JP2002284058A - スクータ型車両のシート取付構造 - Google Patents
スクータ型車両のシート取付構造Info
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Abstract
1を取付け、シート208の他端に第1シートフック4
14を取付けるとともにシート208のほぼ中央部に第
2シートフック415を取付け、主ロック機構404及
び副ロック機構405を第2ケーブルで連結した。 【効果】 主ロック機構を施錠するときに、これに連動
して副ロック機構を施錠状態にすることができ、シート
を容易に且つ確実に施錠することができる。また、主ロ
ック機構用シートフックをシートの他端に取付けること
で、シートの一端に取付けたヒンジから主ロック機構用
シートフックを最も離すことができ、主ロック機構の上
方のシート端部を手で押し下げなら主ロック機構を施錠
するときに、ヒンジ回りのモーメントを発生させるシー
トの押し下げ力を小さくすることができる。
Description
実にシートを施錠できるようにしたスクータ型車両のシ
ート取付構造に関する。
し、シート下の収納部にヘルメット等を収納することが
できる構造を採用している。このようなシートの取付け
構造としては、例えば、特開平10−203443号公
報「スクータ型車両のシート取付け構造」が知られてい
る。
を兼ねた開閉式のシート16の下部に第1コ字金具58
及び第2コ字金具59を取付け、車体側に取付けた第1
シート施錠機構100に第1コ字金具58を噛み合わ
せ、第2シート施錠機構120に第2コ字金具59を噛
み合わせるシート取付け構造の技術が記載されている。
第1シート施錠機構100に、施錠爪104及びこの施
錠爪104に押し当てることで施錠爪104を施錠状態
に保つ中継アーム108を設け、また、上記公報の図1
3に示される通り、第2シート施錠機構120に施錠爪
124を設け、中継アーム108と施錠爪124とを第
2ワイヤ136で連結した技術が記載されている。
16が大型であるため、シート16を閉じる場合に、第
1・第2コ字金具58,59、第1・第2シート施錠機
構100,120の寸法精度や車体側への組付精度、或
いはシート16の剛性の影響で、第1コ字金具58と第
1シート施錠機構100との噛み合い、又は第1コ字金
具58から離れた位置にある第2コ字金具59と第2シ
ート施錠機構120との噛み合いをほぼ同時に行うよう
にシート16を閉じなければならない。
ように、シート16における第1・第2コ字金具58,
59の上部をそれぞれ大きな力で押え付けたり、再度シ
ート16を大きく開けて閉じ直したりしなけらばなら
ず、シート16の操作性向上が望まれる。
のシート取付構造を改良することで、小さな操作力で確
実にシートを施錠できるようにすることにある。
に請求項1は、ヘルメットなどを収納するための収納ボ
ックスの開口を、ヒンジで開閉自在とした前後に長いシ
ートで塞ぎ、このシートの下面に複数のシートフックを
取付け、車体側にこれらのシートフックにそれぞれ噛み
合う主ロック機構と副ロック機構とを取付け、シートを
これらの主・副ロック機構で施錠することのできるスク
ータ型車両において、シートの一端にヒンジを取付け、
シートの他端に主ロック機構用シートフックを取付ける
とともにシートのほぼ中央部に副ロック機構用シートフ
ックを取付け、主ロック機構及び副ロック機構をワイヤ
等の連結部材で連結することで、主ロック機構が外力で
施錠されるときに、これに連動して副ロック機構が施錠
状態になるようにしたことを特徴とする。
動して副ロック機構を施錠状態にすることができ、主・
副ロック機構の施錠操作を一括して容易に行うことがで
きる。従って、従来のような複数箇所にロック機構を設
ける場合のシート操作方法に慣れを要するということ
が、本発明ではなくなってシートを容易に且つ確実に施
錠することができる。
トの他端に取付けることで、シートの一端に取付けたヒ
ンジから主ロック機構用シートフックを最も離すことが
でき、主ロック機構の上方のシート端部を手で押し下げ
なら主ロック機構を施錠するときに、ヒンジ回りのモー
メントを発生させるシートの押し下げ力を小さくするこ
とができ、例えば、主ロック機構用シートフックをシー
トの中央部に取付けるとともに副ロック機構用シートフ
ックをシートの他端に取付けてシートを閉じるときにシ
ート中央部を押し下げる場合に比べて、本発明では、シ
ート施錠時の操作力を軽減することができる。
手方向に沿ったストレート部を有するコ字状にし、この
ストレート部を主・副ロック機構にそれぞれ噛み合うよ
うにしたことを特徴とする。
機構の各寸法誤差、これらの組付誤差、或いはシートの
剛性によるシートフックと各ロック機構との噛み合い位
置の誤差を、シートフックのストレート部の長さで吸収
することができ、上記した各誤差の影響を受けずに主・
副ロック機構の施錠を確実に行うことができる。
づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、
「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向
に従う。また、図面は符号の向きに見るものとする。図
1は本発明に係るシート取付構造を採用したスクータ型
車両の左側外観図であり、自動二輪車10が低床式フロ
ア25を有するスクータ型車両であることを示す。
車体カバー20は、後述する車体フレームの前部並びに
前輪の上部を覆うフロントカウル21と、フロントカウ
ル21の上部開口を覆うアッパカバー22と、フロント
カウル21の後部を覆うインナカバー23と、インナカ
バー23の後端から後方へ延ばし車体フレームの長手中
央を覆うセンタカバー24と、センタカバー24の下端
外縁から外方へ延し運転者の足を載せる低床式フロア2
5と、低床式フロア25の外縁から下方へ延ばしたフロ
アスカート26と、センタカバー24から後方へ延ばし
車体フレームの後側部を覆うリヤサイドカバー27と、
リヤサイドカバー27の後端から後方へ延ばし車体フレ
ームの後部を覆うリヤカバー28と、からなる。
ンドスクリーン31を備える。インナカバー23は、運
転者の脚部前部を覆うレッグシールド91を備える。さ
らに自動二輪車10は、車体前部にハンドル203を備
えるとともに、車体後部にシート208及びステップホ
ルダ300を備える。
03aを比較的高くするととに後方へ引いた、いわゆる
チョッパー型ハンドルと称する型式の類似形状品であ
る。このハンドル203をハンドルカバー101で覆う
ようにした。ハンドルカバー101は、ハンドル203
の左右の下部を覆う下部ハンドルカバー102と、ハン
ドル203の上部を覆う上部ハンドルカバー103とか
らなる。
208aと乗員が座るシート後部208bとからなるダ
ブルシートである。ステップホルダ300は、センタカ
バー24の後部に隣接して配置したものであり、乗員が
足を載せるピリオンステップ(乗員用ステップ)310
を格納・露出可能に取付けたものである。図中、261
はヘッドランプ、262はウインカ、263,263は
ミラー、264はフロントフェンダ、265はシートロ
ック用錠、266はリヤエアスポイラ、267はテール
ランプ、268はリヤフェンダ、269はサブスタン
ド、320はメインスタンドである。なお、271,2
72はマスタシリンダであり、ブレーキレバー273,
274の操作によって制動用液圧を発生するものであ
る。
図であり、フロントカウル21の上部に且つウインドス
クリーン31の後方にメータパネル92を備えたことを
示す。以上の説明から明らかなように、車体前部にウイ
ンドスクリーン31、レッグシールド91及びメータパ
ネル92を備えることができる。さらにこの図は、自動
二輪車10の右側にも、ピリオンステップ310を備え
るステップホルダ300を配置したことを示す。275
は排気用消音器である。
図であり、自動二輪車10を左側方から見たものであ
る。自動二輪車10は、車体フレーム110と、車体フ
レーム110のヘッドパイプ111に左右スイング可能
に取付けたフロントフォーク201と、フロントフォー
ク201に取付けた前輪202と、フロントフォーク2
01に連結した上記ハンドル203と、車体フレーム1
10の後部に取付けたエンジン211と、エンジン21
1のクランク軸を中心に上下スイング可能な動力伝達機
構212と、動力伝達機構212の後部に取付けた後輪
205と、車体フレーム110に動力伝達機構212の
後端部を懸架したリヤクッションユニット206と、車
体フレーム110の後部上部に取付けた収納ボックス2
07と、収納ボックス207の上に配置し開閉可能に取
付けた上記シート208とを、主要構成としたスクータ
型車両である。
111の下方に配置した門型のフォークである。このフ
ロントフォーク201の上部並びにヘッドパイプ111
をフロントカウル21で覆うようにした。エンジン21
1は、シリンダヘッド215を前上方へ向けて若干傾斜
し、略水平配置した水冷式2気筒エンジンである。動力
伝達機構212は、エンジン211の動力を後輪205
に伝達するようにした、遠心クラッチ付きベルトコンバ
ータ無段変速機である。
メットHf,Hrを収納することができるように、車体
前後方向に細長いボックスであり、下部ボックス207
aとこの下部ボックス207aの後上部に重ね合わせた
上部ボックス207bとからなる。図中、281はエア
クリーナ、282はコネクティングチューブ、283は
エアチャンバ、284はスロットルバルブ、285はイ
ンレットパイプ、286はバッテリである。
ームの斜視図であり、車体フレーム110は、ヘッドパ
イプ111に連なるフロントフレーム112と、フロン
トフレーム112の後部から後方へ延した左右一対のリ
ヤフレーム115,115とを、溶接にて結合したダブ
ルクレードル型の一体フレームである。ヘッドパイプ1
11はカウルステー用ブラケット111aを備える。
111から後下方へ左右一対のアッパフレーム113,
113を垂下させ、これら一対のアッパフレーム11
3,113の下方で、ヘッドパイプ111から下方へ左
右一対のダウンチューブ114,114を垂下させ、こ
れら一対のダウンチューブ114,114の下端を後方
へ延ばして一対のアッパフレーム113,113の下端
に結合するとともに、さらに、後上方へ延したものであ
る。このような構成のフロントフレーム112であるか
ら、一対のアッパフレーム113,113及び一対のダ
ウンチューブ114,114で囲んだ、側面視略三角形
状の空間部Sp1を設けることができる。
フレーム115の前端との間に、正面視門型の第1クロ
スメンバ121を掛け渡し、左のアッパフレーム113
の下端と右のアッパフレーム113の下端との間に、第
2クロスメンバ122を掛け渡し、この第2クロスメン
バ122の車幅中央位置に、エンジン用第1ブラケット
123を結合する。
分の後端部と右のダウンチューブ114における水平部
分の後端部との間に、第3クロスメンバ124を掛け渡
し、この第3クロスメンバ124の車幅中央位置に、エ
ンジン用第2ブラケット125を結合し、左右のダウン
チューブ114,114の後端に左右のエンジン用第3
ブラケット126,126を結合する。
は、一端を左右一対のアッパフレーム113,113の
長手途中に結合するとともに、他端を後方へ延した、縦
長断面形状の部材である。ここで、「縦長断面形状」と
は、横寸法に比べて縦寸法が大きい断面形状のものを言
う。具体的には、リヤフレーム115,115は縦長矩
形断面の角パイプからなる。
5,115間に、3個のクロスメンバ131〜133を
着脱可能に掛け渡したことを特徴とする。具体的には、
左右のリヤフレーム115,115間に、前部リヤクロ
スメンバ131、中部リヤクロスメンバ132及び後部
リヤクロスメンバ133を、前からこの順に掛け渡した
ものである。これら3個のクロスメンバ131〜133
は、リヤフレーム115,115の上面に重ねてボルト
止めする。角パイプのリヤフレーム115,115であ
るから、3個のクロスメンバ131〜133を載せた状
態で取付けることは容易である。
の部材であり、左右の起立部分から前方へ平面視で後開
放U字状ステー131aを延し、このU字状ステー13
1aの前端にシートヒンジ支持部131bを結合すると
ともに、U字状ステー131aの前端から前方へ延長部
材131cを延し、この延長部材131cの前端に第1
クロスメンバ121をボルト止めする。中部リヤクロス
メンバ132はバー状の部材であり、後部リヤクロスメ
ンバ133はアルミニウムダイキャスト製で、且つ平面
視で前開放U字状の帯状部材である。なお、この後部リ
ヤクロスメンバ133をボルト締めによりリヤフレーム
115,115の後端を連結した場合のリヤフレーム1
15,115の横方向の剛性の増加を防止して乗り心地
に与える影響を良好にしている。
の後部に、左右のクッション用ブラケット134,13
4を結合し、左右のリヤフレーム115,115の後部
間に、正面視略U字状の後下部リヤクロスメンバ135
を掛け渡し、この後下部リヤクロスメンバ135に、左
右の搬送用フック136,136を結合する。
に左右一対のフロア支持ステー141,141及びアン
ダフレーム143を着脱可能に取付けるとともに、複数
の頭付きピン144・・・(・・・は複数を示す。以下
同じ。)を取付けたことを示す。詳しく述べると、左右
のフロア支持ステー141,141は、低床式フロア2
5(図1参照)を支持する部材であって、左右のダウン
チューブ114,114のブラケット145,145,
146,146にボルト止めする部材である。右のフロ
ア支持ステー141は、前端下部にステー142を介し
てエンジン用点火コイル226を、ボルト227,22
7によって着脱可能に取付けた部材である。ダウンチュ
ーブ114の下部に取付けた点火コイル226は、低床
式フロア25よりも下位に配置することになる。
ューブ114,114の水平部分間に吊り下げるように
掛け渡した部材であって、ダウンチューブ114,11
4のブラケット146,146,147,147にボル
ト止めするものである。このようなアンダフレーム14
3は、ダウンチューブ114,114の水平部分に沿っ
て延びた左右のサイドメンバ143a,143aと、サ
イドメンバ143a,143aの長手中央部間に掛け渡
した中央クロスメンバ143bと、サイドメンバ143
a,143aの後端間に掛け渡した後部クロスメンバ1
43cとからなる。148は、後述する燃料タンク用遮
熱板を掛け止めるフックである。
タンク用遮熱板を掛け止める部材であり、左右のアッパ
フレーム113,113並びに左右のダウンチューブ1
14,114の外側部及び第1クロスメンバ121の前
部左右に、計6個設ける。図中、151はフロントクロ
スメンバ、152,152,153はステーである。
ーム、エンジン、動力伝達機構並びにシートの左側面図
であり、フロントフレーム112の後方に且つ一対のリ
ヤフレーム115,115の下方に、エンジン211及
び動力伝達機構212を配置し、フロントフレーム11
2と左右のリヤフレーム115,115(この図では左
のみ示す。以下同じ。)との接続部分の近傍に、エンジ
ン211を取付けるようにしたことを示す。
部で、一対のアッパフレーム113,113、一対のダ
ウンチューブ114,114及び一対のリヤフレーム1
15,115で囲んだ、側面視略三角形状の空間部Sp
2を設け、この空間部Sp2にエンジン211のシリン
ダヘッド215並びにヘッドカバー216を配置し、エ
ンジン用第1ブラケット123にエンジン211の前部
下部を取付け、エンジン用第2ブラケット125にエン
ジン211の後部下部を取付け、エンジン用第3ブラケ
ット126,126にエンジン211の後部上部を取付
ける。前部・中部リヤクロスメンバ131,132は、
エンジン211の上方に配置する。
用ブラケット134,134に左右のリヤクッションユ
ニット206,206を介して動力伝達機構212の後
端部を懸架したこと、(2)前部リヤクロスメンバ13
1が、開閉式シート208のシートヒンジ可動部208
cを支持する部材を兼ねたことを示す。このようにし
て、リヤフレーム115,115でリヤクッションユニ
ット206,206並びにシート208を支持すること
ができる。ここで、208dはシート208の底部に設
けた、シートの下面としてのシート底板である。
の側面断面図であり、自動二輪車10を左側方から見た
ものであって、想像線にて示す低床式フロア25の後部
にエンジン211を配置し、フロア25の前部にエンジ
ン冷却用ラジエータ221を配置し、フロア25の前部
下部に点火コイル226を配置し、エンジン211とラ
ジエータ221との間に燃料タンク230を配置したこ
とを示す。すなわち、ラジエータ221は、エンジン2
11より前に且つ左右のダウンチューブ114,114
(この図では左のみ示す。以下同じ。)の前に配置した
ものである。
却液を戻す戻し管222は、車幅中央から左寄り(図の
手前側)に通したホースである。具体的には、エンジン
211の液戻し口に接続した戻し管222は、左のダウ
ンチューブ114の水平部分並びにその前部の垂下部分
に沿って延び、ラジエータ221の上部ヘッダ221a
に接続する。
1へ冷却液を供給する供給管223は、車幅中央から右
寄り(図の向う側)に通したホースである。具体的に
は、ラジエータ221の下部ヘッダ221bに接続した
供給管223は、右のダウンチューブ114(図の向う
側)の水平部分に沿って後方へ延び、エンジン211の
液入口に接続する。224はラジエータ用ファンであ
る。
管222と反対側の右の位置(図の向う側)に且つラジ
エータ221より前に配置したことを特徴とする。この
ようにして、点火コイル226を(1)エンジン211
からの熱影響を受けない位置で、(2)ラジエータ22
1からの排風の熱影響を受けない位置で、(3)戻し管
222からの熱影響を受けない位置に配置することがで
きる。
レーム113,113及び左右一対のダウンチューブ1
14,114で囲んだ側面視略三角形状の空間部Sp1
に配置する。このような燃料タンク230は、空間部S
p1を有効利用して配置するために、この図に示すよう
に車体側方から見たときに、アッパフレーム113,1
13及びダウンチューブ114,114に沿って前上が
先細り状になった容器である。さらに燃料タンク230
は容量を増すために、下部をダウンチューブ114,1
14よりも下方へ延す。ダウンチューブ114,114
よりも下方へ延びた燃料タンク230の下部を、着脱可
能なアンダフレーム143で覆うことにより、燃料タン
ク230を保護することができる。車体フレーム110
の下方から空間部Sp1へ燃料タンク230を挿入して
取付けた後に、車体フレーム110にアンダフレーム1
43を取付けることになる。
ク周りの斜視図である。燃料タンク230は、前下半分
のタンク下半部231と後上半分のタンク上半部232
とを重ね合わせてフランジ233部分を結合することで
一体化した容器であり、傾斜した上面230aに給油口
234、ブリーザ用サブタンク235及び燃料供給ポン
プ236を備える。具体的には、燃料タンク230の上
部に、ブリーザ用サブタンク235、給油口234及び
燃料供給ポンプ236を前からこの順に配置する。
付け孔233aを有するとともに、下部の左右に2個の
取付け孔233b(この図では左の1個のみ示す。)を
有する。給油口234は、密閉型キャップ237を備え
る。ブリーザ用サブタンク235は、燃料タンク230
内に連通した小容器である。
ラジエータ221(図6参照)からの熱影響を防止する
ための遮熱板を、符号241,242,243,243
にて示す4個の部材に分割し、これら分割した遮熱板2
41,242,243,243を燃料タンク230の前
面、後面、左面及び右面にそれぞれ近接させて配置した
ことを特徴とする。分割した遮熱板241,242,2
43,243なので、エンジン211やラジエータ22
1からの熱影響の度合いを勘案するとともに、燃料タン
ク230の各面の形状に合せて、任意に且つ最小限の大
きさに留めることができる。この結果、各遮熱板24
1,242,243,243は比較的小型になり、製造
も極めて容易になる。しかも成形用金型が小さくてす
み、材料も少なくてすむので、安価に製造することがで
きる。
241は、正面から見たときに概ね矩形状を呈する、硬
質樹脂等の樹脂製シートである。樹脂製シートからなる
前部遮熱板241なので形状が極めて簡素なものであ
り、より安価に製造することができる。
242は概ね矩形状のラバー製シートであって、上部に
左右2個の引掛け孔242a,242aを有するととも
に、下部に1個の引掛け孔242bを有する。燃料タン
ク230における左面の下半部及び右面の下半部を覆う
左・右遮熱板243,243は、上部に2個の引掛け孔
243a,243aを有するラバー製シートである。こ
のように後部遮熱板242及び左・右遮熱板243,2
43は、ラバー製シートなので自在に変形可能であり、
燃料タンク230周りのスペースに合せて自由に配置す
ることができる。しかも、燃料タンク230周りの狭い
スペースを有効利用して、簡単に配置することができ
る。さらには、シートからなる後部遮熱板242及び左
・右遮熱板243,243なので、形状が極めて簡素な
ものであり、より安価に製造することができる。
部遮熱板241は、ヘッドパイプ111から下方へ垂下
したダウンチューブ114と燃料タンク230との間に
配置し、フロントクロスメンバ151に着脱可能に取付
けることで、ラジエータ221の導風ガイドを兼ねる部
材である。このため、前部遮熱板241の上端はラジエ
ータ221の上部側へ湾曲し、前部遮熱板241の下端
はラジエータ221の下まで延びる。このように、前部
遮熱板241をダウンチューブ114と燃料タンク23
0との間に配置するので、前部遮熱板241をダウンチ
ューブ114に簡単に取付けることができる。従って、
前部遮熱板241の取付け作業性がよい。
44に掛け止めるとともに、下部をフック148に掛け
止めることで、車体フレーム110に着脱可能に取付け
ることができる。また、左・右遮熱板243,243
(この図では左のみ示す。)は、上部を頭付きピン14
4・・・に掛け止めることで、車体フレーム110に着
脱可能に取付けることができる。
遮熱板241,242,243,243であるから、車
体フレーム110(車体)に燃料タンク230を取付け
た後に各遮熱板241,242,243,243を自由
に車体フレーム110に取付けることができ、取付け作
業性がよい。
トロアカバー93で覆うとともに、ラジエータ221及
び燃料タンク230の下をアンダーカバー94で覆うよ
うにしたことを示す。フロントロアカバー93は、アン
ダーカバー94の前端まで延びるとともに、前面に複数
のラジエータ用導風口93a・・・を備える。アンダー
カバー94は、ラジエータ221の排風を外部へ排出す
るために、ファン224の下方に排風口94aを備え
る。排風口94aは、斜め後を向いた多数のルーバ(整
流板)94b・・・を備える。
料タンク230へ燃料を供給するときに開ける給油用リ
ッド330、及び、エンジン211の点火プラグ(図示
せず)を点検するときに開ける点検用リッド360を、
車体カバー20に備えたことを示す。
ム110に燃料タンク230を取付けた構造を示す。車
体フレーム110は、左右のステー152,152間に
上部ブラケット154を掛け渡し、左右のダウンチュー
ブ114,114に下部ブラケット155,155を取
付けたものである。上部ブラケット154に燃料タンク
230のフランジ233の上部をボルト止めするととも
に、下部ブラケット155,155にフランジ233の
下部をボルト止めすることで、車体フレーム110に燃
料タンク230を着脱可能に取付けることができる。な
お、フランジ233の上部は上部ブラケット154にき
つくボルト止めしたものである。
ブラケット155にフランジ233の下部をゴムブッシ
ュ156を介してボルト・ナット157にて取付けるこ
とで、ラバーマウントしたことを示す。158はカラー
である。
面図であり、(1)車体フレーム110並びに燃料タン
ク230を、センタカバー24と左右の低床式フロア2
5,25と左右のフロアスカート26,26とアンダカ
バー94とによって覆ったこと、及び(2)左右のダウ
ンチューブ114,114にフロア支持ステー141,
141を介して低床式フロア25,25をボルト止めし
たことを示す。
掛け止めた左・右遮熱板243,243は、燃料タンク
230の側方に沿って垂下し、燃料タンク230の側面
とダウンチューブ114,114との間の隙間を通って
延びる。このように、左・右遮熱板243,243の上
部を車体フレーム110に掛け止めるだけなので、取付
けは簡単である。
ータ周りの作用図であり、ラジエータ221の後方にあ
るファン224は、ラジエータ221の前方から風を吸
引する。このため、外気は冷却風(車両走行時の走行風
を含む)Fcとなってラジエータ用導風口93a・・・
へ入り、冷却風通路を流れてラジエータ221に入る。
気)Fhはファン224から吐出され、導風ガイドを兼
ねる前部遮熱板241によって案内されて下方へ流れを
変え、アンダーカバー94の排風口94aから外部へ流
出する。ラジエータ221を通った熱気Fhの向きを前
部遮熱板241にて変えるので、ラジエータ221の後
方にあるエンジン211や燃料タンク230への熱気F
hの影響を防止することができる。また、前部遮熱板2
41が導風ガイドを兼ねるので、別に導風ガイドを設け
る必要はない。
ンクの模式図であり、燃料タンク230に給油口234
の周りを囲うトレー251を備え、このトレー251に
燃料排出用ホース(ドレンホース)252の一端252
aを接続し、燃料排出用ホース252の他端252bを
大気に開放したことを示す。ブリーザ用サブタンク23
5には、ブリーザ用ホース253の一端253aを接続
し、ブリーザ用ホース253の他端253b,253c
を二股状に分岐させる。254はブリーザ用ホース25
3の他端を分岐させるT継手である。
ンクの給油口周りの背面断面図であり、トレー251
は、平坦な底251aに上下貫通した筒部251bを一
体に形成した、燃料受け皿である。筒部251bを給油
口234に挿入するとともに、底251aの上下両面を
センタカバー24の給油部分に設けた凹部24aの底2
4bと燃料タンク230の上面230aとによって挟み
込むことで、トレー251を取付けることができる。従
って、トレー251を取付けるためのボルト等の部材が
不要であり、取付けも容易である。24cは給油口貫通
孔である。
レーム並びに燃料タンクの右側外観図であり、トレー2
51は後下方へ延びる排出口251cを備える。この排
出口251cに燃料排出用ホース252の一端252a
を接続し、この燃料排出用ホース252を右のアッパフ
レーム113に沿って垂下し、アンダカバー94の後部
右端の部分まで延し、他端252bを下に向ける。燃料
タンク230へ給油している最中に、給油口234の周
辺にこぼれた燃料をトレー251で受け、燃料排出用ホ
ース252を介して外部に排出することができる。従っ
て、こぼれた燃料で燃料タンクの外面が濡れる心配はな
い。
方へ延びるブリーザ口235aを備える。このブリーザ
口235aにブリーザ用ホース253の一端253aを
接続し、このブリーザ用ホース253を燃料タンク23
0の右側面に沿って後下方へ垂下させる。すなわちブリ
ーザ用ホース253を、燃料タンク230を正面から見
たときに、燃料タンク230に沿って、アッパフレーム
113とダウンチューブ114との間を通し、アンダカ
バー94の後部右端の部分まで延した後に、二股状に分
岐させる。分岐した一方の他端253bは、アンダカバ
ー94の後部左端の部分まで延びて、大気に開放し、分
岐した他方の他端253cは、燃料タンク230の後面
に沿って一旦上方へ延び、さらに、左のアッパフレーム
113に沿って後方へ延びて、大気に開放する。
図6に示した点火コイル226は車幅中央に対し戻し管
222と反対側の位置に配置したものであればよく、例
えば戻し管222を車幅中央から右寄りに通した場合に
は左寄りに配置すればよい。
の取付構造を示す斜視図であり、車体フレーム110に
ヒンジとしてのシートヒンジ401を介してシート20
8をスイング可能に取付けるとともに、車体フレーム1
10にシートロック機構402を介してシート208を
ロック可能に取付けたことを示す。シートヒンジ401
は、シートヒンジ支持部131bと、シート底板208
d(図3参照)に取付けたシートヒンジ可動部208c
と、これらをスイング可能に連結する図示せぬヒンジ軸
とから構成するものである。
スメンバ133に取付ける主ロック機構404と、中部
リヤクロスメンバ132に取付ける副ロック機構405
と、図示せぬブラケットを介して車体フレーム110に
取付けるシートロック用錠265と、このシートロック
用錠265の鍵穴406に差込んで主・ロック機構40
4,405をアンロックするためのキー407と、シー
トロック用錠265のアーム部408から副ロック機構
405の下方を経由して主ロック機構404まで延ばし
た第1ケーブル411と、主ロック機構404から副ロ
ック機構405まで延ばした連結部材としての第2ケー
ブル412とからなる。シートロック用錠265は、差
込んだキー407を回すことにより、図示せぬ内部の軸
を回転させ、この軸に一体的に取付けたアーム部408
を回転させることができるものである。
08cを取付けるためにシート底板208dに設けたヒ
ンジ取付部である。414,415はそれぞれ主ロック
機構404及び副ロック機構405に噛み合わせるため
にシート208のシート底板208dに設けたコ字状の
第1・第2シートフックである。416はダンパであ
り、シリンダ内にピストンを挿入することでシリンダ内
に油室を形成し、この油室内にコイルスプリングを収納
するとともにオイルを封入し、ピストンにピストンロッ
ドを取付けることで、シート208を開けるときにシー
ト208の自重相当の上向きの力を発生させて操作力を
補助するものであり、ピストンロッドの先端416aを
車体側取付ブラケット416bを介して車体フレーム1
10に取付け、シリンダの端部416cをシート側取付
ブラケット416dを介してシート208に取付けたも
のである。
の取付け構造を説明する説明図であり、車体フレーム1
10の平面図とシート208の底面図とを表し、シート
底板208dの前端にヒンジ可動部208cを取付け、
シート底板208dの後端に主ロック機構404と噛み
合う第1シートフック414を取付け、シート底板20
8dのほぼ中央部に副ロック機構405と噛み合う第2
シートフック415を取付けた状態を示す。ダンパ41
6(図15参照)を取付けるための車体側取付ブラケッ
ト416bはU字状ステー131aに取付けたものであ
り、シート側取付ブラケット416dはシート底板20
8dに取付けたものである。
構404及び副ロック機構405に噛み合わせるために
第1・第2シートフック414,415に設けたストレ
ート部である。417はシート底板208dに取付けた
環状のシールラバーであり、シート208を閉じたとき
に収納ボックス207の開口207cの縁207dに押
し当てることで、収納ボックス207内に雨水や塵、埃
等が入らないようにするためのものであり、また、その
弾性力により収納ボックス207に対してシート208
が、がたつかないようにするためのものでもある。
用主ロック機構の正面図であり、主ロック機構404
は、U字溝421を備えたハウジング422と、このハ
ウジング422にピン423を介して回転自在に取付け
た施錠爪424と、この施錠爪424を施錠位置に保持
するためにハウジング422にピン425を介して回転
自在に取付けたストッパ部材426と、これらの施錠爪
424及びストッパ部材426のそれぞれに渡すことで
施錠爪424を解錠する側へ引張り、ストッパ部材42
6を反時計回りに回転する方向へ引張る引張コイルばね
427とからなる。なお、422a,422bはそれぞ
れ施錠爪424及びストッパ部材426の回転を規制す
るためにハウジング422の一部を起こした起立部であ
る。
とにより「ヲ」字形に形成し、下部アーム部433に、
第2ケーブル412の一端を取付ける第2ケーブル止め
部434及び引張コイルばね427の一端を取付けるば
ね止め部435を備えた部材である。
錠爪424の下爪432に形成した下部突出部437に
当てるために山部436に設けた傾斜部436aと、第
1ケーブル411の先端を取付ける第1ケーブル止め部
438と、引張コイルばね427の他端を取付けるばね
止め部439とを備える。シート208(図16参照)
に取付けた第1シートフック414で施錠爪424の下
爪432を押し下げることで、施錠爪424は施錠する
側へ回転する。
ンバ133にボルト422c,422d及び図示せぬナ
ットにより取付けることで、収納ボックス207(図1
6参照)と後部リヤクロスメンバ133との間に配置す
る構造を採用した。
11aと、このアウタチューブ411a内に移動可能に
挿入したインナワイヤ411bとからなり、アウタチュ
ーブ411aの一端部をハウジング422に取付けると
ともに他端部をシートロック用錠265(図15参照)
のための図示せぬブラケットに取付け、インナワイヤ4
11aの一端部をストッパ部材426の第1ケーブル止
め部438に取付けるとともに他端をシートロック用錠
265のアーム部408(図15参照)に取付ける。
12aと、このアウタチューブ412a内に移動可能に
挿入したインナワイヤ412bとからなり、アウタチュ
ーブ412aの一端部をハウジング422に取付けると
ともに他端部を副ロック機構405(図15参照)のハ
ウジング443(後述する。図18参照)に取付け、イ
ンナワイヤ412aの一端部を施錠爪424の第2ケー
ブル止め部434に取付けるとともに他端を副ロック機
構405の第2ケーブル止め部456(後述する。図1
8参照)に取付ける。
用副ロック機構の正面図であり、副ロック機構405
は、U字溝442を備えたハウジング443と、このハ
ウジング443にピン444を介して回転自在に取付け
た施錠爪445と、この施錠爪445に回転を与えるた
めにハウジング443にピン446を介して回転自在に
取付けた駆動部材447と、これらの施錠爪445及び
駆動部材447のそれぞれに渡すことで施錠爪445を
解錠する側へ引張り、駆動部材447を反時計回りに回
転する方向へ引張る引張コイルばね448とからなる。
なお、443aは施錠爪445の時計回りの回転を規制
するために図の裏側に起こした起立部、443b,44
3bは中部リヤクロスメンバ132に副ロック機構40
5を取付けるために、中部リヤクロスメンバ132に設
けたボルト132a,132aにねじ込むナットであ
る。
とを逆「く」字形に形成し、下部に引張コイルばね44
8の一端を取付けるばね止め部453を備えた部材であ
る。駆動部材447は、施錠爪445の下爪452に当
てる顎部455と、第2ケーブル412の他端を取付け
る第2ケーブル止め部456と、引張コイルばね448
の他端を取付けるばね止め部457とを備える。
部を引くことで、駆動部材447の顎部455が施錠爪
445の下爪452を押し下げ、施錠爪445は施錠す
る側(反時計回り)へ回転する。
けてもよく、その場合には、各副ロック機構405の駆
動部材447同士をケーブルで連結するか、又は主ロッ
ク機構404(図17参照)の施錠爪424(図17参
照)と各副ロック機構405の駆動部材447とをそれ
ぞれケーブルで連結する。
説明する。図19(a)〜(c)は本発明に係る自動二
輪車におけるシート取付構造の作用を説明する第1作用
図であり、(a)はシート208の側面図、(b)は本
実施の形態のシートに作用するモーメントの釣合を説明
する模式図、(c)は比較例のモーメントの釣合を説明
する模式図である。(a)において、シートヒンジ40
1の開閉の軸を401aとし、この軸401aから副ロ
ック機構用の第2シートフック415までの水平方向の
距離をL1、軸401aから主ロック機構用の第1シー
トフック414までの水平方向の距離をL3とする。ま
た、収納ボックス207の開口の縁に当てたシールラバ
ー417の水平方向の長さの中央位置を460とし、こ
の中央位置460と前述の軸401aとの水平方向の距
離をL2とする。
a、第1・第2シートフック414,415、シールラ
バー417の中央位置460をそれぞれ点で表す。
(b)において、主ロック機構404及び副ロック機構
405を長方形で表すと、主ロック機構404の上方の
シート後端部を押し下げて主ロック機構404及び副ロ
ック機構405を施錠する場合に、施錠に必要な押し下
げ力をF1、施錠時に主ロック機構404の施錠爪が第
1シートフック414を押し上げる施錠爪反力をRN、
収納ボックス207の縁に当たることで撓んだシールラ
バー417のラバー反力をRRとする。このラバー反力
RRは分布荷重であるが、ここでは説明の都合上、中央
位置460に作用する荷重とする。また、シートには、
下向きの力である自重とダンパによる上向きの力とが作
用するが、自重をダンパによる力でほぼ相殺しているの
で、ここでは自重及びダンパによる力を省略する。これ
は次に説明する比較例でも同様である。
501をシート208の中央部の下方に配置し、副ロッ
ク機構502をシート208の後端部の下方に配置し、
中央の主ロック機構501を施錠することで後端部の副
ロック機構502を連動して施錠するシートロック機構
の例を示したものであり、主ロック機構501及び副ロ
ック機構502を長方形で表す。このようなシートロッ
ク機構を、主ロック機構501の上方のシート中央部を
押し下げて施錠する場合に、施錠に必要な押し下げ力を
F2、施錠時の主ロック機構501の施錠爪反力は
(b)と同じRN、ラバー反力は(b)と同じRRであ
る。
ヒンジの軸401a回りのモーメントの釣合、及び
(c)の比較例におけるシートヒンジの軸回りのモーメ
ントの釣合は、[数1]に示すようになる。
の形態におけるシートの押し下げ力F1は、比較例にお
けるシートの押し下げ力F2よりも小さくなり、本発明
では、シートを施錠するための操作力を軽減することが
できる。
二輪車におけるシート取付構造の作用を説明する第2作
用図である。(a)において、シートを閉じるためにシ
ートを手で押し下げると、シート下部に取付けた第1シ
ートフック414は、矢印aのように下降して主ロック
機構404における施錠爪424の下爪432に当た
る。更に、(b)に示すように、第1シートフック41
4が矢印bのように更に下降すると、主ロック機構40
4の下爪432の矢印cのような下降によって、施錠爪
424はピン423を中心にして矢印dのように回転
し、施錠爪424の下部突出部437がストッパ部材4
26の山部436に当たる。これに伴い、施錠爪424
の下部アーム部433が矢印eのように第2ケーブル4
12を引く。
構405における駆動部材447の第2ケーブル止め部
456が矢印fのように引かれ、駆動部材447は矢印
gのように回転する。そして、駆動部材447の顎部4
55は施錠爪445の下爪452を押し下げ、これによ
って、施錠爪445は矢印hのように回転する。この
時、シート下部に設けた第2シートフック415も矢印
jのように第1シートフック414とほぼ同様に下降し
ている。
二輪車におけるシート取付構造の作用を説明する第3作
用図である。(a)において、図20(b)の状態か
ら、更に第1シートフック414を矢印mのように下降
させると、主ロック機構404の施錠爪424は更に矢
印nのように回転し、施錠爪424の下部突出部437
はストッパ部材426の山部436を乗り越える。この
時には、ストッパ部材426はピン425を中心にして
矢印pのように回転する。また、施錠爪424の回転に
伴って、下部アーム部433が矢印qのように更に第2
ケーブル412を引く。
うに副ロック機構405の駆動部材447の第2ケーブ
ル止め部456が引かれ、駆動部材447が矢印sのよ
うに更に回転する。そして、駆動部材447の顎部45
5は施錠爪445の下爪452を更に押し下げ、これに
よって、施錠爪445は矢印tのように更に回転する。
この時、シート下部に設けた第2シートフック415は
矢印uのように第1シートフック414とほぼ同様に下
降している。
ける施錠爪424の下部突出部437がストッパ部材4
26の山部436を乗り越えた後は、引張コイルばね4
27の引張力でストッパ部材426が矢印vのように回
転し、施錠爪424の下方突出部437にストッパ部材
426の傾斜部436aが当たる。これにより、ストッ
パ部材426の傾斜部436aがストッパの役目をし
て、施錠爪424における時計回りの回転が規制され
る。即ち、主ロック機構404において、施錠爪424
が第1シートフック414に噛み合った施錠状態にな
る。
材447に連結した第2ケーブル412が引かれた状態
を維持するため、施錠爪445は駆動部材447を介し
て時計回りの回転を規制される。即ち、施錠爪445が
第2シートフック415に噛み合った施錠状態になる。
機構404、第2シートフック415と副ロック機構4
05の両方を解錠状態にするには、図15において、シ
ートロック用錠265の鍵穴406にキー407を差込
んで回し、アーム部408を回転させる。
ケーブル411が引かれ、ストッパ部材426が矢印v
とは逆の方向に回転し、ストッパ部材426の山部43
6が下降して施錠爪424の下部突出部437を乗り越
えるため、図21(a)の状態になり、施錠爪424は
引張コイルばね427の引張力で矢印nとは逆の方向に
回転し、施錠爪424の上爪431から第1シートフッ
ク414が外れる。これで、第1シートフック414と
主ロック機構404とは噛み合わなくなり、解錠状態に
なる。
転することと、副ロック機構405の引張コイルばね4
48の引張力によって、図21(a)において、第2ケ
ーブル412は矢印qとは逆に引かれる。これによっ
て、副ロック機構405の駆動部材447は、矢印sと
は逆に回転し、顎部455の上昇に伴って、顎部455
に施錠爪445の下爪452が当たりつつ施錠爪445
は矢印tとは逆の方向に回転し、施錠爪445の上爪4
51から第2シートフック415が外れる。これで、第
2シートフック415と副ロック機構405とは噛み合
わなくなり、解錠状態になる。
ように、本発明は、ヘルメットHf,Hrなどを収納す
るための収納ボックス207の開口207cを、シート
ヒンジ401で開閉自在とした前後に長いシート208
で塞ぎ、このシート208のシート底板208dに第1
・第2シートフック414,415を取付け、車体フレ
ーム110にこれらの第1・第2シートフック414,
415にそれぞれ噛み合う主ロック機構404と副ロッ
ク機構405とを取付け、シート208をこれらの主・
副ロック機構404,405で施錠することのできる自
動二輪車10において、シート208の一端にシートヒ
ンジ401を取付け、シート208の他端に第1シート
フック414を取付けるとともにシート208のほぼ中
央部に第2シートフック415を取付け、主ロック機構
404及び副ロック機構405を第2ケーブル412で
連結することで、主ロック機構404が外力で施錠され
るときに、これに連動して副ロック機構405が施錠状
態になるようにしたことを特徴とする。
れに連動して副ロック機構405を施錠状態にすること
ができ、主・副ロック機構404,405の施錠操作を
一括して容易に行うことができる。従って、従来のよう
な複数箇所にロック機構を設ける場合のシート操作方法
に慣れを要するということが、本発明ではなくなってシ
ート208を容易に且つ確実に施錠することができる。
08の他端に取付けることで、シート208の一端に取
付けたシートヒンジ401から第1シートフック414
を最も離すことができ、シートヒンジ401と第1シー
トフック414との距離L3を最大にすることができ
て、主ロック機構404の上方のシート208端部を手
で押し下げなら主ロック機構404を施錠するときに、
シートヒンジ401回りのモーメントを発生させるシー
ト208の押し下げ力F1を小さくすることができる。
ートの中央部に取付けるとともに副ロック機構用シート
フックをシートの他端に取付けた構造にして、シートを
閉じるときにシート中央部を押し下げ力F2で押し下げ
る場合に比べて、本発明では、シート208の押し下げ
力F1をより小さくすることができる。このように、本
発明のシート取付構造におけるシートロック機構402
では、小さな操作力で確実にシート208を施錠するこ
とができる。また、図15で説明したように、シート2
08にダンパ416を取付けた状態でも、従来よりも小
さな操作力でシート208を確実にロックすることがで
きる。
414,415を、シート208の長手方向に沿ったス
トレート部414a,415aを有するコ字状にし、こ
のストレート部414a,415aを主・副ロック機構
404,405にそれぞれ噛み合うようにしたことを特
徴とする。
主ロック機構404及び副ロック機構405の各寸法誤
差、これらの組付誤差、或いはシート208の剛性によ
る第1・第2シートフック414,415と主・副ロッ
ク機構404,405との噛み合い位置の誤差を、第1
・第2シートフック414,415のストレート部41
4a,415aの長さで吸収することができ、上記した
各誤差の影響を受けずに主・副ロック機構404,40
5の施錠を確実に行うことができる。
端にシートヒンジを取付け、シートの後端に主ロック機
構用シートフックを取付け、シートのほぼ中央部に副ロ
ック機構用シートフックを取付けたが、これに限らず、
シートの後端にシートヒンジを取付け、シートの前端に
主ロック機構用シートフックを取付け、シートのほぼ中
央部に副ロック機構用シートフックを取付けてもよい。
する。請求項1のスクータ型車両のシート取付構造は、
シートの一端にヒンジを取付け、シートの他端に主ロッ
ク機構用シートフックを取付けるとともにシートのほぼ
中央部に副ロック機構用シートフックを取付け、主ロッ
ク機構及び副ロック機構をワイヤ等の連結部材で連結し
たので、主ロック機構を施錠するときに、これに連動し
て副ロック機構を施錠状態にすることができ、主・副ロ
ック機構の施錠操作を一括して容易に行うことができ
る。従って、従来のような複数箇所にロック機構を設け
る場合のシート操作方法に慣れを要するということが、
本発明ではなくなってシートを容易に且つ確実に施錠す
ることができる。
トの他端に取付けることで、シートの一端に取付けたヒ
ンジから主ロック機構用シートフックを最も離すことが
でき、主ロック機構の上方のシート端部を手で押し下げ
なら主ロック機構を施錠するときに、ヒンジ回りのモー
メントを発生させるシートの押し下げ力を小さくするこ
とができ、例えば、主ロック機構用シートフックをシー
トの中央部に取付けるとともに副ロック機構用シートフ
ックをシートの他端に取付けてシートを閉じるときにシ
ート中央部を押し下げる場合に比べて、本発明では、シ
ートを施錠するときの操作力をより軽減することができ
る。
造は、シートフックを、シートの長手方向に沿ったスト
レート部を有するコ字状にし、このストレート部を主・
副ロック機構にそれぞれ噛み合うようにしたので、シー
トフック、主ロック機構及び副ロック機構の各寸法誤
差、これらの組付誤差、或いはシートの剛性によるシー
トフックと各ロック機構との噛み合い位置の誤差を、シ
ートフックのストレート部の長さで吸収することがで
き、上記した各誤差の影響を受けずに主・副ロック機構
の施錠を確実に行うことができる。
タ型車両の左側外観図
図
ジン、動力伝達機構並びにシートの左側面図
図
視図
作用図
図
口周りの背面断面図
に燃料タンクの右側外観図
を示す斜視図
を説明する説明図
機構の正面図
機構の正面図
構造の作用を説明する第1作用図
構造の作用を説明する第2作用図
構造の作用を説明する第3作用図
ックス、207c…開口、208…シート、208d…
シートの下面(シート底板)、401…ヒンジ(シート
ヒンジ)、404…主ロック機構、405…副ロック機
構、412…連結部材(第2ケーブル)、414,41
5…シートフック(第1シートフック、第2シートフッ
ク)、414a,415a…ストレート部、Hf,Hr
…ヘルメット。
Claims (2)
- 【請求項1】 ヘルメットなどを収納するための収納ボ
ックスの開口を、ヒンジで開閉自在とした前後に長いシ
ートで塞ぎ、このシートの下面に複数のシートフックを
取付け、車体側にこれらのシートフックにそれぞれ噛み
合う主ロック機構と副ロック機構とを取付け、シートを
これらの主・副ロック機構で施錠することのできるスク
ータ型車両において、前記シートの一端に前記ヒンジを
取付け、シートの他端に前記主ロック機構用シートフッ
クを取付けるとともにシートのほぼ中央部に前記副ロッ
ク機構用シートフックを取付け、主ロック機構及び副ロ
ック機構をワイヤ等の連結部材で連結することで、主ロ
ック機構が外力で施錠されるときに、これに連動して副
ロック機構が施錠状態になるようにしたことを特徴とす
るスクータ型車両のシート取付構造。 - 【請求項2】 前記シートフックを、前記シートの長手
方向に沿ったストレート部を有するコ字状にし、このス
トレート部を前記主・副ロック機構にそれぞれ噛み合う
ようにしたことを特徴とする請求項1記載のスクータ型
車両のシート取付構造。
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