JP2000287646A - 魚肉加工品の製造法 - Google Patents

魚肉加工品の製造法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は大豆たん白溶液含有魚肉落し身を可及
的利用して組織感のある魚肉加工品の製造方法を提供す
ることにある。 【解決手段】魚肉加工品の製造工程において低粘度の大
豆たん白溶液を魚肉塊の組織内に浸透させることを特徴
とする魚肉加工品の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
〔発明の詳細な説明〕
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は均質にペースト化さ
れた摺り身を利用した水産練製品ではなく、魚肉塊(魚
肉落し身、フィレ,ラウンド等)を原料としかつ十分な
大豆蛋白を含む魚肉片組織を有する魚肉加工品に関す
る。水でさらす等して旨味の抜けた従来の摺身に比べ魚
本来の旨味を保持し、かつ十分に大豆蛋白を含む魚塊を
用いた水産加工品に関する。
【0003】
【従来の技術】大豆たん白は保水性,ゲル形成性等の機
能特性を備えていることより水産加工品、特に蒲鉾,竹
輪,揚蒲鉾において魚肉すり身と混合することでの弾力
補強、歩留向上を目的に使用されてきた。魚肉すり身は
魚体より頭部,内臓,皮,骨を除去し、魚肉を晒し工程
により水溶性蛋白質及び血液,脂肪を除いた魚肉蛋白質
であり、蒲鉾,竹輪,揚蒲鉾等の魚肉練製品の主原料と
して使用されている。これらの製品は独特の弾力を
「足」と呼び強いものが従来より好まれてきた。大豆た
ん白は水和したカードや水和・乳化したエマルジョンカ
ード、さらに直接粉体で添加する方法で魚肉すり身に混
合し使用されることが多い。これらの魚肉練製品は擂潰
機やサイレントカッター,ボールカッターにより食塩添
加後良く混練/擂潰され、均一な物性を呈すと共に先に
述べた「足」と呼ぶ弾力を有する。魚肉練製品はスケソ
ウダラすり身の普及により、安定した品質を保持するに
至ったが、反面、水さらしによる味の減少があり調味料
による調味と均一な物性は魚肉本来の組織と風味を大き
く変えた形となっている。魚肉落し身は魚肉すり身を製
造する際の中間素材である。すなわち、魚体より頭部,
内臓,皮,骨を除去した魚肉そのものであるが、水晒し
を行っていないことにより、水溶性蛋白質,水溶性微量
成分,脂肪,血液を含むことで練製品に求められる
「足」が発現しにくいことにより、我国では利用される
機会が殆ど無かった。また、加工する際に保水性,結着
性が欠如していることも魚肉落し身が利用されない要因
ともなっている。一方、魚肉落し身は魚肉そのものであ
り、魚肉の組織と風味を残しており、また近年の環境問
題を考慮すれば魚肉すり身にすることなく使用すること
は資源の有効利用の観点からは望まれるものである。魚
肉落し身への植物性たん白の利用は特開昭56−683
43において乾燥卵白,小麦粉,でんぷんとの併用が報
告されているが、たん白類の使用は粉体で落し身に混合
しあくまで落し身の加熱時の離水を吸収することでの報
告となっている。また、特公昭56−36905号公
報,特開昭63−56269号公報 ,特開平03−2
19854号公報,特開平05−103634号公報に
見られる魚肉の肉質改良法は卵白、血清または血漿さら
にトランスグルタミナーゼ,チロスタチンを添加混合す
ることにより、魚肉の保水性及び弾力を改善している
が、蒲鉾原料としてのすり身の物性を評価基準としてお
り魚肉本来の組織は喪失したものとなっている。一方大
豆たん白についてはもともと保水性,ゲル形成性といっ
た機能持性を有しているが、筋肉組織への浸透しづらい
という欠点を有していた。そこで特開平9−31311
0,特開平9−313111にあげられるように大豆蛋
白質に蛋白質分解酵素を作用させて大豆蛋白質中のβ−
コングリシニンを選択的に分解させて得られるβ−コン
グリシニン低含量の大豆たん白により粘性を低下させ肉
組織への浸透を改善する手法が取られているが、ハムに
代表される食肉加工品及び飲料への利用が報告されてい
るにすぎず、水産分野、特に魚肉への利用は報告されて
いない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は大豆たん白溶
液含有魚肉落し身を利用して組織感のある魚肉加工品の
製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究した結果、魚肉塊に溶液状態で粘
度の低い大豆蛋白溶液(例えば水解した大豆蛋白溶液)
を浸透させることにより、摺身に大豆蛋白を混練させる
より多量かつ均一に大豆蛋白を魚肉塊中に含浸させるこ
とが出来、魚肉の旨味をそのままに魚肉加工品を製造出
来る知見を得た。更に、大豆蛋白溶液と魚肉塊を緩やか
に混合することにより魚肉塊の品質(物性,風味)が向
上することを見出し本発明を完成したものである。即
ち、本発明は、魚肉加工品の製造工程において低粘度の
大豆たん白溶液を魚肉塊の組織内に浸透させることを特
徴とする魚肉加工品の製造法である。この発明におい
て、魚肉加工品は完全に練ってしまうのではなく、魚肉
片組織を残したものが適当である。残存する魚肉片組織
の大きさは1mm以上、より好ましくは3mm以上の大
きさのものが好ましい。大豆蛋白溶液の粘度が10〜2
00mPa・s以下が好ましい。大豆蛋白溶液は魚肉塊中に
5〜50%含まれることが好ましい。大豆たん白は乾燥
固形分として魚肉加工品中0.5〜5重量%が好まし
い。低粘度の大豆たん白溶液に用いる大豆蛋白は加水分
解されていることが好ましい。低粘度の大豆たん白溶液
に用いる大豆たん白はβ−コングリシニン低含量大豆た
ん白が好ましい。浸透させる態様は大豆蛋白溶液と魚肉
塊を緩やかに混合し、大豆蛋白溶液を魚肉塊に浸透させ
ることが出来る。
【0006】
【発明実施の形態】本発明の魚肉加工品の製造工程は、
大豆蛋白溶液と魚肉塊を混合し、十分大豆蛋白を魚肉塊
に浸透させ、該魚肉塊はそのまま成型するか、塩漬工程
を行い、成型し、そのままでの状態で、またはバッタリ
ングを行い、加熱工程にかけ、またはかけずに冷凍を行
うことが出来る。 本発明の大豆蛋白溶液に適用される大豆たん白は全脂豆
乳及び脱脂豆乳、濃縮大豆たん白、分離大豆たん白等で
あり、蛋白変性を伴わない若しくは蛋白変性が軽度であ
るものが好ましく、原料大豆の品種、産地等には限定さ
れない。一般的には粗たん白量が85%以上ものの分離
大豆たん白が適当である。又、かかる大豆蛋白は水中油
型エマルジョン或いはその乾燥物を用いることも出来
る。本発明の低粘度の大豆蛋白溶液の粘度が10〜20
0mPa・s 好ましくは100mPa・s以下が適当である。
この範囲の粘度が大豆蛋白溶液を魚肉塊に浸透しやすく
適当である。大豆蛋白溶液の粘度は大豆蛋白の濃度を調
整して低粘度とすることも出来るが、多量の大豆蛋白を
溶液として魚肉塊内に浸透させるには、出来るだけ高濃
度の大豆蛋白溶液が好ましく、かつその粘度が低いこと
が好ましい。このような低粘度の大豆たん白溶液に用い
る大豆蛋白は加水分解されているものが適当である。加
水分解は酵素等を用いて大豆蛋白がゲル形成性を失わな
い程度に水解されていることが好ましく、通常0.22
モルのトリクロル酸可溶の窒素指数が原料の窒素指数に
対する割合が5%以上が適当である。低粘度の大豆たん
白溶液に用いる大豆たん白がβ−コングリシニン低含量
大豆たん白が適当である。かかるβ−コングリシニン低
含量大豆たん白の製造法の一例としては特開平9−31
3111号公報に記載される大豆蛋白をあげることが出
来る。このような低粘度の大豆蛋白溶液を用いることに
より、大豆蛋白溶液を魚肉塊中に5〜50%含ませるこ
とが出来る。水解していない通常の大豆蛋白溶液であれ
ば粘度が高いので上記の約半分の量しか魚肉塊中に含ま
せることが出来ない。通常の大豆蛋白を高濃度にすると
魚肉塊の中に浸透せず周囲に付着するので得られる魚肉
加工品はちょうど魚肉塊が大豆蛋白のつなぎで結着され
たようになり目的の魚肉加工食品とは異なるものとな
る。具体的に例示すると、市販分離大豆蛋白を溶液とし
て魚肉塊に浸透させようとすると、魚肉塊に浸透してい
く濃度はせいぜい4重量%溶液である。ところが、粘度
の低い大豆蛋白を用いると大豆蛋白溶液の濃度を10%
にしても魚肉塊中へ浸透させることが可能となる。従っ
て、大豆蛋白溶液の濃度により異なるが、大豆たん白の
乾燥固形分として魚肉加工品中0.5〜5重量%含まれ
るようにすることが適当である。従来の分離大豆蛋白で
は、この約半分の量しか含ませることが出来なかった。
本発明に使用される魚肉塊は、魚肉落し身、フィレ,ラ
ウンド等で、水に晒していないので旨味の抜けておら
ず、魚本来の旨味を保持した魚肉塊が好ましい。例え
ば、魚肉落とし身は、魚肉すり身を製造する際の中間素
材でもあり、魚体より頭部,内臓,皮,骨を除去した魚
肉である。魚肉落し身に使用される魚は海洋,河川,湖
沼に生息する魚類が対象となり、スケソウダラ、ミナミ
ダラ、イトヨリ、エソ、キンメダイ、イワシ、サバ、ア
ジ、ホキ、ヘイク、カレイ、カツオ、サケなどが使用さ
れる。こうして得られた魚肉加工品は蛋白質バランスに
優れ食感,風味,外観の官能評価が良好なものである。
本発明の魚肉加工品は魚肉片組織を残したことで、摺身
を用いた魚肉が均質化されたものとは異なる。前述のよ
うに擂身と落とし身のような魚肉塊とは水晒しされてい
るかいなか、均質化されてペースト状であるか否か等の
点で異なる。従って、得られる魚肉加工品も摺身を用い
た水産練製品と本発明のように魚肉塊を用いた魚肉加工
品とは異なる。即ち、本発明の魚肉加工品は魚肉塊を均
質になるまでサイレントカッター等で混練して均質な魚
肉加工品としても魚本来の旨味を有し、大豆蛋白による
決着性を有するが、好ましくは均質化する前の段階でサ
イレントカッターなどにより混練をとめて魚肉塊が組織
を有するように含まれる魚肉加工品が適当である。本発
明の魚肉加工品中の魚肉片組織の大きさは、通常平均径
1mm以上、好ましくは3mm以上、より好ましくは5
mm以上が適当である。又、大豆蛋白溶液を魚肉塊に浸
透させる態様が大豆蛋白溶液と魚肉塊を混合し、大豆蛋
白溶液を魚肉塊に緩やかな浸透させることが適当であ
る。混合の例示としては、サイレントカッター等のよう
な高速で切断するのではなく、低速でカッター処理した
りビーター羽根のような混合機能を有する装置で、魚肉
塊を出来るだけ壊さないような緩やかな混合が適当であ
る。このようにして魚肉片組織、換言すれば肉粒感が残
る魚肉加工食品を得ることが出来る。以上のようにして
得られる魚肉加工品としては、例えば魚フライ品、魚バ
ーグ、魚ミンチバーグ、魚ハム、魚ソーセージ等を掲げ
ることが出来る。以下、魚肉加工品の製造例にそってよ
り具体的に本発明の実施態様の一つを説明するが、用い
る原材料等の添加順序等は特に限定されるものではな
い。大豆蛋白溶液の製造法について例説する。本発明の
実施に際して、大豆たん白0.5〜15%を0〜30℃
の水にまず溶解し、必要に応じて卵たん白,乳たん白,
カゼインナトリウム等の他のたん白素材を溶解する。さ
らに糖類、りん酸塩、色素、調味料、香辛料、食塩を溶
解することができるが、これらの添加順序は特に限定さ
れない。調製したものを微細化処理できる溶解設備にか
けることが好ましい。このようにして得られた溶液は、
好ましくは消泡した後、ミキサー,サイレントカッター
で魚肉落し身あるいはフィレーと混合される。この際ミ
キサーではパドル,アーム,リボンの羽根にて回転数1
〜20回転/分、サイレントカッターではナイフの回転
を10〜500回転/分にて1〜10分の範囲で出来る
だけ落し身の組織が練られないように液と身を混合す
る。さらにこの際真空下で作業を行っても良い。大豆た
ん白溶液と合わさった落し身はそのまま成型するか、0
〜10℃で1〜36時間塩漬工程を行い、成型し、その
ままでの状態で、またはバッタリングを行い、加熱工程
にかけ、またはかけずに冷凍を行う。こうして得られた
魚肉加工品は蛋白質バランスに優れ食感,風味,外観の
官能評価が良好なものである。
【0007】
【実施例】以下、実施例により本発明の実施様態を具体
的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例にその技
術範囲が限定されるものではない。 実施例1 下記表1に示した配合(重量%)にて、魚肉加工品を調
製した。イトヨリ落し身はタイ国産・Kantang
Co.LTD製を使用した。比較品1にはイトヨリ落し
身のみを使用し、ミキサー(KENMIX)にて食塩及
び水を混合した。いずれの落し身も68mm以上の繊維
状組織を持っていた。混合条件はビーター羽根で30r
pmを3分間行った。比較例2にはイトヨリ落し身に加
水分解処理していない分離大豆たん白(不二製油株式会
社製 商標サンラバー20)を溶解機(HOMOMIX
ER MARK2 特殊機化工業株式会社製)にて600
0rpmにて10分溶解し溶液に調製、比較例1と同様
の混合方法で落し身と混合した。本試作例はβ−コング
リシニンを選択的に加水分解処理した分離大豆たん白
(不二製油株式会社製 商標サンラバー70)を使用
し、比較例1と同様に調製した。調製した肉混合物はい
づれも水分80%であった。落し身の大きさは約10〜
100mm平均であった。調製した肉混合物は塩化ビニ
リデンケーシング(呉羽化学株式会社製 直径65m
m)に充填し90℃で1時間湯煮し、冷却後魚肉加工品
とした。 (表1) -------------------------------------------------------- 比較例1 比較例2 本試作例 --------------------------------------------------------- イトヨリ落し身 88 75 75 サンラバー20 0 3 0 サンラバー70 0 0 3 食塩 1 1 1 水 11 21 21 --------------------------------------------------------- 合計 100 100 100 --------------------------------------------------------- 得られた魚肉加工品をケーシング剥離し、剥離時の離水
を加熱前の肉混合物重量に対する百分率で表し離水率を
求めた。結果を表2に記す。 表2の結果より本発明例と比較例2が比較例1に比べ保
水性に優れていることが判った。得られた魚肉加工品の
物性試験を行った。魚肉加工品を厚さ20mmに切断し
テクスチャーアナライザーTAXT2(Stable Micro S
ystem社製)を使用しプランジャーとして5mmφ球型
を速度1mm/secにて10mmまで進入した。結果を
図1に示す。図1から明らかなとおり比較例1,2に対
し、本発明例は縦軸の荷重値が有意に高位にあることが
確認された。また、比較例2は比較例1に対し縦軸の荷
重値がやや高位にあるに留まった。次に得られた魚肉加
工品の物性の計数評価を行った。魚肉加工品を厚さ10
mmに切断しテクスチャーアナライザーTAXT2(St
able Micro System社製)を使用しプランジャーとして
16mmφ円筒型を速度5mm/secにて8mmまで進
入を2回繰返し、TPA解析にて硬さ,ガム性を求め
た。結果を図2に示す。図2から明らかなとおり本発明
例は比較例1,2に比べ硬さ,ガム性の計数値が高位に
あることが判る。このことよりゼリー強度解析とは異な
るTPA解析は「足」とは異なる食感の硬さ、組織感を
計数的に読み取っており、この観点からも、本発明例
が,比較例1比較例2に比べ噛み応えがあり、組織感が
あることが認められた。得られた魚肉加工品の品質の官
能評価を行った。品質が優れているものを○、やや劣る
ものを△、劣るものを×で示す。結果を下記表3に記
す。 以上の結果から明らかなように、加水分解処理した分離
大豆たん白はイトヨリ落し身の物性改善効果があること
を確認した。 実施例2 下記表4に示した配合(重量%)にて、魚肉加工品を調
製した。キンメダイ落し身はタイ国産・Kantang
Co.LTD製を使用した。比較例はキンメダイ落し
身のみを使用し、バキュームカッター(ヒガシモトキカ
イ株式会社製VK−020)にて溶液と混合した。混合
条件はナイフ回転を200rpmを2分間行った。比較
例はキンメダイ落し身に糖類,植物性油脂を溶解機
(T.K.HOMOMIXER MARK2 特殊機化工
業株式会社製)にて6000rpmにて10分溶解し溶
液に調製したものを落し身と混合した。本試作例は加水
分解処理した分離大豆たん白(不二製油株式会社製 商
標サンラバー70)を使用し、比較例1と同様に調製し
た。落し身の大きさは約2〜20mm平均であった。調
製した肉混合物は成型機(株式会社日本キャリア工業製
CF−10)にて25g角型に成形しバッターパン粉付
けを行い180℃3分油ちょうし魚肉加工品とした。 得られた魚肉加工品の品質の官能評価を行った。品質が
優れているものを○、劣るものを×で示す。結果を下記
表5に記す。 以上の結果から明らかなように、加水分解処理した分離
大豆たん白はキンメダイ落し身の物性改善効果があるこ
とを確認した。
【0008】
【発明の効果】本発明により、摺身のような結着性は劣
るが魚の旨味を有する落とし身のような魚肉塊に大豆た
ん白溶液を浸透させて組織感のある魚肉加工品の製造が
可能になったものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】」は実施例1で求めた魚肉加工品の粘弾性測定
を示す図面である。 「
【図2】」は実施例1で求めた魚肉加工品のTPA解析
を示す図面である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】魚肉加工品の製造工程において低粘度の大
    豆たん白溶液を魚肉塊の組織内に浸透させることを特徴
    とする魚肉加工品の製造法。
  2. 【請求項2】魚肉加工品が魚肉片組織を残したものであ
    る請求項1の製造法。
  3. 【請求項3】残存する魚肉片組織の大きさが1mm以上
    である請求項1又は2の製造法。
  4. 【請求項4】大豆蛋白溶液の粘度が10〜200mPa・s
    である請求項1〜3のいずれかの製造法。
  5. 【請求項5】大豆蛋白溶液が魚肉塊中に5〜50重量%
    含まれる請求項1〜請求項4のいずれかの製造法。
  6. 【請求項6】大豆たん白が乾燥固形分として魚肉加工品
    中0.5〜5重量%である請求項1〜5のいずれかの製
    造法。
  7. 【請求項7】低粘度の大豆たん白溶液に用いる大豆蛋白
    が加水分解されている請求項1〜6のいずれかの製造
    法。
  8. 【請求項8】低粘度の大豆たん白溶液に用いる大豆たん
    白がβ−コングリシニン低含量大豆たん白である請求項
    1〜7のいずれかの製造法。
  9. 【請求項9】浸透させる態様が大豆蛋白溶液と魚肉塊を
    緩やかに混合し、浸透させることにより行う請求項1〜
    8のいずれかの製造法。
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