら2時間攪拌することで、共縮合物とクマロン樹脂が均一になるように混合した。上記の操作により、クマロン樹脂を含む樹脂組成物397.5gを得た。
クマロン樹脂を含む樹脂組成物の平均分子量:1339、軟化点:105℃、遊離p−tert−ブチルフェノール:0.0%、遊離o−フェニルフェノール:0.3%、遊離レゾルシン:3.5%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.1%、灰分0.1%。クマロン樹脂の含量:50%。
<実施例4>
実施例3においてクマロン樹脂としてRutgers社製ノバレスC10(常温で油状)を80.0g、Rutgers社製ノバレスC90(軟化点:85〜95℃)を120.0g用いる以外は実施例3と同様の操作を行い、クマロン樹脂を含む樹脂組成物399.5gを得た。
クマロン樹脂を含む樹脂組成物の平均分子量:1368、軟化点:110℃、遊離p−tert−ブチルフェノール:0.0%、遊離o−フェニルフェノール:0.4%、遊離レゾルシン:3.7%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.1%、灰分0.1%。クマロン樹脂の含量:50%。
<実施例5>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度37%のホルマリン360.0g(4.44mol)、p−tert−ブチルフェノール60.0g(0.40mol)、o−フェニルフェノール340.0g(2.00mol)を順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、24%水酸化ナトリウム水溶液120.0g(0.72mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温65℃まで昇温し、同温度にて2時間反応した。
反応終了後、30%硫酸105.1g(0.324mol)、シュウ酸二水和物4.53(0.036mol)、硫酸ナトリウム50.0g(0.0352mol)を加え0.2時間撹拌後静置し、水層を除去した。
レゾルシン369.6g(3.36mol)を加え、内温125℃まで昇温し、微減圧下(92kPa)で3時間かけて脱水を行った。この間内温は115℃から125℃まで上昇した。続いて、内温140℃まで昇温し、2時間脱水(92kPa)を行った。その後、内温145〜150℃まで昇温し、1時間保温することで水を留去した。その後、内温140〜150℃に保ったまま16kPaまで減圧し、水をさらに留去した。上記の操作により、黄色の共縮合物808gを得た。
共縮合物の平均分子量:1857、軟化点:132.3℃、遊離p−tert−ブチルフェノール:0.0%、遊離o−フェニルフェノール:1.5%、遊離レゾルシン:7.8%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.5%、灰分0.0%。共縮合物の各構成単位の比率;o−フェニルフェノール:5.30、メチレン基:1.69、レゾルシン:8.76(1.39)
続いて、還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、得られた共縮合物200.0g、クマロン樹脂としてRutgers社製ノバレスC10(常温で油状、80.0g)、Rutgers社製ノバレスC90(軟化点:85〜95℃、120.0g)を順に加えた。その後、内温150℃まで昇温し、内温140〜150℃で保温しながら2時間攪拌することで、共縮合物とクマロン樹脂が均一になるように混合した。上記の操作により、クマロン樹脂を含む樹脂組成物397.5gを得た。
クマロン樹脂を含む樹脂組成物の平均分子量:1189、軟化点:109℃、遊離p−tert−ブチルフェノール:0.0%、遊離o−フェニルフェノール:0.8%、遊離レゾルシン:3.8%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.4%、灰分0.0%。クマロン樹脂の含量:50%。
<実施例6>
実施例5においてクマロン樹脂としてRutgers社製ノバレスC30(常温で油状)を80.0g、Rutgers社製ノバレスC90(軟化点:85〜95℃)を120.0g用いる以外は実施例3と同様の操作を行い、クマロン樹脂を含む樹脂組成物399.0gを得た。
クマロン樹脂を含む樹脂組成物の平均分子量:1398、軟化点:111℃、遊離p−tert−ブチルフェノール:0.0%、遊離o−フェニルフェノール:0.7%、遊離レゾルシン:3.7%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.5%、灰分0.0%。クマロン樹脂の含量:50%。
<実施例7>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度37%のホルマリン360.0g(4.44mol)、p−tert−ブチルフェノール60.0g(0.40mol)、o−フェニルフェノール340.0g(2.00mol)を順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、24%水酸化ナトリウム水溶液160.0g(0.96mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温68℃まで昇温し、同温度にて2時間反応した。
反応終了後、30%硫酸140.1g(0.432mol)、シュウ酸二水和物6.04(0.048mol)、硫酸ナトリウム45.0g(0.0316mol)を加え0.2時間撹拌後静置し、水層を除去した。
レゾルシン343.2g(3.24mol)を加え、内温125℃まで昇温し、微減圧下(92kPa)で2.5時間かけて脱水を行った。この間内温は118℃から125℃まで上昇した。続いて、内温140℃まで昇温し、2時間脱水(92kPa)を行った。その後、内温145〜150℃まで昇温し、1時間保温することで水を留去した。その後、内温140〜150℃に保ったまま16kPaまで減圧し、水をさらに留去した。上記の操作により、黄色の共縮合物772gを得た。
共縮合物の平均分子量:2003、軟化点:134℃、遊離p−tert−ブチルフェノール:0.0%、遊離o−フェニルフェノール:0.7%、遊離レゾルシン:7.5%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.4%、灰分0.0%。共縮合物の各構成単位の比率;o−フェニルフェノール:5.32、メチレン基:1.69、レゾルシン:8.46(1.34)
続いて、還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、得られた共縮合物200.0g、クマロン樹脂としてRutgers社製ノバレス10(常温で油状、120.0g)、Rutgers社製ノバレスC90(軟化点:85〜95℃、80.0g)を順に加えた。その後、内温150℃まで昇温し、内温140〜150℃で保温しながら2時間攪拌することで、共縮合物とクマロン樹脂が均一になるように混合した。上記の操作により、クマロン樹脂を含む樹脂組成物398.1gを得た。
クマロン樹脂を含む樹脂組成物の平均分子量:1401、軟化点:107℃、遊離p−tert−ブチルフェノール:0.0%、遊離o−フェニルフェノール:0.3%、遊離レゾルシン:3.5%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.4%、灰分0.0%。クマロン樹脂の含量:50%。
<実施例8>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度37%のホルマリン180.0g(2.22mol)、p−tert−ブチルフェノール30.0g(0.20mol)、o−フェニルフェノール170.0g(1.00mol)を順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、24%水酸化ナトリウム水溶液160.0g(0.96mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温54℃まで昇温し、同温度にて2時間反応した。
反応終了後、30%硫酸141g(0.432mol)、シュウ酸二水和物6.04(0.048mol)、硫酸ナトリウム26.0g(0.0183mol)を加え0.2時間撹拌後静置し、水層を除去した。
レゾルシン198.0g(1.80mol)を加え、内温110℃まで昇温し、微減圧下(92kPa)で3時間かけて脱水を行った。この間内温は110℃から125℃まで上昇した。続いて、内温145℃まで昇温し、1時間脱水(92kPa)を行った。その後、内温145〜150℃まで昇温し、1時間保温することで水を留去した。その後、内温140〜150℃に保ったまま16kPaまで減圧し、水をさらに留去した。上記の操作により、黄色の共縮合物416gを得た。
共縮合物の平均分子量:1568、軟化点:122℃、遊離p−tert−ブチルフェノール:0.3%、遊離o−フェニルフェノール:1.2%、遊離レゾルシン:8.0%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.2%、灰分0.1%。共縮合物の各構成単位の比率;o−フェニルフェノール:5.28、メチレン基:1.72、レゾルシン:9.23(1.47)
続いて、還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、得られた共縮合物200.0g、クマロン樹脂としてRutgers社製ノバレスC10(常温で油状、120.0g)、Rutgers社製ノバレスC90(軟化点:85〜95℃、80.0g)を順に加えた。その後、内温150℃まで昇温し、内温140〜150℃で保温しながら2時間攪拌することで、共縮合物とクマロン樹脂が均一になるように混合した。上記の操作により、クマロン樹脂を含む樹脂組成物396.5gを得た。
クマロン樹脂を含む樹脂組成物の平均分子量:1087、軟化点:104℃、遊離p−tert−ブチルフェノール:0.0%、遊離o−フェニルフェノール:0.5%、遊離レゾルシン:4.0%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.1%、灰分0.0%。クマロン樹脂の含量:50%。
<実施例9>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度37%のホルマリン180.0g(2.22mol)、p−tert−ブチルフェノール30.0g(0.20mol)、o−フェニルフェノール170.0g(1.00mol)を順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、24%水酸化ナトリウム水溶液40.0g(0.24mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温65℃まで昇温し、同温度にて4時間反応した。
反応終了後、30%硫酸35.3g(0.108mol)、シュウ酸二水和物1.51(0.012mol)、硫酸ナトリウム26.0g(0.0183mol)を加え0.2時間撹拌後静置し、水層を除去した。
レゾルシン184.8g(1.68mol)を加え、内温110℃まで昇温し、微減圧下(92kPa)で2時間かけて脱水を行った。この間内温は110℃から125℃まで上昇した。続いて、内温145℃まで昇温し、1時間脱水(92kPa)を行った。その後、内温145〜150℃まで昇温し、2時間保温することで水を留去した。その後、内温140〜150℃に保ったまま16kPaまで減圧し、水をさらに留去した。上記の操作により、黄色の共縮合物414gを得た。
共縮合物の平均分子量:1865、軟化点:133℃、遊離p−tert−ブチルフェノール:0.0%、遊離o−フェニルフェノール:1.5%、遊離レゾルシン:7.1%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.2%、灰分0.0%。共縮合物の各構成単位の比率;o−フェニルフェノール:5.25、メチレン基:1.64、レゾルシン:8.75(1.40)
<参考例1>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度37%のホルマリン180.0g(2.22mol)、p−tert−ブチルフェノール30.0g(0.20mol)、o−フェニルフェノール170.0g(1.00mol)を順に加えた。その後、内温45℃まで昇温し、24%水酸化ナトリウム水溶液60.0g(0.36mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温65℃まで昇温し、同温度にて2時間反応した。
反応終了後、30%硫酸52.9g(0.162mol)、シュウ酸二水和物2.26(0.018mol)、メチルイソブチルケトン154.0を加え0.2時間撹拌後静置し、水層を除去した。
レゾルシン171.6g(1.56mol)を加え、内温118℃まで昇温し、減圧下(45kPa)で6時間かけて共沸脱水を行った。この間内温は122−124℃まで上昇した。続いて、内温140℃まで昇温し、2時間共沸脱水(減圧度66kPa)を行った。その後、内温145〜150℃まで昇温し、徐々に減圧度を上げながら2時間保温することで溶媒メチルイソブチルケトンを留去した。その後、内温140〜150℃に保ったまま16kPaまで減圧し、溶媒メチルイソブチルケトンをさらに留去した。上記の操作により、橙色の共縮合物416gを得た。
共縮合物の平均分子量:1931、軟化点:121℃、残留メチルイソブチルケトン分:1.7%、メチルイソブチルケトン以外の沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、遊離p−tert−ブチルフェノール分:0.0%、遊離o−フェニルフェノール分:1.2%、遊離レゾルシン分:7.2%、水分含量0.1%、灰分0.0%。共縮合物の各構成単位の比率;o−フェニルフェノール:5.19、メチレン基:1.58、レゾルシン:8.48(1.37)
続いて、還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、得た共縮合物60.0g、クマロン樹脂としてRutgers社製ノバレスC10(常温で油状、36.0g)、Rutgers社製ノバレスC90(軟化点:85〜95℃、24.0g)を順に加えた。その後、内温150℃まで昇温し、内温140〜150℃で保温しながら2時間攪拌することで、共縮合物とクマロン樹脂が均一になるように混合した。上記の操作により、クマロン樹脂を含む樹脂組成物119gを得た。
クマロン樹脂を含む樹脂組成物の平均分子量:1330、軟化点:102℃、残留メチルイソブチルケトン:0.6%、メチルイソブチルケトン以外の沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、遊離p−tert−ブチルフェノール:0.0%、遊離o−フェニルフェノール:0.7%、遊離レゾルシン:3.3%、水分含量0.1%、灰分0.0%、クマロン樹脂の含量:50%。
<比較例1>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度37%のホルマリン270g(3.33mol)、p−tert−ブチルフェノール45.0g(0.30mol)、o−フェニルフェノール255g(1.50mol)を順に加えた。その後、内温45℃まで昇温し、24%水酸化ナトリウム水溶液53.9g(0.32mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温65℃まで昇温し、同温度にて1.5時間保温した。その後、内温75℃になるまで再度昇温し、さらに同温度で3時間反応した。
反応終了後、内温65℃以下になるまで冷却し、30%硫酸47.6g(0.14mol)、シュウ酸二水和物2.04g(0.018mol)を加え0.2時間撹拌したが粘性があり乳化し分層しなかった為、分液、水層の除去は実施しなかった。
次いで、レゾルシン197.5g(1.79mol)を加え、内温80℃まで昇温し、徐々に減圧度を上げながら(92kPa→45kPa)で8時間かけて濃縮を行った。この間内温は120℃まで上昇した。続いて、内温140℃まで昇温し、6時間濃縮を行った。この間減圧度は45kPaから15kPaまで変化させた。その後、内温140〜150℃に保ったまま11kPaまで減圧し、さらに2時間保温することで水をさらに留去した。上記の操作により、褐色の共縮合物506gを得た。共縮合物の平均分子量:6604、軟化点:158℃、遊離p−tert−ブチルフェノール:0.0%、遊離o−フェニルフェノール:0.1%、遊離レゾルシン:4.1%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.2%、灰分5.2%。共縮合物の各構成単位の比率;o−フェニルフェノール:5.13、メチレン基:1.36、レゾルシン:6.02(0.98)
続いて、還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、得た共縮合物60.0g、クマロン樹脂としてRutgers社製ノバレスC10(常温で油状、36.0g)、Rutgers社製ノバレスC90(軟化点:85〜95℃、24.0g)を順に加えた。その後、内温150℃まで昇温し、内温140〜160℃で保温しながら2時間攪拌したが、相溶性が低く、一部共縮合物とクマロン樹脂が相溶した混合物として、クマロン樹脂を含む樹脂組成物119gを得た。
クマロン樹脂を含む樹脂組成物の平均分子量:3816、軟化点:144℃、遊離p−tert−ブチルフェノール:0.0%、遊離o−フェニルフェノール:0.1%、遊離レゾルシン:2.1%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.1%、灰分2.5%、クマロン樹脂の含量:50%。
<比較例2>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度37%のホルマリン180.0g(2.22mol)、p−tert−ブチルフェノール30.0g(0.20mol)、o−フェニルフェノール170.0g(1.00mol)を順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、24%水酸化ナトリウム水溶液40.0g(0.24mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温65℃まで昇温し、同温度にて1.5時間保温した。その後、内温75℃になるまで再度昇温し、さらに同温度で3時間反応した。
反応終了後、30%硫酸35.2g(0.108mol)、シュウ酸二水和物1.56(0.012mol)、硫酸ナトリウム26.0g(0.0183mol)を加え、0.2時間撹拌後静置したが、粘性があり乳化しており、分層しなかった。そこでメチルイソブチルケトン154.0gを添加し、0.2時間撹拌後静置し分層させ、水層を除去した。
次いでレゾルシン184.8g(1.68mol)を加え、内温118℃まで昇温し、減圧下(45kPa)で6時間かけて共沸脱水を行った。この間内温は122−124℃まで上昇した。続いて、内温140℃まで昇温し、2時間共沸脱水(減圧度66kPa)を行った。その後、内温145〜150℃まで昇温し、徐々に減圧度を上げながら2時間保温することでメチルイソブチルケトンを留去した。その後、内温140〜150℃に保ったまま16kPaまで減圧し、メチルイソブチルケトンをさらに留去した。上記の操作により、橙色の共縮合物419gを得た。
共縮合物の平均分子量:2735、軟化点:129℃、残留メチルイソブチルケトン:1.5%、メチルイソブチルケトン以外の沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、遊離p−tert−ブチルフェノール分:0.0%、遊離o−フェニルフェノール分:0.2%、遊離レゾルシン分:12.6%、水分含量0.2%、灰分0.0%。共縮合物の各構成単位の比率;o−フェニルフェノール:5.18、メチレン基:1.39、レゾルシン:8.53(1.38)
<比較例3>
還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、純度37%のホルマリン180.0g(2.22mol)、p−tert−ブチルフェノール180.0g(1.20mol)を順に加えた。その後、内温40℃まで昇温し、24%水酸化ナトリウム水溶液80.0g(0.48mol)を添加し、発熱が収まるまで攪拌した。発熱が収まったのを確認した後、内温65℃まで昇温し、同温度にて2時間反応した。
反応終了後、30%硫酸70.5g(0.216mol)、シュウ酸二水和物3.01(0.024mol)、硫酸ナトリウム6.46g(0.0045mol)を加え0.2時間撹拌後静置し、水層を除去した。
レゾルシン184.8g(1.68mol)を加え、内温117℃まで昇温し、微減圧下(92kPa)で2.0時間かけて脱水を行った。この間内温は109℃から127℃まで上昇した。次いで、129℃で撹拌中に粘度が上昇し撹拌不能となった。そこで一旦スパチュラで内容物を取り出し、粉砕後再度脱水を継続した。その際、内温137℃から145℃まで昇温し、1時間脱水(92kPa)を行った。その後、内温145〜152℃に保ったまま16kPaまで減圧し、水をさらに留去した。上記の操作により、黄色の共縮合物391gを得た。得られた共縮合物は熱可塑性樹脂様でなく、固く脆い固体であった。
共縮合物の平均分子量:1658、軟化点:測定不可(>200℃)、遊離p−tert−ブチルフェノール分:0.0%、遊離o−フェニルフェノール分:1.0%、遊離レゾルシン分:7.3%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.2%、灰分0.1%。共縮合物の各構成単位の比率;o−フェニルフェノール:0.45、メチレン基:1.67、レゾルシン:1.97(1.36)
続いて、還流冷却器および温度計を備えた四つ口セパラブルフラスコに、得られた共縮合物200.0g、クマロン樹脂としてRutgers社製ノバレスC10(常温で油状、120.0g)、Rutgers社製ノバレスC90(軟化点:85〜95℃、80.0g)を順に加えた。その後、内温150℃まで昇温し、内温140〜150℃で保温しながら2時間攪拌したが、共縮合物が溶融せず、共縮合物とクマロン樹脂が均一にならないことが分かった。
<比較例4>
実施例5においてクマロン樹脂の代わりにプロセスオイルとして出光興産社製ダイアナプロセスオイルPW−380(常温で油状、20.0g)を用いる以外は実施例5と同様の操作を行い、得られた共縮合物80.0gとの混合により、プロセスオイルを含む樹脂組成物99.2g(固形分93.0g)を得た。橙色不透明のプロセスオイルを含む樹脂組成物からは6.2gの油状物質がブリードしており、相溶性が悪いことが分かった。
プロセスオイルを含む樹脂組成物の平均分子量:1425、軟化点:129℃、遊離p−tert−ブチルフェノール:0.0%、遊離o−フェニルフェノール:1.3%、遊離レゾルシン:6.8%、沸点が190℃以下の有機溶媒:0.0%、水分含量0.1%、灰分0.0%。プロセスオイルの含量:14%。
実施例1〜3、5、7〜9の共縮合物と、参考例1及び比較例1〜3の共縮合物の物性等について以下表1及び2に示す。なお、表中の含量は、全て重量基準(重量%)で記載した。また、表中の略称の意味は以下の通り。
RES:レゾルシン
PTBP:p−tert−ブチルフェノール
OPP:o−フェニルフェノール
Figure 0006292715
Figure 0006292715
上記表1に示す通り、p−tert−ブチルフェノールとo−フェニルフェノールの総量(物質量基準)に対し0.2倍モル以上のアルカリ存在下、70℃以下で反応させ、レゾール型共縮合物を製造した場合、レゾール型共縮合物が乳化を起こさず、有機溶媒を用いずとも分液可能となる為、該レゾール型共縮合物とレゾルシンと反応させることで、沸点が190℃以下の有機溶媒を含まず、かつ灰分が少なく、軟化点が150℃以下と参考例1と同等の物性を示す共縮合物が得られた。
一方、上記表2に示す通り、p−tert−ブチルフェノールとo−フェニルフェノールの総量(物質量基準)に対し0.2倍モル未満のアルカリ存在下、及び/又は70℃より高い温度で反応させレゾール型共縮合物を製造した場合は、レゾール型共縮合物が乳化を起こし、そのままでは分液ができなくなった。(比較例1及び2)
そこで比較例1においては分液せずレゾルシンと反応させた所、表2に示す通り灰分が高く、また軟化点が150℃以上となることが判明した。
また、比較例2においてはメチルイソブチルケトンを用いてレゾール型共縮合物を溶解させ水層を分離した後レゾルシンと反応させたが、該レゾール型共縮合物はレゾール反応がよく進行した結果、レゾルシンとの反応点が減少し未反応レゾルシンが得られる共縮合物中に多量に残存することが判明した。
また、比較例3に示す通りo−フェニルフェノールを使用せず、p−tert−ブチルフェノールとレゾルシンを使用し、製造した共縮合物は軟化点が200℃以上と非常に高くなることが判明した。
実施例1〜8、参考例1及び比較例1、4で作成した共縮合物とクマロン樹脂を含む樹脂組成物の物性等について、以下表3及び4に示す。なお、表中の含量は、全て重量基準(重量%)で記載した。また、表中の略称の意味は以下の通り。
RES:レゾルシン
PTBP:p−tert−ブチルフェノール
OPP:o−フェニルフェノール
Figure 0006292715
Figure 0006292715
上記表3に示す通り、各実施例で示した条件で合成した共縮合物にクマロン樹脂を混合させ樹脂組成物とした場合は軟化点が大幅に低下し、クマロン樹脂の軟化点低減効果が発現した。一方、表4の比較例1に示す通り、クマロン樹脂添加前の共縮合物の軟化点が150℃より高い場合、共縮合物の分子量が高いためかクマロン樹脂との相溶性が低下し、軟化点低減効果が十分でないことが判明した。また、比較例4に示す通りクマロン樹脂の代わりにプロセスオイルを使用した場合、本発明の共縮合物と相溶性が低く、プロセスオイルがブリードし、軟化点低減効果が殆ど発現しないことが判明した。
2.上記実施例及び比較例で得られた樹脂組成物を用いたゴム組成物の製造例及び物性評価
<上記実施例で得られた樹脂組成物を含む未加硫ゴム組成物の製造>
樹脂接着剤として、実施例1で製造した樹脂組成物、及び該樹脂組成物の物性を比較するため、従来品として市販品の樹脂接着剤であるSUMIKANOL620(田岡化学工業社製)、溶媒を用いて製造した、参考例1で得られた樹脂組成物、及びブランクとして樹脂接着剤を使用せず未加硫ゴム組成物を製造した。各樹脂組成物の物性を下記表5に示す。(以下表1中の%は重量%を表す。)
Figure 0006292715
*:レゾルシン以外の樹脂を製造する際に用いるモノマーの残量。
以下表6に示す配合に従い、まず、トーシン製加圧式ニーダーで不溶性硫黄、加硫促進剤およびメチレンドナーを除く成分および、表1で示す樹脂接着剤を添加混合し160℃に達した時点で排出した。次いで、得られた混合物に、60℃に保温した関西ロール製6インチオープンロールで不溶性硫黄、加硫促進剤およびメチレンドナーを添加混合して、スチールコード被覆用ゴム組成物を調製した。表6中の各成分の詳細は以下の通りである。(以下表6中の数値は質量部を表す。)
・天然ゴム:SMR−CV60
・カーボンブラック:東海カーボン株式会社製「シースト300」(HAF−LSグレード)
・亜鉛華:正同化学工業(株)亜鉛華2種
・老化防止剤:松原社製「Antioxidant FR」
・コバルト塩:ステアリン酸コバルト(試薬)
・不溶性硫黄:フレキシス社製「クリステックスHS OT−20」
・加硫促進剤:N,N−ジシクロヘキシル−2−べンゾチアゾリルスルフェンアミド(試薬)
・メチレンドナー:バラケミカル社製「スミカノール507AP」
Figure 0006292715
<上記実施例、参考例及び比較例で得られた樹脂組成物を含む未加硫ゴム組成物のゴム物性試験>
上記の通り得られた未加硫ゴム組成物を用いて、ムーニー粘度試験(JIS K 6300−1:2001準拠、130℃で測定)およびレオメーター試験(JIS K 6300−2:2001準拠、160℃で測定)を実施した。また、未加硫試料を作製後室温にて24時間放置した後、160℃6MPaで加圧下、t90+5分の条件で加硫し、2mm厚の加硫ゴムシートを調製した。ついで、その加硫ゴムシートから作成したゴム試験片を用い、引張試験(JIS K 6251:2010準拠、25℃で測定)および硬度の測定(JIS K 6253:2006準拠、25℃で測定)を実施した。
上記ゴム物性試験結果につき、樹脂未添加のゴム組成物を比較例5(100)とし、それぞれ相対評価を実施した。結果を表7に示す。
Figure 0006292715
上記表7に示す通り、実施例1で得られた樹脂組成物を配合したゴム組成物は、未加硫ゴム物性試験および加硫ゴム物性試験の結果、公知の樹脂接着剤「SUMIKANOL620」や溶媒を用いて共縮合物を製造したものと同等あるいはそれ以上の性能を示し、樹脂組成物未添加のゴム組成物と比較し、各物性が向上することを確認した。
<上記実施例、参考例及び比較例で得られた樹脂組成物を含む加硫ゴム組成物の初期接着性及び湿熱接着性の評価方法及び評価結果>
上記の通り得られた各未加硫ゴム組成物を用いて、ゴム−スチールコード複合体の試料を作製した。詳細には、真鍮メッキスチールコード(直径約0.8ミリ,3×0.20+6×0.35mm構造、銅/亜鉛=64/36(質量比)の真鍮めっき)を1本/10mmの間隔で5本を配列したものの両面を、上記各未加硫ゴム組成物からなる約2ミリ厚の未加硫ゴムシートを用いて被覆し、このコードを平行になるように積層した剥離接着試験用の未加硫試料を作製した。得られた未加硫試料を用いて、初期接着性と湿熱接着性を下記方法により評価した。
<初期接着性>
上記未加硫試料を作製後、室温にて24時間放置した後、160℃6MPaで加圧下、t90+5分の条件で加硫し、5本のスチールコードを1cm挟んだ1cm×1cm×6cmの直方体のゴム片を得た。本ゴム片を島津製作所(株)製オートグラフ「AGC−X」を用いて1本毎にスチールコードの引抜試験を行い、100ミリ/分で垂直方向に引き抜く際の応力をゴム引抜応力(kgf)として測定した。また、引抜後のスチールコードのゴム被覆率を目視にて観察し、0〜100%で評価した。測定、評価はN=10(本)で実施し、平均値を求めた。結果を以下表8に示す。
Figure 0006292715
<湿熱接着性(湿熱老化後の接着性)>
上記未加硫試料を作製し、室温にて24時間放置した後、160℃6MPaで加圧下、t90+5分の条件で加硫し、加硫した試験片を80℃×95%RHの蒸気内で5日間、10日間、20日間、40日間放置した後、上記初期接着性と同様の引抜試験を行い、引抜後のスチールコードのゴム被覆率を目視にて観察し、0〜100%で評価した。測定、評価はN=5(本)で実施し、平均値を求めた。結果を以下表9に示す。なお、以下表における引抜強度変化率とは、初期値の引張強度を100とした場合の変化率(湿熱老化後の引張強度/湿熱老化前の引張強度×100)である。
Figure 0006292715
上記表8及び9に示す通り、実施例1で得られた樹脂組成物を配合したゴム組成物は、樹脂接着剤未添加のゴム組成物と比較して、ゴム‐スチールコード接着力が大きく改善し、また、公知の樹脂接着剤「SUMIKANOL620」や溶媒を用いて共縮合物を製造したものと同等以上の性能を示すことが判明した。

Claims (8)

  1. 以下<a>及び<b>の工程を含む、以下式(1)
    Figure 0006292715
    で表されるp−tert−ブチルフェノール、以下式(2)
    Figure 0006292715
    で表されるo−フェニルフェノール及び以下式(3)
    Figure 0006292715
    で表されるレゾルシン由来の構成単位を含み、これら構成単位がホルムアルデヒド由来の結合基によって結合した共縮合物の製造方法。
    <a>ホルムアルデヒドとp−tert−ブチルフェノール及びo−フェニルフェノールの混合物を、p−tert−ブチルフェノールとo−フェニルフェノールの総量(物質量基準)に対し0.2倍モル以上のアルカリ存在下、70℃以下で反応させ、レゾール型共縮合物得る工程
    <b>前記レゾール型共縮合物にレゾルシンを反応させる工程
  2. レゾルシンの使用量がp−tert−ブチルフェノールとo−フェニルフェノールの総量(物質量基準)に対し、1.0〜2.0倍モルである請求項1記載の共縮合物の製造方法。
  3. 上記式(1)で表されるp−tert−ブチルフェノール、上記式(2)で表されるo−フェニルフェノール及び上記式(3)で表されるレゾルシン由来の構成単位を含み、これら構成単位がホルムアルデヒド由来の結合基によって結合した共縮合物であって、沸点が190℃以下の脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素及び分岐を有しても良い炭素数1〜5のケトン類の合計含有量が1重量%以下である共縮合物。
  4. 遊離レゾルシンの含量が10重量%以下、軟化点が150℃以下である請求項3記載の共縮合物。
  5. 請求項3または4記載の共縮合物とクマロン樹脂を含む樹脂組成物。
  6. 遊離レゾルシンの含有量が5重量%以下であって軟化点が120℃以下である請求項5記載の樹脂組成物。
  7. 請求項3または4記載の共縮合物を含むゴム組成物。
  8. 請求項5または6記載の樹脂組成物を含むゴム組成物。
JP2014137279A 2014-07-03 2014-07-03 共縮合物及びその製造方法、並びに共縮合物を含有するゴム組成物 Active JP6292715B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014137279A JP6292715B2 (ja) 2014-07-03 2014-07-03 共縮合物及びその製造方法、並びに共縮合物を含有するゴム組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014137279A JP6292715B2 (ja) 2014-07-03 2014-07-03 共縮合物及びその製造方法、並びに共縮合物を含有するゴム組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016014110A JP2016014110A (ja) 2016-01-28
JP6292715B2 true JP6292715B2 (ja) 2018-03-14

Family

ID=55230558

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014137279A Active JP6292715B2 (ja) 2014-07-03 2014-07-03 共縮合物及びその製造方法、並びに共縮合物を含有するゴム組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6292715B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6675137B2 (ja) * 2015-10-27 2020-04-01 田岡化学工業株式会社 樹脂組成物及びその製造方法、並びに樹脂組成物を含有するゴム組成物
JP6833290B2 (ja) * 2016-07-28 2021-02-24 田岡化学工業株式会社 ゴム配合用ノボラック型共縮合物及び該共縮合物の製造方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50154385A (ja) * 1971-04-24 1975-12-12
JP2690825B2 (ja) * 1990-07-10 1997-12-17 三井東圧化学株式会社 低軟化点ナフトールアラルキル樹脂およびその樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物
JP3413897B2 (ja) * 1992-12-17 2003-06-09 住友化学工業株式会社 共縮合物およびそれを含有するゴム組成物
JP6016297B2 (ja) * 2012-10-16 2016-10-26 田岡化学工業株式会社 共縮合物およびそれを含有するゴム組成物
JP6245752B2 (ja) * 2013-03-26 2017-12-13 田岡化学工業株式会社 共縮合物及びその製造方法、並びに共縮合物を含有するゴム組成物
JP2015163668A (ja) * 2014-01-29 2015-09-10 田岡化学工業株式会社 樹脂組成物及びその製造方法、並びに共縮合物を含有するゴム組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016014110A (ja) 2016-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6245752B2 (ja) 共縮合物及びその製造方法、並びに共縮合物を含有するゴム組成物
JP2015163668A (ja) 樹脂組成物及びその製造方法、並びに共縮合物を含有するゴム組成物
JP5727989B2 (ja) スチールコード被覆、スチールコード隣接ストリップ又はタイガム用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP5865544B1 (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP6933068B2 (ja) スチールコード被覆用ゴム組成物およびタイヤ
JP5808305B2 (ja) ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP6016297B2 (ja) 共縮合物およびそれを含有するゴム組成物
WO2018179919A1 (ja) ノボラック型共縮合物及びその製造方法、樹脂組成物、並びにゴム組成物
JP6297900B2 (ja) タイヤ金属コード被覆用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP6675137B2 (ja) 樹脂組成物及びその製造方法、並びに樹脂組成物を含有するゴム組成物
JP2014152220A (ja) 共縮合物およびそれを含有するゴム組成物
CN109476799B (zh) 橡胶配合用酚醛型共缩合物和该共缩合物的制造方法
JP6292715B2 (ja) 共縮合物及びその製造方法、並びに共縮合物を含有するゴム組成物
JP2015205948A (ja) タイヤ繊維被覆用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
WO2016052451A1 (ja) 金属コード-ゴム複合体
WO2016052449A1 (ja) 金属コード-ゴム複合体
WO2016052447A1 (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP2014105225A (ja) 共縮合物およびそれを含有するゴム組成物
JP2017179101A (ja) 粘着付与剤およびそれを含有するゴム組成物
JP2019183060A (ja) ゴム配合用ノボラック型共縮合物及び該共縮合物を含むゴム組成物の製造方法
TW202112753A (zh) 三硫化物化合物
WO2016052450A1 (ja) 金属コード-ゴム複合体
JP2011184611A (ja) 加硫ゴムが有する粘弾性特性を改善させるためのs−(4−アミノブチル)チオ硫酸またはその金属塩の使用
JP2012207148A (ja) チオスルホナート化合物およびそれを含むゴム組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170403

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6292715

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250