JP2002522447A - アミノオキシ修飾ヌクレオシド化合物とそれから製造されるオリゴマー化合物 - Google Patents

アミノオキシ修飾ヌクレオシド化合物とそれから製造されるオリゴマー化合物

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Abstract

(57)【要約】 高められたヌクレアーゼ抵抗性、相補的な鎖に対する結合親和性を高める置換基(例えば、2' −アミノオキシ基)及びRNアーゼHを活性化する2' −デオキシ−エリスロ−ペントフラノシルヌクレオチドの領域を有する、ヌクレオシドモノマーとそれから製造されるオリゴマー化合物が提供される。そのようなオリゴマー化合物は、診断及び他の研究目的、生物体におけるタンパク質発現のモジュレーション、及びオリゴヌクレオチド治療薬に感受性がある他の病態の診断、検出及び治療に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【関連出願データ】
本出願は、特許出願第09/130,973号、及び特許出願第09/344
,260号(1998年1月30日に出願された特許出願第09/016,52
0号の一部継続出願である)の一部継続出願であり、1997年2月14日に出
願された米国暫定特許出願第60/037,143号の優先利益を特許請求する
。上記特許出願のそれぞれの内容はそのまま参照により本明細書に組込まれてい
る。
【0002】
【発明の分野】
本発明は、アミノオキシ修飾されたヌクレオシド及びオリゴヌクレオチド、相
補的な核酸鎖における開裂のためにRNアーゼHを誘発するオリゴヌクレオチド
、及びそのヌクレオチドの少なくともいくつかがヌクレアーゼ抵抗性であるよう
に機能化されていて、当該オリゴヌクレオチドのヌクレオチドの少なくともいく
つかが相補的な核酸鎖に対する当該オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーショ
ンを増強する置換基を包含し、及び当該オリゴヌクレオチドのヌクレオチドの少
なくともいくつかが2' −デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル糖部分を包含
する、オリゴヌクレオチドに向けられている。そのようなオリゴヌクレオチドに
1個又はそれ以上のアミノオキシ部分が含まれることにより、特に、相補鎖に対
するオリゴヌクレオチドの結合性が高まる。本発明のオリゴヌクレオチド及び高
分子は、治療薬、診断薬、及び研究用試薬として有用である。
【0003】
【発明の背景】
オリゴヌクレオチドは、単鎖RNA又は単鎖DNAにハイブリダイズすること
が知られている。ハイブリダイゼーションとは、標的RNA又はDNAの塩基に
対し、オリゴヌクレオチドの塩基が配列特異的な塩基対で水素結合することであ
る。そのような塩基対は互いに相補的であると言われる。
【0004】 相補的な核酸に対するオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションの程度を
決定する場合、相補的な核酸に結合するオリゴヌクレオチドの相対能力は、特定
のハイブリダイゼーション複合体の融解温度を定量することによって比較し得る
。融解温度(Tm)は、二重らせんに特徴的な物理特性であり、ヘリカル(ハイ
ブリダイズしている)とコイル(ハイブリダイズしていない)の形態がそれぞれ
50%存在している温度(摂氏)である。Tmを測定するには、UVスペクトル
を用いて、ハイブリダイゼーション複合体の形成及び分解(融解)を定量する。
ハイブリダイゼーションの間に起こる塩基のスタッキング(積み重なり)により
、UV吸収は減少する(浅色効果)。従って、UV吸収の減少は、Tmがより高
いことを示す。Tmがより高ければ、鎖間の結合強度はより大きい。
【0005】 オリゴヌクレオチドは、細胞内酵素であるRNアーゼHを使用して、標的RN
Aを酵素的に開裂させるために使用し得る。そのようなRNアーゼH開裂の機序
には、2' −デオキシリボフラノシルオリゴヌクレオチドが標的RNAにハイブ
リダイズすることが必要とされる。生じたDNA−RNAの二重鎖がRNアーゼ
H酵素を活性化し、この活性化された酵素によりRNA鎖が開裂される。RNA
鎖の開裂によりRNAの正常な機能が破壊される。ホスホロチオエートオリゴヌ
クレオチドはこのタイプの機序を介して機能する。しかしながら、DNAオリゴ
ヌクレオチドがRNアーゼHの細胞内活性化に有用であるためには、このオリゴ
ヌクレオチドが、RNアーゼH活性化に十分な時間の間細胞内で存続するために
、ヌクレアーゼに対して十分安定でなければならない。オリゴヌクレオチドを研
究用試薬として使用するような、細胞外の使用については、そのようなヌクレア
ーゼ安定性は必要でないかもしれない。
【0006】 Walder et al. のいくつかの公表物には、RNアーゼHとオリゴヌクレオチド
との相互作用が記載されている。特に興味深いのは:(1)Dagle et al., Nucl
eic Acids Research 1990, 18, 4751 ;(2)Dagle et al., Antisense Resear
ch And Development 1991, 1, 11;(3)Eder et al., J. Biol. Chem. 1991,
266, 6472 ;及び(4)Dagle et al., Nucleic Acids Research 1991, 19, 180
5 である。これらの公表物によれば、非修飾ホスホジエステルのヌクレオシド間
連結と修飾ホスホロチオエートのヌクレオシド間連結の両方を有するDNAオリ
ゴヌクレオチドは、細胞質RNアーゼHの基質になる。それらは基質になるので
、RNアーゼHによる標的RNAの開裂を活性化する。しかしながら、さらに著
者らは、ツメガエルの肺ではホスホジエステル連結とホスホロチオエート連結の
両方がエクソヌクレアーゼ分解も受けることに注目している。そのようなヌクレ
アーゼ分解は、RNアーゼH活性化に利用し得るオリゴヌクレオチドを速やかに
枯渇させるので、不利益である。
【0007】 参考文献(1)、(2)及び(4)に記載されているように、RNアーゼH活
性化作用を依然として供しながらヌクレアーゼ分解に抗してオリゴヌクレオチド
を安定化させるために、ホスホロアミデート、アルキルホスホネート又はホスホ
トリエステル連結部分の間にホスホジエステル連結ヌクレオチドの短い部分が位
置づけられている2' −デオキシオリゴヌクレオチドが構築された。ホスホロア
ミデート含有オリゴヌクレオチドはエクソヌクレアーゼに抗して安定化されたが
、参考文献(4)では、著者はホスホロアミデート連結ごとにホスホロアミデー
ト含有オリゴヌクレオチドの測定Tm値が1.6℃損失することを認めた。その
ようなTm値の減少は、オリゴヌクレオチドとその標的鎖とのハイブリダイゼー
ションにおける減少を示している。
【0008】 他の著者もそのようなオリゴヌクレオチドとその標的鎖とのハイブリダイゼー
ションの損失がもたらし得る効果について述べている。Saison-Behmoaras et al
., EMBO Journal 1991, 10, 1111は、オリゴヌクレオチドがRNアーゼHの基質
になり得ても、mRNAに対する弱いハイブリダイゼーションのためにRNアー
ゼHによる開裂効率が低いことを認めた。この著者らはまた、オリゴヌクレオチ
ドの3' 末端にアクリジン置換を包含させることでオリゴヌクレオチドがエクソ
ヌクレアーゼから保護されることに注目した。
【0009】 1991年5月7日発行の米国特許第5,013,830号は、ホスホジエス
テル連結を介してDNAオリゴマーに抱合した、RNAオリゴマーを含んでなる
混合型のオリゴマー、又はその誘導体を開示する。このRNAオリゴマーはまた
、2' −O−アルキル置換基をもつ。しかしながら、ホスホジエステルであるの
で、このオリゴマーはヌクレアーゼ開裂を受けやすい。 1989年4月13日出願のヨーロッパ特許出願第339,842号は、2'
−O−メチルリボオリゴヌクレオチドホスホロチオエート誘導体を包含する、2
' −O−置換ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドを開示する。上記の出願は
また、ヌクレアーゼ抵抗性を欠く2' −O−メチルホスホジエステルオリゴヌク
レオチドを開示する。
【0010】 1992年9月22日発行の米国特許第5,149,797号は、ホスホジエ
ステル連結により連結し、修飾されたDNA又はRNA配列の一部と両端で隣接
する、デオキシヌクレオチドの内側部分を包含する混合型のリン酸骨格オリゴヌ
クレオチドを開示する。この隣接配列には、メチルホスホネート、ホスホロモル
ホリデート、ホスホロピペラジデート又はホスホロアミデート連結が含まれる。 1993年10月26日発行の米国特許第5,256,775号は、ホスホロ
アミデート連結と、ホスホロチオエート又はホスホロジチオエート連結を組み込
む混合型のオリゴヌクレオチドを記載する。
【0011】 オリゴヌクレオチド及びRNアーゼHを使用して標的RNA鎖を開裂すること
が有用であると認められてきたが、オリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ抵抗性と
ハイブリダイゼーション忠実性はオリゴヌクレオチド治療薬の開発においてきわ
めて重要である。従って、RNアーゼHを活性化し得る一方で同時にハイブリダ
イゼーション特性を維持又は向上させ、ヌクレアーゼ抵抗性を提供する方法及び
材料への切望されたニーズが存在する。そのようなオリゴヌクレオチドはまた研
究用試薬及び診断薬としても所望されている。
【0012】
【発明の要旨】
本発明の1つの態様によれば、構造:
【0013】
【化6】
【0014】 [式中: T4 は、Bx又はBx−Lであって、Bxは複素環塩基部分であり; T1 、T2 及びT3 の1つは、L、水素、ヒドロキシル、保護されたヒドロキ
シル又は糖置換基であり; T1 、T2 及びT3 のもう1つは、L、ヒドロキシル、保護されたヒドロキシ
ル、固形支持体への結合基又は活性化されたリン基であり; T1 、T2 及びT3 の残る1つは、L、水素、ヒドロキシル又は糖置換基であ
るが、T1 、T2 、T3 及びT4 のうち少なくとも1つは、L又はBx−Lであ
り; 前記L基は、式:
【0015】
【化7】
【0016】 {式中: m及びmmは、それぞれ独立して1〜10であり; yは、1〜10であり; Eは、N(R1 )(R2 )又はN=C(R1 )(R2 )であり; R1 及びR2 は、それぞれ独立して、H、窒素保護基、置換又は未置換C1
10アルキル、置換又は未置換C2 〜C10アルケニル、置換又は未置換C2 〜C 10 アルキニルであって、前記置換基が、OR3 、SR3 、NH3 + 、N(R3 )(
4 )、グアニジノ又はアシルであり、前記アシルが、酸、アミド又はエステル
であるか; 又は、R1 及びR2 は、一緒になって、窒素保護基となるか、又はN及びOか
ら選択される追加のへテロ原子を場合により包含する環構造になり;そして、 R3 及びR4 は、それぞれ独立して、H、C1 〜C10アルキル、窒素保護基で
あるか、又は、R3 及びR4 は一緒になって、窒素保護基となるか; 又は、R3 及びR4 は、結合して、N及びOから選択される追加のへテロ原子
を場合により包含する環構造になる。}を有する。] の化合物が提供される。
【0017】 ある好ましい態様では、T1 、T2 又はT3 の1つがLである。さらに好まし
い態様では、T3 がLである。 さらに好ましい態様では、Lが−O−(CH2)2 −O−N(R1 )(R2 )であ
る。もう1つの好ましい態様では、R1 がH、又はC1 〜C10アルキル、又は置
換C1 〜C10アルキルであり、R2 が置換C1 〜C10アルキルであり、好ましく
は、ここでR1 はC1 〜C10アルキルである、及び/又は、R2 はNH3 + 又は
N(R3 )(R4 )置換C1 〜C10アルキルである。もう1つの好ましい態様では
、R1 及びR2 が、いずれも置換C1 〜C10アルキルであり、好ましい置換基は
、独立してNH3 + 又はN(R3 )(R4 )である。
【0018】 ある好ましい態様では、Bxがアデニン、グアニン、ヒポキサンチン、ウラシ
ル、チミン、シトシン、2−アミノアデニン又は5−メチルシトシンである。 ある好ましい態様では、R1 及びR2 が結合して、N及びOから選択される少
なくとも1つのへテロ原子を包含し得る環構造になり、好ましい環構造はイミダ
ゾール、ピペリジン、モルホリン又は置換ピペラジンであり、ここで置換基は、
好ましくはC1 〜C12アルキルである。 ある好ましい態様では、T1 が保護されたヒドロキシルである。他の好ましい
態様では、T2 が活性化されたリン基であるか又は固形支持体への結合基である
。ある好ましい態様では、固形支持体がミクロ粒子である。さらに好ましい態様
では、固形支持体物質がCPGである。
【0019】 ある好ましい態様では、LがBxの環外アミノ官能基に結合している。他の好
ましい態様では、LがBxの環員炭素原子に結合している。 さらに好ましい態様では、T4 がBx−Lである。なおさらに好ましい態様で
は、Bxがアデニン、2−アミノアデニン又はグアニンである。さらに好ましい
態様では、Bxがピリミジン複素環塩基であり、LがBxのC5に共有結合して
いる。なおさらに好ましい態様では、Bxがピリミジン複素環塩基であり、Lが
BxのC4に共有結合している。なおさらに好ましい態様では、Bxがプリン複
素環塩基であり、LがBxのN2に共有結合している。なおさらに好ましい態様
では、Bxがプリン複素環塩基であり、LがBxのN6に共有結合している。
【0020】 ある好ましい態様によれば、そのヌクレアーゼ抵抗性を増加させるように機能
化されている少なくとも1つのヌクレオシド化合物を組込むオリゴマー化合物が
提供される。さらなる態様では、オリゴマー化合物は標的RNAに対するその結
合親和性を高めるように置換基で機能化されている。 本発明のオリゴマー化合物は、好ましくは、ヌクレオシド単位を複数含んでな
るオリゴマー化合物であって、ヌクレオシド単位が、構造:
【0021】
【化8】
【0022】 [式中: 各々のヌクレオシド単位のT4 は、独立してBx又はBx−Lであって、Bx
は複素環塩基部分であり; 各々のヌクレオシド単位のT5 、T6 及びT7 の1つは、独立して、L、ヒド
ロキシル、保護されたヒドロキシル、糖置換基、活性化されたリン基、固形支持
体への結合基、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオシド又はオリゴヌ
クレオチドであり; 各々のヌクレオシド単位のT5 、T6 及びT7 のもう1つは、独立して、ヌク
レオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオシド又はオリゴヌクレオチドであり; 各々のヌクレオシド単位のT5 、T6 及びT7 の残る1つは、独立して、L、
水素、ヒドロキシル、保護されたヒドロキシル又は糖置換基である。 但し、前記ヌクレオシド単位の少なくとも1つで、T4 がBx−Lであるか、
又はT5 、T6 及びT7 の少なくとも1つがLであり; 前記L基は、式:
【0023】
【化9】
【0024】 {式中: m及びmmは、それぞれ独立して1〜10であり; yは、1〜10であり; Eは、N(R1 )(R2 )又はN=C(R1 )(R2 )であり; R1 及びR2 は、それぞれ独立して、H、窒素保護基、置換又は未置換C1
10アルキル、置換又は未置換C2 〜C10アルケニル、置換又は未置換C2 〜C 10 アルキニルであって、前記置換基が、OR3 、SR3 、NH3 + 、N(R3 )(
4 )、グアニジノ又はアシルであり、前記アシルが、酸、アミド又はエステル
であるか; 又は、R1 及びR2 は、一緒になって、窒素保護基となるか、又はN及びOか
ら選択される追加のへテロ原子を場合により包含する環構造になり;そして、 R3 及びR4 は、それぞれ独立して、H、C1 〜C10アルキル、窒素保護基で
あるか、又は、R3 及びR4 は、一緒になって、窒素保護基となるか、又は、R 3 及びR4 は、結合して、N及びOから選択される追加のへテロ原子を場合によ
り包含する環構造になる。}のうちの一方を有する。] のオリゴマー化合物である。
【0025】 本発明のオリゴマー化合物のある好ましい態様では、T1 、T2 又はT3 の少
なくとも1つがLである。さらに好ましい態様では、少なくとも1つのT3 がL
である。 本発明のオリゴマー化合物のさらに好ましい態様では、少なくとも1つのLが
−O−(CH2)2 −O−N(R1 )(R2 )である。本発明のオリゴマー化合物の
さらに好ましい態様では、R1 がH、又はC1 〜C10アルキル、又は置換C1
10アルキルであり、R2 が置換C1 〜C10アルキルであり、好ましくは、ここ
でR1 はC1 〜C10アルキルである、及び/又は、R2 はNH3 + 又はN(R3 )(R4 )置換C1 〜C10アルキルである。本発明のオリゴマー化合物のなおさら
に好ましい態様では、R1 及びR2 が、いずれも置換C1 〜C10アルキルであり
、好ましい置換基は、独立してNH3 + 又はN(R3 )(R4 )である。
【0026】 本発明のオリゴマー化合物のある好ましい態様では、Bxがアデニン、グアニ
ン、ヒポキサンチン、ウラシル、チミン、シトシン、2−アミノアデニン又は5
−メチルシトシンである。 本発明のオリゴマー化合物のある好ましい態様では、R1 及びR2 が結合して
、N及びOから選択される少なくとも1つのへテロ原子を包含し得る環構造にな
り、好ましい環構造はイミダゾール、ピペリジン、モルホリン又は置換ピペラジ
ンであり、ここで置換基は、好ましくはC1 〜C12アルキルである。 本発明のオリゴマー化合物のある好ましい態様では、T1 が保護されたヒドロ
キシルである。本発明のオリゴマー化合物の他の好ましい態様では、T2 が活性
化されたリン基であるか又は固形支持体への結合基である。本発明のオリゴマー
化合物のある好ましい態様では、固形支持体がミクロ粒子である。さらに好まし
い態様では、固形支持体物質がCPGである。
【0027】 本発明のオリゴマー化合物のある好ましい態様では、LがBxの環外アミノ官
能基に結合している。本発明のオリゴマー化合物の他の好ましい態様では、Lが
Bxの環員炭素原子に結合している。 本発明のオリゴマー化合物のさらに好ましい態様では、T4 がBx−Lである
。なおさらに好ましい態様では、Bxがアデニン、2−アミノアデニン又はグア
ニンである。本発明のオリゴマー化合物のさらに好ましい態様では、Bxがピリ
ミジン複素環塩基であり、LがBxのC5に共有結合している。本発明のオリゴ
マー化合物のなおさらに好ましい態様では、Bxがピリミジン複素環塩基であり
、LがBxのC4に共有結合している。本発明のオリゴマー化合物のなおさらに
好ましい態様では、Bxがプリン複素環塩基であり、LがBxのN2に共有結合
している。本発明のオリゴマー化合物のなおさらに好ましい態様では、Bxがプ
リン複素環塩基であり、LがBxのN6に共有結合している。
【0028】 本発明のオリゴマー化合物のある好ましい態様では、オリゴマー化合物は5〜
50個のヌクレオシド単位の長さである。本発明のオリゴマー化合物のさらに好
ましい態様では、オリゴマー化合物は8〜30個のヌクレオシド単位の長さであ
り、15〜25個のヌクレオシド単位の長さがより好ましい。 ある好ましい態様では、連結したヌクレオシド単位の配列を含んでなる、DN
A又はRNAと特異的にハイブリダイズし得るキメラオリゴマー化合物が提供さ
れる。好ましくは、この配列は、連結したヌクレオシド単位を有する第一の領域
と2' −デオキシ糖部分を有する連結したヌクレオシド単位からなる第二の領域
に分けられる。この第一又は第二の領域の少なくとも1つの連結したヌクレオシ
ド単位がホスホロチオエート連結により結合され、第一の領域の連結したヌクレ
オシド単位の少なくとも1つが、複素環塩基又は糖部分の2' 、3' 又は5' 位
に共有結合しているL基を有し、そのL基が、式:
【0029】
【化10】
【0030】 [式中: m及びmmは、それぞれ独立して1〜10であり; yは、1〜10であり; Eは、N(R1 )(R2 )又はN=C(R1 )(R2 )であり; R1 及びR2 は、それぞれ独立して、H、窒素保護基、置換又は未置換C1
10アルキル、置換又は未置換C2 〜C10アルケニル、置換又は未置換C2 〜C 10 アルキニルであって、前記置換基が、OR3 、SR3 、NH3 + 、N(R3 )(
4 )、グアニジノ又はアシルであり、前記アシルが、酸、アミド又はエステル
であるか; 又は、R1 及びR2 は、一緒になって、窒素保護基となるか、又はN及びOか
ら選択される追加のへテロ原子を場合により包含する環構造になり;そして、 R3 及びR4 は、それぞれ独立して、H、C1 〜C10アルキル、窒素保護基で
あるか、又は、R3 及びR4 は、一緒になって、窒素保護基となるか; 又は、R3 及びR4 は、結合して、N及びOから選択される追加のへテロ原子
を場合により包含する環構造になる。]の一方を有する。
【0031】 ある好ましい態様では、第一及び第二の領域のヌクレオシド単位がホスホロチ
オエートのヌクレオシド間連結により結合している。さらに好ましい態様では、
第一の領域のヌクレオシド単位がホスホジエステルのヌクレオシド間連結により
結合し、第二の領域のヌクレオシド単位がホスホロチオエートのヌクレオシド間
連結により結合している。なおさらに好ましい態様では、第一の領域のヌクレオ
シド単位がホスホロチオエートのヌクレオシド間連結により結合し、第二の領域
のヌクレオシド単位がホスホジエステルのヌクレオシド間連結により結合してい
る。
【0032】 ある好ましい態様では、第二の領域が少なくとも3個のヌクレオシド単位を有
する。さらに好ましい態様では、第二の領域が少なくとも5個のヌクレオシド単
位を有する。 ある好ましい態様では、キメラのオリゴマー化合物は、2' −O−アルキルが
置換されたヌクレオシド単位を有する第三の領域を有し、ここで第二の領域は第
一及び第三の領域の間に位置している。さらに好ましい態様では、第一、第二及
び第三の領域のヌクレオシド単位がホスホロチオエート連結により結合している
。さらに好ましい態様では、第一及び第三の領域のヌクレオシド単位がホスホジ
エステル連結により結合し、第二の領域のヌクレオシド単位がホスホロチオエー
ト連結により結合している。もう1つの好ましい態様では、第一及び第三の領域
のヌクレオシド単位がホスホロチオエート連結により結合し、第二の領域のヌク
レオシド単位がホスホジエステル連結により結合している。
【0033】 ある好ましい態様では、第二の領域が少なくとも3個のヌクレオシド単位を有
する。さらに好ましい態様では、第二の領域が少なくとも5個のヌクレオシド単
位を有する。 ある好ましい態様では、第三の領域の2' −O−アルキルが置換されたヌクレ
オシド単位がL基を有する。 本発明のオリゴヌクレオチドを形成するヌクレオチドはリン連結により結合し
得る。好ましいリン連結には、ホスホジエステル、ホスホロチオエート及びホス
ホロジチオエート連結が含まれ、ホスホジエステル及びホスホロチオエート連結
が特に好ましい。
【0034】
【好ましい態様の詳細な説明】
本発明の数多くの目的及び効果は、付帯の図を参照すれば当業者によりよく理
解され得る。 本発明では、修飾されたヌクレオシドモノマー群とそれから製造されるオリゴ
マーが提示される。このモノマーは、2' 、3' 又は5' 糖の位置にあるか又は
複素環塩基の位置にあり得る少なくとも1つの修飾を有するヌクレオシドをそれ
ぞれ含む。本発明のヌクレオシドモノマーか又はオリゴマーのいずれかにおいて
、1箇所以上の位置が修飾され得る。本発明のオリゴマー化合物は、RNA又は
DNAの同定又は定量すること、又はRNA又はDNA分子の活性をモジュレー
トすることに有用である。修飾されたヌクレオシドモノマーをそのなかに有する
オリゴマー化合物は、好ましくは、一本鎖又は二本鎖の標的DNA又はRNA分
子の前もって選択されたヌクレオチド配列と特異的にハイブリダイズし得るよう
に製造される。究極的にはその合成がモジュレートされるか又は完全に阻害され
ることになるタンパク質の産生に関わるDNA又はRNAの配列を選択すること
、又はその存在、非存在又は特定量が診断テストで定量されることになるRNA
又はDNAの配列を選択することが、概して所望される。
【0035】 本発明のヌクレオシドモノマー(モノマー)は、1つ又はそれ以上のアミノオ
キシ修飾を有して製造される。修飾部位は、糖部分上の2' 、3' 及び/又は5
' 位、及び/又はモノマーの複素環塩基部分であり得る。好ましい態様では、こ
のヌクレオシドモノマーは、式:
【0036】
【化11】
【0037】 [式中: T4 は、Bx又はBx−Lであって、Bxは複素環塩基部分であり; T1 、T2 及びT3 の1つは、L、水素、ヒドロキシル、保護されたヒドロキ
シル又は糖置換基であり; T1 、T2 及びT3 のもう1つは、L、ヒドロキシル、保護されたヒドロキシ
ル、固形支持体への結合基又は活性化されたリン基であり; T1 、T2 及びT3 の残る1つは、L、水素、ヒドロキシル又は糖置換基であ
るが、T1 、T2 、T3 及びT4 のうち少なくとも1つは、L又はBx−Lであ
り; 前記L基は、式:
【0038】
【化12】
【0039】 {式中: m及びmmは、それぞれ独立して1〜10であり; yは、1〜10であり; Eは、N(R1 )(R2 )又はN=C(R1 )(R2 )であり; R1 及びR2 は、それぞれ独立して、H、窒素保護基、置換又は未置換C1
10アルキル、置換又は未置換C2 〜C10アルケニル、置換又は未置換C2 〜C 10 アルキニルであって、前記置換基が、OR3 、SR3 、NH3 + 、N(R3 )(
4 )、グアニジノ又はアシルであり、前記アシルが、酸、アミド又はエステル
であるか; 又は、R1 及びR2 は、一緒になって、窒素保護基となるか、又はN及びOか
ら選択される追加のへテロ原子を場合により包含する環構造になり;そして、 R3 及びR4 は、それぞれ独立して、H、C1 〜C10アルキル、窒素保護基で
あるか、又は、R3 及びR4 は一緒になって、窒素保護基となるか; 又は、R3 及びR4 は、結合して、N及びOから選択される追加のへテロ原子
を場合により包含する環構造になる。}を有する。] のモノマーである。
【0040】 特定の理論に縛られたくはないが、アミノオキシ修飾オリゴマー化合物の設計
は、以下を含む数多くの要因に集中している:O4'−O2'ゴーシュ効果を介した
3'−末端コンホメーションに必要であると考えられている、2' 結合部位の陰
性原子(結合親和性を高める);2' −置換基である−O−CH2 −CH2 −O
−のゴーシュ効果(結合親和性/ヌクレアーゼ抵抗性を高める);N−O結合周
辺の制限された動き(側鎖のコンホメーションが制約されると考えられている、
例:カリキアマイシン);修飾部分の親脂質性(タンパク質の結合/吸着に関連
する);及びアミノオキシ側鎖の融合産生(fusogenic )特性。
【0041】 2' −O−ジメチルアミノオキシエチル(DMAOE)置換基に関連している
と考えられている要因の1つは、潜在的な融合産生特性又は「プロトンスポンジ
仮説」である。DMAOEの窒素は4.5〜5.0のpKaを有すると予測され
ている。従って、この窒素は、細胞の外側や細胞膜の中では恐らくプロトン化さ
れないが、pHが5.0付近であるエンドソームの内側ではプロトン化される可
能性があると信じられている。そのようなプロトン化は、酸性の至適pHを有す
るリソソームヌクレアーゼによるオリゴヌクレオチドのエンドソーム分解を妨げ
ると期待される。そのような「プロトンスポンジ」は、エンドソーム小胞の浸透
性を変えることが期待される。エンドソームATPアーゼにより持込まれて蓄積
したプロトンは、流入する塩素アニオンと共役する。エンドソーム内でDMAO
Eオリゴヌクレオチドが濃縮すると、エンドソーム内のイオン濃度が高まり、エ
ンドソームの浸透圧膨張をもたらす。さらに、DMAOEのプロトン化は、内部
の電荷反発も起こすと考えられている。上記効果のいずれもがエンドソームの融
合を引き起こし、オリゴヌクレオチドを細部質へ放出させると考えられている。
オリゴヌクレオチドは、細胞質に存在したならば、容易に核へ輸送されるはずで
ある。
【0042】 本発明のオリゴヌクレオチドは、モジュレーションのために選択される標的R
NA又はDNAのヌクレオチド配列と特異的にハイブリダイズし得るように適合
されていることが好ましい。本発明の1つ又はそれ以上の態様を実践するのに特
に適したオリゴヌクレオチドは、2' 、3' 又は5' 糖が修飾されているか又は
複素環塩基が修飾されているオリゴヌクレオチドを含み、ここでこの修飾はアミ
ノオキシ部分である。例えば、オリゴヌクレオチドは、複数の置換を含有するよ
うに修飾され、それには上記「L」を定義する式に示されたような修飾されたヌ
クレオシド単位を1つ又はそれ以上取込むことが含まれるが、それに限定されな
い。修飾されたヌクレオシド化合物は、オリゴヌクレオチド骨格内の連結により
オリゴヌクレオチドの内部に位置付けられるか、又はオリゴヌクレオチドの3'
及び5' 終末端の一方又は両方に位置づけられ得る。
【0043】 本発明のヌクレオシドモノマーには、活性化されたリン酸基及び活性化された
亜リン酸基のような適切な活性化されたリン基が含まれ得る。本明細書で使用さ
れるように、活性化されたリン酸基及び活性化された亜リン酸基という用語は、
他のモノマー又はオリゴマー化合物のヒドロキシル基と反応してリン含有ヌクレ
オチド間連結を形成する活性化モノマー又はオリゴマーを意味する。そのような
活性化されたリン基はPIII 又はPV 価状態の活性化された原子を含有する。そ
のような活性化されたリン基は当技術分野で知られていて、限定しないが、ホス
ホロアミダイト、H−ホスホネート及びリン酸トリエステルを包含する。好まし
い固相合成では活性化されたリン酸としてホスホロアミダイトが利用される。ホ
スホロアミダイトではPIII 化学が利用される。続いて、中間体の亜リン酸化合
物が既知の方法を用いてPV 状態へ酸化され、好ましい態様において、ホスホジ
エステル又はホスホロチオエートのヌクレオチド間連結を生じる。追加の活性化
されたリン酸及び亜リン酸は Tetrahedron Report Number 309 (Beaucage and I
yer, Tetrahedron, 1992, 48, 2223-2311 に開示されている。
【0044】 本発明のオリゴマー(オリゴマー化合物)は、好便にも機知の方法論の固相合
成を用いて合成され、好ましくは標的RNA又はDNAの前もって選択されたヌ
クレオチド配列に相補的であるか又はそれと特異的にハイブリダイズし得るよう
に設計される。オリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド類似体を合成するた
めの標準的な液相及び固相法は当業者によく知られている。上記の方法は、上記
の複雑な化合物を合成するのに必要とされる時間及びコストを低減させるやり方
で絶えず改良されている。代表的な液相技術は、1993年5月11日発行の米
国特許第5,210,264号に記載されていて、本発明とともに譲渡されてい
る。標準的なホスホロアミダイト化学を活用するオリゴヌクレオチド及びオリゴ
ヌクレオチド類似体の合成に利用される代表的な固相技術は、Protocols For Ol
igonucleotides And Analogs, Agrawal, S., ed., Humana Press, Totowa, NJ,
1993に記載されている。
【0045】 本発明のオリゴマー化合物には、配された連結により結合しているヌクレオシ
ドを含み、その配列が少なくとも2つの領域に分けられるものが含まれる。ある
好ましい態様では、第一タイプの連結により連結した2' −アミノオキシアルキ
ル置換ヌクレオシドが第一の領域に含まれ、第二タイプの連結により連結したヌ
クレオシドが第二の領域に含まれる。ある好ましい態様では、本発明のオリゴマ
ーは、第一の領域に用いられるようなヌクレオシドからなる第三の領域をさらに
包含し、第二の領域が第一の領域と第三の領域との間に位置づけられる。そのよ
うなオリゴマー化合物は「キメラ」、「キメラの」又は「ギャップのある」オリ
ゴヌクレオチドとして知られている。(例えば、1997年4月22日発行の米
国特許第5,623,065号を参照のこと。この内容は参照により本明細書に
組込まれている。)
【0046】 GAP(ギャップ)マー技術は、ホスホロチオエートの「ギャップ」をRNア
ーゼHの活性化中心に残したままオリゴマー化合物の両端(「ウィング」)で修
飾を取込むように開発されてきた(Cook, P. D., Anti-Cancer Drug Des., 1991
, 6, 585-607; Monia et al., J. Biol. Chem., 1993, 268, 14514-14522)。最
近の報告書では、HUVEC細胞にあるヒトICAM−1転写物の5' −キャッ
プ領域に対してアンチセンスである、均一に2' −O修飾された20マーのRN
アーゼH非依存的オリゴヌクレオチドと元の2' −デオキシホスホロチオエート
オリゴヌクレオチドが比較された(Baker et al., J. Bio. Chem., 1997, 272,
11994-12000 を参照のこと)。元のP=Sオリゴヌクレオチド類似体のIC50
6.5nM(Tm=79.2℃)であったのに対し、この2' −MOE/P=O
オリゴマーのIC50は2.1nM(Tm=87.1℃)で、最大の活性を示した
。活性と結合親和性との相関性は必ずしも見られなかった。2' −F/P=S(
Tm=87.9℃)が2' −MOE/P=S(Tm=79.2℃)より4倍活性
が低かったからである。
【0047】 本発明の文脈では、「オリゴマー」及び「オリゴマー化合物」という用語は、
特定の並列でともに結合した、天然に存在するか又は天然に存在しない複数のヌ
クレオシドを意味する。「オリゴマー」及び「オリゴマー化合物」には、オリゴ
ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド類似体、及び非リン含有ヌクレオシド間連結
を有するキメラオリゴマー化合物が含まれる。ある好ましい態様では、本発明の
オリゴマー化合物群はそれぞれ少なくとも1つの修飾されたヌクレオシドを有し
、この修飾は本発明のアミノオキシ化合物である。本発明の好ましいヌクレオシ
ドはリン連結により糖部分を介して結合され、アデニン、グアニン、シトシン、
ウラシル、チミン、キサンチン、ヒポキサンチン、2−アミノアデニン、6−メ
チル、2−プロピル及び他のアルキルアデニン、5−ハロウラシル、5−ハロシ
トシン、6−アザウラシル、6−アザシトシン及び6−アザチミン、シュードウ
ラシル、4−チオウラシル、8−ハロアデニン、8−アミノアデニン、8−チオ
ールアデニン、8−チオアルキルアデニン、8−ヒドロキシルアデニン及び他の
8位置換アデニン、8−ハログアニン、8−アミノグアニン、8−チオールグア
ニン、8−チオアルキルグアニン、8−ヒドロキシルグアニン及び他の8位置換
グアニン、他のアザ及びデアザウラシル、他のアザ及びデアザチミジン、他のア
ザ及びデアザシトシン、他のアザ及びデアザアデニン、他のアザ及びデアザグア
ニン、5−トリフルオロメチルウラシル及び5−トリフルオロシトシンを含有す
るものを包含する。
【0048】 本発明に適用し得る複素環塩基部分(当技術分野では単に「塩基」と言われる
)には、天然及び非天然に存在するヌクレオ塩基及び複素環が両方含まれる。本
明細書で使用されるように、「未修飾の」又は「天然の」ヌクレオ塩基には、プ
リン塩基のアデニン及びグアニン、ピリミジン塩基のチミン、シトシン及びウラ
シルが含まれる。修飾されたヌクレオ塩基には、5−メチルシトシン(5−me
−C)、5−ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2−ア
ミノアデニン、アデニン及びグアニンの6−メチル及び他のアルキル誘導体、ア
デニン及びグアニンの2−プロピル及び他のアルキル誘導体、2−チオウラシル
、2−チオチミン及び2−チオシトシン、5−ハロウラシル及びシトシン、5−
プロピルウラシル及びシトシン、6−アゾウラシル、シトシン及びチミン、5−
ウラシル(シュードウラシル)、4−チオウラシル、8−ハロ、8−アミノ、8
−チオール、8−チオアルキル、8−ヒドロキシル及び他の8位置換アデニン及
びグアニン、5−ハロ、特に5−ブロモ、5−トリフルオロメチル及び他の5位
置換ウラシル及びシトシン、7−メチルグアニン及び7−メチルアデニン、8−
アザグアニン及び8−アザアデニン、7−デアザグアニン及び7−デアザアデニ
ン、及び3−デアザグアニン及び3−デアザアデニンのような他の合成及び天然
のヌクレオ塩基が含まれる。さらなるヌクレオ塩基には、米国特許第3,687
,808号に開示されるもの、Concise Encyclopedia Of Polymer Science And
Engineering, pages 858-859, Kroschwitz, J. I., ed. John Wiley & Sons, 19
90に開示されるもの、Englisch et al., Angewandte Chemie, International Ed
ition, 1991, 30, 613に開示されるもの、及び Sanghvi, Y. S., Chapter 15, A
ntisense Research and Applications, pages 289-302, Crooke, S. T. and Leb
leu, B., ed., CRC Press, 1993 に開示されるものが含まれる。これらヌクレオ
塩基のあるものは本発明のオリゴヌクレオチドの結合親和性を増加させるのに特
に有用である。これらには、2−アミノプロピルアデニン、5−プロピニルウラ
シル及び5−プロピニルシトシンを包含する、5位が置換されたピリミジン、6
−アザピリミジン、及びN−2、N−6、O−6位が置換されたプリンが含まれ
る。5−メチルシトシンの置換は核酸二重鎖の安定性を0.6〜1.2℃高める
ことが示され(Id., pages 276-278)、目下のところでは好ましい塩基置換であ
る。2' −メトキシエチル糖修飾と一緒になると、特にずっと好ましい。
【0049】 上記の注目すべき修飾されたヌクレオ塩基、並びに他の修飾されたヌクレオ塩
基のいくつかの製造を教示する代表的な米国特許は、限定しないが、上記の米国
特許第3,687,808号、並びに米国特許第4,845,205号;第5,
130,302号;第5,134,066号;第5,175,273号;第5,
367,066号;第5,432,272号;第5,457,187号;第5,
459,255号;第5,484,908号;第5,502,177号;第5,
525,711号;第5,552,540号;第5,587,469号;第5,
594,121号;第5,596,091号;第5,614,617号及び第5
,681,941号を包含する。このうちあるものは本出願とともに所有され、
これらはいずれも参照により本明細書に組込まれていて、1996年12月10
日に出願された米国特許出願08/762,488号(参照により本明細書に組
込まれている)とともに所有されている。
【0050】 好ましい糖部分はデオキシリボース又はリボースである。しかしながら、当技
術分野で知られている他の糖置換も本発明に適用可能である。 本明細書で使用されるように、「糖置換基」という用語は、本発明の化合物又
はオリゴマーの糖部分に付く基を意味する。糖置換基は糖の2' 、3' 及び5'
位に共有結合する。ある好ましい態様では、糖置換基は、糖の2' 、3' 及び/
又は5' −炭素原子に直接結合した酸素原子を有する。好ましくは、糖置換基は
2' 位で付くが、糖置換基はまた3' 及び5' 位にも位置づけられ得る。
【0051】 本発明に適用し得る糖置換基には、フルオロ、O−アルキル、O−アルキルア
ミノ、O−アルキルアルコキシ、保護されたO−アルキルアミノ、O−アルキル
アミノアルキル、O−アルキルイミダゾール、及び式(O−アルキル)m (mは
1〜約10である)のポリエーテルが含まれる。上記ポリエーテルのなかで好ま
しいのは、線状及び環状のポリエチレングリコール(PEG)、クラウンエーテ
ルのような(PEG)含有基、及び Ouchi, et al., Drug Design and Discover
y 1992, 9, 93; Ravasio et al., J. Org. Chem. 1991, 56, 4329,及び Delgard
et al., Critical Reviews in Therapeutic Drug Carrier Systems 1992, 9, 2
49に開示されるものである(これらはいずれもそのまま参照により本明細書に組
込まれている)。さらなる糖置換は Cook, P. D., Anti-Cancer Drug Design, 1
991, 6, 585-607 に開示されている。フルオロ、O−アルキル、O−アルキルア
ミノ、O−アルキルイミダゾール、O−アルキルアミノアルキル及びアルキルア
ミノ置換は、Oligomeric Compounds having Pyrimidine Nucleotide(s) with 2'
and 5' Substitutions という発明の名称で1995年3月6日に出願された米
国特許第出願第08/398,901号(そのまま参照により本明細書に組込ま
れている)に記載されている。
【0052】 本発明に適用可能な追加の糖置換基には、−SR及び−NR2 基が含まれるが
、ここで各々のRは、独立して、水素、保護基、又は置換若しくは未置換アルキ
ル、アルケニル又はアルキニルである。2' −SRヌクレオシドは、1997年
9月23日発行の米国特許第第5,670,633号(そのまま参照により本明
細書に組込まれている)に開示されている。2' −SRモノマーシンソンの取込
みについては Ham et al., J. Org. Chem., 1997, 62, 3415-3420 に開示されて
いる。2' −NR2 ヌクレオチドは、Goettingen, M., J. Org. Chem., 1996, 6
1, 6273-6281; 及び Polushin et al., Tetrahedron Lett., 1996, 37, 3227-32
30に開示されている。 本発明に適用可能なさらに代表的な糖置換基には、式I又はII:
【0053】
【化13】
【0054】 〔式中、 Z0 は、O、S又はNHであり; Eは、C1 〜C10アルキル、N(R4 )(R5 )又はN=C(R4 )(R5 )であ
り; R4 及びR5 は、それぞれ独立して、H、窒素保護基、置換又は未置換C1
10アルキル、置換又は未置換C2 〜C10アルケニル、置換又は未置換C2 〜C 10 アルキニルであって、前記置換基は、OR6 、SR6 、NH3 + 、N(R6 )(
7 )、グアニジノ又はアシルであり、前記アシルは、酸、アミド又はエステル
であるか; 又は、R4 及びR5 は、一緒になって、窒素保護基となるか、又は結合して、
N及びOから選択される追加のへテロ原子を場合により包含する環構造になり;
そして、 R6 及びR7 は、それぞれ独立して、H、C1 〜C10アルキル、窒素保護基で
あるか、又は、R3 及びR4 は一緒になって、窒素保護基となるか; 又は、R6 及びR7 は、結合して、N及びOから選択される追加のへテロ原子
を場合により包含する環構造になり; R3 はOX、SX又はN(X)2 であり; 各々のXは、独立して、H、C1 〜C8 アルキル、C1 〜C8 ハロアルキル、
C(=NH)N(H)Z、C(=O)N(H)Z、又はOC(=O)N(H)Z
であり; ZはH又はC1 〜C8 アルキルであり; L1 、L2 及びL3 は、約4〜約7個の炭素原子を有するか、又は約3〜約6
個の炭素原子と1〜2個のヘテロ原子を有する環系を含み、ここで前記ヘテロ原
子は、酸素、窒素及びイオウから選択され、前記環系は、脂肪族、不飽和脂肪族
、芳香族であるか、又は飽和又は不飽和複素環であり; Yは、1〜約10個の炭素原子を有するアルキル又はハロアルキル、2〜約1
0個の炭素原子を有するアルケニル、2〜約10個の炭素原子を有するアルキニ
ル、6〜約14個の炭素原子を有するアリール、N(R4 )(R5 )OR4 、ハロ
、SR4 又はCNであり; 各々のq1 は、独立して、2〜10であり; 各々のq2 は、0又は1であり; pは1〜10であり;及び rは1〜10である。但し、pが0であるとき、rは1より大きい。〕 の一方を有するものが含まれる。
【0055】 式Iの代表的な2' −O−糖置換基は、Capped 2'-Oxyethoxy Oligonucleotid
esという発明の名称で1998年8月7日に出願された米国特許第出願第09/
130,973号(そのまま参照により本明細書に組込まれている)に開示され
ている。 式IIの代表的な環状2' −O−糖置換基は、RNA Targrted 2'-Modified Oli
gonucleotides that are Conformationally Preorganizedという発明の名称で1
998年7月27日に出願された米国特許第出願第09/123,108号(そ
のまま参照により本明細書に組込まれている)に開示されている。
【0056】 特に好ましい糖置換基には、O[(CH2)n O]m CH3 、O(CH2)n OC
3 、O(CH2)n NH2 、O(CH2)n CH3 、O(CH2)n ONH2 及びO
(CH2)n ON[(CH2)n CH3 2 が含まれ、ここでn及びmは1〜約10
である。 本発明のある好ましいオリゴマー化合物は、以下の1つを2' 位に有するヌク
レオシドを少なくとも1つ含有する:C1 〜C10低級アルキル、置換低級アルキ
ル、アルカリール、アラルキル、O−アルカリール又はO−アラルキル、SH、
SCH3 、OCN、Cl、Br、CN、CF3 、OCF3 、SOCH3 、SO2 CH3 、ONO2 、NO2 、N3 、NH2 、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシク
ロアルカリール、アミノアルキルアミノ、ポリアルキルアミノ、置換シリル、R
NA開裂基、レポーター基、インターカレーター、オリゴヌクレオチドの薬力学
特性を改善する基、オリゴヌクレオチドの薬物動態特性を改善する基、及び同様
の特性を有する他の置換基。好ましい修飾には、2' −メトキシエトキシ[2'
−O−CH2 CH2 OCH3 、2' −O−(2−メトキシエチル)又は2' −M
OEとしても知られる](Martin et al., Helv. Chim. Acta, 1995, 78, 486)
、即ちアルコキシアルコキシ基が含まれる。さらに好ましい修飾は、2' −ジメ
チルアミノオキシエトキシ、即ち2' −DMAOEとしても知られるO(CH2) 2 ON(CH3 2 基であるが、これは1998年1月30日に出願された、共
に所有されている米国特許出願第09/016,520号に記載されていて、こ
の内容は参照により本明細書に組込まれている。
【0057】 他の好ましい修飾には、2' −メトキシ(2' −O−CH3 )、2' −アミノ
プロポキシ(2' −OCH2 CH2 CH2 NH2 )及び2' −フルオロ(2' −
F)が含まれる。同様の修飾は、オリゴヌクレオチドの他の部位、特に3' 終端
ヌクレオチド上又は2' −5' 連結オリゴヌクレオチド内にある糖の3' 位、及
び5' 終端ヌクレオチドの5' 位でなし得る。オリゴヌクレオチドはまた、ペン
トフラノシル糖の代わりにシクロブチル部分のような糖模擬体を有し得る。その
ような修飾された糖構造の製造を教示する代表的な米国特許は、限定しないが、
米国特許第4,981,957号;第5,118,800号;第5,319,0
80号;第5,359,044号;第5,393,878号;第5,446,1
37号;第5,466,786号;第5,514,785号;第5,519,1
34号;第5,567,811号;第5,576,427号;第5,591,7
22号;第5,597,909号;第5,610,300号;第5,627,0
53号;第5,639,873号;第5,646,265号;第5,658,8
73号;第5,670,633号及び第5,700,920号(このうちのある
ものは本出願とともに所有され、これらはいずれも参照により本明細書に組込ま
れている)を包含し、やはり参照により本明細書に組込まれている、1995年
6月5日に出願された米国特許出願第08/468,037号とともに所有され
ている。
【0058】 O−置換をリボシル環上に有する糖も本発明に適用可能である。環のOについ
ての代表的な置換基には、限定しないが、S、CH2 、CHF及びCF2 が含ま
れる。例えば、そのまま参照により本明細書に組込まれている、Secrist et al.
, Abstract 21, Program & Abstracts, Tenth International Roundtable, Nucl
eosides, Nucleotides and their Biological Applications, Park City, Utah,
Sept. 16-20, 1992を参照のこと。
【0059】 追加の修飾がオリゴヌクレオチドの他の位置、特に3' 終端ヌクレオチド上の
糖の3' 位と5' 終端ヌクレオチドの5' 位でもなされ得る。例えば、本発明の
オリゴヌクレオチドを追加的に修飾することは、オリゴヌクレオチドの活性、細
胞内分布又は細胞内取込みを増強する、1つ又はそれ以上の部分又は結合体をオ
リゴヌクレオチドへ化学的に連結することを含む。そのような部分には、限定し
ないが、コレステロール部分(Letsinger et al., Proc. Natl. Acad. Sci., US
A, 1989, 86, 6553 )のような脂質部分、コール酸(Manoharan et al., Bioorg
. Med. Chem. Lett., 1994, 4, 1053 )、チオエーテル、例えばヘキシル−S−
トリチルチオール(Manoharan et al., Ann. N. Y. Acad. Sci., 1992, 660, 30
6 ; Manoharan et al., Bioorg. Med. Chem. Let., 1993, 3, 2765 )、チオコ
レステロール(Oberhauser et al., Nucl. Acids Res., 1992, 20, 533)、脂肪
族の鎖、例えばドデカンジオール又はウンデシル残基(Saison-Behmoaras et al
., EMBO J., 1991, 10, 111 ;Kabanov et al., FEBS Lett., 1990, 259, 327;
Svinarchuk et al., Biochimie, 1993, 75, 49)、リン脂質、例えばジ−ヘキサ
デシル−rac−グリセロール又はトリエチルアンモニウム−1,2−ジ−O−
ヘキサデシル−rac−グリセロ−3−H−ホスホネート(Manoharan et al.,
Tetrahedron Lett., 1995, 36, 3651 ;Shea et al., Nucl. Acids Res., 1990,
18 3777)、ポリアミン又はポリエチレングリコール鎖(Manoharan et al., Nu
cleosides & Nucleotides, 1995, 14, 969)、アダマンタン酢酸(Manoharan et
al., Tetrahedron Lett., 1995, 36, 3651 )、パルミチル部分(Mishra et al
., Biochim. Biophys. Acta, 1995, 1264, 229)、又はオクタデシルアミン又は
ヘキシルアミノ−カルボニル−オキシコレステロール部分(Crooke et al., J.
Pharmacol. Exp. Ther., 1996, 277, 923 )が含まれる。
【0060】 本発明の化合物には、窒素原子を包含する環構造(例えば、−N(R1 )(R2 )及び−N(R3 )(R4 )、ここで(R1 )(R2 )と(R3 )(R4 )はそれぞれ
各々のNの周りに環構造を形成する)が含まれ得る。生成する環構造は、複素環
又は複素環式の環構造であり、N、O及びSから選択されるさらなるヘテロ原子
を包含し得る。そのような環構造は単環、二環又は三環式であり、オキソ、アシ
ル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキル、アルケニル、アルキニル、
アミノ、アミド、アジド、アリール、ヘテロアリール、カルボン酸、シアノ、グ
アニジド、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドラジノ、ODMT、アル
キルスルホニル、ニトロ、スルフィド、スルホン、スルホンアミド、チオール及
びチオアルコキシのような置換基で置換され得る。窒素を包含する好ましい二環
式の環構造はフタルイミドである。
【0061】 本発明のへテロ環式環構造は、完全に飽和している、部分的に飽和している、
不飽和であるか、又は多環式複素環とともに上記の各々の環は可能な飽和状態の
いずれかであり得る。本発明のへテロ環式環構造にはヘテロアリールも含まれる
が、それには1つ又はそれ以上の縮合環がヘテロ原子を含有しない系が含まれる
。本発明によれば、窒素へテロ環を含む複素環には、限定しないが、イミダゾー
ル、ピロール、ピラゾール、インドール、1H−インダゾール、α−カルボリン
、カルバゾール、フェノチアジン、フェノキサジン、テトラゾール、トリアゾー
ル、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン及びモルホリン基が含まれる。より好
ましい窒素へテロ環の群には、イミダゾール、ピロール、インドール及びカルバ
ゾール基が含まれる。
【0062】 本発明は、複数の連結ヌクレオシドを含んでなるオリゴマー化合物を提供し、
ここで好ましいヌクレオシド環連結は3' −5' 連結である。他のやり方では、
(1998年7月14日出願の米国特許出願第09/115,043号に記載の
ように)2' −5' 連結も使用し得る。2' −5' 連結は、あるヌクレオチドサ
ブユニットの糖部分の2' 位をその隣接ヌクレオチドサブユニットの糖部分の5
' 位と結合させるものである。 本発明のオリゴヌクレオチドは約5〜約50個の塩基の長さである。本発明の
オリゴヌクレオチドは8〜約30個の塩基を有することがより好ましく、約15
〜約25個の塩基が利用されることがさらにより好ましい。
【0063】 本発明のヌクレオシドモノマーをオリゴヌクレオチドのなかに位置づける場合
、適切にブロックないし活性化されているモノマーが、通常にブロックないし活
性化されている標準ヌクレオチドを取込むための標準法でオリゴヌクレオチドに
取込まれる。例を挙げると、例えばフタルイミド保護基で保護されているアミノ
オキシ部分を有するジイソプロピルホスホロアミダイトのヌクレオシドモノマー
が選択される。さらに、このヌクレオシドモノマー分子のヒドロキシル基の1つ
、例えば5' −ヒドロキシルがジメトキシトリチル(DMT)保護基で保護され
、他のヒドロキシル基(つまり、3' −ヒドロキシル基)はシアノエチル保護基
を担う。このヌクレオシドモノマーは、伸張するオリゴヌクレオチドにホスホロ
アミダイト部分を反応させる、当技術分野で知られているような通常の活性化剤
で処理することによって、伸張するオリゴヌクレオチドへ加えられる。これに続
いて、当技術分野で知られているように、標準法でDMT基を除去し、当技術分
野の標準である通常のヌクレオチドアミダイト単位を用いてオリゴヌクレオチド
の伸張を継続する。このヌクレオシドモノマーがオリゴヌクレオチド合成時に利
用される中間体の単位である場合、このヌクレオシド性のモノマーヌクレオシド
はオリゴヌクレオチドの内部に位置づけられる。このヌクレオシドモノマーがオ
リゴヌクレオチドに連結した最終単位である場合、このヌクレオシドモノマーは
オリゴヌクレオチドの5' 最終端部分を形成する。本発明のオリゴマー化合物を
製造する、当技術分野でよく知られている他の方法は多数ある。上記のホスホロ
アミダイト法はこれらの方法の1つを例示するためのものである。
【0064】 本明細書の文脈では、アルキル(一般にC1 〜C10)、アルケニル(一般にC 2 〜C10)及びアルキニル(一般にC2 〜C10)基には、限定しないが、飽和及
び不飽和の直鎖、分岐鎖及び脂環式の炭化水素が含まれ、それにはメチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、ペンチル、へキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デ
シル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキ
サデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル及び他の高級
炭素アルキル基が含まれる。さらなる例には、2−メチル−プロピル、2−メチ
ル−4−エチルブチル、2,4−ジエチルブチル、3−プロピルブチル、2,8
−ジブチルデシル、6,6−ジメチルオクチル、6−プロピル−6−ブチルオク
チル、2−メチルブチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−エチ
ルヘキシル及び他の分岐鎖基、アリル、クロチル、プロパルジル、2−ペンテニ
ル及びπ結合を含有する他の不飽和基、シクロヘキサン、シクロペンタン、アダ
マンタン、並びに他の脂環式基、3−ペンテン−2−オン、3−メチル−2−ブ
タノール、2−シアノオクチル、3−メトキシ−4−ヘプタナール、3−ニトロ
ブチル、4−イソプロポキシドデシル、4−アジド−2−ニトロデシル、5−メ
ルカプトノニル、4−アミノ−1−ペンテニル、並びに他の置換された基が含ま
れる。
【0065】 さらに、本発明の文脈では、直鎖の化合物は、脂肪族化合物のような開鎖化合
物を意味し、アルキル、アルケニル又はアルキニル化合物が含まれ;本明細書で
使用されるような低級アルキル、アルケニル又はアルキニル化合物には、限定し
ないが、約1〜約6個の炭素原子からなるヘテロカルビル化合物が含まれる。本
明細書で使用するように、分岐鎖の化合物は、アルキル、アルケニル、アルキニ
ル化合物のような直鎖の化合物を含み、直鎖の炭素原子に付いた直鎖又は分岐鎖
をさらに有する。本明細書で使用されるような環式化合物は、閉鎖化合物、つま
り脂環式又は芳香族の化合物のような炭素原子の環を意味する。直鎖、分岐鎖又
は環式の化合物は、アルコキシ又は複素環式化合物にあるように、内側で中断さ
れ得る。本発明の文脈では、「内側で中断される」とは炭素鎖がO、N又はSの
ようなヘテロ原子で中断され得ることを意味する。しかしながら、所望されるな
らば、炭素鎖にはヘテロ原子を有さなくてもよい。
【0066】 本発明の1つの側面では、ヌクレオシドモノマーに付くアルキル基の全体の長
さは、そのアルキル基の両端間に位置付けられるアミノオキシ基が11個より少
ないように選択される。本発明のある好ましいヌクレオシドモノマーでは、少な
くとも2つのメチレン基の付いたアミノオキシ基をそれとヌクレオシドモノマー
のヒドロキシル基の一方との間に位置付けることが好ましい。このことは、メチ
レン単位をアルキル骨格か又はアミノオキシ側鎖のいずれかと結合させることに
よって達成され得る。そのように位置付けられると、アミノオキシ部分の酸素原
子とヒドロキシル基の酸素原子とはアセタールタイプの構造を形成しない。他の
態様では、アミノオキシ部分は、唯1つのメチレン基を有し、それとヒドロキシ
ル基の一方又は他方との間に位置付けられ、アセタールタイプの構造を形成する
【0067】 本発明の置換されたヌクレオシドモノマーでは、第一に好ましい置換基の群に
2' −O−アミノオキシアルキル置換基が含まれる。次に好ましい置換基の群に
は、2' −O−アルキルアミノオキシアルキル、2' −O−ジ−アルキルアミノ
オキシアルキル及び2' −O−モノアルキルアミノオキシアルキル、例えばジメ
チルアミノオキシエチル及びエチルアミノオキシエチルが含まれる。追加の好ま
しい置換基群には、上記2' −O−アミノオキシアルキル置換基の前駆体又はブ
ロックされた形態が含まれ、それにはフタルイミド及びホルムアルデヒドの付加
物、即ち、フタルイミド−N−オキシ及びホルマルオキシミル基が含まれる。よ
り好ましい置換基の群には、アミノ基が1つ又はそれ以上の置換アルキル基で置
換されている2' −アミノオキシアルキルが含まれるが、ここで好ましい置換基
はアミノ及び置換アミノである。
【0068】 本発明のある好ましい態様では、オリゴマー化合物がリン連結を介して連結し
ている。好ましいリン連結には、ホスホジエステル、ホスホロチオエート及びホ
スホロジチオエート連結が含まれる。本発明の1つの好ましい態様では、ホスホ
ロチオエートのヌクレオシド間連結を活用することによって、オリゴヌクレオチ
ドにヌクレアーゼ抵抗性が付与される。 本明細書で使用されるように、オリゴヌクレオチドという用語には、非リン連
結部分を有する2個又はそれ以上のヌクレオシドサブユニットを含有するオリゴ
マー又はポリマーが含まれる。本発明によるオリゴヌクレオチドは、複素環塩基
部分にグリコシル結合を介して付いたリボフラノース部分を有するモノマーサブ
ユニット又はヌクレオシドを有する。
【0069】 オリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオシドは、キメラ性のオリゴマー化合物
をもたらすように結合し得る。天然に存在するホスホジエステル連結基に加えて
、本発明のオリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオシド及びオリゴマーキメラ化合
物(オリゴマー化合物)を製造するために使用し得るリン含有連結基及びリンを
含有しない連結基は先行技術において十分記述されていて、限定しないが、以下
を包含する:
【0070】リンを含有する連結 : ホスホロジチオエート(−O−P(S)(S)−O−); ホスホロチオエート(−O−P(S)(O)−O−); ホスホロアミデート(−O−P(O)(NJ)−O−); ホスホネート(−O−P(J)(O)−O−); ホスホトリエステル(−O−P(OJ)(O)−O−); ホホスホロアミデート(−O−P(O)(NJ)−S−); チオノアルキルホスホネート(−O−P(S)(J)−O−); チオノアルキルホスホトリエステル(−O−P(O)(OJ)−S−); ボラノリン酸(−R5 −P(O)(O)−J−);
【0071】リンを含有しない連結 : チオジエステル(−O−C(O)−S−); チオノカルバメート(−O−C(O)(NJ)−S−); シロキサン(−O−Si(J)2 −O−); カルバメート(−O−C(O)−NH−及び−NH−C(O)−O−); スルファメート(−O−S(O)(O)−N−及び−N−S(O)(O)−N−)
; モルホリノスルファミド(−O−S(O)(N(モルホリノ)−); スルホンアミド(−O−SO2 −NH−); スルフィド(−CH2 −S−CH2 −); スルホネート(−O−SO2 −CH2 −); N,N' −ジメチルヒドラジン(−CH2 −N(CH3 )−N(CH3 )−)
; チオホルムアセタール(−S−CH2 −O−); ホルムアセタール(−O−CH2 −O−); チオケタール(−S−C(J)2 −O−);及び ケタール(−O−C(J)2 −O−); アミン(−NH−CH2 −CH2 −); ヒドロキシルアミン(−CH2 −N(J)−O−); ヒドロキシルイミン(−CH=N−O−);及び ヒドラジニル(−CH2 −N(H)−N(H)−); 「J」は、通常水素又はアルキル基である置換基を指すが、連結のタイプによ
り異なるより複雑な基であり得る。
【0072】 天然に存在する連結の−O−P(O)2 −O−原子の1つ又はそれ以上の修飾
又は置換に関わる上記の連結基に加え、本発明の範囲内には、天然に存在する連
結の1つ又はそれ以上の原子だけでなく5' −メチレン基の修飾を包含する連結
基が含まれる。このタイプの連結は文献に十分記載されていて、限定せずに、以
下を包含する: アミド(−CH2 −CH2 −N(H)−C(O))及び−CH2 −O−N=C
H−;及び リンアルキル(−C(J)2−P(=O)(OJ)−C(J)2−C(J)2−)。 ここで、Jは上記の通りである。
【0073】 上記の置換ヌクレオシド間連結の合成についての合成スキームは、以下に開示
されている:WO91/08213号;WO90/15065号;WO91/1
5500号;WO92/20822号;WO92/20823号;WO91/1
5500号;WO89/12060号;EP216860号;US92/042
94号;US90/03138号;US91/06855号;US92/033
85号;US91/03680号;米国特許第07/990,848号;第07
/892,902号;第07/806,710号;第07/763,130号;
第07/690,786号;第5,466,677号;第5,034,506号
;第5,124,047号;第5,278,302号;第5,321,131号
;第5,519,126号;第4,469,863号;第5,455,233号
;第5,214,134号;第5,470,967号;第5,434,257号
;Stirchak, E. P., et al., Nucleic Acid Res., 1989, 17, 6129-6141; Hewi
tt, J. M. et al., 1992, 11, 1661-1666; Sood, A., et al., J. Am. Chem. So
c., 1990, 112, 9000-9001; Vaseur, J. J., et al., J. Amer. Chem. Soc., 19
92, 114, 4006-4007; Musichi, B., et al., J. Org. Chem., 1990, 55, 4231-4
233; Reynolds, R. C., et al., J. Org. Chem., 1992, 57, 2983-2985; Mertes
, M. P. et al., J. Med. Chem., 1969, 12, 154-157; Mungall, W. S., et al.
, J. Org. Chem., 1977, 42, 703-706; Stirchak, E. P., et al., J. Org. Che
m., 1987, 52, 4202-4206; Coull, J. M., et al., Tet. Lett., 1987, 28, 745
; 及び Wang, H., et al., Tet. Lett., 1991, 32, 7385-7388。
【0074】 ヌクレオチドの糖、塩基、又はリン酸基に対して他の置換をなし得る。代表的
な置換は、1991年7月25日公開の国際公開特許番号WO91/10671
号、1992年2月20日公開のWO92/02258号、1992年3月5日
公開のWO92/03568号、及び米国特許第5,138,045号、第5,
218,105号、第5,223,618号、第5,359,044号、第5,
378,825号、第5,386,023号、第5,457,191号、第5,
459,255号、第5,489,677号、第5,506,351号、第5,
541,307号、第5,543,507号、第5,571,902号、第5,
578,718号、第5,587,361号、第5,587,469号に開示さ
れ、これらはすべて本出願の譲渡人へ譲渡されている。上記参考文献のいずれの
開示内容も参照により本明細書に組込まれている。
【0075】 オリゴヌクレオチド及びその類似体へコンジュゲート基を付けることは先行技
術において十分文書化されている。本発明の化合物には、1級又は2級ヒドロキ
シル基のような官能基に共有結合しているコンジュゲート基を包含し得る。本発
明のコンジュゲート基には、インターカレーター、レポーター分子、ポリアミン
、ポリアミド、ポリエチレングリコール、ポリエーテル、オリゴマーの薬力学特
性を増強する基、オリゴマーの薬物動態特性を増強する基が含まれる。典型的な
コンジュゲート基には、コレステロール、リン脂質、ビオチン、フェナジン、フ
ェナンスリジン、アントラキノン、アクリジン、フルオレセイン、ローダミン、
クマリン及び染料がある。薬力学特性を増強する基には、本発明の文脈では、オ
リゴマーの取込みを向上させ、分解に対するオリゴマー抵抗性を増強し、及び/
又はRNAに対する配列特異的なハイブリダイゼーションを強める基が含まれる
。薬物動態特性を増強する基には、本発明の文脈では、オリゴマーの取込み、分
布、代謝又は排泄を向上させる基が含まれる。代表的なコンジュゲート基は、1
992年10月23日出願の国際特許出願PCT/US92/09196号、1
997年7月1日発行の米国特許第5,578,718号、及び米国特許第5,
218,105号に開示されている。上記はいずれも本出願とともに譲渡されて
いる。それぞれの開示内容はすべて参照により本明細書に組込まれている。
【0076】 アンチセンス特性を修飾するための他の基には、RNA開裂複合体、ピレン類
、金属キレート剤、ポルフィリン、アルキル化剤、ハイブリッドインターカレー
ター/リガンド及び光架橋剤が含まれる。RNA開裂剤には、o−フェナントロ
リン/Cu複合体とRu(ビピリジン)32+ 複合体が含まれる。Ru(bpy) 3 2+ 複合体は核酸と相互作用して、光化学的に核酸を開裂する。金属キレート剤
にはEDTA、DTPA及びo−フェナントロリンが含まれる。アルキル化剤に
は、ヨードアセトアミドのような化合物が含まれる。ポルフィリンには、ポルフ
ィン、その置換された形態、及び金属複合体が含まれる。ピレン類にはピレン及
び、同様のプロトコールを用いて結合し得る他のピレンベースのカルボン酸が含
まれる。
【0077】 ハイブリッドインターカレーター/リガンドには、光ヌクレアーゼ/インター
カレーターリガンドの6−[[[9−[[6−(4−ニトロ−ベンズアミド)へ
キシル]アミノ]アクリジン−4−イル]カルボニル]アミノ]ヘキサノイル−
ペンタフルオロフェニルエステルが含まれる。この化合物には、インターカレー
ターであるアクリジン部分と光ヌクレアーゼであるp−ニトロベンズアミド基と
いう2つの注目すべき特徴がある。 光架橋剤には、例えば、N−ヒドロキシスクシンイミジル−4−アジド安息香
酸塩(HSAB)及びN−スクシンイミジル−6(−4' −アジド−2' −ニト
ロフェニル−アミノ)ヘキサン酸塩(SANPAH)のようなアリールアジドが
含まれる。オリゴヌクレオチドに結合したアリールアジドは、照射されると、核
酸及びタンパク質との架橋形成をもたらす。それらはまた(KLH又はBSAの
ような)担体タンパク質とも架橋形成し、オリゴヌクレオチドに対する抗体を産
生させる。
【0078】 本発明によるビタミンは、一般に水溶性又は脂溶性として分類され得る。水溶
性ビタミンには、チアミン、リボフラビン、ニコチン酸又はナイアシン、ビタミ
ンB6 ピリドキサール群、パントテン酸、ビオチン、葉酸、B12コバミド補酵素
、イノシトール、コリン及びアスコルビン酸が含まれる。脂溶性ビタミンには、
ビタミンAファミリー、ビタミンD、ビタミンEトコフェロールファミリー及び
ビタミンK(及びフィトール類)が含まれる。レチノール酸とレチノールを含む
ビタミンAファミリーは、細胞質レチノール結合タンパク質II型(CRBP−
II)、レチノール結合タンパク質(RBP)及び細胞内レチノール結合タンパ
ク質(CRBP)のような特定タンパク質との相互作用を通して標的組織へ吸収
及び輸送される。これらのタンパク質は、人体の様々な部分で見出されてきたが
、約15kDの分子量を有する。それらは、ビタミンAファミリーの化合物、特
にレチノール酸及びレチノールと特定の相互作用をする。
【0079】 本発明の文脈では、「ハイブリダイゼーション」は、ワトソン−クリック、フ
ーグスティーン又は逆フーグスティーン型の水素結合であり得る、相補的なヌク
レオチド間の水素結合を意味する。例えば、アデニンとチミンは、水素結合の形
成を介して対合する相補的なヌクレオ塩基である。本明細書で使用されるように
、「相補的」はまた、2つのヌクレオチド間の配列相補性を意味する。例えば、
オリゴヌクレオチドのある位置にあるヌクレオチドがDNA又はRNA分子の同
じ位置にあるヌクレオチドと水素結合し得る場合、このオリゴヌクレオチドとD
NA又はRNAはその位置で互いに相補的であると考えられる。オリゴヌクレオ
チドとDNA又はRNAが互いに相補的であるのは、各々の分子内の対応する位
置の十分な数が互いに水素結合し得るヌクレオチドに占められるときである。こ
のように、「特異的にハイブリダイズし得る」及び「相補的」とは、オリゴヌク
レオチドとDNA又はRNA標的との間に安定で特異的な結合が起こるほど十分
な程度の相補性を明示するために使用される。特異的にハイブリダイズし得るの
に、オリゴヌクレオチドは、その標的DNA配列に対して100%相補的である
必要はないと理解されている。オリゴヌクレオチドが特異的にハイブリダイズし
得るのは、標的DNA又はRNA分子に対するこのオリゴヌクレオチドの結合が
標的DNA又はRNAの正常機能に干渉するとき、及び特異的な結合が所望され
る条件、即ちin vivo アッセイ又は治療処置の場合の生理学的条件、又はin vit
roアッセイでアッセイが実施される条件の下で、非標的配列に対するオリゴヌク
レオチドの非特異的な結合を回避するのに十分な程度の相補性があるときである
【0080】 核酸分解(nucleolytic )酵素によるオリゴヌクレオチドの開裂には、酵素−
基質複合体、特に、ヌクレアーゼ−オリゴヌクレオチド複合体の形成が必要とさ
れる。一般にヌクレアーゼ酵素は、適切に付着するために、オリゴヌクレオチド
上に位置づけられる特定の結合部位を必要とする。ヌクレアーゼがオリゴヌクレ
オチドに付着し得ないようにこのオリゴヌクレオチド結合部位を除去又はブロッ
クすると、オリゴヌクレオチドはヌクレアーゼ抵抗性になる。配列特異的なパリ
ンドローム二本鎖DNAを開裂する制限エンドヌクレアーゼの場合、3位及び7
位の環窒素のようなある結合部位が要求される結合部位として同定された。これ
らの部位の1つ又はそれ以上を除去するか、オリゴヌクレオチド内のこれらの特
定部位に対するヌクレアーゼの接近を立体的にブロックすると、特定のヌクレア
ーゼに対して様々なレベルの抵抗性がもたらされる。
【0081】 本発明は優れたハイブリダイゼーション特性を有するオリゴヌクレオチドを提
供する。構造活性相関の試験から、ある2' −糖修飾オリゴヌクレオチドのRN
A標的(相補体)に対する結合(Tm)の増加がヘテロ二重鎖の「A」タイプコ
ンホメーションの増加と相関することが示された。さらに、修飾されたオリゴヌ
クレオチドの絶対フィデリティは維持されている。本発明の2' 糖修飾配列特異
的オリゴヌクレオチドの結合性が高まると、文献に知られているメチルホスホネ
ート、リン酸トリエステル及びホスホロアミデートのようなリン修飾オリゴヌク
レオチドに比較して、より優れた強度及び特異性を提供する。
【0082】 DNA及びRNA二重鎖の間にある唯一の構造上の違いは、(ウラシル環系の
メチル基の有無は影響しないという前提で)RNA分子では糖部分の2' 位がヒ
ドロキシル基であるのに対し、DNA分子では糖部分の2' 位が水素原子である
ことである。しかしながら、DNA及びRNA二重鎖の間には全体的なコンホメ
ーションに違いがある。
【0083】 核酸繊維のX線回折分析(Arnott and Hukins, Biochem. Biophys. Res. Comm
., 1970, 47, 1504 )と二本鎖核酸の結晶解析とから、DNAが「B」型構造を
とり、RNAはより強固な「A」型構造をとることが知られている。二本鎖核酸
間の主要なコンホメーション上の違いは、DNA及びRNAヌクレオシドの糖の
すぼみ(puckering )間の違い(DNAは「B」のC2' 末端により形成され、
RNAは「A」のC3' 末端により形成される)なのである。
【0084】 ペントフラノシル部分のコンホメーションの主因となるのは2' 位の置換基の
性質である。つまり、2' −置換基の電気陰性度が高まるにつれて、C2' −末
端型に対してC3' −末端型の集団が増加する。例えば、2' −デオキシ−2'
−ハロアデノシン群の中では、C3' −末端型の集団が最大(65%)を示すの
は2' −フルオロ誘導体であり、最小(7%)を示すのは2' −ヨードである。
アデノシン(2' −OH)及びデオキシ−アデノシン(2' −H)のそれはそれ
ぞれ36%及び19%である。さらに、アデノシンダイマー(2' −デオキシ−
2' −フルオロアデノシン−2' −デオキシ−2' −フルオロアデノシン)の2
' −フルオロ基の効果は、スタック(した)コンホメーションの安定化にさらに
関連している。研究によると、ジヌクレオシドリン酸はA−Aと同様の幾何学を
有するスタックコンホメーションを有するが、A−Aよりも大きい程度の塩基−
塩基重複を有する。「A」構造においてスタックコンホメーションが安定化し得
るのは、このC2' −F結合の高極性とC3' −末端のすぼみに対する極端な選
好性によると考えられている。 UV浅色効果、円二色性、及び1 H−NMRからのデータは、また、ハロ置換
基の電気陰性度が減少するにつれてスタッキングの程度が減少することを示して
いる。さらに、糖部分の2' 位における立体バルクは「B」型二重鎖よりも「A
」型2重鎖においてよりよく収容されるものである。
【0085】 このように、ジヌクレオシドモノリン酸の3' −ヌクレオチジル単位上の2'
−置換基は、スタッキングコンホメーションに対し、立体反発、フラノースのす
ぼみ選好、静電気反発、疎水性の吸引、及び水素結合能力といった数多くの効果
を及ぼすと考えられている。これらの置換基の効果は、置換基の分子サイズ、電
気陰性度、及び疎水性によって決定されると考えられる。 2' −デオキシグアノシン、シチジン及びウリジンジヌクレオシドリン酸の2
' −OMe修飾についての試験は、対応する非メチル化種(2' −OH)に比較
してスタッキング効果が増強されること示す。この場合、メチル基の疎水性の吸
引力がその立体バルクの不安定化効果に勝るものであると考えられている。 2' −置換アデノシンジリン酸では融解温度(相補的な結合)が増加する。コ
ンホメーションの3' −末端選好性と置換基の存在のいずれがこの結合性の増加
の原因であるかは明らかでない。しかしながら、3' −末端コンホメーションで
は、隣接塩基のより大きな重複(スタッキング)が達成され得る。 理論に縛られたくはないが、本発明のアミノオキシアルキル置換基はまた、C
3' −末端のすぼみがあるヌクレオシドの糖のすぼみをもたらすと考えられてい
る。
【0086】 本発明の化合物は、診断薬、治療薬及び研究用の試薬及びキットとして活用し
得る。それらは、本発明のオリゴヌクレオチドの有効量を好適な製剤的に許容さ
れる希釈剤又は担体に加えることによって、医薬組成物において活用され得る。
それらは、さらに、所望されないタンパク質の産生により特徴づけられる疾患を
有する生物を治療するために使用され得る。その生物は、所望されないタンパク
質をコードする標的核酸の鎖に特異的にハイブリダイズし得る配列を有する本発
明のオリゴヌクレオチドと接触され得る。
【0087】 治療組成物の製剤、及びその後続の投与は当業者の技術の範囲内にあると考え
られる。一般に、治療薬としては、そのような治療を必要とする患者へ、患者の
年齢及び治療される病態の重症度に依存して、体重kgあたり0.01μg〜1
00gの範囲の用量で、通常製剤的に許容される担体において、本発明によるオ
リゴマーが投与される。さらに、治療は、単回用量であるか又は、特定疾患の性
質、その重症度、及び患者の状態全般に応じて変化し得る期間の間続き、1日1
回から20年に1回まで広がり得る治療方式であり得る。治療の後で、患者はそ
の状態の変化と病状の寛解についてモニターされる。オリゴマーの用量は、患者
が現行の投与量レベルに対して有意に反応しないときに増やしてよいし、又は用
量は、病状の寛解が観察されるか又は病的状態が止んだならば減らしてもよい。
【0088】 ある症例では、本発明のオリゴマーとともに他の従来的な治療モダリティで患
者を治療することがより効果的であり得る。例えば、AIDSの治療を受けてい
る患者へは、AZTとともにオリゴマーが投与され、また、動脈硬化症の患者で
は、処置された動脈の再閉塞を予防する血管形成術を施した後に、本発明のオリ
ゴマーで治療され得る。 投与は治療される病態の重症度と反応性に依存し、治療期間は数日から数ヶ月
、又は治療が効果を示すか又は病態の減衰が達成されるまで続く。最適な投与ス
ケジュールは、患者体内の薬物蓄積量の測定から算出され得る。当業者は、最適
投与量、投与方法及び反復率を容易に決定し得る。最適投与量は個々のオリゴマ
ーの相対効力によって変化し得るが、一般にはin vitro及びin vivo の動物モデ
ルにおいて有効とされたEC50に基づいて推定され得る。一般に、投与量は体重
kgあたり0.01μg〜100gであり、1日、1週、1月又は1年につき1
回又はそれ以上、又は2〜数年ごとに1回でさえ与えられ得る。
【0089】 治療がうまくいけば、患者に維持療法を施し、病態の再発を予防することが所
望され得る。ここでオリゴマーは、体重kgあたり0.01μg〜100gの範
囲で、1日1回又は数回に1回まで、維持用量で投与される。 本発明の医薬組成物は、局所又は全身治療のどちらが所望されかということ、
及び治療される部位に依存して、数多くの方法で投与され得る。投与は、局所投
与(眼、膣、直腸、鼻腔内、経皮を含む)、経口投与又は腸管外投与であり得る
。腸管外投与には、静脈内点滴、皮下、腹腔内又は筋肉内注射、又は鞘内又は脳
室内投与が含まれる。
【0090】 局所投与用の製剤には、経皮パッチ、軟膏、ローション、クリーム、ゲル、ド
ロップ、坐剤、スプレー、液剤及び粉末が含まれ得る。従来の製剤用担体、水性
の粉末又は油状の基剤、濃化剤等が必要であるか又は所望され得る。被覆された
コンドーム、グラブなどもまた有用であり得る。 経口投与用の組成物には、粉末又は顆粒剤、水又は非水性媒体に溶けた懸濁液
又は溶液、カプセル剤、小袋(sachet)又は錠剤が含まれる。濃化剤、芳香剤、
希釈剤、乳化剤、分散補助剤又は結合剤も所望され得る。 鞘内又は脳室内投与用の組成物は、緩衝剤、希釈剤、及び他の好適な添加物も
含有し得る滅菌水溶液を包含し得る。
【0091】 腸管外投与用の製剤は、緩衝剤、希釈剤、及び他の好適な添加物も含有し得る
滅菌水溶液を包含し得る。 本発明は、単細胞の原核生物及び真核生物から多細胞の真核生物に至る多種多
様な生物において実施され得る。DNA−RNA転写又はRNA−タンパク質翻
訳をその遺伝、代謝又は細胞機構の根本部分として利用する生物は、そのような
治療的及び/又は予防的処置に影響されやすい。細菌、酵母、原生動物、藻類、
植物及び、高温動物を含む高等動物の形態のように一見多様な生物がこの方法で
処置し得る。さらに、多細胞真核生物の細胞はいずれもその細胞活動の必須部分
としてDNA−RNA転写とRNA−タンパク質翻訳の両方を包含するので、そ
のような治療薬及び/又は診断薬は、そのような細胞集団に対しても実施され得
る。さらに、真核生物のオルガネラ、例えばミトコンドリア及び葉緑体の多くに
も転写及び翻訳の機構が含まれている。単細胞、細胞集団又はオルガネラも、そ
のまま、本発明の治療薬又は診断薬オリゴヌクレオチドで処置され得る生物の定
義のなかに包含され得る。本明細書で使用されるように、治療薬とは、病態の消
滅、微生物、例えば細菌、原生動物又は他の感染体の殺傷、又は異常又は所望さ
れない細胞の増殖ないし発現を制御することをすべて含むことを意味する。
【0092】 天然に存在するオリゴヌクレオチド、並びにホスホロチオエートオリゴヌクレ
オチドのような修飾されたオリゴヌクレオチドの製造に第一に選択される現行法
は、固相合成を介するものであり、ここでオリゴヌクレオチドは、制御孔ガラス
(CPG);オキサリル制御孔ガラス(例えば、Alul, et al., Nucleic Acids
Research 1991, 19, 1527 を参照のこと);TENTAGEL Support
(例えば、Wright, et al., Tetrahedron Letters 1993, 34, 3373を参照のこと
);又はPOROS(Perceptive Biosystemsから提供さ
れるポリスチレン樹脂)のようなポリマー支持体(固形支持体)上で製造される
。そのような合成の装置は、例えば、Applied Biosyatems(
フォスターシティ、CA)を含むベンダー数社により販売されている。当技術分
野で知られているそのような合成の他の手段は、追加的又は代替的に利用し得る
。自動合成技術を含む好適な固相技術については、F. Eckstein (ed.), Oligonu
cleotides and Analogues, a Practical Approach, Oxford University Press,
New York (1991) に記載されている。
【0093】 固相合成の基本は、伸張するオリゴヌクレオチド鎖の一端にヌクレオチドを連
続的に付加することである。一般的には、(存在する環外アミン官能基に保護基
を有する)第一のヌクレオシドを適切なガラスビーズ支持体に付け、活性化され
た亜リン酸化合物(一般的にはヌクレオチドホスホロアミダイトであり、やはり
適切な保護基を有する)を段階的に付加し、伸張するオリゴヌクレオチドを伸ば
してゆく。固相合成についての追加の方法は、Caruthers 米国特許第4,415
,732号;第4,458,066号;第4,500,707号;第4,668
,777号;第4,973,679号;及び第5,132,418号;及び Kos
ter 米国特許第4,725,677号、及びRe.34,069号に見出し得る
【0094】 本発明による固形支持体には、制御孔ガラス(CPG)、オキサリル制御孔ガ
ラス(例えば、Alul, et al., Nucleic Acids Research 1991, 19, 1527 を参照
のこと)、TentaGel Support−−アミノポリエチレングリコー
ル誘導化した支持体(例えば、Wright, et al., Tetrahedron Letters 1993, 34
, 3373を参照のこと)、又はPoros−−ポリスチレン/ジビニルベンゼンの
共重合体のようなポリマー支持体(固形支持体)が含まれる。
【0095】 2' −置換オリゴヌクレオチドは、Model 380B(パーキンエルマー
/アプライドバイオシステムズ)又はMilliGen/Biosearch 7500又は8800のような自動合成機を使用する標準的な固相核酸合成によ
り合成した。トリエステル、ホスホロアミダイト、又は水素ホスホネートカップ
リング化学品(Oligonucleotides: Antisense Inhibitors of Gene Expression.
M. Caruthers, p. 7, J. S. Cohen (Ed.), CRC Press, Boca Raton, Florida,
1989)をこれら合成機とともに使用して、所望のオリゴヌクレオチドを提供する
。Beaucage試薬(J. Amer. Chem. Soc., 1990, 112, 1253)又はイオウ元素(Be
aucage et al., Tet. Lett., 1981, 22, 1859 )をホスホロアミダイト又は水素
ホスホネート化学品とともに使用して、2' −置換ホスホロチオエートオリゴヌ
クレオチドを提供する。
【0096】 必要な2’−置換ヌクレオシド(A、G、C、T(U)及び、修飾されたヌク
レオ塩基及び/又は追加の糖修飾を有する他のヌクレオシド)は、以下に記載の
方法を活用して製造する。 本発明のヌクレオシド及びオリゴヌクレオチドを合成する間、化学保護基を使
用して1つ又はそれ以上の官能基の変換を促進する一方で、他の官能基は不活性
にしておく。ブロックされた形態にある本発明の化合物へは、数多くの化学官能
基が導入され、後に脱ブロックされて所望される最終化合物を形成し得る。一般
に、ブロック基は、分子の化学官能基を特定の反応条件に対して不活性にし、後
で、分子の残り部分を実質的に傷めることなく分子内のそのような官能基から除
去され得る(Green and Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 2d.
edition, John Wiley & Sons, New York, 1991)。例えば、アミノ基は、フタル
イミド基、9−フルオレニルメトキシカルボニル(FMOC)基として、及びト
リフェニルメチルスルフェニル、t−Boc、ベンゾイル又はベンジル基ととも
に保護され得る。カルボキシル基はアセチル基として保護され得る。代表的なヒ
ドロキシル保護基は、Beaucage et al., Tetrahedron 1992, 48, 2223 に記載さ
れている。好ましいヒドロキシル保護基は、トリチル、モノメトキシトリチル、
ジメトキシトリチル、トリメトキシトリチル、9−フェニルキサンチン−9−イ
ル(ピキシル)及び9−(p−メトキシフェニル)キサンチン−9−イル(MO
X)基のように酸に不安定である。化学官能基はまた、前駆体の形態でそれを包
含することによっても「ブロック化」され得る。従って、アジド基がアミンの「
ブロックされた」形態として使用し得るのは、アジド基が容易にアミンへ変換さ
れるからである。オリゴヌクレオチド合成に活用される代表的な保護基について
は、Agrawal, et al., Protocols for Oligonucleotide Conjugates, Eds, Huma
na Press; New Jersey, 1994; Vol. 26 pp. 1-72に論じられている。
【0097】 他の使用のなかでは、本発明のオリゴヌクレオチドは、ras−ルシフェラー
ゼトランス活性化を使用するras−ルシフェラーゼ融合系において有用である
。国際公開特許第WO92/22651号(1992年12月23日公開)及び
米国特許第5,582,972号及び第5,582,986号(本出願とともに
譲渡され、その全内容は参照により本明細書に組込まれている)に記載のように
、ras腫瘍遺伝子は、原形質膜の内面に局在化している関連タンパク質をコー
ドする遺伝子ファミリーのメンバーである。rasタンパク質は、アミノ酸レベ
ルで高度に保存されていること、高い親和性及び特異性でGTPに結合すること
、GTPアーゼ活性を保有することが示されている。ras遺伝子産物の細胞内
での機能は知られていないが、その生化学的特質から、GTP結合タンパク質又
はGタンパク質として知られているシグナル伝達タンパク質クラスとのその有意
な配列相同性に相俟って、原形質膜を通る細胞外シグナルの伝達に関連する基本
的な細胞調節機能においてras遺伝子産物が基本的な役割を担っていることが
示唆されている。
【0098】 H−ras、K−ras、及びN−rasと明示される3種のras遺伝子が
哺乳動物のゲノムに同定されている。哺乳動物のras遺伝子は、そのコーディ
ング配列内の点突然変異によって、形質転換誘導特性を獲得する。天然に存在す
るras腫瘍遺伝子の突然変異は、コドン12、13及び61に局在化している
。ヒトの腫瘍に見出される活性化ras突然変異のなかで最も一般的に検出され
ているのはH−ras遺伝子のコドン12においてであり、ここではGGCから
GTCへ塩基が変化して、rasタンパク質産物のGTP調節ドメインにおいて
グリシンからバリンへの置換が生じている。この単一のアミノ酸変化がrasタ
ンパク質機能の正常制御を失わせ、それにより正常に調節される細胞タンパク質
が不断に活性であるものへ変換してしまうと考えられている。正常rasタンパ
ク質機能のそのような統制解除が正常増殖から悪性増殖への形質転換の原因であ
ると考えられている。
【0099】 ras遺伝子のモジュレーションに加えて、他の核酸と特異的にハイブリダイ
ズし得る本発明のオリゴヌクレオチドは、そのような他の核酸の発現をモジュレ
ートするために使用し得る。そのような例にraf遺伝子が含まれるが、これは
天然に存在する細胞の遺伝子であり、異常な細胞増殖と腫瘍形成との関連が示唆
されている活性化形態へ変換するときがある。他の核酸の例には、プロテインキ
ナーゼC(PKC)の発現をモジュレートすることが見出されているPKCに関
連するもの、ICAMのような細胞吸着分子に関連しているもの、多剤耐性関連
タンパク質に関連しているものが含まれ、ウイルスゲノムの核酸には、HIV、
ヘルペスウイルス、エプスタイン−バー・ウイルス、サイトメガロウイルス、パ
ピローマ・ウイルス、C型肝炎ウイルス及びインフルエンザウイルスが含まれる
(米国特許第5,166,195号、第5,242,906号、第5,248,
670号、第5,442,049号、第5,457,189号、第5,510,
476号、第5,510,239号、第5,514,577号、第5,514,
786号、第5,514,788号、第5,523,389号、第5,530,
389号、第5,563,255号、第5,576,302号、第5,576,
902号、第5,576,208号、第5,580,767号、第5,582,
972号、第5,582,986号、第5,591,720号、第5,591,
600号及び第5,591,600号を参照のこと。これらは本出願とともに譲
渡され、その開示内容は参照により本明細書に組込まれている)。
【0100】 認識されるように、本発明の方法の工程は、ある特定の回数や特定の順序で実
施されるに及ばない。本発明の追加の目的、効果及び新規な特徴は、それについ
ての以下の実施例を検討すれば当業者に明らかになるが、それらは例示のための
ものであって、限定することを意図したものではない。
【0101】
【実施例】
実施例1 メチル−2−O−(2−エチルアセチル)−3,5−ビス−O−(2,4−ジク
ロロベンジル)−α−D−リボフラノシド(図1、3) 化合物(2)(図1)(Martin, P. Helv. Chem. Acta, 1995, 78, 486-504に
ある文献の方法により(1)から数グラムの(2)を製造した)を5℃へ冷却し
ながらDMF(86mL)に溶かし、NaH(60%分散液、1.38g,34
.38ミリモル)を加えた。この反応混合液を5分間、5℃で撹拌した後、周囲
温度へ温めて20分撹拌した後、反応混合液を5℃へ冷やし、ブロモ酢酸エチル
(3.81mL,34.4ミリモル)を滴加してガスを発生させた。この反応混
合液を周囲温度へ温めて3時間撹拌した後、この混合液を5℃へ冷やし、飽和N
4 Cl水溶液でpHを3に調整した。溶媒を真空蒸発させて得たシロップをE
tOAc(200mL)に溶かし、水、次いで鹹水で洗浄した。有機層を分離し
、MgSO4 で乾燥させ、溶媒を真空蒸発させて油状物を得た。ヘキサン−Et
OAc(60:40)を用いるフラッシュクロマトグラフィーによりこの油状物
を精製し、表題化合物(3)(15.52g,95%)を油状物として得た。
【0102】
【化14】
【0103】 C2426Cl4 7 ・H2 Oの理論値:C,49.17;H,4.81。実測値
:C,49.33;H,4.31。
【0104】 実施例2 1−[2' −O−(2−エチルアセチル)−3' ,5' −ビス−O−(2,4−
ジクロロベンジル)−β−D−リボフラノシル]チミン(図1、4) チミン(6.90g,54.6ミリモル)を無水ジクロロエタン(136mL
)に懸濁させ、ビス−トリメチルシリルアセトアミド(40.5mL,164ミ
リモル)を加えた。この反応混合液を10分間還流加熱して溶液とした。周囲温
度に冷やした後、この溶液を撹拌させながら化合物(3)へ加えた。トリメチル
シリルトリフルオロメタンスルホネート(6.86mL、35.5ミリモル)を
加え、この反応混合物を6時間還流加熱した。この混合液を5℃に冷やし、飽和
NaHCO3 をゆっくり加えてpHを7へ調整した。この混合液をCH2 Cl2 (3x150mL)で抽出し、有機抽出液を集め、鹹水で洗浄し、溶媒を真空蒸
発させて油状物を得た。この油状物をCH2 Cl2 に溶かし、ヘキサン−EtO
Ac(45:55)を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題
化合物(4)(7.92g,44%)を油状物として得た。(α−アノマーは後
の分画に含まれていた)。
【0105】
【化15】
【0106】 C2828Cl4 2 8 ・H2 Oの理論値:C,49.43;H,4.44;N
,4.12。実測値:C,49.25;H,4.10;N,3.94。
【0107】 実施例3 1−[2' −O−(2−ヒドロキシエチル)−3' ,5' −ビス−O−(2,4
−ジクロロベンジル)−β−D−リボフラノシル]チミン(図1、5) 化合物(4)(9.92g,15.0ミリモル)を温EtOH(150mL)
に溶かし、この溶液を水浴で周囲温度へ冷やした。この溶液へNaBH4 (1.
13g,30.0ミリモル)を10分かけて慎重に加えた。3時間後、追加のN
aBH4 (282mg,7.45ミリモル)を加え、この反応混合液を1時間撹
拌した後、8時間静置した。飽和NH4 Cl(25mL)を加えてpHを4に調
整すると、ゴム状物を生じた。溶媒をデカントして真空蒸発させると、白色の固
形物が得られ、これをCH2 Cl2 (250mL)に溶かした。ゴム状物を飽和
NaHCO3 に溶かし、この溶液を先の生成物を含有するCH2 Cl2 で穏やか
に抽出した。有機層を分離し、水層を再びCH2 Cl2 (2x50mL)で抽出
した。有機層を集め、溶媒をMgSO4 で乾燥させ、真空蒸発させて白色の泡状
物を得た。この泡状物をCH2 Cl2 に溶かし、ヘキサン−EtOAc(20:
80)を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(5)
(8.39g,90%)を白色の泡状物として得た。
【0108】
【化16】
【0109】 実施例4 1−[2' −O−(2−フタルイミド−N−ヒドロキシエチル)−3' ,5' −
ビス−O−(2,4−ジクロロベンジル)−β−D−リボフラノシル]チミン(
図1、6) 化合物(5)を無水アセトニトリルとの共沸により乾燥させた後、さらに周囲
温度で12時間真空(0.1トル)乾燥した。新たに蒸留したTHF(97mL
)にこの乾燥した物質(8.39g,13.53ミリモル)を溶かし、PPh3 (3.90g,14.9ミリモル)、及びN−ヒドロキシフタルイミド(2.4
3g,14.9ミリモル)を加えた。この反応混合物を−78℃へ冷却し、アゾ
ジカルボン酸ジエチル(2.34mL,14.9ミリモル)を加えた。この反応
混合物を周囲温度へ温め、溶媒を真空蒸発させて、泡状物を得た。この泡状物を
EtOAc(100mL)に溶かし、飽和NaHCO3 水溶液(3x30mL)
で洗浄した。有機層を分離し、鹹水で洗浄し、MgSO4 で乾燥させ、溶媒を蒸
発させて泡状物を得た。CH2 Cl2 −アセトン(85:15)を用いるフラッ
シュクロマトグラフィーによりこの泡状物を精製し、表題化合物(6)(3.2
2g,31%)を白色の泡状物として得た。2回目のクロマトグラフィー精製に
より、追加の(6)(5.18g,50%)を白色の泡状物として得た。
【0110】
【化17】
【0111】 実施例5 1−[2' −O−(2−フタルイミド−N−オキシエチル)−3' ,5' −ビス
−O−(2,4−ジクロロベンジル)−β−D−リボフラノシル]チミン(図2
、7) 化合物(6)(1.79g,2.34ミリモル)をCH2 Cl2 (12mL)
に溶かし、この溶液を−78℃に冷却して、1.0M三塩化ホウ素/CH2 Cl 2 溶液(5.15mL,5.15ミリモル)を加え、この反応混合物を1.5時
間、5℃に保った。追加の1.0M三塩化ホウ素/CH2 Cl2 溶液(5.15
mL,5.15ミリモル)を加え、さらに1.5時間、5℃でこの溶液を撹拌し
た。飽和NaHCO3 水溶液(30mL)を用いてpHを7へ調整した。CH2 Cl2 (100mL)で希釈した後、有機層を分離し、水層をCHCl3 (5x
25mL)、次いでEtOAC(3x25mL)で抽出した。有機層を集め、N
2 SO4 で乾燥させ、真空蒸発させて油状物を得た。CH2 Cl2 −アセトン
(45:55)を用いるフラッシュクロマトグラフィーによりこの油状物を精製
し、表題化合物(7)(619mg,59%)を白色の泡状物として得た。2回
目のクロマトグラフィー精製により、追加の(6)(5.18g,50%)を白
色の泡状物として得た。
【0112】
【化18】
【0113】 実施例6 1−[2' −O−(2−フタルイミド−N−オキシエチル)−5' −O−(4,
4' −ジメトキシトリチル)−β−D−リボフラノシル]チミン(図2、8) 化合物(7)を無水アセトニトリルとの共沸により乾燥させた後、12時間、
周囲温度で真空(0.1トル)乾燥させた。乾燥した物質(619mg,1.3
8ミリモル)を無水ピリジン(7mL)に溶かし、4,4' −ジメトキシトリチ
ルクロリド(514mg,1.52ミリモル)を加えた。2時間後、追加の4,
4' −ジメトキシトリチルクロリド(257mg,0.76ミリモル)を加えた
。この溶液を2時間撹拌し、最後の4,4' −ジメトキシトリチルクロリド(2
57mg,0.76ミリモル)を加えた。12時間後、この反応混合液へMeO
H(10mL)を加え、10分撹拌し、溶媒を真空蒸発させて得られた油状物を
トルエンと共沸させた。CH2 Cl2 −アセトン−ピリジン(80:20:1)
でシリカを前処理してからCH2 Cl2 −アセトン(80:20)を用いるフラ
ッシュクロマトグラフィーによりこの油状物を精製し、表題化合物(8)(70
4mg,68%)を黄色の固形物として得た。
【0114】
【化19】
【0115】 C41393 11・H2 Oの理論値:C,65.14;H,5.38;N,5.
47。実測値:C,63.85;H,5.16;N,5.14。C41393 11 の理論値:C,65.68;H,5.24;N,5.60。実測値:C,65
.23;H,5.27;N,5.45。
【0116】 実施例7 1−[2' −O−(2−フタルイミド−N−オキシエチル)−5' −O−(4,
4' −ジメトキシトリチル)−β−D−リボフラノシル]チミン−3' −[(2
−シアノエチル)−N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト](図2、9) 化合物(8)を無水ピリジン(2x20mL)との共沸により乾燥させた後、
12時間、周囲温度で真空(0.1トル)乾燥させた。乾燥した物質(704m
g,0.939ミリモル)をCH2 Cl2 (9mL)に溶かし、ジイソプロピル
アミンテトラゾリド(80.4mg,0.47ミリモル)及び2−シアノエチル
−N,N,N' ,N' −テトライソプロピルホスホロジアミダイト(0.33m
L,1.03ミリモル)を撹拌させながら加えた。周囲温度で2時間の後、追加
の2−シアノエチル−N,N,N' ,N' −テトライソプロピルホスホロジアミ
ダイト(0.33mL,1.03ミリモル)を加え、この溶液を20時間撹拌し
た。溶媒を真空蒸発させて得られた油状物を、CH2 Cl2 −アセトン−ピリジ
ン(85:15:1)でシリカを前処理してからCH2 Cl2 −アセトン(85
:15)を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(9
)(704mg,68%)を油状物として得た。この生成物を無水アセトニトリ
ル(2x30mL)、及びCH2 Cl2 (2x30mL)と共沸させ、黄色の泡
状物を得た。
【0117】
【化20】
【0118】 C50565 12P・H2 Oの理論値:C,62.04;H,6.04;N,7
.24。実測値:C,62.20;H,5.94;N,7.34。
【0119】 実施例8 2' −O−(2−エチルアセチル)−3' ,5' −O−(1,1,3,3−テト
ライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)アデノシン(図3、11) アデノシン(30.00g,112ミリモル)を温無水DMF(600mL)
に溶かし、この溶液を周囲温度に冷やした。NaH(60%分散油、4.94g
,124ミリモル)を加え、機械スターラーを用いて、この混合液を1時間撹拌
した。生成した懸濁液を5℃へ冷やし、ブロモ酢酸エチル(13.7mL,12
4ミリモル)を加えた。得られた溶液を周囲温度で12時間撹拌し、溶媒を真空
蒸発させて得た残渣には、2' −O−(2−エチルアセチル)アデノシン(10
)とその推定される3' −O−異性体が含まれていた。この物質をピリジンと共
沸させて得られる泡状物を無水ピリジン(400mL)に溶かした。1,3−ジ
クロロ−1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサン(39.52mL,
124ミリモル)を加え、この溶液を周囲温度で24時間撹拌した。溶媒を真空
蒸発させて得た油状物をEtOAc(500mL)に溶かし、鹹水で3回洗浄し
た。有機層を分離し、MgSO4 で乾燥させ、溶媒を真空蒸発させて油状物を得
た。ヘキサン−EtOAc(80:20)を用いるフラッシュクロマトグラフィ
ーによりこの油状物を精製し、表題化合物(11)(14.63g,22%)を
油状物として得た。
【0120】
【化21】
【0121】 C26455 7 Si2 の理論値:C,52.41;H,7.61;N,11.
75。実測値:C,52.23;H,7.34;N,11.69。
【0122】 実施例9 2' −O−(2−ヒドロキシエチル)−3' ,5' −O−(1,1,3,3−テ
トライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)アデノシン(図3、12) 化合物(11)(4.175g,7.01ミリモル)をエタノール(95%,
40mL)に溶かし、得られた溶液を5℃へ冷やした。NaBH4 (60%油状
懸濁液、0.64g,16.8ミリモル)を加え、この混合液を周囲温度まで温
めた。12時間撹拌した後、CH2 Cl2 (200mL)を加え、この溶液を鹹
水で2回洗浄し、有機層を分離した。この有機層をMgSO4 で乾燥させ、溶媒
を真空蒸発させて油状物を得た。EtOAc−MeOH(95:5)を用いるフ
ラッシュクロマトグラフィーによりこの油状物を精製し、表題化合物(12)(
0.368g,9.5%)を油状物として得た。
【0123】
【化22】
【0124】 実施例10 2' −O−(2−フタルイミド−N−ヒドロキシエチル)−3' ,5' −O−(
1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)アデノシ
ン(図4、13) 化合物(12)(0.330g,0.596ミリモル)の無水THF(10m
L)溶液へトリフェニルホスフィン(0.180g,0.685ミリモル)及び
N−ヒドロキシフタルイミド(0.112g,0.685ミリモル)を加えた。
この混合液へアゾジカルボン酸ジエチル(0.11mL,685ミリモル)を5
℃で滴加した。周囲温度で3時間撹拌した後、溶媒を蒸発させて油状物を得た。
この油状物をEtOAcに溶かし、飽和NaHCO3 水溶液(x3)及び鹹水で
洗浄した。有機層を分離し、MgSO4 で乾燥させた。溶媒を真空蒸発させて油
状物を得た。EtOAc−MeOH(95:5)を用いるフラッシュクロマトグ
ラフィーによりこの油状物を精製し、表題化合物(13)(0.285g,68
%)を油状物として得た。
【0125】
【化23】
【0126】 実施例11 N6−ベンゾイル−2' −O−(2−フタルイミド−N−ヒドロキシエチル)−
3' ,5' −O−(1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサン−1,3
−ジイル)アデノシン(図4、14) 5℃へ冷却した化合物(13)(1.09g,1.97ミリモル)の無水ピリ
ジン(19mL)溶液へベンゾイルクロリド(1.14mL,9.8ミリモル)
を加え、得られた混合液を周囲温度で12時間撹拌した。この混合液を5℃へ冷
やした後、氷水(3.8mL)を加え、この混合液を15分間撹拌し、濃NH4 OH(3.8mL)を加えた。5℃で30分撹拌した後、溶媒を蒸発させて得た
残渣を水に溶かし、CH2 Cl2 で3回抽出した。有機抽出液を集め、MgSO 4 で乾燥させ、真空蒸発させて油状物を得た。ヘキサン−EtOAc(50:5
0)、次いでヘキサン−EtOAc(20:80)を用いるフラッシュクロマト
グラフィーによりこの油状物を精製し、表題化合物(14)(0.618g,4
8%)を油状物として得た。
【0127】
【化24】
【0128】 実施例12 N6 −ベンゾイル−2' −O−(2−フタルイミド−N−ヒドロキシエチル)ア
デノシン(図4、15) 5℃のポリエチレン反応器にある化合物(14)(0.680g,0.847
ミリモル)のTHF(20mL)溶液へHF−ピリジン(70%,0.48mL
,16.9ミリモル)を加え、得られた混合液を周囲温度へ温めた。12時間撹
拌した後、溶媒を真空蒸発させ、EtOAcを加え、この溶液を水で洗浄し、水
層を分離して、EtOAcで抽出した。有機層を集め、MgSO4 で乾燥させ、
溶媒を真空蒸発させて表題化合物(15)(408mg,86%)を固形物とし
て得た。
【0129】
【化25】
【0130】 実施例13 N6 −ベンゾイル−2' −O−(2−フタルイミド−N−オキシエチル)−5'
−O−(4,4' −ジメトキシトリチル)アデノシン(図4、16) 化合物(15)(0.258g,0.46ミリモル)の無水ピリジン(5mL
)溶液へ4,4' −ジメトキシトリチルクロリド(0.179g,0.53ミリ
モル)を加え、この溶液を周囲温度で12時間撹拌した。水を加え、この混合液
をEtOAcで3回抽出した。有機抽出液を集め、真空蒸発させて、MgSO4 で乾燥させた。生成した油状物を、ヘキサン−EtOAc(90:10)を用い
るフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(16)(0.24
9g,63%)を油状物として得た。
【0131】
【化26】
【0132】 HRMS(FAB+)m/z C48426 10の理論値:995.2017(
M+Cs+)。実測値:995.2053(M+Cs+)。
【0133】 実施例14 N6 −ベンゾイル−2' −O−(2−フタルイミド−N−オキシエチル)−5'
−O−(4,4' −ジメトキシトリチル)アデノシン−3' −[(2−シアノエ
チル)−N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト](図4、17) 化合物(16)(0.300g,0.346ミリモル)のCH2 Cl2 (10
mL)溶液へジイソプロピルアミンテトラゾリド(0.030g,0.174ミ
リモル)及び2−シアノエチル−N,N,N' ,N' −テトライソプロピルホス
ホロジアミダイト(0.13mL,0.418ミリモル)を加えた。周囲温度で
12時間撹拌した後、追加のジイソプロピルアミンテトラゾリド(0.060g
,0.348ミリモル)及び2−シアノエチル−N,N,N' ,N' −テトライ
ソプロピルホスホロジアミダイト(0.26mL,0.832ミリモル)を24
時間にわたり2回に分けて加えた。24時間後、CH2 Cl2 −NEt3 (10
0:1)を加え、この混合液を飽和NaHCO3 水溶液及び鹹水で洗浄した。有
機層を分離し、MgSO4 で乾燥させ、溶媒を真空蒸発させた。生成した油状物
を、ヘキサン−EtOAc−NEt3 (40:60:1)でシリカを前処理して
から同溶媒系を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物
(17)(203mg,55%)を油状物として得た。31P NMR(CDCl 3 ):δ151.0, 150.5。HRMS(FAB+)m/z C57598 11Pの理
論値:1195.3095(M+Cs+)。実測値:1195.3046(M+
Cs+)。
【0134】 実施例15 2' −O−(2−アミノオキシエチル)−3' ,5' −O−(1,1,3,3−
テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)アデノシン(図5、18) 化合物(13)(0.228g,0.326ミリモル)のCH2 Cl2 (5m
L)溶液へ、5℃でメチルヒドラジン(0.017mL,0.326ミリモル)
を加え、2時間撹拌した。この混合液を濾過して沈澱物を除去し、濾液を水及び
鹹水で洗浄した。有機層を分離し、MgSO4 で乾燥させ、真空蒸発させて、表
題化合物(18)(186mg)を油状物として得た。この油状物は後続の反応
に十分な純度であった。
【0135】
【化27】
【0136】 実施例16 2' −O−(2−O−ホルムアルドキシミルエチル)−3' ,5' −O−(1,
1,3,3−テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル)アデノシン(
図5、19) 化合物(18)(0.186g,0.326ミリモル)のEtOAc(2mL
)+MeOH(2mL)溶液へ、ホルムアルデヒド(37%水溶液、0.028
mL,0.342ミリモル)を加え、3時間、周囲温度で撹拌した。溶媒を真空
蒸発させて、表題化合物(19)(189mg)を油状物として得た。この油状
物は後続の反応に十分な純度であった。
【0137】
【化28】
【0138】 実施例17 N6 −ベンゾイル−2' −O−(2−O−ホルムアルドキシミルエチル)−3'
,5' −O−(1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジ
イル)アデノシン(図5、20) 化合物(19)(0.189g,0.326ミリモル)のピリジン(5mL)
溶液へ5℃でベンゾイルクロリド(0.19mL,1.63ミリモル)を加え、
得られた溶液を周囲温度で3時間撹拌した。この溶液を5℃に冷却し、濃NH4 OH(1.5mL)を加えて1時間撹拌した。溶媒を真空蒸発させて得た油状物
をCH2 Cl2 に溶かした。この溶液を水で洗浄し、有機層を分離し、MgSO 4 で乾燥させ、溶媒を真空蒸発させて、表題化合物(20)(223mg)を油
状物として得た。これは後続の反応に十分な純度であった。
【0139】
【化29】
【0140】 実施例18 N6 −ベンゾイル−2' −O−(2−O−ホルムアルドキシミルエチル)アデノ
シン(図5、21) 5℃のポリエチレン反応器にある化合物(20)(223mg,0.326ミ
リモル)のTHF(10mL)溶液へHF−ピリジン(70%,0.19mL,
6.5ミリモル)を加え、この混合液を周囲温度へ温めた。48時間撹拌した後
、溶媒を真空蒸発させて得た残渣をEtOAcに溶かし、水で洗浄した。有機層
を分離して、水層をEtOAcで抽出し、有機層を集め、MgSO4 で乾燥させ
、真空蒸発させた。生成した残渣をEtOAc−MeOH(95:5)を用いる
フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(21)(24mg,
(13)から17%)を固形物として得た。
【0141】
【化30】
【0142】 実施例19 N6−ベンゾイル−2' −O−(2−O−ホルムアルドキシミルエチル)−5'
−O−(4,4' −ジメトキシトリチル)アデノシン(図5、21A) 化合物(21)(0.34g,0.768ミリモル)のピリジン(7mL)溶
液へ、4,4' −ジメトキシトリチルクロリド(0.312g,0.922ミリ
モル)を加え、この反応混合液を周囲温度で5時間撹拌した。追加量の4,4'
−ジメトキシトリチルクロリド(520mg,1.54ミリモル及び340mg
,0.768ミリモル)を24時間にわたり加えた。溶媒を蒸発させ、粗生成物
をEtOAcに溶かし、水で洗浄した。有機層を分離して、MgSO4 で乾燥さ
せ、溶媒を真空蒸発させた。EtOAc−ヘキサン−NEt3 (80:20:0
.5,v/v/v)、次いでEtOAc−NEt3 (100:0.5,v/v)
を溶媒として用いるカラムクロマトグラフィーによりこの粗物質を精製し、表題
化合物(21A)(0.269g,47%)を油状物として得た。
【0143】
【化31】
【0144】 HRMS(FAB+)m/z C41406 8 の理論値:877.1962(
M+Cs+)。実測値:877.1988(M+Cs+)。
【0145】 実施例20 2' −O−アリル−5' −O−ジメトキシトリチル−5−メチルウリジン 100mLのステンレス鋼圧力リアクターにおいて、ホウ素のテトラヒドロフ
ラン溶液(1M,10mL,10ミリモル)へ、撹拌させながらゆっくりとアリ
ルアルコール(20mL)を加えた。水素ガスが速やかに発生した。泡立ちが静
まったときに、2,2' −アンヒドロ−5−メチルウリジン(1.0g,0.4
2ミリモル)及び重炭酸ナトリウム(6mg)を加え、リアクターをシールした
。リアクターを湯浴に置き、18時間で内部温度を170℃へ加熱した。リアク
ターを室温まで冷やして開いた。Tlcによると、出発物質はすべてなくなって
いた(出発物質と生成物のRfは、酢酸エチル/メタノール(4:1)/シリカ
ゲルでそれぞれ0.25と0.60である)。この粗溶液を濃縮し、メタノール
(50mL)、沸騰水(15mL)、無水エタノール(2x25mL)と共沸さ
せ、次いで残渣を乾燥して(1mmHg,25℃,2時間)褐色の泡状物1.4
gを得た。この粗ヌクレオシドの一部(1.2g)を、さらに精製することなく
、次の反応工程に使用した。残渣をピリジン(30mL)と共沸させ、ピリジン
(30mL)に再び溶かした。ジメトキシトリチルクロリド(1.7g,5.0
ミリモル)を室温で一時に加えた。2時間後、反応液をメタノール(5mL)で
急冷し、真空濃縮し、飽和重炭酸ナトリウムと酢酸エチル(それぞれ150mL
)の溶液の間に分画した。有機層を分離し、濃縮し、ヘキサン−酢酸エチル−ト
リエチルアミン(50:49:1)〜(60:39:1)の溶媒勾配を使用する
カラムクロマトグラフィー(シリカゲル:45g)に残渣をかけた。生成物を含
む分画を集め、濃縮し、アセトニトリル(30mL)と共沸させ、乾燥(1mm
Hg,25℃,24時間)して、白色の泡状固形物840mg(2工程収率:3
4%)を得た。NMRは、文献に報告されている非メチル化ウリジン類似体に一
致していた。
【0146】 実施例21 2' −O−(2−ヒドロキシエチル)−5' −O−ジメトキシトリチル−5−メ
チルウリジン 2' −O−アリル−5' −O−ジメトキシトリチル−5−メチルウリジン(1
.0g,1.6ミリモル)、四酸化オスミウム水溶液(0.15M、0.36m
L,0.0056ミリモル、0.035当量)及び4−メチルモルホリンN−オ
キシド(0.41g,3.5ミリモル、2.15当量)をジオキサン(20mL
)に溶かし、25℃で4時間撹拌した。Tlcによると、ジオールへの完全な反
応が認められた(出発物質とジオールのRfは、ジクロロメタン/メタノール(
97:3)/シリカでそれぞれ0.40と0.15である)。過ヨウ素酸カリウ
ム(0.81g,3.56ミリモル、2.2当量)を水(10mL)に溶かし、
この反応液へ加えた。17時間後、tlcは90%の完全な反応を示した(アル
デヒドのRfは上記の系で0.35である)。この反応液を濾過し、5%亜硫酸
ナトリウム水溶液(200mL)で急冷し、生成物のアルデヒドを酢酸エチル(
2x200mL)で抽出した。有機層を集め、鹹水(2x100mL)で洗浄し
、油状物になるまで濃縮した。この油状物を無水エタノール(15mL)に溶か
し、ホウ酸水素ナトリウム(1g)を加えた。25℃で2時間後、tlcは、完
全な反応を示した。水(5mL)を加えて、ホウ酸水素塩を壊した。2時間後、
反応液を除き、酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウム溶液(各50mL)の間に残
渣を分画した。有機層を真空濃縮し、残渣をカラム処理(シリカゲル:30g、
ジクロロメタン−メタノール(97:3))した。生成物を含有する分画を集め
、溶媒を除去して、乾燥させ、白色の泡状物0.50g(50%)を得た。NM
Rは、グリコシル化の経路により製造した物質のそれと一致していた。
【0147】 実施例22 2' −O−(2−ヒドロキシエチル)−5−メチルウリジン 100mLのステンレス鋼圧力リアクターにおいて、ホウ素のテトラヒドロフ
ラン溶液(1M,10mL,10ミリモル)へ、撹拌させながらゆっくりとエチ
レングリコール(20mL)を加えた。水素ガスが速やかに発生した。泡立ちが
静まったときに、2,2' −アンヒドロ−5−メチルウリジン(1.0g,0.
42ミリモル)及び重炭酸ナトリウム(3mg)を加え、リアクターをシールし
た。リアクターを湯浴に置き、72時間で内部温度を150℃へ加熱した。ボン
ベを室温まで冷やして開いた。TLCによると、出発物質の65%がなくなって
いた(出発物質と生成物のRfは、酢酸エチル/メタノール(4:1)/シリカ
ゲルでそれぞれ0.25と0.40である)。反応が不完全なまま後処理した。
この粗溶液を濃縮し(1mmHg,100℃)、メタノール(50mL)、沸騰
水(15mL)及び無水エタノール(2x25mL)と共沸させ、次いで残渣を
乾燥(1mmHg,25℃,2時間)して薄白色の泡状物1.3gを得た。この
粗生成物のNMRは、所望の生成物65%と出発物質35%に一致していた。こ
のTLCのRfは、上記のDMT誘導体を希塩酸/メタノールで処理したときに
生成する同じ生成物(共スポット)に一致していた。並びに、この生成物サンプ
ルをジメトキシトリチルクロリドで処理したときに生成するスポットは、既知の
DMT誘導体に一致した(他のスポットは、側鎖のDMTとビス置換生成物であ
った)。
【0148】 実施例23 N4−ベンゾイル−2' −O−(2−フタルイミド−N−オキシエチル)−5'
−O−(4,4' −ジメトキシトリチル)シチジン−3' −[(2−シアノエチ
ル)−N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト](図6、25) 2' −O−アミノオキシエチルシチジン及びグアノシン類似体は、報告された
文献の方法に組み合わせた同様の化学により製造し得る。この合成経路にとって
重要なのは、保護されたヌクレオシドの選択的な2' −O−アルキル化である(
Guinosso, C. J., Hoke, G. D., Frier, S., Martin, J. F., Ecker, D. J., Mi
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t., 1991, 32, 7171; Izatt, R. M., Hansen, L. D., Rytting, J. H., Christe
nsen, J. J., J. Am. Chem. Soc., 1965, 87, 2760; Christensen, L. F., Broo
m, A. D., J. Org. Chem., 1972, 37, 3398; Yano, J., Kan, L. S., Ts'o, P.
O. P., Biochim. Biophys. Acta, 1980, 629, 178; Takaku, H., Kamaike, K.,
Chemistry Lett. 1982, 189)。このように、シチジンは選択的にアルキル化され
て、中間体の2' −O−(2−エチルアセチル)シチジン(22)を提供し得る
。一般に、(22)の3' −異性体が微量に存在していて、クロマトグラフィー
又は結晶化によって分離し得る。化合物(22)は保護し得て、2' −O−(2
−エチルアセチル)−5' −O−(4,4' −ジメトキシトリチル)シチジン(
23)になる。このエステル(23)を還元すれば、N−4ベンゾイル化し得る
2' −O−(2−ヒドロキシエチル)−5' −O−(4,4' −ジメトキシトリ
チル)シチジン(24)を生じ、1級ヒドロキシル基は Mitsunobu反応を介して
N−ヒドロキシフタルイミドにより置換され得て、保護されたヌクレオシドは通
常通りにホスフェチル化されて、N4−ベンゾイル−2' −O−(2−フタルイ
ミド−N−オキシエチル)−5' −O−(4,4' −ジメトキシトリチル)シチ
ジン−3' −[(2−シアノエチル)−N,N−ジイソプロピルホスホロアミダ
イト](25)を生じる。
【0149】 実施例24 N2−イソブチリル−6−O−ジフェニルカルバモイル−2' −O−(2−エチ
ルアセチル)−5' −O−(4,4' −ジメトキシトリチル)グアノシン−3'
−[(2−シアノエチル)−N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト](3
1) 同様のやり方で、2' −O−アミノオキシエチルグアノシン類似体は、ジアミ
ノプリンリボシドの選択的な2' −O−アルキル化により得られる(シェーリン
グAG(ベルリン)より購入し得る数グラム量のジアミノプリンリボシドから2
' −O−(2−エチルアセチル)ジアミノプリンリボシド(26)並びに微量の
3' −O−異性体を得る)。化合物(26)は、アデノシンデアミナーゼを用い
た処理によって分解し、2' −O−(2−エチルアセチル)グアノシン(27)
へ変換され得る(McGee, D. P. C., Cook, P. D., Guinosso, C. J., PCT Int.
Appl., 85 pp.; PIXXD2;WO94/02501号 A1 940203.)。標
準的な保護の方法により、2' −O−(2−エチルアセチル)−5' −O−(4
,4' −ジメトキシトリチル)グアノシン(28)、及び2N−イソブチリル−
6−O−ジフェニルカルバモイル−2' −O−(2−エチルアセチル)−5' −
O−(4,4' −ジメトキシトリチル)グアノシン(29)を生じ、これは還元
されて、2−N−イソブチリル−6−O−ジフェニルカルバモイル−2' −O−
(2−エチルアセチル)−5' −O−(4,4' −ジメトキシトリチル)グアノ
シン(30)になり得る。先に述べたように、ヒドロキシル基は Mitsunobu反応
を介してN−ヒドロキシフタルイミドにより置換され得て、保護されたヌクレオ
シドは通常通りにホスフェチル化されて、2−N−イソブチリル−6−O−ジフ
ェニルカルバモイル−2' −O−(2−エチルアセチル)−5' −O−(4,4
' −ジメトキシトリチル)グアノシン−3' −[(2−シアノエチル)−N,N
−ジイソプロピルホスホロアミダイト](31)を生じる。
【0150】 実施例25 N−(1−ヒドロキシフタルイミド)−5−ヘキセン(図9、32) 5−ヘキサン−1−オール(20g,0.2モル)のTHF(500mL)溶
液へトリフェニルホスフィン(80g,0.3モル)及びN−ヒドロキシフタル
イミド(49g,0.3モル)を加えた。この混合液を0℃へ冷やし、アジドカ
ルボン酸ジエチル(48mL,0.3モル)を1時間にわたりゆっくりと加えた
。この反応混合液を室温へ温め、黄色い溶液を一晩撹拌した。次いで溶媒を蒸発
させて黄色い油状物を得た。この油状物をCH2 Cl2 に溶かし、水、飽和Na
HCO3 水溶液、次いで飽和NaCl溶液で洗浄した。有機層を真空濃縮し、生
成した油状物をCH2 Cl2 /エーテルの溶液に溶かし、できる限り多くのPh 3 P=Oを析出させた。3回の精製工程の後、表題化合物を黄色いロウ状の固形
物として得た(収率93%)。13C NMR:δ21.94, 24.83, 27.58, 33.26,
78.26, 114.91, 123.41, 128.40, 128.54, 128.63, 134.45 及び163.8 ppm 。
【0151】 実施例26 N−(1−ヒドロキシフタルイミド−5,6−ヘキサン−ジオール)(図9、3
3) 化合物(32)(2.59g,10ミリモル)、四酸化オスミウム水溶液(0
.15M、3.6mL,0.056ミリモル)及びN−メチルモルホリン−N−
オキシド(2.46g,21ミリモル)をTHF(100mL)に溶かした。こ
の反応混合液をアルミホイルで覆い、25℃で4時間撹拌した。Tlcは、ジオ
ールが形成したことを示した。溶媒を蒸発させ、水とCH2 Cl2 の間に残渣を
分画した。有機層を飽和NaCl溶液で洗浄し、無水MgSO4 で乾燥させた。
有機層を濃縮し、褐色がかった油状物とし、13C NMRで特徴づけて、さらに
精製することなく次の工程に使用した。13C NMR:δ21.92, 28.08, 32.62,
66.76, 71.96, 78.33, 123.43, 128.47, 128.71, 131.93, 132.13, 134.49, 16
3.89。
【0152】 実施例27 N−1−ヒドロキシフタルイミド−6−O−ジメトキシトリチル−5,6−ヘキ
サン−ジオール)(図9、34) 先の工程の生成物(3.0g)をピリジン(2x20mL)と共沸させ、ピリ
ジン(100mL)に溶かした。ジメトキシトリチルクロリド(3.5g,10
ミリモル)をピリジン(30mL)に溶かした液を30分にわたりこのジオール
へ滴加した。4時間後、反応液をメタノール(10mL)で急冷した。溶媒を蒸
発させ、残渣の生成物を、飽和重炭酸ナトリウムとCH2 Cl2 (それぞれ10
0mL)の間に分画した。有機層を無水MgSO4 で乾燥し、濃縮し、ヘキサン
−酢酸エチル−トリエチルアミン(60:39:1)を使用するシリカゲルのフ
ラッシュクロマトグラフィーに残渣をかけた。生成物を含む分画を集め、真空濃
縮し、乾燥して黄色の泡状固形物を得た。NMRにより、表題化合物が均一にジ
メトキシトリチル化された純粋な固形物であることが示された(5.05g,収
率:83%)。
【0153】 実施例28 (図9、35) ジイソプロピルアミンテトラゾリド(214mg,1.25ミリモル)及び2
−シアノエチル−N,N,N' ,N' −テトライソプロピルホスホロジアミダイ
ト(1.3mL,4.0ミリモル)を加えることにより、化合物(34)(1.
5g,2.5ミリモル)をCH2 Cl2 溶媒(20mL)においてホスフィチル
化した。溶液を一晩撹拌した後、溶媒を蒸発させ、残渣をシリカカラムにかけ、
ヘキサン−酢酸エチル−トリエチルアミン(50:49:1)で溶出した。適切
な分画を濃縮し、ホスフィチル化した化合物(1.61g)を黄色い泡状物とし
て得た(81%)。
【0154】 実施例29 O−NリンカーのCPGへの付着(図10、36) P. D. Cook et al. (米国特許第5,541,307号)に記載の方法により
、スクシニル化キャップCPGを製造した。化合物(34)(0.8ミリモル)
、ジメチルアミノピリジン(0.2ミリモル)、スクシニル化キャップCPG(
2.0g)、トリエチルアミン(160μL)及びDEC(4.0ミリモル)を
一緒にして24時間振盪した。次いでペンタクロロフェニル(1.0ミリモル)
を加え、得られた混合液を24時間振盪した。CPGビーズを濾過してとり、ピ
リジン(30mL)、ジクロロメタン(2x30mL)、CH3 OH(30mL
)/エーテルでよく洗浄した。このCPG固形支持体をP2 5 上で乾燥させ、
そのローディング量を28μモル/gと定量した。
【0155】 実施例30 ONリンカーを用いるオリゴヌクレオチドの合成 化合物(35)(オリゴヌクレオチドの5' 末端にあるXとして示す)を用い
て、以下のオリゴヌクレオチドを合成した: SEQ ID NO:1 5' XTTTTTTTTTT 3' SEQ ID NO:2 5' X TGC ATC CCC CAG GCC ACC ATT TTT T 3' 上記のオリゴヌクレオチドはホスホロチオエートとして合成した。化合物(35
)は、0.1MのCH3 CN溶液として使用した。ON−リンカーのカップリン
グ効率は、トリチルの色で示されるように95%を越えていた。オリゴヌクレオ
チドを固形支持体に保持して固相結合に用いた。
【0156】 実施例31 ON−リンカーを用いるピレンのオリゴヌクレオチドへの結合 CPGのオリゴヌクレオチド(1μモル)SEQ ID NO:1をガラス製
の通気筒付きリアクターにとり、メチルヒドラジンの5%CH2 Cl2 /CH3 OH(9:1)溶液(5mL)を加えた。このリアクターを30分振盪した。メ
チルヒドラジンを排水し、CH2 Cl2 で洗浄し、このメチルヒドラジン反応を
繰り返した。ビーズをCH2 Cl2 、次いでエーテルで洗浄した後、乾燥させた
。ピレンブチル酸−N−ヒドロキシスクシンアミド(110mg)のDMF(5
mL)溶液を加えた。2時間振盪した後、このピレンブチレート溶液を排水し、
オリゴヌクレオチドを室温で30分、NH4 OHにおいて脱保護した。次いで、
水溶液を濾過し、HPLC分析を実行した。生成物のピークの保持時間は34.
85分であり、ダイオード−アレイの分光光度計によりピレンの吸収が示された
【0157】 実施例32 ピレンブチルアルデヒドのオリゴヌクレオチド(SEQ ID NO:2)への
結合 MeNHNH2 処理後に、ピレンブチルアルデヒドをSEQ ID NO:2
へ加える。次いで、NaCNBH3 /MeOHを加えた。CPGを脱保護してC
PGをNH4 OHで開裂させることにより、オリゴヌクレオチドにピレンの結合
していることが示された。
【0158】 実施例33 1,6−ヘキサン−ジオールN−ヒドロキシフタルイミド(6.525g,0
.039モル)及びトリフェニルホスフィン(10.2g,0.039モル)の
無水THF(100mL)溶液へ、撹拌させながら、アルゴン環境下、5℃で1
時間にわたり、ジエチルアジドカルボキシレート(DEAD:7.83g,0.
045モル)を加えた。次いで、この反応混合液を室温で一晩撹拌した。この明
黄色の溶液を真空濃縮してTHFを除去し、CH2 Cl2 と水との間に分画した
。次いで有機層を飽和NaHCO3 、飽和NaClで洗浄した。次いで無水Mg
SO4 で乾燥させ、シリカカラムにかけ、EtOAc/ヘキサン(1:1)で溶
出させて、9.8gを得た。この物質にはPh3 P=Oが混在していたので、C
2 Cl2 /エーテルを用いて再結晶させた。
【0159】 実施例34 (図11及び12) イミダゾール/TBDPS−ClのCH2 Cl2 溶液を用いて5−ヘキセン−
1−オールをシリル化し、化合物(37)を得る。次いで化合物(37)を、(
化合物(33)の実施例25にあるように)OSO4 /NMMOでジヒドロキシ
ル化して、化合物(38)を得る。化合物(38)を1級アルコール官能基でジ
メトキシトリチル化して化合物(39)を得る。次いで、N−ヒドロキシフタル
イミドを用いて Mitsunobu反応させ、化合物(40)を得る。次いで、化合物(
40)をTBAF(テトラブチルアンモニウムフルオリド、1M THF溶液)
でジシリル化して化合物(41)を得る。次いで、化合物(41)をホスホロア
ミダイト(42)へ誘導する。化合物(41)はまた、別に制御孔ガラスビーズ
(化合物43)に連結させた。
【0160】 実施例35 ヘキサンで洗浄済みの60%水素化ナトリウム油溶液800mgのDMF(1
00mL)懸濁液へ、アルゴン下で、2,6,9−(β−D−リボフラノシル)
プリン(5.64g,20ミリモル)を加えた。室温で1時間撹拌した後、アリ
ルブロミド(2mL,1.1等量)をこの溶液へ加え、室温で一晩撹拌した。こ
の反応混合液を蒸発させ、シリカカラムにかけ、1%トリエチルアミン含有CH 2 Cl2 /CH3 OH(20:1)で溶出させた。2' 及び3' −O−アリル化
合物の全収量は5.02g(77%)であった。2' 及び3' 異性体の混合物を
、DMF−DMA/MeOHで処理し、定量的な収量で、環外アミンを保護した
。次いで、この物質を5' −O−ジメトキシトリチル化して、5' −O−ジメト
キシトリチル−N−2−ホルムアミジン−2' −O−(2−ヒドロキシエチル)
−グアノシン及び5' −O−ジメトキシトリチル−N−2−ホルムアミジン−3
' −O−(2−ヒドロキシエチル)グアノシンの混合物を2:1の比率で得た。
この最終化合物をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製した
【0161】 実施例36 ヘキサンで洗浄済みの60%水素化ナトリウム油溶液40mgの無水DMF(
5mL)懸濁液へ、2,6−ジアミノ−9−(β−D−リボフラノシル)プリン
(282mg,1ミリモル)を加えた。この溶液へ2−(ブロモエトキシ)−t
−ブチル−ジメチルシラン(220mL)を加えた。この混合液を室温で一晩撹
拌した。この反応混合液を蒸発させ、生成した油状物を水と酢酸エチルとの間に
分画した。有機層をNa2 SO4 で乾燥させた。この反応混合液をシリカゲルで
精製し、2' 及び3' の異性体を得た。次いで、2' −物質をDMF−DMA/
でアミン保護し、5' −ジメトキシトリチル化して、5' −O−ジメトキシトリ
チル−N−2−ホルムアデニン−2' −O−(2−ヒドロキシエチル)−グアノ
シンと5' −O−ジメトキシトリチル−N2−ホルムアミジン−2' −O−(2
−TBDMS−ヒドロキシエチル)グアニンの混合物を得た。
【0162】 実施例37 オリゴヌクレオチド合成 未置換及び置換オリゴヌクレオチドは、ヨウ素酸化を用いた標準的なホスホロ
アミダイト化学を使用する自動DNA合成機(Applied Biosyst
ems、モデル380B)で合成する。ホスホロチオエート・オリゴヌクレオチ
ドでは、亜リン酸連結の段階的チオエート化に用いる3H−1,2−ベンゾジチ
オール−3−オン−1,1−ジオキシドの0.2Mアセトニトリル溶液に標準酸
化ボトルを置き換える。チオエート化の待ち工程を68秒まで高め、キャッピン
グ工程を続ける。CPGカラムから分離し、濃水酸化アンモニウムにて55℃(
18時間)で脱保護した後、2.5倍量のエタノールで2度沈殿させることによ
って、0.5M NaCl溶液からオリゴヌクレオチドを精製する。分析用のゲ
ル電気泳動は、20%アクリルアミド、8M尿素、454mMトリス−ホウ酸緩
衝液、pH=7.0において実施する。ポリアクリルアミドゲル電気泳動に基づ
いて、オリゴヌクレオチド及びホスホロチオエートが完全長の物質の80%以上
であることを判定する。
【0163】 実施例38 CPG支持体に結合したヌクレオシドの5' −ヒドロキシルへ、2' −デオキ
シ−2' −置換5' −ジメトキシトリフェニルメチルリボヌクレオシドを付ける
一般的な方法 オリゴヌクレオチドの終端3' 位に存在する2' −デオキシ−2' −置換ヌク
レオシドを、5' −DMT基として保護し(シトシン及びアデニンの環外アミノ
基をベンゾイル化し、グアニンのアミノをイソブチル化する)、トリフルオロ酢
酸/ブロモ酢酸の無水ピリジン混液、及びジメチルアミノピリジンで、50℃、
5時間処理する。次いで、この溶液を減圧下で蒸発させ、薄いシロップとし、酢
酸エチルに溶かしてシリカゲルのカラムに通す。均質な分画を回収し、蒸発乾固
させる。アセトニトリル10mL、3' −O−ブロモメチルエステル修飾ヌクレ
オシド10μM、及びピリジン/ジメチルアミノピリジン(1:1)の溶液(1
0mL)を、標準条件によりすでに酸処理したCPGチミジン(Applied
Biosystems社)の1μMカラムへ、シリンジでゆっくりと(60〜
90秒)流し、フリーの5' −ヒドロキシル基を得る。他のヌクレオシド結合C
PGカラムを利用してもよい。溶出液を回収し、再びシリンジを用いてカラムに
通す。この方法を3回繰り返す。CPGカラムをアセトニトリル10mLでゆっ
くり洗浄し、次いでABI 380B核酸合成機に付ける。オリゴヌクレオチド
合成を開始する。チミジンエステル連結をCPG支持体から開裂させる、この濃
水酸化アンモニウムによる脱保護の標準条件では、初めはCPGヌクレオシドに
結合していたチミジンへピリミジン修飾ヌクレオシドを連結させる3' ,5' エ
ステル連結も開裂される。このようにして、2' 置換ヌクレオシド、又は複素環
及び/又は糖に修飾を有する任意のヌクレオシドを、オリゴヌクレオチドの3'
末端で付けることができる。
【0164】 実施例39 2' 置換ヌクレオチドを取込むための修飾オリゴヌクレオチドの合成 A.ABI合成機 1−[2' −O−(2−フタルイミド−N−オキシエチル)−5' −O−(4
,4' −ジメトキシトリチル)−β−D−リボフラノシル]チミンを取込むオリ
ゴヌクレオチド配列を、ダブルカップリングと増加したカップリング時間(5及
び10分)で行なうホスホロアミダイト化学を活用して、ABI 380Bにお
いて合成した。2' −O−アミノオキシエトキシホスホロアミダイトは、0.0
8Mの出発濃度で使用し、過酸化tert−ブチルの10%アセトニトリル溶液を酸
化剤として使用した。デオキシホスホロアミダイトは0.2Mで使用した。2'
−O−アミノオキシエトキシ及びデオキシアミダイトの最終濃度は、それぞれ0
.04Mと0.1Mであった。55℃、6時間で、オリゴヌクレオチドをCPG
支持体から開裂させ、濃アンモニア水を用いて塩基保護基を除去した。Seph
adex G25のサイズ排除クロマトグラフィーによりオリゴヌクレオチドを
精製し、エレクトロスプレイ質量分析法及び毛細管ゲル電気泳動により分析した
。デオキシホスホロアミダイトはPerseptive Biosystems
GmbHより購入した。
【0165】 (SEQ ID NO:5)CTC GTA CCt TTC CGG TCC
.LRMS(ES−)m/z:理論値:5453.2;実測値:5453.5。
(SEQ ID NO:6)CTC GTA Ctt ttC CGG TCC
.LRMS(ES−)m/z:理論値:5693.2;実測値:5692.9。
(SEQ ID NO:3)GCG ttt ttt ttt tGC G.L
RMS(ES−)m/z:理論値:5625.7;実測値:5625.9。
【0166】 B.Expedite合成機 1−[2' −O−(2−フタルイミド−N−オキシエチル−5' −O−ジメト
キシトリチル−β−D−リボフラノシル)−6−N−ベンゾイル]チミンを取込
むオリゴヌクレオチドをExpedite 8690合成機において合成した。
アミダイト130mgを乾燥CH3 CN(1.3mL,約0.08M)に溶かし
た。t−BuOOHの10(v/v)%CH3 CN溶液を酸化剤として用いた。
延長したカップリング時間と待ち時間を用い、10分の酸化を利用した。このオ
リゴヌクレオチド合成は、優れたカップリング収率(>98%)を示した。オリ
ゴヌクレオチドを精製し、その質量特性とプロフィールを決定した。
【0167】 オリゴヌクレオチド 配列 SEQ ID NO: ─────────────────────────────────── V CTC GTA CCa TTC CGG TCC 7 VI GGa CCG Gaa GGT aCG aG 8 VII aCC GaG GaT CaT GTC GTa CGC 9 (ここで、「a」は、1−[2' −O−(2−アミノオキシエチル)−β−D−
リボフラノシル]アデノシンを表す)
【0168】 実施例40 中央の2' −デオキシホスホロチオエートオリゴヌクレオチド領域に隣接する
2' −置換オリゴヌクレオチド領域を有するオリゴヌクレオチド 配列5' GCGTTTTTTTTTTGCG3' (SEQ ID NO:3)
の15マーRNA標的を、RNAプロトコールを用いて、DNAシークエンサー
において通常の方法で製造する。既知の文献の製造法(つまり、2' −O−メチ
ル)又は1992年3月5日公開の国際公開特許第WO92/03568号に記
載の方法のように、2' −デオキシ領域に隣接する領域に2' −O−置換ヌクレ
オチドを有する相補的なホスホロチオエートオリゴヌクレオチドの系列を、2'
−O−置換ヌクレオチド前駆体を活用して製造する。2' −O−置換ヌクレオチ
ドは、DNA合成機において普通の方法でその5' −O−ジメトキシトリチル−
3' −ホスホロアミダイトとして加えられる。相補的なオリゴヌクレオチドは、
5' CGCAAAAAAAAAAAAACGC 3' (SEQ ID NO:
4)の配列を有する。2' −O−置換基は、上記オリゴヌクレオチドのCGC及
びCG領域に位置している。使用される2' −O−置換基は、2' −アミノオキ
シエチル、2' −O−エチルアミノオキシエチル、及び2' −O−ジメチルアミ
ノオキシエチルである。
【0169】 実施例41 ハイブリダイゼーション分析 A.2' −修飾オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションの熱力学的評価 2' −修飾オリゴヌクレオチドがその相補的なRNA又はDNA配列にハイブ
リダイズする能力を熱融解分析により判定する。RNA相補体は、T7 RNA
ポリメラーゼ、及びApplied Biosystems社380Bで合成さ
れた鋳型DNAプロモータから合成する。RNA分子種はFPLC(LKBファ
ルマシア社)を用いるイオン交換により精製する。天然のアンチセンスオリゴヌ
クレオチド又は特定部位に2' −修飾を含有するオリゴヌクレオチドを化学量論
的な濃度でRNA又はDNA相補体のいずれかへ加え、Gliford Res
ponse II分光光度計を用いて、ランダムコイル移行に対する二重鎖形成
時の吸光度(260nm)の深色効果をモニターする。上記の測定は、10mM
リン酸ナトリウム(pH7.4)、0.1mM EDTA及びNaCl(イオン
強度10、0.1M又は1.0M)の緩衝液で実施する。データは、1/Tm対
ln(Ct)のグラフ表示により分析し、ここで(Ct)は全オリゴヌクレオチ
ド濃度である。この分析から、熱力学的パラメータを決定する。形成されるヘテ
ロ二重鎖の二重鎖安定性に関して得られる情報に基づいて、オリゴヌクレオチド
内に修飾されたピリミジンを配置することのヘリックス安定性に関する効果につ
いて評価する。ハイブリッドの安定性を劇的に変える修飾は、自由エネルギー(
ΔG)を減少させるので、アンチセンスオリゴヌクレオチドとしての有用性に関
する決定が下される。
【0170】 以下の表(表1)に示すように、本発明の2' −置換ヌクレオシドをオリゴヌ
クレオチドへ取込ませると、修飾されたオリゴヌクレオチド鎖(アンチセンス鎖
)とその相補RNA鎖(センス鎖)の二重鎖安定性が有意に増加し得る。二重鎖
の安定性は、アンチセンス鎖内の2' −置換ヌクレオシドの数が増えるにつれて
増加した。表1から明らかなように、2' −置換ヌクレオシドを追加することは
、個々のヌクレオシド又はオリゴヌクレオチド配列におけるそのヌクレオシドの
位置にかかわらず、二重鎖の安定性の増加をもたらした。 表1では、小文字のヌクレオシドは本発明の置換基を包含するヌクレオシドを
表す。
【0171】 DNA(アンチセンス)−RNA(センス)二重鎖の安定性に対する2' −O−
アミノオキシエトキシ修飾の効果
【表1】 t=1−[2' −O−(2−アミノオキシエチル)−β−D−リボフラノシル]
チミン。a=1−[2' −O−(2−アミノオキシエチル)−β−D−リボフラ
ノシル]アデノシン。* =センス鎖のDNAにハイブリダイズしたもの。
【0172】
【表2】 表1で、「subs」は、上記のように、置換の数である。
【0173】 表1から明らかなように、RNAと本発明の2' 置換基を含有するオリゴヌク
レオチドとの間で形成される二重鎖は、ハイブリダイゼーションの熱力学的安定
性により測定されるように、増加した結合安定性を示した。理論に縛られること
を望まないが、これは、本発明の2' −置換基があるために、2' −置換ヌクレ
オシドの糖部分が実質的に3' −末端コンホメーションをとり、これにより、オ
リゴヌクレオチド−RNA複合体がA−タイプのらせんコンホメーションをとる
ためであると今のところ考えられている。
【0174】 実施例42 5' −O−tert−ブチルジフェニルシリル−O2 −2' −アンヒドロ−5−メチ
ルウリジン(101) O2 −2' −アンヒドロ−5−メチルウリジン(Pro.Bio.Sint.
,Varese,イタリア、100.0g,0.416ミリモル)、ジメチルア
ミノピリジン(0.66g,0.013当量、0.0054ミリモル)を、アル
ゴン下、周囲温度で機械的に撹拌しながら乾燥ピリジン(500mL)に溶かし
た。tert−ブチルジフェニルクロロシラン(125.8g,119.0mL,1
.1当量)を一時に加えた。この反応液を周囲温度で16時間撹拌した。Tlc
(Rf:0.22,酢酸エチル)は、完全な反応を示した。この溶液を減圧濃縮
して、濃い油状物とした。ジクロロメタン(1L)と飽和重炭酸ナトリウム(2
x1L)及び鹹水(1L)との間にこれを分画した。有機層を硫酸マグネシウム
で乾燥させ、減圧濃縮して濃い油状物とした。酢酸エチル及びエチルエーテルの
1:1混液(600mL)にこの油状物を溶かし、この溶液を−10℃に冷却し
た。生成した結晶様の生成物を濾過して回収し、エチルエーテル(3x200m
L)で洗浄して乾燥し(40℃,1mmHg,24時間)、白色の固形物149
g(74.8%)を得た。TLC及びNMRは純粋な生成物に一致していた。
【0175】 実施例43 5' −O−tert−ブチルジフェニルシリル−2' −O−(2−ヒドロキシエチル
)−5−メチルウリジン(102) 2Lのステンレス鋼製、非撹拌圧リアクターにホウ素/テトラヒドロフラン(
1.0M,2.0当量、622mL)を加えた。排気フードにおいて手動で撹拌
させながら、エチレングリコール(350mL、過剰量)を、水素ガスの発生が
止むまで、はじめは慎重に加えた。5' −O−tert−ブチルジフェニルシリル−
2 −2' −アンヒドロ−5−メチルウリジン(149g,0.311モル)及
び重炭酸ナトリウム(0.074g,0.003当量)を手動で撹拌させながら
加えた。リアクターをシールして、内部温度が160℃に達するまで油浴で加熱
し、16時間この温度を維持した(圧力<100psig)。反応容器を周囲温
度へ冷やし、開封した。TLC(所望の生成物はRf:0.67、ara−Tの
副生成物はRf:0.82、酢酸エチル)は、生成物へ約70%変換したことを
示した。さらに副生成物が形成するのを避けるために、反応を停止させ、エチレ
ングリコールを除去するのに使用されるより極端な条件で、温水浴(40〜10
0℃)において減圧(10〜1mmHg)濃縮した。[他のやり方では、低沸点
溶媒の消失後、酢酸エチルと水との間で残りの溶液を分画し得る。生成物は有機
層にある。]カラムクロマトグラフィー(シリカゲル2kg、酢酸エチル−ヘキ
サンの1:1〜4:1勾配液)により残渣を精製した。適切な分画を集め、溶媒
を除去し、乾燥させて白色のカリカリした泡状物(84g,50%)を得た。こ
れには出発物質(17.4g)と純粋な再使用し得る出発物質20gが混在して
いた。出発物質及び低純度の回収された出発物質をもとにした収率は58%であ
った。TLCとNMRは、99%の純生成物に一致していた。
【0176】
【化32】
【0177】 実施例44 2' −O−[(2−フタルイミドキシ)エチル]−5' −t−ブチルジフェニル
シリル−5−メチルウリジン(103) ヌクレオシド(102)(20g,36.98ミリモル)をトリフェニルホス
フィン(11.63g,44.36ミリモル)及びN−ヒドロキシフタルイミド
(7.24g,44.36ミリモル)と混合した。次いで高真空下、40℃で2
日間、P2 5 上で乾燥させた。この反応混合液をアルゴンで処理し、乾燥TH
F(369.8mL、アルドリッチ、密封ボトル)を加えて澄明な溶液を得た。
この反応混合液へジエチルアゾジカルボキシレート(6.98mL,44.36
ミリモル)を滴加した。滴加の速度は、生成する深赤の発色が丁度消えてから次
の一滴を加えるように維持する。この滴加が完了してから、この反応液を4時間
撹拌した。そのときまでに、TLC(酢酸エチル:ヘキサン、60:40)は、
反応の完了を示した。真空で溶媒を蒸発させた。得られた残渣をフラッシュカラ
ムにかけ、酢酸エチル:ヘキサン(60:40)で溶出させ、(103)(21
.819g,86%)を白色の泡状物として得た。Rf:0.56(酢酸エチル
:ヘキサン、60:40)。MS(FAB- )m/e 684(M−H+ )。
【0178】 実施例45 5' −O−tert−ブチルジフェニルシリル−2' −O−[(2−ホルムアルドキ
シミノオキシ)エチル]−5−メチルウリジン(104) 化合物(103)(3.1g,4.5ミリモル)を乾燥CH2 Cl2 (4.5
mL)に溶かし、メチルヒドラジン(300mL,4.64ミリモル)を−10
℃〜0℃で滴加した。1時間後、この混合液を濾過し、濾液を氷冷CH2 Cl2 で洗浄し、合わせた有機層を水、鹹水で洗浄し、無水Na2 SO4 で乾燥させた
。この溶液を濃縮して、2' −O−(アミノオキシエチル)チミジンを得て、次
いでこれをMeOH(67.5mL)に溶かした。これへホルムアルデヒド(2
0w/w%水溶液、1.1当量)を加え、1時間混合した。溶媒を真空除去し、
残渣をクロマトグラフ処理して化合物(104)(1.95g,78%)を白色
の泡状物として得た。Rf:0.32(5% MeOH/CH2 Cl2)。MS(
エレクトロスプレイ- )m/e:566(M−H+ )。
【0179】 実施例46 5' −O−tert−ブチルジフェニルシリル−2' −O−[N,N−ジメチルアミ
ノオキシエチル]−5−メチルウリジン(105) 化合物(104)(1.77g,3.12ミリモル)を、p−トルエンスルホ
ン酸ピリジニウム(PPTS)の1M乾燥MeOH溶液(30.6mL)に溶か
した。この溶液へ、不活性気体下、10℃でシアノホウ酸水素ナトリウム(0.
39g,6.13ミリモル)を加えた。この反応混合物を10℃で10分間撹拌
した。その後、氷浴からこの反応容器を取り出し、TLC(5% MeOH/C
2 Cl2 )により反応をモニターしながら、室温で2時間撹拌した。NaHC
3 水溶液(5%,10mL)を加え、酢酸エチル(2x20mL)で抽出した
。酢酸エチル層を無水Na2 SO4 で乾燥させ、蒸発乾固させた。1M PPT
S/MeOH溶液(30.6mL)に残渣を溶かした。ホルムアルデヒド(20
w/w%,30mL,3.37ミリモル)を加え、この反応混合液を室温で10
分間撹拌した。反応混合液を氷浴で10℃へ冷却し、シアノホウ酸水素ナトリウ
ム(0.39g,6.13ミリモル)を加え、反応混合液を10℃で10分間撹
拌した。10分後、反応混合液を氷浴から取り出し、室温で2時間撹拌した。こ
の反応混合液へ5% NaHCO3 溶液(25mL)を加え、酢酸エチル(2x
25mL)で抽出した。酢酸エチル層を無水Na2 SO4 で乾燥させ、蒸発乾固
させた。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、5% MeOH/CH2 Cl2 で溶出させ、(105)(14.6g,80%)を白色
の泡状物として得た。Rf:0.35(5% MeOH/CH2 Cl2)。MS(
FAB+ )m/e:584(M+H+ )。
【0180】 実施例47 2' −O−(ジメチルアミノオキシエチル)−5−メチルウリジン(106) トリエチルアミントリヒドロフルオリド(3.91mL,24.0ミリモル)
を乾燥THF及びトリエチルアミン(1.67mL,12ミリモル、乾燥品、K
OH上に保管)に溶かした。次いで、このトリエチルアミン−2HFの混合液へ
化合物(105)(1.40g,2.4ミリモル)を加え、室温で24時間撹拌
した。反応はTLC(5% MeOH/CH2 Cl2 )によりモニターした。溶
媒を真空除去し、残渣をフラッシュカラムにかけ、10% MeOH/CH2
2 で溶出させて(106)(766mg,92.5%)を得た。Rf:0.2
7(5% MeOH/CH2 Cl2)。MS(FAB+ )m/e:346(M+H + )。
【0181】 実施例48 5' −O−DMT−2' −O−(ジメチルアミノオキシエチル)−5−メチルウ
リジン(107) 化合物(106)(750mg,2.17ミリモル)を、40℃で一晩、高真
空下、P2 5 上で乾燥させた。次いで、無水ピリジン(20mL)と共沸させ
た。得られた残渣をアルゴン気体下でピリジン(11mL)に溶かした。この混
合液へ、4−ジメチルアミノピリジン(26.5mg,2.60ミリモル)、4
,4' −ジメトキシトリチルクロリド(880mg,2.60ミリモル)を加え
、この反応混合液を、出発物質が消失するまで室温で撹拌した。ピリジンを真空
除去し、残渣をクロマトグラフ処理し、10% MeOH/CH2 Cl2 (ピリ
ジン数滴を含有する)で溶出させて、(107)(1.13g,80%)を得た
。Rf:0.44(10% MeOH/CH2 Cl2)。MS(FAB+ )m/e
:648(M+H+ )。
【0182】 実施例49 5' −O−DMT−2' −O−(2−N,N−ジメチルアミノオキシエチル)−
5−メチルウリジン−3' −[(2−シアノエチル)−N,N−ジイソプロピル
ホスホロアミダイト](108) 化合物(107)(1.08g,1.67ミリモル)をトルエン(20mL)
と共沸させた。この残渣へN,N−ジイソプロピルアミンテトラゾリド(0.2
9g,1.67ミリモル)を加え、40℃で一晩、高真空下、P2 5 上で乾燥
させた。次いで、この反応混合液を無水アセトニトリル(8.4mL)に溶かし
、2−シアノエチル−N,N,N1 ,N1 −テトライソプロピルホスホロアミダ
イト(2.12mL,6.08ミリモル)を加えた。この反応混合液を、不活性
気体の下、周囲温度で4時間撹拌した。反応の進行はTLC(へキサン:酢酸エ
チル、1:1)によりモニターした。溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸エチル(70
mL)に溶かし、5% NaHCO3 水溶液(40mL)で洗浄した。酢酸エチ
ル層を無水Na2 SO4 で乾燥させて、濃縮した。得られた残渣をクロマトグラ
フ処理し(溶出液:酢酸エチル)、(108)(1.04g,74.9%)を泡
状物として得た。Rf:0.25(酢酸エチル:ヘキサン、1:1)。31P N
MR(CDCl3 )δ 150.8ppm ;MS(FAB+ )m/e:848(M+H+ )。
【0183】 実施例50 2' /3' −O−アリルアデノシン(109) アデノシン(20g,74.84ミリモル)を、40℃で2日間、高真空下、
2 5 上で乾燥させた。次いで、不活性気体の下でDMFに懸濁した。水素化
ナトリウム(2.5g,74.84ミリモル、鉱油の60%分散液)を加え、室
温で10分間撹拌した。次いで、アリルブロミド(7.14mL,82.45ミ
リモル)を1滴ずつ加え、この反応混合液を室温で一晩撹拌した。DMFを真空
除去し、残渣を酢酸エチル(100mL)で洗浄した。酢酸エチル層をデカント
した。濾液に生成物が含まれていた。次いで、フラッシュカラムにかけ、10%
MeOH/CH2 Cl2 で溶出させて、(109)(15.19g,66%)
を得た。Rf:0.4,0.4a(10% MeOH/CH2 Cl2)。
【0184】 実施例51 2' /3' −O−アリル−N6 −ベンゾイルアデノシン(110) 化合物(109)(15.19g,51.1ミリモル)を、40℃で一晩、高
真空下、P2 5 上で乾燥させた。次いで、不活性気体の下で無水ピリジン(5
04.6mL)に溶かした。トリメチルクロロシラン(32.02mL,252
.3ミリモル)を0℃で加え、この反応混合液を不活性気体の下で1時間撹拌し
た。次いで、ベンゾイルクロリド(29.4mL,252.3ミリモル)を1滴
ずつ加えた。ベンゾイルクロリドの滴加が終了した時点で、この反応混合液を室
温へ戻し、4時間撹拌した。次いで、この反応混合液を氷浴中で0℃にした。水
(100.9mL)を加え、この反応混合液を30分撹拌した。次いで、NH4 OH(100.0mL,30w/w%水溶液)を加え、反応混合液を0℃に保ち
ながら、さらに1時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、水とエーテルの間で残渣を分
画した。油状物として沈澱する生成物をクロマトグラフ処理し(5% MeOH
/CH2 Cl2)、(110)(12.67g,62%)を白色の泡状物として得
た。
【0185】 実施例52 3' −O−アリル−5' −O−tert−ブチルジフェニルシリル−N6 −ベンゾイ
ル−アデノシン(111) 化合物(110)(11.17g,27.84ミリモル)を、40℃で真空下
、P2 5 上で乾燥させ、次いで、CH2 Cl2 (56mL,アルドリッチ製、
密封品)に溶かした。4−ジメチルアミノピリジン(0.34g,2.8ミリモ
ル)、トリエチルアミン(23.82mL,167ミリモル)及びt−ブチルジ
フェニルシリルクロリドを加えた。この反応混合液を12時間激しく撹拌した。
反応はTLC(酢酸エチル:ヘキサン、1:1)によりモニターした。次いで、
CH2 Cl2 (50mL)で希釈し、水(3x30mL)で洗浄した。ジクロロ
メタン層を無水Na2 SO4 で乾燥させてから、蒸発乾固させた。残渣をフラッ
シュクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル:ヘキサン、1:1)により精製
し、(111)(8.85g,49%)を白色の泡状物として得た。Rf:0.
35(酢酸エチル:ヘキサン、1:1)。
【0186】 実施例53 5' −O−tert−ブチルジフェニルシリル−N6 −ベンゾイル−2' −O−(2
,3−ジヒドロキシプロピル)−アデノシン(112) 化合物(111)(5.5g,8.46ミリモル)、4−メチルモルホリン−
N−オキシド(1.43g,12.18ミリモル)をジオキサン(45.42m
L)に溶かした。OSO4 の4%水溶液(1.99mL,0.31ミリモル)を
加えた。この反応混合液を遮光して、3時間撹拌した。反応はTLC(5% M
eOH/CH2 Cl2 )によりモニターした。酢酸エチル(100mL)を加え
、得られた反応混合液を水(1x50mL)で洗浄した。酢酸エチル層を無水N
2 SO4 で乾燥させて、蒸発させ、(112)(5.9g)を得て、精製せず
に次の工程に使用した。Rf:0.17(5% MeOH/CH2 Cl2)。
【0187】 実施例54 5' −O−tert−ブチルジフェニルシリル−N6 −ベンゾイル−2' −O−(ホ
ルミルメチル)−アデノシン(113) 化合物(112)(5.59g,8.17ミリモル)を乾燥CH2 Cl2 (4
0.42mL)に溶かした。シリカゲルに吸着させたNaIO4 (Ref. J. Org.
Chem. 1997, 62, 2622-2624)(16.34g,2g/ミリモル)を加え、周囲
温度で30分撹拌した。反応はTLC(5% MeOH/CH2 Cl2)によりモ
ニターした。反応混合液を濾過し、CH2 Cl2 で濾液を十分洗浄した。ジクロ
ロメタン層を蒸発させ、アルデヒド(113)(5.60g)を得て、精製せず
に次の工程に使用した。Rf:0.3(5% MeOH/CH2 Cl2)。
【0188】 実施例55 5' −O−tert−ブチルジフェニルシリル−N6 −2' −O−(2−ヒドロキシ
エチル)−アデノシン(114) 化合物(113)(5.55g,8.50ミリモル)をp−トルエンスルホン
酸ピリジニウムの1M無水MeOH溶液(85mL)に溶かした。反応混合液を
湿気から保護した。シアノホウ酸水素ナトリウム(1.08g,17.27ミリ
モル)を加え、反応混合液を周囲温度で5時間撹拌した。反応の進行はTLC(
5% MeOH/CH2 Cl2 )によりモニターした。反応混合液を酢酸エチル
(150mL)で希釈し、次いで、5% NaHCO3 (75mL)及び鹹水(
75mL)で洗浄した。酢酸エチル層を無水Na2 SO4 で乾燥させて、蒸発乾
固させた。フラッシュクロマトグラフィー(5% MeOH/CH2 Cl2 )に
より残渣を精製し、(114)(4.31g,77.8%)を得た。Rf:0.
21(5% MeOH/CH2 Cl2)。MS(FAB+ )m/e:655(M+
+ ),677(M+Na+ )。
【0189】 実施例56 5' −tert−ブチルジフェニルシリル−N6 −ベンゾイル−2' −O−(2−フ
タルイミドオキシエチル)−アデノシン(115) 化合物(114)(3.22g,4.92ミリモル)をトリフェニルホスフィ
ン(1.55g,5.90ミリモル)及びN−ヒドロキシフタルイミド(0.9
6g,5.90ミリモル)とともに混合した。40℃で真空下、2日間P2 5 上でこれを乾燥させた。不活性気体の下で、乾燥した混合物を無水THF(49
.2mL)に溶かした。アゾジカルボン酸ジエチル(0.93mL,5.90ミ
リモル)を滴加した。滴加の速度は、生成する深赤の発色が丁度消えてから次の
一滴を加えるように維持する。この滴加が完了した後、TLC(酢酸エチル:ヘ
キサン、70:30)でモニターしながら、この反応液を4時間撹拌した。溶媒
を真空除去し、残渣を酢酸エチル(75mL)に溶かした。酢酸エチル層を水(
75mL)で洗浄し、次いでNa2 SO4 で乾燥させ、濃縮して、クロマトグラ
フ処理し(酢酸エチル:ヘキサン、70:30)、(115)(3.60g,9
1.5%)を得た。Rf:0.27(酢酸エチル:ヘキサン、7:3)。MS(
FAB+ )m/e:799(M+H+ ),821(M+Na+ )。
【0190】 実施例57 5' −O−tert−ブチルジフェニルシリル−N6 −ベンゾイル−2' −O−(2
−ホルムアルドキシミノオキシエチル)アデノシン(116) 化合物(115)(3.5g,4.28ミリモル)をCH2 Cl2 (43.8
mL)に溶かした。N−メチルヒドラジン(0.28mL,5.27ミリモル)
を−10℃で加え、この反応混合液を−10℃〜0℃で1時間撹拌した。反応は
TLC(5% MeOH/CH2 Cl2 )によりモニターした。形成した白色の
沈澱物を濾過し、濾液を氷冷CH2 Cl2 で十分洗浄した。水浴の温度を25℃
未満に保ちながら、回転エバポレーターでジクロロメタン層を蒸発させた。次い
で、得られた残渣をMeOH(65.7mL)に溶かした。ホルムアルデヒド(
710mL,4.8ミリモル、20%水溶液)を加え、周囲温度で1時間撹拌し
た。反応を1 H NMRによりモニターした。反応混合液を濃縮し、クロマトグ
ラフ処理(5% MeOH/CH2 Cl2 )して、(116)(2.47g,8
3%)を白色の泡状物として得た。Rf:0.37(5% MeOH/CH2
2)。MS(FAB+ )m/e:681(M+H+ )。
【0191】 実施例58 5' −tert−ブチルジフェニルシリル−N6 −ベンゾイル−2' −O−(2−N
,N−ジメチルアミノオキシエチル)アデノシン(117) 化合物(116)(2.2g,3.23ミリモル)をp−トルエンスルホン酸
ピリジニウム(PPTS)の1M MeOH溶液(32mL)に溶かした。反応
混合液を湿気から保護した。シアノホウ酸水素ナトリウム(0.31g)を10
℃で加え、反応混合液を10℃で10分間撹拌した。次いでこれを周囲温度とし
、TLC(5% MeOH/CH2 Cl2 )によりモニターしながら、2時間撹
拌した。5%重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチル(3x
50mL)で抽出した。酢酸エチル層を無水Na2 SO4 で乾燥させて、蒸発乾
固させた。残渣を1M PPTS/MeOH(32mL)に溶かした。ホルムア
ルデヒド(0.54mL,3.55ミリモル、20%水溶液)を加え、室温で1
0分撹拌した。シアノホウ酸水素ナトリウム(0.31g)を10℃で加え、1
0℃で10分撹拌した。反応混合液を氷浴から取り出し、TLC(5% MeO
H/CH2 Cl2 )によりモニターしながら、室温でさらに2時間撹拌した。反
応混合液を5% NaHCO3 水溶液(100mL)で希釈し、酢酸エチル(3
x50mL)で抽出した。酢酸エチル層を乾燥させ、蒸発させ、クロマトグラフ
処理(5% MeOH/CH2 Cl2 )して、(117)(1.9g,81.8
%)を得た。Rf:0.29(5% MeOH/CH2 Cl2)。MS(FAB+ )m/e:697(M+H+ ),719(M+Na+ )。
【0192】 実施例59 N6 −ベンゾイル−2' −O−(N,N−ジメチルアミノオキシエチル)アデノ
シン(118) 無水THF(10mL)にEt3 N−3HF(1.6g,10ミリモル)を溶
かした溶液へトリエチルアミン(0.71mL,5.12ミリモル)を加えた。
次いで、この混合液へ化合物(117)(0.72g,1ミリモル)を加え、不
活性気体の下、室温で24時間撹拌した。反応はTLC(10% MeOH/C
2 Cl2 )によりモニターした。溶媒を真空下で除去し、クロマトグラフ処理
(10% MeOH/CH2 Cl2 )して、(118)(0.409g,89%
)を得た。Rf:0.40(10% MeOH/CH2 Cl2)。MS(FAB+ )m/e:459(M+H+ )。
【0193】 実施例60 5' −O−ジメトキシトリチル−N6 −ベンゾイル−2' −O−(2−N,N−
ジメチルアミノオキシエチル)アデノシン(119) 化合物(118)(0.4g,0.87ミリモル)を、40℃で真空下、P2 5 上で一晩乾燥させた。4−ジメチルアミノピリジン(0.022g,0.1
7ミリモル)を加えた。次いで、これを無水ピリジン(9mL)と共沸させた。
不活性気体の下で、残渣を無水ピリジン(2mL)に溶かし、4,4' −ジメト
キシトリチルクロリド(0.58g,1.72ミリモル)を加え、室温で4時間
撹拌した。TLC(5% MeOH/CH2 Cl2 )は、反応の完了を示した。
ピリジンを真空下で除去し、残渣をCH2 Cl2 (50mL)に溶かし、5%
NaHCO3 水溶液(30mL)、次いで鹹水(30mL)で洗浄した。CH2 Cl2 層を無水Na2 SO4 で乾燥させ、蒸発させた。残渣をクロマトグラフ処
理(ピリジン数滴を含有する5% MeOH/CH2 Cl2 )して、(119)
(0.5g,75%)を得た。Rf:0.20(5% MeOH/CH2 Cl2 )。MS(エレクトロスプレイ- )m/e:759(M+H+ )。
【0194】 実施例61 N6 −ベンゾイル−5' −O−DMT−2' −O−(N,N−ジメチルアミノオ
キシエチル)アデノシン−3' −O−ホスホロアミダイト(120) 化合物(119)(0.47g,0.62ミリモル)をトルエン(5mL)と
共沸させた。この残渣をN,N−ジイソプロピルアミンテトラゾリド(0.10
6g,0.62ミリモル)と混合し、一晩、高真空下、P2 5 上で乾燥させた
。次いで、不活性気体の下でこれを無水CH3 CN(3.2mL)に溶かした。
2−シアノエチル−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(0.79mL,
2.48ミリモル)を滴加し、この反応混合液を、不活性気体の下、室温で6時
間撹拌した。反応はTLC(ピリジン数滴を含有する酢酸エチル)によりモニタ
ーした。溶媒を除去し、残渣を酢酸エチル(50mL)に溶かし、5% NaH
CO3 水溶液(2x25mL)で洗浄した。酢酸エチル層を無水Na2 SO4
乾燥させて、蒸発させ、残渣をクロマトグラフ処理し(ピリジン数滴を含有する
酢酸エチル)、(120)(0.45g,76%)を得た。MS(エレクトロス
プレイ- )m/e:959(M+H+ )。31P NMR(CDCl3 )δ 151.3
6, 150.77 ppm 。
【0195】 実施例62 2'/3'-O−アリル−2,6−ジアミノプリンリボシド(121及び122) 2,6−ジアミノプリンリボシド(30g,106.4ミリモル)を無水DM
F(540mL)に懸濁させた。反応槽をアルゴンで処理した。水素化ナトリウ
ム(3.6g,106.4ミリモル、鉱油の60%分散液)を加え、反応液を1
0分撹拌した。アリルブロミド(14.14mL,117.22ミリモル)を2
0分にわたり滴加した。得られた反応混合液を室温で20時間撹拌した。TLC
(10% MeOH/CH2 Cl2 )は、出発物質の完全な消失を示した。真空
下でDMFを除去し、残渣をシリカに吸着させてからフラッシュカラムにかけ、
10% MeOH/CH2 Cl2 で溶出させた。2' 及び3' アリル化生成物の
混合物を含有する分画をプールし、濃縮乾固して(121)及び(122)の混
合物(26.38g,77%)を得た。Rf:0.26,0.4(10% Me
OH/CH2 Cl2)。
【0196】 実施例63 2' −O−アリル−グアノシン(123) (121)及び(122)の混合物(20g,62.12ミリモル)をリン酸
ナトリウム緩衝液(pH7.5)100mLに懸濁させ、アデノシンデアミナー
ゼ(1g)を加えた。反応槽を開放させたまま、得られた溶液をごくゆっくりと
60時間撹拌した。次いで、反応混合液を氷浴で1時間冷やし、生成した沈澱物
を濾過し、高真空下、P2 5 上で乾燥し、(123)(13.92g、収率6
9.6%)を白色の粉末として得た。Rf:0.19(20% MeOH/CH 2 Cl2)。
【0197】 実施例64 2' −O−アリル−3' ,5' −ビス(tert−ブチルジフェニルシリル)グアノ
シン(124) 2' −O−アリル−グアノシン(6g,18.69ミリモル)をイミダゾール
(10.18g,14.952ミリモル)と混合し、高真空下、P2 5 上で一
晩乾燥させた。次いで、これをアルゴンで処理した。無水DMF(50mL)を
加え、この反応混合液とともに10分撹拌した。tert−ブチルジフェニルシリル
クロリド(19.44mL,74.76ミリモル)をこれへ加え、この反応混合
液をアルゴン気体下で一晩撹拌した。DMFを真空除去し、残渣を酢酸エチル(
100mL)に溶かし、水(2x75mL)で洗浄した。酢酸エチル層を無水N
2 SO4 で乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュカラムにかけ、5%
MeOH/CH2 Cl2 で溶出させた。生成物を含有する分画をプールし、蒸
発させて、(124)(10.84g,収率72%)を白色の泡状物として得た
。Rf:不明。MS(FAB+ )m/e:800(M+H+ ),822(M+N
+ )。
【0198】 実施例65 2' −O−(2−ヒドロキシエチル)−3' ,5' −ビス(tert−ブチルジフェ
ニルシリル)−グアノシン(125) 化合物(124)(9g,11.23ミリモル)をCH2 Cl2 (80mL)
に溶かした。この澄明な溶液へアセトン(50mL)、4−メチルモルホリン−
N−オキシド(1.89g,16.17ミリモル)を加えた。この反応フラスコ
は遮光した。このようにしてから、四酸化オスミウムの4%水溶液を加え、この
反応混合液を室温で6時間撹拌した。反応液の容量を半分まで濃縮し、酢酸エチ
ル(50mL)を加えた。次いで、水(30mL)及び鹹水(30mL)で洗浄
した。酢酸エチル層を無水Na2 SO4 で乾燥させ、蒸発乾固させた。次いで、
残渣をCH2 Cl2 に溶かし、シリカゲルに吸着させたNaIO4 (21.17
g,2g/ミリモル)を加え、反応混合液とともに30分撹拌した。反応混合液
を濾過し、CH2 Cl2 でシリカを十分洗浄した。集めたCH2 Cl2 層を蒸発
乾固させた。p−トルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS)の1M乾燥Me
OH溶液(99.5mL)に、不活性気体下で、残渣を溶かした。この澄明な溶
液へ室温でシアノホウ酸水素ナトリウム(1.14g,18.2ミリモル)を加
え、室温で4時間撹拌した。この反応混合液へ5%重炭酸ナトリウム水溶液(5
0mL)をゆっくり加え、酢酸エチル(2x50mL)で抽出した。酢酸エチル
層を無水Na2 SO4 で乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュカラムに
かけ、10% MeOH/CH2 Cl2 で溶出させて、(125)(6.46g
,収率72%)を得た。MS(エレクトロスプレイ- )m/e:802(M−H + )。
【0199】 実施例66 2' −O−[(2−フタルイミドキシ)エチル]−3' ,5' −ビス(tert−ブ
チルジフェニルシリル)グアノシン(126) 化合物(125)(3.7g,4.61ミリモル)をPh3 P(1.40g,
5.35ミリモル)及びヒドロキシフタルイミド(0.87g,5.35ミリモ
ル)と混合した。次いで高真空下、40℃で2日間、P2 5 上で乾燥させた。
不活性気体の下で無水THF(46.1ミリモル)を加えて澄明な溶液を得た。
ジエチルアジドカルボキシレート(0.73mL,4.61ミリモル)を、赤色
が消えてから次の一滴を加えるように滴加した。次いで、得られた溶液を室温で
4時間撹拌した。THFを真空下で除去し、残渣を酢酸エチル(75mL)に溶
かし、水(2x50mL)で洗浄した。酢酸エチル層を無水Na2 SO4 で乾燥
させ、濃縮乾固させた。カラムクロマトグラフィーにより残渣を精製し、7% MeOH/酢酸エチルで溶出させ、(126)(2.62g,収率60%)を得
た。Rf:0.48(10% MeOH/CH2 Cl2)。MS(FAB- )m/
e 947(M−H+ )。
【0200】 実施例67 2' −O−(2−フタルイミド−N−オキシエチル)−3' ,5' −O−ビス−
tert−ブチルジフェニルシリル−N2−イソブチリルグアノシン(127) 2' −O−(2−フタルイミド−N−オキシエチル)−3' ,5' −O−ビス
−tert−ブチルジフェニルシリル−グアノシン(3.66g,3.86ミリモル
)を無水ピリジン(40mL)に溶かし、この溶液を5℃に冷やし、イソブチリ
ルクロリド(0.808mL,7.72ミリモル)を滴加した。この反応混合液
を25℃へ温め、2時間後、追加のイソブチリルクロリド(0.40mL,3.
35ミリモル)を25℃で加えた。1時間後、30℃で真空(0.1トル)にお
いて溶媒を蒸発させ、得られた泡状物を酢酸エチル(150mL)に溶かし、希
薄な懸濁液とした。この懸濁液を水(2x15mL)及び鹹水(4mL)で洗浄
し、有機層を分離してMgSO4 で乾燥させた。溶媒を真空蒸発させて泡状物を
得て、CH2 Cl2 −MeOH(94:6)v/vを用いるカラムクロマトグラ
フィーによりこれを精製し、表題化合物(2.57g,収率65%)を白色の泡
状物として得た。
【0201】
【化33】
【0202】 A及びTの類似体についての上記化学を用いて、対応するホスホロアミダイト
へ上記化合物を誘導体化し、化合物(128)を得た。
【0203】 実施例68 3' −O−アセチル−2' −O−(2−N,N−ジメチルアミノオキシエチル)
−5' −O−tert−ブチルジフェニルシリル−チミジン(129) 化合物(105)(3.04g,5.21ミリモル)をクロロホルム(11.
4mL)に溶かした。これにジメチルアミノピリジン(0.99g,8.10ミ
リモル)を加え、この反応混合液を10分撹拌した。無水酢酸(0.701g,
6.87ミリモル)を加え、この反応混合液を一晩撹拌した。次いで、この反応
混合液をCH2 Cl2 (40mL)で希釈し、飽和NaHCO3 (30mL)及
び鹹水(30mL)で洗浄した。CH2 Cl2 層を蒸発乾固した。残渣をフラッ
シュカラムにかけ、酢酸エチル:ヘキサン(80:20)で溶出し、(129)
を得た。Rf:0.43(酢酸エチル:ヘキサン、80:20)。MS(エレク
トロスプレイ- )m/e 624(M−H+ )。
【0204】 実施例69 2' −O−(2−N,N−ジメチルアミノオキシエチル)−5' −O−tert−ブ
チルジフェニルシリル−5−メチルシチジン(130) 1,2,4−トリアゾール(5.86g,84.83ミリモル)の無水CH3 CN(49mL)懸濁液を、アルゴン気体下、5〜10分氷浴で冷やした。この
冷懸濁液へ、POCl3 (1.87mL,20ミリモル)をゆっくりと10分か
けて加え、さらに5分間撹拌を続けた。氷浴の温度を約0〜2℃に保ちながら、
トリエチルアミン(13.91mL,99.8ミリモル)をゆっくりと30分か
けて加えた。この滴加が終了してから、この反応混合液を上記の温度でさらに3
0分撹拌し、無水アセトニトリル(3mL)に溶かした化合物(35)(3.1
2g,4.99ミリモル)を一時に加えた。この反応混合液を0〜2℃で10分
撹拌した。氷浴を外し、この反応混合液を室温で1.5時間撹拌した。反応混合
液を0℃に冷やし、これを少量へ濃縮し、酢酸エチル(100mL)に溶かし、
水(2x30mL)及び鹹水(30mL)で洗浄した。有機層を無水Na2 SO 4 で乾燥させ、濃縮乾固させた。次いで、得られた残渣をNH3 の飽和ジオキサ
ン溶液(25mL)に溶かし、室温で一晩撹拌した。溶媒を真空下で除去した。
カラムクロマトグラフィーにより残渣を精製し、10% MeOH/CH2 Cl 2 で溶出させ、(130)を得た。
【0205】 実施例70 2' −O−(2−N,N−ジメチルアミノオキシエチル)−N4 −ベンゾイル−
5' −O−tert−ブチルジフェニルシリルシチジン(131) 化合物(130)(2.8g,4.81ミリモル)を無水DMF(12.33
mL)に溶かした。無水安息香酸(1.4g,6.17ミリモル)を加え、この
反応混合液を室温で一晩撹拌した。メタノール(1mL)を加え、溶媒を蒸発乾
固した。ジクロロメタン(50mL)に残渣を溶かし、飽和NaHCO3 溶液(
2x30mL)、次いで鹹水(30mL)で洗浄した。ジクロロメタン層を無水
Na2 SO4 で乾燥させ、濃縮させた。。得られた残渣をカラムクロマトグラフ
ィーにより精製し、5% MeOH/CH2 Cl2 で溶出させ、(131)を泡
状物として得た。
【0206】 実施例71 N4 −ベンゾイル−2' −O−(2−N,N−ジメチルアミノオキシエチル)−
5−メチルシチジン(132) 化合物(131)(2.5g,3.9ミリモル)を、高真空下、P2 5 上で
乾燥させた。100mLの丸底フラスコにおいて、トリエチルアミントリヒドロ
フルオリド(6.36mL,39ミリモル)を無水THF(39mL)に溶かす
。これにトリエチルアミン(2.72mL,19.5ミリモル)を加え、この混
合液を速やかに化合物(131)へ注ぎ込み、室温で一晩撹拌した。溶媒を真空
除去し、残渣をフラッシュカラムにかけ、10% MeOH/CH2 Cl2 で溶
出させて、(132)を得た。
【0207】 実施例72 N4 −ベンゾイル−2' −O−(2−N,N−ジメチルアミノオキシエチル)−
5−O' −ジメトキシトリチル−5−メチルシチジン(133) 化合物(132)(1.3g,2.98ミリモル)を、高真空下、P2 5
で一晩乾燥させた。次いで、これを無水ピリジン(10mL)と共沸させた。残
渣を無水ピリジン(15mL)に溶かし、4−ジメチルアミノピリジン(10.
9mg,0.3ミリモル)を加え、この溶液をアルゴン気体下、室温で4時間撹
拌した。ピリジンを真空除去し、残渣を酢酸エチルに溶かし、5% NaHCO 3 (20mL)及び鹹水(20mL)で洗浄した。酢酸エチル層を無水Na2
4 で乾燥させ、濃縮乾固した。残渣をフラッシュカラムにかけ、ピリジン数滴
を含有する10% MeOH/CH2 Cl2 で溶出させ、化合物(133)を得
た。
【0208】 実施例73 N4 −ベンゾイル−2' −O−(2−N,N−ジメチルアミノオキシエチル)−
5−ジメトキシトリチル−5−メチルシチジン−3' −O−ホスホロアミダイト
(134) 化合物(133)(1.54g,2.09ミリモル)をトルエン(10mL)
と共沸させた。次いで、これをジイソプロピルアミンテトラゾリド(0.36g
,2.09ミリモル)と混合し、40℃で一晩、高真空下、P2 5 上で乾燥さ
せた。次いで、無水アセトニトリル(11mL)にこれを溶かし、2−シアノエ
チル−テトライソプロピルホスホロアミダイト(2.66mL,8.36ミリモ
ル)を加えた。この反応混合液を、不活性気体の下、室温で4時間撹拌した。溶
媒を真空下で除去した。残渣に酢酸エチル(50mL)を加え、5%NaHCO 3 (30mL)及び鹹水(30mL)で洗浄した。有機層を無水Na2 SO4
乾燥させて、濃縮乾固した。残渣をフラッシュカラムにかけ、ピリジン数滴を含
有する酢酸エチル:ヘキサン(60:40)で溶出させ、(134)を得た。
【0209】 実施例74 2' −O−ジメチルアミノオキシエチル−2,6−ジアミノプリンリボシドホス
ホロアミダイト(135) 2' −O−ジメチルアミノオキシエチル−2,6−ジアミノプリンリボシドを
オリゴヌクレオチドへ取込むために、保護された6−アミノ−2−フルオロプリ
ンリボシド(135)のホスホロアミダイトを用いることを選択した。オリゴ合
成の後で、オリゴヌクレオチド保護基の脱保護と同時に、2−フルオロ基をアン
モニアに置換して、2,6−ジアミノプリンリボシド類似体を得る。このように
して得た2,6−ジアミノプリンリボシドをジメチルアミノオキシエチルブロミ
ド(136)でアルキル化して、2' −O−ジメチルアミノオキシエチル−2,
6−ジアミノプリンリボシド(137)とその3' −異性体(138)の混合物
を得る。一般的には、5' −ヒドロキシルをDMTの官能基で置換して5' −O
−(4,4' −ジメトキシトリチル)−2' −O−ジメチルアミノオキシエチル
−2,6−ジアミノプリンリボシド(139)を得た後で、2' −異性体をクロ
マトグラフにより分離し得る。Schiemann 反応(Krolikiewicz, K.; Vorbruggen
, H. Nucleosides & Nucleotides, 1994, 13, 673-678 )を介して(139)を
フッ素化することにより、2' −O−ジメチルアミノオキシエチル−6−アミノ
−2−フルオロ−プリンリボシド(140)が得られ、標準的な保護化プロトコ
ールでは、5' −O−(4,4' −ジメトキシトリチル)−2' −O−ジメチル
アミノオキシエチル−6−ジメチルホルムアミジン−2−フルオロプリンリボシ
ド(140)が得られる。(140)をホスフィチル化すると、5' −O−(4
,4' −ジメトキシトリチル)−2' −O−ジメチルアミノオキシエチル−6−
ジメチルホルムアミジン−2−フルオロプリンリボシド−3' −[(2−シアノ
エチル)−N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト](138)が得られる
【0210】 化合物(139)がクロマトグラフで3' −異性体から分離し得ない場合、化
合物(137)及び(138)の混合物を、アデノシンデアミナーゼで処理し(
これは3' −O−異性体より2' −O−置換アデノシン類似体を選択的に脱アミ
ノ化することが知られている)、2' −O−ジメチルアミノオキシエチルグアノ
シン(142)を得ることができる。5' −O−(4,4' −ジメトキシトリチ
ル)−2' −O−ジメチルアミノオキシエチルグアノシン(140)は、6−オ
キソ基のアミノ化により2,6−ジアミノプリンリボシド類似体(139)へ変
換し得る(Gryaznov, S.; Schultz, R. G. Tetrahedron Lett. 1994, 2489-2492
)。次いで、標準的な保護の方法とホスフィチル化のプロトコールにより、対応
するアミダイト(144)へこれを変換した。
【0211】 実施例75 2' /3' −O−[2−(tert−ブチルジメチルシリルヒドロキシ)エチル]−
2,6−ジアミノプリンリボシド(145及び146) 2,6−ジアミノプリンリボシド(10g,35.46ミリモル)を、高真空
下、P2 5 上で乾燥させた。無水DMF(180mL)に懸濁させ、NaH(
1.2g,35.46ミリモル、鉱油の60%分散液)を加えた。この反応混合
液を、不活性気体下、周囲温度で30分間撹拌した。これに(2−ブロモエトキ
シ)−tert−ブチルジメチルシラン(12.73g,53.2ミリモル)を滴加
し、生成した溶液を室温で一晩撹拌した。DMTを真空除去し、残渣を酢酸エチ
ル(100mL)に溶かし、水(2x70mL)で洗浄した。酢酸エチル層を無
水MgSO4 で乾燥させ、濃縮乾固した。残渣をフラッシュカラムにかけ、5%
MeOH/CH2 Cl2 で溶出させ、生成物の混合物(6.0711g,収率
31%)を得た。Rf:0.49,0.59,0.68(5% MeOH/CH 2 Cl2)。
【0212】 実施例76 2' −O−アミノオキシエチル類似体 様々な他の2' −O−アミノオキシエチルヌクレオシド類似体(例えば、2,
6−ジアミノプリンリボシド)を化合物群(154)として製造し得る。従って
、2,6−ジアミノプリンを(2−ブロモエトキシ)−tert−ブチルジメチルシ
ランでアルキル化すると、2' −O−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル
−2,6−ジアミノプリンリボシド(145)とその3' −異性体(146)が
得られる。所望の2' −O−異性体は、5' −O−(4,4' −ジメトキシトリ
チル)−2' −O−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル−2、6−ジアミ
ノプリンリボシド(147)を製造し、この混合物をカラムクロマトグラフィー
にかけることにより分離し得る。シリル基を脱保護すると、5' −O−(4,4
' −ジメトキシトリチル)−2' −O−ヒドロキシエチル−2,6−ジアミノプ
リンリボシド(148)となり、これが Mitsunobu反応を受けると5' −O−(
4,4' −ジメトキシトリチル)−2' −O−(2−フタルイミド−N−オキシ
エチル)−2,6−ジアミノプリンリボシド(149)となる。Schiemann 条件
の下で(149)を処理すると、DMT基がフッ素化及び脱保護され、2' −O
−(2−フタルイミド−N−オキシエチル)−6−アミノ−2−フルオロプリン
リボシド(150)を生じる。標準的な保護化条件により、5' −O−(4,4
' −ジメトキシトリチル)−2' −O−(2−フタルイミド−N−オキシエチル
)−6−ジメチルホルムアミジン−2−フルオロプリンリボシド(151)を生
じ、このフタルイミド官能基を脱保護すれば、5' −O−(4,4' −ジメトキ
シトリチル)−2' −O−アミノオキシエチル−6−ジメチルホルムアミジン−
2−フルオロプリンリボシド(152)が得られる。 (152)をアルデヒド又はジアルデヒドで還元アミノ化すると、環状又は非
環状の重置換された2' −O−アミノオキシエチル類似体群(153)になる。
(153)をホスフィチル化すると、ホスホロアミダイトとしての環状又は非環
状の重置換された2' −O−アミノオキシエチル類似体群(154)が得られる
【0213】 実施例77 2' /3' −O−(2−tert−ブチルジメチルシリルヒドロキシエチル)アデノ
シン(155及び156) アデノシン(10g,37.42ミリモル)を、高真空下、P2 5 上で乾燥
させた。次いで、無水DMF(150mL)に懸濁させ、NaH(1.35g,
56.13ミリモル)を加えた。この反応混合液を、不活性気体下、室温で30
分間撹拌した。次いで、(2−ブロモエチル)−tert−ブチルジメチルシラン(
9.68mL,44.90ミリモル)を滴加し、この反応混合液を室温で一晩撹
拌した。DMTを真空除去し、残渣へジクロロメタン(100mL)を加え、水
(2x80mL)で洗浄した。ジクロロメタン層を無水Na2 SO4 で乾燥させ
、蒸発乾固した。残渣をカラムで精製し、生成物の混合物(4.30g)を得た
。Rf:0.49,0.57(10% MeOH/CH2 Cl2)。
【0214】 実施例78 2' −O−(2−メチレンイミノオキシエチル)チミジン(157) 化合物(104)(3.10g,5.48ミリモル)を、高真空下、P2 5 上で乾燥させた。100mLの丸底フラスコにおいて、トリエチルアミントリヒ
ドロフルオリド(8.93mL,54.8ミリモル)を無水THFに溶かし、ト
リエチルアミン(3.82mL,27.4ミリモル)を加えた。得られた溶液を
速やかに化合物(104)へ加え、この反応混合液を室温で一晩撹拌した。溶媒
を真空除去し、残渣をフラッシュカラムにかけ、10% MeOH/CH2 Cl 2 で溶出させて、(157)(1.35g,収率75%)を白色の泡状物として
得た。Rf:0.45(5% MeOH/CH2 Cl2)。MS(FAB+ )m/
e:330(M+H+ ),352(M+Na+ )。
【0215】 実施例79 5' −O−ジメトキシトリチル−2' −O−(2−メチレンイミノオキシエチル
)チミジン(158) 化合物(157)(0.64g,1.95ミリモル)を、高真空下、P2 5 上で一晩乾燥させた。次いで、これを無水ピリジン(5mL)と共沸させた。残
渣を無水ピリジン(4.43mL)に溶かし、ジメトキシトリチルクロリド(0
.79g,2.34ミリモル)、及び4−ジメチルアミノピリジン(23.8m
g,0.2ミリモル)を加えた。反応混合液を、不活性気体下、周囲温度で4時
間撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をカラムにより精製し、ピリジン数滴を含
有する5% MeOH/CH2 Cl2 で溶出させ、泡状物として(158)(1
.09g,収率88%)を得た。Rf:0.4(5% MeOH/CH2 Cl2 )。MS(エレクトロスプレイ- )m/e 630(M−H+ )。
【0216】 実施例80 5' −O−ジメトキシトリチル−2' −O−(2−メチレンイミノオキシエチル
)チミジン−3' −O−ホスホロアミダイト(159) 化合物(158)(0.87g,1.34ミリモル)をトルエン(10mL)
と共沸させた。次いで、残渣をジイソプロピルアミンテトラゾリド(0.23g
,1.34ミリモル)と混合し、高真空下、P2 5 上で一晩乾燥させた。次い
で、これをアルゴンで処理した。無水アセトニトリル(6.7mL)を加え、澄
明な溶液を得た。この溶液へ2−シアノエチル−テトライソプロピルホスホロジ
アミダイト(1.7mL,5.36ミリモル)を加え、この反応混合液を、不活
性気体の下、室温で6時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣を酢酸エチル
(40mL)で希釈し、5% NaHCO3 (20mL)及び鹹水(20mL)
で洗浄した。酢酸エチル層を無水Na2 SO4 で乾燥させて、濃縮乾固した。残
渣をフラッシュカラムにかけ、酢酸エチル:ヘキサン(60:40)で溶出させ
、(159)(1.92g,収率80%)を得た。Rf:0.34(酢酸エチル
:ヘキサン、60:40)。31P NMR(CDCl3 )δ 150.76ppm;MS(
エレクトロスプレイ- )m/e:830(M−H+ )。
【0217】 実施例81 ヌクレオシドを固形支持体に付ける一般法 化合物(107)(200mg,0.31ミリモル)をDMAP(19mg,
16ミリモル)、無水コハク酸(47mg,0.47ミリモル)、トリエチルア
ミン(86mL,0.62ミリモル)及びジクロロメタン(0.8mL)と混合
し、4時間撹拌した。この混合液をCH2 Cl2 (50mL)で希釈し、CH2 Cl2 層をはじめ氷冷10%クエン酸で、次いで水で洗浄した。有機層を濃縮乾
固して、(161)を得た。残渣(161)を無水アセトニトリル(23mL)
に溶かした。これにDMAP(37mg,0.3ミリモル)、及び2' ,2' −
ジチオビス(5−ニトロピリジン)(103mg,0.33ミリモル)を加えた
。この溶液を5分撹拌した。これにトリフェニルホスフィン(78.69mg,
0.3ミリモル)の無水アセトニトリル(3mL)溶液を加えた。この溶液を1
0分撹拌し、次いでそれにCPGを加えた。このスラリーを2時間振盪した。次
いで、濾過し、アセトニトリル及びCH2 Cl2 で洗浄した。この官能基の付い
たCPGを乾燥させ、キャッピング溶液でキャップして(161)を得た。ロー
ディングキャパシティを測定した(58.3μモル/g)。
【0218】 実施例82 アミノオキシ誘導体の合成:代替法 ジオール(162)を、1当量のp−トルエンスルホニルクロリド−ピリジン
で処理して標準的な後処理をすることにより、そのトシレート誘導体(163)
へ変換する。次いで、トシレートを置換するときの求核試薬として作用するいく
つかのアミノ−ヒドロキシ化合物でこのトシレートを処理し、一連のオキシ−ア
ミノ化合物を産生する。この反応は、水素化ナトリウムを無水条件下で使用して
アミノアルコール又はヒドロキシルアミン誘導体からアニオンを前形成させるこ
とによって促進される。
【0219】 実施例83 DMAOEオリゴヌクレオチド及びギャップのあるオリゴヌクレオチドの一般的
な製造法 各々の2' −O−DMAOEアミダイトの0.1M溶液を無水アセトニトリル
溶液として調製し、Expedite核酸合成システム(Millipore)
にロードし、オリゴヌクレオチドを合成した。合成に使用する他のアミダイト(
A、T、C及びG、PerSeptive Biosystems)も無水アセ
トニトリルの0.1M溶液とした。合成はすべてDMTオンモード(DMT on mod
e )で実行した。2' −O−DMAOEアミダイトのカップリングについては、
カップリング時間を10分へ延ばし、この工程を2回実施した。Millipo
re提供のプロトコールにある他の工程は、延長した酸化時間(240秒)の他
は、すべてそのまま使用した。酸化剤として(S)−(+)−10−カンフルス
ルホニルオキサジリジンの0.5M無水アセトニトリル溶液を使用した。ホスホ
ロチオエート合成には Beaucage 試薬を使用した。全体のカップリング効率は9
0%以上であった。オリゴヌクレオチドを制御孔ガラス(CPG)支持体から開
裂させ、濃NH4 OH水(30%)を55℃で使用する標準条件下で脱保護した
。次いで、5' −O−DMT含有オリゴマーを逆相液体クロマトグラフィー(C
−4,Waters,7−8x300mm,A=50mM酢酸トリエチルアンモ
ニウム(pH1)、B=100% CH3 CN,5〜60% B/60分)によ
り精製した。80%酢酸水溶液で脱トリチル化し(1mL,30分、室温)、蒸
発させ、Sephadese G−25カラムを用いて脱塩し、純粋な泡状物と
してオリゴヌクレオチドを得た。次いで全オリゴマーをCGE、HPLC及び質
量分析によって分析した。
【0220】
【表3】
【0221】 * =修飾された位置:SEQ ID NO:18、19及び20は2' −O−
MOEとして修飾され、SEQ ID NO:19及び20は2' −O−DMA
OEとして修飾される;下線を施したヌクレオチドはホスホロチオエート連結に
より結合され、他のヌクレオチド間連結はすべてホスホジエステルである;Cは
すべて5−メチルCである;及び以下のHPLC条件を用いて分離を実施した:
C−4カラム、Waters,3.9x300mm,A=50mM TEAAc
、B=CH3 CN,5〜60%/60分、流速1.5mL/分、t=260nm
【0222】 上記オリゴヌクレオチド、特にMOEギャップマーの合成については、対照と
して以下の修飾アミダイトを使用した:2' −O−メトキシエチル−チミジン(
RIC社、ロット#E1050−P−10)、2' −O−メトキシエチル−5−
メチルシチジン(ロット#S1941/RS)、2' −O−メトキシエチル−ア
デノシン及び5−メチルシチジン(ロット#311094)。 必要量のアミダイトを乾燥バイアルに入れ、アセトニトリルに溶かし(非修飾
ヌクレオシドは1M溶液とし、修飾ヌクレオシドは100mg/mLとした)、
Millipore ExpediteTM核酸合成システム(ISIS 4)上
で適切な部分に結合した。1μモルスケールの合成につき、各々のカラムで30
mgの固形支持体樹脂を用いた。合成は、ホスホロチオエート骨格についてはI
BP−PS(1μモル)dblカップリングプロトコールを、ホスホジエステル
についてはCSO−8を用いて実行した。トリチルレポート基により正常なカッ
プリング結果が示された。
【0223】 合成の後、55℃、約16時間で濃水酸化アンモニウム(水溶液)を用いてオ
リゴヌクレオチドを脱保護した。次いで、(アンモニアを除去するために)Sa
vant AS160 自動SpeedVacを用いて蒸発させ、濾過してCP
G−樹脂を除去した。 この粗サンプルをMS、HPLC、及びCEで分析した。次いで、Water
s C4 調製スケールカラム(Alice C4 Prep.10−16−9
6)及び以下の溶媒(A:50mM TEA−Ac,pH7.0及びB:アセト
ニトリル)を用いる、991検出器の付いたWaters 600E HPLC
システムで、「MPREP2」法を活用してこれを精製した。 精製した後、オリゴを蒸発乾固させ、次いで室温、約30分で80%酢酸を用
いて脱トリチル化した。次いで、蒸発させた。 濃水酸化アンモニウムにオリゴを溶かし、水を溶媒として用いて、Pharm
acia LKB SuperFracのフラクションコレクターを用いるSe
phadex G−25含有カラムに通した。得られた精製オリゴを蒸発させ、
MS、CE及びHPLCにより分析した。
【0224】 実施例83 DMAOEオリゴヌクレオチド及びギャップのあるオリゴヌクレオチドの一般的
な製造法 各々の2' −O−DMAOEアミダイトの0.1M溶液を無水アセトニトリル
溶液として調製し、Expedite核酸合成システム(Millipore)
にロードし、オリゴヌクレオチドを合成した。合成に使用する他のアミダイト(
A、T、C及びG、PerSeptive Biosystems)も無水アセ
トニトリルの0.1M溶液とした。合成はすべてDMTオンモードで実行した。
2' −O−DMAOEアミダイトのカップリングについては、カップリング時間
を10分へ延ばし、この工程を2回実施した。Millipore提供のプロト
コールにある他の工程は、延長した酸化時間(240秒)の他は、すべてそのま
ま使用した。酸化剤として(S)−(+)−10−カンフルスルホニルオキサジ
リジンの0.5M無水アセトニトリル溶液を使用した。ホスホロチオエート合成
には Beaucage 試薬を使用した。全体のカップリング効率は90%以上であった
。オリゴヌクレオチドを制御孔ガラス(CPG)支持体から開裂させ、濃NH4 OH水(30%)を55℃で使用する標準条件下で脱保護した。次いで、5' −
O−DMT含有オリゴマーを逆相液体クロマトグラフィー(C−4,Water
s,7−8x300mm,A=50mM酢酸トリエチルアンモニウム(pH1)
、B=100% CH3 CN,5〜60% B/60分)により精製した。80
%酢酸水溶液で脱トリチル化し(1mL,30分、室温)、蒸発させ、Seph
adese G−25カラムを用いて脱塩し、純粋な泡状物としてオリゴヌクレ
オチドを得た。次いで全オリゴマーをCGE、HPLC及び質量分析によって分
析した。
【0225】
【表4】
【0226】 * =修飾された位置:SEQ ID NO:19a及び20aは2' −O−M
OEとして修飾され、19b及び20bは2' −O−DMAOEとして修飾され
る;小文字のsはホスホロチオエート・ヌクレオシド連結を示し、他のヌクレオ
チド間連結はすべてホスホジエステルである;Cはすべて5−メチルCである;
及び以下のHPLC条件を用いて分離を実施した:C−4カラム、Waters
,3.9x300mm,A=50mM TEAAc、B=CH3 CN,5〜60
%/60分、流速1.5mL/分、t=260nm。
【0227】 上記オリゴヌクレオチド、特にMOEギャップマーの合成については、対照と
して以下の修飾アミダイトを使用した:2' −O−メトキシエチル−チミジン(
RIC社、ロット#E1050−P−10)、2' −O−メトキシエチル−5−
メチルシチジン(ロット#S1941/RS)、2' −O−メトキシエチル−ア
デノシン及び5−メチルシチジン(ロット#311094)。 必要量のアミダイトを乾燥バイアルに入れ、アセトニトリルに溶かし(非修飾
ヌクレオシドは1M溶液とし、修飾ヌクレオシドは100mg/mLとした)、
Millipore ExpediteTM核酸合成システム(ISIS 4)の
適切な部分に結合した。1μモルスケールの合成につき、各々のカラムで30m
gの固形支持体樹脂を用いた。合成は、ホスホロチオエート骨格についてはIB
P−PS(1μモル)dblカップリングプロトコールを、ホスホジエステルに
ついてはCSO−8を用いて実行した。トリチルレポート基により正常なカップ
リング結果が示された。
【0228】 合成の後、55℃、約16時間で濃水酸化アンモニウム(水溶液)を用いてオ
リゴヌクレオチドを脱保護した。次いで、(アンモニアを除去するために)Sa
vant AS160 自動SpeedVacを用いて蒸発させ、濾過してCP
G−樹脂を除去した。 この粗サンプルをMS、HPLC、及びCEで分析した。次いで、Water
sC4調製スケールカラム(Alice C4 Prep.10−16−96)
及び以下の溶媒(A:50mM TEA−Ac,pH7.0及びB:アセトニト
リル)を用いる、991検出器の付いたWaters 600E HPLCシス
テムで、「MPREP2」法を活用してこれを精製した。
【0229】 精製した後、オリゴを蒸発乾固させ、次いで室温、約30分で80%酢酸を用
いて脱トリチル化した。次いで、蒸発させた。 濃水酸化アンモニウムにオリゴを溶かし、水を溶媒として用いて、Pharm
acia LKB SuperFracのフラクションコレクターを用いるSe
phadex G−25含有カラムに通した。得られた精製オリゴを蒸発させ、
MS、CE及びHPLCにより分析した。これらのオリゴマーは、SEQ ID
NO:19及び20の2' −DMAOEチオエート及びジエステル類似体であ
る。
【0230】 SEQ ID: 分子量(g/モル) 分子量(g/モル) NO (実測値) (実測値) 20 7240.929 7239.91(P=Sウィング) 19 6887.341 6882.51(P=Sウィング) 20 7080.929 7076.04(P=Oウィング) 19 6759.341 6756.51(P=Oウィング)
【0231】 実施例84 均一に修飾されたDMAOEオリゴヌクレオチドの一般的な製造法 A(225mg,0.23ミリモル)、5me C(150mg,0.16ミリモ
ル)、G(300mg,0.31ミリモル)及びT(169.4mg,0.2ミ
リモル)の2−O−DMAOEアミダイトを無水アセトニトリルに溶かして0.
1M溶液とした。この溶液をExpedite核酸合成システム(Millip
ore)にロードし、オリゴヌクレオチドを合成した。カップリング効率は90
%以上であった。アミダイトのカップリングについては、1カップリング時間を
10分へ延ばし、この工程を2回実施した。Millipore提供のプロトコ
ールにある他の工程は、延長したカップリング時間の他は、すべてそのまま使用
した。硫化剤として Beaucage 試薬(0.1M アセトニトリル)を使用した。
ジエステル合成には、CSOを酸化剤として使用した。
【0232】 オリゴマーを制御孔ガラス(CPG)支持体から開裂させ、濃NH4 OH水(
30%)を55℃で使用する標準条件下で脱保護した。次いで、5' −O−DM
T含有オリゴマーを逆相高速液体クロマトグラフィー(C−4,Waters,
7.8x300mm,A=50mM酢酸トリエチルアンモニウム(pH7)、B
=アセトニトリル、Bの5〜60%/60分、流速1.5mL/分)により精製
した。80%酢酸水溶液で脱トリチル化し、蒸発させ、Sephadex G−
25カラムにおいて脱塩し、オリゴヌクレオチド群、28059、28060及
び22786を得た。HPLC、CGE及び質量分析によってオリゴヌクレオチ
ドを分析した。
【0233】
【表5】
【0234】 HPLC条件:C−18,Waters,3.9x300mm,A=50mM
酢酸トリエチルアンモニウム、pH7;B=アセトニトリル;Bの5〜60%/
55分;流速1mL/分、又はBの5〜15%/30分;流速1.5mL/分。
* =2' −O−DMAOE T、A* =2' −O−DMAOE A、C* =2
' −O−DMAOE 5me C、G* =2' −O−DMAOE G。
【0235】 実施例85 O2 ,2' −アンヒドロ[1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−メチルウ
リジン] 5−メチルウリジン(リボシルチミン、ヤマサ、銚子、日本より市販)(72
.0g,0.279モル)、炭酸ジフェニル(90.0g,0.420モル)及
び重炭酸ナトリウム(2.0g,0.024モル)をジメチルホルムアミド(3
00mL)に加えた。この混合液を、生成する二酸化炭素ガスを制御したやり方
で放出させながら撹拌し、加熱して還流させた。1時間後、やや黒ずんだ溶液を
減圧下で濃縮した。生成したシロップを撹拌させながらジエチルエーテル(2.
5L)へ注ぎ込んだ。生成物はゴム状物を形成した。エーテルをデカントし、残
渣を最少量のメタノール(約400mL)に溶かした。この溶液を上記のような
新鮮なエーテル(2.5L)へ注ぎ込むと、固いゴム状物を生じた。エーテルを
デカントし、このゴムを真空オーブン(60℃,1mmHg,25時間)で乾燥
させて得た固形物を粉砕し、明褐色の粉末(57g,粗収率85%)を得た。N
MRはその構造とフェノール及びそのナトリウム塩(約5%)の混在に一致して
いた。この物質を開環に使用した。これは、メタノールの酢酸エチル勾配液(1
0〜25%)を使用するカラムクロマトグラフィーによりさらに精製し得て、白
色の固形物(mp.222〜4℃)を生じる。
【0236】 実施例86 5' −O−tert−ブチルジフェニルシリル−O2 −2' −アンヒドロ−5−メチ
ルウリジン(1a) O2 ,2' −アンヒドロ−5−メチルウリジン(100.0g,0.416ミ
リモル)及びジメチルアミノピリジン(0.66g,0.013当量、0.00
54ミリモル)を、アルゴン気体下、周囲温度で機械的に撹拌しながら乾燥ピリ
ジン(500mL)に溶かした。tert−ブチルジフェニルクロロシラン(125
.8g,119.0mL,1.1当量、0.458ミリモル)を一時に加え、こ
の反応液を周囲温度で16時間撹拌した。TLC(Rf:0.22、酢酸エチル
)は完全な反応を示した。この溶液を減圧濃縮して得た濃い油状物をジクロロメ
タン(1L)と飽和重炭酸ナトリウム(2x1L)及び鹹水(1L)との間で分
画した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧濃縮して濃い油状物とした
。酢酸エチルとエチルエーテルの1:1混液(600mL)にこの油状物を溶か
し、この溶液を−10℃へ冷却した。得られた結晶性の生成物を濾過により採取
し、エチルエーテル(3x200mL)で洗浄し、乾燥(40℃,1mmHg,
24時間)し、白色の固形物として表題化合物(149g,74.8%)を得た
。TLC及びNMRは純粋な生成物に一致していた。
【0237】 実施例87 5' −O−tert−ブチルジフェニルシリル−2' −O−(2−ヒドロキシエチル
)−5−メチルウリジン(2a) 2Lのステンレス鋼製、非撹拌圧リアクターにホウ素/THF(1.0M,2
.0当量、622mL)を加えた。排気フードにおいて手動で撹拌させながら、
エチレングリコール(350mL、過剰量)を、水素ガスの発生が止むまで、は
じめは慎重に加えた。5' −O−tert−ブチルジフェニルシリル−O2 −2' −
アンヒドロ−5−メチルウリジン(149g,0.311モル)及び重炭酸ナト
リウム(0.074g,0.003当量)を手動で撹拌させながら加えた。リア
クターをシールして、内部温度が160℃に達するまで油浴で加熱し、16時間
この温度を維持した(圧力<100psig)。反応容器を周囲温度へ冷やし、
開封した。TLC(所望の生成物はRf:0.67、ara−Tの副生成物はR
f:0.82、酢酸エチル)は、生成物へ約70%変換したことを示した。さら
に副生成物が形成するのを避けるために、反応を停止させ、エチレングリコール
を除去するのに使用されるより極端な条件で、温水浴(40〜100℃)におい
て減圧(10〜1mmHg)濃縮した。[他のやり方では、低沸点溶媒の消失後
、酢酸エチルと水との間で残りの溶液を分画し得る。生成物は有機層にある。]
カラムクロマトグラフィー(シリカゲル2kg、酢酸エチル−ヘキサンの1:1
〜4:1勾配液)により残渣を精製した。適切な分画を集め、濃縮し、乾燥させ
て白色のカリカリした泡状物(84g,50%)を得た。また、混在する出発物
質(17.4g)及び純粋な再使用し得る出発物質(20g)をカラムから回収
した。出発物質及び低純度の回収された出発物質をもとにした収率は58%であ
った。TLCとNMRは、99%の純度である表題化合物に一致していた。
【0238】
【化34】
【0239】 実施例88 2' −O−[(2−フタルイミドキシ)エチル]−5' −tert−ブチルジフェニ
ルシリル−5−メチルウリジン(3a) ヌクレオシド(2a)(20g,36.98ミリモル)をトリフェニルホスフ
ィン(11.63g,44.36ミリモル)及びN−ヒドロキシフタルイミド(
7.24g,44.36ミリモル)と混合した。次いで真空下、40℃で2日間
、P2 5 上で乾燥させた。この反応混合液をアルゴンで処理し、乾燥THF(
369.8mL)を加えて澄明な溶液を得た。この反応混合液へジエチルアゾジ
カルボキシレート(6.98mL,44.36ミリモル)を滴加した。滴加の速
度は、生成する深赤の発色が丁度消えてから次の一滴を加えるように維持した。
この滴加が完了してから、この反応液を4時間撹拌した。TLC(酢酸エチル:
ヘキサン、60:40)は、反応の完了を示した。真空で溶媒を蒸発させ、得ら
れた残渣を、酢酸エチル:ヘキサン(60:40)を溶出液として使用するフラ
ッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(21.81g,86%
)を白色の泡状物として得た。TLC Rf:0.56(酢酸エチル:ヘキサン
、60:40)。MS(FAB- )m/z 684(M−H+ )。
【0240】 実施例89 5' −O−tert−ブチルジフェニルシリル−2' −O−[2−(ホルムアルドキ
シミノオキシ)エチル]−5−メチルウリジン(4a) 乾燥CH2 Cl2 (4.5mL)に溶かした化合物(3a)(3.1g,4.
5ミリモル)へ、メチルヒドラジン(300mL,4.64ミリモル)を−10
℃〜0℃で滴加した。1時間後、この混合液を濾過し、濾液を氷冷CH2 Cl2 で洗浄し、合わせた有機層を水、鹹水で洗浄し、無水Na2 SO4 で乾燥させた
。この溶液を濃縮して、2' −O−(アミノオキシエチル)チミジンを得て、こ
れをMeOH(67.5mL)に溶かした。ホルムアルデヒド(20w/w%水
溶液、1.1当量)を加え、この混合液を室温で1時間混合した。溶媒を真空除
去し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製して表題化合物(1.95g,7
8%)を白色の泡状物として得た。 Rf:0.32(5% MeOH/CH2 Cl2)。
【0241】
【化35】
【0242】 MS(エレクトロスプレイ)m/z:566(M−H)。 実施例90 5' −O−tert−ブチルジフェニルシリル−2' −O−[2−(N−メチルアミ
ノオキシエチル]−5−メチルウリジン(5a) 化合物4a(2.3g,4.17ミリモル)を1M p−トルエンスルホン酸
ピリジニウム/MeOH溶液(41.7mL)に溶かした。この反応混合液を氷
浴上で10℃へ冷やし、NaBH3 CN(0.52g,8.35ミリモル)を冷
やしながら加え、15分間撹拌した。この混合液を室温へ温め、4時間撹拌した
。反応の進行は、TLC(5% MeOH/CH2 Cl2 )により示されるよう
に、完全であった。この混合液をシロップ状になるまで濃縮し、酢酸エチル(5
0mL)で希釈し、水(30mL)、5% NaHCO3 水溶液(30mL)及
び鹹水(30mL)で洗浄した。酢酸エチル層を無水Na2 SO4 で乾燥させ、
蒸発乾固し、表題化合物(2.32g)を泡状物として得た。この泡状物をさら
に精製することなく次の工程に使用した。Rf(0.34,5% MeOH/C
2 Cl2)。
【0243】 実施例91 5' −O−tert−ブチルジフェニルシリル−2' −O−{2−[(N−メチル)
−N−(2−フタルイミド)エチル]アミノオキシエチル}−5−メチルウリジ
ン(6a) 化合物5a(2g,3.44ミリモル)を1M p−トルエンスルホン酸ピリ
ジニウム/MeOH溶液(34mL)に溶かした。α−フタルイミドアセトアル
デヒド(0.72g,3.78ミリモル)を加え、この混合液を周囲温度で10
分撹拌した。この反応混合液を氷浴上で10℃へ冷やし、撹拌させながらNaB
3 CN(0.43g,0.89ミリモル)を10℃、15分間で加えた。この
混合液を室温へ温め、4時間撹拌し、油状物になるまで濃縮し、酢酸エチル(5
0mL)で希釈した。この酢酸エチル層を水(40mL)、5% NaHCO3 (40mL)及び鹹水(25mL)で洗浄した。有機層を無水Na2 SO4 で乾
燥させ、蒸発乾固した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製
し、酢酸エチル:ヘキサン(60:40)で溶出させて、表題化合物(1.54
g,60%)を得た。 Rf=0.68(酢酸エチル)。
【0244】
【化36】
【0245】 HRMS(MALDI)C39469 4 SiNa+ の理論値:765.293
2;実測値:765.2922。
【0246】 実施例92 2' −O−{2−[(N−メチル)−N−(2−フタルイミド)エチル]アミノ
オキシエチル}−5−メチルウリジン(7a) トリエチルアミン三水素フルオリド(2.64mL,16.2ミリモル)及び
トリエチルアミン(1.13mL,8.1モル)のTHF溶液を化合物6a(1
.2g,1.62ミリモル)に撹拌させながら加え、室温で18時間撹拌した。
TLC(10% MeOH/CH2 Cl2 )は、この時点で反応が完全であるこ
とを示した。溶媒を真空除去し、残渣を酢酸エチル(30mL)に溶かし、有機
層を水(30mL)、鹹水(30mL)で洗浄し、無水Na2 SO4 で乾燥させ
た。有機層を蒸発させ、5% MeOH/CH2 Cl2 を溶出液として用いるフ
ラッシュカラムクロマトグラフィーにより残渣を精製し、表題化合物(0.42
g,52%)を固形物として得た(Rf=0.34,10% MeOH/CH2 Cl2)。
【0247】
【化37】
【0248】 HRMS(FAB)C23299 4 の理論値:505.1927;実測値:5
05.1927。
【0249】 実施例93 5' −O−DMT−2' −O−{2−[N−(メチル)−N−(2−フタルイミ
ド)エチル]アミノ−オキシエチル)−5−メチルウリジン(8a) 化合物(7a)(0.4g,0.79ミリモル)を、40℃で一晩、真空下、
2 5 上で乾燥させ、ピリジン(3mL)と共沸させた。残渣を無水ピリジン
(1.9mL)に溶かし、DMTCl(0.29g,2.34ミリモル)を加え
た。この混合液へ、4−ジメチルアミノピリジン(26.5mg,0.87ミリ
モル)を加えた。この反応混合液を、TLC(5% MeOH/CH2 Cl2
によりモニタリングしながら、不活性気体下、室温で8時間撹拌した。追加のD
MTCl(0.15mg)を加え、出発物質が消失するまで撹拌を続けた。ピリ
ジンを真空除去し、酢酸:ヘキサン(60:40)を溶出液として使用するフラ
ッシュクロマトグラフィーで残渣を精製し、表題化合物(0.47g,73%)
を得た。Rf:0.35(5% MeOH/CH2 Cl2)。
【0250】
【化38】
【0251】 HRMS(FAB)C4446114 Naの理論値:829.3061;実測値
:829.3066。
【0252】 実施例94 5' −O−DMT−2' −O−{2−[N−(メチル)−N−(2−フタルイミ
ド)エチル]アミノオキシエチル}−5−メチル−ウリジン−3' −O−[(2
−シアノエチル)−N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト](9a) 化合物(8a)(0.26g,0.32ミリモル、トルエンと共沸させたもの
)に、N,N−ジイソプロピルアミンテトラゾリド(0.055g,0.32ミ
リモル、真空下、40℃で一晩P2 5 上で乾燥させたもの)を加えた後、無水
アセトニトリル(1.6mL)を加え、不活性気体の下、室温で18時間撹拌し
た。TLC(酢酸エチル:へキサン、60:40)による分析は、この時点で反
応が完了したことを示した。溶媒を真空蒸発させ、ピリジン(0.5%)含有酢
酸エチルを溶出液として用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーにより残渣
を精製し、表題化合物(0.28g,85%)を得た。 Rf:0.28(酢酸エチル:ヘキサン、60:40)。31P NMR(80
MHZ,CDCl3 )δ 150.82, 150.61 ;MS(FAB)m/z:1029(
M+Na)。
【0253】 実施例95 5' −O−DMT−2' −O−{2−[N−(メチル)−N−(2−フタルイミ
ド)エチル]アミノオキシエチル}−3' −O−[(2−スクシニル−5−メチ
ルウリジン(10a) 化合物(8a)(0.16g,0.2ミリモル)をDMAP(0.013g,
0.10ミリモル)、無水コハク酸(0.03g,0.3ミリモル)と混合し、
真空下、40℃で一晩P2 5 上で乾燥させた。CH2 Cl2 (0.5mL)及
びトリエチルアミン(0.06mL,0.4ミリモル)を加え、不活性気体下、
室温で4時間撹拌した。この混合液をCH2 Cl2 (30mL)で希釈し、10
%クエン酸(30mL)、及び水(2x15mL)で洗浄した。有機層を無水N
2 SO4 で乾燥させ、濃縮して、泡状物として表題化合物(0.162g,9
0%)を得た。 Rf:0.43(10% MeOH/CH2 Cl2)。1 H NMR(200M
HZ,DMSO−d6 )δ 1.4 (s, 3H), 2.42 (s, 3H), 2.56 (m, 4H,DMSO
ピークと部分重複), 2.75 (t, 2H, J=6.29 Hz), 3.24 (m, 2H,H2 Oピークと部
分重複), 3.53-3.8 (m, 6H), 3.72 (s, 6H), 4.13 (brs, 1H), 4.37 (t, 1H, J=
5.85 Hz), 5.29 (t, 1H, J=4.1 Hz), 5.87 (d, 1H, J=6.36 Hz), 6.89 (d, 4H,
J=8.72 Hz), 7.21-7.39 (m, 9H), 7.49 (s, 1H), 7.82 (s, 4H), 11.42 (s, 1H)
, 12.24 (brs, 1H);MS(FAB)m/z 929[M+Na]。
【0254】 実施例96 5' −O−DMT−2' −O−{2−[N−(メチル)−N−(2−フタルイミ
ド)エチル]アミノオキシエチル}−5−メチル−ウリジン−3' −O−スクシ
ニル−CPG(11a) 化合物(10a)(0.15g,0.17ミリモル)及びDMAP(0.02
1g,0.17ミリモル)を無水アセトニトリルに溶かした。この反応混合液を
湿気から守るために2' ,2' −ジチオビス(5−ニトロピリジン)(0.06
8g,0.19ミリモル)を加えた。この溶液を室温で5分撹拌した。この溶液
にトリフェニルホスフィン(0.045g,0.17ミリモル)の無水アセトニ
トリル(1.12mL)溶液を加えた。この溶液を周囲温度で10分撹拌した。
活性化されたCPG(制御孔ガラス、1.12g,115.2ミリモル/g,粒
子サイズ:120/200、平均孔径:520A(オングストローム))を加え
、シェーカー上で2時間振盪した。アリコートを採取し、以下の標準法によりロ
ーディングキャパシティを測定した(61.52ミリモル/g)。官能基を付け
たCPG(11a)を濾過し、CH3 CN、CH2 Cl2 及びEt2 Oで十分洗
浄した。次いで真空下で一晩乾燥させた。CPGの未反応部位をキャッピング試
薬[CapA(2mL)、無水酢酸/リューティクル/THF;CapB(2m
L)、1−メチルイミダゾール/THF,PerSeptive Biosys
tems社]を用いてキャップし、シェーカー上で2時間振盪した。官能基を付
けたCPGを濾過し、CH3 CN、CH2 Cl2 及びEt2 Oで十分洗浄した。
次いで乾燥させ、最終ローディングキャパシティを測定した(60.74ミリモ
ル/g)。
【0255】 実施例97 5' −O−DMT−2' −O−{2−[(N,N−ビス−2−フタルイミドエチ
ル)アミノオキシ]エチル}−5−メチル−ウリジン−3' −O−[(2−シア
ノエチル)N,N−ジイソプロピル]ホスホロアミダイト(12a) 化合物(4a)をメチルヒドラジンで処理してアミノオキシ化合物を得た後で
、フタルイミドアセトアルデヒドで処理し、対応するオキシムを得る。酸触媒で
還元アミノ化する条件でこのオキシムを還元して得られる2−フタルイミドエチ
ル誘導体を、還元アミノ化条件の下で等量のフタルイミドアセトアルデヒドで処
理し、ビス(2−フタルイミドエチル)アミノオキシエチル誘導体を得る。この
ビス(2−フタルイミドエチル)アミノオキシエチル誘導体を脱シリル化し、5
' 位でトリチル化し、次いで3' −ホスフィチル化して表題化合物を得る。
【0256】 実施例98 5' −O−DMT−2' −O−{2−[(N,N−ビス−2−フタルイミドエチ
ル)アミノオキシ]エチル}−5−メチルウリジン−3' −O−スクシニルCP
G(13a) 化合物(11a)及び(12a)について記載した方法により、5' −O−D
MT−2' −O−{2−[N,N−ビス−(2−フタルイミド)エチルアミノオ
キシ]エチル}−5−メチル−ウリジンから出発して、化合物(14a)を合成
する。
【0257】 実施例99 2' −O−{2−[N−(2−アミノ)エチル−N−(メチル)]アミノオキシ
エチル}修飾を含有するオリゴヌクレオチドの合成 ホスホロアミダイト(9a)を無水アセトニトリルに溶かし(0.1M溶液)
、オリゴヌクレオチド合成に使用するExpedite核酸合成システム(Mi
llipore 8909)にロードした。カップリング効率は98%以上と判
定された。修飾されたホスホロアミダイト(9a)のカップリングについては、
カップリング時間を10分へ延ばし、この工程を2回実施した。Millipo
re提供のプロトコールにある他の工程は、変更せずに使用した。合成の終了後
、10%メチルアミン(40重量%溶液)を含有するNH4 OH水溶液(30重
量%)にCPGを懸濁させ、55℃で6時間加熱した。生成したオリゴヌクレオ
チドをHPLCに(Waters,C−4,7.8x300mm,A=50mM
酢酸トリエチルアンモニウム(pH7)、B=アセトニトリル、Bの5〜60%
/55分、流速2.5mL/分、λ=260nm)により精製した。80%酢酸
水溶液で脱トリチル化し、蒸発させ、Waters C−4カラムのHPLCに
より脱塩し、2' −修飾オリゴヌクレオチド群を得た(表I)。HPLC、CG
E及び質量分析によってオリゴヌクレオチドを分析した。
【0258】
【表6】
【0259】 T* =2' −O−{2−[N−(2−アミノ)エチル−(N−メチル)アミノオ
キシ]エチル}5Me U。a Waters C−4,7.8x300mm,溶媒:
A=50mM TEAAc、pH7;B=CH3 CN;Bの5〜40%勾配液/
55分;流速1.5mL/分、λ=260nm
【0260】
【表7】 * =2' −O−{2−[N−(2−アミノ)エチル−N−(メチル)アミノオ
キシ]エチル}5Me U。
【0261】 実施例100 5' −O−DMT−2' −O−{2−[N−2−(N,N−ジメチルアミノ)エ
チル−N−(メチル)−アミノオキシ]エチル}−5−メチルウリジン−3' −
O−[(2−シアノエチル)N,N−ジイソプロピル]ホスホロアミダイト(1
4a) 化合物(14a)は化合物(3a)から合成する。フタルイミド化合物である
(3a)をメチルヒドラジンで脱保護して、アミノオキシ化合物を形成させる。
反応性のアミノオキシ化合物をα−(N,N−ジメチルアミノ)アセトアルデヒ
ドジエチルアセタールで処理して、対応するオキシムを得る。酸触媒で還元アミ
ノ化する条件でこのオキシムを還元して得られる2−{[2−N,N−(ジメチ
ル)アミノ]エチルアミノオキシ}エチル誘導体を、還元アミノ化条件の下でホ
ルムアルデヒドで処理し、2−{[N−2−(N,N−ジメチル)アミノ]エチ
ル−N−(メチル)アミノオキシ}エチル誘導体を得る。上記の実施例のように
脱シリル化、トリチル化及びホスフィチル化して表題のホスホロアミダイトを得
る。
【0262】 実施例101 5' −O−DMT−2' −O−{2−[N−2−(N,N−ジメチルアミノ)エ
チル−N−(メチル)−アミノオキシ]エチル}−5−メチルウリジン−3' −
O−スクシニルCPG(15a) 化合物(11a)及び(12a)について記載した方法により、5' −O−D
MT−2' −O−{2−[N−(2−N,N−ジメチルアミノ)エチル−N−(
メチル)アミノオキシ]エチル}−5−メチル−ウリジンから出発して、化合物
(15a)を合成する。
【0263】 方法1 ヌクレアーゼ抵抗性 A.血清及び細胞質のヌクレアーゼに対する修飾オリゴヌクレオチド抵抗性の
評価 本発明の修飾オリゴヌクレオチドを包含するオリゴヌクレオチドは、様々な濃
度の胎仔血清又は成人血清を含有する培地においてオリゴヌクレオチドをインキ
ュベーションすることにより、その血清ヌクレアーゼ抵抗性を評価し得る。標識
化オリゴヌクレオチドを様々な時間インキュベートし、プロテアーゼKで処理し
、次いで20%ポリアクリルアミド−尿素変性ゲルの電気泳動、後続のオートラ
ジオグラフィーにより分析する。レーザー密度計にによりオートラジオグラムを
定量化する。オリゴヌクレオチドの修飾位置及び既知の長さに基づいて、特定の
修飾によるヌクレアーゼ分解に対する効果を判定することが可能である。細胞質
ヌクレアーゼについては、HL60細胞系が使用される。ミトコンドリアを含ま
ない上清をディファレンシャル遠心分離により調製し、標識化したオリゴヌクレ
オチドをこの上清において様々な時間インキュベートする。インキュベーション
した後、血清の核酸分解について上記に概説したように、分解についてオリゴヌ
クレオチドを評価する。非修飾及び修飾オリゴヌクレオチドを比較するためにオ
ートラジオグラフィーの結果を定量化する。対照としての非修飾ホスホジエステ
ルオリゴヌクレオチドは、1時間以内に50%分解され、20時間以内に100
%分解されることが見出された。
【0264】 B.修飾オリゴヌクレオチドの特定エンド−及びエクソヌクレアーゼに対する
抵抗性の評価 天然及び修飾オリゴヌクレオチドの特定ヌクレアーゼ(即ち、エンドヌクレア
ーゼ、3' ,5' −エクソ−及び5' ,3' −エクソヌクレアーゼ)に対する抵
抗性を、分解に対する修飾の正確な効果を定量することによって評価する。様々
な選択ヌクレアーゼに特有の規定された反応緩衝液において、修飾オリゴヌクレ
オチドをインキュベートする。プロテアーゼKで生成物を処理した後に尿素を加
え、尿素含有20%ポリアクリルアミドゲル上で分析を実施する。ゲル生成物は
、Stains All(シグマケミカル社)を用いた染色により視覚化した。
レーザー密度計を用いて分解の程度を定量する。特定のヌクレアーゼについて修
飾の効果を決定し、血清及び細胞質の系から得られた結果と比較する。
【0265】
【表8】
【0266】 T19ジエステル及びチオエートの対照とともに、ゲル精製オリゴの5' 末端
32Pで標識し、標準的なヌクレアーゼアッセイプロトコールで試験した。PA
GE/ホスホイメージングにより、インタクトの比率(%)及び(インタクト+
(N−1))の比率(%)について定量化し得る造影を産生した。この比率をプ
ロットして半減期を算出し、これを以下の表にリストする。この表には2' −O
−メトキシエチル(MOE)の半減期が含まれる。この結果は、2' −ジメチル
アミノオキシエチル(DMAOE)がヌクレアーゼ抵抗性の高い修飾であること
を示した(図14及び15)。
【0267】
【表9】
【0268】 2' −DMAOE修飾でキャップしたオリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ抵抗
性に関する最初のアッセイは、アッセイ間比較において、2' −O−メトキシエ
チル修飾に優る抵抗性を示した(図13)。上記の結果は、2つのモチーフにお
ける様々な修飾間のアッセイ内比較である。第一のモチーフは完全なホスホジエ
ステル骨格であり、4個の修飾ヌクレオチドのキャップが3' 最端ヌクレオチド
から始まっている。第二のモチーフも同様であるが、3' 末端のヌクレオチド間
連結に単一のホスホロチオエートを含有する。
【0269】
【表10】
【0270】 T19ホスホロチオエートの対照とともに、オリゴをゲル精製し、標準的なヌ
クレアーゼプロトコールで試験した。上記のアッセイから、T* =2' −O−ジ
メチルアミノオキシエチルであるSEQ ID NO:14が、二番目に抵抗性
のあるオリゴヌクレオチドであることが判明した。T* =2' −O−メトキシエ
チルであるSEQ ID NO:14はより迅速に分解され、T* =2' −O−
プロピルであるSEQ ID NO:14はかなり速く分解される。ゲルの底部
にいくつか反応生成物が示されるが、抵抗性のあるオリゴヌクレオチドのn−2
やn−3はほとんど無い。上記の生成物はSVPDによる核酸内分解的な開裂の
結果であるらしい。このタイプの活性はいつでも基底速度で存在しているが、必
ずしもほとんどのオリゴヌクレオチドに対して3' −エクソヌクレアーゼ活性が
優勢であるからではない。しかしながら、上記のオリゴヌクレオチドは3' −エ
クソヌクレアーゼに対して非常に抵抗性があるので、エンドヌクレアーゼ活性が
、完全長のオリゴに対する大部分の開裂反応の原因になる。エンドヌクレアーゼ
反応の2' −デオキシホスホジエステル生成物は速やかに開裂してモノマーにな
る。上記の反応には2組の定量がなされる。1つは3' −エクソヌクレアーゼ生
成物のみを計数するものであり、もう1つは全反応の生成物を計数する。いずれ
の場合でも、T* =2' −O−ジメチルアミノオキシエチルであるSEQ ID
NO:14の半減期は24時間より長かった。T* =2' −O−メトキシエチ
ルであるSEQ ID NO:14については、エクソヌクレアーゼ処理時の半
減期は24時間以上であるが、他のタイプの定量では、約100分の半減期が得
られる。単一のホスホロチオエート連結を含有するモチーフのオリゴヌクレオチ
ドは上記エンドヌクレアーゼ活性の基質となるが、このアッセイの経時変化では
3' エクソヌクレアーゼ活性の生成物は検出されない。
【0271】
【表11】
【0272】
【表12】 ΔTmは、DNA及びホスホロチオエートオリゴヌクレオチドについて報告され
た文献値に基づいている。
【0273】 方法2 Ras−ルシフェラーゼレポーター遺伝子アセンブリー 本試験で説明されるras−ルシフェラーゼレポーター遺伝子はPCR技術を
用いて組み立てられる。突然変異体(コドン12)と非突然変異体(野生型)ヒ
トH−ras遺伝子の両方のエクソン1・5' −領域をPCRクローニングする
ためのプライマ−として使用する、オリゴヌクレオチドプライマーを合成する。
H−ras遺伝子の鋳型はAmerican Type Culture Co
llection(ATCC番号、41000及び41001)、ベテスダ、M
Dより購入する。突然変異体及び非突然変異体のH−ras遺伝子を鋳型として
使用する標準的なPCR反応では、オリゴヌクレオチドのPCRプライマ−、5
' −ACA−TTA−TGC−TAG−CTT−TTT−GAG−TAA−AC
T−TGT−GGG−GCA−GGA−GAC−CCT−GT−3' (センス)
(SEQ ID NO:10)と5' −GAG−ATC−TGA−AGC−TT
C−TGG−ATG−GTC−AGC−GC−3' (アンチセンス)(SEQ
ID NO:11)を使用する。これらのプライマーは、NheI及びHind
III制限エンドヌクレアーゼ部位が隣接した、正常及び突然変異体のH−ra
sの(翻訳開始部位に対する)配列−53〜+65に対応する145塩基対のD
NA生成物を産生することが予測される。このPCR産物を、標準法を用いて、
ゲルで精製し、沈澱させ、水で洗浄及び懸濁させる。
【0274】 P. pyrelis(ホタル)ルシフェラーゼ遺伝子をクローニングするためのPCR
プライマーは、PCR生成物が完全長のルシフェラーゼタンパク質をコードする
ように設計したが、例外として、アミノ末端メチオニンを2つのアミノ酸、アミ
ノ末端のリジン残基とそれに続くロイシン残基に置換させた。ルシフェラーゼ遺
伝子のクローニングに使用したオリゴヌクレオチドのPCRプライマーは、5'
−GAG−ATC−TGA−AGC−TTG−AAG−ACG−CCA−AAA
−ACA−TAA−AG−3' (センス)(SEQ ID NO:12)と5'
−ACG−CAT−CTG−GCG−CGC−CGA−TAC−CGT−CGA
−CCT−CGA−3' (アンチセンス)(SEQ ID NO:13)であり
、ルシフェラーゼレポーター遺伝子を含有する市販プラスミド(pT3/T7−
Luc)を鋳型として使用する標準的なPCR反応に用いる。これらのプライマ
ーは、HindIII及びBssHII制限エンドヌクレアーゼ部位が隣接した
、ルシフェラーゼ遺伝子に対応する約1.9kbの生成物を産出すると予測され
る。このフラグメントを、標準法を用いて、ゲルで精製し、沈澱させ、水で洗浄
及び懸濁させる。
【0275】 ras−ルシフェラーゼ融合レポーター遺伝子の組立てを完成させるには、r
asとルシフェラーゼのPCR産物を適切な制限エンドヌクレアーゼで消化し、
制限エンドヌクレアーゼのNheI、HindIII及びBssHIIを用いて
、ステロイド誘導性マウス乳癌ウイルスプロモーターMMTV含有発現ベクター
へ3つの部分を連結してクローン化する。生成したクローンには、ホタルルシフ
ェラーゼ遺伝子に正しいフレームで融合したH−rasの5' 配列(−53〜+
65)が挿入されている。この得られた発現ベクターは、ステロイド誘導性MM
TVプロモーターの制御下で発現されるras−ルシフェラーゼ融合産物をコー
ドする。
【0276】 方法3 プラスミドDNAを用いた細胞のトランスフェクション Greenberg in Current Protocols in Molecular Biology, Ausubel et al., E
ds., John Wiley and Sons, New Yorkに記載の方法に、以下の変更をしてトラン
スフェクションを実施する:ヒーラ細胞は1ディッシュあたり5x105 細胞で
60mmのディッシュにまく。各々のディッシュに全量10μgのDNAを加え
るが、そのうち9μgはras−ルシフェラーゼレポータープラスミドであり、
1μgはラウス肉腫ウイルス(RSV)の構成プロモーターの制御下でラットの
グルココルチコイド受容体を発現するベクターである。3mM EGTA含有ト
リス緩衝化生理食塩水(50mMトリス−Cl(pH7.5),150mM N
aCl)で洗浄することによって、16〜20時間後にリン酸カルシウム−DN
A共沈殿物を除去する。次いで、10%胎仔血清を補充した新鮮な培地を細胞へ
加える。この時点で、細胞をアンチセンスオリゴヌクレオチドで前処理した後、
デキサメサゾンによりレポーター遺伝子の発現を活性化する。
【0277】 方法4 細胞のオリゴヌクレオチド処理 プラスミドのトランスフェクションをしたすぐ後で、細胞をOptiMEM(
GIBCO)で3回洗浄し、37℃へ前もって温める。N−[1−(2,3−ジ
オレチルオキシ)プロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド)
(DOTMA)(Bethesda Research Labs,Gaith
ersburg,MD)10μg/mLを含有するOptiMEMの2mLを各
々のディッシュに加え、オリゴヌクレオチドを直接加え、37℃で4時間インキ
ュベートする。次いでOptiMEMを除去し、オリゴヌクレオチドを含有する
適切な細胞増殖培地と交換する。この時点で、最終濃度2μMのデキサメサゾン
で細胞を処理し、レポーター遺伝子の発現を活性化する。ステロイド処理から1
2〜16時間に細胞を採取する。
【0278】 方法5 ルシフェラーゼアッセイ Greenberg in Current Protocols in Molecular Biology, Ausubel et al., E
ds., John Wiley and Sons, New Yorkに記載のように、界面活性剤Triton
X−100で溶解することにより細胞からルシフェラーゼを抽出する。Dyn
atech ML1000蛍光計を使用して、ルシフェリン(シグマ)を625
μMまで加えるときのピーク蛍光を測定する。各々の抽出液につきルシフェラー
ゼアッセイを数回実施し、様々な量の抽出液を用いて、アッセイの比例範囲でデ
ータが収集されることを確認する。
【0279】 方法6 ras−ルシフェラーゼ遺伝子発現のアンチセンスオリゴヌクレオチドによる阻
害 活性化H−rasのコドン12点突然変異を標的にした一連のアンチセンスホ
スホロチオエート・オリゴヌクレオチド類似体を、上記実施例に記載のras−
ルシフェラーゼレポーター遺伝子系を用いて試験する。基本配列には上記国際特
許公開第WO92/22661号に報告されたような既知の活性がある。基本配
列とその類似体の両方で、いずれのヌクレオチドサブユニットもヌクレアーゼ抵
抗性をもたらすホスホロチオエート連結を取込んでいた。類似体はいずれも、2
' −O−置換及び2' −デオキシ−エリスロ−ペンタフラノシル糖を含有するヌ
クレオチドサブユニットを取込んでいた。類似体では、2' −デオキシ−エリス
ロ−ペントフラノシル糖含有サブユニットの配列の両端で、2' −O−置換サブ
ユニットが隣接している。類似体は、2' −デオキシ−エリスロ−ペントフラノ
シル糖含有ヌクレオチドのサブ配列の長さに関して互いに異なるものであった。
これら配列の長さは1〜全9ヌクレオチドの2ヌクレオチドだけ異なっている。
2' −デオキシ−エリスロ−ペントフラノシルヌクレオチドのサブ配列は、活性
化rasのコドン12点突然変異の点突然変異部分に集中している。
【0280】 方法7 mRNAの過剰発現を検出する診断アッセイ オリゴヌクレオチドの合成後に、ポリヌクレオチドキナーゼを用いて5' 末端
32P標識で放射標識する。Sambrook et al. ("Molecular Cloning. A Labora
tory Manual," Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1989, Volume 2, pg. 1
1. 31-11. 32)。特異的なハイブリダイゼーションが起こり得る条件の下で、患
者由来のサンプルのような、mRNAの過剰発現が疑われる組織又は細胞のサン
プルに放射標識オリゴヌクレオチドを接触させ、サンプルを洗浄して非結合オリ
ゴヌクレオチドを除去する。同様の対照では、特異的なハイブリダイゼーション
が可能になる条件の下で正常な細胞又は組織サンプルと放射標識オリゴヌクレオ
チドを接触させ、サンプルを洗浄して非結合オリゴヌクレオチドを除去する。サ
ンプルに残る放射活性は結合したオリゴヌクレオチドを示し、シンチレーション
カウンター又は他の定常的な手段を用いて定量する。正常細胞と罹患細胞に由来
するサンプルに残る放射活性の比較により、関心対象のmRNAの過剰発現が示
される。
【0281】 本発明の放射標識オリゴヌクレオチドはオートラジオグラフィーにも有用であ
る。組織切片を放射標識オリゴヌクレオチドで処理し、上記のように洗浄し、次
いで標準的なオートラジオグラフィー法により、写真用乳剤に漬ける。正常の細
胞又は組織サンプルを用いた対照も同様に処理する。現像すると、乳剤はmRN
Aを過剰発現している領域で銀粒の造影を生じるので、これを定量する。正常細
胞と罹患細胞について観測される銀粒を比較して、mRNAの過剰発現の程度を
定量する。
【0282】 mRNA発現を蛍光検出するための同様のアッセイでは、フルオレセイン又は
他の蛍光タグで標識した本発明のオリゴヌクレオチドが使用される。標識DNA
オリゴヌクレオチドは、ヨウ素で酸化する標準的なホスホロアミダイト化学を使
用する自動化DNA合成機(Applied Biosystems モデル 380B)で合成する。β−シアノエチルジイソプロピルホスホロアミダイトは
Applied Biosystems(フォスターシティ、CA)より購入す
る。フルオレセイン標識アミダイトは、Glen Research(スターリ
ング、VA)から購入する。オリゴヌクレオチド及び生物学的サンプルのインキ
ュベーションは放射標識オリゴヌクレオチドについての記載と同じように実施す
るが、シンチレーションカウンターの代わりに、蛍光を検出する蛍光顕微鏡を使
用する。正常細胞及び罹患細胞由来のサンプルにおいて観測される蛍光を比較す
れば、mRNAの過剰発現の検出が可能になる。
【0283】 方法8 異常なmRNA発現の検出 異常なmRNAを発現していると疑われる組織又は細胞のサンプルを、野生型
(正常)mRNAを標的にした第一の32P又はフルオレセインで標識したオリゴ
ヌクレオチドとともにインキュベートする。同一の細胞又は組織のサンプルを、
特異的なハイブリダイゼーションが起こり得る条件下で、異常なmRNAを標的
にした第二の標識オリゴヌクレオチドとインキュベートし、次いでこのサンプル
を洗浄し、非結合オリゴヌクレオチドを除去する。サンプルに残っているラベル
は結合したオリゴヌクレオチドを示し、シンチレーションカウンター、蛍光計又
は他の定常的な手段を用いて定量し得る。結合が第二のサンプルで観察され、第
一のサンプルで観察されなければ、異常なmRNAの存在が示される。
【0284】 本発明のオリゴヌクレオチド及び方法については、異常なmRNAの発現を特
異的に検出するために、二重標識法も使用し得る。単一の組織サンプルを、野生
型mRNAを標的にした第一の32P−標識オリゴヌクレオチド、及び異常なmR
NAを標的にした第二のフルオレセイン標識オリゴヌクレオチドと、特異的なハ
イブリダイゼーションが起こり得る条件下で、インキュベートする。このサンプ
ルを洗浄して非結合オリゴヌクレオチドを除去し、シンチレーション計数及びフ
ルオロメトリーによりラベルを検出する。このサンプルが32P−標識オリゴヌク
レオチドに結合しない(つまり、放射活性でない)が、蛍光ラベルを保持する(
即ち、蛍光性である)ならば、異常なmRNAの存在が示される。
【0285】 方法9 DMAOEと2' −デオキシホスホロチオエートの結合親和性比較 4個又は10個のDMAOE修飾を有するオリゴヌクレオチド(SEQ ID
NO:15及び2)の結合親和性を3種の相補配列のそれぞれと比較定量した
。この相補配列は、a)DMAOEオリゴヌクレオチドと同じ位置で各々のMO
Eオリゴヌクレオチドが置換されているMOEホスホジエステル;b)均一な2
' −デオキシホスホロチオエート;及びc)均一な2' −デオキシホスホロチオ
エートであった。DMAOE修飾オリゴヌクレオチドは、均一2' −デオキシホ
スホロチオエートに比較して、各々の修飾ごとに約2.5℃のTm増加を示す。
非修飾均一2' −デオキシホスホジエステルに比較して、DMAOEオリゴヌク
レオチドは約1.6℃のTm増加を示した。このことは、P=Sの均一2' −デ
オキシホスホロチオエートDNAに比較して、1つの修飾につき2.5℃(のT
m増)と解釈される。より重要なことは、この増加が、各々の修飾につき0.4
℃という2' −MOEよりずっと高いことであり、これはMOEオリゴヌクレオ
チドに比較してDMAOEのサイズが大きいことに照らせば、驚くべきことであ
る。
【0286】
【表13】
【0287】 方法10 方法A ICAM−1の発現 HUVECのオリゴヌクレオチド処理:細胞をOpti−MEM(Life Technologies社)で3回洗浄し、前もって37℃へ温めた。Opt
i−MEMにおいてオリゴヌクレオチドをLipofectin(Life T
echnologies社)(100μg/mL)と混合し、所望の濃度へ連続
希釈し、洗浄済みの細胞へ適用した。基準及び未処理(オリゴヌクレオチドなし
)の対照細胞もLipofectinで処理した。細胞を37℃で4時間インキ
ュベートした後に、培地を除去し、TNF−α(R&D Systems)(5
mg/mL)を含むか又は含まない標準増殖培地に置き換えた。指定の時間まで
37℃でインキュベーションを続けた。
【0288】 蛍光表示式細胞分取器によるICAM−1タンパク質発現の定量:0.25%
トリプシン/PBSを用いた簡単なトリプシン処理によりプレート表面から細胞
を除去した。2%ウシ血清アルブミン及び0.2%アジ化ナトリウム/PBS(
+Mg/Ca)の溶液を用いてトリプシン活性を止めた。遠心分離(1000r
pm,Beckman GPR遠心機)により細胞をペレット化し、PBSで再
懸濁させ、105 個の細胞につき3μLのICAM−1特異抗体、CD54−P
E(Pharmingin)で染色した。抗体をこの細胞とともに、暗所で、穏
やかに揺らしながら、4℃で30分インキュベートした。遠心操作により細胞を
洗浄し、次いで、0.5%ホルムアミド(Polysciences)含有Fa
csFlow緩衝液(Becton Dickinson)0.3mLに再懸濁
させた。細胞表面ICAM−1の発現を、Becton Dickinson FACScanを用いるフローサイトメトリーにより定量した。対照のICAM
−1発現の比率を以下のように算出した:[(オリゴヌクレオチド処理ICAM
−1値)−(基準ICAM−1値)/(未処理ICAM−1値)−(基準ICA
M−1値)]。1つの試験では、2' −O−(2−メトキシ)エチルで修飾した
抗−細胞内吸着分子1(ICAM−1)オリゴヌクレオチドは、ヒト臍静脈の内
皮細胞において、ICAM−1のmRNAレベルを選択的に増加させ、ICAM
−1の翻訳開始複合体の形成を阻害することが示された(Baker, et al., The J
ournal of Biological Chemistry, 1997, 272, 11994-12000)。
【0289】 ICAM−1の発現データは、DMAOEオリゴマーのSEQ ID NO:
21(均一DMAOE、P=S)及びSEQ ID NO:18(均一DMAO
E、P=O)がHUVEC細胞におけるICAM−1発現の制御において有効で
あることを示す。このオリゴマーは、直接結合的なRNアーゼH非依存的な機序
によって作用しているらしい。SEQ ID NO:21(P=S)及びSEQ
ID NO:21(P=O)を有するMOEオリゴマーは対照の値となる。そ
れらはSEQ ID NO:21及びSEQ ID NO:18と同じ配列組成
を有する。 SEQ ID NO:21とSEQ ID NO:18の両化合物は、3〜1
00nMの範囲で用量依存的なICAM−1発現の阻害を示す。
【0290】 方法B A549細胞におけるPKC−α・mRNAの発現 このアッセイは、報告された方法(Dean, N. et al., Journal of Biology an
d Chemistry, 269, 16416-16424, 1994 )により実施した。ヒトA549肺癌細
胞をAmerican Type Tissue Collectionから入
手した。グルコース(1g/リットル)及び10%FCS含有ダルベッコ改良イ
ーグル培地でこれを増殖させ、90〜95%の集密度で定常的に継代培養した。
【0291】 PKC−αタンパク質合成のオリゴヌクレオチド阻害アッセイ:A549細胞
を6穴プレート(FalconLabware,リンカーンパーク、NJ)にま
き、24〜48時間後(80〜90%の集密度)に1μMの12,13−ジブチ
ル酸ホルボール(PDBu)で18時間処理した。この方法により、免疫活性な
PKC−αタンパク質の75%以上が細胞から除去される(「結果」を参照のこ
と)。次いで、(PDBuを除去するために)細胞をDMEM(3mL)で3回
洗浄し、DOTMA/DOPEの20μg/mL溶液(LipofectinR )(Bethesda Research Laboratories)を加え
た。次いで、オリゴヌクレオチドが必要とされる濃度(最初のスクリーニングで
は1μM)になるように、10μMのストック溶液から加え、ディッシュを廻し
てこの2つの溶液を混合した。細胞を37℃で4時間インキュベートし、DME
M+10%FCSで1回洗浄してDOTMA/DOPE溶液を除去し、次いで追
加のDMEM+10%FCS(3mL)を加え、さらに10時間かけて細胞を回
復させた。DOTMA/DOPEとのインキュベーション時間が4時間を越すと
、細胞に対する毒性が強まってしまう。この時点で、細胞をPBSで1回洗浄し
、次いで、20mMトリス(pH7.4)、1% Triton X100、5
mM EGTA、2mMジチオスレイトール、50mMフッ化ナトリウム、10
mMリン酸ナトリウム、ロイペプチン(2μg/mL)及びアプロチニン(1μ
g/mL)を含む溶解緩衝液200μlにおいて(4℃で)抽出した。PKC−
α特異的なモノクローナル抗体とのイムノブロッティングにより、PKC−αの
タンパク質レベルを定量した。
【0292】 結果:DMAOEオリゴヌクレオチドギャップマー、SEQ ID NO:19
(P=S/P=S/P=Sギャップマー)及びSEQ ID NO:19(P=
O/P=S/P=Oギャップマー)は、50〜400nMの範囲で用量依存的に
A549細胞におけるPKC−αのmRNA発現を阻害する。均一P=Sギャッ
プマーは混在骨格のギャップマーより効果的である。この実験においては、対応
するMOEオリゴマーを対照化合物として使用した。DMAOEオリゴマーとM
OEオリゴマーは、PKC−αのmRNAレベルを減少させる点で同様の活性を
示す。
【0293】 本明細書において引用又は言及された特許、出願、印刷物、及び他の公表文献
は、いずれもそのまま参照により本明細書に組込まれている。 当業者は、本発明の好ましい態様に対して数多くの変更及び改良がなし得るこ
と、及びそのような変更及び改良が本発明の精神から逸脱することなくなし得る
ことを理解されるだろう。従って、付帯の特許請求項は、本発明の真の精神及び
範囲に該当するそのような同等のバリエーションをすべて含むものである。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のある中間体の合成を示す。
【図2】 保護されたアミノオキシエチル基を2' −O位に有する5−メチルウリジンD
MT−ホスホロアミデートの合成を示す。
【図3】 本発明のある中間体の合成を示す。
【図4】 保護されたアミノオキシエトキシ基を2' 位に有するアデノシンDMT−ホス
ホロアミデートの合成を示す。
【図5】 本発明のある中間体の合成を示す。
【図6】 保護されたアミノオキシエトキシ基を2' 位に有するシチジンDMT−ホスホ
ロアミデートの合成を示す。
【図7】 本発明のある中間体の合成を示す。
【図8】 保護されたアミノオキシエトキシ基を2' 位に有するグアニジンDMT−ホス
ホロアミデートの合成を示す。
【図9】 本発明のいくつかの中間体及びモノマーの合成を示す。
【図10】 本発明の化合物のCPGへの連結を示す。
【図11】 本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図12】 本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図13】 オリゴヌクレオチドに対するヌクレアーゼ作用の効果に関連する、完全長オリ
ゴヌクレオチドの比率(%)と時間(分)のグラフを示す。
【図14】 オリゴヌクレオチドに対するヌクレアーゼ作用の効果に関連する、完全長オリ
ゴヌクレオチドの比率(%)と時間(分)のグラフを示す。
【図15】 オリゴヌクレオチドに対するヌクレアーゼ作用の効果に関連する、完全長オリ
ゴヌクレオチドの比率(%)と時間(分)のグラフを示す。
【図16】 本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図17】 本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図18】 本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図19】 本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図20】 本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図21】 本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図22】 本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図23】 本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図24】 本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図25】 本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図26】 本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図27】 本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図28】 本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図29】 本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図30】 本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図31】 本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図32】 本発明の中間体及びDMTホスホロアミダイトモノマーの合成を示す。
【図33】 CPGに付いた本発明の中間体及びモノマーの合成を示す。
【図34】 本発明の中間体及びDMTホスホロアミダイトモノマーの合成を示す。
【図35】 本発明の中間体及びDMTホスホロアミダイトモノマーの合成を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 15/00 ZNA C12N 15/00 ZNAZ (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CR, CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI,G B,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL ,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZA,ZW (72)発明者 クック,フィリップ・ダン アメリカ合衆国カリフォルニア州92069, レーク・サン・マルコス,ラ・カサ 1155 (72)発明者 プラカシュ,タザ・ピー アメリカ合衆国カリフォルニア州92008, カールズバッド,アベニダ・デ・アニタ 2703,アパートメント・ナンバー 12 (72)発明者 カワサキ,アンドリュー・エム アメリカ合衆国カリフォルニア州92056, オーシャンサイド,ランチョ・デル・オ ロ・ロード・ナンバー 31 2395 Fターム(参考) 4C057 BB02 DD01 LL10 LL11 LL14 LL17 LL18 LL21 LL28 LL29 LL30 LL40 MM01 MM02

Claims (89)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化合物であって、構造: 【化1】 [式中: T4 は、Bx又はBx−Lであって、Bxは複素環塩基部分であり; T1 、T2 及びT3 の1つは、L、水素、ヒドロキシル、保護されたヒドロキ
    シル又は糖置換基であり; T1 、T2 及びT3 のもう1つは、L、ヒドロキシル、保護されたヒドロキシ
    ル、固形支持体への結合基又は活性化されたリン基であり; T1 、T2 及びT3 の残る1つは、L、水素、ヒドロキシル又は糖置換基であ
    るが、T1 、T2 、T3 及びT4 のうち少なくとも1つは、L又はBx−Lであ
    り; 前記L基は、式: 【化2】 {式中: m及びmmは、それぞれ独立して1〜10であり; yは、1〜10であり; Eは、N(R1 )(R2 )又はN=C(R1 )(R2 )であり; R1 及びR2 は、それぞれ独立して、H、窒素保護基、置換又は未置換C1
    10アルキル、置換又は未置換C2 〜C10アルケニル、置換又は未置換C2 〜C 10 アルキニルであって、前記置換基が、OR3 、SR3 、NH3 + 、N(R3 )(
    4 )、グアニジノ又はアシルであり、前記アシルが、酸、アミド又はエステル
    であるか; 又は、R1 及びR2 は、一緒になって、窒素保護基となるか、又はN及びOか
    ら選択される追加のへテロ原子を場合により包含する環構造になり;そして、 R3 及びR4 は、それぞれ独立して、H、C1 〜C10アルキル、窒素保護基で
    あるか、又は、R3 及びR4 は一緒になって、窒素保護基となるか; 又は、R3 及びR4 は、結合して、N及びOから選択される追加のへテロ原子
    を場合により包含する環構造になる。}を有する。] の化合物。
  2. 【請求項2】 T1 、T2 又はT3 の1つがLである、請求項1に記載の化
    合物。
  3. 【請求項3】 T3 がLである、請求項2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 T4 がBx−Lである、請求項1に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 Lが−O−(CH2)2 −O−N(R1 )(R2 )である、請求
    項1に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 R1 が、H、又はC1 〜C10アルキル、又は置換C1 〜C10 アルキルであり、R2 が置換C1 〜C10アルキルである、請求項2に記載の化合
    物。
  7. 【請求項7】 R1 がC1 〜C10アルキルである、請求項6に記載の化合物
  8. 【請求項8】 R2 が、NH3 + 又はN(R3 )(R4 )置換C1 〜C10アル
    キルである、請求項6に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 R1 及びR2 が、いずれも置換C1 〜C10アルキルである、
    請求項6に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 置換C1 〜C10アルキル上の置換基が、独立してNH3 +
    又はN(R3 )(R4 )である、請求項9に記載の化合物。
  11. 【請求項11】 Bxがアデニン、グアニン、ヒポキサンチン、ウラシル、
    チミン、シトシン、2−アミノアデニン又は5−メチルシトシンである、請求項
    1に記載の化合物。
  12. 【請求項12】 R1 及びR2 が、結合して、N及びOから選択される少な
    くとも1つのへテロ原子を包含し得る環構造になる、請求項1に記載の化合物。
  13. 【請求項13】 前記環構造が、イミダゾール、ピペリジン、モルホリン又
    は置換ピペラジンである、請求項12に記載の化合物。
  14. 【請求項14】 前記置換ピぺラジンが、C1 〜C12アルキルで置換されて
    いる、請求項13に記載の化合物。
  15. 【請求項15】 T1 が保護されたヒドロキシルである、請求項1に記載の
    化合物。
  16. 【請求項16】 T2 が活性化されたリン基であるか又は固形支持体への結
    合基である、請求項1に記載の化合物。
  17. 【請求項17】 前記固形支持体物質がミクロ粒子である、請求項16に記
    載の化合物。
  18. 【請求項18】 前記固形支持体物質がCPGである、請求項16に記載の
    化合物。
  19. 【請求項19】 LがBxの環外アミノ官能基に結合している、請求項4に
    記載の化合物。
  20. 【請求項20】 LがBxの環員炭素原子に結合している、請求項4に記載
    の化合物。
  21. 【請求項21】 Bxが、アデニン、2−アミノアデニン又はグアニンであ
    る、請求項4に記載の化合物。
  22. 【請求項22】 Bxがピリミジンの複素環塩基であり、LがBxのC5に
    共有結合している、請求項4に記載の化合物。
  23. 【請求項23】 Bxがピリミジンの複素環塩基であり、LがBxのC4に
    共有結合している、請求項4に記載の化合物。
  24. 【請求項24】 Bxがプリンの複素環塩基であり、LがBxのN2に共有
    結合している、請求項4に記載の化合物。
  25. 【請求項25】 Bxがプリンの複素環塩基であり、LがBxのN6に共有
    結合している、請求項4に記載の化合物。
  26. 【請求項26】 ヌクレオシド単位を複数含んでなるオリゴマー化合物であ
    って、ヌクレオシド単位が、構造: 【化3】 [式中: 各々のヌクレオシド単位のT4 は、独立してBx又はBx−Lであって、Bx
    は複素環塩基部分であり; 各々のヌクレオシド単位のT5 、T6 及びT7 の1つは、独立して、L、ヒド
    ロキシル、保護されたヒドロキシル、糖置換基、活性化されたリン基、固形支持
    体への結合基、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオシド又はオリゴヌ
    クレオチドであり; 各々のヌクレオシド単位のT5 、T6 及びT7 のもう1つは、独立して、ヌク
    レオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオシド又はオリゴヌクレオチドであり; 各々のヌクレオシド単位のT5 、T6 及びT7 の残る1つは、独立して、L、
    水素、ヒドロキシル、保護されたヒドロキシル又は糖置換基である。 但し、前記ヌクレオシド単位の少なくとも1つで、T4 がBx−Lであるか、
    又はT5 、T6 及びT7 の少なくとも1つがLであり; 前記L基は、式: 【化4】 {式中: m及びmmは、それぞれ独立して1〜10であり; yは、1〜10であり; Eは、N(R1 )(R2 )又はN=C(R1 )(R2 )であり; R1 及びR2 は、それぞれ独立して、H、窒素保護基、置換又は未置換C1
    10アルキル、置換又は未置換C2 〜C10アルケニル、置換又は未置換C2 〜C 10 アルキニルであって、前記置換基が、OR3 、SR3 、NH3 + 、N(R3 )(
    4 )、グアニジノ又はアシルであり、前記アシルが、酸、アミド又はエステル
    であるか; 又は、R1 及びR2 は、一緒になって、窒素保護基となるか、又はN及びOか
    ら選択される追加のへテロ原子を場合により包含する環構造になり;そして、 R3 及びR4 は、それぞれ独立して、H、C1 〜C10アルキル、窒素保護基で
    あるか、又は、R3 及びR4 は、一緒になって、窒素保護基となるか、又は、R 3 及びR4 は、結合して、N及びOから選択される追加のへテロ原子を場合によ
    り包含する環構造になる。}のうちの一方を有する。] であるオリゴマー化合物。
  27. 【請求項27】 T5 、T6 及びT7 の少なくとも1つがLである、請求項
    26に記載のオリゴマー化合物。
  28. 【請求項28】 少なくとも1つのT3 がLである、請求項26に記載のオ
    リゴマー化合物。
  29. 【請求項29】 少なくとも1つのT4 がBx−Lである、請求項26に記
    載のオリゴマー化合物。
  30. 【請求項30】 前記ヌクレオシド単位の1つのLが、−O−(CH2)2
    O−N(R1 )(R2 )である、請求項26に記載のオリゴマー化合物。
  31. 【請求項31】 R1 が、H、C1 〜C10アルキル、又は置換C1 〜C10
    ルキルであり、R2 が置換C1 〜C10アルキルである、請求項26に記載のオリ
    ゴマー化合物。
  32. 【請求項32】 R1 が、C1 〜C10アルキルである、請求項31に記載の
    オリゴマー化合物。
  33. 【請求項33】 R2 が、NH3 + 又はN(R3 )(R4 )置換C1 〜C10
    ルキルである、請求項31に記載のオリゴマー化合物。
  34. 【請求項34】 R1 及びR2 が、いずれも置換C1 〜C10アルキルである
    、請求項31に記載のオリゴマー化合物。
  35. 【請求項35】 置換C1 〜C10アルキル上の置換基が、独立してNH3 +
    又はN(R3 )(R4 )である、請求項34に記載のオリゴマー化合物。
  36. 【請求項36】 Bxが、アデニン、グアニン、ヒポキサンチン、ウラシル
    、チミン、シトシン、2−アミノアデニン又は5−メチルシトシンである、請求
    項26に記載のオリゴマー化合物。
  37. 【請求項37】 R1 及びR2 が、結合して、N及びOから選択される少な
    くとも1つのへテロ原子を包含し得る環構造になる、請求項26に記載のオリゴ
    マー化合物。
  38. 【請求項38】 前記環構造が、イミダゾール、ピペリジン、モルホリン又
    は置換ピペラジンである、請求項37に記載のオリゴマー化合物。
  39. 【請求項39】 前記置換ピぺラジンが、C1 〜C12アルキルで置換されて
    いる、請求項38に記載のオリゴマー化合物。
  40. 【請求項40】 T1 が保護されたヒドロキシルである、請求項26に記載
    のオリゴマー化合物。
  41. 【請求項41】 T2 が活性化されたリン基であるか又は固形支持体への結
    合基である、請求項26に記載のオリゴマー化合物。
  42. 【請求項42】 前記固形支持体物質がミクロ粒子である、請求項41に記
    載のオリゴマー化合物。
  43. 【請求項43】 前記固形支持体物質がCPGである、請求項41に記載の
    オリゴマー化合物。
  44. 【請求項44】 LがBxの環外アミノ官能基に結合している、請求項29
    に記載のオリゴマー化合物。
  45. 【請求項45】 LがBxの環員炭素原子に結合している、請求項29に記
    載のオリゴマー化合物。
  46. 【請求項46】 Bxが、アデニン、2−アミノアデニン又はグアニンであ
    る、請求項29に記載のオリゴマー化合物。
  47. 【請求項47】 Bxがピリミジン複素環塩基であり、LがBxのC5に共
    有結合している、請求項29に記載のオリゴマー化合物。
  48. 【請求項48】 Bxがピリミジン複素環塩基であり、LがBxのC4に共
    有結合している、請求項29に記載のオリゴマー化合物。
  49. 【請求項49】 Bxがプリン複素環塩基であり、LがBxのN2に共有結
    合している、請求項29に記載のオリゴマー化合物。
  50. 【請求項50】 Bxがプリン複素環塩基であり、LがBxのN6に共有結
    合している、請求項29に記載のオリゴマー化合物。
  51. 【請求項51】 5〜50個のヌクレオシド単位を有する、請求項26に記
    載のオリゴマー化合物。
  52. 【請求項52】 8〜30個のヌクレオシド単位を有する、請求項26に記
    載のオリゴマー化合物。
  53. 【請求項53】 15〜25個のヌクレオシド単位を有する、請求項26に
    記載のオリゴマー化合物。
  54. 【請求項54】 連結したヌクレオシド単位の配列を含んでなる、DNA又
    はRNAと特異的にハイブリダイズ可能なオリゴマー化合物であって: 前記配列が、連結したヌクレオシド単位を有する第一の領域と2' −デオキシ
    糖部分を有する連結したヌクレオシド単位から構成される第二の領域に分けられ
    ; 前記第一又は第二の領域の少なくとも1つの前記連結したヌクレオシド単位が
    ホスホロチオエート連結により結合され; 前記第一の領域の前記連結したヌクレオシド単位の少なくとも1つが、複素環
    塩基か又は糖部分の2' 、3' 又は5' 位に共有結合しているL基を有し; 前記L基が、式: 【化5】 [式中: m及びmmは、それぞれ独立して1〜10であり; yは、1〜10であり; Eは、N(R1 )(R2 )又はN=C(R1 )(R2 )であり; R1 及びR2 は、それぞれ独立して、H、窒素保護基、置換又は未置換C1
    10アルキル、置換又は未置換C2 〜C10アルケニル、置換又は未置換C2 〜C 10 アルキニルであって、前記置換基が、OR3 、SR3 、NH3 + 、N(R3 )(
    4 )、グアニジノ又はアシルであり、前記アシルが、酸、アミド又はエステル
    であるか; 又は、R1 及びR2 は、一緒になって、窒素保護基となるか、又はN及びOか
    ら選択される追加のへテロ原子を場合により包含する環構造になり;そして、 R3 及びR4 は、それぞれ独立して、H、C1 〜C10アルキル、窒素保護基で
    あるか、又は、R3 及びR4 は、一緒になって、窒素保護基となるか; 又は、R3 及びR4 は、結合して、N及びOから選択される追加のへテロ原子
    を場合により包含する環構造になる。]の一方を有する オリゴマー化合物。
  55. 【請求項55】 前記第一及び第二の領域の前記ヌクレオシド単位が、ホ
    スホロチオエートのヌクレオシド間連結により結合している、請求項54に記載
    のオリゴマー化合物。
  56. 【請求項56】 前記第一の領域の前記ヌクレオシド単位が、ホスホジエス
    テルのヌクレオシド間連結により結合し、前記第二の領域の前記ヌクレオシド単
    位が、ホスホロチオエートのヌクレオシド間連結により結合している、請求項5
    4に記載のオリゴマー化合物。
  57. 【請求項57】 前記第一の領域の前記ヌクレオシド単位が、ホスホロチオ
    エートのヌクレオシド間連結により結合し、前記第二の領域の前記ヌクレオシド
    単位が、ホスホジエステルのヌクレオシド間連結により結合している、請求項5
    4に記載のオリゴマー化合物。
  58. 【請求項58】 前記第二の領域が少なくとも3個のヌクレオシド単位を有
    する、請求項54に記載のオリゴマー化合物。
  59. 【請求項59】 前記第二の領域が少なくとも5個のヌクレオシド単位を有
    する、請求項54に記載のオリゴマー化合物。
  60. 【請求項60】 5〜50個のヌクレオシド単位を有する、請求項54に記
    載のオリゴマー化合物。
  61. 【請求項61】 8〜30個のヌクレオシド単位を有する、請求項54に記
    載のオリゴマー化合物。
  62. 【請求項62】 15〜25個のヌクレオシド単位を有する、請求項54に
    記載のオリゴマー化合物。
  63. 【請求項63】 前記第一の領域の前記連結したヌクレオシドの少なくとも
    1つが、複素環塩基に共有結合した前記L基を有する、請求項54に記載のオリ
    ゴマー化合物。
  64. 【請求項64】 前記第一の領域の前記連結したヌクレオシドの少なくとも
    1つが、糖部分の2' 、3' 又は5' 位に共有結合した前記L基を有する、請求
    項54に記載のオリゴマー化合物。
  65. 【請求項65】 前記L基が、糖部分の2' 位に共有結合している、請求項
    64に記載のオリゴマー化合物。
  66. 【請求項66】 Lが、−O−(CH2)2 −O−N(R1 )(R2 )である、
    請求項54に記載のオリゴマー化合物。
  67. 【請求項67】 R1 が、H、C1 〜C10アルキル、又は置換C1 〜C10
    ルキルであり、R2 が置換C1 〜C10アルキルである、請求項54に記載のオリ
    ゴマー化合物。
  68. 【請求項68】 R1 がC1 〜C10アルキルである、請求項67に記載のオ
    リゴマー化合物。
  69. 【請求項69】 R2 が、NH3 + 又はN(R3 )(R4 )置換C1 〜C10
    ルキルである、請求項67に記載のオリゴマー化合物。
  70. 【請求項70】 R1 及びR2 が、いずれも置換C1 〜C10アルキルである
    、請求項67に記載のオリゴマー化合物。
  71. 【請求項71】 置換C1 〜C10アルキル上の置換基が、独立してNH3 +
    又はN(R3 )(R4 )である、請求項70に記載のオリゴマー化合物。
  72. 【請求項72】 Bxが、アデニン、グアニン、ヒポキサンチン、ウラシル
    、チミン、シトシン、2−アミノアデニン又は5−メチルシトシンである、請求
    項54に記載のオリゴマー化合物。
  73. 【請求項73】 R1 及びR2 が、結合して、N及びOから選択される少な
    くとも1つのへテロ原子を包含し得る環構造になる、請求項54に記載のオリゴ
    マー化合物。
  74. 【請求項74】 前記環構造が、イミダゾール、ピペリジン、モルホリン又
    は置換ピペラジンである、請求項73に記載のオリゴマー化合物。
  75. 【請求項75】 前記置換ピぺラジンがC1 〜C12アルキルで置換されてい
    る、請求項74に記載のオリゴマー化合物。
  76. 【請求項76】 Lが、複素環塩基の環外アミノ官能基に結合している、請
    求項63に記載のオリゴマー化合物。
  77. 【請求項77】 Lが複素環塩基の環員炭素原子に結合している、請求項6
    3に記載のオリゴマー化合物。
  78. 【請求項78】 複素環塩基が、アデニン、2−アミノアデニン又はグアニ
    ンである、請求項63に記載のオリゴマー化合物。
  79. 【請求項79】 複素環塩基がピリミジンであり、Lが前記ピリミジンのC
    5に共有結合している、請求項63に記載のオリゴマー化合物。
  80. 【請求項80】 複素環塩基がピリミジンであり、Lが前記ピリミジンのC
    4に共有結合している、請求項63に記載のオリゴマー化合物。
  81. 【請求項81】 複素環塩基がプリンであり、Lが前記プリンのN2に共有
    結合している、請求項63に記載のオリゴマー化合物。
  82. 【請求項82】 複素環塩基がプリンであり、Lが前記プリンのN6に共有
    結合している、請求項63に記載のオリゴマー化合物。
  83. 【請求項83】 第三の領域を有する、請求項54に記載のオリゴマー化合
    物であって、前記第三の領域は2' −O−アルキルヌクレオシド単位を有し、前
    記アルキル基は置換され、前記第二の領域は前記第一及び第三の領域の間に位置
    する、前記オリゴマー化合物。
  84. 【請求項84】 前記第一、第二及び第三の領域の前記ヌクレオシド単位が
    ホスホロチオエート連結により結合している、請求項83に記載のオリゴマー化
    合物。
  85. 【請求項85】 前記第一及び第三の領域の前記ヌクレオシド単位が、ホス
    ホジエステル連結により結合し、前記第二の領域の前記ヌクレオシド単位が、ホ
    スホロチオエート連結により結合している、請求項83に記載のオリゴマー化合
    物。
  86. 【請求項86】 前記第一及び第三の領域の前記ヌクレオシド単位が、ホス
    ホロチオエート連結により結合し、前記第二の領域の前記ヌクレオシド単位が、
    ホスホジエステル連結により結合している、請求項83に記載のオリゴマー化合
    物。
  87. 【請求項87】 前記第二の領域が少なくとも3個のヌクレオシド単位を有
    する、請求項83に記載のオリゴマー化合物。
  88. 【請求項88】 前記第二の領域が少なくとも5個のヌクレオシド単位を有
    する、請求項83に記載のオリゴマー化合物。
  89. 【請求項89】 前記第三の領域の前記2' −O−アルキルヌクレオシド単
    位の少なくとも1が、前記式のうちの1を有する2' −アミノオキシ基を有して
    いる、請求項83に記載のオリゴマー化合物。
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