JP3116239B2 - ゴム組成物 - Google Patents
ゴム組成物Info
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- JP3116239B2 JP3116239B2 JP03257843A JP25784391A JP3116239B2 JP 3116239 B2 JP3116239 B2 JP 3116239B2 JP 03257843 A JP03257843 A JP 03257843A JP 25784391 A JP25784391 A JP 25784391A JP 3116239 B2 JP3116239 B2 JP 3116239B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/04—Oxygen-containing compounds
- C08K5/09—Carboxylic acids; Metal salts thereof; Anhydrides thereof
- C08K5/098—Metal salts of carboxylic acids
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/16—Nitrogen-containing compounds
- C08K5/34—Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring
- C08K5/3467—Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring having more than two nitrogen atoms in the ring
- C08K5/3477—Six-membered rings
- C08K5/3492—Triazines
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、老化後の破断特性 (破
断伸び (%))の低下率を小さくしかつ金属材との接着性
を向上させたゴム組成物に関する。詳しくは、スチール
コードとの接着において、加硫時の接着性 (以下、初期
接着性という) 、未加硫時に吸湿することによる加硫後
の接着性 (以下、未加硫耐水接着性という) 、加硫後の
吸湿による接着性 (以下、加硫後耐水接着性という) 、
および加硫後の温水吸湿による接着性 (以下、加硫後耐
温水接着性という) が良好であり、しかも老化後におい
ても破断特性も良好なゴム組成物に関する。
断伸び (%))の低下率を小さくしかつ金属材との接着性
を向上させたゴム組成物に関する。詳しくは、スチール
コードとの接着において、加硫時の接着性 (以下、初期
接着性という) 、未加硫時に吸湿することによる加硫後
の接着性 (以下、未加硫耐水接着性という) 、加硫後の
吸湿による接着性 (以下、加硫後耐水接着性という) 、
および加硫後の温水吸湿による接着性 (以下、加硫後耐
温水接着性という) が良好であり、しかも老化後におい
ても破断特性も良好なゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用タイヤに対する要求が高
度になるに従って、スチールタイヤが多く使用されるよ
うになって来た。スチールタイヤは自動車の操縦性や安
定性、タイヤの摩耗性等に有利であるが、補強材にスチ
ールコードを用いており、このスチールコードとゴムの
間の接着性が製品の品質に重大な影響を及ぼす。そこ
で、スチールコードとゴムとの良好な接着性を得るた
め、従来種々の技術が開発されて今日に及んでいる。
度になるに従って、スチールタイヤが多く使用されるよ
うになって来た。スチールタイヤは自動車の操縦性や安
定性、タイヤの摩耗性等に有利であるが、補強材にスチ
ールコードを用いており、このスチールコードとゴムの
間の接着性が製品の品質に重大な影響を及ぼす。そこ
で、スチールコードとゴムとの良好な接着性を得るた
め、従来種々の技術が開発されて今日に及んでいる。
【0003】タイヤはその製造過程から、製品として市
場でユーザーに実際に使用され、寿命を全うするまで種
々の環境にさらされるので、そのあらゆる条件において
強固な接着を保持しなくてはならない。すなわち、タイ
ヤの製造時においては加硫時に充分な接着性 (初期接着
性) を有することが必要であり、さらに未加硫ゴムが吸
湿しやすい環境条件に放置されると未加硫ゴムが吸湿し
て、該ゴムの加硫後の接着が低下するが、このような条
件下でも良好な接着性を保持する必要がある。一方、加
硫時に充分な接着が得られても、タイヤ使用中に空気中
の水分がゴム層を通して浸入し、スチールコード表面ま
で到達し、接着力が低下する場合がある。また、走行中
にタイヤのトレッド面に刺傷や切り傷等の外傷を受けた
場合に、ここから水が浸入し、タイヤが走行時に高温に
なると浸入した水と熱によってスチールコードの間隙に
沿って接着劣化が進行する場合もある。
場でユーザーに実際に使用され、寿命を全うするまで種
々の環境にさらされるので、そのあらゆる条件において
強固な接着を保持しなくてはならない。すなわち、タイ
ヤの製造時においては加硫時に充分な接着性 (初期接着
性) を有することが必要であり、さらに未加硫ゴムが吸
湿しやすい環境条件に放置されると未加硫ゴムが吸湿し
て、該ゴムの加硫後の接着が低下するが、このような条
件下でも良好な接着性を保持する必要がある。一方、加
硫時に充分な接着が得られても、タイヤ使用中に空気中
の水分がゴム層を通して浸入し、スチールコード表面ま
で到達し、接着力が低下する場合がある。また、走行中
にタイヤのトレッド面に刺傷や切り傷等の外傷を受けた
場合に、ここから水が浸入し、タイヤが走行時に高温に
なると浸入した水と熱によってスチールコードの間隙に
沿って接着劣化が進行する場合もある。
【0004】このようにタイヤにおけるスチールコード
とゴムとの接着不良には様々のタイプがあるが、タイヤ
が使用に耐えるにはこれらの接着性、すなわち、初期接
着性、未加硫耐水接着性、加硫後耐水接着性、および加
硫後耐温水接着性の全てが良好でなくてはならず、従来
技術においてはその各々を個別的に満足させる技術は知
られているが、すべてを同時に満足させることは困難で
あった。
とゴムとの接着不良には様々のタイプがあるが、タイヤ
が使用に耐えるにはこれらの接着性、すなわち、初期接
着性、未加硫耐水接着性、加硫後耐水接着性、および加
硫後耐温水接着性の全てが良好でなくてはならず、従来
技術においてはその各々を個別的に満足させる技術は知
られているが、すべてを同時に満足させることは困難で
あった。
【0005】特に、スチールタイヤが多量に使用される
ようになって来てから、スチールタイヤは増産の傾向を
強めているが、タイヤの生産性を左右するのは、加硫工
程であり、この工程を短かくする程生産性は高くなる
が、このためには、短時間加硫するために高温で加硫す
ることになる。ところが従来、スチールコードとの接着
性が良好として好んで用いられている有機酸のコバルト
塩を含むゴム組成物は加硫温度が高くなる程、上記した
未加硫耐水接着性、加硫後耐水接着性、加硫後耐温水接
着性のいずれもが大幅に低下する傾向があった。
ようになって来てから、スチールタイヤは増産の傾向を
強めているが、タイヤの生産性を左右するのは、加硫工
程であり、この工程を短かくする程生産性は高くなる
が、このためには、短時間加硫するために高温で加硫す
ることになる。ところが従来、スチールコードとの接着
性が良好として好んで用いられている有機酸のコバルト
塩を含むゴム組成物は加硫温度が高くなる程、上記した
未加硫耐水接着性、加硫後耐水接着性、加硫後耐温水接
着性のいずれもが大幅に低下する傾向があった。
【0006】また、スチールタイヤのスチールコード被
覆ゴムは、非常に硬いスチールコードを被覆するので、
硬い (高硬度、高モジュラス) ゴムを使用することが好
ましい。このような硬いゴムを得るためにはイオウ多量
配合、カーボンブラック多量配合のゴム組成物を用いる
ことが多い。このようなゴム組成物は加硫後の硬度、モ
ジュラスは高くなるが、イオウ多量配合により老化後の
破断特性の低下が大きいため、走行末期でのベルト層の
端部でセパレーシヨンを発生し易いという欠点があっ
た。
覆ゴムは、非常に硬いスチールコードを被覆するので、
硬い (高硬度、高モジュラス) ゴムを使用することが好
ましい。このような硬いゴムを得るためにはイオウ多量
配合、カーボンブラック多量配合のゴム組成物を用いる
ことが多い。このようなゴム組成物は加硫後の硬度、モ
ジュラスは高くなるが、イオウ多量配合により老化後の
破断特性の低下が大きいため、走行末期でのベルト層の
端部でセパレーシヨンを発生し易いという欠点があっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、スチールコ
ードとの初期接着性、未加硫耐水接着性、加硫後耐水接
着性および加硫後耐温水接着性のすべてが良好で、しか
も高温加硫においてもこれらの接着性が良好で、また高
硬度で破断特性に優れ、老化後の破断物性を低下させる
ことがなく、スチールコードを被覆してタイヤのベルト
層を構成した場合にはベルト層に走行に伴うクラックの
発生を防止し得ると共に、ベルト層の端部のセパレーシ
ョンをも防止し得るゴム組成物を提供することを目的と
する。このゴム組成物は、特にスチールタイヤのスチー
ルコード被覆ゴムとして利用される。
ードとの初期接着性、未加硫耐水接着性、加硫後耐水接
着性および加硫後耐温水接着性のすべてが良好で、しか
も高温加硫においてもこれらの接着性が良好で、また高
硬度で破断特性に優れ、老化後の破断物性を低下させる
ことがなく、スチールコードを被覆してタイヤのベルト
層を構成した場合にはベルト層に走行に伴うクラックの
発生を防止し得ると共に、ベルト層の端部のセパレーシ
ョンをも防止し得るゴム組成物を提供することを目的と
する。このゴム組成物は、特にスチールタイヤのスチー
ルコード被覆ゴムとして利用される。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のゴム組成物は、
原料ゴム100重量部に対し、ヘキサメチロールメラミン
ペンタメチルエーテルの部分縮合物を5重量部〜10重量
部、クレゾール樹脂を0.5〜5重量部、イオウを2.5〜
5重量部、および有機酸コバルト塩をコバルト元素とし
て0.1〜0.8重量部配合してなることを特徴とする。
原料ゴム100重量部に対し、ヘキサメチロールメラミン
ペンタメチルエーテルの部分縮合物を5重量部〜10重量
部、クレゾール樹脂を0.5〜5重量部、イオウを2.5〜
5重量部、および有機酸コバルト塩をコバルト元素とし
て0.1〜0.8重量部配合してなることを特徴とする。
【0009】このように本発明では、原料ゴムにヘキサ
メチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合
物、クレゾール樹脂、イオン、および有機酸コバルト塩
を特定量配合したために、老化後の破断特性を低下させ
ることなく金属材との接着性を向上させることが可能と
なる。ここで、 "老化後の破断特性" に特に着目したの
は、ゴム組成物の老化後の破断特性が低下すると、その
ゴム組成物でスチールコードを被覆してタイヤのベルト
層を構成した場合に、走行に伴うベルトゴムの耐クラッ
ク性低下が起こりベルト層の端部でセパレーション (ベ
ルト層間のゴム組成物の破壊) が生じるからである。
メチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合
物、クレゾール樹脂、イオン、および有機酸コバルト塩
を特定量配合したために、老化後の破断特性を低下させ
ることなく金属材との接着性を向上させることが可能と
なる。ここで、 "老化後の破断特性" に特に着目したの
は、ゴム組成物の老化後の破断特性が低下すると、その
ゴム組成物でスチールコードを被覆してタイヤのベルト
層を構成した場合に、走行に伴うベルトゴムの耐クラッ
ク性低下が起こりベルト層の端部でセパレーション (ベ
ルト層間のゴム組成物の破壊) が生じるからである。
【0010】以下、上記手段につき詳しく説明する。 (1) 原料ゴム。 例えば、天然ゴム (NR) 単独又は天然ゴムと合成イソ
プレンゴム (IR) 、ブタジエンゴム (BR) 、スチレ
ン−ブタジエン共重合体ゴム (SBR) 、などのジエン
系ゴムとの混合物からなる。
プレンゴム (IR) 、ブタジエンゴム (BR) 、スチレ
ン−ブタジエン共重合体ゴム (SBR) 、などのジエン
系ゴムとの混合物からなる。
【0011】(2) ヘキサメチロールメラミンペンタメ
チルエーテルの部分縮合物。 ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分
縮合物とは、下記式を有する化合物である。
チルエーテルの部分縮合物。 ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分
縮合物とは、下記式を有する化合物である。
【0012】
【0013】ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエ
ーテルの部分縮合物としては、一般の市販品を用いるこ
とができる。例えば、住友化学社製のスミカノール507
(ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテルの部
分縮合物50%含有) がある。なお、他のポリメトキシメ
チルメラミン、例えば、ヘキサメトキシメチルメラミン
を用いても本発明の目的を達成することはできない。
ーテルの部分縮合物としては、一般の市販品を用いるこ
とができる。例えば、住友化学社製のスミカノール507
(ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテルの部
分縮合物50%含有) がある。なお、他のポリメトキシメ
チルメラミン、例えば、ヘキサメトキシメチルメラミン
を用いても本発明の目的を達成することはできない。
【0014】ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエ
ーテルの部分縮合物の使用量は、上記原料ゴム100重量
部に対し、5重量部〜10重量部である。5重量部未満で
は硬度向上の効果が不十分となり、一方、10重量部を超
えると老化後の破断特性の低下がみられる。
ーテルの部分縮合物の使用量は、上記原料ゴム100重量
部に対し、5重量部〜10重量部である。5重量部未満で
は硬度向上の効果が不十分となり、一方、10重量部を超
えると老化後の破断特性の低下がみられる。
【0015】一般の市販品でよい。クレゾール樹脂とし
ては、主としてメタクレゾール樹脂が用いられる。その
使用量は、上記原料ゴム100重量部に対し、0.5〜5重
量部である。0.5重量部未満では、硬度向上の効果が少
ない。5重量部を超えると破断特性の低下、加硫ゴムの
発熱性がたかくなり、好ましくない。 (4) イオウ。
ては、主としてメタクレゾール樹脂が用いられる。その
使用量は、上記原料ゴム100重量部に対し、0.5〜5重
量部である。0.5重量部未満では、硬度向上の効果が少
ない。5重量部を超えると破断特性の低下、加硫ゴムの
発熱性がたかくなり、好ましくない。 (4) イオウ。
【0016】イオウの使用量は、上記原料ゴム100重量
部に対し、2.5 〜5重量部である。2.5 重量部未満では
添加効果が少なく金属との接着性が不十分となり、ま
た、5重量部を超えると老化後の物性変化が大きくな
り、走行に伴うクラックの発生を防止できなくなる。 (5) 有機酸コバルト塩。
部に対し、2.5 〜5重量部である。2.5 重量部未満では
添加効果が少なく金属との接着性が不十分となり、ま
た、5重量部を超えると老化後の物性変化が大きくな
り、走行に伴うクラックの発生を防止できなくなる。 (5) 有機酸コバルト塩。
【0017】例えば、ナフテン酸コバルト、ステアリン
酸コバルト、オクチル酸コバルト、オレイン酸コバルト
などの炭素数5〜20の直鎖状もしくは分岐のモノカルボ
ン酸等のコバルト塩である。有機酸コバルト塩の使用量
は、コバルト元素として上記原料ゴム100重量部に対し
0.1〜0.8 重量部である。0.1重量部未満では少な過ぎ
ることになり、一方、0.8重量部を超えても配合効果の
向上はみられない。
酸コバルト、オクチル酸コバルト、オレイン酸コバルト
などの炭素数5〜20の直鎖状もしくは分岐のモノカルボ
ン酸等のコバルト塩である。有機酸コバルト塩の使用量
は、コバルト元素として上記原料ゴム100重量部に対し
0.1〜0.8 重量部である。0.1重量部未満では少な過ぎ
ることになり、一方、0.8重量部を超えても配合効果の
向上はみられない。
【0018】(6) 本発明のゴム組成物は、上記原料ゴ
ムに対し、これらのヘキサメチロールメラミンペンタメ
チルエーテルの部分縮合物、クレゾール樹脂、イオウ、
および有機酸コバルト塩を配合してなるものであるが、
必要に応じて他の配合剤、例えば、カーボンブラック、
加硫促進剤等を適宜配合してもよい。
ムに対し、これらのヘキサメチロールメラミンペンタメ
チルエーテルの部分縮合物、クレゾール樹脂、イオウ、
および有機酸コバルト塩を配合してなるものであるが、
必要に応じて他の配合剤、例えば、カーボンブラック、
加硫促進剤等を適宜配合してもよい。
【0019】
【実施例】表1に示す配合内容 (重量部) でゴム組成物
(比較例1〜6、実施例1〜3)を作製し、下記の接着
性試験および耐セパレーション性ドラム試験を行なっ
た。この結果を表1に示す。なお、抗張力、破断伸び
(%) はJIS3号ダンベルを打抜きJIS-K-6301に準拠して
測定し、硬度はJISAで測定した。金属材との接着性試験 <初期接着性>12.5mm間隔で平行に並べた黄銅メッキス
チールコード (1×5構造) の両側からゴム組成物をコ
ーティングして埋め込み、幅25mmにしたファブリックを
170℃×20分加硫して、試験サンプルとしてASTM:D2229
に準拠してワイヤーを引抜き、そのときのとゴム被覆率
(%) で評価した。 <加硫後耐温水接着性>外傷より侵入する水分によって
起こる接着劣化は手抜用サンプルの下端ワイヤーを切断
して70℃温水中に浸漬し、4週間放置後引抜き評価し
た。耐セパレーション性ドラム試験 これらのゴム組成物でスチールコードを被覆してなるベ
ルト層を有するタイヤ(タイヤサイズ 165 SR13)につい
て、走行末期を仮定し、80℃にて4日間熱処理後、ドラ
ム上を速度60km/h、スリップアングル±3°、キャン
バー角2°、荷重 127% (JATMA 規格) 、空気圧1.2kg
/cm2 にて6000km走行させ、その後、タイヤを解体し、
ベルト層の端部のセパレーション量を測定し、比較例1
を基準として指数表示した。数値が小さい方が良好であ
る。
(比較例1〜6、実施例1〜3)を作製し、下記の接着
性試験および耐セパレーション性ドラム試験を行なっ
た。この結果を表1に示す。なお、抗張力、破断伸び
(%) はJIS3号ダンベルを打抜きJIS-K-6301に準拠して
測定し、硬度はJISAで測定した。金属材との接着性試験 <初期接着性>12.5mm間隔で平行に並べた黄銅メッキス
チールコード (1×5構造) の両側からゴム組成物をコ
ーティングして埋め込み、幅25mmにしたファブリックを
170℃×20分加硫して、試験サンプルとしてASTM:D2229
に準拠してワイヤーを引抜き、そのときのとゴム被覆率
(%) で評価した。 <加硫後耐温水接着性>外傷より侵入する水分によって
起こる接着劣化は手抜用サンプルの下端ワイヤーを切断
して70℃温水中に浸漬し、4週間放置後引抜き評価し
た。耐セパレーション性ドラム試験 これらのゴム組成物でスチールコードを被覆してなるベ
ルト層を有するタイヤ(タイヤサイズ 165 SR13)につい
て、走行末期を仮定し、80℃にて4日間熱処理後、ドラ
ム上を速度60km/h、スリップアングル±3°、キャン
バー角2°、荷重 127% (JATMA 規格) 、空気圧1.2kg
/cm2 にて6000km走行させ、その後、タイヤを解体し、
ベルト層の端部のセパレーション量を測定し、比較例1
を基準として指数表示した。数値が小さい方が良好であ
る。
【0020】
【表1】
【0021】注) *1 ナフテン酸コバルトおよびステアリン酸コバルト
は、それぞれ、10重量%のコバルト元素を含有する。 *2 N,N'−ジシクロヘキシルベンゾチアゾールスルフ
ェンアミド。 *3 スミカノール610(住友化学社製)。
は、それぞれ、10重量%のコバルト元素を含有する。 *2 N,N'−ジシクロヘキシルベンゾチアゾールスルフ
ェンアミド。 *3 スミカノール610(住友化学社製)。
【0022】*4 サイレッツ964(アメリカンサイアナ
ミド社製) 。 *5 住友化学社製、ヘキサメチロールメラミンペンタ
メチルエーテルの部分縮合物50%含有。 表1から明らかなように、本発明のゴム組成物 (実施例
1〜3) は、老化後の破断特性 (破断伸び (%))の低下
率を小さくし、金属材との接着性を向上できることが判
る。
ミド社製) 。 *5 住友化学社製、ヘキサメチロールメラミンペンタ
メチルエーテルの部分縮合物50%含有。 表1から明らかなように、本発明のゴム組成物 (実施例
1〜3) は、老化後の破断特性 (破断伸び (%))の低下
率を小さくし、金属材との接着性を向上できることが判
る。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、原
料ゴムに対しヘキサメチロールメラミンペンタメチルエ
ーテルの部分縮合物、クレゾール樹脂、イオウ、有機酸
コバルト塩をそれぞれ特定量配合したために、老化後の
破断特性の低下率を小さくし、金属材との接着性を向上
させることができる。このため、本発明のゴム組成物で
スチールコードを被覆してタイヤのベルト層を構成した
場合には、走行末期でのベルト層の端部のセパレーショ
ンを防止することが可能となる。
料ゴムに対しヘキサメチロールメラミンペンタメチルエ
ーテルの部分縮合物、クレゾール樹脂、イオウ、有機酸
コバルト塩をそれぞれ特定量配合したために、老化後の
破断特性の低下率を小さくし、金属材との接着性を向上
させることができる。このため、本発明のゴム組成物で
スチールコードを被覆してタイヤのベルト層を構成した
場合には、走行末期でのベルト層の端部のセパレーショ
ンを防止することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 9:00 61:28 61:00) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 7/00 C08L 9/00 C08L 61/28 C08L 61/00 C08K 3/06 C08K 5/098
Claims (1)
- 【請求項1】 原料ゴム100重量部に対し、ヘキサメチ
ロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物を5
重量部〜10重量部、クレゾール樹脂を0.5〜5重量部、
イオウを2.5〜5重量部、および有機酸コバルト塩をコ
バルト元素として0.1〜0.8重量部配合してなるゴム組
成物。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03257843A JP3116239B2 (ja) | 1991-10-04 | 1991-10-04 | ゴム組成物 |
US07/950,697 US5268402A (en) | 1991-10-04 | 1992-09-25 | Rubber composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03257843A JP3116239B2 (ja) | 1991-10-04 | 1991-10-04 | ゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06306205A JPH06306205A (ja) | 1994-11-01 |
JP3116239B2 true JP3116239B2 (ja) | 2000-12-11 |
Family
ID=17311921
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03257843A Expired - Fee Related JP3116239B2 (ja) | 1991-10-04 | 1991-10-04 | ゴム組成物 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5268402A (ja) |
JP (1) | JP3116239B2 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW279878B (ja) * | 1994-03-18 | 1996-07-01 | Sumitomo Chemical Co | |
EP0700959A1 (en) * | 1994-09-07 | 1996-03-13 | Sumitomo Chemical Company, Limited | A rubber composition and a vulcanizing adhesion method using the same |
US5792805A (en) * | 1995-06-07 | 1998-08-11 | Cytec Technology Corp. | Vulcanizable rubber compositions containing self-condensing alkylated triazine resins having high imino and/or methylol functionality for improved tire cord adhesion and reinforcement |
US5723523A (en) * | 1996-05-22 | 1998-03-03 | Hankook Tire Mfg., Co., Ltd. | Rubber composition for a radial tire having improved processability and adhesive strength |
US6500545B1 (en) * | 2000-09-21 | 2002-12-31 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Aminoplast-based crosslinkers and powder coating compositions containing such crosslinkers |
JP4171434B2 (ja) | 2004-02-26 | 2008-10-22 | 住友ゴム工業株式会社 | ベルト層スチールコード用ゴム組成物およびそれにより被覆されたスチールコード |
JP2009046576A (ja) * | 2007-08-20 | 2009-03-05 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | ブレーカーエッジカバリング用ゴム組成物およびそれを用いたブレーカーエッジカバリングを有するタイヤ |
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